JP6509443B2 - 冷凍菓子用ミックスおよびそれを使用した冷凍菓子 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍菓子用ミックスおよびそれを使用した冷凍菓子に関する。
アイスクリーム類に代表される冷凍菓子(冷菓)は、水と、固形分として、脂肪分、乳成分、糖類、乳化剤、安定剤などを含有する。アイスクリーム類の製造では、まず、これらを混合乳化して水中油型の液状のミックスを調製する。次に、得られたミックスを必要に応じて含気しながらフリージングする。その後、フリージングされた含気ミックスを冷凍状態で硬化する。一般にアイスクリーム類は、涼をとるために、暑い夏季に消費が増加する。したがって、アイスクリーム類は、冷たいだけではなく、食したときの速やかな口どけが重要である。
アイスクリーム類には、口どけが非常によいヤシ油がよく使用される。ヤシ油以外にも、例えば、特開昭57−36943号公報には、口どけや保形性を考慮して、ヤシ油とパーム油の混合油が提案されている。また、特開平8−298934号公報には、ラウリン系油脂とSUS型油脂の混合油が提案されている。しかしながら、近年、アイスクリーム類は、冬季に暖かい室内で食されるなど、一年を通して消費されるようになってきた。冬季の場合、夏季とは異なり、速やかな口どけのアイスクリーム類よりも、とけるまでにある程度のボディー感があり、また、濃厚感があるアイスクリーム類が求められる。しかしながら、ボディー感を高めるためにオーバーランを低くすると、アイスクリーム類の匙どおりが悪くなる。特に冬季では、暖かい室内で食されるとしても、匙どおりのよい軟らかさになるまでに時間がかるという難点があった。
特開昭57−36943号公報 特開平8−298934号公報
したがって、ボディー感があり、匙どおりのよい冷凍菓子の開発が望まれていた。
本発明の課題は、ボディー感があり、匙どおりのよい冷凍菓子、および当該冷凍菓子用のミックスを開発することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、冷凍菓子用ミックスの油脂中に、従来にはない多量のHHHを含有させ、必要に応じて、その他特定のトリグリセリドを特定量含有させることにより、上記課題が解決することを見出した。これにより、本発明は完成された。
すなわち、本発明は以下の冷凍菓子用ミックスおよび冷凍菓子を提供する。
[1]油脂中に、HHHを9〜32質量%含有する、冷凍菓子用ミックス
(ただし、HおよびHHHは、
H:炭素数が16以上の飽和脂肪酸、
HHH:1分子のグリセリンに3分子のHが結合したトリグリセリド、
を意味する)。
[2]上記HHHに占めるPPPの割合(PPP/HHH)が、60質量%以上である、[1]の冷凍菓子用ミックス
(ただし、PおよびPPPは、
P:パルミチン酸、
PPP:トリパルミチン、
を意味する)。
[3]上記油脂が、さらに、H2Uを18〜42質量%および/またはHU2を7〜41質量%含有する、[1]または[2]の冷凍菓子用ミックス。
(ただし、U、H2U、およびHU2は、
U:炭素数が16以上の不飽和脂肪酸、
H2U:1分子のグリセリンに2分子のHと1分子のUが結合したトリグリセリド、
HU2:1分子のグリセリンに1分子のHと2分子のUが結合したトリグリセリド、
を意味する)。
[4]上記油脂を構成する脂肪酸Hの全量に占めるPの割合(P/H)が、70質量%以上である、[1]〜[3]の何れか1つの冷凍菓子用ミックス。
[5]油脂中に、パームステアリンを40〜90質量%含む、[1]〜[4]の何れか1つの冷凍菓子用ミックス。
[6]油脂中に、液体油を5〜70質量%含む、[1]〜[5]の何れか1つの冷凍菓子用ミックス。
[7][1]〜[6]の何れか1つの冷凍菓子用ミックスが、フリージングされた状態にある、冷凍菓子。
本発明により、ボディー感があり、匙どおりのよい、冷凍菓子を提供できる。また、当該冷凍菓子用のミックスを提供できる。
本発明の冷凍菓子用ミックスは、油脂中に、HHHを9〜32質量%含有する。ここで、Hは炭素数が16以上の飽和脂肪酸であり、HHHは1分子のグリセリンに3分子のHがエステル結合したトリグリセリドである。HHHを構成するHは、炭素数が16以上の飽和脂肪酸であれば同一の脂肪酸である必要はなく、任意の組合せでよい。Hは、好ましくは炭素数16〜22の直鎖飽和脂肪酸であり、より好ましくは炭素数16〜18の直鎖飽和脂肪酸である。Hは、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸が挙げられる。HHHは、冷凍菓子用ミックスの油脂中に、好ましくは13〜29質量%含まれ、より好ましくは16〜27質量%含まれる。冷凍菓子用ミックスの油脂中にHHHが上記範囲内で含まれると、当該ミックスをフリージングしたときに、オーバーランが出やすく、かつ、ボディー感のある冷凍菓子が得られる。
上記HHHは、HHHに占めるPPPの割合(PPP/HHH)が、好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上である。HHHに占めるPPPの割合の上限は100質量%であるが、好ましくは95質量%以下であり、より好ましくは85質量%以下である。ここで、Pはパルミチン酸であり、PPPはトリパルミチンである。HHHに占めるPPPの割合が上記範囲内にあると、冷凍菓子用ミックスをフリージングしたときに、オーバーランが出やすく、かつ、ボディー感のある冷凍菓子が得られる。そして、冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂がHHHを多く含有することによる、口どけの悪化が抑制される。
本発明の冷凍菓子用ミックスは、また、油脂中に、好ましくはH2Uを18〜42質量%および/またはHU2を7〜41質量%含有する。ここで、Uは炭素数が16以上の不飽和脂肪酸であり、H2Uは1分子のグリセリンに2分子のHと1分子のUがエステル結合したトリグリセリドであり、HU2は1分子のグリセリンに1分子のHと2分子のUが結合したトリグリセリドである。Uは、好ましくは炭素数16〜22の直鎖不飽和脂肪酸であり、より好ましくは炭素数18の直鎖不飽和脂肪酸である。Uは、例えば、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸が挙げられる。H2Uは、冷凍菓子用ミックスの油脂中に、好ましくは21〜40質量%含まれ、より好ましくは24〜38質量%含まれる。また、HU2は、冷凍菓子用ミックスの油脂中に、好ましくは12〜38質量%含まれ、より好ましくは16〜36質量%含まれる。冷凍菓子用ミックスの油脂中にH2Uおよび/またはHU2が上記範囲内で含まれると、当該ミックスをフリージングしたときに、口どけのよい冷凍菓子が得られる。
本発明の冷凍菓子用ミックスは、冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂を構成する脂肪酸Hの全量に占めるPの割合(P/H)が、好ましくは70質量%以上である。P/Hは、より好ましくは80質量%以上であり、さらに好ましくは85質量%以上である。冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂を構成する脂肪酸Hの全量に占めるPの割合が上記範囲内にあると、冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂がHHHを多く含有することによる、口どけの悪化が抑制される。
本発明の冷凍菓子用ミックスは、冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂を構成する脂肪酸全量に占めるUおよびMの割合(U+M)が、好ましくは33〜70質量%であり、より好ましくは36〜65質量%である。ここで、Mは炭素数6〜12(より好ましくは8〜10)の脂肪酸である。Mは、例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸が挙げられる。冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂を構成する脂肪酸全量に占めるUおよびMの割合が上記範囲内にあると、当該ミックスをフリージングしたときに、口どけのよい冷凍菓子が得られる。
本発明の冷凍菓子用ミックスに使用される油脂は、冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂がHHHを9〜32質量%含有するという条件を満たせば、特に限定されない。食用に適した(必要により、食用に適する程度に精製された)任意の油脂を使用できる。しかし、本発明の冷凍菓子用ミックスの好ましい形態の1つは、油脂中に、パームステアリンを30〜90質量%含有してもよい。ここで、パームステアリンは、パーム油あるいはパーム分別油を原料油脂として、分別により液体部分と固体部分に分けた固体(ステアリン)部分である。冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂に占めるパームステアリンの含有量は、より好ましくは40〜85質量%であり、さらに好ましくは45〜80質量%である、パームステアリンは、また、そのヨウ素価が、好ましくは20〜42であり、より好ましくは24〜38であり、さらに好ましくは26〜36である。パームステアリンのヨウ素価は、ヨウ素価の異なる2種以上のパームステアリンを混合することにより、調整されてもよい。パームステアリンの含有量およびヨウ素価が上記範囲内にあると、冷凍菓子用ミックスをフリージングしたときに、オーバーランが出やすく、かつ、ボディー感のある冷凍菓子が得られる。
本発明の冷凍菓子用ミックスの好ましい形態の1つは、また、油脂中に、ラウリン系油脂を含有してもよい。ここで、ラウリン系油脂は、構成脂肪酸の全量に占めるラウリン酸の含有量が30質量%以上である油脂である。ラウリン系油脂として、例えば、ヤシ油、パーム核油、これらを分別して得られるパーム核オレインおよびパーム核ステアリンなどの分別油、これらを用いたエステル交換により得られる油脂、および、これらの硬化油(例えば、パーム核極度硬化油、パーム核オレイン極度硬化油)が挙げられる。本実施においては、これらラウリン系油脂から選ばれる1種または2種以上を用いてもよい。本発明の冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂は、ラウリン系油脂を、好ましくは5〜70質量%含有し、より好ましくは10〜62質量%含有し、さらに好ましくは15〜55質量%含有する。冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂に占めるラウリン系油脂の含有量が上記範囲内にあると、冷凍菓子用ミックスをフリージングした冷凍菓子の口どけが良くなる。そして、冷凍菓子は適度なコク味が付加される。
本発明の冷凍菓子用ミックスの好ましい形態の1つは、また、油脂中に、10℃で流動性を有する液体である食用油脂を含有してもよい。10℃で液体である食用油脂(液体油)としては、具体的には、大豆油、菜種油、コーン油、ひまわり油、紅花油、胡麻油、綿実油、米油、オリーブ油、落花生油、亜麻仁油、パームオレイン、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)や、これらの油脂の混合油、これらの油脂または混合油の加工油脂(エステル交換油、分別油、水素添加油など)などが挙げられる。液体油は1種または2種以上を用いてもよい。本発明の冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂は、液体油を、好ましくは5〜70質量%含有し、より好ましくは10〜62質量%含有し、さらに好ましくは15〜55質量%含有する。冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂に占める液体油の含有量が上記範囲内にあると、冷凍菓子用ミックスをフリージングした冷凍菓子の口どけが良くなる。
上記液体油は、特に、コーン油、米油、綿実油、太白胡麻油(未焙煎ごま油)、およびオリーブ油を含んでもよい。液体油は、より好ましくは米油および/または綿実油を含み、さらに好ましくは綿実油を含む。綿実油は、綿実白絞油、綿実サラダ油、および綿実ステアリンの何れであってもよい。液体油に占める、上記コーン油、米油、綿実油、太白胡麻油(未焙煎ごま油)、およびオリーブ油から選ばれる1種以上の含有量は、好ましくは55〜100質量%であり、より好ましくは70〜100質量%であり、さらに好ましくは80〜100質量%である。液体油が、上記コーン油、米油、綿実油、太白胡麻油(未焙煎ごま油)、およびオリーブ油から選ばれる1種以上を含むと、冷凍菓子用ミックスをフリージングした冷凍菓子に、ボディー感に調和した好ましいコク味(濃厚感)が加わるという付加的な効果が得られる。特に、綿実油が含まれると、冷凍菓子はコク味が加わるとともに、すっきりとした後味になる。
上記液体油は、また、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、紅花油、および高オレイン酸紅花油を含んでもよい。液体油に占める、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、紅花油、および高オレイン酸紅花油から選ばれる1種以上の含有量は、好ましくは55〜100質量%であり、より好ましくは70〜100質量%であり、さらに好ましくは80〜100質量%である。液体油が、上記ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、紅花油、および高オレイン酸紅花油から選ばれる1種以上を含むと、冷凍菓子用ミックスをフリージングした冷凍菓子は、ボディー感を有するとともに、すっきりとした後味になるという付加的な効果が得られる。
本発明の冷凍菓子用ミックスの好ましい形態の1つは、また、油脂中に、乳脂を含有してもよい。本発明における乳脂は、いわゆる乳脂とその加工品を含む。より具体的には、バター、バターオイルもしくはそれらの分別油、分別油の発酵物、発酵バター、発酵バターオイル、もしくは、それらの分別油などが挙げられる。乳脂は、それらの1種もしくは2種以上を任意に用いることができる。本発明の実施の形態に係わる冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂は、乳脂を、好ましくは2〜50質量%含有し、より好ましくは4〜30質量%含有し、さらに好ましくは5〜20質量%含有する。冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂に占める乳脂の含有量が上記範囲内にあると、冷凍菓子用ミックスをフリージングした冷凍菓子に、好ましいコク味が付与される。
本発明の冷凍菓子用ミックスは、油脂を2〜20質量%含有してもよい。本発明の実施の形態に係わる冷凍菓子用ミックス中の油脂の含有量は、好ましくは3〜16質量%であり、より好ましくは4〜14質量%である。
なお、本発明において冷凍菓子用ミックスに含まれる油脂の含有量は、ミックスに配合される含油成分中の油脂の含有量も含める。例えば、油脂の含有量が12質量%であるココアパウダーをミックス中に5質量%含む場合、ミックスに含まれる油脂に、ココアパウダー由来の油脂0.6質量%(=5×0.12)を含める。
本発明の冷凍菓子用ミックスは、上記油脂の他、通常冷凍菓子用ミックスに使用される、水、乳製品、糖類、乳化剤、安定剤、香料、呈味剤などを使用してもよい。上記乳製品としては、例えば、牛乳、脱脂乳、生クリーム、バター、脱脂粉乳、全脂粉乳、加糖全脂練乳、加糖脱脂粉乳、濃縮乳などが挙げられる。また、上記糖類としては、砂糖、ぶどう糖、果糖、異性化糖、水あめ、粉あめ、デキストリンなどが挙げられる。また、上記乳化剤としては、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリソルベートなどが挙げられる。上記安定剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、ジェランガム、アラビアガムのようなガム類、コーンスターチ、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、CMC、微細セルロース、ゼラチン、寒天、ペクチンなどの他、リン酸塩のような塩類が挙げられる。上記呈味剤としては、カカオマス、ココアパウダー、果汁、果肉などが挙げられる。
本発明の冷凍菓子用ミックスは、一般的な水中油型乳化物の製造方法に従って製造できる。ミックスは、例えば、水に牛乳、生クリーム、バター、脱脂粉乳などの乳製品、砂糖、デキストリンなどの糖類、食用油脂、乳化剤、安定剤などを加熱溶解し、ホモジナイザー(均質機)にかけて均質化し、その後エージングすることにより、調製できる。
本発明の冷凍菓子は、本発明の冷凍菓子用ミックスを使用して得られる冷凍菓子である。本発明の冷凍菓子は、例えば、本発明の冷凍菓子用ミックスに、必要に応じて、香料、呈味剤などを添加してフリージングし、その後冷凍硬化工程を経て製造できる。本発明の冷凍菓子用ミックスは、フリージングによりオーバーランが出やすい(気泡を抱き込みやすい)。
本発明の冷凍菓子は、日本の乳等省令および公正競争規約で定められているアイスクリーム類の分類による、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスであることが好ましく、アイスミルク、ラクトアイスであることがより好ましい。
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明する。しかし、本発明は以下の実施例の内容に限定されない。
<測定方法>
以下に示す油脂の各脂肪酸含有量、各トリアシルグリセロール含有量およびヨウ素価は以下の方法により測定した。
油脂を構成する各脂肪酸の含有量は、ガスクロマトグラフ法(AOCS Ce1f−96)に準拠した方法で測定した。
油脂を構成する各トリアシルグリセロールの含有量は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993))に準拠した方法で測定した。
油脂のヨウ素価は、社団法人日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の「2.3.4.1−1996 ヨウ素価(ウィイス−シクロヘキサン法)」に準じて測定した。
冷凍菓子のオーバーラン(OR)は、以下の数式に従って測定した、
OR=(X−Y)/Y×100
(ここで、X:一定容積あたりの冷凍菓子用ミックスの重量(g)
Y:一定容積あたりのフリージング後の冷凍菓子の重量(g)である)
<油脂の調製>
以下の食用油脂を準備した。
パーム油(PMO、ヨウ素価52、日清オイリオグループ株式会社製)
パーム中融点画分(PMF、ヨウ素価45、日清オイリオグループ株式会社製)
パームステアリン(PS、ヨウ素価30、日清オイリオグループ株式会社製)
パームオレイン(PL、ヨウ素価56、日清オイリオグループ株式会社製)
パームオレインエステル交換油(IEPL、ヨウ素価56、日清オイリオグループ株式会社製)
極度硬化菜種油(FHPSO、ヨウ素価2以下、横関油脂工業株式会社製)
ヤシ油(CNO、日清オイリオグループ株式会社製)
大豆油(SBO、日清オイリオグループ株式会社製)*1
菜種油(RSO、日清オイリオグループ株式会社製)*1
コーン油(CRO、日清オイリオグループ株式会社製)*1
グレープシードオイル(GSO、日清オイリオグループ株式会社製)*1
ひまわり油(SNO、日清オイリオグループ株式会社製)*1
紅花油(SFO、日清オイリオグループ株式会社製)*1
綿実白絞油(CSO、日清オイリオグループ株式会社製)*1
米油(RBO、日清オイリオグループ株式会社製)*1
バターオイル(AMF、日清オイリオグループ株式会社社内調製品)

*1:10℃で流動性を有する。
<冷凍菓子用ミックスおよび冷凍菓子の調製、評価>
表1〜4の油脂配合に従って、油脂1〜28を調製した。表5の冷凍菓子用ミックスの配合に従って、油脂1〜28をそれぞれ使用した実施例1〜17および比較例1〜11のミックスを、以下の手順に従って調製した。さらに、調製したミックスを使用して、以下の手順に従ってアイスクリーム類を調製した。調製したアイスクリーム類について、匙どおり、食感、口どけ、および風味について、以下の基準に従って評価した。結果を表6〜9に示す。
(冷凍菓子用ミックスおよび冷凍菓子の調製方法)
脱脂粉乳、水あめ、砂糖、水など、水相の成分を混合した。混合物を、温度70℃まで撹拌昇温後、油相の成分を加え乳化した。乳化物を、さらに80℃まで昇温した。次いで、ホモジナイザーを用いて乳化物を微細均質化し、実施例1〜17および比較例1〜11のミックスを調製した。調製した各ミックスについて、アイスクリーマーを用いてフリージングを行い、オーバーランを80に調整した実施例1〜17および比較例1〜11のアイスクリーム類を得た(オーバーランが80に到達しないものは、最大のオーバーランに調製した)。
Figure 0006509443
Figure 0006509443
Figure 0006509443
Figure 0006509443
Figure 0006509443
(匙どおり、食感、口どけ、および風味の評価方法)
−20℃で24時間保管したアイスクリーム類の匙どおり、食感、口どけ、および風味について、5人の社内資格を有する専門パネルが生食し、以下の評価基準に従って採点した。採点の合計値により、以下に示す基準に従って各項目を総合的に評価した。匙どおりおよび食感が「○」以上であり、その他の項目に「×」がないものを合格とした。

匙どおりの評価基準
3・・・匙どおりが非常によい
2・・・匙どおりがよい
1・・・ふつう
0・・・匙どおりが悪い

食感の評価基準
3・・・ボディー感があり、後味がすっきりしている
2・・・ボディー感がある
1・・・ふつう
0・・・シャリシャリ感がある

口どけの評価基準
3・・・非常に口どけが良い
2・・・口どけが良い
1・・・ふつう
0・・・口どけが悪い

風味の評価基準
3・・・コク味が強い
2・・・コク味がある
1・・・ふつう
0・・・あっさりとしている

総合評価基準
採点合計 評価
13以上15以下 ◎(非常に良好)
9以上12以下 ○(良好)
5以上8以下 △(ふつう)
0以上4以下 ×(不良)
Figure 0006509443
*1:アイスクリーム類に含まれる油脂のトリグリセリド構成
*2:アイスクリーム類に含まれる油脂の構成脂肪酸構成
*3:オーバーランは60
Figure 0006509443
*1:アイスクリーム類に含まれる油脂のトリグリセリド構成
*2:アイスクリーム類に含まれる油脂の構成脂肪酸構成
Figure 0006509443
*1:アイスクリーム類に含まれる油脂のトリグリセリド構成
*2:アイスクリーム類に含まれる油脂の構成脂肪酸構成
Figure 0006509443
*1:アイスクリーム類に含まれる油脂のトリグリセリド構成
*2:アイスクリーム類に含まれる油脂の構成脂肪酸構成

Claims (8)

  1. 油脂中に、パームステアリンを30〜90質量%含む冷凍菓子用ミックスであって、
    前記油脂中に含まれるHHHの含有量が9〜29質量%である、冷凍菓子用ミックス
    (ただし、HおよびHHHは、
    H:炭素数が16以上の飽和脂肪酸、
    HHH:1分子のグリセリンに3分子のHが結合したトリグリセリド、
    を意味する)。
  2. 前記HHHに占めるPPPの割合(PPP/HHH)が、60質量%以上である、請求項1に記載の冷凍菓子用ミックス
    (ただし、PおよびPPPは、
    P:パルミチン酸、
    PPP:トリパルミチン、
    を意味する)。
  3. 前記油脂が、さらに、H2Uを18〜42質量%および/またはHU2を7〜41質量%含有する、請求項1または2に記載の冷凍菓子用ミックス
    (ただし、U、H2U、およびHU2は、
    U:炭素数が16以上の不飽和脂肪酸、
    H2U:1分子のグリセリンに2分子のHと1分子のUが結合したトリグリセリド、
    HU2:1分子のグリセリンに1分子のHと2分子のUが結合したトリグリセリド、
    を意味する)。
  4. 前記油脂を構成する脂肪酸Hの全量に占めるPの割合(P/H)が、70質量%以上である、請求項1〜3の何れか1項に記載の冷凍菓子用ミックス。
  5. 油脂中に、パームステアリンを40〜90質量%含む、請求項1〜4の何れか1項に記載の冷凍菓子用ミックス。
  6. 油脂中に、液体油を5〜70質量%含む、請求項1〜5の何れか1項に記載の冷凍菓子用ミックス。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の冷凍菓子用ミックスが、フリージングされた状態にある、冷凍菓子。
  8. 請求項1〜6の何れか1項に記載の冷凍菓子用ミックスを、フリージングする工程を有する、冷凍菓子の製造方法。
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