JP6513379B2 - 真空乾燥の終点検知方法及び真空乾燥装置 - Google Patents

真空乾燥の終点検知方法及び真空乾燥装置 Download PDF

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Description

本発明は、被乾燥物が配置された乾燥槽内を真空引きし、被乾燥物から気化した水蒸気を排気すると共にコールドトラップに吸着させながら被乾燥物を乾燥する乾燥工程にて被乾燥物の乾燥終点を検知する真空乾燥の終点検知方法及び真空乾燥装置に関する。
この種の真空乾燥の終点検知方法は例えば特許文献1で知られている。このものは、乾燥工程の際、乾燥槽内の圧力を、ガス種により測定指示値の影響を受けず、全圧測定が可能な隔膜圧力計などの第1の真空計と、ガス種により測定指示値に差が発生し、全圧測定が可能なピラニ真空計などの第2の真空計とで測定する。そして、第1及び第2の両真空計での測定指示値の差が小さく収束する時点を乾燥終点と判断している。然し、上記従来例の方法を用いて乾燥終点を検知しようとしても何時までも乾燥終点を検知できない場合があることが判明した。
そこで、本発明の発明者らは、鋭意研究を重ね、薬品や食品等の被乾燥物が配置された乾燥槽内を(場合によっては、被乾燥物を加熱しながら)真空引きしたとき、被乾燥物の種類や量によっては第2の真空計の測定指示値が上昇と下降を繰り返すことに起因していることを知見するのに至った。これは、被乾燥物から気化する水蒸気の量が多くなると、コールドトラップの凝縮管での水蒸気の凝集量が多くなって、そのときの凝集熱で凝縮管内を循環する冷媒の温度が上昇し、これに伴って凝縮管の温度が上昇することでコールドトラップの吸着能力が一旦低下し、乾燥槽内の圧力が上昇する。他方、吸着能力が一旦低下すると、凝縮管での水蒸気の凝集量が少なくなることで冷媒の温度が低下し、これに伴って凝縮管での水蒸気の凝集量が再び多くなって乾燥槽内の圧力が下降する。そして、これらを繰り返すことで乾燥槽内が圧力変動し、このとき、ガス種(水蒸気)により測定指示値に差が発生する第2の真空計が特に影響を受けて、その測定指示値が大幅に変動するためと考えられる。
このような場合、乾燥槽内で一度に乾燥処理する被乾燥物の量を減らしたり、コールドトラップとして、水蒸気に対して充分な吸着能力を持つ高性能なものを用いたりすれば、上記従来例の方法でも乾燥終点を検知することができるが、これでは、乾燥冷却用の設備コストやランニングコストが多大となるという問題を招来する。
特許第5094372号公報
本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであり、被乾燥物の種類や量によって乾燥槽内の圧力が変動している場合でも可及的速やかに乾燥終点を検知することができる真空乾燥の終点検知方法及び真空乾燥装置を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、被乾燥物が配置された乾燥槽内を真空引きし、被乾燥物から気化した水蒸気を排気すると共にコールドトラップに吸着させながら被乾燥物を乾燥する乾燥工程にて被乾燥物の乾燥終点を検知する本発明の真空乾燥の終点検知方法は、乾燥槽内の圧力を、ガス種により測定指示値の影響を受けない全圧測定可能な第1の真空計と、ガス種により測定指示値に差が発生する全圧測定可能な第2の真空計とで測定し、第1及び第2の両真空計により夫々測定される乾燥槽内の圧力を測定指示値として一定の周期で夫々取得し、第1及び第2の両真空計での測定指示値の差が小さく収束する時点を乾燥終点と判断し、乾燥槽内の真空引きに伴って当該乾燥槽内の圧力が下降している間で、第2の真空計で測定した圧力がそれ以前に取得された測定指示値より上昇した場合、第2の真空計で測定した圧力が一旦上昇に転じるときの極小値を求めると共に、コールドトラップの能力を超える量の水蒸気が乾燥室内で気化していることで少なくとも第2の真空計の測定指示値が上昇と下降とを繰り返すとみなし、このときの極小値と次に下降に転じるときの極大値とを用いて指標値を求め、この求めた指標値を第2の真空計の測定指示値に置き換えて判断することを特徴とする。
上記においては、例えば、前記極小値を最小値、前記極大値を最大値とし、最大値と最小値との差が所定値以下になると、そのときの最大値及び最小値の少なくとも一方を前記指標値とすることができる。他方で、前記極小値を最小値、前記極大値を最大値とし、これら最大値と最小値との中間値を取得し、相前後して取得した中間値の差が所定値以下になると、そのときの少なくとも一方の中間値を前記指標値とすることもできる。
以上によれば、例えば、最大値と最小値との差や相前後する中間値の差が所定値以下になったときのように、極小値極大値とを用いて指標値を求め、この指標値を第2の真空計の測定指示値とみなし、その上で第1の真空計での測定指示値との差が小さく収束する時点を乾燥終点と判断するようにしたため、被乾燥物の種類や量によって乾燥槽内の圧力が変動している場合でも可及的速やかに乾燥終点を検知することができる。この場合、乾燥槽内で一度に乾燥処理する被乾燥物の量を減らしたり、コールドトラップとして水蒸気の吸着能力が極めて高いものを用いたりする必要はなく、有利である。なお、乾燥槽内が圧力変動したとき、第1の真空計の測定指示値も、第2の真空計の変動とは無関係に変動することがあるが、乾燥終点を検知する領域における変動量は、第2の真空計のものと比較して極めて少なく、乾燥終点の検知に与える影響は小さい。但し、第1の真空計においても、乾燥槽内の真空引きに伴って当該乾燥槽内の圧力が下降している間で第1の真空計で測定した圧力が一旦上昇に転じる場合にその極小値を最小値、次に下降に転じる極大値を最大値とし、単位時間当たりに最小値及び最大値が複数回連続して減少している場合に、そのときの最大値及び最小値の少なくとも一方を、または、最小値と最大値の平均値が単位時間当たりに連続して減少している場合に、そのときの平均値を第1の真空計の測定指示値とすれば、より可及的速やかにかつ確実に乾燥終点を検知できてよい。
また、本発明においては、前記極小値前記極大値とが単位時間当たりに連続して減少している場合を、指標値を求める条件に加え、前記指標値の第2の真空計の測定指示値への置き換えを行うようにすれば、より確実に乾燥終点を検知することができる。
本発明においては、前記第1の真空計として隔膜圧力計が用いられ、前記第2の真空計としてピラニ真空計が用いられることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、被乾燥物が配置される乾燥槽と、真空槽内を真空引きする真空ポンプと、被乾燥物から気化した水蒸気を吸着するコールドトラップとを備え、水蒸気を排気すると共にコールドトラップに吸着させながら被乾燥物を乾燥する場合にこの真空乾燥の終点検知が可能な本発明の真空乾燥装置は、乾燥槽内の圧力を、ガス種により測定指示値の影響を受けない全圧測定可能な第1の真空計と、ガス種により測定指示値に差が発生する全圧測定可能な第2の真空計と、第1及び第2の両真空計により夫々測定される乾燥槽内の圧力を測定指示値として一定の周期で夫々取得し、第1及び第2の両真空計での測定指示値の差が小さく収束する時点を乾燥終点と判断する判定手段とを更に備え、判定手段は、乾燥槽内の真空引きに伴って当該乾燥槽内の圧力が下降している間で、第2の真空計で測定した圧力がそれ以前に取得された測定指示値より上昇した場合、第2の真空計で測定した圧力が一旦上昇に転じるときの極小値を求めると共に、コールドトラップの能力を超える量の水蒸気が乾燥室内で気化していることで少なくとも第2の真空計の測定指示値が上昇と下降とを繰り返すとみなし、このときの極小値と次に下降に転じるときの極大値とを用いて指標値を求め、この求めた指標値を第2の真空計の測定指示値に置き換えて判断することを特徴とする。
本発明の真空乾燥の終点検知方法の実施に用いられる真空乾燥装置の構成を示す模式図。 (a)及び(b)は、真空乾燥の終点検知のためのフロー図。 真空乾燥時の第1及び第2の両真空計の圧力変動を示すグラフ。
以下、図面を参照して、本発明の真空乾燥装置を真空凍結乾燥装置とし、この真空凍結乾燥装置を用いて薬品や食品といった被乾燥物Sを真空凍結乾燥する場合を例に本発明の真空乾燥の終点検知方法及び真空乾燥装置の実施形態を説明する。
図1を参照して、DMは、本発明の真空乾燥の終点検知方法を適用できる真空凍結乾燥装置である。真空凍結乾燥装置DMは、所定容積の乾燥槽1と、被乾燥物Sから気化した水蒸気を吸着するコールドトラップ2と、乾燥槽1内を真空引きする真空ポンプ3と、被乾燥物Sを加熱するヒータ4とを有する。気密容器としての乾燥槽1内には、被乾燥物Sの載置が可能な棚11が上下方向に間隔を存して複数設置されている。コールドトラップ2は、乾燥槽1に内蔵される凝縮管21と、凝縮管21に冷媒を供給する冷凍機22とを備え、凝縮管21が常時一定の温度(例えば、−50℃程度)に冷却されるようになっている。なお、冷凍機22としては公知の構造のものが利用できるため、その温度制御等を含め、ここでは詳細な説明は省略する。
また、真空ポンプ3としては、排気管31を介して乾燥槽1に接続される、例えばメカニカルブースターポンプ32とその背圧側の油回転真空ポンプ33とで構成され、乾燥槽1内を所定圧力まで真空引きできるようになっている。なお、本実施形態では、乾燥槽1に凝縮管21が内蔵されるものを例に説明するが、乾燥槽に連結管を介して密閉容器を接続し、当該密閉容器に、凝縮管を内蔵すると共に真空ポンプからの排気管を接続する構成を採用することもできる。また、ヒータ4としては、乾燥させようとする被乾燥物をその水分が気化する所定温度に加熱できるものであれば、その形態を問わず、抵抗加熱式のものやランプ式のものを用いることができ、この場合、乾燥槽1の内側または外側に設けたり、棚11に内蔵したりすることができ、また、被乾燥物Sによってはヒータ4を省略することもできる。
乾燥槽1には、槽内の圧力(全圧)を測定するために、測定方式の異なる第1の真空計5aと第2の真空計5bとが設けられている。第1の真空計5aとしては、乾燥時の圧力が1Pa〜200Pa程度の圧力範囲で全圧計測可能で、ガスの種類の影響を受けない隔膜圧力計であるキャパシタンスマノメータが用いられる。他方で、第2の真空計5bとしては、乾燥時の圧力が1Pa〜200Pa程度の圧力範囲が全圧計測可能で、熱伝導を利用し測定ガスの種類によって測定指示値に差が生ずるピラニ真空計が用いられる。
上記真空凍結乾燥装置DMの冷凍機22、真空ポンプ3や第1及び第2の両真空計5a,5bの作動等は、マイクロコンピュータ、シーケンサーやメモリーなどを備える、判定手段としての機能も持つ制御ユニット6により統括制御され、第1及び第2の両真空計5a,5bで夫々測定されて制御ユニット6に入力される測定指示値を基に、その差が小さく収束する時点を真空乾燥の終点として検知される。以下に、図2及び図3を参照して、本実施形態の真空乾燥の終点検知を具体的に説明する。
図2(a)に示すように、乾燥槽1に被乾燥物Sをセットし、乾燥工程が開始されると(STEP1)、コールドトラップ2、真空ポンプ3並びにヒータ4が夫々作動され、これにより、真空ポンプ3により乾燥槽1内を真空引きし、加熱により被乾燥物Sから気化した水蒸気が排気されると共にコールドトラップ2に吸着されて被乾燥物Sが乾燥され、これに伴って乾燥槽1内の圧力も次第に低下していく。次に、第1及び第2の両真空計5a,5bにより夫々測定された乾燥槽1内の圧力が一定の周期で制御ユニット6に入力され(STEP2)、そのときの第1の真空計5aの測定指示値をDG、第2の両真空計5bの測定指示値をPGとして制御ユニット6に(記憶)設定する(STEP3,4)。そして、DGとPGとを比較したときのDGとPGとの差が、被乾燥物Sを必要十分に乾燥したと判断できる、事前に制御ユニット6に設定される所定値(SP)より低下したか否かが判別され(STEP5)、所定値SP以下になっていると、第1及び第2の両真空計5a,5bでの測定指示値の差が小さく収束したと判断し、その時点を真空乾燥の終点として検知する(STEP6)。なお、DGとPGとの差が所定値SPより高い場合には、STEP2に戻り、このとき、第1及び第2の両真空計5a,5bにより夫々測定された乾燥槽1内の圧力が制御ユニット6に入力され、そのときの測定指示値が新たなDG、PGとして制御ユニット6に設定されているものが更新される。
ところで、被乾燥物Sの種類や乾燥槽1で処理しようとする被乾燥物Sの量によっては例えばコールドトラップ2の能力を超える量の水蒸気が気化することで、図3に示すように、第1及び第2の各真空計5a、5bの測定指示値が上昇と下降を繰り返し、これに起因して真空乾燥の終点を可及的速やかに判定できない虞がある(図3中、実線で示すものは第1の真空計5aで測定したものであり、点線で示すものは第2の真空計5bで測定したものである)。そこで、本実施形態では、乾燥槽1内の真空引きに伴って当該乾燥槽1内の圧力が通常下降を続ける工程と、制御ユニット6が認識している期間で第1及び第2の両真空計5a,5bで測定している圧力が一旦上昇に転じる場合の極小値と、次に下降に転じるときの極大値とを用いて指標値を求め、この求めた指標値を第1及び第2の両真空計5a,5bの測定指示値に置き換えて判断することとした。例えば、第1及び第2の両真空計5a,5bで測定している圧力が一旦上昇に転じる場合にその極小値を最小値(DGmin,PGmin)、再度下降に転じる場合に極大値を最大値(DGmax,PGmax)とし(図3も参照)、最大値と最小値との差が所定値以下になると、そのときの最大値及び最小値の少なくとも一方を指標値とし、この指標値を上記第1及び第2の両真空計5a,5bの測定指示値と夫々置き換えて判断する。つまり、図2(a)に示す真空乾燥の終点検知のフローにおいて、極小値が発生した場合、STEP3,4で設定されるDGとPGとを上記最大値または最小値に基づいて置き換えることとした。以下に、図2(b)を参照して、極大値である最大値に基づくDG,PGの設定の一例(STEP3,4のDG,PGをSTEP24の値で置き換える例)を具体的に説明する。
図2(a)に示す真空乾燥の終点検知フロー(STEP1〜6)中、STEP3,4にてDGとPGとが設定された状態で第1及び第2の両真空計5a,5bにより夫々測定された乾燥槽1内の圧力が制御ユニット6に入力されると(STEP11:STEP2〜4と同一)、このときの測定指示値が設定済みのDG、PGと比較され、上昇しているか否かが判別される(STEP12)。上昇している場合には、極小値が発生したとしてこのときの測定指示値を最小値とし、DGmin,PGminとして制御ユニット6に設定する(STEP13)と共に、真空乾燥の終点検知フロー(STEP1〜6)中、STEP5での判別は、STEP24終了後に行うこととする。なお、特に図示して説明しないが、極小値がみられない場合には、真空乾燥の終点検知フロー(STEP1〜6)に従ってDG,PGが設定されてその終点が判断される。更に、上述したように、極値は制御ユニット6に入力された測定指示値と設定済みの値(DG、PG)との比較で判断されるが、これに限定されるものではない。例えば、制御ユニット6に入力された測定指示値として、ノイズ成分を除去するための平均化処理を加えた値を用いることができ(この場合の平均化を行うサンプル群の時間範囲は、対象となる装置によって適宜選択すればよい)、その他の比率制限や一次遅れフィルタなどの手法を適用することもできる。つまり、公知のノイズ低減手法が加えられた値を制御ユニット6に入力された測定指示値及び設定済みの圧力値として極値の判断に用いることができる。
他方、最小値DGmin,PGminが設定されると、例えばコールドトラップ2の能力を超える量の水蒸気が気化していることで第1及び第2の各真空計5a、5bの測定指示値が上昇と下降を繰り返すとみなすことができ、そして、第1及び第2の両真空計5a,5bにより夫々測定された乾燥槽1内の圧力が制御ユニット6に入力されると(STEP14)、このときの測定指示値がDGmin,PGminと比較して一旦上昇した後に下降を開始したものであるか否かが判別される(STEP15)。そして、下降を開始したものである場合、そのときの測定指示値を最大値とし、DGmax,PGmaxとして制御ユニット6に設定する(STEP16)。
次に、最大値DGmax,PGmaxが設定された後、第1及び第2の両真空計5a,5bにより夫々測定された乾燥槽1内の圧力が制御ユニットに入力されると(STEP17)、このときの測定指示値が再度上昇を開始したものであって且つ設定済みの最小値より低い測定指示値になっていることでDGmin,PGminの更新が必要か否かが判別され(STEP18)、必要な場合にはそのときの測定指示値が新たなDGmin,PGminとして制御ユニット6に設定されているものが更新される(STEP19)。そして、最小値が更新された後、第1及び第2の両真空計5a,5bにより夫々測定された乾燥槽1内の圧力が制御ユニット6に入力されると(STEP20)、このときの測定指示値が一旦上昇した後に下降を開始したものであって且つ設定済みの最大値より高い測定指示値になっていることでDGmax,PGmaxの更新が必要か否かが判別され(STEP21)、必要な場合にはそのときの測定指示値が新たなDGmax,PGmaxとして制御ユニット6に設定されているものが更新される(STEP22)。
次に、最大値DGmax,PGmaxが更新されると、第1及び第2の両真空計5a,5b夫々についてDGmaxとDGminとの差及びPGmaxとPGminとの差が所定値SP,SP以下に夫々なっているかが判別され(STEP23)、夫々所定値SP,SP以下になっている場合には、そのときの最大値DGmax,PGmaxを指標値とし、これらの指標値を図2(a)に示す真空乾燥の終点検知のフローにおけるDGとPGと夫々置き換え(STEP3,4のDG,PGをSTEP24の値DGmax,PGmaxで置き換え)、その後にSTEP5の判別を行い、真空乾燥の終点検知と判定されない場合は、特に図示しないが、STEP17に戻る。なお、所定値SP,SPより高い場合には、STEP5の判別は行わず、STEP17に戻る。
以上の実施形態によれば、被乾燥物Sから気化する水蒸気の量が多くて両真空計5a,5bの測定指示値が変動する場合でもDGmaxとDGminとの差及びPGmaxとPGminとの差が所定値SP,SP以下に夫々なっている場合に、そのときの値DGmax,PGmaxを指標値とし、この指標値を測定指示値DG,PGとみなし、これに基づいて両者の差が小さく収束する時点を乾燥終点と判断するようにしたため、被乾燥物Sの種類や量によって乾燥槽1内の圧力が変動している場合でも可及的速やかに乾燥終点を検知することができる。また、別の手法として、特に図示しないが、極小値としての最小値DGmin,PGminと、極大値としての最大値DGmax,PGmaxとが夫々単位時間当たりに連続して減少している場合に、減少率が予め設定した値の範囲となった時点で第1及び第2の両真空計5a,5bの測定指示値への置き換えを行うことでも乾燥終点を検知することができる。また、複数の手法を組み合わせて判断するようにすれば、より確実に乾燥終点を検知することができる。その結果、乾燥槽1内で一度に乾燥処理する被乾燥物の量を減らしたり、コールドトラップ2として水蒸気の吸着能力が極めて高いものを用いたりする必要はなく、有利である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではい。上記実施形態では、最大値DGmax,PGmaxから指標値を求め、これを図2(a)に示す真空乾燥の終点検知のフローにおけるDGとPGと置き換えるものを例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、最小値DGmin,PGminから指標値を求めるようにしてもよく、また、最大値DGmaxと最小値PGminとから、または、最小値DGminと最大値PGmaxとから指標値を求めることもできる。更に、特に図示して説明しないが、一定の周期で最大値DGmax,PGmaxと最小値DGmin,PGminとから真空計5a,5b毎に中間値を取得し、相前後して取得した中間値の差が夫々所定位置以下になり、中間値が単位時間当たりに連続して減少している場合に、測定指示値DG,PGへの置き換えを行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第1及び第2の両真空計5a,5bの各測定指示値について置き換えを行っているが、これに限定されるものではない。即ち、乾燥槽1内が圧力変動したとき、第1の真空計5aの測定指示値は、第2の真空計5bの変動とは無関係に変動することがあるが、乾燥終点を検知する領域における変動量は、第2の真空計5bのものと比較して極めて少ない場合がある。このような場合には、上記に従い求めた指標値を第2の真空計5bの測定指示値と置き換えればよい。
1…真空凍結乾燥装置、1…乾燥槽、2…コールドトラップ、3…真空ポンプ、4…ヒータ、5a…キャパシタンスマノメータ(第1の真空計)、5b…ピラニ真空計(第2の真空計)、S…被乾燥物。

Claims (6)

  1. 被乾燥物が配置された乾燥槽内を真空引きし、被乾燥物から気化した水蒸気を排気すると共にコールドトラップに吸着させながら被乾燥物を乾燥する乾燥工程にて被乾燥物の乾燥終点を検知する真空乾燥の終点検知方法であって、
    乾燥槽内の圧力を、ガス種により測定指示値の影響を受けない全圧測定可能な第1の真空計と、ガス種により測定指示値に差が発生する全圧測定可能な第2の真空計とで測定し、第1及び第2の両真空計により夫々測定される乾燥槽内の圧力を測定指示値として一定の周期で夫々取得し、第1及び第2の両真空計での測定指示値の差が小さく収束する時点を乾燥終点と判断するものにおいて、
    乾燥槽内の真空引きに伴って当該乾燥槽内の圧力が下降している間で、第2の真空計で測定した圧力がそれ以前に取得された測定指示値より上昇した場合、第2の真空計で測定した圧力が一旦上昇に転じるときの極小値を求めると共に、コールドトラップの能力を超える量の水蒸気が乾燥室内で気化していることで少なくとも第2の真空計の測定指示値が上昇と下降とを繰り返すとみなし、このときの極小値と次に下降に転じるときの極大値とを用いて指標値を求め、この求めた指標値を第2の真空計の測定指示値に置き換えて判断することを特徴とする真空乾燥の終点検知方法。
  2. 前記極小値を最小値、前記極大値を最大値とし、最大値と最小値との差が所定値以下になると、そのときの最大値及び最小値の少なくとも一方を前記指標値とすることを特徴とする請求項1記載の真空乾燥の終点検知方法。
  3. 前記極小値を最小値、前記極大値を最大値とし、これら最大値と最小値との中間値を取得し、相前後して取得した中間値の差が所定値以下になると、そのときの少なくとも一方の中間値を前記指標値とすることを特徴とする請求項1記載の真空乾燥の終点検知方法。
  4. 前記極小値前記極大値とが単位時間当たりに連続して減少している場合に、前記指標値の第2の真空計の測定指示値への置き換えを行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の真空乾燥の終点検知方法。
  5. 前記第1の真空計として隔膜圧力計が用いられ、前記第2の真空計としてピラニ真空計が用いられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の真空乾燥の終点検知方法。
  6. 被乾燥物が配置される乾燥槽と、真空槽内を真空引きする真空ポンプと、被乾燥物から気化した水蒸気を吸着するコールドトラップとを備え、水蒸気を排気すると共にコールドトラップに吸着させながら被乾燥物を乾燥する場合にこの真空乾燥の終点検知が可能な真空乾燥装置であって、
    乾燥槽内の圧力を、ガス種により測定指示値の影響を受けない全圧測定可能な第1の真空計と、ガス種により測定指示値に差が発生する全圧測定可能な第2の真空計と、第1及び第2の両真空計により夫々測定される乾燥槽内の圧力を測定指示値として一定の周期で夫々取得し、第1及び第2の両真空計での測定指示値の差が小さく収束する時点を乾燥終点と判断する判定手段とを更に備えるものにおいて、
    判定手段は、乾燥槽内の真空引きに伴って当該乾燥槽内の圧力が下降している間で、第2の真空計で測定した圧力がそれ以前に取得された測定指示値より上昇した場合、第2の真空計で測定した圧力が一旦上昇に転じるときの極小値を求めると共に、コールドトラップの能力を超える量の水蒸気が乾燥室内で気化していることで少なくとも第2の真空計の測定指示値が上昇と下降とを繰り返すとみなし、このときの極小値と次に下降に転じるときの極大値とを用いて指標値を求め、この求めた指標値を第2の真空計の測定指示値に置き換えて判断することを特徴とする真空乾燥装置。
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