JP6501721B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技球が流下可能な遊技領域が遊技盤の前面側に形成された遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機は、パチンコ球が流下する遊技領域が前面側に形成される遊技盤を備えている。ガイドレールに外周を囲まれる遊技領域の内側には、遊技盤の前面に植設された多数の遊技釘が入賞装置や装飾体といった遊技部材の配設領域を避けて点在している。これにより、遊技者の操作に応じて打ち出したパチンコ球は、遊技領域の入口を通じて遊技領域内に放出され、該遊技領域を流下する過程で遊技釘や遊技部材と接触して流下方向に変化が与えられる。なお、遊技部材としては例えば、前後に開口する窓口が形成された枠状の装飾体が採用されることがある。この装飾体は、窓口内へパチンコ球が流入するのを防ぐための庇状部を備えており、遊技盤の略中央を前後に貫通する装着口に前側から装着されて配設される。そして、遊技盤の後面側に配設した表示装置や可動装置等の演出体が、遊技盤の装着口および装飾体の窓口を介して前方から視認し得るように構成される(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−224065号公報
遊技領域に弱く打ち出したパチンコ球は、遊技領域の入口に近接する側で庇状部の上面に落下して、該庇状部の上面を打ち出し方向とは反対側へ転動した後に遊技領域の下流側へ流下する。このため、遊技領域のうちパチンコ球が打ち出される打出し領域は、ガイドレールと庇状部との間で比較的広く設けられる。ここで、打出し領域に多数の遊技釘を配置してパチンコ球を減勢する場合には、遊技盤全体として必要な遊技釘の数が多くなって部品コストがかかる等の問題がある。
そこで本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、必要な遊技釘の数を低減可能な遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願請求項1に係る発明は、
遊技球が流下する遊技領域(21)が前面側に形成される透明な遊技盤(20)と、前記遊技領域(21)を画成するガイド部(27)と、前記ガイド部(27)から離間して位置するよう前記遊技盤(20)に配設された遊技部材(25)とを備え、前記遊技盤(20)の前面に配設された複数の遊技釘(28)が前記遊技領域(21)に位置するよう構成された遊技機において、
前記遊技部材(25)は、
前記遊技領域(21)を流下する遊技球の流下方向を規制可能な庇状部(61)と、
前記遊技盤(20)の前面に支持されると共に、前記庇状部(61)から前記ガイド部(27)側へ向けて延在して遊技球が前側を移動し得るよう設けられた台板部(67)と、
前記遊技領域(21)において遊技球が打ち出される打出し領域(90)に位置すると共に前記ガイド部(27)に沿う方向に互いに離間するよう前記台板部(67)に設けられた複数の減勢部(91,92,93)とを備え、
前記減勢部(91,92,93)は、前記庇状部(61)に対して遊技球が通過可能な間隔で離間すると共に前記台板部(67)から前方へ突出するよう設けられ、前記遊技盤(20)に交差する外周面(91a,91b,91c,91d,92a,92b,92c,92d,93a,93b,93c,93d)に、前記遊技領域(21)の打出し領域(90)に打ち出された遊技球と接触する接触面(91a,91d,92a,92d,93a,93b,93d)を有し、
前記台板部(67)の外縁部に位置して前側を通過する遊技球を減勢し得る減勢面(94)が、前記複数の減勢部(91,92,93)と前記ガイド部(27)との間で当該ガイド部(27)に略沿う方向に延在して、該減勢部(91,92,93)に対して遊技球の直径以下の離間寸法で近接し、
前記減勢面(94)の前側を通過した遊技球が前記減勢部(91,92,93)の接触面(91a,91d,92a,92d,93a,93b,93d)に接触し得るよう構成されると共に、前記減勢面(94)および前記減勢部(91,92,93)との接触により減勢された遊技球が、前記遊技領域(21)における前記減勢部(91,92,93)の位置より下流側に位置する入球口(53a,54a)に入球し得るよう構成され
前記入球口(53a,54a)を開閉する開閉部材(53b,54b)と、
前記遊技盤(20)の後側に配設されて機前方から視認可能な装飾部材(131)と、
前記装飾部材(131)を点灯制御可能な制御手段(82)とを備え、
前記装飾部材(131)は、前記入球口(53a,54a)の開放状態に対応する期間に点灯するよう前記制御手段(82)に制御されて、当該入球口(53a,54a)の開放状態を報知すると共に、その装飾面の一部が前記開閉部材(53b,54b)の移動軌跡の後方に重なるよう配設されたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、打出し領域に導かれた遊技球が入球口に至るまでの間に、遊技部材の台板部に設けた減勢部によって該遊技球を減勢するよう構成した。このため、遊技球を減勢するために打出し領域に多数の遊技釘を配設する必要がなくなり、遊技盤全体として必要な遊技釘の数を低減させることができる
本願には、次のような技術的思想が含まれる。
前記入球口(53a)を開閉する開閉部材(53b)を備え、
前記開閉部材(53b)は、閉状態で所定の減勢部(92)との間に遊技球の流路(R1)を形成すると共に、該所定の減勢部(92)に対して遊技球の直径より大きく離間する範囲で開閉するよう構成されたことを要旨とする。
請求項に係る発明は、
記入球口(53a,54a)に連通する入球通路(54c)と、前記入球通路(54c)の途中から分岐する特定入球通路(54d)と、前記入球通路(54c)から前記特定入球通路(54d)へ向けた遊技球の移動を阻害する第1姿勢および許容する第2姿勢に変位可能な可変部材(54e)とを備え、
前記入球通路(54c)は、前記特定入球通路(54d)との分岐位置よりも上流側が、蛇行状かつ遊技球が複数同時に通過し得ない通路幅に形成され、
前記可変部材(54e)は、前記開閉部材(53b,54b)の開放と同時に第1姿勢から第2姿勢に変位して、前記入球口(53a,54a)に入球した遊技球が前記特定入球通路(54d)の入口に到達するのに必要な最短時間より長い時間の経過後に第1姿勢に復帰する第1の動作を、所定の当り遊技における特定回数目のラウンド遊技の開始を契機として実行可能に構成されると共に、前記開閉部材(53b,54b)の開放と同時に第1姿勢から第2姿勢に変位して、前記最短時間より短い時間の経過後に第1姿勢に復帰する第2の動作を、他の当り遊技における特定回数目のラウンド遊技の開始を契機として実行可能に構成されたことを要旨とする。
本願には、次のような技術的思想が含まれる。
前記台板部(67)に前記減勢部(91,92,93)が複数設けられ、
前記庇状部(61)には、所定の減勢部(91,92)に接触して他の減勢部(91,92)との間を通過した遊技球が入球可能な入球口(53a)が設けられたことを要旨とする。
上記構成によれば、遊技球を減勢部との接触により減勢した後に、庇状部に設けた入球口に入球させることができる。
本願には、次のような技術的思想が含まれる。
前記台板部(67)に前記減勢部(91,92,93)が複数設けられ、
複数の前記減勢部(91,92,93)は、正面視での外形が相違するよう設けられたことを要旨とする。
上記構成によれば、複数の減勢部を配設位置の相違毎に適した形状で形成することができる。
本発明に係る遊技機によれば、必要な遊技釘の数を低減することができる。
実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例に係る遊技盤を示す正面図である。 実施例に係る枠状装飾体を取り外した遊技盤の斜視図である。 実施例に係る枠状装飾体を前方から見た状態を示す分解斜視図である。 実施例に係る枠状装飾体を後方から見た状態を示す斜視図である。 実施例に係る枠状装飾体を庇状部における前後方向の中央で切断した状態を示す要部拡大図であって、外レール、球戻り防止片、開閉取付部および特定装飾部材を二点鎖線で示している。 実施例に係る設置部材と、前ユニット体および特定装飾部材との関係を示す分解斜視図であり、上ユニット体および下ユニット体は図示省略してある。 実施例に係る前ユニット体および特定装飾部材を後方から見た状態を示す斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 実施例に係るパチンコ機の電気的な接続関係を示す説明図である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技が行われるパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機10を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤20(図2参照)を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組付けられると共に、遊技盤20には、遊技に関する各種情報を表示可能な表示装置(図柄表示装置)17が配設されている。パチンコ機10は、大当り遊技が付与されるか否か(大当り抽選の結果)をこの表示装置17の表示画面17aに表示される図柄変動演出によって報知するようになっている。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視可能に保護する透明板13aで前後に開口する視認口13bを覆うよう構成された前枠(装飾枠)13が開閉可能に組付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組付けられる。なお、実施例では、前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
中枠12の前面側に設けられた下球受け皿15の右側部には、該中枠12に配設された球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。この操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、遊技者が操作レバー16aを右回転するように回動操作することで、球発射装置が作動されて上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が遊技盤20に向けて1個ずつ発射されるようになっている。ここで、球発射装置によるパチンコ球の打球力は操作レバー16aの回動量に応じて強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、遊技盤20の前面側に形成される遊技領域21の適宜位置にパチンコ球を導き得るようになっている。
(遊技盤20について)
遊技盤20は、パチンコ球が流下可能な遊技領域21を前面側に形成する部材(遊技領域形成部材)であって、アクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材等からなる透明な平板に形成されている。なお、遊技盤20は、木材板によって全体を不透明に形成したものや、各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート等を後面や前面に貼付けて少なくとも一部を不透明に形成したものであってもよい。
図3に示すように、遊技盤20には、前後に貫通する装着口34が適宜位置に開設され、装着口34に対応して各種の部材25,26,57が配設されている(図2参照)。また、遊技領域21の最下部位置には、該遊技領域21に打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口23が開設されている。遊技盤20の後面には、前側に開口する箱状に形成された設置部材100が配設され(図7および図9参照)、該遊技盤20の後面の略全体を覆っている。この設置部材100の内側には、アウト口23や装着口34を通じて遊技盤20の後面側に誘導されたパチンコ球を排出するための後述する排出球通路35(図8参照)が配設されている。また、設置部材100の後面には、図柄変動演出を行う演出手段としての前記表示装置17が配設され、表示画面17aが設置部材100に形成された画面用開口100a(図7参照)および遊技盤20の装着口34を通じて機前方に臨むように構成されている。なお、設置部材100の内部構造については後述する。
図2に示すように、遊技盤20の前面には、遊技領域21の外周を画成する案内レール22が配設されている。案内レール22は、遊技盤20の前面左下部から右上部にかけて円弧状に延在する外レール22aと、遊技盤20の前面中央下部から左上部にかけて外レール22aの内側に並んで延在する内レール22bと、遊技領域21の右側(外レール22aの右上部および内レール22bの右下部の間)を画成する右側区画部材22cとから構成され、外レール22a、内レール22bおよび右側区画部材22cの夫々が、略円弧状の内面によって遊技領域21の外周の各部位を画成している。また、遊技領域21の左側方で並行する内レール22bおよび外レール22aの間には、球発射装置から発射されたパチンコ球を遊技領域21まで案内する発射球通路30が遊技盤20の前面中央下部から左上部に亘って画成されている。この発射球通路30の上端は、打出口31を介して遊技領域21と連通している。すなわち、球発射装置により打ち出されたパチンコ球は、発射球通路30を上方へ向けて通過して、該発射球通路30の上端に位置する打出口31から遊技領域21に放出される。打出口31から遊技領域21に放出されたパチンコ球は、外レール22aによって打出口31の指向方向への直線的な移動が規制されて遊技領域21の外周に沿って右側へ飛翔し、勢いを失ったところで外レール22aから下方へ離間して遊技領域21を流下するようになっている。
内レール22bの上端部には、打出口31を開閉する球戻り防止片32を配設するための開閉取付部33が設けられている。球戻り防止片32は、弾性変形可能な薄い金属板により形成されており、下端側が開閉取付部33に固定されている。そして、球戻り防止片32は、発射球通路30を通過するパチンコ球の衝突を受けた場合に遊技領域21側(開位置)に弾性変形して、打出口31からのパチンコ球の放出を許容する。一方で球戻り防止片32は、遊技領域21から発射球通路30へ戻ろうとするパチンコ球が当接した場合に自由端が外レール22aに当接して、遊技領域21から打出口31へのパチンコ球の流入を防ぐよう構成されている。また、遊技盤20の前面における外レール22aの右端部との隣接位置には、外レール22aに沿って飛翔したパチンコ球の衝突を受けて該パチンコ球の勢いを低減させる緩衝部材(右打ちゴム)24が配設されている(図2参照)。なお、以下の説明では、外レール22aのうち打出口31および緩衝部材24の間に位置する部位を「ガイド部27」と指称することがある。すなわち、ガイド部27は、打出口31から放出されて飛翔するパチンコ球を遊技領域21の上縁に沿って案内するよう機能している。また、以下の説明では、打出口31から放出されたパチンコ球がガイド部27に沿って飛翔して緩衝部材24に衝突するまでのパチンコ球の軌道を「飛翔経路H」と指称することがある。
図2に示すように、遊技盤20の前面には、前後に開口する窓口(開口部)25aが形成された枠状装飾体25が、遊技領域21の略中央を含む広範囲で開口する第1装着口34a(図3参照)に対応して前側から取り付けられ、表示装置17の表示画面17aが枠状装飾体25の窓口25aを通じて前方から視認し得ると共に、設置部材100に配設された後述する演出手段101,111,121,131(図2および図7参照)が枠状装飾体25の窓口25aを通じて前方から視認できるように構成されている。ここで、遊技領域21は、枠状装飾体25が遊技盤20の前面に配設されることで、枠状装飾体25の左側を流下するパチンコ球の移動経路となる第1流下領域21aと、枠状装飾体25の右側を流下するパチンコ球の移動経路となる第2流下領域21bとに区画されている。なお、実施例では、第2流下領域21bにおける始端から終端までの略全域が、同時に複数個のパチンコ球が通過し得ない通路幅(パチンコ球の直径以上かつ該パチンコ球の直径の2倍未満となる幅寸法)に形成されている。そして、遊技盤20の前面には、多数の遊技釘28が第1流下領域21a内に位置するよう配設されると共に、遊技領域21を流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内具29が第1流下領域21a(枠状装飾体25の左側方)に回転自在に支持されており、遊技領域21のうち第1流下領域21aを流下するパチンコ球が遊技釘28や回転案内具29に接触することで、該パチンコ球の流下方向が不規則に変化するよう構成されている。
また、実施例のパチンコ機10は、パチンコ球が入球可能な入球口51a,52a,53a,54a,55a,56a,57aを有する入球部51,52,53,54,55,56,57が全て第1流下領域21aに設けられており、第2流下領域21bを流下するパチンコ球は入球口51a,52a,53a,54a,55a,56a,57aに入球することなくアウト口23から排出されるようになっている。すなわち、当該パチンコ機10で遊技を行う場合、打球力を調節して第1流下領域21aの上流領域(後述する打出し領域90)にパチンコ球を打ち出す形態が、遊技者が採り得る遊技形態として最も好適となる。
(入球部51,52,53,54,55,56,57について)
次に、遊技領域21に設けられた各種の入球部51,52,53,54,55,56,57について説明する。実施例の枠状装飾体25は、前記入球部として、特別入賞部53,54、ゲート部55、第1普通入賞部(普通入賞樋)56を備えている。そして、上特別入賞部53に設けられてパチンコ球が入賞(入球)可能な上特別入賞口53aと、下特別入賞部54に設けられてパチンコ球が入賞(入球)可能な下特別入賞口54aと、ゲート部55に設けられてパチンコ球が通過(入球)可能なゲート口55aと、第1普通入賞部56に設けられてパチンコ球が入賞(入球)可能な第1普通入賞口56aとが、第1流下領域21aの各部位に臨むように夫々位置している(図2参照)。また、枠状装飾体25の下方には、図示しない装着口に始動入賞ユニット26が前側から取り付けられ、この始動入賞ユニット26には、パチンコ球が入賞(入球)可能な第1始動入賞口51aを有する入球部としての第1始動入賞部51と、パチンコ球が入賞(入球)可能な第2始動入賞口52aを有する入球部としての第2始動入賞部52とが設けられて、各始動入賞口51a,52aが第1流下領域21aの下流領域に臨んでいる。更に、枠状装飾体25の左下方(始動入賞ユニット26の左方)で開口する第2装着口34b(図3参照)には、普通入賞口57aを有する入球部としての第2普通入賞部(普通入賞樋)57が後方から挿通されて配設され、遊技盤20の前面より前方に突出する第2普通入賞部57の前端部に設けられた第2普通入賞口57aが第1流下領域21aに臨むように位置している。これにより、第1流下領域21aを流下するパチンコ球が、始動入賞口51a,52a、特別入賞口53a,54a、ゲート口55a、普通入賞口56a,57aに入球し得る一方、第2流下領域21bを流下するパチンコ球は各入球口51a,52a,53a,54a,55a,56a,57aに入球し得ないよう構成されている。
(第1および第2始動入賞部51,52について)
図2に示すように、前記第1始動入賞部51の上端部には、第1流下領域21a内で常に上方へ開口する第1始動入賞口51aが設けられている。また、第1始動入賞部51の下側に設けられる前記第2始動入賞部52には、パチンコ球が入賞可能な開状態および入賞不能な閉状態に変化する第2始動入賞口52aが設けられている。ここで、遊技盤20の後面側には、第1始動入賞口51aに入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第1始動入賞検出センサSE1と、第2始動入賞口52aに入賞したパチンコ球を検出する第2始動入賞検出センサSE2とが配設されている(図8および図10参照)。各始動入賞検出センサSE1,SE2は、パチンコ機10に配設された遊技制御手段としての主制御基板81(図10参照)と電気的に接続され、パチンコ球を検出した場合に検出信号を主制御基板81に入力するようになっている。そして、パチンコ機10は、第1始動入賞検出センサSE1および第2始動入賞検出センサSE2によるパチンコ球の検出を契機として、規定個数の賞球を払い出すように構成されている。ここで、主制御基板81は、第1始動入賞検出センサSE1および第2始動入賞検出センサSE2によるパチンコ球の検出を契機として、大当り遊技(当り遊技)を付与するか否かの大当り抽選(特図当り判定、大当り判定)を行うよう構成されている。そして、パチンコ機10に配設された演出制御手段としての演出制御基板82が、主制御基板81からの制御信号に基づいて、大当り抽選(特図当り判定)の結果を示す図柄変動演出(演出用の装飾図柄(飾図)の変動表示を含む表示演出)を表示装置17の表示画面17aに表示させるようになっている。また、第2始動入賞部52は、第2始動入賞口52aを左右一対の始動用開閉部材52bによって開閉するよう構成されており、駆動手段としての始動入賞ソレノイドSL1の駆動に伴って始動用開閉部材52bが第2始動入賞口52aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置とに変位するよう構成されている。なお、第2始動入賞口52aは、後述する球通過検出センサSE7による検出を契機として主制御基板81が行う普図当り抽選において当選した場合に付与される普図当り遊技において開放されるようになっている。
(上特別入賞部53について)
前記上特別入賞部53は、図5および図6に示すように枠状装飾体25の上部に設けられている。この上特別入賞部53には、パチンコ球が入賞可能な上特別入賞口53aが左方へ向けて開口するよう形成されており、該上特別入賞口53aが上特別用開閉部材53bによって開状態および入賞不能な閉状態に変化するよう構成されている。なお、上特別入賞部53における第1流下領域21aに臨む左側面は、枠状装飾体25の後述する庇状部61により構成されている。また、上特別入賞部53は、上特別入賞口53aに連通する上入賞通路53cが内側に画成された上ベース体B1を備えており、該上ベース体B1が枠状装飾体25の窓口25aに形成された後述する上取付部68(図4および図5参照)に配設されている。ここで、上ベース体B1(図5および図6参照)には、上特別入賞口53aに入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての上特別入賞検出センサSE3(図6および図10参照)が配設されている。上特別入賞検出センサSE3は、主制御基板81と電気的に接続されており、パチンコ球を検出した場合に検出信号を主制御基板81に入力するようになっている。そして、パチンコ機10は、上特別入賞検出センサSE3によるパチンコ球の検出を契機として、規定個数の賞球を払い出すように構成されている。
また、上特別入賞部53には、大当り抽選の結果として大当りが発生した場合に上特別入賞口34aを開閉する上特別用開閉部材53bが設けられている(図6参照)。上特別用開閉部材53bは、上特別入賞部53(上ベース体B1)に配設された駆動手段としての上特別入賞ソレノイドSL2(図10参照)に連繋されている。上特別入賞ソレノイドSL2は、主制御基板81と電気的に接続されており、該主制御基板81が上特別入賞ソレノイドSL2を駆動することで、上特別用開閉部材53bが上特別入賞口53aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉鎖位置と該上特別入賞口53aへのパチンコ球の入賞を許容する開放位置との間を移動するよう構成される。なお、上特別入賞部53は、上特別用開閉部材53bにより上特別入賞口53aを常には閉鎖する(入賞不能状態とする)よう構成され、大当り遊技の発生に伴って上特別入賞口53aを開放する(入賞可能状態とする)よう構成されている。すなわち、上特別入賞部53は、大当り遊技状態(特別遊技状態)で開放可能な可変入賞手段として機能する。なお、実施例では、大当り遊技中に上特別入賞口53aおよび下特別入賞口54aのうち何れかを開放するラウンド遊技を規定回数行うようになっている。各ラウンド遊技は、開放する特別入賞口53a,54aに予め定めた上限個数のパチンコ球が入賞するか、またはラウンド遊技の最大継続時間が経過することに応じて、終了するように設定されている。そして、実施例のパチンコ機10は、この規定回数のラウンド遊技のうち予め定めた特定回数目を除いた各ラウンド遊技において上特別入賞口53aを開放するよう構成されている。
上特別入賞口53aに入賞したパチンコ球は、上ベース体B1の内側に画成された前記上入賞通路53cを通過する過程で上特別入賞検出センサSE3に検出されるようになっている。ここで、図6に示すように、枠状装飾体25の後方位置(設置部材100の内部空間)には、窓口25aを横切るように延在する筒状の横断部37(図2参照)が配設されており、この横断部37の内部に右側へ下方傾斜するよう形成された内部通路(図示せず)の上流端(左端)が、上特別入賞部53に接続されて上入賞通路53cの下流端と連通している。また、この横断部37の下流端(右端)は、後述する装飾パネル64の後方に位置しており、後方位置(設置部材100の内部空間)に設けられた排出球通路35(より具体的には、後述する上特別排出球通路35c(図6参照))の上流端に内部通路が連通している。すなわち、上特別入賞部53の上入賞通路53cを通過したパチンコ球は、横断部37の内部通路を通過し、更に、上特別排出球通路35cを通過して機外へ排出されるようになっている。
ここで、図2に示すように、枠状装飾体25の窓口25aは、正面視において横断部37により上下に区切られている。そして、窓口25aにおける横断部37で区切られた下側には、表示画面17aが後方から臨んでいる。また、窓口25aにおける横断部37で区切られた上側には、設置部材100に配設された後述する上ユニット体101が後方から臨んでいる。
(下特別入賞部54について)
前記下特別入賞部54は、図5および図6に示すように枠状装飾体25の左側部に設けられている。この下特別入賞部54には、パチンコ球が入賞可能な下特別入賞口54aが左方へ向けて開口するよう形成されており、該下特別入賞口54aが下特別用開閉部材54bによって開状態および入賞不能な閉状態に変化するよう構成されている。なお、下特別入賞部54における第1流下領域21aに臨む左側面は、枠状装飾体25の後述する庇状部61により構成されている。また、下特別入賞部54は、下入賞通路54c(後述)および特定入球通路(後述)が内部に形成された下ベース体B2を備えており、該下ベース体B2が枠状装飾体25の窓口25aに形成された後述する左取付部69(図4および図5参照)に配設されている。
ここで、下ベース体B2には、下特別入賞口54aに連通する下入賞通路54cと、該下入賞通路54cの途中から分岐する特定入球通路(特定の入球領域)54dとが形成されている。そして、下ベース体B2には、下特別入賞口54aに入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての下特別入賞検出センサSE4が配設されている。この下特別入賞検出センサSE4は、下入賞通路54cのうち特定入球通路54dが接続された部分よりも上流側(下特別入賞口54a側)に位置し、該下入賞通路54cを通過するパチンコ球を検出するよう設けられている。また、下特別入賞検出センサSE4は、主制御基板81と電気的に接続されており、パチンコ球を検出した場合に検出信号を主制御基板81に入力するようになっている。そして、パチンコ機10は、下特別入賞検出センサSE4によるパチンコ球の検出を契機として、規定個数の賞球を払い出すように構成されている。
また、下特別入賞部54には、大当り抽選の結果として大当りが発生した場合に下特別入賞口34aを開閉する下特別用開閉部材54bが設けられている。下特別用開閉部材54bは、下特別入賞部54(下ベース体B2)に配設された駆動手段としての下特別入賞ソレノイドSL3(図10参照)に連繋されている。下特別入賞ソレノイドSL3は、主制御基板81と電気的に接続されており、該主制御基板81が下特別入賞ソレノイドSL3を駆動することで、下特別用開閉部材54bが下特別入賞口54aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉鎖位置と該下特別入賞口54aへのパチンコ球の入賞を許容する開放位置との間を移動するよう構成される。なお、下特別入賞部54は、下特別用開閉部材54bにより下特別入賞口54aを常には閉鎖する(入賞不能状態とする)よう構成され、大当り遊技の発生に伴って下特別入賞口54aを開放する(入賞可能状態とする)よう構成されている。すなわち、下特別入賞部54は、大当り遊技状態(特別遊技状態)で開放可能な可変入賞手段として機能する。なお、実施例では、大当り遊技中に行われる規定回数のラウンド遊技のうち予め定めた特定回数目のラウンド遊技において下特別入賞口54aを開放するよう構成されている。
更に、下特別入賞部54(下ベース体B2)には、特定入球通路54dの入口を通過したパチンコ球を検出する入球検出手段としての特定領域入球検出センサSE5(図10参照)が配設されている。この特定領域入球検出センサSE5は、特定入球通路54dにおける入口近傍に位置するよう設けられている。また、特定領域入球検出センサSE5は、主制御基板81と電気的に接続されており、パチンコ球を検出した場合に検出信号を主制御基板81に入力するようになっている。そして、パチンコ機10は、特定領域入球検出センサSE5によるパチンコ球の検出を契機として、主制御基板81が所定の特典を付与すること(具体的には、大当り抽選の当選確率が向上する確変状態を大当り遊技の終了後に付与すること)を決定するように構成されている。
更にまた、下特別入賞部54(下ベース体B2)には、図6に示す如く、下入賞通路54cの途中から特定入球通路54dへ向けたパチンコ球の移動を阻害する第1姿勢(前側の突出位置)および許容する第2姿勢(後側の退避位置)に変位可能な案内体(可変部材)54eが設けられている。案内体54eは、下特別入賞部54(下ベース体B2)に配設された駆動手段としての切替えソレノイドSL4(図10参照)に連繋されている。切替えソレノイドSL4は、主制御基板81と電気的に接続されており、該主制御基板81が切替えソレノイドSL4を駆動することで、案内体54eを第1姿勢および第2姿勢に変位させるよう構成されている。案内体54eは、常には第1姿勢に保持されており、切替えソレノイドSL4が大当り遊技中に駆動制御されることで、案内体54eが大当り遊技中に第2姿勢に変位するようになっている。
ここで、実施例の下特別入賞部54(下ベース体B2)には、案内体54eの位置(第1姿勢または第2姿勢)を検出可能な位置検出センサSE6(図5および図10参照)が備えられている。この位置検出センサSE6は、主制御基板81と電気的に接続されており、案内体54eが第2姿勢に位置する状態を検出した場合に検出信号を主制御基板81に入力するようになっている。そして、パチンコ機10は、主制御基板81が切替えソレノイドSL4を駆動制御していない期間に位置検出センサSE6からの検出信号を入力したことを契機として、所定の報知手段(例えば、表示装置17等)にエラー報知を実行させるようになっている。
また、下特別入賞部54の下入賞通路54cは、図6に示すように、上流端(下特別入賞口54a)から特定入球通路54dの入口に至るまでの部分が蛇行状に形成され、かつ複数個のパチンコ球が同時に通過し得ない幅寸法の通路に形成されている。これにより、下特別入賞部54(下ベース体B2)の上下寸法をコンパクトにしつつ、下特別入賞口54aに入賞したパチンコ球が特定入球通路54dの入口に到達するまでには必ず所定の時間がかかるように構成されている。ここで、実施例のパチンコ機10では、付与可能な大当り遊技が複数種類設定されており、各大当り遊技では特定回数目のラウンド遊技の開始タイミング(すなわち、下特別用開閉部材54bが開放するタイミング)で案内体54eが第1姿勢から第2姿勢に変位するよう切替えソレノイドSL4の駆動開始タイミングが共通化してある。この場合に、大当り遊技の種類によって特定入球通路54dへのパチンコ球の入球し易さ(確変状態が付与される確率)に明確な差を設けるために、所定の大当り遊技では、下特別入賞口54aに入賞したパチンコ球が特定入球通路54dの入口に到達するまでに必要な所定の時間よりも長い時間に亘って案内体54eを第2姿勢に維持するようにして特定入球通路54dへの入球を容易にする一方、他の大当り遊技では、下特別入賞口54aに入賞したパチンコ球が特定入球通路54dの入口に到達するまでに必要な所定の時間よりも短い時間だけ案内体54eを第2姿勢に維持することで特定入球通路54dへの入球を極めて困難にしている。
(ゲート部55について)
前記ゲート部55は、図2および図6に示すように枠状装飾体25の左側部に設けられている。このゲート部55は、枠状装飾体25の後述する台板部(第1台板部)65の前面から前方へ突出するよう設けられ、パチンコ球が通過可能なゲート口55aが上下に貫通するよう設けられている。また、ゲート部55の下面には、図6に示すように、ゲート口55aを通過したパチンコ球を誘導する誘導片55bが設けられている。この誘導片55bは、ゲート部55の下面のうちでゲート口55aよりも左側から下方へ向けて延出すると共に延出端に近づくほど右側に偏倚して、延出端がゲート口55aの直下に位置するよう設けられている。そして、ゲート口55aを通過したパチンコ球を下特別入賞口54aが位置する側へ向けて誘導するようになっている。
ゲート部55には、ゲート口55aを通過するパチンコ球を検出する球通過検出センサSE7(図6および図10参照)が設けられている。この球通過検出センサSE7は、主制御基板81と電気的に接続されており、該球通過検出センサSE7から主制御基板81への球検出信号の入力(すなわち球通過検出センサSE7のパチンコ球の検出)に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて普図当り抽選(普図当り判定)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて第2始動入賞部52の始動入賞ソレノイドSL1が駆動制御されて始動用開閉部材52bが開閉動作するようになっている。
(普通入賞部56,57について)
遊技領域21(流下領域21a,21b)には、枠状装飾体25の下端部に設けられた第1普通入賞部56と、第2装着口34bに後方から挿通されて遊技盤20の前面より前方へ突出するよう設けられた第2普通入賞部57とが配設されている。第2普通入賞部57は、前後に延在する樋状部材であって、前端部に第2普通入賞口57aが第1流下領域21aで上方へ開口するよう設けられている。そして、第2普通入賞口57aに入賞したパチンコ球を第2装着口34bを介して遊技盤20の後方へ案内するよう構成されている。この第2普通入賞部57は、遊技盤20の後面側に配設された演出手段の1つである前ユニット体121(図7参照)から前方へ突出するよう設けられ、前端部が先窄まりに形成されることで、第2装着口34bへの挿入が容易とされている。なお、枠状装飾体25に設けられた第1普通入賞部56の形状は、前述した普通入賞部57のうち遊技盤20の前面から突出する部分の形状と同じ先窄まりの形状とされている。これら複数の普通入賞部56,57は、前後に延在する樋状に形成され、上方に開口する普通入賞口56a,57aで受けたパチンコ球を遊技盤20の後面側へ誘導するよう構成されている。ここで、パチンコ機10は、普通入賞口56a,57aに入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出センサSE8(図8および図10参照)を遊技盤20の後面側(前ユニット体121)に備えている。普通入賞検出センサSE8は、主制御基板81と電気的に接続されており、普通入賞検出センサSE8がパチンコ球を検出すると、検出信号を主制御基板81に出力し、該主制御基板81の制御下に規定個数の賞球が払い出されるようになっている。
(枠状装飾体25について)
次に、枠状装飾体25の構成について図2〜図7を参照して以下詳細に説明する。
枠状装飾体25は、ポリカーボネート等の透明な合成樹脂材により形成された透明部材であって、第1装着口34aより小さな開口形状の窓口25aが前後に貫通するように形成されている。そして、枠状装飾体25は、ガイド部27(案内レール22)から離間して位置するよう遊技盤20の前面における第1装着口34aとの対応位置に配設されている。これにより、実施例のパチンコ機10は、第1装着口34aの前方に位置する窓口25aを通じて、遊技盤20の後側に位置する図柄表示装置17の表示画面17aや各種の演出手段101,111,121,131等を前方から視認し得るように構成されている。
この枠状装飾体25の前面には、窓口25aを囲う環状の前面突壁(後述する庇状部61および防壁部62)が前方に延出するよう設けられている(図4参照)。前面突壁61,62は、遊技盤20の前面より前方に突出するように設けられ、遊技領域21を流下するパチンコ球と接触することで該パチンコ球の流下方向を規制して、窓口25aの内側にパチンコ球が流入するのを防いでいる。ここで、前面突壁61,62は、枠状装飾体25の上部から左下部および右下部まで延在する庇状部61と、この庇状部61の左端および右端を繋ぐように延在する防壁部62とにより構成されている。なお、実施例では、前面突壁61,62のうちで、最上端に位置する頂部61Tから左下方に延在して下特別入賞部54(図2参照)の下側を覆う部分まで、および頂部61Tから右下方に延在して後述する装飾パネル64(図4参照)の下側を覆う部分までを、遊技領域21(第1流下領域21aおよび第2流下領域21b)を流下するパチンコ球の流下方向を規制可能な庇状部61とし、この庇状部61の右下端から上方へ延在した後に左方へ延在して庇状部61の左下端に連なる部分を、窓口25aへ向けた下方からのパチンコ球の飛び込みを防止する防壁部62とする。また、枠状装飾体25には、図4に示すように、庇状部61の前面(突出端面)に該庇状部61を装飾する庇飾り63がネジにより取着されている。
図2および図6に示すように、庇状部61は、上端に位置する頂部61Tから左側へ延在する部分が、開閉取付部33へ向けて階段状に下方傾斜した後に、表示画面17aの下部の高さ位置まで垂下し、更に下特別入賞部54を下方から覆うよう設けられている。そして、この頂部61Tから左側に延在する部分が、案内レール22(外レール22aおよび内レール22b)との間に第1流下領域21a(但し、下流側は除く)を画成している。なお、前述した始動入賞ユニット26が位置する第1流下領域21aの下流側は、前述した前面突壁を構成する防壁部62と、案内レール22(内レール22b)との間に画成されている。ここで、庇状部61には、頂部61Tから左側へ延在する部分に、上特別入賞口53aと、下特別入賞口54aとが開設されている。上特別入賞口53aおよび下特別入賞口54aは、上特別用開閉部材53bおよび下特別用開閉部材54bにより常には閉鎖状態とされており、該上特別用開閉部材53aおよび下特別用開閉部材54bが閉鎖状態において庇状部61と連なってパチンコ球の窓口25a内への流入(具体的には、特別入賞部53,54内への流入)を防ぐようになっている。また、庇状部61は、頂部61Tから右側へ延在する部分が、緩衝部材24へ向けて緩やかな湾曲状に下方傾斜した後に、案内レール22(右側区画部材22c)の左側面に沿う形状に湾曲して後述する装飾パネル64(図4参照)を右方および下方から覆うよう設けられている。そして、庇状部61における頂部61Tから右側に延在する部分が、案内レール22(右側区画部材22c)との間にパチンコ球が一列で流下可能な第2流下領域21bを画成している。
また、枠状装飾体25には、図2および図4に示すように、遊技盤20の前面に支持されると共に前面突壁(庇状部61および防壁部62)の後端部からガイド部27側(外方)へ向けて(遊技領域21の外周側へ向けて)延出する台板部65,66,67が設けられている。枠状装飾体25は、台板部65,66,67の後面が遊技盤20の前面に当接した状態で該遊技盤20に支持され、該支持された部分の複数個所をネジ等の固定手段により遊技盤20の前面に固定することで遊技盤20に配設されている。この台板部65,66,67は薄板状に形成されており、遊技領域21を流下するパチンコ球が当該台板部65,66,67の前側へと移動し得るようになっている。すなわち、遊技領域21を流下するパチンコ球は、遊技盤20の前側から台板部65,66,67の前側へと移動し得る一方で、台板部65,66,67の前側から窓口25a内への移動が庇状部65,66,67および開閉部材53b,54bによって規制される。
図4に示すように、枠状装飾体25の左側部には、庇状部61の後端部から左方へ延出する前記台板部としての第1台板部65が設けられており、この第1台板部65には、前述したゲート部55が前方へ向けて突出するよう設けられている。また、枠状装飾体25の下部には、防壁部62の後端部から下方へ延出する前記台板部としての第2台板部66が設けられている。なお、実施例では防壁部62および第2台板部66を連設したが、防壁部62および第2台板部66の間にパチンコ球が一時的に滞留する転動領域(ステージ)を設けてもよい。
更に、枠状装飾体25には、図4に示すように、庇状部61のうちで窓口25aの上側全体および右側全体を囲う部分の後端部から案内レール22へ向けて延出する第3台板部67が設けられている。この第3台板部67は、図2に示すように、第2流下領域21bに位置する範囲では、庇状部61から案内レール22へ向けた延出寸法が概ねパチンコ球の直径程度に形成されている。一方で、第1流下領域21aに位置する範囲では、案内レール22へ向けた延出寸法がパチンコ球の直径の2倍以上(実施例では、最大で7.0cm程度)に形成されている。このように、第3台板部67は、第1流下領域21aに位置する範囲(前面で第1流下領域21aを画成している部分)が上下に大きく形成されている。そして、この第3台板部67には、第1流下領域21a(具体的には、後述する打出し領域90)に臨む部分の前面に、パチンコ球を減勢するための突部91,92,93および減勢面部94が設けられている。なお、突部91,92,93および減勢面部94については後述する。
図2および図6に示すように、第3台板部67は、外縁(上縁)がガイド部27と上下に対向している。この第3台板部67の外縁は、打出口31と近接する左端部ではパチンコ球の直径以上にガイド部27から下方へ離間しており、第2流下領域21bが位置する右側へ向かうにつれてガイド部27に近接して、庇状部61の頂部61Tの上方位置ではガイド部27との離間寸法がパチンコ球の半径程度となっている。このため、パチンコ球が打出口31から放出されてガイド部27に沿う前記飛翔経路Hを飛翔する際に、第3台板部67の外縁によって下方から支持されることで飛翔経路Hから下方への離脱が規制されて、該パチンコ球が第2流下領域21b側へと誘導され易くなる。すなわち、実施例では、パチンコ球を第1流下領域21aの適宜位置で庇状部61側(上特別入賞口53a側)に落下させることができるか否かに面白味を持たせている。
また、第3台板部67のうち第2流下領域21bに位置する部分の外縁は、案内レール22に対してパチンコ球の半径以下の間隔を概ね維持しながら該案内レール22に沿うよう延在している。すなわち、第2流下領域21bを流下するパチンコ球は、第3台板部67の前面と常に接触し得る状態でアウト口23まで流下するようになっている。このため、第3台板部67の前面の形状や素材を設計変更するだけで、第2流下領域21bを流下するパチンコ球が遊技領域21外に排出されるまでの時間を容易に調整できるようになっている。
図4および図5に示すように、枠状装飾体25には、庇状部61の後端部から内方へ向けて(窓口26a内へ向けて)延出する取付部68,69,70が設けられている。実施例では、枠状装飾体25の上部に位置する上取付部68と、枠状装飾体25の左側部に位置する左取付部69と、枠状装飾体25の右側部に位置する右取付部70とが枠状装飾体25に設けられている。そして、上取付部68には、前記上特別入賞部53の上ベース体B1が取り付けられると共に、左取付部69には、前記下特別入賞部54の下ベース体B2が取り付けられ、また右取付部70には、前面に装飾が表示された立体的な装飾パネル64が前側から取り付けられている。各取付部68,69,70は、前述した台板部65,66,67と略同一の板厚であって、当該台板部65,66,67と略同じ前後位置に延在するよう設けられている。なお、左取付部69に取り付けられる下ベース体B2の右側面には、窓口25aを挟む反対側(窓口25aの右側に位置する後述する前ユニット体121)から照射される光を反射する反射部材72が配設されている。この反射部材72は、窓口25a側を向く右面に凹凸が形成されており、反射した光を広範囲に拡散するよう構成されている。
ここで、装飾パネル64は、図4に示すように、右取付部70の前面を覆うように取り付けられることで、遊技盤20の前面の延在位置より前側に位置するようになっている。すなわち、装飾パネル64を遊技者に近い側に設けることで、パチンコ機10の装飾効果が高められている。なお、装飾パネル64には、図2に示すように、大当り遊技が付与される期待感を示唆可能な文字情報を示す複数の第1装飾部64aと、この第1装飾部64aの周囲に形成されて当該パチンコ機10のモチーフに関連するキャラクタを示す第2装飾部64bとが、前方から視認可能に設けられている。そして、第1装飾部64aおよび第2装飾部64bが、設置部材100の内部に配設された発光体基板125(後述)から前方へ向けた光照射を受けるように構成されている。
図5に示すように、枠状装飾体25の後面には、環状の後面突壁71が後方に延出するよう設けられている。後面突壁71の外周面は、大部分で遊技盤20の第1装着口34aの開口縁形状と対応して該第1装着口34aの内周面と近接位置で対向するよう設けられている。すなわち、後面突壁71は、遊技盤20の前面に枠状装飾体25を配設する際に第1装着口34aとの位置合わせが可能な位置合わせ片として機能している。この後面突壁71は、枠状装飾体25を正面視した状態で、左側部(下特別入賞部54の配設位置)を除く略全体が窓口25aの開口縁よりも外周側に位置する(すなわち、台板部65,66,67の後方に位置する)ように設けられている。すなわち、後面突壁71は、窓口25aを通じて台板部65,66,67の後方領域を斜めに覗き込んで視認することの妨げにならない位置に設けられており、遊技盤20の後面側で表示画面17aの周囲に設けられる各種の演出手段101,111,121,131(後述)を窓口25aの前方から広範囲に亘って視認し得るようになっている。また、後面突壁71が台板部65,66,67の後面において環状に連なるように設けられることで、枠状装飾体25(台板部65,66,67)の剛性が高められている。
(打出し領域90について)
窓口25aと遊技領域21(第1流下領域21a)とを区画する前記庇状部61は、図4に示すように、枠状装飾体25において第1台板部65および第3台板部67の内周縁に沿って前方に突出するよう設けられている。そして、打ち出されたパチンコ球が発射球通路30を通過して打出口31から放出され、図2および図6に示す飛翔経路H(第1流下領域21aの上縁部)をガイド部27に沿って右側(打出口31から離間する方向)へ向けて飛翔した後に、庇状部61上で滞ることなく第1流下領域21aまたは第2流下領域21bを流下するよう構成されている。ここで、飛翔経路Hを飛翔するパチンコ球が第2流下領域21bに至る前に飛翔する勢いを失うと、該パチンコ球はガイド部27に沿う軌道(飛翔経路H)からずれて下方へ落下した後に、庇状部61の頂部61Tから開閉取付部33へ向けて下方傾斜する転動面75,76,77,78(後述)に受け止められ、今度は転動面75,76,77,78の傾斜に沿って左側(打出口31に近接する方向)へ流下するよう構成されている。すなわち、枠状装飾体25の庇状部61と、案内レール22のガイド部27との間に画成された第1流下領域21aの上流領域は、打出口31から放出されるパチンコ球が右方へ向かって飛翔した後に転動面75,76,77,78上を左方へ流下することから、パチンコ球が一様に右方へ進行する第2流下領域21bの上流領域と比較して上下寸法が大きく確保されている。なお、枠状装飾体25の転動面75,76,77,78の一部は、庇状部61に設けた上特別入賞口53aを開閉する上特別用開閉部材53bに形成されている。
ここで、実施例における以下の説明では、第1流下領域21aのうちでパチンコ球が打ち出される上流領域を「打出し領域90」と指称することがある。なお、第1流下領域21aにおいて「パチンコ球が打ち出される上流領域(打出し領域90)」とは、打出口31から放出されたパチンコ球が飛翔経路Hを飛翔した後に最初に流下方向を規制される位置(具体的には、遊技釘28、庇状部61、突部91,92,93(後述)等と最初に接触する位置)を下流端とした最大範囲のことをいう。すなわち、実施例の「打出し領域90」には、庇状部61の頂部60Tから開閉取付部33へ向けて下方傾斜する転動面75,76,77,78と、案内レール22のガイド部27と、の間に画成される領域が含まれると共に、開閉取付部33の右端よりも右側かつゲート部55より上方に位置する特定の遊技釘28a(図2および図3参照)の配設位置が含まれる。なお、実施例では、第2流下領域21bに入球部が設けられておらず、第2流下領域21bの上流領域にパチンコ球を打ち出して遊技を行うことが遊技者にとって不利となる構成であるため、遊技者によるパチンコ球の主な打出し先となる第1流下領域21aの上流領域のみを「打出し領域90」として説明するが、第2流下領域21bの上流領域も「打出し領域」といえる。なお第2流下領域21bにおいても、第1流下領域21aと同様に「上流領域」の範囲を定義することができる。
図6に示すように、枠状装飾体25には、打出し領域90を画成する転動面75,76,77,78として、庇状部61の頂部61Tから開閉取付部33へ向けて下方傾斜する第1転動面75、第2転動面76、第3転動面77および第4転動面78が、傾斜角度が変化する階段状に連続するよう形成されている。具体的に、庇状部61には、第1転動面75が頂部61Tから左下方へ向けて傾斜するよう形成されると共に、第2転動面76が第1転動面75の下流端から左方へ向けて該第1転動面75よりも緩勾配で傾斜するよう形成されている。また、庇状部61には、左方へ向けて傾斜する第4転動面78が、第2転動面76の下流端から左下方に離間した位置に形成され、この第4転動面78と第2転動面76との間には上特別入賞口53aが開口している。ここで、枠状装飾体25の上特別入賞部53に設けられた上特別用開閉部材53bは、閉鎖状態で上特別入賞口53aを塞き、打出し領域90に臨む左側面が図6に示すように第2転動面76の下流端および第4転動面78の上流端に連なって、第2転動面76および第4転動面78よりも急勾配で左下方へ向けて傾斜するようになっている。すなわち、上特別用開閉部材53bの左側面は、第2転動面76を転動したパチンコ球が第4転動面78へ向けて転動する第3転動面77として機能している。
なお、図示省略するが、上特別入賞部53には、上特別用開閉部材53bがパチンコ球との接触により開放するのを防ぐための開放規制手段が備えられている。この開放規制手段は、上特別入賞ソレノイドSL2が非駆動状態(消磁状態)のときに上特別用開閉部材53bと係合して該上特別用開閉部材53bの開放を規制するよう構成されている。
(突部91,92,93について)
図6に示すように、枠状装飾体25には、打出し領域90に打ち込まれたパチンコ球を減勢するための突部(減勢部)91,92,93が設けられている。突部91,92,93は、庇状部61に対してパチンコ球が通過可能な間隔で上方へ離間すると共に、第3台板部67から前方に突出して打出し領域90に位置するよう設けられており、該突部91,92,93によりパチンコ球の流路R1(R1a,R1b),R2,R3が打出し領域90に形成されている。突部91,92,93は、第3台板部67に対して前方へ突出する周壁部(周壁)96と、この周壁部96の突出端に連設されて周壁部96の内側空間を前方から覆う前端壁部97とを備えており、第3台板部67の前面に沿う方向の外形寸法が遊技釘28の頭部よりも大きなブロック状に形成されている。実施例では、第3台板部67の前面に突部91,92,93が複数設けられている。これら複数の突部91,92,93は、正面視での外形が相違しており、配置位置の相違毎に適した形状で形成されている。なお、実施例では、合計3つの突部91,92,93が第3台板部67の前面に設けられている。従って、以下の説明では、庇状部61の頂部61Tに近い順に(右側から順に)、「第1突部91」、「第2突部92」および「第3突部93」と指称することがある。
第1突部91、第2突部92および第3突部93は、遊技盤20に交差する外周面(周壁部96の外周面)が正面視において多角形をなすように夫々構成されている。ここで、各突部91,92,93は、遊技領域21の打出し領域90に打ち出されたパチンコ球と接触する接触面91a,91d,92a,92d,93a,93b,93dを外周面に有しており、該接触面91a,91d,92a,92d,93a,93b,93dに接触することで減勢したパチンコ球を当該接触面91a,91d,92a,92d,93a,93b,93dに沿って庇状部61(庇側流路R1)に誘導し得るように構成されている。また、各突部91,92,93は、庇状部61に対してパチンコ球が通過可能な間隔で離間する(すなわち、庇状部61との離間寸法がパチンコ球の直径以上となる)よう設けられている。ここで、各突部91,92,93は、庇状部61に対してパチンコ球が通過可能な間隔をあけて対向する対向面91b,91c,92c,93cを外周面に有しており、該対向面91b,91c,92c,93cと第1〜第4転動面75,76,77,78との間にパチンコ球が転動可能な庇側流路R1が画成されている。なお、以下の説明では、庇側流路R1を、第2転動面76の下流端(上特別入賞口53aの上端)よりも上流側に設けられた上流部R1aと、第2転動面76の下流端(上特別入賞口53aの上端)よりも下流側に設けられた下流部R1bとに区別することがある。すなわち、庇側流路R1の上流部R1aは、第1および第2転動面75,76上に設けられる(第1突部91の対向面91b,91cとの間に画成される)と共に、入口が、第1突部91における後述する上面91aおよび右面91bの間の角部と、庇状部61の頂部61Tとで形成され、出口が、第1突部91における後述する下面91cおよび左面91dの間の角部と、庇状部61における第2転動面76の下流端とで形成された流路であり、庇側流路R1の下流部R1bは、第3および第4転動面77,78上に設けられる(第2突部92および第3突部92の対向面92c,93cとの間に画成される)と共に、入口が、第2突部92における後述する右面92bおよび下面92cの間の角部と、庇状部61における第2転動面76の下流端とで形成され、出口が、第3突部93における後述する下面93cおよび左面93dの間の角部と、庇状部61における第4転動面78の下流端との間で形成された流路である。
また、第1突部91、第2突部92および第3突部93は、ガイド部27の延在方向に隣接する突部91,92,93同士がパチンコ球の直径以上離間するよう相互に間隔をあけて設けられ、各突部91,92,93の間には、遊技領域21の打出し領域90に打ち出されたパチンコ球を庇側流路R1へ向けて流下させるための突部間流路R2,R3が夫々画成されて、各突部間流路R2,R3の下端が庇側流路R1に接続している。庇状部61には、第1突部91および第2突部92の一方(所定の減勢部)に接触して他方(他の減勢部)との間を通過したパチンコ球が入賞可能な上特別入賞口53aが設けられている。この上特別入賞口53aは、第1突部91および第2突部92の間に形成される突部間流路R2の下方に位置しており、上特別用開閉部材53bによって常には閉鎖されている。なお、以下の説明では、第1突部91および第2突部92の間の突部間流路R1を「右側突部間流路R1」と指称し、第2突部92および第3突部93の間の突部間流路R2を「左側突部間流路R2」と指称することがある。すなわち、右側突部間流路R2は、第1突部91における後述する左面91dおよび上面91aの間の角部と、第2突部92における後述する左面92dおよび上面92aの間の角部とで形成される入口から、第1突部91における後述する下面91cおよび左面91dの間の角部と、第2突部92における後述する右面92bおよび下面92cの間の角部とで形成される出口までの流路であり、左側突部間流路R3は、第2突部92における後述する左面92dおよび上面92aの間の角部と、第3突部93における後述する上面93aおよび右面93bの間の角部とで形成される入口から、第2突部92における後述する下面92cおよび左面92dの間の角部と、第3突部93における後述する右面93bおよび下面93cの間の角部とで形成される出口までの流路である。
(第1突部91について)
第1突部(減勢部)91は、図6に示すように、ガイド部27からパチンコ球の直径以上に離間するよう設けられて飛翔経路Hを飛翔するパチンコ球の第2流下領域21b側への移動を許容すると共に、飛翔経路Hを飛翔する途中で勢いを失って落下してくるパチンコ球と接触して該パチンコ球を第1〜第4転動面75,76,77,78への到達前に減勢し得るよう構成されている。この第1突部91(周壁部96)の外周面には、ガイド部27に対向すると共に打出口31から離間する側へ向けて(右方へ向けて)下方傾斜する上面(第1の接触面)91aと、庇状部61の第1転動面75に対向する右面(対向面)91bと、庇状部61の第2転動面76に対向する下面(対向面)91cと、ガイド部27および第2突部92に対向すると共に打出口31に近接する側へ向けて(左方へ向けて)下方傾斜する左面(第2の接触面)91dとが形成されている。
第1突部91の上面91aは、庇状部61の第1転動面75へ向けて下方傾斜し、傾斜下端が庇状部61の頂部61Tよりも下方に位置している。ここで、上面91aは、飛翔経路Hから落下してきたパチンコ球を受けて減勢し、減勢したパチンコ球を当該上面91aに沿って流下させて庇状部61の第1転動面75へ向けて放出することで、当該上面91aと交差する第1転動面75との衝突によりパチンコ球を更に減勢し得るよう設けられている。そして、上面91aおよび第1転動面75との接触により減勢されたパチンコ球が庇側流路R1の上流部R1aを流下して、第1流下領域21a(遊技領域21)における第1突部91より下流側に位置する上特別入賞口53aに入賞し得るようになっている。
第1突部91の右面91bは、上下に略垂直に延在して庇状部61の第1転動面75に対してパチンコ球が通過可能な間隔をあけて対向しており、第1突部91の下面91cは、左右に延在して庇状部61の第2転動面76に対してパチンコ球が通過可能な間隔をあけて対向している。すなわち、第1突部91の右面91bおよび下面91cは、第1転動面75および第2転動面76との間に庇側流路R1の上流部R1aをパチンコ球が通過可能な幅寸法で画成している。ここで、第1突部91の右面91bは、左下方へ向けて傾斜する第1転動面75に対して、該第1転動面75よりも鉛直に近い状態で対向しており、第1突部91の右面91bと第1転動面75とは、パチンコ球の直径以上かつ該パチンコ球の直径の2倍以下となる間隔で離間している。また、第1突部91の下面91cと第2転動面76とは、第1突部91の右面91bと第1転動面75との間よりもやや狭い間隔をあけて略平行に延在している。これにより、庇側流路R1の上流部R1aは、入口から出口側へ向かうにつれて通路幅が狭まるように設けられている。すなわち、庇側流路Rのうち、上特別入賞口53aへ向かってパチンコ球が転動する上流部R1aは、上特別入賞口53aへ向かうパチンコ球を効率的に整流し、上特別用開閉部材53bが開放された状態では確実にパチンコ球を上特別入賞口53aへ入賞させ得るよう構成されている。なお、庇側流路R1の下流部R1bは、上流部R1aよりも通路幅が広く形成され、上特別用開閉部材53bの動作領域が確保されると共に、パチンコ球の動きの自由度が高められている。
第1突部91の左面91dは、庇状部61の第2転動面76へ向けて上面91aよりも急勾配で左方へ下方傾斜しており、下端の位置(図6に直線L1で示している)が第2転動面76の下流端よりもやや右側となるよう設けられている。ここで、左面91dは、飛翔経路Hから落下してきたパチンコ球を受けて減勢し、減勢したパチンコ球を確実に当該左面91dに沿う下流側へ誘導する。そして、該パチンコ球を庇状部61の第2転動面76の下流端と接触するように落下させることで、当該左面91dと交差する第2転動面76との衝突によりパチンコ球を更に減勢し、これら左面91dおよび第2転動面76との接触により減勢されたパチンコ球が、第1流下領域21a(遊技領域21)における第1突部91より下流側に位置する上特別入賞口53aに入賞し得るようになっている。なお、第2転動面76の下流端は、左右方向において第1突部91における左面91dの下端よりもパチンコ球の半径以下の寸法分左側に位置していることから、第1突部91の左面91dに沿って落下したパチンコ球が正面から第2転動面76に受け止められるのではなく、該パチンコ球の右隅部のみが第2転動面76の下流端に接触して減勢された後に、速やかに上特別入賞口53a側に導かれるようになっている。すなわち、パチンコ機10では、打ち出したパチンコ球を上特別入賞口53aへ到達させる場合に、飛翔経路Hから第1突部91の左面91dへ向けて落下するよう球発射装置の打球力を調整することで、第1突部91の左面91dとの接触等により減勢したパチンコ球を速やかに上特別入賞口53aに入賞させることができる。
なお、第1突部91は、左面91dおよび上面91aの間の角部がガイド部27に対して最も近接している。具体的に、第1突部91における左面91dおよび上面91aの間の角部は、ガイド部27に対する離間寸法がパチンコ球の直径以上であって該パチンコ球の直径の2倍以下に設定されている。すなわち、第1突部91の左面91dは、飛翔経路Hを飛翔する途中で勢いを失ってガイド部27から下方へ離間し始めたパチンコ球と接触して、該パチンコ球を上特別入賞口53aへと導き得るように設けられている。
(第2突部92について)
図6に示すように、第2突部(減勢部)92は、ガイド部27からパチンコ球の直径以上に離間するよう設けられて飛翔経路Hを飛翔するパチンコ球の第2流下領域21b側への移動を許容すると共に、飛翔経路Hを飛翔する途中で勢いを失って落下してくるパチンコ球と接触して該パチンコ球を第3〜第4転動面77,78への到達前に減勢し得るよう構成されている。この第2突部92(周壁部96)の外周面には、ガイド部27に対向すると共に打出口31から離間する側へ向けて(右方へ向けて)下方傾斜する上面(第1の接触面)92aと、庇状部61の第2転動面76に対向する右面(対向面)92bと、上特別用開閉部材53bの第3転動面77および庇状部61の第4転動面78に対向する下面(対向面)92cと、ガイド部27に対向すると共に打出口31に近接する側へ向けて(左方へ向けて)下方傾斜する左面(第2の接触面)92dとが形成されている。
第2突部92の上面92aは、庇状部61の第2転動面76へ向けて下方傾斜し、傾斜下端が第2転動面76の下流端に対してパチンコ球の直径の3倍程度の間隔で離間している。ここで、上面92aは、飛翔経路Hから落下してきたパチンコ球を受けて減勢し、減勢したパチンコ球を当該上面92aに沿って流下させて放出して、第2転動面76との間(右側突部間流路R2の出口)から上特別用開閉部材53bの第3転動面77へ向けて(上特別入賞口53aへ向けて)落下させる。この場合に、上特別用開閉部材53bが閉鎖位置にある状態では、第3転動面77が左方へ向けて下方傾斜するよう設けられることから、第2突部92の上面92aから放出されたパチンコ球を第3転動面77との衝突により更に減勢し得るようになっている。
また、第2突部92の右端位置(右面92bの延在位置であって、図6に直線L2で示している)は、開放状態にある上特別用開閉部材53bの上端(自由端)よりも右側(言い換えれば、上特別用開閉部材53bの上端が移動可能な左右範囲の内側)に設定されている。すなわち、上特別用開閉部材53bが開放位置にある状態では、上面92aとの接触により減勢されたパチンコ球が、右側突部間流路R2を上面92aに沿って流下した後に放出され、開放した上特別用開閉部材53bにより確実に受け止められて上特別入賞口53aに誘導され得るようになっている。
ここで、第2突部92は、図6に示すように、左面92dおよび上面92aの間の角部がガイド部27に対して最も近接している。この第2突部92における左面92aおよび上面92aの間の角部は、ガイド部27に対する離間寸法がパチンコ球の直径の2倍以上3倍以下に設定されており、ガイド部27に対して第1突部91よりも離間している。第2突部92の上面92aは、第1突部91の下端よりやや下側位置へ向けて右方に下方傾斜しており、第1突部91の左面91dとガイド部27との間に第2突部92が介在しないよう構成されている。そして、第2突部92の上面92aと、第1突部91の左面91dとの間に画成される右側突部間流路R2は、出口側(庇側流路R1側)から入口側(飛翔経路H側)へ近づくにつれて幅寸法が左側に拡大するように形成されている。すなわち、飛翔経路Hから第1突部91の左面91dへ向けたパチンコ球の移動を第2突部92が極力阻害しないようになっている。
第2突部92は、図6に示すように、上特別用開閉部材53bが開閉動作する場合の移動軌跡と重ならない位置に設けられ、上特別用開閉部材53bの開放が第2突部92によって阻害されないようになっている。すなわち、第2突部92の右面92bは、下端が第2転動面76の延長方向よりも上側に位置するよう設けられ、第2突部92の下面92cは、上特別用開閉部材53bが開閉動作する場合の移動軌跡よりも上方位置で左右に延在するよう設けられている。なお、上特別用開閉部材53bの移動軌跡と、第2突部92の下面92cとの最短距離W1は、パチンコ球の直径よりも大きな寸法に設定されており、パチンコ球が間に挟まる不具合が防止されている。
図6に示すように、第2突部92の左面92dは、庇状部61の第4転動面78へ向けて上面92aよりも急勾配で左方へ下方傾斜している。ここで、左面92dは、飛翔経路Hから落下してきたパチンコ球を受けて減勢し、減勢したパチンコ球を確実に当該左面92dに沿う下流側へ誘導する。そして、該パチンコ球を庇状部61の第4転動面78の下流端へ向けて落下させることで、当該左面92dと交差する第4転動面78との衝突によりパチンコ球を更に減勢し得るようになっている。なお、飛翔経路Hから落下してきたパチンコ球が水平に近い軌道で第2突部92の左面92dに衝突した場合には、該パチンコ球が左方へ跳ね返って第3突部93の後述する右面93bと接触し、該第3突部93の右面93bの傾斜に沿って庇状部61の第4転動面78へと落下し得る。
(第3突部93について)
図6に示すように、第3突部(減勢部)93は、ガイド部27からパチンコ球の直径以上に離間するよう設けられて飛翔経路Hを飛翔するパチンコ球の第2流下領域21b側への移動を許容すると共に、飛翔経路Hを飛翔する途中で勢いを失って落下してくるパチンコ球と接触して該パチンコ球を第4転動面78への到達前に減勢し得るよう構成されている。この第3突部93(周壁部96)の外周面には、ガイド部27に対向すると共に打出口31に近接する側へ向けて(左方へ向けて)下方傾斜する上面(第2の接触面)93aと、庇状部61の第2転動面76に対向するガイド部27に対向すると共に打出口31から離間する側へ向けて(右方へ向けて)下方傾斜する右面(第1の接触面)93bと、庇状部61の第4転動面78に対向する下面(対向面)93cと、ガイド部27に対向すると共に打出口31に近接する側へ向けて(左方へ向けて)下方傾斜する左面(第2の接触面)92dとが形成されている。
図6に示すように、第3突部93の上面93aは、庇状部61の第4転動面78の上方に位置すると共に、ガイド部27と略平行に延在し、打出口31から放出されて直ぐに勢いを失ったパチンコ球を受けて第4転動面78の下流端に落下させるよう構成されている。ここで、第3突部93は、上面93aがガイド部27に対して最も近接している。この第3突部93の上面93aは、ガイド部27に対する離間寸法がパチンコ球の直径の3倍以上に設定されており、ガイド部27に対して第1突部91および第2突部92よりも離間している。また、第3突部93の右面93bは、第2突部92の下端より下側位置へ向けて右方に下方傾斜しており、第2突部92の左面92dとガイド部27との間に第3突部93が介在しないよう構成されている。そして、第3突部93の右面93bと、第2突部92の左面92dとの間に画成される左側突部間流路R3は、出口側(庇側流路R1側)から入口側(飛翔経路H側)へ近づくにつれて幅寸法が左側に拡大するように形成されている。すなわち、飛翔経路Hから第2突部92の左面92dへ向けたパチンコ球の移動を第3突部93が極力阻害しないようになっている。
図6に示すように、第3突部93の左面93dは、庇状部61の第4転動面78へ向けて右面93bよりも急勾配で左方へ下方傾斜している。ここで、左面93dは、飛翔経路Hから落下してきたパチンコ球を受けて減勢し、減勢したパチンコ球を確実に当該左面93dに沿う下流側へ誘導する。そして、該パチンコ球を庇状部61の第4転動面78の下流端へ向けて落下させることで、当該左面93dと交差する第4転動面78との衝突によりパチンコ球を更に減勢し得るようになっている。
ここで、第3突部93における右面93bの傾斜上端には、右上方へ突出する逆流防止部93eが設けられており、パチンコ球が前述した第2突部92の左面92dに対して水平に近い軌道で衝突して跳ね返った場合に、該パチンコ球が第3突部93の右面93bを逆流して飛翔経路H側に戻るのを防いでいる。
(減勢面部94について)
図6に示すように、第3台板部67の前側には、打出し領域90に打ち込まれたパチンコ球を減勢するための減勢面部(別の減勢部)94が、打出し領域90に位置するよう設けられている。減勢面部94は、突出寸法が突部91,92,93よりも小さく、パチンコ球の半径以下(実施例では、2mm程度)に設定されており、前側をパチンコ球が通過し得るように設けられている。この減勢面部94は、打出し領域90に位置するように設けられており、飛翔経路Hから上特別入賞口53a(上特別用開閉部材53b)へ向けて落下するパチンコ球が当該減勢面部94の前側を通過する際に減勢面部94と接触して減勢されるようになっている。減勢面部94は、右側突部間流路R2の入口に、第3台板部67の外縁に沿って延在するリブ状に設けられている。より具体的に、減勢面部94は、第1突部91における左面91dおよび上面91aの間の角部と、第2突部92における左面92dおよび上面92aの間の角部と、の間に延在するよう設けられており、第1突部91における左面91dおよび上面91aの間の角部に対する右端部の離間寸法が、パチンコ球の直径以下となり、第2突部92における左面92dおよび上面92aの間の角部に対する左端部の離間寸法が、パチンコ球の直径以下となるように設けられている。これにより、右側突部間流路R2を通過するパチンコ球は、遊技盤20の前側から第3台板部67の前側へと移動する際に必ず減勢面部94の前側を通過することとなり、飛翔経路Hから落下するパチンコ球が、第1突部91や第2突部92と接触する前に(該パチンコ球が右側突部間流路R2を流下する前に)、減勢面部94との接触により減勢され得る(減勢面部94の前側を通過したパチンコ球が第1突部91や第2突部92の外周面に接触し得る)。すなわち、減勢面部94は、打出口31から打ち出された後に飛翔経路Hから上特別入賞口53aへと向かうパチンコ球の経路のうち、第1突部91の左面91dと接触する位置より上流側に設けられている。また、減勢面部94は、打出口31から打ち出された後に飛翔経路Hから上特別入賞口53aへと向かうパチンコ球の経路のうち、第2突部92の上面92aと接触する位置より上流側に設けられている。このように、実施例では、飛翔経路Hから上特別入賞口53aへ向けて落下するパチンコ球を、減勢面部94との接触および突部91,92との接触の2段階で減勢した後に上特別入賞口53a(上特別用開閉部材53b)に到達させ得る構成となっており、上特別用開閉部材53bや上特別入賞検出センサSE3等にパチンコ球が勢いよく衝突することによる破損等の発生を抑制している。また、飛翔経路Hから落下してくるパチンコ球を突出寸法の小さな減勢面部94で減勢してから突部91,92と接触させることで、突部91,92の破損を抑制している。特に、飛翔経路Hから第1突部91の左面91dへと落下するパチンコ球の軌道に交わるよう減勢面部94が位置することで、パチンコ球の強い衝突力を左面91dで正面から受ける第1突部91の破損を抑制している。
(設置部材100の内部構造について)
ここで、前記設置部材100の内部空間に配設される各種構成について説明する。設置部材100の内部空間(遊技盤20の後側)には、上ユニット体101(図2参照)、下ユニット体111(図2参照)、前ユニット体121(図7参照)および特定装飾部材131(図7参照)等が機前方から視認し得るよう配設されている。これら上ユニット体101、下ユニット体111、前ユニット体121および特定装飾部材131は、表示装置17の表示画面17aで行われる図柄変動演出に合わせて演出を実行する演出手段として機能しており、表示画面17aが臨む画面用開口100aの周囲に位置するよう設置部材100の内部空間に配設されている。
図2に示すように、上ユニット体101は、画面用開口100aの上側に位置するように設置部材100の内部空間に配設され、透明な遊技盤20を通じて前方から視認し得るように構成されている。この上ユニット体101は、前面に立体的な装飾が形成されると共に、表示画面17aの前側(窓口25a側)へ向けて下降する動作を行う上可動体102を備えている。なお、設置部材100の内部空間には、表示画面17aの前側(窓口25a)へ向けて上昇する動作を行う下可動体112(図2参照)を備えた演出手段としての下ユニット体111(図2参照)も配設されている。
図7および図8に示すように、特定装飾部材131は、画面用開口100aの左上側(上ユニット体101の左部の前側)に位置するように設置部材100の内部空間に配設されている。この特定装飾部材131は、半透明の合成樹脂材により形成されており、後方に位置する発光体基板132の発光体132aから前方へ向けて照射される光を受けて前面全体が点灯するよう構成されている。この特定装飾部材131の前面(装飾面)に形成された装飾は、例えば、パチンコ機10のモチーフに対応した文字(固有名詞)等を示すものであり、周囲の他の装飾(例えば、上ユニット体101の前面の装飾等)とは別に1つの意匠として識別可能なものとなっている。ここで、演出制御基板82は、上特別入賞部53の上特別入賞口53aが開放される期間に対応して特定装飾部材131の前面を点灯状態とするよう制御する(すなわち、上特別入賞口53aの開放状態を報知する)ことで、上特別入賞口53aを狙ったパチンコ球の打出しを遊技者に促し、遊技者の不利益を抑制し得るようになっている。なお、表示画面17aで行われる図柄変動演出に合わせて特定装飾部材131を点灯させ、図柄変動演出の結果が大当り図柄(大当り遊技の発生を示す結果)となる可能性を示唆するようにしてもよい。
図6に示すように、特定装飾部材131は、前面(装飾面)が遊技領域21の打出し領域90を介して機前方から視認可能となるよう設置部材100に配設されている。すなわち、打出し領域90は遊技者によるパチンコ球の打出し先となり遊技者の視界に入り易いことから、打出し領域90の後方に配設した特定装飾部材131の装飾も視認され易くなる。このように特定装飾部材131を打出し領域90の後方位置に設けることで、遊技盤20の装飾効果が高められると共に、上特別入賞口53aの開放状態を遊技者に確実に伝えられるようになっている。
また、図6に示すように、特定装飾部材131は、遊技盤20の後方領域において、第3台板部67に一部が重なると共に、該第3台板部67の後方よりも左側に一部が延出するように設置部材100に配設されており、機前方から見た場合に、前面の装飾が透明な遊技盤20および透明な第3台板部67に跨る範囲で視認し得るようになっている。すなわち、特定装飾部材131の装飾によって打出し領域90の広い範囲を装飾することができ、打出し領域90が効果的に装飾されている。なおこの場合に、特定装飾部材131の前面の装飾は、機前方から打出し領域90を見た状態で、第3台板部67の外縁に跨る範囲で視認し得ることから、特定装飾部材131の前面の装飾に注目する遊技者にとって第3台板部67の存在が目立たなくなるという効果も期待できる。更に、特定装飾部材131は、機前方から見た場合に、前面の装飾が突部91,92,93の各周壁部96を境とした内側および外側に跨る範囲で視認し得る(すなわち、突部91,92,93の前端壁部97を通じて特定装飾部材131の前面の一部が視認し得る)ようになっていることから、特定装飾部材131の前面の装飾に注目する遊技者にとって突部91,92,93の存在が目立たなくなるという効果も期待できる。
なお、特定装飾部材131の前面は、遊技盤20の後面、第3台板部67の後面および突部91,92,93に対して他の部材を介在させることなく対向しており、装飾の視認性が最大限に高められている。ここで、特定装飾部材131は、図9に示すように、第3台板部67に対して後方へ離間しており、該特定装飾部材131の前面と、第3台板部67の後面との間に空間が設けられている。この空間は、遊技盤20の厚み範囲に形成されており、窓口25aの後方空間(表示画面17aの前方空間)と連通している。そして、同じく遊技盤20の厚み範囲に位置する前ユニット体121の基板収容凹部123(後述)から左方へと照射される光が、特定装飾部材131の前面と、第3台板部67の後面との間の空間に取り込まれるようになっている。すなわち、特定装飾部材131の前面の装飾は、後方からの光の照射により点灯するだけでなく、窓口25aを挟んで反対側に位置する発光体125b(後述)の光によって明るく照らされることで視認性が高められる。
設置部材100の内部空間において上ユニット体101および下ユニット体111よりも前側には、図7に示すように、前方(装飾パネル64)へ向けて光を照射可能な前ユニット体121が配設されている。前ユニット体121は、正面視では表示画面17aの側方および下方に位置し、前方へ向けて光を出力可能な発光体125a,125bを前面に実装した発光体基板125を表示画面17aの右側に備えると共に、表示画面17aの左下側には複数の普通入賞部57が前方へ突出するよう設けられている。この前ユニット体121は、透明な合成樹脂材により形成された前板部122(図7)および後板部124(図8)を備えており、前板部122に設けられた後方へ開口する箱状の基板収容凹部123の内側に発光体基板125が収容されて、該基板収容凹部123の後側開口を後板部124で塞ぐように構成されている。すなわち、発光体基板125は、発光体125a,125bの実装面である前面が前板部122で被覆されると共に、後面が後板部124で被覆された状態で、前ユニット体121に収容されている。
前ユニット体121における基板収容凹部123の前壁には、発光体基板125における一部の発光体(以下、「第1発光体125a」という)の実装領域の前方位置に開口が形成されており、該開口に白色不透明な合成樹脂材からなる光誘導部材126が嵌め込まれている。この光誘導部材126は、複数の第1発光体125aを周囲から囲うことで、該第1発光体125aから出力される光が効率的に前方の第1装飾部64a(装飾パネル64の一部)へ向かうよう誘導する一方、第2装飾部64bへ向かうのを規制するようになっている。なお、発光体基板125の前面において第1発光体125aの実装領域の周囲(光誘導部材126の外周面よりも外側の領域)には、複数の発光体(以下、「第2発光体125b」という)が実装されており、前方の第2装飾部64b(装飾パネル64の一部)へ向けて光を出力するよう構成されている。なお、光誘導部材126は、第2発光体125bの光が第1装飾部64aへ向かうのを規制する役割も果たしている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、装飾パネル64に設けられた複数の第1装飾部64aおよび第2装飾部64bを個別に点灯し得るよう構成されている。
また、基板収容凹部123は、第2発光体125bから出力された後に光誘導部材126の外周面等に反射した光の一部を、該基板収容凹部123の左側壁(側方照射部)123aから枠状装飾体25の窓口25a側(左方)へ向けて照射し得るように構成されている。この基板収容凹部123の左側壁123aにはレンズカットが形成されており、該レンズカットの形成面から窓口25a側の上下に広い領域へ向けて光を照射し得るようになっている。
ここで、前ユニット体121の基板収容凹部123は、枠状装飾体25における後面突壁71(図5参照)の内周側に少なくとも一部が位置するように配設されている。そして、基板収容凹部123の左側壁(側方照射部)123aから枠状装飾体25の窓口25a側(左方)へ向けて照射された光が、第3台板部67の後面および特定装飾部材131の前面の間の空間に取り込まれるようになっている。すなわち、基板収容凹部123の左側壁123aから窓口25aに照射される第2発光部125bの光が、第3台板部67の後面と特定装飾部材131の前面との間の空間まで届き、特定装飾部材131の前面を明るく照らし得るよう構成されている。なお、基板収容凹部123の左側壁(側方照射部)123aから照射された光の一部は、下特別入賞部54の下ベース体B2に設けられた前記反射部材72によって更に反射され、動作位置に移動した上可動体102や下可動体112を左方から照射し得るように構成されている。
また、前ユニット体121には、図8に示すように、第1始動入賞口51aに入賞して遊技盤20の後面側へ導かれたパチンコ球を機外へ排出するための排出球通路35が設けられている。具体的には、排出球通路35として、第1始動排出球通路35aと、第2始動入賞口52aに入賞して遊技盤20の後面側へ導かれたパチンコ球を機外へ排出するための第2始動排出球通路35bと、上特別入賞口53aに入賞して上入賞通路53cおよび横断部37を通過したパチンコ球を機外へ排出するための上特別排出球通路35cと、下特別入賞口54aに入賞して下入賞通路54cおよび特定入球通路54dの何れかを通過したパチンコ球を機外へ排出するための下特別排出球通路35dと、普通入賞口56a,57aに入賞して遊技盤20の後面側へ導かれたパチンコ球を機外へ排出するための複数の普通排出球通路35eとが設けられている。各排出球通路35は、後板部124と一体的または別体として設けられている。そして、前ユニット体121には、白色半透明の合成樹脂材からなるカバー部材127が、第1始動排出球通路35a、下特別排出球通路35dおよび複数の普通排出球通路35eの前方を覆うように設けられている。このカバー部材127には、普通排出球通路35eの入口と連通するよう前ユニット体121に取り付けられて前方へ突出する複数の第2普通入賞部57を挿通するための複数の通孔127aが形成されている。
(実施例の作用)
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用について説明する。
実施例のパチンコ機10は、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節して図示しない球発射装置によるパチンコ球の発射強度を強弱変化させることで、遊技領域21の適宜位置にパチンコ球を打ち出して遊技を行う。ここで、遊技者が操作レバー16aを大きく回動させてパチンコ球を強く発射すると、打出口31から遊技領域21内へ放出されるパチンコ球はガイド部27(外レール22b)に沿って飛翔経路Hを庇状部61の頂部61Tよりも右側(緩衝部材24側)に至るように飛翔し、パチンコ球が1個のみ通過可能な通路幅に設けられた第2流下領域21bを流下して、入球口51a,52a,53a,54a,55a,56a,57aに入球することなくアウト口23から機外へ向けて排出される。このため、遊技者は、発射したパチンコ球が飛翔経路Hの途中で勢いを失って庇状部61の頂部61Tよりも左側(打出口31側)で落下するように操作レバー16aの回動量を調節する。すなわち、遊技者は、第1流下領域21aの上流領域(打出し領域90)にパチンコ球を打ち出す遊技形態で遊技を行う。
打出口31から放出されたパチンコ球が飛翔経路Hを飛翔する途中で勢いを失って第1突部91の上面91a上に落下すると、該パチンコ球は上面91aとの接触によって減勢された後、当該上面91aに沿って転動して庇状部61の第1転動面75へ誘導される。ここで、第1突部91の上面91aの下流端から放出されたパチンコ球は第1転動面75に衝突して更に減勢された後に、庇状部61と突部91,92,93との間の庇側流路R1を流下して(第1〜第4転動面75,76,77,78を転動して)、第1流下領域21aの下流側へ向かう。上特別用開閉部材53bが閉鎖位置にある場合は、第1転動面75および第2転動面76を転動したパチンコ球が上特別用開閉部材53bの左側面により形成される第3転動面77を第4転動面78へ向けて転動する。また、上特別用開閉部材53bが開放位置にある場合は、第1転動面75および第2転動面76を転動したパチンコ球は上特別用開閉部材53bの右側面に受け止められて上特別入賞口53aに入賞する。なお、第2転動面76の下流端から放出されるパチンコ球が先行のパチンコ球と接触する等して上特別用開閉部材53bの上端よりも上側へ向かったとしても、上特別用開閉部材53bの上端と第2突部92の下面91cとはパチンコ球の直径以上に離間していることから、上特別用開閉部材53bの上端と第2突部92の下面91cとの間にパチンコ球が挟まって上特別用開閉部材53bが開放状態に保持されてしまうことはない。
また、打出口31から放出されたパチンコ球が飛翔経路Hを飛翔する途中で勢いを失って右側突部間流路R2へ向けて落下すると、該パチンコ球は減勢面部94の前側を通過することで当該減勢面部94と接触して減勢された後に、第1突部91の左面91dへ向けて落下して跳ね返って庇側流路R1に誘導されるか、第2突部92の上面92aへ向けて落下して該上面92aの傾斜に沿って庇側流路R1に誘導されるか、第1突部91および第2突部92に接触することなく庇側流路R1に落下する。右側突部間流路R2の下方位置において庇側流路R1が広く形成されており、上特別入賞口53aを開閉する上特別用開閉部材53bの動作領域が確保されている。ここで、第2突部92の右端は、上特別入賞口53aに対して左側へ開放した状態の上特別用開閉部材53bの上端よりも右側に位置していることから、第2突部92の上面92aを転動した後に放出されたパチンコ球は、開放状態の上特別用開閉部材53bによって確実に受け止められて上特別入賞口53aに入賞する。また、第1突部91の左面91dは、上特別入賞口53aへ向けて左方へ傾斜する第2転動面76の下流端よりもやや右側で上下に延在していることから、第1突部91の左面91dと接触して跳ね返ったパチンコ球は開放状態の上特別用開閉部材53bによって直接受け止められるか、第2転動面76の下流端に接触して減勢された後に上特別用開閉部材53bに受け止められ、確実に上特別入賞口53aに入賞する。ここで、減勢面部94は、第3台板部67の外縁に沿って左右に延在し、右端が第1突部91に対してパチンコ球の直径以下の間隔で近接し、左端が第2突部92に対してパチンコ球の直径以下の間隔で近接していることから、右側突部間流路R2を通過して上特別用開閉部材53bに受け止められるパチンコ球は必ず減勢面部94の前側を通過することとなり、開放状態の上特別用開閉部材53b止められるパチンコ球を上流側で確実に減勢して、上特別用開閉部材53b等の破損を防止することができる。なお、上特別開閉部材53bが閉鎖位置にある状態では、上特別入賞部53の開閉規制手段によって開放変位が規制される。このため、第2突部92の上面92aの下流端から放出されたパチンコ球との比較的強い接触によっても上特別用開閉部材53bが開放することはない。
打出口31から放出されたパチンコ球が飛翔経路Hを飛翔する途中で勢いを失って左側突部間流路R2へ向けて落下すると、該パチンコ球は第2突部92の左面92dへ向けて落下して跳ね返って庇側流路R1に誘導されるか、第3突部93の右面93bへ向けて落下して該右面93bの傾斜に沿って庇側流路R1に誘導されるか、第2突部92および第3突部93に接触することなく庇側流路R1に落下する。ここで、飛翔経路Hから第2突部92の左面92dへ向けて落下したパチンコ球は、該左面92dとの接触により減勢された後に、第3突部93の右面93bへ向けて跳ね返るか、第4転動面78へ落下する。また、飛翔経路Hから第3突部93の右面93bへ向けて落下したパチンコ球は、該右面93bとの接触により減勢された後に、第4転動面78へ落下する。なお、第3突部93の右面93bの傾斜上端部には逆流防止部94eが設けられており、第2突部92の左面92dに跳ね返ったパチンコ球が第3突部93の右面93bを傾斜上端側へ移動して飛翔経路H側へ戻るのを防いでいる。
すなわち、実施例のパチンコ機10は、打ち出し領域90に位置する突部(減勢部)91,92,93が、庇状部61(転動面75,76,77,78)に対してパチンコ球が通過可能な間隔で離間すると共に第3台板部67から前方へ突出するよう設けられている。第1突部91は、遊技盤20に交差する外周面に、第1流下領域21a(遊技領域21)の上流領域としての打出し領域90に打ち出されたパチンコ球と接触する接触面としての上面91aおよび左面91dを有しており、第2突部92は、遊技盤20に交差する外周面に、第1流下領域21a(遊技領域21)の上流領域としての打出し領域90に打ち出されたパチンコ球と接触する接触面としての上面92aおよび左面92dを有しており、第3突部93は、遊技盤20に交差する外周面に、第1流下領域21a(遊技領域21)の上流領域としての打出し領域90に打ち出されたパチンコ球と接触する接触面としての上面93a、右面93bおよび左面93dを有している。そして、接触面91a,91d,92a,92d,93a,93b,93dに接触することで減勢したパチンコ球を庇状部61(庇側流路R1)に誘導し得るよう構成されている。従って、パチンコ球を減勢するために打出し領域90に多数の遊技釘28を配設する必要がなくなり、遊技盤20全体として必要な遊技釘28の数を低減させることができる。
第1突部(減勢部)91の外周面は、接触面として、ガイド部27に対向すると共に打出口31から離間する側へ向けて下方傾斜する上面(第1の接触面)91aと、ガイド部27に対向すると共に打出口31に近接する側へ向けて下方傾斜する左面(第2の接触面)91dとを有すると共に、庇状部61の第1転動面75および第2転動面76に対してパチンコ球が通過可能な間隔をあけて対向する対向面としての下面91cを有している。また、第2突部(減勢部)92の外周面は、接触面として、ガイド部27に対向すると共に打出口31から離間する側へ向けて下方傾斜する上面(第1の接触面)92aと、ガイド部27に対向すると共に打出口31に近接する側へ向けて下方傾斜する左面(第2の接触面)92dとを有すると共に、庇状部61の第4転動面78に対してパチンコ球が通過可能な間隔をあけて対向する対向面としての下面92cを有している。更に、第3突部(減勢部)93の外周面は、接触面として、ガイド部27に対向すると共に打出口31から離間する側へ向けて下方傾斜する右面(第1の接触面)93bと、ガイド部27に対向すると共に打出口31に近接する側へ向けて下方傾斜する上面(第2の接触面)93aおよび左面(第2の接触面)93dとを有すると共に、庇状部61の第4転動面78に対してパチンコ球が通過可能な間隔をあけて対向する対向面としての下面93cを有している。すなわち、各突部91,92,93が右側へ傾斜する第1の接触面91a,92a,93bと左側へ傾斜する第2の接触面91d,92d,93a,93dとを有することにより、突部91,92,93の外周面に接触したパチンコ球の挙動を遊技者が予測し易くなり、突部91,92,93を利用してパチンコ球を適宜位置に導くことができる。また、各突部91,92,93の対向面91c,92c,93cを庇状部61と対向させることにより、接触面91a,91d,92a,92d,93a,93b,93dを有する各突部91,92,93を利用してパチンコ球の流路(庇側流路R1)を形成することができる。なお、複数の突部91,92,93は、配設位置の相違毎に適した形状で形成されて正面視での外形が相違するよう設けられており、配設位置の相違毎にパチンコ球を適した方向へ案内させることができる。
ここで、実施例のパチンコ機10は、遊技領域21の打出し領域90に打ち出されて第1突部91の上面91aまたは左面91dや第2突部92の上面92a等に接触することで減勢されたパチンコ球が、遊技領域21における第1突部91や第2突部92の位置より下流側(具体的には、庇側流路R1の上流部R1aや、右側突部間流路R2よりも下流側)に位置する上特別入賞口53aに入賞し得るよう構成されている。言い換えれば、第1突部91および第2突部92の一方(所定の減勢部)に接触して他方(他の減勢部)との間を通過したパチンコ球が入賞可能な上特別入賞口53aが、庇状部61に設けられている。すなわち、パチンコ球を突部91,92との接触により減勢した後に、庇状部61に設けた上特別入賞口53aに入賞させることができるから、パチンコ球を減勢するために打出し領域90に多数の遊技釘28を配設する必要がなくなり、遊技盤20の全体として必要な遊技釘28の数を低減させることができる。また、第1〜第3突部91,92,93とは別に、パチンコ球が前側を通過可能な減勢面部(別の減勢部)94が打出し領域90に位置するよう設けられて、該減勢面部94の前側を通過したパチンコ球が突部91,92の接触面91a,92aに接触し得るよう構成されている。すなわち、打出し領域90に導かれたパチンコ球が減勢面部94の前を通過して減勢された後に、突部91,92の接触面91a,92aに接触して更に減勢され得ることで、遊技球を確実に減勢することができる。
また、実施例のパチンコ機10は、遊技盤20の後側に配設されて機前方から視認可能な特定装飾部材(装飾部材)131を備えている。そして、特定装飾部材131は、打出し領域90を介して機前方から視認可能な前面(装飾面)を備え、機前方から見た場合に、遊技盤20および第3台板部67に跨る範囲で特定装飾部材131の前面が視認し得ると共に、突部91,92,93を介して特定装飾部材131の前面の一部が視認し得るよう構成されている。すなわち、遊技者の視線が向き易い打出し領域90を介して機前方から視認できるように、遊技盤20の後側に特定装飾部材131が配設されている。ここで、機前方から特定装飾部材131を見た場合に、透明な遊技盤20および透明な第3台板部67に跨る範囲で、装飾が施された前面が視認できるようにした。また、第3台板部67に突部91,92,93を設けてパチンコ球を減勢し得るようにしつつ、第3台板部67を介して特定装飾部材131の前面の一部が視認できるようにした。このように構成することで、遊技盤20を効果的に装飾することができ、遊技盤20の意匠性を高めることができる。更に、特定装飾部材131の前面は、打出し領域90の後方位置において、遊技盤20の後面、第3台板部67の後面および突部91,92,93に対して他の部材を介在させることなく対向するよう構成してあることで、特定装飾部材131の視認性を向上させることができる。
(変更例)
本発明は、前述の実施例に限定されず、以下の如く変更することも可能である。
(1) 実施例では、3つの減勢部(突部)を備えるよう構成したが、突部の数は1つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
(2) 実施例では、遊技領域のうち第1流下領域の上流領域を、遊技球が打ち出される打出し領域としたが、第2流下領域の上流領域を打出し領域として、該第2流下領域の打出し領域に位置するよう減勢部(突部)を台板部(第3台板部)に設けてもよい。
(3) 実施例では、複数の減勢部(第1〜第3突部)を遊技部材(枠状装飾体)の台板部(第3台板部)と一体的に形成したが、少なくとも1つの減勢部を別体として台板部に取り付ける構成としてもよい。
(4) 実施例では、複数の減勢部(第1〜第3突部)を遊技釘の外形よりも大きなブロック状に形成したが、少なくとも1つの減勢部を、遊技釘の外形と同等または遊技釘の外形より小さい突起状に形成してもよい。
(5) 実施例では、遊技球が前側を通過不可能な減勢部(突部)とは別に、遊技球が前側を通過可能な減勢部(減勢面部)を設け、該別の減勢部(減勢面部)により減勢した遊技球を減勢部(突部)との接触により更に減勢するよう構成したが、別の減勢部(減勢面部)を備えず、遊技球が前側を通過不可能な減勢部(突出部)のみ備える構成としてもよい。
(6) 実施例では、遊技球が前側を通過不可能な減勢部(突部)とは別に、遊技球が前側を通過可能な減勢部(減勢面部)を設け、該別の減勢部(減勢面部)を台板部(第3台板部)の外縁に沿って延在するよう設けることで、複数の減勢部(第1突部および第2突部)の間を通過する遊技球が必ず別の減勢部(減勢面部)の前を通過するよう構成したが、該別の減勢部(減勢面部)を台板部(第3台板部)の外縁と交差する方向に延在するように設けたり、円柱状や四角柱状の別の減勢部(減勢面部)を遊技球の直径以下の離間寸法で複数並ぶように設けたりすることで、複数の減勢部(第1突部および第2突部)の間を通過する遊技球が必ず別の減勢部(減勢面部)の前を通過するよう構成してもよい。なお、実施例では、右側突部間流路の入口に沿って延在するよう別の減勢部を設けたが、該別の減勢部を右側突部間流路の入口よりも台板部の外縁に近い側に設けるようにしてもよい。また、減勢部(第1突部)における第2の接触面(左面)に沿って上下に延在するよう別の減勢部(減勢面部)を設けることで、第2の接触面へ向けて落下する遊技球を別の減勢部で減勢するようにしてもよい。
(7) 実施例では、減勢部(突部)を正面視で多角形状となるように設けたが、減勢部を正面視で円形状や楕円形状となるよう設けてもよい。また、実施例では、各減勢部の外周面に、第1の接触面と、第2の接触面と、対向面とを夫々有する構成としたが、少なくとも1つの減勢部について、第1の接触面、第2の接触面および対向面のうち何れかを有しない構成としてもよい。例えば、台板部から前方へ突出すると共に打出口から離間する側へ下方傾斜する板状の減勢部とすることで、第2の接触面を有しない構成とすることができる。
(8) 実施例の枠状装飾体には、庇状部を台板部と一体に形成したが、庇状部を台板部に別体として取り付ける構成であってもよい。
(9) 実施例では、入賞通路から分岐する特定入球通路と、特定入球通路の入口を開閉する案内体と、案内体を第1姿勢および第2姿勢に切り替える切替えソレノイドとを、上下の特別入賞部のうち下特別入賞部のみに備えるように構成したが、上特別入賞部のみまたは上下の特別入賞部の両方に、特定入球通路、案内体、切替えソレノイドを備えるよう構成してもよい。
ここで、実施例では、案内体の位置を検出する位置検出センサ(案内体位置検出手段)を下特別入賞部に備えるようにしたが、位置検出センサを備える必要はない。また、上特別入賞部に特定入球通路、案内体、切替えソレノイドを備える場合も同様に、位置検出センサ(案内体位置検出手段)は備えるようにしてもよいし、備えなくてもよい。
なお、特定入球通路、案内体、切替えソレノイドを上特別入賞部に設ける場合には、実施例に係る下特別入賞部の構成を採用することができる。
(10) 実施例では、上特別入賞部、下特別入賞部、ゲート部、普通入賞部の各入球部を枠状装飾体(遊技部材)に備えるように構成したが、これらのうち少なくとも1つを備えない構成としてもよいし、別体として遊技盤に配設してもよい。
(11) 実施例では、打込み領域に位置する台板部の後面と、打込み領域を介して機前方から視認可能な装飾部材(特定装飾部材)の装飾面(前面)との間に、遊技盤の厚み範囲に対応する前後寸法の空間を設け、該空間に対して、窓口の右側に位置する基板収容凹部(前ユニット体)から照射される光が導入され得るように構成したが、台板部の後面と装飾部材の装飾面とを近接配置してもよい。
(12) 実施例では、右側突部間流路の出口が上特別用開閉部材の動作範囲に上方から臨むようにして、第2突部における第1の接触面(上面)を転動した遊技球が開放状態の上特別用開閉部材により確実に受け止められるように構成したが、第2突部における第1の接触面(上面)を転動した遊技球の一部のみが開放状態の上特別用開閉部材により受け止められ得るように構成してもよい。
(13) 実施例では、遊技機としてパチンコ機を例に挙げて説明したが、遊技球を使用して遊技を行う雀球遊技機やアレンジボール機等の他の遊技機であってもよい。
20 遊技盤
21 遊技領域
25 枠状装飾体(遊技部材)
27 ガイド部
28 遊技釘
53a 上特別入賞口(入球口)
53b 上特別用開閉部材(開閉部材)
54a 下特別入賞口(入球口)
54b 下特別用開閉部材(開閉部材)
54c 下入賞通路(入球通路)
54d 特定入球通路
54e 案内体(可変部材)
61 庇状部
67 第3台板部(台板部)
82 演出制御基板(制御手段)
91 第1突部(減勢部)
91a 上面(外周面、接触面)
91b 右面(外周面)
91c 下面(外周面)
91d 左面(外周面、接触面)
92 第2突部(減勢部)
92a 上面(外周面、接触面)
92b 右面(外周面)
92c 下面(外周面)
92d 左面(外周面、接触面)
93 第3突部(減勢部)
93a 上面(外周面、接触面)
93b 右面(外周面、接触面)
93c 下面(外周面)
93d 左面(外周面、接触面)
94 減勢面部(減勢面)
131 特定装飾部材(装飾部材)
R1 庇側流路(流路)

Claims (2)

  1. 遊技球が流下する遊技領域が前面側に形成される透明な遊技盤と、前記遊技領域を画成するガイド部と、前記ガイド部から離間して位置するよう前記遊技盤に配設された遊技部材とを備え、前記遊技盤の前面に配設された複数の遊技釘が前記遊技領域に位置するよう構成された遊技機において、
    前記遊技部材は、
    前記遊技領域を流下する遊技球の流下方向を規制可能な庇状部と、
    前記遊技盤の前面に支持されると共に、前記庇状部から前記ガイド部側へ向けて延在して遊技球が前側を移動し得るよう設けられた台板部と、
    前記遊技領域において遊技球が打ち出される打出し領域に位置すると共に前記ガイド部に沿う方向に互いに離間するよう前記台板部に設けられた複数の減勢部とを備え、
    前記減勢部は、前記庇状部に対して遊技球が通過可能な間隔で離間すると共に前記台板部から前方へ突出するよう設けられ、前記遊技盤に交差する外周面に、前記遊技領域の打出し領域に打ち出された遊技球と接触する接触面を有し、
    前記台板部の外縁部に位置して前側を通過する遊技球を減勢し得る減勢面が、前記複数の減勢部と前記ガイド部との間で当該ガイド部に略沿う方向に延在して、該減勢部に対して遊技球の直径以下の離間寸法で近接し、
    前記減勢面の前側を通過した遊技球が前記減勢部の接触面に接触し得るよう構成されると共に、前記減勢面および前記減勢部との接触により減勢された遊技球が、前記遊技領域における前記減勢部の位置より下流側に位置する入球口に入球し得るよう構成され
    前記入球口を開閉する開閉部材と、
    前記遊技盤の後側に配設されて機前方から視認可能な装飾部材と、
    前記装飾部材を点灯制御可能な制御手段とを備え、
    前記装飾部材は、前記入球口の開放状態に対応する期間に点灯するよう前記制御手段に制御されて、当該入球口の開放状態を報知すると共に、その装飾面の一部が前記開閉部材の移動軌跡の後方に重なるよう配設された
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 記入球口に連通する入球通路と、前記入球通路の途中から分岐する特定入球通路と、前記入球通路から前記特定入球通路へ向けた遊技球の移動を阻害する第1姿勢および許容する第2姿勢に変位可能な可変部材とを備え、
    前記入球通路は、前記特定入球通路との分岐位置よりも上流側が、蛇行状かつ遊技球が複数同時に通過し得ない通路幅に形成され、
    前記可変部材は、前記開閉部材の開放と同時に第1姿勢から第2姿勢に変位して、前記入球口に入球した遊技球が前記特定入球通路の入口に到達するのに必要な最短時間より長い時間の経過後に第1姿勢に復帰する第1の動作を、所定の当り遊技における特定回数目のラウンド遊技の開始を契機として実行可能に構成されると共に、前記開閉部材の開放と同時に第1姿勢から第2姿勢に変位して、前記最短時間より短い時間の経過後に第1姿勢に復帰する第2の動作を、他の当り遊技における特定回数目のラウンド遊技の開始を契機として実行可能に構成された請求項1記載の遊技機。
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