JP6517133B2 - 杭構築方法 - Google Patents
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Description
この一般的な杭構築方法を、例えば細粒分含有率が低い(例えば粒径0.075mm未満の土粒子の含有率が約35%以下)土層等を含む地盤等において杭を施工する方法として採用すると、掘削機による地盤の掘削中や鉄筋籠の建て込み中に、前記掘削孔の孔壁の一部が崩壊するおそれがある。そして、孔壁が崩壊すると、掘削機の掘削ロッドの先端や鉄筋籠が崩壊した土砂内に埋没等して、掘削が不能になったり、コンクリートの打設が困難になったりするおそれがある。このため、孔壁崩壊リスクの高い土層を含む地盤等において、孔壁を保護できる杭構築方法が求められている。
しかしながら、杭構築予定箇所の上空に何らかの構造物が存在する施工現場では、大型クレーンを用いることができない場合もあり、工夫が求められている。
本発明の一実施形態における杭構築方法は、地盤に鉛直方向に延伸するボーリング孔としてのガイドホールGHを形成するボーリング孔形成工程と、高圧噴射撹拌工法を用いて地盤内に中実(つまり、内部が中空ではない)の中実地盤改良体1を形成(造成)する中実地盤改良体形成工程と、中実地盤改良体1内を鉛直方向に掘削して掘削孔BHを形成する中実地盤改良体掘削工程と、掘削孔内に鉄筋籠を建て込む鉄筋籠建て込み工程と、コンクリート打設工程とを含む。
図1は、本発明の一実施形態における杭構築方法において用いる地盤改良体形成装置10の概略構成を示し、図2は、同じく本実施形態において用いる掘削装置20の概略構成を示す。図1及び図2は、杭構築予定領域を含む地盤の断面図でもある。
前記中実地盤改良体1は、地盤の鉛直方向に延びる少なくとも一つ(一本)の地盤改良体1aからなり、中実な改良体である。本実施形態では、中実地盤改良体1は、一つの地盤改良体1aからなる場合を一例に挙げて以下説明する。
具体的には、杭構築予定領域の鉄道高架橋Bは地面から約3〜4mの高さ位置に存在するものとする。なお、本実施形態では、既設構造物は鉄道高架橋Bであり、杭Pをこの鉄道高架橋Bの直下の低空頭且つ狭隘な場所に構築する場合で説明するが、これに限らず、杭構築予定箇所の上空に何らかの構造物が存在し、クレーン作業が制約を受ける領域であれば、どのような施工場所でもよい。
また、本実施形態において、杭構築予定領域を含む地盤は、地面側に位置する上層G1と、その上層G1の下方に位置する支持層G2とを含み、上層G1は細粒分含有率が低く(例えば、粒径0.075mm未満の土粒子の含有率が約35%以下)、支持層G2は適切な強度を有するものとする。また、本実施形態では、杭Pは、具体的には、その下端部が支持層G2に到達するように構築するものとする。
本実施形態において、延長ロッド123のうち最後に継ぎ足されるものの上端部には、噴射液入口と圧縮空気入口を有するスイベル17が接続され、先端ロッド121の下端側には、カップリング(図示せず)を介して噴射モニタ122が接続されている。先端ロッド121と延長ロッド123との間、及び、各延長ロッド123,123間は適宜継手を介して接続される。
先端ロッド121及び延長ロッド123は、その内管がスイベル17の噴射液入口と連通して噴射液の流路となり、また、内管と外管との間の隙間がスイベル17の圧縮空気入口と連通して圧縮空気の流路となる。
噴射液噴射ノズルの先端は、噴射モニタ122の外周面の一部で径方向外向きに開口している。また、圧縮空気噴射ノズルの先端は、噴射液噴射ノズルの周囲で、径方向外向きに開口している。圧縮空気を噴射液噴射ノズルの周囲から噴射させることにより、噴射液を効率的に噴射させることができる。なお、本実施形態において、噴射モニタ122が本発明に係る「ノズル」に相当する。
なお、実際に造成した地盤改良体1aの造成径D3は、ジェット流Jの圧力及びロッド12の引き上げ速度や地盤の強度等によって決まる。それゆえ、本実施形態では、地盤改良体1aの形成に先立って、標準貫入試験(JIS A 1219)によってN値を求めて地盤の強度を推定し、この推定された地盤の強度に基づいて、所望の地盤改良体1aの造成径D3が得られるように、ジェット流Jの圧力及びロッド12の引き上げ速度(前述の所定の引き上げ速度)を設定する。
掘削装置20は、いわゆるTBH工法により掘削孔BHを形成する装置であり、地盤改良体形成装置10により形成された一つの地盤改良体1aからなる中実地盤改良体1内を鉛直方向(図2に矢印で示す削孔方向)に掘削して掘削孔BHを形成する。ここで、掘削孔BHの内径D2は、ガイドホールGHの内径D1より大きく、且つ、地盤改良体1aの造成径D3より小さい(つまり、D1<D2<D3)。
先端掘削ロッド管261と延長掘削ロッド管263との間、及び、各延長掘削ロッド管263,263間は適宜継手を介して接続される。延長掘削ロッド管263のうち最後に継ぎ足されるものの上端部開口部には、スイベル28が接続される。
このように、安定液と掘削土砂とが混合してできた泥水から安定液を回収することができるようになっている。そして、回収された安定液は、再び掘削孔BH内に供給され、以降、安定液タンク22と掘削孔BHとの間で循環される。
なお、壁厚t1及び造成径D3の設定手順と、壁厚t1及び造成径D3と地盤改良体1aの一軸圧縮強さquとの関係については、後に詳述する。
以下に、壁厚t1と造成径D3を上記の値に設定した設定手順と、地盤改良体1aの壁厚t1と一軸圧縮強さquとの関係と、地盤改良体1aの造成径D3と一軸圧縮強さquとの関係とについて、図9〜図13を用いて説明する。
図9から図11は、壁厚t1及び造成径D3の設定手順を説明するためのフロー図であり、図12は、地盤改良体1aの一軸圧縮強さquと壁厚t1との関係を示し、図13は、地盤改良体1aの造成径D3と一軸圧縮強さquの関係を示す図である。
また、例えば、掘削孔BH及び地盤改良体1aの鉛直方向の傾きや、掘削孔の内径精度や、地盤改良体1aの造成径精度等の掘削孔BH及び地盤改良体1aの施工精度に基づいて、施工可能な最小の壁厚である最小壁厚tminを設定する。ここでは、最小壁厚tmin=50mmとする。
そして、STEP14において、上記地盤改良体1aの許容強度範囲R1と必要安全率Fsとに基づいて、安全壁厚範囲R2を設定する。具体的には、図12に示す地盤改良体1aの壁厚t1と一軸圧縮強さquとの関係線Lin1において、許容強度範囲R1の下限値R1minと上限値R1maxにそれぞれ対応する壁厚t1の下限値と上限値を求める。図12では、安全壁厚範囲R2の下限値R2minは120mmとなり、安全壁厚範囲R2の上限値R2maxは200mmとなる。この安全壁厚範囲R2内(つまり、R2max≧t≧R2min)で壁厚t1を設定することにより、必要安全率Fsを満足させることができる。ここで、図12から分かるように、一軸圧縮強さquが小さい場合、壁厚t1を大きくすると必要安全率Fsを満足させることができ、一軸圧縮強さquが大きい場合、壁厚t1は小さくても必要安全率を満足させることができる。
このようにして、壁厚t1は、掘削装置20の掘削力と地盤の強度とに応じて定める地盤改良体1aの許容強度範囲R1と、掘削孔BHの孔壁崩壊についての必要安全率Fsとに基づいて定める安全壁厚範囲R2内で定める。
なお、安全壁厚範囲R2の上限値R2maxが最小壁厚tminより小さい(STEP15:NO)場合は、最小壁厚tminが少なくとも安全壁厚範囲R2の上限値R2max以下になるように、例えば、地盤改良体形成装置10のロッド12や掘削装置20の掘削ロッド管26の位置決めをより厳密に管理する等して最小壁厚tminを下げ、施工精度を向上させればよい(STEP15’)。施工精度の向上だけで、R2max≧tminの条件を満足(STEP14:YES)させることができない場合は、他の工法を採用することになる。
次に、STEP22において、STEP16で設定された施工壁厚範囲R3と掘削孔BHの内径D2(=2.4m)とに基づいて安全造成径範囲R4を設定する。ここで、施工壁厚範囲R3の下限値R3minは120mmであり、施工壁厚範囲R3の上限値R3maxは200mmであるため、安全造成径範囲R4の下限値R4minは、2.64m(=2.4m+2×0.12m)となり、安全造成径範囲R4の上限値R4maxは2.8m(=2.4m+2×0.2m)となる。
また、地盤改良体形成装置10の造成能力に応じて造成径D3についての造成可能径範囲R5を設定する。具体的には、造成可能径範囲R5の下限値R5minは、地盤改良体1aの鉛直方向の傾きや造成径精度等の施工精度に応じて定め、例えば、1mとする。また、造成可能径範囲R5の上限値R5maxは、ジェット流Jの最大圧力や地盤の強度等に応じて定め、例えば、8mとする。
一方、本実施形態における中実地盤改良体1の施工費が他の工法による施工費より低く抑える必要がある。
そのため、STEP31において、造成径D3を施工造成径範囲R6の下限値R6minに設定した場合の中実地盤改良体1の施工費が、予め定める中実地盤改良体1の施工費の上限値Cmaxより小さいか否かを判定する。D3=R6minとしたときの施工費<Cmaxの場合(STEP31:YES)は、STEP32において、中実地盤改良体1の施工費がCmaxより小さくなる範囲において、造成径D3を可能な限り大きな値に設定する。本実施形態においては、造成径D3を施工造成径範囲R6の下限値R6minに設定した場合のみならず、上限値R6maxに設定した場合の施工費が、Cmaxより小さいものとする。したがって、本実施形態においては、STEP32において、施工現場における総合的な施工精度等を考慮して、造成径D3を2.8mに設定(設計値)し、壁厚t1を200mmに設定(設計値)した。この場合であっても、他の一般的な工法と比較して中実地盤改良体1の施工費を低く抑えることができる。なお、D3=R6minとしたときの施工費≧Cmaxの場合(STEP31:NO)は、STEP31でYESとなるように、施工期間を短くしたりする等して施工費を削減すればよい(STEP31’)。このようにして、最終的に壁厚t1及び造成径D3の値を設定して中実地盤改良体1の施工仕様を決定する。
なお、本実施形態では、掘削孔BHの内径D2を2.4mとしたが、これに限らず、適宜設定することができる。この場合、上記各STEPの条件を満足する範囲内で、壁厚t1及び造成径D3を設定すればよい。
なお、例えば、TBH工法により地盤に、杭構築用の掘削孔を直接削孔して、孔壁の崩壊を抑制しつつ杭を構築する工法が一般的に知られている。しかし、この工法であっても、地盤の地下水位が比較的高い場合や、掘削装置による掘削孔内への安定液の供給量と吸引量のアンバランスが一時的に生じた場合等においては、孔壁が崩壊する可能性が高い。一方、本実施形態においては、TBH工法による掘削孔BHの形成する工程に先立って中実地盤改良体1を造成しているため、掘削孔BHの孔壁の崩壊リスクを完全に排除することができる。
さらに、本実施形態では、壁厚t1は、安全壁厚範囲R2のうちの、掘削孔BH及び地盤改良体1aの施工精度に応じて定める最小壁厚tmin以上の範囲である施工壁厚範囲R3内で定められている。これにより、施工精度を考慮して、壁厚t1を設定することができる。
また、本実施形態の上記システムでは、上記演算部は、安全壁厚範囲R2のうちの、掘削孔BH及び地盤改良体1aの施工精度に応じて定められる最小壁厚tmin以上の範囲である施工壁厚範囲R3内で、壁厚t1の値を演算するように構成されている。
さらに、本実施形態の上記システムでは、演算部は、施工壁厚範囲R3と掘削孔BHの杭径D2とに基づいて定める安全造成径範囲R4と、地盤改良体1aを形成する地盤改良体形成装置10の造成能力に応じて定められる造成径D3についての造成可能径範囲R5とが重複する範囲である施工造成径範囲R6内で、造成径D3の値を演算するように構成されている。
このように、本実施形態における上記システムは、低空頭且つ狭隘な場所や、杭Pの上方の既設構造物までの距離が十分にある場所や、既設構造物が上方に無い場合や、低空頭であるが十分なスペースを確保可能な場所等において、孔壁保護用の地盤改良体1aの壁厚t1及び造成径D3を決定するための設計支援システムとして用いることができる。
前記薄肉部の厚さ(以下薄肉部厚さという)t2は、上述した壁厚t1と同様に、掘削孔BHを形成する掘削装置20の掘削力と地盤の強度とに応じて定める地盤改良体1aの許容強度範囲R1と、掘削孔BHの孔壁崩壊についての必要安全率Fsとに基づいて定める安全壁厚範囲R2内で定められるとよい。つまり、上述の壁厚t1に代って薄肉部厚さt2について安全壁厚範囲R2を設定し、壁厚t1と同じ手順で薄肉部厚さt2を設定すればよい。これにより、孔壁の崩壊を確実に防止することができる。
なお、壁厚t1に代って薄肉部厚さt2を演算するように前記システムを構成してもよい。この場合、前記システムは、延伸方向の中心軸が構築予定の杭の軸心に略一致し、地盤より高い強度を有し、且つ、造成後、前記中心軸に沿って杭径D2に合わせた掘削孔BHが形成されてなる複数の地盤改良体1aからなる中実の中実地盤改良体1の薄肉部厚さt2を設定するためのシステムであって、掘削孔BHを形成する掘削装置20の掘削力と地盤の強度とに応じて定められる地盤改良体1aの許容強度範囲R1と、掘削孔BHの孔壁崩壊についての必要安全率Fsとに基づいて定める安全壁厚範囲R2内で、掘削孔BHの形成後の中実地盤改良体1の薄肉部厚さt2の値を演算する演算部を含んで構成されている。この演算部は、安全壁厚範囲R2のうちの施工壁厚範囲R3内で薄肉部厚さt2の値を演算し、安全造成径範囲R4と造成可能径範囲R5とが重複する範囲である施工造成径範囲R6内で各地盤改良体1aの造成径D3の値を演算するように構成するとよい。
1a・・・・地盤改良体
10・・・・地盤改良体形成装置
11・・・・本体
12・・・・ロッド
13・・・・把持部
14・・・・ピット
15・・・・サンドポンプ
16・・・・スライム貯留タンク
17・・・・スイベル
20・・・・掘削装置
21・・・・本体
22・・・・安定液タンク
23・・・・サンドポンプ
24・・・・サクションポンプ
25・・・・残土タンク
26・・・・掘削ロッド管
27・・・・ロッド管駆動機
28・・・・スイベル
121・・・先端ロッド
122・・・噴射モニタ(ノズル)
123・・・延長ロッド
261・・・先端掘削ロッド管
262・・・削孔ビット
263・・・延長掘削ロッド管
B・・・・・鉄道高架橋(既設構造物)
BH・・・・掘削孔
G1・・・・上層
G2・・・・支持層
GH・・・・ボーリング孔(ガイドホール)
Fs・・・・必要安全率
J・・・・・ジェット流
L1・・・・安定液供給管
L2・・・・泥水排出管
L3・・・・2次スクリーン管
L4・・・・サイクロンスクリーン管
R1・・・・許容強度範囲
R2・・・・安全壁厚範囲
R3・・・・施工壁厚範囲
R4・・・・安全造成径範囲
R5・・・・造成可能径範囲
R6・・・・施工造成径範囲
S1・・・・1次スクリーン
S2・・・・2次スクリーン
S3・・・・サイクロンスクリーン
t1・・・・壁厚
t2・・・・薄肉部の厚さ(薄肉部厚さ)
Claims (12)
- 地盤に杭を構築する杭構築方法であって、
前記地盤の鉛直方向に延びる少なくとも一つの地盤改良体からなる中実の中実地盤改良体を形成することと、
前記中実地盤改良体内を鉛直方向に掘削して掘削孔を形成することと、
前記掘削孔内に前記杭を構築することと、
を含み、
前記中実地盤改良体を形成することは、一つの前記地盤改良体の造成予定領域毎に、
前記地盤に鉛直方向に延伸するボーリング孔を形成することと、
円筒状の先端ロッドと、当該先端ロッドの先端部側に設けられるノズルと、前記先端ロッドの基端部側に順次継ぎ足される延長ロッドと、を有するロッドを前記ボーリング孔に挿入することと、
固化材と水を含む液体を前記ノズルから半径方向外方に向けて噴射しつつ、前記ロッドを回転させると共に、前記ロッドを引き上げて、前記ボーリング孔より大径であり且つ前記地盤より強度の高い前記地盤改良体を形成することと、
を含み、
前記掘削孔の形成時に、前記掘削孔内に安定液を供給し、前記中実地盤改良体内で生じた掘削土砂を安定液と共に前記掘削孔外に排出し、当該排出された安定液を再び前記掘削孔内に供給して循環させる、杭構築方法。 - 先端掘削ロッド管と、当該先端掘削ロッド管の先端部側に設けられる削孔ビットと、前記先端掘削ロッド管の基端部側に順次継ぎ足される延長掘削ロッド管とから成る掘削ロッド管を有する掘削装置により、前記中実地盤改良体内を掘削して前記掘削孔を形成し、
前記掘削孔内の掘削土砂と安定液からなる泥水は、前記先端掘削ロッド管の先端開口部から吸引され、前記掘削ロッド内を上昇して前記掘削孔外に排出される、請求項1に記載の杭構築方法。 - 地盤に杭を構築する杭構築方法であって、
前記地盤の鉛直方向に延びる少なくとも一つの地盤改良体からなる中実の中実地盤改良体を形成することと、
前記中実地盤改良体内を鉛直方向に掘削して掘削孔を形成することと、
前記掘削孔内に前記杭を構築することと、
を含み、
前記中実地盤改良体を形成することは、一つの前記地盤改良体の造成予定領域毎に、
前記地盤に鉛直方向に延伸するボーリング孔を形成することと、
円筒状の先端ロッドと、当該先端ロッドの先端部側に設けられるノズルと、前記先端ロッドの基端部側に順次継ぎ足される延長ロッドと、を有するロッドを前記ボーリング孔に挿入することと、
固化材と水を含む液体を前記ノズルから半径方向外方に向けて噴射しつつ、前記ロッドを回転させると共に、前記ロッドを引き上げて、前記ボーリング孔より大径であり且つ前記地盤より強度の高い前記地盤改良体を形成することと、
を含み、
前記掘削孔内に、予め分割して形成された鉄筋籠を順次継ぎ足して建て込むと共にコンクリートを打設して、前記杭を形成する、杭構築方法。 - 地盤に杭を構築する杭構築方法であって、
前記地盤の鉛直方向に延びる少なくとも一つの地盤改良体からなる中実の中実地盤改良体を形成することと、
前記中実地盤改良体内を鉛直方向に掘削して掘削孔を形成することと、
前記掘削孔内に前記杭を構築することと、
を含み、
前記中実地盤改良体を形成することは、一つの前記地盤改良体の造成予定領域毎に、
前記地盤に鉛直方向に延伸するボーリング孔を形成することと、
円筒状の先端ロッドと、当該先端ロッドの先端部側に設けられるノズルと、前記先端ロッドの基端部側に順次継ぎ足される延長ロッドと、を有するロッドを前記ボーリング孔に挿入することと、
固化材と水を含む液体を前記ノズルから半径方向外方に向けて噴射しつつ、前記ロッドを回転させると共に、前記ロッドを引き上げて、前記ボーリング孔より大径であり且つ前記地盤より強度の高い前記地盤改良体を形成することと、
を含み、
前記掘削孔内に、予め分割して形成されたコンクリート杭又は鋼管杭を順次継ぎ足して建て込み、
前記掘削孔の孔壁と前記建て込まれた前記コンクリート杭又は鋼管杭との間に、コンクリート、モルタル及びセメントペーストのいずれか1つを充填して、前記杭を形成する、杭構築方法。 - 地盤に杭を構築する杭構築方法であって、
前記地盤の鉛直方向に延びる少なくとも一つの地盤改良体からなる中実の中実地盤改良体を形成することと、
前記中実地盤改良体内を鉛直方向に掘削して掘削孔を形成することと、
前記掘削孔内に前記杭を構築することと、
を含み、
前記中実地盤改良体を形成することは、一つの前記地盤改良体の造成予定領域毎に、
前記地盤に鉛直方向に延伸するボーリング孔を形成することと、
円筒状の先端ロッドと、当該先端ロッドの先端部側に設けられるノズルと、前記先端ロッドの基端部側に順次継ぎ足される延長ロッドと、を有するロッドを前記ボーリング孔に挿入することと、
固化材と水を含む液体を前記ノズルから半径方向外方に向けて噴射しつつ、前記ロッドを回転させると共に、前記ロッドを引き上げて、前記ボーリング孔より大径であり且つ前記地盤より強度の高い前記地盤改良体を形成することと、
を含み、
前記中実地盤改良体は、一つの前記地盤改良体からなり、
前記掘削孔は、前記地盤改良体の造成径より小さい所定の内径を有し、その孔中心を前記中実地盤改良体の延伸方向の中心軸と合わせて形成され、
前記掘削孔の形成後の前記地盤改良体の壁厚は、前記掘削孔を形成する掘削装置の掘削力と地盤の強度とに応じて定める前記地盤改良体の許容強度範囲と、前記掘削孔の孔壁崩壊についての必要安全率とに基づいて定める安全壁厚範囲内で定められる、杭構築方法。 - 前記壁厚は、前記安全壁厚範囲のうちの、前記掘削孔及び前記地盤改良体の施工精度に応じて定める最小壁厚以上の範囲である施工壁厚範囲内で定められる、請求項5に記載の杭構築方法。
- 地盤に杭を構築する杭構築方法であって、
前記地盤の鉛直方向に延びる少なくとも一つの地盤改良体からなる中実の中実地盤改良体を形成することと、
前記中実地盤改良体内を鉛直方向に掘削して掘削孔を形成することと、
前記掘削孔内に前記杭を構築することと、
を含み、
前記中実地盤改良体を形成することは、一つの前記地盤改良体の造成予定領域毎に、
前記地盤に鉛直方向に延伸するボーリング孔を形成することと、
円筒状の先端ロッドと、当該先端ロッドの先端部側に設けられるノズルと、前記先端ロッドの基端部側に順次継ぎ足される延長ロッドと、を有するロッドを前記ボーリング孔に挿入することと、
固化材と水を含む液体を前記ノズルから半径方向外方に向けて噴射しつつ、前記ロッドを回転させると共に、前記ロッドを引き上げて、前記ボーリング孔より大径であり且つ前記地盤より強度の高い前記地盤改良体を形成することと、
を含み、
前記中実地盤改良体は複数の前記地盤改良体が互いに重なり合ってなる、杭構築方法。 - 前記掘削孔は、所定の内径を有し、その孔中心を前記中実地盤改良体の延伸方向の中心軸と合わせて形成され、
前記掘削孔の形成後の前記中実地盤改良体は、その壁厚が最小となる薄肉部を有し、
前記薄肉部の厚さは、前記掘削孔を形成する掘削装置の掘削力と地盤の強度とに応じて定める前記地盤改良体の許容強度範囲と、前記掘削孔の孔壁崩壊についての必要安全率とに基づいて定める安全壁厚範囲内で定められる、請求項7に記載の杭構築方法。 - 前記薄肉部の厚さは、前記安全壁厚範囲のうちの、前記掘削孔及び前記地盤改良体の施工精度に応じて定める最小壁厚以上の範囲である施工壁厚範囲内で定められる、請求項8に記載の杭構築方法。
- 前記地盤改良体の造成径は、前記施工壁厚範囲と前記掘削孔の前記所定の内径とに基づいて定める安全造成径範囲と、前記地盤改良体を形成する地盤改良体形成装置の造成能力に応じて定める造成径についての造成可能径範囲とが重複する範囲である施工造成径範囲内で定められる、請求項6又は9に記載の杭構築方法。
- 前記地盤改良体の一軸圧縮強さは、前記中実地盤改良体の形成が完了してから該中実地盤改良体に前記掘削孔を削孔可能となるまでの期間に応じて設定する所定の材齢日において、所定の強度範囲内に収まるように設定されている、請求項1〜10のいずれか1つに記載の杭構築方法。
- 前記所定の強度範囲の下限値は前記地盤改良体の周囲地盤の強度より高く設定され、前記所定の強度範囲の上限値は前記掘削孔を形成する掘削装置の掘削力に応じて設定されている、請求項11に記載の杭構築方法。
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