JP6507919B2 - バッテリパックの圧力開放機構 - Google Patents

バッテリパックの圧力開放機構 Download PDF

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Description

この発明は、複数のバッテリをパックケース内に収容したバッテリパックの圧力開放機構、特に、電気自動車の動力源となるような比較的大容量のバッテリパックの圧力開放機構に関する。
例えば電気自動車に用いられるバッテリパックは、雨水や塵埃等の内部への進入を防止するために、パックケースが実質的に密閉された状態に構成される。つまり、充放電や温度変化などに伴うパックケース内の圧力変化を回避するために、比較的少量の空気の出入りを許容するいわゆる呼吸孔等を介してパックケース内外が僅かに連通されているものの、基本的にはパックケースが密閉された状態となっている。
一方、バッテリの内部短絡等によってバッテリパック内部で多量のガスが急激に発生した場合には、バッテリパックの内部圧力を速やかに逃がすことが必要である。特許文献1や特許文献2には、バッテリパックの一部に開口部を設け、この開口部を覆う蓋部材がガス発生時に除去されるようにした、一種の防爆弁が開示されている。特許文献1には、矩形の開口部を覆う蓋部材が、バッテリパック内の圧力によって破断ないし変形あるいは吹き飛ばされることによって、開口部が開放される構成が開示されている。特許文献2には、蓋部材を低融点材料にて形成し、バッテリパックで発生したガスの熱で溶融することにより、開口部が開放される構成が開示されている。
特開2014−41841号公報 特開2014−107178号公報
上記のように従来の防爆弁型の構成は、開口部を覆う蓋部材をバッテリパック自体に比較して弱い構成としておくことで、バッテリパック内部でガスが急激に発生したときに、蓋部材の破断や永久的な変形あるいは溶融除去等によって開口部が開放される構成であり、バッテリパック内部のガスが概ね排出されてバッテリパック内部の圧力が低下した後も、開口部が開放状態のままとなる。従って、バッテリパック内部の圧力低下後に、外部の空気つまり酸素がバッテリパック内部に容易に流入し、バッテリパック内部でガスの急激な酸化反応が生じる懸念がある。なお、特許文献2の第3実施例は、リード弁状の逆流防止弁を具備した構成を開示しているが、この逆流防止弁は、高温ガスの流れを低融点材料からなる蓋部材に案内するためのものであり、ガス発生時には蓋部材そのものが溶融することから、やはり開口部が開放されたままの状態となる。
しかも、特許文献1,2の構成では、バッテリパックの一部つまり開口部を覆う蓋部材が、局部的に強度の低い部位となるので、飛び石等に対する対策が必要になるなど別の問題が新たに生じやすい。
本発明に係るバッテリパックの圧力開放機構は、実質的に密閉されたパックケース内に複数のバッテリが収容されてなるバッテリパックにおいて、
上記パックケースの内部空間と外部空間とを連通するように上記パックケースの壁に開口形成された圧力開放孔と、
上記壁の内側面に沿って配置され、長手方向の両端部が上記壁に連結された弁支持部材と、
上記弁支持部材に支持され、上記圧力開放孔に上記パックケースの内側から嵌合した封止弁と、
を備えて構成されている。
本発明の圧力開放機構は、基本的に、ガス発生時のパックケース内部の圧力上昇によるパックケース自体の弾性変形を利用して、圧力開放孔を通した圧力の開放が達成される。すなわち、ガス発生に伴ってパックケース内部の圧力が上昇すると、パックケースが膨張しようとするため、弁支持部材付近におけるパックケースの壁が湾曲変形する。これに対し、封止弁を支持する弁支持部材は、両端部で壁に連結されていることから、パックケースに追従した変形は生じない。そのため、パックケースの湾曲変形に伴って弁支持部材の中間部はパックケースの壁から離れていく。従って、圧力開放孔にパックケースの内側から嵌合していた封止弁が圧力開放孔から離れ、圧力開放孔が開放される。これにより、パックケース内部の圧力の開放(換言すればガスの排出)がなされる。
パックケース内のガスが概ね排出されてパックケース内部の圧力が低下すると、膨らんでいたパックケースは再び初期の形状に戻ろうとし、弁支持部材付近のパックケースの壁の湾曲変形が小さくなる。そのため、封止弁が圧力開放孔を実質的に閉塞する。理想的には、パックケースの弾性変形の範囲内で圧力の開放がなされ、圧力低下に伴って、封止弁が圧力開放孔を閉塞する。
従って、パックケース内部のガスが概ね排出された後に、パックケースは再び実質的に密閉された状態に復帰し、内部がごく僅かな正圧状態に保持されて、外部からの空気つまり酸素の流入が抑制される。
本発明によれば、パックケース内部の圧力に応じたパックケースの壁の変形を利用して、ガス発生時の内部圧力の速やかな開放ならびにその後の酸素の流入の抑制を達成することができる。しかも、圧力開放孔を覆う封止弁自体は圧力による破断等の機能が不要であるので、飛び石等に対しパックケースの他の部分と同様の強度を維持することが可能である。
本発明に係る圧力開放機構を備えた一実施例のバッテリパックの外観斜視図。 パックケースアッパを取り除いてバッテリパック内部の構成を示した斜視図。 圧力開放機構の一実施例を示すパックケースアッパの要部の平面図。 図3のA−A線に沿った要部の断面図。 図3のB−B線に沿った要部の断面図。 内部の圧力によってパックケースが膨らんだときの図3のA−A線に沿った要部の断面説明図。 弁支持部材の端部の連結構造の他の例を示す図3のA−A線に沿った要部の断面図。 連結構造のさらに他の例を示す、(a)図3のA−A線に沿った要部の断面図および(b)図3のB−B線に沿った要部の断面図。 弁支持部材および封止弁の第2の実施例を示す(a)平面図、(b)C−C線に沿った断面図、(c)D−D線に沿った断面図。 弁支持部材および封止弁の第3の実施例を示す(a)平面図、(b)C−C線に沿った断面図、(c)D−D線に沿った断面図。 弁支持部材および封止弁の第4の実施例を示す(a)平面図、(b)C−C線に沿った断面図、(c)D−D線に沿った断面図。 弁支持部材および封止弁の第5の実施例を示す(a)平面図、(b)C−C線に沿った断面図、(c)D−D線に沿った断面図。 封止弁の表面に塗膜を設けた実施例を示す要部の断面図。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明を例えば電気自動車用のバッテリパック1に適用した一実施例を示す斜視図である。このバッテリパック1は、略矩形の箱状をなすパックケース2内に多数のバッテリ3(図2参照)を収容したものであって、パックケース2は、下側部分を構成するトレイ状のパックケースロア4と、上側部分を構成するパックケースアッパ5と、から構成されている。パックケースロア4およびパックケースアッパ5は、それぞれ適宜な板厚の鋼板をプレス成形することでトレイ形状に形成されており、周縁部において互いに接合され、かつ図示しないボルト等によって互いに結合されている。両者の接合面は液体ガスケット等の適宜なシール材によってシールされており、これによって、パックケース2内は、外部からの雨水や塵埃等の侵入を防ぐように、実質的に密閉された状態となっている。なお、充放電や温度変化などに伴うパックケース2内の圧力変化を回避するために、例えば図示しない呼吸孔等を介して比較的少量の空気の出入りは許容されている。
図2は、パックケースアッパ5を取り除いた状態でバッテリパック1の内部の構成を示している。この実施例においては、各々のバッテリ3は、外装体としてラミネートフィルムでシールされた平坦な形状のリチウムイオンセルを、複数個(例えば4個)重ねて箱状の金属ケース内に収容したバッテリモジュールとして構成されている。偏平な直方体形状をなす複数個のバッテリ3は、パックケース2の長手方向(図中のY方向)の一端部においては、いわゆる縦置きに複数個並べて配置されており、パックケース2の残部の領域においては、いわゆる平積み形式に並べて配置されている。パックケース2の長手方向の他端部には、冷却ファン6やジャンクションボックス7等が配置されている。
図2に明らかなように、バッテリ3を縦置きとした領域では、バッテリ3を平積み形式に並べた領域に比較して、上下方向(図中のZ方向)の寸法が大きなものとなる。図1に示すように、パックケースアッパ5の天井面は、このようなバッテリ3の配置の凹凸に対応した形状に構成されており、つまり、長手方向の一端部の高天井部5Hと残部の低天井部5Lとを備えている。
本発明の圧力開放機構11は、パックケース2の任意の位置に設けることができるが、一実施例においては、内部圧力が上昇したときにパックケース2の前後方向(図中のY方向)に沿って湾曲変形が比較的大きく現れる高天井部5Hに、後述するような圧力開放機構11が配置されている。なお、パックケースアッパ5には、パックケースロア4よりも板厚の薄い鋼板が用いられており、従って、内部圧力が上昇したときに、パックケースアッパ5がパックケースロア4よりも相対的に大きく変形する。
図3および図4は、圧力開放機構11の一実施例を示している。この圧力開放機構11は、高天井部5Hにおいてパックケースアッパ5の壁5Aに開口形成された複数の圧力開放孔12と、上記壁5Aの内側面に沿って配置された断面矩形の棒状をなす弁支持部材13と、この弁支持部材13に支持されて上記圧力開放孔12をパックケース2の内側からそれぞれ封止する複数の封止弁14と、から構成されている。一実施例では、平行に並んで配置された一対の弁支持部材13を有し、各々の弁支持部材13に、その長手方向に沿って一列に並んだ形に、10個の封止弁14が配置されている。圧力開放孔12は、これらの封止弁14に対応して設けられており、従って、圧力開放機構11全体としては、「10個×2列」の形で計20個の圧力開放孔12が配列されている。個々の圧力開放孔12は、直径数mm程度の円形をなし、壁5Aの内側面側の開口縁12aがテーパ状に面取り加工されている。なお、これら複数の圧力開放孔12は、基本的に平坦面をなす壁5Aの部分に配置されている。また、図1に示すように、弁支持部材13の長手方向がパックケース2の前後方向(図1のY方向)に沿うように、複数の圧力開放孔12ならびに弁支持部材13が配置されている。
弁支持部材13は、好ましくはパックケースアッパ5よりも曲げ剛性の高い棒状の鋼材からなり、長手方向の両端部13aが壁5Aに連結されている。詳しくは、弁支持部材13の長手方向に沿った僅かな移動を許容しつつ壁5Aの厚さ方向には弁支持部材13が壁5Aから離れることがないように、適宜な連結構造を介して端部13aが壁5Aに連結されている。例えば、弁支持部材13の端部13aに、弁支持部材13の長手方向に沿った長孔15が形成されているとともに、この長孔15を通る略U字形のブラケット16が壁5Aに固定されており、このブラケット16と長孔15との係合によって、各端部13aが壁5Aから吊り下げられている。
封止弁14は、上記圧力開放孔12に対応した径の円錐台形をなしている。つまり、周面が、パックケース2の内側から外側へ向かって徐々に小径となるテーパ形状をなしており、テーパ状に面取り加工した開口縁12aを有する圧力開放孔12にパックケース2の内側から嵌合可能となっている。図示例では、鋼材からなる封止弁14が弁支持部材13と一体に設けられており、弁支持部材13の上面(壁5Aに対向する面)から突起状に突出している。なお、一つの母材から弁支持部材13と封止弁14とを一体に形成するようにしてもよく、別に形成した封止弁14を図示せぬネジやリベットあるいは溶接等によって弁支持部材13に固定するようにしてもよい。
上記のように弁支持部材13に支持される複数個の封止弁14は、予め圧力開放孔12に比較的軽く圧入されている。封止弁14の周面のテーパ角(円錐台形の中心軸線に対する傾斜角)としては、適度な圧入状態が保持される一方で、各封止弁14が内側へ引っ張られたときに圧力開放孔12から抜け出ることができる程度に設定することが望ましく、例えば、5°〜30°程度に設定される。つまり、テーパ角が小さいほど、封止弁14が圧力開放孔12に嵌合した状態でのシール性が高くなるが、その反面、パックケース2の内部の圧力の上昇時に、圧力開放孔12から抜けにくくなる。従って、両者を勘案してテーパ角を設定することが望ましい。なお、圧入に代えて焼嵌めでもよい。
封止弁14が圧力開放孔12に嵌合している状態では、図4,図5に示すように、一対の弁支持部材13が壁5Aの内側面に沿って位置しているが、これら一対の弁支持部材13を圧力開放孔12とともにパックケース2の内側から覆うように、例えば金網からなるシート状のフィルタ部材18が壁5Aの内側面に取り付けられている。このフィルタ部材18は、例えば、トレイ状に予め成形されており、周縁部18aが壁5Aの内側面に接着材等を介して貼着されている。このフィルタ部材18は、ガス放出時にパックケース2内部からの固形物の放出を防止するためのものであり、上記の金網のほか、不燃性の金属もしくはセラミック等の材料からなるメッシュ状、ウール状、あるいはカールケート状のもの、などを用いることができる。
上記のように構成された圧力開放機構11においては、通常の使用時には、図4,図5に示すように、封止弁14が圧力開放孔12に軽く圧入されて該圧力開放孔12に嵌合しているので、圧力開放孔12が確実に封止されている。従って、圧力開放孔12を通した塵埃や雨水の侵入が防止される。また、飛び石等による損傷の虞がない。
一方、セルの内部短絡などによってガスが発生し、パックケース2内の圧力が上昇すると、大気圧との圧力差に基づきパックケース2の各部が内側から力を受け、断面略矩形のパックケース2が外側へ膨らもうとして湾曲変形する。つまり、平坦であった圧力開放機構11付近の壁5Aが図6に示すように弧状に湾曲変形する。このとき、棒状の弁支持部材13は、内部圧力と大気圧との圧力差による力を受けることはなく、両端部13aがブラケット16によって支持されたまま直線状態を維持しようとする。なお、壁5Aが弧状に変形することに伴う弁支持部材13の長手方向に沿った距離の変化は、ブラケット16と長孔15との相対的な移動によって吸収される。従って、壁5Aの湾曲変形に伴い、封止弁14を具備する弁支持部材13の中間部が壁5Aの内壁面から相対的に離れ、図示するように、封止弁14が圧力開放孔12から抜け出て、圧力開放孔12が開放される。
これにより、パックケース2内部の高圧ガスが、圧力開放孔12を通して外部へ排出される。ここで、上記構成では、パックケース2自体が広い面積で圧力差を受けるので、比較的低い圧力差でもって壁5Aの変形が生じ、ガスの排出を応答性良く開始することが可能である。また、個々の圧力開放孔12は比較的小さく、パックケース2が弁支持部材13に対し相対的に変形していく過程の中で、1列10個の圧力開放孔12が順次に開放されていく形となるので、噴出するガスの流速を比較的低く抑制することができる。換言すれば、内部圧力に応じてつまりパックケース2の変形の程度に応じて圧力開放孔12が順次開放されるので、内部圧力が低い段階で圧力開放孔12の開放(最初の1個の開放)を開始させることができる同時に、内部圧力がさらに上昇した段階では、複数の圧力開放孔12が開くことで大きな通路面積を得ることができる。
なお、圧力開放孔12は弁支持部材13とともにパックケース2の内側からフィルタ部材18で覆われているので、ガスに含まれていた固形物ないし異物はフィルタ部材18でもって捕捉され、外部へ放出されることがない。
パックケース2の変形は、基本的に弾性変形の範囲内でなされる。換言すれば、弾性変形の範囲内で圧力開放孔12の開放が開始され、ガスの排出がなされる。従って、パックケース2内のガスが概ね排出されて圧力が低下すると、パックケース2の壁5Aは初期形状に復帰しようとし、封止弁14が圧力開放孔12を再び内側から閉塞する。封止弁14が圧力開放孔12を実質的に閉塞したときに、パックケース2内部はごく僅かな正圧状態にあるので、圧力開放孔12が閉塞されることで、パックケース2内部はそのままごく僅かな正圧状態に保持される。そのため、圧力開放孔12を通した外部からの空気つまり酸素の流入が抑制される。ここでは封止弁14が初期の圧入状態に復帰する必要はなく、圧力開放孔12を実質的に閉塞した状態に戻れば十分である。
なお、図示例では、10個の封止弁14が弁支持部材13の上に等間隔に配置されているが、壁5Aの変形の態様等を考慮して適宜な不等間隔に配置してもよい。
次に、上記実施例の一部を変更したいくつかの変形例について説明する。
図7は、弁支持部材13の端部13aと壁5Aとの間の連結構造の変形例を示しており、この例では、帯状金属板を略Z字形に折り曲げたブラケット21によって、弁支持部材13の端部13aが下方から支持されている。つまり、ブラケット21は、弁支持部材13の下面に沿ったガイド部21aを有し、弁支持部材13は、このガイド部21aによって長手方向に移動可能に支持されている。なお、前述したように弁支持部材13上の封止弁14が圧力開放孔12に圧入されるので、これによって弁支持部材13は壁5Aに対し位置決めされている。
図8(a),(b)は、弁支持部材13の端部13aと壁5Aとの間の連結構造のさらに他の例を示している。この例では、弁支持部材13の端部13aに図4,図5の実施例と同様に長孔15が設けられており、この長孔15を通過した支持軸22の両端がブラケット23によって支持されている。
図9は、弁支持部材および封止弁の第2の実施例を示している。この実施例では、棒状をなす弁支持部材113が、一対の側壁113aと頂部壁113bとからなる断面U字形に構成されており、その頂部壁113bに貫通形成された取付孔113cに、封止弁114が取り付けられている。封止弁114は、円錐台形の弁本体114aと、取付孔113cを貫通する取付軸部114bと、取付軸部114b端部に設けられた抜け止め用のフランジ部114cと、を有し、取付孔113cに対し、径方向および軸方向の双方について僅かな遊び(換言すれば隙間)を有するように取り付けられている。従って、この実施例では、一つの弁支持部材113に配置された複数(例えば10個)の封止弁114を前述したように圧力開放孔12にそれぞれ圧入する際に、各々の圧力開放孔12と封止弁114との相対位置における公差ないし誤差を容易に吸収することができ、封止弁114が圧力開放孔12を確実にシールした状態が得られる。
図10は、弁支持部材および封止弁の第3の実施例を示している。この実施例では、棒状をなす弁支持部材213が、一対の側壁213aと中央壁213bとからなる断面H字形に構成されており、その中央壁213bに貫通形成された取付孔213cに、封止弁214が取り付けられている。封止弁214は、円錐台形の弁本体214aと、取付孔213cを貫通する取付軸部214bと、取付軸部214b端部に設けられた抜け止め用のフランジ部214cと、を有し、取付孔213cに対し、径方向および軸方向の双方について僅かな遊びを有するように取り付けられている。従って、図9の実施例と同様に、圧力開放孔12との間の相対位置の公差ないし誤差を吸収することができる。
図11は、弁支持部材および封止弁の第4の実施例を示している。この実施例では、棒状をなす弁支持部材313が、一対の側壁313aと中央壁313bとからなる断面H字形に構成されているとともに、上面部に取付溝313cが形成されており、この取付溝313cに複数の封止弁314が取り付けられている。取付溝313cは、弁支持部材313上面での溝開口幅が一対の係止壁313dによって狭められた断面略C字形をなしており、弁支持部材313の全長に亘って連続し、かつ弁支持部材313の両端部(少なくとも一方の端部)において開放されている。封止弁314は、円錐台形の弁本体314aと、取付溝313cの幅の狭い開口部を通過する取付軸部314bと、取付溝313c内に長手方向に沿って摺動可能に嵌合したフランジ部314cと、を有し、フランジ部314cが係止壁313dに係合することによって軸方向に抜け止めされている。なお、フランジ部314cと係止壁313dとの間には僅かな遊びが存在する。
この実施例によれば、図9および図10の実施例と同様に、圧力開放孔12と封止弁314との間の相対位置の公差ないし誤差を吸収することができる。特に、この実施例では、例えば10個の封止弁314を先に圧力開放孔12に圧入し、その後に、弁支持部材313を壁5Aに沿って動かしながら各封止弁314のフランジ部314cを弁支持部材313の端部から取付溝313c内に順次挿入していくことができる。従って、封止弁314の圧入作業が容易となり、圧力開放孔12のシール性を高く得ることができる。
図12は、弁支持部材および封止弁の第5の実施例を示している。この実施例では、棒状をなす弁支持部材413が、壁5Aに沿った方向の幅を狭めた偏平な長方形の断面形状に構成されており、その板厚方向に貫通形成された長孔413aに封止弁414が取り付けられている。封止弁414は、円錐台形の弁本体414aと、弁支持部材413を挟むように延びる一対の脚部414bと、上記長孔413aを貫通して両端が上記脚部414bによって支持された支持軸414cと、を備えている。封止弁414を弁支持部材413に組み付けた状態において、封止弁414は長孔413aに沿って移動可能であり、かつ軸方向にも僅かな遊びを有している。
従って、図9〜図11の各実施例と同様に、圧力開放孔12と封止弁414との間の相対位置の公差ないし誤差を吸収することができる。特に、この実施例によれば、複数の封止弁414を弁支持部材413に組み付けた後に封止弁414を圧力開放孔12に圧入する取付方法と、図11の実施例のように個々の封止弁414圧力開放孔12に圧入した後に各封止弁414を弁支持部材413に組み付ける取付方法と、の双方が可能となる。
なお、図9〜図12の実施例のように封止弁を別部材として構成する場合には、封止弁を、鋼のほか、例えば、アルミニウムや銅等の金属あるいは耐熱性を有する硬質合成樹脂などから形成することが可能である。
弁支持部材についても同様であり、前述した鋼のほか、アルミニウムや銅等の金属あるいは耐熱性を有する硬質合成樹脂などから形成することも可能である。弁支持部材は、必ずしも壁5Aの曲げ剛性よりも高い曲げ剛性を有する必要はなく、前述したような封止弁の圧力開放孔12からの離脱を実現できるだけの剛性を有していれば足りるが、確実に封止弁を圧力開放孔12から離脱させるために、弁支持部材は壁5Aの曲げ剛性よりも高い曲げ剛性を有することが好ましい。
図13は、封止弁14を圧力開放孔12に圧入した後に、壁5Aの表面に、防錆塗装や外装塗装などによる塗膜31を設けた実施例を示している。このように塗膜31を設けることで、封止弁14による圧力開放孔12のシール性がさらに高く得られ、雨水や塵埃の侵入をより確実に抑制できる。
2…パックケース
5…パックケースアッパ
5A…壁
11…圧力開放機構
12…圧力開放孔
13…弁支持部材
14…封止弁
16…ブラケット
18…フィルタ部材

Claims (6)

  1. 実質的に密閉されたパックケース内に複数のバッテリが収容されてなるバッテリパックにおいて、
    上記パックケースの内部空間と外部空間とを連通するように上記パックケースの壁に開口形成された圧力開放孔と、
    上記壁の内側面に沿って配置され、長手方向の両端部が上記壁に連結された弁支持部材と、
    上記弁支持部材に支持され、上記圧力開放孔に上記パックケースの内側から嵌合した封止弁と、
    を備えてなるバッテリパックの圧力開放機構。
  2. 上記圧力開放孔が円形の孔からなり、上記封止弁は、パックケースの内側から外側へ向かって径が小さくなるテーパ形状をなす、請求項1に記載のバッテリパックの圧力開放機構。
  3. 1つの弁支持部材に、長手方向に沿って複数の封止弁が配置されており、これらの封止弁に対応して上記壁に複数の圧力開放孔が配置されている、請求項1または2に記載のバッテリパックの圧力開放機構。
  4. 上記弁支持部材の少なくとも一方の端部は、上記パックケースの壁に対し、該弁支持部材の長手方向に沿った移動を許容するように連結されている、請求項1〜3のいずれかに記載のバッテリパックの圧力開放機構。
  5. 上記封止弁は、上記圧力開放孔に圧入されている、請求項1〜4のいずれかに記載のバッテリパックの圧力開放機構。
  6. 上記弁支持部材を上記圧力開放孔とともにパックケースの内側から覆うフィルタ部材が上記壁の内側面に取り付けられている、請求項1〜5のいずれかに記載のバッテリパックの圧力開放機構。
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