JP6820798B2 - 建具 - Google Patents

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Description

本発明は、建具に関するものである。
昨今の建具においては、防火性を考慮して、ガラス等の面材の端面に対向する内周側の見込み面に脱落防止部品や熱膨張性部材を設けるようにしたものが種々提供されている。脱落防止部品は、面材の表面に対向するように適宜位置に配置され、火災発生時等の高温に晒された場合に面材を保持し、枠材から脱落する事態を防止するように機能するものである。熱膨張性部材は、熱膨張性黒鉛等、熱により膨張する不燃性または難燃性材料によって構成されたものである。この熱膨張性部材は、面材の端面に対向する部位の全長に渡って配設されており、高温に晒された場合に枠材と面材の端面との隙間を埋め、室内外に火炎の貫通口が生じるのを防止するように機能する。
脱落防止部品としては、例えば、予め枠材の適宜箇所に取り付けられた第1の脱落防止要素と、第1の脱落防止要素に対して係合可能となる第2の脱落防止要素とを備えたものがある。こうした脱落防止部品によれば、枠材を取り付けた後に現場にて面材を装着するようにしたFIX窓(はめ殺し窓)においても、面材の表面に対向するように脱落防止部品を設けることが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
ところで、予め第1の脱落防止要素が取り付けられた枠材に対しては、一部が第1の脱落防止要素を覆うように熱膨張性部材を配設する必要がある。しかしながら、枠材の見込み面と第1の脱落防止要素の表面との間には段差があるため、この段差部分に対しては熱膨張性部材を隙間なく配設することが困難であり、熱膨張性部材と枠部材との間に隙間が生じる。この枠部材と熱膨張性部材との隙間は、経年によって漸次拡大し、熱膨張性部材に剥がれが生じる等の問題を来すおそれがある。
一方、枠材に対して面材を保持するための脱落防止部品としては、特許文献2に記載されるように、枠材の見込み面に配置される取付板部と面材に対向される対向板部とによってL字状に構成したものを適用するものもある。こうした脱落防止部品を適用した場合には、熱膨張性部材を配設する際には枠材の見込み面に部材が存在しないため、熱膨張性部材に剥がれ等の問題を生じるおそれがない。
特開2014−190079号公報 特開平10−2159号公報
特許文献2に記載された脱落防止部品を適用した場合には、熱膨張性部材の上に取付板部を重ねて取り付けなければならない。しかしながら、枠材との間に熱膨張性部材を介在させた状態で脱落防止部品を取り付けた場合には、取付ネジに非回転緩み(クリープ)が生じるおそれがあり、脱落防止部品の機能を考慮すると、好ましいとはいえない。因に、非回転緩みを招来することなく特許文献2の脱落防止部品を適用するには、幅の小さい熱膨張性部材を適用することが考えられる。しかしながら、幅の小さい熱膨張性部材を適用した建具にあっては、熱によって膨張した際の体積も減少することになるため、枠材と面材との隙間を十分に塞ぐことができないおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑みて、脱落防止部品及び熱膨張性部材を確実、かつ十分に機能させることのできる建具を提供することを目的とする。
本発明に係る建具は、面材の四周に枠材を備えて構成した建具であって、前記枠材には、前記面材の端面に対向する内周側の見込み面に押縁を装着するための係合部が設けられているとともに、熱膨張性部材及び脱落防止部品が配設され、前記脱落防止部品は、前記枠材の見込み面から離隔した位置において前記面材の一方の表面に対向して配置される対向板部と、前記枠材の見込み面に配置される取付板部と、前記枠材の見込み面から離隔した位置において前記対向板部及び前記取付板部の間を接続する接続板部とを有しており、前記係合部よりも前記面材側となる部位に前記熱膨張性部材が配置され、かつ前記係合部よりも前記押縁側となる部位に前記脱落防止部品の取付板部が配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、対向板部に対して取付板部を面材から離隔した位置に配置することができるため、取付板部と熱膨張性部材とが重なることなく対向板部を面材に近接して配置することができる。従って、段差に起因した熱膨張性部材の剥がれを招来するおそれはなく、また非回転緩みを招来するおそれもない。これにより、火災発生時等の高温に晒された場合にも熱膨張性部材によって枠材と面材との隙間を塞ぎ、かつ脱落防止部品によって面材を確実に保持することができる。さらに、脱落防止部品が押縁に重ね合わされた状態で配設されるため、枠材の見込み方向に沿った寸法を抑えることができる。
また本発明は、上述した建具において、前記係合部は、前記枠材の見込み面から内周側に向けて延在する板状を成し、前記脱落防止部品は、前記枠材の長手に沿った寸法が前記係合部よりも短く構成されており、前記係合部には、前記接続板部が通過する切欠が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、枠材から内周側に延在する係合部に対して脱落防止部品の接続板部が迂回する必要がないため、接続板部の全長を短く構成することができ、部材コストの点で有利となる。
また本発明は、上述した建具において、前記係合部は、突出縁部に前記押縁に係合する係合爪を有したものであり、前記接続板部は、前記係合爪よりも見込み面に近接した位置において前記係合部の切欠を通過していることを特徴とする。
この発明によれば、押縁に脱落防止部品との干渉を防止するための切欠を設ける必要がなく、押縁の取付作業を容易化することができる。
また本発明は、上述した建具において、前記接続板部は、前記係合部の切欠を通過する狭幅部と、前記狭幅部よりも前記対向板部に近接した部位において前記枠材の長手に沿った寸法が前記切欠よりも大きく構成された幅広部とを有し、前記幅広部の縁部が前記係合部に対して見込み方向に隣接して配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、接続板部の幅広部が係合部に隣接しているため、仮に面材によって脱落保持部材が押圧されたとしても枠材に対して脱落防止部品が回転することはなく、面材を確実に保持することが可能となる。
また本発明は、上述した建具において、前記幅広部は、前記狭幅部の両側縁部からそれぞれ突出するように設けられており、前記対向板部は、前記幅広部と同一の寸法を有していることを特徴とする。
この発明によれば、係合部に設けた切欠の寸法に対して大きな寸法を有した対向板部を構成することができ、面材の脱落防止機能が向上する。
本発明によれば、対向板部に対して取付板部を面材から離隔した位置に配置することができるため、取付板部と熱膨張性部材とが重なることなく対向板部を面材に近接して配置することができる。従って、段差に起因した熱膨張性部材の剥がれを招来するおそれはなく、また非回転緩みを招来するおそれもない。これにより、火災発生時等の高温に晒された場合にも熱膨張性部材によって枠材と面材との隙間を塞ぐことができ、室内外に火炎の貫通口ができる事態を招来することがない。また、脱落防止部品によって面材を確実に保持することができ、面材が枠材から脱落する事態を招来することがない。
本発明の実施の形態である建具の横断面図である。 図1に示した建具の要部を示すもので、(a)は脱落防止部品を取り付ける以前の縦枠を内周側から見た図、(b)は脱落防止部品を取り付けた状態の縦枠を内周側から見た図である。 図1に示した建具に適用する脱落防止部品を示すもので、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)は平面図である。 図1に示した建具の縦枠を内周側から見た斜視図である。 図1に示した建具の要部を示すもので、(a)は脱落防止部品を取り付ける以前の横断面図、(b)は脱落防止部品を取り付けた後、押縁を取り付ける以前の横断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態である建具を示したものである。ここで例示する建具は、面材である複層ガラス10の四周に上下の横枠(図示では一方のみ表示)11及び左右の縦枠(枠材)12を装着することによって構成されたFIX窓(はめ殺し窓)である。この建具では、火災発生時等のように高温になった場合にも複層ガラス10の脱落を防止する脱落防止金具(脱落防止部品)20が左右の縦枠12にのみ取り付けられている。
以下、縦枠12及び脱落防止金具20の構成について主に説明し、併せて本願の特徴部分について詳述する。なお、以下においては便宜上、左右の縦枠12に対して1カ所ずつ脱落防止金具20が取り付けられているものとして説明を行う。また、以下の説明においては見込み方向及び見付け方向という用語を使用する。見込み方向とは、図中の矢印Aで示すように、建具の奥行きに沿った方向である。見込み方向に沿った面については、「見込み面」と称する場合がある。見付け方向とは、横枠11等のように水平方向に沿って延在するものの場合、見込み方向に直交した上下に沿う方向である。左右の縦枠12等のように上下方向に沿って延在するものの場合には、見込み方向に直交した水平に沿う方向を見付け方向という。見付け方向に沿った面については、「見付け面」と称する場合がある。
縦枠12は、アルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、長手に沿った全長がほぼ一様の断面を有している。本実施の形態では、見込み方向に沿って延在する平板状の枠基板部12aと、枠基板部12aから見付け方向に沿って延在した取付ヒレ部12b、支持ヒレ部12c、カバー保持板部12d及び一対の係合板部12e,12fとを一体に成形した縦枠12を適用している。
取付ヒレ部12bは、枠基板部12aの外周側となる見込み面12gからほぼ直角となる方向に延在した板状部分である。この取付ヒレ部12bは、図には明示していないが、例えば家屋の躯体に対してその外表面に重ね合わせた状態でネジを螺合することにより、縦枠12を躯体に保持させるものである。支持ヒレ部12c、一対の係合板部12e,12f及びカバー保持板部12dは、それぞれ枠基板部12aの内周側となる見込み面12hからほぼ直角となる方向に延在したものである。
支持ヒレ部12cは、複層ガラス10の周縁部に対向することのできる寸法を有したもので、枠基板部12aの二等分位置よりも室外側に偏った部位から延在している。支持ヒレ部12cの延在縁部には、室内に臨む部分にシール材S1が配設してある。シール材S1は、複層ガラス10の室外に臨む外表面10aとの間に介在することによって互いの間の水密性を確保するためのもので、支持ヒレ部12cに設けた装着溝12jに装着してある。
カバー保持板部12dは、枠基板部12aの室内側に位置する端縁部から延在したものである。カバー保持板部12dの枠基板部12aからの延在寸法は、支持ヒレ部12cよりも小さく設定してある。
室外側の係合板部(係合部)12eは、支持ヒレ部12cのシール材S1に複層ガラス10の外表面10aを当接させた場合に、複層ガラス10の室内に臨む内表面10bよりも室内側となる部位から延在したものである。室内側の係合板部12fは、カバー保持板部12dとの間に、後述するカバー部材30を装着するための隙間を確保した部位から延在したものである。それぞれの係合板部12e,12fは、互いにほぼ平行となるように設けてあり、枠基板部12aからの延在長さが支持ヒレ部12cよりも小さく、かつカバー保持板部12dよりもわずかに大きくなるように構成してある。室外側の係合板部12eには、延在縁部に係合爪12e1が設けてあり、室内側の係合板部12fには、延在縁部に係合爪12f1が設けてあるとともに、枠基板部12aに近接した部分に係合突起12f2が設けてある。それぞれの係合板部12e,12fに設けた係合爪12e1,12f1は、押縁40が装着されるためのもので、互いに対向する部位から相互に近接する方向に向けて突出している。係合突起12f2は、カバー保持板部12dとの間に挿入されたカバー部材30に係合するためのもので、室内側に向けて突出している。
また、室外側の係合板部12eには、図1及び図2に示すように、後述する脱落防止金具20の接続板部21を通過させるための切欠12e3が形成してある。切欠12e3は、縦枠12の見込み面12hから突出した係合板部12eを切除することによって構成したもので、縦枠12の長手に沿った寸法が一定の大きさとなるように設けてある。図示の例では、係合板部12eのほぼ中央となる部位に切欠12e3が形成してある。
係合板部12e,12fに装着される押縁40は、支持ヒレ部12cとの間に複層ガラス10を保持するためのものである。本実施の形態では、押縁本体部41、外方係合片部42、内方係合片部43及びシール材保持部44を樹脂によって一体に成形した押縁40を適用している。
押縁本体部41は、内周壁41a、外周壁41b、室外壁41c及び室内壁41dによって筒状に構成された部分である。室外壁41c及び室内壁41dは、見付け方向に延在する部分であり、互いに平行となるように設けてある。室外壁41c及び室内壁41dの相互間隔は、係合板部12e,12fの相互間隔とほぼ同じとなるように構成してある。内周壁41aは、室外壁41c及び室内壁41dの内周側縁部を連結するように見付け方向に沿って延在する部分である。外周壁41bは、室内壁41dの外周側となる縁部から室内に向けて漸次内方となるように傾斜延在し、室外壁41cの中間部に連結したものである。外方係合片部42は、室外壁41cの外周側となる縁部から室内側に向けて屈曲した後、外周側に向けて屈曲延在したものである。内方係合片部43は、外周壁41bにおいて室内壁41dよりも室外側となる部分から外周側に向けて延在したものである。これら外方係合片部42及び内方係合片部43には、係合フック42a,43aが設けてある。外方係合片部42の係合フック42aは、室外側に向けて突出するように構成し、内方係合片部43の係合フック43aは、室内側に向けて突出するように構成してある。シール材保持部44は、内周壁41aと室外壁41cとの連結部から見込み方向に沿って室外側に延在した後、外周側に向けて屈曲したもので、延在縁部にシール材S2を保持している。シール材S2は、複層ガラス10の内表面10bとの間に介在することによって互いの間の水密性を確保するためのものである。
上述の構成を有する押縁40は、外方係合片部42及び内方係合片部43を一対の係合板部12e,12fの間に挿入し、係合フック42a,43aを係合爪12e1,12f1に係合させることにより、シール材S2が複層ガラス10の内表面10bに当接した状態で縦枠12に対して着脱可能に保持されることになる。
室内側の係合板部12fとカバー保持板部12dとの間に装着されるカバー部材30は、見込みカバー部31及び挿入部32を樹脂によって一体に成形したものである。見込みカバー部31は、見込み方向に沿って延在する平板状を成すものである。挿入部32は、見込みカバー部31の室内側となる縁部から外周に向けて延在したものである。この挿入部32には、室内側となる部分に係合段部32aが設けてあり、かつ室外側となる部位に屈曲部32b及び当接支持部32cが設けてある。係合段部32aは、縦枠12のカバー保持板部12dに対応する部分の板厚を薄く形成することによって構成したものである。この係合段部32aには、挿入部32を係合板部12fとカバー保持板部12dとの間に挿入した場合にカバー保持板部12dの延在端縁が当接されることになる。屈曲部32bは、挿入部32から室外側に向けて屈曲したもので、挿入部32を係合板部12fとカバー保持板部12dとの間に挿入した場合に係合板部12fの係合突起12f2に係合することが可能である。当接支持部32cは、係合段部32aよりも内周側となる部位から屈曲部32bと同じ方向に突出したもので、挿入部32を係合板部12fとカバー保持板部12dとの間に挿入した場合に係合板部12e,12fの延在縁部に当接することが可能である。
上述の構成を有するカバー部材30は、挿入部32を係合板部12fとカバー保持板部12dとの間に挿入することにより、見込みカバー部31が室内側に向けて延在する状態で縦枠12に対して着脱可能に保持されることになる。
脱落防止金具20は、縦枠12を構成する金属に対して融点が同一、もしくは融点の高い金属によって形成したもので、図3に示すように、取付板部22、接続板部21及び対向板部23を有して構成してある。
取付板部22は、見込み方向に沿った寸法が、縦枠12に設けた一対の係合板部12e,12fの相互間隔よりもわずかに小さくなるように構成した矩形の平板状部分である。取付板部22において縦枠12の長手に沿った方向の寸法は、係合板部12eに設けた切欠12e3に挿通することが可能となるように切欠12e3よりもわずかに小さい長さに形成してある。
接続板部21は、取付板部22の室外側となる縁部から室外に向けて漸次内方となるように一定の傾斜角をもって傾斜延在したものである。本実施の形態では、縦枠12の長手に沿った方向の寸法が取付板部22と同一となる狭幅部21aと、取付板部22よりも大きく構成した幅広部21bとを有して接続板部21が構成してある。図からも明らかなように、接続板部21は、狭幅部21aからの幅広部21bの突出寸法が両側で同一となるように構成してある。取付板部22に対する接続板部21の傾斜角度は、図1に示すように、取付板部22を縦枠12の見込み面12hにおいて一対の係合板部12e,12fの相互間に当接させ、かつ接続板部21を切欠12e3に配置した場合に、係合爪12e1よりも縦枠12の見込み面12hに近接した部分を通過し、係合板部12e,12fに装着された押縁40に干渉することがないように設定してある。またこのとき、幅広部21bは、室内側となる縁部が係合板部12eの室外に臨む表面に対して見込み方向に隣接して配置されるように構成してある。なお、幅広部21と係合板部12eの縁部とが見込み方向に隣接する状態とは、脱落防止金具20を取り付けた際に必ずしも接触している必要はなく、脱落防止金具20が回転した場合に当接できれば十分である。
対向板部23は、接続板部21の延在縁部から複層ガラス10の内表面10bに沿って内周側に延在する部分である。対向板部23の延在長さは、延在縁部が複層ガラス10の内表面10bと対向することができるように設定してある。対向板部23と複層ガラス10の内表面10bとの間には、隙間が確保してあり、金属である対向板部23が直接複層ガラス10の内表面10bに当接することはない。なお、対向板部23の表面には、スポンジ24を配設しても良い。この場合には、縦枠12に取り付ける際に対向板部23が複層ガラス10に直接接触する事態が防止され、複層ガラス10に損傷を来すおそれがなくなる。
上記のように構成した縦枠12は、支持ヒレ部12cの室内に臨む見付け面及び枠基板部12aの見込み面12hにおいて室外側の係合板部12eよりも室外側となる部位にそれぞれ熱膨張性部材50が配設された状態で設置すべき家屋の開口に取り付けられる。熱膨張性部材50は、熱により膨張する不燃性または難燃性の部材であり、例えば熱膨張性を有した黒鉛を含有する発泡材である。本実施の形態では、図2の(a)に示すように、係合板部12eの全長にわたる部位に沿って熱膨張性部材50が配設してある。熱膨張性部材50としては、複層ガラス10を建て込んだ際にその端面に対向するだけの寸法を有したものを適用している。
この状態から縦枠12の適宜箇所にセッテングブロック60を配置した後、支持ヒレ部12cのシール材S1に当接するように複層ガラス10を左右の縦枠12の間に配置する。しかる後、図2の(b)、図4及び図5の(a)に示すように、接続板部21を切欠12e3に合致させた状態で、脱落防止金具20の取付板部22を縦枠12の見込み面12hにおいて一対の係合板部12e,12fの間に配置し、取付ネジ25を螺合することによって脱落防止金具20を縦枠12に保持させる。このとき、接続板部21の幅広部21bが係合板部12eに隣接して配置されているため、取付ネジ25を螺合する際に縦枠12に対して脱落防止金具20が回転することがなく、取付ネジ25の螺合作業を容易に行うことが可能である。その後、図5の(b)に示すように、縦枠12に設けた一対の係合板部12e,12fに押縁40を装着すれば、押縁40と支持ヒレ部12cとの間にシール材S1,S2を介して複層ガラス10を挟持させることができる。
図1に示すように、上記のようにして縦枠12に脱落防止金具20を取り付けた場合には、対向板部23と取付板部22との間に見込み面12hから離隔した接続板部21が介在するため、対向板部23に対して取付板部22を複層ガラス10から離隔した位置に配置することができる。これにより、熱膨張性部材50として十分な寸法を有したものを適用した場合にも、取付板部22と熱膨張性部材50とが重なることはなく、取付ネジ25に非回転緩みを招来することもない。しかも、熱膨張性部材50は、単一の平面となる縦枠12の見込み面12hに配設されるため、経年によって剥がれが生じるおそれもない。これらの結果、この建具によれば、火災発生時等の高温に晒された場合、熱膨張性部材50によって縦枠12と複層ガラス10との隙間を確実に塞ぐことができ、室内外に火炎の貫通口ができる事態を招来することがない。また、脱落防止金具20によって複層ガラス10を確実に保持することができ、複層ガラス10が縦枠12から脱落する事態を招来することがない。この場合、複層ガラス10の変形によって脱落防止金具20が押圧されたとしても、上述したように、接続板部21の幅広部21bが係合板部12eに隣接して配置されているため、縦枠12に対して脱落防止金具20が回転することがなく、複層ガラス10を確実に保持することが可能となる。
なお、上述した実施の形態では、面材として2枚のガラスを備えた複層ガラス10を適用しているが、必ずしも2枚のガラスを備えたものに限らず、3枚以上のガラスを備えたものであっても良いし、ガラス以外のパネルを用いたものであっても良い。また、縦枠12についてのみ説明しているが、上下の横枠に適用してももちろん良い。さらに、面材を直接枠11,12に保持させるようにしたFIX窓を例示しているが、必ずしもこれに限定されず、枠体に対して開閉可能に配設される障子において面材と框との間に適用することも可能である。またさらに、左右の縦枠12に対して1カ所ずつ脱落防止部品が取り付けられているものを例示しているが、脱落防止部品の数は、保持すべき面材の大きさに応じて適宜設定すれば良い。
また、上述した実施の形態では、押縁40を備えた建具を例示しているが、必ずしも押縁を備えている必要はない。なお、押縁40を備えた建具において上述した実施の形態では、枠材12から内周側に延在した係合板部12eの係合爪12e1に対して押縁40の係合フック42aを係合させるようにしているが、必ずしもこれに限定されず、例えば枠材12に凹溝を形成することによって係合部を構成し、この係合部に押縁に係合させるようにしても良い。さらに、室外側の係合板部12eよりも面材10側となる部位に熱膨張性部材50を配設し、押縁40側となる部位に脱落防止金具20の取付板部22を配置している。このため、脱落防止金具20が見込み方向において押縁40に重ね合わされた状態となり、枠材の見込み方向に沿った寸法を抑えることができる。しかしながら、室外側の係合板部12eよりも面材に近接した部分に取付板部22を配設するようにしても構わない。なお、熱膨張性部材50と脱落防止金具20の取付板部22とは、必ずしも同一の平面上において隣接している必要はなく、取付板部22が取り付けられた枠材12の見込み面12hに凹部を形成し、この凹部に熱膨張性部材50を配設する等、異なる平面上において取付板部22と熱膨張性部材50とが隣接していても構わない。
さらに、上述した実施の形態では、取付板部22と対向板部23との間に平板状の接続板部21を傾斜する状態で介在させるようにしているため、部材コストの点で有利となるが、接続板部は係合部12eを迂回するように設けても良い。この場合、係合部の切欠が不要となるが、押縁には接続板部との干渉を防止するための切欠を設ける必要がある。また、接続板部21に切欠12e3よりも寸法の大きな幅広部21bを設けるようにしているため、幅広部21bが枠材12に対する回り止めとして機能するが、必ずしも幅広部21bを設ける必要はない。またさらに、取付板部22及び接続板部21に対して対向板部23が大きな寸法を有するように脱落防止部品20を構成しているため、係合部や押縁に設ける切欠の寸法を増大することなく面材との対向面積を増やすことができるが、必ずしも取付板部及び接続板部に対して対向板部の寸法を大きく設定する必要はない。
10 複層ガラス、10a 外表面、10b 内表面、12 縦枠、12c 支持ヒレ部、12e 係合板部、12e1 係合爪、12e3 切欠、12h 内周側の見込み面、20 脱落防止金具、21 接続板部、21a 狭幅部、21b 幅広部、22 取付板部、23 対向板部、40 押縁、42 外方係合片部、42a,43a 係合フック、43 内方係合片部、50 熱膨張性部材

Claims (5)

  1. 面材の四周に枠材を備えて構成した建具であって、
    前記枠材には、前記面材の端面に対向する内周側の見込み面に押縁を装着するための係合部が設けられているとともに、熱膨張性部材及び脱落防止部品が配設され、
    前記脱落防止部品は、前記枠材の見込み面から離隔した位置において前記面材の一方の表面に対向して配置される対向板部と、前記枠材の見込み面に配置される取付板部と、前記枠材の見込み面から離隔した位置において前記対向板部及び前記取付板部の間を接続する接続板部とを有しており、
    前記係合部よりも前記面材側となる部位に前記熱膨張性部材が配置され、かつ前記係合部よりも前記押縁側となる部位に前記脱落防止部品の取付板部が配置されていることを特徴とする建具。
  2. 前記係合部は、前記枠材の見込み面から内周側に向けて延在する板状を成し、
    前記脱落防止部品は、前記枠材の長手に沿った寸法が前記係合部よりも短く構成されており、
    前記係合部には、前記接続板部が通過する切欠が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建具。
  3. 前記係合部は、突出縁部に前記押縁に係合する係合爪を有したものであり、
    前記接続板部は、前記係合爪よりも見込み面に近接した位置において前記係合部の切欠を通過していることを特徴とする請求項2に記載の建具。
  4. 前記接続板部は、前記係合部の切欠を通過する狭幅部と、前記狭幅部よりも前記対向板部に近接した部位において前記枠材の長手に沿った寸法が前記切欠よりも大きく構成された幅広部とを有し、前記幅広部の縁部が前記係合部に対して見込み方向に隣接して配置されていることを特徴とする請求項2に記載の建具。
  5. 前記幅広部は、前記狭幅部の両側縁部からそれぞれ突出するように設けられており、
    前記対向板部は、前記幅広部と同一の寸法を有していることを特徴とする請求項4に記載の建具。
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