JP6515042B2 - 弾性波デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、弾性波デバイスに関する。
従来、携帯電話端末などの無線通信機器のフィルタやデュプレクサに、弾性表面波デバイスが用いられてきた。最近では、圧電体を下部電極と上部電極で挟んだ弾性波デバイスが、高周波での特性が良好で且つ小型化とモリシック化が可能な素子として注目されている。このような弾性波デバイスとして、FBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)やSMR(Solidly Mounted Resonator)などの圧電薄膜共振器がある。
圧電薄膜共振器に大きな電力が入力された場合、圧電体のc軸方向に依存した非線形性が原因となり、出力信号に2次歪が発生する。このような2次歪みを抑制する方法として、圧電薄膜共振器を直列に分割し、分割した各共振器の圧電体のc軸又は分極軸の同じ方向の電極を同電位とすることや、圧電薄膜共振器を並列に分割し、分割した各共振器の圧電体のc軸又は分極軸の同じ方向の電極を逆電位とすることが知られている(例えば、特許文献1、2)。
特開2008−85989号公報 特開2007−6495号公報
しかしながら、第1共振器に対して圧電体のc軸又は分極軸の同じ方向の電極が同電位となるように第2共振器を直列に接続した場合、2次歪が局所的に悪化してしまうことが新たに分かった。
本発明は、2次歪を良好に抑制することが可能な弾性波デバイスを提供することを目的とする。
本発明は、通過帯域の信号が入力される入力端子と前記信号が出力される出力端子との間に複数の共振器が接続されたフィルタを有する弾性波デバイスであって、前記複数の共振器の少なくとも1つは、第1圧電体と、前記第1圧電体のc軸又は分極軸の方向で前記第1圧電体を挟んだ第1下部電極及び第1上部電極と、を含む第1共振器と、前記入力端子と前記第1共振器との間に前記第1共振器に直列に接続され、第2圧電体と、前記第1共振器と前記c軸又は分極軸の同じ方向で電気的に接続される電極が同電位となるように前記第2圧電体を挟んだ第2下部電極及び第2上部電極と、を含み、前記第1共振器よりも低い反共振周波数を有する第2共振器と、を備え、前記第2共振器の電気機械結合係数は前記第1共振器よりも小さく、前記第1共振器は、空隙又は音響反射膜上で前記第1圧電体を挟んで前記第1下部電極と前記第1上部電極とが対向する領域であり、前記第2共振器は、空隙又は音響反射膜上で前記第2圧電体を挟んで前記第2下部電極と前記第2上部電極とが対向する領域である共振領域を有し、前記第1共振器の前記共振領域の面積と前記第2共振器の前記共振領域の面積とは同じ大きさであり、前記第2共振器の前記共振領域以外で前記第2圧電体を挟んで第2下部電極と前記第2上部電極とが対向する領域の面積は、前記第1共振器の前記共振領域以外で前記第1圧電体を挟んで前記第1下部電極と前記第1上部電極とが対向する領域の面積よりも大きい、弾性波デバイスである。
上記構成において、前記入力端子と前記出力端子との間の経路に一端が接続し他端がグランドに接続して設けられた1又は複数の並列共振器のうちの最も前記出力端子側に位置する並列共振器は、前記第1共振器と前記第2共振器に分割されている構成とすることができる。
上記構成において、アンテナ端子と送信端子の間に接続された送信フィルタと、
前記アンテナ端子と受信端子との間に接続された受信フィルタと、を備えるデュプレクサであって、前記送信フィルタ及び前記受信フィルタの少なくとも一方は、前記第1共振器と前記第2共振器を備えるラダー型フィルタである構成とすることができる。
上記構成において、前記送信フィルタはラダー型フィルタであって、前記送信フィルタを構成する1又は複数の並列共振器のうちの最も前記アンテナ端子側に位置する並列共振器は、前記第1共振器と前記第2共振器に分割されている構成とすることができる。
本発明によれば、2次歪を良好に抑制することができる。
図1(a)及び図1(b)は、圧電体を下部電極及び上部電極で挟んだ圧電薄膜共振器を示す図である。 図2(a)は、単体の圧電薄膜共振器を示す図である。図2(b)及び図2(c)は、単体の圧電薄膜共振器が2つの圧電薄膜共振器に分割された比較例1に係る弾性波デバイスを示す図である。 図3(a)は、圧電薄膜共振器のシミュレーション結果、図3(b)は、比較例1に係る弾性波デバイスのシミュレーション結果である。 図4は、比較例2に係る弾性波デバイスを示す図である。 図5(a)は、比較例2に係る弾性波デバイスのアドミタンス特性及び2次歪特性のシミュレーション結果、図5(b)は、図5(a)の領域Aの拡大図、図5(c)は、図5(a)の領域Bの拡大図である。 図6(a)は、比較例2に係る弾性波デバイスの平面図であり、図6(b)は、図6(a)のA−A間の断面図である。 図7(a)は、比較例2に係る弾性波デバイスの平面図であり、図7(b)は、図7(a)のA−A間の断面図である。 図8は、実施例1に係る弾性波デバイスを示す図である。 図9(a)は、実施例1に係る弾性波デバイスの平面図、図9(b)は、図9(a)のA−A間の断面図である。 図10は、質量負荷膜の被覆率と反共振周波数との関係を示すシミュレーション結果である。 図11(a)は、実施例1に係る弾性波デバイスのアドミタンス特性及び2次歪特性のシミュレーション結果、図11(b)は、図11(a)の領域Aの拡大図、図11(c)は、図11(a)の領域Bの拡大図である。 図12は、2次歪みを良好に抑制できる場合での、浮遊容量の大きさと共振周波数差との関係を示すシミュレーション結果である。 図13(a)は、実施例1の変形例1に係る弾性波デバイスの平面図、図13(b)は、図13(a)のA−A間の断面図である。 図14(a)は、実施例2に係る弾性波デバイスの平面図、図14(b)は、図14(a)のA−A間の断面図である。 図15(a)は、実施例2に係る弾性波デバイスのアドミタンス特性及び2次歪特性のシミュレーション結果、図15(b)は、図15(a)の領域Aの拡大図、図15(c)は、図15(a)の領域Bの拡大図である。 図16は、2次歪を良好に抑制できる場合での、浮遊容量の大きさと、第1共振器の電気機械結合係数に対する第2共振器の電気機械結合係数の比と、の関係を示すシミュレーション結果である。 図17(a)から図17(e)は、第2共振器の電気機械結合係数を小さくする他の例を示す断面図である。 図18は、静電容量と制動容量の比であるΓと、電気機械結合係数と、の関係を示すシミュレーション結果である。 図19は、実施例3に係る弾性波デバイスの断面図である。 図20は、実施例4に係る弾性波デバイスの断面図である。 図21は、実施例5に係るラダー型フィルタを示す図である。 図22は、実施例5に係るラダー型フィルタの2次歪特性のシミュレーション結果である。 図23は、実施例6に係るデュプレクサを示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
まず、圧電薄膜共振器の圧電体に生じる2次歪電圧について説明する。図1(a)及び図1(b)は、圧電体84を下部電極82及び上部電極86で挟んだ圧電薄膜共振器1000を示す図である。圧電薄膜共振器1000では、共振周波数の波長(λ)の1/2が圧電材料の厚さに相当する。つまり、圧電薄膜共振器は、1/2λ厚み共振を使用した共振器である。このため、図1(a)のように、圧電体84の上下の面がそれぞれ+及び−のいずれかに分極するように励振する。
一方、2次歪の周波数の波長は圧電体の厚さに相当する。このため、図1(b)のように、圧電体84の上下の面が共に+又は−に分極するように励振する。圧電体84に対称性があれば、2次モードは上下電極が同電位となるため、このような歪成分は生じないはずである。しかしながら、良好な特性を得るために圧電体84として窒化アルミニウム(AlN)や酸化亜鉛(ZnO)を用い、圧電体84のc軸の方向で圧電体84を下部電極82及び上部電極86で挟んだ場合、c軸方向の対称性が崩れ電界の分布に偏りが生じる。図1(b)では、圧電体84のc軸配向方向を圧電体84内の白矢印で示す。このとき、圧電体84の上下に電位差が生じる。これにより発生する電圧を2次歪電圧と呼び、圧電体84の横の矢印で示す。図1(b)では、c軸配向方向は下部電極82から上部電極86の方向であり、この方向に2次歪電圧が発生する。
2次歪電圧を抑制する方法について、図2(a)から図2(c)を用いて説明する。図2(a)は、単体の圧電薄膜共振器1000を示す図である。図2(b)及び図2(c)は、単体の圧電薄膜共振器1000が2つの圧電薄膜共振器1000a、1000b(以下、第1共振器1000a、第2共振器1000bと称す)に分割された比較例1に係る弾性波デバイス1100を示す図である。分割された第1共振器1000a及び第2共振器1000bの静電容量は、分割前の単体の圧電薄膜共振器1000の静電容量の2倍である。このような静電容量とすることで、分割前後での電気的な応答を同等にすることができる。
図2(a)のように、単体の圧電薄膜共振器1000は端子T1と端子T2の間に接続されている。圧電薄膜共振器1000の2次歪電圧は、端子T2から端子T1の方向に加わる。
図2(b)では、第1共振器1000aと第2共振器1000bが直列に接続され、且つ、第1共振器1000aと第2共振器1000bは、圧電体84のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように接続されている。つまり、第1共振器1000aのc軸配向方向の逆方向の下部電極82と第2共振器1000bのc軸配向方向の逆方向の下部電極82が同電位となるように接続されている。このため、第1共振器1000aの2次歪電圧は端子T2から端子T1の方向に加わり、第2共振器1000bの2次歪電圧は端子T1から端子T2の方向に加わる。よって、第1共振器1000aと第2共振器1000bの2次歪電圧が相殺する。このため、2次歪を抑制することができる。
図2(c)では、第1共振器1000aのc軸配向方向の上部電極86と第2共振器1000bのc軸配向方向の上部電極86が同電位となるように接続されている。このため、第1共振器1000aの2次歪電圧は端子T1から端子T2の方向に加わり、第2共振器1000bの2次歪電圧は端子T2から端子T1の方向に加わる。よって、第1共振器1000aと第2共振器1000bの2次歪電圧が相殺する。このため、2次歪を抑制することができる。
ここで、図2(a)に示した圧電薄膜共振器1000と、図2(b)及び図2(c)に示した比較例1の弾性波デバイス1100と、のアドミタンス特性及び2次歪特性のシミュレーションについて説明する。なお、シミュレーションは、第1共振器1000aと第2共振器1000bの間の配線の影響を含まない状態で行った。また、圧電薄膜共振器1000の共振周波数は2545MHz、電気機械結合係数は6.596%、静電容量は1pFとした。第1共振器1000aと第2共振器1000bの共振周波数は2545MHz、電気機械結合係数は6.596%、静電容量は2pFとした。
図3(a)は、圧電薄膜共振器1000のシミュレーション結果、図3(b)は、比較例1に係る弾性波デバイス1100のシミュレーション結果である。図3(a)及び図3(b)の下側横軸はアドミタンス特性の周波数(MHz)である。上側横軸は2次歪特性の周波数(MHz)である。右側縦軸はアドミタンスであり、左側縦軸は2次歪(dBm)である。また、図3(b)の破線は第1共振器1000a及び第2共振器1000bのアドミタンス特性、細実線は比較例1の弾性波デバイス1100のアドミタンス特性である。
図3(a)及び図3(b)のように、圧電薄膜共振器1000と弾性波デバイス1100とでアドミタンス特性はほとんど変わらない結果であった。これは、各共振器の共振周波数と電気機械結合係数とが同じで、且つ第1共振器1000aと第2共振器1000bの静電容量が圧電薄膜共振器1000の静電容量の2倍にしたためと考えられる。一方、弾性波デバイス1100は、圧電薄膜共振器1000に比べて、2次歪が抑えられた結果となった。これは、弾性波デバイス1100では、第1共振器1000aと第2共振器1000bとが圧電体84のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように直列に接続されているため、2次歪電圧が相殺し合ったことによるものと考えられる。
図3(b)のように、第1共振器1000aと第2共振器1000bとを圧電体84のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように直列に接続させることで、理想的には2次歪みを良好に抑制することができる。しかしながら、第1共振器1000aと第2共振器1000bとを直列に接続させるには、第1共振器1000aと第2共振器1000bとの間に配線が必要となる。このため、配線に起因した寄生成分の影響が生じることになる。配線の寄生成分は、配線とグランドとの間の浮遊容量として現れる。
図4は、比較例2に係る弾性波デバイス1200を示す図である。図4のように、比較例2の弾性波デバイス1200では、入力端子INと出力端子OUTとの間に第1共振器1000aと第2共振器1000bが直列に接続されている。第1共振器1000aと第2共振器1000bとの間の配線88とグランドとの間に、浮遊容量Cが生じる。その他の構成は、比較例1の弾性波デバイス1100と同じであるため説明を省略する。なお、第1共振器1000a及び第2共振器1000bの横の矢印は2次歪電圧が加わる方向を示している。
図5(a)は、比較例2に係る弾性波デバイス1200のアドミタンス特性及び2次歪特性のシミュレーション結果である。図5(b)は、図5(a)の共振周波数fr近傍の領域Aの拡大図、図5(c)は、図5(a)の反共振周波数fa近傍の領域Bの拡大図である。図5(a)の下側横軸はアドミタンス特性の周波数(MHz)である。上側横軸は2次歪特性の周波数(MHz)である。右側縦軸はアドミタンスであり、左側縦軸は2次歪(dBm)である。図5(b)及び図5(c)の横軸は周波数(MHz)で、縦軸はアドミタンスである。また、破線は第2共振器1000bのアドミタンス特性を示し、一点鎖線は浮遊容量Cを加味した第1共振器1000aのアドミタンス特性を示し、細実線は比較例2の弾性波デバイス1200のアドミタンス特性を示している。なお、シミュレーションは、第1共振器1000aと第2共振器1000bの共振周波数は2545MHz、電気機械結合係数は6.596%、静電容量は2pFとした。浮遊容量Cは0.03pFとした。
図5(a)のように、比較例2の弾性波デバイス1200では、反共振周波数fa近傍で2次歪が局所的に悪化した結果となった。図5(b)のように、浮遊容量Cを加味した第1共振器1000aの共振周波数と第2共振器1000bの共振周波数とは、ほとんど差がない結果であった。一方、図5(c)のように、浮遊容量Cを加味した第1共振器1000aの反共振周波数は、第2共振器1000bに比べて、低周波数側にシフトした結果となった。第1共振器1000aと第2共振器1000bとの間で反共振周波数に差が生じたことで、反共振周波数近傍において高調波が良好に相殺され難くなり、図5(a)のように2次歪が局所的に悪化したものと考えられる。
ここで、第1共振器1000aと第2共振器1000bとの間の配線とグランドとの間に生じる浮遊容量について説明する。図6(a)は、比較例2に係る弾性波デバイス1200の平面図であり、図6(b)は、図6(a)のA−A間の断面図である。図6(a)及び図6(b)のように、比較例2の弾性波デバイス1200を構成する第1共振器1000a及び第2共振器1000bは共に、基板80上に下部電極82が設けられている。下部電極82上に圧電体84が設けられている。圧電体84上に上部電極86が設けられている。圧電体84を挟んで下部電極82と上部電極86とが対向する領域に、基板80と下部電極82との間に空隙90が設けられている。空隙90上で下部電極82と上部電極86とが圧電体84を挟んで対向する領域が共振領域92となる。
第1共振器1000aの圧電体84と第2共振器1000bの圧電体84とは一体構造となっている。すなわち、第1共振器1000aと第2共振器1000bとは、同じ圧電体84を共有している。第1共振器1000aの下部電極82と第2共振器1000bの下部電極82とは、互いに接続されている。これにより、第1共振器1000aと第2共振器1000bとは、圧電体84のc軸の同じ方向の電極が同電位となって直列に接続されている。
第1共振器1000aと第2共振器1000bを接続する配線に相当する部分は領域Aに位置する下部電極82であるが、領域Aの下部電極82は第1共振器1000aの下部電極82及び第2共振器1000bの下部電極82と一体であるため、これら全体とグランドとの間で浮遊容量Cが生じる。
図6(a)及び図6(b)では、第1共振器1000aと第2共振器1000bの下部電極82同士が接続する場合を例に示したが、それぞれの上部電極86同士が接続する場合でもよい。この場合について、図7(a)及び図7(b)を用いて説明する。図7(a)は、比較例2に係る弾性波デバイス1200の平面図であり、図7(b)は、図7(a)のA−A間の断面図である。図7(a)及び図7(b)のように、第1共振器1000aの上部電極86と第2共振器1000bの上部電極86とが、互いに接続されている。これにより、第1共振器1000aと第2共振器1000bとは、圧電体84のc軸の同じ方向の電極が同電位となって直列に接続される。
第1共振器1000aと第2共振器1000bを接続する配線に相当する部分は領域Aに位置する上部電極86であるが、領域Aの上部電極86は第1共振器1000aの上部電極86及び第2共振器1000bの上部電極86と一体であるため、これら全体とグランドとの間で浮遊容量Cが生じる
なお、配線との間に浮遊容量を生じさせるグランドは、第1、第2共振器1000a、1000bと同じ基板80上に形成されて第1、第2共振器1000a、1000bとの距離が近い場合や、基板80上には形成されずに第1、第2共振器1000a、1000bとの距離が遠い場合など、様々な場合が想定される。基板80上にグランドが形成されない場合であっても、空気や基板80を介して配線とグランドとの間に浮遊容量が生じ得る。
図5(a)から図5(c)に示した比較例2の弾性波デバイス1200のシミュレーション結果から、入力端子INから遠い方の第1共振器1000aの反共振周波数が低周波数側に移動していることが分かる。したがって、配線とグランドとの間に生じる浮遊容量を考慮して、第2共振器1000bの反共振周波数を予め第1共振器1000aよりも低周波数側に設定しておけば、互いの反共振周波数を近づけることができ、2次歪の局所的な悪化を抑制できると考えられる。そこで、このようなことを踏まえて、2次歪を良好に抑制することが可能な実施例について以下に説明する。
図8は、実施例1に係る弾性波デバイスを示す図である。図8のように、実施例1の弾性波デバイス100は、入力端子INと出力端子OUTとの間に、第1圧電薄膜共振器10(以下、第1共振器10と称す)と第2圧電薄膜共振器20(以下、第2共振器20と称す)とが直列に接続されている。第1共振器10と第2共振器20とは、圧電体のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように直列に接続されている。このため、第1共振器10の2次歪電圧と第2共振器20の2次歪電圧とは反対方向に加わる。第1共振器10及び第2共振器20の横の矢印は2次歪電圧が加わる向きを示している。
図9(a)は、実施例1に係る弾性波デバイス100の平面図、図9(b)は、図9(a)のA−A間の断面図である。図9(a)及び図9(b)のように、実施例1の弾性波デバイス100を構成する第1共振器10及び第2共振器20は共に、例えばシリコン(Si)基板からなる基板30上に、下部電極32が設けられている。基板30の平坦上面と下部電極32との間に、下部電極32側にドーム形状の膨らみを有する空隙42が形成されている。ドーム形状の膨らみとは、例えば空隙42の周辺では空隙42の高さが低く、空隙42の内部ほど空隙42の高さが高くなるような形状の膨らみである。第1共振器10と第2共振器20とは、同じ下部電極32を共有している。下部電極32は、例えば下層がクロム(Cr)膜で上層がルテニウム(Ru)膜の積層膜である。
下部電極32及び基板30上に、例えば(002)方向を主軸とする窒化アルミニウム(AlN)膜からなる圧電体34が設けられている。第1共振器10と第2共振器20とは、同じ圧電体34を共有している。空隙42上で圧電体34を挟み下部電極32と対向する領域(共振領域44)を有するように、圧電体34上に上部電極36が設けられている。上部電極36は、例えば下層がRu膜で上層がCr膜の積層膜である。共振領域44は、例えば楕円形形状をしていて、弾性波の厚み縦振動モードが共振する領域である。なお、共振領域44は、多角形形状など、楕円形形状以外の形状であってもよい。
第2共振器20の共振領域44において、上部電極36上に質量負荷膜38が設けられている。質量負荷膜38は、例えばチタン(Ti)膜である。質量負荷膜38は、複数の島状パターン46を有する。複数の島状パターン46は、上面視において同じ大きさであってもよいし、異なる大きさであってもよい。複数の島状パターン46の間隔は、等間隔であってもよいし、異なる間隔であってもよい。複数の島状パターン46は、上面視において円形形状である場合に限られず、矩形形状や楕円形形状などの他の形状であってもよい。第1共振器10の共振領域44には質量負荷膜38は設けられていない。したがって、第1共振器10では、共振領域44内の積層膜は、下部電極32、圧電体34、及び上部電極36である。一方、第2共振器20では、共振領域44内の積層膜は、下部電極32、圧電体34、上部電極36、及び質量負荷膜38である。
基板30として、Si基板以外に、例えば石英基板、ガラス基板、セラミック基板、又はガリウム砒素(GaAs)基板などを用いることができる。下部電極32及び上部電極36としては、Cr及びRu以外にも、例えばアルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、又はイリジウム(Ir)などの金属単層膜又はこれらの積層膜を用いることができる。
圧電体34は、AlN膜以外にも、例えば酸化亜鉛(ZnO)膜などを用いることができる。また、圧電体34は、窒化アルミニウムを主成分とし、共振特性の向上又は圧電性の向上のために、他の元素を含んでもよい。例えば添加元素としてスカンジウム(Sc)を用いることにより、圧電体34の圧電性を向上できる。質量負荷膜38としては、Ti以外にも、例えばCr、Ru、Al、Cu、Mo、W、Ta、Pt、Rh、又はIrなどの金属単層膜又はこれらの積層膜を用いることができる。また、質量負荷膜38に窒化金属又は酸化金属などの絶縁膜を用いることもできるが、上部電極36の低抵抗化のために金属を用いることが好ましい。
ここで、質量負荷膜と反共振周波数との関係について説明する。下部電極、圧電体、上部電極、及び質量負荷膜が積層された圧電薄膜共振器において、質量負荷膜の被覆率を変化させたときの反共振周波数についてシミュレーションを行った。なお、質量負荷膜の被覆率とは、質量負荷膜の総面積が共振領域の面積に占める割合をいう。すなわち、被覆率が0%は質量負荷膜が全くない状態であり、被覆率100%は共振領域の全面に質量負荷膜がある状態である。表1は、シミュレーションを行った圧電薄膜共振器のパラメータを示している。
Figure 0006515042
図10は、質量負荷膜の被覆率と反共振周波数との関係を示すシミュレーション結果である。図10のように、質量負荷膜の被覆率が大きくなるほど、反共振周波数は線形に減少する結果となった。したがって、実施例1の弾性波デバイス100においては、第2共振器20の反共振周波数は、第1共振器10に比べて低くなることが分かる。また、質量負荷膜の被覆率を調整することで、所望の反共振周波数が得られることが分かる。
そこで、第2共振器20の反共振周波数を第1共振器10よりも1.058MHz低くなるように質量負荷膜38の被覆率を調整した実施例1の弾性波デバイス100に対してシミュレーションを行った。シミュレーションでは、第1共振器10及び第2共振器20は共に電気機械結合係数が6.569%、静電容量が2pFとし、第1共振器10の共振周波数は2545MHzで、第2共振器20の共振周波数は(2545−1.058)MHzとした。また、第1共振器10と第2共振器20との間の配線とグランドとの間に生じる浮遊容量を0.03pFとした。
図11(a)は、実施例1に係る弾性波デバイス100のアドミタンス特性及び2次歪特性のシミュレーション結果である。図11(b)は、図11(a)の共振周波数fr近傍の領域Aの拡大図、図11(c)は、図11(a)の反共振周波数fa近傍の領域Bの拡大図である。図11(a)の下側横軸はアドミタンス特性の周波数(MHz)、上側横軸は2次歪特性の周波数(MHz)、右側縦軸はアドミタンス、左側縦軸は2次歪(dBm)である。図11(b)及び図11(c)の横軸は周波数(MHz)、縦軸はアドミタンスである。また、点線は第2共振器20のアドミタンス特性を示し、一点鎖線は浮遊容量を加味した第1共振器10のアドミタンス特性を示し、細実線は弾性波デバイス100のアドミタンス特性を示している。
図11(a)のように、実施例1の弾性波デバイス100では、反共振周波数近傍の2次歪の局所的な悪化が抑えられた結果となった。これは、図11(c)のように、浮遊容量を加味した第1共振器10の反共振周波数と第2共振器20の反共振周波数とが同程度になるように第2共振器20の質量負荷膜38の被覆率を調整したために、第1共振器10と第2共振器20の間で高調波が良好に相殺されたためと考えられる。また、質量負荷膜38によって周波数を調整したことで、図11(b)のように、第2共振器20の共振周波数が、第1共振器10の共振周波数に比べて、低周波数側にシフトした。しかしながら、共振周波数近傍の2次歪は比較的小さいため、共振周波数が多少ずれたとしても、ほとんど問題にはならない。
図11(a)から図11(c)は、配線とグランドとの間に生じる浮遊容量が0.03pFで、第2共振器20の反共振周波数が第1共振器10よりも1.058MHz低い場合のシミュレーション結果である。この場合、2次歪を良好に抑制することができた。そこで、配線とグランドとの間に生じる浮遊容量を変化させた場合に、第2共振器20の反共振周波数を第1共振器10に対してどの程度変化させれば2次歪が良好に抑制できるかをシミュレーションした。
図12は、2次歪を良好に抑制できる場合での、浮遊容量の大きさと共振周波数差との関係を示すシミュレーション結果である。図12の横軸は浮遊容量の大きさである。縦軸は第2共振器20と第1共振器10との共振周波数の差である。すなわち、第2共振器20の共振周波数をfr2、第1共振器10の反共振周波数をfr1としたときにおけるfr2=fr1+δfのδfである。図12のように、浮遊容量が大きくなるほど、第2共振器20の共振周波数を第1共振器10よりも低くしていくことで、2次歪を良好に抑制できる結果となった。
以上のように、実施例1によれば、第1共振器10と第2共振器20とは、圧電体34のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように直列に接続されている。信号の入力側に位置する第2共振器20は、出力側に位置する第1共振器10よりも低い反共振周波数を有する。これにより、図11(a)から図11(c)で説明したように、配線とグランドとの間の浮遊容量が加わった後の第1共振器10の反共振周波数と、第2共振器20の反共振周波数と、の差を小さくすることができる。その結果、第1共振器10と第2共振器20との間で高調波が良好に相殺され、2次歪を良好に抑制することができる。
また、実施例1によれば、第2共振器20は共振領域44に質量負荷膜38を備え、第1共振器10は共振領域44に質量負荷膜38を備えていない。したがって、第2共振器20での質量負荷膜38の被覆率(共振領域の面積に対して質量負荷膜の総面積が占める割合)は、第1共振器10よりも大きい。これにより、図10で説明したように、第2共振器20の反共振周波数を第1共振器10よりも低くすることができる。なお、実施例1では、第1共振器10の共振領域44に質量負荷膜38が設けられていない場合を例に示したが、第1共振器10の共振領域44に第2共振器20と同じ厚さの質量負荷膜38が設けられていてもよい。この場合でも、第2共振器20の質量負荷膜38の被覆率が第1共振器10よりも大きくなることで、第2共振器20の反共振周波数を第1共振器10よりも低くすることができる。すなわち、質量負荷膜38は、少なくとも第2共振器20に備わっていればよい。
なお、実施例1において、質量負荷膜38は、複数の島状パターン46の変わりに、複数の開口パターンが形成されていてもよい。図13(a)は、実施例1の変形例1に係る弾性波デバイス110の平面図、図13(b)は、図13(a)のA−A間の断面図である。図13(a)及び図13(b)のように、実施例1の変形例1の弾性波デバイス110では、質量負荷膜38は、複数の開口パターン48を有している。複数の開口パターン48は、上面視において同じ大きさであってもよいし、異なる大きさであってもよい。複数の開口パターン48の間隔は、等間隔であってもよいし、異なる間隔であってもよい。複数の開口パターン48は、上面視において円形形状である場合に限られず、矩形形状や楕円形形状などの他の形状であってもよい。
なお、実施例1及び実施例1の変形例1では、第1共振器10と第2共振器20の下部電極32同士が接続される場合を例に示したが、図7(a)及び図7(b)と同様に、上部電極36同士が接続される場合でもよい。
なお、実施例1では、質量負荷膜38は上部電極36上に設けられている場合を例に示したが、この場合に限られない。質量負荷膜38は、共振領域44内であれば、下部電極32の下や、下部電極32の膜中、下部電極32と圧電体34の間、圧電体34と上部電極36の間、上部電極36の膜中に設けられていてもよい。
なお、実施例1及び実施例1の変形例1では、第1共振器10と第2共振器20とで質量負荷膜38の被覆率を変えることで反共振周波数を変える場合を例に示したが、質量負荷膜38の厚さを変えることで反共振周波数を変えてもよい。
図14(a)は、実施例2に係る弾性波デバイス200の平面図、図14(b)は、図14(a)のA−A間の断面図である。図14(a)及び図14(b)のように、実施例2の弾性波デバイス200では、第1共振器10及び第2共振器20共に、質量負荷膜38が設けられていない。第2共振器20の共振領域44の面積が第1共振器10よりも小さくなっている。その他の構成は、実施例1と同じであるため説明を省略する。
実施例2によれば、第2共振器20の共振領域44の面積が第1共振器10よりも小さい。共振領域の面積と電気機械結合係数とは相関があり、共振領域の面積が大きくなるほど電気機械結合係数も大きくなる。したがって、実施例2では、第2共振器20の電気機械結合係数は、第1共振器10よりも小さくなっている。
ここで、第2共振器20の電気機械結合係数が第1共振器10の電気機械結合係数の0.986倍となるように共振領域44の面積を調整した実施例2の弾性波デバイス200に対してシミュレーションを行った。シミュレーションでは、第1共振器10及び第2共振器20は共に共振周波数が2545MHz、静電容量が2pFとし、第1共振器10の電気機械結合係数は6.596%で、第2共振器20の電気機械結合係数は(6.596×0.986)%とした。また、第1共振器10と第2共振器20との間の配線とグランドとの間に生じる浮遊容量を0.03pFとした。
図15(a)は、実施例2に係る弾性波デバイス200のアドミタンス特性及び2次歪特性のシミュレーション結果である。図15(b)は、図15(a)の共振周波数fr近傍の領域Aの拡大図、図15(c)は、図15(a)の反共振周波数fa近傍の領域Bの拡大図である。図15(a)の下側横軸はアドミタンス特性の周波数(MHz)、上側横軸は2次歪特性の周波数(MHz)、右側縦軸はアドミタンス、左側縦軸は2次歪(dBm)である。図15(b)及び図15(c)の横軸は周波数(MHz)、縦軸はアドミタンスである。また、点線は第2共振器20のアドミタンス特性を示し、一点鎖線は浮遊容量を加味した第1共振器10のアドミタンス特性を示し、細実線は弾性波デバイス200のアドミタンス特性を示している。
図15(c)のように、第2共振器20の電気機械結合係数を第1共振器10よりも小さくすることで、第1共振器10と第2共振器20とで反共振周波数が略一致する結果となった。このため、図15(a)のように、反共振周波数近傍の2次歪の局所的な悪化が抑えられた結果となった。また、第2共振器20の反共振周波数を電気機械結合係数によって低くさせる場合では、図15(b)のように、共振周波数も略一致する結果となった。
配線とグランドとの間に生じる浮遊容量を変化させた場合に、第2共振器20の電気機械結合係数を第1共振器10に対して何倍に変化させれば2次歪が良好に抑制できるかをシミュレーションした。図16は、2次歪みを良好に抑制できる場合での、浮遊容量の大きさと、第1共振器10の電気機械結合係数に対する第2共振器20の電気機械結合係数の比と、の関係を示すシミュレーション結果である。図16の横軸は浮遊容量の大きさである。縦軸は第1共振器10の電気機械結合係数に対する第2共振器20の電気機械結合係数の比である。すなわち、第2共振器20の電気機械結合係数をk2、第1共振器10の電気機械結合係数をk1としたときにおけるk2=k1×CoeffkのCoeffkである。図16のように、浮遊容量が大きくなる程、第2共振器20の電気機械結合係数を第1共振器10よりも小さくしていくことで、2次歪を良好に抑制できる結果となった。
以上のように、実施例2によれば、第2共振器20の電気機械結合係数が第1共振器10よりも小さくなっている。この場合でも、図15(a)から図15(c)で説明したように、浮遊容量が加わった後の第1共振器10の反共振周波数と、第2共振器20の反共振周波数との差を小さくすることができる。その結果、第1共振器10と第2共振器20との間で高調波が良好に相殺され、2次歪を良好に抑制することができる。
また、第2共振器20の電気機械結合係数を第1共振器10よりも小さくする場合、図15(b)及び図15(c)のように、反共振周波数が変化しても、共振周波数は変化しない。このため、第1共振器10と第2共振器20の共振周波数と反共振周波数との両方でその差を小さくできる。
また、実施例2によれば、第2共振器20の共振領域44の面積が第1共振器10よりも小さくなっている。これにより、第2共振器20の電気機械結合係数を第1共振器10よりも小さくできる。
なお、実施例2では、第2共振器20の共振領域44の面積を第1共振器10よりも小さくすることで電気機械結合係数を小さくする場合を例に示したが、その他の方向によって電気機械結合係数を小さくしてもよい。図17(a)から図17(e)は、第2共振器20の電気機械結合係数を小さくする他の例を示す断面図である。図17(a)及び図17(b)は、第1共振器10と第2共振器20の下部電極32同士が接続している場合であり、図17(c)から図17(e)は、上部電極36同士が接続している場合である。
図17(a)によれば、第2共振器20の下部電極32が、共振領域44以外で圧電体34を挟んで上部電極36と対向するように延びている。図17(b)によれば、第2共振器20の上部電極36が、共振領域44以外で圧電体34を挟んで下部電極32と対向するように延びている。図17(c)によれば、第2共振器20の上部電極36が、共振領域44以外で圧電体34を挟んで下部電極32と対向するように延びている。図17(d)によれば、第2共振器20の下部電極32が、共振領域44以外で圧電体34を挟んで上部電極36と対向するように延びている。図17(e)によれば、基板30と下部電極32との間に空隙42が形成されてなく、その代わりに、下部電極32の下に音響反射膜54が形成されている。音響反射膜54は、圧電体34を伝搬する弾性波を反射する膜であり、音響インピーダンスの低い膜56と高い膜58とが交互に形成されている。音響反射膜54上で圧電体34を挟んで下部電極32と上部電極36とが対向する領域が共振領域44となる。第2共振器20の下部電極32が、共振領域44以外で圧電体34を挟んで上部電極36と対向するように延びている。
図17(a)から図17(e)において、共振領域44以外で圧電体34を挟んで下部電極32と上部電極36とが対向する領域52は、空隙42又は音響反射膜54上にないため、圧電振動が行われない非共振領域である。領域52は、圧電体34を挟んで下部電極32と上部電極36とが対向していることから静電容量を有する。
ここで、圧電薄膜共振器の静電容量をC0、圧電振動に関連する制動容量をC1とし、静電容量C0と制動容量C1の比をΓとする。すなわち、Γ=C0/C1である。この場合、圧電薄膜共振器の電気機械結合係数kは数1で表すことができる。
Figure 0006515042
図18は、静電容量と制動容量の比であるΓと、電気機械結合係数と、の関係を示すシミュレーション結果である。図18のように、Γが大きくなるに従い、電気機械結合係数は減少していくことが分かる。
領域52は静電容量C0を形成することから、共振領域44の面積が一定であれば制動容量C1が一定であるため、領域52が大きくなるに従い、静電容量C0と制動容量C1の比であるΓは大きくなる。すなわち、電気機械結合係数は小さくなる。図17(a)から図17(e)では、第2共振器20に領域52を形成していることから、第2共振器20の電気機械結合係数は第1共振器10よりも小さくなる。
図17(a)から図17(e)のように、第2共振器20での領域52を第1共振器10よりも大きくすることによっても、第2共振器20の電気機械結合係数を第1共振器10よりも小さくすることができる。なお、図17(a)から図17(e)では、第1共振器10には共振領域44以外で圧電体34を挟んで下部電極32と上部電極36とが対向する領域52が形成されていない場合を例に示したが、第2共振器20よりも面積の小さい領域52が形成されている場合でもよい。
図19は、実施例3に係る弾性波デバイス300の断面図である。図19のように、実施例3の弾性波デバイス300は、基板30の主面に窪みが形成されている。下部電極32は、基板30の主面上に、ほぼ平坦に形成されている。これにより、基板30の窪みが空隙42aとして機能する。空隙42aは、共振領域44を含むように形成されている。その他の構成は、実施例1の弾性波デバイス100と同じであるため説明を省略する。なお、空隙42aは、基板30を貫通するように形成されていてもよい。
図20は、実施例4に係る弾性波デバイス400の断面図である。図20のように、実施例4の弾性波デバイス400は、共振領域44の下部電極32の下に音響反射膜54が形成されている。音響反射膜54は、圧電体34を伝搬する弾性波を反射する膜であり、音響インピーダンスの低い膜56と高い膜58とが交互に形成されている。音響インピーダンスの低い膜56と高い膜58の膜厚は、λ/4(λは弾性波の波長)が基本であるが、所望の特性を得るために適宜変更することができる。また、音響インピーダンスの低い膜56と高い膜58の積層数は任意に設定できる。その他の構成は、実施例1の弾性波デバイス100と同じであるため説明を省略する。
このように、圧電薄膜共振器は、共振領域44における下部電極32と基板30との間に空隙42、42aが設けられたFBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)でもよいし、共振領域44における下部電極32の下に音響反射膜54が設けられたSMR(Solidly Mounted Resonator)でもよい。
実施例1から実施例4では、圧電体34としてAlNを用いた圧電薄膜共振器を例に示したが、圧電体34はZnOなどであってもよいし、その他の圧電材料であってもよい。その他の圧電材料を用いる場合、c軸の方向の代わりに分極軸の方向とすることで、実施例1から実施例4と同様に、2次歪を良好に抑制することができる。
図21は、実施例5に係るラダー型フィルタ500を示す図である。図21のように、実施例5のラダー型フィルタ500は、入力端子INと出力端子OUTとの間に、1又は複数の直列共振器S1〜S4が直列に接続され、1又は複数の並列共振器P1〜P3が並列に接続されている。直列共振器S4は第1共振器S4aと第2共振器S4bに分割され、並列共振器P3は第1共振器P3aと第2共振器P3bに分割されている。第1共振器S4aと第2共振器S4bは、圧電体のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように直列に接続されている。同様に、第1共振器P3aと第2共振器P3bは、圧電体のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように直列に接続されている。
並列共振器P3とグランドとの間にインダクタ60が接続されている。インダクタ60が接続された並列共振器P3が形成する減衰極は、ラダー型フィルタ500の通過帯域の2倍に相当する周波数帯域に位置している。インダクタ60のインダクタンスLは、数2に従って算出される。なお、数2のfは2倍相当の周波数であり、Cは並列共振器P3の静電容量である。
Figure 0006515042
ここで、実施例5のラダー型フィルタ500に対して行った2次歪特性のシミュレーションについて説明する。シミュレーションは、ラダー型フィルタの通過帯域を2500MHz〜2570MHzとし、入力端子INに28dBmの電力を入力して、出力端子OUTで5000MHz〜5140MHzの出力電力を測定することで行った。直列共振器S1〜S4及び並列共振器P1〜P3の容量値及び共振周波数を表2に示す。また、第1共振器S4aと第2共振器S4bの間の配線とグランドとの間の浮遊容量C1を0.03pFとし、第1共振器P3aと第2共振器P3bの間の配線とグランドとの間の浮遊容量C2を0.03pFとした。
Figure 0006515042
第1共振器S4aと第2共振器S4bの共振周波数は分割前の直列共振器S4と同じにし、容量値は分割前の直列共振器S4の2倍とした。一方、第1共振器P3a及び第2共振器P3bの共振周波数及び容量値は以下の2つの条件のようにした。
第1の条件:第1共振器P3aの共振周波数は分割前の並列共振器P3と同じで、第2共振器P3bの共振周波数は第1共振器P3aよりも0.33MHz小さくした。第1共振器P3a及び第2共振器P3bの容量値は分割前の並列共振器P3の2倍とした。
第2の条件:第1共振器P3aと第2共振器P3bの共振周波数は分割前の並列共振器P3と同じとした。第1共振器P3aの容量値は分割前の並列共振器P3と同じで、第2共振器P3bの容量値は第1共振器P3aの0.975倍とした。
図22は、実施例5に係るラダー型フィルタ500の2次歪特性のシミュレーション結果である。図22の横軸は周波数(MHz)で、縦軸は2次歪(dBm)である。第1の条件における実施例5のラダー型フィルタ500のシミュレーション結果を実線で示し、第2の条件における実施例5のラダー型フィルタ500のシミュレーション結果を一点鎖線で示している。なお、比較例として、第1共振器P3aと第2共振器P3bの共振周波数を分割前の並列共振器P3と同じにし、容量値を分割前の並列共振器P3の2倍とした点以外は、実施例5と同じにした比較例3のラダー型フィルタのシミュレーション結果を点線で示している。
図22のように、比較例3では、2次歪が局所的に悪化した結果となった。これは、第1共振器P3aと第2共振器P3bの間の配線とグランドとの間の浮遊容量C2の影響によるものと考えられる。なお、第1共振器S4aと第2共振器S4bの間の配線とグランドとの間にも浮遊容量C1が発生するが、2次歪が局所的に悪化するのはラダー型フィルタの通過帯域よりも高い周波数の2倍の周波数領域であるため問題とならない。
一方、実施例5では、2次歪が良好に抑制された結果となった。第2共振器P3bの共振周波数を第1共振器P3aよりも低くしたり、第2共振器P3bの容量値を第1共振器P3aよりも小さくして電気機械結合係数を小さくしたりすることで、浮遊容量C2の影響を抑制できたためと考えられる。
以上のように、実施例5によれば、並列共振器P3が2つの第1共振器P3aと第2共振器P3bに分割されていて、第1共振器P3a及び第2共振器P3bを実施例1から実施例4の第1共振器10と第2共振器20とする。これにより、2次歪みを良好に抑制できる。なお、1又は複数の直列共振器S1〜S4及び1又は複数の並列共振器P1〜P3のうちの少なくとも1つが2つの共振器に分割され、分割された2つの共振器を実施例1から実施例4の第1共振器10と第2共振器20としてもよい。この場合でも、2次歪を良好に抑制することができる。
また、出力端子OUTから放射される高調波は、出力端子OUTに最も近い直列共振器S4及び並列共振器P3から放射される高調波が大半を占める。このため、1又は複数の直列共振器S1〜S4のうちの最も出力端子OUT側に位置する直列共振器S4と、1又は複数の並列共振器P1〜P3のうちの最も出力端子OUT側に位置する並列共振器P3と、の少なくとも一方が2つの共振器に分割され、分割された2つの共振器を実施例1から実施例4の第1共振器10と第2共振器20にすることが好ましい。また、共振器を直列に分割した場合は、共振領域が大きくなるためにフィルタチップが大型化してしまうが、耐電力性能の点で有利である。したがって、出力端子OUTに最も近い共振器のみを直列に分割することで、2次歪を良好に抑えつつ、大型化の抑制と耐電力性の向上も実現できる。
また、実施例5によれば、複数の並列共振器のうちの最も出力端子OUT側に位置する並列共振器P3とグランドとの間にインダクタ60が接続され、並列共振器P3が形成する減衰極はラダー型フィルタ500の通過帯域の2倍に相当する周波数帯域に位置している。これにより、並列共振器P3よりも前段に位置する共振器からの2次歪をグランドに逃がすことができ、大きな高調波の減衰を得ることができる。
図23は、実施例6に係るデュプレクサ600を示すブロック図である。図23のように、実施例6のデュプレクサ600は、送信フィルタ62と受信フィルタ64とを備える。送信フィルタ62は、アンテナ端子Antと送信端子Txとの間に接続され、1又は複数の直列共振器S1〜S4と1又は複数の並列共振器P1〜P3を備えるラダー型フィルタである。並列共振器P3は、第1共振器P3aと第2共振器P3bとに分割され、それぞれは実施例1から実施例4の第1共振器10と第2共振器20である。受信フィルタ64は、送信フィルタ62と共通のアンテナ端子Antと受信端子Rxとの間に接続されている。
送信フィルタ62は、送信端子Txから入力された信号のうち送信帯域の信号を送信信号としてアンテナ端子Antに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。受信フィルタ64は、アンテナ端子Antから入力された信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。送信帯域と受信帯域は周波数が異なっている。なお、送信フィルタ62を通過した送信信号が受信フィルタ64に漏れずにアンテナ端子Antから出力されるようにインピーダンスを整合させる整合回路を備えていてもよい。
実施例6によれば、送信フィルタ62はラダー型フィルタであって、1又は複数の並列共振器P1〜P3のうちの最もアンテナ端子Ant側に位置する並列共振器P3が第1共振器P3aと第2共振器P3bに分割され、第1共振器P3aと第2共振器P3bは実施例1から実施例4の第1共振器10と第2共振器20とする。これにより、2次歪を良好に抑えつつ、大型化の抑制と耐電力性の向上とを実現できる。
なお、実施例6において、送信フィルタ62及び受信フィルタ64の少なくとも一方をラダー型フィルタとし、ラダー型フィルタの1又は複数の直列共振器及び1又は複数の並列共振器のうちの少なくとも1つを2つの共振器に分割して、分割した2つの共振器を実施例1から実施例4の第1共振器10と第2共振器20にしてもよい。この場合でも、2次歪を良好に抑制することができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 第1共振器
20 第2共振器
30 基板
32 下部電極
34 圧電体
36 上部電極
38 質量負荷膜
42、42a 空隙
44 共振領域
46 島状パターン
48 開口パターン
52 領域
54 音響反射膜
56 音響インピーダンスの低い膜
58 音響インピーダンスの高い膜
60 インダクタ
62 送信フィルタ
64 受信フィルタ
100〜400 弾性波デバイス
500 ラダー型フィルタ
600 デュプレクサ

Claims (4)

  1. 通過帯域の信号が入力される入力端子と前記信号が出力される出力端子との間に複数の共振器が接続されたフィルタを有する弾性波デバイスであって、
    前記複数の共振器の少なくとも1つは、
    第1圧電体と、前記第1圧電体のc軸又は分極軸の方向で前記第1圧電体を挟んだ第1下部電極及び第1上部電極と、を含む第1共振器と、
    前記入力端子と前記第1共振器との間に前記第1共振器に直列に接続され、第2圧電体と、前記第1共振器と前記c軸又は分極軸の同じ方向で電気的に接続される電極が同電位となるように前記第2圧電体を挟んだ第2下部電極及び第2上部電極と、を含み、前記第1共振器よりも低い反共振周波数を有する第2共振器と、を備え、
    前記第2共振器の電気機械結合係数は前記第1共振器よりも小さく、
    前記第1共振器は、空隙又は音響反射膜上で前記第1圧電体を挟んで前記第1下部電極と前記第1上部電極とが対向する領域であり、前記第2共振器は、空隙又は音響反射膜上で前記第2圧電体を挟んで前記第2下部電極と前記第2上部電極とが対向する領域である共振領域を有し、
    前記第1共振器の前記共振領域の面積と前記第2共振器の前記共振領域の面積とは同じ大きさであり、
    前記第2共振器の前記共振領域以外で前記第2圧電体を挟んで第2下部電極と前記第2上部電極とが対向する領域の面積は、前記第1共振器の前記共振領域以外で前記第1圧電体を挟んで前記第1下部電極と前記第1上部電極とが対向する領域の面積よりも大きい、弾性波デバイス。
  2. 前記入力端子と前記出力端子との間の経路に一端が接続し他端がグランドに接続して設けられた1又は複数の並列共振器のうちの最も前記出力端子側に位置する並列共振器は、前記第1共振器と前記第2共振器に分割されている、請求項記載の弾性波デバイス。
  3. アンテナ端子と送信端子の間に接続された送信フィルタと、
    前記アンテナ端子と受信端子との間に接続された受信フィルタと、を備えるデュプレクサであって、
    前記送信フィルタ及び前記受信フィルタの少なくとも一方は、前記第1共振器と前記第2共振器を備えるラダー型フィルタである、請求項1または2記載の弾性波デバイス。
  4. 前記送信フィルタはラダー型フィルタであって、
    前記送信フィルタを構成する1又は複数の並列共振器のうちの最も前記アンテナ端子側に位置する並列共振器は、前記第1共振器と前記第2共振器に分割されている、請求項記載の弾性波デバイス。
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