JP6517608B2 - フローティング型電動ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フローティング型電動ディスクブレーキ装置に関する。
自動車等の車両の制動を行なうためのディスクブレーキ装置として、サポートに対しキャリパを軸方向の変位を自在に支持すると共に、このキャリパのうち、ロータに関して片側のみに液圧シリンダ(シリンダ及びピストン)を設けたフローティングキャリパ型のディスクブレーキが知られている(特許文献1参照)。これは、ロータを跨ぐキャリパを車体に取り付けられたサポートに対して一対のガイドピンを介してロータ軸方向に沿って移動可能としておき、キャリパのインナ側に装備した液圧シリンダによりインナパッドをロータに押し付けるとともに、その反力によるキャリパの移動でアウタ側の爪によりアウタパッドをロータに押し付けるように構成したディスクブレーキである。
また、ディスクブレーキの液圧シリンダを電動モータに置き換えた電動ディスクブレーキ装置が存在する(特許文献2参照)。この電動ディスクブレーキ装置は、車輪と共に回転するロータと、車体側に固定されるキャリアと、ロータの両側に配置されてキャリアによって支持される一対のブレーキパッドと、ロータを跨ぐように配置されて、キャリアにロータの軸方向に沿って移動可能に支持された電動キャリパとを備えている。電動キャリパは、キャリパ本体に、電動モータ、減速機構、回転−直動変換機構及びピストンを組み込んだものである。そして、制動時には、電動モータの回転により減速機構を介して回転−直動変換機構を駆動し、ピストンによって一方のブレーキパッドをロータに押圧すると共に、このピストンによる押圧の反力によってキャリパ本体が移動して、他方のブレーキパッドをロータに押圧することにより制動を行い、電動モータを逆回転させて上記ブレーキパッドをロータから離間させることにより制動の解除を行うものである。
特開2009−133356号公報 特開2009−287732号公報
しかしながら、従来、電動ディスクブレーキ装置においては、回転−直動変換機構(推力発生機構)を含めたモータギヤユニットがキャリパに装着される構造が一般的である。このような構造では、キャリパのインナ側端にモータギヤユニットが装着されるため、キャリパのインナ側の重量が増加してしまう。その結果、キャリパ摺動部に対する重量バランスが悪化し、振動が生じる等、キャリパの保持、摺動性能に悪影響を与えてしまう場合があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、キャリパの重量負荷を低減して円滑な作動と耐振性向上を実現できるフローティング型電動ディスクブレーキ装置を提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 車輪と共に回転するロータの軸方向両側面にそれぞれ配置されたアウタパッド及びインナパッドを前記ロータに押付けて制動するための推力発生機構と、前記推力発生機構を駆動する電動モータと、前記電動モータと前記推力発生機構との間に介装される減速機構とが、前記ロータに隣接して車体に固定され、
前記推力発生機構の回転入力部材と前記減速機構により回転される出力歯車との間には、軸方向には相対移動可能、且つ回転力は伝達可能とするスライド機構が設けられることを特徴とするフローティング型電動ディスクブレーキ装置。
上記(1)の構成のフローティング型電動ディスクブレーキ装置によれば、アウタパッド及びインナパッドをロータに押付けて制動するための推力発生機構と、推力発生機構を駆動する電動モータとが、ロータに隣接して車体に支持される。更に、推力発生機構と電動モータとの間に介装される減速機構も車体に支持される。これにより、推力発生機構を含めたモータギヤユニットがキャリパに装着されていた従来構造に比べ、キャリパが軽量化される。
また、推力発生機構が車体に固定されているため、電動モータの回転により減速機構を介して推力発生機構が駆動され、インナパッドがロータに押圧されると共に、このインナパッドによる押圧の反力によってキャリパが移動して、アウタパッドがロータに押圧される制動時には、推力発生機構の回転入力部材がキャリパと伴に軸方向に移動するが、減速機構により回転される出力歯車との間にはスライド機構が設けられているので、回転入力部材の軸方向の移動に支障をきたすことはない。
(2) 前記推力発生機構が収容されるシリンダボディと、前記電動モータと前記減速機構が収容されるモータギヤハウジングとが一体的に前記車体に固定され、前記電動モータからの動力が、同軸上に配した前記減速機構を介して最終出力ギヤに入力され、前記最終出力ギヤに噛合して前記電動モータと前記減速機構の間に配置された出力歯車を介して、前記電動モータに対してオフセット配置された前記推力発生機構の前記回転入力部材に出力されることを特徴とする上記(1)に記載のフローティング型電動ディスクブレーキ装置。
上記(2)の構成のフローティング型電動ディスクブレーキ装置によれば、シリンダボディとモータギヤハウジングとがオフセット配置されるので、これらが同軸上に配される構造に比べ、軸方向の長さを短くできる。また、モータギヤハウジングにおける軸方向の略中央位置から、出力歯車によって電動モータからの動力を推力発生機構へ出力できる。これにより、シリンダボディとモータギヤハウジングとをコンパクトに一体化できる。
(3) 前記ロータに隣接して車体に固定されるサポートと、前記ロータを跨ぐブリッジ部のインナ側に配置される本体壁部とアウタ側に配置される爪部とが設けられると共に、前記サポートにより前記ロータの軸方向に沿って移動自在に支持されたキャリパと、前記ロータのインナ側に配置されて前記サポートにより前記ロータの軸方向へ移動可能に案内された前記インナパッドと、前記ロータのアウタ側に配置されて前記爪部に保持された前記アウタパッドと、前記インナパッドと前記本体壁部との間に介装され、前記電動モータからの動力により前記インナパッドと前記本体壁部との間を拡開することにより前記インナパッド及び前記アウタパッドをそれぞれ前記ロータの軸方向側面に押付ける推力発生機構と、を備え、前記推力発生機構が、前記サポートにおける前記ロータの回入側と回出側の双方に設けられたアーム部に対して、前記推力発生機構の半径方向外側に配置された取付部を介して固定されることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のフローティング型電動ディスクブレーキ装置。
上記(3)の構成のフローティング型電動ディスクブレーキ装置によれば、推力発生機構は、取付部を介して、サポートのアーム部に支持される。推力発生機構を駆動する電動モータもサポートに支持される。これにより、軸力変換機構を含めたモータギヤユニットがキャリパに装着されていた従来構造に比べ、キャリパが軽量化される。
また、サポートに支持された推力発生機構は、インナパッドとキャリパの本体壁部との間を拡開する。すなわち、キャリパのインナ側端にモータギヤユニットが装着される従来構造により生じていたキャリパのインナ側端の重量増が生じない。これにより、キャリパ摺動部に対する重量バランスの悪化が抑制され、振動が生じにくくなる。
更に、推力発生機構が、サポートにおけるロータの回入側と回出側の双方に設けられたアーム部に対して、推力発生機構の半径方向外側に配置された取付部を介して固定される。このため、推力発生機構は、拡開駆動中心軸をインナパッド及びアウタパッドの中央位置(略重心位置)に一致させた安定配置を容易に実現できる。
(4) 前記推力発生機構は、送りねじ機構と高効率軸力変換機構との組み合わせにより構成され、前記送りねじ機構が、前記出力歯車により回転される伝達ギヤを介して駆動される回転入力部材としての駆動スピンドルと、前記駆動スピンドルのアウタ側半分に設けた雄ねじ部に螺合する駆動側ロータと、前記駆動スピンドルのインナ側端と前記本体壁部との間に介装されるスラスト軸受とを有し、前記高効率軸力変換機構が、前記駆動側ロータと、被駆動側ロータと、これら駆動側ロータ及び被駆動側ロータの間に介装される転動体とを有し、前記駆動スピンドルが、前記伝達ギヤに対して軸方向には相対移動可能、且つ回転力は伝達可能とされる伝達機構を有することを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか1つに記載のフローティング型電動ディスクブレーキ装置。
上記(4)の構成のフローティング型電動ディスクブレーキ装置によれば、電動モータが駆動されると、出力歯車により回転される伝達ギヤを介して駆動スピンドルが回転される。駆動スピンドルが回転されると、駆動側ロータが、被駆動側ロータと共に、駆動スピンドルの先端側に平行移動する。この平行移動により、インナパッドが押し出され、ロータに押し付けられる。
駆動側ロータと被駆動側ロータがそれ以上、ロータに向けて移動することに対する抵抗が大きくなると、駆動側ロータと被駆動側ロータとが相対回転する。すると、転動体が、転動しながら、駆動側ロータと被駆動側ロータとの間のランプ部のうちで浅い側に移動し、駆動側ロータと被駆動側ロータとの間隔が拡がる。
駆動側ロータと被駆動側ロータとの間隔が拡がることによって、インナパッドと反対側に設けられている駆動スピンドルのインナ側端が、インナパッドから離反する方向に押し出される。これにより、キャリパは、本体壁部がインナパッドから離反する方向に移動する。この際、駆動スピンドルは、伝達ギヤに対して軸方向には相対移動可能、且つ回転力は伝達可能とされるので、インナパッドから離反する方向の移動に支障をきたすことはない。このことにより、キャリパは、爪部に保持されたアウタパッドをロータに押し付け、インナパッド及びアウタパッドのそれぞれがロータの軸方向側面に押し付けられることになる。
本発明に係るフローティング型電動ディスクブレーキ装置によれば、キャリパの重量負荷を低減して円滑な作動と耐振性向上を実現できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明の一実施形態に係るフローティング型電動ディスクブレーキ装置をキャリパの斜め上方より見た斜視図である。 図1に示したフローティング型電動ディスクブレーキ装置を電動モータの斜め下方より見た斜視図である。 図1に示したフローティング型電動ディスクブレーキ装置の駆動スピンドルの軸線を含む縦断面図である。 図1に示したフローティング型電動ディスクブレーキ装置のスライドピンの軸線を含む水平断面図である。 キャリパとサポートを分離したフローティング型電動ディスクブレーキ装置の分解斜視図である。 図5に示したキャリパからシリンダボディ及びモータギヤハウジングを分離した分解斜視図である。 シリンダボディとモータギヤハウジングを分離した分解斜視図である。 モータギヤハウジングの分解斜視図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1〜図3に示すように、本発明の一実施形態に係るフローティング型電動ディスクブレーキ装置11は、サポート19と、キャリパ13と、インナパッド21と、アウタパッド23と、推力発生機構25と、電動モータ15と、減速機構83と、を主要な構成として有する。
サポート19は、車輪(図示略)と共に回転するロータ29に隣接して車体(図示略)に固定される。本実施形態において、サポート19は、ロータ29のインナ面に対面配置される。サポート19は、略矩形板状に形成され、一方の長辺部の両端側であるロータ29の回入側と回出側の双方に一対のアーム部31,33が設けられる。
一対のアーム部31,33には、それぞれピン挿通穴35が形成される。このピン挿通穴35は、後述のスライドピン47を挿通するためのものとなる。スライドピン47は、後述のスリーブ55を介してサポート19に固定される。サポート19には、ピン挿通穴35よりロータ中心寄りの位置(他方の長辺部の両端側)に、一対の取付け穴37,39が穿設される。サポート19は、これら一対の取付け穴37,39に取付けねじ(図示略)を挿通して車体へ固定される。このサポート19には、後述のインナパッド21がロータ29の軸方向へ移動可能に案内されて装着される。
キャリパ13は、ロータ29を跨ぐブリッジ部45のインナ側に配置される本体壁部41と、アウタ側に配置される爪部43とが対向配置され、一体に接続されて形成される。キャリパ13は、上記した左右一対の平行なスリーブ55(後述する)によって、ロータ29の軸方向に沿って移動自在にサポート19に支持される。
図4は図1に示したフローティング型電動ディスクブレーキ装置11のスライドピン47の軸線を含む水平断面図、図5はキャリパ13とサポート19を分離したフローティング型電動ディスクブレーキ装置11の分解斜視図である。
キャリパ13には、ブリッジ部45を挟む外側に、軸線がロータ29の軸方向に沿う一対の筒部49,51が一体に形成されている。一対の筒部49,51は、ロータ29の回入側と回出側の双方に設けられる。
一対の筒部49,51は、軸線に沿って貫通する穴が、スリーブ挿通穴53となる。各筒部49,51のスリーブ挿通穴53には、上記のスリーブ55が挿通される。スリーブ55には、上記のスライドピン47が、インナ側から挿通される。スライドピン47は、先端がスリーブ55から突出し、後述のシリンダボディ57の一対の取付部59,61を貫通する。一対の取付部59,61を貫通したスライドピン47は、サポート19のピン挿通穴35から突出する。サポート19のピン挿通穴35から突出したスライドピン47の先端には、トルク受けピン63が螺合される。つまり、スリーブ55、一対の取付部59,61及び一対のアーム部31,33は、ピン頭部65(図4参照)とトルク受けピン63とによって一体に挟持された状態で固定される。
スリーブ55は、上記したようにスライドピン47によってサポート19に固定されている。キャリパ13は、筒部49,51の各スリーブ挿通穴53に、スリーブ55が摺動自在に挿通される。また、スライドピン47の先端に螺着されたトルク受けピン63は、キャリパ13の爪部43に穿設されたピン係合穴67に摺動自在に挿入される。これにより、キャリパ13は、サポート19に一体に固定されたスリーブ55及びトルク受けピン63に対して筒部49が摺動自在に支持される。一対の筒部49,51が摺動するスリーブ55の外周面は、スリーブ用ブーツ69,71により覆われて防塵される。
このように、ロータ29を跨ぐキャリパ13は、車体に取付けられたサポート19に対して左右一対の平行なスリーブ55を介してロータ29の軸方向に沿って移動自在とされている。
インナパッド21は、ロータ29のインナ側に配置されて、サポート19によりロータ29の軸方向へ移動可能に案内される。インナパッド21は、例えば両側縁にアンカ突起(図示略)を形成するとともに、サポート19の対応部にロータ軸方向に沿った凹溝36(図5参照)を形成し、この凹凸嵌合部を制動アンカ部とすることができる。インナパッド21は、電動モータ15を作動させることで、後述の推力発生機構25により凹凸嵌合部でガイドされつつ移動してロータ29に押し付けられ、ロータ29に追随して回転しようとする際、凹凸嵌合部がアンカ機能をなして制動トルクを受ける。
アウタパッド23は、ロータ29のアウタ側に配置されて、爪部43に保持される。キャリパ13は、インナパッド21による押し付け反力によって、スリーブ55によりガイドされてロータ29の軸方向に沿って、インナ側に移動する。すなわち、キャリパ13の爪部43がロータ29に接近する。これにより、アウタパッド23は、爪部43によってロータ29に押し付けられる。このアウタパッド23の制動トルクは、スリーブ55及びトルク受けピン63を介してキャリパ13に伝達され、更に、サポート19に伝達されるように構成されている。
キャリパ13は、ロータ29の軸方向に沿う移動が、推力発生機構25によって行われる。推力発生機構25は、インナパッド21と本体壁部41との間に介装される。推力発生機構25は、電動モータ15からの動力によりインナパッド21と本体壁部41との間を拡開することにより、インナパッド21及びアウタパッド23をそれぞれロータ29の軸方向側面に押付ける。
図6は図5に示したキャリパ13からシリンダボディ57及びモータギヤハウジング73を分離した分解斜視図、図7はシリンダボディ57とモータギヤハウジング73を分離した分解斜視図、図8はモータギヤハウジング73の分解斜視図である。
キャリパ13の内側には、一体に固定されたシリンダボディ57及びモータギヤハウジング73が配置される。シリンダボディ57と、モータギヤハウジング73とは、シリンダボディ57の一対の取付部59,61を介してサポート19に固定される。
シリンダボディ57は、軸線両端がインナパッド側と、キャリパ13の本体壁部側とで開口する。シリンダボディ57内ではインナパッド側ピストン77が進退する。シリンダボディ57のインナパッド21側から突出するインナパッド側ピストン77の外周は、インナパッド側ピストンブーツ79により覆われて防塵される。
モータギヤハウジング73におけるギヤハウジング85は、減速機構83を収容する有底筒状の減速機構収容部86と、駆動スピンドル挿入穴137が貫通形成されて伝達ギヤ105を収容する伝達ギヤ収容部138とを有する。また、モータギヤハウジング73におけるモータハウジング87は、電動モータ15を収容する有底筒状のモータ収容部88と、駆動スピンドル挿入穴139が貫通形成されて収容した本体壁部側ピストン81が進退する本体壁部側ピストン収容部135とを有する。モータギヤハウジング73を構成するギヤハウジング85とモータハウジング87とは、締結ボルト89で一体に固定される。
シリンダボディ57に収容されたインナパッド側ピストン77と本体壁部側ピストン収容部135に収容された本体壁部側ピストン81とは、双方の間に設けられた推力発生機構25によって拡開される。
シリンダボディ57に収容された推力発生機構25は、サポート19におけるロータ29の回入側と回出側の双方に設けられた一対のアーム部31,33に対して、推力発生機構25の半径方向外側に配置されたシリンダボディ57の一対の取付部59,61を介して固定される。そして、推力発生機構25が収容されるシリンダボディ57と、電動モータ15と減速機構83が収容されるモータギヤハウジング73とが一体的にサポート19に固定される。
そして、電動モータ15からの動力は、同軸上に配した減速機構83を介して最終出力ギヤ93に入力される。最終出力ギヤ93に入力された動力は、最終出力ギヤ93に噛合して電動モータ15と減速機構83の間に配置された出力歯車91を介して、電動モータ15に対してオフセット配置された推力発生機構25の回転入力部材である駆動スピンドル17に出力される。
推力発生機構25は、送りねじ機構95と、高効率軸力変換機構であるボールランプ機構97との組み合わせにより構成される。
送りねじ機構95は、出力歯車91により回転される伝達ギヤ105を介して駆動される駆動スピンドル(回転入力部材)17と、駆動スピンドル17のアウタ側半分に設けた雄ねじ部99に螺合する駆動側ロータ101と、駆動スピンドル17のインナ側端115と本体壁部41との間に介装されるスラスト軸受103とを有する。駆動スピンドル17の外周には、伝達ギヤ105が設けられている。伝達ギヤ105は、ギヤベース16に回転自在に軸支された出力歯車91と噛合する。駆動スピンドル17は、出力歯車91が回転されることで、伝達ギヤ105を介して回転される。駆動スピンドル17の雄ねじ部99は、ボールランプ機構97を構成する駆動側ロータ101の中心部に設けたねじ孔107に螺合される。
駆動スピンドル17は、出力歯車91に対して軸方向には相対移動可能、且つ回転力は伝達可能とされる伝達機構を有する。この相対移動可能、且つ回転力伝達可能な伝達機構は、駆動スピンドル17に形成される直径方向両端の一対のキー部109(図7参照)と、伝達ギヤ105に相対回転不能に内嵌されたブッシュ18に形成された直径方向両端の一対のキー溝111によって構成されるスライド機構110により構成される。即ち、駆動スピンドル17、伝達ギヤ105、キー部109、キー溝111、及び出力歯車91は、スライド機構110を有する伝達歯車装置113を構成している。
なお、出力歯車91に対して軸方向には相対移動可能、且つ回転力は伝達可能とされる駆動スピンドル17の伝達機構は、上記スライド機構110に限らず、駆動スピンドル17に固定された伝達ギヤに対して出力歯車の歯幅を充分に広くすることで構成することもできる。
ボールランプ機構97は、上記の駆動側ロータ101と、被駆動側ロータ117と、これら駆動側ロータ101及び被駆動側ロータ117の間に介装される複数個の転動体119とを備える。これら駆動側ロータ101及び被駆動側ロータ117の互いに対向する面の円周方向複数箇所には、それぞれ複数箇所(例えば3〜4箇所)に、それぞれが軸方向に見た形状が円弧形である駆動側ランプ部121と被駆動側ランプ部123とが設けられている。
これら駆動側ランプ部121と被駆動側ランプ部123における軸方向に関する深さは、円周方向に関して漸次変化しているが、変化の方向は駆動側ランプ部121と被駆動側ランプ部123とで、互いに逆方向とされている。したがって、駆動側ロータ101と被駆動側ロータ117を相対回転させ、各転動体119を駆動側ランプ部121と被駆動側ランプ部123に沿って転動させると、駆動側ロータ101と被駆動側ロータ117の間隔が大きな力で拡げられる。
この様なボールランプ機構97は、インナパッド側ピストン77の内径側に緩く内嵌して配置されている。
また、駆動側ロータ101の先端部(図3の左側端部)のインナ側面と、インナパッド側ピストン77の内周面のインナ側寄りに固定した止め輪125との間には、付勢ばね127がシートスプリング129を介して設けられている。この付勢ばね127は、駆動側ロータ101に対して、この駆動側ロータ101の作動時(制動力発生時)の回転方向と反対方向の弾性力、及び、アウタ側への弾性力を付与している。
また、被駆動側ロータ117の先端部の外周面は、アウタ側に向かうにしたがって外径が小さくなる方向に傾斜したロータ側傾斜面131となる。このロータ側傾斜面131は、インナパッド側ピストン77の先端内面に設けられ、同方向に同角度で傾斜された部分円すい凹面状の受面133に対向している。そして、これらロータ側傾斜面131と受面133の当接に基づくくさび効果により、被駆動側ロータ117の回転が阻止されている。
推力発生機構25は、ボールランプ機構97の伸長によって被駆動側ロータ117を介してインナパッド側ピストン77及びインナパッド21を押圧する。ロータ29を押圧するインナパッド21からの反力は、駆動スピンドル17のインナ側端115が当接するスラスト軸受103によって支持される。
モータハウジング87の本体壁部側ピストン収容部135には、駆動スピンドル挿入穴139が開口する。駆動スピンドル17は、インナ側端115側が、伝達ギヤ収容部138の駆動スピンドル挿入穴137から挿入されての伝達ギヤ105を貫通する。伝達ギヤ105を貫通した駆動スピンドル17のインナ側端115側は、本体壁部側ピストン収容部135の駆動スピンドル挿入穴139に挿通される。駆動スピンドル挿入穴139に挿通された駆動スピンドル17のインナ側端115は、本体壁部側ピストン収容部135に収容される本体壁部側ピストン81内のスラスト軸受103に当接される。
本体壁部側ピストン収容部135には、本体壁部側ピストン81が進退自在に収容される。本体壁部側ピストン収容部135の本体壁部41側から突出する本体壁部側ピストン81の外周は、本体壁部側ピストンブーツ143により覆われて防塵される。
スラスト軸受103は、有底筒状の本体壁部側ピストン81の内方において、ロータ29の軸方向に移動自在に支持される。スラスト軸受103は、駆動スピンドル17のインナ側端115を支持しており、駆動スピンドル17が受けるインナパッド21からの反力を受ける。このスラスト軸受103と本体壁部側ピストン81の内底面147との間には、軸力センサ145が設けられている。本体壁部側ピストン81は、駆動スピンドル17からの反力を、軸力センサ145を介して内底面147で受けることにより、本体壁部41側へ突出される。本体壁部側ピストン81の外底面149は、キャリパ13の本体壁部41に形成されるピストン当接凹部151に当接する。
減速機構83は、ギヤ収容空間を画成するギヤハウジング85を有する。ギヤハウジング85の減速機構収容部86には、入力ギヤ軸153と、入力ギヤ軸153と一体回転する第1太陽ギヤ155と、第1太陽ギヤ155に噛合する第1遊星ギヤ157と、第1遊星ギヤ157を第1太陽ギヤ155の周りに自公転自在に保持する第1遊星キャリア159と、ギヤハウジング85の内周面に形成されて第1遊星ギヤ157に噛合する第1内歯161と、第1太陽ギヤ155に対して電動モータ15側に配置されると共に、第1遊星キャリア159と一体回転する第2太陽ギヤ163と、第2太陽ギヤ163に噛合する第2遊星ギヤ165と、第2遊星ギヤ165を第2太陽ギヤ163の周りに自公転自在に保持する第2遊星キャリア167と、ギヤハウジング85の内周面に形成されて第2遊星ギヤ165に噛合する第2内歯169と、第2太陽ギヤ163に対して電動モータ15側に配置されると共に、第2遊星キャリア167により回転駆動される最終出力ギヤ93と、最終出力ギヤ93に噛合して入力ギヤ軸153と平行な回転軸回りに回転自在な出力歯車91と、が設けられる。
上記減速機構83は、電動モータ15の出力軸171からの高速の回転を、直列に接続した二段の遊星歯車機構によって大きな減速比で減速し、最終出力ギヤ93に伝達する。この最終出力ギヤ93の回転は、出力歯車91に伝えられ、最終的に、出力歯車91から推力発生機構25の伝達ギヤ105へと入力される。
次に、上記したフローティング型電動ディスクブレーキ装置11の動作を説明する。
フローティング型電動ディスクブレーキ装置11は、電動ブレーキを作動させる場合、電動モータ15に通電することにより、電動モータ15の出力軸171を回転させる。この出力軸171の回転運動は、減速機構83に伝わる。減速機構83によって減速された回転は、最終出力ギヤ93を介して出力歯車91を回転させる。出力歯車91の回転は、伝達ギヤ105に伝えられた後、推力発生機構25を構成する送りねじ機構95の駆動スピンドル17へと伝達されて、この駆動スピンドル17を回転駆動する。
この回転駆動の初期段階では駆動側ロータ101が、ロータ側傾斜面131と受面133との摩擦抵抗と、付勢ばね127等の抵抗とにより回転しない。そして、駆動側ロータ101が、駆動スピンドル17の雄ねじ部99と、駆動側ロータ101のねじ孔107との螺合に基づいて、被駆動側ロータ117と共に、駆動スピンドル17の先端側に平行移動(ロータ29に向けて、回転せずに移動)する。この平行移動により、インナパッド側ピストン77がアウタ側に押し出され、ロータ29の軸方向側面とインナパッド21との間の隙間が詰められる。ロータ29へ押し付けられたインナパッド21からの反力は、駆動スピンドル17を介してスラスト軸受103へ伝わる。スラスト軸受103へ伝えられた反力は、軸力センサ145を介して本体壁部側ピストン81をインナ側に押し出す。本体壁部41が本体壁部側ピストン81によりインナ側に押し出されたキャリパ13は、爪部43がロータ29に接近する方向へ移動されるので、アウタパッド23をロータ29の軸方向側面に押付ける。この様な平行移動の間、各転動体119は、駆動側ランプ部121と被駆動側ランプ部123のうちで最も深くなった側の端部に位置している。
平行移動の結果、各部の隙間が喪失し、駆動側ロータ101と被駆動側ロータ117がそれ以上、ロータ29に向けて移動することに対する抵抗が大きくなると、このうちの駆動側ロータ101が駆動スピンドル17と共に回転し、この駆動側ロータ101と被駆動側ロータ117とが相対回転する。すると、各転動体119が、転動しながら、駆動側ランプ部121と被駆動側ランプ部123のうちで浅い側に移動し、被駆動側ロータ117と駆動側ロータ101の間隔が拡がる。これら被駆動側ランプ部123と駆動側ランプ部121の傾斜角度は緩いので、これら被駆動側ロータ117と駆動側ロータ101の間隔を拡げる力は大きくなる。
この被駆動側ロータ117と駆動側ロータ101の間隔を拡げる力は、インナパッド側ピストン77をアウタ側へ更に押し出す。押し出されたインナパッド側ピストン77は、インナパッド21をロータ29へ押し付ける。インナパッド21からの反力は、被駆動側ロータ117と駆動側ロータ101の間隔を拡げる力と共に、駆動スピンドル17を介して本体壁部側ピストン81をインナ側へ更に押し出す。
その結果、推力発生機構25は、インナパッド21及びアウタパッド23をロータ29の両側面に、大きな力で押し付けて、制動を行える。インナパッド21及びアウタパッド23をロータ29の両側面に押し付ける力の大きさの調節は、軸力センサ145の測定信号に基づくフィードバック制御によって行える。また、電動モータ15への通電量を調節するフィードフォワード制御によっても行える。
上記のフローティング型電動ディスクブレーキ装置11の作動を解除する際には、電動モータ15に通電することにより、この電動モータ15の出力軸171を作動時(制動力発生時)とは逆方向に、所定量(制動力を解除するために十分な回転量)だけ回転させる。この出力軸171の回転運動は、作動時と同様の経路で、減速機構83の入力ギヤ軸153に伝わる。更に、この入力ギヤ軸153の回転運動が、減速機構83の最終出力ギヤ93を介して出力歯車91に伝えられた後、推力発生機構25を構成する送りねじ機構95の駆動スピンドル17を回転駆動する。すると、被駆動側ロータ117と駆動側ロータ101の間隔が狭まり、駆動側ロータ101が、被駆動側ロータ117と共に駆動スピンドル17のインナ側端115側に平行移動する。この平行移動により、インナパッド側ピストン77がインナ側に戻され、ロータ29の軸方向側面とインナパッド21との間の隙間が広げられる。推力発生機構25の押付け力が解除されたキャリパ13は、駆動スピンドル17と伴に軸方向に移動自在となるので、アウタパッド23もロータ29の軸方向側面から離れることができる。
次に、上記した本実施形態に係るフローティング型電動ディスクブレーキ装置11の作用を説明する。
本実施形態のフローティング型電動ディスクブレーキ装置11では、アウタパッド23及びインナパッド21をロータ29に押付けて制動するための推力発生機構25と、推力発生機構25を駆動する電動モータ15と、電動モータ15と推力発生機構25との間に介装される減速機構83とが、ロータ29に隣接した車体であるサポート19に支持される。これにより、推力発生機構を含めたモータギヤユニットがキャリパに装着されていた従来構造に比べ、キャリパ13が軽量化される。
また、推力発生機構25が車体であるサポート19に固定されているため、電動モータ15の回転により減速機構83を介して推力発生機構25が駆動され、インナパッド21がロータ29に押圧されると共に、このインナパッド21による押圧の反力によってキャリパ13が移動して、アウタパッド23がロータ29に押圧される制動時には、推力発生機構25の駆動スピンドル17がキャリパ13と伴に軸方向に移動するが、減速機構83により回転される出力歯車91との間には、キー部109とキー溝111によって構成されたスライド機構110が設けられているので、駆動スピンドル17の軸方向の移動に支障をきたすことはない。
更に、本実施形態のフローティング型電動ディスクブレーキ装置11は、推力発生機構25が、サポート19におけるロータ29の回入側と回出側の双方に設けられたアーム部31に対して、推力発生機構25の半径方向外側に配置された取付部59を介して固定される。このため、推力発生機構25は、拡開駆動中心軸を、インナパッド21及びアウタパッド23の中央位置(略重心位置)に、一致させた安定配置を容易に実現できる。
また、本実施形態のフローティング型電動ディスクブレーキ装置11では、推力発生機構25がシリンダボディ57に収容される。また、電動モータ15と減速機構83がモータギヤハウジング73に収容される。そして、シリンダボディ57とモータギヤハウジング73とは、一体的にサポート19に固定される。これにより、キャリパ13の重量負荷が低減される。
更に、モータギヤハウジング73には、電動モータ15と減速機構83とが同軸上に配設されている。この同軸は、シリンダボディ57の軸線と同方向で平行に配置(オフセット配置)される。モータギヤハウジング73には、同軸上に配された電動モータ15と減速機構83との軸方向の略中央位置に、出力歯車91が配設される。電動モータ15の動力は、減速機構83を介して、減速機構83の最終出力ギヤ93によってこの出力歯車91に入力される。すなわち、推力発生機構25には、この出力歯車91を介して、電動モータ15からの動力が減速されて入力される。
従って、本実施形態のフローティング型電動ディスクブレーキ装置11では、シリンダボディ57とモータギヤハウジング73とがオフセット配置されるので、これらが同軸上に配される構造に比べ、軸方向の長さを短くできる。また、モータギヤハウジング73における軸方向の略中央位置から、出力歯車91によって電動モータ15からの動力を推力発生機構25へ出力できる。これにより、シリンダボディ57とモータギヤハウジング73とをコンパクトに一体化できる。その結果、フローティング型電動ディスクブレーキ装置11では、キャリパ摺動部に対する重量バランスが良好となり、振動が生じにくくなる。また、キャリパ13の保持、摺動性能も向上する。
また、本実施形態のフローティング型電動ディスクブレーキ装置11では、電動モータ15が駆動され、最終出力ギヤ93に噛合する出力歯車91が回転されると、出力歯車91と噛合する伝達ギヤ105を介して駆動スピンドル17が回転される。駆動スピンドル17が回転されると、駆動側ロータ101が、駆動スピンドル17の雄ねじ部99と駆動側ロータ101のねじ孔107との螺合に基づいて、被駆動側ロータ117と共に、駆動スピンドル17の先端側に平行移動(ロータ29に向けて、回転せずに移動)する。この平行移動により、インナパッド側ピストン77が押し出され、インナパッド21がロータ29に押し付けられる。
駆動側ロータ101と被駆動側ロータ117がそれ以上、ロータ29に向けて移動することに対する抵抗が大きくなると、このうちの駆動側ロータ101が駆動スピンドル17と共に回転し、この駆動側ロータ101と被駆動側ロータ117とが相対回転する。すると、転動体119が、転動しながら、被駆動側ランプ部123と駆動側ランプ部121のうちで浅い側に移動し、駆動側ロータ101と被駆動側ロータ117との間隔が拡がる。
駆動側ロータ101と被駆動側ロータ117との間隔が拡がることによって、インナパッド21と反対側に設けられている駆動スピンドル17のインナ側端115が、インナパッド21から離反する方向に押し出される。インナ側端115は、インナパッド21からの反力を受けて押し出されることで、キャリパ13の本体壁部41を押圧する。これにより、キャリパ13は、本体壁部41がインナパッド21から離反する方向に移動する。この際、駆動スピンドル17は、伝達ギヤ105に対して軸方向には相対移動可能、且つ回転力は伝達可能とされるので、インナパッド21から離反する方向の移動に支障をきたすことはない。このことにより、キャリパ13は、爪部43に保持されたアウタパッド23をロータ29に押し付ける。つまり、推力発生機構25が、インナパッド21と本体壁部41との間を拡開することにより、インナパッド21及びアウタパッド23のそれぞれがロータ29の軸方向側面に押し付けられることになる。
したがって、本実施形態に係るフローティング型電動ディスクブレーキ装置11によれば、キャリパ13の重量負荷を低減して円滑な作動と耐振性向上を実現できる。
ここで、上述した本発明に係るフローティング型電動ディスクブレーキ装置の実施形態の特徴をそれぞれ以下に簡潔に纏めて列記する。
[1] 車輪と共に回転するロータの軸方向両側面にそれぞれ配置されたアウタパッド及びインナパッドを前記ロータに押付けて制動するための推力発生機構と、前記推力発生機構を駆動する電動モータと、前記電動モータと前記推力発生機構との間に介装される減速機構とが、前記ロータに隣接して車体に固定され、
前記推力発生機構の回転入力部材と前記減速機構により回転される出力歯車との間には、軸方向には相対移動可能、且つ回転力は伝達可能とするスライド機構(110)が設けられることを特徴とするフローティング型電動ディスクブレーキ装置。
[2] 前記推力発生機構が収容されるシリンダボディと、前記電動モータと前記減速機構が収容されるモータギヤハウジングとが一体的に前記車体に固定され、前記電動モータからの動力が、同軸上に配した前記減速機構を介して最終出力ギヤに入力され、前記最終出力ギヤに噛合して前記電動モータと前記減速機構の間に配置された出力歯車を介して、前記電動モータに対してオフセット配置された前記推力発生機構の前記回転入力部材に出力されることを特徴とする上記[1]に記載のフローティング型電動ディスクブレーキ装置。
[3] 前記ロータに隣接して車体に固定されるサポートと、前記ロータを跨ぐブリッジ部のインナ側に配置される本体壁部とアウタ側に配置される爪部とが設けられると共に、前記サポートにより前記ロータの軸方向に沿って移動自在に支持されたキャリパと、前記ロータのインナ側に配置されて前記サポートにより前記ロータの軸方向へ移動可能に案内された前記インナパッドと、前記ロータのアウタ側に配置されて前記爪部に保持された前記アウタパッドと、前記インナパッドと前記本体壁部との間に介装され、前記電動モータからの動力により前記インナパッドと前記本体壁部との間を拡開することにより前記インナパッド及び前記アウタパッドをそれぞれ前記ロータの軸方向側面に押付ける推力発生機構と、を備え、前記推力発生機構が、前記サポートにおける前記ロータの回入側と回出側の双方に設けられたアーム部に対して、前記推力発生機構の半径方向外側に配置された取付部を介して固定されることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のフローティング型電動ディスクブレーキ装置。
[4] 前記推力発生機構は、送りねじ機構と高効率軸力変換機構との組み合わせにより構成され、前記送りねじ機構が、前記出力歯車により回転される伝達ギヤを介して駆動される回転入力部材としての駆動スピンドルと、前記駆動スピンドルのアウタ側半分に設けた雄ねじ部に螺合する駆動側ロータと、前記駆動スピンドルのインナ側端と前記本体壁部との間に介装されるスラスト軸受とを有し、前記高効率軸力変換機構が、前記駆動側ロータと、被駆動側ロータと、これら駆動側ロータ及び被駆動側ロータの間に介装される転動体とを有し、前記駆動スピンドルが、前記伝達ギヤに対して軸方向には相対移動可能、且つ回転力は伝達可能とされる伝達機構を有することを特徴とする上記[1]〜[3]の何れか1つに記載のフローティング型電動ディスクブレーキ装置。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
11…フローティング型電動ディスクブレーキ装置
13…キャリパ
15…電動モータ
17…駆動スピンドル(回転入力部材)
19…サポート
21…インナパッド
23…アウタパッド
25…推力発生機構
29…ロータ
31…アーム部
33…アーム部
41…本体壁部
43…爪部
45…ブリッジ部
57…シリンダボディ
59…取付部
61…取付部
73…モータギヤハウジング
83…減速機構
91…出力歯車
93…最終出力ギヤ
95…送りねじ機構
97…ボールランプ機構(高効率軸力変換機構)
99…雄ねじ部
101…駆動側ロータ
103…スラスト軸受
110…スライド機構
117…被駆動側ロータ
119…転動体

Claims (4)

  1. 車輪と共に回転するロータの軸方向両側面にそれぞれ配置されたアウタパッド及びインナパッドを前記ロータに押付けて制動するための推力発生機構と、前記推力発生機構を駆動する電動モータと、前記電動モータと前記推力発生機構との間に介装される減速機構とが、前記ロータに隣接して車体に固定され、
    前記推力発生機構の回転入力部材と前記減速機構により回転される出力歯車との間には、軸方向には相対移動可能、且つ回転力は伝達可能とするスライド機構が設けられることを特徴とするフローティング型電動ディスクブレーキ装置。
  2. 前記推力発生機構が収容されるシリンダボディと、前記電動モータと前記減速機構が収容されるモータギヤハウジングとが一体的に前記車体に固定され、前記電動モータからの動力が、同軸上に配した前記減速機構を介して最終出力ギヤに入力され、前記最終出力ギヤに噛合して前記電動モータと前記減速機構の間に配置された出力歯車を介して、前記電動モータに対してオフセット配置された前記推力発生機構の前記回転入力部材に出力されることを特徴とする請求項1に記載のフローティング型電動ディスクブレーキ装置。
  3. 前記ロータに隣接して車体に固定されるサポートと、前記ロータを跨ぐブリッジ部のインナ側に配置される本体壁部とアウタ側に配置される爪部とが設けられると共に、前記サポートにより前記ロータの軸方向に沿って移動自在に支持されたキャリパと、前記ロータのインナ側に配置されて前記サポートにより前記ロータの軸方向へ移動可能に案内された前記インナパッドと、前記ロータのアウタ側に配置されて前記爪部に保持された前記アウタパッドと、前記インナパッドと前記本体壁部との間に介装され、前記電動モータからの動力により前記インナパッドと前記本体壁部との間を拡開することにより前記インナパッド及び前記アウタパッドをそれぞれ前記ロータの軸方向側面に押付ける推力発生機構と、を備え、前記推力発生機構が、前記サポートにおける前記ロータの回入側と回出側の双方に設けられたアーム部に対して、前記推力発生機構の半径方向外側に配置された取付部を介して固定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のフローティング型電動ディスクブレーキ装置。
  4. 前記推力発生機構は、送りねじ機構と高効率軸力変換機構との組み合わせにより構成され、前記送りねじ機構が、前記出力歯車により回転される伝達ギヤを介して駆動される回転入力部材としての駆動スピンドルと、前記駆動スピンドルのアウタ側半分に設けた雄ねじ部に螺合する駆動側ロータと、前記駆動スピンドルのインナ側端と前記本体壁部との間に介装されるスラスト軸受とを有し、前記高効率軸力変換機構が、前記駆動側ロータと、被駆動側ロータと、これら駆動側ロータ及び被駆動側ロータの間に介装される転動体とを有し、前記駆動スピンドルが、前記伝達ギヤに対して軸方向には相対移動可能、且つ回転力は伝達可能とされる伝達機構を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のフローティング型電動ディスクブレーキ装置。
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