JP6507620B2 - 熱転写装置および熱転写方法、並びに巻取装置および巻取方法 - Google Patents

熱転写装置および熱転写方法、並びに巻取装置および巻取方法 Download PDF

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Description

本発明は、支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写装置および熱転写方法に関する。また本発明は、インク転写済のインクリボンを巻き取る巻取装置および巻取方法に関する。
インクリボンを用いて、カードなどの被転写体に文字などの像を印字する転写システムが、広く普及している。インクリボンは、帯状に延びるリボン(支持層)と、リボン上に形成され、染料等を含んだインク層と、を有している。インクリボンを用いた印字においては、印字されるべき所望の像に対応したパターンで、インクが被転写体に転写される。この場合、インク転写済のインクリボンには、被転写体への転写によりインクが抜けた部分が、印字された像に対応したパターンで存在している。このため、インク転写済のインクリボンから印字された像を特定することが可能である。従って、インクリボンを用いて被転写体にID情報などの秘匿すべき情報を印字する場合、インク転写済のインクリボンの取り扱いに注意が必要となる。また、インク転写済のインクリボンを巻きほぐして巻取部を再利用する際の障害に もなっていて、コストアップの要因でもあった。
このような問題に対応するため、特許文献1においては、巻取部の近傍に、巻取部によって巻き取られたインク転写済のインクリボンを支持層側から加熱するヘッド部を有する第2転写装置を設けることが提案されている。第2転写装置により加熱されるインクリボンのインク層のインクは、第1転写装置における第1パターンと異なる第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写される。これによって、巻取部とインクリボンとが一体化されることを抑制しながら、インク転写済のインクリボンから第1転写装置における第1パターンが特定されることを防ぐことができる。
特開2011−255564号公報
巻取部においては、巻き取りが進むにつれて、巻取部により巻き取られたインク転写済のインクリボンの巻き径、すなわち、巻取部により巻き取られたインク転写済のインクリボンにより構成されるロール体の外径が増加していく。一方、インク転写済のインクリボンを加熱するヘッド部は一般に、弾性部材によってロール体へ押し付けられている。この場合、ロール体の外径が増加するにつれて、弾性部材が強く圧縮され、この結果、弾性部材において発生する弾性力が大きくなり、従って、ヘッド部がより大きな力でロール体へ押し付けられることになる。一方、インクリボンを巻き取る観点から考えると、インクリボンに押し付けられるヘッド部は、巻き取りに対する抵抗力として作用する。この抵抗力は、上述のとおり、ロール体の外径が増加するにつれて大きくなる。従って巻取部を回転させるために巻取部に加えられるトルクは、そのような抵抗力に打ち勝つことができるよう設定される。例えば、ロール体の外径が最大のときに抵抗力も最大になる場合、ロール体の外径が最大のときにヘッド部に起因して生じる抵抗力に打ち勝つようにトルクが設定される。
ところで、巻取部がインク転写済のインクリボンを巻き取る際にインクリボンに加えられる張力は、巻取部に加えられるトルクに起因する力から、ヘッド部に起因して生じる抵抗力を引いたものになる。ここで上述のように、ヘッド部に起因して生じる抵抗力は、ロール体の外径が増加するにつれて大きくなる。言い換えると、ロール体の外径が小さいときには、ヘッド部に起因して生じる抵抗力も小さい。従って、巻取部に加えられるトルクが一定であり、かつロール体の外径が最大のときに生じるヘッド部からの抵抗力を基準としてトルクが定められる場合、ロール体の外径が小さいときには、インクリボンに加えられる張力が、ロール体の外径が最大の場合に比べて極めて大きくなる。すなわち、従来の方法においては、ロール体の外径に依存して、インクリボンに加えられる張力が大きく変化することになる。この場合、被転写体に対する印字を行う際の被転写体の搬送速度が、インクリボンの張力に応じて変動し、この結果、被転写体に転写される印字の開始位置や印字領域の長さが変動してしまうことが考えられる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、ロール体の外径が大きい場合にインクリボンに加えられる張力と、ロール体の外径が小さい場合にインクリボンに加えられる張力とが大きく相違してしまうことを抑制することができる熱転写装置および熱転写方法、並びに巻取装置および巻取方法を提供することを目的とする。
本発明は、支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写装置において、前記インクリボンを送り出す送出部と、前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1ヘッド部を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、前記巻取部の近傍に設けられ、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2ヘッド部を有する第2転写装置と、前記第2転写装置の前記第2ヘッド部を、調整されたヘッド圧力で、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに押し当てるヘッド圧力調整装置と、を備え、前記第2転写装置において、前記第2ヘッド部により加熱されるインクリボンのインク層のインクが、第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が第1巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第1ヘッド圧力と称し、前記巻き径が前記第1巻き径よりも大きい第2巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第2ヘッド圧力と称する場合、前記ヘッド圧力調整装置は、前記巻き径が前記第1巻き径から前記第2巻き径へ増加するまでの間に、前記ヘッド圧力を前記第1ヘッド圧力から前記第2ヘッド圧力へ減少させるよう構成されている、熱転写装置である。
本発明による熱転写装置において、前記ヘッド圧力調整装置は、その一端が第1回転軸に取り付けられた支持部材であって、前記第2ヘッド部を支持する、支持部材と、移動可能な連結軸を介して前記支持部材に連結された第1圧力調整部と、を有し、前記連結軸は、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が増加するにつれて前記巻取部から遠ざかるように、前記第1回転軸を軸として回転移動し、前記第1圧力調整部は、前記支持部材が前記第1回転軸を軸として前記巻取部に向かって回転するように前記支持部材に作用する回転トルクが、前記巻き径が増加するにつれて減少するよう、前記連結軸を介して前記支持部材に力を加えてもよい。
本発明による熱転写装置において、前記第1圧力調整部は、その一端が第2回転軸に取り付けられ、その他端が前記連結軸を介して前記支持部材に連結された伸縮ロッドを含み、前記伸縮ロッドは、前記巻取部と前記第1回転軸との間の空間に向けて前記連結軸を押し込む弾性力が前記伸縮ロッドに発生するように配置されていてもよい。
本発明による熱転写装置において、前記第1圧力調整部は、その中央部が第2回転軸に取り付けられ、その一端が弾性部材の一端に取り付けられ、その他端が前記連結軸を介して前記支持部材に連結された回転片を含み、前記回転片の前記一端に取り付けられている前記弾性部材の他端は、固定端となっており、前記回転片および前記弾性部材は、前記連結軸が前記第1回転軸を軸として前記巻取部に向かって回転するように前記連結軸に力を加えるよう、配置されていてもよい。
本発明による熱転写装置において、前記第1圧力調整部は、その一端が第2回転軸に取り付けられ、その他端が前記連結軸を介して前記支持部材に連結された伸縮ロッドを含み、前記伸縮ロッドは、前記連結軸が前記巻取部から遠ざかるように前記連結軸を押し込む弾性力が前記伸縮ロッドに発生するように配置されており、前記ヘッド圧力調整装置は、前記支持部材を前記巻取部に向けて押し込む弾性力を発生させる弾性部材を含む第2圧力調整部をさらに有していてもよい。
本発明は、支持層とインク層とを有するインクリボンであって、インク層のインクが被転写体に対して第1パターンで転写されたインク転写済のインクリボンを巻き取る巻取装置において、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、前記巻取部の近傍に設けられ、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する巻取装置用ヘッド部を有する巻取装置用転写装置と、前記巻取装置用転写装置の前記巻取装置用ヘッド部を、調整されたヘッド圧力で、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに押し当てるヘッド圧力調整装置と、を備え、前記巻取装置用転写装置において、前記巻取装置用ヘッド部により加熱されるインクリボンのインク層のインクが、第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が第1巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第1ヘッド圧力と称し、前記巻き径が前記第1巻き径よりも大きい第2巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第2ヘッド圧力と称する場合、前記ヘッド圧力調整装置は、前記巻き径が前記第1巻き径から前記第2巻き径へ増加するまでの間に、前記ヘッド圧力を前記第1ヘッド圧力から前記第2ヘッド圧力へ減少させるよう構成されている、巻取装置である。
本発明による巻取装置において、前記ヘッド圧力調整装置は、その一端が第1回転軸に取り付けられた支持部材であって、前記巻取装置用ヘッド部を支持する、支持部材と、移動可能な連結軸を介して前記支持部材に連結された第1圧力調整部と、を有し、前記連結軸は、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が増加するにつれて前記巻取部から遠ざかるように、前記第1回転軸を軸として回転移動し、前記第1圧力調整部は、前記支持部材が前記第1回転軸を軸として前記巻取部に向かって回転するように前記支持部材に作用する回転トルクが、前記巻き径が増加するにつれて少なくとも部分的に減少するよう、前記連結軸を介して前記支持部材に力を加えてもよい。
本発明による巻取装置において、前記第1圧力調整部は、その一端が第2回転軸に取り付けられ、その他端が前記連結軸を介して前記支持部材に連結された伸縮ロッドを含み、前記伸縮ロッドは、前記巻取部と前記第1回転軸との間の空間に向けて前記連結軸を押し込む弾性力が前記伸縮ロッドに発生するように配置されていてもよい。
本発明による巻取装置において、前記第1圧力調整部は、その中央が第2回転軸に取り付けられ、その一端が弾性部材の一端に取り付けられ、その他端が前記連結軸を介して前記支持部材に連結された回転片を含み、前記回転片の前記一端に取り付けられている前記弾性部材の他端は、固定端となっており、前記回転片および前記弾性部材は、前記連結軸が前記第1回転軸を軸として前記巻取部に向かって回転するように前記連結軸に力を加えるよう、配置されていてもよい。
本発明による巻取装置において、前記第1圧力調整部は、その一端が第2回転軸に取り付けられ、その他端が前記連結軸を介して前記支持部材に連結された伸縮ロッドを含み、前記伸縮ロッドは、前記連結軸が前記巻取部から遠ざかるように前記連結軸を押し込む弾性力が前記伸縮ロッドに発生するように配置されており、前記ヘッド圧力調整装置は、前記支持部材を前記巻取部に向けて押し込む弾性力を発生させる弾性部材を含む第2圧力調整部をさらに有していてもよい。
本発明は、支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写方法において、前記インクリボンを送り出す工程と、前記インクリボンのインク層のインクを、第1ヘッド部を用いて前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写工程と、インク転写済の前記インクリボンを巻取部に巻き取る工程と、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンを、第2ヘッド部を用いて支持層側から加熱する第2転写工程と、を備え、前記第2ヘッド部は、ヘッド圧力調整装置によって調整されたヘッド圧力で、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに押し当てられ、前記第2転写工程において、前記第2ヘッド部により支持層側から加熱されるインクリボンのインク層のインクが、第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が第1巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第1ヘッド圧力と称し、前記巻き径が前記第1巻き径よりも大きい第2巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第2ヘッド圧力と称する場合、前記ヘッド圧力は、前記巻き径が前記第1巻き径から前記第2巻き径へ増加するまでの間に、前記第1ヘッド圧力から前記第2ヘッド圧力へ減少する、熱転写方法である。
本発明は、支持層とインク層とを有するインクリボンであって、インク層のインクが被転写体に対して第1パターンで転写されたインク転写済のインクリボンを巻き取る巻取方法において、インク転写済の前記インクリボンを巻取部に巻き取る工程と、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンを、ヘッド部を用いて支持層側から加熱する工程と、を備え、前記ヘッド部は、ヘッド圧力調整装置によって調整されたヘッド圧力で、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに押し当てられ、前記加熱する工程において、前記ヘッド部により支持層側から加熱されるインクリボンのインク層のインクが、第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が第1巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第1ヘッド圧力と称し、前記巻き径が前記第1巻き径よりも大きい第2巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第2ヘッド圧力と称する場合、前記ヘッド圧力は、前記巻き径が前記第1巻き径から前記第2巻き径へ増加するまでの間に、前記第1ヘッド圧力から前記第2ヘッド圧力へ減少する、巻取方法である。
本発明によれば、巻取部によって巻き取られたインク転写済のインクリボンの巻き径が第1巻き径から第2巻き径へ増加するまでの間に、インクリボンに第2ヘッド部を押し当てるヘッド圧力を、第1ヘッド圧力から第2ヘッド圧力へ減少させることができる。このため、巻き径が大きい場合にインクリボンに加えられる張力と、巻き径が小さい場合にインクリボンに加えられる張力とが大きく相違してしまうことを抑制することができる。これによって、被転写体に転写される印字の開始位置や印字領域の長さが、巻取部によって巻き取られたインク転写済のインクリボンの巻き径に応じて変動してしまうことを抑制することができる。
図1は、本発明の実施の形態における熱転写装置を示す図。 図2(a)は、本発明の実施の形態において、インク転写済のインクリボンを示す図、図2(b)は、本発明の実施の形態において、インクリボンのインクが第1パターンで転写された被転写体を示す図。 図3は、図2(a)に示すインク転写済のインクリボンのIII−III線に沿った断面図。 図4は、図1の熱転写装置の巻取装置を拡大して示す図。 図5は、巻取装置のヘッド圧力調整装置によって第2ヘッド部に加えられるヘッド圧力、およびインクリボンに加えられる張力の、インクリボンの巻き径に対する依存性の一例を示す図。 図6Aは、巻取装置のヘッド圧力調整装置の一例を示す図。 図6Bは、第2ヘッド部23に加えられるヘッド圧力Fの成分を説明するための図。 図7は、図6Aに示すヘッド圧力調整装置の詳細な構成を示す斜視図。 図8は、巻取装置のヘッド圧力調整装置によって第2ヘッド部に加えられるヘッド圧力、およびインクリボンに加えられる張力の、インクリボンの巻き径に対する依存性のその他の例を示す図。 図9(a)は、第2ヘッド部による転写が実施された後の外側インクリボンのインク層を示す図、図9(b)は、第2ヘッド部による転写が実施された後の内側インクリボンの支持層を示す図。 図10Aは、本発明の実施の形態において、インクリボンの巻き径が第1巻き径のときのヘッド圧力調整装置を示す図。 図10Bは、本発明の実施の形態において、インクリボンの巻き径が第2巻き径のときのヘッド圧力調整装置を示す図。 図11Aは、本発明の実施の形態の第1の変形例において、インクリボンの巻き径が第1巻き径のときのヘッド圧力調整装置を示す図。 図11Bは、本発明の実施の形態の第1の変形例において、インクリボンの巻き径が第2巻き径のときのヘッド圧力調整装置を示す図。 図12Aは、本発明の実施の形態の第2の変形例において、インクリボンの巻き径が第1巻き径のときのヘッド圧力調整装置を示す図。 図12Bは、本発明の実施の形態の第2の変形例において、インクリボンの巻き径が第2巻き径のときのヘッド圧力調整装置を示す図。 図13は、実施例において、巻取装置のヘッド圧力調整装置によって第2ヘッド部に加えられるヘッド圧力を示す図。 図14は、巻取装置のヘッド圧力調整装置によって第2ヘッド部に加えられるヘッド圧力を、支持部材の長さを様々に設定して算出した結果を示す図。 図15は、巻取装置のヘッド圧力調整装置によって第2ヘッド部に加えられるヘッド圧力を、第1圧力調整部の伸縮ロッドに含まれる弾性体の弾性係数を様々に設定して算出した結果を示す図。 図16は、比較の形態において、第2ヘッド部が弾性部材によってインクリボンへ押し付けられている様子を示す図。 図17は、比較の形態において、第2ヘッド部に加えられるヘッド圧力、およびインクリボンに加えられる張力の、インクリボンの巻き径に対する依存性を示す図。 図18Aは、インクリボンに加えられる張力が大きい場合の、被転写体に転写される印字の開始位置および印字領域の長さの一例を示す図。 図18Bは、インクリボンに加えられる張力が小さい場合の、被転写体に転写される印字の開始位置および印字領域の長さの一例を示す図。
以下、図1乃至図10Bを参照して、本発明の実施の形態について説明する。はじめに図1を参照して、熱転写装置10の全体構造について説明する。
熱転写装置
図1に示すように、支持層11とインク層12とを有するインクリボン13を用いて被転写体14に所望パターンでインク12aを転写する熱転写装置10は、矢印R1で示す方向にインクリボン13を送り出す送出部16と、送出部16の下流側に配置された第1転写装置17と、第1転写装置17の下流側に配置され、矢印R2で示す方向にインク転写済のインクリボン13を巻き取る巻取部21と、巻取部21の近傍に設けられ、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13を支持層11側から加熱する第2ヘッド部23を有する第2転写装置22と、を備えている。なお図1においては省略されているが、熱転写装置10は、第2転写装置22の第2ヘッド部23を、調整されたヘッド圧力で、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13に押し当てるヘッド圧力調整装置30をさらに備えている。図1に示すように、インクリボン13は、複数のガイドロール15に沿って搬送される。巻取部21、第2転写装置22およびヘッド圧力調整装置30により、巻取装置20が構成される。
図1に示すように、第1転写装置17は、被転写体14を支持するプラテンロール19と、インクリボン13および被転写体14を挟んでプラテンロール19と対向するよう設けられた第1ヘッド部18、例えば印字ヘッドと、を有している。図1に示すように、第1ヘッド部18は、インクリボン13の支持層11側に設けられている。この第1ヘッド部18により、インクリボン13のインク層12のインク12aがID情報に対応する所定のパターン(第1パターン)で加熱され、これによって、インクリボン13のインク層12のインク12aが被転写体14に対して第1パターンで転写される。
図2(a)は、インク12aが被転写体14に第1パターンで転写された後のインクリボン13をインク層12側から見た場合を示す図であり、図2(b)は、インクリボン13のインク12aが第1パターンで転写された被転写体14を示す図である。図3は、図2(a)に示すインク転写済のインクリボン13のIII−III線に沿った断面図である。図2(a)および図3に示すように、インク転写済のインクリボン13において、インク層12は、被転写体14に転写されずに残留しているインク12aと、被転写体14に印字されたID情報に対応するインク抜け部分12bとからなる。この場合、図2(a)に示すように、インク転写済のインクリボン13におけるインク抜け部分12bのパターンは、上述の第1ヘッド部18における第1パターンに対応している。このため、インク抜け部分12bのパターンに基づいて、被転写体14に印字されたID情報を特定することが可能となっている。
図2(b)において、符号14aおよび14bはそれぞれ、被転写体14の搬送方向における被転写体14の前端および後端を表している。また図2(b)において、被転写体14のうちインク12aによってID情報が印字される印字領域が、符号14eが付された点線によって囲まれた領域として表されている。また、印字領域14eの前端すなわち印字の開始位置が符号14fで表され、印字領域14eの後端すなわち印字の終了位置が符号14gで表されている。
被転写体14に対する印字は、一般に、被転写体14の前端14aまたは後端14bを検出するよう構成された図示しないセンサからの情報に基づいて開始される。例えば、第1ヘッド部18の近傍にセンサを設置し、このセンサが被転写体14の前端14aを検出してから一定時間(以下、印字開始待ち時間とも称する)経過した後に、第1ヘッド部18による被転写体14に対する転写(後述する第1転写工程)が開始される。従って、被転写体14の前端14aから印字の開始位置14fまでの距離v1は、印字開始待ち時間と、その際の被転写体14の搬送速度とによって定まる。また印字領域14eの長さv2は、第1ヘッド部18による転写が実施される期間(以下、印字期間とも称する)と、その際の被転写体14の搬送速度とによって定まる。
巻取装置
次に図4を参照して、熱転写装置10の巻取装置20について詳細に説明する。上述のとおり巻取装置20は、インク転写済のインクリボン13を巻き取るロール状の巻取部21と、巻取部21の近傍に設けられ、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13を支持層11側から加熱する第2ヘッド部23を有する第2転写装置(巻取装置用転写装置)22と、第2転写装置22の第2ヘッド部23を、調整されたヘッド圧力Fで、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13に押し当てるヘッド圧力調整装置30と、を有している。
(巻取部)
図4に示すように、本実施の形態の巻取部21においては、インクリボン13の支持層11がインク層12よりも外側に位置するようインクリボン13が巻き取られる。なお図4に示すように、本実施の形態において、巻取部21に巻き取られているインクリボン13のうち最外周に位置するインクリボン13が外側インクリボン13Aと称され、外側インクリボン13Aよりも内側で巻取部21に巻き取られ、外側インクリボン13Aに隣接しているインクリボン13が内側インクリボン13Bと称される。
本実施の形態において、巻取部21には一定のトルクMが加えられる。巻取部21に加えられるトルクMを一定に維持するための構成が特に限られることはなく、例えば、トルクリミッタなどの公知の装置が適宜用いられる。
(第2転写装置)
第2転写装置22の第2ヘッド部23は、第2ヘッド部23により加熱される外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部を、第2パターンで内側インクリボン13Bの支持層11上に転写することができるよう、構成されている。なお、第2ヘッド部23の温度は、外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aが全域にわたって溶融され、これによって外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとが接着されるという現象が生じない程度に、低く設定されている。
第2ヘッド部23によって実現される第2パターンは、第1ヘッド部18における第1パターンとは異なるよう設定されている。このため、外側インクリボン13Aのインク層12に残留しているインク12aの一部を内側インクリボン13Bの支持層11上に転写することにより、外側インクリボン13Aのインク層12における、ID情報に対応する第1パターンからなるインク抜け部分12bのパターンを、インクリボン13を巻きほぐした際に破壊することができる。このことにより、後述するように、インク抜け部分12bのパターンに基づいて被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。
ところで本実施の形態においては、上述のように、巻取部21に加えられるトルクMが一定になっている。この場合、トルクM、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13の巻き径r、第2ヘッド部23に加えられるヘッド圧力F、およびインクリボン13に加えられる張力Tとの間には、以下の関係式が成立する。
M−μ×F×cosθ×r=T×r
T=(M−μ×F×cosθ)/r
ここでμは、第2ヘッド部23とインクリボン13との間の動摩擦係数である。またF×cosθは、図6Bに示すように、ヘッド圧力Fのうち巻取部21の中心に向かう成分の圧力F1を意味している。
ここではじめに図16に示す比較の形態のように、第2ヘッド部23が、弾性力Xを発生させる弾性部材60によってインクリボン13へヘッド圧力Fで押し付けられる場合について考える。この場合、インクリボン13の巻き径rが増加するにつれて、弾性部材60が圧縮され、このため弾性部材60に生じる弾性力Xは大きくなり、従ってヘッド圧力Fも図17に示すように大きくなる。このため、ヘッド圧力Fに起因する、インクリボン13の巻き取りへの抵抗力、すなわち上述の関係式のμ×Fは、インクリボン13の巻き径rが増加するにつれて大きくなる。なお図17および後述する図面において、符号F1は、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13の巻き径が第1巻き径r1であるときのヘッド圧力(以下、第1ヘッド圧力とも称する)を表し、符号F2は、インクリボン13の巻き径が第1巻き径r1よりも大きい第2巻き径r2であるときのヘッド圧力(以下、第2ヘッド圧力とも称する)を表している。
一方、上述の関係式からわかるように、巻取部21に加えられるトルクMに起因する張力Tは、インクリボン13の巻き径rが増加するにつれて小さくなる。このトルクMは、インクリボン13の巻き径rが大きい場合であっても、例えば巻き径rが第2巻き径r2の場合であっても、第2ヘッド部23に起因する抵抗力に打ち勝ってインクリボン13に適切な張力T2を加えることができるよう、ある程度の大きさに設定される。この場合、図17に示すように、インクリボン13の巻き径rが、第2巻き径r2よりも小さい第1巻き径r1であるとき、インクリボン13に加えられる張力T1が、張力T2に比べて著しく大きくなってしまうと考えられる。
ところで、第1ヘッド部18による被転写体14に対する転写が実施される際、被転写体14は、第1ヘッド部18の印字熱によりインクリボン13が貼り付いた状態で、プラテンロール19によって搬送される。プラテンロール19の表面部分は一般にゴムによって構成されている。インクリボン13に加えられる張力は、被転写体14の搬送を促進する方向に作用する。このため、インクリボン13に加えられる張力が大きいほど、被転写体14の搬送を促進する作用が大きくなる。従って、インクリボン13の巻き径rが大きく、このためインクリボン13に加えられる張力が小さい場合、被転写体14の搬送速度が平均よりも小さくなる。一方、インクリボン13に加えられる張力が大きい場合、インクリボン13が被転写体14に及ぼす摩擦力は、プラテンロール19による被転写体14の搬送を促進する方向に作用する。従って、インクリボン13の巻き径rが小さく、このためインクリボン13に加えられる張力が大きい場合、被転写体14の搬送速度が平均よりも大きくなる。すなわち、インクリボン13の巻き径rに応じてインクリボン13に加えられる張力が変動することは、被転写体14の搬送速度も同様に変動することを意味する。
ここで上述のように、被転写体14の前端14aから印字の開始位置14fまでの距離v1は、印字開始待ち時間と、その際の被転写体14の搬送速度とによって定まる。また、印字領域14eの長さv2は、印字期間と、その際の被転写体14の搬送速度とによって定まる。従って、インクリボン13の巻き径rが小さく、このためインクリボン13に加えられる張力が大きい場合、図18Aに示すように、被転写体14の前端14aから印字の開始位置14fまでの距離v1、および印字領域14eの長さv2が、想定よりも大きくなる。図18Aにおいては、図2(b)の場合の距離v1および長さv2が、すなわち理想的な(言い換えると平均的な)距離v1および長さv2が、比較のために点線の矢印で表されている。
図18Bは、インクリボン13の巻き径rが大きく、このためインクリボン13に加えられる張力が小さい場合の、被転写体14の前端14aから印字の開始位置14fまでの距離v1、および印字領域14eの長さv2を示す図である。図18Bに示すように、図18Bに示す例において、距離v1および長さv2は、図2(b)の場合に比べて小さくなる。
このように、インクリボン13の巻き径rに応じてインクリボン13に加えられる張力が変動することは、被転写体14の前端14aから印字の開始位置14fまでの距離v1や、印字領域14eの長さv2が変動してしまうことを導く。従来は、トルクリミッタなどを用いることによって、距離v1や長さv2の変動が一定値以下例えば±0.2mmの範囲内に収まるように、インクリボン13に加えられる張力が制御されていた。一方、本実施の形態のように、インクリボン13に加えられる張力が、第2ヘッド部23からのヘッド圧力Fの影響を受ける場合、インクリボン13に加えられる張力の変動をトルクリミッタだけで十分に抑制することは困難である。
(ヘッド圧力調整装置)
このような課題を考慮し、本実施の形態においては、図5に示すように、インクリボン13の巻き径が第1巻き径r1から第2巻き径r2へ増加するまでの間に、ヘッド圧力Fを第1ヘッド圧力F1から第2ヘッド圧力F2へ減少させるよう、ヘッド圧力調整装置30を構成することを提案する。すなわち、第2巻き径r2のときの第2ヘッド圧力F2が、第1巻き径r1のときの第1ヘッド圧力F1よりも小さくなるよう、ヘッド圧力調整装置30を構成する。これによって、第1巻き径r1のときにインクリボン13に加えられる張力T1と、第2巻き径r2のときにインクリボン13に加えられる張力T2とが大きく相違してしまうことを抑制することができる。このことにより、被転写体14に転写される印字の開始位置14fや印字領域14eの長さが、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13の巻き径rに応じて変動してしまうことを抑制することができる。なお図5においては、第1巻き径r1が、インクリボン13の巻き径rの最小値であり、第2巻き径r2が、インクリボン13の巻き径rの最大値である例が示されている。また図5においては、インクリボン13に加えられる張力Tが、第1巻き径r1と第2巻き径r2との間でほぼ一定になるよう、ヘッド圧力調整装置30が構成される例が示されている。なお「ほぼ一定」とは、張力T1に対する張力T2の比率が80%〜120%の範囲内であることを意味している。
次に図6Aを参照して、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1から第2巻き径r2へ増加するまでの間に、ヘッド圧力Fを第1ヘッド圧力F1から第2ヘッド圧力F2へ減少させることができるヘッド圧力調整装置30の具体的な構成の一例について説明する。図6Aに示すように、ヘッド圧力調整装置30は、第2ヘッド部23を支持する支持部材41を含むヘッド支持部40と、移動可能な連結軸Cを介して支持部材41に連結された第1圧力調整部31と、を有している。
支持部材41は、その一端と他端との間で直線状に延びている。また支持部材41は、その一端が第1回転軸Aに取り付けられており、またその他端が連結軸Cに連結されている。支持部材41の一端を第1回転軸Aに取り付ける方法や、支持部材41の他端を連結軸Cに連結する方法が特に限られることはない。例えば図6Aに示すように、支持部材41の一端は、支持部材41の一端に固定されるとともに第1回転軸Aが貫通する貫通孔が設けられた第1連結部42を介して、第1回転軸Aに取り付けられていてもよい。また支持部材41の他端は、支持部材41の他端に固定されるとともに連結軸Cが貫通する貫通孔が設けられた第2連結部43を介して、連結軸Cに連結されていてもよい。また支持部材41が第2ヘッド部23を支持する方法が特に限られることもない。例えば図6Aに示すように、支持部材41が延びる方向に交差する方向において巻取部21に向かって延びる取付具44が支持部材41の他端に固定され、この取付具44に第2ヘッド部23が取り付けられていてもよい。図6Aにおいて、第1回転軸Aと連結軸Cとの間の距離が符号L1で表されている。支持部材41は、距離L1が不変であるよう構成されている。
図6Aに示すように、第1圧力調整部31は、その一端が第2回転軸Bに取り付けられ、その他端が連結軸Cを介して支持部材41の他端に連結された伸縮ロッド32を含んでいる。また本実施の形態において、伸縮ロッド32は、巻取部21と第1回転軸Aとの間の空間に向けて連結軸Cを押し込む弾性力Xが伸縮ロッド32に発生するように配置されている。例えば、伸縮ロッド32の内部にはバネなどの弾性部材が設けられており、この弾性部材は圧縮された状態にある。このため伸縮ロッド32は、巻取部21と第1回転軸Aとの間の空間に向けて連結軸Cを押し込むようになる。従って支持部材41には、支持部材41が第1回転軸Aを軸として巻取部21に向かって回転するように作用する回転トルクQが加えられ、この結果、第2ヘッド部23が所定のヘッド圧力Fで第2ヘッド部23に押し当てられるようになる。図6Aにおいて、第2回転軸Bと連結軸Cとの間の距離が符号L2で表されている。伸縮ロッド32が伸縮自在であるため、距離L2は可変である。なお回転トルクQは、図6Aに示すように、第1回転軸Aと支持部材41の先端とを結ぶ直線Zに直交する方向において作用する。
上述のように、連結軸Cは移動可能に構成されている。すなわちヘッド圧力調整装置30において、支持部材41や伸縮ロッド32は、いわゆるリンクやアームとして機能するものであり、連結軸Cは、いわゆるジョイントとして機能するものである。この場合、連結軸Cは、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13の巻き径rが増加するにつれて巻取部21から遠ざかるように、第1回転軸Aを軸として回転移動する。図6Aにおいて、インクリボン13の巻き径rが第2巻き径r2であるときの連結軸Cの位置が、符号C2が付された点線で示されている。また、第1回転軸A、第2回転軸Bおよび連結軸Cが一直線上に並ぶときの連結軸Cの位置が、符号C0が付された点線で示されている。また、第1回転軸A、第2回転軸Bおよび連結軸Cが一直線上に並ぶときの第1回転軸Aと第2回転軸Bとの間の距離が、符号L0で示されている。第1回転軸Aと第2回転軸Bとの間の距離がL0になるときの、第1回転軸Aと第2回転軸Bとを結ぶ直線を、基準直線とも称する。図6Aにおいて、角度θ1および角度θ2はそれぞれ、第1回転軸Aと連結軸Cとを結ぶ直線と基準直線とがなす角度、および、第2回転軸Bと連結軸Cとを結ぶ直線と基準直線とがなす角度を表している。
図7は、図6Aに示すヘッド圧力調整装置30の詳細な構成の一例を示す図である。
図7に示すように、ヘッド支持部40は、第1連結部42と第2連結部43との間で延びるアーム45をさらに含んでいてもよい。また、伸縮ロッド32の一端が、第2回転軸Bが貫通する貫通孔が設けられた第1連結部33を介して第2回転軸Bに取り付けられ、伸縮ロッド32の他端が、連結軸Cが貫通する貫通孔が設けられた第2連結部34を介して連結軸Cに連結されていてもよい。
なお図5においては、第1巻き径r1が、インクリボン13の巻き径rの最小値であり、第2巻き径r2が、インクリボン13の巻き径rの最大値である例を示したが、これに限られることはない。例えば第1巻き径r1は、巻き径rの最小値raよりも大きくてもよく、また第2巻き径r2は、巻き径rの最大値rbよりも小さくてもよい。すなわち図8に示すように、第2ヘッド部23に加えられるヘッド圧力Fは、巻き径rの全域にわたって巻き径rの増加に伴って単調に減少する必要はなく、任意の第1巻き径r1と第2巻き径r2との間の区間において、巻き径rの増加に伴って単調に減少していればよい。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、はじめに、熱転写装置10の第1転写装置17により被転写体14にID情報が印字され、その後、インク転写済の外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aが、第2転写装置22により第2パターンで内側インクリボン13Bの支持層11上に転写される作用(パターン破壊効果)について説明する。次に、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1から第2巻き径r2へ増加するまでの間に、ヘッド圧力Fがヘッド圧力調整装置30によって第1ヘッド圧力F1から第2ヘッド圧力F2へ減少する作用(ヘッド圧力調整効果)について説明する。
(パターン破壊効果)
まず被転写体14を準備し、次に、被転写体14を第1転写装置17に向けて搬送する。一方、図1に示すように、インクリボン13を、送出部16から第1転写装置17に向けて送り出す。
被転写体14が第1転写装置17の第1ヘッド部18とプラテンロール19との間に到達すると、第1ヘッド部18がインクリボン13を、ID情報に対応する第1パターンで加熱しながら被転写体14に対して押し付ける。これによって、インクリボン13のインク層12のインク12aが第1パターンで被転写体14上に転写される(第1転写工程)。このことにより、被転写体14上にID情報が印字されるとともに、インクリボン13のインク層12に、ID情報に対応したインク抜け部分12bが形成される。
第1転写装置17を経た後のインク転写済のインクリボン13は、巻取装置20の巻取部21により巻き取られる。そして、巻取部21によってインク転写済のインクリボン13が巻き取られている状態において、第2転写装置22の第2ヘッド部23により、外側インクリボン13Aが第2パターンで加熱される(第2転写工程)。
図9(a)は、第2転写装置22による転写が行われた後の外側インクリボン13Aをインク層12側から見た場合を示す図であり、図9(b)は、第2転写装置22による転写が行われた後の内側インクリボン13Bを支持層11側から見た場合を示す図である。なお図9(a)および図9(b)に示す状態は、巻き取られたインクリボン13を巻きほぐすときに外側インクリボン13Aのインク層12のインク12aが部分的に分断されて内側インクリボン13B側へ転移することによって、実現される。
図9(a)に示すように、外側インクリボン13Aのインク層12には、第1転写装置17におけるID情報の印字パターンに基づく第1パターンを有するインク抜け部分12b(1)と、第2転写装置22の第2ヘッド部23における加熱パターンに基づく第2パターン26を有するインク抜け部分12b(2)と、が形成されている。図9(a)に示すように、外側インクリボン13Aのインク層12には、第1パターンと第2パターン26とが混在しており、このため、ID情報に対応する第1パターンからなるインク抜け部分12b(1)のパターンが、認識不可能な程度に破壊されている。このことにより、インク抜け部分12bのパターンに基づいて被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる。
図9(b)に示すように、内側インクリボン13Bの支持層11上には、第2転写装置22の第2ヘッド部23によって、外側インクリボン13Aから第2パターン26でインク12cが転写されている。また図9(b)に示すように、このインク12cには、部分的に、外側インクリボン13Aのインク層12の第1パターンからなるインク抜け部分12bに基づくパターンを有するインク抜け部分12dが形成されている。しかしながら、当該インク抜け部分12dは、図9(b)に示すように、第2パターン26と重複する領域において視認されるのみであり、従って、インク抜け部分12dのパターンに基づいて、被転写体14に印字されたID情報が特定されることはない。
(ヘッド圧力調整効果)
次に図10Aおよび図10Bを参照して、ヘッド圧力調整効果について説明する。図10Aは、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1のときのヘッド圧力調整装置30を示す図である。また図10Bは、インクリボン13の巻き径rが第2巻き径r2のときのヘッド圧力調整装置30を示す図である。
図10Aおよび図10Bに示されるように、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1から第2巻き径r2へ増加するにつれて、連結軸Cが巻取部21から遠ざかるように移動し、また第2回転軸Bと連結軸Cとの間の距離L2が短くなる。このため、インクリボン13が第2巻き径r2のときに伸縮ロッド32に生じる弾性力X2は、インクリボン13が第1巻き径r1のときに伸縮ロッド32に生じる弾性力X1よりも大きくなる。一方、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1から第2巻き径r2へ増加するにつれて、角度θ1および角度θ2がいずれも0°に近づいていく。すなわち、ヘッド支持部40の支持部材41が延びる方向と、第1圧力調整部31の伸縮ロッド32が延びる方向とがなす角度が180°に近づいていく。従って、伸縮ロッド32に生じる弾性力Xが、支持部材41が第1回転軸Aを軸として巻取部21に向かって回転するように支持部材41に作用する回転トルクQに変換される際の変換効率は、インクリボン13の巻き径rが増加するにつれて低くなる。このため、伸縮ロッド32に含まれる弾性部材の弾性係数や、伸縮ロッド32の配置を適切に設定することにより、支持部材41に作用する回転トルクQを、インクリボン13の巻き径rの増加に伴って減少させることができる。すなわち、インクリボン13の巻き径rが第2巻き径r2のときに支持部材41に加えられる回転トルクQ2を、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1のときに支持部材41に加えられる回転トルクQ1よりも小さくすることができる。これによって図5に示すように、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1から第2巻き径r2へ増加するまでの間に、ヘッド圧力Fを第1ヘッド圧力F1から第2ヘッド圧力F2へ単調に減少させることができる。このことにより、第1巻き径r1のときにインクリボン13に加えられる張力T1と、第2巻き径r2のときにインクリボン13に加えられる張力T2とが大きく相違してしまうことを抑制することができる。このため、被転写体14に転写される印字の開始位置14fや印字領域14eの長さが、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13の巻き径rに応じて変動してしまうことを抑制することができる。また、巻取部21に加えられるトルクMを過剰に大きくすることなく、所望の巻き径rまでインクリボン13を巻き取ることができる。
巻取装置20の巻取部21により所望の巻き径rまで巻き取られたインクリボン13は、巻きほぐされ、巻取部21から分離されて廃棄される。この際、インクリボン13の間、例えば外側インクリボン13Aと内側インクリボン13Bとの間では、外側インクリボン13Aのインク層12が分断されインク12aに残ったID情報が破壊される。このことにより、巻取部21がインク転写済のインクリボン13のみの廃棄で済むため、処理コストを低くすることができる。また、取り出した巻取部21の再利用により、生産コストを低くすることができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
図11Aおよび図11Bを参照して、第1の変形例によるヘッド圧力調整装置30について説明する。図11Aは、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1のときのヘッド圧力調整装置30を示す図である。また図11Bは、インクリボン13の巻き径rが第2巻き径r2のときのヘッド圧力調整装置30を示す図である。
図11Aおよび図11Bに示されるように、本変形例において、第1圧力調整部31は、回転片35および弾性部材36を含んでいる。回転片35の中央部は、第2回転軸Bに取り付けられており、回転片35の一端は、弾性部材36の一端に取り付けられており、また回転片35の他端は、連結軸Cを介して支持部材41に連結されている。回転片35には、回転片35の長手方向に沿って延びる長穴35aが設けられており、この長穴35aを連結軸Cが貫通することによって、回転片35が連結軸Cに連結されている。長穴35aは、長穴35aに沿って連結軸Cが移動することができるよう構成されている。
回転片35の一端に取り付けられている上述の弾性部材36の他端は、固定端37となっている。また、回転片35および弾性部材36は、連結軸Cが第1回転軸Aを軸として巻取部21に向かって回転するように連結軸Cに力を加えるよう、配置されている。具体的には、弾性部材36は圧縮された状態にあり、このため弾性部材36には、回転片35の他端が巻取部21から遠ざかる向きにおいて回転片35の他端を押し込む弾性力Xが発生している。この弾性力Xに基づいて、回転片35が第2回転軸Bを軸として回転し、この結果、回転片35は、連結軸Cが第1回転軸Aを軸として巻取部21に向かって回転するように連結軸Cに力を加える。このため本変形例においても、上述の本実施の形態の場合と同様に、支持部材41には、支持部材41が第1回転軸Aを軸として巻取部21に向かって回転するように作用する回転トルクQが加えられ、この結果、第2ヘッド部23が所定のヘッド圧力Fで第2ヘッド部23に押し当てられるようになる。
図11Aおよび図11Bに示されるように、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1から第2巻き径r2へ増加するにつれて、連結軸Cが巻取部21から遠ざかるように移動し、また回転片35が第2回転軸Bを軸として回転する。この結果、回転片35の長手方向と、弾性部材36において発生する弾性力Xが作用する方向とがなす角度が180°に近づいていく。このため、弾性部材36に生じる弾性力Xが、第2回転軸Bを軸として回転片35を回転させる回転トルクSに変換される際の変換効率は、インクリボン13の巻き径rが増加するにつれて低くなる。従って、インクリボン13の巻き径rが第2巻き径r2のときに回転片35に加えられる回転トルクS2が、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1のときに回転片35に加えられる回転トルクS1よりも小さくなる。このことにより、インクリボン13の巻き径rが第2巻き径r2のときに、第1圧力調整部31に基づいて支持部材41に加えられる回転トルクQ2を、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1のときに支持部材41に加えられる回転トルクQ1よりも小さくすることができる。従って本変形例においても、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1から第2巻き径r2へ増加するまでの間に、ヘッド圧力Fを第1ヘッド圧力F1から第2ヘッド圧力F2へ単調に減少させることができる。
(第2の変形例)
図12Aおよび図12Bを参照して、第2の変形例によるヘッド圧力調整装置30について説明する。図12Aは、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1のときのヘッド圧力調整装置30を示す図である。また図12Bは、インクリボン13の巻き径rが第2巻き径r2のときのヘッド圧力調整装置30を示す図である。
上述の本実施の形態および第1の変形例においては、第1圧力調整部31が、支持部材41が第1回転軸Aを軸として巻取部21に向かって回転するように支持部材41に作用する回転トルクQが発生されるように、連結軸Cに対して作用する例を示した。一方、本変形例において、第1圧力調整部31の伸縮ロッド32は、連結軸Cが巻取部21から遠ざかるように連結軸Cを押し込む弾性力Xが伸縮ロッド32に発生するように配置されている。また本変形例において、ヘッド圧力調整装置30は、支持部材41を巻取部21に向けて押し込む弾性力Yを発生させる弾性部材51を含む第2圧力調整部50をさらに有している。ここで、弾性部材51の一端は、支持部材41に取り付けられており、また弾性部材51の他端は、固定端52に固定されている。弾性部材51および固定端52はいずれも、弾性部材51および固定端52と巻取部21との間に支持部材41が位置するように配置されている。また弾性部材51は、圧縮された状態にある。
図12Aおよび図12Bに示されるように、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1から第2巻き径r2へ増加するにつれて、連結軸Cが巻取部21から遠ざかるように移動し、また第2回転軸Bと連結軸Cとの間の距離が長くなる。このため、インクリボン13が第2巻き径r2のときに伸縮ロッド32に生じる、弾性力X2は、インクリボン13が第1巻き径r1のときに伸縮ロッド32に生じる弾性力X1よりも小さくなる。一方、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1から第2巻き径r2へ増加するにつれて、ヘッド支持部40の支持部材41が延びる方向と、第1圧力調整部31の伸縮ロッド32が延びる方向とがなす角度が90°に近づいていく。この結果、伸縮ロッド32に生じる弾性力Xが、第1回転軸Aを軸として連結軸Cが巻取部21から遠ざかるように支持部材41に作用する回転トルクに変換される際の変換効率は、インクリボン13の巻き径rが増加するにつれて高くなる。従って、伸縮ロッド32に含まれる弾性部材の弾性係数、伸縮ロッド32の配置、弾性部材51の弾性係数などを適切に設定することにより、インクリボン13の巻き径rが第2巻き径r2のときに支持部材41に加えられる回転トルクQ2を、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1のときに支持部材41に加えられる回転トルクQ1よりも小さくすることができる。従って本変形例においても、インクリボン13の巻き径rが第1巻き径r1から第2巻き径r2へ増加するまでの間に、ヘッド圧力Fを第1ヘッド圧力F1から第2ヘッド圧力F2へ単調に減少させることができる。
なお図12Aおよび図12Bにおいては、第2圧力調整部50の弾性部材51および固定端52が、弾性部材51および固定端52と巻取部21との間に支持部材41が位置するように配置される例を示したが、これに限られることはない。図示はしないが、弾性部材51および固定端52は、支持部材41と巻取部21との間の空間に配置されてもよい。この場合、弾性部材51は、引っ張られた状態にあるよう配置される。このため、弾性部材51に発生する弾性力Yは、支持部材41が第1回転軸Aを軸として巻取部21に向かって回転するように支持部材41に作用する回転トルクを生じさせることができる。
(その他の変形例)
上述の本実施の形態においては、第2ヘッド部23によって実現される第2パターンが、第1ヘッド部18によって実現される第1パターンとは異なる例を示した。しかしながら、被転写体14に印字されたID情報が特定されるのを防ぐことができる限りにおいて、第2パターンが特に限定されることはない。例えば、第2パターンは、第1パターンと同様のものであってもよい。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。ここでは、図6Aに示すヘッド圧力調整装置30を用いて、第2転写装置22の第2ヘッド部23を、調整されたヘッド圧力Fで、巻取部21によって巻き取られたインク転写済のインクリボン13に押し当てた場合について説明する。
(実施例1)
連結軸Cの位置から第1回転軸Aと第2回転軸Bとを結ぶ直線に引いた垂線と、第1回転軸Aと第2回転軸Bとを結ぶ直線との交点を点Dとする。また、距離L1と距離L0の間にL0=a×L1の関係が成立するとする。また、第1回転軸A、第2回転軸B、連結軸Cおよび点Dの任意の2つの間の距離を距離(XX)で表すことにする。ここでXには、A〜Dのいずれかが入る。例えば、距離(AB)は、第1回転軸Aと第2回転軸Bとの間の距離を表している。この場合、第1回転軸A、連結軸Cおよび点Dによって構成される三角形と、第2回転軸B、連結軸Cおよび点Dによって構成される三角形との関係に基づいて、以下の関係式が算出される。
(AC)2−(AD)2=(BC)2−(BD)2
L12−(L1・cosθ1)2=L22−(L0−L1・cosθ1)2
L12(1−cos2θ1)=L22−(a・L1−L1・cosθ1)2
=L22−L12 (a−cosθ1)2
L22=L12(1−cos2θ1)+L12 (a−cosθ1)2
=L12{(1−cos2θ1)+(a−cosθ1)2}
L2=L1{(1−cos2θ1)+(a−cosθ1)2}0.5
また、第1回転軸A、連結軸Cおよび点Dによって構成される三角形と、第2回転軸B、連結軸Cおよび点Dによって構成される三角形との関係に基づいて、角度θ2は、距離L1および角度θ1を用いて以下のように表される。
(AC)・sinθ1=(BC)・sinθ2
L1・sinθ1=L2・sinθ2
sinθ2=(L1/L2)・sinθ1
=sinθ1・L1/[L1{(1−cos2θ1)+(a−cosθ1)2}0.5]
=sinθ1/[{(1−cos2θ1)+(a−cosθ1)2}0.5]
θ2=asin[sinθ1/[{(1−cos2θ1)+(a−cosθ1)2}0.5]]
伸縮ロッド32に含まれる弾性部材に生じている弾性力をXとし、伸縮ロッド32に含まれる弾性部材の弾性係数をkとし、角度θ1=角度θ2=0°のときに伸縮ロッド32の弾性部材に生じている弾性力をX0とする場合、弾性力Xは、距離L1および角度θ1を用いて以下のように表される。
X=k・{L2−(L0−L1)}+X0
=k・{L2−(a・L1−L1)}+X0
=k・{L2−L1(a−1)}+X0
=k・[L1{(1−cos2θ1)+(a−cosθ1)2}0.5−L1 (a−1)]+X0
第1回転軸Aの周りにおける支持部材41の回転モーメントQは、距離L1および角度θ1を用いて以下のように表される。
Q=X・L1・sin(θ1+θ2)
=k・[L1{(1−cos2θ1)+(a−cosθ1)2}0.5−L1 (a−1)]+X0×L1
×sin{(asin[sinθ1/[{(1−cos2θ1)+(a−cosθ1)2}0.5]]+θ1}
第2ヘッド部23が、第1回転軸Aを中心とする円弧に接する方向で、巻取部21に巻きつけられているインクリボン13に当接するとし、第2ヘッド部23がインクリボン13に接する点と第1回転軸Aとの間の距離をL9とした場合、ヘッド圧力Fは、以下の式によって表される。
F=Q/L9
距離L1=120mm、a=3(すなわちL0=360mm)、伸縮ロッド32の弾性係数k=0.144N/mm、X0=1.86N、距離L9=120mmであるとした場合の、角度θ1とヘッド圧力Fの関係を図13に示す。ここで図6Aに示すように、角度θ1と、インクリボン13の巻き径rとの間には、巻き径rが大きくなるにつれて角度θ1が小さくなるという関係が成立している。また図13に示すように、角度θ1が0〜12.5°の間では、角度θ1が小さくなるにつれて、ヘッド圧力Fが小さくなっている。このことは、角度θ1が0〜12.5°の間では、巻き径rが大きくなるにつれて、ヘッド圧力Fが小さくなっていることを意味している。従って、角度θ1が0〜12.5°の間の区間を少なくとも部分的に利用して、ヘッド圧力調整装置30を用いて第2ヘッド部23のヘッド圧力を生成することにより、巻き径rが大きくなるにつれてヘッド圧力Fが小さくなるということを実現することができる。
(実施例2)
距離L1を90mm、120mmおよび160mmとした場合の各々について、角度θ1とヘッド圧力Fの関係を算出した。結果を図14に示す。図14に示すように、距離L1を変化させることにより、すなわち距離L0と距離L1の比を変化させることにより、巻き径rが大きくなるにつれてヘッド圧力Fが小さくなるということが実現され得る角度θ1の区間を適切に調節することができた。
(実施例3)
伸縮ロッド32に含まれる弾性部材の弾性係数kを0.108N/mm、0.144N/mmおよび0.192N/mmとした場合の各々について、角度θ1とヘッド圧力Fの関係を算出した。結果を図15に示す。図15に示すように、伸縮ロッド32の弾性係数kを変化させることにより、巻き径rが大きくなるにつれてヘッド圧力Fが小さくなるということが実現され得る角度θ1の区間を適切に調節することができた。
なお、図6Bで示す角度θは、図10Aおよび図10B,図11Aおよび図11B,並びに図12Aおよび図12Bで示す通り、角度θ1に応じて変化する。ただし、図中のL0が十分に長い場合には、図13,図14,図15で示す結果への影響は小さく、便宜上、上述した実施例の関係式では変化が無いこととして扱っている。
10 熱転写装置
11 支持層
12 インク層
12a インク
12b インク抜け部分
12c 第2転写装置により支持層上に転写されたインク
13 インクリボン
13A 外側インクリボン
13B 内側インクリボン
13C 外側インクリボン
13D 内側インクリボン
14 被転写体
17 第1転写装置
18 第1ヘッド部
20 巻取装置
21 巻取部
22 第2転写装置
23 第2ヘッド部
26 第2パターン
30 ヘッド圧力調整装置
31 第1圧力調整部
32 伸縮ロッド
35 回転片
35a 長穴
36 弾性部材
37 固定端
40 ヘッド支持部
41 支持部材
50 第2圧力調整部
51 弾性部材
52 固定端
A 第1回転軸A
B 第2回転軸B
C 連結軸

Claims (10)

  1. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写装置において、
    前記インクリボンを送り出す送出部と、
    前記送出部の下流側に配置され、前記インクリボンの支持層側に設けられた第1ヘッド部を有し、前記インクリボンのインク層のインクを前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写装置と、
    前記第1転写装置の下流側に配置され、インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
    前記巻取部の近傍に設けられ、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する第2ヘッド部を有する第2転写装置と、
    前記第2転写装置の前記第2ヘッド部を、調整されたヘッド圧力で、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに押し当てるヘッド圧力調整装置と、を備え、
    前記第2転写装置において、前記第2ヘッド部により加熱されるインクリボンのインク層のインクが、第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が第1巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第1ヘッド圧力と称し、前記巻き径が前記第1巻き径よりも大きい第2巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第2ヘッド圧力と称する場合、前記ヘッド圧力調整装置は、前記巻き径が前記第1巻き径から前記第2巻き径へ増加するまでの間に、前記ヘッド圧力を前記第1ヘッド圧力から前記第2ヘッド圧力へ減少させるよう構成されており、
    前記ヘッド圧力調整装置は、
    その一端が第1回転軸に取り付けられた支持部材であって、前記第2ヘッド部を支持する、支持部材と、
    移動可能な連結軸を介して前記支持部材に連結された第1圧力調整部と、を有し、
    前記連結軸は、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が増加するにつれて前記巻取部から遠ざかるように、前記第1回転軸を軸として回転移動し、
    前記第1圧力調整部は、前記支持部材が前記第1回転軸を軸として前記巻取部に向かって回転するように前記支持部材に作用する回転トルクが、前記巻き径が増加するにつれて減少するよう、前記連結軸を介して前記支持部材に力を加える、熱転写装置。
  2. 前記第1圧力調整部は、その一端が第2回転軸に取り付けられ、その他端が前記連結軸を介して前記支持部材に連結された伸縮ロッドを含み、
    前記伸縮ロッドは、前記巻取部と前記第1回転軸との間の空間に向けて前記連結軸を押し込む弾性力が前記伸縮ロッドに発生するように配置されている、請求項に記載の熱転写装置。
  3. 前記第1圧力調整部は、その中央部が第2回転軸に取り付けられ、その一端が弾性部材の一端に取り付けられ、その他端が前記連結軸を介して前記支持部材に連結された回転片を含み、
    前記回転片の前記一端に取り付けられている前記弾性部材の他端は、固定端となっており、
    前記回転片および前記弾性部材は、前記連結軸が前記第1回転軸を軸として前記巻取部に向かって回転するように前記連結軸に力を加えるよう、配置されている、請求項に記載の熱転写装置。
  4. 前記第1圧力調整部は、その一端が第2回転軸に取り付けられ、その他端が前記連結軸を介して前記支持部材に連結された伸縮ロッドを含み、
    前記伸縮ロッドは、前記連結軸が前記巻取部から遠ざかるように前記連結軸を押し込む弾性力が前記伸縮ロッドに発生するように配置されており、
    前記ヘッド圧力調整装置は、前記支持部材を前記巻取部に向けて押し込む弾性力を発生させる弾性部材を含む第2圧力調整部をさらに有する、請求項に記載の熱転写装置。
  5. 支持層とインク層とを有するインクリボンであって、インク層のインクが被転写体に対して第1パターンで転写されたインク転写済のインクリボンを巻き取る巻取装置において、
    インク転写済の前記インクリボンを巻き取る巻取部と、
    前記巻取部の近傍に設けられ、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンを支持層側から加熱する巻取装置用ヘッド部を有する巻取装置用転写装置と、
    前記巻取装置用転写装置の前記巻取装置用ヘッド部を、調整されたヘッド圧力で、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに押し当てるヘッド圧力調整装置と、を備え、
    前記巻取装置用転写装置において、前記巻取装置用ヘッド部により加熱されるインクリボンのインク層のインクが、第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が第1巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第1ヘッド圧力と称し、前記巻き径が前記第1巻き径よりも大きい第2巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第2ヘッド圧力と称する場合、前記ヘッド圧力調整装置は、前記巻き径が前記第1巻き径から前記第2巻き径へ増加するまでの間に、前記ヘッド圧力を前記第1ヘッド圧力から前記第2ヘッド圧力へ減少させるよう構成されており、
    前記ヘッド圧力調整装置は、
    その一端が第1回転軸に取り付けられた支持部材であって、前記巻取装置用ヘッド部を支持する、支持部材と、
    移動可能な連結軸を介して前記支持部材に連結された第1圧力調整部と、を有し、
    前記連結軸は、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が増加するにつれて前記巻取部から遠ざかるように、前記第1回転軸を軸として回転移動し、
    前記第1圧力調整部は、前記支持部材が前記第1回転軸を軸として前記巻取部に向かって回転するように前記支持部材に作用する回転トルクが、前記巻き径が増加するにつれて少なくとも部分的に減少するよう、前記連結軸を介して前記支持部材に力を加える、巻取装置。
  6. 前記第1圧力調整部は、その一端が第2回転軸に取り付けられ、その他端が前記連結軸を介して前記支持部材に連結された伸縮ロッドを含み、
    前記伸縮ロッドは、前記巻取部と前記第1回転軸との間の空間に向けて前記連結軸を押し込む弾性力が前記伸縮ロッドに発生するように配置されている、請求項に記載の巻取装置。
  7. 前記第1圧力調整部は、その中央が第2回転軸に取り付けられ、その一端が弾性部材の一端に取り付けられ、その他端が前記連結軸を介して前記支持部材に連結された回転片を含み、
    前記回転片の前記一端に取り付けられている前記弾性部材の他端は、固定端となっており、
    前記回転片および前記弾性部材は、前記連結軸が前記第1回転軸を軸として前記巻取部に向かって回転するように前記連結軸に力を加えるよう、配置されている、請求項に記載の巻取装置。
  8. 前記第1圧力調整部は、その一端が第2回転軸に取り付けられ、その他端が前記連結軸を介して前記支持部材に連結された伸縮ロッドを含み、
    前記伸縮ロッドは、前記連結軸が前記巻取部から遠ざかるように前記連結軸を押し込む弾性力が前記伸縮ロッドに発生するように配置されており、
    前記ヘッド圧力調整装置は、前記支持部材を前記巻取部に向けて押し込む弾性力を発生させる弾性部材を含む第2圧力調整部をさらに有する、請求項に記載の巻取装置。
  9. 支持層とインク層とを有するインクリボンを用いて被転写体にインクを転写する熱転写方法において、
    前記インクリボンを送り出す工程と、
    前記インクリボンのインク層のインクを、第1ヘッド部を用いて前記被転写体に対して第1パターンで転写する第1転写工程と、
    インク転写済の前記インクリボンを巻取部に巻き取る工程と、
    前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンを、第2ヘッド部を用いて支持層側から加熱する第2転写工程と、を備え、
    前記第2ヘッド部は、ヘッド圧力調整装置によって調整されたヘッド圧力で、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに押し当てられ、
    前記第2転写工程において、前記第2ヘッド部により支持層側から加熱されるインクリボンのインク層のインクが、第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記ヘッド圧力調整装置は、
    その一端が第1回転軸に取り付けられた支持部材であって、前記第2ヘッド部を支持する、支持部材と、
    移動可能な連結軸を介して前記支持部材に連結された第1圧力調整部と、を有し、
    前記連結軸は、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が増加するにつれて前記巻取部から遠ざかるように、前記第1回転軸を軸として回転移動し、
    前記第1圧力調整部は、前記支持部材が前記第1回転軸を軸として前記巻取部に向かって回転するように前記支持部材に作用する回転トルクが、前記巻き径が増加するにつれて減少するよう、前記連結軸を介して前記支持部材に力を加え、
    前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が第1巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第1ヘッド圧力と称し、前記巻き径が前記第1巻き径よりも大きい第2巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第2ヘッド圧力と称する場合、前記ヘッド圧力は、前記巻き径が前記第1巻き径から前記第2巻き径へ増加するまでの間に、前記第1ヘッド圧力から前記第2ヘッド圧力へ減少する、熱転写方法。
  10. 支持層とインク層とを有するインクリボンであって、インク層のインクが被転写体に対して第1パターンで転写されたインク転写済のインクリボンを巻き取る巻取方法において、
    インク転写済の前記インクリボンを巻取部に巻き取る工程と、
    前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンを、ヘッド部を用いて支持層側から加熱する工程と、を備え、
    前記ヘッド部は、ヘッド圧力調整装置によって調整されたヘッド圧力で、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンに押し当てられ、
    前記加熱する工程において、前記ヘッド部により支持層側から加熱されるインクリボンのインク層のインクが、第2パターンで、当該インクリボンの内側に位置するインクリボンの支持層に転写され、
    前記ヘッド圧力調整装置は、
    その一端が第1回転軸に取り付けられた支持部材であって、前記ヘッド部を支持する、支持部材と、
    移動可能な連結軸を介して前記支持部材に連結された第1圧力調整部と、を有し、
    前記連結軸は、前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が増加するにつれて前記巻取部から遠ざかるように、前記第1回転軸を軸として回転移動し、
    前記第1圧力調整部は、前記支持部材が前記第1回転軸を軸として前記巻取部に向かって回転するように前記支持部材に作用する回転トルクが、前記巻き径が増加するにつれて減少するよう、前記連結軸を介して前記支持部材に力を加え、
    前記巻取部によって巻き取られたインク転写済の前記インクリボンの巻き径が第1巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第1ヘッド圧力と称し、前記巻き径が前記第1巻き径よりも大きい第2巻き径であるときの前記ヘッド圧力を第2ヘッド圧力と称する場合、前記ヘッド圧力は、前記巻き径が前記第1巻き径から前記第2巻き径へ増加するまでの間に、前記第1ヘッド圧力から前記第2ヘッド圧力へ減少する、巻取方法。
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