JP6415419B2 - 弾性波フィルタ、デュプレクサ、及びモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、弾性波フィルタ、デュプレクサ、及びモジュールに関する。
携帯電話などの通信機器に用いられるフィルタとして、圧電体を下部電極及び上部電極で挟んだ圧電薄膜共振子をラダー型に接続したラダー型フィルタが知られている。また、複数のフィルタを含むデュプレクサ及びモジュールが、通信機器に組み込まれることもある。
圧電薄膜共振子に大きな電力が入力された場合、圧電体のc軸方向に依存した非線形性が原因となり、出力信号に2次歪(2次高調波)が発生する。このような2次歪を抑制する方法として、ラダー型フィルタを構成する圧電薄膜共振子を直列に分割し、分割した各共振子の圧電体のc軸又は分極軸の同じ方向の電極を同電位とすることや、圧電薄膜共振子を並列に分割し、分割した各共振子の圧電体のc軸又は分極軸の同じ方向の電極を逆電位とすることが知られている(例えば、特許文献1)。
また、基板上に設けられた複数の圧電薄膜共振子を覆って金属層が設けられた構造では、圧電薄膜共振子を構成する電極と金属層との間の寄生容量によって特性の劣化が生じることがある。このような特性の劣化を抑制するために、金属層とグランドとの間に直列にインダクタを接続させることが知られている(例えば、特許文献2)。また、圧電薄膜共振子を用いたラダー型フィルタでは、キャビティ以外の領域で下部電極と上部電極とが対向することにより生じる寄生容量によってフィルタ特性が劣化することがある。このようなフィルタ特性の劣化を抑制するために、全ての直列共振子において、上部電極を共振子から一方向にのみ延出させることが知られている(例えば、特許文献3)。
特開2008−85989号公報 特表2008−508822号公報 特開2008−141561号公報
特許文献1を参照すれば、入力端子と出力端子との間に直列に接続された直列共振子と並列に接続された並列共振子とを含む弾性波フィルタにおいて、2次歪を抑制するために並列共振子を直列又は並列に分割することが考えられる。しかしながら、並列共振子を直列又は並列に分割した場合、2次歪が局所的に悪化してしまうことが新たに分かった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、2次歪を良好に抑制することが可能な弾性波フィルタ、デュプレクサ、及びモジュールを提供することを目的とする。
本発明は、入力端子と出力端子の間を接続する第1線路に設けられ、前記入力端子と前記出力端子の間に直列に接続された1又は複数の直列共振子と、一端が前記第1線路に接続され、他端がグランドに接続された1又は複数の第2線路と、を備え、前記1又は複数の第2線路のうちの少なくとも1つの線路は、圧電体と、前記圧電体のc軸又は分極軸の方向で前記圧電体を挟む第1下部電極及び第1上部電極と、からなる第1共振子と、前記第1共振子と直列に接続され、圧電体と、前記第1共振子と前記c軸又は分極軸の同じ方向の電極が同電位となるように前記圧電体を挟む第2下部電極及び第2上部電極と、からなる第2共振子と、前記第1共振子及び前記第2共振子のうち、一方のみに並列に接続され、他方には並列に接続されないキャパシタと、を備える弾性波フィルタである。
上記構成において、前記キャパシタは、前記第1共振子及び前記第2共振子のうち並列に生じる寄生容量が小さい方の共振子に並列に接続されている構成とすることができる。
上記構成において、前記キャパシタは、前記第1共振子に並列に生じる寄生容量と前記第2共振子に並列に生じる寄生容量との差分の絶対値と略同じ大きさの静電容量を有する構成とすることができる。
上記構成において、前記キャパシタは、前記第1下部電極又は前記第2下部電極に接続する下部配線と前記第1上部電極又は前記第2上部電極に接続する上部配線とが誘電体膜を挟んで対向した構造である構成とすることができる。
上記構成において、前記キャパシタは、前記第1下部電極又は前記第2下部電極に接続する下部配線と前記第1上部電極又は前記第2上部電極に接続する上部配線とが同一面で近接した構造である構成とすることができる。
本発明は、入力端子と出力端子の間を接続する第1線路に設けられ、前記入力端子と前記出力端子の間に直列に接続された1又は複数の直列共振子と、一端が前記第1線路に接続され、他端がグランドに接続された1又は複数の第2線路と、を備え、前記1又は複数の第2線路のうちの少なくとも1つの線路は、前記第1線路に接続された第1共通線路と前記グランドに接続された第2共通線路との間に接続された第3線路に設けられ、圧電体と、前記圧電体のc軸又は分極軸の方向で前記圧電体を挟む第1下部電極及び第上部電極と、からなる第1共振子と、前記第1共通線路と前記第2共通線路との間に前記第3線路に並列に接続された第4線路に設けられて前記第1共振子と並列に接続され、圧電体と、前記第1共振子と前記c軸又は分極軸の同じ方向の電極が逆電位となるように前記圧電体を挟む第2下部電極及び第2上部電極と、からなる第2共振子と、前記第1共振子の入力側及び出力側で前記第3線路に設けられた第1入力側ノードと第1出力側ノードとの間又は前記第2共振子の入力側及び出力側で前記第4線路に設けられた第2入力側ノードと第2出力側ノードとの間の一方に接続され、他方には接続されていないキャパシタと、を備える弾性波フィルタである。
本発明は、送信フィルタと受信フィルタを備え、前記送信フィルタ及び前記受信フィルタのうちの少なくとも一方が上記いずれかに記載の弾性波フィルタであるデュプレクサである。
本発明は、上記のいずれかに記載の弾性波フィルタを備えるモジュールである。
本発明によれば、2次歪を良好に抑制することができる。
図1(a)及び図1(b)は、圧電体を1対の電極で挟んだ圧電薄膜共振子を示す図である。 図2(a)及び図2(b)は、2次歪電圧を抑制する第1の方法を説明するための図である。 図3(a)及び図3(b)は、2次歪電圧を抑制する第2の方法を説明するための図である。 図4(a)は、比較例1に係るラダー型フィルタの平面図、図4(b)は、図4(a)のA−A間の断面図である。 図5は、比較例2に係るラダー型フィルタの平面図である。 図6は、比較例1のラダー型フィルタ及び比較例2のラダー型フィルタの2次歪のシミュレーション結果を示す図である。 図7は、実施例1に係るラダー型フィルタの回路図である。 図8(a)は、実施例1に係るラダー型フィルタの平面図、図8(b)は、図8(a)のA−A間の断面図、図8(c)は、図8(a)のB−B間の断面図である。 図9(a)及び図9(b)は、シミュレーションに用いた第1及び第2のラダー型フィルタを示す平面図である。 図10(a)及び図10(b)は、シミュレーションに用いた第3及び第4のラダー型フィルタを示す平面図である。 図11(a)から図11(d)は、第1から第4のラダー型フィルタの2次歪のシミュレーション結果を示す図である。 図12(a)及び図12(b)は、寄生容量とキャパシタの接続位置との関係を示す図である。 図13(a)及び図13(b)は、第4のラダー型フィルタに設けたキャパシタの静電容量を変化させた場合の2次歪のシミュレーション結果を示す図である。 図14(a)から図14(d)は、キャパシタの形成例を示す平面図である。 図15(a)から図15(d)は、共振領域が多角形形状をした場合におけるキャパシタの形成例を示す平面図である。 図16(a)から図16(e)は、実施例2に係るラダー型フィルタの回路図である。 図17(a)及び図17(b)は、実施例3に係るラダー型フィルタの回路図である。 図18は、実施例4に係るデュプレクサを示すブロック図である。 図19は、実施例5に係るモジュールを含む移動体通信機を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
まず、圧電薄膜共振子の圧電体に生じる2次歪電圧について説明する。図1(a)及び図1(b)は、圧電体84を1対の電極(下部電極82及び上部電極86)で挟んだ圧電薄膜共振子を示す図である。圧電薄膜共振子では、共振周波数の波長(λ)の1/2が圧電体の厚さに相当する。つまり、圧電薄膜共振子は、1/2λ厚み共振を使用した共振子である。このため、図1(a)のように、圧電体84の上下の面がそれぞれ+及び−のいずれかに分極するように励振する。
一方、2次歪の周波数の波長は圧電体の厚さに相当する。このため、図1(b)のように、圧電体84の上下の面が共に+又は−に分極するように励振する。圧電体84に対称性があれば、2次モードは上下電極が同電位となるため、このような歪成分は生じないはずである。しかしながら、良好な特性を得るために圧電体84として窒化アルミニウム(AlN)や酸化亜鉛(ZnO)を用い、圧電体84のc軸の方向で圧電体84を下部電極82及び上部電極86で挟んだ場合、c軸方向の対称性が崩れ電界の分布に偏りが生じる。図1(b)では、圧電体84のc軸配向方向を圧電体84内の白矢印で示す。このとき、圧電体84の上下に電位差が生じる。これにより発生する電圧を2次歪電圧と呼び、圧電体84の横の矢印で示す。図1(b)では、c軸配向方向は下部電極82から上部電極86の方向であり、この方向に2次歪電圧が発生する。
2次歪電圧を抑制する第1の方法について、図2(a)及び図2(b)を用いて説明する。図2(a)は、2次歪電圧を抑制できない場合を示し、図2(b)は、2次歪電圧を抑制できる場合を示している。図2(a)では、第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96とが直列に接続されている。第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96とは、c軸の逆方向の電極が同電位となるように接続されている。つまり、第1圧電薄膜共振子94のc軸配向方向の逆方向の下部電極82と第2圧電薄膜共振子96のc軸配向方向の上部電極86とが同電位となるように接続されている。このため、第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96との2次歪電圧は、端子T2から端子T1の方向に加わる。よって、第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96との2次歪電圧は強め合う。
一方、図2(b)では、第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96とが直列に接続され、且つ、第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96とは、c軸の同じ方向の電極が同電位となるように接続されている。つまり、第1圧電薄膜共振子94のc軸配向方向の逆方向の下部電極82と第2圧電薄膜共振子96のc軸配向方向の逆方向の下部電極82とが同電位となるように接続されている。このため、第1圧電薄膜共振子94の2次歪電圧は端子T2から端子T1の方向に加わり、第2圧電薄膜共振子96の2次歪電圧は端子T1から端子T2の方向に加わる。よって、第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96との2次歪電圧が相殺する。このため、2次歪を抑制することができる。
2次歪電圧を抑制する第2の方法について、図3(a)及び図3(b)を用いて説明する。図3(a)は、2次歪電圧を抑制できない場合を示し、図3(b)は、2次歪電圧を抑制できる場合を示している。図3(a)では、第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96とが並列に接続されている。第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96とは、c軸の同じ方向の電極が同電位となるように接続されている。つまり、第1圧電薄膜共振子94及び第2圧電薄膜共振子96のc軸配向方向の上部電極86同士が同電位となるように接続されている。また、第1圧電薄膜共振子94及び第2圧電薄膜共振子96のc軸配向方向の逆方向の下部電極82同士が同電位となるように接続されている。このため、第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96との2次歪電圧は端子T2から端子T1の方向に加わる。よって、第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96との2次歪電圧は強め合う。
一方、図3(b)では、第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96とが並列に接続され、且つ、第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96とは、c軸の同じ方向の電極が逆電位となるように接続されている。つまり、第1圧電薄膜共振子94の上部電極86と第2圧電薄膜共振子96の下部電極82とが接続され、第1圧電薄膜共振子94の下部電極82と第2圧電薄膜共振子96の上部電極86とが接続されている。このため、第1圧電薄膜共振子94の2次歪電圧は端子T2から端子T1の方向に加わり、第2圧電薄膜共振子96の2次歪電圧は端子T1から端子T2の方向に加わる。よって、第1圧電薄膜共振子94と第2圧電薄膜共振子96との2次歪電圧は相殺する。このため、2次歪を抑制することができる。
次に、比較例1及び比較例2に係るラダー型フィルタについて説明する。図4(a)は、比較例1に係るラダー型フィルタ1000の平面図、図4(b)は、図4(a)のA−A間の断面図である。図4(a)及び図4(b)のように、比較例1のラダー型フィルタ1000は、入力電極パッドINと出力電極パッドOUTとの間に直列に接続された複数の直列共振子S1〜S5と、並列に接続された複数の並列共振子P1〜P3と、を備える。直列共振子S1〜S5及び並列共振子P1〜P3は、例えばシリコン基板などの基板80上に、例えばルテニウム(Ru)からなる下部電極82が設けられている。下部電極82上に、例えばAlNからなる圧電体84が設けられている。圧電体84上に、例えばRuからなる上部電極86が設けられている。圧電体84を挟み下部電極82と上部電極86とが重なる領域には、基板80と下部電極82との間に空隙88が形成されている。
直列共振子S1の上部電極86は、上部配線92を介して、入力電極パッドINに接続されている。直列共振子S1の下部電極82は、下部配線90を介して、直列共振子S2及び並列共振子P1の下部電極82に接続されている。並列共振子P1の上部電極86は、上部配線92を介して、グランド電極パッドGNDに接続されている。直列共振子S2の上部電極86は、上部配線92を介して、直列共振子S3及び並列共振子P2の上部電極86に接続されている。並列共振子P2の下部電極82は、下部配線90を介して、グランド電極パッドGNDに接続されている。直列共振子S3の下部電極82は、下部配線90を介して、直列共振子S4及び並列共振子P3の下部電極82に接続されている。並列共振子P3の上部電極86は、上部配線92を介して、グランド電極パッドGNDに接続されている。直列共振子S4の上部電極86は、上部配線92を介して、直列共振子S5の上部電極86に接続されている。直列共振子S5の下部電極82は、下部配線90を介して、出力電極パッドOUTに接続されている。
図5は、比較例2に係るラダー型フィルタ1100の平面図である。図5のように、比較例2のラダー型フィルタ1100は、並列共振子P3が第1共振子P3aと第2共振子P3bとに分割されている。第1共振子P3aの上部電極86と第2共振子P3bの上部電極86とが、上部配線92を介して接続されている。第1共振子P3aと第2共振子P3bとは、圧電体84のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように直列に接続されている。その他の構成は、比較例1と同じであるため、説明を省略する。
図6は、比較例1のラダー型フィルタ1000及び比較例2のラダー型フィルタ1100の2次歪のシミュレーション結果を示す図である。図6の横軸は、周波数(MHz)である。縦軸は、2次高調波(dB)である。なお、シミュレーションは、ラダー型フィルタの通過帯域を2500MHz〜2570MHzとし、入力端子に28dBmの電力を入力して、出力端子で4980MHz〜5160MHzの出力電力を測定することで行った。図6のように、比較例2は、比較例1に比べて、2次高調波が抑えられた結果となった。これは、比較例2では、並列共振子P3が圧電体84のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように直列に接続された第1共振子P3aと第2共振子P3bとに分割されているため、2次歪電圧が相殺し合ったことによるものと考えられる。
しかしながら、比較例2では、2次高調波の全体のレベルは下がっているが、5060MHz付近の2次高調波が局所的に高くなっている。そこで、このような2次高調波の局所的なピークを抑えることが可能な実施例について以下に説明する。
図7は、実施例1に係るラダー型フィルタ100の回路図である。図7のように、実施例1のラダー型フィルタ100は、入力端子INと出力端子OUTとの間に直列に接続された線路2に、直列に接続された1又は複数の直列共振子S1〜S5が設けられている。1又は複数の直列共振子S1〜S5に対し並列に接続された1又は複数の線路4に、1又は複数の並列共振子P1〜P3が設けられている。線路4cに設けられた並列共振子P3は第1共振子P3aと第2共振子P3bとに分割され、第1共振子P3aに並列にキャパシタCが接続されている。言い換えると、入力端子INと出力端子OUTとの間に、1又は複数の直列共振子S1〜S5が直列に接続され、1又は複数の並列共振子P1〜P3が並列に接続されている。並列共振子P3は、第1共振子P3aと第2共振子P3bとに分割されている。第1共振子P3aに並列にキャパシタCが接続されている。
第1共振子P3aと第2共振子P3bとは、圧電体のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように直列に接続されている。このため、2次歪電圧(図7の矢印)が逆方向に発生する。第1共振子P3aと第2共振子P3bの静電容量は、並列共振子P3の静電容量のほぼ半分で、ほぼ同じ大きさである。また、第1共振子P3aと第2共振子P3bの共振周波数及びインピーダンスは、ほぼ同じ大きさである。なお、ほぼ同じ大きさとは、製造誤差などによる違いは同じ大きさと見なすものである。
図8(a)は、実施例1に係るラダー型フィルタ100の平面図、図8(b)は、図8(a)のA−A間の断面図、図8(c)は、図8(a)のB−B間の断面図である。図8(a)及び図8(b)のように、入力電極パッドINと出力電極パッドOUTとの間に、1又は複数の直列共振子S1〜S5が直列に接続され、1又は複数の並列共振子P1〜P3が並列に接続されている。入力電極パッドINは、図7の入力端子INに相当し、出力電極パッドOUTは、図7の出力端子OUTに相当する。
直列共振子S1〜S5及び並列共振子P1〜P3は、薄膜の圧電体14を一対の電極(下部電極12及び上部電極16)で挟んだ圧電薄膜共振子である。下部電極12、圧電体14、及び上部電極16は、基板10上に設けられている。圧電体14を挟み下部電極12と上部電極16とが重なる領域18における基板10の平坦上面と下部電極12との間に、下部電極12側にドーム形状の膨らみを有する空隙20が形成されている。ドーム形状の膨らみとは、例えば空隙20の周辺では空隙20の高さが低く、空隙20の内部ほど空隙20の高さが高くなるような膨らみである。空隙20上の、圧電体14を挟み下部電極12と上部電極16とが対向する領域18が共振領域である。共振領域は、例えば楕円形形状を有し、厚み縦振動モードが共振する領域である。なお、共振領域は、多角形形状など、楕円形形状以外の場合であってもよい。また、空隙20は、ドーム形状の膨らみの代わりに、基板10に形成され、基板10を貫通する孔又は貫通しない凹みの場合でもよい。また、空隙20の代わりに、音響インピーダンス膜が形成されている場合でもよい。
直列共振子S1の上部電極16は、上部配線32を介して、入力電極パッドINに接続されている。直列共振子S1の下部電極12は、下部配線30を介して、直列共振子S2及び並列共振子P1の下部電極12に接続されている。並列共振子P1の上部電極16は、上部配線32を介して、グランド電極パッドGNDに接続されている。直列共振子S2の上部電極16は、上部配線32を介して、直列共振子S3及び並列共振子P2の上部電極16に接続されている。並列共振子P2の下部電極12は、下部配線30を介して、グランド電極パッドGNDに接続されている。直列共振子S3の下部電極12は、下部配線30を介して、直列共振子S4及び第1共振子P3aの下部電極12に接続されている。第1共振子P3aの上部電極16は、上部配線32を介して、第2共振子P3bの上部電極16に接続されている。第2共振子P3bの下部電極12は、下部配線30を介して、グランド電極パッドGNDに接続されている。直列共振子S4の上部電極16は、上部配線32を介して、直列共振子S5の上部電極16に接続されている。直列共振子S5の下部電極12は、下部配線30を介して、出力電極パッドOUTに接続されている。
基板10は、例えばシリコン基板であるが、その他にも、例えば石英基板、ガラス基板、セラミック基板、又はガリウム砒素基板などを用いることができる。下部電極12及び上部電極16は、例えばRuからなるが、その他にも、例えばクロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、又はイリジウム(Ir)などの金属単層膜又は上述した材料の積層膜を用いることができる。圧電体14は、例えばAlNであるが、その他にも、例えばZnOなどを用いることができる。
図8(a)及び図8(c)のように、第1共振子P3aと第2共振子P3bとを接続する上部配線32から延びた上部配線32aが、第1共振子P3aの下部電極12に接続する下部配線30の一部に重なるように延在している。上部配線32aと下部配線30との間には、誘電体膜34が設けられている。これにより、第1共振子P3aに並列に接続されたキャパシタCが形成されている。誘電体膜34は、例えばAlN膜、MgO膜、酸化シリコン膜(SiO膜)などを用いることができる。
ここで、第1共振子P3aに並列にキャパシタCを接続させたことによる効果を、発明者が行ったシミュレーションを用いて説明する。図9(a)から図10(b)は、シミュレーションに用いた第1から第4のラダー型フィルタを示す平面図である。図11(a)から図11(d)は、第1から第4のラダー型フィルタの2次歪のシミュレーション結果を示す図である。図11(a)から図11(d)の横軸は、周波数(MHz)である。縦軸は、2次高調波(dB)である。なお、第1から第4のラダー型フィルタは、2500MHz〜2570MHzの通過帯域を有するとした。また、入力端子に28dBmの電力を入力して、出力端子で4980MHz〜5160MHzの出力電力を測定することでシミュレーションを行った。
まず、発明者は、図9(a)に示す第1のラダー型フィルタに対して2次歪のシミュレーションを行った。第1のラダー型フィルタでは、第1共振子P3aと第2共振子P3bとを接続する上部配線32の長さを35μm、幅を100μmとした。このような第1のラダー型フィルタでは、図11(a)のように、2次高調波に局所的なピークが発生する結果となった。発明者は、2次高調波の局所的なピークは、図9(a)のように、第1共振子P3aと第2共振子P3bとを接続する上部配線32とグランドとの間に生じた寄生容量Cpbによるものではないかと考えた。すなわち、寄生容量Cpbによって第2共振子P3bの反共振周波数が低下して第1共振子P3aの反共振周波数との間でズレが生じ、その結果、反共振周波数の2倍付近の周波数において2次高調波を相殺できなくなったために局所的なピークが発生したのではないかと考えた。
そこで、発明者は、図9(b)のように、第1共振子P3aと第2共振子P3bとが配線を介さずに接続されていて(図9(b)では便宜上、第1共振子P3aと第2共振子P3bとの間の配線を図示)、第2共振子P3bに並列にキャパシタC1を接続した第2のラダー型フィルタに対して2次歪のシミュレーションを行った。キャパシタC1の容量は0.02pFとした。第2のラダー型フィルタでは、図11(b)のように、第1のラダー型フィルタと同様に、2次高調波に局所的なピークが発生する結果となった。このことから、第1のラダー型フィルタでは、第1共振子P3aと第2共振子P3bとを接続する上部配線32とグランドとの間に生じた寄生容量Cpbによって2次高調波に局所的なピークが発生したことが確認された。
次に、発明者は、第2共振子P3bに並列に接続したキャパシタC1と同じ容量のキャパシタC2を第1共振子P3aに並列に接続させることで、第1共振子P3aと第2共振子P3bとの反共振周波数のズレが低減され、2次高調波の局所的なピークを抑制できるのではないかと考えた。そこで、図10(a)の第3のラダー型フィルタに対して2次歪のシミュレーションを行った。なお、図10(a)でも、便宜上、第1共振子P3aと第2共振子P3bとの間の配線を図示している。第3のラダー型フィルタは、第2共振子P3bに並列に0.02pFのキャパシタC1を接続させることに加え、第1共振子P3aにも並列に0.02pFのキャパシタC2を接続させている。第3のラダー型フィルタでは、図111(c)のように、2次高調波の局所的なピークが抑えられた結果となった。
そこで、発明者は、図10(b)のように、第1のラダー型フィルタに第1共振子P3aに並列にキャパシタC2を接続させた第4のラダー型フィルタに対して2次歪のシミュレーションを行った。すなわち、第4のラダー型フィルタは、第1共振子P3aと第2共振子P3bとの間の上部配線32と、第1共振子P3aの下部電極12に接続する下部配線30と、の間に0.02pFのキャパシタC2が接続されている。第4のラダー型フィルタでは、図11(d)のように、2次高調波の局所的なピークが抑えられた結果となった。
なお、上記シミュレーションでは、第1共振子P3aと第2共振子P3bとの間の上部配線32と、グランドと、の間の寄生容量Cpbのために2次高調波に局所的なピークが発生したと説明した。これは、寄生容量Cpbが、第1共振子P3aと第2共振子P3bとの間の上部配線32と、第1共振子P3aの下部電極12に接続する下部配線30と、の間の寄生容量Cpaよりも大きかったためである。つまり、上記シミュレーションでは、寄生容量Cpbが寄生容量Cpaよりも大きかったために、第1共振子P3aに並列にキャパシタC2を接続させたが、寄生容量Cpaが寄生容量Cpbよりも大きい場合には、第2共振子P3bに並列にキャパシタを接続させることで2次高調波の局所的なピークを抑えることができる。
すなわち、実施例1では、第1共振子P3aに並列にキャパシタCを接続させる場合を例に示したが、寄生容量の発生具合によっては、第2共振子P3bに並列にキャパシタCを接続させることになる。このことを、図12(a)及び図12(b)を用いて説明する。図12(a)及び図12(b)は、寄生容量とキャパシタの接続位置との関係を示す図である。図12(a)のように、第2共振子P3bに並列に生じる寄生容量Cpbが第1共振子P3aに生じる寄生容量Cpaよりも大きい場合には、第1共振子P3aに並列にキャパシタCを接続させる。図12(b)のように、第1共振子P3aに並列に生じる寄生容量Cpaが第2共振子P3bに生じる寄生容量Cpbよりも大きい場合には、第2共振子P3bに並列にキャパシタCを接続させる。
以上のように、実施例1によれば、圧電体14のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように直列に接続された第1共振子P3a及び第2共振子P3bのうち一方の共振子にキャパシタCを並列に接続し、他方の共振子にはキャパシタを並列に接続しない。これにより、上述したように、2次歪高調波の局所的なピークを抑えることができ、2次歪を良好に抑制することができる。
また、実施例1のように、2次歪の抑制の点から、キャパシタCは、第1共振子P3a及び第2共振子P3bのうち並列に生じる寄生容量が小さい方の共振子に並列に接続されることが好ましい。
次に、図10(b)の第4のラダー型フィルタにおけるキャパシタC2の静電容量を変化させた場合での、2次歪のシミュレーション結果について説明する。図13(a)及び図13(b)は、第4のラダー型フィルタに設けたキャパシタC2の静電容量を変化させた場合の2次歪のシミュレーション結果を示す図である。図13(a)及び図13(b)の横軸は、周波数(MHz)である。縦軸は、2次高調波(dB)である。キャパシタC2は、0.005pFから0.030pFまで0.005刻みで変化させた。なお、図13(a)には、キャパシタC2を接続させていない第1のラダー型フィルタのシミュレーション結果も示している。
図13(a)のように、キャパシタC2が無い状態からキャパシタC2の容量が0.020pFまでは、容量が大きくなるに従い2次高調波の局所的なピークが小さくなっている。一方、図13(b)のように、キャパシタC2の容量が0.020pFよりも大きい場合は、容量が大きくなるに従い2次高調波の局所的なピークが大きくなっている。キャパシタC2の容量が0.020pFで局所的なピークが最も小さくなったのは、第2共振子P3bに並列に生じた寄生容量Cpbと第1共振子P3aに並列に生じた寄生容量Cpaとの差(Cpb−Cpa)が0.020pF程度であったためと考えられる。
したがって、第1共振子P3a及び第2共振子P3bのうちの一方の共振子に並列に接続させるキャパシタCの静電容量は、第1共振子P3aに並列に生じる寄生容量Cpaと第2共振子P3bに並列に生じる寄生容量Cpbとの差分の絶対値と同じ大きさであることが好ましい。なお、図13(a)及び図13(b)から分かるように、キャパシタCの静電容量が、寄生容量Cpaと寄生容量Cpbとの差分の絶対値と同じ大きさでない場合でも、当該絶対値に近い値であれば、2次高調波の局所的なピークを抑えることができる。したがって、第1共振子P3a及び第2共振子P3bのうちの一方の共振子に並列に接続させるキャパシタCの静電容量は、第1共振子P3aに並列に生じる寄生容量Cpaと第2共振子P3bに並列に生じる寄生容量Cpbとの差分の絶対値と略同じ大きさであることが好ましい。なお、略同じ大きさとは、2次高調波の局所的なピークを抑えることができる程度に同じ大きさであることである。キャパシタCの静電容量は、寄生容量Cpaと寄生容量Cpbとの差分の絶対値の0.75倍〜1.75倍の範囲内である場合が好ましく、0.5倍〜1.5倍の範囲内である場合がより好ましく、0.25倍〜1.25倍の範囲内であることがさらに好ましい。
なお、直列共振子を圧電体のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように直列に分割した場合でも、同様に、2次高調波に局所的なピークが発生すると考えられる。しかしながら、直列共振子の反共振周波数は通過帯域外に存在し且つ2次歪の程度も非常に小さいため問題にはならない。
図14(a)から図14(d)は、キャパシタCの形成例を示す平面図である。図14(a)のように、第1共振子P3aの下部電極12に接続する下部配線30aが、第1共振子P3aと第2共振子P3bの間の上部配線32の下まで延在し、その間に誘電体膜(AlN、MgO、SiOなど)が設けられることで、キャパシタCが形成されてもよい。図14(b)のように、共振子と同様に下部電極12と上部電極16とが圧電体14を挟んで対向し且つ対向領域に空隙20が設けられていないことでキャパシタCが形成されてもよい。キャパシタCの上部電極16は、上部配線32aを介して、第1共振子P3aと第2共振子P3bの間の上部配線32に接続し、下部電極12は、下部配線30aを介して、第1共振子P3aの下部電極12に接続する下部配線30に接続していてもよい。
図14(c)のように、櫛型電極によってキャパシタCが形成されてもよい。キャパシタCの櫛型電極の一方は、上部配線32aを介して、第1共振子P3aと第2共振子P3bの間の上部配線32に接続し、他方は、下部配線30aを介して、第1共振子P3aの下部電極12に接続する下部配線30に接続していてもよい。図14(d)のように、第1共振子P3aと第2共振子P3bの間の上部配線32から上部配線32aが延び、第1共振子P3aの下部電極12に接続する下部配線30から下部配線30aが延び、上部配線32aと下部配線30aとが同一面内で近接することでキャパシタCが形成されてもよい。
図15(a)から図15(d)は、共振領域が多角形形状をした場合におけるキャパシタCの形成例を示す平面図である。図15(a)のように、第1共振子P3aの下部電極12に接続した下部配線30aと上部電極16に接続した上部配線32aとが誘電体膜(AlN、MgO、SiOなど)を挟んで対向することでキャパシタCが形成されてもよい。図15(b)のように、第1共振子P3aと第2共振子P3bとの間の下部配線30に接続した下部配線30aが、第1共振子P3aの上部電極16に接続する上部配線32の下まで延在し、その間に誘電体膜(Al、MgO、SiOなど)が設けられることで、キャパシタCが形成されてもよい。
図15(c)のように、櫛型電極によってキャパシタCが形成されてもよい。キャパシタCの櫛型電極の一方は、下部配線30aを介して、第1共振子P3aと第2共振子P3bの間の下部配線30に接続し、他方は、上部配線32aを介して、第1共振子P3aの上部電極16に接続していてもよい。図15(d)のように、第1共振子P3aと第2共振子P3bの間の下部配線30から下部配線30aが延び、第1共振子P3aの上部電極16に接続する上部配線32から上部配線32aが延び、下部配線30aと上部配線32aとが同一面内で近接することでキャパシタCが形成されてもよい。
なお、図14(a)から図15(d)では、第1共振子P3aに並列にキャパシタCが接続される場合を例に示したが、第2共振子P3bに並列にキャパシタCが接続される場合でも同様の手法を用いることができる。
なお、実施例1では、並列共振子P1、P2は分割されていないが、第1共振子と第2共振子とに分割されている場合には、並列共振子P1、P2においても、第1共振子又は第2共振子に並列にキャパシタを接続させることが好ましい。すなわち、第1共振子と第2共振子とに分割された複数の並列共振子の少なくとも1つの並列共振子に対して、第1共振子又は第2共振子に並列にキャパシタを接続させる場合でもよいが、全ての並列共振子に対して、第1共振子又は第2共振子に並列にキャパシタを接続させることが好ましい。
実施例2は、並列共振子P3が直列に接続された3つの共振子に分割された場合の例である。図16(a)から図16(e)は、実施例2に係るラダー型フィルタの回路図である。図16(a)から図16(e)のように、実施例2のラダー型フィルタでは、並列共振子P3は、隣り合う共振子の圧電体のc軸の同じ方向の電極が同電位となるように、第1共振子P3a、第2共振子P3b、及び第3共振子P3cに分割されている。第1共振子P3a〜第3共振子P3cそれぞれの圧電体14を挟み下部電極12と上部電極16とが重なる領域の面積を適切に設定することで、2次歪電圧を相殺させることができる。その他の構成は、実施例1と同じであるため、説明を省略する。
図16(a)のように、第1共振子P3aに並列に生じた寄生容量Cpが大きい場合には、第2共振子P3bと第3共振子P3cに並列にキャパシタCを接続させてもよい。図16(b)のように、第2共振子P3b及び第3共振子P3cに並列に生じた寄生容量Cpが大きい場合には、第1共振子P3aに並列にキャパシタCを接続させてもよい。図16(c)のように、第3共振子P3cに並列に生じた寄生容量Cpが大きい場合には、第1共振子P3a及び第2共振子P3bに並列にキャパシタCを接続させてもよい。図16(d)のように、第1共振子P3a及び第2共振子P3bに並列に生じた寄生容量Cpが大きい場合には、第3共振子P3cに並列にキャパシタCを接続させてもよい。図16(e)のように、第2共振子P3bに並列に生じた寄生容量Cpが大きい場合には、第1共振子P3a及び第3共振子P3bに並列にキャパシタCを接続させてもよい。
このように、複数の共振子(第1共振子P3a〜第3共振子P3c)のうちの少なくとも1つの共振子にキャパシタCを並列に接続し、他の少なくとも1つの共振子にはキャパシタCを並列に接続させないことで、2次高調波の局所的なピークを抑えて、2次歪を良好に抑制させることができる。また、キャパシタCは、複数の共振子のうち並列に生じる寄生容量が大きい共振子以外の共振子に並列に接続させることが好ましい。
なお、実施例1では、並列共振子が2つの共振子に分割され、実施例2では、並列共振子が3つの共振子に分割された場合を例に示したが、4つ以上の共振子に分割されている場合でもよい。
実施例3は、並列共振子P3が並列に接続された2つの共振子に分割された場合の例である。図17(a)及び図17(b)は、実施例3に係るラダー型フィルタの回路図である。図17(a)及び図17(b)のように、実施例3のラダー型フィルタでは、並列共振子P3は、c軸の同じ方向の電極が逆電位となるように、並列に接続された第1共振子P3aと第2共振子P3bとに分割されている。図17(a)のように、第2共振子P3bの入力側と出力側との間で生じた寄生容量Cpが大きい場合には、第1共振子P3aの入力側ノードと出力側ノードとの間にキャパシタCを接続させてもよい。図17(b)のように、第1共振子P3aの入力側と出力側との間で生じた寄生容量Cpが大きい場合には、第2共振子P3bの入力側ノードと出力側ノードとの間にキャパシタCを接続させてもよい。その他の構成は、実施例1と同じであるため、説明を省略する。
このように、第1共振子P3a及び第2共振子P3bのうちの一方の共振子の入力側ノードと出力側ノードとの間にキャパシタCを接続し、他方の共振子の入力側ノードと出力側ノードとの間にはキャパシタCを接続させないことで、2次高調波の局所的なピークを抑えて、2次歪を良好に抑制させることができる。
なお、実施例3においても、実施例1と同様、複数の並列共振子が分割されている場合、分割された複数の並列共振子の少なくとも1つの並列共振子に対して、第1共振子又は第2共振子の入力側ノードと出力側ノードとの間にキャパシタを接続させる場合でもよいが、全ての並列共振子に対して、第1共振子又は第2共振子の入力側ノードと出力側ノードとの間にキャパシタを接続させる場合が好ましい。また、並列共振子が3つ以上の共振子に分割されていてもよい。
実施例1から実施例3では、圧電体14としてAlNを用いた圧電薄膜共振子を例に説明したが、圧電体14はMgOなどであってもよいし、その他の圧電体であってもよい。その他の圧電体を用いる場合、実施例1から実施例3においてのc軸の方向の代わりに分極軸の方向とすることで、実施例1から実施例3と同様に、2次歪を良好に抑制することができる。
図18は、実施例4に係るデュプレクサ400を示すブロック図である。図18のように、実施例4のデュプレクサ400は、送信フィルタ50と受信フィルタ52とを備える。送信フィルタ50は、アンテナ端子Antと送信端子Txとの間に接続されている。受信フィルタ52は、送信フィルタ50と共通のアンテナ端子Antと受信端子Rxとの間に接続されている。
送信フィルタ50は、送信端子Txから入力された信号のうち送信帯域の信号を送信信号としてアンテナ端子Antに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。受信フィルタ52は、アンテナ端子Antから入力された信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。送信帯域と受信帯域は周波数が異なっている。なお、送信フィルタ50を通過した送信信号が受信フィルタ52に漏れずにアンテナ端子Antから出力されるようにインピーダンスを整合させる整合回路を備えていてもよい。
実施例4のデュプレクサ400に備わる送信フィルタ50及び受信フィルタ52の少なくとも一方を、実施例1から実施例3のラダー型フィルタとすることができる。
図19は、実施例5に係るモジュール500を含む移動体通信機を示すブロック図である。図19のように、移動体通信機は、送受信デバイスであるモジュール500、集積回路60、及びアンテナ62を備える。モジュール500は、ダイプレクサ64、スイッチ66、デュプレクサ68、及びパワーアンプ70を備える。ダイプレクサ64は、ローパスフィルタ(LPF)64aとハイパスフィルタ(HPF)64bを備える。LPF64aは、端子73と74の間に接続されている。HPF64bは、端子73と75の間に接続されている。端子73は、アンテナ62に接続されている。LPF64aは、アンテナ62から送受信される信号のうち低周波数信号を通過させ、高周波数信号を抑圧する。HPF64bは、アンテナ62から送受信される信号のうち高周波数信号を通過させ、低周波数信号を抑圧する。
スイッチ66は、端子74、75を複数の端子76のうちの1つの端子に接続する。デュプレクサ68は、送信フィルタ68a及び受信フィルタ68bを備える。送信フィルタ68aは、端子76と77の間に接続されている。受信フィルタ68bは、端子76と78の間に接続されている。送信フィルタ68aは、送信帯域の信号を通過させ、他の信号を抑圧する。受信フィルタ68bは、受信帯域の信号を通過させ、他の信号を抑圧する。パワーアンプ70は、送信信号を増幅し、端子77に出力する。ローノイズアンプ72は、端子78に出力された受信信号を増幅する。
送受信デバイスであるモジュール500は、デュプレクサ68の送信フィルタ68a又は受信フィルタ68bとして、実施例1から実施例3のラダー型フィルタを用いることができる。また、モジュール500は、パワーアンプ70及び/又はローノイズアンプ72を備えてもよい。
このように、実施例1から実施例3のラダー型フィルタは、アンテナ62に接続され、パワーアンプ70などと共にマザーボードに実装されて通信信号を送信及び受信する送受信デバイスを構成することができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
2、4 線路
10 基板
12 下部電極
14 圧電体
16 上部電極
18 領域
20 空隙
30、30a 下部配線
32、32a 上部配線
34 誘電体膜
50 送信フィルタ
52 受信フィルタ
60 集積回路
62 アンテナ
64 ダイプレクサ
66 スイッチ
68 デュプレクサ
70 パワーアンプ
72 ローノイズアンプ
80 基板
82 下部電極
84 圧電体
86 上部電極
90 下部配線
92 上部配線
S1〜S5 直列共振子
P1〜P3 並列共振子
P3a 第1共振子
P3b 第2共振子
100 ラダー型フィルタ
400 デュプレクサ
500 モジュール

Claims (8)

  1. 入力端子と出力端子の間を接続する第1線路に設けられ、前記入力端子と前記出力端子の間に直列に接続された1又は複数の直列共振子と、
    一端が前記第1線路に接続され、他端がグランドに接続された1又は複数の第2線路と、を備え、
    前記1又は複数の第2線路のうちの少なくとも1つの線路は、
    圧電体と、前記圧電体のc軸又は分極軸の方向で前記圧電体を挟む第1下部電極及び第1上部電極と、からなる第1共振子と、
    前記第1共振子と直列に接続され、圧電体と、前記第1共振子と前記c軸又は分極軸の同じ方向の電極が同電位となるように前記圧電体を挟む第2下部電極及び第2上部電極と、からなる第2共振子と、
    前記第1共振子及び前記第2共振子のうち、一方のみに並列に接続され、他方には並列に接続されないキャパシタと、を備える弾性波フィルタ。
  2. 前記キャパシタは、前記第1共振子及び前記第2共振子のうち並列に生じる寄生容量が小さい方の共振子に並列に接続されている請求項1記載の弾性波フィルタ。
  3. 前記キャパシタは、前記第1共振子に並列に生じる寄生容量と前記第2共振子に並列に生じる寄生容量との差分の絶対値と略同じ大きさの静電容量を有する請求項1または2記載の弾性波フィルタ。
  4. 前記キャパシタは、前記第1下部電極又は前記第2下部電極に接続する下部配線と前記第1上部電極又は前記第2上部電極に接続する上部配線とが誘電体膜を挟んで対向した構造である請求項1から3のいずれか一項記載の弾性波フィルタ。
  5. 前記キャパシタは、前記第1下部電極又は前記第2下部電極に接続する下部配線と前記第1上部電極又は前記第2上部電極に接続する上部配線とが同一面で近接した構造である請求項1から3のいずれか一項記載の弾性波フィルタ。
  6. 入力端子と出力端子の間を接続する第1線路に設けられ、前記入力端子と前記出力端子の間に直列に接続された1又は複数の直列共振子と、
    一端が前記第1線路に接続され、他端がグランドに接続された1又は複数の第2線路と、を備え、
    前記1又は複数の第2線路のうちの少なくとも1つの線路は、
    前記第1線路に接続された第1共通線路と前記グランドに接続された第2共通線路との間に接続された第3線路に設けられ、圧電体と、前記圧電体のc軸又は分極軸の方向で前記圧電体を挟む第1下部電極及び第上部電極と、からなる第1共振子と、
    前記第1共通線路と前記第2共通線路との間に前記第3線路に並列に接続された第4線路に設けられて前記第1共振子と並列に接続され、圧電体と、前記第1共振子と前記c軸又は分極軸の同じ方向の電極が逆電位となるように前記圧電体を挟む第2下部電極及び第2上部電極と、からなる第2共振子と、
    前記第1共振子の入力側及び出力側で前記第3線路に設けられた第1入力側ノードと第1出力側ノードとの間又は前記第2共振子の入力側及び出力側で前記第4線路に設けられた第2入力側ノードと第2出力側ノードとの間の一方に接続され、他方には接続されていないキャパシタと、を備える弾性波フィルタ。
  7. 送信フィルタと受信フィルタを備え、
    前記送信フィルタ及び前記受信フィルタのうちの少なくとも一方が請求項1から6のいずれか一項記載の弾性波フィルタであるデュプレクサ。
  8. 請求項1から6のいずれか一項記載の弾性波フィルタを備えるモジュール。
JP2015236092A 2015-12-02 2015-12-02 弾性波フィルタ、デュプレクサ、及びモジュール Active JP6415419B2 (ja)

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