JP6503672B2 - コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はコンデンサ及びその製造方法に関する。
自動車の電子化に伴う車載用途等のように、継続的に加振される環境下でのコンデンサの使用機会が増加している。その結果、コンデンサの応力集中箇所に破断が生じ、コンデンサがオープン状態となって本来の機能を発揮できなくなる虞がある。そこで、近年のコンデンサには振動に対する優れた耐久性能が要求されている。すなわち、加振されても機能低下が抑制され、またオープン状態となり難いコンデンサが要求されている。
コンデンサには、外部接続のためにリード端子を筐体外部に引き出すリード形がある。リード端子は、一部に丸棒部と平坦部とが連続的に連なった形状を有する。コンデンサが振動すると、丸棒部と平坦部との境界に応力集中が発生する。
そこで、丸棒部と平坦部との境界部分にショットピーニング処理を施す技術が提案されている(例えば特許文献1参照。)。この技術によれば、境界表層部に圧縮応力が付与されているため、丸棒部と平坦部との境界に振動に伴う圧縮や引張りによって曲げモーメントが加えられても、金属疲労による破断を遅延させることができる。
特開2013−143556号公報
リード端子は、アルミニウム棒の一端面と金属線の先端部の間にアーク溶接電流を流すことによりアルミニウム棒の一端面と金属線の先端部を溶融させ、金属線をアルミニウム棒の端面に当接することにより、金属線とアルミニウム棒とを溶着させて構成される。
コンデンサにおいては、このアルミニウム棒と金属線との界面も応力集中箇所である。金属線は、鉄の周囲に銅を被覆し、さらに銅の周囲に半田濡れ性を改善するために錫が被覆して構成されている。この金属線とアルミニウム線との溶着部近傍は、金属線の銅や錫、アルミニウム棒のアルミニウム等から成る異種金属の溶接部が形成されることがある。この異種金属の溶接部と金属線との界面に応力が付与された場合、該界面を起点として亀裂が発生する虞がある。亀裂がさらに進展すると、金属線とアルミニウム棒の界面に隙間を発生させかねない。隙間の発生は最悪の場合、コンデンサをオープン状態に陥らせる。
本発明は、上記のような問題点を解決するために提案されたもので、アルミニウム棒と金属線との界面に応力が加わった場合においても機能低下への影響を少なくできるコンデンサを提供することを目的とする。
本発明は、セパレータを介して陽極箔と陰極箔とを重ね合わせたコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子を収納する外装ケースと、前記陽極箔と前記陰極箔に電気的に接続され、前記外装ケースから引き出される各リード端子とを備えるコンデンサの製造方法において、金属線の一対向面が幅広部及び該一対向面と直交する対向側面が幅狭部で構成された外形状の先端部をアルミニウム棒の一端に溶接されたリード端子が、コンデンサへの加振力によってリード端子1本に働く応力が大きい方向に対して、前記幅広部の沿面が略平行となり、前記幅狭部の沿面が略直交して配置されるコンデンサ素子を形成することを特徴とする。
ここで、金属線は、コンデンサの製造工程において所望の長さに切断される。切断の際、金属線は一方向及びその対向方向から挟み切られて端部が潰される。その結果、金属線の先端部には、マイナスドライバーのように、緩い湾曲又は平坦となった幅広部と、刃によって潰されて小面積となった幅狭部とが形成される。
そして、コンデンサが実装された基板はその使用環境によっては振動を外部から受ける。基板が振動し、この基板の振動に応じてコンデンサが振動することで、振動によって生じた応力が金属線とアルミニウム棒の接続部に働き、亀裂が生じやすくなる。
このとき、コンデンサに付与される振動状態は、コンデンサの使用環境及び基板への配置方向によって変化し、アルミニウム棒と金属線との界面に働く曲げモーメントが大きい方向も異なる。更に、同じ曲げモーメントが加わっても、金属線の幅広部とアルミニウム棒との界面に曲げモーメントが加わった場合と、金属線の幅狭部とアルミニウム棒との界面に曲げモーメントが加わった場合とでは、アルミニウム棒と金属線の接続部における全体接触面積が異なるために、金属線の幅広部とアルミニウム棒との界面に曲げモーメントが加わった場合の方が応力が大きくなる。
そこで、金属線とアルミニウム棒との界面に応力が加わっても、その応力を小さく作用させて、応力の影響が小さくなるようにする。すなわち、振動が発生しても、アルミニウム棒との接触面積が大きい幅広部と該アルミニウム棒との界面に働く応力を小さくする。
具体的には、コンデンサの振動によってリード端子1本に働く応力が大きい方向に対して、幅広部の沿面が略平行となるように金属線をアルミニウム棒に配置させる。換言すると、幅狭部の沿面を応力が大きい方向と略直交させる。応力は、曲げモーメントを断面係数で除して表され、従って曲げモーメントの大きい方向に対して幅広部の沿面が略平行となるように金属線をアルミニウム棒に配置させるともいえる。
すなわち、加振力がコンデンサに付加された場合に、金属線の先端部に付加される最大曲げ応力σMAXは、下記式1のように表される。そして、断面係数Zは、金属線の先端部が長方形の場合、下記式2のように計算できる。
式1:σMAX=M/Z
(Z=断面の形状に関係する係数(断面係数)、M=曲げモーメント)
式2:Z=A×Bの二乗/6
(A=加振力が付加される方向に対して垂直の辺、B=加振力が付加される方向と平行の辺)
上記式1及び式2により、加振力が付加される方向と垂直方向の辺を幅広部としたとき(幅広部をAとしたとき)に比べ、加振力が付加される方向と平行の辺を幅広部としたとき(幅広部をBとしたとき)のほうが断面係数Zは大きくなる。断面係数Zを式1に当てはめて最大曲げ応力σMAXを計算すると、加振力が付加される方向と平行の辺を幅広部にしたほうが最大曲げ応力σMAXは小さくなることがわかる。
従って、リード端子に加わる応力が大きくなる方向、換言すると曲げモーメントの大きい方向に対して、幅広部を略平行にし、幅狭部とを略直交させることで、その方向の応力を小さく抑制することが可能となり、界面に亀裂が生じ難くなり、金属線とアルミニウム棒の接続性を維持できるものである。
尚、幅広部と幅狭部は、金属線を所望の長さに切断する際に生じる他、意図的に形成される場合もある。切断によっては、上下から刃によって金属線が挟み切られて端部の上下が潰される。その結果として、先端部は、矩形状であり、最先端の線中心に向かって下る一対の傾斜面と、一対の傾斜面を繋ぎ、最先端に向かって先細りする側部により周面が形成される。この傾斜面が幅広部となり、側部が幅狭部となる。
本発明によれば、コンデンサが振動してもアルミニウム棒と金属線との界面に加わる応力が抑制されるため、コンデンサの機能低下への影響を少なくすることができる。
実施形態に係るコンデンサを示す断面図である。 リード端子の作成工程に係り、金属線を切断する工程を示す模式図である。 金属線の先端部を示す模式図である。 リード端子の作成工程に係り、金属線をアルミニウム棒に溶接する工程を示す模式図である。 コンデンサの第1の実装態様を示す模式図である。 コンデンサの第1の実装態様に係り、金属線のアルミニウム棒への配置向きを示す模式図である。 コンデンサの第2の実装態様を示す模式図である。 コンデンサの第2の実装態様に係り、金属線のアルミニウム棒への配置向きを示す模式図である。 耐振動性の低い方向と幅広部の沿面方向の各関係に応じて発生する隙間を示す断面図である。
(構成)
以下、本発明に係るコンデンサの実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。電解コンデンサや電気二重層コンデンサ等のコンデンサ1は、静電容量により電荷の蓄電及び放電を行う受動素子である。本発明のコンデンサ1は、図1に示すように、外部接続用のリード端子5が引き出されたリード形である。
電解コンデンサを例に採り説明すると、図1に示すように、コンデンサ1は、電解液を含浸させたコンデンサ素子2を外装ケース4に収納し、封口体3で外装ケース4を封止し、封口体3からリード端子5を引き出して構成される。コンデンサ素子2は、アルミニウムなどの弁金属箔の酸化皮膜を誘電体層として形成した陽極箔と、同種または他の金属の箔によりなる陰極箔とを対向させ、陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在させて構成されている。リード端子5は、コンデンサ素子2の陽極箔と陰極箔とにステッチ接続やコールドウェルド、超音波接続等により接続されている。
このリード端子5は、アルミニウム棒7と金属線6とを同軸上に直線的に並べて接続して成る。金属線6は、鉄線の周囲に銅を被覆し、更にその上に例えば錫や金、銀等で表面をメッキしたものや、鉄線を用いずに銅線に錫や金、銀等で表面をメッキしたものを用いることができる。図2に示すように、金属線6は所望の長さに切断して用いられる。一般的には、金属線6は対向刃で所望の長さに挟み切られる。そのため、金属線6は、先端部61が刃で潰されてマイナスドライバーのように形状変化している。
すなわち、金属線6の周囲に正面、背面、左側面、右側面を規定すると、図3に示すように、金属線6の先端部61の外形状は、正面及び背面の幅広部62と、左側面及び右側面の幅狭部63によって構成される。幅広部62は、矩形の傾斜面であり、潰れによって湾曲又は平坦な面となり、最先端に向かって下る。幅狭部63は、傾斜面を繋ぐ側部であり、最先端に向けて先細りする。この金属線6は、先端部61の幅広部62に対して幅狭部63の面積が小さい。尚、先細りにすることで、金属線6とアルミニウム棒7との溶接時のアーク溶接電流を流す工程で、放電しやすくなり、また、溶融したアルミニウム棒7に押し込み易くなる。
アルミニウム棒7は、加工前は金属線6よりも大径の円柱体である。図4に示すように、金属線6の先端部61とアルミニウム棒7の一端面の間に溶接電流を流すことによってアルミニウム棒7の端面を溶融させつつ、金属線6の先端部61を押し込んでいく。金属線6を構成する鉄の融点はおよそ1500℃であり、一方のアルミニウム棒7を構成するアルミニウムの融点はおよそ660度であるため、金属線6とアルミニウム棒7の間に溶接電流を流すと、アルミニウム棒7の一端面が多く溶融する。この溶融したアルミニウム棒7に金属線6が押し込まれることで溶接される。また、アルミニウム棒7の一端面には、溶解したアルミニウムと金属線6の表面を被覆していた錫の合金層73が形成される。
更に、アルミニウム棒7は、金属線6を接続した端面とは反対側がプレス加工等により潰される。このアルミニウム棒7は、金属線6が接続された丸棒部71とプレス加工により潰された平坦部72とが連続して成る。リード端子5は、この平坦部72が陽極箔及び陰極箔に接続されることにより、陽極箔と陰極箔とに電気的に接続される。
ここで、リード端子5においては、アルミニウム棒7に対する金属線6の配置向きを所定に定めている。具体的には、1本のリード端子5に加わる応力が大きくなる方向と金属線6の先端部61に形成された幅広部62の沿面とが略平行となり、幅狭部63の沿面が略直交するように、金属線6をアルミニウム棒7に配置させている。換言すると、1本のリード端子5に加わる曲げモーメントが大きくなる方向と金属線6の先端部61に形成された幅広部62の沿面とが略平行となり、幅狭部63の沿面が略直交するように、金属線6をアルミニウム棒7に配置させている。尚、幅広部62又は幅狭部63が湾曲している場合、両端を結んだ線分と、リード端子5に加わる応力が大きい方向とが略平行又は略直交すればよい。
金属線6の配置向きについて具体例を挙げてより詳細に説明する。図5に示すように、リード端子5を基板10に対して垂直に真っ直ぐ降ろすようにしてコンデンサ1を実装したものとする。また、リード端子の断面積がXYZ軸方向の何れも同じであり、また外部から付与される加振力をXYZ軸各方向に分解した各成分が同じであるとする。このとき、2本のリード端子5が並ぶX軸方向、2本のリード端子5の並びと直交するY軸方向、及びリード端子5の延び方向と平行なZ軸方向のうち、1本のリード端子5に働く応力が最も大きくなるのがY軸方向であり、次にX軸方向が小さく、Z軸方向の応力は最も小さい。
このように振動による影響の大きさが異なるのは、X軸方向の振動に対しては、振動方向に対してリード端子5が2本で支えているのに対し、Y軸方向の振動に対しては、振動方向に対してリード端子5が1本で支えている状態であるためである。このとき、X軸方向の応力成分は、曲げモーメントのX軸方向の成分がY軸方向と比べて半分となり、断面積が同じであるため、半分となる。なお、Z軸方向の振動に対しては、リード端子5が折り曲がる方向への振動ではないので、耐振動性が強い方向となる。
すなわち、この実装態様ではY軸方向が最も振れ易く、リード端子5に働く応力が大きくなる。そこで、図6に示すように、2本のリードの並びと直交するY軸方向と幅広部62が略平行となり、該Y軸方向と幅狭部63とが略直交するように、金属線6の先端部61をアルミニウム棒7に配置させる。
また、図7に示すように、リード端子5の金属線6を90度折り曲げてコンデンサ1を基板10に対して横倒しに寝かすように実装し、基板10は実装面を垂直に立てて配置したものとする。また、リード端子5の断面積がXYZ軸方向の何れも同じであり、また外部から付与される加振力をXYZ軸各方向に分解した各成分が同じであるとする。この場合の応力について比較すると、応力が最も大きいのはX軸方向であり、次にY軸方向が大きく、Z軸方向は応力が最も小さい。
すなわち、この実装態様ではX軸方向が最も振れ易い。そこで、図8に示すように、2本のリード端子5の並びと平行なX軸方向と幅広部62が略平行となり、該Y軸方向と幅狭部63とが略直交するように、金属線6の先端部61をアルミニウム棒7に突入させる。
(作用効果)
図9の(a)に示すように曲げモーメントが大きい方向と幅広部62の沿面とが直交していると、アルミニウム棒7と幅広部62との界面に働く応力が大きくなり、揺動によりアルミニウム棒7との幅広部62が該アルミニウム棒7の界面に強く突き当たってしまう。その結果、金属線6とアルミニウム棒7との界面には、亀裂が生じ易くなり、さらに振動が加わって応力が付与され続けると金属線6とアルミニウム棒7とが分離し、幅広部62と同程度の幅の大きな隙間8が生じてしまう。
一方、図9の(b)に示すように曲げモーメントが大きい方向と幅広部62とが略平行の場合、幅広部62はアルミニウム棒7との界面を擦れるように平行に揺動するだけで強く突き当たることはない。また、曲げモーメントが相対的に小さい方向と幅広部62が略直交するので、断面係数が小さくともアルミニウム棒7と幅広部62との界面に働く応力も小さくなる。その結果、アルミニウム棒7と幅広部62とが分離し難くなり、その界面には隙間8は生じ難い。
先端部61の幅狭部63に関してはアルミニウム棒7の界面と突き当ってしまうが、曲げモーメントが大きい方向と幅狭部63とが略直交であっても、幅狭部63の断面積が幅広部62よりも小さい故に断面係数も大きくとも、アルミニウム棒7と幅狭部63との界面に働く応力は小さくなる。従って、アルミニウム棒7と幅狭部63とが分離し難くなり、例え分離しても先細った幅狭部63と同程度の幅の小さな隙間8の発生で済む。
このように、金属線6の先端部61に形成された幅広部62の沿面が1本のリード端子5に働く応力が大きい方向と略平行となるように金属線6をアルミニウム棒7に配置すると、アルミニウム棒7と金属線6との界面に生じる応力を低減させることができ、加振により圧縮と引張りが繰り返されてもアルミニウム棒7と金属線6との界面に亀裂の発生や破壊が抑制される。その結果、加振が繰り返されてもコンデンサ1がオープン状態に陥る可能性も低く抑えられる。すなわち、コンデンサ1の耐振動性が向上する。
コンデンサ1の配置や使用環境によっては、加振方向がリード端子5の並び方向や直交方向に沿っていない場合がある。この場合、1本のリード端子5に働く応力や曲げモーメントをリード端子5の並び方向と直交方向に成分分解し、応力成分や曲げモーメント成分が大きい方向を応力が大きい方向や曲げモーメントが大きい方向とすればよい。また、完全に応力が大きい方向や曲げモーメント大きい方向に幅広部62を略平行としなくとも、リード端子5の並び方向と直交方向に分解した応力成分が同等になるように、幅広部62の沿面の向きを調整するようにしてもよい。
但し、コンデンサ1が基板10に立つようにリード端子5を基板10に対して垂直に降ろして実装した場合、リード端子5の直交方向と幅広部62の沿面が沿うように配置することで、ほとんどの場合、応力が大きい方向や曲げモーメントが大きい方向と幅広部62とを略平行とすることができる。
すなわち、先端に幅広部62と幅狭部63の無い円柱のリード端子5をコンデンサ1に取り付け、そのリード端子5の並び方向(X軸方向)と直交方向(Y軸方向)の各々に同じ加振力を与えた場合、下記表のように、リード端子5の直交方向には並び方向の6.7倍に及ぶ応力が働いていた。下記表は、リード端子5の並び方向(X軸方向)と直交方向(Y軸方向)に、コンデンサ1を32.5Gの加速度で振動させ、1本のリード端子5に働く応力をCAE解析により計測した結果である。
Figure 0006503672
CAE解析の結果が示すように、リード端子5の並び方向と直交方向とにおける応力比の差が大きいので、リード端子5の直交方向と幅広部62の沿面が沿うように配置することで、ほとんどの場合、応力が大きい方向や曲げモーメントが大きい方向と幅広部62とを略平行とすることができる。もちろん、応力や曲げモーメントの解析を経てアルミニウム棒7と金属線6の配置を決定することもできる。
また、コンデンサ1が基板10に対して立つようにリード端子5を基板10に対して垂直に降ろして実装した場合、平坦部72は幅広部62と同一方向を向くように形成する。この実装態様で、リード端子5の並びと直交方向の振動が強い環境下でコンデンサ1を使用する場合は、平坦部72は幅狭部63と同一方向を向くように形成する。このように規定することで、幅広部62を所望の方向に向けてコンデンサ1を製造することが容易になる。
ここで、実際に、次のようなリード端子5の折曲げ試験を行った。すなわち、金属線6の先端を保持してコンデンサ1を動かし、リード端子5を30回折り曲げて、金属線6とアルミニウム棒7の隙間8の発生状況を調べた。リード端子5を片側に90°折曲げ、元に戻すのを1回の折り曲げとしてカウントし、その後、反対側に90°折曲げ、元に戻した。1回の折り曲げを開始してから終了まで1秒かかるように、折曲げ速度を調整した。
このような折曲げ試験方法により、折曲げ方向と金属線6の幅広部62の沿面が平行となった第1のコンデンサ1と、折曲げ方向と金属線6の幅広部62の沿面が直交した第2のコンデンサについて、それぞれ20個の試験を行ったところ、第1のコンデンサ1については、1個もアルミニウム棒7から金属線6が抜けることはなかった。一方、第2のコンデンサについては、10個がアルミニウム棒7から金属線6が抜けてしまった。
つまり、折曲げ方向と金属線6の幅広部62が直交した第2のコンデンサについては、折り曲げた方向と反対側の幅広部62とアルミニウム棒7との界面に大きな応力が加わり、抜けが発生するほど大きな隙間8が生じてしまった。一方、折曲げ方向と金属線6の幅広部62が平行となった第1のコンデンサ1については、金属線6とアルミニウム棒7との界面に応力が加わるが、発生する隙間8は小さく、抜けが発生するほどに至らなかった。
以上のようなコンデンサ1は、コンデンサ1の実装態様やコンデンサ1を実装した機器の使用態様や使用環境によって、コンデンサ1の加振力が大きい方向とは異なる方向の応力成分が大きくなることもある。この場合、応力成分が最も大きい方向と幅広部62が略平行となるように、金属線6の先端部61をアルミニウム棒7に配置させるようにしてもよい。
また、コンデンサ1に関して電解コンデンサを例に説明したが、リード形であり、且つ金属線6をアルミニウム棒7に配置させることによりリード端子5を形成したあらゆるコンデンサについて本発明を適用可能であることはいうまでもない。
1 コンデンサ
2 コンデンサ素子
3 封口体
4 外装ケース
5 リード端子
6 金属線
61 先端部
62 幅広部
63 幅狭部
7 アルミニウム棒
71 丸棒部
72 平坦部
73 合金層
8 隙間
10 基板

Claims (3)

  1. セパレータを介して陽極箔と陰極箔とを重ね合わせたコンデンサ素子と、
    前記コンデンサ素子を収納する外装ケースと、
    前記陽極箔と前記陰極箔に電気的に接続され、前記外装ケースから引き出される各リード端子とを備えるコンデンサの製造方法において、
    金属線の一対向面が幅広部及び該一対向面と直交する対側面が幅狭部で構成された外形状の先端部をアルミニウム棒の一端に溶接されたリード端子が、
    コンデンサへの加振力によってリード端子1本に働く応力が大きい方向に対して、前記幅広部の沿面が略平行となり、前記幅狭部の沿面が略直交して配置されるコンデンサ素子を形成することを特徴とするコンデンサの製造方法。
  2. 前記応力を前記各リード端子の並び方向とその直交方向の成分に分解したとき、応力成分が大きい方向に対して、前記幅広部の沿面が略平行となり、前記幅狭部の沿面が略直交するように、前記先端部を前記アルミニウム棒に配置させたこと、
    を特徴とする請求項1記載のコンデンサの製造方法。
  3. 前記幅広部は、矩形状であり、最先端に向かって下る一対の傾斜面であり、
    前記幅狭部は、前記一対の傾斜面を繋ぎ、最先端に向かって先細りする側部であること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載のコンデンサの製造方法。
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