JP5892318B2 - 塊成鉱の製造方法 - Google Patents

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本発明は、高炉原料などとして使用できる塊成鉱の製造方法に関するものである。
一般に、製鉄所の製鉄工程では、鉄鉱石等の主原料に対し、コークス等の炭材、石灰石等の副原料が多量に用いられる。例えば、高炉製銑法の主原料としては、現在、塊鉄鉱石、焼結鉱およびペレット等が使用されているが、その大部分は焼結鉱である。その焼結鉱の原料としては、鉄鉱石粉の他、焼結鉱篩下粉、製鉄所内で発生したダストやミルスケール等の回収粉、石灰石およびドロマイトなどの含CaO系副原料、生石灰等の造粒助剤、コークス粉や無煙炭などの凝結材が用いられている。
なかでも鉄鉱石粉については、従来、赤鉄鉱石等の脈石分の少ない高品位鉄鉱石が使用されているが、豪州産のものを中心にこのような鉄鉱石については枯渇しつつある。このことから、近年では、その代替として結晶水を多量に含むピソライト鉱石やマラマンバ鉱石のような高結晶水鉄鉱石の使用量が増加している。こうした高結晶水含有鉄鉱石粉を焼結用原料として使用するには、該鉄鉱石粉中の結晶水の熱分解のために、熱の供給源となる凝結材(粉コークス等)の使用量が増大するという問題があった。また、通常の原料造粒用水分に加えて、結晶水として水を含有しているため、原料として持ち込む水分量が増加し、このことが原料充填層の湿潤帯の拡張を招いて焼結機の生産性を低下させるというという問題もあった。
このような問題に対し従来、特許文献1では、結晶水を含む鉄鉱石については、これを予め還元処理して予備還元鉱石とした上で、これを焼結鉱製造用原料として使用する焼結鉱の製造方法を提案している。それは、この従来方法によれば高結晶水鉄鉱石を使用するときの上述した問題が解消できるからである。
特許第4384698号公報
しかしながら、上記従来技術については、なお、次のような課題があった。即ち、特許文献1に開示されている焼結鉱の製造方法の場合、前記予備還元鉱石の酸化による発熱量を熱源として利用することができるので、凝結材の使用量を減らすことができるという利点はあるものの、焼結機の反応温度自体を低下させることにはならず、多量の熱の投入および融液量の増大を阻止することまではできていない。
また、要するにこの特許文献1に開示の技術では、還元性の低い高炉ガスを部分燃焼させたガスを使って鉄鉱石を予備還元しているため、このプロセスから排出される排ガスは還元性がさらに低下したものとなるので、他の用途に転用することができなくなるという問題がある。つまり、この従来技術の場合、予備還元鉱石を焼結鉱製造用原料とするところに大きな問題があると考えられる。
本発明の主たる目的は、酸化鉄含有原料を低温で焼成しても高炉用原料などとして十分な強度をもつ塊成鉱を有利に製造することができる方法を提案することにある。
本発明の他の目的は、低酸化度鉱石を焼結鉱製造用原料としてではなく、高炉用原料などとして用いられる塊成鉱にすることで、これを焼結機で使用するときの上記の課題を払拭することにある。
従来技術が抱えている上記課題の解決に向けて鋭意研究を重ねた結果、発明者らは、酸化度の大きい鉄鉱石を一旦還元して低酸化度の鉱石とし、次いでこれを酸化処理して焼結機にではなく、低温の焼成炉に装入し、酸素を含む酸化性雰囲気下の850℃程度以下の温度域で酸化処理(低酸化度→高酸化度)する際の発熱を伴う焼成反応によって塊成鉱を製造にするという方法を開発し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、鉄(FeOxo)の酸化度を示すxoが0〜1.36である低酸化度鉄源原料の一種、もしくは2種以上を混成形した上で、これらを酸化性雰囲気下にある焼成炉内に装入して250℃以上850℃以下の温度にて低温焼成することを特徴とする塊成鉱の製造方法を提案する。
なお、本発明方法においては、
(1)前記低酸化度鉄源原料は、FeあるいはFeO相当のものに還元された低酸化度鉄鉱石の他、ミルスケール、転炉ガスやOGガスの製鉄ダスト、焼結鉱およびペレットのうちから選ばれるいずれか1種以上であること、
(2)前記低酸化度鉄源原料は少なくとも、低酸化度鉱石を10mass%以上含むこと、
(3)焼成後の篩分けによって、平均粒径:5mm〜30mmの塊成鉱とすること、
がより好ましい解決手段になると考えられる。
上述したように構成される本発明によれば、次のような効果が期待できる。例えば、結晶水を多く含むような鉄鉱石であっても、これをまず還元したりして一定の低酸化度のものにした場合は、焼結機による処理を経ることなく直接、高炉用原料となる塊成鉱にすることができる。そのため、低品質の鉄鉱石でも焼結機の生産性に影響を及ぼすようなことなく、高炉用原料にすることができる。また、本発明においては、高炉用原料の製造のために、低酸化度鉱石などの低酸化度鉄源原料を酸化発熱させることにより生じる熱を利用するので比較的低温でも、即ち、少ない熱エネルギーの供給でも焼成することができるので、熱エネルギー消費が少なく、従って、高強度の高炉用原料を安価に製造することができるようになる。
本発明製造プロセスの概要を説明するための模式図である。 900℃で30分焼成した時の塊成鉱の断面写真である。 焼成前後での低酸化度鉱石の結合状態を示す断面写真である。 塊成鉱の焼成温度と圧潰強度の関係を示す図である。 鉄の酸化度に与えるガス還元性と焼成温度との関係示すグラフである。
以下に、本発明の構成の詳細を説明する。本発明に係る塊成鉱の製造方法においては、出発材料である主要原料として、酸化度が一定レベルの低酸化度鉱石を主に用いる他、酸化度が同レベル以下である焼結鉱やペレット、ミルスケール、製鉄ダスト、還元鉄粉等の1種以上を必要に応じて混合して用いる。特に、一定品質のものを安定供給できるという点では、前記低酸化度鉱石の使用は有用である。
例えば、前記低酸化度鉱石としては、ピソライト鉱石やマラマンバ鉱石などの結晶水を多量(3〜15mass%)に含む高結晶水鉄鉱石を予備還元炉に装入し、これを製鉄所で自生する還元ガスを使って還元することによって、まず、低酸化度鉱石にする。次いで、その低酸化度鉱石を必要に応じて他の原料やコークス粉等を加えた上で混合−成形(造粒)し、これを焼成炉内に移し、酸化性雰囲気下において850℃以下の温度にて焼成し、必要に応じて篩分け処理することで、塊状の高炉用原料鉱石(塊成鉱)とする方法である。
本発明においては、代表的には高炉用原料となる塊成鉱を製造するのに、出発原料として少なくとも前記低酸化度鉱石を用いる。それは、通常の鉄鉱石や高結晶水鉄鉱石を還元した鉱石を、焼成時に酸化性雰囲気下に置くと、低酸化度である故に反応時に酸化発熱、これにより850℃以下という従来の焼結プロセスに比べて相対的に低い温度でも十分な焼成が可能になるからである。以下、本発明方法について、さらに詳述する。
(1)原料の調整
従来、塊成鉱製造プロセスなどで使用されている原料としては、8mm程度以下の赤鉄鉱石や結晶水を含む多く鉄鉱石粉であるピソライト鉱石(結晶水8mass%)やマラマンバ鉱石(結晶水3mass%)のような高結晶水鉄鉱石の使用が可能であるが、これらについては、予め予備還元して低酸化度鉱石(予備還元鉱石)にする必要がある。
それは上述したように、高結晶水含有鉱石粉を、従来の焼結鉱製造プロセスの原料として使用すると、鉄鉱石粉中の結晶水の熱分解に熱が必要になるため、熱の供給源である凝結材の使用量が増大するという問題があったからである。この点、この高結晶水鉄鉱石を予め還元性ガスを用いて還元すると、還元に適する温度においては酸化鉄が還元されて低酸化度鉱石に変化する。本発明では、このようにして得られた低酸化度鉱石を、低温で酸化焼成する際の酸化発熱を利用して高炉用原料として好適な塊成鉱とする方法である。
なお、高結晶水鉄鉱石粉を還元するための予備還元炉としては、シャフト炉やロータリーキルンおよび流動層還元炉などの使用が可能である。なお、この予備還元炉内には、還元性ガスを導入して前記鉱石の還元処理を行なう。
前記還元性ガスとしては、転炉ガスや高炉ガス、コークス炉ガス、天然ガス、液化石油ガス等のいずれか1種以上のガスが使用できる。これらの還元性ガスは、鉄鉱石の還元に必要な温度(通常、500℃以上)まで昇温する必要があるが、高温の転炉ガスを使用すれば、ガスの顕熱を有効に利用することができるため、特に好ましい。通常、転炉ガスは一旦、除塵、冷却して使用されるが、予備還元炉では、転炉ガス除塵時の転炉ダストも低酸化度鉱石を製造するための原料として使用できるので、除塵、冷却の必要がない。さらに、ピソライト鉱石またはマラマンバ鉱石などに含まれる結晶水は、350℃付近から分解を始めるので、500℃以上の温度で還元処理を行なうことで結晶水も同時に分解、除去することが可能である。鉄鉱石は還元雰囲気で1200℃以上に加熱すると部分的に溶融して粒子同士が融着する可能性があるため、予備還元炉では1200℃以下の温度で還元処理を行なうことが好ましい。
ところで、転炉ガスや高炉ガスは、COガス濃度に対してCOガス濃度が高いものの、通常、ウスタイト(FeO)程度まで還元する能力がある。従って、転炉ガスや高炉ガスを用いてピソライト鉱石またはマラマンバ鉱石などの結晶水を含む鉄鉱石を予備還元炉で還元すると、結晶水が除去されると同時に、製造条件によっては一部に金属鉄を含む場合もあるが、主としてマグネタイト(Fe)とウスタイトにまで還元された低酸化度鉱石とすることができる。
本発明において、前記予備還元炉で用いる予備還元用ガスとしては、還元ガス中のH濃度(H:vol.%)、HO濃度(HO:vol.%)、CO濃度(CO:vol.%)、およびCO濃度(CO:vol.%)とすると、下記(1)式で表わされる酸化度Xg(−)が0.8以下であるものを用いる。もし、この還元ガスの酸化度Xg(−)が0.8よりも大きくなると、図5に示すように、焼成温度800℃において少なくともFeを生成させるためのガスの還元駆動力が小さいため、予備還元炉での還元の進行が遅くなって、低酸化度鉱石の生産性が低下する。そのため、還元ガスの酸化度Xgは0.8よりも小さいことが好ましい。転炉ガスや高炉ガスの酸化度Xgは、通常、0.1〜0.6程度であり、予備還元炉の還元ガスとして好適に使用できる。
Xg=〔(HO + CO)/(H + HO + CO + CO)〕vol.%
(1)
本発明では、塊成鉱製造用原料として鉄の酸化度xo(FeOxo)で0〜1.36を示す低酸化度鉱石を、例えば、10mass%以上、好ましくは30mass%以上、より好ましくは40mass%以上使用することが好ましい。そして、残部としては、焼結鉱、ペレットやミルスケール、製鉄ダスト(転炉ダストやOGダスト等)の如き低酸化度鉄源原料を、必要に応じ混合して用いる。ただし、これらはいずれも、該低酸化度鉱石に求められる前記酸化度:0≦xo≦1.36を満足するものであって、後述する低温焼成処理のための原料として好ましい材料である。この酸化度は、より好ましくは、0≦xo≦1.10のウスタイトを主とする原料を用いることが望ましい。
(2)低温焼成処理
次に、上述した低酸化度鉱石あるいは製鉄ダストやミルスケール等の酸化度0≦FeOxo≦1.36の低酸化度鉄源原料は、場合によってはさらに、他の原料(低結晶水鉄鉱石粉や焼結鉱篩下粉、回収粉、副原料および凝結材)と混合して配合原料とし、これをパンペレタイザーやドラムミキサー等にて造粒し、引き続きロータリーキルン等の焼成設備にて850℃以下の温度で焼成して塊成鉱とする。
こうして得られる塊成鉱は、篩分けし、篩上のものを高炉原料として適した粒径の成品塊成鉱とする一方、篩下のものを篩下粉として分別する。この篩下粉は、既に結晶水が除去された状態であるので、この焼成処理プロセスの原料として使用してもよいし、焼結鉱製造時の焼結鉱篩下粉に混合して使用してもよい。
このように、低酸化度鉱石、その他の酸化度xoが0〜1.36を示す低酸化度鉄源原料を造粒した後、ロータリーキルン等の焼成設備内に装入して加熱して塊成鉱とするが、この処理において、酸化度xoが0〜1.36の低酸化度鉄原料を使用する利点は、焼成設備内では酸化性の高温ガス雰囲気にさらされるので、該原料中のFeやFeOが酸化されて自身発熱することにある。この発熱により、該原料粒子自体の温度が上昇し、粒子同士が適度に結合し合い、塊成化する。従来技術である焼結プロセスの処理では、原料層内温度を1200℃以上に保持することで焼結反応を進行させるが、本発明では、低酸化度鉄源原料粒子自身の酸化発熱により、自発的に粒子温度が高くなるため、雰囲気温度は850℃以下と低い温度であっても反応が進行するようになる。
なお、低酸化度鉱石については、還元率が高いほど、酸化時の単位質量当たりの発熱量が大きいので、低酸化度鉱石の使用量が一定の場合、低酸化度鉱石の還元率が高いほど酸化反応が速やかに進行するため好ましいと言える。さらに、低酸化度鉱石を製造する工程で鉄鉱石中の結晶水が除去されているので、焼成時(塊成化時)に結晶水の分解に必要な熱を添加する必要がなくなる。
これに対しもし、図2に示すように、0≦xo≦0.5の酸化度をもつ前記低酸化度鉄源原料を焼成する時、その雰囲気温度を900℃と高くすると、却って、酸化反応が速く進行し、擬似粒子表面に緻密なシェルを形成する結果、擬似粒子内部まで酸素が拡散せず、塊成化の反応が十分に進行しなくなる。従って、本発明において、この低酸化度鉄源原料の焼成は、850℃以下の温度、好ましくは250〜800℃の温度で行なうことが必要である。
以上の説明から明らかように、例えば、結晶水を含むピソライト鉱石またはマラマンバ鉱石なども一旦低酸化度鉱石にすれば、焼結機以外で塊成化できるので、高炉での原料使用量一定とすれば、焼結機でのピソライト鉱石またはマラマンバ鉱石の使用比率を低下させることができるようになる。その結果、焼結機操業では、結晶水由来の水蒸気の発生量が減少し、かつ結晶水の熱分解に必要な凝結材の使用量低下に伴って、凝結材の燃焼によって形成される高温燃焼領域が減少し、過剰な融液の生成が抑制されるため、焼結層での圧力損失が低下する。このため、焼結機の主排ガス吸引ブロワーの吸引負圧を一定とすると、単位時間当たりの吸引ガス量が増加し、焼結機本体のパレットスピードを増加させることができ、焼結鉱の生産性を向上させるができるという、付随的な効果も生まれる。
この実施例ではまず、多段流動層にて表1に示す鉄鉱石A、Bの還元処理を行なった。即ち、付着水分を5.0mass%含む鉄鉱石A、B:2.10kgを多段流動層に供給し、還元ガスとして900℃の高炉ガス、転炉ガスを2.51Nm使用した。このとき用いた還元ガスの酸化度Xgは0.51のものであった。使用した還元ガスの組成を表2に示す。なお、流動層内の雰囲気温度を900℃±50℃に保つために0.69Nmの空気を用いて還元ガスを部分燃焼させた。流動層から排出されたガスは3.41Nmであり、排ガス中にはCOを4.3vol.%含んでいた。このとき、得られた低酸化度鉱石、すなわち予備還元鉱石C、Dは、1.69kgであり、還元率は約30%であった。
(2)このようにして、鉄鉱石A、Bを多段流動層で還元し、段数および還元ガスの酸化度Xgを変えて製造した還元率の異なる低酸化度の予備還元鉱石C、Dの分析値を表1に併せて示す。表1には、低酸化度鉱石がヘマタイトまで酸化した場合の発熱量、および焼成実験で使用した粉コークスの発熱量を示す。
Figure 0005892318
Figure 0005892318
(3)次に、混合粉重量当たりの発熱量が一定になるように、鉄鉱石A、B、低酸化度鉱石C、D、ミルスケール、OGダスト、RHF発生粉と粉コークスとを表3に示すように配合(1〜5)し、ペレタイザーにて10〜15mmの大きさのペレットを作成し、これを電気炉内にて大気雰囲気中、雰囲気温度500℃で30分の低温焼成を行なった。このとき得られた塊成鉱の強度を同表に示す。鉄鉱石Aを用いた例では、この温度(500℃)では粉コークスを添加しているにもかかわらず焼成せず、塊成鉱が得られなかった。一方、低酸化度鉱石C、D、転炉ダストやOGダストを配合した例では、いずれの試料についても低温焼成でも高い強度の塊成鉱が得られた。なお、表3に示すとおり、低酸化度鉱石を含む鉱石の平均還元率が高い方が塊成鉱の強度が高くなっていた。
Figure 0005892318
次に、配合例(3)の例について、焼成前後のペレットの断面写真を図3に示す。焼成前には低酸化度鉱石、その他の低酸化度鉄原料(OGダスト)が結合している様子はないが、焼成後には低酸化度鉱石、その他の原料どうしが結合していることがわかる。
上記配合例の原料から作成したペレットについて、焼成温度の影響を調べた。上述した10〜15mmの大きさのペレットを作成し、電気炉内にて大気雰囲気中、所定の雰囲気温度で30分焼成した。図4に焼成温度と塊成鉱の圧潰強度の関係を示す。この図に示すように、200℃〜900℃の焼成温度では、いずれの条件でも塊成化していたが、900℃ではペレット表面に緻密なシェルを形成し、ペレット内部が焼成されていなかった。また、200℃では、塊成鉱の強度が低くなっているが、反応時間を長くした条件では強度が向上した。したがって、200℃の条件では、反応時間が30分では十分でなかったと考えられる。一方、900℃では、反応時間を長くしても強度が改善されることはなかった。したがって、低酸化度鉱石を焼成する温度としては、250℃〜850℃、より好ましくは250℃〜800℃が好適であることが確かめられた。
本発明の技術は、製鉄用、特に高炉用原料として使用される塊成鉱の製造技術として有用であるばかりでなく、その他の鉱石塊成化技術としても利用することができる。

Claims (4)

  1. 鉄(FeOxo)の酸化度を示すxoが0〜1.36である低酸化度鉄源原料の一種、もしくは2種以上を混成形した上で、これらを酸化性雰囲気下にある焼成炉内に装入して250℃以上850℃以下の温度にて低温焼成することを特徴とする塊成鉱の製造方法。
  2. 前記低酸化度鉄源原料は、FeあるいはFeO相当のものに還元された低酸化度鉄鉱石の他、ミルスケール、転炉ガスやOGガスの製鉄ダスト、焼結鉱およびペレットのうちから選ばれるいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の塊成鉱の製造方法。
  3. 前記低酸化度鉄源原料は少なくとも、低酸化度鉱石を10mass%以上含むことを特徴とする請求項1または2に記載の塊成鉱の製造方法。
  4. 焼成後の篩分けによって、平均粒径:5mm〜30mmの塊成鉱とすることを特徴とする請求項1〜のいずれか1に記載の塊成鉱の製造方法。
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