JP6505357B2 - 冷蔵庫 - Google Patents
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Description
本発明が解決しようとする課題は、密閉容器を開放することなく貯蔵状態を把握することができる冷蔵庫を提供することにある。
図1に示すように、本実施形態の冷蔵庫1は、通信手段としての通信アダプタ2が設けられており、アクセスポイント3を介して携帯端末4や、外部ネットワーク5を介して外部のサーバ6との間で通信可能となっている。通信アダプタ2は、アクセスポイント3や室内の携帯端末4などとの間で近距離無線通信を行うものであり、本実施形態では、図1に示すように冷蔵庫1の上部に着脱可能(後付け可能)に設けられている。なお、通信アダプタ2は冷蔵庫1に内蔵されていてもよい。携帯端末4は、いわゆるスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレットPCなどを想定しており、図1に示すように住宅内あるいは住宅外から冷蔵庫1やサーバ6との間で通信可能となっている。この携帯端末4は、住宅内であっても外部ネットワーク5を経由する広域通信により冷蔵庫1と通信することも可能であるし、アクセスポイント3を経由して近距離通信により冷蔵庫1と通信することも可能である。なお、冷蔵庫1とアクセスポイント3との間は、無線通信方式に限らず、有線通信方式で接続してもよい。
冷蔵庫1は、図2に示すように、本体10内に上から順に、冷蔵室11、野菜室12、製氷室13、および冷凍室14が設けられている。冷蔵室11および野菜室12と製氷室13との間は、断熱仕切壁により仕切られている。冷蔵室11は扉11aによって開閉され、野菜室12、製氷室13および冷凍室14は、引き出し式の扉12a、扉13aおよび扉14aによってそれぞれ開閉されるようになっている。また、各扉には、その開閉状態を検知する開扉センサ37(図3参照)が設けられている。なお、図2に示した冷蔵庫1の構成は一例であり、各貯蔵室の配置順が異なる等の構成であってもよい。
このような構成の冷蔵庫1は、図3に示すように、制御部30により制御されている。制御部30は、CPU31、ROM32、RAM33およびタイマ34などを有するコンピュータにより構成されており、例えばROM32などに記憶されているコンピュータプログラムにしたがって冷蔵庫1の全体を制御する。より具体的には、制御部30は、操作パネルから設定された運転状態、温度センサ36により検知された各貯蔵室の温度、および開扉センサ37により検知した扉の開閉状態などに応じて、冷凍サイクルの運転状態を制御する。
密閉容器20は、図4(A)および(B)に示すように、中空且つ後部側(減酸素装置21側)が若干細くなった概ね直方体状の容器本体20aを有しており、その容器本体20a内に密閉空間20bが形成されている。この容器本体20aは、断熱性部材によって形成されており、食材を出し入れする開口部(図示省略)に設けられているシール部材(図示省略)により密閉状態を維持することができる。また、密閉容器20は、図4(B)に示すようにその内面側に光触媒20cが施されており、密閉空間20b内の臭気成分の分解や雑菌の除去が可能となっている。
・カソード側 O2+4H++4e− → 2H2O
この反応式を説明すると、アノード側において供給された水(H2O)が電気分解されて水素イオン(H+)が形成され、その水素イオンが高分子電解質膜等を経てカソード側に移動し、カソード側にて酸素と反応して水を生成する。これにより、密閉空間20b内の酸素が消費されて、酸素濃度が低下する。つまり、密閉空間20b内の空気から酸素(O2)が除去され、酸素濃度が低下する(減酸素が行われる)。なお、減酸素装置21は、定期的に稼動させてもよいし、酸素濃度センサ等を設けて酸素濃度が所定値に達したことが検知されたときに稼動させてもよいし、撮像カメラ41で撮像した画像に基づいて食材の貯蔵状況を把握し、その貯蔵状況に基づいて減酸素装置21を稼動するようにしてもよい。
冷蔵庫1の制御部30は、図5に示す撮像処理を実行しており、撮像タイミングになったかを判定している(S1)。本実施形態では、撮像タイミングとして、以下のタイミングを設定している。
・ユーザにより携帯端末4等の遠隔指示手段から撮像指示があったとき
・制御部30が減酸素装置21を稼動させる前
このうち、減酸素装置21を稼動させる前とは、より厳密に言えば、減酸素装置21を稼動させる直前である。これは、上記したように減酸素を行うとカソード側では水が生成されることから、減酸素装置21を稼動させると密閉空間20b内の湿度が高くなり、窓部材43に結露が生じる可能性があるためである。このため、減酸素装置21を稼動させる直前に撮像することで、明瞭な視野を確保することができる。さらに、減酸素装置21を稼動させるのは酸素濃度が増加した状態であると考えられる。換言すると、密閉空間20bが開放される等、食材の貯蔵状態が変化した状態であると考えられる。そのため、減酸素装置21を稼動させる直前のタイミングで撮像することにより、最新の貯蔵状態を撮像することが可能となる。
冷蔵庫1は、野菜室12等の貯蔵室内に設けられ、密閉空間20bを形成する密閉容器20と、その密閉空間20bを撮像する撮像手段としての撮像カメラ41とを備えているので、密閉容器20を開放状態とすることなく、密閉空間20b内の食材等の貯蔵状態を把握することができる。
密閉空間20bの酸素濃度を低下させる減酸素装置21を備えているので、減酸素を行うことにより、食材の酸化を抑制でき、鮮度を維持したまま保存することができる。そして、減酸素が行われた状態を変化させることなく(つまり、密閉容器20を開放することなく)撮像できるので、食材の保存状態を良好に保つことができる。
また、撮像カメラ41を凹部に設置し、壁面からレンズが離れて位置していることから、食品がレンズに接触することがなく、写りにくくなることがない。特に、引き出し容器が内部に有る場合には、天井に食材等の主要物が当たり易くなるが、同様に写りにくくなることがない。また、透明部材であるレンズを汚れから守る防護手段も壁面から凹ませて面一にしないように構成すると、透明部材も汚れないため、より効果が高まる。また、透明部材の表面に透明な光職場卯を塗布することで、仮に汚れたとしてもその汚れが取れやすくなり、写りにくくなることを低減することができる。
また、撮像カメラ41を密閉空間20b内に設けるため、実施形態のように上方あるいは側方であっても密閉空間20b内を視野に納めることができ、設置位置の自由度が高い。また、設置位置の自由度が高いことから、撮像ランプ42が逆光にならないような配置をとることができ、鮮明な画像を撮像することができる。
撮像カメラ41と密閉空間20bとの間に位置する構造物である窓部材43を透明材料により形成しているので、密閉空間20bを撮像する際の障害となることがない。
密閉空間20bを照らすための照明手段である撮像ランプ42を密閉空間20b内に設けているので、撮像ランプ42からの光が遮られることが無い。したがって、密閉空間20b内を撮像に十分な光量で照らすことができる。
密閉容器20の内部に光触媒20cを施しているので、臭気成分や雑菌を低減することができる。そして、本実施形態では密閉空間20b内に設置された撮像ランプ42を光触媒20cを励起させるエネルギー源として利用できるので、部品点数を削減することができる。
撮像カメラ41は減酸素装置21により酸素濃度を低下させる前のタイミングで密閉空間20bを撮像するので、つまり、湿度が上昇する前に撮像するので、結露等が発生していない鮮明な画像を撮像することができる。
また、実施形態のように携帯端末4から撮像指示があったときにも撮像するので、所望のタイミングで、最新の画像データをユーザに提供することができる。
また、電気的科学的に減酸素を行う減酸素装置21であるので、内部は常圧であり、撮像カメラ41を密閉容器20内部に取り付けても、圧力が一定であり、圧力が変化することに起因する故障を無くすことができる。
本発明は、上記した実施形態にて例示したものに限定されることなく、変形又は拡張することができる。
一実施形態では撮像カメラ41を密閉容器20内の終了室に設けた例を示したが、例えば図6(A)に示すように、撮像カメラ41を密閉容器20外(例えば、野菜室12の下部側)に設けてもよい。このような構成であっても、密閉容器20を開放すること無く密閉空間20b内を撮像することができる。
一実施形態では密閉容器20に減酸素装置21を付設したが、減酸素装置21を備えていないものであってもよい。また、密閉空間20bとしては、貯蔵室内において密閉された空間であればよく、例えばチルド室や玉子室等であってもよい。
また、図6(C)に示すように、撮像カメラ41を密閉空間20b内に設置し、窓部材50から例えば冷蔵室照明38からの光を取り入れる構成としてもよい。
これら図6(A)〜(C)の場合、一実施形態のように電気化学的手法により減酸素を行う構成とすれば、密閉容器20に窓部材50を設けたとしても、その強度が問題になるおそれを限りなく低くすることができる。
一実施形態では密閉容器20を冷蔵室11に設置されている例を示したが、野菜室12に設置されていてもよい。この場合、一実施形態と同様に密閉容器20内に撮像カメラ41や撮像ランプ42を設けてもよいし、野菜室照明39を密閉容器20外の照明手段として用いてもよい。
Claims (7)
- 貯蔵室内に設けられ、密閉空間を形成し、開口部から食材が出し入れされる密閉容器と、
前記密閉空間を撮像する撮像手段と、を備え、
前記撮像手段を、前記密閉容器の壁部内に設けられ、構造物によって前記密閉空間と仕切られている収容室に収容するとともに、前記密閉空間を照らす照明手段と同じ基板に配置することで当該照明手段と対向しない位置に設置し、
前記収容室と前記密閉空間との間を仕切る前記構造物を、前記壁部の表面から密閉空間側に突出しない位置に設けるとともに、透明材料により形成したことを特徴とする冷蔵庫。 - 前記密閉空間の酸素濃度を低下させる減酸素装置をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
- 前記減酸素装置は、前記密閉空間の酸素濃度を、常圧下で電気化学的に低下させることを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫。
- 前記撮像手段は、前記減酸素装置が酸素濃度を低下させる前のタイミングで前記密閉空間を撮像することを特徴とする請求項3記載の冷蔵庫。
- 前記減酸素装置は、前記密閉空間の酸素濃度を、当該密閉容器内を大気圧よりも低い圧力に減圧することにより低下させることを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫。
- 前記撮像手段は、前記減酸素装置が酸素濃度を低下させるときに前記密閉空間を撮像することを特徴とする請求項5記載の冷蔵庫。
- 前記密閉容器は、その内部に光触媒が施されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の冷蔵庫。
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