JP2008190556A - 電動パーキング装置 - Google Patents

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利史 前原
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Abstract

【課題】 簡素で強健な構造体を組み合わせて出力軸側からの逆駆動力に影響されることもなく、大なる減速比が得られ、キャリパボディに重量のバランスよく電動モータとスピンドルを配置することを可能にした電動パーキング装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 キャリパボディ1に取り付けられた電動モータ6からスピンドル19までの間の前記減速装置8〜17が2段階のウォームギヤ機構により構成されているので、比較的強健な構造のウォームギヤ機構を組み合わせて強度低下を伴うことなく、限られた小さなスペースの中で、大なる減速比の減速装置を介して強力な駐車制動力が得られる上、ウォームギヤ機構のウォーム角度の選定等により自在な電動モータ6のキャリパボディ1への取付け配置角度が得られて、重心を考慮した設計の自由度が向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、キャリパボディに取り付けられた電動モータを駆動してキャリパボディ内のスピンドルを減速装置を介して回転させ、前記スピンドルに螺合するピストンを押し出してインナパッドとアウタパッドをディスクロータに押圧して駐車制動力を得るように構成した電動パーキング装置に関する。
車両において使用されるディスクブレーキ装置であって、電動モータ等を動力源として作動させる電動パーキング装置は、これまで様々な構造のものが提案されて実用化されている。それらの中で、キャリパボディに電動モータを直付けしたものや、電動モータの回転を大きな減速比で減速してピストンを介してパッドをディスクロータに押圧作動させるものが提案された。キャリパボディに電動モータを直付けしたものの典型例としては下記特許文献1のものが、電動モータの回転を大きな減速比で減速してピストンを介してパッドをディスクロータに押圧作動させるものとしては下記特許文献2に開示されたものが提案されている。
特開2001−510760号公報(公報要約書参照) 特表2001−522022号公報(公報請求項1参照)
これらの構造の電動パーキング装置は、いずれのものも消費電力の低減と制動駆動力の確保に様々な工夫がなされている。前記第1従来例の特許文献1に開示され図3に示した液圧式車両ブレーキ装置は、電動機142によって駆動され、ブレーキピストン118の軸線Aと同軸のスピンドルナット装置124が設けられており、そのナット130は回動不能とされ、かつスピンドル126の回転によって回転方向に依存して軸線Aに沿って並進移動し、ブレーキピストン118に当接するかまたはブレーキピストン118から離れることができる。電動機142の出力軸146は軸線Aから横方向に距離をおいて平行に配置され、ブレーキピストン118から離れた側で電動機142から進出している。さらに大きな減速比(200:1オーダ)を有する減速機構144が電動機142とスピンドル126との間に介装され、別々に操作可能な減速機構144が電動機142とは副組立体140として実施される。
また、前記第2従来例の特許文献2に開示され図4に示した車両のブレーキ装置は、下流に接続された減速ギヤ222を備えた電気モータ224を備え、該減速ギヤ222の出力手段241は、ブレーキ機構の摩擦パッド216a、216bに作用する解除/押圧機構218、220の入力手段と接続されており、且つ減速ギヤ222は自動ロック式に設計されており、起動機構(238、252、254、260)を備え、該起動機構により、前記減速ギヤ222の自動ロック機能を解除もしくは作動させて、ブレーキディスク210からから摩擦パッド216a、216bの解除方向における解除/押圧機構218、220のの開放移動が行われるように構成したものである。
これらの構成により、前記図3の第1従来例のものでは、ブレーキピストン118と同軸のスピンドル126の軸線Aと電動機142の出力軸146とは離れた側で平行にかつ、面Bに関してあらゆる任意の角度位置で、車両ブレーキ110のハウジング112にユニット140を取り付けることを可能に配置されていることから、大きな減速比の減速機構による減速を可能にしつつ、自在な設計配置と構造長に対して小型省スペース電動機の利用が可能となった。
また、前記図4の第2従来例のものは、歯付ベルトギヤ235からなる第1減速手段にて4:1に減速され、斜板機構236からなる第2減速手段にて50:1に減速される。斜板機構236は、外側支持リング238に回転不能に収容され面取端部にて駆動軸239に当接する出力リング241の平歯に噛合する平歯242を備え、出力リング241は出力軸として作用するスピンドル218と非確動的(non−positively)に接続される。外側支持リング238が固定的であることより、傾斜リング237の揺動運動に伴い、傾斜リング237の平歯242の連続的な他の歯は、出力リング241の平歯240と噛合する。出力リング241の平歯の歯数は傾斜リング237の歯数より少なく選択され、固定的な外側支持リング238に関して出力リング241の相対的回転運動が生ずるが、この回転は駆動軸239の回転方向と逆の回転方向となる。これにより、出力リング241が傾斜リング237の歯数差に基づき大きな減速比が得られる。ほぼ320:1の減速比が得られることとなった。
しかしながら、これらの従来例にあって、前記第1従来例のものでは、減速機構144が平歯車を組み合わせて構成されているため、大きな変速比を得るには、入力側の歯車径を出力側の歯車径に比較してかなり小さく構成する必要があって強度低下を招く虞れが生じる他、スピンドル126側の回転力によって電動機142の出力軸146側が回転される虞れも生じた。また、前記第2従来例のものでは、歯付ベルトギヤ235と出力リング241および傾斜リング237とを組み合わせて減速手段が構成されるため、構造の複雑化と耐久性能に支障を来す虞れがあった。
そこで本発明は、前記従来の電動パーキング装置の諸課題を解決して、簡素で強健な構造体を組み合わせて出力軸側からの逆駆動力に影響されることもなく、大なる減速比が得られ、キャリパボディに重量のバランスよく電動モータとスピンドルを配置することを可能にした電動パーキング装置を提供することを目的とする。
このため本発明は、キャリパボディに取り付けられた電動モータを駆動してキャリパボディ内のスピンドルを減速装置を介して回転させ、前記スピンドルに螺合するピストンを押し出してインナパッドとアウタパッドをディスクロータに押圧して駐車制動力を得るように構成した電動パーキング装置において、電動モータからスピンドルまでの間の前記減速装置が2段階のウォームギヤ機構により構成されたことを特徴とする。また本発明は、前記2段階のウォームギヤ機構がほぼ直交するカウンターウォームギヤを介して構成され、電動モータとスピンドルとを略平行配置したことを特徴とする。また本発明は、前記電動モータの重量部を、側面視においてディスクロータと減速装置との間のディスクロータ側に配設したことを特徴とする。また本発明は、前記電動モータから減速装置までのパワーユニット部とスピンドルからピストンまでのアクチュエータ部とをそれぞれサブユニット化したことを特徴とする。また本発明は、前記パワーユニット部における出力軸とアクチュエータ部におけるスピンドルとが嵌合継手により接続されたことを特徴とするもので、これらを課題解決のための手段とする。
本発明によれば、キャリパボディに取り付けられた電動モータを駆動してキャリパボディ内のスピンドルを減速装置を介して回転させ、前記スピンドルに螺合するピストンを押し出してインナパッドとアウタパッドをディスクロータに押圧して駐車制動力を得るように構成した電動パーキング装置において、電動モータからスピンドルまでの間の前記減速装置が2段階のウォームギヤ機構により構成されたことにより、比較的強健な構造のウォームギヤ機構を組み合わせて強度低下を伴うことなく、限られた小さなスペースの中で、大なる減速比の減速装置を介して強力な駐車制動力が得られる上、ウォームギヤ機構のウォーム角度の選定等により自在な電動モータのキャリパボディへの取付け配置角度が得られる。
また、前記2段階のウォームギヤ機構がほぼ直交するカウンターウォームギヤを介して構成され、電動モータとスピンドルとを略平行配置した場合は、大なる減速比の減速装置を実現しつつ、電動モータとスピンドルとを平行配置して、軸長方向の長さを短縮させるとができるとともに、スピンドル側から電動モータ側に回転駆動力が及ぶことがない。さらに、前記電動モータの重量部を、側面視においてディスクロータと減速装置との間のディスクロータ側に配設した場合は、キャリパボディに取り付けられたパワーユニットの構成部品の中で、重量の重い電動モータコイル部をディスクロータに近接して配置でき、キャリパボディを摺動保持するためのガイドピンへの偏荷重の作用が軽減できて耐振動性能等の信頼性が向上する。
さらにまた、前記電動モータから減速装置までのパワーユニット部とスピンドルからピストンまでのアクチュエータ部とをそれぞれサブユニット化した場合は、キャリパボディ内にサブユニット化して組み付けたアクチュエータ部に対してパワーユニット部をサブアセンブリすることができるので、組み付け性が向上する。また、前記パワーユニット部における出力軸とアクチュエータ部におけるスピンドルとが嵌合継手により接続された場合は、サブユニット化された出力軸とスピンドルとを軸方向に移動するだけで簡便に接続することが可能となるばかりでなく、出力軸とスピンドルとの累積誤差を緩和することができて、高精度を必要とせずコストダウンにつながる。
以下本発明に係る電動パーキング装置を実施するための好適な形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の電動パーキング装置の1つの実施例を示す全体断面図およびパワーユニットの斜視図、図2は同、全体斜視図および正面図である。本発明の電動パーキング装置の基本的な構成は、図1に示すように、キャリパボディ1に取り付けられた電動モータ6を駆動してキャリパボディ1内のスピンドル19を減速装置8〜17を介して回転させ、前記スピンドルに螺合するピストンを押し出してインナパッド4とアウタパッド5をディスクロータに押圧して駐車制動力を得るように構成した電動パーキング装置において、電動モータ6からスピンドル19までの間の前記減速装置8〜17が2段階のウォームギヤ機構により構成されたことを特徴とする。
図2(A)に示すように、本発明の電動パーキング装置は、サポート22に対してガイドピン33、34を介して摺動可能に保持されて取り付けられるキャリパボディ1と、該キャリパボディ1に取り付けられたパワーユニット2とから構成される。図1(B)に示すように、パワーユニット2は、電動モータ6と、2段階のウォームギヤ機構により構成された減速装置と、出力軸18に連結されたスピンドル19とから構成される。電動モータ6の軸心とスピンドル19の軸心は略平行配置となるように、電動モータ6はキャリパボディ1の外側面に固定され、スピンドル19はキャリパボディ1の内側に収容配置される。
図1(B)に示されるパワーユニットについて説明する。ホルダ7にてキャリパボディ1に取り付けられる電動モータ6の出力軸において、ベアリング9、10間にてモータウォームギヤ8が形成され、該モータウォームギヤ8に略直交して噛合するカウンターウォームギヤ12の端部に固定されたウォームホイール11が配置される。カウンターウォームギヤ12の両端部はベアリング13、14によってキャリパボディ1(パワーユニットハウジング23)に支持される。該カウンターウォームギヤ12に略直交して噛合する出力軸18に嵌合固定された出力軸ウォームホイール15が配置される。出力軸18の両端部もベアリング16、17によってキャリパボディ1に支持される。このようなカウンターウォームギヤ12を介した減速装置によって電動モータ6と出力軸18とは平行配置とされる。
図1(A)に示すように、前記出力軸18と一体に回転するように軸方向に嵌合継手35により係合連結されてスピンドル19が同軸状に配置される。嵌合継手35は出力軸18とスピンドル19のそれぞれの対向部位の周方向に断続的に形成されて軸方向に伸びる係合突起部とこれら突起部間に形成された凹部とが互いに係合して継手を構成する。これにより互いの相対回転が阻止されて一体に回転するように構成される。それぞれサブユニット化された前記電動モータ6から減速装置までのパワーユニット2部とスピンドル19からピストン3までのアクチュエータ部とが軸方向に容易に嵌合して接続することができる。スピンドル19には、キャリパボディ1の内側に軸動のみ自在なピストン3に対してさらに軸動自在に配設されたナット20が螺合される。ナット20のピストン3の内周に対する摺動しての軸動のみの構成は、図1(B)にて理解されるように、ナット20の外周に形成されたスプライン部21とのスプライン嵌合による。
図1(A)に戻り、前記出力軸18と出力ウォームホイール15とはノックピン24により一体に回止め構成とされ、出力軸18の一端部がベアリング16によりキャリパボディ1に軸支され、他端部がベアリング17によりキャリパボディ1(パワーユニットハウジング23)に収容されたプラグ25に軸支される。プラグ25の内端面にはOリング26が介設されてキャリパボディ1への組付け面との間で密封機能を有する。スピンドル19のキャリパボディ1への嵌合孔との間にはシール28が介設される。また、スピンドル19の径大フランジと前記嵌合孔との間にはプレート29およびスラストベアリング30が介設され、径大フランジと反対側のスピンドル19の周溝にはクリップ27が係止されて、スピンドル19の軸動が規制される。
軸動するピストン3の外周が摺接するキャリパボディ1の内周面にはシール31が配設され、潤滑油の漏洩を抑制して、ピストン3およびナット20の軸動、ナット20とスピンドル19の螺合およびスピンドル19の回動を円滑に行えるように構成される。キャリパボディ1の内周面とピストン3の端部外周面との間には蛇腹状のブーツ32が介設され、ピストン3の円滑な動作を許容するとともに、外部からの塵埃の侵入を防止する。前記サポート22には一対の内外のインナパッド4およびアウタパッド5が設けられており、前記ピストン3により押圧されて図示省略のディスクロータを押圧して駐車制動力を得ることができる。
かくして、電動モータ6からスピンドル19までの間の前記減速装置8〜17が2段階のウォームギヤ機構により構成されたことにより、比較的強健な構造のウォームギヤ機構を組み合わせて強度低下を伴うことなく、限られた小さなスペースの中で、大なる減速比(150:1超)の減速装置を介して強力な駐車制動力が得られる上、ウォームギヤ機構のウォーム角度の選定等により自在な電動モータのキャリパボディへの取付け配置角度が得られる。好適には、前記2段階のウォームギヤ機構がほぼ直交するカウンターウォームギヤを介して構成され、電動モータ6とスピンドル19とは略平行配置とされる。この場合は、大なる減速比の減速装置を実現しつつ、電動モータ6とスピンドル19とを平行配置して、軸長方向の長さを短縮させるとができるとともに、通常、ウォームホイール側からウォームギヤ側を回転させることはできないので、スピンドル19側から電動モータ6側に回転駆動力が及ぶことがなく、インナパッド4およびアウタパッド5とディスクロータとの緊締状態が妄りに緩むことがない。
そして、前記スピンドル19と平行配置した電動モータ6の重量部であるコイル部をディスクロータに近接して配置することが自在に設計でき、重量部の適切な配置が可能となって、サポート22に対してキャリパボディ1を摺動保持するためのガイドピン33、34への偏荷重の作用が軽減できて耐振動性能等の信頼性を向上させることができる。
以上、本発明の実施例について説明してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、キャリパボディの形状、形式、電動モータの形状、形式およびそのキャリパボディへの取付け形態、スピンドルの形状、形式およびその出力軸への連結形態(嵌合継手の形状、形式:軸方向に嵌合可能で互いの相対回転が不能な適宜の形状が採用できる)ならびにそのナットへの螺合形態、減速装置を構成するウォームギヤおよびウォームホイールの形状、形式およびウォーム角、カウンターウォームギヤおよびカウンターウォームホイールの配設形態(ウォーム角によっては、電動モータの軸心とスピンドルの軸心とが平行から僅かにずれたり、カウンターウォームギヤと電動モータの軸心およびスピンドルの軸心とが直交からずれることもあり得る)、減速比、インナパッドおよびアウタパッドとディスクロータとの配設関係等については適宜選定できる。実施例に記載の諸元はあらゆる点で単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。
本発明の電動パーキング装置の1つの実施例を示す全体断面図およびパワーユニットの斜視図である。 同、全体斜視図および正面図である。 第1従来例の液圧式車両ブレーキ装置の一部断面の全体図である。 第2従来例の車両のブレーキ装置の断面図である。
符号の説明
1 キャリパボディ
2 パワーユニット
3 ピストン
4 インナパッド
5 アウタパッド
6 電動モータ
8 モータウォームギヤ
11 カウンタウォームホイール
12 カウンタウォームギヤ
15 出力ウォームホイール
18 出力軸
19 スピンドル
20 ナット
22 サポート
23 パワーユニットハウジング
35 嵌合継手部

Claims (5)

  1. キャリパボディに取り付けられた電動モータを駆動してキャリパボディ内のスピンドルを減速装置を介して回転させ、前記スピンドルに螺合するピストンを押し出してインナパッドとアウタパッドをディスクロータに押圧して駐車制動力を得るように構成した電動パーキング装置において、電動モータからスピンドルまでの間の前記減速装置が2段階のウォームギヤ機構により構成されたことを特徴とする電動パーキング装置。
  2. 前記2段階のウォームギヤ機構がほぼ直交するカウンターウォームギヤを介して構成され、電動モータとスピンドルとを略平行配置したことを特徴とする請求項1に記載の電動パーキング装置。
  3. 前記電動モータの重量部を、側面視においてディスクロータと減速装置との間のディスクロータ側に配設したことを特徴とする請求項1または2に記載の電動パーキング装置。
  4. 前記電動モータから減速装置までのパワーユニット部とスピンドルからピストンまでのアクチュエータ部とをそれぞれサブユニット化したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電動パーキング装置。
  5. 前記パワーユニット部における出力軸とアクチュエータ部におけるスピンドルとが嵌合継手により接続されたことを特徴とする請求項4に記載の電動パーキング装置。
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