JP6513823B2 - 環状アミドの合成のための効果的なプロセス - Google Patents

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Description

本明細書には、両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物および塩基の組み合わせを使用して、実質的に純粋な形態および高い収率での環状アミド(ラクタムとも呼ばれる)を対応する環状ケトンおよびヒドロキシルアンモニウム塩から合成するための、効果的で、経済学的で、産業的に有利で、ストレートスルーなプロセスが開示されている。
本明細書にストレートスルーな化学プロセスは、実質的に純粋な形態および高い収率で望ましい生成物を得るために、最小の溶剤を使用して原位置で実施し、かつ中間段階での単離および/または精製を必要としない一連の反応として定義される。
本発明は、環状アミド(ラクタムとも呼ばれる)を生成するためのプロセスに関連する。ラクタムは、医薬品、農薬、染料およびポリアミドの原材料および/または中間体として有用な化合物の一種である。ラクタムの主な用途は、ポリアミドの製造におけるモノマーとしての用途である。本発明のプロセスは、環状アミド/ラクタムを生成するためのストレートスルーなプロセスに関連し、対応するケトンから形成されるオキシムの原位置での転位反応によって、副産物を発生させることなく、より高い品質のアミド化合物が生成される。
本発明は、式IIの対応する化合物から得られる式(I)の環状アミド/ラクタムの調製のためのプロセスに関連する。
Figure 0006513823
式中、nおよびmはそれぞれ0、1、2、3、4、5、6、7、8または9から独立的に選択され、n+mの合計は、少なくとも2であり、また式Iおよび式IIの化合物は、置換基R1、2、およびRを持ち、
式中、R、R、R3およびRは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アラルキルおよび芳香族または非芳香族の複素環から独立的に選択されるか、または
R1、R2、R3およびR4は、一つにまとめて二環式または複素環式の部分を含む置換型または非置換型のシクロアルキルまたはシクロアリール部分を形成することができる。
、R、RおよびRがHであり、nが1であり、かつmが8(nとmの合計が9)である時、式Iの化合物は、式IIIの化合物によって表わされたラウロラクタムを表し、また前記ラクタムは、優れた柔軟性、耐水性および耐溶剤性を示すとともにNylon−12の主要な原材料である、ポリアミド用のモノマーとして特に有用である。式IIIの前記化合物は、出発物質として式IVのシクロドデカノンを使用して調製される。
Figure 0006513823
本明細書に開示されたプロセスは、最小量の溶剤の使用を必要とし、また中間段階での単離/精製を必要とせず、それにより、プラント規模の操業時の単位操作および取扱い損失が最小化される。その上、これらの簡略化されたプロセス条件下で、製品は高い収率かつ高い純度で得られる。
本発明の方法は、式IIの環状ケトンが、両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物および塩基の存在下でヒドロキシルアンモニウム塩と接触して、その結果、中間体(これは単離および/または精製を必要としない)としてオキシムが生成され、副産物として対応する金属塩が同時に生成され、これが化学プロセスのその後の原位置での反応工程で、対応する式Iの環状アミド/ラクタムへのオキシムのベックマン転位をさらに触媒することを特徴とする。本発明の顕著な特徴は、両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物を塩基と組み合わせて使用することであるが、これはオキシム中間体への形質転換での収率を増大させるだけでなく、両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物が対応する金属塩に原位置で転換され、これが合成のその後の工程を触媒してラクタムを形成する(いわゆる転位反応)。
特に、本発明は、式IVのシクロドデカノンを塩酸ヒドロキシルアミンと接触させることにより、両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物および塩基の組み合わせを使用した、原位置で形成されるシクロドデカノンオキシムのベックマン転位による、Nylon−12の出発物質として有用な式IIIのラウロラクタムを作製するためのプロセスに関連する。
本発明の方法は、本明細書で下記に示す概略図を考慮することにより最もよく理解される。
Figure 0006513823
本発明の方法はさらに、本明細書で下記に記載される特定の例として、ラウロラクタムの調製を考慮することにより説明される。
Figure 0006513823
ここで、i)HAS(ヒドロキシルアンモニウム塩)は塩酸ヒドロキシルアミンである
ii)両性金属酸化物は酸化亜鉛である
iii)塩基は炭酸ナトリウムである
iv)共沸蒸留に適切な溶剤はトルエンである
v)金属塩化物は副産物として形成される亜鉛塩化物である
vi)転位溶剤はアセトニトリルである
水はオキシム中間体の生成中に副産物として形成されるが、これはベックマン転位反応を促進するために除去される必要がある。これは、前記転位が進行する前に適切な溶剤を使用した共沸蒸留により簡単に達成される。
式Iの前記環状アミド(ラクタムとも呼ばれる)の合成のための先行技術には、さまざまな化学的方法が開示されている。
J. Chem. Soc., Chem. Communication., 1995, 1101−1101には、塩基性媒体中で刺激した後で、マイクロ波照射下でSiO2上および溶剤なしで、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸の脂環式ケトンと反応して、対応するラクタムを高い収率で環化するアミノ酸塩が得られる反応が開示されている。
WO/2009/153470には、シクロアルカンのフォトニトロゼーションがニトロシル塩化物(NOCI)を使用して実施される、ラクタムを調製する方法が開示されている。本発明によれば、前記フォトニトロゼーションは、単色光を発するLEDによって実施される。本発明による方法には、前記フォトニトロゼーション中に生成されるオキシム塩酸塩のベックマン転位/脱塩素を含む工程も含まれるが、ガラスマイクロリアクター内で実施されることが好ましい。この方法に関連する欠点は、単色光の使用により大規模なスケールでの進行が困難になることで、よってプロセスの商業化を制限していることである。
US4054562には、ラクタムを製造するプロセスが開示されており、硫酸を用いてシクロアルカノン−オキシムを転位してラクタムを形成する工程と、転位混合物をアンモニアで中和して硫酸アンモニウムを形成する工程と、ラクタムと硫酸アンモニウムを分離する工程が含まれる。改善には、反応中に生成される副産物の再生利用が含まれる。ところが、このプロセスの主な欠点は、硫酸アンモニウムを分解した硫酸の生成とその後のその再使用には、240℃〜1250℃の範囲の高温が要求されることである。
US2988546Aには、C10〜C18環状ケトンを対応するラクタムに変換するプロセスが開示されており、ここで、環状ケトンは強酸の存在下でアジ化水素酸と反応してラクタムが得られるが、アジ化水素酸はアジ化ナトリウムなどのアルカリアジ化物から生成される。この方法に関連する欠点は、有害かつ危険なアルカリアジ化物の使用である。
US8309714B2には、オキシム生成溶剤の存在下でシクロドデカノンとヒドロキシルアミンを水溶液中で反応させてシクロドデカノンオキシムを生成する工程と、(b)オキシム形成工程後に得られる反応混合物を油相および水相に分離して油相中のシクロドデカノンオキシム溶液を回収する工程と、(c)一部または全部のオキシム生成溶剤および溶解水を、油/水相分離工程で油相として回収されるシクロドデカノンオキシムの溶液から除去し、それによって後の工程での転位反応で使用される溶剤とシクロドデカノンオキシムを含む溶液を調製する工程と、(d)転位触媒としての化合物を含む芳香環を使用した転位反応によって、ラウロラクタムをシクロドデカノンオキシムから生成する工程と、(e)転位工程の後で反応混合物から溶剤および転位触媒を分離・除去し、ラウロラクタムを精製する工程とを含む、プロセスが開示されている。この方法の主な欠点は、これには本明細書で上述のとおり多数の単位操作が関与することである。
JP2001019670A、2001−01−23には、転位反応のためのゼオライト−ZnO混合物を含む触媒の使用が開示されている。ゼオライト骨格は少なくともケイ素、亜鉛および酸素から成り、ゼオライト骨格中のSi/Znの比率は、10〜2,000であることが好ましい。触媒は、酸化ケイ素の原材料、酸化亜鉛の原材料およびアルカリ金属の原材料をテトラエチルアンモニウム陽イオンなどの有機塩基と接触させて、混合溶液を準備し、その混合溶液を特定の条件下で維持して、ゼオライト−ZnO触媒を結晶として形成することにより得られる。バンバーガー転位、チャップマン転位などは、ベックマン転位反応以外は触媒を使用して、アミド化合物を対応するオキシム化合物から生成する転位反応として引用されうる。
Tetrahedron Letters、48(40)、7218−7221(2007)には、アセトニトリル中でのケトオキシムの液相ベックマン転位で非常に効果的な触媒としての、p−トルエンスルホン酸媒介の亜鉛塩化物の使用が開示されている。環状アミドの対応するシクロドデカノンオキシムからの報告収率は93%である。
EP2275407には、アミドまたはラクタムを生成するプロセスが開示されており、ここで、触媒量の塩化チオニルなどの酸性の塩化物およびルイス酸が、オキシム化合物のベックマン転位で使用される。このプロセスによれば、ベックマン転位中の副作用反応は、選択性を改善できかつ不純物の存在による製品の変色を最小化できることで高品質のアミドまたはラクタムが得られるように制御されることができる。
Synthesis, 2002, 1057−1059には、溶剤を使用せず、酸化亜鉛を使用したケトンおよびアルデヒドのワンステップでのベックマン転位が開示されている。これには、ケトンまたはアルデヒドの塩酸ヒドロキシルアミンおよびZnOとの反応が開示されているが、ここで試薬が完全に混合され、混合物はその他の追加的溶剤を何も使用せずに油浴中で140〜170℃に加熱された。シクロヘキサノンまたはシクロヘプタノンを、酸化亜鉛の存在下で140〜170℃の温度で塩酸ヒドロキシルアミンと反応させた場合、対応する環状アミド(ラクタム)の報告収率はそれぞれ85%および83%である。この場合には、ZnOが過剰な化学量論量で使用される。
その上、US6649747からは、シクロドデカノンをオキシムに変換する工程と、前記シクロドデカノンオキシムにベックマン転位反応を起こさせる工程とを含む、ラウロラクタムの製造時には、ベックマン転位反応の温度が高すぎる場合にシクロドデカノンオキシムが分解され、結果として生じるラウロラクタムがその低い品質のために不満足なものとなることが知られている。
したがって、先行技術での技術的問題には以下が含まれることが明らかである。
1.複数の溶剤の使用および中間段階での単離/精製。それにより単位操作が増加し、収率の低下とプロセスコストの増大につながる。
2.高温でのオキシムの分解。
3.高温および高酸性度に起因し、低収率につながる、ベックマン転位反応中の不純物の形成。
4.ベックマン転位段階中の不純物の生成に起因する製品の変色。
先行技術に開示され本明細書で上述されたプロセスには、中間段階での溶剤の回復および/または単離/精製といった複数の単位操作が必要であること、低い収率および製品の品質の低さ、またはその他の点で大規模な産業的製造に不適切であることなど、さまざまな欠点がある。これは、溶剤の使用および単位操作の数を最小化し、より高い製品の収率および純度を提供し、大規模な産業規模での製造に適した、式Iの環状アミド(ラクタムとも呼ばれる)の調製のための改善されたプロセスの開発を必要とする。
Synthesis, 2002, 1057−1059で報告されている方法では、溶剤を使用せず、酸化亜鉛を使用したケトンおよびアルデヒドのワンステップでのベックマン転位が開示されているが、形成されるラクタムは重合を起こし、その結果、低い収率になるとともに、重合体を不純物として低い純度となることが判明している。
本発明の発明者らは、その専門知識および実験を基に、ヒドロキシルアンモニウム塩が両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物と反応する時に対応する金属塩を生成するが、本明細書で下記に説明した例から理解されるとおり、その過剰な金属塩の存在によりその後の転位反応における最終生成物の純度および収率が低下しかねないことを明らかにした。
例えば、酸化亜鉛が塩酸ヒドロキシルアミンと反応する時、水および亜鉛塩化物が生成される。
2NHOH.HCl+ZnO→2NHOH+ZnCl+H
過剰な量のZnClが、後の段階での反応中に生成されるラクタムの重合の原因となることが、本発明の発明者らによって観察されている。したがって、前記ラクタムの重合を回避し、高純度の環状ラクタムを高い収率で単離するには、反応媒体中に存在する金属塩の量を制御することが不可欠である。
本発明の発明者らは、両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物と組み合わせた塩基の使用を含む解決策を提供することで問題に対処してきたが、その結果、収率が増大し、形成される環状アミドの純度が向上した。
先行技術には、両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物を塩基と組み合わせて使用して対応するオキシムを生成することを含め、式Iの環状アミドを調製するための先行技術の欠点に対処しうる教示または動機づけ、ならびにオキシム生成の後で、過剰な重合を起こすことなく、化学量論的量より少ない両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物の使用と、残留した酸を中和するための塩基の使用と、その後の反応を触媒するために任意に少量の遊離酸を残すことを含む、その後の原位置での対応するラクタムへの転位を促進し、それにより、対応するラクタムが実質的に高い収率で、かつ重合体の不純物なしで得られるようにするための、望ましいレベルの対応する金属塩を伴う適切な反応媒体を提供する教示または動機づけは全くなかった。
本発明の開発に取り組む間、発明者は、化学量論量での両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物の存在下で環状ケトンが塩酸ヒドロキシルアミンと反応する時、61%のみの対応する環状アミド(環状ケトンに対してw/w)が産生されたことを観察した。
両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物が塩基と組み合わせて使用された時、環状アミドの収率は著しく増大することが判った。
その上、使用された塩基と組み合わせた両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物の量は、ヒドロキシルアンモニウム塩の酸成分の完全な中和をもたらし、その後の転位反応は不活発であったこと、またその後の転位反応を促進するにはいくらかの酸性度の存在が必要であったことが判った。
その上、要求される酸性度は、オキシムの調製において使用される塩基と組み合わせた両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物の量を、ヒドロキシルアンモニウム塩の酸成分の完全な中和に要求される化学量論量よりも少なく調節することで達成されることが判った。別の方法としては、その後の転位を促進するために、p−トルエンスルホン酸などの酸性の材料がオキシム調製の後で別個に導入される。
その上、両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物が全く使用されず、かつ環状ケトンおよびヒドロキシルアミン塩の反応が塩基の存在下でのみ発生するようにする時に得られる対応するアミドの収率は低く、これは、高い純度のラクタムを高い収率でかつ重合体の生成なしに得るためには、両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物および塩基を適切な比率で組み合わせて使用することが有利であるという発明者らの観察を実証するものであった。
結果は、ラウロラクタムの調製について本明細書の下記の表1で説明されているが、ここで酸化亜鉛は両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物を表し、炭酸ナトリウムは塩基を表す。
Figure 0006513823
本発明は、環状アミド(ラクタムとも呼ばれる)を製造するストレートスルーなプロセスを開示し、また式Iの環状アミドの調製のための先行技術に開示されているプロセスに関連する問題に対する解決策を提供する優れたプロセスを提供し、詳細については本明細書で後述する。
本発明の目的は、式Iの環状アミド(ラクタムとも呼ばれる)の調製のための先行技術で開示されているプロセスに関連した技術的問題に対する解決策を提供することである。前記目標を考慮に入れつつ、本発明は、式Iの環状アミドの調製についての先行技術で開示されたプロセスに関連した上述の欠点を除去する、産業的に実行可能でありかつ経済学的なプロセスを提供する。
発明の目的と概要
本発明の発明者らは、本明細書において、原位置で実施され、かつ実質的に純粋な形態および高い収率で望ましい生成物を得るのに中間段階での単離/精製を必要としない反応の順序を含む、式Iの化合物を対応する式IIの環状ケトンから調製するための効果的および選択的なプロセスを開示している。
本発明の第一の態様は、式IIの化合物から式Iの環状アミド(ラクタムとも呼ばれる)を調製するための改善されたストレートスルーなプロセスを提供するものである。
Figure 0006513823
式中、nおよびmはそれぞれ0、1、2、3、4、5、6、7、8または9から独立的に選択され、n+mの合計は、少なくとも2であり、また式Iおよび式IIの化合物は、置換基R1、2、およびRを持ち、
式中、R、R、R3およびRは独立的に、かつ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アラルキルおよび芳香族または非芳香族の複素環から選択されるか、または
R1、R2、R3およびR4は、一つにまとめて二環式または複素環式の部分を含む置換型または非置換型のシクロアルキルまたはシクロアリール部分を形成することができる。
本発明の第二の態様は、中間段階の単離および精製を回避し、それによってプラント規模での単位操作の数を減少させ、取扱い損失を最小化し、効率を向上することである。
本発明の第三の態様は、オキシムの調製中に両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物を使用し、これによりその後のオキシムの転位反応を触媒して対応するラクタムを生む対応する金属塩を副産物として原位置で生成することである。
本発明の第四の態様は、塩基を両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物と組み合わせて使用することであるが、これはその後の転位反応のために要求されるレベルの酸性度を維持し、それによって反応中に形成されるラクタムの重合を回避する。
本発明の第五の態様は、式Iのラクタムの調製を約95%の高い収率で行うための、改善された経済学的および産業的に実行可能なストレートスルーな化学プロセスを提供することである。
本発明の第六の態様は、約99%の純度を持つ式IIのケトンから式Iのラクタムを調製するための、改善された経済学的および産業的に実行可能なストレートスルーな化学プロセスを提供することである。
本発明の第六の態様は、約95%の収率と約99%の純度を持つ式IVのシクロドデカノンから式IIIのラウロラクタムを調製するための、改善された経済学的および産業的に実行可能なストレートスルーな化学プロセスを提供することである。
先行技術に対する利点
本明細書に開示されたプロセスは、先行技術に対して以下の明確な利点を持つ。
i)実質的に純粋な形態および高い収率で、式Iの化合物を対応する式IIのケトンから調製するためのストレートスルーな化学プロセスであって、中間段階での単離および精製がなく、それによって、プロセスをより経済学的および産業的に実行可能なものにし、また製品が良好な収率で、かつ実質的に純粋な形態で得られるプロセス。
ii)シクロドデカノンを出発物質として使用して、約95%の収率で約99%以上の純度を持つ、ラウロラクタムの調製のためのストレートスルーな化学プロセス。
発明の概要
本明細書には、実質的に純粋な形態および高い収率で、式Iの環状アミド(ラクタムとも呼ばれる)を対応する環状ケトンから調製するための、効果的で、経済学的で、産業的に有利な、ストレートスルーなプロセスが開示されている。
本明細書において、ストレートスルーな化学プロセスは、実質的に純粋な形態および高い収率で望ましい生成物を得るために、中間段階での単離/精製なしに、原位置で実施する一連の反応として定義される。
本発明は、式IIの対応する化合物から得られる式(I)の環状アミド(ラクタムとも呼ばれる)の調製のためのプロセスに関連する。
Figure 0006513823
式中、nおよびmはそれぞれ0、1、2、3、4、5、6、7、8または9から独立的に選択され、n+mの合計は、少なくとも2であり、また式Iおよび式IIの化合物は、置換基R1、2、およびRを持ち、
式中、R、R、R3およびRは独立的に、かつ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アラルキルおよび芳香族または非芳香族の複素環から選択されるか、または
R1、R2、R3およびR4は、一つにまとめて二環式または複素環式の部分を含む置換型または非置換型のシクロアルキルまたはシクロアリール部分を形成することができる。
、R、RおよびRがHであり、nが1であり、かつmが8である時には、式Iの化合物は式IIIの化合物によって表わされるナイロン12の主要な原材料であるラウロラクタムを表し、優れた柔軟性、耐水性および耐溶剤性を示す重合体を提供するため特に有用である。式IIIの前記化合物は、出発物質として式IVのシクロドデカノンを使用して調製される。
Figure 0006513823
詳細な説明
別途指定しない限り、本明細書で記載したすべての部分およびパーセントは、重量%である。別途記載しない限り、本明細書で使用される「a」または「an」という用語には、反応物質または材料または溶剤とも呼ばれる1つ以上の成分が含まれる。本発明は、別途記載しない限り、本明細書に記載した反応または処理の工程を含んでもよく、それらから構成されてもよく、またはそれらから実質的に構成されてもよい。
ここで、本発明の好ましい実施例を詳しく参照する。しかしながら、本発明は数多くの異なる形態で具体化されることができ、本明細書に記載された実施例に限定されるものと解釈されるべきでない。加えて、また当業者によって十分に理解される通り、本発明は方法、システムまたはプロセスとして具体化されうる。
また、本明細書に開示された技術は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、制限的であることは意図されていないことが理解されるべきである。
「約」という用語は 10%を意味する。
「実質的に純粋」という用語は、95%を超える純度を意味する。
本発明は、式Iのラクタムを調製するための産業的に容認できる改善されたプロセスに関連する。本発明は、プロセスの工程を低減し、単位操作を最小化するだけでなく、中間体の単離および/または精製を回避することにより収率の損失を最小化し、式Iのラクタムを実質的に純粋な形態および高い収率で製造する。
本明細書で開示されている一実施形態は、式Iの化合物を調製するためのストレートスルーな化学プロセスであり、式中、mおよびnの値および置換基R、R2、およびRは、本明細書で上述の通りであり、
さらに、式IIの化合物を、溶剤なしで、ヒドロキシルアンモニウム塩、両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物および塩基と接触させ、その混合物を約85Cで約1.5時間加熱して、式Xの化合物を原位置で調製する工程を含み、
Figure 0006513823
式中、nおよびmはそれぞれ0、1、2、3、4、5、6、7、8または9から独立的に選択され、n+mの合計は、少なくとも2であり、また式Iおよび式IIの化合物は、置換基R1、2、およびRを持ち、
式中、R、R、R3およびRは独立的に、かつ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アラルキルおよび芳香族または非芳香族の複素環から選択されるか、または
R1、R2、R3およびR4は、一つにまとめて二環式または複素環式の部分を含む置換型または非置換型のシクロアルキルまたはシクロアリール部分を形成することができる。
式Xの化合物はオキシムと呼ばれ、単離および/または精製を経ていない式Xの化合物を含む本明細書で上述の通り得られる反応塊を、共沸蒸留による反応中に形成される水を除去する能力を有する適切な溶剤と接触させる。前記共沸により乾燥させたオキシムを次に、適切な溶剤(これ以降、転位溶剤と呼ぶ)と接触させ、要求される酸性度の存在下で、金属塩がオキシムの生成時に副産物として形成された時に転位反応を触媒し、その結果として対応する式Iの化合物が生成される。
本明細書では、原位置で形成される式Xの化合物を対応するラクタムに変換するプロセスを、ベックマン転位反応と呼ぶ。
本明細書では、接触は、反応、追加、還流、混合、撹拌等を意味する。
本明細書では、ヒドロキシルアンモニウム塩は、塩酸ヒドロキシルアミンが好ましい。
両性金属酸化物および両性マスク金属酸化物は、亜鉛、アルミニウム、スズ、鉛、鉄、カドミウム等の、金属の金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩等を意味する。
両性金属酸化物または両性マスク金属酸化物は、単独で、またはその混合物中で使用される。
両性金属酸化物または両性金属マスク酸化物は酸化亜鉛が好ましい。
塩基は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩等を含む群から選択される。
塩基は炭酸ナトリウムが好ましい。
本明細書に記載した、式Iの化合物を調製するためのストレートスルーなプロセスのための共沸乾燥の反応手順は、有機溶剤中で実施される。関与する反応または試薬に対して有害な影響がない限り、採用される有機溶剤の性質については特に制限はない。前記目的のために適切な溶剤の例には、ベンゼン、トルエン、キシレン、およびその混合物を含む群から選択される芳香族炭化水素が含まれる。
転位反応で使用される溶剤は、例えば、ニトリル溶剤といった極性溶剤である。
一連の反応工程は、本明細書で後述されている。
Figure 0006513823
式中、nおよびmはそれぞれ0、1、2、3、4、5、6、7、8または9から独立的に選択され、n+mの合計は、少なくとも2であり、また式Iおよび式IIの化合物は、置換基R1、2、およびRを持ち、
式中、R、R、R3およびRは独立的に、かつ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アラルキルおよび芳香族または非芳香族の複素環から選択されるか、または
R1、R2、R3およびR4は、一つにまとめて二環式または複素環式の部分を含む置換型または非置換型のシクロアルキルまたはシクロアリール部分を形成することができる。
本明細書に開示されている別の実施形態は、式IIIのラウロラクタムを調製するためのプロセスであり、
式IVのシクロドデカノンを、溶剤なしで塩酸ヒドロキシルアミン、酸化亜鉛および炭酸ナトリウムと接触させる工程を含む、シクロドデカノンのオキシムの調製品を、約85℃で約1.5時間加熱することで、中間体として水およびシクロドデカノンオキシムを原位置で生成し、これを単離も精製もせずに、その代わりに共沸溶剤としてトルエンとさらに接触させて、約100℃〜130℃で水を除去し、無水シクロドデカノンオキシムを得る。
前記無水シクロドデカノンオキシムを次に転位溶剤としてのアセトニトリルと接触させて、約80℃で加熱すると、オキシムの調製中に原位置で形成される亜鉛塩化物によって触媒される転位反応が起こり、実質的に純粋な望ましい生成物である式IIIのラウロラクタムが得られる。
反応順序は、本明細書で後述している。
Figure 0006513823
以下の非制限的な例は、本発明をさらに説明するために提供されている。当業者にとって、材料、方法および反応の条件のどれに対しても本開示に対する数多くの改造、変更、変形が実施しうることは明らかである。こうしたすべての改造、変更および変形は、本発明の精神および範囲から逸脱しないことが意図される。当然ながら、本発明はそれらに限定されるものと解釈されない。
本発明は、以下の実施例に従いさらに説明される。分析は、ガスクロマトグラフィーによって実施される。
実施例1:ラウロラクタムの調製
182 g(1モル)のシクロドデカノンを、サーモポケット、攪拌機および内容物を備えた1リットルフラスコに入れ、80℃で加熱して溶かした後、76.4g(1.1モル)の塩酸ヒドロキシルアミンおよび8.14 g(0.1モル)の酸化亜鉛および42.4 g(0.4モル)の炭酸ナトリウムを撹拌しながら加える。ケトンの変換が90%に達したら、トルエンを反応塊に加え、温度を約112℃に上げて、ディーン・スターク装置タイプの蒸留方法による共沸蒸留によって、形成された水を除去する。次に、無水シクロドデカノンオキシムをアセトニトリルと混合させて、反応塊を転位反応が完了するまで80℃で加熱する。アセトニトリルが回収され、その後、望ましいラウロラクタムがトルエンから結晶化によって精製される。得られる単離ラウロラクタムの収率は、175 g(96.1%、w/w w.r.t シクロドデカノン)で99.7%のGC純度である。
実施例2:ラウロラクタムの調製
182 g(1モル)のシクロドデカノンを、サーモポケット、攪拌機および内容物を備えた1リットルフラスコに入れ、80℃で加熱して溶かした後、76.4g(1.1モル)の塩酸ヒドロキシルアミンおよび16.28 g(0.2モル)の酸化亜鉛および31.8 g(0.3モル)の炭酸ナトリウムを撹拌しながら加える。ケトンの変換が90%に達したら、トルエンを反応塊に加え、温度を約112℃に上げて、ディーン・スターク装置タイプの蒸留方法による共沸蒸留によって、形成された水を除去する。次に、無水シクロドデカノンオキシムをアセトニトリルと混合させて、反応塊を転位反応が完了するまで80℃で加熱する。アセトニトリルが回収され、その後、望ましいラウロラクタムがトルエンから結晶化によって精製される。得られる単離ラウロラクタムの収率は、160 g(87.9%、w/w w.r.t シクロドデカノン)で99.7%のGC純度である。
実施例3:ラウロラクタムの調製
182 g(1モル)のシクロドデカノンを、サーモポケット、攪拌機および内容物を備えた1リットルフラスコに入れ、80℃で加熱して溶かした後、83.3 g(1.2モル)の塩酸ヒドロキシルアミンおよび8.14 g(0.2モル)の酸化亜鉛および47.7 g((0.45モル)の炭酸ナトリウム炭素塩を撹拌しながら加える。ケトンの変換が90%に達したら、トルエンを反応塊に加え、温度を約112℃に上げて、ディーン・スターク装置タイプの蒸留方法による共沸蒸留によって、形成された水を除去する。次に、無水シクロドデカノンオキシムをアセトニトリルと混合させて、反応塊を転位反応が完了するまで80℃で加熱する。アセトニトリルが回収され、その後、望ましいラウロラクタムがトルエンから結晶化によって精製される。得られる単離ラウロラクタムの収率は、171 g(94.0%、w/w w.r.t シクロドデカノン)で99.7%のGC純度である。

Claims (11)

  1. 式Iの環状アミドの調製のためのプロセスであって、
    Figure 0006513823
    a)式IIの化合物をヒドロキシルアンモニウム塩、両性金属酸化物および塩基と接触させて、対応する式Xの化合物を原位置で調製する工程と、
    Figure 0006513823
    Figure 0006513823
    b)形成される水を除去する工程と、
    c)前記式Xの化合物を、転位溶剤および前記式Xの化合物の生成中に原位置で副産物として形成される金属塩と接触させて、転位反応を触媒することで前記式Iの前記環状アミドを生成する工程と、を含み、
    式中、nおよびmはそれぞれ0、1、2、3、4、5、6、7、8または9から独立的に選択され、n+mの合計は、少なくとも2であり、また式Iおよび式IIの化合物は、置換基R1、2、およびRを持ち、
    式中、R、R、R3およびRは独立的に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アラルキルおよび芳香族または非芳香族の複素環から選択されるか、または
    R1、R2、R3およびR4は、一つにまとめて二環式または複素環式の部分を含む置換型または非置換型のシクロアルキルまたはシクロアリール部分を形成することができる、プロセス。
  2. 前記形成される水が適切な溶剤を使用した共沸蒸留によって除去される、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記溶剤が、ベンゼン、トルエン、およびキシレンを含む群から選択される芳香族炭化水素である、請求項2に記載のプロセス。
  4. 前記溶剤がトルエンである、請求項2に記載のプロセス。
  5. 前記ヒドロキシルアンモニウム塩が塩酸ヒドロキシルアミンである、請求項1に記載のプロセス。
  6. 前記両性金属酸化物が酸化亜鉛である、請求項1に記載のプロセス。
  7. 前記塩基が、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、およびアルカリ金属重炭酸塩、またはその混合物を含む群から選択される、請求項1に記載のプロセス。
  8. 前記塩基が炭酸ナトリウムである、請求項に記載のプロセス。
  9. 前記転位溶剤がニトリル溶剤である、請求項1に記載のプロセス。
  10. 前記転位溶剤がアセトニトリルである、請求項に記載のプロセス。
  11. 前記式IIの化合物が式IVによって表されるシクロドデカノンであり、かつ前記式Iの化合物が式IIIで表されるラウロラクタムである、請求項1に記載のプロセス。
    Figure 0006513823
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