JP4392302B2 - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製鉄プロセスにおける高炉用原料である焼結鉱の製造方法に関し、特に、高結晶水かつ高SiO2含有鉄鉱石を多量に配合する際に、焼結時の成品歩留や生産性を改善し、かつ、高冷間強度(SI)、高被還元性(RI)、および、良耐低温還元粉化性(RDI)の品質に優れた焼結鉱を製造する方法に関するものである。
通常、製鉄プロセスにおける高炉用鉄含有原料として使用される焼結鉱の製造方法は、以下のように行なわれる。先ず、焼結用原料として、主原料の鉄鉱石、副原料の石灰石、および、蛇紋岩、さらに、コークス、返鉱(高炉用原料として使用できない成品径の粉状焼結鉱)に含有水分量を調整しながらドラム型ミキサーで造粒し、擬似粒子とする。
この擬似粒子は、焼結用原料のうちで、粒径が約1mm以上の主に粗粒鉄鉱石を核粒子として、この核粒子の周囲に、粒径が1mm以下の微粉状鉄鉱石、副原料、および、コークス等の微粉粒子が添加水分等によって付着した造粒物である。
焼結原料を造粒して擬似粒子した後、焼結機に装入し焼結することによって、焼結時の通気性を改善し、良好な焼結を進行させることができる。この擬似粒子化された焼結用原料は火格子移動式の焼結機のパレット上に装入充填し、入側の点火炉内のバーナーにより、充填層表面に存在するコークス等の炭材に点火する。
なお、通常の装入密度は1.7t/m3〜1.9t/m3、充填層の厚みは500mmから600mmである。
下方吸引型焼結機では、充填層の上から空気が吸引されて下に通気され、炭材の燃焼熱は上層から下層に伝熱されて焼結が進行し、焼結機の出側までパレットが移動した時点で焼結が完了する。得られた焼結ケーキは、破砕、整粒されて、平均粒度が3〜5mmの焼結鉱が製造される。
通常の焼結原料の主要な成分組成は、T.Fe:55〜57質量%、CaO:9〜10質量%、SiO2:5〜5.3質量%、Al23:1.7〜1.8質量%、MgO:1%〜20質量%であり、加熱、焼結時には、先ず、1200℃付近でCaOと酸化鉄Fe23が反応し、初期融液を生成した後、温度上昇ともに、SiO2、Al23、MgO等の脈石(スラグ)成分や酸化鉄が融液中に溶融(同化)し、この融液を介して、粗粒の鉄鉱石粒子どうしが結合されることで焼結される。
この一連の焼結反応は、数分で終了する極めて短時間の反応である。焼結鉱製造時の歩留および生産性や、焼結鉱の品質は、この焼結反応に大きく影響される。
焼結反応の主反応は、前述の如く、鉄鉱石中のFe23と石灰石中のCaOとの反応による初期融液生成、さらに、この融液と副原料および鉄鉱石中のSiO2等の脈石成分および酸化鉄の溶融反応であり、これを同化反応と呼んでいる。
例えば、同化反応が過剰に進み、生成する融液量が極端に増加すると、焼結層内の通気悪化による焼けムラが発生し、歩留および強度を著しく悪化させることになる。一方、同化反応が進まない場合は、未溶融鉄鉱石粒子どうしを結合する融液が減少し、成品歩留、焼結鉱の強度の低下やRDIの悪化を引き起こす。
特に、配合原料中の約6割を占める主要原料である鉄鉱石の同化性は、焼結操業や焼結鉱品質に大きな影響を及ぼすのである。したがって、配合する鉄鉱石の銘柄が少ない場合は、その鉄鉱石自体の性状による影響がさらに大きく現れることになる。
従来から、鉄鉱石銘柄のうちで、特に結晶水(以下、結晶水をCWということもある)を多く含有する鉄鉱石を多量に使用し焼結する場合には、焼結操業や品質を悪化させることが知られている。
例えば、非特許文献1には、高結晶水含有鉄鉱石の同化性を決定する因子について、高結晶水に起因して同化速度が速く過溶融となり、焼結ベッドの下層に配置されると、融液過多により通気性を阻害し、焼けむら現象を引き起こし、同化後の焼結組織は多孔質で脆弱な構造になることが述べられている。
このように、高結晶水含有鉄鉱石を多量に使用し焼結鉱石を製造する際には、高結晶水が、焼結時の成品歩留や生産性の低下や、焼結鉱の強度低下を引き起こす原因となっていた。
一方、高結晶水含有鉄鉱石は、従来のヘマタイト系鉱石等の高品位鉄鉱石に比べ、資源が豊富かつ採掘が容易な理由から供給量が安定し安価であるため、多量に使用できれば、製造コストの大幅な削減につながるという工業的なメリットがある。
したがって、従来から、このような高結晶水含有鉄鉱石を多量に配合した焼結鉱の製造方法は数多く提案されている。
例えば、特許文献1〜3などには、高結晶水含有鉄鉱石と低Al23微粉鉱石の配合組合せにより、カルシウムフェライト(CF)生成を促進させて高結晶水含有鉄鉱石の同化反応を制御する方法が開示されている。
他にも、特許文献4などに開示されるように、焼結用原料中の副原料(SiO2、MgO、CaOなどのスラグ形成材)の配合量を調整して、焼結時の高結晶水含有鉄鉱石の同化反応を制御する高結晶水含有鉄鉱石の多量使用技術も提案されている。
さらに、特許文献5および6などには、高結晶水含有鉄鉱石の表面に高融点の副原料の付着層を形成させる事前造粒を行うことで、焼結時の高結晶水含有鉄鉱石の同化反応を抑制する技術も提案されている。
また、近年、高炉において燃料比を低減しつつ高生産性を維持するために、微粉炭を多量に吹き込む条件での操業が行なわれるようになった。このような微粉炭多量吹き込み高炉操業では、通気・通液性を良好に維持するための高炉用原料として、スラグ含有量を極力低減し、被還元性(RI)を向上させた焼結鉱が求められている。
特開平5−816203号公報 特開平8−104927号公報 特許2701178号公報 特開特平8−239720号公報 特許2114448号公報 特許2135875号公報 鉄と鋼 第78年第7号,p.1013
上記の従来技術の現状を踏まえ、本発明は、第1に、安定供給可能でかつ安価である高結晶水含有鉄鉱石を多量に配合し焼結鉱を製造する際に、成品歩留や生産性を改善し、かつ、高冷間強度(SI)、高被還元性(RI)および良耐低温還元粉化性(RDI)の品質に優れた焼結鉱を製造する方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、第2に、微粉炭多量吹き込み高炉操業において、通気・通液性を良好に維持できるスラグ含有量が少なく、被還元性(RI)に優れた焼結鉱の製造方法を提供することも目的とする。
本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)高炉用焼結鉱の製造方法において、
(i)返鉱を除く鉄含有原料として、鉄鉱石と副原料の総量に対する割合で、結晶水が3.5質量%以上を含有する鉄鉱石を40質量%以上配合するとともに、焼結用原料全体の塩基度(CaO/SiO)が0.7〜1未満になるように鉄含有原料および副原料を配合し、さらに、炭材を5質量%以上添加し、次いで、
(ii)造粒した後、焼結機で焼結することを特徴とする高炉用焼結鉱の製造方法。
(2)前記焼結において、融液相(凝固組織)の平均面積率で70%以上のライムオリビン(CaO−SiO−FeO)系融液を生成させることを特徴とする前記(1)に記載の高炉用焼結鉱の製造方法。
本発明によれば、安定供給でき安価である高結晶水含有鉄鉱石を多量に配合し高炉用焼結鉱を製造する際に、成品歩留、生産性を改善し、かつ、高強度(SI)、高被還元性(RI)および良耐低温還元粉化性(RDI)の品質に優れた高炉用焼結鉱を安定して製造することが可能となる。
さらに、本発明によれば、低燃料比かつ高生産性の微粉炭多量吹き込み高炉操業において、通気・通液性を良好に維持できるスラグ含有量が少なく、被還元性(RI)に優れた焼結鉱の製造方法を提供することができる。
先ず、本発明の技術思想について説明する。
本発明は、第1に、今後の高品位鉄鉱石資源の枯渇化の現状を踏まえ、高品位鉄鉱石に比べて、安定供給が可能でかつ安価ではあるものの、低品位である、例えば、ピソライト鉄鉱石やマラマンバ鉄鉱石などに代表される、結晶水(以下、CWということもある)が3.5質量%以上を含有する鉄鉱石を多量に使用することを前提とする。
これら鉄鉱石は、焼結機での加熱、焼結時に高結晶水の消失により、鉄鉱石中に大きな亀裂が生じ、その亀裂内に溶融が浸入することにより、急激な同化(溶融)反応が起きやすい。
その結果、これらの鉄鉱石を多く使用し焼結して得られた焼結鉱の組織構造は、大きな亀裂や気孔が多く存在するため、成品歩留の低下、冷間強度(SI)低下、低温還元粉化性(RDI)悪化などが、品質低下を引き起こす原因となる。
また、本発明は、第2に、微粉炭多量吹き込み高炉操業において、通気・通液性を良好に維持させるために、スラグ含有量を極力低減した焼結鉱を製造することを前提とする。
近年、燃料比を低減しつつ高生産性を維持するために微粉炭を多量に吹き込む条件での高炉操業が行なわれている。微粉炭多量吹き込み高炉操業では、通常に比べて、炉内の通気・通液性が悪化し安定操業が困難となりやすい。このため、焼結鉱中のスラグ含有量を極力低減し、被還元性(RI)を向上させることが高炉の安定操業のために重要となる。
しかし、焼結用原料中の脈石(スラグ)成分を減少し、焼結鉱中のスラグ含有量を低下すると、焼結鉱の強度(SI)低下や焼結鉱製造時の成品歩留低下などの問題が顕著になる。これは、焼結過程で鉄鉱石粒子間を結合するための融液量が減少し、焼結鉱の強度が低下するためである。
本発明者らは、高結晶水含有鉄鉱石の多量配合による焼結鉱製造時に、成品歩留および生産性を改善し、焼結鉱の冷間強度(SI)、被還元性(RI)、耐低温還元粉化性(RDI)などの品質を向上させ、さらに、微粉炭多量吹き込み高炉操業時に通気・通液性を良好に維持できるスラグ含有量を極力低減した焼結鉱の製造について検討した。
その結果、高結晶水含有鉄鉱石の多量配合焼結時に、低温域で生成する低融点のライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液(以下、LO:Lime Olibinということもある)を生成させることにより融液量を少量化でき、高結晶水の消失により、鉄鉱石中に大きな亀裂が生じても、その亀裂内に溶融が浸入し急激な同化(溶融)反応が起きることを抑制できること、そして、このため、高結晶水含有鉄鉱石の多量配合焼結時の成品歩留および生産性は改善され、焼結鉱の冷間強度(SI)、被還元性(RI)、耐低温還元粉化性(RDI)などの品質が向上することを確認した。
また、ライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液は、従来焼結法で生成するカルシウムシリケート(CaO−SiO2−Fe23)系融液(以下、CS:Calcium Silicateともいうこともある)やカルシウムフェライト(CaO−Fe23)系融液(以下、CF:Calcium Ferriteともいうこともある)に比べて、少量で鉄鉱石粒子間の接合強度を高めることができること、さらに、加えて、融液の粘性が低いために融液中に多量の微細気孔を残存させることができる結果、冷間強度(SI)を良好に維持しつつ、被還元性(RI)に優れた焼結鉱が得られることが判った。
さらに、ライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液は、従来焼結法のカルシウムフェライト(CaO−Fe23)系融液に比べて石灰石(CaCO3)が少ない条件で、かつ1100〜1200℃の低温域で生成することが可能であるため、石灰石の副原料低減および加熱温度低下による低スラグ、低コスト操業で品質に優れた焼結鉱の製造が可能となる。
表1に、各成分系融液で生成した焼結体中の気孔率を示す。
Figure 0004392302
この焼成試験は、全ての粒度を溶融し易いように0.5mm以下に整粒し、ピソライト鉄鉱石粉とマラマンバ鉄鉱石粉を6:4の割合で混合し、さらに、石灰石粉とコークス粉を混合した後、成型して、8mmφ×10mmHのタブレットを作製し、電気炉内で焼成した。
焼成したタブレットの気孔率および気孔径は、焼成試料を樹脂埋めして断面を研磨し、画像解析により測定した。
なお、表中、融液相(凝固組織)において、LO:Lime Olibinは、ライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液を、CF:Calcium Ferriteは、カルシウムフェライト(CaO−Fe23)系融液を、CS:Calcium Silicateは、カルシウムシリケート(CaO−SiO2−Fe23)系融液を示す。
表1に示すように、ライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液相(凝固組織)は、カルシウムフェライト(CaO−Fe23)系融液相(凝固組織)、カルシウムシリケート(CaO−SiO2−Fe23)系融液相(凝固組織)のいずれと比較しても、気孔率が大きいことが特徴である。
このことが、スラグ成分系に類似する成分系も関わらず、被還元性(RI)、強度(SI)、還元粉化性(RDI)のいずれの品質も良好である理由と考えられる。
また、本発明者らは、高結晶水含有量鉄鉱石の多量配合焼結時に、上記1100〜1200℃の低温域で生成する低融点のライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液を主体に生成させる条件として、特に、融液の成分組成に影響する焼結用原料の塩基度(CaO/SiO2)と、加熱温度に影響するコークス等の炭材量が重要であることを確認した。
本発明は、以上の知見および技術思想の下になされたものであり、高炉用焼結鉱の製造方法において、焼結用原料全体の塩基度(CaO/SiO2)が0.7〜1未満になるように鉄含有原料および副原料を配合し、さらに、炭材を5質量%以上添加し、造粒した後、焼結機で焼結し、主としてライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液を生成させることを特徴とする。
これによって、安価ではあるが低品位の結晶水が3.5質量%以上を含有する鉄鉱石を多量(鉄鉱石と副原料の総量に対する割合で40質量%以上)に配合して焼結する際に、高冷間強度(SI)、高被還元性(RI)および良耐低温還元粉化性(RDI)の品質に優れた高炉用焼結鉱を高成品歩留、高生産性で安定して製造することができる。
また、低燃料比かつ高生産性の微粉炭多量吹き込み高炉操業において、通気・通液性を良好に維持できるスラグ含有量が少なく、被還元性(RI)に優れた焼結鉱を製造することができる。
以下に、本発明において規定する条件の技術的意義と限定理由について説明する。
[焼結用原料の塩基度(CaO/SiO2)]
焼結用原料の塩基度(CaO/SiO2)が0.7未満になると、融液の共通基本成分であるCaO量が減少するために融液量は減少する。その結果、ライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液が生成しても、その融液量は少なくなり焼結鉱の充分な強度が得られなくなる。
一方、焼結用原料の塩基度(CaO/SiO2)が1以上になると、焼結において高温側(1200℃以上)で融点が高いカルシウムフェライト(CaO−Fe23)系融液やカルシウムシリケート(CaO−SiO2−Fe23)系融液が主体に生成し、1100〜1200℃の低温で生成する低融点のライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液を生成することは困難となる。
その結果、焼結用原料の塩基度(CaO/SiO2)が0.7未満および1以上のいずれの場合も、高結晶水含有鉱石の多量配合焼結時には、鉄鉱石周囲で発生する融液量が多くなるため、高結晶水の消失により鉄鉱石中に生じた粗大亀裂内への融液浸入による急激な同化(溶融)反応を充分に抑制することができない。
そのため、得られた焼結鉱の組織構造は、溶融凝固部に粗大気孔が残存し、未溶融鉄鉱石粒子中に大きな亀裂が存在する脆弱構造となり、成品歩留および生産性が低下し、焼結鉱の冷間強度(SI)や耐低温還元粉化性(RDI)も低下する。もしくは、ライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液が生成しても、その融液量は少ないため、焼結鉱の充分な強度が得られなくなる。
また、焼結鉱中のスラグ量を充分に低減できず、もしくは、充分な強度が得られないため、微粉炭多量吹き込み高炉操業において、強度を維持しつつ、通気・通液性を改善し、焼結鉱石の被還元性(RI)を向上する効果を充分に得ることは困難となる。
したがって、本発明において、焼結用原料全体の塩基度(CaO/SiO2)が0.7〜1未満になるように、鉄含有原料および副原料を配合する。
焼結用原料全体の塩基度(CaO/SiO2)の調整は、鉄含有原料および副原料のそれぞれに含有するCaO量およびSiO2量の各合計量から塩基度(CaO/SiO2)を求め、この値が上記範囲となるように、鉄含有原料および副原料のいずれかまたは両方の配合パターンを調整することで行うことができる。
ここで、鉄含有原料とは、鉄鉱石および返鉱や、製鉄プロセスで発生する鉄粉含有ダスト、スケールなどの鉄を多く含有する原料を意味し、副原料は、石灰石などのCaO含有原料、蛇紋岩や珪石などのSiO2含有原料などを意味するものである。これら鉄含有原料および副原料の種類は、本発明の要旨および目的を逸脱しない限り、特に限定する必要はない。
[炭材の添加量]
焼結用原料に対する添加割合で、炭材の添加量が5質量%未満になると、焼結時に還元性雰囲気とすることができず、Fe23の還元によりFeOを生成し、低融点のライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液を生成することが困難となる。
また、炭材の添加量が過度に低くなると、焼結時の加熱温度が低くなり過ぎるため、仮に、ライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液が生成しても、その融液量は過度に少なくなり焼結鉱の強度が得られなくなる。
その結果、高結晶水含有鉱石の多量配合焼結時には、カルシウムシリケート(CaO−SiO2−Fe23)系融液が生成しやすくなり、鉄鉱石周囲で発生する融液量が多くなるため、高結晶水の消失により鉄鉱石中に生じた粗大亀裂内への融液浸入による急激な同化(溶融)反応を充分に抑制することができない。
そのため、得られた焼結鉱の組織構造は、溶融凝固部に粗大気孔が残存し、未溶融鉄鉱石粒子中に大きな亀裂が存在する脆弱構造となり、成品歩留および生産性が低下し、焼結鉱の冷間強度(SI)や耐低温還元粉化性(RDI)も低下する。もしくは、ライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液が生成しても、その融液量は少ないため、焼結鉱の充分な強度が得られなくなる。
また、焼結鉱中のスラグ量を充分に低減できず、もしくは、充分な強度が得られないため、微粉炭多量吹き込み高炉操業において、強度を維持しつつ、通気・通液性を改善し、焼結鉱石の被還元性(RI)を向上する効果を充分に得ることは困難となる。
したがって、本発明において、焼結用原料に対する添加割合で、炭材の添加量を5質量%以上とする。
ここで、炭材とは、コークス、無煙炭などの焼結における燃焼反応の燃料を意味する。これら炭材の種類は、本発明の要旨および目的を逸脱しない限り、特に限定する必要はない。
[ライムオリビン系融液]
本発明においては、焼結用原料全体の塩基度(CaO/SiO2)が0.7〜1未満になるように鉄含有原料および副原料を配合し、さらに、炭材を5質量%以上添加し、造粒した後、焼結機で焼結する際に、主としてライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液を生成させることが可能となる。
上述のように、焼結時に、主として、1100〜1200℃の低温域で生成する低融点のライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液を生成させることにより、上記高結晶水含有鉄鉱石の多量配合時に、鉄鉱石周囲に生成する融液量を少量化でき、高結晶水の消失により鉄鉱石中に大きな亀裂が生じても、その亀裂内に溶融が浸入し急激な同化(溶融)反応が起きることを抑制できる。
そのため、成品歩留および生産性を向上し、焼結鉱の冷間強度(SI)や耐低温還元粉化性(RDI)などの品質も良好となる。
また、焼結時に生成したライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液は、少量でも鉄鉱石粒子間の結合を高められるため、焼結鉱の冷間強度(SI)を維持しつつ、焼結鉱中のスラグ量を充分に低減することが可能となる。これに加えて、ライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液は粘性が低いため、焼結鉱組織中の気孔率は増加し、高炉での被還元性に優れた焼結鉱が得られる。
したがって、低燃料比かつ高生産性の微粉炭多量吹き込み高炉操業において、通気・通液性を良好に維持できるスラグ含有量が少なく、被還元性(RI)に優れた焼結鉱を製造できる。
本発明において、焼結時に主としてライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液を生成させるとは、焼結鉱中から無作為抽出して測定される融液相(凝固組織)の平均面積率が70%以上を有するものを意味する。
融液相(凝固組織)の平均面積率の測定方法は、特に限定する必要はないが、例えば、焼結鉱中から約20個を無作為抽出し、さらに、この試料を樹脂埋めして断面を研磨した後、1個の試料から約20箇所について、EPMA分析により観察断面当たりの融液相(凝固組織)の面積率を測定し、これらの平均値から求められる。
[高結晶水含有鉄鉱石]
本発明は、焼結用原料中に、返鉱を除く前記鉄含有原料として、鉄鉱石と副原料の総量に対する割合で、結晶水が3.5質量%以上を含有する鉄鉱石を40質量%以上配合する場合に、特に顕著となる以下の問題を解決できる。
本発明において、結晶水が3.5質量%以上を含有する鉄鉱石としては、例えば、ピソライト、マラマンバなどが挙げられる。これらの鉄鉱石は、鉱石資源として安定して供給が可能でありかつ安価ではあるが、結晶水を多く含有する鉄鉱石であるため、ヘマタイト鉄鉱石などに代表される高品位鉄鉱石に比べて、焼結時の同化特性や造粒性に劣る。
特に、高結晶水含有鉄鉱石の多量配合焼結時には、高結晶水の消失により鉄鉱石中に大きな亀裂が生じ、その亀裂内に溶融が浸入することにより急激な同化(溶融)反応が起きやすい。
この結果、焼結鉱組織構造は、溶融凝固部には粗大気孔が残存し、未溶融鉄鉱石粒子中には大きな亀裂が存在する脆弱構造となり、成品歩留の低下や冷間強度(SI)および低温還元粉化性(RDI)などの品質が劣化する。このような問題は、結晶水が3.5質量%以上を含有する鉄鉱石を40質量%以上配合する場合に顕著となる。
本発明では、上記の高結晶水含有鉄鉱石の多量配合条件での焼結時に、1100〜1200℃の低温域で生成する低融点のライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液を生成させることで融液量を少量化させ、高結晶水の消失により鉄鉱石中に大きな亀裂が生じても、その亀裂内に溶融が浸入し、急激な同化(溶融)反応が起きることを抑制できる。
このため、焼結時の成品歩留および生産性は改善され、焼結鉱の冷間強度(SI)、被還元性(RI)、耐低温還元粉化性(RDI)などの品質は向上できる。
なお、本発明は、焼結用原料中に、返鉱を除く前記鉄含有原料として、上記高結晶水含有鉄鉱石と組み合わせて配合するその他の鉄鉱石について、特に限定する必要はない。
本発明の要旨を逸脱せず、目的を達成する限り、その他の鉄鉱石の種類などは限定する必要はない。また、ここでいうその他の鉄鉱石とは、少なくとも、結晶水が3.5質量%未満である鉄鉱石を意味する。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性および効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
表2に示されるSiO2などの成分組成および結晶水(CW)を含有する鉄鉱石A〜Eと副原料(石灰石、蛇紋岩)と返鉱を、表3に示す配合割合(質量%)で配合し、さらに、焼結用原料に対して、表4に示す添加量でコークスを添加し、造粒して擬似粒子とした後、焼結機を用いて焼結を行った。
なお、焼結用原料の塩基度(CaO/SiO2)は、鉄鉱石と副原料の総量に対する副原料の配合割合を調整して、表4の示すように変化させた。
Figure 0004392302
Figure 0004392302
Figure 0004392302
焼結用原料の造粒条件は、ドラムミキサーで混合を2分間行い、その後、水を添加しながら4分間造粒を行った。造粒時の添加水分は、得られる擬似粒子中の目標水分が7〜8質量%となるように調整した。焼結条件は、吸引負圧1300mmaqで行った。
表2において、鉄鉱石A、B、Eが高結晶水含有鉱石に相当し、表3に示すように、鉄鉱石A、BおよびEの総量が鉄鉱石および副原料の総量に対して50〜60質量%の範囲で配合した。
表4には、焼結用原料の塩基度(CaO/SiO2)、コークス添加量の条件を変えて焼結鉱を製造した各実施例の焼結時の融液相(凝固組織)、成品歩留および生産性、焼結鉱の冷間強度(SI)、被還元性(RI)および耐低温還元粉化性(RDI)の品質特性の測定結果を示す。
溶融相(凝固組織)の測定は、焼結鉱中から約20個を無作で為抽出し、さらに、この試料を樹脂埋めして断面を研磨した後、1個の試料から約20箇所についてEPMA分析を行って,観察断面当たりの融液相(凝固組織)の面積率を測定し、これらの平均値を求めた。
表4に示す各溶融相(凝固組織)は、このようにして求めた焼結鉱の平均面積率が70%以上である溶融相(凝固組織)を示す。
表4において、発明例1および2は、焼結用原料の塩基度(CaO/SiO2)、コークス添加量の条件が本発明で規定した条件範囲内の場合の実施例である。
その結果、ライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液が主体に生成し、その融液量は少量に維持しつつ焼結強度を充分に得ることができたため、高結晶水含有鉄鉱石の急激な同化反応および焼結組織の脆弱化を抑制することができた。
そのため、発明例1および2のいずれにおいても、焼結時の成品歩留および生産性、焼結鉱の冷間強度(SI)、被還元性(RI)および耐低温還元粉化性(RDI)の品質特性は、いずれも優れた結果が得られた。
一方、比較例1および2は、コークス添加量の条件が本発明で規定した条件範囲から低く外れた場合の実施例である。
その結果、カルシウムシリケート(CaO−SiO2−Fe23)系融液が主に生成し、あるいは、ライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液が生成したが、その融液量は極微量であったため、高結晶水含有鉄鉱石の急激な同化反応および焼結組織の脆弱化を抑制することはできなかった。
そのため、焼結時の成品歩留および生産性は低下し、焼結鉱の冷間強度(SI)および耐低温還元粉化性(RDI)も劣化した。
比較例3および4は、焼結用原料の塩基度(CaO/SiO2)が、本発明で規定した条件範囲から低く外れた場合の実施例である。その結果、ライムオリビン(CaO−SiO2−FeO)系融液が生成したが、その融液量は極微量であった。そのため、焼結時の成品歩留および生産性は低下し、焼結鉱の耐低温還元粉化性(RDI)は劣化した。
比較例4は、塩基度(CaO/SiO2)がより低かったために、冷間強度(SI)が大幅に低下した。
比較例5〜7は、焼結用原料の塩基度(CaO/SiO2)が本発明で規定した条件範囲から高く外れた場合の実施例である。
その結果、カルシウムフェライト(CaO−Fe23)系融液やカルシウムシリケート(CaO−SiO2−Fe23)系融液が主体に生成し、融液量が増加したため、高結晶水含有鉄鉱石の急激な同化反応および焼結組織の脆弱化を抑制することはできなかった。
そのため、焼結時の成品歩留および生産性は低下し、焼結鉱の還元性(RI)および冷間強度(SI)のいずれかまたは両方が低下した。
比較例8は、焼結用原料の塩基度(CaO/SiO2)が本発明で規定した条件範囲から高く外れ、コークス添加量の条件が本発明で規定した条件範囲から低く外れた場合の実施例である。
その結果、カルシウムフェライト(CaO−Fe23)系融液が主体に生成し、融液量が増加したため、高結晶水含有鉄鉱石の急激な同化反応および焼結組織の脆弱化を抑制することはできなかった。
そのため,焼結時の成品歩留および生産性は低下し、焼結鉱の耐低温還元粉化性(RDI)および冷間強度(SI)が劣化した。
前述したように、本発明によれば、安定供給でき安価である高結晶水含有鉄鉱石を多量に配合し高炉用焼結鉱を製造する際に、成品歩留、生産性を改善し、かつ、高強度(SI)、高被還元性(RI)および良耐低温還元粉化性(RDI)の品質に優れた高炉用焼結鉱を安定して製造することが可能となり、さらに、低燃料比かつ高生産性の微粉炭多量吹き込み高炉操業において、通気・通液性を良好に維持できるスラグ含有量が少なく、被還元性(RI)に優れた焼結鉱を製造することが可能となる。
したがって、本発明は、鉄鋼産業において利用可能性が大きいものである。

Claims (2)

  1. 高炉用焼結鉱の製造方法において、
    (i)返鉱を除く鉄含有原料として、鉄鉱石と副原料の総量に対する割合で、結晶水が3.5質量%以上を含有する鉄鉱石を40質量%以上配合するとともに、焼結用原料全体の塩基度(CaO/SiO)が0.7〜1未満になるように、鉄含有原料および副原料を配合し、さらに、炭材を5質量%以上添加し、次いで、
    (ii)造粒した後、焼結機で焼結することを特徴とする高炉用焼結鉱の製造方法。
  2. 前記焼結において、融液相(凝固組織)の平均面積率で70%以上のライムオリビン(CaO−SiO−FeO)系融液を生成させることを特徴とする請求項1に記載の高炉用焼結鉱の製造方法。
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