JP5445857B2 - 遊技機 - Google Patents
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そこで本発明は、前述した従来の技術に係る遊技機に内在する前記問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、遊技盤に球排出用の球通路を設けつつ、可動部材の配置の自由度を向上し得る遊技機を提供することを目的とする。
遊技球が流下する遊技領域(18a)が画成された遊技盤(17)と、前記遊技領域(18a)を流下する遊技球が通入可能な入賞口(29a)を有する入賞装置(29)と、前記入賞装置(29)に設けられ、前記入賞口(29a)を開閉可能な開閉部材(29b)と、前記遊技盤(17)に設けられ、駆動手段(50)の駆動により第1位置および第2位置の間を動作される可動部材(44)と、前記駆動手段(50)を駆動制御する制御手段(31)とを備えた遊技機において、
前記入賞装置(29)の入賞口(29a)に連通するよう設けられた第1の球排出通路(41)と、
前記可動部材(44)に設けられ、該可動部材(44)が第1位置に保持された状態で前記第1の球排出通路(41)の下流端部に連通し、該第1の球排出通路(41)を介して流入した遊技球を前記遊技盤(17)の外部へ排出する第2の球排出通路(69)とを備え、
前記開閉部材(29b)が前記入賞口(29a)を開放した状態では、前記可動部材(44)を前記第1位置に保持して前記第2の球排出通路(69)を前記入賞口(29a)に連通させるよう前記制御手段(31)が駆動手段(50)を駆動制御し、該開閉部材(29b)が入賞口(29a)を閉鎖した状態では、該制御手段(31)の制御に基づいて可動部材(44)が第1位置から第2位置へ移動されるよう構成されると共に、
前記第1の球排出通路(41)内を遊技球が通過可能な許容位置および該第1の球排出通路(41)の遊技球の通過を規制する規制位置に変位可能な球通出切替手段(73)が設けられ、
前記可動部材(44)が第1位置にある状態では、前記球通出切替手段(73)が許容位置に保持され、該可動部材(44)を第1位置から第2位置に移動した際に、該球通出切替手段(73)が規制位置に変位されて遊技球の通過を規制するよう構成されたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、入賞装置の入賞口に連通する第1の球排出通路に連通可能な第2の球排出通路を可動部材に設けることで、入賞装置の入賞口に入賞した遊技球を排出する通路との関係で可動部材の配置位置が制限されることはなく、該可動部材の配置の自由度が格段に向上する。また、入賞装置の入賞口を開閉部材が開放した状態では、第2の球排出通路が第1の球排出通路に連通する第1位置に可動部材が保持されるから、入賞口に入賞した遊技球を遊技盤の外部へ確実に排出することができる。
更に、第1の球排出通路内における遊技球の通過を許容する許容位置および該第1の球排出通路の遊技球の通過を規制する規制位置に変位可能な球通出切替手段を設けて、可動部材が第1位置にある状態では球通出切替手段を許容位置に保持する一方で、当該可動部材を第1位置から第2位置に移動した際には球通出切替手段を規制位置に変位して遊技球の通過を規制するから、開閉部材の開放時に入賞口に入賞した遊技球が第1の球排出通路内に滞留したまま可動部材が動作されても、第2の球排出通路が連通しない状態で第1の球排出通路を遊技球が通出するのを防止でき、入賞口に入賞した遊技球を遊技盤の外部へ確実に排出することが可能となる。
遊技球が流下する遊技領域(18a)が画成された遊技盤(17)と、前記遊技領域(18a)を流下する遊技球が通入可能な入賞口(29a)を有する入賞装置(29)と、前記入賞装置(29)に設けられ、前記入賞口(29a)を開閉可能な開閉部材(29b)と、前記遊技盤(17)に設けられ、駆動手段(50)の駆動により第1位置および第2位置の間を動作される可動部材(44)と、前記駆動手段(50)を駆動制御する制御手段(31)とを備えた遊技機において、
前記入賞装置(29)の入賞口(29a)に連通するよう設けられた第1の球排出通路(41)と、
前記可動部材(44)に設けられ、該可動部材(44)が第1位置に保持された状態で前記第1の球排出通路(41)の下流端部に連通し、該第1の球排出通路(41)を介して流入した遊技球を前記遊技盤(17)の外部へ排出する第2の球排出通路(69)とを備え、
前記開閉部材(29b)が前記入賞口(29a)を開放した状態では、前記可動部材(44)を前記第1位置に保持して前記第2の球排出通路(69)を前記入賞口(29a)に連通させるよう前記制御手段(31)が駆動手段(50)を駆動制御し、該開閉部材(29b)が入賞口(29a)を閉鎖した状態では、該制御手段(31)の制御に基づいて可動部材(44)が第1位置から第2位置へ移動されるよう構成されると共に、
前記入賞装置(29)の入賞口(29a)に通入した遊技球を検出する第1の球検出手段(80)と、前記第1の球排出通路(41)を通出した遊技球を検出する第2の球検出手段(81)とを備え、
前記第2の球検出手段(81)が検出した遊技球数が前記第1の球検出手段(80)が検出した遊技球数に一致した場合に、前記制御手段(31)の制御に基づいて前記可動部材(44)が第1位置から第2位置へ動作するよう構成され、該第2の球検出手段(81)が検出した遊技球数が第1の球検出手段(80)が検出した遊技球数に一致しない場合には、該可動部材(44)を第1位置に保持するよう制御手段(31)が駆動制御するよう構成されたことを特徴とする。
請求項2の発明によれば、入賞装置の入賞口に連通する第1の球排出通路に連通可能な第2の球排出通路を可動部材に設けることで、入賞装置の入賞口に入賞した遊技球を排出する通路との関係で可動部材の配置位置が制限されることはなく、該可動部材の配置の自由度が格段に向上する。また、入賞装置の入賞口を開閉部材が開放した状態では、第2の球排出通路が第1の球排出通路に連通する第1位置に可動部材が保持されるから、入賞口に入賞した遊技球を遊技盤の外部へ確実に排出することができる。
更に、第1の球検出手段が検出した入賞装置の入賞口に通入した遊技球数と、第2の球検出手段が検出した第1の球排出通路を通出した遊技球数とが一致する場合に、可動部材が第1位置から第2位置への動作が許容され、該第1の球検出手段が検出した遊技球数と第2の球検出手段が検出した遊技球数とが一致しない場合には、該可動部材を第1位置に保持するから、開閉部材の開放時に入賞口に入賞した遊技球が第1の球排出通路内に滞留したまま可動部材が動作されるのを防止して、入賞口に入賞した遊技球を遊技盤の外部へ確実に排出することが可能となる。
前記可動部材(44)が第1位置にある状態では、前記球通出切替手段(73)が許容位置に保持され、該可動部材(44)を第1位置から第2位置に移動した際に、該球通出切替手段(73)が規制位置に変位されて遊技球の通過を規制するよう構成されたことを要旨とする。
請求項3の発明によれば、第1の球排出通路内における遊技球の通過を許容する許容位置および該第1の球排出通路の遊技球の通過を規制する規制位置に変位可能な球通出切替手段を設けて、可動部材が第1位置にある状態では球通出切替手段を許容位置に保持する一方で、当該可動部材を第1位置から第2位置に移動した際には球通出切替手段を規制位置に変位して遊技球の通過を規制するから、開閉部材の開放時に入賞口に入賞した遊技球が第1の球排出通路内に滞留したまま可動部材が動作されても、第2の球排出通路が連通しない状態で第1の球排出通路を遊技球が通出するのを防止でき、入賞口に入賞した遊技球を遊技盤の外部へ確実に排出することが可能となる。
請求項4の発明によれば、前記可動部材を保持手段により第1位置に保持するよう構成したから、遊技機に振動等が作用しても可動部材が第1位置から位置ズレするのを防止でき、入賞口に入賞した遊技球を遊技盤の外部へ確実に排出することが可能となる。
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤17(図2参照)が着脱可能に保持された本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組付けられて、該遊技盤17の裏側に対して、各種図柄を変動表示可能な図柄表示装置13が着脱し得るよう配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤17を透視保護するガラス板を備えた装飾枠としての前枠14が開閉可能に組付けられると共に、該前枠14の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組付けられる。なお、実施例では、前記前枠14の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿16が一体的に組付けられており、前枠14の開閉に合わせて上球受け皿16も一体的に開閉するよう構成される。また、前記中枠12の裏側には、遊技に供されたパチンコ球を遊技店側に設けた球回収設備に排出する球回収部(図示せず)が設けられている。
前記中枠12に配設される前記遊技盤17は、図2,図3,図4または図5に示すように、前面(盤面)にパチンコ球が流下可能な遊技領域18aが画成され、合板等の木製からなる平板状の板部材18と、該板部材18の裏面に組付けられて前記図柄表示装置13が着脱可能に配設されると共に、後述する可動演出装置36や各種発光装置37等の遊技部品が配設される合成樹脂材で形成された裏ユニット19とから構成され、該裏ユニット19に形成された前後に開口する開口部19aを介して図柄表示装置13の表示部を前面側から視認し得るよう構成されている。裏ユニット19に形成される開口部19aは、図4や図5に示す如く、該裏ユニット19の上下および左右幅の大部分が開口する大型の開口部である。ここで、前記板部材18および裏ユニット19は、外郭形状が略整合する大きさおよび形状に形成されて、該板部材18と裏ユニット19とを組付けた状態で板部材18の裏面を裏ユニット19で全面的に覆うよう構成される。
図2に示すように、前記板部材18の前面には、円弧状に形成した案内レール20が配設されると共に、該案内レール20の右方位置に、左端縁が右方に凹む円弧状に形成した第1盤面飾り部材21が配設されている。そして、前記案内レール20および第1盤面飾り部材21により前記遊技領域18aが略円形状に画成され、該遊技領域18aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が遊技領域18a内に打ち出されて、該遊技領域18a内をパチンコ球が流下して遊技が行なわれるようになっている。なお、打球発射装置から発射されたパチンコ球は、板部材18の下側から左側に案内レール20で案内されて、遊技領域18aの左上部に打ち出される。また、前記板部材18の遊技領域18a内には、多数の遊技釘が植設されており、該遊技領域18aを流下するパチンコ球は、遊技釘との接触により流下方向が不規則に変更させられるよう構成してある。なお、板部材18の盤面には、前記案内レール20の左方(遊技領域18aの外側)の上下位置に第2盤面飾り部材22が夫々が配設されている。
前記板部材18には、図3に示す如く、前後に貫通する貫通孔18bが形成されており、該貫通孔18bに対して前後に開口する枠状の装飾部材(所謂センター役物)26が嵌め込まれるようにして着脱自在に配設される。そして、前記裏ユニット19の開口部19aから臨む前記図柄表示装置13の表示部は、装飾部材26における前後に開口する窓口26aを介して板部材18(遊技盤17)の前側に露出して、該図柄表示装置13の表示部で展開される図柄変動演出を前側から視認し得るようになっている。
図2に示すように、前記装飾部材26の上部位置には、前記図柄表示装置13での図柄の変動結果に応じて入賞口29aが開放することで前記遊技領域18aを流下するパチンコ球が入賞可能な第2の特別入賞装置(入賞装置)29が設けられている。第2の特別入賞装置29は、前記装飾部材26の上部位置に、左方向に開口するよう開設された入賞口29aをフラップ状の開閉部材29bにより閉鎖するよう構成されており、該開閉部材29bが左方向に傾倒することで、該入賞口29aが遊技領域18a内に開口するようになっている。この入賞口29aには、後述する第1球通路部38の一端が接続される。
前記裏ユニット19は、図4,図5に示すように、前方に開口する矩形箱状に形成された箱状本体32と、該箱状本体32の開口前端部に形成されて当該箱状本体32の開口外側へ延出し、前記板部材18の裏面に当接する取付部33とから構成される。箱状本体32は、前記板部材18に対向する矩形板状に形成された対向面部34と、該対向面部34における上下左右の各縁部から前方に延出する画壁部35とから前方に開口するよう形成されて、各画壁部35の前端部から箱状本体32の開口外側へ向けて延出するよう前記取付部33が形成されている。そして、取付部33の前面を板部材18の裏面に当接した状態で、ネジを介して板部材18に裏ユニット19が着脱自在に固定される。
前記装飾部材26の内周端縁(開口上縁部)、すなわち前記庇状部26bの内側には、右端(上流端部)が前記第2の特別入賞装置29の入賞口29aに連通する第1球通路部38が左右方向に延在するよう配設されている。第1球通路部38は、左端に向けて下方傾斜するように延在し(図2参照)、前記板部材18の後端より後側に臨む左端部において後側に向けて第1接続口38aが開口するよう構成される(図3参照)。また、前記裏ユニット19における左対向面部34cには、図5に示す如く、前記可動演出装置36の配設位置より上側に、第1球通路部38の第1接続口38aに第2接続口39aを連通する状態で第2球通路部39が配設される。実施例では、第1球通路部38および第2球通路部39から第1の球排出通路部材40が構成され、該第1の球排出通路部材40によって、前記第2の特別入賞装置29の入賞口29aと、可動演出装置36に形成される後述の第2の球排出通路69とを連通する第1の球排出通路41が画成される。
前記裏ユニット19の左対向面部34cに配設される前記可動演出装置36は、図5または図17に示す如く、左対向面部34cに対して左右方向に揺動可能に配設された可動部材44と、該可動部材44を揺動するよう駆動する駆動機構45とを備え、駆動機構45によって可動部材44は、前記図柄表示装置13における表示部の前側から退避する第1位置(図5)と表示部の前側に臨む第2位置(図16,図17)との間を揺動するよう構成される。実施例では、可動部材44は、通常時には裏ユニット19の左開口端に沿って上下方向に延在する姿勢となる第1位置に保持され、第1位置において可動部材44の前側には前記板部材18および装飾部材26が位置するよう構成され、該板部材18および装飾部材26で可動部材44の全体が覆われて隠れるようになっている。そして、可動部材44が第1位置から第2位置に移動することで、装飾部材26の窓口26aの左端縁部から図柄表示装置13における表示部の前側に現われるよう構成される。
前記左対向面部34cの下端部側に、前記可動部材44を揺動可能に支持する支持部材46が配設される。支持部材46は、前記裏ユニット19の左対向面部34cに取付けられる取付ベース体47と、該取付ベース体47の前面側に取付けられるカバー体48とから構成されている。図8,図9,図12または図13に示す如く、取付ベース体47は、平板状に形成された本体壁47aの外周縁部に前方に向けて側壁47bを突設した前方に開口する箱状に形成されると共に、カバー体48は平板状に形成され、取付ベース体47における側壁47bの前端にカバー体48を当接して取付けることで、取付ベース体47とカバー体48との間に収容空間が画成され、該収容空間に可動部材44の後述する可動基部55が回動可能に収容される。なお、取付ベース体47における本体壁47aの上側の周縁部は側壁47bが所定範囲で切欠かれており、該切欠部分とカバー体48との間に開口部46aが形成され、該開口部46aを介して可動部材44が収容空間から外方に延出するよう構成される。
前記可動部材44は、図8,図9,図14または図15に示す如く、略長方形状に形成されたベース部54における長手方向一端部(下端部)に可動基部55が配設され、該可動基部55に穿設した貫通孔55aに前記支持部材46の支持軸49が挿通されて、当該可動部材44は支持軸49を中心として左右方向に揺動可能に構成される。なお、可動基部55が支持軸49で支持された状態で、前記ベース部54が支持部材46に設けた開口部46aから外方(上方)に延出している。可動基部55の外周縁には、前記支持部材46の従動ギヤ51に噛合するギヤ部55bが、貫通孔55aを中心とする所定角度範囲で円弧状に形成されている。また可動基部55には、貫通孔55aを中心とする所定角度範囲で円弧孔55cが形成されており、該円弧孔55cに、支持部材46に設けた前記案内突部47cが挿通される。すなわち、前記駆動モータ50を駆動して駆動ギヤ50aを正転および逆転方向に回転することで、可動基部55(可動部材44)は前記支持軸49を中心として左右方向に揺動し、このとき案内突部47cに沿って円弧孔55cが移動することで可動基部55が安定して移動するよう案内される。なお、可動基部(可動部材44)の揺動範囲は、円弧孔55cの周方向長さによって規定され、案内突部47cが円弧孔55cの周方向の端縁に当接することで、それ以上の移動が規制されるようになっている。
前記ベース部54の前面には、図14および図15に示す如く、後述する作動軸66を回転可能に保持する保持部材56が配設されると共に、該保持部材56の前面に、前面に複数のLED57aを実装した発光基板57が配設される。またベース部54の前側には、保持部材56および発光基板57を覆う光透過性を有する合成樹脂材により形状された光透過装飾体58が配設される。この光透過装飾体58は、略矩形状に形成された前覆部59と、該前覆部59の右側縁(可動部材44の第1位置において窓口側の縁)から後方に突出する側覆部60とから基本的に構成され、前覆部59における発光基板57の前側に臨む部位には光拡散加工が施された光拡散部59aが設けられ、前側から発光基板57を視認困難にして、見栄えの低下を防止するようにしてある。また前覆部59には、左右両側に、上端から下方に凹む凹部59b,59bが形成されている。更に、ベース部54には、光透過装飾体58の下端部を外側から囲むように非光透過性の下部装飾体61が配設されている。
前記ベース部54の前面側には、該ベース部54の長手方向に移動可能に可動部62が配設されている。この可動部62は、図14および図15に示す如く、平板状に形成された前面板62aにおける上端縁に後方に延出するよう上壁62bを形成すると共に、該前面板62aの左右両端縁に後方に延出するよう側壁62c,62cを形成することで、後方および下方に開放する箱状に形成されたものであって、該可動部62によって前記光透過装飾体58を前側から覆い得るよう構成される。前記上壁62bおよび左側(可動部材44の第1位置側)の側壁62cには、後述する第2の球排出通路部材70の上端部側に対応する位置に、可動部62の後端から前側に切欠かれた切欠部62dが形成され、該第2の球排出通路部材70に画成されて上方に開口する後述の球入口69aが上壁62bで塞がれることがないようにしてある。
前記ベース部54に配設した前記保持部材56に、上下方向(ベース部54の長手方向)に延在する作動軸66が回転可能に保持されている。この作動軸66の下端部(一端部)には、前記取付ベース体47に設けた弧状ラック部52に噛合する下歯車66aが一体に回転するよう配設されると共に、該作動軸66の上端部(他端部)には、上かさ歯車66bが一体に回転するよう配設されている。前記光透過装飾体58の前覆部59の裏面には、前記光拡散部59aから外れた上側に、前記上かさ歯車66bと噛合するかさ歯車部67aおよび平歯車部67bを一体に設けた複合歯車67および該複合歯車67における平歯車部67bに噛合する作動歯車68が回転可能に配設される。作動歯車68は、光透過装飾体58における側覆部60が設けられていない側である左側縁に偏って配設されている。また可動部62に配設されて光透過装飾体58における前覆部59の後側に臨む前記左レール体64には、右レール体65を向く右側面にラック部64bが上下方向に設けられ(図14参照)、該ラック部64bが前記作動歯車68に噛合している。
前記可動部材44におけるベース部54の裏面には、上下方向に延在する第2の球排出通路69を画成する第2の球排出通路部材70が配設されている。第2の球排出通路部材70は、図10および図11に示す如く、ベース部54の裏面側に位置する第1部材71と、該第1部材71に後側から配設される第2部材72とから構成され、両部材71,72間に、上下方向に延在する第2の球排出通路69が画成される。第1部材71は、平板状に形成された第1板部71aの裏面に、左右方向に離間して左リブ71bおよび右リブ71cが上下方向に延在するように形成されている。また第2部材72は、平板状に形成された第2板部72aの前面に、左右方向に離間して左側壁部72bおよび右側壁部72cが上下方向に延在するように形成されている。第1部材71における左右のリブ71b,71cと、第2部材72における左右の側壁部72b,72cとは、前後の関係で対称に形成されており、第1部材71における左右のリブ71b,71cに第2部材72における左右の側壁部72b,72cの延出端を当接した状態で両部材71,72を組付けることで、上端部および下端部において開口する第2の球排出通路69が画成される。なお、第2の球排出通路69は、図5に示すように左右方向に屈曲するよう形成されて、該第2の球排出通路69を流下するパチンコ球の勢いを弱め得るようになっている。
前記第1の球排出通路部材40を構成する第2球通路部39には、第1の球排出通路部材40により画成される第1の球排出通路41における球出口41aからのパチンコ球の通出を許容および規制する球通出切替手段73が配設されている。球通出切替手段73は、図20,図21,図22および図23に示す如く、第2球通路部39における左側面(可動部材44の第1位置側)に取付けられる取付部73aと、該取付部73aの下端に折曲形成されて球出口41aからのパチンコ球の通出を規制可能な規制部73bと、規制部73bの下面に突設された操作部73cとから基本的に構成される。規制部73bは、該球通出切替手段73の自由状態では、前記球出口41a内に先端が突出して第1の球排出通路41からのパチンコ球の通出を規制する規制位置に臨むと共に、操作部73cは、前記可動部材44の第2位置から第1位置への移動時における前記可動部62の移動軌道上に臨むよう構成される。すなわち、可動部材44が第2位置から第1位置へ移動する際に、可動部62が操作部73cを押すことで、規制部73bが球出口41aから退避して第1の球排出通路41からのパチンコ球の通出を許容する許容位置に変位するよう構成され、この状態で第1の球排出通路41から第2の球排出通路69へのパチンコ球の通出が許容される。
前記支持部材46の裏側には、前記第2の球排出通路69の球出口69bに連通可能な第3の球排出通路74を画成する第3の球排出通路部材75が配設される。図12および図13に示す如く、第3の球排出通路部材75は、支持部材46における前記取付ベース体47の裏面側に位置する第1通路部材75aと、該第1通路部材75aに後側から配設される第2通路部材75bとから構成され、両通路部材75a,75b間に、パチンコ球を通過可能な第3の球排出通路74が画成される。第3の球排出通路部材75における支持部材46の左上端部において画成されて上方に開口する第3の球排出通路74の球入口74aは、前記可動部材44の第1位置において前記第2の球排出通路69の球出口69bに連通可能な位置に臨むよう位置決めされており(図6参照)、該球出口69bから通出するパチンコ球を球入口74aから第3の球排出通路74に受入れるよう構成される。また第3の球排出通路部材75における支持部材46の右下端部に画成されて下方に開口する第3の球排出通路74の球出口74bは、前記裏ユニット19の下対向面部34bに配設された後述する第4の球排出通路部材76で画成された第4の球排出通路77の球入口77aに連通している。なお、第3の球排出通路74は、球入口74aから下方に所定長さ延在した後に右方に向けて下方傾斜するように斜めに延在し、更に右端部で前方に屈曲した後に下方に開口する球出口74bに至る経路で形成されている。また、第3の球排出通路74における球入口74aから下方に延在する部分の前側は、前記取付ベース体47で塞がれるようになっている。
前記裏ユニット19における下対向面部34bには、図4および図5に示す如く、該下対向面部34bとの間に第4の球排出通路77を画成する第4の球排出通路部材76が前側から配設されている。第4の球排出通路部材76の上端部には、前記第4の球排出通路77の球入口77aが上方に開口し、該球入口77aが第3の球排出通路74の球出口74bと連通するよう構成される。また第4の球排出通路部材76の下端部には、第4の球排出通路77の球出口77bが下方に開口し、第4の球排出通路77を流通したパチンコ球は、該球出口77bから遊技盤17の外部(球回収部)に排出されるよう構成される。なお、第4の球排出通路部材76は、下対向面部34bに対する平板状の取付板の前面に、第4の球排出通路77を画成する壁部を突設したものであって、裏ユニット19の前側に前記板部材18を配設することで、第4の球排出通路77の前面が塞がれるようになっている。
前記可動部材44に配設される前記第2の球排出通路部材70における第2部材72には、左端部側に永久磁石(磁石)78が配設される。また、前記裏ユニット19における左対向面部34cには、可動部材44が第1位置に至った際に、前記永久磁石78と対向する部位に臨むようにして金属板等からなる磁着部材79が配設されており、可動部材44が第2位置から第1位置に移動した際には、永久磁石78が磁着部材79に磁着して、可動部材44を第1位置に保持し得るよう構成してある。すなわち、実施例では永久磁石78と磁着部材79とから、可動部材44を第1位置に保持する保持手段が構成される。なお、可動部材44側に金属板等からなる磁着部材を配設すると共に裏ユニット19側に永久磁石を配設したり、可動部材44側および裏ユニット19側の両方に永久磁石を配設してもよく、両方を永久磁石とした場合は一方が磁着部材となる。実施例では、第2部材72に配設される永久磁石78は、前記可動部62が待機位置に臨む状態で前記左側の側壁62cで覆われる位置に臨んでいるが、該磁石78は、側壁62cを挟んで磁着部材79に近接した際に該磁着部材79に磁着し得る磁力に設定されている。
前記パチンコ機10を制御する前記制御手段31について、主に前記可動演出装置36を作動制御する関連構成のみについて説明する。制御手段31には、図24に示す如く、前記第2の特別入賞装置29における開閉部材29bを作動する駆動手段30、可動演出装置36の可動部材44を作動する駆動モータ50、可動部材44の第1位置を検出する位置検出センサ53が接続されている。
次に、前述した実施例に係るパチンコ機の作用につき説明する。
図25は、第1の別実施例に係るパチンコ機の要部を概略的に示すものであって、基本的な構成は前述した実施例と同一であるので、異なる部分についてのみ説明する。すなわち、図25に示す第1の別実施例では、前記第1の球排出通路41における上流部に、前記第2の特別入賞装置29の入賞口29aから第1の球排出通路41に通入したパチンコ球を検出する第1の球検出手段80が配設される。また、第3の球排出通路74の球入口74aより下流側に、該第3の球排出通路74に通入したパチンコ球を検出する第2の球検出手段81が配設される。第1の球検出手段80および第2の球検出手段81からの検出信号は、何れも制御手段31に出力されるようになっている。
図26は、第2の別実施例に係るパチンコ機の要部を概略的に示すものであって、基本的な構成は前述した第1の別実施例と同一であって、第2の球検出手段81の配設位置が異なっている。
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例では、遊技盤を木製の板部材と裏ユニットとから構成したが、アクリル等の透明な材料で形成した透明板と裏ユニットとから構成したものであってもよい。
(2) 実施例では、第1の球排出通路を第1球通路部と第2球通路部との2つの部材で画成するよう構成したが、1つの部材で第1の球排出通路を画成するものであってもよい。
(3) 実施例では、可動部材に設けた第2の球排出通路を、可動部材を回転可能に支持する支持部材に設けた第3の球排出通路を介して、裏ユニットに設けた第4の球排出通路に連通するよう構成したが、第2の球排出通路を第4の球排出通路に直接連通したり、第2の球排出通路から遊技盤の外部に直接パチンコ球を排出する構成を採用し得る。
(4) 実施例では、装飾部材の左上部に入賞口を有する入賞装置(第2の特別入賞装置)を設けると共に、該入賞口に通入したパチンコ球を遊技盤の外部に排出する第2の球排出通路を設けた可動部材を装飾部材の左側に配設したが、入賞口を有する入賞装置および第2の球排出通路を設けた可動部材の配設位置は任意に設定可能である。また、第1の球排出通路が連通する入賞口は、羽根部材を備える始動入賞装置における下側の始動入賞口等、開閉部材によって開閉される各種形態の入賞口を採用可能である。
(5) 実施例では、回転可能に支持した可動部材を駆動モータを備えた駆動機構により揺動するよう構成したが、駆動手段としてはソレノイド等のリニアアクチュエータを用いることができ、また可動部材を直線的に移動可能に配設し、該可動部材をモータやリニアアクチュエータを駆動源としてラック・ピニオン機構、その他の機構を用いて移動する構成を採用し得る。
(6) 実施例では、第1の球排出通路からのパチンコ球の通出を許容および規制する球通出切替手段を、可動部材によって直接作動するよう構成したが、該可動部材の位置を検知手段で検知し、該検知信号に基づいて駆動手段で球通出切替手段を許容位置と規制位置とに移動する構成を採用し得る。例えば、検知手段が可動部材の第1位置を検知している状態では球通出切替手段を許容位置に保持するように駆動手段を制御手段で制御し、可動部材が第1位置から第2位置に移動することで検知手段が可動部材の第1位置を検知しなくなった状態では、球通出切替手段を規制位置に移動するように駆動手段を制御手段で制御するよう構成する。
(7) 実施例では、第1の球排出通路からのパチンコ球の通出を規制する球通出切替手段を設けた場合で説明したが、該球通出切替手段を省略することができる。
(8) 第1の別実施例では、第2の球検出手段を第3の球排出通路の球入口より下流側に設けたが、該第2の球検出手段は、第2の球排出通路の球出口に対応する位置に設けてもよい。また、第2の別実施例では、第2の球検出手段を第1の球排出通路の球出口に対応する位置に設けたが、該第2の球検出手段は、第2の球排出通路の球入口に対応する位置に設けてもよい。
(9) 遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やパチンコ球を用いたスロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
〔付記1〕
前記可動部材(44)は、前記第2の球排出通路(69)が形成されたベース部(54)と、該ベース部(54)の前面側に設けられ、該第2の球排出通路(69)における前記第1の球排出通路(41)との連通口(69a)の開放方向に移動可能な可動部(62)とを備え、
前記可動部材(44)が第1位置にある状態では、前記可動部(62)が前記ベース部(54)の前面側に重なるよう位置し、該第1位置から第2位置に可動部材(44)を移動した際に、該可動部(62)が前記第2の球排出通路(69)における連通口(69a)の開放方向に移動するよう構成された請求項1〜4の何れか一項に記載の遊技機。
18a 遊技領域
29 第2の特別入賞装置(入賞装置)
29a 入賞口
29b 開閉部材
31 制御手段
41 第1の球排出通路
44 可動部材
50 駆動モータ(駆動手段)
69 第2の球排出通路
73 球通出切替手段
78 永久磁石(保持手段)
79 磁着部材(保持手段)
80 第1の球検出手段
81 第2の球検出手段
Claims (4)
- 遊技球が流下する遊技領域が画成された遊技盤と、前記遊技領域を流下する遊技球が通入可能な入賞口を有する入賞装置と、前記入賞装置に設けられ、前記入賞口を開閉可能な開閉部材と、前記遊技盤に設けられ、駆動手段の駆動により第1位置および第2位置の間を動作される可動部材と、前記駆動手段を駆動制御する制御手段とを備えた遊技機において、
前記入賞装置の入賞口に連通するよう設けられた第1の球排出通路と、
前記可動部材に設けられ、該可動部材が第1位置に保持された状態で前記第1の球排出通路の下流端部に連通し、該第1の球排出通路を介して流入した遊技球を前記遊技盤の外部へ排出する第2の球排出通路とを備え、
前記開閉部材が前記入賞口を開放した状態では、前記可動部材を前記第1位置に保持して前記第2の球排出通路を前記入賞口に連通させるよう前記制御手段が駆動手段を駆動制御し、該開閉部材が入賞口を閉鎖した状態では、該制御手段の制御に基づいて可動部材が第1位置から第2位置へ移動されるよう構成されると共に、
前記第1の球排出通路内を遊技球が通過可能な許容位置および該第1の球排出通路の遊技球の通過を規制する規制位置に変位可能な球通出切替手段が設けられ、
前記可動部材が第1位置にある状態では、前記球通出切替手段が許容位置に保持され、該可動部材を第1位置から第2位置に移動した際に、該球通出切替手段が規制位置に変位されて遊技球の通過を規制するよう構成された
ことを特徴とする遊技機。 - 遊技球が流下する遊技領域が画成された遊技盤と、前記遊技領域を流下する遊技球が通入可能な入賞口を有する入賞装置と、前記入賞装置に設けられ、前記入賞口を開閉可能な開閉部材と、前記遊技盤に設けられ、駆動手段の駆動により第1位置および第2位置の間を動作される可動部材と、前記駆動手段を駆動制御する制御手段とを備えた遊技機において、
前記入賞装置の入賞口に連通するよう設けられた第1の球排出通路と、
前記可動部材に設けられ、該可動部材が第1位置に保持された状態で前記第1の球排出通路の下流端部に連通し、該第1の球排出通路を介して流入した遊技球を前記遊技盤の外部へ排出する第2の球排出通路とを備え、
前記開閉部材が前記入賞口を開放した状態では、前記可動部材を前記第1位置に保持して前記第2の球排出通路を前記入賞口に連通させるよう前記制御手段が駆動手段を駆動制御し、該開閉部材が入賞口を閉鎖した状態では、該制御手段の制御に基づいて可動部材が第1位置から第2位置へ移動されるよう構成されると共に、
前記入賞装置の入賞口に通入した遊技球を検出する第1の球検出手段と、前記第1の球排出通路を通出した遊技球を検出する第2の球検出手段とを備え、
前記第2の球検出手段が検出した遊技球数が前記第1の球検出手段が検出した遊技球数に一致した場合に、前記制御手段の制御に基づいて前記可動部材が第1位置から第2位置へ動作するよう構成され、該第2の球検出手段が検出した遊技球数が第1の球検出手段が検出した遊技球数に一致しない場合には、該可動部材を第1位置に保持するよう制御手段が駆動制御するよう構成された
ことを特徴とする遊技機。 - 前記第1の球排出通路内を遊技球が通過可能な許容位置および該第1の球排出通路の遊技球の通過を規制する規制位置に変位可能な球通出切替手段が設けられ、
前記可動部材が第1位置にある状態では、前記球通出切替手段が許容位置に保持され、該可動部材を第1位置から第2位置に移動した際に、該球通出切替手段が規制位置に変位されて遊技球の通過を規制するよう構成された請求項2記載の遊技機。 - 前記可動部材を第1位置に保持する保持手段が設けられた請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
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