JP2000261281A - 圧電バルク振動子 - Google Patents

圧電バルク振動子

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JP2000261281A
JP2000261281A JP11062196A JP6219699A JP2000261281A JP 2000261281 A JP2000261281 A JP 2000261281A JP 11062196 A JP11062196 A JP 11062196A JP 6219699 A JP6219699 A JP 6219699A JP 2000261281 A JP2000261281 A JP 2000261281A
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piezoelectric thin
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Hisatoshi Saito
久俊 斉藤
Shusuke Abe
秀典 阿部
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TDK Corp
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波数帯域で動作し、規格化周波数可変幅
の大きな圧電バルク振動子を実現する。 【解決手段】 圧電バルク振動子は、半導体基板11
と、この半導体基板11の上に形成されたバッファ層1
2と、このバッファ層12の上に形成された下部電極1
3と、この下部電極13の上に形成された圧電薄膜14
と、この圧電薄膜14の上に形成された上部電極15
と、圧電薄膜14の上に形成され、圧電薄膜14よりも
誘電率が小さい誘電体層20と、この誘電体層20の上
に形成されたボンディングパッド17と、誘電体層20
の上に形成され、ボンディングパッド17と上部電極1
5とを接続する引出し電極16とを備えている。半導体
基板11には、ビアホール18が形成され、ビアホール
18と半導体基板11の上面との間にダイアフラム部1
9が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、移動体通
信等で使用される発振素子やフィルタに利用される圧電
バルク振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、800MHz帯から1.9GHz
帯を用いた携帯電話やデジタルコードレス電話等が急速
に普及し、更に、加入者が増加してきている。このよう
な状況に対応すると共に、世界共通の電話の実現を目指
して、最近、IMT2000(International Mobile T
elecommunications-2000)システム等の新しい規格の導
入が検討されている。このIMT2000システムで
は、最大ビットレートが2Mbpsまでのシステムの導入が
検討されている。このシステムでは、帯域幅を5MH
z、10MHz、20MHzに広げた広帯域CDMA
(Code Division Multiple Access)方式が提案されて
いる。この方式では、直接拡散符号を用いるため、電波
の多重伝搬路の干渉により、現状では、使用帯域幅は5
MHzから10MHzが限界と言われているが、新たな
干渉キャンセル技術の開発が不可欠であるものの、将来
的には広帯域化するものと予想される。
【0003】そこで、中心周波数が2GHzの帯域で動
作し、周波数可変幅が5MHzから15MHz(規格化
周波数可変幅が0.25%から0.75%)のVCO
(電圧制御発振器)回路が必要になる。さらに、IMT
2000システムに認可された周波数範囲は最大60M
Hzであり、この場合には、約40MHz(規格化周波
数可変幅が2%)の周波数可変幅を持つVCO回路が必
要になる。そこで、もし、小型、低位相雑音、低スプリ
アスを持つVCO回路用の広い周波数可変幅を持つ発振
素子が実現できれば、通信システムの革新につながる技
術となる。
【0004】ところで、上述のシステムでは、利便性を
向上させるために、システムを構成する携帯機器等の機
器には、従来より小型であることが、強く要求されてい
る。機器の小型化には、使用する部品の小型化が不可欠
である。この要求を達成できる部品の候補の一つとし
て、圧電バルク振動子(圧電バルク薄膜振動子ともい
う。)がある。この素子は、小型、調整が不要、高Qで
共振損失が小さい等の特徴を有している。
【0005】ここで、前述の周波数可変幅5MHz、1
5MHz、40MHzを得るには、圧電バルク振動子に
利用する圧電基板の実効電気機械結合係数の2乗k2 eff
としては、経験的に、それぞれ3.5%、10%、28
%が必要である。なお、本出願では、実効電気機械結合
係数の2乗k2 effを、共振特性における共振周波数と反
共振周波数との差を共振周波数で割った値の2倍として
定義する。
【0006】圧電バルク振動子は、1980年に3つグ
ループから独立に提案されている。図6は、中村らによ
る文献「Electronic Letters 17巻(1981年)、
第507〜509ページ」に記載された圧電バルク振動
子の構成を示したものである。この圧電バルク振動子で
は、Si基板101上に、SiO2からなる厚さtS
2.5μmのダイアフラム102が形成され、その上
に、下部電極103およびZnOからなる厚さtP
4.5μmの圧電薄膜104が形成され、更に、圧電薄
膜104の上に上部励振電極105が形成されている。
圧電薄膜104は、厚さ方向の基本モードの縦波を共振
させることが可能である。圧電薄膜104の共振波長
は、圧電薄膜104の厚さの2倍であり、共振周波数と
しては540MHzが得られる。原理的に、圧電薄膜1
04の厚さを薄くすれば、共振周波数が増大し、厚さ約
1μmのとき、共振周波数は約2GHzとなる。しか
し、このZnOからなる圧電薄膜104では、実効電気
機械結合係数の2乗k2 effは、1.4%であり、これ
は、上述の要望を満足することができない。
【0007】そこで、実効電気機械結合係数の2乗k2
effを増大させるために、三須らによる文献「第26回
EMシンポジウム講演予稿集(1996年)、第37ペ
ージ」に記載されているように、ZnOからなる圧電薄
膜の代りに、RFマグネトロンスパッタ法で形成された
c軸配向したPbTiO3薄膜を利用することが知られ
ている。この薄膜の比誘電率は約250であり、実効電
気機械結合係数の2乗k 2 effは約6%であった。
【0008】また、本出願人は、先に提出した特願平1
0−285945号において、基板に垂直な方向にc軸
を持つPb(Zr0.24Ti0.76)O3のエピタキシャル
膜を形成し、圧電バルク振動子を作製した例を示してい
る。このエピタキシャル膜の電気的特性を評価すると、
比誘電率は240、実効電気機械結合係数の2乗k2 e ff
は約26%であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、要望さ
れる0.25%から2%の規格化周波数可変幅を持つ圧
電バルク振動子を得るには、比誘電率の大きなPb系の
圧電薄膜を用いて圧電バルク振動子を形成することが有
効である。
【0010】ところが、比誘電率の大きなPb系の圧電
薄膜を用いて圧電バルク振動子を形成した場合、励振電
極に電圧を印加するための引出し電極およびボンデイン
グパッドの面積を増大したり、圧電薄膜の厚さを小さく
したりすると、次のような2つの問題が発生することが
分かった。第1の問題は、共振周波数で割って規格化し
た共振周波数と反共振周波数との間隔が小さくなり、す
なわち、実効電気機械結合係数の2乗k2 effが小さくな
り、規格化周波数可変幅が小さくなることである。第2
の問題は、反共振周波数でのインピーダンスレベルが低
下し、共振周波数でのインピーダンスと反共振周波数で
のインピーダンスとの差が小さくなり、極端な場合には
共振特性が得られなくなるということである。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、高周波数帯域で動作し、規格化周波
数可変幅の大きな圧電バルク振動子を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電バルク振動
子は、圧電性を有する圧電薄膜と、圧電薄膜を挟んで対
向するように配置された一対の電極と、圧電薄膜の少な
くとも一方の面側に配置され、同じ面側に配置された電
極に励振用電圧を印加するために用いられる導電部と、
少なくとも、導電部とこの導電部に対して圧電薄膜を挟
んで対向する電極との間に設けられ、圧電薄膜よりも誘
電率が小さい誘電体層とを備えものである。
【0013】この圧電バルク振動子では、誘電体層の存
在によって、この誘電体層がない場合に比べて、導電部
とこの導電部に対して圧電薄膜を挟んで対向する電極と
の間の静電容量が小さくなり、これにより、実効電気機
械結合係数の2乗k2 effが大きくなる。
【0014】また、本発明の圧電バルク振動子では、導
電部は、例えば、ボンディングパッドと、このボンディ
ングパッドと電極とを接続する引出し電極の少なくとも
一方を含む。
【0015】また、本発明の圧電バルク振動子では、圧
電薄膜は、例えばエピタキシャル膜である。
【0016】また、本発明の圧電バルク振動子では、例
えば、更に、圧電薄膜を保持する半導体基板を備えてい
る。この場合、本発明の圧電バルク振動子は、更に、半
導体基板と圧電薄膜との間に配置されたバッファ層を備
えていてもよい。また、この場合、半導体基板は、振動
部を構成するダイアフラム部を有していてもよい。
【0017】また、本発明の圧電バルク振動子では、誘
電体層の比誘電率をε1、厚さをt1とし、導電部が圧電
薄膜を挟んで電極と対向する部分の面積をS1とし、圧
電薄膜の比誘電率をε2、厚さをt2とし、一対の電極が
圧電薄膜を挟んで対向する部分の面積をS2としたと
き、S1ε12≦S2ε21×100.85という関係が成り立
つことが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。始めに、図4を参照
して、本実施の形態に係る圧電バルク振動子の技術的な
背景について説明する。図4は、本実施の形態に係る圧
電バルク振動子との比較のための圧電バルク振動子の構
成を示す断面図である。この圧電バルク振動子は、半導
体基板111と、この半導体基板111の上に形成され
たバッファ層112と、このバッファ層112の上に形
成された下部電極113と、この下部電極113の上に
形成された圧電性を有する圧電薄膜114と、この圧電
薄膜114の上に形成された上部電極115と、圧電薄
膜114の上に形成されたボンディングパッド117
と、圧電薄膜114の上に形成され、ボンディングパッ
ド117と上部電極115とを接続する引出し電極11
6とを備えている。半導体基板111には、バッファ層
112とは反対側よりビアホール118が形成され、こ
のビアホール118と半導体基板111の上面との間
に、振動部を構成するダイアフラム部119が形成され
ている。
【0019】このように構成された圧電バルク振動子
は、上部が開放されたパッケージ121内に収納され、
ダイボンド剤121によってパッケージ122の底部に
接合されている。下部電極113とボンディングパッド
117には、それぞれ、配線用のワイヤ123,124
が接続されている。パッケージ122の上部は、ふた1
25によって封止されている。
【0020】半導体基板111は、例えば、(100)
面を持つSi単結晶によって形成されている。バッファ
層112は、例えば、半導体基板111側より順に積層
された酸化シリコン層、酸化ジルコニア層およびチタン
酸バリウム層によって形成されている。下部電極113
は、例えば、白金によって形成されている。バッファ層
112および下部電極113は、半導体基板111の上
面全体の領域に形成されている。圧電薄膜114は、例
えば、半導体基板111に垂直な方向にc軸を持つPb
(Zr0.25Ti0.75)O3からなるエピタキシャル膜によ
って形成されている。この圧電薄膜114の対称性は点
群4mmに属し、a軸とb軸方向はそれぞれ、Si半導
体基板111の<011>軸とbc面内で且つ<011
>軸と垂直な方向を向いている。上部電極115、引出
し電極116およびボンディングパッド117は、例え
ば、金薄膜によって形成されている。圧電薄膜114、
上部電極115、引出し電極116およびボンディング
パッド117は、例えば、フォトリソグラフィ技術を用
いて所望の形状に形成される。
【0021】ビアホール118は、例えば、アルカリエ
ッチャントを用いたエッチングによって形成される。ビ
アホール118の寸法は、上部電極115で励振された
厚み方向の縦振動のエネルギを閉じ込めることができる
ように、上部電極115よりも大きめにされる。ビアホ
ール118を形成する際には、振動部の機械的強度を保
持するために、半導体基板111の上部を薄く残すこと
により、ダイアフラム部119を形成する。
【0022】次に、図4に示した構成の圧電バルク振動
子において、引出し電極116の面積とボンディングパ
ッド117の面積を変化させた場合における実効電気機
械結合係数の2乗k2 effの変化について考察する。ここ
では、圧電バルク振動子の電気的共振特性を測定し、得
られた特性から実効電気機械結合係数の2乗k2 effを見
積もっている。また、圧電薄膜114の厚さを0.5μ
mとし、上部電極115の形状を40μm×40μmと
した。また、下記の表に示したように引出し電極116
の面積とボンディングパッド117の面積を変えたサン
プルS1〜S5を用意した。下記の表から分るように、
サンプルS1〜S5の順に、引出し電極116の面積と
ボンディングパッド117の面積の和が小さくなってい
る。
【0023】
【表1】
【0024】また、各サンプルS1〜S5について、図
4に示したように、引出し電極116と下部電極113
との間の静電容量Cf1とボンディングパッド117と下
部電極113との間の静電容量(以下、単に容量とい
う。)Cf2との和の容量Cfと、上部電極115と下部
電極113との間の容量C0を求めた。これらの容量
は、圧電バルク振動子に50MHzの電圧を印加して、
そのインピーダンス値の面積依存性から見積もった。
【0025】各サンプルS1〜S5についてのlog
[Cf/C0]と実効電気機械結合係数の2乗k2 effとの
関係を図5に示す。なお、図5では、実効電気機械結合
係数の2乗k2 effを実効k2と記している。この図か
ら、容量Cfが増加すると、実効電気機械結合係数の2
乗k2 effが低下することが分る。実効電気機械結合係数
の2乗k2 effが低下すると、規格化周波数可変幅が小さ
くなり、共振特性が劣化する。容量Cfは、引出し電極
116やボンディングパッド117の面積を増大した
り、圧電薄膜114の厚さを小さくしたりすると、大き
くなる。
【0026】以上のことから、引出し電極116やボン
ディングパッド117の面積を増大したり、圧電薄膜1
14の厚さを小さくしたりすると、規格化周波数可変幅
が小さくなり、共振特性が劣化することが分る。更に、
機械的強度が得られる範囲でダイアフラム部119を薄
くしても、同様の結果が得られる。
【0027】逆に、規格化周波数可変幅を大きくするに
は、引出し電極116やボンディングパッド117の面
積を小さくすればよいが、それには限界がある。
【0028】そこで、本実施の形態では、引出し電極と
ボンディングパッドの少なくとも一方と、圧電薄膜との
間に、圧電薄膜よりも誘電率が小さい誘電体層を設ける
ことによって、容量Cfを小さくして、実効電気機械結
合係数の2乗k2 effおよび規格化周波数可変幅を大きく
する。
【0029】以下、本発明の一実施の形態に係る圧電バ
ルク振動子について説明する。図1は、本実施の形態に
係る圧電バルク振動子の構成を示す断面図である。この
圧電バルク振動子は、半導体基板11と、この半導体基
板11の上に形成されたバッファ層12と、このバッフ
ァ層12の上に形成された下部電極13と、この下部電
極13の上に形成された圧電性を有する圧電薄膜14
と、この圧電薄膜14の上に形成された上部電極15
と、圧電薄膜14の上に形成され、圧電薄膜14よりも
誘電率が小さい誘電体層20と、この誘電体層20の上
に形成されたボンディングパッド17と、誘電体層20
の上に形成され、ボンディングパッド17と上部電極1
5とを接続する引出し電極16とを備えている。半導体
基板11には、バッファ層12とは反対側よりビアホー
ル18が形成され、このビアホール18と半導体基板1
1の上面との間に、振動部を構成するダイアフラム部1
9が形成されている。
【0030】このように構成された圧電バルク振動子
は、上部が開放されたパッケージ21内に収納され、ダ
イボンド剤21によってパッケージ22の底部に接合さ
れている。下部電極13とボンディングパッド17に
は、それぞれ、配線用のワイヤ23,24が接続されて
いる。パッケージ22の上部は、ふた25によって封止
されている。
【0031】半導体基板11は、例えば、(100)面
を持つSi単結晶によって形成されている。バッファ層
12は、例えば、半導体基板11側より順に積層された
酸化シリコン層、酸化ジルコニア層およびチタン酸バリ
ウム層によって形成されている。下部電極13は、例え
ば、白金によって形成されている。バッファ層12およ
び下部電極13は、半導体基板11の上面全体の領域に
形成されている。
【0032】圧電薄膜14は、例えば、半導体基板11
1に垂直な方向にc軸を持つPb(Zr0.25Ti0.75)
3からなるエピタキシャル膜によって形成されてい
る。この圧電薄膜14の対称性は点群4mmに属し、a
軸とb軸方向はそれぞれ、Si半導体基板11の<01
1>軸とbc面内で且つ<011>軸と垂直な方向を向
いている。圧電薄膜14の厚さは、例えば、0.5μm
である。また、圧電薄膜14の比誘電率は240であ
る。
【0033】誘電体層20は、例えば、比誘電率が3.
4のSiO2薄膜によって形成されている。誘電体層2
0の厚さは、例えば、0.2μmである。
【0034】上部電極15、引出し電極16およびボン
ディングパッド17は、例えば、金薄膜によって形成さ
れている。圧電薄膜14、上部電極15、誘電体層2
0、引出し電極16およびボンディングパッド17は、
例えば、フォトリソグラフィ技術を用いて所望の形状に
形成される。引出し電極16およびボンディングパッド
17は、本発明における導電部に対応する。
【0035】ビアホール18は、例えば、アルカリエッ
チャントを用いたエッチングによって形成される。ビア
ホール18の寸法は、上部電極15で励振された厚み方
向の縦振動のエネルギを閉じ込めることができるよう
に、上部電極15よりも大きめにされる。ビアホール1
8を形成する際には、振動部の機械的強度を保持するた
めに、半導体基板11の上部を薄く残すことにより、ダ
イアフラム部19を形成する。
【0036】次に、本実施の形態に係る圧電バルク振動
子の作用について説明する。圧電バルク振動子の下部電
極13とボンディングパッド17には、ワイヤ23,2
4を介して、励振用の高周波電圧が印加される。これに
より、下部電極13と上部電極15によって挟まれた圧
電薄膜14に厚み方向の縦振動が発生され、共振を生じ
る。
【0037】次に、図1に示した構成の圧電バルク振動
子において、引出し電極16の面積とボンディングパッ
ド17の面積を変化させた場合における実効電気機械結
合係数の2乗k2 effの変化について考察する。ここで
は、圧電バルク振動子の電気的共振特性を測定し、得ら
れた特性から実効電気機械結合係数の2乗k2 effを見積
もっている。上部電極15の形状は、40μm×40μ
mとした。また、下記の表に示したように引出し電極1
6の面積とボンディングパッド17の面積を変えたサン
プルS6、S7を用意した。
【0038】
【表2】
【0039】また、各サンプルS6、S7について、引
出し電極16と下部電極13との間の容量とボンディン
グパッド17と下部電極13との間の容量との和の容量
fと、上部電極15と下部電極13との間の容量C0
求めた。これらの容量は、圧電バルク振動子に50MH
zの電圧を印加して、そのインピーダンス値の面積依存
性から見積もった。
【0040】各サンプルS6、S7についてのlog
[Cf/C0]と実効電気機械結合係数の2乗k2 effとの
関係を図5に示す。
【0041】図5から、図4に示したように誘電体層2
0を有しない圧電バルク振動子のサンプルS1〜S5
と、本実施の形態に係る圧電バルク振動子のサンプルS
6、S7を併せて、実効電気機械結合係数の2乗k2 eff
と、容量比Cf/C0との相関が、次の式(1)で表わさ
れることが判明した。
【0042】 k2 eff=12.548(Cf/C0)2-41.661(Cf/C0)+36.896 …(1)
【0043】次に、図5を用いて、通信システムの革新
につながる広い規格化周波数可変幅を得るための条件に
ついて考察する。共振周波数(中心周波数)が2GHz
の帯域で、周波数可変幅15MHzを得るためには、実
効電気機械結合係数の2乗k 2 effとしては10%以上必
要である。従って、この場合には、図5から、次の式
(2)が要求される。
【0044】log10(Cf/C0)≦0.85 …(2)
【0045】本実施の形態では、引出し電極16および
ボンディングパッド17と、圧電薄膜14との間に、圧
電薄膜14よりも誘電率が小さい誘電体層20を設けて
いる。従って、引出し電極16と下部電極13との間の
容量とボンディングパッド17と下部電極13との間の
容量との和の容量Cfは、引出し電極16およびボンデ
ィングパッド17と下部電極13との間における圧電薄
膜14による容量と、引出し電極16およびボンディン
グパッド17と下部電極13との間における誘電体層2
0による容量とを直列に接続した場合の合成容量とな
る。ここで、本実施の形態では、例えば、誘電体層20
の比誘電率が3.4、圧電薄膜14の誘電率が240で
ある。誘電体層20の比誘電率が、この程度、圧電薄膜
14の誘電率よりも小さい場合には、容量Cfは、引出
し電極16およびボンディングパッド17と下部電極1
3との間における誘電体層20による容量にほぼ等しく
なる。その結果、誘電体層20を設けない場合に比べ
て、容量Cfを小さくすることができる。従って、本実
施の形態に係る圧電バルク振動子によれば、引出し電極
16やボンディングパッド17の面積を小さくしなくと
も、容易に、式(2)を満たすことができ、2GHz帯
等の高周波数帯域で動作し、規格化周波数可変幅の大き
な圧電バルク振動子を実現することができる。
【0046】次に、誘電体層20の比誘電率をε1、厚
さをt1とし、引出し電極16およびボンディングパッ
ド17が圧電薄膜14を挟んで下部電極13と対向する
部分の面積をS1とし、圧電薄膜14の比誘電率をε2
厚さをt2とし、上部電極15と下部電極13が圧電薄
膜14を挟んで対向する部分の面積をS2とする。上述
のように、容量Cfが、引出し電極16およびボンディ
ングパッド17と下部電極13との間における誘電体層
20による容量とほぼ等しい場合には、式(2)より、
次の式(3)の関係が得られる。
【0047】 S1ε12≦S2ε21×100.85 …(3)
【0048】従って、本実施の形態に係る圧電バルク振
動子では、式(3)を満たすようにすることが好まし
い。
【0049】また、共振周波数(中心周波数)が2GH
zの帯域で、周波数可変幅40MHzを得るためには、
実効電気機械結合係数の2乗k2 effとしては28%以上
必要である。従って、この場合には、式(2)と同様の
考え方から、図5から、次の式(4)が要求される。
【0050】log10(Cf/C0)≦0.25 …(4)
【0051】この場合には、式(4)より、次の式
(5)の関係が得られる。 S1ε12≦S2ε21×100.25 …(5)
【0052】従って、特に広い規格化周波数可変幅の大
きな圧電バルク振動子を実現する場合には、式(5)を
満たすようにすることが好ましい。
【0053】ところで、圧電薄膜としてZnO薄膜を用
いた従来から知られている圧電バルク振動子において、
ZnO薄膜と引出し電極やボンディングパッドとの間
に、ZnO薄膜よりも誘電率の小さな誘電体を挟んで
も、ZnO薄膜の比誘電率が約11なので、共振特性の
改善効果は大きくない。これに対し、圧電薄膜として比
誘電率が200以上のPb含有ペロブスカイト強誘電体
単結晶薄膜やKNbO3薄膜を用いた圧電バルク振動子
の場合には、圧電薄膜と引出し電極やボンディングパッ
ドとの間に、圧電薄膜よりも誘電率の小さな誘電体を挟
むことによる共振特性の改善効果は絶大である。
【0054】次に、本実施の形態に係る圧電バルク振動
子の実施例について説明する。 [第1の実施例]本実施の形態に係る圧電バルク振動子
の第1の実施例では、Si半導体基板11上に、バッフ
ァ層12として、酸化シリコン、酸化ジルコニア層、チ
タン酸バリウム層を順に形成し、その上に白金を用いた
下部電極13を形成した。本実施例では、更に、下部電
極13の上に、MBE(分子線エピタキシャル成長)法
や多元蒸着法やRF(高周波)マグネトロンスパッタ法
等により、厚さ0.5μmのPZT(チタン酸ジルコン
酸鉛)のエピタキシャル薄膜を作製した。このPZTエ
ピタキシャル薄膜では、ZrとTiの比を25:75と
した。
【0055】本実施例では、次に、エピタキシャル薄膜
の上に、厚さ0.1μmの金薄膜を形成し、エッチング
により、所定の寸法の上部電極15を形成した。本実施
例では、更に、不必要なエピタキシャル薄膜を除去し
て、所望の寸法の圧電薄膜14を形成した。本実施例で
は、次に、圧電薄膜14上において、引出し電極16お
よびボンディングパッド17が形成される領域に、真空
蒸着法やRFマグネトロンスパッタ法、およびリフトオ
フ法により、厚さ0.2μmのSiO2薄膜による誘電
体層20を形成した。本実施例では、更に、誘電体層2
0の上に、金薄膜を形成し、エッチングにより、所定の
寸法の引出し電極16およびボンディングパッド17を
形成した。本実施例では、次に、半導体基板11を裏面
側からエッチングすることにより、所定の位置に、厚さ
約5μmのダイアフラム19を形成した。ここで、上部
電極15、引出し電極16、ボンディングパッド17の
寸法は、それぞれ、40μm×40μm、20μm×1
50μm、150μm×150μmとした。このように
して、1枚の半導体基板11に対して多数の圧電バルク
振動子が形成される。
【0056】本実施例では、次に、多数の圧電バルク振
動子が形成された半導体基板11を、ダイシング装置を
用いて、各圧電バルク振動子に対応したチップに分割し
た。そして、このチップを、ダイボンド剤21を用い
て、パッケージ22に搭載し、ワイヤー23,24を用
いて配線し、ふた25で封止して、パッケージ化された
圧電バルク振動子を完成させた。
【0057】図2は、本実施例の圧電バルク振動子につ
いて測定して得られた電気的共振特性を示している。図
中の実線は、本実施例の圧電バルク振動子の特性を示
し、破線は、本実施例の圧電バルク振動子との比較のた
めに作成した誘電体層20を有しない圧電バルク振動子
の特性を示している。図2に示した特性から、共振周波
数と反共振周波数を求め、実効電気機械結合係数の2乗
2 effを見積もると、本実施例の圧電バルク振動子では
48.5%となり、比較例では5.5%となった。
【0058】[第2の実施例]次に、本実施の形態に係
る圧電バルク振動子の第2の実施例について説明する。
本実施例の圧電バルク振動子は、誘電体層20の厚さが
0.5μmであること以外は、第1の実施例と同様であ
る。
【0059】図3は、本実施例の圧電バルク振動子につ
いて測定して得られた電気的共振特性を示している。図
中の実線は、本実施例の圧電バルク振動子の特性を示
し、破線は、本実施例の圧電バルク振動子との比較のた
めに作成した誘電体層20を有しない圧電バルク振動子
の特性を示している。図2に示した特性から、共振周波
数と反共振周波数を求め、実効電気機械結合係数の2乗
2 effを見積もると、本実施例の圧電バルク振動子では
50.0%となり、比較例では2.6%となった。
【0060】また、図2および図3から分かるように、
本実施の形態に係る圧電バルク振動子によれば、反共振
周波数でのインピーダンスレベルが十分大きくなり、共
振周波数でのインピーダンスと反共振周波数でのインピ
ーダンスとの差も大きくなり、良好な共振特性を得るこ
とができる。
【0061】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れず、種々変更が可能である。例えば、実施の形態で
は、圧電薄膜14としてPZTエピタキシャル薄膜を使
用したが、圧電薄膜14としては、この他に、例えば特
開平9−321362号公報に記載されたc軸配向した
Pb含有ペロブスカイト強誘電体単結晶薄膜を用いても
よい。
【0062】また、実施の形態では、誘電体層20を、
引出し電極16およびボンディングパッド17と圧電薄
膜14との間に設けたが、誘電体層20を、引出し電極
16とボンディングパッド17の一方と圧電薄膜14と
の間にのみ設けてもよい。
【0063】また、誘電体層20は、引出し電極16と
ボンディングパッド17の少なくとも一方と圧電薄膜1
4との間だけでなく、式(2),(3)等の所望の条件
を満たす範囲において、上部電極15と圧電薄膜14と
の間にも形成されていてもよい。
【0064】また、誘電体層20は、SiO2薄膜に限
らず、圧電薄膜14よりも誘電率が小さい誘電体で形成
されていればよい。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし7
のいずれかに記載の圧電バルク振動子によれば、圧電性
を有する圧電薄膜と、圧電薄膜を挟んで対向するように
配置された一対の電極と、圧電薄膜の少なくとも一方の
面側に配置され、同じ面側に配置された電極に励振用電
圧を印加するために用いられる導電部とを備えた圧電バ
ルク振動子において、導電部とこの導電部に対して圧電
薄膜を挟んで対向する電極との間に、圧電薄膜よりも誘
電率が小さい誘電体層を設けたので、高周波数帯域で動
作し、規格化周波数可変幅の大きな圧電バルク振動子を
実現することができるという効果を奏する。
【0066】また、請求項7記載の圧電バルク振動子に
よれば、誘電体層の比誘電率をε1、厚さをt1とし、導
電部が圧電薄膜を挟んで電極と対向する部分の面積をS
1とし、圧電薄膜の比誘電率をε2、厚さをt2とし、一
対の電極が圧電薄膜を挟んで対向する部分の面積をS2
としたとき、S1ε12≦S2ε21×100.85という関係
が成り立つようにしたので、特に、中心周波数が2GH
zの帯域で15MHzの周波数可変幅を得ることができ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る圧電バルク振動子
の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施における第1の実施例の圧電バ
ルク振動子について測定して得られた電気的共振特性を
示す特性図である。
【図3】本発明の一実施における第2の実施例の圧電バ
ルク振動子について測定して得られた電気的共振特性を
示す特性図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る圧電バルク振動子
との比較のための圧電バルク振動子の構成を示す断面図
である。
【図5】図1に示した構成の圧電バルク振動子および図
4に示した構成の圧電バルク振動子における実効電気機
械結合係数の2乗k2 effの容量依存性を示す特性図であ
る。
【図6】従来の圧電バルク振動子の構成を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
11…半導体基板、12…バッファ層、13…下部電
極、14…圧電薄膜、15…上部電極、16…引出し電
極、17…ボンディングパッド、18…ビアホール、1
9…ダイアフラム部、20…誘電体層。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性を有する圧電薄膜と、 前記圧電薄膜を挟んで対向するように配置された一対の
    電極と、 前記圧電薄膜の少なくとも一方の面側に配置され、同じ
    面側に配置された電極に励振用電圧を印加するために用
    いられる導電部と、 少なくとも、前記導電部とこの導電部に対して前記圧電
    薄膜を挟んで対向する電極との間に設けられ、前記圧電
    薄膜よりも誘電率が小さい誘電体層とを備えたことを特
    徴する圧電バルク振動子。
  2. 【請求項2】 前記導電部は、ボンディングパッドと、
    このボンディングパッドと前記電極とを接続する引出し
    電極の少なくとも一方を含むことを特徴する請求項1記
    載の圧電バルク振動子。
  3. 【請求項3】 前記圧電薄膜は、エピタキシャル膜であ
    ることを特徴する請求項1または2記載の圧電バルク振
    動子。
  4. 【請求項4】 更に、前記圧電薄膜を保持する半導体基
    板を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の圧電バルク振動子。
  5. 【請求項5】 更に、前記半導体基板と前記圧電薄膜と
    の間に配置されたバッファ層を備えたことを特徴とする
    請求項4記載の圧電バルク振動子。
  6. 【請求項6】 前記半導体基板は、振動部を構成するダ
    イアフラム部を有することを特徴とする請求項4または
    5記載の圧電バルク振動子。
  7. 【請求項7】 前記誘電体層の比誘電率をε1、厚さを
    1とし、前記導電部が前記圧電薄膜を挟んで電極と対
    向する部分の面積をS1とし、前記圧電薄膜の比誘電率
    をε2、厚さをt2とし、前記一対の電極が前記圧電薄膜
    を挟んで対向する部分の面積をS2としたとき、 S1ε12≦S2ε21×100.85 という関係が成り立つことを特徴する請求項1ないし6
    のいずれかに記載の圧電バルク振動子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007295025A (ja) * 2006-04-20 2007-11-08 Matsushita Electric Works Ltd Baw共振器
JP2017135463A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 太陽誘電株式会社 弾性波デバイス

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JP2007295025A (ja) * 2006-04-20 2007-11-08 Matsushita Electric Works Ltd Baw共振器
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