JP6512874B2 - 額縁部材の取付構造及び額縁部材の取付方法 - Google Patents

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Description

本発明は、玄関ドア等の建具を改装する場合に適用する額縁部材の取付構造及び額縁部材の取付方法に関するものである。
玄関ドア等の建具を改装する方法としては、工期短縮やコストの削減を図るため、既設枠を残したまま建物の躯体に新設枠を取り付けるようにした方法が提供されている。建物に残した既設枠については、新設枠に取り付けた額縁部材によって覆い隠すことができるため、外観品質が損なわれるおそれもない。額縁部材は、上枠を覆う上額縁部材と縦枠を覆う左右の縦額縁部材とが個別に設けられており、これらを予め門型に組み立てた状態で建物に取り付けるのが一般的である。すなわち、額縁部材を建物に取り付ける場合には、まず、上額縁部材の両端部を縦額縁部材に当接させ、この状態から縦額縁部材を介して上額縁部材のビスホールに連結ネジを螺合させることで予め3つの額縁部材を門型に組み立てた状態とする。この門型の額縁部材を建物に配置し、それぞれの額縁部材を新設枠にネジ止めすれば、額縁部材が建物に取り付けられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−139673号公報
上記のように、予め門型に構成した額縁部材を建物に設置する方法によれば、建物に設置した状態で額縁部材の相互間を連結する作業が不要となる。このため、改装する玄関が入隅にある場合等、周囲に十分な作業スペースを確保することのできない建物に対しても額縁部材を取り付けることが可能となる。また、上述の取付構造によれば、縦額縁部材の見込み面から連結ネジを螺合しているため、額縁部材の見付け面に連結ネジが露出することはなく、外観品質の観点からも有利となる。
しかしながら、門型に構成した額縁部材は、それぞれを個別に取り扱う場合に比べて外形寸法及び重量が大きなものとなるため、複数人で協働しなければ建物に設置できない事態が生じ得る。また、改装する玄関に風除室が設けられている状況にあっては、門型に構成した額縁部材を風除室の内部に搬入することが困難となる場合もある。
また、覆うべき既設枠や新設枠の見込み寸法によっては、見込み寸法の大きな縦額縁部材を別に用意する必要があり、管理する部品点数が増大する等の問題を招来するおそれもある。尚、部品点数の問題は、最大寸法を有した額縁部材を用意すれば解決することが可能である。しかしながら、外形寸法が必要以上に大きい額縁部材を適用した場合には、新設ドアパネルの開き角度が大きく制限される等の新たな問題を招来することになる。
本発明は、上記実情に鑑みて、改装する建物の状況に関わらず額縁部材の取付作業を容易に行うことのできる額縁部材の取付構造及び取付方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る額縁部材の取付構造は、左右方向に沿って配置される額縁部材と、上下方向に沿って配置される額縁部材とを備え、既設枠を残した建物の躯体に新設枠を取り付けた後、前記既設枠を覆うように前記新設枠に前記額縁部材を取り付けるようにした取付構造であって、互いに接合される額縁部材の一方には、他方の額縁部材を内部に挿入するためにインロウ用切欠を設け、かつ前記一方の額縁部材の見付け面を構成する見付け額縁部にネジ挿通用切欠を形成するとともに、前記ネジ挿通用切欠の投影面内に前記他方の額縁部材の見付け面に当接するネジ螺合用壁部を形成し、前記ネジ挿通用切欠から連結ネジを挿入して前記ネジ螺合用壁部と前記他方の額縁部材の見付け面を構成する見付け額縁部とを連結したことを特徴とする。
この発明によれば、左右方向に沿って配置される額縁部材と、上下方向に沿って配置される額縁部材とを個別に取り扱うことができるため、外形寸法や重量が大きくなることに起因した問題を招来することがない。しかも、額縁部材の見付け面から連結ネジを螺合するようにしているため、入隅等、周囲に十分な作業スペースを確保できない建物に対しても容易に取り付けることができる。さらに、額縁部材を相互に連結ネジで連結しているため、額縁部材の間に隙間ができる等の問題を招来することもない。
また本発明は、上述した額縁部材の取付構造において、前記一方の額縁部材の開口端部には、前記ネジ挿通用切欠の外表域を覆うラップ部を有したキャップ部材を装着したことを特徴とする。
この発明によれば、額縁部材の見付け面に螺合した連結ネジをキャップ部材のラップ部で覆うことができるため、外観品質を向上させることができる。
また本発明に係る額縁部材の取付構造は、左右方向に沿って配置される額縁部材と、上下方向に沿って配置される額縁部材とを備え、既設枠を残した建物の躯体に新設枠を取り付けた後、前記既設枠を覆うように前記新設枠に前記額縁部材を取り付けるようにした取付構造であって、互いに接合される額縁部材の一方には、他方の額縁部材を内部に挿入するためにインロウ用切欠を設け、前記一方の額縁部材の見付け面を構成する見付け額縁部には、前記他方の額縁部材の見付け面に沿って延在するネジ螺合用壁部を形成するとともに、前記ネジ螺合用壁部に対向する部位には前記新設枠の見付け面に沿って延在し、かつ前記インロウ用切欠を形成した場合に切除されるように接合壁部を形成し、前記接合壁部を前記新設枠の見付け面に当接した状態で前記ネジ螺合用壁部を介して前記新設枠に取付ネジを螺合することにより前記一方の額縁部材を前記新設枠に取り付けるとともに、前記ネジ螺合用壁部と前記他方の額縁部材の見付け面を構成する見付け額縁部との間を連結ネジによって連結したことを特徴とする。
この発明によれば、一方の額縁部材を新設枠に取り付ける位置と他方の額縁部材に螺合する位置とが同一の直接上に配置されるため、共通のカバー部材を装着することでそれぞれに螺合する取付ネジ及び連結ネジを一度に覆うことが可能となる。
また本発明は、上述した額縁部材の取付構造において、前記一方の額縁部材には、前記新設枠の見込み面に沿って延在する第二の接合壁部を設けたことを特徴とする。
この発明によれば、接合壁部及び第二の接合壁部のいずれか一方を選択することにより、一方の額縁部材を新設枠の見付け面もしくは見込み面のいずれかに取り付けることが可能となる。
また本発明は、上述した額縁部材の取付構造において、前記額縁部材において前記新設枠から延在した部分の端部には、折り取り用溝を複数設けたことを特徴とする。
この発明によれば、折り取り用溝に沿って額縁部材の端部を切除することにより、覆うべき枠の寸法に応じて額縁部材の寸法を調整することができる。
また本発明に係る額縁部材の取付方法は、左右方向に沿って配置される額縁部材と、上下方向に沿って配置される額縁部材とを備え、既設枠を残した建物の躯体に新設枠を取り付けた後、前記既設枠を覆うように前記新設枠に前記額縁部材を取り付けるようにした額縁部材の取付方法であって、互いに隣設する額縁部材は、一方の額縁部材の内部に他方の額縁部材の端部が挿入された状態で相互に接合されるものであり、前記一方の額縁部材を前記新設枠に取り付けた後、前記他方の額縁部材を前記新設枠に取り付ける工程と、前記一方の額縁部材の見付け面から前記他方の額縁部材の見付け面に連結ネジを螺合する工程とを含むことを特徴とする。
この発明によれば、左右方向に沿って配置される額縁部材と、上下方向に沿って配置される額縁部材とを個別に取り扱うことができるため、外形寸法や重量が大きくなることに起因した問題を招来することがない。しかも、額縁部材の見付け面から連結ネジを螺合するようにしているため、入隅等、周囲に十分な作業スペースを確保できない建物に対しても容易に取り付けることができる。さらに、額縁部材を相互に連結ネジで連結しているため、額縁部材の間に隙間ができる等の問題を招来することもない。
また本発明に係る額縁部材の取付構造は、左右方向に沿って配置される額縁部材と、上下方向に沿って配置される額縁部材とを備え、既設枠を残した建物の躯体に新設枠を取り付けた後、前記既設枠を覆うように前記新設枠に取付ネジによって前記額縁部材を取り付けるようにした取付構造であって、互いに接合される額縁部材の一方には、他方の額縁部材を内部に挿入するためにインロウ用切欠を設け、前記他方の額縁部材には、前記新設枠の見付け面に沿って延在する第一の接合壁部と、前記新設枠の見込み面に沿って延在する第二の接合壁部と、前記取付ネジを覆うビスカバーを装着するための係合壁部とを設け、前記第二の接合壁部は、前記第一の接合壁部を前記新設枠の見付け面に当接させた場合に前記新設枠の見付け面から突出するように延在するものであり、前記ビスカバーは、前記第一の接合壁部を介して前記新設枠の見付け面に取付ネジを螺合した状態で前記係合壁部に係合させた場合に前記第二の接合壁部を覆うカバーヒレ部を有したことを特徴とする。
この発明によれば、他方の額縁部材を一方の額縁部材にインロウさせる場合に第二の接合壁部を大きく切除した場合にも、ビスカバーのカバーヒレ部によって取付ネジとともに覆うことができるため、外観品質が損なわれるおそれがない。
本発明によれば、左右方向に沿って配置される額縁部材と、上下方向に沿って配置される額縁部材とを個別に取り扱うことができるため、外形寸法や重量が大きくなることに起因した問題を招来することがない。しかも、額縁部材の見付け面から連結ネジを螺合するようにしているため、入隅等、周囲に十分な作業スペースを確保できない建物に対しても容易に取り付けることができる。さらに、額縁部材を相互に連結ネジで連結しているため、額縁部材の間に隙間ができる等の問題を招来することもない。
また、本発明によれば、第一の接合壁部を介して額縁部材を新設枠に取り付けた場合には、覆うべき既設枠や新設枠の見込み寸法が比較的大きい場合にも対応することができる。覆うべき既設枠や新設枠の見込み寸法が比較的小さい場合には、第二の接合壁部を介して額縁部材を新設枠に取り付けることにより、見込み方向の突出量が抑えられ、新設ドアパネルの開き角度が制限される事態を招来することがない。
図1は、本発明の実施の形態1である額縁部材の取付構造を適用した建具の枠部分を室外側から見た図である。 図2は、図1に示した枠部分の要部拡大縦断面図である。 図3は、図1に示した枠部分の要部拡大横断面図である。 図4は、図1に示した額縁部材の取付方法を順に示したもので、縦額縁部材を取り付ける状態の要部斜視図である。 図5は、図1に示した額縁部材の取付方法を順に示したもので、縦額縁部材に上額縁部材の端部を挿入した状態の要部斜視図である。 図6は、図1に示した額縁部材の取付方法を順に示したもので、縦額縁部材と上額縁部材とを連結ネジで連結する状態の要部斜視図である。 図7は、図1に示した額縁部材の取付方法を順に示したもので、縦額縁部材の上方域にキャップ部材を配置した状態の要部斜視図である。 図8は、図1に示した額縁部材の取付方法を順に示したもので、縦額縁部材の上端部にキャップ部材を装着するとともに、縦額縁部材及び上額縁部材にそれぞれビスカバーを装着した状態の要部斜視図である。 図9は、図1に示した額縁部材の取付構造を比較的見込み寸法の大きい既設枠を備えた建具に適用した変形例の要部拡大縦断面図である。 図10は、図9に示した変形例の要部拡大横断面図である。 図11は、本発明の実施の形態2である額縁部材の取付構造を適用した建具の要部拡大縦断面図である。 図12は、図11に示した建具の要部拡大横断面図である。 図13は、図11に示した建具に適用する縦額縁部材の断面、一部拡大図である。 図14は、図11に示した建具の縦額縁部材の取付状態を示すもので、(a)は縦額縁部材と新設縦枠との取付状態を示す要部横断面図、(b)は縦額縁部材と上額縁部材との取付状態を示す要部横断面図である。 図15は、図11に示した建具の要部を示すもので、(a)は上額縁用ビスカバーを装着する以前の要部斜視図、(b)は上額縁用紙部カバーを装着した状態の要部斜視図である。 図16は、図11に示した建具において新設上枠に対する上額縁部材の取付位置を見付け面から見込み面に変更した状態の要部拡大縦断面図である。 図17は、図11に示した建具において新設縦枠に対する縦額縁部材の取付位置を見付け面から見込み面に変更した状態の要部拡大縦断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る額縁部材、その取付構造及び取付方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1〜図3は、本発明の実施の形態1である額縁部材の取付構造を適用した建具の枠部分を示し、図4〜図8は、額縁部材の取付方法を順に示したものである。ここで例示する建具は、既設の玄関ドアを改装することによって構成した玄関ドアである。以下、本実施の形態1では便宜上、既設の玄関ドアと改装後の新たな玄関ドアとを区別するため、改装対象となる既設玄関ドアの各構成要素に「既設」という用語を付し、新たに取り付ける玄関ドアの各構成要素に「新設」という用語を付してそれぞれを説明することとする。
改装対象となる既設玄関ドアは、図2及び図3に示すように、既設開口枠10に既設ドアパネル(図示せず)を開閉可能に支持させることによって構成されていたものである。改装に際しては、既設開口枠10のみが建物に残った状態となるように、予め既設ドアパネル(図示せず)が取り外してある。既設玄関ドアの既設開口枠10は、既設上枠11と左右の既設縦枠12とを備えて構成したものである。それぞれの既設枠11,12は、アルミニウム合金によって成形した押し出し形材であり、全長にわたってほぼ一様な断面形状を有している。図からも明らかなように、既設上枠11及び既設縦枠12は、それぞれの室外側に位置する部分が建物の外壁Wからわずかに突出した状態で建物の躯体Bに固定されている。本実施の形態1で例示する既設枠11,12は、既設額縁部材を備えるものではなく、見付け寸法及び外壁Wからの突出寸法がいずれも比較的小さく設定されている。
一方、新設玄関ドアは、新設開口枠20に新設ドアパネル21(図1参照)を開閉可能に支持させることによって構成したものである。新設開口枠20を構成する新設上枠22及び左右の新設縦枠23は、それぞれが略矩形の筒状を成す2つの枠要素22a,22b,23a,23bと、枠要素22a,22b,23a,23bの相互間を連結する断熱材22c,23cとを備えて構成してある。それぞれの枠要素22a,22b,23a,23bは、アルミニウム合金によって成形した押し出し形材であり、全長にわたってほぼ一様な断面形状を有している。これらの新設枠22,23は、既設枠11,12よりも内周側となる部位に、2つの枠要素22a,22b,23a,23bが見込み方向に沿って並設する姿勢で配置し、さらに連結部材24を介して建物の躯体Bに固定してある。連結部材24は、それぞれの一端部が新設枠22,23の外周側となる部位に固定され、かつ他端部が室内側に向けて延在したもので、室内側に延在した個々の他端部を介して固定ネジ25により躯体Bに固定してある。
既設枠11,12と新設枠22,23との間には、それぞれスペーサSが介在してある。既設上枠11と新設上枠22との間には、さらにスペーサSよりも室外側となる部位の間がシール材Tによって密閉してある。図2〜図4に示すように、本実施の形態1では、新設上枠22の端部を新設縦枠23の側面に当接させるようにして新設開口枠20が構成してあり、新設縦枠23を介して新設上枠22のビスホール22dに枠固定ネジ(図示せず)を螺合させることによって、新設上枠22と新設縦枠23との間が互いに連結してある。
図2及び図3に示すように、新設枠22,23は、それぞれの既設枠11,12よりも室外側に突出しており、室外側に臨む見付け面に額縁部材31,32を保持している。額縁部材31,32は、建物に残した既設開口枠10を室外側から覆うためのものである。本実施の形態1では、新設上枠22の長手方向に沿ってほぼ水平に配置される上額縁部材31と、新設縦枠23の長手方向に沿ってほぼ鉛直に配置される縦額縁部材32とが個別に用意してある。
上額縁部材31は、樹脂もしくはアルミニウム合金によって成形した押し出し形材であり、図2及び図5に示すように、接合壁部31a、見付け額縁部31b及び見込み額縁部31cを有している。接合壁部31aは、新設上枠22の見付け面に接合される部分であり、ネジを螺合するに十分な幅を有して構成してある。接合壁部31aの上下両縁部には、互いに対向するように一対の係合壁部31dが室外側に向けて設けてあり、上額縁部材31の長手方向に沿って延在するビスカバー33を着脱可能に装着することが可能である。見付け額縁部31bは、上方の係合壁部31dから上方に向けて延在した後に室外側に向けて屈曲し、さらに上方に向けて屈曲するように構成したものである。見付け額縁部31bの見付け寸法は、新設上枠22の上面から既設上枠11と外壁Wとの接合部までの距離よりも大きく設定してある。見込み額縁部31cは、見付け額縁部31bの上端部から建物の外壁Wに向けて略直角に屈曲して延在したものである。見付け額縁部31b及び見込み額縁部31cには、それぞれ複数の折り取り溝31eが形成してある。折り取り溝31eは、上額縁部材31の長手方向に沿ってV字状の溝を形成することにより構成した薄肉部分であり、カッター等の切断工具を押し当てることにより、容易に切断することが可能である。
縦額縁部材32は、上額縁部材31と同様、樹脂もしくはアルミニウム合金によって成形した押し出し形材であり、図3及び図4に示すように、接合壁部32a、内方見込み額縁部32b、見付け額縁部32c及び外方見込み額縁部32dを有している。接合壁部32aは、新設縦枠23の見付け面に接合される部分であり、ネジを螺合するに十分な幅を有して構成してある。接合壁部32aの左右両縁部には、互いに対向するように一対の係合壁部32eが室外側に向けて設けてあり、縦額縁部材32の長手方向に沿って延在するビスカバー33を着脱可能に装着することが可能である。内方見込み額縁部32bは、外周側の係合壁部32eを見込み方向に延長した部分である。図3からも明らかなように、内方見込み額縁部32bは、接合壁部32aを新設縦枠23の見付け面に当接させた場合に、接合壁部31aを新設上枠22に当接させた上額縁部材31の見付け額縁部31bを超えて突出する寸法に構成してある。見付け額縁部32cは、内方見込み額縁部32bから外周側に向けて屈曲して延在したものである。本実施の形態1では、内周側の見付け面がわずかに凹状となるように湾曲し、かつ外周側の見付け面がわずかに凸状となるように湾曲するように見付け額縁部32cが構成してある。見付け額縁部32cの見付け寸法は、新設縦枠23の外周側面から既設縦枠12と外壁Wとの接合部までの距離よりも大きく設定してある。外方見込み額縁部32dは、見付け額縁部32cの外周側端部から建物の外壁Wに向けて屈曲して延在したものである。見付け額縁部32c及び外方見込み額縁部32dには、それぞれ複数の折り取り溝32fが形成してある。
また、縦額縁部材32には、ネジ螺合用壁部32g及びネジ挿通用切欠32hが設けてあるとともに、図7に示すように、それぞれの上端部にキャップ部材34が装着してある。ネジ螺合用壁部32gは、内方見込み額縁部32bにおいて外方見込み額縁部32dに対向する内表面から外方見込み額縁部32dに向けて突出したヒレ状部分である。このネジ螺合用壁部32gの室内側に臨む見付け面は、縦額縁部材32の接合壁部32aを新設縦枠23の見付け面に当接させた場合に、上額縁部材31の接合壁部31aを新設上枠22の見付け面に当接させた場合の見付け額縁部31bの見付け面に一致する位置に形成してある。ネジ挿通用切欠32hは、それぞれの見付け額縁部32cの上端から形成したU字状の切欠であり、ネジ螺合用壁部32gに対向する部位に設けてある。キャップ部材34は、図7及び図8に示すように、縦額縁部材32の上端開口を塞ぐためのもので、キャップ本体34a及びラップ部34bを有している。キャップ本体34aは、平板状を成すもので、縦額縁部材32の上端とほぼ同じ形状に構成してある。ラップ部34bは、キャップ本体34aを縦額縁部材32の上端に装着した場合に縦額縁部材32のネジ挿通用切欠32hを覆うように構成したものである。
以下、図4〜図8を適宜参照しながら、上述した額縁部材31,32を取り付ける手順について説明し、併せて実施の形態1の特徴部分について詳述する。
まず、本実施の形態1では、図4に示すように、建物の躯体Bに固定した左右の新設縦枠23に対してそれぞれ縦額縁部材32を取り付ける。具体的には、縦額縁部材32の接合壁部32aを新設縦枠23の見付け面に当接させ、この状態から接合壁部32aを介して新設縦枠23に取付ネジ40を螺合することにより、縦額縁部材32を新設縦枠23に保持させる。縦額縁部材32と外壁Wとの間は、折り取り溝31eに沿って適宜切断することで調整することが可能である。この状態においては、図3に示すように、既設縦枠12、新設縦枠23と既設縦枠12との隙間、既設縦枠12と外壁Wとの接合部が縦額縁部材32によって覆われることになり、外部に露出するおそれがなくなる。図には明示していないが、縦額縁部材32と外壁Wとの間は、シール材によって密閉しておくことが好ましい。
図4からも明らかなように、縦額縁部材32の内方見込み額縁部32bには、予め上額縁部材31の端部を挿入することができるようにインロウ用切欠32jを形成しておく。インロウ用切欠32jは、接合壁部31aを新設上枠22の見付け面に当接させた場合の上額縁部材31の断面形状に合致するように形成したものである。上述したように、縦額縁部材32のネジ螺合用壁部32gは、その室内側に臨む見付け面が、上額縁部材31の接合壁部31aを新設上枠22の見付け面に当接させた場合の見付け額縁部31bの見付け面と一致する位置に形成したものである。従って、上額縁部材31の見付け額縁部31bに対応するインロウ用切欠32jは、ネジ螺合用壁部32gの室内側に臨む見付け面に沿って形成されることになる。
次いで、図5に示すように、上額縁部材31の端部をそれぞれインロウ用切欠32jを介して縦額縁部材32と新設上枠22との間に挿入し、この状態から接合壁部31aを介して新設上枠22に取付ネジ40を螺合させることにより、上額縁部材31を新設上枠22に保持させる。上額縁部材31と外壁Wとの間は、折り取り溝31eに沿って適宜切断することで調整することが可能である。この状態においては、図2に示すように、既設上枠11、新設上枠22と既設上枠11との隙間、既設上枠11と外壁Wとの接合部が上額縁部材31によって覆われることになり、外部に露出するおそれがなくなる。縦額縁部材32と同様、上額縁部材31と外壁Wとの間についてもシール材によって密閉しておくことが好ましい。
次いで、図6に示すように、縦額縁部材32のネジ挿通用切欠32hを介してネジ螺合用壁部32gに連結ネジ41を螺合すれば、連結ネジ41によって縦額縁部材32の上端部と上額縁部材31の端部とが互いに連結されることになる。その後、図7に示すように、縦額縁部材32の上端にキャップ部材34を装着するとともに、図8に示すように、縦額縁部材32の係合壁部32e及び上額縁部材31の係合壁部31dにそれぞれビスカバー33を装着すれば、額縁部材31,32の取付作業が終了する。
上述した額縁部材31,32の取付構造によれば、取付ネジ40や連結ネジ41を見付け面側から螺合しているため、入隅等、周囲に十分な作業スペースを確保できない建物に対しても容易に取り付けることができる。しかも、上額縁部材31と縦額縁部材32とを連結した連結ネジ41は、キャップ部材34のラップ部34bによって覆い隠されることになり、額縁部材31,32を新設枠22,23に取り付けた取付ネジ40はビスカバー33によって覆い隠されることになる。従って、図1に示すように、室外側から見た場合、いずれの箇所にもネジが露出することはなく、外観品質の点で有利となる。
また、連結ネジ41を螺合するためのネジ螺合用壁部32gについては、縦額縁部材32の意匠面となる見付け額縁部32cに直接設けるのではなく、内方見込み額縁部32bの内表面から突出したヒレ状部分に設けるようにしている。このため、見付け額縁部32cの形状に関わらず、ネジ螺合用壁部32gと上額縁部材31の見付け額縁部31bとの間に隙間が生じることなく上額縁部材31と縦額縁部材32とを接合することができ、外観品質を一層向上させることが可能となる。
さらに、上述した取付作業は、上額縁部材31及び縦額縁部材32を個別に取り扱って行うことができるものである。従って、仮に玄関に風除室が設けられた状況にあっても風除室の開口に干渉することはなく、また協働作業者を要することなく、それぞれの額縁部材31,32を容易に搬入して取り付けを行うことが可能である。
尚、上述した実施の形態1では、既設枠11,12として、見付け寸法及び外壁Wからの突出寸法がいずれも比較的小さく設定されたものを例示しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、図9及び図10の変形例に示すように、既設額縁部材13,14が付設され、見付け寸法及び外壁Wからの突出寸法が比較的大きく設定された既設枠11′,12′を改装する場合にも、同様に適用することが可能である。
すなわち、変形例の取付構造にあっても、取付ネジ40や連結ネジ41を見付け面側から螺合しているため、入隅等、周囲に十分な作業スペースを確保できない建物に対しても容易に取り付けることができる。連結ネジ41を螺合するためのネジ螺合用壁部32gを縦額縁部材32の見付け額縁部31bに直接設けるのではなく、内方見込み額縁部32bの内表面から外周側に向けて突出したヒレ状部分に設けるようにしている。このため、見付け額縁部32cの形状に関わらず、ネジ螺合用壁部32gと上額縁部材31の見付け額縁部31bとの間に隙間が生じることなく上額縁部材31と縦額縁部材32とを接合することができ、外観品質を向上させることが可能となる。図9及び図10において、実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付してそれぞれの説明を省略している。
(実施の形態2)
図11及び図12は、本発明の実施の形態2である額縁部材の取付構造を適用した建具の枠部分を示したものである。ここで例示する建具は、実施の形態1と同様、既設の玄関ドアを改装することによって構成した玄関ドアである。本実施の形態2においても便宜上、既設の玄関ドアと改装後の新たな玄関ドアとを区別するため、改装対象となる既設玄関ドアの各構成要素に「既設」という用語を付し、新たに取り付ける新設玄関ドアの各構成要素に「新設」という用語を付してそれぞれを説明することとする。また、改装対象となる既設玄関ドア及び新たな新設枠22,23については、実施の形態1と同様の構成であるため、同一の符号を付してそれぞれの詳細説明を省略する。
額縁部材131,132は、建物に残した既設開口枠10を室外側から覆うためのもので、新設上枠22の長手方向に沿ってほぼ水平に配置される上額縁部材131と、新設縦枠23の長手方向に沿ってほぼ鉛直に配置される縦額縁部材132とを備えている。
上額縁部材131は、樹脂もしくはアルミニウム合金によって成形した押し出し形材であり、図11に示すように、第一接合壁部131a、第二接合壁部131b、見付け額縁部131c及び見込み額縁部131dを有している。第一接合壁部131aは、新設上枠22の見付け面に接合される部分であり、ネジを螺合するに十分な幅を有して構成してある。第一接合壁部131aの上下両縁部には、互いに対向するように一対の係合壁部131eが室外側に向けて設けてあり、上額縁部材131の長手方向に沿って延在する上額縁用ビスカバー133を着脱可能に装着することが可能である。上方の係合壁部131eは、第一接合壁部131aを超えてわずかに室内側に突出することにより、位置決めリブ131fを構成している。第二接合壁部131bは、下方の係合壁部131eを見込み方向に延長した部分であり、第一接合壁部131aとほぼ同等の幅を有し、かつ第一接合壁部131aに対して隣設する位置にほぼ直交するように設けてある。見付け額縁部131cは、上方の係合壁部131eから上方に向けて延在した平板状部分である。見付け額縁部131cの寸法は、新設上枠22の上面から既設上枠11と外壁Wとの接合部までの距離よりも大きく設定してある。見込み額縁部131dは、見付け額縁部131cの上端部から建物の外壁Wに向けて略直角に屈曲して延在したものである。見付け額縁部131c及び見込み額縁部131dには、それぞれ複数箇所に折り取り溝131gが形成してある。折り取り溝131gは、上額縁部材131の長手方向に沿ってV字状の溝を形成することにより構成した薄肉部分であり、カッター等の切断工具を押し当てることにより、容易に切断することが可能である。
上額縁用ビスカバー133は、カバー基部133aと、一対の係合爪片133bとを有したものである。カバー基部133aは、一対の係合壁部131eの相互間隔を超える幅を有した平板状部分である。一対の係合爪片133bは、カバー基部133aの中間となる部分から突出したヒレ状部分であり、上額縁部材131の係合壁部131eから互いに対向するように突出した係合ヒレ部131hに係合することが可能である。尚、係合ヒレ部131hの突出寸法は、後述する取付ネジ140の頭部の高さよりも大きく設定してある。
上額縁用ビスカバー133のカバー基部133aには、一方の縁部にカバーヒレ部133cが設けてある。カバーヒレ部133cは、係合爪片133bと同じ方向に屈曲するように延在したもので、下方の係合壁部131eから突出した第二接合壁部131bの突出長さとほぼ同じ長さを有している。この上額縁用ビスカバー133は、上下を逆にした状態で上額縁部材131に装着することが可能である。図11に示すように、カバーヒレ部133cを下方に向けた状態で係合爪片133bを介して上額縁部材131に装着した場合には、カバー基部133aによって一対の係合壁部131eの間の第一接合壁部131aが覆われるとともに、カバーヒレ部133cが第二接合壁部131bの下面を覆った状態となる。
縦額縁部材132は、上額縁部材131と同様、樹脂もしくはアルミニウム合金によって成形した押し出し形材であり、図12及び図13に示すように、ネジ螺合用壁部132a、第一接合壁部132b、第二接合壁部132c、見付け額縁部132d及び見込み額縁部132eを有している。ネジ螺合用壁部132aは、新設縦枠23の見付け面に沿って延在する平板状部分であり、ネジを螺合するに十分な幅を有して構成してある。ネジ螺合用壁部132aの左右両縁部には、第二接合壁部132cと対向するように係合壁部132fが室外側に向けて設けてあり、第二接合壁部132cとの間に縦額縁部材132の長手方向に沿って延在するビスカバー134を着脱可能に装着することが可能である。第一接合壁部132bは、新設縦枠23の見付け面に接合される部分であり、見込み方向においてネジ螺合用壁部132aに対向する部位に形成してある。この第一接合壁部132bの室内側に臨む見付け面は、新設縦枠23の見付け面に当接させた場合にネジ螺合用壁部132aが、上額縁部材131の第一接合壁部131aを新設上枠22の見付け面に当接させた場合の見付け額縁部131cの見付け面に一致するように形成してある。本実施の形態2では、ネジ螺合用壁部132aから室内側に向けて突設した一対の支持壁部132gから互いに対向する方向に舌片状部分を突設することによって第一接合壁部132bが構成してある。図13からも明らかなように、第一接合壁部132bを構成する2つの舌片状部分は、相互間に隙間を確保するように支持壁部132gに設けてある。また、外周側の支持壁部132gは、第一接合壁部132bを超えてわずかに室内側に突出することにより、位置決めリブ132hを構成している。図12及び図13に示すように、第二接合壁部132cは、ネジ螺合用壁部132aの内周側縁部から室外側に向けてほぼ直角に屈曲した部分であり、ネジ螺合用壁部132aとほぼ同等の幅を有し、かつ第一接合壁部132bに対してほぼ直交するように設けてある。見付け額縁部132dは、係合壁部132fから外周側に向けて屈曲して延在した平板状部分である。見付け額縁部132dの寸法は、新設縦枠23の外周側面から既設縦枠12と外壁Wとの接合部までの距離よりも大きく設定してある。見込み額縁部132eは、見付け額縁部132dの外周側端部から建物の外壁Wに向けて屈曲して延在したものである。上額縁部材131と同様、見付け額縁部132d及び見込み額縁部132eには、それぞれ折り取り溝132jが形成してある。
上述した額縁部材131,132を取り付ける場合には、まず、建物の躯体Bに固定した左右の新設縦枠23に対してそれぞれ縦額縁部材132を取り付ける。具体的には、図12及び図14の(a)に示すように、縦額縁部材132の第一接合壁部132bを新設縦枠23の見付け面に当接させ、この状態からネジ螺合用壁部132a及び第一接合壁部132bを介して新設縦枠23に取付ネジ140を螺合することにより、縦額縁部材132を新設縦枠23に保持させる。縦額縁部材132と外壁Wとの間については、隙間が生じた場合、見込み額縁部132eに延長板材150を追加することで隙間をなくすことが可能である。逆に、縦額縁部材132が外壁Wと干渉する場合には、折り取り溝132jに沿って適宜切断することで調整することが可能である。この状態においては、既設縦枠12、新設縦枠23と既設縦枠12との隙間、既設縦枠12と外壁Wとの接合部が縦額縁部材132によって覆われることになり、外部に露出するおそれがなくなる。図には明示していないが、縦額縁部材132と外壁Wとの間は、シール材によって密閉しておくことが好ましい。
縦額縁部材132を新設縦枠23に保持させる場合には、図15に示すように、予め上額縁部材131の端部を挿入することができるようにインロウ用切欠132kを形成しておく。インロウ用切欠132kは、新設縦枠23の見付け面と、上額縁部材131の第一接合壁部131aを新設上枠22の見付け面に当接させた場合の上額縁部材131の見付け面との段差分だけ縦額縁部材132を切除すれば良い。本実施の形態2では、上述したように、第一接合壁部132bとネジ螺合用壁部132aとの間に、新設縦枠23の見付け面と、上額縁部材131の第一接合壁部131aを新設上枠22の見付け面に当接させた場合の上額縁部材131の見付け面との段差に相当する距離が確保してある。従って、本実施の形態2においては、縦額縁部材132の上端から上額縁部材131の高さに相当する寸法だけ、図13及び図14の(b)に示すように、ネジ螺合用壁部132aから突出する支持壁部132gが切除されることになる。
次いで、上額縁部材131の端部をそれぞれインロウ用切欠132kを介して縦額縁部材132と新設上枠22との間に挿入し、この状態から図11に示すように、第一接合壁部131aを介して新設上枠22に取付ネジ140を螺合させることにより、上額縁部材131を新設上枠22に保持させる。ここで、本実施の形態2では、上額縁部材131の第二接合壁部131bが見付け額縁部131cよりも突出した構成であるため、上額縁部材131を取り付ける場合、図15の(a)に示すように、予め、縦額縁部材132に挿入する部分の第二接合壁部131bを切除しておく必要がある。成形上の誤差や組み立て時の誤差を考慮した場合、縦額縁部材132に挿入する部分を超えた位置まで第二接合壁部131bを切除しておけば、組み立て時に第二接合壁部131bが縦額縁部材132の第二接合壁部132cと干渉する事態を招来するおそれがない。
この状態においては、図11に示すように、既設上枠11、新設上枠22と既設上枠11との隙間、既設上枠11と外壁Wとの接合部が上額縁部材131によって覆われることになり、外部に露出するおそれがなくなる。上額縁部材131と外壁Wとの間については、隙間が生じた場合、見込み額縁部131dに延長板材150を追加することで隙間をなくすことが可能である。逆に、上額縁部材131が外壁Wと干渉する場合には、折り取り溝131gに沿って適宜切断することで調整することが可能である。上額縁部材131と外壁Wとの間についても、シール材によって密閉しておくことが好ましい。
上記のようにして上額縁部材131を新設上枠22に取り付けた場合には、図14の(a)に示すように、縦額縁部材132のネジ螺合用壁部132aが上額縁部材131の見付け額縁部131cに当接した状態にある。従って、ネジ螺合用壁部132aから連結ネジ141を螺合すれば、連結ネジ141によって縦額縁部材132の上端部と上額縁部材131の端部とが互いに連結されることになる。その後、図12に示すように、縦額縁部材132の係合壁部132f,132cにビスカバー134を装着するとともに、図11に示すように、上額縁部材131の係合壁部131eにカバーヒレ部133cを下方に位置させた姿勢で上額縁用ビスカバー133を装着すれば、額縁部材131,132の取付作業が終了する。
上述した取付作業は、上額縁部材131及び縦額縁部材132を個別に取り扱って行うことができるものである。従って、仮に玄関に風除室が設けられた状況にあっても風除室の開口に干渉することはなく、また協働作業者を要することなく、それぞれの額縁部材131,132を容易に搬入して取り付けを行うことが可能である。しかも、連結ネジ141によって縦額縁部材132を上額縁部材131に連結するようにしているため、縦額縁部材132と上額縁部材131との間に隙間が生じる事態を招来するおそれがなく、外観品質上、有利となる。さらに、縦額縁部材132と上額縁部材131とを連結する連結ネジ141と、縦額縁部材132を新設縦枠23に取り付ける取付ネジ140とが、同じネジ螺合用壁部132aに配置されることになり、縦額縁部材132にビスカバー134を装着すれば、これら取付ネジ140及び連結ネジ141を同時に覆い隠すことができる。
また、上額縁部材131に装着した上額縁用ビスカバー133にカバーヒレ部133cを設けるようにしているため、図15の(b)に示すように、上額縁部材131の第二接合壁部131bを大きめに切除した場合にも、カバーヒレ部133cによって覆われることになり、外観品質が損なわれることなく、上額縁部材131の第二接合壁部131bと縦額縁部材132の第二接合壁部132cとの干渉を防止できる。
ところで、新設枠22,23の見付け面に額縁部材131,132を保持させた新設玄関ドアにあっては、新設枠22,23の分だけ外壁Wからの額縁部材131,132の見込み寸法を大きく確保することができる。従って、既設枠11,12や新設枠22,23の見込み寸法が大きい場合にも、額縁部材131,132によって覆い隠すことが可能なる。しかしながら、図12に示すように、見込み寸法が増大した新設玄関ドアにあっては、新設ドアパネル21を開いた際に縦額縁部材132やビスカバー134が干渉する事態が起こり得る。
こうした事態が予想される場合、本実施の形態2によれば、新設枠22,23に対する額縁部材131,132の取付位置を変更することで、新設ドアパネル21と縦額縁部材132とが干渉する問題を未然に防止することが可能である。すなわち、実施の形態2の額縁部材131,132には、それぞれ新設枠22,23の見付け面に接合される第一接合壁部131a,132bの他に、新設枠22,23の見込み面に接合される第二接合壁部131b,132cが予め設けてある。図16及び図17に示すように、これら第二接合壁部131b,132cを介して額縁部材131,132を新設枠22,23の見込み面に取り付けた場合には、外壁Wからの見込み寸法は減少するものの、室外側への突出寸法が大幅に減少することになる。従って、図17に示すように、新設ドアパネル21を大きく開いた場合にも、新設ドアパネル21が縦額縁部材132やビスカバー134に干渉する事態を招来するおそれがなくなる。
ここで、図16に示すように、第二接合壁部131bを介して上額縁部材131を新設上枠22に取り付けた場合には、第二接合壁部131bを覆うためのカバーヒレ部133cを有した上額縁用ビスカバー133を取り付けることが困難となる。しかしながら、実施の形態2で適用する上額縁用ビスカバー133は、上述したように、上下を逆にした状態で上額縁部材131に装着することが可能である。従って、カバーヒレ部133cを上方に位置させた姿勢とすれば、上額縁部材131に上額縁用ビスカバー133を装着することができる。この場合、上額縁部材131の下方に位置する係合ヒレ部131hによって下方に配置される係合爪片133bと第二接合壁部131bとの間に隙間が確保されるため、取付ネジ140の頭部と係合爪片133bとが干渉することはない。さらに、上額縁用ビスカバー133によれば、カバー基部133aが下方の係合爪片133bよりも下方に突出しているため、取付ネジ140の頭部がカバー基部133aによって覆い隠されることになり、外観品質が損なわれることもない。
尚、上述した実施の形態1及び実施の形態2では、ドアパネルを開閉可能に支持させた玄関ドアを例示しているが、その他の建具にももちろん適用することが可能である。また、新設枠として2つの枠要素を断熱材によって連結したものを例示しているが、新設枠及び既設枠の構成は実施の形態に記載のものに限らない。さらに、縦額縁部材にインロウ用切欠を形成し、上額縁部材の端部を縦額縁部材の内部に挿入するようにしているが、逆の態様で上額縁部材と縦額縁部材とを接合するようにしても構わない。施工手順についても実施の形態に限定されることはなく、上額縁部材を取り付けた後に縦額縁部材を取り付けても良い。
11,12 既設枠、22,23 新設枠、31,32 額縁部材、31b 見付け額縁部、31e 折り取り溝、32b 内方見込み額縁部、32c 見付け額縁部、32d 外方見込み額縁部、32f 折り取り溝、32g ネジ螺合用壁部、32h ネジ挿通用切欠、32j インロウ用切欠、34 キャップ部材、34b ラップ部、41 連結ネジ、131,132 額縁部材、131a,132b 第一接合壁部、131b,132c 第二接合壁部、131c 見付け額縁部、131d 見込み額縁部、131g 折り取り溝、132a ネジ螺合用壁部、132d 見付け額縁部、132e 見込み額縁部、132j 折り取り溝、132k インロウ用切欠、141 連結ネジ、B 躯体

Claims (7)

  1. 左右方向に沿って配置される額縁部材と、上下方向に沿って配置される額縁部材とを備え、既設枠を残した建物の躯体に新設枠を取り付けた後、前記既設枠を覆うように前記新設枠に前記額縁部材を取り付けるようにした取付構造であって、
    互いに接合される額縁部材の一方には、他方の額縁部材を内部に挿入するためにインロウ用切欠を設け、かつ前記一方の額縁部材の見付け面を構成する見付け額縁部にネジ挿通用切欠を形成するとともに、前記ネジ挿通用切欠の投影面内に前記他方の額縁部材の見付け面に当接するネジ螺合用壁部を形成し、前記ネジ挿通用切欠から連結ネジを挿入して前記ネジ螺合用壁部と前記他方の額縁部材の見付け面を構成する見付け額縁部とを連結したことを特徴とする額縁部材の取付構造。
  2. 前記一方の額縁部材の開口端部には、前記ネジ挿通用切欠の外表域を覆うラップ部を有したキャップ部材を装着したことを特徴とする請求項1に記載の額縁部材の取付構造。
  3. 左右方向に沿って配置される額縁部材と、上下方向に沿って配置される額縁部材とを備え、既設枠を残した建物の躯体に新設枠を取り付けた後、前記既設枠を覆うように前記新設枠に前記額縁部材を取り付けるようにした取付構造であって、
    互いに接合される額縁部材の一方には、他方の額縁部材を内部に挿入するためにインロウ用切欠を設け、
    前記一方の額縁部材の見付け面を構成する見付け額縁部には、前記他方の額縁部材の見付け面に沿って延在するネジ螺合用壁部を形成するとともに、前記ネジ螺合用壁部に対向する部位には前記新設枠の見付け面に沿って延在し、かつ前記インロウ用切欠を形成した場合に切除されるように接合壁部を形成し、
    前記接合壁部を前記新設枠の見付け面に当接した状態で前記ネジ螺合用壁部を介して前記新設枠に取付ネジを螺合することにより前記一方の額縁部材を前記新設枠に取り付けるとともに、前記ネジ螺合用壁部と前記他方の額縁部材の見付け面を構成する見付け額縁部との間を連結ネジによって連結したことを特徴とする額縁部材の取付構造。
  4. 前記一方の額縁部材には、前記新設枠の見込み面に沿って延在する第二の接合壁部を設けたことを特徴とする請求項3に記載の額縁部材の取付構造。
  5. 前記額縁部材において前記新設枠から延在した部分の端部には、折り取り用溝を複数設けたことを特徴とする請求項1または請求項3に記載の額縁部材の取付構造。
  6. 左右方向に沿って配置される額縁部材と、上下方向に沿って配置される額縁部材とを備え、既設枠を残した建物の躯体に新設枠を取り付けた後、前記既設枠を覆うように前記新設枠に前記額縁部材を取り付けるようにした額縁部材の取付方法であって、
    互いに隣設する額縁部材は、一方の額縁部材の内部に他方の額縁部材の端部が挿入された状態で相互に接合されるものであり、
    前記一方の額縁部材を前記新設枠に取り付けた後、前記他方の額縁部材を前記新設枠に取り付ける工程と、
    前記一方の額縁部材の見付け面から前記他方の額縁部材の見付け面に連結ネジを螺合する工程と
    を含むことを特徴とする額縁部材の取付方法。
  7. 左右方向に沿って配置される額縁部材と、上下方向に沿って配置される額縁部材とを備え、既設枠を残した建物の躯体に新設枠を取り付けた後、前記既設枠を覆うように前記新設枠に取付ネジによって前記額縁部材を取り付けるようにした取付構造であって、
    互いに接合される額縁部材の一方には、他方の額縁部材を内部に挿入するためにインロウ用切欠を設け、
    前記他方の額縁部材には、前記新設枠の見付け面に沿って延在する第一の接合壁部と、前記新設枠の見込み面に沿って延在する第二の接合壁部と、前記取付ネジを覆うビスカバーを装着するための係合壁部とを設け、
    前記第二の接合壁部は、前記第一の接合壁部を前記新設枠の見付け面に当接させた場合に前記新設枠の見付け面から突出するように延在するものであり、
    前記ビスカバーは、前記第一の接合壁部を介して前記新設枠の見付け面に取付ネジを螺合した状態で前記係合壁部に係合させた場合に前記第二の接合壁部を覆うカバーヒレ部を有したことを特徴とする額縁部材の取付構造。
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