JP6515330B2 - セルフクリーニング性塗装金属板 - Google Patents
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Description
(1)金属板の少なくとも片側表面上に、最外層を含む少なくとも2つの層を有する塗装金属板であって、
前記最外層が、少なくともアルコキシシラン、ポリエステル系樹脂由来の成分、および架橋剤を含有する塗料から形成されており、
前記架橋剤がメチル化メラミン樹脂を含み、更にブロックイソシアネート化合物、フルエーテルメラミン樹脂から選ばれる少なくとも1種を含み、
前記最外層の表面から深さ2.5μmまでのマルテンス硬さHMが、50N/mm2〜500N/mm2であり、且つ高周波グロー放電発光表面分析による平均N濃度が20〜30質量%であることを特徴とする塗装金属板。
(2)前記最外層のSi濃度が、前記最外層の表面から0.1μm深さまでの平均濃度で20質量%以上であることを特徴とする(1)記載の塗装金属板。
(3)前記架橋剤が、さらにブチル化メラミン樹脂を含む(1)又は(2)に記載の塗装金属板。
最外層塗膜は、アルキルシリケート、バインダー成分、架橋剤、および必要に応じて塗膜に追加の機能を付与する種々の添加剤から構成される。
アルキルシリケートとは、テトラアルコキシシランを出発物質とするアルコキシシランオリゴマーで、加水分解反応、さらには縮合反応により、SiOH基やSiOSi結合を形成する反応性の添加剤である。これらを添加することで塗膜表面が親水性となり、塗膜表面に汚染物質が付着しても、これが降雨時に洗い流されることで、耐雨垂れ汚染性を発現する。
最外層のバインダー樹脂として、ポリエステル系樹脂を用いることができる。ポリエステル系樹脂は、汚染性、意匠性、耐疵付き性、バリア性、加工性等を付与する点から好ましい。
最外層塗膜を焼付け硬化型とするために、ポリエステル系樹脂塗料に架橋剤を含有させる。硬化剤としては、メラミン樹脂及び/またはポリイソシアネート化合物を用いることが、プレス加工性とバリア性のバランスの点から好ましい。本発明では、最外層の表面から深さ2.5μmまでの厚み部分に高いマルテンス硬度を有する塗膜を形成するために、この範囲で、架橋反応が促進される必要がある。
本発明に係るバインダー成分は、必要に応じて硬化触媒を含んでもよい。硬化触媒の役割の一つとして、架橋剤同士の自己縮合反応の促進や架橋剤と樹脂との架橋反応の促進等が挙げられる。
上記の成分に加えて、本発明の最外層は、用途に応じて、顔料、例えば、無機系顔料(カーボンブラック、チタニア、光輝顔料等)を含むことができる。また、防錆性を高めるために防錆顔料(多孔質シリカ、リン酸系防錆顔料、イオン交換シリカ等)を含有することができる。
(6)最外層の膜厚
最外層の膜厚は5〜30μmの範囲とする。5μm未満では、塗膜の隠蔽性が劣るほか、平面部の耐食性も低下することが懸念され、30μm以上だとコスト面において不利となる。好ましい膜厚の範囲は10〜20μmの範囲である。
本発明の塗装金属板に用いられる金属板は特に制限されないが、一般的に塗装金属板に使用される、亜鉛を含有するめっき層を有する亜鉛系めっき鋼板、すなわち、亜鉛めっき鋼板もしくは亜鉛合金めっき鋼板、さらには熱処理によりめっきを基板と合金化させた合金化めっき鋼板を用いることが好ましい。但し、ステンレス鋼板、炭素鋼板などの非めっき鋼板、あるいはアルミニウムめっき鋼板などの非亜鉛系めっき鋼板を使用することも可能であり、本発明はそのような形態をも包含する。
本発明の塗装金属板の最外層の下には、下塗り層を有することができる。下塗り層としては、公知の各種樹脂皮膜が挙げられる。下塗り層を構成する樹脂の種類は特に制限はなく、例えば、ポリエステル系、エポキシ系などの各種樹脂が挙げられる。これらのうち、加工性や最外層との密着性の観点から、ポリエステル樹脂が好ましい。
塗膜の密着性および塗装金属板の耐食性を高めるために、塗装金属板においては慣用となっている化成処理皮膜層を基材の金属板の両面に形成することが好ましい。化成処理皮膜層は、環境の観点より、クロムを全く含有しない化成処理皮膜とする。また、本発明に係る塗膜層を基材の金属板の片面だけに形成する場合には、他面については化成処理皮膜層を形成しなくてもよい。
本発明に係る塗装金属板の製造方法は特に限定されないが、通常は次のようにして製造することができる。
1.使用した塗装金属板
基材の金属板として、溶融亜鉛めっき鋼板を使用した。金属板サイズはいずれも200×300mmであった。
ルミニウムを50質量部配合したものを用意し、化成処理した溶融亜鉛めっき鋼板のおもて面にバーコーターにより塗布し、板の到達温度が30秒で210℃となるように加熱し、おもて面の下塗り塗膜を形成した。
それぞれの塗装金属板から試験片を切り出し、マルテンス硬度HM、平均N濃度、初期水接触角、暴露3年後の耐雨垂れ汚染性、加工性を下記のように調査した。
最外層の表面から深さ2.5μmまでのマルテンス硬度HM(N/mm2)を、微小硬度測定機(フィッシャー・インストルメンツ製、フィッシャースコープHM2000)により測定した。
最外層の表面から深さ2.5μmまでの平均N濃度(質量%)を高周波グロー放電発光表面分析(GDS)により測定した。
作製した塗装金属板から30mm×60mmのサイズの試験片をシャーリングにより切り出し、この試験片を湿潤試験条件(温度:49℃、相対湿度95%以上:結露有り)に15時間静置してから、ブロアーで十分に乾燥させた後、塗膜の水との接触角を測定した。
作製した塗装金属板から30mm×60mmのサイズの試験片をシャーリングにより切り出し、この試験片を湿潤試験条件(温度:49℃、相対湿度95%以上:結露有り)に15時間静置してからブロアーで十分に乾燥させた後、カーボンブラックの懸濁液を垂らし、24時間静置後、水を含んだガーゼで拭き取り、残り具合を確認した。判定基準は次の通りであり、○を合格とした:
◎:完全に消えている
○:消えているか、ほとんど落ちている
△:残り跡が目立つ
試験片に対して2T折り曲げ試験(23℃)を行い、180°密着曲げ塗膜についてク
ラック発生有無について10倍ルーペを用いて調査した。評価基準は下記の通りであり、
○を合格とした:
◎:全くクラックなし
○:極微小なクラックあり(目視では観察されないレベル)
×:クラックあり
Claims (3)
- 金属板の少なくとも片側表面上に、最外層を含む少なくとも2つの層を有する塗装金属板であって、
前記最外層が、少なくともアルコキシシラン、ポリエステル系樹脂由来の成分、および架橋剤を含有する塗料から形成されており、
前記架橋剤がメチル化メラミン樹脂を含み、更にブロックイソシアネート化合物、フルエーテルメラミン樹脂から選ばれる少なくとも1種を含み、
前記最外層の表面から深さ2.5μmまでのマルテンス硬さHMが、50N/mm2〜500N/mm2であり、且つ高周波グロー放電発光表面分析による平均N濃度が20〜30質量%であることを特徴とする塗装金属板。 - 前記最外層のSi濃度が、前記最外層の表面から0.1μm深さまでの平均濃度で20質量%以上であることを特徴とする請求項1記載の塗装金属板。
- 前記架橋剤が、さらにブチル化メラミン樹脂を含む請求項1又は2に記載の塗装金属板。
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JP2015079324A JP6515330B2 (ja) | 2015-04-08 | 2015-04-08 | セルフクリーニング性塗装金属板 |
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JP2015079324A JP6515330B2 (ja) | 2015-04-08 | 2015-04-08 | セルフクリーニング性塗装金属板 |
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JP2016198910A JP2016198910A (ja) | 2016-12-01 |
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JP2010065075A (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-25 | Nisshin Steel Co Ltd | 耐汚れ付着性に優れた塗装鋼板用塗料および塗装鋼板 |
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- 2015-04-08 JP JP2015079324A patent/JP6515330B2/ja active Active
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