JP6505091B2 - 塩化メチルチオニニウム(mtc)を含むジアミノフェノチアジニウム化合物の化学合成の方法 - Google Patents

塩化メチルチオニニウム(mtc)を含むジアミノフェノチアジニウム化合物の化学合成の方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、化学合成及び精製、より具体的には、(メチレンブルーとしても知られる)塩化メチルチオニニウム(MTC)を含む、ある一定の(本明細書中で「ジアミノフェノチアジニウム化合物」と呼ばれる)3,7−ジアミノ−フェノチアジン−5−イウム化合物を合成し、精製する方法に関する。本発明は、得られた(高純度)化合物、それらを含む組成物(例えば、錠剤、カプセル)、そして病原体を不活性化する方法並びに例えば、タウオパチー、アルツハイマー病(AD)、皮膚癌、黒色腫、ウイルス性疾患、細菌性疾患及び原虫性疾患の医学的処置及び診断などの方法におけるそれらの使用にも関する。
以下の任意の請求項を含む本明細書全体を通して、文脈上他に要求されない限り、用語「含む(comprise)」並びに「含む(comprises)」及び「含んでいる(comprising)」のような変形は、記述された整数若しくはステップ又は整数若しくはステップの群を含むことを意味するが、いかなる他の整数若しくはステップ又は整数若しくはステップの群も除外しないと理解される。
明細書及び任意の添付された請求項において使用されるように、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上別段の明示がない限り、複数の指示物を含むことに留意しなければならない。したがって、例えば、「医薬担体」への言及は、2つ以上のそのような担体の混合物などを含む。
本明細書において、範囲はしばしば「約」1つの特定の値から及び/又は「約」別の特定の値まで、と表現される。そのような範囲が表現される場合、該1つの特定の値から及び/又は該他の特定の値までは、別の実施態様に含まれる。同様に、先行詞「約」の使用によって、値が近似値として表される場合、該特定の値は別の実施態様を形成すると理解される。
(メチレンブルーとしても知られる)塩化メチルチオニニウム(MTC)
(メチレンブルー(MB);塩化メチルチオニン;塩化テトラメチルチオニン;3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン−5−イウム塩化物;C.I.Basic Blue 9;塩化テトラメチルチオニン;3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェンアザチオニウム塩化物;Swiss blue;C.I.52015;C.I.Solvent Blue 8;アニリンバイオレット;及びUrolene Blue(登録商標)としても知られる)塩化メチルチオニニウム(MTC)は、低分子量(319.86)で水溶性の以下の式の三環式有機化合物である:
Figure 0006505091
おそらく最もよく知られたフェノチアジン染料かつ酸化還元指示薬である(メチレンブルーとしても知られる)塩化メチルチオニニウム(MTC)は、生物物理系の光学プローブとして、ナノ多孔質材料における挿入剤として、酸化還元メディエーターとして、及びフォトエレクトロクロミックイメージングにおいても使用されてきた。
例えば、Colour Index(vol. 4, 3rd edition,1971)及びLillie et al., 1979並びにその中で引用された参考文献を参照されたい。
現在、MTCは、メトヘモグロビン血症(体内の酸素を必要とする場所に血液が酸素を送達できない場合に発生する状態)を処置するために使用される。MTCは、(例えば、手術の前又はその間に、身体のある一定の部分を染色するための)医療用染料;(例えば、尿中に存在するある一定の化合物を検出するための指示染料としての)診断薬;弱い尿路消毒薬;粘膜表面に対する刺激剤;腎結石のための治療薬及び予防薬として、及び黒色腫の診断及び処置においても使用される。
MTCは、マラリアを処置するために、単独で(Guttmann & Ehrlich, 1891)又はクロロキンとの併用で(Schirmeret al. 2003;Rengelhausen et al. 2004)使用されてきた。ヒトにおけるマラリアは、プラスモディウム属の4つの原虫種:熱帯熱マラリア原虫(P. falciparum)、三日熱マラリア原虫(P. vivax)、卵形マラリア原虫(P. ovale)又は四日熱マラリア原虫(P. malariae)のうちの1つによって引き起こされる。すべての種が、感染した雌性ハマダラカ(Anopheles mosquito)に刺されることによって伝染する。時には、輸血、臓器移植、注射針の共用によって又は母親から胎児へ先天的に伝染が起こる。マラリアは、世界中で3億〜5億の感染を引き起こし、約100万人が毎年亡くなる。しかしながら、薬物耐性が大きな問題であり、熱帯熱マラリア原虫について最も大きく、この種は、ほとんどすべてのマラリア関連死の主要原因である。現在マラリアの予防に推奨される薬物又は合剤は、クロロキン/塩酸プログアニル、メフロキン、ドキシサイクリン及びプリマキンである。
MTC(名称VirostatでBioenvision Inc., New Yorkから)は、インビトロで強力な殺ウイルス活性を示す。Virostatは、臨床検査において、特にHIV及び西ナイルウイルスのようなウイルスに対して有効である。西ナイルウイルス(WNV)は、中枢神経系に影響を及ぼす潜在的に重篤な病気である。感染者の大多数は、目に見える症状を示さないか又は発熱及び頭痛のようなインフルエンザ様の弱い症状を示す。150人に1人が、振戦、けいれん、筋力低下、失明、しびれ、麻痺又は昏睡を含む重篤な症状を発症する。一般に、WNVは、感染した蚊が咬むことによって伝播するが、輸血、臓器移植、授乳によっても又は妊娠中に母親から子供に伝播する。Virostatは、現在、慢性C型肝炎の処置のための臨床試験中でもある。C型肝炎は、肝臓のウイルス感染症である。ウイルス、HCVは、急性肝炎並びに肝硬変及び肝がんを含む慢性肝臓疾患の主要原因である。HCVは、主にヒト血液との直接接触により伝播する。世界的なHCV感染の主要原因は、未検査の輸血の使用並びに適切に滅菌されていない注射針及びシリンジの再使用である。世界保健機構は、C型肝炎を、世界人口の約3%がHCVに感染し、それは地域によってかなり異なるとして、世界規模の健康問題であると宣言した。米国における有病率は、1.3%又はおよそ350万人と推定される。エジプトは、国民約6200万人の20%超と推定される、世界で最も高いC型肝炎の有病率を有する。
光と併用された場合、MTCは、核酸(DNA又はRNA)の複製を阻止することができる。血漿、血小板及び赤血球は、核DNA又はRNAを含有しない。MTCは、血液成分中に導入された場合、細菌細胞壁又はウイルス膜を横切って核酸構造内部へ移動する。光によって活性化されると、該化合物はウイルス又は細菌病原体の核酸に結合し、DNA又はRNAの複製を阻止する。MTCは病原体を不活性化するように設計されるため、検査により検出されずに残っているかも知れない病原体の伝染のリスクを低減させる能力を有する。
MTC及びその誘導体(例えば、「ジアミノフェノチアジニウム化合物」)は、(例えば、アルツハイマー病のような)タウオパチーの処置において有用であることが分かっている(例えば、Wischik, C.M., et al., 1996, 2002を参照されたい)。
MTCは、1877年に独国特許に最初に記載された(Badische Anilin- und Soda-Fabrik, 1877)。該特許において、MTCは、ジメチルアニリンのニトロシル化、引き続きN,N−ジメチル−1,4−ジアミノベンゼンを生成するための還元及びその後の硫化水素(HS)及び塩化鉄(III)(FeCl)の存在下における酸化的カップリングによって合成された。
Bernthsenは、その後のMTC及びその合成方法の研究を記述した(Bernthsen, 1885a、1885b、1889を参照されたい)。
Fierz-David and Blangley, 1949も、以下のスキームに図示されるように、ジメチルアニリンからのMTCの合成方法を記述する。
Figure 0006505091
ステップ(a)において、酸(HCl)水溶液中でのニトライト(NaNO)による処理によって、ニトロソジメチルアニリンがジメチルアニリンから調製される。ステップ(b)において、亜鉛末を用い、さらなる酸(HCl)水溶液を用いて該ニトロソ化合物が還元され、p−アミノジメチルアニリンを生成する。ステップ(b)後に金属残渣がろ過により除去され、チオスルホン酸、硫酸及び非還元性塩化亜鉛溶液の存在下でろ液が酸化される、ステップ(c)。ジメチルアニリン存在下でのさらなる酸化が、ビンドシェドラーグリーンのチオスルホン酸を生じる、ステップ(d)。次いで、二酸化マンガン又は硫酸銅を用いて環が閉じられ、メチレンブルーを生成する。より具体的には、p−アミノジメチルアニリンの透明な中性溶液が酸性化され(HSO)、非還元性の塩化亜鉛溶液が添加される(Naと共にZnCl)。硫酸アルミニウム(Al(SO))水溶液及び結晶性チオ硫酸ナトリウム(Na)が添加される。重クロム酸ナトリウム(NaCr)水溶液が添加される。乾燥蒸気によって混合物が加熱される。次いで、酸性(HCl)ジメチルアニリン水溶液が添加される。重クロム酸ナトリウム(NaCr水溶液が添加される。乾燥蒸気によって混合物が加熱され、ビンドシェドラーグリーンのチオスルホン酸の生成によって、濃い緑がかった青色となる。二酸化マンガン又は硫酸銅の水性スラリーが添加され、混合物が乾燥蒸気によって加熱されると、濃縮塩化亜鉛溶液から染料が沈殿する。混合物から染料を回収するために、混合物が冷却され、酸性化(HSO)されて、アルミニウム、マンガン及びクロム塩が溶解する。さらに混合物が冷却され、粗染料がろ過により収集される。水、塩化ナトリウム及び塩化亜鉛からの精製により、ブロンズがかった赤色結晶としてメチレンブルーの亜鉛複塩が生じる。
非常に類似した合成法が、Colour Index(Vol.4, 3rd edition,1971)、p.4470に記載されている。
Masuya et al., 1992は、ある一定のフェノチアジン誘導体並びにその調製方法並びに癌の光線力学療法及びケミルミネッセンスを利用する免疫アッセイにおけるその使用方を記載する。該化合物は、上で論じたものに類似する経路により調製される。
Leventis et al., 1997は、ある一定のMTCアナログの合成方法であって、出発材料としてフェノチアジンを使用し、ハロゲン化、次にアミノ化によって所望の3,7−置換基を付加する方法を記載する。著者らは、MTCが、商業的には、Naの存在下でのNaCrによるN,N−ジメチル−p−フェニレンジアミンの酸化、次にN,N−ジメチルアミンの存在下でのさらなる酸化によって合成されると主張する。
Fierz-David et al., 1949は、亜鉛を含まないメチレンブルーを生成するためのMTCの塩化亜鉛複塩の合成及び炭酸ナトリウムによるキレート化による亜鉛の除去、その後のろ過を記載する。しかしながら、著者らは、収率が低いため、この技術が大規模に使用できないことを認めている。
高純度のMTC及びその誘導体を合成するための方法が、PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号において提案された。化合物は、以下のスキームに従って合成される:
Figure 0006505091
これらのステップは、以下のように要約され得る:(i)ニトロシル化(NOS);(ii)ニトロシル還元(NR);(iii)チオスルホン酸生成(TSAF);(iv)酸化的カップリング(OC);(v)閉環(RC);及び再結晶化(RX)。ビンドシェドラーグリーン中間体のチオスルホン酸(化合物5)がろ過によって単離されない、変法も記載される。
PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号 独国特許、Badische Anilin− und Soda−Fabrik, 1877
Colour Index(vol. 4, 3rd edition,1971) Lillie et al., 1979 Guttmann & Ehrlich, 1891 Schirmer et al. 2003 Rengelhausen et al. 2004 Wischik, C.M., et al., 1996, 2002 Bernthsen, 1885a、1885b、1889 Fierz-David and Blangley, 1949 Colour Index(Vol.4, 3rd edition,1971)、p.4470
本発明者らはここに、(特に、MTCを含む)ジアミノフェノチアジニウム化合物の合成のための改善された代替方法を開発した。新しい方法は、高収率、短い反応時間及びより高いスループットをもたらし、必要とするエネルギー投入量がより少なく、生じる廃棄物がより少ない。得られた化合物は高い純度レベルを有する。
発明の概要
本発明の一態様は、ジアミノフェノチアジニウム化合物の合成方法に関する。
本発明の別の態様は、本明細書に記載の方法によって得られる又は得られることのできるジアミノフェノチアジニウム化合物及びそれらの化合物を含む組成物に関する。別の態様は、例えば、本明細書中で論じられる疾患又は徴候のいずれかに関して、ヒト又は動物の体を治療法によって処置する方法における使用のためのこれらの化合物及び/又は組成物に関する。
当業者に理解されるとおり、本発明の一態様の特徴及び好ましい実施態様は、本発明の他の態様にも関係する。
詳細な説明
化合物
一般に、本発明は、本明細書中で「ジアミノフェノチアジニウム化合物」と総称される、以下の式のある一定の3,7−ジアミノ−フェノチアジン−5−イウム化合物の調製方法に関する。
Figure 0006505091
{式中、
及びRはそれぞれ、−H;C1−4アルキル;C2−4アルケニル;及びハロゲン化C1−4アルキルから独立して選ばれ;
3NA及びR3NBはそれぞれ、C1−4アルキル;C2−4アルケニル;及びハロゲン化C1−4アルキルから独立して選ばれ;
7NA及びR7NBはそれぞれ、C1−4アルキル;C2−4アルケニル;及びハロゲン化C1−4アルキルから独立して選ばれ;
Xは、電気的中性を達成するための1つ又は複数のアニオン性対イオンである。}
上記構造は、そのいくつかが以下に示され、そのすべては、上記構造により包含されることを意図される、多くの等価な共鳴構造のうちのほんの1つである。
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、C1−4アルキル基は、−Me、−Et、−nPr、−iPr及び−nBuのような直鎖C1−4アルキル基;−iPr、−iBu、−sBu及び−tBuのような分岐鎖C3−4アルキル基;並びに−cPr及び−cBuのような環式C3−4アルキル基から選ばれる。
いくつかの実施態様において、C2−4アルケニル基は、−CH=CH(ビニル)及び−CH−CH=CH(アリル)のような直鎖C1−4アルケニル基から選ばれる。
いくつかの実施態様において、ハロゲン化C1−4アルキル基は、−CF、−CHCF及び−CFCFから選ばれる。
いくつかの実施態様において、R及びRはそれぞれ、独立して−H、−Me、−Et又は−CFである。
いくつかの実施態様において、R及びRはそれぞれ、独立して−H、−Me又は−Etである。
いくつかの実施態様において、R及びRはそれぞれ、独立して−Hである。
いくつかの実施態様において、R及びRはそれぞれ、独立して−Meである。
いくつかの実施態様において、R及びRはそれぞれ、独立して−Etである。
いくつかの実施態様において、R及びRは、同一である。
いくつかの実施態様において、R及びRは、異なる。
いくつかの実施態様において、R3NA及びR3NBはそれぞれ、独立して−Me、−Et、−nPr、−nBu、−CH−CH=CH又は−CFである。
いくつかの実施態様において、R3NA及びR3NBはそれぞれ、独立して−Me又は−Etである。
いくつかの実施態様において、R3NA及びR3NBはそれぞれ、独立して−Meである。
いくつかの実施態様において、R3NA及びR3NBはそれぞれ、独立して−Etである。
いくつかの実施態様において、R3NA及びR3NBは、同一である。
いくつかの実施態様において、R3NA及びR3NBは、異なる。
いくつかの実施態様において、R7NA及びR7NBはそれぞれ、独立して−Me、−Et、−nPr、−nBu、−CH−CH=CH又は−CFである。
いくつかの実施態様において、R7NA及びR7NBはそれぞれ、独立して−Me又は-Etである。
いくつかの実施態様において、R7NA及びR7NBはそれぞれ、独立して−Meである。
いくつかの実施態様において、R7NA及びR7NBはそれぞれ、独立して−Etである。
いくつかの実施態様において、R7NA及びR7NBは、同一である。
いくつかの実施態様において、R7NA及びR7NBは、異なる。
いくつかの実施態様において、R3NA及びR3NB及びR7NA及びR7NBは、同一である。
いくつかの実施態様において、基−N(R3NA)(R3NB)及び−N(R7NA)(R7NB)は、同一である。
いくつかの実施態様において、基−N(R3NA)(R3NB)及び−N(R7NA)(R7NB)は、同一であり、−NMe、−NEt、−N(nPr)、−N(Bu)、−NMeEt、−NMe(nPr)及び−N(CHCH=CHから選ばれる。
いくつかの実施態様において、基−N(R3NA)(R3NB)及び−N(R7NA)(R7NB)は、同一であり、−NMe及び−NEtから選ばれる。
いくつかの実施態様において、基−N(R3NA)(R3NB)及び−N(R7NA)(R7NB)は、−NMe以外である。
いくつかの実施態様において、炭素原子のうちの1つ又は複数は、11C又は13Cである。
いくつかの実施態様において、炭素原子のうちの1つ又は複数は、11Cである。
いくつかの実施態様において、炭素原子のうちの1つ又は複数は、13Cである。
いくつかの実施態様において、窒素原子のうちの1つ又は複数は、15Nである。
いくつかの実施態様において、基R3NA、R3NB、R7NA及びR7NBのうちの1つ又は複数又はすべての、1つ又は複数又はすべての炭素原子は、13Cである。
いくつかの実施態様において、基−N(R3NA)(R3NB)及び−N(R7NA)(R7NB)はそれぞれ、−N(13CHである。
いくつかの実施態様において、R及びRはそれぞれ、−Hであり、基−N(R3NA)(R3NB)及び−N(R7NA)(R7NB)はそれぞれ、−N(13CHである。
いくつかの実施態様において、R及びRはそれぞれ、−Hであり;基−N(R3NA)(R3NB)及び−N(R7NA)(R7NB)はそれぞれ、−N(13CHであり;そして、Xは、Clである。
いくつかの実施態様において、Xは、独立して、ハロゲンアニオン(すなわち、ハライド)である。
いくつかの実施態様において、Xは、独立して、Cl、Br又はIである。
いくつかの実施態様において、Xは、独立して、Clである。
いくつかの実施態様において、上記化合物は、混合塩の形態、例えば、ZnCl混合塩である。
いくつかの実施態様において、Xは、上記化合物がZnCl混合塩でないことを除いては、上で定義されたとおりである。
そのような化合物の例としては、以下のものが挙げられる:
Figure 0006505091
Figure 0006505091
純度
本明細書に記載の方法は、高純度のジアミノフェノチアジニウム化合物を生成し得る。
例えば、本明細書に記載の方法の多くが、有機不純物(例えば、アズールB(Azure B)及びメチレンバイオレットベルントセン(Methylene Violet Bernthsen )(MVB))並びに(例えば、ヨーロッパ薬局方の限度値を満たした又はそれを超える)金属不純物をどちらも極めて低レベルで含む、非常に高純度のMTCを生成する。
したがって、本発明の一態様は、本明細書に記載の方法によって得られる又は得られることのできる、本明細書に記載のジアミノフェノチアジニウム化合物に関する。いくつかの実施態様において、本発明は、本明細書に記載の方法によって得られる又は得られることのできるMTCに関する。
いくつかの実施態様において、上記化合物(例えば、MTC)は98%超の純度を有する。
いくつかの実施態様において、上記化合物(例えば、MTC)は97%超の純度を有する。
いくつかの実施態様において、上記化合物(例えば、MTC)は96%超の純度を有する。
いくつかの実施態様において、上記化合物(例えば、MTC)は95%超の純度を有する。
いくつかの実施態様において、上記化合物(例えば、MTC)は94%超の純度を有する。
いくつかの実施態様において、上記化合物(例えば、MTC)は93%超の純度を有する。
いくつかの実施態様において、上記化合物(例えば、MTC)は92%超の純度を有する。
いくつかの実施態様において、上記化合物は、6%未満のアズールBを不純物として含む。
いくつかの実施態様において、上記化合物は、5%未満のアズールBを不純物として含む。
いくつかの実施態様において、上記化合物は、4%未満のアズールBを不純物として含む。
いくつかの実施態様において、上記化合物は、3%未満のアズールBを不純物として含む。
いくつかの実施態様において、上記化合物は、2%未満のアズールBを不純物として含む。
いくつかの実施態様において、上記化合物は、1%未満のアズールBを不純物として含む。
いくつかの実施態様において、上記化合物は、0.15%未満のMVBを不純物として含む。
いくつかの実施態様において、上記化合物は、0.14%未満のMVBを不純物として含む。
いくつかの実施態様において、上記化合物は、0.13%未満のMVBを不純物として含む。
いくつかの実施態様において、上記化合物は、0.10%未満のMVBを不純物として含む。
いくつかの実施態様において、上記化合物は、0.05%未満のMVBを不純物として含む。
(本明細書に記述されるすべての純度パーセンテージは、別段の定めのない限り、重量に基づく。)
いくつかの実施態様において、上記化合物(例えば、MTC)は、ヨーロッパ薬局方(EP)の限度値よりも優れた(例えば、Al、Cr、Zn、Cu、Fe、Mn、Ni、Mo、Cd、Sn及びPbに関する)元素的純度(elementals purity)を有する。
本明細書中で言及される用語「元素的純度」は、ヨーロッパ薬局方により特定された11種の金属:Al、Cr、Zn、Cu、Fe、Mn、Ni、Mo、Cd、Sn及びPbの量に関する。
本明細書中で言及されるヨーロッパ薬局方の限度値が、以下の表に提示される。
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、上記化合物(例えば、MTC)は、ヨーロッパ薬局方(EP)の限度値の0.9倍よりも優れた元素純度を有する。
いくつかの実施態様において、上記化合物(例えば、MTC)は、ヨーロッパ薬局方(EP)の限度値の0.5倍よりも優れた元素純度を有する。
いくつかの実施態様において、上記化合物(例えば、MTC)は、ヨーロッパ薬局方(EP)の限度値の0.2倍よりも優れた元素純度を有する。
いくつかの実施態様において、上記化合物(例えば、MTC)は、ヨーロッパ薬局方(EP)の限度値の0.1倍よりも優れた元素純度を有する。
(例えば、最新のヨーロッパ薬局方(EP)の限界値の0.5倍は、50μg/gのAl、50μg/gのCr、50μg/gのZnなどである。)
上記純度等級の真実味があり適合性のあるすべての組合せが、それぞれの組合せが具体的かつ明示的に記述されているかのように、本明細書に開示される。
合成方法
本発明者らは、MTC及び他のジアミノフェノチアジニウム化合物の様々な改善された合成方法を明らかにした。特に、発明者らは、PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号の方法に対する改善を明らかにした。
収率
本明細書に記載の合成方法は、ジアミノフェノチアジニウム化合物の高い収率をもたらす。
いくつかの実施態様において、上記収率は、35%超である。
いくつかの実施態様において、上記収率は、37.5%超である。
いくつかの実施態様において、上記収率は、40%超である。
いくつかの実施態様において、上記収率は、42.5%超である。
いくつかの実施態様において、上記収率は、45%超である。
いくつかの実施態様において、上記収率は、47.5%超である。
好ましくは、報告される収率は、純粋にジアミノフェノチアジニウム化合物のものであり、したがって、サンプルの不純物プロフィール及び水分含量を考慮したものである。いくつかの実施態様において、収率は、無水物重量に基づいて計算される。
本発明の一態様において、ジアミノフェノチアジニウム化合物の効率的な合成方法が提供される。
これらの方法の1つの重要な特徴は、数個のステップが、同じ反応容器中で完結され得ることである。
例えば、ニトロシル還元(NR)ステップ(ii)、チオスルホン酸生成(TSAF)ステップ(iii)及び酸化的カップリング(OC)ステップ(iv)は、すべて同じ反応容器中で行われ得る。ステップ(ii)と(iii)の間でろ過は行われない。
一般に、合成のその後のステップが、「同じ反応容器」又は「同じポット」中で起こると言われる場合、これは、該反応ステップが同じ容器中で起こることを意味する。合成のその後のステップのための試薬は、先のステップの生成物を別の容器へ移すことなく、該生成物に単純に添加される。これは、特に、反応生成物をフィルターを通して別の容器へ移すことを除外する。完全に同じ反応容器中で起こる反応に関して、該反応は1−ポット法と呼ばれ得る。同様に、第1の容器から第2の容器への1回の移動がある場合には、これは、2−ポット法と呼ばれ得る。2回の移動がある合成は、3−ポット法などと呼ばれ得る。
ステップ(ii)と(iii)の間のろ過の省略は、時間を節約し、それによって反応スループットを増加させる。それは、従来技術の方法に比べて、必要な反応容器がより少ないことも意味する。ろ過された固体の洗浄がないため、生じる廃水がより少ない。このろ過ステップの排除は、そのようなろ過が行われる反応に比べて、MTC生成物の収率増大をもたらすことがさらに観察されている。好ましい場合において、生成化合物の純度は損なわれない。
Cr(VI)が、(少なくとも)酸化的カップリング(OC)ステップにおいて使用される。これは、毒性が高く、Cr(VI)の混入は、薬学における使用を目的とする製品では許されない。さらに、これは、双性イオン性の中間体を不安定化し、その後の閉環(RC)ステップを妨害し、それによって、最終的なジアミノフェノチアジニウム化合物の収率を低減し得る。したがって、PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号の方法においては、ハイドロサルファイトナトリウム(Na)の添加により又はpH調整により、残留Cr(VI)をCr(III)に還元することが必要である。
本方法において、NR及びTSAFステップの間のろ過ステップの省略は、ニトロシル還元(NR)において使用される還元剤が除去されないことを意味する。驚くべきことに、本発明者らは、酸化的カップリング(OC)の後にこの還元剤がCr(VI)を還元するために使用可能であることを発見した。
したがって、いくつかの場合において、酸化的カップリングの後のクロメート(chromate)還元ステップが、NR、TSAF及びOCステップと同じ反応容器中で行われ得る。これらの場合において、(Naのような)さらなる還元剤を添加するか又はpHを調整する必要はない。したがって、より少量の材料が使用され、より少ない廃棄物が生成される。好ましい場合において、生成化合物の純度は損なわれない。
いくつかの場合において、ニトロシル化ステップ(NO)及び/又は閉環(RC)もニトロシル還元(NR)、チオスルホン酸生成(TSAF)及び酸化的カップリング(OC)ステップと同じ反応容器中で完結され得る。
同じ反応容器中で閉環(RC)ステップを完結させることは、特に有益であり、それは、PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号の方法からもう一つのろ過ステップを排除し、それによって、廃棄物を低減し、収率を増大させ、時間を節約するからである。さらに、このろ過ステップの排除は、(上で示されたPCT国際特許出願公開第WO2006/032879号のステップ(v)におけるように)スラリーを生成するために緑色の(green)固体であるろ過生成物に塩酸水溶液を添加する必要がないことを意味する。これは、材料の使用量と廃棄物をさらに低減する。
したがって、いくつかの実施態様において、合成方法は、
ニトロシル還元(NR);
チオスルホン酸生成(TSAF);
酸化的カップリング(OC);
のステップを順番に含み、ここで、これらのステップは同じ反応容器中で完結される。
いくつかの実施態様において、場合により、酸化的カップリングステップ(OC)において生成された双性イオン性中間体が、閉環ステップ(RC)に供される前に、例えば、ろ過によって、単離され、精製される。
いくつかの実施態様において、合成方法は、
ニトロシル化(NOS);
ニトロシル還元(NR);
チオスルホン酸生成(TSAF);
酸化的カップリング(OC);
のステップを順番に含み、ここで、これらのステップは同じ反応容器中で完結される。
いくつかの実施態様において、合成方法は、
ニトロシル還元(NR);
チオスルホン酸生成(TSAF);
酸化的カップリング(OC);
閉環(RC);
のステップを順番に含み、ここで、これらのステップは同じ反応容器中で完結される。
いくつかの実施態様において、合成方法は、
ニトロシル化(NOS);
ニトロシル還元(NR);
チオスルホン酸生成(TSAF);
酸化的カップリング(OC);
閉環(RC);
のステップを順番に含み、ここで、これらのステップは同じ反応容器中で完結される。
いくつかの実施態様において、NO、NR、TSAF及びOCステップが第1の反応容器中で完結され、閉環(RC)ステップが第2の反応容器中で完結され、塩生成(CSF)(及び場合により、再結晶化(RX))が第3の反応容器中で完結される。言い換えれば、これは「3ポット」法である。
いくつかの実施態様において、NO、NR、TSAF、OC及びRCステップが第1の反応容器中で完結され、塩生成(例えば、塩化物塩生成CSF)(及び場合により再結晶化(RX))が第2のポット中で完結される。言い換えれば、これは「2ポット法」である。
本発明のさらなる態様において、
チオスルホン酸生成(TSAF);
酸化的カップリング(OC);
閉環(RC);
のステップを順番に含む合成方法が提供され、ここで、チオスルホン酸生成ステップ(TSAF)の間又はその前に、活性化剤が添加される。
いくつかの実施態様において、合成方法は、
ニトロシル還元(NR);
チオスルホン酸生成(TSAF);
酸化的カップリング(OC);
閉環(RC);
のステップを順番に含み、ここで、チオスルホン酸生成ステップ(TSAF)の間又はその前に活性化剤が添加される。
いくつかの実施態様において、合成方法は、
ニトロシル化(NOS);
ニトロシル還元(NR);
チオスルホン酸生成(TSAF);
酸化的カップリング(OC);
閉環(RC);
のステップを順番に含み、ここで、チオスルホン酸生成ステップ(TSAF)の間又はその前に活性化剤が添加される。
いくつかの実施態様において、場合により、酸化的カップリングステップ(OC)において生成された双性イオン性中間体が、閉環ステップ(RC)に供される前に、例えば、ろ過によって、単離され、精製される。
場合により、この態様において、ジアミノフェノチアジニウム化合物は、ZnCl複塩ではない
ニトロシル化(NOS)
このステップにおいては、以下のスキームに図解されるように、N,N−二置換−3−任意に置換されたアニリン、1が、4−ニトロシル化されて、N,N−二置換−3−任意に置換された−4−ニトロシルアニリン、2を生じる。
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、以下のスキームに図解されるように、N,N−ジメチルアニリン、1’は、4−ニトロシル化されて、N,N−ジメチル−4−ニトロシルアニリン、2’を生じる。
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、ニトロシル化は、ニトライトを用いて行われる。
いくつかの実施態様において、ニトライトは、NO であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、ニトライトは、アルカリ金属亜硝酸塩であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、ニトライトは、亜硝酸ナトリウム若しくは亜硝酸カリウムであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、ニトライトは、亜硝酸ナトリウム(NaNO)である。
いくつかの実施態様において、ニトライトのアニリン、1に対するモル比は、0.8〜1.5である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、1.0〜1.5である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、1.1〜1.5である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、1.1〜1.3である。
いくつかの実施態様において、ニトロシル化は、酸性条件下で行われる。
いくつかの実施態様において、ニトロシル化は、1以下のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、ニトロシル化は、1〜−1のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、ニトロシル化は、1〜0のpHにおいて行われる。
(別段の定めがない限り、すべてのpH値は、室温で測定される。)
いくつかの実施態様において、酸性条件は、強酸を用いて得られる。
いくつかの実施態様において、酸性条件は、(1つの強酸プロトンを有する)HClを用いて得られる。
いくつかの実施態様において、酸プロトンのアニリン、1に対するモル比は、1〜4である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、2〜4である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、3〜4である。
いくつかの実施態様において、上記比は、約3.2である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、2〜3である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、2.25〜2.75である。
いくつかの実施態様において、上記比は、約2.5である。
いくつかの実施態様において、上記反応は、水性媒体中で行われる。
いくつかの実施態様において、反応温度は、2〜25℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、2〜15℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、2〜10℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、約5℃である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、10〜240分である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、30〜120分である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、約60分である。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、反応ステップの間、撹拌される。
ニトロシル還元(NR)
このステップにおいては、以下のスキームに図解されるように、N,N−二置換−3−任意に置換された−4−ニトロシルアニリン、2が還元されて、N,N−二置換−1,4−ジアミノ−5−任意に置換されたベンゼン、3を生成する。
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、以下のスキームに図解されるように、N,N−ジメチル−4−ニトロシルアニリン、2’が還元されて、N,N−ジメチル−1,4−ジアミノ−ベンゼン、3’を生成する。
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、還元は、還元剤との反応による。
いくつかの実施態様において、還元剤は、Fe()であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、還元剤は、金属鉄であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、還元剤は、金属鉄である。
金属鉄は、例えば、金属の削りくずとして、商業的に入手可能である。
いくつかの実施態様において、Fe()のアニリン、1に対するモル比は、1.0〜4.0である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、1.5〜4.0である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、1.5〜3.0である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、1.5〜2.5である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、1.5〜3.5である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、2.0〜3.0である。
いくつかの実施態様において、上記比は、約2.4である。
いくつかの実施態様において、使用される還元剤の余剰分は、次の酸化的カップリング(OC)ステップ由来の任意の残留Cr(VI)を還元するのに十分である。
いくつかの実施態様において、上記反応は、酸性条件下で行われる。
いくつかの実施態様において、上記反応は、1以下のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、上記反応は、1〜−1のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、上記反応は、1〜0のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、酸性条件は、強酸を用いて得られる。
いくつかの実施態様において、酸性条件は、(1つの強酸プロトンを有する)HClを用いて得られる。
いくつかの実施態様において、酸プロトンのアニリン、1に対するモル比は、1〜4である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、2〜4である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、3〜4である。
いくつかの実施態様において、上記比は、約3.2である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、2〜3である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、2.25〜2.75である。
いくつかの実施態様において、上記比は、約2.5である。
いくつかの実施態様において、上記反応は、水性媒体中で行われる。
いくつかの実施態様において、上記反応は、2〜35℃の温度において行われる。
いくつかの実施態様において、上記反応は、10〜30℃の温度において行われる。
いくつかの実施態様において、上記反応は、約10℃の温度において行われる。
いくつかの実施態様において、上記反応は、10〜240分の時間、行われる。
いくつかの実施態様において、上記反応は、30〜180分の時間、行われる。
いくつかの実施態様において、上記反応は、約120分間、行われる。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、反応ステップの間、撹拌される。
PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号の方法とは対照的に、還元剤が金属鉄である場合、余剰分の金属鉄は、反応完結後に反応混合物からろ過によって除去されない
チオスルホン酸生成(TSAF)
このステップにおいては、以下のスキームに図解されるように、N,N−二置換−1,4−ジアミノ−5−任意に置換されたベンゼン、3が、チオスルフェートの存在下で酸化されて、チオ硫酸S−{2−(アミノ)−3−(任意に置換された)−5−(二置換−アミノ)−フェニル}エステル、4を生じる。
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、以下のスキームに図解されるように、N,N−ジメチル−1,4−ジアミノ−ベンゼン、3’が、チオスルフェートの存在下で酸化されて、チオ硫酸S−{2−(アミノ)−5−(ジメチルアミノ)−フェニル}エステル、4’を生じる。
Figure 0006505091
上記チオスルフェートは、S −2であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、チオスルフェートは、Naであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、チオスルフェートは、Naであるか又はその水和物である。
Naは、例えば、無水塩として又は五水和物として商業的に入手可能である。
いくつかの実施態様において、チオスルフェートのジアミン、3に対するモル比は、0.8〜1.5である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、1.0〜1.5である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、1.1〜1.5である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、1.1〜1.3である。
いくつかの実施態様において、酸化は、酸化剤との反応による。
いくつかの実施態様において、酸化剤は、Cr(VI)であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、酸化剤は、Cr −2であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、酸化剤は、NaCrであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、酸化剤は、NaCr又はその水和物である。
NaCrは、例えば、二水和物として商業的に入手可能である。
いくつかの実施態様において、Cr(VI)のジアミン、3に対するモル比は、0.2〜2.0である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、0.2〜1.0である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、0.2〜0.8である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、0.3〜0.7である。
本明細書に記載の方法のいくつかにおいて、チオスルホン酸生成ステップの前又はその間に、活性化剤が添加されてよい。これは、チオスルフェートイオンを活性化し、その反応性を増大させる。最終的なジアミノフェノチアジニウム化合物の収率が増大される。いくつかの場合において、該収率は、活性化剤が省略される反応に対して、少なくとも約10%、好ましくは、約20%、より好ましくは、約25%増大する。
理論にとらわれることを望むものではないが、活性化剤はチオスルフェートイオンの求核性を促進し、こうして(TSAFステップにおける)チオスルホン酸の収率を増大させると考えられる。
活性化剤は、アルミニウムカチオンを含む化合物を含むか又はそれから成ってよい。該化合物は、水溶性アルミニウム塩であることが好ましい。アニオンが反応を妨害しないという条件で、アニオンの性質は重要でない。そのような化合物は、硫酸アルミニウムを含むが、それに限定されない。理論にとらわれることを望むものではないが、チオ硫酸アルミニウムは高度に解離するため、遊離のチオ硫酸として効果的に反応する(Dr. Hans Eduard Fierz-Davidによる「TheFundamental Processes Of Dye Chemistry」を参照されたい)。
例えば、硫酸アルミニウム十六水和物から成る活性化剤は、収率を約25%増大させ得る。
出発材料試薬(すなわち、N,N−ジアルキルアニリン)のモル数に対して約0.20から約2.0モル当量までの間の活性化剤が混合物に添加されることが好ましい。
したがって、いくつかの実施態様において、反応は、活性化剤の存在下で行われる。
いくつかの実施態様において、活性化剤はAl(III)を含む。
いくつかの実施態様において、活性化剤は、Al(SOを含む。
いくつかの実施態様において、活性化剤は、Al(SOの水和物を含む。
いくつかの実施態様において、活性化剤は、Al(SO十六水和物を含む。
いくつかの実施態様において、Al(III)のジアミンに対するモル比は、約0.05から約2.0までである。
いくつかの実施態様において、Al(III)のジアミンに対するモル比は、約0.10から約2.0までである。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、約0.05から約1.0までである。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、約0.10から約1.0までである。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、約0.05から約0.8までである。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、約0.10から約0.8までである。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、約0.05から約0.6までである。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、約0.10から約0.6までである。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、約0.15から約0.5までである。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、約0.15である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、約0.5である。
いくつかの実施態様において、反応は強酸の存在下で行われる。場合により、酸は、酸化剤に添加されてよい。或いは、酸は、酸化剤による処理の前にジアミンに添加されてよい。
いくつかの実施態様において、強酸は、(2つの強酸プロトンを有する)硫酸である。
いくつかの実施態様において、酸プロトンのジアミン、15に対するモル比は、1.0〜4.0である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、1.5〜2.5である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、約2.0である。
いくつかの実施態様において、反応は、水性媒体中で行われる。
いくつかの実施態様において、反応温度は、2〜25℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、2〜15℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、2〜10℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、約5℃である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、10〜240分である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、30〜120分である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、約60分である。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、反応ステップの間、撹拌される。
酸化的カップリング(OC)
このステップにおいては、以下のスキームに図解されるように、チオ硫酸S−{2−(アミノ)−3−(任意に置換された)−5−(二置換アミノ)−フェニル}エステル、4が、Cr(VI)であるか又はそれを含む酸化剤を用いて、N,N−二置換−3−任意に置換された−アニリン、5に酸化的にカップリングされて[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6を生じる。
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、以下のスキームに図解されるように、チオ硫酸S−{2−(アミノ)−5−(ジメチルアミノ)−フェニル}エステル、4’が、Cr(VI)であるか又はそれを含む酸化剤を用いて、N,N−ジメチル−アニリン、5’に酸化的にカップリングされて、[4−{2−(チオスルフェート)−4−(ジメチルアミノ)−フェニル−イミノ}−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−ジメチルアンモニウム、6’を生じる:
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、アニリン、5の添加前に、エステル、4が最初に添加される。
いくつかの実施態様において、酸化剤は、Cr 2−であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、酸化剤は、NaCrであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、酸化剤は、NaCrである。
いくつかの実施態様において、エステル、4のアニリン、5に対するモル比は、0.5〜1.5である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、0.8〜1.2である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、約1.0である。
いくつかの実施態様において、Cr(VI)のアニリン、5に対するモル比は、0.4〜4.0である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、0.6〜3.0である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、0.8〜3.0である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、約1.0である。
いくつかの実施態様において、反応は、酸性条件下で行われる。
いくつかの実施態様において、反応は、1以下のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、反応は、1〜−1のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、反応は、1〜0のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、反応ステップの最後におけるpHは、2〜6である。
いくつかの実施態様において、反応ステップの最後におけるpHは、3〜5である。
いくつかの実施態様において、反応ステップの最後におけるpHは、約4である。
いくつかの実施態様において、反応ステップの最後におけるpHは、約3.94である。
いくつかの実施態様において、酸性条件は、強酸を用いて得られる。
いくつかの実施態様において、酸性条件は、(2つの強酸プロトンを有する)HSOを用いて得られる。
いくつかの実施態様において、酸プロトンのアニリン、5に対するモル比は、1.0〜4.0である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、1.5〜2.5である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、約2.0である。
いくつかの実施態様において、反応は、水性媒体中で行われる。
いくつかの実施態様において、反応温度は、2〜20℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、2〜15℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、約5℃である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、10分〜12時間である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、30分〜4時間である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、約2時間である。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、反応ステップの間、撹拌される。
いくつかの実施態様において、アニリン、5は、アニリン、1と同一である。
双性イオン性中間体の単離及び精製(IAPOZI)
このステップにおいては、存在する場合、双性イオン性中間体、6が単離され、精製される。
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、単離及び精製は、ろ過による。
いくつかの実施態様において、単離及び精製は、ろ過とそれに続く洗浄による。
いくつかの実施態様において、上記洗浄は、HOによる洗浄である。
いくつかの実施態様において、上記洗浄は、HO及びテトラヒドロフラン(THF)による洗浄である。
いくつかの実施態様において、HO対THFの体積比は、1:1〜10:1、好ましくは、4:1である。
いくつかの実施態様において、単離及び精製は、ろ過とそれに続く洗浄及び乾燥による。
いくつかの実施態様において、乾燥は、空気乾燥である。
いくつかの実施態様において、乾燥は、2〜72時間の空気乾燥である。
いくつかの実施態様において、乾燥は、2〜48時間の空気乾燥である。
いくつかの実施態様において、乾燥は、2〜24時間の空気乾燥である。
いくつかの実施態様において、乾燥は、オーブン乾燥である。
いくつかの実施態様において、乾燥は、2〜72時間のオーブン乾燥である。
いくつかの実施態様において、乾燥は、2〜48時間のオーブン乾燥である。
いくつかの実施態様において、乾燥は、2〜24時間のオーブン乾燥である。
いくつかの実施態様において、乾燥は、30〜60℃における2〜48時間のオーブン乾燥である。
例えば、いくつかの実施態様において、反応混合物がろ過され、残渣(例えば、約100ミリモルの粗生成物)が、HO(例えば、4×250cm)及び/又はTHF(例えば、100cm)で洗浄され、次いで、一夜空気乾燥される。
例えば、いくつかの実施態様において、反応混合物が(例えば、真空下でブフナーフィルターを通して)ろ過され、固体が除去されて、清浄水を入れた別の容器に添加され、該混合物が激しく撹拌され、再度ろ過される。「ろ過−回収−再懸濁」プロセスは、多数回繰り返されてよい。最終的に得られた固体は、その後のステップにおいて使用され得る。
いくつかの実施態様において、ろ過の前にろ過剤が添加される。これは、ろ過の容易さを改善し、ろ過における生成物の損失を低減し得る。
好適なろ過剤は、セルロースを含むか又はそれから成る。セルロースは、再生可能な原材料であり、ひいては、閉じたCOサイクルを維持しつつ、焼却により廃棄可能である。
いくつかの実施態様において、ろ過の後に、「洗浄体積(wash volume)」の水によるろ過生成物の洗浄が続く。
そのようないくつかの実施態様において、総洗浄体積は、(アニリンの量に対して)約100体積(100vol.)未満、約50vol.未満、約30vol.未満、約20vol.未満又は約10vol.未満の水である。
いくつかの実施態様において、総洗浄体積が、分割して使用される(例えば、4×10vol.で、40vol.の総洗浄体積となる)。
これらの洗浄体積が、PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号におけるろ過の間に使用される洗浄体積よりも顕著に低いことは注目される。
PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号の方法は、全部で約250体積の水を反応のために使用する。本発明の方法を用いて、これを、例えば、約53体積の水に低減することが可能である。
洗浄体積の低減は、反応の最後における廃水を低減し、それが廃棄物体積を顕著に低減するために、有益である。より少ない廃棄物体積は、より容易な貯蔵と輸送の利益を有し、したがって、コストの節約を示し得る。さらに、より少ない洗浄体積は、全体としてろ過状態が短く、結果として時間とエネルギーが節約されることを意味する。さらに、洗浄体積がこの手順のために加熱されうるため、より少ない全体的体積は、エネルギー及びコストの節約の面でさらなる利益を有する。
いくつかの実施態様において、ろ過残渣は、さらに処理することなく次のステップにおいて直接使用される。
閉環(RC)
このステップにおいては、以下のスキームに図解されるように、[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6が、閉環に供されて、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7を生じる。
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、以下のスキームに図解されるように、[4−{2−(チオスルフェート)−4−(ジメチルアミノ)−フェニル−イミノ}−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−ジメチルアンモニウム、6’が閉環に供されて、3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジン−5−イウム塩、7’を生じる。
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、閉環は、酸化剤による処理によって達成される。
いくつかの実施態様において、酸化剤は、Cu(II)であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、酸化剤は、硫酸銅(II)であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、酸化剤は、硫酸銅(II)又はその水和物である。
硫酸銅(II)は、例えば、五水和物として商業的に入手され得る。
いかなる特別な理論にとらわれることを望むものではないが、反応中にCu(II)はCu(I)に変換されて、不溶性のCuOとして沈殿すると考えられる。
いくつかの実施態様において、閉環は、酸性条件下で行われる。
いくつかの実施態様において、閉環は、1〜5のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、閉環は、2〜5のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、閉環は、3〜4.5のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、閉環は、3.5〜4.1のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、閉環は、約3.8のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、所望のpHは、強酸の添加により得られる。
いくつかの実施態様において、所望のpHは、HClの添加により得られる。
いくつかの実施態様において、Cu(II)のアンモニウム、6に対するモル比は、0.02〜0.15である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、0.03〜0.12である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、約0.10である。
いくつかの実施態様において、反応は、水性媒体中で行われる。
いくつかの実施態様において、反応は、(例えば、酸化的カップリング(OC)ステップから得られた)[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6を塩酸水溶液中でスラリー化し、酸化剤を添加し、次いで加熱することによって行われる。
いくつかのそのような実施態様において、使用されるスラリー体積は、アニリンに対して約15から約30体積当量まで(volmetric equivalent)(15vol.〜30vol.)であり、すなわち、10.0gのアニリン(約10mL)に対して、スラリー体積は約150から300mLまでとなる。
いくつかの実施態様において、スラリー体積は、約25vol.である。
このスラリー体積は、PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号の方法において使用されるスラリー体積に比べて顕著に低減される。理論にとらわれることを望むものではないが、このステップにおいて使用されるスラリー体積の顕著な低減は、多くの理由によって有益であり得ると考えられる。第一に、必要とされるリアクター容量の低減の利益を有し、同じ質量のビンドシェドラーグリーン中間体を用いる合成のために必要なリアクター容器がより小さいか又は使用される標準的なサイズの容器中でより大きな質量が使用され得るかのいずれかを意味する。これは、スループットに関して有益であり得る。第二に、閉環ステップが高温(85℃)で起こり、より少量の溶媒体積が有利である可能性があり、それは、最適温度に達するまでの時間がより短く、その温度に達するために必要なエネルギー投入量がより少なく、エネルギー及びコスト両方の節約をもたらすからである。より少ないスラリー体積の使用は、生成物収率の増加ももたらし得る。プロセスの最後に最終的に得られる廃水量がより少ないと、廃棄物の廃棄、処理及び輸送のコストも低減される。
いくつかの実施態様において、反応温度は、30〜95℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、50〜90℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、60〜90℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、約85℃である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、10〜120分である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、20〜90分である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、約60分である。
いくつかの実施態様において、反応は、反応混合物が変色するまで、例えば、濃い青色となるまで行われる。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、反応ステップの間、撹拌される。
いくつかの実施態様において、反応後、反応混合物はろ過され、ろ液が収集される(ろ液は、所望の生成物を溶液中に含有する)。
いくつかの実施態様において、ろ過は、反応温度に近い温度で行われて、「熱い(hot)」ろ液を生じる。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、最初に冷却され、ろ過がおよそ室温において行われて、「冷たい(cool)」ろ液を生じる。
いくつかの実施態様において、ろ過の前にろ過剤が添加される。これは、ろ過の容易さを改善し、ろ過における生成物の損失を低減し得る。
好適なろ過剤は、セルロースを含むか又はそれから成る。セルロースは、再生可能な原材料であり、ひいては、閉じたCOサイクルを維持しつつ、焼却によって廃棄可能である。
いくつかの実施態様において、ろ過の後に、「洗浄体積」の水によるろ過生成物の洗浄が続く。
いくつかのそのような実施態様において、総洗浄体積は、(アニリンの量に対して)約200体積(200vol.)未満、約150vol.未満、約100vol.未満、約50vol.未満、約25vol.未満又は約20vol.未満の水である。
いくつかの実施態様において、総洗浄体積は、分割して使用される(例えば、4×10vol.で、40vol.の総洗浄体積とするか、又は4×5vol.で、20vol.の総洗浄体積とする)。
これらの洗浄体積が、PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号におけるろ過の間に使用される洗浄体積よりも顕著に低いことは注目される。
上述のとおり、PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号の方法は、合計約250体積の水を反応のために使用する。本発明の方法を使って、これを例えば、約53体積の水まで低減することが可能である。
洗浄体積の低減は、反応の最後における廃水を低減することができ、廃棄物体積を顕著に低減するために、有益である。廃棄物体積が少ないほど、貯蔵及び輸送がより容易であるという利益を有し、したがって、コスト節約を示し得る。さらに、より少ない洗浄体積は、全体としてろ過状態が短く、結果として時間とエネルギーが節約されることを意味する。さらに、洗浄体積がこの手順のために加熱されうるため、より少ない全体的体積は、エネルギー及びコストの節約の面でさらなる利益を有する。
有益には、いくつかの実施態様において、上記ろ過後に得られる最終的な廃棄ろ液は、適切なpHに調整することによって、その後の反応において少なくとも2つの反応サイクルの間、このステップのためのスラリー溶媒として使用可能である。廃棄物であるもののリサイクルを可能とし、生成物のより高い収率ももたらすため、これは有益である。
塩化物塩生成(CSF)
このステップにおいては、以下のスキームに図解されるように、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7が、塩化物と反応させられて、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8を生じる。
Figure 0006505091
いくつかの実施態様において、以下のスキームに図解されるように、3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジン−5−イウム塩、7’が、塩化物と反応させられて、3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8’(すなわち、MTC)を生じる。
Figure 0006505091
塩化物の供給源としての塩酸による処理:
いくつかの実施態様において、塩化物は塩酸である。
いくつかの実施態様において、反応は、比較的低いpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、上記比較的低いpHは、−1〜3である。
いくつかの実施態様において、上記比較的低いpHは、0〜3である。
いくつかの実施態様において、上記比較的低いpHは、0〜2である。
いくつかの実施態様において、上記比較的低いpHは、約1である。
いくつかの実施態様において、pHは、ゆっくりと比較的低いpHに調整される。
いくつかの実施態様において、pHは、5〜120分間にわたって調整される。
いくつかの実施態様において、pHは、5〜60分間にわたって調整される。
いくつかの実施態様において、pHは、5〜30分間にわたって調整される。
いくつかの実施態様において、pHは、約10分間にわたって調整される。
いくつかの実施態様において、反応は、比較的冷たい温度において行われる。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、2〜40℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、2〜30℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、5〜30℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、10〜30℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、15〜30℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、20〜30℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、約25℃である。
いくつかの実施態様において、反応は、(最初に、例えば、濃い青色である)反応混合物が薄い青色〜無色となるまで行われる。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、反応ステップの間、撹拌される。
塩化物供給源としての塩化物塩による処理:
いくつかの実施態様において、塩化物は、塩化物塩である。
いくつかの実施態様において、塩化物は、アルカリ金属塩化物である。
いくつか塩化物は、塩化ナトリウムである。
いくつかの実施態様において、モル大過剰量の(ナトリウム)塩化物が存在する。
いくつかの実施態様において、塩化物の塩、7に対するモル比は、5〜200である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、10〜150である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、10〜100である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、約50である。
いくつかの実施態様において、反応は、水性媒体中で行われる。
いくつかの実施態様において、反応温度は、20〜95℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、30〜95℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、50〜80℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、約65℃である。
いくつかの実施態様において、反応温度は、およそ室温である。
いくつかの実施態様において、反応時間は、10〜30分である。
いくつかの実施態様において、反応は、(最初に、例えば、濃い青色である)反応混合物が薄い青色〜無色となるまで行われる。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、反応ステップの間、撹拌される。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、塩化物の添加に続いて放冷されて、沈殿として生成物を生じる。
いくつかの実施態様において、最終的なジアミノフェノチアジニウム化合物が、沈殿/結晶化後に水性酸で洗浄される。
理論にとらわれることを望むものではないが、この追加の酸による洗浄は、無機塩混入物を除去することを助けることができ、したがって、より純粋なジアミノフェノチアジニウム生成物をもたらし得る。酸洗浄は、ジアミノフェノチアジニウム生成物がフィルター上にあるとき、これを「脱液(de−liquor)」し、高レベルの塩及び他の不純物を含む可能性のある残留反応媒体を除去する。
いくつかの実施態様において、酸洗浄は、塩酸水溶液により行われる。
いくつかの実施態様において、酸洗浄は、5%の塩酸水溶液により行われる。
いくつかの実施態様において、酸洗浄は、塩酸水溶液により行われる。
いくつかの実施態様において、酸洗浄は、約1から約3体積まで(1vol.〜3vol.)の酸水溶液により行われる。
いくつかの実施態様において、酸洗浄は、約2体積(2vol.)の酸水溶液により行われる。
いくつかの実施態様において、酸洗浄は、2×1体積の酸水溶液により行われる。
塩化物塩生成(CSF)ステップに続いて、以下にさらに記載される、1つ又は複数の追加の処理又は精製ステップ(すなわち、ST、DT、CT、EDTAT、OE)が行われてよい。これらの処理ステップのうちの2つ以上が行われる場合、それらは任意の順番で行われてよい。これらの処理ステップは、改善された純度、特に、金属含有量の低減及び有機不純物含有量の低減をもたらす。
追加の処理
いくつかの実施態様において、合成方法は、以下の:
硫化物処理(ST);
ジメチルジチオカルバメート処理(DT);
カーボネート処理(CT);及び
エチレンジアミン四酢酸処理(EDTAT)
から選ばれるその後のステップをさらに含む。
いくつかの実施態様において、合成方法は、以下の:
硫化物処理(ST);
ジメチルジチオカルバメート処理(DT);
カーボネート処理(CT);
エチレンジアミン四酢酸処理(EDTAT);及び
有機抽出(OE)
から選ばれるその後のステップをさらに含む。
いくつかの実施態様において、合成方法は、以下の:
硫化物処理(ST);
ジメチルジチオカルバメート処理(DT);
カーボネート処理(CT);及び
エチレンジアミン四酢酸処理(EDTAT)
から選ばれるその後のステップと、それに続くその後のステップ:
有機抽出(OE)
をさらに含む。
いくつかの実施態様において、合成方法は、以下の:
硫化物処理(ST);
から選ばれるその後のステップと、それに続くその後のステップ:
有機抽出(OE)
をさらに含む。
いくつかの実施態様において、合成方法は、以下の:
有機抽出(OE)
のその後のステップをさらに含む。
いくつかの実施態様において、合成方法は、以下の:
再結晶化(RX)
のその後のステップをさらに含む。
したがって、いくつかの実施態様において、合成方法は、順番に以下のステップ:
ニトロシル化(NOS);
ニトロシル還元(NR);
チオスルホン酸生成(TSAF);
酸化的カップリング(OC);
場合により、双性イオン性中間体の単離及び精製(IAPOZI);
閉環(RC);
塩化物塩生成(CSF);
以下の;
硫化物処理(ST);
ジメチルジチオカルバメート処理(DT);
カーボネート処理(CT)及び
エチレンジアミン四酢酸処理(EDTAT)
のうちの1つ又は複数;
有機抽出(OE);
再結晶化(RX)
を含む。
いくつかの実施態様において、ST、DT、CT及びEDTATから選ばれる1つ又は複数の追加のステップとそれに続くOEが行われる。
硫化物処理(ST)
このステップにおいては、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7又は3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8が、硫化物により処理される。
いくつかの実施態様において、塩、7が硫化物により処理される。
いくつかの実施態様において、塩化物塩、8が硫化物により処理される。
硫化物は、S2−であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、硫化物は、金属硫化物である。
いくつかの実施態様において、硫化物は、アルカリ金属硫化物である。
いくつかの実施態様において、硫化物は、NaSであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、硫化物は、NaSである。
いくつかの実施態様において、硫化物は、遷移金属硫化物である。
いくつかの実施態様において、硫化物は、ZnSであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、硫化物は、ZnSである。
いくつかの実施態様において、硫化物の量は、0.01〜0.20当量である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、0.05〜0.15当量である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、約0.1当量である。
いくつかの実施態様において、塩7又は8の(初期)濃度は、0.005〜0.25Mである。
いくつかの実施態様において、範囲は、0.02〜0.30Mである。
いくつかの実施態様において、範囲は、0.05〜0.20Mである。
いくつかの実施態様において、(初期)濃度は、約0.10Mである。
いくつかの実施態様において、処理は、硫化物及び塩化物による処理である。
いくつかの実施態様において、塩化物は、NaClであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、塩化物は、NaClである。
いくつかの実施態様において、モル過剰量の塩化物が存在する。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、5〜300当量である。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、5〜40当量である。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、5〜30当量である。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、約20当量である。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、約200当量である。
いくつかの実施態様において、処理は、2〜20℃の温度において行われる。
いくつかの実施態様において、上記温度範囲は、2〜15℃である。
いくつかの実施態様において、上記温度範囲は、5〜15℃である。
いくつかの実施態様において、上記温度は、約10℃(例えば、10±2℃)である。
いくつかの実施態様において、処理は、水性媒体中で行われる。
いくつかの実施態様において、処理は、塩基性条件下で行われる。
いくつかの実施態様において、処理は、9〜12のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、処理は、10〜11のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、処理は、約10.5のpHにおいて行われる。
いくつかの実施態様において、処理は、反応混合物のpHが少なくとも9〜12に達するように行われる。
いくつかの実施態様において、処理は、反応混合物のpHが少なくとも10〜11に達するように行われる。
いくつかの実施態様において、処理は、反応混合物のpHが少なくとも約10.5に達するように行われる。
いくつかの実施態様において、処理は、約10℃(10±2℃)の温度及び約10.5のpHにおいて行われるか又は反応混合物のpHが少なくとも約10.5に達するように行われる。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、反応ステップの間、撹拌される。
例えば、いくつかの実施態様において、粗MTC生成物が、約65℃の温度において約0.1Mの濃度で水に完全に溶解される。該溶液が冷却される。冷却された溶液は場合によりろ過される。溶液は、約0.1当量又は約10.5(例えば、10.5±0.5)のpHを達成するために十分な量の硫化ナトリウム水溶液により処理される。得られた混合物が(例えば、約10分間)撹拌され、ろ過され、ろ液が収集される。いくつかの実施態様において、大過剰量の塩化ナトリウム(例えば、約23当量)が、撹拌しながらろ液に添加され、得られた沈殿が収集される。或いは、別の実施態様において、冷たい(例えば、約20℃)溶液のpHが、HClを用いて約pH1に調整され、得られた沈殿が収集される。
いくつかの実施態様において、硫化物による処理に続いて(例えば、かつ、塩化物による処理の前に)、(例えば、溶液中の)生成物が有機溶媒でさらに洗浄される。
いくつかの実施態様において、有機溶媒は、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、酢酸エチル、ジエチルエーテル、クロロベンゼン、石油エーテル(例えば、40:60)、ベンゼン、トルエン及び酢酸メチルから選ばれる。いくつかの実施態様において、有機溶媒は、ジクロロメタンである。
いくつかの実施態様において、例えば、有機溶媒による洗浄に続いて、洗浄された生成物の溶液のpHが、約4.5〜約5.5又は約5.0に調整される。いくつかの実施態様において、溶液は(例えば、さらに)約20℃まで加熱/冷却され、次いで、冷たい酸による再結晶化に供される(例えば、HClを用いて約1にpH調整され、得られた沈殿が収集される)。別の実施態様において、溶液は(例えば、さらに)約65℃まで加熱されて、熱塩析(hot salting out)に供される。
例えば、いくつかの実施態様において、粗MTC生成物が、約60℃の温度において約0.06Mの濃度で水に完全に溶解される。該溶液が冷却される。冷却された溶液は場合によりろ過される。溶液は、約0.07当量の硫化ナトリウム水溶液により処理される。得られた混合物が撹拌(例えば、約15分間)され、ろ過され、ろ液が収集される。ろ液は、ジクロロメタンで(例えば、数回)洗浄される。いくつかの実施態様において、洗浄されたろ液が約60℃に加熱され、大過剰量の塩化ナトリウム(例えば、約260当量)が、撹拌しながら(熱い)ろ液に添加される。該熱い溶液は非常にゆっくりと放冷され、(高結晶質の)沈殿が収集される(例えば、「熱塩析」)。或いは、別の実施態様において、冷たい(例えば、約20℃)洗浄されたろ液のpHが、HClを用いて約pH1に調整され、得られた沈殿が収集される。
ジメチルジチオカルバメート処理(DT)
このステップにおいては、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7又は3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8が、ジメチルジチオカルバメートにより処理される。
いくつかの実施態様において、塩、7がジメチルジチオカルバメートにより処理される。
いくつかの実施態様において、塩化物塩、8がジメチルジチオカルバメートにより処理される。
ジメチルジチオカルバメートは、(CHNCS であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、ジメチルジチオカルバメートは、(CHNCSNaであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、ジメチルジチオカルバメートは、(CHNCSNaである。
いくつかの実施態様において、ジメチルジチオカルバメートの量は、0.01〜0.20当量である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、0.05〜0.15当量である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、約0.1当量である。
いくつかの実施態様において、塩7又は8の(初期)濃度は、0.005〜0.25Mである。
いくつかの実施態様において、範囲は、0.02〜0.30Mである。
いくつかの実施態様において、範囲は、0.05〜0.20Mである。
いくつかの実施態様において、(初期)濃度は、約0.10Mである。
いくつかの実施態様において、処理は、ジメチルジチオカルバメート及び塩化物による処理である。
いくつかの実施態様において、上記塩化物は、NaClであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、上記塩化物は、NaClである。
いくつかの実施態様において、モル過剰量の塩化物が存在する。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、5〜40当量である。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、5〜30当量である。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、約20当量である。
いくつかの実施態様において、処理は、水性媒体中で行われる。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、反応ステップの間、撹拌される。
例えば、いくつかの実施態様において、粗MTC生成物が、約65℃の温度において約0.1Mの濃度で水に完全に溶解される。該溶液が冷却される。冷却された溶液は場合によりろ過される。溶液は、約0.1当量のジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム塩水溶液により処理される。得られた混合物が(例えば、約10分間)撹拌され、ろ過され、ろ液が収集される。大過剰量の塩化ナトリウム(例えば、約23当量)が撹拌しながらろ液に添加され、得られた沈殿が収集される。
いくつかの実施態様において、ジメチルジチオカルバメートによる処理に続いて(例えば、かつ、塩化物による処理の前に)、硫化物処理に関して上記したように、(例えば、溶液中の)生成物が有機溶媒でさらに洗浄される。
いくつかの実施態様において、例えば、有機溶媒による洗浄に続いて、硫化物処理に関して上記したように、洗浄された生成物の溶液のpHが、約4.5〜約5.5又は約5.0に調整される。
カーボネート処理(CT)
このステップにおいては、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7又は3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8が、カーボネートにより処理される。
いくつかの実施態様において、塩、7がカーボネートにより処理される。
いくつかの実施態様において、塩化物塩、8がカーボネートにより処理される。
カーボネートは、CO 2−であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、カーボネートは、アルカリ金属カーボネートであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、カーボネートは、炭酸ナトリウムであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、カーボネートは、炭酸ナトリウムである。
いくつかの実施態様において、炭酸ナトリウムの量は、0.01〜0.20当量である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、0.05〜0.15当量である。
いくつかの実施態様において、上記量は、約0.1当量である。
いくつかの実施態様において、塩7又は8の(初期)濃度は、0.005〜0.25Mである。
いくつかの実施態様において、範囲は、0.02〜0.30Mである。
いくつかの実施態様において、範囲は、0.05〜0.20Mである。
いくつかの実施態様において、(初期)濃度は、約0.10Mである。
いくつかの実施態様において、処理は、カーボネート及び塩化物による処理である。
いくつかの実施態様において、上記塩化物は、NaClであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、上記塩化物は、NaClである。
いくつかの実施態様において、モル過剰量の塩化物が存在する。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、5〜40当量である。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、5〜30当量である。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、約20当量である。
いくつかの実施態様において、処理は、水性媒体中で行われる。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、反応ステップの間、撹拌される。
例えば、いくつかの実施態様において、粗MTC生成物が、約65℃の温度において約0.1Mの濃度で水に完全に溶解される。該溶液が冷却される。冷却された溶液は場合によりろ過される。溶液は、約0.1当量の炭酸ナトリウム水溶液により処理される。得られた混合物が(例えば、約10分間)撹拌され、ろ過され、ろ液が収集される。大過剰量の塩化ナトリウム(例えば、約23当量)が撹拌しながらろ液に添加され、得られた沈殿が収集される。
いくつかの実施態様において、カーボネートによる処理に続いて(例えば、かつ、塩化物による処理の前に)、硫化物処理に関して上記したように、(例えば、溶液中の)生成物が有機溶媒でさらに洗浄される。
いくつかの実施態様において、例えば、有機溶媒による洗浄に続いて、硫化物処理に関して上記したように、洗浄された生成物の溶液のpHが、約4.5〜約5.5又は約5.0に調整される。
エチレンジアミン四酢酸処理(EDTAT)
このステップにおいては、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7又は3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)又はEDTA塩により処理される。
いくつかの実施態様において、塩、7がEDTA又はEDTA塩により処理される。
いくつかの実施態様において、塩化物塩、8がEDTA又はEDTA塩により処理される。
いくつかの実施態様において、EDTA塩は、EDTAアルカリ金属塩であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、EDTA塩は、EDTA二ナトリウム塩であるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、EDTA塩は、EDTA二ナトリウム塩である。
いくつかの実施態様において、EDTAの量は、0.01〜0.20当量である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、0.05〜0.15当量である。
いくつかの実施態様において、上記量は、約0.1当量である。
いくつかの実施態様において、塩7又は8の(初期)濃度は、0.005〜0.25Mである。
いくつかの実施態様において、範囲は、0.02〜0.30Mである。
いくつかの実施態様において、範囲は、0.05〜0.20Mである。
いくつかの実施態様において、(初期)濃度は、約0.10Mである。
いくつかの実施態様において、処理は、EDTA又はEDTA塩及び塩化物による処理である。
いくつかの実施態様において、上記塩化物は、NaClであるか又はそれを含む。
いくつかの実施態様において、上記塩化物は、NaClである。
いくつかの実施態様において、モル過剰量の塩化物が存在する。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、5〜40当量である。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、5〜30当量である。
いくつかの実施態様において、塩化物の量は、約10当量である。
いくつかの実施態様において、処理は、水性媒体中で行われる。
いくつかの実施態様において、反応混合物は、反応ステップの間、撹拌される。
例えば、いくつかの実施態様において、粗MTC生成物が、約65℃の温度において約0.1Mの濃度で水に完全に溶解される。該溶液が、室温まで冷却され、次いで、該溶液は、約0.1当量のEDTA二ナトリウム塩水溶液により処理される。得られた混合物が(例えば、約1時間)撹拌され、ろ過され、ろ液が収集される。大過剰量の塩化ナトリウム(例えば、約10当量)が撹拌しながらろ液に添加され、得られた沈殿が収集される。
いくつかの実施態様において、EDTAによる処理に続いて(例えば、かつ、塩化物による処理の前に)、硫化物処理に関して上記したように、(例えば、溶液中の)生成物が有機溶媒でさらに洗浄される。
いくつかの実施態様において、例えば、有機溶媒による洗浄に続いて、硫化物処理に関して上記したように、洗浄された生成物の溶液のpHが、約4.5〜約5.5又は約5.0に調整される。
有機抽出(OE)
このステップにおいては、水溶液又は懸濁液中の3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7又は3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8が、有機溶媒により処理(洗浄)される。
いくつかの実施態様において、水溶液又は懸濁液中の塩、7が、有機溶媒により処理(例えば、洗浄)される。
いくつかの実施態様において、水溶性又は懸濁液中の塩化物塩、8が、有機溶媒により処理(例えば、洗浄)される。
いくつかの実施態様において、有機溶媒は、ジクロロメタン(CHCl、DCM)である。
DCMは、許可された一日曝露量(PDE)が6mg/日である「クラス2」化学物質である。
いくつかの実施態様において、塩、7又は8の水溶液又は懸濁液の有機溶媒(例えば、DCM)に対する体積比は、0.1〜10である。
いくつかの実施態様において、上記比は、0.5〜5である。
いくつかの実施態様において、上記比は、0.5〜2である。
いくつかの実施態様において、上記処理(例えば、洗浄)は、有機溶媒(例えば、DCM)の複数のアリコートを用いて反復して行われる。
例えば、いくつかの実施態様において、塩、7又は8の水溶液250mLが、50mLのDCMにより5回、総体積250mLのDCMで洗浄され、体積比は1である。
いくつかの実施態様において、塩、7又は8の水溶液又は懸濁液は、8〜12のpHを有する。
いくつかの実施態様において、上記pH範囲は、9〜12である。
いくつかの実施態様において、上記pH範囲は、9〜11である。
いくつかの実施態様において、上記pH範囲は、10.8である。
いくつかの実施態様において、処理(例えば、洗浄)は、2〜20℃の温度において行われる。
いくつかの実施態様において、上記温度範囲は、2〜15℃である。
いくつかの実施態様において、上記温度は、約10℃である。
処理(例えば、洗浄)は、例えば、パドルを有するシャフトに取り付けられたオーバーヘッドメカニカルスターラー並びにフラスコの底の流出蛇口(run−off tap)を備えた反応容器を用いて行われうる。塩、7又は8の水性溶液又は懸濁液が容器中に入れられ、有機溶媒(例えば、DCM)のアリコートが添加され、不均一な混合物が適切な時間、撹拌される。層が分離させられ、下の層(有機溶媒層)が流出蛇口を介して捨てられる。有機溶媒(例えば、DCM)の別のアリコートが添加され、このプロセスが、例えば、数回、反復される。
有機抽出(OE)は、最後に得られる固体(例えば、結晶性)生成物の有機不純物のレベルを大きく低減することにおいて特に有効である。
いくつかの実施態様において、ST、DT、CT及びEDTATから選ばれる1つ又は複数の追加の処理ステップが最初に行われ、その後に有機抽出(OE)が行われる。
再結晶化(RX)
このステップにおいては、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7又は3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8が、再結晶化される。
いくつかの実施態様において、塩、7が、再結晶化される。
いくつかの実施態様において、塩化物塩、8が、再結晶化される。
再結晶化ステップは、純度をさらに改善し、また、好適な粒子径、例えば、その後の医薬製剤における使用に好適な粒子径、を有する生成物を提供する。
疑義を回避するために、「結晶化」及び「再結晶化」は、本明細書において交換可能に使用されて、溶液又は懸濁液からの固体沈殿物(例えば、結晶)の生成を意味し、用語「再結晶化」中の「再」は、新たに結晶化した生成物が先に固体又は結晶形態であったことは必要でないということには注意されたい。
いくつかの実施態様において、再結晶化後、結晶性生成物は、ろ過され、次いでフィルター上で洗浄液により洗浄される。
いくつかの実施態様において、洗浄液は、希酸水溶液である。
いくつかの実施態様において、洗浄液は、酸性化された冷水である。
いくつかの実施態様において、洗浄液は、約1のpHである。
いくつかの実施態様において、洗浄液は、約5℃の温度である。
いくつかの実施態様において、洗浄は、約1から約5体積まで(1vol.〜5vol.)の洗浄液によって行われる。
いくつかの実施態様において、酸洗浄は、約4体積(4vol.)の洗浄液によって行われる。
いくつかの実施態様において、酸洗浄は、2×4vol.の洗浄液によって行われる。
冷酸性下の再結晶化(RX−CAR):
いくつかの実施態様において、再結晶化は、比較的冷たい温度においてpHを比較的低いpHに調整することによる、水(例えば、水溶液又は水性懸濁液)からの再結晶化である(例えば、「冷酸性下の再結晶化」)。
いくつかの実施態様において、pHは、HClを用いて調整される。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、2〜40℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、2〜30℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、5〜30℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、10〜30℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、15〜30℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、20〜30℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的冷たい温度は、約25℃である。
いくつかの実施態様において、上記比較的低いpHは、−1〜3である。
いくつかの実施態様において、上記比較的低いpHは、0〜3である。
いくつかの実施態様において、上記比較的低いpHは、0〜2である。
いくつかの実施態様において、上記比較的低いpHは、約1である。
いくつかの実施態様において、pHは、上記比較的低いpHまでゆっくりと調整される。
いくつかの実施態様において、pHは、5〜120分間にわたって、調整される。
いくつかの実施態様において、pHは、5〜60分間にわたって、調整される。
いくつかの実施態様において、pHは、5〜30分間にわたって、調整される。
いくつかの実施態様において、pHは、約10分間にわたって、調整される。
冷酸性下の再結晶化(RX−CAR)は、得られた固体(例えば、結晶性)生成物の金属含有量を大きく低減することにおいて特に有効である。
熱塩析(RX−HSO):
いくつかの実施態様において、再結晶化は、塩化ナトリウムのような塩化物の存在下での、初期の高温における水からの(例えば、水溶液又は水性懸濁液からの)再結晶化である(例えば、「熱塩析」)。
いくつかの実施態様において、塩7又は8の(初期)濃度は、0.002〜0.05Mである。
いくつかの実施態様において、範囲は、0.005〜0.04Mである。
いくつかの実施態様において、範囲は、0.01〜0.04Mである。
いくつかの実施態様において、(初期)濃度は、約0.03Mである。
いくつかの実施態様において、初期の高温は、30〜90℃である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、40〜80℃である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、50〜80℃である。
いくつかの実施態様において、初期の高温は、約65℃である。
いくつかの実施態様において、(ナトリウム)塩化物の(初期)濃度は、0.1〜3.0Mである。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、0.5〜2.5Mである。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、1.0〜2.2Mである。
いくつかの実施態様において、(初期)濃度は、約2.0Mである。
いくつかの実施態様において、モル大過剰量の(ナトリウム)塩化物が存在する。
いくつかの実施態様において、(ナトリウム)塩化物の塩、7又は8に対するモル比は、5〜100である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、20〜80である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、50〜80である。
いくつかの実施態様において、上記モル比は、約65である。
いくつかの実施態様において、再結晶化は、再結晶化された(高結晶性の)沈殿の、例えば、好適な温度(例えば、50〜120℃)におけるオーブン中での好適な時間(例えば、1〜24時間)の、その後の乾燥を含む。
例えば、いくつかの実施態様において、粗MTC生成物又は処理された粗MTC生成物が、約65℃において約0.03Mの濃度でHOに溶解される。場合により、溶液はろ過される。塩化ナトリウムが添加される。該混合物が、例えば、およそ室温においてゆっくりと、例えば、1〜10時間にわたって放冷される。得られた(高結晶性の)沈殿が収集され、場合により、例えば、(例えば、約75℃の)オーブン中で、適切な時間(例えば、約16時間)乾燥される。
磨砕(RX−TRIT):
いくつかの実施態様において、再結晶化は、テトラヒドロフラン(THF)存在下での、初期の高温における水からの(例えば、水溶液又は水性懸濁液からの)再結晶化である(例えば、磨砕)。
いくつかの実施態様において、塩7又は8の(初期)濃度は、0.002〜0.20Mである。
いくつかの実施態様において、範囲は、0.01〜0.20Mである。
いくつかの実施態様において、範囲は、0.05〜0.15Mである。
いくつかの実施態様において、(初期)濃度は、約0.13Mである。
いくつかの実施態様において、初期の高温は、30〜90℃である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、40〜80℃である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、50〜80℃である。
いくつかの実施態様において、初期の高温は、約65℃である。
いくつかの実施態様において、水対THFの体積比は、20:1〜2:1である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、10:1〜2:1である。
いくつかの実施態様において、上記範囲は、7:1〜3:1である。
いくつかの実施態様において、上記比は、約5:1である。
いくつかの実施態様において、再結晶化は、再結晶化された(高結晶性の)沈殿の、例えば、好適な温度(例えば、50〜120℃)におけるオーブン中での好適な時間(例えば、1〜24時間)の、その後の乾燥を含む。
例えば、いくつかの実施態様において、粗MTC生成物又は処理された粗MTC生成物が、約65℃において約0.13Mの濃度で水に溶解される。場合により、溶液はろ過される。混合物がゆっくりと放冷され、温度が約25℃に達したら、約5:1の水:THFの体積比でTHFが添加される。再度、混合物が、例えば、約5℃までゆっくりと、例えば、1〜10時間にわたって放冷される。得られた(高結晶性の)沈殿が収集され、場合により、例えば、(例えば、約100℃の)オーブン中で、適切な時間(例えば、約2時間)乾燥される。
組成物
本発明の一態様は、本明細書に記載のジアミノフェノチアジニウム化合物を含む組成物に関する。
本発明の一態様は、本明細書に記載の方法によって得られる又は得られることのできるジアミノフェノチアジニウム化合物を含む組成物に関する。
いくつかの実施態様において、組成物は、医薬として許容可能な担体、希釈剤又は賦形剤をさらに含む。
病原体を不活性化する方法
本発明の一態様は、サンプル(例えば、血液又は血漿サンプル)中の病原体を不活性化する方法における、本明細書に記載のジアミノフェノチアジニウム化合物の使用に関し、該方法は、サンプル中に上記化合物を導入し、該サンプルを光に曝露することを含む。
本発明の一態様は、サンプル(例えば、血液又は血漿サンプル)中の病原体を不活性化する方法における、本明細書に記載の方法によって得られる又は得られることのできるジアミノフェノチアジニウム化合物の使用に関し、該方法は、サンプル中に上記化合物を導入し、該サンプルを光に曝露することを含む。
医学的処置の方法
本発明の一態様は、治療法によるヒト又は動物の体の(例えば、疾患状態の)処置方法における使用のための、本明細書に記載のジアミノフェノチアジニウム化合物に関する。
本発明の一態様は、治療法によるヒト又は動物の体の(例えば、疾患状態の)処置方法における使用のための、本明細書に記載の方法によって得られる又は得られることのできるジアミノフェノチアジニウム化合物に関する。
本発明の一態様は、疾患状態の処置における使用のための医薬品の製造のための、本明細書に記載のジアミノフェノチアジニウム化合物の使用に関する。
本発明の一態様は、疾患状態の処置における使用のための医薬品の製造のための、本明細書に記載の方法によって得られる又は得られることのできるジアミノフェノチアジニウム化合物の使用に関する。
本発明の一態様は、患者における疾患状態の処置方法であって、本明細書に記載のジアミノフェノチアジニウム化合物の治療的有効量を該患者に投与することを含む、上記方法に関する。
本発明の一態様は、患者における疾患状態の処置方法であって、本明細書に記載の方法によって得られる又は得られることのできるジアミノフェノチアジニウム化合物の治療的有効量を該患者に投与することを含む、上記方法に関する。
疾患状態
いくつかの実施態様において、疾患状態は、タウオパチーである。
「タウオパチー」は、タウタンパク質(及びその異常な機能又はプロセシング)が関与する状態である。アルツハイマー病は、タウオパチーの一例である。ピック病及び進行性核上性麻痺(PSP)のような神経変性疾患の発病は、それぞれ、新皮質の歯状回及び星状錐体細胞中の病的な切断型タウ凝集体の蓄積と関連するようである。他の認知症は、前頭側頭型認知症(FTD);17番染色体に連鎖したパーキンソニズムを伴う前頭側頭型認知症(FTDP−17);脱抑制−認知症−パーキンソニズム−筋萎縮複合症(DDPAC);淡蒼球−脳橋−黒質変性症(PPND);グアム−ALS症候群;淡蒼球−黒質−ルイ体変性症(PNLD);大脳皮質基底変性症(CBD)及びその他を含む(例えば、Wischik et al., 2000、特に、その中のTable 5.1を参照されたい)。異常なタウ凝集を主として又は部分的に特徴とするこれらの疾患はそれぞれ、本明細書において「タウオパチー」と呼ばれる。
いくつかの実施態様において、疾患状態は、アルツハイマー病(AD)である。
いくつかの実施態様において、疾患状態は、皮膚癌である。
いくつかの実施態様において、疾患状態は、黒色腫である。
いくつかの実施態様において、疾患状態は、ウイルス性、細菌性又は原虫性である。
いくつかの実施態様において、原虫性疾患状態は、マラリアである。この実施態様において、処置は、別の抗微生物剤と、例えば、クロロキン又はアトバクオンと併用されてよい。
いくつかの実施態様において、ウイルス性疾患状態は、C型肝炎、HIV又は西ナイルウイルスにより引き起こされる。
処置
状態を処置することに関して本明細書中で使用される用語「処置」は、一般に、何等かの所望の治療効果、例えば、状態の進行の抑制が達成され、進行の速度の低減、進行の速度の停止、状態の退行、状態の寛解及び状態の治癒を含む、ヒト又は(例えば、獣医学的応用における)動物いずれかの処置及び治療法に関する。予防的手段としての処置(すなわち、予防、防止)も含まれる。
本明細書中で使用される用語「治療的有効量」は、所望の処置レジメンに従って投与された場合に、合理的なベネフィット/リスク比と釣り合う何等かの所望の治療効果をもたらすために有効な、活性化合物又は活性化合物を含む材料、組成物若しくは剤形の量に関する。
用語「処置」は、2つ以上の処置又は治療法が、例えば、連続的に又は同時に併用される、併用処置及び治療法を含む。処置及び治療法の例としては、化学療法(薬物、(例えば、免疫療法における)抗体、(例えば、光線力学的療法、GDEPT、ADEPTなどにおける)プロドラッグを含む活性剤の投与);手術;放射線療法;及び遺伝子治療が挙げられるが、これに限定されない。
投与経路
ジアミノフェノチアジニウム化合物又はそれを含む医薬組成物は、全身性/末梢性又は局所性(すなわち、所望の作用の部位における)のいずれかで、任意の便利な投与経路により対象/患者に投与されてよい。
投与経路は、(例えば、摂取による)経口;頬側;舌下;(例えば、パッチ、プラスターなどによるものを含む)経皮;(例えば、パッチ、プラスターなどによるものを含む)経粘膜;(例えば、点鼻薬による)鼻内;(例えば、点眼薬による)眼内;(例えば、口又は鼻を通るエアロゾルの使用などを介する吸入又は吹送療法などによる)肺内;(例えば、坐薬、浣腸による)直腸内;(例えば、ペッサリーによる)膣内;例えば、皮下、皮内、筋内、静脈内、動脈内、心内、髄腔内、脊髄内、嚢内、嚢下、眼窩内、腹腔内、気管内、表皮下、関節内、くも膜下及び(脳内への血管内カテーテル注入などを含む)胸骨下を含む注射による、腸管外;皮下又は筋内などへのデポー又はリザーバーの埋め込みによるものを含むが、これらに限定されない。
対象/患者
対象/患者は、動物、哺乳動物、胎盤性動物、有袋動物(例えば、カンガルー、ウォンバット)、単孔類動物、(例えば、カモノハシ)、齧歯動物(例えば、モルモット、ハムスター、ラット、マウス)、ネズミ科(例えば、マウス)、ウサギ類(例えば、ウサギ)、鳥類(例えば、鳥)、イヌ科(例えば、イヌ)、ネコ科(例えば、ネコ)、ウマ科(例えば、ウマ)、ブタ(例えば、ブタ)、ヒツジ(例えば、ヒツジ)、ウシ(例えば、雌牛)、霊長目の動物、類人猿(例えば、サル又は類人猿)、サル類(例えば、マーモセット、ヒヒ)、類人猿(例えば、ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、ギボン)又はヒトであってよい。
さらに、対象/患者は、胎仔などの、その発達段階のいずれにあってもよい。
好ましい一実施態様において、対象/患者は、ヒトである。
製剤
ジアミノフェノチアジニウム化合物は単独で使用(例えば、投与)されることができる一方、組成物又は製剤として提供するのが好ましいことが多い。
いくつかの実施態様において、組成物は、本明細書に記載のジアミノフェノチアジニウム化合物及び医薬として許容可能な担体、希釈剤又は賦形剤を含む医薬組成物(例えば、製剤、調製物、医薬品)である。
いくつかの実施態様において、組成物は、少なくとも1つの本明細書に記載のジアミノフェノチアジニウム化合物を、医薬として許容可能な担体、希釈剤、賦形剤、アジュバント、増量剤、緩衝剤、防腐剤、抗酸化剤、滑沢剤、安定化剤、可溶化剤、界面活性剤(例えば、湿潤剤)、マスキング剤、着色剤、風味剤及び甘味剤を含むが、これらに限定されない、1つ又は複数の当業者に周知の医薬として許容可能な他の成分とともに含む、医薬組成物である。
いくつかの実施態様において、組成物は、他の活性剤、例えば、他の治療剤又は予防剤をさらに含む。
好適な担体、希釈剤、賦形剤などは、標準的な薬学テキストに見出される。例えば、Handbookof Pharmaceutical Additives, 2ndEdition (eds. M. Ash and I. Ash), 2001 (Synapse Information Resources Inc.,Endicott, New York, USA), Remington's Pharmaceutical Sciences, 20thedition, Pub. Lippincott, Williams & Wilkins, 2000;及びHandbook of Pharmaceutical Excipients, 2ndedition, 1994を参照されたい。
本発明の別の態様は、少なくとも1つの[11C]−放射性標識フェノチアジン又は本明細書に定義されたフェノチアジン様化合物を、例えば、担体、希釈剤、賦形剤などの、1つ又は複数の当業者に周知の医薬として許容可能な他の成分とともに混合することを含む、医薬組成物の製造方法に関する。別個の単位(例えば、錠剤など)として製剤化される場合、各単位は、所定量(用量)の活性化合物を含有する。
本明細書中で使用される用語「医薬として許容可能な」は、確実な根拠のある医学的判断の範囲内において、合理的なリスク/ベネフィット比に見合って、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応又は他の問題若しくは合併症がなく、問題の対象(例えば、ヒト)の組織に接触した使用に好適な化合物、成分、材料、組成物、剤形などに関する。各担体、希釈剤、賦形剤等は、製剤の他の成分と適合性であるという意味でも「許容可能」でなければならない。
製剤は、薬学の分野で周知の任意の方法によって調製されてよい。そのような方法は、活性化合物を1つ又は複数の副成分を構成する担体と会合させるステップを含む。一般に、製剤は、活性化合物を(液体担体、微粉化した固体担体などの)担体と均一かつ密に会合させ、次いで、必要に応じて製品を形作ることによって調製される。
製剤は、速放性若しくは遅効性放出;即時、遅延、徐放若しくは持続放出;又はそれらの組合せを提供するために調製されてよい。
(例えば、注射による)腸管外投与に好適な製剤は、活性成分がその中に溶解され、懸濁され、又はその他の方法で(例えば、リポソーム又は他のマイクロ微粒子中で)提供される、水性又は非水性の、等張性の、パイロジェンフリーで、無菌の液体(例えば、溶液、懸濁液)を含む。そのような液体は、抗酸化剤、緩衝剤、防腐剤、安定化剤、静菌剤、懸濁剤、増粘剤及び製剤を目的のレシピエントの血液(又は他の関連する体液)と等張にする溶質のような、医薬として許容可能な他の成分をさらに含有してよい。賦形剤の例としては、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油などが挙げられる。そのような製剤中での使用に好適な等張性担体の例としては、塩化ナトリウム注射液、リンゲル液又は乳酸リンゲル液が挙げられる。典型的に、液体中の活性成分の濃度は、約1ng/mlから約10mg/mlまで、例えば、約10ng/mlから約1mg/mlまでである。製剤は、単位用量又は複数用量の密封容器、例えば、アンプル及びバイアル中で提供されてよく、滅菌液体担体、例えば、注射用水の使用直前の添加のみを必要とする、凍結乾燥された(freeze−dried)(凍結乾燥された(lyophilied))状態で貯蔵されてよい。即席の注射溶液及び懸濁液は、滅菌粉末、顆粒及び錠剤から調製されてよい。
好ましい製剤の例
本発明の一態様は、20〜300mgの(例えば、本明細書に記載の方法によって得られる又は得られることができ;本明細書に記載の純度を有する)本明細書に記載のジアミノフェノチアジニウム化合物及び医薬として許容可能な担体、希釈剤又は賦形剤を含む、投薬単位(例えば、医薬錠剤又はカプセル)に関する。
いくつかの実施態様において、投薬単位は錠剤である。
いくつかの実施態様において、投薬単位はカプセルである。
いくつかの実施態様において、上記量は、30〜200mgである。
いくつかの実施態様において、上記量は、約30mgである。
いくつかの実施態様において、上記量は、約60mgである。
いくつかの実施態様において、上記量は、約100mgである。
いくつかの実施態様において、上記量は、約150mgである。
いくつかの実施態様において、上記量は、約200mgである。
いくつかの実施態様において、医薬として許容可能な担体、希釈剤又は賦形剤は、グリセリド(例えば、Gelucire44/14(登録商標);lauroyl macrogol−32グリセリド PhEur, USP)及びコロイド状二酸化ケイ素(例えば、2% Aerosil 200(登録商標);Colliodal Silicon Dioxide PhEur, USP)のうちの1つ又は両方であるか又はそれを含む。
用量
当業者は、ジアミノフェノチアジニウム化合物及びジアミノフェノチアジニウム化合物を含む組成物の適切な用量が、患者ごとに変化しうることを理解する。最適用量の決定は、一般に、任意のリスク又は有毒な副作用に対して治療的効果のレベルを比較考量することを含む。選択された用量レベルは、具体的な化合物の活性、投与経路、投与時間、化合物の排泄率、処置の持続時間、併用される他の薬物、化合物及び/又は材料、状態の重症度、並びに患者の種、性別、体重、状態、一般的健康状態及び先の病歴を含むが、それらに限定されない様々な要素に依存する。化合物の量及び投与経路は、最終的に医師、獣医師又は臨床医の裁量に任されるが、一般的に、用量は、実質的に有害又は有毒な副作用を引き起こすことなく所望の効果を達成する、作用部位における局所濃度を達成するように選択される。
投与は、処置の経過全体を通して、1つの用量で、持続的又は(例えば、分割用量を適切な間隔で)断続的に行われることができる。最も有効な投与の手段及び用量を決定する方法は、当業者に周知であり、治療に使用される製剤、治療の目的、処置される標的細胞及び処置される対象により変化する。処置する医師、獣医師又は臨床医により選択される服用レベル及びパターンによって単回又は複数回の投与が実施され得る。
一般に、活性化合物の好適な用量は、対象の体重1キログラム当たり、一日約100ng〜約25mg(より典型的には、約1μg〜約10mg)の範囲にある。活性化合物が塩、エステル、アミド、プロドラッグなどである場合、投与量は、親化合物に基づいて計算され、したがって、使用される実際の重量は、比例して増加する。
いくつかの実施態様において、活性化合物(例えば、MTC)は、以下の投与計画に従ってヒト患者に投与される:約100mg、一日3回。
いくつかの実施態様において、活性化合物(例えば、MTC)は、以下の投与計画に従ってヒト患者に投与される:約150mg、一日2回。
いくつかの実施態様において、活性化合物(例えば、MTC)は、以下の投与計画に従ってヒト患者に投与される:約200mg、一日2回。
以下の例は、本明細書に記載された本発明の範囲を制限することを意図するものでなく、本発明を例解するためにのみ提供される。
実施例1
これは、以下のスキーム1に示すように、3−ポット法である。
Figure 0006505091
表1は、10gスケールで(すなわち、10gのジメチルアニリンから出発して)MTCを生成するために使用した試薬及び溶媒の量を概説する。
Figure 0006505091
N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミンの合成(化合物3、ステップ1及び2)
滴加漏斗及び温度計を取り付け、氷浴中に保持した3つ首の1リッター丸底フラスコに、水(100mL)及びジメチルアニリン(MW 121.18、10.00g、82.52ミリモル)を添加した。温度が5℃(±2℃)となるまで混合物を撹拌し、5分間にわたって濃塩酸(32%、24.00mL、2.4vol.)を添加した。温度が5℃(±2℃)まで戻り、ジメチルアニリンが完全に溶解したら、水(50mL、5.0vol.)中の亜硝酸ナトリウム溶液(MW 69.00、6.30g、91.30ミリモル)を、滴加漏斗に添加した。無色の溶液を25分間にわたって滴加し、これは、反応混合物を濁らせ、オレンジ色とした。添加が完了したら、混合物を5℃(±2℃)において1時間撹拌した。この期間の最後に、ステップ2が開始した。濃塩酸(32%、24.0mL、2.4vol.)を混合物に1回で添加した。次いで、鉄(MW 63.50、12.10g、190.55ミリモル)を25分間にわたって分割して添加することを開始した。添加の間、混合物の表面に泡立ちが観察され、温度が10℃まで上昇した。鉄の添加が完結したら、混合物を、10〜12℃の温度で2時間、撹拌したままとした。典型的に、反応を一夜撹拌したままとし、濃い赤茶色の溶液を得た。
N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミンのチオスルホン酸の合成(化合物4、ステップ3)
鉄残渣をろ過せずに、上記と同じ容器中で反応を継続した。温度を5℃(±2℃)まで低下させるために、丸底フラスコを氷浴中に保持した。硫酸アルミニウム十六水和物(MW 630.39、7.80g、12.38ミリモル)を、乾燥固体として添加し、混合物を5分間撹拌したままとして、溶解を起こさせた。次いで、水(25.0mL、2.5vol.)中、チオ硫酸ナトリウム五水和物(MW 248.10、22.52g、90.77ミリモル)溶液を1回で添加し、さらに5分間、混合物を撹拌した。水(40.0mL、4.0vol.)中、重クロム酸ナトリウム二水和物(MW 298.00、10.08g、33.83ミリモル)の溶液を滴加漏斗に添加し、該溶液を25分間にわたって反応混合物に滴加した。このプロセスの間、混合物の温度はわずかに上昇した(通常、9℃まで)。添加プロセスの完結後、反応混合物を1時間撹拌した。この期間の最後に、同じフラスコ中で直接、次のステップを行った。
ビンドシェドラーグリーンのチオスルホン酸の合成(化合物5、ステップ4)
ジメチルアニリン(MW 121.18、10.00g、82.52ミリモル)、水(10.0mL、1.0vol.)及び硫酸の溶液を、ジメチルアニリンと水の氷冷した混合物に、硫酸を分割して添加することによって調製した。15℃より高くしないように、添加の間中、温度をモニターした。酸の最終部分を添加したら、溶液を5℃(±2℃)まで冷却させた。次いで、溶液を反応混合物に1回で添加し、滴加漏斗に、水(70.0mL、7.0vol.)中、重クロム酸ナトリウム二水和物(MW 298.00、27.05g、90.77ミリモル)の溶液を添加した。このジクロメート(dichromate)溶液の滴加を、25分間にわたって行い、該添加プロセスは、バルク反応混合物に現れた紫色の表面光沢と緑色の着色を伴った。次いで、混合物を5℃(±2℃)において2時間、撹拌したままとした。この期間の最後に、SCAR−O−FLOCセルロースろ過剤(10.0g)をフラスコに添加し、滑らかなスラリーが生成するまで、混合物を撹拌した。次いで、スラリーをろ過し、残渣を水(100.0mL、10.0vol.)で洗浄した。残渣を、さらに処理することなく、次のステップにおいて直接使用した。
塩化メチルチオニニウムの合成(化合物6、ステップ5)
得られた緑色の残渣を、0.01Mの塩酸(250mL、25.0vol.)に再懸濁し、温度計、濃縮器及びストッパーを取り付けた1リッターの丸底フラスコに戻した。硫酸銅五水和物(MW 249.69、2.06g、8.25ミリモル)をフラスコ中のスラリーに添加し、濃い緑色の混合物を1時間、85℃に加熱した。この期間の最後に、混合物は、濃い青色となり、メチレンブルーが生成したことを示した。
「塩析」による塩化メチルチオニニウム(化合物6、ステップ6)の単離
反応混合物を(反応温度、85℃において)熱い状態でろ過し、濃い青色のろ液及び濃い青色の残渣を生成した。次いで、残渣を熱水(約60℃、4×100.0mL、4×10.0vol.)で洗浄し、併合したろ液をビーカーに添加した。
塩化ナトリウム(MW 58.44、100.00g、1.71モル)を、ビーカー中の併合したろ液に添加し、混合物を、温かいが、電源をオフにしたホットプレート上に置き、少なくとも3時間、しかし、典型的には一夜、撹拌したままとし、MTCを晶出させた。
次いで、生成物をろ過により単離して、濃い緑色/青色/金色の固体を生成し、これを、50℃の真空オーブン中で16時間、乾燥させた。
55%の収率でMTCを得た(52%)。(かっこ内の収率は、試薬及び/又は生成物の純度を説明する)。
実施例2
実施例1のプロセスをスケールアップして、20gのジメチルアニリンを使用した。(塩化ナトリウム「塩析」プロセスを使用する)合成の最後に、MTCを63%の収率(56%)で得た。(かっこ内の収率は、試薬及び/又は生成物の純度を説明する)。
実施例3
MTCの単離(最後のステップ)を以下のプロセスにより達成した以外は、実施例1のプロセスを使用した。
反応混合物を(反応温度、85℃において)熱い状態でろ過し、濃い青色のろ液及び濃い青色の残渣を生成した。次いで、残渣を熱水(約60℃、4×100.0mL、4×10.0vol.)で洗浄し、併合したろ液をビーカーに添加した。
濃塩酸を用いて併合したろ液のpHを、pH=1に調整し、混合物を、少なくとも3時間、しかし、典型的には一夜、周囲温度で撹拌したままとし、MTCを晶出させた。
次いで、生成物をろ過により単離し、濃い緑色/青色/金色の固体を生成して、これを50℃の真空オーブン中で16時間、乾燥させた。
MTCを、44%の収率で得た(39%)。
実施例4
ステップ5において25.0vol.のスラリー体積を使用した以外は、実施例3のプロセスをスケールアップして、20gのジメチルアニリンを使用した。(塩酸「塩析」プロセスを使用する)合成の最後に、MTCを56%の収率(50%)で得た。
実施例5a
これは、以下のスキーム2aに示すように、2−ポット法である。
Figure 0006505091
表2aは、実施例5aの方法を使用し、10gスケールで(すなわち、10gのジメチルアニリンから出発して)MTCを生成するために使用した試薬及び溶媒の量を概説する。
Figure 0006505091
N,N−ジメチルアニリン(CN(CH、MW 121.2、10g、0.0825モル)、水(150cm)及びHCl(32%、24cm)を丸底フラスコ(RBF)に添加した。この混合物を、約5℃に冷却した。この混合物に、水(100cm)中、亜硝酸ナトリウム(NaNO、MW 69.0、6.3g、00.0913モル)の溶液を、25分間にわたって滴加した。得られた懸濁液を、低温(5〜10℃)で1時間撹拌した。該混合物を約5℃に冷却した。HCl(32%、24cm)を1回のアリコートで添加した。鉄削りくず(Fe、MW 55.85、12.1g、0.217モル)を1回のアリコートで添加した。該混合物を30℃未満の温度で2時間撹拌した。
上記混合物を約5℃に冷却した。該混合物を硫酸アルミニウム十六水和物(Al(SO・16HO、MW 630.42、26g、0.412モル)により処理した。混合物を水(25cm)中、チオ硫酸ナトリウム五水和物(Na・5HO、MW 248.2、22.5g、0.0907モル)の溶液により処理した。水(40cm)中、重クロム酸ナトリウム二水和物(NaCr・2HO、MW 298.0、10.0g、0.0336ミリモル)の溶液を、30分間にわたって滴加した。次いで、該溶液を低温(約5℃)で1時間撹拌した。次いで、N,N−ジメチルアニリン(CN(CH、MW 121.2、10g、0.0825モル)、水(10cm)及びHSO(98%、8g)の均一な溶液を、冷却した溶液に添加した。次いで、水(70cm)中、重クロム酸ナトリウム二水和物(NaCr・2HO、MW 298.0、26.0g、0.0872ミリモル)の溶液を、30分間にわたって滴加した。この混合物を約5℃において2時間撹拌した。
硫酸銅(II)五水和物(CuSO・5HO、MW 249.7、2.06g、8,25ミリモル)を、反応混合物に添加した。温度を85℃に上昇させた。この温度で混合物を1時間撹拌した。濃い青色が生じた。混合物を室温まで冷却した。混合物をろ過した。残渣を水(2×80cm)で洗浄した。ろ液を収集した。塩酸によりろ液を処理して、pH1とし、これは、粗塩化メチルチオニニウムを沈殿させた。濃い青色が消失するまで、混合物を撹拌した。混合物をろ過して、固体として粗塩化メチルチオニニウム(MTC)を生成した(10.62g、40%−無水物重量に基づいて)。
実施例5b
これは、以下のスキーム2bに示すように、2−ポット法である。
Figure 0006505091
表2bは、実施例5bの方法を使用し、10gスケールで(すなわち、10gのジメチルアニリンから出発して)MTCを生成するために使用した試薬及び溶媒の量を概説する。
Figure 0006505091
ステップi
1. N,N−ジメチルアニリン(10.0g、0.0825モル)を反応フラスコに添加する。
2. 32%塩酸(24cm)と水(150cm)の混合物を、上記反応フラスコに添加する。
3. 溶液を撹拌して、均一性を確実にする。
4. 反応混合物を、5℃(±2℃)まで冷却する。
5. 水(50cm)中、亜硝酸ナトリウム(6.3g、0.0913モル)の水溶液を、30分間にわたって添加する。最高温度10℃を観察し、その間に、オレンジ色の沈殿を含む茶色の反応混合物を得る。
6. 5℃(±2℃)に温度を維持しながら、さらに60分間、反応を撹拌する。
ステップii
7. 32%塩酸(24cm)の添加
8. 温度が35℃未満のままであることを確実にしながら、60分間にわたる鉄削りくず(12.1g、0.217モル)の添加
9. 反応は、約20℃において、約17時間(±1時間)撹拌したままとする。この間に、オレンジ色の沈殿が消失し、反応混合物の泡が発生し、残留鉄削りくずを含む均一な茶色の反応液が残る。
[TLC法:NaHCOにより反応混合物のサンプルを中和し、酢酸エチル中に抽出し、酢酸エチル層をスポットし、酢酸エチル、ヘキサン1:3を用いてTLCを行う。ニトロソは、Rf=約0.3で移動し(オレンジ色のスポット)、ジアミンはベースライン上にある(茶色のスポット)]。
ステップiii
10. 反応混合物を5℃(±1℃)に冷却する。
11. 固体硫酸アルミニウム(26.0g、0.0423モル)の添加
12. 反応混合物を5分間撹拌する。
13. チオ硫酸ナトリウムの溶液[水(25cm)中、(22.5g、0.0907モル)]の1回のアリコートでの添加
14. 反応混合物を5分間撹拌する。
15. 重クロム酸ナトリウム溶液[水(40cm)中、(10.0g、0.0336モル)]の、30分間にわたる滴加。12℃(±1℃)以下の温度を維持する。このステップの間に、茶色の沈殿が出現し、茶色の反応混合物の色がわずかに薄くなる。
16. 反応を5℃(±2℃)において1時間撹拌する。
ステップiv
17. N,N−ジメチルアニリン[水(10cm)中、(10.0g、0.0825モル)及び硫酸(8g)]の溶液を、冷却したN,N−ジメチルアニリンと水の混合物に硫酸を滴加することによって調製する。これは極めて発熱性であるため、酸の添加中、注意しなければならない。
18. 次いで、N,N−ジメチルアニリン[水(10cm)中、(10.0g、0.0825モル)及び硫酸(8g)]の溶液を、1回のアリコートとして反応フラスコに添加する。
19. 温度を12℃未満に維持しながらの、重クロム酸ナトリウム[水(70cm)中、(26.0g、0.0872モル)]の溶液の30分間にわたる滴加。
20. さらに2時間、5℃(±2℃)において反応を撹拌する。
21. 10gのセルロースろ過助剤(BW SCAR−O−FLOC)の添加。
ステップv
22. 硫酸銅(2.0g、8.03ミリモル)の添加。
23. 反応を85℃に加熱し、1時間撹拌する。反応が金属性の紫色、次いで青色に変わる。
24. なお、85℃において、不溶物をろ過により収集する。
25. ろ過ケーキを、予熱した(60℃)水(4×100cm)で洗浄する。洗浄からの各ろ液を、反応ろ液と併合する。[洗浄液のフィルターへの添加とろ過ケーキを通した洗浄液の吸引の間の少なくとも2分間の休止時間は、ケーキがすっかりと浸漬することを可能とする。]
26. 併合したろ液を20℃まで冷却する。
27. (32%)塩酸(約12cm)を用いてろ液をpH1に調整する。
28. ろ液をさらに18時間撹拌して、完全な結晶化を確実にする。
29. 真空ろ過により、結晶性の塩化メチルチオニニウムを収集する。
30. 予冷し(5℃);酸性化した(pH1)水(2×20cm)でろ過ケーキを洗浄する。
31. 結晶性の塩化メチルチオニニウムを、40℃のオーブンで18時間乾燥する。
収率=48%(±3%)
(塩、有機不純物及び水分含量を考慮した収率)
以上は、本発明の原理、好ましい実施態様及び操作様式を記述した。しかしながら、本発明は、論じた具体的な実施態様に限定されると理解されるべきでない。その代わりに、上記の実施態様は、限定的であるよりも例示的であるとみなされるべきであり、本明細書に記載の本発明の範囲を離れることなく、当業者によりそれらの実施態様において変形が行われ得ると理解されるべきである。
本発明は、添付の特許請求の範囲により包含される実施態様に限定されず、その請求項は、本発明の多くの好ましい態様及び実施態様のいくつかにのみ関する。

Claims (35)

  1. 以下のステップ:
    N,N−二置換−3−任意に置換された−4−ニトロシルアニリン、2が、還元されて、N,N−二置換−1,4−ジアミノ−5−任意に置換されたベンゼン、3を生成する、ニトロシル還元(NR):
    Figure 0006505091
    N,N−二置換−1,4−ジアミノ−5−任意に置換されたベンゼン、3が、チオスルフェートの存在下で酸化されて、チオ硫酸S−{2−(アミノ)−3−(任意に置換された)−5−(二置換−アミノ)−フェニル}エステル、4を生じる、チオスルホン酸生成(TSAF);
    Figure 0006505091
    チオ硫酸S−{2−(アミノ)−3−(任意に置換された)−5−(二置換アミノ)−フェニル}エステル、4が、Cr(VI)であるか又はそれを含む酸化剤を用いて、N,N−二置換−3−任意に置換された−アニリン、5に酸化的にカップリングされて、[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6を生じる、酸化的カップリング(OC);
    Figure 0006505091
    {式中、
    及びRはそれぞれ、−H;C1−4アルキル;C2−4アルケニル;及びハロゲン化C1−4アルキルから独立して選ばれ;
    3NA及びR3NBはそれぞれ、C1−4アルキル;C2−4アルケニル;及びハロゲン化C1−4アルキルから独立して選ばれ;
    7NA及びR7NBはそれぞれ、C1−4アルキル;C2−4アルケニル;及びハロゲン化C1−4アルキルから独立して選ばれる}
    を順番に含み、
    ここで、前記ニトロシル還元(NR)、チオスルホン酸生成(TSAF)及び酸化的カップリング(OC)ステップが、単一の反応容器中で完結される、合成方法。
  2. 前記チオスルフェートが、Na であるか又はそれを含む、請求項1に記載の合成方法。
  3. 前記チオスルホン酸生成(TSAF)ステップ中の前記酸化が、Cr(VI)であるか又はそれを含む酸化剤との反応による、請求項1又は2に記載の合成方法。
  4. 前記酸化剤が、Na Cr であるか又はそれを含む、請求項3に記載の合成方法。
  5. 前記ニトロシル還元(NR)ステップ中の前記還元が、Fe(0)であるか又はそれを含む還元剤との反応による、請求項1〜4のいずれか1項に記載の合成方法。
  6. 前記還元剤が、金属鉄であるか又はそれを含む、請求項5に記載の合成方法。
  7. 前記金属鉄が過剰に使用され、余剰分の金属鉄が反応完結後に反応混合物から除去されず、及び/又は前記ニトロシル還元(NR)ステップ中の前記還元が酸性条件下で行われる、請求項6に記載の方法。
  8. 前記ニトロシル還元(NR)ステップの前に、以下の追加のステップ:
    N,N−二置換−3−任意に置換されたアニリン、1が4−ニトロシル化されて、N,N−二置換−3−任意に置換された−4−ニトロシルアニリン、2を生じる、ニトロシル化(NOS)
    Figure 0006505091
    をさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の合成方法。
  9. 前記ニトロシル化が、ニトライトを用いて行われ、及び/又は前記ニトロシル化が酸性条件下で行われる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ニトロシル化ステップ(NOS)が、前記ニトロシル還元(NR)、チオスルホン酸生成(TSAF)及び酸化的カップリング(OC)ステップと同じ反応容器中で完結される、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 酸化的カップリング(OC)のステップの後に、以下のステップ:
    単離され、精製された前記[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6が、閉環に供されて、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7を生じる、閉環(RC):
    Figure 0006505091
    {式中、
    Xは、電気的中性を達成するための1つ又は複数のアニオン性対イオンである。}
    をさらに含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記閉環(RC)ステップが、前記ニトロシル還元(NR)、チオスルホン酸生成(TSAF)及び酸化的カップリング(OC)ステップと同じ反応容器中で完結される、請求項11に記載の方法。
  13. 酸化的カップリング(OC)のステップの後で、かつ存在する場合には、閉環(RC)のステップの前に、以下のステップ:
    前記[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6が単離され、精製される、双性イオン性中間体の単離及び精製(IAPOZI)
    をさらに含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 単離及び精製が、ろ過とそれに続く洗浄による、請求項13に記載の方法。
  15. 前記閉環(RC)ステップ及び以下のその後の追加のステップ:
    前記3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7が、塩化物と反応させられて、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8を生じる、塩化物塩生成(CSF):
    Figure 0006505091
    を含む、請求項11〜14のいずれか1項に記載の合成方法。
  16. 前記塩化物が、塩酸である、請求項15に記載の合成方法。
  17. 塩化物塩生成(CSF)が、0〜2の比較的低いpHにおいて行われる、請求項16に記載の合成方法。
  18. 塩化物塩生成(CSF)が、20〜30℃の比較的冷たい温度において行われる、請求項16又は17に記載の合成方法。
  19. 前記塩化物が、塩化ナトリウムである、請求項15に記載の合成方法。
  20. 以下のステップ:
    N,N−二置換−3−任意に置換されたアニリン、1が、4−ニトロシル化されて、N,N−二置換−3−任意に置換された−4−ニトロシルアニリン、2を生じる、ニトロシル化(NOS):
    Figure 0006505091
    N,N−二置換−3−任意に置換された−4−ニトロシルアニリン、2が、還元されて、N,N−二置換−1,4−ジアミノ−5−任意に置換されたベンゼン、3を生成する、ニトロシル還元(NR):
    Figure 0006505091
    N,N−二置換−1,4−ジアミノ−5−任意に置換されたベンゼン、3が、チオスルフェートの存在下で酸化されて、チオ硫酸S−{2−(アミノ)−3−(任意に置換された)−5−(二置換−アミノ)−フェニル}エステル、4を生じる、チオスルホン酸生成(TSAF);
    Figure 0006505091
    チオ硫酸S−{2−(アミノ)−3−(任意に置換された)−5−(二置換アミノ)−フェニル}エステル、4が、Cr(VI)であるか又はそれを含む酸化剤を用いて、N,N−二置換−3−任意に置換された−アニリン、5に酸化的にカップリングされて、[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6を生じる、酸化的カップリング(OC):
    Figure 0006505091
    ここで、すべての先のステップが、同じ反応容器中で完結され、
    [4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6が、閉環に供されて、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7を生じる、閉環(RC):
    Figure 0006505091
    3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7が、塩化物と反応させられて、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8を生じる、塩化物塩生成(CSF):
    Figure 0006505091
    {式中、
    及びR はそれぞれ、−H;C 1−4 アルキル;C 2−4 アルケニル;及びハロゲン化C 1−4 アルキルから独立して選ばれ;
    3NA 及びR 3NB はそれぞれ、C 1−4 アルキル;C 2−4 アルケニル;及びハロゲン化C 1−4 アルキルから独立して選ばれ;
    7NA 及びR 7NB はそれぞれ、C 1−4 アルキル;C 2−4 アルケニル;及びハロゲン化C 1−4 アルキルから独立して選ばれる}
    を順番に含む、合成方法。
  21. 以下のステップ:
    N,N−二置換−3−任意に置換されたアニリン、1が、4−ニトロシル化されて、N,N−二置換−3−任意に置換された−4−ニトロシルアニリン、2を生じる、ニトロシル化(NOS):
    Figure 0006505091
    N,N−二置換−3−任意に置換された−4−ニトロシルアニリン、2が、還元されて、N,N−二置換−1,4−ジアミノ−5−任意に置換されたベンゼン、3を生成する、ニトロシル還元(NR):
    Figure 0006505091
    N,N−二置換−1,4−ジアミノ−5−任意に置換されたベンゼン、3が、チオスルフェートの存在下で酸化されて、チオ硫酸S−{2−(アミノ)−3−(任意に置換された)−5−(二置換−アミノ)−フェニル}エステル、4を生じる、チオスルホン酸生成(TSAF);
    Figure 0006505091
    チオ硫酸S−{2−(アミノ)−3−(任意に置換された)−5−(二置換アミノ)−フェニル}エステル、4が、Cr(VI)であるか又はそれを含む酸化剤を用いて、N,N−二置換−3−任意に置換された−アニリン、5に酸化的にカップリングされて、[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6を生じる、酸化的カップリング(OC):
    Figure 0006505091
    単離され、精製された前記[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6が、閉環に供されて、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7を生じる、閉環(RC):
    Figure 0006505091
    ここで、すべての先のステップは、同じポット中で完結され、
    前記3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7が、塩化物と反応させられて、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8を生じる、塩化物塩生成(CSF):
    Figure 0006505091
    {式中、
    及びR はそれぞれ、−H;C 1−4 アルキル;C 2−4 アルケニル;及びハロゲン化C 1−4 アルキルから独立して選ばれ;
    3NA 及びR 3NB はそれぞれ、C 1−4 アルキル;C 2−4 アルケニル;及びハロゲン化C 1−4 アルキルから独立して選ばれ;
    7NA 及びR 7NB はそれぞれ、C 1−4 アルキル;C 2−4 アルケニル;及びハロゲン化C 1−4 アルキルから独立して選ばれる}
    を順番に含む、合成方法。
  22. チオスルホン酸生成(TSAF)ステップの前又はその間の活性化剤の添加をさらに含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記活性化剤が、硫酸アルミニウムを含む、請求項22に記載の方法。
  24. その中でニトロシル還元(NR)、チオスルホン酸生成(TSAF)及び酸化的カップリング(OC)ステップが完結される反応容器に、ろ過剤が添加される、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記ろ過剤が、セルロースであるか又はそれを含む、請求項24に記載の方法。
  26. 以下のステップ:
    N,N−二置換−1,4−ジアミノ−5−任意に置換されたベンゼン、3が、チオスルフェートの存在下で酸化されて、チオ硫酸S−{2−(アミノ)−3−(任意に置換された)−5−(二置換−アミノ)−フェニル}エステル、4を生じる、チオスルホン酸生成(TSAF);
    Figure 0006505091
    ここで、チオスルホン酸生成の間又はその前に、活性化剤が添加され、
    チオ硫酸S−{2−(アミノ)−3−(任意に置換された)−5−(二置換アミノ)−フェニル}エステル、4が、Cr(VI)であるか又はそれを含む酸化剤を用いて、N,N−二置換−3−任意に置換された−アニリン、5に酸化的にカップリングされて、[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6を生じる、酸化的カップリング(OC):
    Figure 0006505091
    単離され、精製された前記[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6が、閉環に供されて、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7を生じる、閉環(RC):
    Figure 0006505091
    {式中、
    及びRはそれぞれ、−H;C1−4アルキル;C2−4アルケニル;及びハロゲン化C1−4アルキルから独立して選ばれ;
    3NA及びR3NBはそれぞれ、C1−4アルキル;C2−4アルケニル;及びハロゲン化C1−4アルキルから独立して選ばれ;
    7NA及びR7NBはそれぞれ、C1−4アルキル;C2−4アルケニル;及びハロゲン化C1−4アルキルから独立して選ばれ;及び
    は、ハライド対イオンであり、
    ただし、場合により、該化合物は、ZnCl混合塩ではない}
    を順番に含む、合成方法。
  27. 前記活性化剤が、Al(III)であるか又はそれを含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記チオスルホン酸生成(TSAF)ステップの前に、以下の追加のステップ:
    N,N−二置換−3−任意に置換された−4−ニトロシルアニリン、2が還元されて、N,N−二置換−1,4−ジアミノ−5−任意に置換されたベンゼン、3を生成する、ニトロシル還元(NR):
    Figure 0006505091
    をさらに含む、請求項26又は27に記載の合成方法。
  29. 前記ニトロシル還元(NR)ステップ、前記チオスルホン酸生成(TSAF)ステップ及び前記酸化的カップリング(OC)ステップが、すべて同じポット中で完結され、及び/又は前記ニトロシル還元(NR)ステップの前に、以下の追加のステップ:
    N,N−二置換−3−任意に置換されたアニリン、1が、4−ニトロシル化されて、N,N−二置換−3−任意に置換された−4−ニトロシルアニリン、2を生じる、ニトロシル化(NOS):
    Figure 0006505091
    をさらに含む、請求項28に記載の合成方法。
  30. 前記酸化的カップリング(OC)ステップの後で、かつ、存在する場合には、クロメート還元(CR)ステップの後で、かつ、前記閉環(RC)ステップの前に、
    前記[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6が、単離され、精製される、双性イオン性中間体の単離及び精製(IAPOZI)
    をさらに含む、請求項26〜29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記閉環(RC)ステップの後に、以下の追加のステップ:
    前記3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7が、塩化物と反応させられて、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8を生じる、塩化物塩生成(CSF):
    Figure 0006505091
    をさらに含む、請求項30に記載の方法。
  32. 前記方法が、少なくとも1回のろ過を含み、ここで、該ろ過の前にろ過剤が反応ポットに添加される、請求項26〜31のいずれか1項に記載の方法。
  33. 前記ろ過剤が、セルロースであるか又はそれを含む、請求項32に記載の方法。
  34. 1つ又は複数の以下のステップ:
    N,N−二置換−3−任意に置換されたアニリン、1が、4−ニトロシル化されて、N,N−二置換−3−任意に置換された−4−ニトロシルアニリン、2を生じる、ニトロシル化(NOS):
    Figure 0006505091
    N,N−二置換−3−任意に置換された−4−ニトロシルアニリン、2が還元されて、N,N−二置換−1,4−ジアミノ−5−任意に置換されたベンゼン、3を生成する、ニトロシル還元(NR):
    Figure 0006505091
    N,N−二置換−1,4−ジアミノ−5−任意に置換されたベンゼン、3が、チオスルフェートの存在下で酸化されて、チオ硫酸S−{2−(アミノ)−3−(任意に置換された)−5−(二置換−アミノ)−フェニル}エステル、4を生じる、チオスルホン酸生成(TSAF):
    Figure 0006505091
    チオ硫酸S−{2−(アミノ)−3−(任意に置換された)−5−(二置換アミノ)−フェニル}エステル、4が、Cr(VI)であるか又はそれを含む酸化剤を用いて、N,N−二置換−3−任意に置換された−アニリン、5に酸化的にカップリングされて[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6を生じる、酸化的カップリング(OC)
    Figure 0006505091
    酸化的カップリング(OC)ステップの生成物が、処理されて、残留Cr(VI)をCr(III)に変換する、Cr(VI)還元(CR)、
    単離され、精製された前記[4−{2−(チオスルフェート)−4−(二置換アミノ)−6−(任意に置換された)−フェニル−イミノ}−3−(任意に置換された)−シクロヘキサ−2,5−ジエニリデン]−N,N−二置換アンモニウム、6が、閉環に供されて、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7を生じる、閉環(RC)
    Figure 0006505091
    前記3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩、7が、塩化物と反応させられて、3,7−ビス(二置換−アミノ)−1,9−(任意に置換された)−フェノチアジン−5−イウム塩化物塩、8を生じる、塩化物塩生成(CSF)
    Figure 0006505091
    {式中、
    及びR はそれぞれ、−H;C 1−4 アルキル;C 2−4 アルケニル;及びハロゲン化C 1−4 アルキルから独立して選ばれ;
    3NA 及びR 3NB はそれぞれ、C 1−4 アルキル;C 2−4 アルケニル;及びハロゲン化C 1−4 アルキルから独立して選ばれ;
    7NA 及びR 7NB はそれぞれ、C 1−4 アルキル;C 2−4 アルケニル;及びハロゲン化C 1−4 アルキルから独立して選ばれる}
    を順番に含む、合成方法であって、ここで、該方法が、少なくとも1回のろ過を含み、さらにここで、該ろ過の前に、ろ過剤が反応ポットに添加される、前記方法。
  35. 前記ろ過剤が、セルロースであるか又はそれを含む、請求項34に記載の方法。
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