JP6504181B2 - 押出プレスのビレット搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、押出プレス装置にビレットを供給するビレット搬送装置に関する。
一般に、金属材料、例えばアルミニウム又はその合金材料等によるビレットを押出プレス装置により押出す場合、油圧シリンダで駆動されるメインラムの先端部に押出ステムが取り付けられている。ダイスにコンテナを押し付けた状態で、ビレットをビレットインサータにより、コンテナ内に収納する。そして、メインラムを、油圧シリンダの駆動により前進させることにより、ビレットが押出ステムにて押圧される。そこで、ダイスの出口部から、成形された製品が押出される。
ビレットを押し出した後は、コンテナを、コンテナシリンダにより若干後退させ、ディスカード(discard、ビレット残部)をコンテナから抜き取る。この作業を、いわゆるコンテナストリップ作業という。ディスカードがコンテナから外れると、メインラムとコンテナの後退を開始する。
次に、コンテナとダイスとの間に切断装置の切断刃を送り込み、ダイス面に残ったビレット(すなわちディスカード)を切り離す。その後は、メインラムをさらに後退させて、押出ステムをコンテナから完全に抜き出し、押出ステムを初期位置に復帰させる。次のビレットをコンテナに挿填し、次の押出サイクルの押出成形に移行する。
押出プレス装置には、ビレット搬送装置が付属している。このようなビレット搬送装置の具体的一例として、図4、5の従来技術や特許文献1などが挙げられる。
図4、5の従来技術のビレット搬送装置124は、ビレットヒータ121、フリーローラ122、ビレット搬入装置トレイ123、レール125、ビレットプッシャー126、ビレットローダ127などで構成されている。押出プレス装置は、エンドプラテン101、コンテナ103、押出ステム105、メインクロスヘッド106、メインシリンダ107、メインラム108、サイドシリンダ109、コンテナシリンダ111などから構成されている。
図4の従来技術にみられるように、押出プレス装置により押出成形を行なう場合、原材料であるビレットを押出して製品にしている。まず、ビレット110はビレットヒータ121の中で予熱され、押出サイクルの開始指令であるビレットコール(押出プレスからの、ビレットヒータにビレットを要求する指令)により、ビレット110は、ビレットヒータ121から出てフリーローラ122の上を通過後、ビレット搬入装置トレイ123に載置される。
予熱されたビレット110を載置したビレット搬入装置トレイ123は、レール125の上を移動して、押出プレス装置の近傍まで移動する。ビレットは、ビレットプッシャー126により押されてビレットローダ127のローラ部分(挿入ローラ133、図5参照)に移動する。
その後、ビレットローダ127により、押出プレス装置中心に移動して、コンテナ103の中に挿入される。
図4を参照して、従来技術のビレット搬送の動作フローを説明する。以下の(1)〜(8)は、図4においても、対応する動作フローの参考表示として示されている。
(1)ビレット110が、ビレットヒータ121により予熱された後、フリーローラ122の上を通って移動し、S位置でビレット搬入装置トレイ123へ載置される。
(2)ビレット移送装置124において、ビレット110を載置したビレット搬入装置トレイ123が、レール125の上を通って押出プレス近傍のT位置まで移動する。
(3)ビレットプッシャー126により、ビレット移送装置トレイ123上にあるビレット110は、ビレットローダ127のビレット挿入装置134へ押し出されて移動する。(4)ビレットプッシャー126が後退する。
(5)ビレットローダ127が、押出プレスセンター(127、134の想像線参照)まで移動する。
(6)ビレットローダ127のビレット挿入装置134で、ビレット挿入部材132がビレット110を押して、挿入ローラ133(図5参照)上を移動して、ビレット110をコンテナ103内に挿入する。
(7)ビレットローダ127が初期位置に後退する。
(8)ビレット挿入部材132が原位置に戻る。
図5には、ビレットローダ127のビレット挿入装置134の詳細が示されている。ビレットローダ127のビレット挿入装置134は、挿入ローラ133が1つの部品、すなわち、分割されることなく一体となっていた。さらには、挿入ローラ133の直径がそれほど大きくないために、ビレット110と挿入ローラ133とが接触する円弧状の溝が、浅いので、ビレット110を安定して載置できなかった。ビレット110を安定的に載置させるために、ビレット110の両側にサポート131を設置し、ビレット110を両側からクランプする必要があった。しかし、オーバーヘッド式ビレットキャリア40でビレット110を挿入ローラ133に載置しようとすると、オーバーヘッド式ビレットキャリア40のアーム41(図2参照)が、サポート131と干渉し、ビレット110を挿入ローラ133の上に置くことが出来なかった。したがって、従来技術では、オーバーヘッド式ビレットキャリア40で、上方空間を利用して、ビレット110を、ビレット挿入装置134に載置できず、ビレットプッシャー126を使用せざるを得なかった。
また、ビレット挿入装置134のビレット挿入部材132を、駆動するチェーン(図5には図示せず)と、レール135と、上下のレール135にガイドされた車輪ローラ136とが、挿入ローラ133の両側にあったため、ビレット挿入装置134全体の幅が広くなっていた。
特許文献1のビレットローダも、ビレット挿入装置のローダ枠22、23に、オーバーヘッド式ビレットキャリアのアームが干渉するので、上述の問題が生じていた。
特開2007−160335号公報
上述したように従来技術の押出プレスでは以下のような課題があった。
従来技術では、ビレット供給装置にビレットを装填するとき、ビレットヒータから出てきたビレットを、直接ビレットローダに移送できないため、ビレット搬送時間が長時間必要になり、ビレット温度が低下することになる。
ビレット搬送装置の周りに通常のビレットキャリア、ビレットプッシャーがあるため、押出プレス装置内に近寄ることはできるものの、メンテナンスを行うのは容易ではなかった。
また、従来技術のビレット挿入装置は、幅が広く、部品点数が多かった。更には、ビレットが、ローラ上で安定しないためにサポート(図5の131など)が必要となり、部品点数が多いと同時に、オーバーヘッド式ビレットキャリアでのビレットのハンドリングを阻止していた。オーバーヘッド式ビレットキャリアとは、2つのアームなどの搬送物把持部が昇降して、搬送物を空中で搬送して、2点間を搬送する搬送装置を指す。
押出プレス装置のコンテナにビレットヒータから出たビレットを挿入するビレット搬送装置において、ビレットヒータからビレットを搬送するコンベアと、ビレットを前記コンベアからビレットローダに直接搬送するオーバーヘッド式ビレットキャリアと、ビレットを押出プレス装置の機外から機内に搬送するビレットローダから構成するようにした。
ビレットローダを、コンテナ内にビレットを挿入する、挿入ローラ装置とビレットローダの先端に配設されたビレット挿入装置とから構成されるようにした。
前記挿入ローラを2分割構造にし、挿入ローラの中心線とビレットとの接触面が各々略30〜45度の角度にした。
前記ビレット挿入装置に配設されたビレット挿入部材が、分割した挿入ローラの間をビレット挿入方向に通過しながら、ビレットをコンテナ内に挿入するようにした。
オーバーヘッド式ビレットキャリアにて直接ビレットを供給とすることで、従来技術で必要であった、通常のビレットキャリア(オーバーヘッド式ではない通常の移送把持機構)やビレットプッシャーによる搬送が、不要となり、搬送時間の削減ができ、ビレットの温度低下が最小となる。
通常のビレットキャリア、ビレットプッシャーが不要となるため、押出プレス装置内への近寄りが容易となり、省スペースを実現できるとともに、メンテナンスを行うのは容易になる。
ビレットローダにおいて、ビレットを受け取るローラを、ビレットセンター中心の両サイドに分割することで、ビレットをコンテナに挿入するプッシャーとしてのビレット挿入部材の、通り道を確保できる。また、ビレットをビレットセンター中心に保持できるようにするサポートが、不要になった。ビレットを両側で支えるサポートがなくなり、オーバーヘッド式ビレットキャリアが、下降限度でサポートに干渉しなくなったので、オーバーヘッド式ビレットキャリアによるビレットのハンドリングが可能となった。また、ビレット挿入部材は、リニアガイド63に連結された構造としたので、従来まで必要であった、レール135、車輪ローラ136を使用せず、部品点数の削減が図れ、省資源を実現する。
リニアガイド63を採用し、ガイド位置を従来のものより、より押出プレス近傍に配置することができる(図3参照)。これにより、ピニオン53を、ビレット挿入装置直下であって、押出プレスの近傍に配置することにより、移動フレームのサイズが小さくなり省スペース、省資源を実現することができる。
本発明のビレット搬送装置の全体概略平面図である。オーバーヘッド式ビレットキャリア40は省略されている。押出方向は、x軸、オーバーヘッド式ビレットキャリア40の往復方向はy軸、高さ方向はz軸である。押出プレスの中心軸はX軸である。 (a)は、本発明のビレットローダの概略図であり、本発明のビレットローダが、図1のB位置にある場合の、図1のY−Y線からx方向に見た側面図である。(b)は、本発明のビレットローダ27が、後退位置Bから前進位置Cに前進した概略平面図である。 図2(a)のD部分の拡大図であり、本発明のビレットローダのビレット挿入装置と挿入ローラの説明図である。 従来技術のビレットローダ127のビレット搬送の説明図である。 従来技術のビレット挿入装置134の概略断面図である。
本発明に係る、ビレット搬送装置の実施形態を、図面を参照しながら以下詳細に説明する。
本発明に用いる押出プレスを図1に示す。エンドプラテン1とメインシリンダ7を対向して配置し、両者を複数のタイロッド4によって連結している。エンドプラテン1の内側面(メインシリンダ7に対向する面)には、押出穴が形成されたダイス2が設置され、エンドプラテン1のダイス2と、メインシリンダ7との間に、コンテナ3が配置されている。コンテナ3の装填穴にビレット10を装填し、これをダイス2に向けて押出加圧することで、ダイス穴に応じた断面の押出製品が押出成形される。コンテナ3はコンテナシリンダ11によって押出成形中はコンテナシールされる。ここで、エンドプラテン1側を前方とし、メインシリンダ7側を後方とする。
押出作用力を発生させるメインシリンダ7は、メインラム8を内蔵し、これを油圧シリンダ7’でコンテナ3に向けて加圧移動可能としている。このメインラム8の前端部には、メインクロスヘッド6が設置されている。押出ステム5は、コンテナ3のビレット装填穴と同芯に配置されてコンテナ3に向けて突出状態で、メインクロスヘッド6に取付けられている。押出ステム5の先端には、図示しないフィックスダミーブロックが密接させて取り付けられている。ダイス2の中心軸、コンテナ3のビレット装填穴の中心軸、押出ステム5の中心軸は同芯であり、これを押出プレスの中心軸Xという。図1においては、押出ステム5は中心軸X上に配置されていない。ビレットローダ27により、ビレット10を中心軸X上に載置する場合には、本実施形態では、押出ステム5は側方(y方向)に退避する。ビレット10が、ビレットローダ27によって、コンテナ3のビレット装填穴に挿入された後、押出ステム5は、中心軸X上に復帰する。
したがって、メインシリンダ7を駆動してメインクロスヘッド6を前進させると、押出ステム5が、コンテナ3のビレット装填穴に挿入され、装填されたビレット10の後端面を加圧して、ビレット10を、押出製品に成形されるように押出すのである。
メインシリンダ7には、中心軸Xと平行に複数のサイドシリンダ9が取付けられており、そのシリンダロッド9’がメインクロスヘッド6に連結されている。サイドシリンダ9によって押出工程の準備工程として、押出ステム5をコンテナ3に近接させた位置に初期移動させる。押出加圧動作は、メインシリンダ7及びサイドシリンダ9の両者を用いて行なわせる。
図1において、押出プレス装置のビレット搬送装置は、フリーローラ22、ビレットローダ27、ビレット挿入装置34、挿入ローラ装置60、オーバーヘッド式ビレットキャリア40(想像線でA位置、B位置に図示)で構成されている。フリーローラ22の代りに、駆動ローラであっても良い。その他のコンベアを用いても良い。
ビレットヒータ21からビレット10が出て、フリーローラ22の上に待機すると、オーバーヘッド式ビレットキャリア40が降下して、アーム41でビレット10を把持する。その後、ビレット10を把持したアーム41は上昇し、ビレットローダ27の挿入ローラ装置60の直上まで移動し停止する。
その後、アーム41は降下し、最下点まで移動すると、そこで停止しアーム41が開きビレット10を挿入ローラ装置60の挿入ローラ61の上に載置する。この状態は、図1のB位置、図2(a)に示されている。なお、オーバーヘッド式ビレットキャリアは、本実施形態に限定されるものではなく、2つのアームなどの搬送物把持部が昇降して、搬送物を空中で搬送して、2点間を搬送する搬送装置であれば良い。
その後、ビレットローダ27が前進し、ビレット10が押出プレス装置の中心軸Xの位置に来たら停止する。この状態は、図2(b)のC位置に示されている。Y−Y線は、ここまでのビレットの移動中心線である。ビレット挿入装置34に配設されたビレット挿入部材(プッシャー)64が、挿入ローラ61の間をビレット挿入方向に通過しながら前進し、ビレット10をコンテナ3の中に挿入する。後述するが、挿入ローラ61、61は、X軸に関して左右に分割されており、左右対称に配置されている。このため、ビレット挿入部材64がX軸上に走行することができる。
図2(a)は、図1のY−Y線からx方向に見たものである。移動フレーム56は、図示していないガイドを介し、モータ52により、ピニオン53とラック54で、図2(a)のy方向に移動可能に駆動されている。従来技術では、ピニオン53が、押出プレスより遠い位置にあったが、それを図示されるような位置、すなわち押出プレスの中心軸Xに近くの、ビレット挿入装置34直下に、移動した。これができた理由は、図5の従来技術では、ビレットローダ127のビレット挿入部材132が、ビレット110を押して、コンテナ103内に挿入する。このビレット挿入部材132の移動を、図5の左右に設けたチェーン(図示せず)で駆動していた。この際、2列になったチェーンがスペースを占有して邪魔になっていたが、本実施形態では、図3に示すように、中心にチェーン65を一本にした。これにより、ピニオンギア53と移動フレーム56のリニアガイド55の位置を、ビレット挿入装置34直下近傍に位置することができた。そして、リニアガイド55を中心軸X側に設置するようにしているので、ビレット10と中心軸Xとの距離が短くなっている。このため、ビレットローダ27が押出プレスの中心軸Xまで移動しても、前方に傾くことがなくなった。
さらに、ビレットローダ27の移動フレーム56の長さを、約500mm短くすることができ、ビレットローダ27をコンパクトにすることができた。ビレットローダ27がコンパクトになった理由は、リニアガイド55を採用してガイド位置を押出プレス装置の中心軸X側へ寄せたことによる。そして、移動フレーム56を、その分押出プレスの中心軸X側へ寄せることができるようになった為である。
図2(a)、図3において、符号55はリニアガイドで、移動フレーム56はリニアガイド55の上をx方向に往復運動することになる。リニアガイド55は、移動フレーム56のx方向をガイドする。リニアガイド55と後述のリニアガイド63は用途が違い、リニアガイド55は、移動フレーム56のx方向ガイドであり、リニアガイド63は、ビレット挿入部材64のx方向ガイドである。
また、図2(a)は側面図であって、符号40がオーバーヘッド式ビレットキャリアを示す。オーバーヘッド式ビレットキャリアは、図示していないスライドガイドで、y軸方向にガイドされている。オーバーヘッド式ビレットキャリアは、ビレットヒータ21より出てきたビレット10を(図1のA位置)、フリーローラ22上で、アーム41によりクランプし、挿入ローラ61に載置させる位置(図1のB位置)まで移動する。その後、オーバーヘッド式ビレットキャリア40は、下降し挿入ローラ61にビレット10を載置することになる。
図3に本実施形態の挿入ローラ装置60とビレット挿入装置34を示す。挿入ローラ装置60は、挿入ローラ61などから構成されている。ビレット挿入装置34は、ビレット挿入部材64と、モータ51、チェーン65などからなる駆動部から構成されている。
図3は図2のD部を拡大したものである。
本実施形態のビレットローダ27の挿入ローラ装置60は、x軸方向に複数配設された挿入ローラ61を有している。挿入ローラ61は、X軸方向に関して図3で左右2分割した構造になっている。2分割した挿入ローラ61は、円錐のような形状、又は、截頭円錐状形状(円錐台ともいう)で、ビレット10に接触する角度を挿入ローラ61の中心線Wから各々略30〜45度の角度で構成している。この場合厳密に円錐形状でなくても良い。
各々の挿入ローラ61はブッシュ61’によって保持されており回転自在になっている。ビレット10に接触する角度αを、挿入ローラ61の中心線Wから各々略30〜45度の角度で構成しているので、ビレット10を載置した時の横揺れもなく安定して載置される。図5の挿入ローラ133では、ビレット10を深く支持することができなかったが、本実施形態の2分割した挿入ローラ61で左右からビレット10を支持すれば、安定的に支持することができる。
前記ビレット10を受ける挿入ローラ61を、ビレットセンター中心(X軸と同じ)に分割することで、ビレット挿入部材64の通り道を、中央に確保できるようになった。このため、ビレット10をコンテナ3に挿入する場合には、この通路を通過してビレット10を挿入することになる。また、ビレット挿入部材64は、ビレット挿入部材64のためのリニアガイド63を有しており、図5の従来技術で必要であった、レール135、車輪ローラ136を使用しないで済む。
さらに、ビレット挿入部材64の駆動部を、1本のチェーン65にしたので、スプロケット66およびチェーン65を、ビレット挿入部材64の下に配置することができたため、横方向の幅が小さくなりコンパクトになった。
ビレット10を挿入ローラ装置60のフリーローラ61上に載置後、ビレットローダ27を前進させて、ビレット挿入装置34と挿入ローラ装置60が、押出プレスの中心軸Xまで達したら、ビレット挿入装置34により、ビレット10はコンテナ3内に挿入される。ビレット挿入装置34は、モータ51によりチェーン65を駆動することにより、ビレット挿入部材64を前進させる。符号66はスプロケットである。ビレット挿入部材64は、2本のリニアガイド63の上に載置されている。また、符号62は、カバーで、ゴミよけの覆い部材でビレット10に付着したカスが、リニアガイド63に降りかからないようにしている。
図1に本発明のビレット搬送の動作フローを示す。以下の(1)〜(5)は、図1においても、対応する動作フローの参考表示として示されている。
(1)ビレット10が、ビレットヒータ21により予熱されて、フリーローラ22上をストッパー28の位置まで移動する。
(2)オーバーヘッド式ビレットキャリア40が、A位置でビレット10をクランプする。さらにオーバーヘッド式ビレットキャリア40が上昇し、ビレット10を挿入ローラ装置60の挿入ローラ61の中心部(B位置)に搬送する。ここでオーバーヘッド式ビレットキャリア40がビレット10を開放し上昇する。
(3)ビレットローダ27が、押出プレスセンター、すなわちX軸まで移動する(図2(b)のC位置)。
(4)ビレットローダ27のビレット挿入部材64が、ビレット10を押して、ビレット10は、回転する挿入ローラ61上を滑るように移送されて、ビレット10はコンテナ3内に挿入される。
(5)ビレットローダ27がB位置に後退する。
本発明は、以上の構成であるから以下の効果が得られる。
オーバーヘッド式ビレットキャリアにて直接ビレットを供給とすることで、従来技術で必要であった、通常のビレットキャリアやビレットプッシャーによる搬送が、不要となり、搬送時間の削減ができ、ビレットの温度低下が最小となる。
通常のビレットキャリア、ビレットプッシャーが不要となるため、押出プレス装置内への近寄りが容易となり、省スペースを実現できるとともに、メンテナンスを行うのは容易になる。
ビレットローダにおいて、ビレットを受け取るローラを、ビレットセンター中心(X軸)の両サイドに分割することで、ビレットをコンテナに挿入するプッシャーとしてのビレット挿入部材の、通り道を確保できる。また、ビレットをビレットセンター中心に保持できるようにするサポートが、不要になった。ビレットを両側で支えるサポートがなくなり、オーバーヘッド式ビレットキャリアが、下降限度でサポートに干渉しなくなったので、オーバーヘッド式ビレットキャリアによるビレットのハンドリングが可能となった。また、ビレット挿入部材は、リニアガイド63に連結された構造としたので、従来まで必要であった、レール135、車輪ローラ136を使用せず、部品点数の削減が図れ、省資源を実現する。
リニアガイド63を採用し、ガイド位置を従来技術のものより、より押出プレス近傍に配置することができる(図2参照)。これにより、ピニオン53を、ビレット挿入装置直下であって、その近傍に配置することにより、移動フレームのサイズが小さくなり省スペース、省資源を実現することができる。
1 エンドプラテン
2 ダイス
3 コンテナ
4 タイロッド
5 押出ステム
6 メインクロスヘッド
7 メインシリンダ
8 メインラム
9 サイドシリンダ
10 ビレット
21 ビレットヒータ
22 フリーローラ(コンベア)
27 ビレットローダ
28 ストッパー
34 ビレット挿入装置
40 オーバーヘッド式ビレットキャリア
41 アーム
51 モータ
52 モータ
53 ピニオンギア
54 ラックギア
55 リニアガイド
56 移動フレーム
60 挿入ローラ装置
61 挿入ローラ
62 カバー
63 リニアガイド
64 ビレット挿入部材
65 チェーン
66 スプロケット
123 ビレット搬入装置トレイ
124 ビレット移送装置
125 レール
126 ビレットプッシャー
131 サポート
132 ビレット挿入部材
133 挿入ローラ
134 ビレット挿入装置
135 レール
136 車輪ローラ

Claims (3)

  1. 押出プレス装置のコンテナに、ビレットヒータから出たビレットを挿入するビレット搬送装置であって、該ビレット搬送装置が、
    前記ビレットヒータから前記ビレットを搬送するコンベアと
    記コンベアから前記ビレットを前記ビレットローダに搬送するオーバーヘッド式ビレットキャリアと、
    前記ビレットを、前記オーバーヘッド式ビレットキャリアから受け取って前記コンテナ内に挿入するビレットローダと、を具備し、
    前記ビレットローダが、挿入ローラ装置と、前記コンテナ内に前記ビレットを挿入するビレット挿入装置とを含み、前記挿入ローラ装置に配設した挿入ローラは2分割した構造になっており、
    前記ビレット挿入装置に配設されたビレット挿入部材が、2分割した前記挿入ローラの間を、ビレット挿入方向に通過しながら、ビレットをコンテナ内に挿入することを特徴とするビレット搬送装置。
  2. 前記挿入ローラを円錐状形状又は截頭円錐状形状にしたことを特徴とする請求項1に記載のビレット搬送装置。
  3. 前記挿入ローラの回転中心線と、前記挿入ローラとビレットとの接触部が、それぞれ略30〜45度の角度にしたことを特徴とする請求項に記載のビレット搬送装置。
JP2016560078A 2014-11-19 2015-07-01 押出プレスのビレット搬送装置 Active JP6504181B2 (ja)

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