JP6509576B2 - 紫外線吸収剤を含有する組成物 - Google Patents

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本発明は、紫外線吸収剤を含有する組成物に関する。より詳細には、本発明は、UV−A領域の紫外線吸収剤とUV−B領域の紫外線吸収剤を含有する組成物(特に化粧料組成物)に関する。
一般に、日焼け止め化粧料には、UV−A領域(320〜400nm)に散乱効果のある微粒子酸化チタン、酸化セリウム等の紫外線散乱剤とベンゾフェノン系化合物、パラアミノ安息香酸系化合物、ケイ皮酸系化合物等のUV−B領域(280〜320nm)の紫外線吸収剤とが配合されたもの(特許文献1参照)や、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンやジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル等のUV−A領域の紫外線吸収剤とベンゾフェノン系化合物、パラアミノ安息香酸化合物、ケイ皮酸系化合物等のUV−B領域の紫外線吸収剤とが配合されたもの(特許文献2参照)等がある。
UV−A領域の有機紫外線吸収剤を配合した製品では、分散剤としてカルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシポリマー等が用いられているが(特許文献2参照)、UV−A領域の有機紫外線吸収剤の多くは常温で固形又はペースト状であり、これらを含んだ日焼け止め化粧料はべたつき感を生じる場合があり、使用感の点で満足できるものではない。
特開2002−326906号公報 特開2011−046670号公報
本発明の目的は、UV−A領域の有機紫外線吸収剤とUV−B領域の有機紫外線吸収剤を含有する組成物において、従来のカルボキシビニルポリマーやアルキル変性カルボキシビニルポリマーを使用した場合に比べ、更に乳化安定性に優れ、コクのある粘性を有しながら、さっぱりした軽い使用感の組成物を提供することにある。
本発明者らは、UV−A領域の有機紫外線吸収剤とUV−B領域の有機紫外線吸収剤を含有する組成物において、特定のポリアルキレンオキシド変成物及び水溶性架橋剤によって架橋されたエチレン性不飽和カルボン酸単量体の重合体を使用することによって、乳化安定性に優れ、皮膚に適用した際に(1)高級感のあるコクのある粘性と(2)さっぱりした軽い使用感の相反する性質を併せ持つ組成物が得られることを見出し、さらに検討を重ねて本発明に至った。
すなわち本発明は、例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.
(A):UV−A領域の紫外線吸収剤と
(B):UV−B領域の紫外線吸収剤と
(C):ポリアルキレンオキシド化合物、ジオール化合物、及びジイソシアネート化合物を反応させて得られるポリアルキレンオキシド変成物と
(D):水溶性架橋剤によって架橋された、エチレン性不飽和カルボン酸単量体の重合体と
を含有する組成物。
項2.
(C)と(D)を質量比(C):(D)=20:80〜60:40の割合で含有する項1に記載の組成物。
項3.
ポリアルキレンオキシド化合物が、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体、エチレンオキシド/ブチレンオキシド共重合体、プロピレンオキシド/ブチレンオキシド共重合体、及びエチレンオキシド/プロピレンオキシド/ブチレンオキシド共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、項1又は2に記載の組成物。
項4.
ジオール化合物が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及び1,9−ノナンジオールからなる群より選択される少なくとも1種である、項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
項5.
ジイソシアネート化合物が、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ−ト(HMDI)、3−イソシアナ−トメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネ−ト(IPDI)、1,8−ジメチルベンゾール−2,4−ジイソシアネート、及び2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)からなる群より選択される少なくとも1種である、項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
項6.
エチレン性不飽和カルボン酸単量体が、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選ばれた少なくとも1種である、項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
項7.
化粧料組成物である、項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
本発明によれば、乳化安定性が向上し、皮膚に適用した際に、従来のカルボキシビニルポリマーやアルキル変性カルボキシビニルポリマーを使用した場合よりも更にさっぱりした軽い使用感と高級感のあるコクのある粘性を与える組成物を提供することができる。よって、当該組成物は、例えば化粧料(特に日焼け止め化粧料)や医薬として(あるいはそれらの原材料として)有用である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る組成物は、(A)UV−A領域の紫外線吸収剤と(B)UV−B領域の紫外線吸収剤と(C)ポリアルキレンオキシド化合物、ジオール化合物、及びジイソシアネート化合物を反応させて得られるポリアルキレンオキシド変成物と(D)水溶性架橋剤によって架橋された、エチレン性不飽和カルボン酸単量体の重合体とを含有する。
本発明に用いる(A)UV−A領域の紫外線吸収剤としては、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンなどが挙げられる。中でも、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンが好ましい。これらのUV−A領域の紫外線吸収剤は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、(B)UV−B領域の紫外線吸収剤としては、例えばオクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート等の桂皮酸系紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)モノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAメチルエステル等のパラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤;3−(4−メチルベンジリデン)カンファー、3−ベンジリデン−d1−カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、オクチルトリアゾン、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤が挙げられる。中でも、オクチル−p−メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート、4−メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシル、ともいう)が好ましい。UV−B領域の紫外線吸収剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に用いる(C)ポリアルキレンオキシド変成物としては、ポリアルキレンオキシド化合物、ジオール化合物、及びジイソシアネート化合物を反応させて得られる樹脂が好ましい。
前記ポリアルキレンオキシド化合物としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体、エチレンオキシド/ブチレンオキシド共重合体、プロピレンオキシド/ブチレンオキシド共重合体、及びエチレンオキシド/プロピレンオキシド/ブチレンオキシド共重合体等を例示できる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、ここでの「/」は各オキシドの共重合体であることを示すため用いた記号である。例えば、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を表す。
特に制限はされないが、数平均分子量5000〜50000のポリアルキレンオキシド化合物が好ましく、数平均分子量10000〜30000のポリアルキレンオキシド化合物がより好ましい。
また、エチレンオキシド基を90質量%以上有するポリアルキレンオキシド化合物が好ましく、エチレンオキシド基を95質量%以上有するポリアルキレンオキシド化合物がより好ましい。
前記ジオール化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及び1,9−ノナンジオール等が例示できる。これらのジオール化合物の中でも、エチレングリコール及び/又は1,4−ブタンジオールが好適に用いられる。これらのジオール化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に制限されないが、前記ジオール化合物の使用割合は、前記ポリアルキレンオキシド化合物1モルに対して、好ましくは0.8〜2.5モル、より好ましくは1.0〜2.0モルである。なお、ポリアルキレンオキシド化合物のモル数は、その質量を数平均分子量で除することにより求めることができる。
前記ジイソシアネート化合物としては、同一分子内にイソシアネート基(−NCO)を2個有する化合物であれば特に限定されず、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ−ト(HMDI)、3−イソシアナ−トメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネ−ト(IPDI)、1,8−ジメチルベンゾール−2,4−ジイソシアネート、及び2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)等が挙げられる。これらのジイソシアネート化合物の中でも、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ−ト(HMDI)および1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)が好適に用いられる。これらのジイソシアネート化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ポリアルキレンオキシド化合物、ジオール化合物、及びジイソシアネート化合物のそれぞれの使用割合は、特に制限されないが、ポリアルキレンオキシド化合物の末端水酸基およびジオール化合物の水酸基の合計モル数に対する、ジイソシアネート化合物のイソシアネート基のモル数の比[R値=(−NCO基/−OH基)]が、好ましくは0.7〜1.2程度、より好ましくは0.8〜1.05程度である。
ポリアルキレンオキシド化合物、ジオール化合物、及びジイソシアネート化合物を反応させる方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、これらをトルエン、キシレン、又はジメチルホルムアミド等の反応溶媒に溶解あるいは分散させて反応させる方法;粉末状または固体状の各原料を均一に混合した後、所定の温度に加熱して反応させる方法等が挙げられる。工業的実施の見地からは、各原料を溶融状態で連続的に供給し多軸押出機中で混合、反応させる方法が好ましい。この場合、前記反応の温度としては、70〜210℃であることが好ましい。
また、ポリアルキレンオキシド変性物を製造する際、反応を促進させる観点から、反応系内に、触媒を添加してもよい。例えば、触媒として、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、2−エチルヘキサン酸スズ、トリエチレンジアミン等を適当量添加することができる。
本発明に用いる(D)水溶性架橋剤によって架橋された、エチレン性不飽和カルボン酸単量体の重合体は、吸水性であることが好ましく、吸水性樹脂であり得る。つまり、(D)は、好ましくは水溶性架橋剤によって架橋された、エチレン性不飽和カルボン酸単量体の重合体を含む吸水性樹脂であり、より好ましくは当該重合体からなる吸水性樹脂である。
(D)におけるエチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、水溶性エチレン性不飽和カルボン酸単量体が好ましく、具体的には、例えばアクリル酸、メタクリル酸等が好ましく挙げられる。エチレン性不飽和カルボン酸単量体は、1種単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。本発明においてはエチレン性不飽和カルボン酸のカルボキシル基をアルカリにより中和することにより、得られる重合体の中和度を容易に調整することができる。本発明において、中和度とはエチレン性不飽和カルボン酸のカルボキシル基の総モル数に対する中和された基のモル数の割合を言う。中和に用いられるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、ジイソプロピルアミン、アンモニア、等が挙げられる。中和の方法としては特に限定されず、例えば、予めエチレン性不飽和カルボン酸単量体を中和する方法、重合により得られた重合体を中和する方法等が挙げられる。
また、(D)における水溶性架橋剤としては、重合性不飽和基及び/又は反応性官能基を2個以上有する化合物が好ましく挙げられる。反応性官能基は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体が有するカルボキシル基と反応して、架橋構造を形成し得る官能基である。その具体例としては、グリシジル基、イソシアネート基が挙げられる。2個以上のグリシジル基を有する水溶性架橋剤の例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル及びポリエチレングリコールジグリシジルエーテルが挙げられる。2個以上の重合性不飽和基を有する水溶性架橋剤の例としては、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート及び水溶性ショ糖アリルエーテルが挙げられる。水溶性架橋剤は1種単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。中でも水溶性ショ糖アリルエーテルが好ましく用いられる。
水溶性架橋剤として用いる水溶性ショ糖アリルエーテルのエーテル化度は、好ましくは2.0〜3.5、より好ましくは2.2〜3.2である。水溶性ショ糖アリルエーテルのエーテル化度が低いと、架橋反応に関わる官能基であるアリル基が不足して、架橋反応が効果的に進行し難くなる傾向がある。水溶性ショ糖アリルエーテルのエーテル化度が高いと、水に対する溶解性が低下するため、水相中においてショ糖アリルエーテルとエチレン性不飽和カルボン酸単量体との架橋反応が進行し難くなる傾向がある。このエーテル化度は、ショ糖に対するアリルエーテル基のモル比の平均値である。エーテル化度は、ショ糖アリルエーテル中に残存する水酸基を、ピリジン中で無水酢酸と反応させ、このとき消費される無水酢酸の量から算出することができる。
水溶性ショ糖アリルエーテルは、例えば、ショ糖水性液に触媒の水酸化ナトリウムを加え、ショ糖をアルカリショ糖に転化した後、臭化アリルを滴下してエーテル化を行う方法により得ることができる。このとき、臭化アリルの量を、ショ糖に対して好ましくは2〜6倍モル、より好ましくは2〜5倍モルの範囲に調整することにより、効率的に水溶性ショ糖アリルエーテルを得ることができる。エーテル化の反応温度は、例えば80℃程度である。通常、臭化アリルの滴下後3時間程度で反応が完結する。反応液から分離した水相にアルコールを添加し、析出する塩類を濾別した後、余分なアルコールと水分を留去させることにより、水溶性ショ糖アリルエーテルを回収することができる。
(D)水溶性架橋剤によって架橋された、エチレン性不飽和カルボン酸単量体の重合体は、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸単量体を、水溶性架橋剤の存在下で懸濁重合法により重合させる工程を含む方法により得ることができる。懸濁重合法のなかでも、エチレン性不飽和カルボン酸単量体、水溶性架橋剤及び水を含む水相の液滴を疎水性溶媒中に分散させながら重合反応を行う逆相懸濁重合法が好ましい。
逆相懸濁重合に用いられる疎水性溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素及び芳香族炭化水素から選ばれる少なくとも1種の石油系炭化水素溶媒が用いられる。脂肪族炭化水素としては、n−ペンタン、n−ヘキサン及びn−ヘプタン等が挙げられる。脂環式炭化水素としては、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサン等が挙げられる。芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン及びキシレン等が挙げられる。特に、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン及びトルエンから選ばれる少なくとも1種の疎水性溶媒が、工業的な汎用溶媒として好適に使用される。疎水性溶媒の比率は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体等を含む水相100質量部に対して、例えば100〜200質量部である。
逆相懸濁重合の際、エチレン性不飽和カルボン酸単量体等を含む水相、又は前記疎水性溶媒は、界面活性剤及びラジカル開始剤等の他の成分を含んでいてもよい。
界面活性剤は、主に重合中の懸濁状態を安定化させるために用いられる。界面活性剤は、逆相懸濁重合において通常用いられるものであれば特に限定されない。好ましくは、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、変性ポリエチレンワックス、変性ポリプロピレンワックス、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、セルロースエーテル(ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース等)、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩から選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤が用いられる。
界面活性剤の量は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体に対して好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。界面活性剤の量が少ないと重合の際の懸濁状態の安定性に問題が生じる可能性があり、界面活性剤の量が多いと経済的に不利となる傾向がある。
ラジカル開始剤は、通常のラジカル重合に用いられるものであれば特に限定されないが、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム及びアゾ系開始剤などが好適に使用される。例えば、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩をラジカル開始剤として用いることができる。
ラジカル開始剤の量は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体に対して好ましくは0.01〜0.5質量%、より好ましくは0.02〜0.2質量%である。ラジカル開始剤の量が少ないと重合反応が進行し難くなったり、反応に長時間が必要となったりする傾向がある。ラジカル開始剤の量が多くなると、生成する重合体の鎖長が短くなって、吸水性樹脂の水性液の粘度が低下する傾向がある。
逆相懸濁重合の際、エチレン性不飽和カルボン酸単量体等を含む液滴のサイズは、得られるポリマー粒子のサイズと密接な関係がある。反応容器及び製造スケール等の条件により異なるが、例えば2Lのフラスコを反応容器として用いた場合、撹拌速度800〜1000回転/分の条件で逆相懸濁重合を行うことにより、適当なサイズのポリマー粒子を得ることができる可能性が高い。このように、重合反応時の撹拌速度を調整することで、ポリマー粒子のサイズを制御することができる。このようにして、好ましくは中位粒子径5〜30μm程度の吸水性樹脂粒子を得ることができる。このようにして得られたポリマー粒子の形状は球状であり、化粧品等の水性液中においても保持されるためこれを用いた化粧料において、種々の特性や触感・使用感によい影響を及ぼすと考えられる。
重合反応のその他の諸条件、例えばラジカル開始剤の量、重合反応温度、反応時間等も適宜調整される。重合反応温度は、例えば50〜80℃であり、反応時間は、例えば30分〜3時間である。例えば2Lのフラスコを反応容器として用いる場合、その浴温を60℃に調整して重合反応を開始させることができる。この場合、重合反応の開始は、反応容器内の温度が重合熱で70℃程度に上昇することから確認できる。その後、30分〜3時間程度の熟成反応を行うことで、通常は重合反応が完結する。熟成時間が、それより短いと反応が充分に完了せず、残存するエチレン性不飽和カルボン酸単量体が多くなることがある。熟成反応後、例えば浴温を上昇させて反応容器内の水及び石油系炭化水素溶媒を留去させることで、生成物を取得することができる。
本発明の組成物に含有される上記成分(A)〜(D)の含有量については、本発明の効果を損なわない範囲で適宣設定することができる。
特に本発明の効果を好ましく発揮できるという観点から、(C)と(D)が質量比で(C):(D)=20:80〜60:40の割合で含まれることが好ましく、20:80〜50:50の割合で含まれることがより好ましい。
また、(A)及び(B)については、それぞれ紫外線吸収効果が奏される範囲で組成物に配合されればよい。例えば(A)と(B)が、質量比で(A):(B)=30:70〜70:30の割合で含まれることが好ましく、(A):(B)=40:60〜60:40の割合で含まれることがより好ましい。また、組成物全体に対して、(A)は1質量%以上含まれることが好ましく、1〜15質量%程度がより好ましく、2〜10質量%程度がさらに好ましい。組成物全体に対して、(B)は1質量%以上含まれることが好ましく、1〜15質量%程度がより好ましく、2〜10質量%程度がさらに好ましい。
なお、本明細書において、本発明の組成物が含む各成分についての含有量、含有割合の数値は、吸水性の成分に関しては吸水していないときの値(乾燥質量換算値)を表す。
また、本発明の組成物は化粧料組成物として好ましく用いられる。化粧料組成物として用いる場合、特に日焼け止め化粧料組成物として好ましく用いられる。化粧料の形態は、特に限定されないが、例えば、化粧水、乳液、美容液、クリーム、クリームパック、ジェルクリーム等が例示できる。クリーム、乳液、ジェルクリーム等の乳化系化粧料として本実施形態に係る化粧料を用いると、よれを生じることなく、コクのある粘性に加え、さっぱり感及び軽さも付与され、メリットが特に大きい。
化粧料組成物を製造するに当たっては、通常化粧料に用いられる公知の成分をさらに用いることができる。このような成分として、例えば油性成分、保湿剤、界面活性剤、増粘剤などが挙げられる。
一般的には、水中油型乳化化粧料は、水相と油相を60℃前後に加熱溶解し、ホモミキサーで乳化した後、撹拌しながら冷却する工程で製造される。成分(C)及び(D)は水中油型乳化化粧料のレオロジーコントロール剤及び紫外線吸収剤の乳化安定剤として機能する。(C)及び(D)の合計配合量は、一般的な乳液では全成分に対し例えば0.1〜0.3質量%、一般的なクリームでは例えば0.2〜2質量%程度である。一般的に1質量%以上配合すると、べたつき、よれを生じるおそれが高まる。しかし、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、美白剤等を配合したような製品については、所望の粘性を得る観点から、成分(C)及び(D)を0.5〜2質量%配合することが好ましい。
化粧料に用いる油性成分は、特に限定されないが、肌への質感、馴染み、外観、滑り性等を考慮して、天然系オイル、シリコーン系オイル及びエステル油等であってもよい。
天然系オイルとしては、例えば、流動パラフィン等のパラフィン系炭化水素、オリーブオイル、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、ホホバ油、オレンジラフィー油、ミツロウ、ラノリン、ミネラルオイル、及びスクワラン等が挙げられる。
シリコーン系オイルとしては、例えば、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状メチルシロキサン、及びシリコーンポリエーテルコポリマー等の変性シリコーンオイル等が挙げられる。
エステル油としては、各種脂肪酸エステルが挙げられる。例えば、オレイン酸、エルカ酸、ミリスチン酸、リシノレイン酸等の各脂肪酸のオクチルドデシルエステルが好適である。
これらの油性成分は、それぞれ単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
保湿剤は、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビット、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジグリセリン、マンニトール及びポリオキシエチレンメチルグリコシド等から適宣選ばれる。
界面活性剤は、ノニオン性のモノステアリン酸グリセリン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステル等が使用されることが多い。ただし、アニオン性、カチオン性又は両性の界面活性剤を使用することもできる。
本発明の化粧料は更に、増粘剤として、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム等の多糖類系水溶性高分子、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマーを含有してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<ポリアルキレンオキシド変成物の製造>
(製造例1)
80℃に保温された攪拌機を備えた貯蔵タンクaに、十分に脱水した数平均分子量20000のポリエチレンオキシド100質量部、1,4−ブタンジオール0.9質量部およびジオクチルスズジラウレート0.1質量部の割合で投入し、窒素ガス雰囲気下で攪拌して均一な混合物とした。これとは別に、30℃に保温された貯蔵タンクbにジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを投入し、窒素ガス雰囲気下で貯蔵した。
定量ポンプを用いて、貯蔵タンクaの混合物を500g/分の速度にて、貯蔵タンクbのジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを19.4g/分の速度にて、110〜140℃に設定した2軸押出機に連続的に供給し(R値(−NCO基/−OH基)=1.00)、押出機中で混合して反応を行い、押出機出口からストランドを出し、ペレタイザーによりペレット化し、ポリアルキレンオキシド変性物を得た。
<水溶性ショ糖アリルエーテルの合成>
(製造例2)
1000mL容のセパラブルフラスコに撹拌機、還流冷却管及び滴下ロートを取り付けた。このセパラブルフラスコの中で、水144gに水酸化ナトリウム48g(1.2モル)を溶解した。そこにショ糖136.8g(0.4モル)を加え、70〜85℃で120分間撹拌して、アルカリショ糖水溶液を調製した。このアルカリショ糖水溶液に対して、臭化アリル145.2g(1.2モル)を、70〜85℃で1.5時間かけて滴下し、その後、80℃で3時間熟成して、ショ糖をアリルエーテル化した。冷却後、水440gを添加し、分液ロートで余分な油分を分離して、粗ショ糖アリルエーテル水溶液を得た。この粗ショ糖アリルエーテル水溶液に塩酸を加えてpHを6〜8に調整した後、ロータリーエバポレーターを用いて、水溶液の質量が480gになるまで水分を除去した。そして、エタノール200gを添加して副生成物の臭化ナトリウム等の塩類を析出させ、析出物を濾別により水溶液から除去した。さらにエバポレーターを用いて水溶液から余分な水分を除去し、エーテル化度2.4の精製された水溶性ショ糖アリルエーテル166gを得た。
<水溶性架橋剤によって架橋された、エチレン性不飽和カルボン酸単量体の重合体(吸水性樹脂)の合成>
(製造例3)
500mL容のセパラブルフラスコに撹拌機、還流冷却管及び滴下ロートを取り付けた。このセパラブルフラスコの中にアクリル酸72g及び水を入れ、80質量%のアクリル酸水溶液90gを調製した。アクリル酸水溶液を冷却しながら、30質量%の水酸化ナトリウム水溶液54gを滴下して、水溶液を中和した。さらにイオン交換水56gと、架橋剤として製造例2の水溶性ショ糖アリルエーテル0.32g(アクリル酸水溶液に対して0.35質量%)と、開始剤としての2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩(和光純薬工業株式会社製 V−50)0.04gとを加えて、エチレン性不飽和カルボン酸単量体水溶液を調製した。
これとは別に、撹拌機、還流冷却管、滴下ロート及び窒素ガス導入管を取り付けた2Lのセパラブルフラスコにn−ヘプタン330gを入れ、さらに界面活性剤であるソルビタンモノステアレート(日油株式会社製、ノニオンSP-60R)2.7gを加え、これをn−ヘプタンに分散及び溶解させた。そこに、先に調製したエチレン性不飽和カルボン酸単量体水溶液を加えた。反応容器内の雰囲気、原料および溶媒中に存在している酸素を除去するために溶液中に窒素ガスを吹き込んで系内を窒素置換しながら、浴温を60℃に保持して、撹拌速度1000回転/分で撹拌して、1時間かけて逆相懸濁重合法により重合を行った。重合終了後、水およびn−ヘプタンを留去して、アクリル酸及びそのナトリウム塩の重合体であって、水溶性ショ糖アリルエーテルによって架橋された重合体である吸水性樹脂の粉末90gを得た。
<カルボキシビニルポリマーの合成>
(製造例4)
撹拌機、温度計、窒素吹き込み管及び冷却管を取り付けた500mL容の四つ口フラスコに、アクリル酸45g(0.625モル)、ペンタエリトリトールアリルエーテル0.27g、ノルマルヘキサン150g及び2,2’−アゾビスメチルイソブチレート0.081g(0.00035モル)を仕込んで、反応液を調製した。反応液を撹拌して各原料を均一に混合した後、反応容器の上部空間、原料及び溶媒中に存在している酸素を除去するために溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、反応液を60〜65℃に保持して4時間反応させた。反応終了後、生成したスラリーを90℃に加熱して、ノルマル−ヘキサンを留去し、さらに、110℃、10mmHgにて8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末状のカルボキシビニルポリマー42gを得た。
<アクリル酸/メタクリル酸アルキルエステル共重合体の合成>
(製造例5)
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管および冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに、アクリル酸45g(0.625モル)、アルキル基の炭素数が18〜24であるメタクリル酸アルキルエステルとしてのブレンマーVMA70(日本油脂株式会社製:メタクリル酸ステアリルが10〜20重量部、メタクリル酸エイコサニルが10〜20重量部、メタクリル酸ベヘニルが59〜80重量部およびメタクリル酸テトラコサニルの含有量が1重量部以下の混合物)1.125g、ペンタエリトリトールアリルエーテル0.135g、ノルマルヘキサン150gおよび2,2’−アゾビスメチルイソブチレート0.081g(0.00035モル)を仕込んだ。引き続き、均一に攪拌、混合した後、反応容器の上部空間、原料および溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、60〜65℃に保持して4時間反応させた。反応終了後、生成したスラリーを90℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、さらに、110℃、10mmHgにて8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末状のアクリル酸/メタクリル酸アルキルエステル共重合体44gを得た。
<化粧料:日焼け止めクリームの調製>
(実施例1)
以下の成分1〜3の60℃混合液に成分4〜6を添加した後、ホモミキサーで分散させながら、あらかじめ調製しておいた下記成分7〜13の60℃均一混合液を加え、ホモミキサー(13000rpm、5分)で乳化し、日焼け止めクリームを調製した。なお以下の各成分量を示す%は、調製される日焼け止めクリームを100%としたときの質量%を示す。
油相
1.流動パラフィン 10%
2.ミリスチン酸イソプロピル 10%
3.サリチル酸エチルヘキシル 5%
4.4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 5%
5.ポリアルキレンオキシド変性物(15%エタノール溶液) 0.2%
6.吸水性樹脂(製造例3で調製したもの) 0.2%
水相
7.ポリソルベート60 3%
8.グリセリン 5%
9.ブチレングリコール 5%
10.エタノール 5%
11.メチルパラベン 0.5%
12.6%水酸化ナトリウム (pH=6) 適量
13.精製水 残余
(実施例2)
実施例1に於いて、ポリアルキレンオキシド変成物を0.12%、吸水性樹脂を0.28%に変更したこと以外は実施例1と同様の操作により、日焼止めクリームを調製した。
(比較例1)
実施例1に於いて、ポリアルキレンオキシド変成物を製造例5で得られたアクリル酸/メタクリル酸アルキルエステル水溶性共重合体0.15%に、吸水性樹脂を0.15%に変更したこと以外は実施例1と同様の操作により、日焼け止めクリームを調製した。
(比較例2)
実施例1に於いて、ポリアルキレンオキシド変成物を0%に変更したこと以外は実施例1と同様の操作により、日焼け止めクリームを調製した。
(比較例3)
実施例1に於いて、ポリアルキレンオキシド変成物を0%、吸水性樹脂を0%、カルボキシビニルポリマーを0.2%に変更したこと以外は実施例1と同様の操作により、日焼け止めクリームを調製した。
<化粧料の特性評価>
実施例1、2及び比較例1〜3で得られた日焼け止めクリームについて、コクのある粘性、触感、及び粘度を以下の方法により評価した。結果を表1に示した。評価は以下の各評価の平均点の合計が18点以上を◎、15点以上〜18点未満を○、15点未満を×とした。
<コクのある粘性>
男女各5人計10人の試験者によって、コクのある粘性について、適量の化粧料を手の甲に塗付し、目視により相対評価した。評価は、比較例3を基準の3点とし、1〜5点の5段階評価で行った。評価は10人の平均とした。
<触感>
男女各5人計10人の試験者によって、触感(さっぱり感、軽さ、伸び)について、適量の化粧料を手の甲に塗付し、指で伸ばした時のさっぱり感および軽さ、伸びを質感として評価した。評価は、比較例3を基準として3点とし、1〜5点の5段階評価で行った。評価は10人の平均とした。
<粘度>
以下の測定条件でレオメーターによる定常流粘度測定を行ない、せん断速度4[1/s]の粘度を測定した。(B型粘度計 20rpm相当のせん断速度。)
測定条件
レオメーター:TAインスツルメント製AR−2000ex
ジオメトリー:60mm パラレルプレート
ギャップ:300μm
せん断速度:0.001〜1000 [1/s]
測定温度:25℃
結果を表1に示す。なお、表1の「増粘剤」欄の括弧内の数値は、増粘剤として用いた各成分の質量比を表す。
Figure 0006509576
表1に示すように、ポリアルキレンオキシド変成物と吸水性樹脂を併用した実施例1、2によれば、UV−A領域の紫外線吸収剤とUV−B領域の紫外線吸収剤とを含有する化粧料においても、コクのある粘性を有するさっぱりした軽い触感の良好な日焼け止め化粧料が得られた。ポリアルキレンオキシド変成物と吸水性樹脂の併用の効果が明確に化粧料に反映されていることが判る。

Claims (6)

  1. (A):UV−A領域の紫外線吸収剤と
    (B):UV−B領域の紫外線吸収剤と
    (C):ポリアルキレンオキシド化合物、ジオール化合物、及びジイソシアネート化合物を反応させて得られるポリアルキレンオキシド変成物と
    (D):水溶性架橋剤によって架橋された、エチレン性不飽和カルボン酸単量体の重合体と
    を含有する化粧料組成物。
  2. (C)と(D)を質量比(C):(D)=20:80〜60:40の割合で含有する請求項1に記載の化粧料組成物。
  3. ポリアルキレンオキシド化合物が、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体、エチレンオキシド/ブチレンオキシド共重合体、プロピレンオキシド/ブチレンオキシド共重合体、及びエチレンオキシド/プロピレンオキシド/ブチレンオキシド共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の化粧料組成物。
  4. ジオール化合物が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及び1,9−ノナンジオールからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧料組成物。
  5. ジイソシアネート化合物が、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ−ト(HMDI)、3−イソシアナ−トメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネ−ト(IPDI)、1,8−ジメチルベンゾール−2,4−ジイソシアネート、及び2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化粧料組成物。
  6. エチレン性不飽和カルボン酸単量体が、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選ばれた少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧料組成物。
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