JPS645094B2 - - Google Patents

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JPS645094B2
JPS645094B2 JP10873680A JP10873680A JPS645094B2 JP S645094 B2 JPS645094 B2 JP S645094B2 JP 10873680 A JP10873680 A JP 10873680A JP 10873680 A JP10873680 A JP 10873680A JP S645094 B2 JPS645094 B2 JP S645094B2
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JP
Japan
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ore
nickel
cobalt
segregation
roasting
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JP10873680A
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Yasuhiro Okajima
Haruaki Fujishige
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B23/00Obtaining nickel or cobalt
    • C22B23/02Obtaining nickel or cobalt by dry processes
    • C22B23/021Obtaining nickel or cobalt by dry processes by reduction in solid state, e.g. by segregation processes

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はニツケル及びコバルトを含有する酸化
鉱石を処理して高品位のニツケル、コバルト精鉱
を得る方法に関するものである。 ガーニエライト鉱、ラテライト鉱などのニツケ
ル、コバルト含有酸化鉱石はNi品位が3重量%
以下であり南西太平洋地域ならびに中南米に偏在
している。このため該鉱石を主要原料とするフエ
ロニツケルおよびニツケル等の製造においては、
輸送費および製錬のコストが多大なものとなつて
いる。 このため、従来よりこのような低品位のニツケ
ル(コバルト)鉱石からニツケルなどの有価金属
を濃縮する方法が研究されてきた。 上記鉱石に含まれるニツケル、コバルトは主と
して該鉱石の主要鉱物である蛇紋岩などの粘土鉱
物および針鉄鉱中に微細に又はその構成成分とし
て分布している。そのため、MgO、SiO2
Al2O3およびFe2O3などの脈石成分から、ニツケ
ルなどを物理的方法によつて濃縮するのは困難で
ある。この解決法として、セグリゲーシヨンプロ
セスと呼ばれるニツケルなどの濃縮法が研究され
ている。このプロセスは、上記の鉱石に食塩、塩
化カルシウムなどのハロゲン化合物と炭素質還元
剤あるいは鉄等の金属還元剤とを混合して800〜
1200℃で加熱する工程と、セグリゲーシヨン反応
と呼ばれるハロゲン化ニツケル蒸気を仲介とする
凝集によつて生成したニツケルなどを含む鉄合金
を磁力選鉱、浮遊選鉱などの物理的手段によつて
高品位の精鉱として分離採取する工程からなる。 このセグリゲーシヨンプロセスに関しては既に
多くの報告が行なわれているが、いまだにニツケ
ル及びコバルトを含有する酸化鉱石中の有価金属
の濃縮法としては実用化されていない。その理由
はセグリゲーシヨン反応が実用的な焙焼設備にお
いて容易に受け入れ難い困難さを持つていること
による。 セグリゲーシヨン焙焼は、(1)ハロゲン化合物の
H2Oによる高温加水分解反応によるハロゲン化
水素の生成反応、(2)酸化ニツケル(以下酸化コバ
ルトも同様)のハロゲン化水素によるハロゲン化
ニツケル蒸気の生成反応、(3)ハロゲン化ニツケル
蒸気の固体還元剤表面への拡散及び還元凝集など
のセグリゲーシヨン反応によつて鉱石中に微細に
分布していたニツケルなどを主として固体還元剤
上に析出凝集せしめ、これを物理的手段によつて
回収可能な単体に分離しかつ比較的大きな粒子状
態とするものである。 こゝで、鉱石の結晶水および加熱用ガスなどに
よつて形成される雰囲気のH2O、CO2、O2など
は、雰囲気のハロゲン化水素分圧を希釈低下せし
めることによつて、ハロゲン化反応を妨害する。
また還元剤と反応して還元凝集反応を妨害する。 さらに還元剤の反応によつて生成したH2、CO
が酸化ニツケルを、ハロゲン化ニツケルを経るこ
となく金属ニツケルに還元する。この直接に還元
されたニツケル粒子は極めて微細であり、かつ脈
石成分中に析出したりするため、選鉱による採取
が困難である。 従つて600℃以上で分解生成する多量の結晶水
を含むガーニエライト鉱で代表されるニツケル含
有酸化鉱石の直接加熱方式のセグリゲーシヨン焙
焼プロセスは、ニツケルの収率が50〜60%以下で
あり、未だに工業的な成功例が見られない。この
対応策として、鉱石を前もつて焙焼し結晶水(通
常約10重量%)を除去した後にセグリゲーシヨン
焙焼する方法が提案されている。さらに焙焼鉱の
セグリゲーシヨン焙焼において、加熱用ガスの
H2O、CO2、O2などの影響を除くために(1)焙焼で
の顕熱を利用する方法、(2)間接加熱及び転動動力
による方法、(3)焙焼鉱をペレツトとして外部雰囲
気(加熱ガス)の影響を減少する方法が提案され
ている。 しかしながら(1)の方法ではセグリゲーシヨン反
応炉での十分な熱の補給のための高温での焙焼に
よつて、酸化ニツケルが脈石成分と強固に結合し
てハロゲン化され難くなる。 (2)の方法では(1)の方法の欠点のほかに、予熱さ
れた焙焼鉱への添加剤の均一混合あるいは間接加
熱、動力エネルギーコストが問題である。 又(3)の方法では焙焼とセグリゲーシヨン焙焼と
の二重のエネルギー消費となり、経済的にも問題
である。 本発明は、上述のニツケル及びコバルトを含有
する酸化鉱石のセグリゲーシヨンプロセスの実施
において、前記した問題点を解決し工業的規模に
おいても実用化ができるセグリゲーシヨン焙焼方
法を提供することを目的とする。 この目的を達成するため本発明法は特許請求の
範囲の方法に従つてニツケル及びコバルトを含有
する酸化鉱石を処理するものである。 本願発明者は過度の焙焼による酸化ニツケルの
難セグリゲーシヨン化の防止、添加剤の均一混合
性および省エネルギーを考慮して、直接加熱(内
熱)方式の加熱炉を用いた一段加熱によるセグリ
ゲーシヨン焙焼法を想定して、ペレツト(ブリケ
ツト)の大きさ、装入ガス雰囲気、装入ガス流
量、塩化剤などの種々の焙焼条件とセグリゲーシ
ヨン成績との関係を調査した。 その結果、重油などの直接燃焼加熱方式に対応
するガス気流中でのセグリゲーシヨン焙焼では、
上記諸条件がニツケル(コバルト)精鉱へのニツ
ケル(コバルト)実収率及びNi品位(ニツケル
品位)との密接な関係を有することが判明した。
以下その調査結果の一部を示す。 第1図はニユーカレドニア産ガーニエライト鉱
(Ni2.23、Fe15.5、MgO23.0、SiO240.3、灼熱減
量9.8、以上乾燥重量%。粒度−65メツシユ)に
NaCl(−48メツシユ)5重量%、コークス(48〜
65メツシユ)3重量%、何れも乾燥鉱石に対し外
割りで添加混合し、適当に調湿して直径約25mmの
ペレツトとなし、このペレツトを15容量%CO2
15容量%H2O、70容量%N2気流中で室温から
1100℃までを30分間でほぼ直線的に加熱昇温し、
1100℃で15分間加熱焙焼後、上記の雰囲気中で冷
却し、−100メツシユに粉砕した焼鉱をデービス磁
選機によつて磁選したものである。第1図を見て
解るようにペレツトに対する装入ガス量が多くな
るとセグリゲーシヨンの成績が急激に悪化するこ
とを示している。これは装入ガス量が多くなると
雰囲気のHCl分圧が低下し、さらにペレツト内部
雰囲気へも影響し、ペレツト内部で良好なセグリ
ゲーシヨン反応に必要なHCl分圧が低下するため
と思われる。第2図は第1図と同じ鉱石を使用
し、同様の調合、操作で1100℃での焙焼時間を変
えた場合である。これより焙焼時間が長くなると
セグリケーシヨンの成績が急激に悪化している。
これは第1図の装入ガス量に対応する結果であ
り、焙焼時間が長くなるとコークスが消耗しペレ
ツト内部雰囲気が酸化性となつたため、一旦凝集
析出した金属が再酸化されたものと思われる。第
3図は第1図と同じ鉱石、調合のペレツトを各温
度で15分間焙焼し、ついで磁選した結果を示す。
これより塩化剤としてNaClを使用した場合には
1050℃以上の焙焼温度が必要なことが示された。 以上のようにH2O、CO2などを含む重油燃焼な
どの直接加熱雰囲気に対応する条件下では、温
度、時間などの焙焼条件の管理とともに、加熱用
ガス量の低減が必須であることが示された。 以上のようにH2O、CO2などを含む重油燃焼な
どの直接加熱雰囲気に対応する条件下では、温
度、時間などの焙焼条件の管理とともに加熱用ガ
ス量の低減が必須であり、この条件を満足する熱
効率の良い加熱焙焼炉の使用が工業的なセグリゲ
ーシヨンプロセスの成功の重要な要件の一つであ
る。 従つて本発明はロータリーキルン、流動床、多
段炉などと比べて加熱用ガス量が最も少なくてす
み熱効率の良好な環状竪型炉を使用してセグリゲ
ーシヨンプロセスを行なうことを提案するもので
ある。 第4図はセグリゲーシヨン反応に対する外部雰
囲気(装入ガス)の悪影響を除くためのもう一つ
の試みを示すものである。 すなわち、第1図の鉱石、調合(たゞしNaCl
は外割りで5重量%と8重量%)焙焼、磁選条件
でペレツトサイズを変えてその影響を調べたもの
である。これによりペレツトの直径を大きくする
ことによつてセグリゲーシヨンの成績が向上する
ことが示された。 すなわち、ペレツトサイズの上昇はペレツト内
部での良好なセグリゲーシヨン反応雰囲気の設定
のため有効である。適正ペレツトサイズは、対象
鉱石の性状及び使用する塩化剤の添加率等を考慮
して決定される。 次に第1表は第1図の鉱石、調合、焙焼条件、
磁選条件で塩化剤を変えた場合を示す。
【表】 第1表よりこのような条件下ではNaClの方が
CaCl2よりもNi実収率が良好であることを示して
いる。 これはCaCl2の方がより低温でHCl生成反応が
起るため結晶水の分離発生の影響によつてペレツ
ト内のHCl分圧が十分に上昇しないためと思われ
る。すなわち塩化剤による加熱昇温方式の最適化
が必要であることを示す。 以下に本発明法について詳細に説明する。説明
はニツケル、コバルト含有酸化鉱石として、もつ
とも一般的なガーニエライト鉱石について行なう
が、ガーニエライト鉱石と比べてFe品位の高い
ラテライト鉱石およびニツケル、コバルトを含有
する硫化鉱の焙焼鉱、さらにニツケル、コバルト
を酸化物として含有する製錬中間産物などについ
ても同様に処理することができる。 使用するハロゲン化合物としては、NaCl、
CaCl2、NH4Clなどの塩化物、さらには他のアル
カリ金属、アルカリ土類の塩化物及び弗素化合物
などを使用することができる。 通常もつとも安価に入手可能な塩化物を用いて
経済的に満足できるセグリゲーシヨンの成績を得
るための添加率(対乾燥鉱に対し外割りで)は
NaCl、CaCl2では3重量%以上好ましくは5〜
10重量%である。このうちCaCl2を使用する場合
には排ガスのHClガスからの再生循環使用をする
のが好ましい。 固体還元剤としては、各種のコークス、石炭、
木炭などの炭素質還元剤とFe等のようにNi、Co
よりも酸素との親和力の強い金属も使用できる。
還元剤の添加量(対乾燥鉱に対し外割りで)は2
〜10重量%が良好であるが還元剤の種類および粒
度等によつて最適添加率が異なる。この還元剤は
あまりこまかい粒子のものを使用すると一般に
H2O、CO2等との反応性が良くなりすぎて、酸化
ニツケル(コバルト)の直接的な還元に作用し、
またあまり粗粒では塩化ニツケル(以下コバルト
も同様)蒸気の還元凝集が悪化するのでコーク
ス、石炭、木炭では20〜150メツシユ好ましくは
48〜100メツシユの粒度のものが適当でその添加
率は(対乾燥鉱に対し外割りで)3〜5重量%が
良好である。 ガーニエライト鉱は通常約30重量%の付着水分
を含有しているので、これを破砕する前に10〜20
重量%の付着水分に予備乾燥する必要がある。 セグリゲーシヨン反応の良好な進行のために
は、対象鉱石は微粉末ほど良いが、鉱石の粉砕動
力とセグリゲーシヨン成績などを考慮して−48メ
ツシユ好ましくは−65メツシユ程度に粉砕するの
が好ましい。 この粉鉱に前述の固体還元剤と塩化剤の所定量
を添加混合したのち、この混合鉱をペレタイザー
あるいは団鉱機に供給し適宜調湿を行ないペレツ
ト又はブリケツトとする。ペレツトの大きさは、
鉱石の種類、塩化剤の添加率にも依るがペレツト
の直径は10mm以上好ましくは15mm以上である。 工業的なペレツトの製造においては、造粒操業
と環状竪型炉での焙焼操業の安定化のため約50mm
のペレツトの直径が上限である。以下の記述はペ
レツトの場合についてであるがブリケツトの場合
でも同様にして処理することができる。ガーニエ
ライト鉱石の場合、約15〜25重量%の付着水分の
グリーンペレツトは、そのまゝあるいは軽く乾燥
してから、環状竪型炉の上部から装入される。ア
ニユーラーバーテイカルキルンと称される環状竪
型炉ではその焼成機構からグリーンペレツトをそ
のまゝ乾燥せずに装入し焙焼操作を行なうことが
できる。装入ペレツトは炉下部からの加熱用ガス
によつて乾燥、焼成される。 加熱用ガスとしては、酸素含有量1容量%以下
の中性ないし非酸化性ガスが用いられる。 これは重油などの液体燃料もしくはプロパン、
天然ガス等の気体燃料に所定量の空気を吹きこん
で完全燃焼した状態に対応する。過度の部分燃焼
による還元性雰囲気では、酸化ニツケル(コバル
ト)が直接的に還元され、また酸素含有量1容量
%以上では還元剤が燃焼して消耗し、かつ析出金
属が再酸化され、いずれの場合にもセグリゲーシ
ヨン反応に好適な雰囲気の形成が困難となる。 実用的な一つの手段は各種燃料を空燃比0.9〜
1.0で燃焼し、空気の浸入を防止しながら環状竪
型炉の排ガスの一部を燃焼ガスの温度調節用の稀
釈ガスとして循環使用することである。 環状竪型炉へ装入されたグリーンペレツトは炉
上部においてまず付着水が除去され、さらに結晶
水が分解除去される。環状竪型炉の温度勾配は、
送入熱風温度、風量は勿論であるが、装入ペレツ
トの熱的反応挙動によつても影響される。 従つて結晶水の除去が完了する700〜800℃され
に所定最高温度までは急勾配の昇温カーブとな
り、その後はほゞ設定最高温度に維持される。こ
の炉内滞留の初期の部分でセグリゲーシヨン反応
に有害なペレツト中のH2Oの除去が完了する。
しかも、炉下部からの熱風によつて装入ペレツト
は縦方向に均一に加熱されるので、各層のペレツ
トの焼成度はほぼ均一になる。これに対してロー
タリンキルン等の横型焼成炉では、脱水反応状態
のペレツトと既にセグリゲーシヨン反応開始状態
のペレツトが混合された状態になる。環状竪型炉
のこの均一性は、小型環状炉の状況を実用炉でも
実現できることを意味する。これが本発明法で環
状竪型炉使用の一つの理由である。 乾燥および焙焼されたペレツトは、ついで高温
ゾーンに降下しセグリゲーシヨン反応が開始され
ペレツト内の雰囲気は、セグリゲーシヨン反応に
とつて理想的な状態に保たれる。 NaClを塩化剤とする場合には、この高温ゾー
ン(セグリゲーシヨンゾーン)は1050〜1200℃に
設定される。他の塩化剤たとえばCaCl2の場合に
はより低温度例えば950〜1100℃に設定される。
高温ゾーンの温度を上記の範囲とする理由は、こ
の範囲外では得られるニツケル及びコバルトの精
鉱の品位と実収率が大幅に低下するためである。 高温ゾーンの滞留時間は再酸化防止のため10〜
30分に設定する必要がある。 従つて炉内滞留時間は30〜90分間であり、この
うち乾燥焙焼ゾーンが10〜30分間である。 さらに前述の焙焼方式が示すように、環状竪型
炉はロータリーキルンなど他の焙焼炉と比べて熱
効率が良く、これが前記したように実用規模でセ
グリゲーシヨン反応を成功せしめる要因の一つで
ある。 すなわち、加熱用装入ガス量の低下はペレツト
から発生したHClガスの稀釈度が小さくなり炉内
雰囲気のHCl分圧も高くする。同一の塩化剤添加
率では、ロータリーキルン方式と比べて本発明の
方法ではHCl分圧が少なくとも約1.4倍と見積ら
れる。ペレツトの外部雰囲気のHCl分圧の上昇は
ペレツト内でのセグリゲーシヨン反応にとつても
好都合である。 従つて本発明の方法によれば、従来技術では工
業的規模の処理に問題のあつたセグリゲーシヨン
プロセスを実用化でき、しかも省エネルギー型の
一炉方式が可能となる。 ちなみに工業的規模の環状竪型炉による本発明
の方法での重油使用量は乾燥鉱石1t当り約60で
ある。これに対して従来の焙焼―セグリゲーシヨ
ン焙焼の二段方式では乾燥鉱石1t当り約150と
見積られる。 環状竪型炉で処理されたペレツトは、そのまゝ
あるいは環状竪型炉の排ガスなどの非酸化性雰囲
気で冷却された後水中に投入される。 冷却したペレツトは湿式ミルで粉砕される。粉
砕度は析出金属粒子の大きさによつて異なるが、
選鉱可能な粒度、通常は−100メツシユ必要によ
つては−200メツシユに粉砕する。 スラリーからの金属分の回収は公知の湿式磁選
あるいは浮遊選鉱もしくは両方の組み合せによつ
て行なわれる。こうして回収された磁性分もしく
は浮鉱はフエロニツケル及び一部の還元剤を含
み、ニツケル及びコバルト精鉱としてニツケル、
コバルトの製錬原料となる。 例えば乾式製錬法によつてフエロニツケルなど
の鉄合金あるいは湿式抽出法によつてニツケル及
びコバルトを夫々製造することができる。 以上説明したように本発明の方法によれば、従
来結晶水を含有するニツケル含有鉱石を内熱方式
で直接加熱すると、該鉱石の結晶水及び加熱ガス
中のH2O・CO2ガス等による悪影響が強く作用し
て、実用的なセグリゲーシヨン反応は不可能であ
るとされていたのを、環状竪型炉の一炉のみ使用
して実用規模での処理を可能としたものである。 このように画期的な成果が得られた理由につい
ては明確ではないが、(1)原料と添加物をペレツト
にしたので加熱ガス中のH2O・CO2ガスの悪影響
が少なく、且つ反応の不均一性が無くなつた、(2)
環状竪型炉特有の急速加熱方式のため、炉の上部
で鉱石中の結晶水を除去し、炉の下部でセグリゲ
ーシヨン反応を行なわせるので、該結晶水による
悪影響を避けた、(3)環状竪型炉特有の高熱効率に
より、装入加熱ガス量が少なくてすむので、ペレ
ツト内部でのセグリゲーシヨン反応時のHCl分圧
(NiCl2分圧)が高く、反応が効率的に行なわれ
る、等によるものと推測される。 本発明の方法はニツケル及びコバルトを含有す
る酸化鉱にかぎらず、他のニツケル、コバルト、
銅の含有物質などセグリゲーシヨン反応処理が可
能な金属の濃縮分離方法に適用することができ
る。以下実施例について説明する。 実施例 1 第2表に示す組成のガーニエライト鉱石を付着
水分17重量%に乾燥したのち、工業用のNaClを
乾燥鉱石に対し外割りで5重量%(以下単に%の
表示したものは全部乾燥鉱石に対して外割りの重
量%とする)添加してボールミルに装入し−65メ
ツシユに粉砕した。
【表】 これに固定炭素含有量が80.5重量%で48〜100
メツシユのコークスを2.5%添加混合して、調湿
しながらパンペレタイザーに供給し連続的に造粒
した。得られたグリーンペレツトの水分率は22重
量%、直径は15〜25mm、平均圧壊強度は4Kg/ペ
レツトであつた。このグリーンペレツトを処理能
力500Kg/時の環状竪型炉上部の装入孔から連続
的に供給した。 一方プロセスの下部から、熱風発生炉により重
油燃焼によつて生成した加熱ガスを炉の排ガスと
混合して温度1100℃、O2濃度0.1容量%に調節し
たものを吹きこんだ。この時の炉内温度勾配は、
排ガス温度160℃、装入後10分のペレツト移動位
置で800℃、装入後20分のペレツト移動位置で
1050℃、装入後40分の炉下部の炉内排出端部で
1100℃であり、その間はおのおのほゞ直線的に昇
温していた。炉内排出端からの焼成ペレツトは、
接続するロータリークーラーで80℃に冷却された
のち水中に投入した。 冷却ペレツトは湿式ボールミルで−100メツシ
ユ(−200メツシユ=80%)に粉砕し、ついで
1000ガウスの湿式磁選機で磁選したところ、Ni
品位23.5重量%、Co品位0.9重量%の磁性分とNi
品位0.42重量%の尾鉱とに分離された。磁性分
(Ni、Co精鉱)のNi実収率は85.0%、Co実収率
は71%であつた。 本発明方法によれば、鉱石を予め焙焼する必要
がなく、一段処理で良好なセグリゲーシヨン焙焼
が行なえる。 実施例 2 環状竪型炉における処理条件を第3表の通りと
した以外は実施例1と同様にして処理した。 その結果を第3表に示す。
【表】 第3表より明らかなように環状竪型炉内の滞溜
時間特に高温ゾーンにおける処理時間の影響が大
きく、本発明の範囲を外れたNo.4はNiの実収率
が急激に低下した。また高温での処理時間が好適
範囲を外れたNo.1及びNo.2もNiの収率が不良で
あつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は装入ガス量の変化に対応するニツケル
の実収率の変化との関係を示す図、第2図は所定
の温度に於ける加熱時間の変化とニツケルの実収
率の変化との関係を示す図、第3図は最高加熱温
度の変化に対するニツケルの実収率の変化との関
係を示す図、第4図はペレツトサイズの変化に対
応するニツケルの実収率の変化との関係を示す図
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ニツケル及びコバルトを含有する酸化鉱石を
    焙焼し、次いで選鉱処理によつて該鉱石中に含ま
    れるニツケル及びコバルトを濃縮分離する方法に
    おいて、粉末状のニツケル及びコバルトを含有す
    る酸化鉱石にハロゲン化合物と固体還元剤とを添
    加してペレツト又はブリケツトとなし、これを環
    状竪型炉の上部から装入し、環状竪型炉の下部か
    ら送入した、酸素1容量%以下の中性ないし非酸
    化性の加熱ガスによつてペレツトを、950〜1200
    ℃の高温ゾーンにて、高温ゾーンの滞溜時間が10
    〜30分となるように加熱し、得られた産出物を選
    鉱処理して鉱石中のニツケル及びコバルト分を濃
    縮分離することを特徴とするニツケル及びコバル
    トを含有する酸化鉱石の処理法。
JP10873680A 1980-08-07 1980-08-07 Treatment of oxide ore containing nickel and cobalt Granted JPS5735648A (en)

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