JP6515840B2 - 搬送台車 - Google Patents
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Description
以下、図1〜図13に基づいて、本発明の実施形態1に係る搬送台車10について説明する。本実施形態に係る搬送台車10は、部品を搬送する台車であり、一定範囲を往復移動できるように構成されている。ここで、図中の前後左右、及び上下は、前記搬送台車10の前後左右、及び上下に対応している。
搬送台車10は、人力で搬送台車10を押して移動させている間にバネ力を蓄え、蓄えたバネ力を利用してさらに前記搬送台車10を移動させられるように構成されている。搬送台車10は、図1に示すように、四隅に自在車輪12を備える台車本体13と、その台車本体13に支持されて、バネ力を蓄えられるように構成された補助駆動装置20とを備えている。
台車本体13は、図1に示すように、長方形状の下角枠13dと上角枠13uと、上下の角枠13u,13dの四隅をつなぐ支柱13hとを備えており、下角枠13dの角部下面側に自在車輪12が前後方向に転動可能な状態で取付けられている。また、台車本体13の下角枠13dの中央には、前後方向に延びる一対の梁部材14a,14bが渡されており、前記梁部材14a,14bによって補助駆動装置20が支持されている。台車本体13の上角枠13uの前後には、台車本体13を押すときに把持される取っ手15が上下回動可能な状態で取付けられている。さらに、前記上角枠13uには、前後の取っ手15の間に部品を載せるテーブル17が設けられている。
補助駆動装置20は、図2に示すように、前側の取っ手15に対応して設けられた前側の駆動部本体30と、後側の取っ手15に対応して設けられた後側の駆動部本体30と、前後の駆動部本体30間に設けられた支持車輪23とを備えている。また、補助駆動装置20は、後側の駆動部本体30に設けられた押上機構40と、前側の駆動部本体30に設けられた押上機構40とを備えている。支持車輪23は、四隅の自在車輪12と共に台車本体13を支持する車輪であり、前記台車本体13の前後移動に伴って回転するように構成されている。即ち、支持車輪23は、図2、図3に示すように、台車本体13の前後方向における中央位置で右側の梁部材14bと下角枠13dの右辺間に設けられている。そして、支持車輪23の回転中心軸23jが台車本体13の幅方向(左右方向)に延びた状態で、下角枠13dの軸受(図示省略)と両梁部材14a,14bの軸受14j(図3参照)とによって支持されている。
前後の駆動部本体30は、等しい構成であり、図2に示すように、前記支持車輪23を挟んで前後対称に設けられている。このため、図2〜図5等に基づき、代表して後側の駆動部本体30の構成について説明する。駆動部本体30は、バネ装置31と、小径のチャージ用車輪36と、大径の駆動車輪37と、支持架台35とを備えている。
駆動部本体30のバネ装置31は、図2等に示すように、角箱状に構成されたバネケース33と、前記バネケース33から右方向に水平に突出した入力軸31eと、前記バネケース33から左方向に水平に突出した出力軸31pとを備えている。そして、バネ装置31の入力軸31eにチャージ用車輪36が同軸に取付けられており、前記出力軸31pに駆動車輪37が同軸に取付けられている。バネ装置31のバネケース33内には、図4に示すように、ワンウエイクラッチ32とゼンマイバネ31zとが同軸に収納されている。そして、バネ装置31の入力軸31eがワンウエイクラッチ32を介してゼンマイバネ31zの入力軸(図番省略)に連結されている。また、バネ装置31の出力軸31pがゼンマイバネ31zの出力軸(図番省略)に連結されている。
駆動部本体30の支持架台35は、バネ装置31とチャージ用車輪36と駆動車輪37とを支持する架台であり、図3に示すように、台車本体13の一対の梁部材14a,14bに上下回動可能な状態で連結されている。即ち、支持架台35は、駆動車輪37が路面に当接する駆動位置(下限位置)と、駆動車輪37が路面から一定寸法離れるチャージ位置(上限位置)間で、バネ装置31とチャージ用車輪36と駆動車輪37とを上下回動させられるように構成されている。
支持架台35の架台本体部350の受け部351には、図2等に示すように、右方向に水平に延びる横架台355が設けられている。そして、横架台355の突出端部の位置には押上機構40が設けられている。押上機構40は、前後の駆動部本体30にそれぞれ設けられており、台車本体13を前方に押して前進させる際は、前側の押上機構40が駆動部本体30を押し上げるように動作する。また、台車本体13を後方に押して後進させる際は、後側の押上機構40が駆動部本体30を押し上げるように動作する。即ち、進行方向前側に位置する押上機構40が、進行方向前側に位置する駆動部本体30を押し上げるように動作する。
先ず、搬送台車10を前進させる場合の搬送台車10の動作について説明する。搬送台車10を前進させる場合、後側の取っ手15を押圧して台車本体13を前進させる。後側の取っ手15が押圧されると、取っ手15の押圧レバー15cが上回動(図1において左回動)し、後側の駆動部本体30における架台本体部350の連結レバー352が押し上げられる。これにより、図5、図7に示すように、支持架台35の架台本体部350とバネケース33とが連結機構33cを中心に上回動する。この結果、駆動車輪37が路面から離れ、チャージ用車輪36の外周面が支持車輪23の外周面に当接するようになる(図7参照)。
本実施形態に係る搬送台車10によると、取っ手15を押して台車本体13を移動させる際は、支持架台35が上回動して駆動車輪37が床面から離れ、チャージ用車輪36の外周面が支持車輪23の外周面に当接する。即ち、チャージ用車輪36の外周面が支持車輪23の外周面に当接するため、台車本体13の移動(例えば、前進)により支持車輪23が回転すると、チャージ用車輪36は支持車輪23と逆方向(後進方向)に回転する。そして、チャージ用車輪36が後進方向に回転することで、バネ装置31(ゼンマイバネ31z)にバネ力が蓄えられる。このとき、駆動車輪37が床面から離れているため、駆動車輪37がゼンマイバネ31zと共に後進方向に回転しても台車本体13の前進には影響がない。次に、取っ手15から手が離されると、支持架台35が下回動してチャージ用車輪36が支持車輪23から離れ、駆動車輪37が床面に当接する。即ち、チャージ用車輪36が支持車輪23から離れることで、ゼンマイバネ31zに蓄えられたバネ力が出力される。これにより、床面に当接した駆動車輪37がバネ力で前進方向に回転し、台車本体13が駆動車輪37の力で前進するようになる。このように、人力で移動させる場合とバネ力で移動させる場合の面倒な切り換え操作がなくなるため、時間に追われる状況でも搬送台車10の使い勝手が向上する。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態に係る搬送台車10では、図1、図2等に示すように、前後に取っ手15と、支持架台35と、バネ装置31と、チャージ用車輪36と、駆動車輪37と、押上機構40とを設けることで、往路側と復路側との双方でそれぞれ人力とバネ力とを使用できるようにしている。しかし、小型の搬送台車50の場合には、図11から図12に示すように、取っ手15と、支持架台35と、バネ装置31と、チャージ用車輪36と、駆動車輪37とを台車本体13の後部に設け、前後の押上機構40を省略することも可能である。
13・・・台車本体
15・・・取っ手
23・・・支持車輪
31z・・ゼンマイバネ
31・・・バネ装置
31e・・入力軸
31p・・出力軸
32・・・ワンウエイクラッチ
33・・・バネケース(支持架台)
35・・・支持架台
350・・架台本体部
355j・軸受部
355k・傾斜部
36・・・チャージ用車輪
37・・・駆動車輪
40・・・押上機構
41・・・軸体
43・・・キャスタ
Claims (4)
- 取っ手を押して移動させる搬送台車であって、
台車本体と、
前記台車本体を支持する車輪で、前記台車本体の移動に伴って回転する支持車輪と、
前記台車本体に上下動可能な状態で連結されており、前記取っ手を押す力を受けて前記台車本体に対して上回動し、前記取っ手から手が離されることで前記台車本体に対して下回動する支持架台と、
前記支持架台に支持されているバネ装置と、
前記バネ装置の入力軸に連結されて、前記バネ装置がバネ力を蓄えられるように前記入力軸を回転させるチャージ用車輪と、
前記バネ装置の出力軸に連結されており、前記バネ装置に蓄えられたバネ力で回転する駆動車輪とを有しており、
前記取っ手が押されて前記支持架台が上回動すると、前記駆動車輪が床面から離れ、前記チャージ用車輪の外周面が前記支持車輪の外周面に当接し、
前記取っ手から手が離されて前記支持架台が下回動すると、前記チャージ用車輪が前記支持車輪から離れ、前記駆動車輪が床面に当接する搬送台車。 - 請求項1に記載された搬送台車であって、
前記バネ装置は、ワンウエイクラッチとゼンマイバネとを備えており、
前記バネ装置の入力軸と前記ゼンマイバネ間に前記ワンウエイクラッチが設けられている搬送台車。 - 請求項2に記載された搬送台車であって、
前記取っ手と、前記支持架台と、前記バネ装置と、前記チャージ用車輪と、前記駆動車輪とは、前記台車本体の前後にそれぞれ設けられており、
前記台車本体の前後には、前記支持架台を押し上げて、前記支持架台を前記台車本体に対して上回動させる押上機構が設けられており、
前記台車本体が往復移動する際に進行方向前側にある前記押上機構が前記支持架台を押し上げる動作を行なうように構成されている搬送台車。 - 請求項3に記載された搬送台車であって、
前記押上機構は、
軸体と、
前記軸体の軸方向における端面に軸心回りに回転可能な状態で取付けられており、車輪の回転中心が前記軸体の軸心に対して前後方向に位置ずれ可能に構成されたキャスタと、
前記支持架台の傾斜部に対して直角に設けられており、前記軸体が下方から傾斜した状態で通される軸受部と、
を有しており、
前記台車本体の進行方向前側にある前記キャスタの車輪が床面からの抵抗で前記軸体の軸心に対して後方に移動することで、前記キャスタの車輪が前記支持架台の傾斜部における低い部位の下側に入り込み、前記支持架台を押し上げる構成である搬送台車。
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