JP5915864B2 - 塊成鉱の製造方法 - Google Patents

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本発明は、微粉鉄鉱石含有原料から高炉原料などとして使用できる塊成鉱を直接製造する方法に関する。
高炉の主原料としては、塊鉄鉱石や焼結鉱、ペレット等が使われるが、最も使用量が多いのは焼結鉱である。その焼結鉱は、一般に、シンターフィードと呼ばれる粉鉱石を用いて製造されている。ただし、焼結鉱製造用原料となる粉鉱石、例えば、赤鉄鉱等の脈石分が少なく粒径が適度の大きさである高品位の粉鉱石というのは枯渇しつつある。このことから、近年ではその代替として、もっと粒径の小さいペレットフィードと呼ばれる微粉鉄鉱石の使用が検討されている。
ところで、焼結鉱製造用原料として前記微粉鉄鉱石を使用すると、原料の平均粒径が低下することから焼結機の生産性が低下するという問題がある。そのため、微粉鉄鉱石は、たとえこれを焼結鉱製造用原料として使用する場合であっても事前処理が必要である。
このような問題に対して、従来、特許文献1〜3では、焼結機でより多くの微粉鉄鉱石を使用できるようにするための事前処理方法を提案している。これらの方法は、微粉鉄鉱石を使用するときに問題となる造粒性や強度、生産性の低下を抑制する技術が中心である。
特開2008−240159公報 特開2010−242226公報 特開2011−246766公報
上記文献に記載の技術については、次のような解決すべき課題があった。それは、これらの技術の場合、微粉鉄鉱石を通常の原料と別工程で造粒することで原料の造粒強化を図り、焼結機に供給する原料粒径の増大を実現して、生産性の低下を防止できるという利点がある。しかし、微粉鉄鉱石を用いて造粒した擬似粒子はそもそも、強度があまり高くないこと、及び粒子毎の強度のバラツキが大きいため、一部の擬似粒子は崩壊してしまい、微粉鉄鉱石を含む焼結原料を用いたときの焼結鉱の生産性低下が不可避である。
そこで、本発明の目的は、微粉鉄鉱石に低酸化度鉄源原料を加えたものを出発原料とすることにより、焼結鉱製造用造粒原料としてではなく、高炉用原料となる塊成鉱を直接製造することで、焼結機で使用するときに問題となる前記課題を払拭することにある。
また、本発明は、低温で焼成しても高炉用原料として十分な強度をもつ塊成鉱を微粉鉄鉱石から直接製造することができる方法を提案する。
発明者らは、上記課題の解決に向けて鋭意研究を重ねた結果、次のような知見を得た。それは、微粉鉄鉱石等を含む鉄源原料のうち特に低酸化度のものは、これを酸化性雰囲気の下で加熱すると酸化発熱するということである。従って、微粉の塊成化に当たって、焼結機のような高温焼成設備を用いなくても、所謂、加熱雰囲気の温度が850℃以下という低温の焼成炉を使用しても、自身が酸化発熱することによって短時間でも十分に焼成させることができるようになる。その結果、微粉鉄鉱石から得た造粒原料を焼結機で高温焼成するときなどの上述した課題を一挙に解決することができるようになる。
即ち、本発明は、少なくとも、粒径が250μm以下の微粉鉄鉱石と鉄(FeOxo)の酸化度を示すxoが0〜1.36である低酸化度鉄源原料の一種以上とを混合してから造粒し、その後、その造粒物を酸化性雰囲気下にある焼成炉内に装入して850℃以下の温度にて低温焼成することを特徴とする塊成鉱の製造方法である。
なお、上記の構成に係る本発明方法においては、
(1)前記微粉鉄鉱石の含有量は、少なくとも30mass%以上であること、
(2)前記低酸化度鉄源原料は、FeあるいはFeO相当のものに予備還元された低酸化度鉄鉱石の他、少なくとも同程度以下の酸化度をもつミルスケール、高炉ガスや転炉OGガス中に含まれる各種製鉄ダスト、焼結鉱篩下およびペレットのうちから選ばれるいずれか1種以上であること、
(3)前記焼成温度は250℃以上とすること、
(4)焼成後の篩分けによって、平均粒径:5mm〜30mmの塊成鉱とすること、
がより好ましい解決手段になると考えられる。
上述したように構成される本発明によれば、次のような効果が期待できる。
(1)微粉鉄鉱石を焼結機による処理を経ることなく、塊成化して高炉用原料として直接使用することができるようになる。そのため、微粉鉄鉱石を原料とする焼結機の操業時に見られる原料粒径の低下などに起因する焼結生産性の低下を考慮する必要がなくなる。
(2)高炉用原料の製造(塊成化)に当たって、低酸化度鉄源原料の酸化発熱を利用することができるので、比較的低温でも焼成することができ、そのために全体の熱エネルギー消費量が少なくなり、しかも、高強度の高炉用原料を比較的短時間で安価に製造することができる。
本発明製造プロセスの概要を説明するための模式図である。 900℃で30分焼成した時の塊成物(ペレット)の断面写真である。 焼成前後での予備還元鉱石の結合状態を示す粒子の断面写真である。 塊成物(ペレット)の焼成温度と焼成鉱の圧潰強度の関係を示す図である。 微粉鉄鉱石中の63μm以下の質量分率と焼成鉱の圧潰強度の関係を示す図である。
本発明は、図1に示すように、少なくとも微粉鉄鉱石と低酸化度微粉鉄源原料との混合原料を出発原料として、これに必要に応じてコークス粉やバインダー等を加えた上でこれらを混合したのち成形(造粒)し、その後、得られた造粒物を後で詳述する酸化焼成炉内に装入し、酸化性雰囲気下において850℃以下という低温で加熱して焼成し、さらに必要に応じて篩分け処理することで、塊状の高炉用原料となる塊成鉱を直接製造する方法である。
このように本発明は、従来の焼結原料用鉄鉱石である平均粒径(積算頻度分布が50%を示す値)が1000μm超のものを用いるのではなく、少なくとも平均粒径(以下、単に粒径という)が250μm以下の微粉鉄鉱石を含む混合原料から、焼結過程を経ることなく、高炉用原料となり得る塊成鉱を直接製造する方法である。特に、250μm以下の粒径の微粉鉄鉱石だけでなく、従来の焼結機でも使用しにくい粒径が63μm以下のペレットフィードや粒径が10μm以下のテーリング鉱などをも出発原料として用い、これに粉状・粒状の低酸化度鉄源原料と混合することにより、その混合原料の造粒物を後工程での焼成時、即ち、これらを酸化性雰囲気下で焼成するとき、該混合原料自身の酸化発熱を導いて、焼成温度が850℃以下という従来の焼結プロセスに比べて相対的に低い雰囲気温度でも十分に焼成できるようにする方法である。以下、本発明方法について、各工程に沿って詳述する。
(1)出発原料の混合調整
本発明で用いる出発原料は、少なくとも(粒径が1000μm超のシンターフィードと呼ばれる粉鉱石を配合してもよい)、粒径:63μm以下のペレットフィードや粒径:10μm以下のテーリング鉱などを含む、粒径が250μm以下の微粉鉄鉱石と、鉄(FeOxo)の酸化度を示すxoが0〜1.36である粉状・粒状の低酸化度鉄源原料とを混合して用いる。
一般に、250μm以下の微粉鉄鉱石あるいは63μm以下のペレットフィードや10μm以下のテーリング鉱を焼結鉱製造プロセスの造粒用原料として使用すると、得られる造粒物の粒径は確実に低下する。そのため、焼結機での操業時に、焼結原料充填層(焼結原料層)の通気性が悪化し、焼結機での生産性が低下するという問題が生じるのは上述したとおりである。
なお、前記微粉鉄鉱石について、これをまず、還元性ガスで還元して予備還元鉱石として低酸化度鉄源原料としてもよい。それは、微粉鉄鉱石もこれを予備還元すると、高酸化物鉄鉱石の酸化鉄成分が還元され、FeやFeOのような低酸化度の鉄鉱石に変化するからである。本発明では、このようにして得られた低酸化度の予備還元鉄鉱石を含む低酸化度鉄源原料と前記微粉鉄鉱石(および粉鉱石)とを混合し、そして造粒した後、その造粒物を焼結機以外の低温(<850℃)プロセスである焼成炉にて焼成して塊成鉱とし、これを直接、高炉用原料にしようとするものである。
なお、微粉鉄鉱石を予備還元して低酸化度鉄源原料とする場合、使用する予備還元炉としては、シャフト炉やロータリーキルン、流動層還元炉などの使用が可能である。この予備還元炉内には、還元性ガスを導入して前記微粉鉄鉱石の予備還元処理を行なう。
前記還元性ガスとしては、転炉ガスや高炉ガス、コークス炉ガス、天然ガス、液化石油ガス等のいずれか1種以上のガスが使用できる。これらの還元性ガスは、鉄鉱石の還元に必要な温度(通常、500℃以上)まで昇温する必要があるが、高温の転炉ガス(排ガスのこと)を使用すれば、このガスの顕熱を有効に利用することができるため加熱の必要がなく好ましい。転炉ガスの場合、通常、除塵、冷却して使用されるが、予備還元炉では、このダストも予備還元鉱石を製造するための原料として使用できるので、除塵、冷却の必要がない。
なお、前記微粉鉄鉱石は、還元性雰囲気中で1200℃以上に加熱すると、部分的に溶融して粒子同士が融着する可能性がある。従って、予備還元炉の安定した生産のためには、前記予備還元炉では1200℃未満の温度で還元処理することが好ましい。
ところで、転炉ガスや高炉ガスは、COガス濃度に対してCOガス濃度を多く含むものの、通常、ウスタイト(FeO)程度まで還元する能力がある。従って、転炉ガスや高炉ガスを用いて微粉鉄鉱石を予備還元炉で還元すると、製造条件によっては一部に金属鉄を含む場合もあるが、主としてマグネタイト(Fe)やウスタイト(FeO)にまで還元された予備還元鉱石とすることができる。
また、本発明において用いる前記低酸化度鉄源原料としては、鉄の酸化度(FeOxo)で表されるxoが0≦xo≦1.36の範囲内の粉・粒状物、例えば、ミルスケール、高炉ガスや転炉OGガス中に含まれる各種製鉄ダスト、焼結鉱篩下粉やペレットなどを用いることが好ましい。
前記微粉鉄鉱石、例えば、250μm以下のコンセントレート、ペレットフィードなどの鉄鉱石、及び63μm以下のペレットフィードや10μm以下のテーリング鉱を30mass%以上、好ましくは50mass%以上70mass%以下含有させる。これらは必要に応じて、前述のように予備還元した低酸化度予備還元鉄鉱石の形態にして用いてよい。なお、シンターフィードと呼ばれる粉鉱石を併用してもよい。
所定量の前記微粉鉄鉱石に対し、鉄の酸化xoが0≦xo≦1.36の低酸化度鉄源原料、例えば、ミルスケール粉やダスト、焼結篩下粉、ペレット等を70mass%未満、好ましくは30mass%〜50mass%程度を混合する。この低酸化度鉄源原料の上記所定量を混合する理由は、後述する低温焼成処理を可能にするために、必要な酸化発熱が得られるようにするために必要な量である。
従って、前記微粉鉄鉱石は、必ずしも低酸化度のものでなくてもよく、少なくとも30mass%程度の前記低酸化度鉄源原料さえ混合していればよい。もちろん、予備還元した微粉鉄鉱石を使用することは望ましいがコスト的に不利な場合があり、未予備還元微粉鉄鉱石を使用すること、そして、この微粉鉄鉱石を用いて、直接、高炉原料用塊成鉱を製造することの意義は大きい。
(2)低温焼成処理
次に、前記微粉鉄鉱石ないしは予備還元炉で還元した予備還元鉱石と、ミルスケールや製鉄ダスト、焼結篩下粉(回収粉)、ペレットなどからなる鉄の酸化度(xo)が0≦xo≦1.36の低酸化度鉄源原料とを、さらに必要に応じて、シンターフィードや副原料、凝結材(コークス、バインダーなど)と共に混合した混合原料とする。そして、この混合原料をパンペレタイザーやドラムミキサー等に供給して造粒する。その後、その造粒物をロータリーキルン等の酸化焼成設備にて250℃以上850℃以下の温度で酸化焼成して塊成鉱とする。
このようして得られた塊成鉱は、次に、必要に応じて篩分けして平均粒径が5〜30mmの大きさの篩上のもの(高炉原料として適した粒径のもの)を高炉用塊成鉱として回収する。一方、その篩下のものは篩下粉として分別して回収する。この篩下粉は、配合原料の一部として使用してもよいし、焼結鉱製造時の焼結鉱篩下粉に混合して使用してもよい。
このように、本発明では、まず、予備還元したものを含む微粉鉄鉱石と低酸化度鉄源原料からなる配合原料(混合粉)を造粒し、その後、ロータリーキルン等の低温焼成設備内に装入して加熱焼成し、塊成鉱とする。このような処理において、前記配合原料の混合造粒物は、該焼成設備内では酸化性の高温ガス雰囲気に曝されるので酸化され、自身が発熱する。この発熱により、配合原料粒子自体の温度が上昇し、粒子同士が適度に結合し合って、塊成化する。
この点、従来の焼結プロセスの処理では、一般的な配合原料粒子を装入して形成される原料層内の温度を1200℃以上に保持して焼結反応を進行させることが必要である。一方、本発明では、低酸化度造粒粒子自身の酸化発熱により、粒子温度が自発的に高くなるため、雰囲気温度は850℃以下と低い温度であっても反応が十分に進行するようになる。
これに対し、もし、低酸化度(0≦xo≦0.5)の鉄源原料を多く含む造粒物を焼成するとき、この焼成時の雰囲気温度を900℃と高くすると、図2(a)、(b)に示すように、酸化反応が却って速く進行しすぎて、粒子(塊成鉱)表面に緻密なシェルを形成するようになる。その結果、粒子内部まで酸素が拡散せず、塊成化の反応が十分に進行しなくなる。従って、本発明において、前記焼成炉による酸化焼成処理は、850℃以下の温度、好ましくは250〜800℃の温度で行なうことが望ましい。
このように、微粉鉄鉱石に対し、鉄の酸化度xoが0〜1.36を示す低酸化度鉄源原料を混合して造粒し、その後、ロータリーキルン等の焼成設備内に装入して加熱して塊成鉱とするが、この処理において、微粉鉄鉱石に対し酸化度xoが0〜1.36の低酸化度鉄源原料を混合する利点は、焼成設備内では酸化性の高温ガス雰囲気にさらされるので、該造粒物中のFeやFeOが酸化されて自身発熱することにある。この発熱により、該原料粒子自体の温度が上昇し、粒子同士が適度に結合し合い、塊成化する。従来の焼結プロセスの処理では、焼結原料層内温度を1200℃以上に保持することで焼結反応を進行させるが、本発明では、低酸化度鉄源原料粒子自身の酸化発熱により、自発的に粒子温度が高くなるため、雰囲気温度は850℃以下と低い温度であっても反応が進行するようになる。
なお、低酸化度鉄源原料については、酸化度が小さいほど、焼成(酸化)時の単位質量当たりの発熱量が大きいので、その使用量が一定の場合、低酸化度鉄源原料の酸化度が小さいほど酸化反応が速やかに進行するため好ましいと言える。
以上の説明から明らかなように、微粉鉄鉱石を焼結原料として使用することに代えて、前述したような方法で塊成化した場合、高炉での原料使用量一定とすれば、焼結機での微粉鉄鉱石の使用比率を低下させることができるようになる。その結果、焼結機操業では、原料の平均粒径が大きくなり、焼結ベッドの通気性が改善する。このため、焼結機の主排ガス吸引ブロワーの吸引負圧を一定とすると、単位時間当たりの吸引ガス量が増加し、焼結機本体のパレットスピードを増加させることができ、焼結鉱の生産性を向上させるができるという、付随的な効果も生まれる。
(1)この実施例では、表1に示すような粒径が250μm以下の微粉鉄鉱石A、粒径が63μm以下のペレットフィードである微粉鉄鉱石B:2.10kgに対し、ミルスケールCを30mass%以下、転炉ダストDを23.3mass%以下、予備還元鉱石Eを85mass%以下、RHF発生粉20mass%以下混合した。なお、予備還元鉱石Eは、上記微粉鉄鉱石の一部を流動層に供給し、還元ガスとして900℃の高炉ガスを2.51Nm使用して得られたものである。
Figure 0005915864
(2)次に、混合粉重量当たりの発熱量が一定になるように、微粉鉄鉱石(A)、(B)、低酸化度の予備還元鉱石、ミルスケール、転炉OGダスト、RHF発生粉と粉コークスとを表2に示すように配合(1〜5)し、ペレタイザーにて10〜15mmの大きさのペレットを作成し、これを電気炉内にて大気下の酸化性雰囲気中、雰囲気温度500℃で30分の低温焼成を行なった。このとき得られた塊成鉱の強度を同表に示す。微粉鉄鉱石Aのみを用いた例では、この温度(500℃)では粉コークスを添加しているにもかかわらず焼成せず、塊成鉱が得られなかった。一方、低酸化度の予備還元鉱石、ミルスケールや転炉OGダストを配合した例では、いずれの試料についても低温焼成でも高い強度の塊成鉱が得られた。なお、表2に示すとおり、低酸化度鉄源原料の平均酸化度(xo)が小さい方が塊成鉱の強度が高くなっていた。
Figure 0005915864
次に、配合例(3)の例について、焼成前後のペレットの断面写真を図3に示す。焼成前には低酸化度鉱石、その他の低酸化度鉄源原料(ミルスケールや転炉OGダスト)が結合している様子はないが、焼成後にはこれらの原料どうしが結合している様子がわかる。
上記配合例の原料から作成したペレットについて、焼成温度の影響を調べた。上述した10〜15mmの大きさのペレットを作成し、電気炉内にて大気雰囲気中、所定の雰囲気温度で30分焼成した。図4に焼成温度と塊成鉱の圧潰強度の関係を示す。この図に示すように、200℃〜900℃の焼成温度では、いずれの条件でも塊成化していたが、900℃ではペレット表面に緻密なシェルを形成し、ペレット内部が焼成されていなかった。また、200℃では、塊成鉱の強度が低くなっているが、反応時間を長くした条件では強度が向上した。したがって、200℃の条件では、反応時間が30分では十分でなかったと考えられる。一方、900℃では、反応時間を長くしても強度が改善されることはなかった。したがって、微粉鉄鉱石と低酸化度鉄源原料との混合造粒物を焼成する温度としては、250℃〜850℃、より好ましくは250℃〜800℃が好適であることが確かめられた。
本発明の技術は、製鉄用、特に高炉用原料として使用される塊成鉱の製造技術として有用であるばかりでなく、その他の鉱石塊成化技術としても利用することができる。

Claims (5)

  1. 少なくとも、粒径が250μm以下の微粉鉄鉱石と鉄(FeOxo)の酸化度を示すxoが0〜1.36である低酸化度鉄源原料の一種以上とを混合してから造粒し、その後、その造粒物を酸化性雰囲気下にある焼成炉内に装入して850℃以下の温度にて低温焼成することを特徴とする塊成鉱の製造方法。
  2. 前記微粉鉄鉱石の含有量は、少なくとも30mass%以上であることを特徴とする請求項1に記載の塊成鉱の製造方法。
  3. 前記低酸化度鉄源原料は、FeあるいはFeO相当のものに予備還元された低酸化度鉄鉱石の他、少なくとも同程度以下の酸化度をもつミルスケール、高炉ガスや転炉OGガス中に含まれる各種製鉄ダスト、焼結鉱篩下およびペレットのうちから選ばれるいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の塊成鉱の製造方法。
  4. 前記焼成温度は250℃以上とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の塊成鉱の製造方法。
  5. 焼成後の篩分けによって、平均粒径:5mm〜30mmの塊成鉱とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の塊成鉱の製造方法。
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