JP6515231B1 - 管継手 - Google Patents
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Description
ような管継手について特許出願している(特許文献1参照)。
即ち、図5に示すように、被接続用のパイプ61の端部に挿入される挿入筒部70を有する金属製の継手本体62と、上記挿入筒部70に外嵌された上記パイプ61の端部を弾発的な締付力で締付けるためのスリット付きのC形状締付環体63と、該締付環体63の弾発力に抗して該締付環体63を拡径するように上記スリットに離脱可能に差し込まれて挟持されると共に挿入される上記パイプ61の先端部に当接して離脱する拡径片64と、該拡径片64を挟持している上記締付環体63を包囲すると共に上記継手本体62に回転自在に外嵌される透明な筒状カバー部材65と、を備えている。
・条件によっては、全く問題のない優れた管継手であるが、以下のような問題点があるこ
とが判明してきた。
上記「接着剤」「塗料」に含まれている溶剤(ソルベント)が筒状カバー部材65に付着すると、ソルベントクラック(亀裂)を発生して、新築建物の室内に甚大な漏水事故の虞があることが判明した。
給湯にも耐える耐熱性を有し、かつ、透明性を有するPSU,PPSU等の他の全ての
樹脂についても、同様にソルベントクラックを発生して、新築建物の室内にて漏水事故を
発生する。
さらに、パイプ61の挿入に伴って、小さな拡径片64が締付環体63から離脱して円環状空間74に収容され、透明な筒状カバー部材65を介して、離脱後の拡径片64を作業者又は検査員が目視確認するのであるが、小さな拡径片64が、 360°にわたる円環状空間74のいずれの位置に存在するかを、目視確認することは、至難であるという問題点があった。
仮に、筒状カバー部材65を作業者(検査員)が指で回転させて、見易い周方向位置まで拡径片64をもってきて目視確認せねばならず、面倒で、かつ、困難な作業となっていた。
パイプ挿入完了確認領域を、備え、しかも、上記透明樹脂内層は耐熱性樹脂から成り、上記透明樹脂外層は耐ソルベント性樹脂から成り、2色射出成形にて相互に積層一体化され、さらに、挿入されるパイプの先端面によって押込まれて、上記継手本体の孔部に挿入される目印環体を有し、上記目印環体が上記継手本体の挿入完了確認領域に到達したことを、継手本体外部から目視確認可能に構成されている。
部を配設した構成である。
また、上記継手本体における上記挿入完了確認領域以外の軸心方向位置に、不透明円筒
体を外嵌した構成である。
が縮径異常変形することを阻止する補強機能を備えている。
また、上記目印環体は、外周に勾配面を有する閉円環状リングから成る。
また、上記継手本体における上記挿入完了確認領域以外の軸心方向位置に、パイプの外
周面に密接するシールを配設した。
であり、かつ、パイプ挿入完了確認領域の外層は、接着剤・塗料に強い(耐ソルベント性を備えた)透明な樹脂材であり、従来は不可能と考えられていた、耐給湯性と耐ソルベント性及び透明性という3特性を備えるパイプ挿入完了確認領域を、形成できた。
しかも、継手本体外部の 360°のいずれからでも、目印環体(及び乳白色等のパイプの
最先端部)を作業者・検査員が確認できるようになり、パイプ接続不良を防止できる。
図1に示した第1の実施の形態から説明すれば、図1の左半分はパイプ未接続状態、右
半分はパイプ挿入(接続)完了状態を示す縦断面図である。
P0 は、被接続パイプであって、材質は、PEXやPB等の比較的に軟らかい樹脂が好
適である。(なお、PE,架橋PE等の比較的に軟らかい樹脂でも良い。)
部3を内周縁4に有する薄い金属板製の抜止めリング5を備えている(図4参照)。この
抜止めリング5は、SUS材等の弾発力を有する高剛性な金属板から成り、図4に示すよ
うに、内周縁4に沿って、等間隔の切込み6を形成すると共に、パイプP0 の挿入方向A
に傾斜状に折曲げられて、多数の歯部3が形成されている。
図1の右半分に示したように、抜止めリング5の歯部3が、パイプP0 の外周面2に食
い込んだパイプ引抜阻止状態で、パイプP0 と一体状に回転しつつ、アキシャル外方向Y
へのパイプ引抜けを防止するよう構成されている。
て、左右対称形であり、しかも、軸心方向全長に渡って、透明樹脂による内外二重構造で
ある。
また、継手本体1の軸心方向の左右各々には、内鍔7Aを有する不透明円筒体7が外嵌
され、固着されている。この円筒体7はPC(ポリカーボネート)等の耐ソルベント性に
優れた不透明樹脂を嵌め殺し状に外嵌固着している。低い凹凸波形部8は、無理矢理に不
透明円筒体7を継手本体1に外嵌した後の引抜阻止作用をなしている。
そして、透明な上記パイプ挿入完了確認領域Gにまで、パイプP0 の先端面12が押込まれてきたことを、継手本体1の外部Eから、作業者又は検査員が、目視確認可能なように、閉円環状の目印環体20が設けられている。
の外鍔部9Aをもって、上記目印環体20としている。
即ち、この外鍔部9Aの外周面は、先端へ縮径状のテーパ面10を有し、このテーパ面10を、(塗装や塗付等によって、)赤色,橙色,黄色としたり、さらには蛍光色として、作業者又は検査員が、パイプ挿入完了確認領域Gの外部における 360°のいずれからでも、
目視確認できる目印環体20とする。しかも、一般に乳白色のパイプP0 の最先端部位をも、 360°のいずれの方向から、目視確認できる。
また、図1から明らかなように、各2個のOリング等のシール17,18が、(挿入された)パイプP0 の外周面2に密接する。つまり、外面止水の密封構造とする。なお、14はシール18のバックアップリングであり、不透明円筒体7の内鍔7Aと、継手本体1の外端面との間に介装されている。また、前述の抜止めリング5の歯部3の傾斜に沿うように、バックアップリング14の内周と外端面との角部は面取りされている。
継手本体1は、前述の如く、透明樹脂内層11と透明樹脂外層13から成る内外二重構造であって、不透明円筒体7の未固着状態では、アキシャル方向全体にわたって透明である。
そして、内層11は、給湯に耐える耐熱性樹脂とする。例えば、ポリスルホン(PSU),ポリフェニレンスルフィド(PPSU),ポリサルフォン(PSP)等が好適である。他方、外層13は、溶剤に耐える耐ソルベント性樹脂とする。例えば、ポリカーボネート(PC)が好適である。特に、内層11・外層13共に「透明」であることが必須条件である。
そして、2種類の樹脂をもって、2色射出成形にて相互に積層一体化して、構成される。
から存在しており、ねずみ色等の不透明なポリフェニレンスルフィド(PPS)が管継手
の材料として公知である。
しかしながら、「透明」でなければならないという条件下では、給湯に耐える―――95
℃程度に耐える―――耐熱性、及び、接着剤や塗料中の溶剤に耐える耐ソルベント性を、
同時に充足する実用性のある樹脂は、現実には存在しない。
条件 (i) :給湯用に耐える耐熱性(約95℃)を備えていること。
条件 (ii) :接着剤・塗料が外部から付着した場合に、接着剤や塗料に含まれた溶剤に
よって亀裂を発生しない耐ソルベント性を、備えていること。
条件(iii) :目印環体20が挿入完了確認領域Gに到達したことを外部Eから目視確認できる透明性を、備えていること。
継手本体1は、アキシャル方向中央の位置に、パイプP0 の内径に略等しい内径の内鍔
部31を有し、パイプP0 にて押込まれてきた金属筒体9の外鍔部9Aが当接する段付部32と、勾配部33と、パイプP0 の外径寸法よりも僅かに大きいパイプ先端挿入用中径部34と、内方側シール17が当接する段付部35と、シール17,18とスペーサ16が嵌着されるシール溝底面形成用大径部36とを、順次有する。ソケット型の管継手であるから、この継手本体1は、軸心逆方向に孔部形成用段付コアー金型を、容易に成形後に引抜くことができる。
また、シール17とスペーサ16とシール18を収納するシール凹溝は、段付部35と大径部36とバックアップリング14にて、形成されている。
、代わりに、薄肉の挿入筒部19を、継手本体1自身が一体状に備えている。
図2の挿入筒部19、及び、図1の金属筒体9は、薄肉であって、従来例を示した図5の挿入筒部70よりも、著しく肉厚寸法が減少し、これによって、図2,図1に示す内径寸法D19,D9 は、従来例の図5の内径寸法D70よりも、大きく、従って、湯や水等の通過抵抗を減少できる。内径寸法D19,D9 が、十分大きく確保可能な理由は、図5の挿入筒部70に設けるシール66,66を省略して、図1,図2のように、パイプP0 の外周面2に対して密接するように、シール17,18の位置を変更しているからである。
パイプP0 を矢印A方向に挿入する際に、目印環体20(リング22)の勾配面22Aがシール18,17を弾性的に拡径させてパイプP0 の先端の通過がスムーズとなるように誘導するガイド機能を発揮する。この点は、図1に於て、外鍔部9Aのテーパ面10も同様のガイド機能を発揮する。
、図1のように嵌め殺しで固着しても、図2のように融着によって固着するも、自由であ
ることを示す。
なお、図2に示す第2実施形態は、図1と同一符号は同様の構成であるので、上述した
以外の構成については説明を以下省略する。
軸心方向位置に、不透明円筒体7を外嵌(固着)した構成であったが、これに代えて、図
示省略するが、継手本体1を多色射出成形によって、一体状として不透明円筒壁部(不透
明樹脂部)を、挿入完了確認領域G以外の位置に、形成しても、自由である。
なように、ステンレス等の金属薄板をもって、不透明円筒体7を構成したものであり、先
端に抜止めリング5の保持リング24を付加しつつ、パイプ挿入完了確認領域Gを除いたアキシャル(軸心)方向位置に、密に塑性変形を加えて、外嵌状に固着している。
それ以外の構成については、図2と同一符号は同様の構成であるので、重複説明を省略
する。
他端にネジ等の別の形状の連結部を有するアダプターや、エルボ、チーズとしても良い。
さらに、図4に例示した抜止めリング5に限らず、公知の種々の抜止機構のものに変更す
ることも、自由である。
軸心方向位置に、不透明樹脂部を配設したので、作業者又は検査員は、挿入完了確認領域
Gに対してのみ注意を集中して、迅速かつ確実な確認と点検を行い得る。
また、上記継手本体1における上記挿入完了確認領域G以外の軸心方向位置に、不透明
円筒体7を外嵌した構成であるので、嵌め殺しや熱融着等によって、不透明円筒体7を継
手本体1に固着できて、製作し易く、この不透明円筒体7によって、作業者又は検査員は
、挿入完了確認領域Gに対してのみ注意を集中して、迅速かつ確実な確認と点検を行い得
る。
防止できる。
また、上記目印環体20は、外周に勾配面22Aを有する閉円環状リング22から成るので、パイプP0 の先端面の角部がシール18,17を傷付けないように、パイプ挿入時のガイド(誘導)の機能を発揮する役目も兼ね、かつ、部品としてはシンプルで安価である。
P0 の外周面2に密接するシール17,18を配設したので、目印環体20を目視で確認する際の邪魔とならず、しかも、パイプ挿入完了確認領域Gにおける内外二重構造の壁部を、目印環体20に極めて接近させて配置できることとなって、目視点検を、さらに、容易かつ確実に行い得る。
2 外周面
7 不透明円筒体
9 金属筒体
9A 外鍔部
11 透明樹脂内層
12 先端面
13 透明樹脂外層
15 孔部
17,18 シール
20 目印環体
22 閉円環状リング
22A 勾配面
G パイプ挿入完了確認領域
P0 被接続パイプ
E 外部
Claims (6)
- 継手本体(1)が、透明樹脂内層(11)と透明樹脂外層(13)の内外二重構造から成る
パイプ挿入完了確認領域(G)を、備え、しかも、上記透明樹脂内層(11)は耐熱性樹脂から成り、上記透明樹脂外層(13)は耐ソルベント性樹脂から成り、2色射出成形にて相互に積層一体化され、
さらに、挿入されるパイプ(P0 )の先端面(12)によって押込まれて、上記継手本体
(1)の孔部(15)に挿入される目印環体(20)を有し、
上記目印環体(20)が上記継手本体(1)の挿入完了確認領域(G)に到達したことを
、継手本体外部(E)から目視確認可能に構成されていることを特徴とする管継手。 - 上記継手本体(1)における上記挿入完了確認領域(G)以外の軸心方向位置に、不透
明樹脂部を配設した請求項1記載の管継手。 - 上記継手本体(1)における上記挿入完了確認領域(G)以外の軸心方向位置に、不透
明円筒体(7)を外嵌した請求項1記載の管継手。 - 上記目印環体(20)は、薄肉金属筒体(9)の先端に突設された外鍔部(9A)から成
り、上記パイプ(P 0 )が縮径異常変形することを阻止する補強機能を備えた請求項1,
2又は3記載の管継手。 - 上記目印環体(20)は、外周に勾配面(22A)を有する閉円環状リング(22)から成る
請求項1,2又は3記載の管継手。 - 上記継手本体(1)における上記挿入完了確認領域(G)以外の軸心方向位置に、パイ
プ(P 0 )の外周面(2)に密接するシール(17)(18)を配設した請求項1,2,3,
4又は5記載の管継手。
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