JP6510849B2 - 焼結鉱用原料及び焼結鉱用原料の製造方法 - Google Patents
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Description
高炉原料としてよく用いられる焼結鉱は、粒度が小さくそのままでは高炉に投入できないような粉鉱(微粉鉄鉱石)を事前に造粒、焼成して得られる高炉用原料である。焼結鉱を製造する技術として、以下の特許文献1〜5に示すように様々のものが開発されている。
特許文献4は、造粒性及び強度を従来よりも向上させた造粒物を製造することを目的としている。特許文献4では、それぞれ粗粒及び微粉を含む2種以上の鉄鉱石を原料とし、核粒子となる粗粒に微粉を付着させて造粒物Sを製造する第1の造粒装置と、微粉のみで又は微粉を主体として造粒させる造粒物Pを製造する第2の造粒装置を備え、造粒物S 及び前記造粒物Pを用いる焼結原料の事前処理方法を開示している。詳しくは、造粒物S
は、前記核粒子への微粉付着平均厚さが50〜300μmとなるように第1の造粒装置への微粉配合量を調整し、前記第1の造粒装置に供給しない残部の微粉を、前記第2の造粒装置の原料として使用している。
成させる。そして、残りのCaO分、粒径1mm以下のピソライト粉鉱石および他の粉鉱石を付着させてCaO分およびピソライト粉鉱石からなる付着粉外層部を形成させて核粒子および2層の付着粉部からなる焼結原料の擬似粒子化をはかり、これを焼結している。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、マグネタイト系鉱石などの微粉鉄鉱石を造粒することにより、マグネタイト等の酸化を促進して、高品質な焼結鉱用原料を得ると共に、及びマグネタイト系鉱石などの微粉鉄鉱石を用いた焼結鉱用原料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の焼結鉱用原料は、FeOを含有するマグネタイト系鉱石を造粒することで得られた焼結鉱用の原料であって、前記鉱石のFeOの含有率は20質量%以上であり、粒度が0.5mm以下である鉱石が総重量に対して80質量%以上含まれており、前記鉱石は、1.0mm以上の核粒子の周囲に配置され且つ層厚が2.1mm以下で前記核粒子を被覆していることを特徴とする。
高炉用原料として用いられる焼結鉱は、鉄鉱石、副原料(石灰原料、硅石含有原料等)などを造粒、擬似粒子化し、得られた造粒物、すなわち焼結鉱用原料を焼結機を用いて焼結することにより得ることができる。焼結の過程では、焼結鉱用原料は炭材の燃焼発熱により部分的に融液が生成し、互いに溶融・同化する焼結反応を通じて互いに合体、結合する。ここで、焼結反応においては、焼結体内に焼結の不十分な脆弱部が形成されることがあり、従来、焼結の良否は、焼結反応が終了した時点の焼結層重量に対する最終焼結鉱成品重量の割合、すなわち成品歩留で測定される。
さて、本発明では、FeOの含有率が20質量%以上の鉱石であるマグネタイト系鉱石を用いることとしている。また、粒度が0.5mm以下であるマグネタイト系鉱石を用いることとしている。ここで、マグネタイト系鉱石とは、マグネタイトペレットフィードや砂鉄である。採用するマグネタイト系鉱石は、鉄分として60質量%以上を含むことが好ましい。
留するようになる(未還元FeO)。未還元FeOは還元される時に炉内の熱を奪う(=吸熱反応)ため、高炉下部で鉄が溶ける速度を低下することになり、高炉の操業が不安定になる(=冷え込み)。
定義することができる。例えば、S=(do−dc)/2、ただし、S:被覆層厚、do:造粒物の外径、dc:核粒子の径である。
また、造粒を行うにあたっては、粒度が0.5mm以下であるマグネタイト系鉱石を総重量に対して80質量%以上用いることとしている。ここで、総重量とは、マグネタイト系鉱石をパンペレタイザ等でペレット化する際に使用する原料の総重量(マグネタイト系鉱石、核粒子)である。
図2は、従来での焼結鉱の製造方法の手順(手順1〜手順4)を示した図である。また、図2は、マグネタイト系鉱石(マグネタイトペレットフィード)を用いる場合の焼結鉱の製造方法の手順も示している。
まず、従来での焼結鉱の製造方法について説明する。
で焼結する(手順4)。
なお、焼結鍋試験装置の条件は次の通りである。焼結鍋試験装置サイズは265mmφx510mmとし、床敷には10−20mmの焼結鉱を使用し、装入量は4.3kgとし、原料装入容積は0.028m3とし、鉱層厚は550mm(床敷含む)とした。また、吸引ガスは大気とし、吸引条件は、着火時は1000mmH2O(9.8kPa)、焼成中は1600mmH2O(15.7kPa)とした。
なお、床敷とは、焼結鍋試験装置の底部に融液が直接付着しないようにするために装入するものであり、成品にはならない。
4mmの焼結鉱0.5kgを静置状態で一酸化炭素(CO:30mol%±0.5mol%)と窒素(N2:70mol%±0.5mol%)とから構成される還元ガスを用いて900℃の温度で180分間等温還元を行う。
還元率は、還元間測定試料中に鉄と結合していた酸素の質量に対する還元によって除去された酸素の質量の比率として求める。鉄と結合していた酸素の質量は、還元前測定試料を分析して求めた全鉄及び鉄(II)の含有量から計算して求めた。
以下、比較例1〜5及び、実施例1〜4について説明を行う。
比較例1は、焼結鉱用原料として、マグネタイト系鉱石を用いなかった例を示している
(配合有無の欄、「無」)。比較例2は、焼結鉱用原料として、マグネタイト系鉱石をペレットにせずに用いた例を示している(配合形態、「単純配合」)。比較例2では、マグネタイト系鉱石をそのまま用いたため、原料全体の粒度が細かくなり、かつブリーズとの競合反応により、焼結が進行せず、成品歩留りが低位となった。
比較例4では、マグネタイトペレットを用いたものの、核粒子となる原料として粒度が0.5mm以上のものを採用した(核粒子径の欄、「≧0.5mm」)。比較例4では、マグネタイトペレットの内部に核が配置されない。或いは、図6のように、中心に核が配置されないために酸化促進効果が得られず、歩留りおよびRIが悪化した。
一方、実施例1〜3では、焼結鉱用原料として、マグネタイトペレットを用い、核粒子の大きさ、即ち、径を1.0mm以上、被覆層の厚みを2.1mm以下とした。その結果、歩留り、RI共に良好である。なお、実施例1〜3では、核粒子として返鉱は用いなかった。実施例4及び5では、図4に示すように核粒子に返鉱を使用したため、溶融同化が進行し、歩留りが著しく改善した。
なお、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する領域を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
2 中心部
3 核粒子
4 鉱石(被覆層)
Claims (4)
- FeOを含有するマグネタイト系鉱石を造粒することで得られた焼結鉱用の原料であって、
前記鉱石のFeOの含有率は20質量%以上であり、粒度が0.5mm以下である鉱石が総重量に対して80質量%以上含まれており、前記鉱石は、1.0mm以上の核粒子の周囲に配置され且つ層厚が2.1mm以下で前記核粒子を被覆していることを特徴とする焼結鉱用原料。 - 前記核粒子は、焼結返鉱であることを特徴とする請求項1に記載の焼結鉱用原料。
- FeOを含有するマグネタイト系鉱石を造粒して焼結鉱用の原料を製造する方法において、
FeOの含有率が20質量%以上で且つ粒度が0.5mm以下である鉱石を総重量に対して80質量%以上含むように、1.0mm以上の核粒子の周囲に配置し且つ層厚が2.1mm以下となるように造粒しつつ被覆する
ことを特徴とする焼結鉱用原料の製造方法。 - 前記核粒子は、焼結返鉱であることを特徴とする請求項3に記載の焼結鉱用原料の製造方法。
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