JP6502954B2 - 繊維状チーズ製品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、特に、請求項1のプリアンブルに記載の、たとえば、ピザ、パスタ料理、グラタン、トーストまたはバーガー上で、ホットで食べる(Heiss-verzehr)ための、良好な溶融特性を有する繊維状チーズ製品の製造方法に関する。
いわゆる「ホット料理」用に、パスタ・フィラータ・チーズ(Pasta-Filata-Kaese)、
特にモッツァレラを使用することが知られている。これは、パスタ・フィラータ・チーズがプロセスチーズと比較して非常に温度耐性が高く、良好な溶融挙動を有するためである。したがって、モッツァレラは、「糸引き性(Fadenziehen)」によって、また、トッピングとして焼いている間にスキン形成が観測され得ないという点において際立っている。加えて、モッツァレラは、加熱時の「油分離」がわずかであるという所望される点で際立っている。パスタ・フィラータ・チーズは、いわゆる熱処理チーズ(Bruehkaese)であり、その製造のために、カードがホエーから持ち上げられ、熱水で熱処理され、ホットのカードがかき混ぜ、練り、およびストレッチ(引き伸ばし)によって加工されて、繊維状チーズ塊(faserigen Kaesemasse)にされる。この繊維状チーズ塊は一般的に、ボールまたはねじりパン状(Zopf)に 成形され、その後、冷塩水槽内で冷却される。パスタ・フィラータ・チーズの使用は上首尾であることが証明されているが、モッツァレラは一般的に、風味に関して比較的マイルドであり、他の細菌熟成ナチュラルチーズのような大きく異なる風味の変化性は得られない。
パスタ・フィラータの代わりに、細菌熟成ナチュラルチーズ、特に、ゴーダ、エダムまたはマースダムチーズを「ホット料理」に使用することが知られている。これらのチーズは同様に、比較的良好な溶融挙動を有する。
パスタ・フィラータ・チーズおよび細菌熟成チーズは、プロセスチーズとは対照的に、口当たりがより自然であり、特に、プロセスチーズの場合にそうであるような口蓋または歯への「粘つき(Kleben)」がないことで際立っている。しかしながら、プロセスチーズがたとえば、特許文献1から既知であるデバイスによりインラインで連続的に加工、すなわち、成形、冷却および包装されることが可能である一方で、パスタ・フィラータ・チーズおよび自然熟成チーズでは、成形および包装が一般的にバッチで行われるという欠点がある。
プロセスチーズとは対照的に、高い温度耐性、最適な溶融挙動および自然な口当たりの点で際立ち、そのために、パスタ・フィラータ・チーズのテクスチャ特性(繊維性)と、細菌熟成チーズの風味の変化性とを組み合わせる、新規のチーズ製品に対するニーズが存在する。好ましくは、本発明によるチーズ製品はまた、プロセスチーズと同様に、少なくとも大部分は連続的に、冷却、成形および好ましくは包装が可能であることが求められている。
特許文献2から、パスタ・フィラータ特性を有する繊維状チーズの製造方法が既知になっており、このチーズの製造のために、繊維状チーズ塊が得られるまで、カードが加熱され、練られ、ストレッチされる(引き伸ばされる)。機械的加工手順の完了後、当該特許文献の教示によれば、チーズパウダーをチーズ塊に少量添加することができ、当該特許文献は、付加的に溶融塩を添加することが利点であるとして強調している。この既知の方法の実質的な要素は、パスタ・フィラータ・チーズについて一般的である、塩水内での冷却である。この方法を通じて、より大きい風味の変化性を有するパスタ・フィラータ・チーズが実際に得られるが、適合する香味剤(チーズパウダー)の重量比は、方法に関係する理由から小さい。さらに、溶融塩を使用することが必要であるように思われる。
特許文献3から、カードと中熟成度チーズとを混合し、得られた混合物を加熱・ストレッチし、加熱は蒸気を加えることによって行われることが既知である。この既知の方法においては、チーズ塊を1〜6日にわたって18℃および20℃で貯蔵することが必要である。この貯蔵の間、先行して添加されているスタータ培養物(Starterkultur)によって、チーズ塊が熟成する。細菌熟成後、所望のパスタ・フィラータ・テクスチャを形成するために、熟成チーズ塊を再び1週間にわたって、今回は5℃と9℃との間で貯蔵することが必要であり、このため、バッチ処理が必須となる。この所与の方法および構成によれば、所望のテクスチャを生成するために、前述した温度における貯蔵は必須であり、この貯蔵の必要性は不利であると考えられる。
特許文献4から、プロセスチーズの製造方法は既知であり、この方法では、溶融塩を添加することが必須である。この方法において、繊維状チーズ塊を得るための機械的加工ステップの開始点はカードであり、カードは主な成分を表し、カードに、少量の乾燥チーズパウダーが添加され得る。溶融塩を添加することによって、結果として最終製品がもたらされるが、その溶融特性および口当たり特性は改善する必要がある。
特許文献5は、カードからパスタ・フィラータ・チーズを製造するための連続的な方法を記載している。
特許文献6は、カゼインおよびホエータンパク質の液体混合物が生成される、パスタ・フィラータ・チーズの製造方法を記載している。
特許文献7は、もっぱらカードのみを基にして真空下でチーズの製造方法を記載している。
特許文献8は、溶融塩を使用することなく均質なプロセスチーズを製造する方法を記載している。溶融塩は、高含量のホエータンパク質に置き換えられ、当該特許文献に記載されている発明によれば、ホエータンパク質とカゼインとの間の重量比は少なくとも1:16、好ましくは1:8またはさらにはそれ以上である。この記載されている製造方法から、特に高含量のホエータンパク質によって、均質なプロセスチーズ塊が結果としてもたらされる。この既知の方法においては、ホエータンパク質の変性が防止されるように、製造工程の間に温度の影響を可能な限り小さく維持することが不可欠である。この既知の方法では、繊維状テクスチャを有するチーズを得ることはできない。
特許文献9は、高含量の熟成されていないチーズまたはカードを基にしてチーズの製造方法を記載している。この既知の方法の目的は、自然なチーズ構造、すなわち、真正な繊維状でない構造を有するチーズ製品を製造することである。当該出願方法の枠内で最大65℃まで、好ましくは45℃と55℃との間での加熱が行われることが開示されている。
特許文献10は、柔軟な非顆粒性構造を有するチーズ様製品の製造方法を記載している。
特許文献11は、カードを基にしてパスタ・フィラータ・チーズの製造方法を記載している。
国際公開第2005/000012号パンフレット 米国特許第5,902,625号明細書 欧州特許出願公開第2 052 625号明細書 国際公開第2001/49123号パンフレット 国際公開第2006/026811号パンフレット 米国特許第4,919,943号明細書 国際公開第1999/21430号パンフレット 米国特許第5,750,177号明細書 欧州特許出願公開第0 535 728号明細書 米国特許第4,552,774号明細書 国際公開第01/49123号パンフレット
これらの既知の従来技術から出発して、本発明は、良好な溶融特性、自然な口当たり、および、単純に実現することができる(マイルドから刺激的にいたるまでの)いくつかの風味の変化性によって際立つ、特にホット食、すなわち、ホット料理のための、パスタ・フィラータ・チーズのような繊維状チーズ製品の製造方法を示すという課題に基づいており、好ましくは、冷却、成形および包装が、合間に貯蔵する必要なしに連続的に実施可能であることが求められる。特に、最終的な包装までに、機械的加工の後に、好ましくはインラインで、チーズ塊を迅速にさらに加工することが可能であることが求められる。好ましくは、得られた製品は、従来のプロセスチーズ製造の利点と、良好なテクスチャ・溶融性・口当たり特性、ナチュラルチーズの種々の風味の変化性と、の組み合わせによって際立つことが求められる。
この課題は、請求項1の「特徴」を有する方法によって解決される。本発明の有利なさらなる発展が、従属請求項に示されている。本明細書、特許請求の範囲および/または図面に開示されている特徴のうちの少なくとも2つのすべての組み合わせが、本発明の範囲内に入る。繰り返しを避けるために、方法に関して開示される特徴は、装置に関して開示され、特許請求されることが可能であると考えられる。同様に、装置に関して開示される特徴は、装置に関して開示され、特許請求されることが可能であると考えられる。
本発明は、出発原料のチーズ材料が練られ、ストレッチされ(引き伸ばされ)、加熱および機械的加工手順の前および/または手順の間に、細菌熟成チーズ(bakteriell greiften Kaese)および/または熱処理チーズ(Bruehkaese)(パスタ・フィラータ・チーズ)の少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、またさらに好ましくは70重量%、特に好ましくは少なくとも80重量%、またさらに好ましくは少なくとも90重量%、最も特に好ましくは100重量%である出発原料のチーズ材料に、タンパク源、特にホエータンパク質および/または乳タンパク質を添加し、特に意図されるさらなる加工に応じてホット・チーズ塊の特性を調整するという着想に基づいている。特に、完成したチーズ塊に対して、好ましくはパウダーの形態で添加されるタンパク源の重量比が好ましくは0.5重量%と7重量%との間、最も特に好ましくは1重量%と5重量%との間で、タンパク源を添加することによって、チーズ材料が練られ、ストレッチ(引き延ばし工程)される前述の機械的プロセス工程から直接に、出発原料のチーズ材料からパスタ・フィラータ・チーズのように繊維状テクスチャを有するチーズ塊が得られることが達成される。
欧州特許出願公開第2 052 625号明細書に記載されているように、繊維状構造を得るために、チーズ塊を低温で約1週間貯蔵し、その前に、細菌熟成をし、再びスタータ培養物を添加することを必要とすることがない(本発明による方法において省くことができ、好ましくは本発明のさらなる発展においても省かれる)。
驚くべきことに、特許請求の範囲によるさらなる方法の特徴において、特にホエータンパク質対カゼインの重量比(Molkenprotein/Kasein-Gewichtsverhaeltnis)が1:20、好ましくは1:30を超えないときに、タンパク源を添加することによって、冷却ステップの前に繊維状構造がすでに達成され、それによって、貯蔵またはさらには先行する熟成を省くことができる。さらに、タンパク源は、機械的加工ステップを実行している間に、60℃以上の比較的高い温度を維持することを可能にする。ここで、高温に適合する徹底した混合を通じて特性に対して十分な影響を及ぼすことを可能にし、それによって、相分離(脂肪、タンパク質および水)することなく、特に、スライス、キューブまたはスティックを形成するための一体化されたまたは後続の成形手段とともに、特許文献1に記載されているような冷却ベルトデバイスを用いてプロセスチーズのように加工することが可能である、均質な繊維状チーズ塊を(貯蔵および/または細菌による熟成なしに)得るために、タンパク源の添加は、機械的加工が完了する前に行われることが適切である。繰り返しを避けるために、特許文献1から既知である冷却ベルトデバイス(Kuehlbandvorrichtung)は、本出願の開示に属して、かつ、チーズ塊のインラインプロセスに関連して特許請求可能であるものとする。
本発明の必須の特徴は、ステップb)(チーズ材料が加熱され、練られ、伸ばされる工程)にある。このステップは、特に、練り加工−引き伸ばし加工デバイスであるシャフト・クッカー(Wellenkocher)における、パスタ・フィラータ・チーズ製造から基本的に既知である引き伸ばし(フィラトゥーラFilaturaまたは繊維加工)に関する。繊維状構造は、加熱加工、同時の練り加工および伸ばし加工から、それゆえ、同時に熱が作用する機械的せん断からもたらされる。パスタ・フィラータ製品とは対照的に、本発明によれば、カードは使用されないかまたは少ない割合しか使用されず、むしろ、言及されるように、最小の重量比が50重量%以上の細菌熟成チーズおよび/またはパスタ・フィラータ・チーズを有するチーズ材料を出発原料として使用する。特に好ましくは、引き伸ばし工程における温度は、少なくとも73℃の低温殺菌温度であり、好ましくはこの温度よりも高く、特に好ましくは74℃と90℃との間であり、最も好ましくは80℃と90℃との間である。所望の繊維性、すなわち、最適な引き伸ばしの能力に達したことは、サンプルを引き伸ばして細い糸状にすることによって、チーズが延ばされた引き伸ばしサンプリングによって判定することができる。所望の繊維状テクスチャとは、結果としてもたらされるチーズが繊維状であること、すなわち、個々の、特に方向性を持ったもしくは平行な繊維を見ることができ、チーズが引き伸ばされることが可能である、すなわち、手で個々の繊維または繊維群に引きちぎることが可能であることを意味するものと理解される。言い換えれば、冷却された塊は、互いに接続または粘着された複数の繊維(糸)から構成され、個々の繊維または繊維群は、ブロックまたはスライスから、特に繊維の長手方向において手で分離することが可能である。
上述したように、出発原料のチーズ材料は、最小重量比で50重量%のチーズを含む。チーズは、ここでは完成したチーズを意味するものと理解され、すなわち、カードではない。最小重量比50重量%は、細菌熟成チーズおよび/またはパスタ・フィラータ・チーズから構成することができる。これは、上述した重量比は、ただ1つのチーズから構成されてもよく、または、代替的に混合物からも構成されてもよいことを意味する。ここで、パスタ・フィラータ・チーズを使用する場合について、細菌熟成パスタ・フィラータ・チーズおよび/または酸性沈殿パスタ・フィラータ・チーズを使用することができる。このチーズは完成したパスタ・フィラータ・チーズであり、それゆえ、圧縮しただけのカードではなく、むしろ、パスタ・フィラータに一般的な、熱水内での引き伸ばし工程を経た、それゆえ、繊維状テクスチャを有するチーズであることが重要である。パスタ・フィラータ・チーズとは対照的に、圧縮カードは、凝集または固定された構造を有せず、パスタ・フィラータに特有の繊維状テクスチャを有しない。パスタ・フィラータ・チーズとは対照的に、引き伸ばし工程が行われないカードの場合、パスタ・フィラータ製造のための引き伸ばし工程の間の熱および機械的加工の影響に起因するタンパク質の物理的再構成は行われない。上述した最小の重量比が、もっぱら熟成チーズ、好ましくは細菌熟成チーズ(ナチュラルチーズおよび/またはパスタ・フィラータ・チーズ)のみによって与えられる実施形態が最も特に好ましい。さらに好ましくは、出発原料のチーズ材料は、もっぱら熟成された、特にもっぱら細菌熟成チーズのみを含む。またさらに好ましくは、この熟成チーズはパスタ・フィラータ・チーズではない、すなわち、このさらなる発展によれば、出発原料のチーズ材料は、パスタ・フィラータ・チーズを一切(細菌熟成パスタ・フィラータ・チーズも、酸性沈殿パスタ・フィラータ・チーズも)含まない。
加えて、タンパク源の添加には、さらなる加工のためにチーズ塊を安定化するために、最も特に好ましくはインライン・スライス製造に関連して、好ましくは特許文献1から既知の冷却ベルトデバイスを用いることが有利であり、このために、ステップb)の直後に依然としてホットであるチーズ塊が適合するデバイスに供給される。タンパク源として、基本的に、特にパウダー形態のホエータンパク質および/または乳タンパク質を使用することができる。後述するように、特にカゼインが存在する量に対して、ホエータンパク質の量は少ないことが好ましい。好ましくは、乳タンパク質パウダーがタンパク源として使用される。乳タンパク質パウダーは、約80%の乳タンパク質の他に、約20%のホエータンパク質を含む。
使用される細菌熟成チーズおよび/または使用されるパスタ・フィラータ・チーズの水分含量(Feuchtigkeitsgehalt)は(それぞれの初期チーズの総重量に対して)30%よりも多いことが特に有利であることが分かっている。特に好ましくは、35重量%と55重量%の間の範囲の水分含量(重量%)を有する完成したチーズ(細菌熟成チーズおよび/または熱処理チーズ)が使用される。
好ましくは、チーズ塊中の出発原料のチーズ材料の重量比は、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、最も特に好ましくは65重量%と、80重量%またはそれ以上との間である。
特許請求の範囲におけるステップb)の前または後に、タンパク源を添加することに加えて、従来の塩水中の熱処理チーズのように、ホットのチーズ塊が塩水と直に接して冷却されず、かつ/または、塩水と接して貯蔵されないことが必須である。これは、従来の熱処理チーズ(パスタ・フィラータ・チーズ)が得られるべきではなく、むしろ、テクスチャに関してはパスタ・フィラータの特性を有し、良好な溶融および口当たり特性を有するが、有利には、特に、直ちに、すなわち、長時間にわたらず、または、好ましくは、特に不活性ガス雰囲気中で、このチーズ塊が塩水もしくは水槽に接して中間貯蔵されることが一切ない、好ましくはバッチ処理として実行される、方法ステップb)後のホット・チーズ塊の冷却および成形、ならびに、好ましくはその後の包装によってプロセスチーズのように
加工することができるチーズ製品のみが得られるべきであることに起因する。「塩水中で冷却されない」特徴は、冷却目的のホット・チーズ塊の、塩水、好ましくは一切の水との直接接触が行われないことを意味するものと理解されるべきである。無論、ホット・チーズ塊に適合した包装がなされ、それゆえ、水との直接接触が防止される場合、すなわち、水が冷却エネルギー担体としての機能のみを有する場合には、塩水または他の水による冷却は可能であり、無害である。
「塩水(または他の水)中に貯蔵されない」特徴は、同様に理解されるべきである、すなわち、包装状態における水中の貯蔵は基本的には可能である。
チーズ塊は、たとえば、ガス雰囲気中で、特に、冷却空気または非冷却空気によって冷却することができ、後述されるように、いわゆる冷却ベルトデバイスを用いた冷却が可能であり、(一つまたは複数の)冷却バンドが後ろ側で、水または同様の冷媒によって冷却される。
本発明の概念に従って構成される方法は、たとえば、特許文献4から既知の方法において必須であるような溶融塩(Schmelzsalze)を添加しない。本発明の好ましいさらなる発展によれば、溶融塩の添加は完全に免除される。これは、溶融塩が、ナチュラルチーズの溶融特性および口当たり特性を模倣するという所望の目的に反するためである。とりわけ、少量のカードによって、好ましくはカードを省いて、同時にタンパク源を添加することによって、驚くべきことに、溶融塩を省くことができる。
本発明による方法は、さらにまたpH調整剤を添加せず、pH調整剤は、さらなる発展に従って省かれる。
同様に、提案される方法は、特許文献3から既知の方法において使用されるようなスタータ培養物(Starterkulturen)を使用しない。胞子形状(Form von Sporen)でもあるそのようなスタータ培養物は、好ましくは完全に省かれる。これは特に、適合する熟成温度も、提案される方法においては与えられないためである。
すでに示したように、1:20、好ましくは1:30の、チーズ塊のホエータンパク質/カゼイン重量比が超えられないことが特に好ましい。言い換えれば、1:20、好ましくは1:30の、チーズ塊のホエータンパク質/カゼイン重量比が超えられないように、特にパウダー形態のタンパク源を添加することによって、タンパク質含有量が調整される。最も特に好ましくは、上述した重量比は、1:20と1:80との間、またさらに好ましくは1:30と1:80との間、最も特に好ましくは1:40と1:80との間の比に調整される。基本的に、ホエータンパク質パウダーをタンパク源として使用することも可能ではあるが、ホエータンパク質パウダーは、タンパク源としては省かれることが好ましい。ホエータンパク質パウダーをタンパク源として添加する場合について、量は、ホエータンパク質/カゼイン重量比に関する上述した条件が満たされるように選択されるべきである。好ましくは、最も特には、もっぱら粉乳および/または脱脂粉乳が、タンパク源として使用される。通常、粉乳または脱脂粉乳は、80%の割合の乳タンパク質の他に、20%の割合のホエータンパク質も含む。この添加は好ましくは、ホエータンパク質/カゼイン重量比に関する上述した条件が満たされるように選択されるべきである。使用されることになるホエータンパク質は、すでに変性したものであり得、かつ/または、好ましくは加熱ステップ中に変性され、言い換えれば、チーズ材料の引き伸ばし工程(加熱加工、練り加工および伸ばし加工)の温度は、ホエータンパク質の変性が行われるように設定される。
ホエータンパク質の量は、引き伸ばし工程から所望の繊維状テクスチャがもたらされるように少ないのがよい。好ましくは、チーズ材料におけるホエータンパク質の重量比は2%未満、またさらに好ましくは1%未満である。
特許請求の範囲における冷却ステップd)において、チーズ塊は、好ましくは10℃未満の温度、好ましくは8℃未満の温度、またさらに好ましくは1℃と7℃との間の温度、最も特に好ましくは4℃と6℃との間の温度まで冷却され、さらなる発展によれば、チーズ塊は、上述した温度のうちの1つまで、ステップc)の後の24時間未満内、好ましくは12時間未満内、さらに好ましくは6時間未満内、またさらに好ましくは2時間未満内、またさらに好ましくは1時間未満内、最も特に好ましくはステップc)の直後に冷却される。
基本的に、出発原料のチーズ材料は、カード(Kaesebruch; Curd)も含んでもよく、出発原料のチーズ材料に対するカードの重量比は、相分離することなく、これらの所与の方法ステップおよびすでに機械的ステップb)の後の他の原材料によって、また、好ましくは溶融塩を省いて均質な繊維状チーズ塊を得るために、50重量%未満が望ましい。出発原料のチーズ材料中のカードの重量比は、(好ましくは明確に)40重量%未満、好ましくは30重量%未満、またさらに好ましくは20重量%未満、特に好ましくは10重量%未満、最も特に好ましくは5重量%未満であることが特に好ましい。理想的には、出発原料のチーズ材料はカードを含まない。
基本的に、多糖、好ましくはデンプン、すなわち、デンプン源を添加することなく本方法を実行することが好ましく、これは、有利には特に、ホット・チーズ塊がブロック、ソーセージ形状または小さい部分の形態で充填(成形)され、好ましくは充填後に冷却され、場合によっては、風味に影響を与えるためにスモークされる場合に実現することができる。特に、ホット・チーズ塊がステップb)後に、好ましくはインラインで、最初にバンド形状に成形されてから、好ましくはバンド形状からスライスを切り出した後冷却してチーズ塊にする場合、とりわけステップb)の前および/または間に粘着する傾向を低減するために、特に、完成したチーズ塊に対する、0.5重量%と5重量%との間、好ましくは1重量%と3重量%との間の範囲の重量比でデンプン源を添加することが有利であり得る。好ましくは、天然および/または加工デンプンが多糖源として使用される。別の態様として、特に連続して与えられるチーズ・バンドからスライスを製造するために、チーズ・バンドからスティックおよび/またはキューブなどの幾何学形状を成形し、その後、好ましくは直ちに、すなわち、合間に貯蔵することなく、特に不活性ガス雰囲気中でそれらを包装することが可能である。
特に温度に起因するメイラード(Maillard)反応のバックグランドに対して、褐色化の程度を設定するために、ステップb)の前および/または間に、出発原料のチーズ材料に乳糖源、好ましくは粉乳および/またはホエーパウダーを、特に完成したチーズ塊に対して、0.5重量%と5重量%との間、最も特に好ましくは1重量%と3重量%との間の重量比で添加することが有利である。乳糖源を省くことも可能である。
特に、繊維がスライス面で互いに平行に整列し、好ましくは矩形スライスの2つの外側エッジに平行に延在するため、本発明による方法を用いて達成されることが可能である製品特性に関連して、このスライスの製造は非常に興味深い。これによって、スライスはユーザによって、手で単純により小さい、好ましくは矩形表面区画に分割することができる。ここで、繊維方向がある種の所定の引裂き線を形成する。
脂肪含量を設定するために、ステップb)の前および/または間に、出発原料のチーズ材料に脂肪源、特にバターおよび/または植物性脂肪を、特にチーズ塊に対して、0重量%と10重量%との間、最も特に好ましくは0重量%と5重量%との間の重量比で添加することが有利であり得る。
全体的に、本発明による方法によって、特に、好ましいように、溶融塩の添加が完全に省かれる場合に、プロセスチーズ製品の肯定的な特性と、ナチュラルチーズの肯定的な溶融、口当たり、および風味の変化性の特性との組み合わせによって際立つチーズ製品が得られる。
既知の方法とは対照的に、細菌熟成チーズおよび/またはパスタ・フィラータ・チーズを使用する場合、前記添加はステップb)の前または間に、ピース形態で、すなわち、パウダーではない形態で行われ、それによって、これらの出発原料のチーズ材料成分の比較的高い重量%比率を与えることができ、結果として特に、可能性としてより豊かな風味、熱安定性および/または溶融特性に関して、肯定的な特性の影響がもたらされる。
本発明による方法は、その上に、溶融塩を使用する必要なしに、プロセスチーズから既知であるような、ホット・チーズ塊のさらなる加工を可能にし、さらなる発展によれば明確に、本発明による工程において溶融塩が完全に省かれる。
言及されているように、まだホットのチーズ塊を、適合するシステムまたはデバイス、すなわち、好ましくは成形手段と冷却手段の組み合わせにダイレクトに供給することによって、ステップb)の直後に冷却・成形することが特に好ましい。最も特に好ましくは、スライスするさらなる加工は、たとえば、引用文献1に記載されているような冷却ベルトデバイスを用いて行われ、冷却ベルトデバイスには好ましくは、包装されることになる最終製品を形成するために、成形手段が設けられ、または、これらの成形手段がデバイスの下流に配置される。そのようなデバイスによって、バンド形状をスティックまたはキューブになるように加工することもでき、それぞれの最終製品(スライス、スティックまたはキューブ)を、またさらに好ましくは不活性ガス雰囲気下でダイレクトに包装に供給することができる。無論、包装機は冷却ベルトデバイスまたは冷却ベルトデバイスに隣接する成形手段にダイレクトに隣接しないことが考えられる。また、最初に、冷却ベルトデバイス(または他の様態で構築された、好ましくは冷却および成形手段の組み合わせ)からもたらされる製品(スライス、スティックまたはキューブ)を収集し、その後、それらの製品をバッチで包装機に搬送することも考えられる。ただし、合間で長時間貯蔵することは行われず、特に塩水または同様の液体中での貯蔵は行われないことが必須である。
出発原料のチーズ材料の組成に関して異なる可能性が存在する。基本的に、1種類の開始材料のみ、たとえば、細菌熟成チーズのみまたはパスタ・フィラータ・チーズのみを使用することが可能である。しかしながら、少なくとも2つの異なる出発原料のチーズ材料の混合物が特に好ましく、なかでも特に、細菌熟成チーズとパスタ・フィラータ・チーズとの混合物が特に好ましい。加えて、特に少量のカードを添加することができる。しかしながら、細菌熟成チーズとパスタ・フィラータ・チーズとの混合物を、カードを有することなく、出発原料のチーズ材料として使用することが考えられ、好ましい。また、もっぱら細菌熟成チーズのみから出発原料のチーズ材料を構成することも可能であり、好ましい。このとき、ゴーダ(Gouda)、マースダム(Maasdamer)、パルメザン(Parmesan)、チェダー(Cheddar)またはエダム(Edamer)チーズのような、少なくとも2つの異なる種類、および/または、熟成度の異なる少なくとも2つの細菌熟成チーズ、たとえば、ヤングチーズと中熟成度チーズ、または、中熟成度チーズと高熟成度チーズ、または、高熟成度チーズとヤングチーズ、または、ヤングチーズと中熟成度チーズと高熟成度チーズを使用することが好ましい。パスタ・フィラータ・チーズのみを使用することも可能であり、この場合、好ましくは異なるパスタ・フィラータ熟成度および/または異なるパスタ・フィラータ・チーズ種類(細菌熟成および/または非熟成)、たとえば、モッツァレラチーズおよび/またはプロヴォローネ(Provolone)チーズおよび/またはカシュカヴァル(Cascaval)チーズを使用することができる。
また、細菌熟成チーズとパスタ・フィラータ・チーズとの混合物の場合について、異なる種類および/または異なる熟成度の細菌熟成チーズおよび/またはパスタ・フィラータ・チーズを使用することが好ましい。
細菌熟成チーズを用意する場合について、たとえば、ゴーダチーズおよび/またはマースダムチーズおよび/またはパルメザンチーズおよび/またはチェダーチーズおよび/またはエダムチーズを使用することができ、ヤングチーズのみ、中熟成度チーズのみまたは高熟成度チーズのみを使用することが可能である。異なる熟成度の細菌熟成チーズの混合物が好ましい。パスタ・フィラータ・チーズ(細菌熟成されたまたは非熟成)を使用する場合について、たとえば、モッツァレラチーズおよび/またはプロヴォローネチーズおよび/またはカシュカヴァルチーズを使用することが可能である。
混合物の場合、複数の異なる種類のチーズを以下のように持分に応じて
(anteilsmaessig)に使用することができる。すなわち、0重量%と40重量%との間のカード、0重量%と100重量%との間のパスタ・フィラータ・チーズ(非熟成もしくは熟成度または好ましくはそれらの混合物)、25重量%と100重量%との間の細菌によって中熟成度に熟成されたチーズ(または好ましくは複数の異なるチーズの混合物)、15重量%と90重量%との間の細菌によって中熟成度から高熟成度に熟成されたチーズ(または好ましくは異なるチーズタイプおよび/または異なる中熟成度から高熟成度までのチーズの混合物)。
したがって、最終製品の所望のマイルドまたはスパイシイ・チーズ風味プロファイルに応じて、出発原料のチーズ材料(チーズ混合物);好ましくは少なくとも10重量%のカードまたはパスタ・フィラータ・チーズおよび好ましくは少なくとも25重量%の細菌熟成チーズまたは細菌熟成パスタ・フィラータ・チーズが使用される。
本発明による方法は、言及されているように、出発原料のチーズ材料、特に、パスタ・フィラータ・チーズまたは細菌熟成チーズのような出発原料のチーズ材料をピースで加えることを可能にする。ここで、ピースは、ステップb)に加える前に、少なくとも部分的に、好ましくは最小の径が3mm、特に好ましくは5〜50mmである。
最も特に好ましくは、ステップb)を実行するために、好ましくは原材料の練り加工および引き伸ばし(ストレッチ加工)のために共通および/または反対方向に駆動可能な、少なくとも2つの少なくともおおよそ平行なシャフト(スクリュー)を備える、シャフト・クッカー(Wellenkocher)(ダブルスクリュー・クッカとも称される)が使用される。特に好ましくは、加熱は実際のデバイスの選択にかかわりなく、凝縮物の濃縮をもたらす、蒸気を直接加えることによって行われる。好ましくは、チーズ塊に対する凝縮物の総重量比は、5重量%と20重量%との間、好ましくは6重量%と12重量%との間である。特に好ましくは、凝縮物の濃縮に加えて、単回の投与または好ましくは複数回の投与のいずれかで、最も好ましくはもっぱら、互いに対して時間的ずらされた2回の投与において水が加えられる。好ましくは、水を加える量(該当する場合には与えられる凝縮物量に加えて)は、チーズ塊に対して2重量%と18重量%との間、最も特に好ましくは4重量%と12重量%との間である。ステップb)の進行に関して、最初により低い温度において、特に出発原料のチーズ材料を混合し、ステップc)によるさらなる添加物を第1の温度、たとえば、60℃と65℃との間で混合することが好ましい。好ましくは、予備混合の間に第1の水投与が行われ、予備混合後に、好ましくは60℃と88℃との間、特に62℃と85℃との間での予備混合の後に、第2の水投与が行われ、ここで、好ましくはスチームを直接加えることによって、最も特に好ましくはシャフト・クッカー内で、さらなる加熱も行われる。ステップb)の前および/または間に、好ましくは、ハーブ、香辛料などの原材料、またはハムのような肉製品および/または野菜などの他の食材をさらに添加することができる。
シャフト・クッカー(ダブルスクリュー・クッカー)を用いた伸ばし加工のためにステップb)を実行するにあたって、繊維状テクスチャ、溶融挙動および自然な口当たりが維持されるように、最大回転速度を超えないことが特に有利であることが分かっている。200rpmの最大シャフト回転速度が好ましいことが分かっており、150rpmの最大シャフト回転速度が最も特に好ましい。
特にステップb)における直接蒸気加熱によって設定されるべき温度範囲の選択に関して異なる可能性もある。全体的に、60℃と88℃との間の温度範囲から温度が設定されることが有利である。温度範囲は、特に、タンパク源および/またはデンプン源の添加の量および種類に依存して設定することができ、基本的に、温度は、デンプン量および/またはタンパク質量の増大とともに増大することができる。特に、デンプンを用いない方式では、62℃と65℃との間、または、場合によっては、66℃と69℃との間の範囲内の温度が上首尾であることが見出されている。いわゆる冷却ベルトデバイスでのホット・チーズ塊の加工の場合では、70℃と79℃との間または80℃と85℃との間の温度でチーズ塊を加熱することが有利である。
本発明に必須の繊維状テクスチャに係る、本発明方法からもたらされる繊維状チーズ製品は、均質な構造を有する従来のプロセスチーズと比較して、高い伸張性の点で際立っており、この伸張性は、従来のパスタ・フィラータ・チーズまたは他の細菌熟成チーズの伸張性に匹敵する。
特に好ましくは、REPARETおよびNOEL(2003)の方法または下記に説明される方法によって測定される伸張性(Dehnfaehigkeit)は、3Nよりも大きく、最も特に好ましくは3.3Nよりも大きい。伸張性は、3.1Nと4.8Nとの間、最も特に好ましくは3.4Nと4.5Nとの間の範囲内にあることが特に好ましい。
以下に示されている表(表1)から、本発明のコンセプトに従って製造されるチーズ製品E〜Gは、N単位で測定された、記載されているような高い伸張性を有することが分かる。この伸張性は、溶融塩を使用することによって製造される従来のプロセスチーズスライス(サンプルC)またはオールドゴーダ(サンプルB)よりも明確に高い。本発明に従って製造されるチーズ(サンプルE〜G)の伸張性は、従来のパスタ・フィラータ・チーズ(サンプルD)の範囲内にある。
伸張性試験
REPARETおよびNOEL(2003)の方法によって伸張性試験を行った。実際には、手順は以下のとおりであった。50gのすりおろしたチーズが高級スチール・スリーブ内に充填され(図8a、図8b)、プラスチックカバーによって閉じられ、4℃で冷蔵庫内に貯蔵された。すなわち、4℃に調節された。測定の準備のために、充填されたハイグレード・スチール・スリーブが60℃の温水槽(Lauda Ecoline Type RE212, Lauda Dr. R. Wobser GmbH & Co. KG、ラウダ−ケーニヒスホーフェン、ドイツ)内に配置された。15分後、エッジ部の溶融したチーズが掻き落とされ、60℃でさらに5分間溶融された。合計20分後、ハイグレード・スチール・スリーブはレオメータ(Physica Type MCR301、Anton Paar、オストフィルダーン、ドイツ)内に移され、同様に60℃まで(ペルチェ素子によって)加熱され、固定された。8アーム・スチール体(図8c〜図8e)がサンプル内に貫入した(底部からの距離12mm)。22.5°回転した後、30秒の待機時間を維持し、その後、チーズ塊を通じて8.333mm/秒の速度でレオメータをトラバースしながら上向きに動かした。それによって必要とされる力を記録し、少なくとも同じサンプルで3回測定(Dreifachbestimmung)をした。
Figure 0006502954
A:熟成時間の短い(junger bakteriell gereifter)ゴーダ・ナチュラルチーズ
B:熟成時間の長い(aelterer bakteriell gegreiter)ゴーダ・ナチュラルチーズ
C:溶融塩を加えた従来のプロセスチーズ
E〜G:本発明に従って製造されたチーズ製品

サンプルEは、出発原料のチーズ材料としてもっぱら細菌によって熟成されたパスタ・フィラータ・チーズのみを含み、チーズ製品の総質量に対して出発原料のチーズ材料の重量比は90%超である。
サンプルFにおいては、他は同一の条件下で、ゴーダが使用された。
サンプルGにおいては、パルメザンチーズが使用された。
個々の例示の結果が、添付の図面1a〜7bに提示される。
本発明のさらなる利点、特徴および詳細が、好ましい例示的な実施形態の説明から、また図9を用いて明らかになる。
サンプルAの伸張性試験の画像を示す図である。 サンプルAの伸張性試験のグラフを示す図である。 サンプルBの伸張性試験の画像を示す図である。 サンプルBの伸張性試験のグラフを示す図である。 サンプルCの伸張性試験の画像を示す図である。 サンプルCの伸張性試験のグラフを示す図である。 サンプルDの伸張性試験の画像を示す図である。 サンプルDの伸張性試験のグラフを示す図である。 サンプルEの伸張性試験の画像を示す図である。 サンプルEの伸張性試験のグラフを示す図である。 サンプルFの伸張性試験の画像を示す図である。 サンプルFの伸張性試験のグラフを示す図である。 サンプルGの伸張性試験の画像を示す図である。 サンプルGの伸張性試験のグラフを示す図である。 蓋付特殊鋼生容器を示す図である。 伸縮性テスト用特殊鋼製容器を示す図である。 星型測定形状を示す図である。 測定形状を示す平面図である。 測定形状を示す側面図である。 本発明に係る好ましい方法を示すフローダイアグラム図である。
図9において、好ましい方法シーケンスが流れ図に示されている。
最初に、1において出発原料のチーズ材料が用意される。このチーズ材料は、好ましくは、異なる出発原料のチーズ材料、たとえば、細菌熟成チーズとパスタ・フィラータ・チーズとの混合物であるが、出発原料として均質なチーズ材料を用意することも考えられる。特に好ましくは、混合物は、細菌熟成チーズおよび/またはパスタ・フィラータ・チーズの少なくとも2つの異なる種類のチーズを含む(umfassen; comprise)か、または、それらのみ(bestehen aus; consist of)から構成される。付加的にまたは代替的に、熟成度が異なる少なくとも2つの異なる細菌熟成チーズが使用されてもよい。必要に応じて、バターおよび/または植物性脂肪を出発原料のチーズ材料に添加することができる。出発原料のチーズ材料は、方法ステップb)が請求項1に従って実行されることによって(好ましくはバッチで)、それに適合する加熱、および練り加工、および伸ばし加工手段2(好ましくはシャフト・クッカー内)に配置される。好ましくはパウダー混合物3も、手段2内に加えられる。このパウダー混合物は、タンパク源、特にホエータンパク質(Molkenprotein)および/または乳タンパク質(Milchprotein)を含む。必要に応じて、パウダー混合物は、多糖源、特にデンプン源、好ましくは天然および/または加工デンプン、および/または、乳糖源、特に粉乳および/またはホエーパウダーを含むことができる。
加えて、場合によっては、ハーブ、香辛料などの原材料、または非チーズ食材(すなわち、他の食材)、たとえば、ハム、野菜などが手段2に供給される。
好ましくは、バッチ方法は、手段2内、特にシャフト・クッカー内で、時間的に段階を踏んで進行し、第1のサブステップ2’において、出発原料のチーズ材料およびパウダー混合物3および添加物(Zutat)4の予備混合が行われる。さらに好ましくは、サブステップ2’において、第1の水付加(第1水投与)が行われ、同時に混合物が、好ましくは直接蒸気を用いて、最も特に好ましくは60℃と65℃との間の温度範囲の温度に加熱される。
サブステップ2’に後続するサブステップ2’’において、手段2内で、特にシャフト・クッカー内で、好ましくはさらなる水投与が加えられ、直接蒸気を用いて60℃と88℃との間の温度範囲の所望の最終温度までさらに加熱される。方法サブステップ2’’’において、練り加工および伸ばし加工(引き伸ばし)による機械的加工が行われ、方法サブステップ2’’は別個の方法サブステップである必要はなく、むしろ、方法サブステップ2’の間および/または方法サブステップ2’’の間にすでに実行されていてもよい。図示されている例示的な実施形態において、同じくサブステップ2’後に、添加物4を少なくとも部分的にまたはすべて添加することができることが分かる。同様に、図示されていないが、同じく方法サブステップ2’および2’’’において、パウダー混合物3を少なくとも部分的に添加することができることが考えられる。
水投与は2回行われる必要はなく、全量の水をすべて1回で加えることも可能であり、第2の水付加ステップまたは後続する水付加ステップにおける後続の投与を通じた2重投与は、より適切な投与を可能にする。
いずれにせよ、機械的加工の完了後、ステップb)から繊維状ホット・チーズ塊5がもたらされ、これはその後、まだホット状態で種々の様式でさらに加工することができる。図面の左半分には、可能な方法手順が示されており、ステップ6において、ホット・チーズ塊が、たとえば、ブロックに、または、ソーセージ形状におよび/または小さい部分に充填され、その後、冷却ステップ7において、特にもっぱらガス雰囲気中で、たとえば、冷却空気を用いて冷却される。ホット・チーズ塊が直に水に接することは避けるべきである。場合によっては、オプションのスモーキング・ステップ8が冷却ステップ7に後続してもよく、その後、特に不活性ガス雰囲気中での包装9が行われ、最終包装品にされる。代替的に、スモーキング・ステップ8は省かれてもよく、冷却7の直後に包装が行われてもよい。
上述した方法は、全体的に溶融塩を添加することなく、また、スタータ培養物を添加することなく行われる。記載されているチーズ塊の冷却は、ステップc)において直ちに行われ、いずれにせよ、スタータ培養物を省くことによって同じく意味を成さなくなる、10℃を上回る温度での熟成段階は実行または維持されない。
代替的な方法手順が、図面の右側に示されている。図面の右側において、まだホット・チーズ塊のさらなる加工が、特にプロセスチーズのように行われ、ホット・チーズ塊は特に連続的なチーズ帯に成形され、チーズ帯はその後、スライススティックまたはキューブに成形され、冷却ステップを含む上述した方法ステップが、好ましくは、スライス成形、スティック成形またはキューブ成形デバイスが下流にあるかまたは一体化されている冷却ベルトデバイス10上で実行され、好ましくは、包装ステップ9が直ぐに続く。これら方法手順のいずれも、水中、特に塩水中での直接の冷却および/または貯蔵を含まない。
下記に、2つのレシピを例として示す。
レシピ1(デンプンを有し、例として水およびバター投与を1回)
バター(脂肪含量を設定するための脂肪源)7重量%
チェスター(Chester)・チーズ・ヤング20重量%(出発原料のチーズ材料の30重量%に相当する)
中熟成度チェスター・チーズ20重量%(出発原料のチーズ材料の30重量%に相当する)
熟成アルパインチーズ25重量%(出発原料のチーズ材料の40重量%に相当する)
脱脂粉乳(乳糖源)4重量%
乳タンパク質濃縮物(タンパク源)3重量%
デンプン(多糖源)2重量%
食塩1重量%
水(単回投与)10重量%
凝縮物8重量%
レシピ2(デンプンなし、例として水およびバター投与を二重付加するレシピ)
バター(脂肪含量を設定するための脂肪源)3重量%
モッツァレラ50重量%(出発原料のチーズ材料の62.5重量%に相当する)
エダムまたはカシュカヴァル30重量%(出発原料のチーズ材料の37.5重量%に相当する)
乳タンパク質濃縮物(タンパク源)3重量%
脱脂粉乳(乳糖源)2重量%
食塩1重量%
水(第1回投与)2重量%
水(第2回投与)3重量%
凝縮物6重量%
これらのレシピは無論、純粋に例としてのものであると理解されるべきであり、特許請求項の保護範囲内で変形形態が可能である。特に、出発原料のチーズ材料または出発原料のチーズ材料混合物のタイプおよび量、たとえば、多糖源、乳糖源、およびタンパク源の量を変更することができる。
本発明は以下の実施の態様を含む。
(態様1)特にホットで食べるための繊維状チーズ製品の製造方法であって、
a)出発原料として、細菌熟成チーズおよび/またはパスタ・フィラータ・チーズを最小でも50重量%含むチーズ材料(1)を用意するステップと、
b)前記チーズ材料を加熱加工、練り加工、および伸ばし加工をしてチーズ塊を得るステップと、
c)ホットの前記チーズ塊を成形する成形ステップと、
d)ホットの前記チーズ塊の冷却を行うにあたり、前記チーズ塊を塩水に接することなく、好ましくは水に接することなく、および冷却される前記チーズ塊を塩水に接して貯蔵することが行われることなく、特に水に接して行われることなく、冷却が行われる冷却ステップと、を含む方法において、
ステップb)を実行する前および/または実行する間に、タンパク源が添加され、得られた前記チーズ塊が繊維状テクスチャを有するようになるまで、ステップb)が実行されることを特徴とする、方法。
(態様2)態様1に記載の方法において、
前記チーズ塊のホエータンパク質/カゼイン重量比は、1:20以下の値、好ましくは1:30以下の値に設定され、および/または、前記チーズ塊の前記ホエータンパク質/カゼイン重量比は、1:20と1:80との間、特に1:30と1:80との間、またさらに好ましくは1:40と1:80との間の範囲の値に設定されることを特徴とする、方法。
(態様3)態様1または2に記載の方法において、
前記チーズ塊に対する前記タンパク源の重量比は、0.5重量%と7重量%との間、最も特に好ましくは1重量%と5重量%との間にあることを特徴とする、方法。
(態様4)態様1〜3のいずれか一項に記載の方法において、
前記ステップb)を実行する前および/または実行する間に、多糖源、特にデンプン源、および/または、乳糖源、特に粉乳および/またはホエーパウダーが添加されることを特徴とする、方法。
(態様5)態様1〜4のいずれか一項に記載の方法において、
ステップb)の前、間および後に、溶融塩および/またはpH調整剤が添加されないことを特徴とする、方法。
(態様6)態様1〜5のいずれか一項に記載の方法において、
ステップa)〜d)の間、胞子形状でもないスタータ培養物は添加されず、かつ/または、前記チーズ塊は、ステップc)の後24時間未満内、好ましくは12時間未満内、さらに好ましくは6時間未満内、またさらに好ましくは2時間未満内、またさらに好ましくは1時間未満内、最も特に好ましくはステップc)の直後に、10℃未満の温度、好ましくは8℃未満の温度、またさらに好ましくは1℃と7℃との間の温度、最も特に好ましくは4℃と6℃との間の温度に冷却されることを特徴とする、方法。
(態様7)態様1〜6のいずれか一項に記載の方法において、
前記冷却ステップおよび前記成形ステップは、特に、好ましくはスライス、キューブまたはスティックを形成するための成形デバイスが下流にあるかまたは一体化されている冷却ベルトデバイス(10)を用いて、ステップb)に後続して行われ、好ましくは前記成形ステップおよび前記冷却ステップから直ちに、1日を超える合間の貯蔵なしに、最も特に好ましくは一切の合間の貯蔵なしに、好ましくはインラインで前記チーズ製品の包装が行われることを特徴とする、方法。
(態様8)態様1〜7のいずれか一項に記載の方法において、
ステップb)はバッチ式で実行されること、および/または、前記成形および前記冷却は、好ましくは包装も、インラインで実行され、特に、ステップb)後のホットの前記チーズ塊が、適合する冷却手段、成形手段、および、適用可能な場合は包装手段に供給されることを特徴とする、方法。
(態様9)態様1〜8のいずれか一項に記載の方法において、
出発原料の前記チーズ材料は、細菌熟成チーズ、非熟成パスタ・フィラータ・チーズ、
および細菌熟成パスタ・フィラータ・チーズからなるグループの成分の少なくとも2つの成分(チーズ)の混合物(A)を含む(umfassen; comprise )か、または前記混合物(A)のみ含む(bestehen aus; consist of)か、および/または出発原料の前記チーズ材料は、細菌熟成チーズの少なくとも2つの異なる種類の混合物(B)を含むか、または前記混合物(B)のみ含むか、および/または出発原料の前記チーズ材料は、少なくとも2つの異なる種類のパスタ・フィラータ・チーズの混合物(C)を含むか、または前記混合物(C)のみを含むか、および/または出発原料の前記チーズ材料は、少なくとも2つの熟成度に関して異なる細菌熟成チーズの混合物(D)を含むか、および/または前記混合物(D)のみを含むか、および/または出発原料の前記チーズ材料は、熟成度に関して異なる少なくとも2つのパスタ・フィラータ・チーズの混合物(E)を含むか、または前記混合物(E)のみを含むことを特徴とする方法。
(態様10)態様1〜9のいずれか一項に記載の方法において、
出発原料の前記チーズ材料(1)は、40重量%未満、好ましくは30重量%未満、好ましくは20重量%未満、最も特に好ましくは10重量%未満、またさらに好ましくは5重量%未満、最も特に好ましくは0重量%(カード無し)の重量比のカードを有する、方法。
(態様11)態様1〜10のいずれか一項に記載の方法において、
出発原料の前記チーズ材料(1)の前記細菌熟成チーズおよび/または前記パスタ・フィラータ・チーズはピースで、特に、少なくとも3mm、好ましくは5〜50mmの直径を有するピースでステップb)に供給されることを特徴とする、方法。
(態様12)態様1〜11のいずれか一項に記載の方法において、
前記チーズ塊の出発原料の前記チーズ材料(1)の重量比は、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも65重量%、最も特に好ましくは65重量%と80重量%との間、もしくはそれ以上であること、および/または、出発原料の前記チーズ材料の前記細菌熟成チーズおよび/またはパスタ・フィラータ・チーズの重量比は、少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%、さらに好ましくは少なくとも80重量%、最も特に好ましくは少なくとも90重量%、またさらに好ましくは100重量%であることを特徴とする、方法。
(態様13)態様1〜12のいずれか一項に記載の方法において、
前記チーズ製品は、多糖類を添加することなく製造される、方法。
(態様14)態様1〜13のいずれか一項に記載の方法において、
前記チーズはスライスに成形されてその後包装され、好ましくは、このためにホットの前記チーズ塊は最初に帯形状に整形され、前記帯形状は冷却されてその後スライスに分割されること、または、前記チーズ塊はホット状態で包みまたはモールド内に充填されること、または、冷却された前記チーズ塊はチーズ粒子、特にスティックもしくはキューブに砕かれてその後包装され、好ましくはこのために、ホットの前記チーズ塊が最初に帯状に成形され、前記帯状のチーズが冷却され、その後、特に削り落としまたは切断によってチーズ粒子に加工されることを特徴とする、方法。
(態様15)態様1〜14のいずれか一項に記載の方法において、
ステップb)は、特に、好ましくは最大200rpm、特に最大150rpmのシャフト回転速度で異なる回転方向に駆動されることが可能な少なくとも2つのシャフトを備えるシャフト・クッカーで、直接蒸気付加または間接加熱によって実行されることを特徴とする、方法。
(態様16)態様1〜15のいずれか一項に記載の方法において、
ステップb)は、60℃と90℃との間の温度範囲内、さらに好ましくは60℃と88℃との間の温度範囲内(特に好ましくは73℃を超える温度)において、特に62℃と65℃との間、または、66℃と69℃との間、または、70℃と79℃との間、または、80℃と85℃との間、または、74℃と90℃との間の温度範囲内で実行されることを特徴とする、方法。
(態様17)態様1〜16のいずれか一項に記載の方法において、
前記ステップb)の実行の前および/または実行の間に、着色料および/または香味料および/またはハーブおよび/または香辛料および/またはたとえばハムもしくは野菜などの食材が、オリジナル出発原料の前記ミルク材料に添加されることを特徴とする、方法。
(態様18)態様1〜17のいずれか一項に記載の方法において、
ステップb)の前および/または間に、直接蒸気加熱からもたらされる任意の量の凝縮水に加えて、数回、好ましくはもっぱら2回のみの時間的に間隔を開けた投与で、好ましくは前記チーズ塊に対して2重量%と18重量%との間、好ましくは4重量%と12重量%との間の範囲の重量比で水が付加されることを特徴とする、方法。
(態様19)態様1〜18のいずれか一項に記載の方法において、
REPARETおよびNOEL(2003)による前記チーズ製品の伸張性は、3Nよりも大きく、好ましくは3.3Nよりも大きく、特に好ましくは3.1Nと4.8Nとの間、またさらに好ましくは3.4Nと4.5Nとの間にあることを特徴とする、方法。
1 チーズ材料(出発原料)
2 ステップb)を実行するための手段
2’ 第1の方法サブステップ
2’’ 方法サブステップ
2’’’ 方法サブステップ
3 パウダー混合物
4 原材料
5 チーズ塊
6 ステップ
7 冷却ステップ
8 スモーキング・ステップ
9 包装
10 冷却ベルトデバイス

Claims (17)

  1. 繊維状チーズ製品の製造方法であって、
    a)出発原料として、細菌熟成チーズおよび/またはパスタ・フィラータ・チーズを最少でも50重量%含むチーズ材料(1)を用意するステップと、
    b)前記チーズ材料を加熱加工、練り加工、および伸ばし加工をしてチーズ塊を得るステップと、
    c)ホットの前記チーズ塊を成形する成形ステップと、
    d)ホットの前記チーズ塊の冷却を行うにあたり、前記チーズ塊を塩水に接することなく、および冷却される前記チーズ塊を塩水に接して貯蔵することが行われることなく、冷却が行われる冷却ステップと、を含む方法において、
    ステップb)を実行する前および/または実行する間に、(a)乳タンパク質または(b)乳タンパク質とホエータンパク質(チーズ材料におけるホエータンパク質の重量比は2%未満である)がタンパク源としてパウダー状で加えられ、前記チーズ塊に対するタンパク源の重量比は、0.5〜7重量%の間にあり、得られたチーズ塊が繊維状テクスチャを有するようになるまで、ステップb)が実行され、ステップb)を実行する前、実行する間または実行後において、溶融塩は添加されず、出発原料のチーズ材料(1)は、カードの重量比が20重量%未満であることを特徴とする、方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    前記チーズ塊のホエータンパク質/カゼイン重量比は、1:20以下の値に設定され、および/または、前記チーズ塊の前記ホエータンパク質/カゼイン重量比は、1:20と1:80との間の範囲にある値に設定されることを特徴とする、方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、
    前記チーズ塊に対する前記タンパク源の重量比は、1重量%と5重量%との間にあることを特徴とする、方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法において、
    前記ステップb)を実行する前および/または実行する間に、多糖源が添加されることを特徴とする、方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法において、
    ステップb)の前、間および後に、pH調整剤が添加されないことを特徴とする、方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法において、
    ステップa)〜d)の間、胞子形状でもないスタータ培養物は添加されず、かつ/または、前記チーズ塊は、ステップc)の後24時間未満内に、10℃未満の温度に冷却されることを特徴とする、方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法において、
    前記冷却ステップおよび前記成形ステップは、ステップb)に後続して行われ、前記成形ステップおよび前記冷却ステップから、1日を超える合間の貯蔵なしに、前記チーズ製品の包装が行われることを特徴とする、方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法において、
    ステップb)はバッチ式で実行されること、および/または、前記成形および前記冷却は、インラインで実行されることを特徴とする、方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法において、
    出発原料の前記チーズ材料は、細菌熟成チーズ、非熟成パスタ・フィラータ・チーズ、および細菌熟成パスタ・フィラータ・チーズからなるグループの成分の少なくとも2つの成分(チーズ)の混合物(A)を含む(umfassen; comprise)か、または前記混合物(A)のみ含む(bestehen aus; consist of)か、および/または出発原料の前記チーズ材料は、細菌熟成チーズの少なくとも2つの異なる種類の混合物(B)を含むか、または前記混合物(B)のみ含むか、および/または出発原料の前記チーズ材料は、少なくとも2つの異なる種類のパスタ・フィラータ・チーズの混合物(C)を含むか、または前記混合物(C)のみを含むか、および/または出発原料の前記チーズ材料は、少なくとも2つの熟成度に関して異なる細菌熟成チーズの混合物(D)を含むか、および/または前記混合物(D)のみを含むか、および/または出発原料の前記チーズ材料は、熟成度に関して異なる少なくとも2つのパスタ・フィラータ・チーズの混合物(E)を含むか、または前記混合物(E)のみを含むことを特徴とする方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法において、
    出発原料の前記チーズ材料(1)は、10重量%未満の重量比のカードを有する、方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法において、
    出発原料の前記チーズ材料(1)の前記細菌熟成チーズおよび/または前記パスタ・フィラータ・チーズはピースで、ステップb)に供給されることを特徴とする、方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法において、
    前記チーズ塊の出発原料の前記チーズ材料(1)の重量比は、少なくとも50重量%であること、および/または、出発原料の前記チーズ材料の前記細菌熟成チーズおよび/またはパスタ・フィラータ・チーズの重量比は、少なくとも60重量%であることを特徴とする、方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法において、
    前記チーズ製品は、多糖類を添加することなく製造される、方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法において、
    前記チーズはスライスに成形されてその後包装され、ホットの前記チーズ塊は最初に帯形状に整形され、前記帯形状は冷却されてその後スライスに分割されること、または、前記チーズ塊はホット状態で包みまたはモールド内に充填されること、または、冷却された前記チーズ塊はチーズ粒子に砕かれてその後包装され、ホットの前記チーズ塊が最初に帯状に成形され、前記帯状のチーズが冷却され、その後、チーズ粒子に加工されることを特徴とする、方法。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法において、
    ステップb)は、直接蒸気付加または間接加熱によって実行されることを特徴とする、方法。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法において、
    ステップb)は、60℃と90℃との間の温度範囲内で実行されることを特徴とする、方法。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法において、
    ステップb)の前および/または間に、直接蒸気加熱からもたらされる任意の量の凝縮水に加えて、数回、水が付加されることを特徴とする、方法。
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