以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る遊技台(例えば、ぱちんこ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機ぱちんこ機100)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の他の実施例に係るぱちんこ機100の全体構成について説明する。なお、同図は、ぱちんこ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
ぱちんこ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにぱちんこ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、ぱちんこ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図2は、図1のぱちんこ機100を背面側から見た外観図である。
ぱちんこ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してぱちんこ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、ぱちんこ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、ぱちんこ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このぱちんこ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて進入部730から遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部(進入部730)に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、ぱちんこ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
また、演出装置206は、外レール202および内レール204によって囲まれた領域に設けられ、遊技盤200の表面に固定された台板736と、台板736に設けられた第一の構造体711および第二の構造体712と、演出装置206の上部において遊技者側に突出する庇部734と、第一の演出体(例えば、装飾図柄表示装置208(の一部))などにより構成された演出手段732(後に詳述する)を含んでいる。
第一の構造体711および第二の構造体712は、進入部730と庇部734の間に設けられる。ここで、進入部730とは、遊技領域124の上部の領域であり、外レール202、内レール204を通過した遊技球が遊技領域124に進入するまでの、遊技球の経路となりうる領域(複数の発射軌跡を含む領域)をいう。第一の構造体711は、第二の構造体712よりも進入部730に近い位置に設けられる。
第一の構造体711および第二の構造体712は、発射装置110から発射され、進入部730から進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する場合がある構造体である。なお、第一の構造体711および第二の構造体712は、樹脂成形による構造体であり、両者を「樹脂構造体710」と総称する場合がある。
つまり、発射装置110から打ち出された遊技球は、進入部730を通過し、打球方向変換部材236や遊技釘238等に加えて、第一の構造体711、第二の構造体712と接触する場合があり、これにより遊技球は進行方向を変えながら遊技領域124を下方に落下する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このぱちんこ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
ぱちんこ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、ぱちんこ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、ぱちんこ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にぱちんこ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、ぱちんこ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、各種演出データ等が記憶されたROM406が接続されている。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、ぱちんこ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、ぱちんこ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、ぱちんこ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、ぱちんこ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(c)を用いて、ぱちんこ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。同図(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。同図(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のぱちんこ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態のぱちんこ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
同図(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップSA01では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップSA03では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップSA05では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップSA03に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップSA07に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップSA03に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップSA05は繰り返し実行される。
ステップSA07では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップSA09では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップSA13)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップSA13に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップSA13に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップSA11に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、ぱちんこ機100を初期状態にすべくステップSA13に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップSA13に進む。
ステップSA11では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、ぱちんこ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップSA15内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップSA11では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップSB33において、第1副制御部400へ送信される。
ステップSA13では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップSA13)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップSB33において、第1副制御部400へ送信される。
ステップSA15では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップSB07でも更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップSA15の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップSB01では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップSB03では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップSB05では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップSB05では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップSB05では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップSB05では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップSB07およびステップSB09では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップSA15で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップSB11では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップSB13では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップSB15では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップSB17では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップSB03における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の、第1特図始動口230に対応した乱数値記憶用レジスタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の、第1特図始動口230に対応した乱数値カウンタ値記憶用レジスタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
ステップSB19では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップSB21では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)および外れ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップSB23に移行するようにしている。
ステップSB23では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップSB25)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図5(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第2はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、ぱちんこ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップSB27に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップSB27)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップSB25およびステップSB27における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップSB29)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップSB31)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップSB33では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップSB33では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップSB35では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してぱちんこ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップSB37では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップSB05において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップSB19)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップSB39では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSB43に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSB41に進む。
ステップSB41では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップSB01で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップSB43では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図8を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップSC01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSC01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSC03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSC05の処理に移行する。
ステップSC05では、タイマ変数に0を代入する。
ステップSC07では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSC09では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSC07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップSC11では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップSC09で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。ステップSC13では、ステップSC09で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップSC15では、ステップSC09で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。ステップSC17では、ステップSC09で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップSC19では、ステップSC09で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。ステップSC21では、ステップSC09で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップSC03へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSD01では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップSE01では、第1副制御部メイン処理におけるステップSC03において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSC03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップSE03では、ステップSC19で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップSC13の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップSF01では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップSF03では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップSF05に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップSF05では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップSF01でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップSF07では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップSF09では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップSF11に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップSF11では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図9を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップSG01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSG01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップSG03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSG05の処理に移行する。
ステップSG05では、タイマ変数に0を代入する。
ステップSG07では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSG09では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSG07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップSG11では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップSG13では、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、ステップSG03に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSH01では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップSI01では、図8(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップSG03において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSG03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第2副制御部タイマ割込処理のステップSI03では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<演出手段>
次に、図10〜図26を用いて、本実施形態の演出手段732について説明する。
図10は、演出部材(センターケース)740が取り付けられた遊技盤200の一部を前面(遊技者)側から見た外観斜視図であり、図11は、演出部材740の背面側の斜視図である。
演出手段732は、演出部材740と第一の演出体724(ここでは不図示)を含む。演出部材(センターケース)740は、樹脂の一体成型部材(図11参照)であり、図10に示すように遊技盤200の前面側に固定される。
演出部材(センターケース)740は、遊技盤200に配設された外レール202と内レール204に囲まれた領域内に取り付けられる。
演出部材740は、遊技盤200の表面と略平行な台板736と、第一の構造体711と、第二の構造体712と、庇部734とを備える。台板736は、遊技盤200に固定される部分であり、庇部734は、台板736の一端から遊技領域124の上方の一部を覆うように遊技者の方向に起立(突出)する。
第一の構造体711は、発射装置110(図1参照)から発射された遊技球が遊技領域124に進入する進入部730と、庇部734の間に位置するように設けられる。
一般的な遊技台においては、遊技盤200の上部(最上部)において、複数の「天釘」が設けられている。また、遊技者は、一般的にこの「天釘」の間(所謂、「ぶっ込み領域」)を狙って遊技球を発射する場合が多い。本実施形態では、この「天釘」に代えて、透明または半透明の樹脂(例えば、ポリカーボネイト)の成型体である第一の構造体711を、遊技領域124の略最上部の遊技者が発射強度の微調整を行う際に注視する領域(ぶっ込み領域701)あるいはその近傍に設けている。具体的に第一の構造体711の配置の一例としては、発射装置110の発射強度が第一の発射強度である場合に、進入部730から進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する位置である。このように、第一の構造体711は従来の「天釘」に代わる樹脂の構造体とも言うことができ、本実施形態では第一の構造体711を「天樹脂A」と呼ぶ場合もある。
後に詳述するが、第一の構造体711は、4つの側壁部と、1つの横壁部により構成された略柱状の構造体であり、4つの側壁部によって囲まれた内部空間には遊技球が進入できないように構成されている。
また、台板736には、第二の構造体712が一体的に設けられている。第二の構造体712も、進入部730と庇部734の間で、ぶっ込み領域701あるいはその近傍に設けられる。具体的に第二の構造体712の配置の一例としては、発射装置110の発射強度が第二の発射強度である場合に、進入部730から進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する位置である。第二の構造体712も従来の「天釘」に代わる樹脂の構造体とも言うことができ、これを「天樹脂B」と呼ぶ場合もある。
第二の構造体712は、4つの側壁部と、1つの横壁部により構成された略柱状の構造体であり、4つの側壁部によって囲まれた内部空間には遊技球が進入できないように構成されている。
図12は、遊技盤200の分解斜視図である。同図において左側が前面(遊技者)側であり、右側が背面側である。なお、同図では、遊技盤200(演出部材740)に設けられる演出可動体224については図示を省略している。
遊技盤200は、無色透明な樹脂で形成された基盤ベース200Aに、演出装置や入賞装置を組み込むために、それぞれの部品ユニットの形状に合わせた開口部が複数設けられている。基板ベース200Aには、演出部材(センターケース)740、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、可変入賞口234、ならびに一般入賞口226などが、対応する開口部に組み付けられる(図10参照)。
基盤ベース200Aの背面側(後方)には、イルミネーションユニット744、装飾図柄表示装置208が配置される。
既述のように演出部材740は、本実施例では左上方の台板736部分が、ネジなどの固定部材によって遊技盤200(基盤ベース200A)の前面、より詳細には基盤ベース200Aの開口部(ルーター)746の左上方に固定される。これにより、台板736部分(より詳細には、第一の構造体711、第二の構造体712および台板736)の背後(後方)には、基盤ベース200Aの左上方の一部、イルミネーションユニット744の左上方の一部、装飾図柄表示装置208の左上方の一部が重なって配置される。なお、装飾図柄表示装置208とイルミネーションユニット744の配置は逆(装飾図柄表示装置208がイルミネーションユニット744の前方に配置)であってもよい。
このように本実施形態では、演出部材740の一部(台板736、第一の構造体711、第二の構造体712)の背後に第一の演出体724(この例では、イルミネーションユニット744および/または装飾図柄表示装置208の一部)を配置した演出手段732を備える。そして、演出部材740の一部(台板736、第一の構造体711、第二の構造体712)が透明または半透明であり、基盤ベース200Aが透明であることから、演出部材740(台板736、第一の構造体711、第二の構造体712)および基盤ベース200Aを透過して、その背後(後方)の第一の演出体724(この例では、イルミネーションユニット(イルミネーションパネルを含むユニット)744および/または装飾図柄表示装置208)の一部が遊技者に視認可能となっている。以下、この例について、具体的に説明する。
<第一の演出体の演出例(表示例)>
図13は、演出部材740の一部(ここでは一例として第一の構造体711)を透過して遊技者に視認可能となる第一の演出体724の演出例(表示例)について示す図であり、一例として一の遊技中における演出表示を時系列に示す遊技盤200の正面図概要図である。同図に示す遊技盤200は、図12に示す遊技盤200の構成と同様であり、演出部材740の一部(台板736、第一の構造体711、第二の構造体712)の少なくとも一部を透過して、これらの後方(背後)に配置された第一の演出体724(装飾図柄表示装置208およびイルミネーションユニット744)で実行される演出の一部が視認可能となっている。なお、同図(a)〜(j)は一例として一の遊技中における演出表示を時系列に示すものとするが、それぞれの表示例が異なる遊技中に表示されるものとしてもよい。
同図(a)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄の変動表示中に、その上方の表示領域においてテロップ表示の演出が行われている状態である。テロップ表示は一例として、チュートリアル表示(例えば、「イルミ発光はチャンス」という表示)であり、このタイミングでは、そのチュートリアル表示(テロップ表示)の一部(先頭から8文字)である「イルミ発光はチャ」という表示が行われ、その先頭文字(「イ」)付近が第一の構造体711を透過して遊技者に視認可能となっている。なお、装飾図柄表示装置208の下方の保留表示領域では、1つの保留があることを示す保留アイコンPI1が表示されている。この保留アイコンPI1は、例えば黒丸で表示された通常の保留アイコンである。
同図(b)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄の変動表示中に、保留が増加し、保留アイコンPI1に加えて保留アイコンPI2が表示されるとともに、装飾図柄表示装置208の上方の表示領域および保留アイコンPI2において、当該保留の当否についての先読み予告の演出が実行されている状態である。
先読み予告は、図7に示す特図関連抽選処理(ステップSB29,SB31)で行われる当否判定の結果が大当りになる可能性があることを予告するための演出である。より具体的に説明すれば、本実施形態では、大当りにも、遊技者に相対的に有利な大当り(例えば、15R系の大当り:特図A,特図B)と相対的に不利な大当り(例えば、2R系の大当り:特図C〜特図F)が用意されており、先読み予告は、例えば、有利な大当りになる可能性があることを予告するための演出である。なお、2R系の大当りでも確変付きの大当り(特図C、特図E)は有利な大当りとしてもよい。また、先読み予告は、例えば、上記特図関連抽選処理(ステップSB29,SB31)で始動情報を取得するよりも先に取得した始動情報(先読みした始動情報)に基づいて行われる予告である。すなわち、先読み予告は、先読みした始動情報に基づく事前判定結果に基づいて行われる。
また、ここでの先読み予告には、事前判定結果が有利な大当りでなくても、有利な大当りになるかのように偽りで予告する偽の先読み予告も含まれる。すなわち、先読み予告は、当否判定の結果が有利な大当りになる可能性があることを表したり、遊技者に示唆する予告であったり、あるいは当否判定の結果が有利な大当りになることを遊技者に期待させる予告であるといえる。
この例では、先読み予告として、所定の文字列(ここでは「この先チャンス!」という文字列)を表示するとともに、増加した保留アイコンPI2は、例えば白丸に「熱」という文字を表示している。そして、このタイミングでは、先読み予告の先頭文字(「こ」)付近が第一の構造体711を透過して遊技者に視認可能となっている。
同図(c)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄のはずれ図柄(この例では、「装飾3−装飾2-装飾3」の図柄)が停止表示された状態を示している。なお、このタイミングでは、はずれ図柄の背景画像の一部が第一の構造体711を透過して遊技者に視認可能となっている。
同図(d)は、保留アイコンPI1に対応する保留が消化され、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて再び、装飾図柄の変動表示が開始された状態を示している。このタイミングでは、装飾図柄の変動表示の背景画像の一部が第一の構造体711を透過して遊技者に視認可能となっている。
同図(e)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄のはずれ図柄(この例では、「装飾3−装飾2-装飾3」の図柄)が停止表示された状態を示している。このタイミングでは、はずれ図柄の背景画像の一部が第一の構造体711を透過して遊技者に視認可能となっている。
同図(f)は、保留アイコンPI2に対応する保留が消化され、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて再び、装飾図柄の変動表示が開始された状態を示している。このタイミングでは、装飾図柄の変動表示の背景画像の一部が第一の構造体711を透過して遊技者に視認可能となっている。
同図(g)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208aのみに装飾図柄(この例では、「装飾3」の図柄)が停止表示された状態を示している。このタイミングでは、装飾図柄表示装置208の上方の表示領域において、現在実行中の特図変動遊技が大当りに当選したことを予告する大当り予告の演出が実行されている状態である。大当り予告は例えば、キャラクタ(殿)の顔の画像の表示と、吹き出しによる「アタリ?」という文字の表示である。そしてこのタイミングでは、大当り予告の一部である吹き出しの文字列の先頭文字(「ア」)付近が第一の構造体711を透過して遊技者に視認可能となっている。
同図(h)に示すタイミングは、引き続き大当り予告が実行されている状態を示している。ここでの大当たり予告は、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a、208cにおいて装飾図柄(この例では、「装飾3」の図柄)が停止表示されたリーチ演出による予告である。このタイミングでは、装飾図柄表示装置208の表示領域において大当り予告として、文字列「リーチ」とその文字列を囲むように、大当り予告の文字列(「リーチ」)の周囲にエフェクトが表示されている。このエフェクトは、イルミネーションユニット744(第一の演出体724)による発光(イルミ発光)である。そしてこのタイミングでは、大当り予告の一部であるイルミ発光の一部が第一の構造体711を透過して遊技者に視認可能となっている。
同図(i)に示すタイミングは、引き続きリーチ演出(大当り予告)が実行されている状態を示している。このタイミングでは、装飾図柄表示装置208(第一の演出体724)の前方において、大当り予告として他の演出体(第二の演出体726)による演出が実行されている状態である。第二の演出体726は例えば、演出可動体224である。演出可動体224は、下方(待機位置、初期位置)から上方に移動し、装飾図柄表示装置208の前方の一部を覆うとともに、演出可動体224の先端(拳の部分)が第一の構造体711の背後(後方)に移動する演出を実行している。つまりこのタイミングでは演出可動体224(第二の演出体726)の一部(拳の部分)と、装飾図柄表示装置208(第一の演出体724)の一部が第一の構造体711を透過して遊技者に視認可能となっている。なお、以下の説明において、第一の演出体724と第二の演出体726を、演出体728と総称する場合がある。
同図(j)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄の大当り図柄(この例では、「装飾3−装飾3-装飾3」の図柄)が停止表示された状態を示している。このタイミングでは、大当り図柄の背景画像の一部が第一の構造体711を透過して遊技者に視認可能となっている。なお、大当り予告は偽の大当り予告であってもよい。
図14は、図13に示した演出表示を実行するための抽選テーブルの一例であり、同図(a)が保留増加時の先読み予告実行抽選テーブルであり、同図(b)が変動開始時の大当り予告実行抽選テーブルである。同図(a)の先読み予告実行抽選テーブル、同図(b)の大当り予告実行抽選テーブルは、図7に示す主制御部タイマ割込処理の特図2関連抽選処理(ステップSB29)、特図1関連抽選処理(ステップSB31)において参照される。
同図(a)において、先読み予告態様の「イルミ発光」は、図13(h)に示した大当り予告のエフェクトのようなイルミネーション発光による先読み予告であり、先読み予告態様の「熱+テロップ」は、図13(b)に示した「熱」という表示の保留アイコンとテロップ表示(「この先チャンス!」という文字列)による先読み予告であり、先読み予告態様の「熱」は図13(b)に示した「熱」という表示の保留アイコン(のみ)による先読み予告である。
また、同図(b)において、大当り予告態様の「キャラ+イルミ発光」は、図13(g)に示したようなキャラクタと図13(h)に示したエフェクトのようなイルミネーション発光による大当り予告であり、大当り予告態様の「イルミ発光」は、図13(h)に示した大当り予告のエフェクトのようなイルミネーション発光(のみ)による大当り予告であり、大当り予告態様の「キャラ」は、図13(g)に示したようなキャラクタ(のみ)による大当り予告である。また、「チュートリアル」は、図13(a)、(b)に示した先読み予告のチュートリアル表示のような文字列による大当り予告である。
なお、上記の表示例では、第一の構造体711の背後(後方)に演出体728の少なくとも一部が配置され、第一の構造体711を透過して演出体728(装飾図柄表示装置208やイルミネーションユニット744による演出表示や、演出可動体224による演出)の少なくとも一部が遊技者に視認可能となる例を説明した。しかし、第二の構造体712(および/または台板736の一部)を透過して演出体728の少なくとも一部が遊技者に視認可能となるようにしてもよい。すなわち、演出体728の少なくとも一部は、第二の構造体712(または台板736、以下同様)の後方に位置するものであり、第二の構造体712の少なくとも一部が透き通っていることから、演出体728(装飾図柄表示装置208やイルミネーションユニット744による演出表示や、演出可動体224による演出)の少なくとも一部が、遊技者から視認可能に構成されてもよい。また、本実施形態の説明において、第一の構造体711について説明した全て、あるいは一部の構成が、第二の構造体712についても同様に適用できるものとしてもよい。
本実施形態によれば、従来の天釘に代えて、透明または半透明の樹脂成型体である第一の構造体711および第二の構造体712(天樹脂A、天樹脂B)を設けることにより、第一の構造体711および第二の構造体712の背後(後方)に配置された第一の演出体724(第二の演出体726)を遊技者に視認可能にすることができる。天釘の場合(遊技盤200に釘を打つ場合)、その周辺には、直径10mm程度の補強板が必要となるため、天釘または補強板部分の背後に演出表示などを行う演出体を配置しても、遊技者には視認困難(視認不可)となる。これに対し、本実施形態では第一の構造体711および第二の構造体712を透過して、その背後の第一の演出体724(第二の演出体726)を視認させることができるので、遊技者の興趣を高めることができる場合がある。
<樹脂構造体>
図15は、第一の構造体711と第二の構造体712の形状について説明する図であり、遊技者側から見た正面図である。同図(a)が第一の構造体711であり、同図(b)が第二の構造体712である。
同図(a)に示すように第一の構造体711は、4つの側壁部711a、711b、711c、711dと、1つの横壁部711eにより構成された略柱状の構造体である。4つの側壁部711a、711b、711c、711dは、台板736から遊技者の方向に起立(突出)する壁であり、これらはいずれも周方向に連続している。4つの側壁部711a、711b、711c、711dの突出する高さは、遊技球の直径よりも高い。また、横壁部711eは、台板736と略平行に設けられて4つの側壁部711a、711b、711c、711dの全てに連続する壁である。
すなわち、第一の構造体711は、4つの側壁部711a、711b、711c、711dによって囲まれた内部空間には遊技球が進入できないように構成されており、例えば、当該内部空間の体積は、遊技球の体積より小さいものである。
また、4つの側壁部711a、711b、711c、711dの外壁711OW(第一の構造体711の外形をなす壁)の一部は、表面が平らな平面側壁部711FWであり、外壁711OWの他の一部は、表面が外方(内部空間と逆側)に凸となるように湾曲している曲面側壁部711RWである。なお、外壁711OWの曲面側壁部711RWにおける最も外方に突出した部分を以下の説明では「頂部711T」という。
第一の構造体711は、外壁711OWの周方向の形状において、複数(ここでは4つ)の平面側壁部711FWと、複数(ここでは4つ)の曲面側壁部711RWとを含んで構成されており(図18も参照)、周方向に並ぶ2つの平面側壁部711FWの間には1つの曲面側壁部711RWがこれらを接続するように配置されている。つまり、4つの平面側壁部711FWと、4つの曲面側壁部711RWとは交互に連続して配置される。
また、第一の構造体711の内壁711IW(内部空間側の壁)も、複数の平面側壁部711FWと、複数の曲面側壁部711RWとを含んで構成されている。内壁711IWには、当該内壁711IWから所定の角度(0度より大きく180度未満の角度)で内部空間側に突き出る突起部(例えば、内壁711IWからほぼ垂直に内部空間側に突き出るリブ状の突起部)が設けられておらず、第一の構造体711の内壁711IWの全周の形状は、その外壁711OWの全周の形状に略沿うように構成されている。
より詳細には、第一の構造体711は内壁711IWの周方向形状において、複数の平面側壁部711FWと複数の曲面側壁部711RWとが連続し、外壁711OWの頂部711Tに対向(対応)する位置に、凹部711X1または角度が180度未満の角部(内内角部)711X2が形成されている。そして内壁711IWは、内部空間側に突き出す突起部が設けられていないことから、凹部711X1または内角部711X2の総数が、外壁711OWの頂部711Tの総数以下の数となる。この例では、内壁711IWは1つの内角部711X2と2つの凹部711X1を有してこれらの総数は「3」であり、外壁711OWの頂部711Tの総数は「4」である。
そして、4つの側壁部711a〜711dのそれぞれにおいて、外壁711OWが平面側壁部FWである部位のうち、厚みが最も厚い部位(第二の部位)の厚み(第二の厚み)は、当該第二の部位を含む側壁部711a〜711dのそれぞれの端部に位置する2つの頂部711Tのうち少なくとも一方の頂部711T(第一の部位)より薄い厚みである。
ここで、「2つの頂部711Tのうち少なくとも一方の頂部711T」を第一の部位としているが、これは、2つの頂部711Tの厚みに比較的大きな差がある場合(例えば、側壁部711dの両端の頂部711Tなど)には、2つの頂部711Tのうち、厚みが大きい一方の頂部711T(厚みt1d0の頂部711T)を第一の部位とする趣旨であり、一つの側壁部の両端の頂部711Tの厚みがいずれも、当該側壁部の最厚部よりも厚くてもよい(その場合、両端の頂部711Tがいずれも第一の部位となる)。また、本実施形態における壁部のある部位における「厚み」とは、当該部位における、内壁711IWと外壁711OWの間の最短距離をいう。
具体的には、側壁部711aは、外壁711OWが平面側壁部FWである部位において、厚みt1a1と厚みt1a2の部位があり、当該平面側壁部FWの一端は厚みt1b0の頂部711Tであり、その他端は厚みt1a0の頂部711Tである。
そして、側壁部711aの厚みが最も大きい第二の部位は厚みt1a1の部位であり、側壁部711a両端の頂部711T(第一の部位)における厚みt1b0、厚みt1a0より薄い厚みである。
また、側壁部711bは、外壁711OWが平面側壁部FWである部位において、厚みt1b1と厚みt1b2の部位があり、その一端は厚みt1b0の頂部711T(側壁部711aと共有)であり、その他端は厚みt1c0の頂部711Tである。
そして、側壁部711bの厚みが最も大きい第二の部位は、厚みt1a1の部位であり、側壁部711b両端の頂部711Tのうち厚みが大きい方の頂部711T(第一の部位)は、厚みt1b0の部位であって、第二の部位の厚みt1b1は、その側壁部711bに連続する頂部711T(第一の部位)における厚みt1b0より薄い厚みである。
また、側壁部711cは、外壁711OWが平面側壁部FWである部位において、厚みt1c1、厚みt1c2および厚みt1c3の部位があり、その一端は厚みt1c0の頂部711T(側壁部711bと共有)であり、その他端は厚みt1d0の頂部711Tである。
そして、側壁部711cの厚みが最も大きい第二の部位は、厚みt1a3の部位であり、側壁部711c両端の頂部711Tのうち厚みが大きい方の頂部711T(第一の部位)は、厚みt1d0の部位であって、第二の部位の厚みt1c3は、その側壁部711cに連続する頂部711T(第一の部位)における厚みt1d0より薄い厚みである。
また、側壁部711dは、外壁711OWが平面側壁部FWである部位において、厚みt1d1および厚みt1d2の部位があり、その一端は厚みt1d0の頂部711T(側壁部711cと共有)であり、その他端は厚みt1a0の頂部711T(側壁部711aと共有)である。
そして、側壁部711dの厚みが最も大きい第二の部位は、厚みt1d2の部位であり、側壁部711c両端の頂部711T(第一の部位)における厚みt1d0、厚みt1a0より薄い厚みである(厚みt1a0の頂部711Tは側壁部711aと共有)。
第一の構造体711の頂部711Tは、他の部位(側壁部)よりも発射された遊技球が最初に衝突する可能性が高い場合がある。従って、各側壁部711a〜711dの両端の頂部711T(の少なくとも一方)の厚みを、当該頂部711Tと連続する側壁部(平面側壁部711FW)よりも厚くすることで、第一の構造体711の強度を高めることができる。
また、第一の構造体711は、複数の側壁部711a〜711dのうち、第一の側壁部(の外壁711OWが平面側壁部FWである部位)における最も厚い部位(第二の部位(第三の部位))の厚み(第三の厚み)と、第二の側壁部(の外壁711OWが平面側壁部FWである部位)における最も厚い部位(第二の部位(第四の部位))の厚み(第四の厚み)とは異なる厚みである。
具体的には、側壁部711aは、第三の部位においてその厚みt1a1が最も厚く、側壁部711aと対向位置にある側壁部711cは、第四の部位においてその厚みt1c3が最も厚い。そして、側壁部711aの第三の部位における第三の厚みt1a1は、側壁部711cの第四の部位における第四の厚みt1c3より厚い(両者の厚みが異なっている)。
また、側壁部711bは、第三の部位においてその厚みt1b1が最も厚く、側壁部711bと対向位置にある側壁部711dは、第四の部位においてその厚みt1d2が最も厚い。そして、側壁部711bの第三の部位における第三の厚みt1b1は、側壁部711dの第四の部位における第四の厚みt1d2より薄い(両者の厚みが異なっている)。
第一の構造体711は、側壁部711aと711dが遊技球の進入部730に臨む面(発射経路上に存在する面)であり、他の側壁部711b、711cと比較して発射された遊技球が最初に衝突する可能性が高い側壁部となる。従って、側壁部711aと711dは、それぞれの最厚部(第二の部位(第三の部位))が、対向位置にある(遊技球が最初に衝突しにくい)他の側壁部711b、711cの最厚部(第二の部位(第四の部位))よりも厚くなっており、これにより、第一の構造体711の強度を高めることができる。
また、第一の構造体711は、一つの側壁部(の外壁711OWが平面側壁部FWである部位)のうち、第五の部位における厚み(第五の厚み)と、第六の部位における厚み(第六の厚み)とは異なる厚みである。
具体的には、側壁部711aは、厚みt1a1(第五の厚み)の第五の部位(最厚部である第二の部位)と厚みt1a2の第六の部位(最薄部)を有し、第五の部位における第五の厚みt1a1は、第六の部位における第六の厚みt1a2より厚い(両者の厚みが異なっている)。
また、側壁部711bは、厚みt1b1(第五の厚み)の第五の部位(最厚部である第二の部位)と厚みt1b2の第六の部位(最薄部)を有し、第五の部位における第五の厚みt1b1は、第六の部位における第六の厚みt1b2より厚い(両者の厚みが異なっている)。
また、側壁部711cは、厚みt1c3(第五の厚み)の第五の部位(最厚部である第二の部位)と厚みt1c2の第六の部位(最薄部)を有し、第五の部位における第五の厚みt1c3は、第六の部位における第六の厚みt1c2より厚い(両者の厚みが異なっている)。
また、側壁部711dは、厚みt1d2(第五の厚み)の第五の部位(最厚部である第二の部位)と厚みt1d1の第六の部位(最薄部)を有し、第五の部位における第五の厚みt1d2は、第六の部位における第六の厚みt1d1より厚い(両者の厚みが異なっている)。
このように、一つの側壁部において、厚みを異ならせることによって、同じ側壁部であっても、遊技球の衝突位置によって反発の度合いを異ならせることができる。つまり、側壁部の厚みが薄い部位は遊技球の反発が比較的小さく、厚みが厚い部位は遊技球の反発が比較的大きくなる。特に、発射された遊技球が最初に衝突する可能性が高い側壁部711aにおいては、第五の部位(厚みt1a1の部位)の方が第六の部位(厚みt1a2の部位)よりも遊技球の反発は大きくなる。また、同様に発射された遊技球が最初に衝突する可能性が高い側壁部711dにおいては、第五の部位(厚みt1d2の部位)の方が、第六の部位(厚みt1d1の部位)よりも遊技球の反発は大きくなる。同じ側壁部であっても、遊技球が衝突する部位によって遊技球の反発度合いを異ならせることによって、遊技球の流下の状態をランダムにすることができ、遊技者の興趣を高めることができる場合がある。
また、同図(b)に示すように第二の構造体712は、4つの側壁部712a、712b、712c、712dと、1つの横壁部712eにより構成された略柱状の構造体である。4つの側壁部712a、712b、712c、712dは、台板736から遊技者の方向に起立(突出)する壁であり、これらはいずれも周方向に連続している。4つの側壁部712a、712b、712c、712dの突出する高さは、遊技球の直径よりも高い。また、横壁部712eは、台板736と略平行に設けられて4つの側壁部712a、712b、712c、712dの全てに連続する壁である。
すなわち、第二の構造体712は、4つの側壁部712a、712b、712c、712dによって囲まれた内部空間には遊技球が進入できないように構成されており、例えば、当該内部空間の体積は、遊技球の体積より小さいものである。
また、4つの側壁部712a、712b、712c、712dの外壁712OW(第二の構造体712の外形をなす壁)の一部は、表面が平らな平面側壁部712FWであり、外壁712OWの他の一部は、表面が外方(内部空間と逆側)に凸となるように湾曲している曲面側壁部712RWである。なお、外壁712OWの曲面側壁部712RWにおける最も外方に突出した部分を以下の説明では「頂部712T」という。
第二の構造体712は、外壁712OWの周方向の形状において、複数(ここでは4つ)の平面側壁部712FWと、複数(ここでは4つ)の曲面側壁部712RWとを含んで構成されており、周方向に並ぶ2つの平面側壁部712FWの間には1つの曲面側壁部712RWがこれらを接続するように配置されている。つまり、4つの平面側壁部712FWと、4つの曲面側壁部712RWとは交互に連続して配置される。
また、第二の構造体712の内壁712IW(内部空間側の壁)も、複数の平面側壁部712FWと、複数の曲面側壁部712RWとを含んで構成されている。内壁712IWには、当該内壁712IWから所定の角度(0度より大きく180度未満の角度)で内部空間側に突き出る突起部(例えば、内壁712IWからほぼ垂直に内部空間側に突き出るリブ状の突起部)が設けられておらず、第二の構造体712の内壁712IWの全周の形状は、その外壁712OWの全周の形状に略沿うような形状に構成されている。
より詳細には、第二の構造体712は内壁712IWの周方向形状において、平面側壁部712FWと曲面側壁部712RWとが連続し、外壁712OWの頂部712Tに対向(対応)する位置に、角度が180度未満の角部(内角部)712X2が形成されている(または、同図にはないが凹部712X1が形成されてもよい)。そして内壁712IWは、内部空間側に突出する突起部が設けられていないことから、内角部712X2(または凹部712X2)の総数が、外壁712OWの頂部712Tの総数以下の数となる。具体的には、この例では、内壁712IWは4つの内角部712X2を有してその総数は「4」であり、外壁712OWの頂部712Tの総数は「4」である。
そして、4つの側壁部712a〜712dのそれぞれにおいて、外壁712OWが平面側壁部FWである部位のうち、厚みが最も厚い部位(第二の部位)の厚み(第二の厚み)は、当該第二の部位を含む側壁部712a〜712dのそれぞれの端部に位置する2つの頂部712Tのうち少なくとも一方の頂部712T(第一の部位)より薄い厚みである。
ここで、「2つの頂部712Tのうち少なくとも一方の頂部712T」を第一の部位としているが、これは、2つの頂部712Tの厚みに比較的大きな差がある場合には、2つの頂部712Tのうち、厚みが大きい一方の頂部712Tを第一の部位とする趣旨であり、一つの側壁部の両端の頂部712Tの厚みがいずれも、当該側壁部の最厚部よりも厚くてもよい(その場合、両端の頂部712Tがいずれも第一の部位となる)。また、本実施形態における壁部のある部位における「厚み」とは、当該部位における、内壁712IWと外壁712OWの間の最短距離をいう。
具体的には、側壁部712aは、外壁712OWが平面側壁部FWである部位において、厚みt2a1(≒厚みt2a2)の部位があり、その一端は厚みt2a0の頂部712Tであり、その他端は厚みt2b0の頂部711Tである。
そして、側壁部712aの厚みが最も大きい第二の部位は、厚みt2a1の部位であり、側壁部712a両端の頂部712T(第一の部位)における厚みt2a0、厚みt2a0より薄い厚みである。
また、側壁部712bは、外壁712OWが平面側壁部FWである部位において、厚みt2b1(≒厚みt2b2)の部位があり、その一端は厚みt2b0の頂部712T(側壁部712aと共有)であり、その他端は厚みt2c0の頂部711Tである。
そして、側壁部712bの厚みが最も大きい第二の部位は、厚みt2b1の部位であり、側壁部712b両端の頂部712T(第一の部位)における厚みt2b0、厚みt2c0より薄い厚みである。
また、側壁部712cは、外壁712OWが平面側壁部FWである部位において、厚みt2c1(≒厚みt2c2)の部位があり、その一端は厚みt2c0の頂部712T(側壁部712bと共有)であり、その他端は厚みt2d0の頂部711Tである。
そして、側壁部712cの厚みが最も大きい第二の部位は、厚みt2c1の部位であり、側壁部712c両端の頂部712T(第一の部位)における厚みt2c0、t2d0より薄い厚みである。
また、側壁部712dは、外壁712OWが平面側壁部FWである部位において、厚みt2d1(≒厚みt2d2)の部位があり、その一端は厚みt2d0の頂部712T(側壁部712cと共有)であり、その他端は厚みt2a0の頂部711T(側壁部712aと共有)である。
そして、側壁部712dの厚みが最も大きい第二の部位は、厚みt2d1の部位であり、側壁部712d両端の頂部712T(第一の部位)における厚みt2d0、厚みt2a0より薄い厚みである。
第二の構造体712の頂部712Tは、他の部位(側壁部)よりも発射された遊技球が最初に衝突する可能性が高い場合がある。従って、各側壁部712a〜712dの両端の頂部712T(の少なくとも一方)の厚みを、当該頂部712Tと連続する側壁部(平面側壁部712FW)よりも厚くすることで、第二の構造体712の強度を高めることができる。
なお、上記の例では、側壁部712aは、厚みt2a1と厚みt2a2が同等の厚みであり、側壁部712bは、厚みt2b1と厚みt2b2が同等の厚みであり、側壁部712cは、厚みt2c1と厚みt2c2が同等の厚みであり、側壁部712dは、厚みt2d1と厚みt2d2が同等の厚みである場合を例に説明したが、これらの厚みは異なっていてもよい。
つまり、側壁部712aは、厚みt2a1>厚みt2a2であり、側壁部712bは、厚みt2b1>厚みt2b2であり、側壁部712cは、厚みt2c1>厚みt2c2であり、側壁部712dは、厚みt2d1>厚みt2d2であってもよい。
そして、第二の構造体712においても、第一の構造体711と同様に、複数の側壁部712a〜712dのうち、第一の側壁部(の外壁712OWが平面側壁部FWである部位)における最も厚い部位(第二の部位(第三の部位))の厚み(第三の厚み)と、第二の側壁部(の外壁712OWが平面側壁部FWである部位)における最も厚い部位(第二の部位(第四の部位))の厚み(第四の厚み)とは異なる厚みであってもよい。
具体的には、側壁部712cは、第三の部位においてその厚みt2c1が最も厚く、側壁部712cと対向位置にある側壁部712aは、第四の部位においてその厚みt2a1が最も厚く、側壁部712cの第三の部位における第三の厚みt2c1と、側壁部712aの第四の部位における第四の厚みt2a1が異なっていてもよい。また、例えば、側壁部712bは、第三の部位においてその厚みt2b1が最も厚く、側壁部712bと対向位置にある側壁部712dは、第四の部位においてその厚みt2d1が最も厚く、側壁部712bの第三の部位における第三の厚みt2b1は、側壁部712dの第四の部位における第四の厚みt2d1が異なっていてもよい。
また、第二の構造体712においても、第一の構造体711と同様に、一つの平面側壁部(の外壁712OWが平面側壁部FWである部位)のうち、第五の部位における厚み(第五の厚み)と、第六の部位における厚み(第六の厚み)とは異なる厚みであるように構成してもよい。
具体的には例えば、側壁部712aは、厚みt2a1(第五の厚み)の第五の部位(最厚部である第二の部位)と厚みt2a2の第六の部位(最薄部)を有し、第五の部位における第五の厚みt2a1は、第六の部位における第六の厚みt2a2より厚い(両者の厚みが異なっている)ものとしてもよい。
また、側壁部712bは、厚みt2b1(第五の厚み)の第五の部位(最厚部である第二の部位)と厚みt2b2の第六の部位(最薄部)を有し、第五の部位における第五の厚みt2b1は、第六の部位における第六の厚みt2b2より厚い(両者の厚みが異なっている)ものとしてもよい。
また、側壁部712cは、厚みt2c1(第五の厚み)の第五の部位(最厚部である第二の部位)と厚みt2c2(厚みt2c3)の第六の部位(最薄部)を有し、第五の部位における第五の厚みt2c1は、第六の部位における第六の厚みt2c2(厚みt2c3)より厚い(両者の厚みが異なっている)ものとしてもよい。
また、側壁部712dは、厚みt2d2(第五の厚み)の第五の部位(最厚部である第二の部位)と厚みt2d1の第六の部位(最薄部)を有し、第五の部位における第五の厚みt2d2は、第六の部位における第六の厚みt2d1より厚い(両者の厚みが異なっている)ものとしてもよい。
ここで、第一の構造体711において「側壁部の厚みが同等(≒)である」とは、比較する厚みの差が、第一の構造体711の内部空間を囲む内壁711IWの全ての曲面側壁部RWの曲面うち、曲率半径が最小となる曲面の、その曲率半径以下である場合をいい、最小の曲率半径を超えた差がある場合には「側壁部の厚みが異なる」ものであるとする。
また、第二の構造体712において「側壁部の厚みが同等(≒)である」とは、比較する厚みの差が、第二の構造体712の内部空間を囲む内壁712IWの全ての曲面側壁部RWの曲面のうち、曲率半径が最小となる曲面の、その曲率半径以下である場合をいい、最小の曲率半径を超えた差がある場合には「側壁部の厚みが異なる」ものであるとする。
図16は、演出部材740の一部(第一の構造体711および第二の構造体712付近の一部)を抽出して示す図であり、遊技盤200の左上方向から見た部分斜視図である。
第一の構造体711および第二の構造体712は、発射装置110から発射された遊技球の進入部730と、庇部734との間に設けられる。第一の構造体711の側壁部711cとその直近(下方)の庇部734は、例えば遊技球の直径の2倍以上離間している。また、第二の構造体712の側壁部712a、712dとその直近の庇部734は、例えば遊技球の直径と同等以上離間している。
第一の構造体711は、発射装置110の発射強度が第一の発射強度である場合に、進入部730から破線Aのように進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する位置に設けられる。また、第二の構造体712は、発射装置110の発射強度が第二の発射強度である場合に、進入部730から破線Bのように進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する位置に設けられる。第一の構造体711と第二の構造体712は所定の距離で離間して配置され、これらの間が所謂ぶっ込み領域701となる。そして、庇部734は、第一の構造体711と第二の構造体712の下方に延在し、台板736の一端から遊技者の方向に起立(突出)するように設けられる。また、庇部734の一部(壁部734A)は、ぶっ込み領域701を通過する遊技球の進行方向に延在する。つまり壁部734Aは、発射装置110の発射強度が第三の発射強度である場合に、進入部730から破線Cのように進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する位置に設けられる。壁部734Aも演出部材740の一部であり、透明または半透明の樹脂成型体である。
壁部734Aの厚みtCAPは、第一の構造体711の頂部711T(第一の部位)における厚みt1a0、t1b0、t1c0、t1d0のいずれよりも薄く、また第二の構造体712の頂部712Tにおける厚みt2a0、t2b0、t2c0、t2d0のいずれよりも薄い。
また、壁部734Aの厚みtCAPは、第一の構造体711の各側壁部711a〜711dの最厚部(第二の部位)より薄く、各側壁部711a〜711dの最薄部(第六の部位)より薄い。
なお、壁部734Aの厚みtCAPは、第一の構造体711の各側壁部711a〜711dの最厚部(第二の部位)より薄く、各側壁部711a〜711dの最薄部(第六の部位)より厚くてもよいし、各側壁部711a〜711dの最厚部(第二の部位)より厚くてもよい。
また、壁部734Aの厚みtCAPは、第二の構造体712の各側壁部712a〜712dの最厚部(第二の部位)より薄く、各側壁部712a〜712dの最薄部(第六の部位)より薄い。
なお、壁部734Aの厚みtCAPは、第二の構造体712の各側壁部712a〜712dの最厚部(第二の部位)より薄く、各側壁部712a〜712dの最薄部(第六の部位)より厚くてもよいし、各側壁部712a〜712dの最厚部(第二の部位)より厚くてもよい。
また、同図に示すように、演出部材740は、当該演出部材740を遊技盤200に固定するための位置決め孔722と固定部材(ビス、ネジ)721はいずれも、遊技球の発射経路から外れた位置に設けられる。これにより、固定部材721または(位置決め孔722)に遊技球が接触して、予期しない方向に進行してしまうことを防止することができる。
図17は、演出部材740の一部に遊技球が衝突した場合の反発の様子を示す概略図であり、図16に示す第一の構造体711、第二の構造体712および庇部734の一部(壁部734A)の正面図である。また、二点鎖線の丸印は、第一の構造体711、第二の構造体712および壁部734Aに最初に衝突する直前の遊技球を示し、実線丸印は第一の構造体711、第二の構造体712および壁部734Aに最初に衝突して反発した遊技球を示す。
同図に示すように、第一の構造体711と第二の構造体712は、第一の構造体711の側壁部711aと第二の構造体712の側壁部712bが略逆ハの字状(または平行)になるように配置される。この場合、第一の構造体711においては、側壁部711a、711dとその間の頂部711Tが特に、発射装置110の発射強度が第一の発射強度である場合に、進入部730から進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する可能性が高い部位となる。また、第二の構造体712においては、側壁部712b、712cとその間の頂部712Tが特に、発射装置110の発射強度が第二の発射強度である場合に、進入部730から進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する可能性が高い部位となる。また、庇部734においては、壁部734Aが特に、発射装置110の発射強度が第三の発射強度である場合に、進入部730から進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する可能性が高い部位となる。
そして、第一の構造体711では、側壁部711dの最厚部(厚みt1d2の部位)に衝突した遊技球は、側壁部711dの最薄部(厚みt1d1の部位)に衝突した遊技球よりも反発度合いが大きくなる。また、側壁部711aの最厚部(厚みt1a1の部位)に衝突した遊技球は、側壁部711aの最薄部(厚みt1d2の部位)に衝突した遊技球よりも反発度合いが大きくなる。また、また、側壁部711aの最厚部(厚みt1a1の部位)に衝突した遊技球は、同図に示すように当該衝突した部位より厚みが薄い他の側壁部711dの最薄部(厚みt1d1の部位)に衝突した遊技球よりも反発度合いが大きくなる。
また、第二の構造体712では、4つの頂部712Tがいずれも、側壁部712a〜712dの最厚部より厚みが大きくなっており、頂部712Tに衝突した遊技球は、側壁部712a〜712dに衝突した遊技球よりも反発度合いが大きくなる。
また、この例では、壁部734Aの厚みtCAPは、第一の構造体711および第二の構造体712の最薄部よりも厚みが薄く設定されており、壁部734Aに衝突した遊技球は、同等の発射強度で発射されて第一の構造体711および第二の構造体712のいずれかに衝突した遊技球があった場合には、当該遊技球よりも反発度合いが小さくなる。
図18は、第一の構造体711の横壁部711eについて更に説明するための図であり、同図(a)が第一の構造体711の正面図であり、同図(b)が同図(a)のA−A線の側断面図であり、同図(c)は第一の構造体711の他の形態を示す、同図(a)のA−A線に相当する即断面図である。なお、ここでは、第一の構造体711の側壁部711a、711cと横壁部711eの位置関係のみ図示しているが、側壁部711b、711dと横壁部711eの位置関係についても同様である。また、同図は横壁部711eと側壁部711a、711cの接続位置について説明する図であり、便宜上、側壁部711a、711cの厚みは同等に記載している。なお、第二の構造体712の横壁部712e構成も同様であり、以下の図18についての説明の符号711を符号712に置き換えて説明できる。
同図(a)にハッチングで示すように、横壁部711eは全ての側壁部711a〜711dと接続して設けられる。
また同図(b)に示すように、第一の構造体711は、前面枠扉106の開口部に設けられたガラス製又は樹脂製の透明板部材118と、台板736との間に位置する。第一の構造体711の横壁部711eは、台板736と平行に設けられて、全ての側壁部711a〜711dの遊技者方向の先端部と接続(連続)している。横壁部711eの外壁(遊技者側の壁)711OWから透明板部材118までの距離、あるいは、側壁部711a〜711dの遊技者方向の先端部から透明板部材118までの距離Lは、およそ0.5mm程度である。つまり、遊技球は、透明板部材118と台板736と間を転動可能であるが、側壁部711a〜711dの遊技者方向の先端部(横壁部711e)と透明板部材118の間は転動不可である。
横壁部711eの厚みteは、側壁部711a〜711dの最薄部の厚み以下であって、台板734の厚み(例えばtCAP)と同等である。
また、側壁部711a、711cはそれぞれ、同図に示すように、台板736から垂直に起立するのではなく、台板736との接続部分よりも先端部が内側空間側に入り込むように(垂直から0.5度〜5度程度)傾斜して起立する(すなわち傾斜面となっている)。また、図示は省略するが、側壁部711b、711dもそれぞれ、台板736から垂直に起立するのではなく、台板736との接続部分よりも先端部が内側空間側に入り込むように(垂直から0.5度〜5度程度)傾斜して起立する(すなわち傾斜面となっている)。側壁部711a〜711dの傾斜は、金型から離型させるための抜き勾配による傾斜であってもよい。
傾斜した樹脂の側壁部711a〜711d部分を台板736の垂直方向(遊技者方向)から見た場合、レンズ効果によって側壁部711a〜711dの背後については視認困難となる場合がある。しかし本実施形態では、側壁部711a〜711dが内側空間に突き出る突起部を有していないため、視認困難となる領域を最小限にすることができる。
このように本実施形態では、全ての側壁部711a〜711dと接続する横壁部711eを設けることにより、第一の構造体711の強度を高めることができる。従って、側壁部711a〜711dに補強用の突起部(リブ)などを設ける必要がないため、第一の構造体711の内側空間を広く確保できる。これにより、第一の構造体711の背後に配置した演出体728を遊技者により視認させやすくすることができる。
また、同図(b)に示すように、各側壁部711a〜711d(平面側壁部711FW)の先端は、横壁部711eよりも遊技者側に突出していてもよい。例えば、横壁部711eを同図(b)に示すように各側壁部711a〜711dの先端部より下方で、各側壁部711a〜711dが起立する高さ方向の中央付近に設けることにより、遊技球が側壁部711a〜711dに衝突した場合、横壁部711eと側壁部711a〜711dとの接続部位が遊技球の中心に近づき、横壁部711eの端部で遊技球の衝突の力を受けることができるようになる。このため、同図(a)の構造と比較して遊技球の衝突時における第一の構造体711の強度を高めることができる。また、横壁部711eは透明(又は半透明の)部材であるので、その背後の第一の演出体724の視認性を低下させることなく、第一の構造体711の強度を高めることができる。
このように横壁部711eは天井壁または接続壁ともいえ、同図(a)、(b)のいずれも横壁部711eは平面側壁部711FWとその端部(周縁部)の曲面側壁部711RWとを含んで構成される。また、横壁部711eの平面側壁部711FWが上に凸または下に凸の曲面側壁部711RWであってもよい。
なお、台板736とそこから起立する側壁部711a(711b〜711dも同様)のなす角度(曲率)と台板736とそこから起立する庇部734のなす角度(曲率)は、同等である。
<演出体の他の実施例>
図19および図20は、演出体728による演出の他の実施例を示す図であり、演出手段732(第一の構造体711、第二の構造体712および演出体728)部分について時系列で示す拡大正面図である。演出体728による演出は、第二の構造体712の背後(後方)で実行され、第二の構造体712を透過して、当該演出が遊技者に視認可能となるようにしてもよい。
図19(a)〜(d)は、例えば、図13(g)に示した第一の演出体724(装飾図柄表示装置208)による大当たり予告が実行されている状態を時系列に示している。
大当り予告は例えば、キャラクタ(殿)の顔の画像の表示と、吹き出しによる「アタリ?」という文字列の表示である。この例では、「アタリ?」という文字列は、右方から左方に向かって移動表示される。そして、同図(a)に示すタイミングでは、演出部材740の外側で文字列が視認可能となっており、同図(b)に示すタイミングでは、移動表示によって大当り予告の一部である文字列の先頭文字(「ア」)付近が庇部734(壁部734A)を透過して視認可能となり、同図(c)に示すタイミングでは、文字列の先頭文字(「ア」)付近が第二の構造体712を透過して視認可能となり、同図(d)に示すタイミングでは、文字列の先頭文字(「タ」)付近が第二の構造体712を透過して視認可能となっている。
図20(a)〜(d)は、例えば、図13(i)に示した第二の演出体726(演出可動体224)による大当たり予告が実行されている状態を時系列に示している。
大当り予告は、演出可動体224が下方(待機位置、初期位置)から上方に移動し、装飾図柄表示装置208の一部を覆うものである。そして、同図(a)に示すタイミングでは、演出部材740の外側に演出可動体224の先端(拳の部分)が移動し、同図(b)に示すタイミングでは、演出可動体224の先端(拳の部分)が庇部734(壁部734A)の背後に移動し、庇部734(壁部734A)を透過して視認可能となり、同図(c)に示すタイミングでは、演出可動体224の先端(拳の部分)が第二の構造体712の背後に移動し、第二の構造体712を透過して視認可能となり、同図(d)に示すタイミングでは、出可動体224の先端(拳の部分)が第一の構造体711と第二の構造体712の背後に移動し、第一の構造体711と第二の構造体712を透過して視認可能となっている。
なお、演出体728(第一の演出体724および/または第二の演出体726)による演出は、第二の構造体712の背後のみで実行され第二の構造体712のみを透過して視認可能となるようにしてもよいし、第一の構造体711と第二の構造体712のいずれの背後でも実行され、第一の構造体711と第二の構造体712を透過して視認可能となるようにしてもよい。
また、図19および図20において、図13(a)〜(f)、(h)、(j)に示す各演出のいずれか又は全てが第二の構造体712の後方で実行され第二の構造体712を透過して当該演出が視認可能となるようにしてもよい。
<演出体の他の実施例>
図21〜図23は、演出部材740の一部(樹脂構造体710)を透過して遊技者に視認可能となる演出体728(例えば、第一の演出体724)の他の実施例について説明する図であり、遊技盤200の分解斜視図である。図21〜図23において左側が前面(遊技者)側であり、右側が背面側である。なお、図21〜図23では、遊技盤200(演出部材740)に設けられる演出可動体224については図示を省略している。また、図12と同様の構成については、同じ符号を示し、その説明を省略する。なお、以下の例では樹脂構造体710の後方に設けられる演出体728(第一の演出体724)として説明するが、以下の構成は、第一の構造体711の後方のみに設けられる演出体728(第一の演出体724)、第二の構造体712の後方のみに設けられる演出体728(第一の演出体724)、あるいは第一の構造体711と第二の構造体712の両方の後方に設けられる演出体728(第一の演出体724)のいずれにも適用できる。
図21に示すように、装飾図柄表示装置208の例えば上方には、発光手段(照明手段)748が設けられてもよい。発光手段748は、1つまたは複数のLED(LED748L)が配置されたLED基板である。これにより、台板736部分(より詳細には、樹脂構造体710および台板736)の背後(後方)には、遊技盤200の左上方の一部、発光手段(LED基板)748の一部が重なって配置される。なお、発光手段748は、イルミネーションユニット744の上方(装飾図柄表示装置208より前方)に配置されていてもよいし、装飾図柄表示装置208より後方に配置されていてもよい。
また、図22に示すように、装飾図柄表示装置208の例えば上方には、球通路ユニット750が設けられてもよい。球通路ユニット750は、例えば左右方向に長く、長手方向の一端側に球入口752が設けられ、他方側に球排出口754が設けられる。これにより、台板736部分(より詳細には、樹脂構造体710および台板736)の背後(後方)には、遊技盤200の左上方の一部、球通路ユニット750の一部が重なって配置される。
演出部材740には、同図に示すように開閉自在な扉部材234aを備えた可変入賞口234が取り付けられており、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔で開閉する。同図に示すように扉部材234aが開放中に可変入賞口234に入球があると、球通路ユニット750の球入口752付近に設けられた所定の球検出センサが入球を検出し、払出装置152を駆動して所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、球排出口754を介してぱちんこ機100の裏側に誘導され、遊技島側に排出される。
なお、球通路ユニット750は、イルミネーションユニット744の上方(装飾図柄表示装置208より前方)に配置されていてもよいし、装飾図柄表示装置208より後方に配置されていてもよい。
また、図23に示すように、装飾図柄表示装置208の例えば上方には、レンズ体756が設けられ、レンズ体756の後方(背後)に発光手段(LED基板)748が設けられるようにしてもよい。発光手段(LED基板)748のLEDから発せられる光はレンズ体756を介して樹脂構造体710を照らす。レンズ体756は、LED基板748側の片面および樹脂構造体710側の片面および、側面のうちの少なくとも一面に装飾用のレンズカットが施されている。
図21〜図23では一例として、樹脂構造体710の後方にイルミネーションユニット744および装飾図柄表示装置208の一部が配置されていない構成を示したが、図21〜図23において、樹脂構造体710の後方にイルミネーションユニット744および/または装飾図柄表示装置208の少なくとも一部が配置されるようにしてもよい。
<第一の演出体の他の表示例>
図24〜図26は、演出部材740の一部(例えば、樹脂構造体710)を透過して遊技者に視認可能となる第一の演出体724の他の実施例(演出例)について示す遊技盤200の正面図概要図である。同図に示す遊技盤200は、図23に示す遊技盤200の構成と同様であり、演出部材740の一部(台板736、第一の構造体711、第二の構造体712)の少なくとも一部を透過して、これらの後方(背後)に配置された第一の演出体724による演出(レンズ体756を介した発光手段748からの発光)が視認可能となるものである。なお、図24(a)〜(i)は一例として、ある期間における演出を時系列に示すものとするが、それぞれの演出例が異なる期間中に表示されるものとしてもよい。また、図25(a)〜(d)および図26(a)〜(f)もそれぞれ、ある期間における演出を時系列に示すものとするが、それぞれの演出例が異なる期間中に表示されるものとしてもよい。
図24(a)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄の変動表示が実行されている状態であり、同図(b)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄のはずれ図柄(この例では、「装飾3−装飾2-装飾3」の図柄)が停止表示された状態を示している。
同図(c)に示すタイミングは、同図(b)に示すはずれ図柄の停止表時後に、客待ち演出(客待ちデモンストレーション演出)開始条件の成立があった場合(例えば、はずれ図柄の停止表時から予め定めた時間(例えば30秒)が経過するまでに新たな図柄変動開始条件の成立がなかった場合など)に、客待ち演出が開始された状態を示している。ここで、客待ち演出(客待ちデモンストレーション演出)とは、客待ちアニメーション表示や、客待ち用BGM出力等の演出である。また、客待ち演出と併せて、発光手段(LED基板)748のLEDが点灯し、レンズ体756を介して樹脂構造体710を後ろ側から照らす演出を実行している。
このタイミングは、例えば、同図(b)に示すはずれ図柄の停止表示の状態から遊技者が遊技球を発射し続けているが、なかなか始動口(例えば、第1特図始動口230、第2特図始動口232など)に球が入賞しない所謂スランプが発生し、予め定めた時間が経過してしまったために客待ち演出が開始してしまったような状態である。このような場合には、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDを1回または複数回点滅あるいは点灯等を行い、遊技者がぶっ込み領域701における遊技球の着地位置を微調整できるように、遊技者による発射強度の細かな変更(調整)の手助けとなる演出を実行するとよい。
同図(d)に示すタイミングは、客待ち演出の継続中であり、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDを消灯した状態を示し、同図(e)に示すタイミングは、客待ち演出の継続中であり、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDを再び点灯した状態を示している。
同図(f)に示すタイミングは、例えば、第1特図始動口230などに遊技球が入賞して、特図変動遊技の保留が1となった(保留アイコンPI1が表示された)状態である。このタイミングでは、始動口に遊技球が入賞することによって、客待ち演出が終了し、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDも消灯されている。このようにすることで、同図(b)〜(d)に示す期間中、樹脂構造体710の付近を注視しながら(樹脂構造体710の付近を狙いながら)発射強度の微調整を行っていた遊技者に、始動口への遊技球の入賞を気付かせることができる。
同図(g)に示すタイミングは、保留アイコンPI1に対応する保留が消化され、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて再び、装飾図柄の変動表示が開始された状態を示している。
同図(h)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄の変動表時が継続している状態であり、リーチ発生前の通常の変動遊技中においても樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDを点灯している。
同図(i)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a、208cにおいて装飾図柄(この例では、「装飾3」の図柄)が停止表示されたリーチ演出を実行している状態である。また、このタイミングで、演出可動体224(第二の演出体726)が下方(待機位置、初期位置)から上方に移動し、装飾図柄表示装置208の一部を覆うとともに、演出可動体224の先端(拳の部分)が樹脂構造体710の背後(後方)に移動する演出も実行している。
このように、樹脂構造体710が後ろ側からLEDで照らされている状態で樹脂構造体710の背後に演出可動体224が移動する(飛び込む)ことで大当り予告を行ってもよい。
演出可動体224(第二の演出体726)は、樹脂構造体710とこれを後方から照らすLED(LED基板748)との間に移動(出現)するようにしてもよいし、樹脂構造体710とその後方のレンズ体756との間に移動(出現)するようにしてもよい。また、演出可動体224(第二の演出体726)が樹脂構造体710の後方(背後)に移動することで、樹脂構造体710を後方から照らすLEDの発光が遮られ、演出可動体224が樹脂構造体710の背後に移動する前よりも、移動後の方が樹脂構造体710付近が暗くなるようにしてもよい。
このような構成によれば、ぶっ込み領域701付近に注目しながら発射強度の微調整を行っている最中の遊技者の視界内(またはピント内)に演出可動体224が入り込むので、遊技者に大きなインパクトを与え、大当りへの期待感を増大させることができる場合がある
同図(i)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄のはずれ図柄(この例では、「装飾3−装飾2-装飾3」の図柄)が停止表示された状態を示している。このタイミングでは、樹脂構造体710を後ろ側からから照らすLEDを消灯している。これにより、樹脂構造体710付近を注目しながら発射強度の微調整を行っていた遊技者に変動が終了したことを示唆するとともに、保留が消化されてしまうことからさらに始動口に遊技球を入賞させる必要性を報知することができる場合がある。
図25は他の演出例であり、同図(a)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄の変動表示が実行されている状態でる。このタイミングでは、特図1の保留が3であり、装飾図柄表示装置208の下方の表示領域に、そのことを示す保留アイコンPI1_1,PI1_2,PI1_3が表示されている。
同図(b)に示すタイミングは、変動遊技中に所定の条件が成立し、装飾図柄表示装置208の上方の表示領域において、遊技者に報知(例えば、「電チューを狙え! 右打ち!」などの文字による報知)を行っている状態を示している。ここでの報知は例えば、右打ち報知、第2特図始動口(電チュー)232または可変入賞口(、アタッカ234)等の開放報知あるいは開放予告である。また、このタイミングで、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDを点滅させて、遊技者に何らかのイベント(遊技状態の変化)が発生したことあるいはイベントが発生することを示唆(報知・予告)する。樹脂構造体710の付近に注目しながら発射強度の微調整を行っていた遊技者が、当該示唆(報知・予告)により、装飾図柄表示装置208に注目した場合、その表示領域では右打ち報知、または、第2特図始動口232や可変入賞口234が開放していること(開放すること)が報知(示唆・予告等)がされている。これにより、遊技者が遊技状態の変化に気づき易くすることができる場合がある。
同図(c)に示すタイミングは、同図(b)に示す報知に従って、例えば第2特図始動口232を狙ったことで第2特図始動口232に遊技球が入賞し、特図2の変動遊技の保留が増加した状態(当該保留に対応する保留アイコンPI2_1,PI2_2が表示された状態)を示している。
同図(d)に示すタイミングは、図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄のはずれ図柄(この例では、「装飾3−装飾2-装飾3」の図柄)が停止表示された状態を示している。このタイミングでは、例えば、第2特図始動口232の閉鎖条件が成立し、第2特図始動口232が閉鎖したことにより、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDが消灯している。
このように、本実施形態によれば、ぶっ込み領域701における好みの箇所に遊技球を寄せるために、ぶっ込み領域701付近(樹脂構造体710付近)を注視している遊技者に対して、有利な状態となること(なったこと)や遊技状態が変化したことを気づかせ易くし、注意喚起することができる場合がある。
図26は、他の演出例であり、同図(a)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の表示領域において大当り図柄(ここでは「装飾3」)と、大当り遊技のラウンドを表示(ここでは「最終R」を表示)して、大当り遊技の最終ラウンド中であることを報知している。
同図(b)に示すタイミングは、大当り遊技が終了した後のインターバル期間(大当り遊技の最終ラウンド終了から図柄変動開始までの間の期間(5秒〜10秒))中の状態を示している。この例では、装飾図柄表示装置208の表示領域において大当り遊技が終了したことを報知する表示(ここでは「大当り終了!!」の文字を表示)を行うとともに、保留アイコンPI1を表示して、(特図1の)変動遊技の保留数が1であることを報知している。またこのタイミングでは、樹脂構造体110を後ろ側から照らすLEDを点灯している。
同図(c)に示すタイミングは、大当り遊技が終了した後のインターバル期間が継続中の状態を示している。この例では、装飾図柄表示装置208の表示領域において大当り遊技が終了したことを報知する表示(ここでは「大当り終了!!」の文字を表示)を行うとともに、保留アイコンPI1〜PI3を表示して、(特図1の)変動遊技の保留数が3であることを報知している。またこのタイミングでは、引き続き、樹脂構造体110を後ろ側から照らすLEDを点灯している。
このように、遊技者がぶっ込み領域701における好みの箇所に遊技球を寄せるための補助として、大当り遊技終了後のインターバル演出中に、構造体を後ろ側から照らすLEDを点灯させる場合があってもよい。これにより、大当り後の図柄変動が繰り返し実行されるように保留を貯めたい遊技者に対して、発射強度を調整する手助けをすることができる場合がある。
同図(d)に示すタイミングは、大当り遊技終了後のインターバル期間が終了し、図柄変動開始直前の前回の停止図柄(ここでは「装飾3−装飾3−装飾3」)一旦、再表示している状態である。このタイミングでは、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDを消灯している。これにより、樹脂構造体710付近を注視しながら発射強度の微調整を行っていた遊技者に対して、変動が終了したことを示唆するとともに、保留が消化されてしまうことからさらに始動口に遊技球を入賞させる必要性を報知することができる場合がある。
同図(e)に示すタイミングは、保留が1つ消化され、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄の変動表示が実行されている状態であり、同図(f)に示すタイミングは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて装飾図柄のはずれ図柄(この例では、「装飾3−装飾2-装飾3」の図柄)が停止表示された状態を示している。これらのタイミングでは、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDの消灯を継続している。
なお、図24〜図26等において示した大当り遊技終了後のインターバル期間中、右打ち報知中、電チュー開放中、アタッカ開放中や、電サポ状態中の最終図柄変動中、確変状態中の最終図柄変動中等において必ず、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDを点滅動作(または点灯動作)させ、これらを報知するようにしてもよい。
また、はずれ図柄の停止表示中は必ず、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDを消灯するようにしてもよい。また、はずれ図柄停止表示中に、大当り遊技終了後のインターバル期間中、右打ち報知中、電チュー開放中、アタッカ開放中、電サポ状態中の最終図柄変動中、確変状態中の最終図柄変動中などのいずれかであることを報知するための樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDの点灯・点滅動作条件の成立がなかった場合には、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDを消灯するようにしてもよい。
また、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLED(LED基板748に実装されたLED)の位置は、一または複数の樹脂構造体710の真後ろ(樹脂構造体710の横壁部(の中心付近)の後方)が望ましいが、一または複数の樹脂構造体710を後ろ側から照らすことが可能な位置にあればよい。
また、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDよりも前側(遊技者側)であり、樹脂構造体710よりも後ろ側である位置にレンズ体756を配置して、当該LEDの光が当該レンズ体756を介して樹脂構造体710を後ろ側から照らすようにしてもよい(図23参照)。
また、レンズ体756を設ける場合には、当該レンズ体756の位置は、一または複数の樹脂構造体710の真後ろ(樹脂構造体710の横壁部の後方)が望ましいが、当該LEDの光が樹脂構造体710を後ろ側から照らすような位置であればよい
<演出体の他の実施例>
図27は、演出部材740の一部(樹脂構造体710)を透過して遊技者に視認可能となる演出体728(例えば、第一の演出体724)の他の実施例について説明する図であり、遊技盤200の分解斜視図である。図27において左側が前面(遊技者)側であり、右側が背面側である。なお、図27では、遊技盤200(演出部材740)に設けられる演出可動体224については図示を省略している。また、図12、図21〜図23に示す構成と同様の構成については、同じ符号を示し、その説明を省略する。なお、以下の例では樹脂構造体710の後方に設けられる演出体728(第一の演出体724)として説明するが、以下の構成は、第一の構造体711の後方のみに設けられる演出体728(第一の演出体724)、第二の構造体712の後方のみに設けられる演出体728(第一の演出体724)、あるいは第一の構造体711と第二の構造体712の両方の後方に設けられる演出体728(第一の演出体724)のいずれにも適用できる。
図21に示すように、装飾図柄表示装置208の例えば上方には、レンズ体760が設けられ、レンズ体760の後方(背後)に発光手段(LED基板)748が設けられる構成であって、レンズ体760が前後方向に移動するようにしてもよい。
手段(例えばソレノイド、モータ等)の駆動によって、前後方向に駆動される。また、前方(遊技者側)に移動させた際に凸部762が台板736前面よりも前方まで移動し、当該凸部762の一部(遊技者側の先端)が樹脂構造体710(例えば、第一の構造体711)の内部空間内に位置するようにしてもよい。また、レンズ体760は、駆動手段の駆動によって、後方に移動させた際に凸部762が台板736の後面よりも後方まで移動し、当該凸部762(の遊技者側の先端)が樹脂構造体710(例えば、第一の構造体711)の内部空間の外まで移動する。更に、当該凸部762(の遊技者側の先端)が基盤ベース200A(の後面)よりも後方まで移動する。
レンズ体760は、図23に示すレンズ体756と同様にLED基板748側の片面および樹脂構造体710側の片面および、側面のうちの少なくとも一面に装飾用のレンズカットが施されており、更に、遊技者側の片面に凸部762が設けられている。これにより、発光手段(LED基板)748のLED748Lから発せられる光はレンズ体756を介して樹脂構造体710を照らす。つまりこの場合、発光手段748、レンズ体760および凸部762が第一の演出体724となる。
図28は、図27に示す第一の演出体724において、レンズ体760が前後に移動した場合の凸部762と樹脂構造体(例えば、第一の構造体711)の状態を示す側断面図であり、第一の構造体711は、図18に示す側断面図に対応している。
一例として、凸部762は少なくとも側壁部762a、762cとこれらの先端部に接続する横壁部762eを備え、例えば、第一の構造体711と同様の略柱状の構造体である(第一の構造体711と同様に、不図示側壁部762b、762dを備える)。なお、凸部762は、その少なくとも一部が第一の構造体711の内部空間に収容可能な形状であれば、この例に限らない。
図28(a−1)は、レンズ体760(凸部762)の移動前の状態を示している。この状態では凸部762の遊技者側の先端部、すなわち横壁部762eがベース盤200Aと略同一平面にあり、ベース盤200Aに設けた開口部から露出している。
同図(a−2)は、レンズ体760が前方に移動したことにより、凸部762の先端部(横壁部762e)がベース盤200Aを貫通し、凸部762の先端部(横壁部762e)を含む一部が樹脂構造体710(第一の構造体711)の内部空間に位置した状態を示している。
図28(b−1)は、移動するレンズ体760の他の例であり、レンズ体760(凸部762)の移動前の状態を示している。以降の図においては、ベース盤200Aの記載を省略するが、移動前のベース盤200の位置は図28(a−1)に示すものと同様である。つまり、この状態では凸部762の遊技者側の先端部、すなわち横壁部762eがベース盤200Aと略同一平面にあり、ベース盤200Aに設けた開口部から露出している。
同図(b−2)は、レンズ体760が前方に移動したことにより、凸部762の先端部(横壁部762e)が、(ベース盤200Aを貫通し、)樹脂構造体710(第一の構造体711)の台板736と同一平面内に位置した状態を示している。同図(b−1)では台板736を簡略化して示しているが、台板736は同図(b−2)に示すように所定の厚み(例えばtCAP)を有しており、この例では、台板736の厚みの内部に凸部762の先端部が位置している。なお、「凸部762の先端部が台板736と同一平面内に位置する」とは、凸部762の先端部が台板736の背面から前面までの間に位置すること、をいう。また、同図に示すように凸部762の先端部が台板736と同一平面内に位置した場合も、第一の構造体711の内部空間内に位置することに含まれる。
図28(c−1)は、移動するレンズ体760の他の例であり、レンズ体760(凸部762)の移動前の状態を示しており、同図(a−1)に示す構成と同様である。
同図(c−2)は、レンズ体760の移動とともに、LED基板748が前方に移動した状態を示している。このように、レンズ体760の移動に伴って、駆動手段(例えばソレノイド、モータ等)の駆動によって、LED基板748も前後方向に駆動されるものであってもよい。また、この例では、レンズ体760(凸部762)は、台板736の後方に位置している。
図28(d−1)は、移動するレンズ体760の他の例であり、レンズ体760(凸部762)の移動前の状態を示しており、同図(a−1)に示す構成と同様である。
同図(d−2)は、レンズ体760の移動とともに、LED基板748が前方に移動した状態を示している。また、レンズ体760とLED基板748は、遊技盤200に対して前後方向(図では上下方向)の移動に加えて、遊技盤200に対して上下方向(図では左右方向)に移動されるものであってもよい。すなわち、レンズ体760(凸部762)は、同図(d−1)に示す移動前の位置から、遊技盤200に対して例えば下方に移動しつつ前方に移動し(下前方に斜めに移動し)、同図(d−2)に示すように凸部762の先端部を含む一部が第一の構造体711の内部空間に位置するようにしてもよい。またこの場合、凸部762はその側壁部762cの外壁の一部が、第一の構造体711の側壁部711cの内壁に当接する位置まで移動するようにしてもよい。
図29は、移動するレンズ体760の他の例であり、レンズ体760(凸部762)が複数の移動態様で移動する例を示している。なお、この例では、レンズ体760の移動とともに(移動に合わせて)、LED基板748も同様に移動する例を示しているが、LED基板748は移動しないようにしてもよい(ベース盤200Aの記載は省略している)。
同図(a)は、レンズ体760(凸部762)およびLED基板748の移動前の状態(初期位置にある状態)を示しており、図28(a−1)と同様である。
同図(b)は、レンズ体760(凸部762)およびLED基板748(第一の演出体724)が、遊技盤200に対して下方向(図では左方向)に移動した状態である。
同図(c)は、レンズ体760(凸部762)およびLED基板748(第一の演出体724)が、遊技盤200に対して上方向(図では右方向)に移動した状態である。
同図(d)は、レンズ体760(凸部762)およびLED基板748(第一の演出体724)が、斜め前方(例えば、遊技盤200に対して下前方向)に移動し、凸部762の側壁部762c(の外壁)の一部が、第一の構造体711の内部空間に位置するとともに、側壁部711c(の内壁)に当接している状態を示している。なお、凸部762の側壁部762c(の外壁)の一部に、第一の構造体711の側壁部711cの一部が当接しない位置まで移動するものであってもよい。
同図(e)は、レンズ体760(凸部762)およびLED基板748(第一の演出体724)が、同図(d)に示す状態から遊技盤200に対して上方(図では右方)に移動し、凸部762の側壁部762a(の外壁)の一部が、第一の構造体711の内部空間に位置するとともに、側壁部711a(の内壁)に当接している状態を示している。なお、凸部762の側壁部762a(の外壁)の一部に、第一の構造体711の側壁部711aの一部が当接しない位置まで移動するものであってもよい。
同図(f)は、レンズ体760(凸部762)およびLED基板748(第一の演出体724)が、初期位置に復帰した状態を示している。
以上の例では、第一の演出体724の移動が、同図に示す順で、時間経過と共に移動する場合について説明したが、これに限らず、同図に示す移動態様がランダムに組み合わされて実行されるものであってもよいし、同図に示すいずれかの移動態様が組み合わされて(順次、またはランダムに)実行されものであってもよいし、同じ(または複数のいずれかの)移動態様が繰り返し実行されるものであってもよい。具体的には例えば、同図(a)に示す初期位置から、同図(e)に示す斜め前方の位置まで移動するようにしてもよい。
なお、上記の例では、第一の演出体724が遊技盤200に対して前後方向、および上下方向に移動する場合を説明したが、第一の演出体724が遊技盤200に対して前後方向、および左右方向に移動するものであってもよいし、第一の演出体724が遊技盤200に対して前後方向、上下方向および左右方向に移動するものであってもよい。
<演出体の他の実施例>
図30は演出体728(例えば、第一の演出体724)の他の実施例について説明する図であり、図28および図29と同様の側断面図である。
演出体728(例えば、第一の演出体724)を構成するレンズ体760、発光手段(LED基板)748、LED基板748に設けられた発光体(LED)748Lの少なくともいずれかは、遊技盤200に対して移動せず、固定的に設けられるものとしてもよい。
同図(a)は、レンズ体760(凸部762)が遊技盤200に対して固定的に設けられている例である。例えば、レンズ体760(凸部762)は、台板736と基盤ベース200Aで挟持されているとともに、基盤ベース200Aに位置決めされ、凸部762に先端を含む一部が樹脂構造体710(例えば、第一の構造体711)の内部空間に位置している。この場合、凸部762Aは、色付きの透過性を有する部材である。そして、凸部762Aは、樹脂構造体710(例えば、第一の構造体711)の側壁部711a、711cおよび横壁711eの一方又は両方に一部(側壁部726a、726dや横壁部726e)が当接するように構成されていてもよいし、当接されないように構成されてもよい。
同図(b)は、レンズ体760を有さず、LED基板748およびLED基板748に設けられた発光体(LED748L)のうちの少なくとも一方が、台板736内に固定的に設けられている例である。LED基板748は、台板736と基盤ベース200Aで挟持されているとともに、基盤ベース200Aに位置決めされている。この例では、LED748Lの先端部が、樹脂構造体710(例えば、第一の構造体711)の内部空間(台板736の厚みの内部に対応する位置)に位置している。
同図(c)は、LED基板748およびLED基板748に設けられた発光体(LED748L)のうちの少なくとも一方が、樹脂構造体710(第一の構造体711)の内部空間に固定的に設けられている例である。例えば、レンズ体760の凸部762にLED基板748(LED748L)が設けられ、レンズ体760は、台板736と基盤ベース200Aで挟持されているとともに、基盤ベース200Aに位置決めされている。また、LED基板748は図示の様に前方に突出する凸状に形成され、凸状部分の先端にLED748Lが配置されるものであってもよい。その場合、LED基板748は、台板736と基盤ベース200Aで挟持されているとともに、基盤ベース200Aに位置決めされる。
なお、樹脂構造体710と当接する凸部762の側壁部は、不図示の側壁部762b、762d(第一の構造体711の側壁部711b、711dに対応する側壁部)であってもよい。
<樹脂構造体の大きさの一例>
図31は、上述した樹脂構造体710(第一の構造体711、第二の構造体712)のサイズ(大きさ)の一例を示す正面図である。本実施形態の樹脂構造体710(その後方に演出体728が配置され、当該樹脂構造体710を透過して演出外728が実行する演出が遊技者に視認可能となる樹脂構造体710)のサイズは、正面視において例えば、遊技球(同図において破線で示す)の数個分より小さいサイズである。
具体的には、同図(a)に示すように、例えば、第一の構造体711は、遊技球を2列2段で合計4個並べたサイズよりも正面視において小さいものである。
また同図(b)に示すように、例えば、第一の構造体711は、遊技球を3列2段で合計6個並べたサイズよりも正面視において小さいものであってもよい。
また、同図(c)に示すように、例えば、第二の構造体712は、遊技球を3列3段で合計9個並べたサイズよりも正面視において小さいものであってもよい。
なお、以上の実施例において、図27に示すレンズ体760は、レンズ機能を有していなくてもよく、後ろ側に設けられたLED基板748(LED748L)の光の全てではなく一部を透過させるように構成されていてもよい。
また、図27に示すレンズ体760は、レンズ機能を有していなくてもよく、後ろ側に設けられたLED基板748(LED748L)の光、または光の一部を透過させるように構成されていてもよい。
また、樹脂構造体710を介して(透過して)姿が確されることで装飾性が向上すればよいため、レンズ体760は光を不透過な可動装飾体でもよく、その場合は、背後のLED基板748(LED748L)は省略してもよい。また、LED748Lの発光(こぼれた光)が樹脂構造体710を介して遊技者に届けば装飾性は向上するため、レンズ体760が光を不透過な可動装飾体であっても、その背後にLED基板748(LED748L)を設けるようにしてもよい。
また、図27に示すレンズ体760を駆動する駆動手段は、ソレノイド・モータ以外の装置でもよい。
また、図27では、レンズ体760は、LED基板748と別体の場合を例示したが、レンズ体760とLED基板748を一つの発光ユニットに含ませるように構成し、当該発光ユニットを駆動手段によって駆動するようにしてもよい。
また、図27に示すレンズ体760の凸部762は、LED748Lの光を導光し、導光した少なくとも一部の光を樹脂構造体710を介して遊技者に向かって放たれるように作用させてもよい。
・また、図27に示すレンズ体760が前方に移動した際に樹脂構造体710の内部空間内まで移動する例を示したが、レンズ体760が前方に移動した際に樹脂構造体710の内部空間内まで移動しないようにしてもよい。
また、図27に示すレンズ体760が前方に移動した際にレンズ体760の先端が台板736の後面(裏面)よりも後ろの位置まで移動するように構成されていてもよいし、台板736の前面(表面)よりも後ろの位置まで移動するように構成されていてもよい。
また、図27に示すレンズ体760は、樹脂構造体710のうちの一の構造体(例えば第一の構造体711等)に対応する位置に、凸部762を配置する例を示したが、これに限定されず、複数の構造体のうちの複数の構造体(例えば第一の構造体711および第二の構造体712等)のそれぞれに対応する位置に凸部762を配置し、複数の構造体のぞれぞれの内部空間に複数の凸部762のそれぞれ(または少なくとも一方)を移動させるようにしてもよいし、複数の構造体のうちの全ての構造体(例えば第一の構造体711および第二の構造体712等)のそれぞれに対応する位置に凸部762を配置し、全ての構造体のぞれぞれの内部空間に複数の凸部762のそれぞれを移動させるようにしてもよい。
また、複数の構造体のうちの複数または全部の構造体(例えば第一の構造体711および第二の構造体712等)のそれぞれに対応する位置に凸部762を配置し、複数の構造体のぞれぞれの内部空間に複数の凸部762のそれぞれを別駆動で移動させるようにしてもよいし、一体的な駆動で移動させるようにしてもよい。
また、上記の実施例では、レンズ体760の凸部762を移動させる例を示したが、これに限定されず、複数の構造体(例えば、第一の構造体711、第二の構造体712等)のうちの一、複数、および全部のうちのいずれかの構造体の背後、内部空間内、横壁部に当接する位置、および側壁部に当接する位置のうち一又は複数に該当する位置に凸部762を固定的に配置するようにしてもよい。
また、凸部762に一方向の移動を行わせる例を示したが、これに限定されず、複数の方向に移動可能であってもよいし、一方向(例えば前後方向等)の移動だけでなく、左右方向、上下方向にも移動するように構成されていてもよいし、複合した方向(前後および上下方向等)に移動するように構成されていてもよい。
また、側壁部に当接する位置のうち一又は複数に該当する位置に凸部762を固定的に配置するようにしてもよい。
また、凸部は側壁部と横壁部で構成する例を示したが、横壁部がなくてもよいし、側壁部が凸部762内を一部囲んでいなくてもよいし、中実な柱形状でもよい。
また、凸部762の動作は大当り予告(変動中の図柄変動が大当りとなることを予告したり、変動中の図柄変動が大当りとなることを期待させる予告であったり、先読み予告であったり、大当り確定の先読み予告)として動作させてもよいし、客待ちデモンストレーション演出中に動作させてもよい。
また、凸部762の動作中に背後の、LED748Lを点滅や点灯させたりしてもよい。
また、上述の大当り予告としてLED748Lを点灯・点滅動作をさせたり、客待ちデモンストレーション演出中に点灯・点滅動作をさせたりしてもよい
また、上述の例では、レンズ体760に凸部762を設ける構成として説明したが、凸形状を有さないものであってもよく、上述した例と同じように樹脂構造体710の内部空間、台板736、および基盤ベース200Aに設けられた孔(例えばルータ746)のうちのいずれかよりも後ろ側から内部空間内、台板736内、および基盤ベース200Aに設けられた孔内にレンズ体760(の少なくとも一部)が移動するように構成されていてもよい。
以上説明したように、本実施形態の遊技台(例えば、ぱちんこ機100)は、遊技球を発射可能な発射手段(例えば、発射装置110)と、遊技球が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域124)と、前記遊技領域が設けられた遊技盤(例えば、遊技盤200)と、前記遊技領域を囲むレール手段(例えば、外レール202と内レール204)と、庇部(例えば、庇部734)が設けられた演出手段(例えば、演出手段732、演出部材740)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段から発射された遊技球は、進入部(例えば、進入部730)から前記遊技領域に進入するように構成されており、前記演出手段は、前記レール手段によって囲まれた領域内に設けられたものであり、前記演出手段は、台板(例えば、台板736)が設けられたものであり、前記台板は、前記遊技盤の表面に固定されたものであり、前記台板は、第一の構造体(例えば、第一の構造体711)が一体的に設けられたものであり、前記第一の構造体は、前記進入部と前記庇部の間に位置するものであり、前記第一の構造体は、前記発射手段の発射強度が第一の発射強度である場合に、前記進入部から進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する位置に設けられており、前記第一の構造体の側壁部(例えば、側壁部711a〜711d)によって囲まれた内部空間には遊技球が進入できないように構成されており、前記側壁部は、前記台板から起立する壁であり、前記側壁部の内壁(例えば、内壁711IW)は、該内壁から前記内部空間に向かって突き出る突起部が設けられていない壁であり、前記側壁部の外壁(例えば、外壁711OW)の一部は、表面が平らな平面側壁部(例えば、平面側壁部711FW)であり、前記外壁の前記平面側壁部とは異なる第一の部位は、頂部(例えば、頂部711T)であり、前記平面側壁部における第二の部位の厚み(例えば、図17に示す側壁部711dの厚みt1d2)は、前記第一の部位における厚み(例えば、図17に示す側壁部711dに連続する頂部711Tの厚みt1d0)より薄い厚みであり、前記演出手段は、第一の演出体(例えば、第一の演出体724)が設けられたものであり、前記第一の演出体の少なくとも一部は、前記第一の構造体の後方に位置するものであり、前記第一の構造体の少なくとも一部を透過して、前記第一の演出体の少なくとも一部が、遊技者から視認可能に構成されている、ことを特徴とする遊技台である。
このような構成によれば、進入部730から進入してきた遊技球を受ける樹脂構造体710(例えば、第一の構造体711)の強度を高めつつ、当該樹脂構造体710の後方において、演出体728(例えば、第一の演出体724)が実行する演出を遊技者に視認させやすくすることができる場合がある。天釘に代えて、進入部730から進入してきた遊技球を受ける樹脂構造体710を設ける構成にすることで、樹脂構造体710の後方に演出体(例えば、第一の演出端724)を配置でき、装飾性を向上させて多彩な演出を行うことができる場合がある。
一方、天釘に代えて樹脂構造体を設ける場合、遊技球の衝突に対する強度を確保する必要があり、その対策としては樹脂構造体の側壁部の内側(内部空間側)に突き出す複数の突起部(補強リブ)を設けることが考えられる。しかしながら、樹脂構造体は、遊技者の方向に突出する構造体であるため、樹脂構造体の側壁部の内側(内部空間側)に複数の突起部(補強リブ)を設けてしまうと、例えこれを透明の樹脂材料により構成した場合であっても、当該樹脂構造体の背後は、遊技者から視認し難くなる問題がある。
本実施形態では、樹脂構造体710の側壁の厚みを連続的に変化させることで内部空間側に突き出す突起部(極端な凹凸による補強リブ等)を設けることなく、樹脂構造体710の強度を担保することができる。これにより、樹脂構造体710の内部空間を可能な限り広く確保できるため、樹脂構造体710の背後に配置した演出体728が実行する演出を、樹脂構造体710を透過して遊技者に視認させる場合、当該演出が見えにくくなることを回避できる。
また、樹脂構造体710に遊技球が衝突した場合、その衝突した部位が、側壁部の厚みが厚い部位か薄い部位かによって遊技球の反発度合いが微妙に変化するため、遊技球の反発方向にバラツキを与えることが可能になる場合がある。
また、前記側壁部の外壁の一部は、表面が曲がっている曲面側壁部(例えば、平面側壁部711FW)であり、前記側壁部は複数の前記平面側壁部(以下、「複数の平面側壁部」という。)を含んで構成されており、前記複数の平面側壁部のうちの2つの平面側壁部の間の前記側壁部は、前記曲面側壁部であり、前記複数の平面側壁部のうちの一の平面側壁部は、第一の平面側壁部(例えば、図17に示す側壁部711bの外壁の平面側壁部)であり、前記複数の平面側壁部のうちの一の平面側壁部は、第二の平面側壁部(例えば、図17に示す側壁部711dの外壁の平面側壁部)であり、前記第二の平面側壁部における前記第二の部位の厚み(例えば、図17に示す側壁部711dの厚みt1d2)は、前記第一の平面側壁部における前記第三の部位の厚み(例えば、図17に示す側壁部711bの厚みt1b1)とは異なる厚みであってもよい。
また、前記遊技領域を覆う透明板部材(例えば、透明板部材118)を有し、前記台板と前記透明板部材の間を遊技球が転動可能であり、前記第一の構造体は、前記台板と前記透明板部材の間に位置するものであり、前記複数の平面側壁部の全ては、横壁部(例えば、横壁部711e)につながっており、前記横壁部は、前記台板と平行であり、前記複数の平面側壁部の先端は、前記横壁部よりも遊技者側に突出している、ものであってもよい。
このような構成によれば、演出体(第一の演出体)の視認度の低下を防ぎつつ、樹脂構造体710(例えば、第一の構造体711)の強度を向上させることができる場合がある。すなわち、遊技球が樹脂構造体710の側壁部に衝突した場合、その力は、側壁部を介して横壁部に伝わる。横壁部は、遊技球の進行方向に沿うように(台板と平行に)設けられているため、遊技球の衝突の力を横壁部で受けることができ、樹脂構造体の強度を向上させることができる場合がある。また、複数の平面側壁部の遊技者側の先端を横壁部よりも遊技者側に突出させることにより、側壁部と横壁部の接合部分が側壁部に衝突する遊技球の中心に近い位置となり、側壁部を通じて伝わる遊技球の力を横壁部の端部(付近)で受けることができるので、より強度を高めることができる場合がある。
また、側壁部は透明板部材118側に突出しているため、当該側壁部によって遊技球の進行を確実に妨げることができ、遊技球の進行の障害となる釘の代用とすることができる場合がある。
また、前記台板は、第二の構造体(例えば、第二の構造体712)が一体的に設けられたものであり、前記第二の構造体は、前記進入部と前記庇部の間に位置するものであり、前記第二の構造体は、前記発射手段の発射強度が第二の発射強度である場合に、前記進入部から進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する位置に設けられており、前記第二の構造体は側壁部(例えば、側壁部712a〜712d)を有し、前記第二の構造体の前記側壁部によって囲まれた内部空間には遊技球が進入できないように構成されており、前記側壁部は、前記台板から起立する壁であり、前記第一の演出体の少なくとも一部は、前記第二の構造体の後方に位置するものであり、前記第二の構造体の少なくとも一部が透き通っていることから、前記第一の演出体の少なくとも一部が、遊技者から視認可能に構成されている、ものであってもよい。
また、前記演出手段は、第二の演出体(例えば、第二の演出体726)が設けられたものであり、前記第二の演出体は、前記第一の演出体とは別の演出体であり、
前記第一の演出体および前記第二の演出体のうちの一方の演出体は画像表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)であり、他方の演出体は演出用可動体(例えば、演出可動体224)であってもよい。
このような構成によれば、多彩な演出が可能となり、遊技者の興趣を高めることができる場合がある。
また、部空間の体積は、前記遊技球の体積より小さい、ものであってもよい。また、前記遊技台は、ぱちんこ機であってもよい。
また、本発明にかかる遊技台(例えば、ぱちんこ機100)は、遊技球を発射可能な発射手段(例えば、発射装置110)と、遊技球が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域124)と、前記遊技領域が設けられた遊技盤(例えば、遊技盤200)と、前記遊技領域を囲むレール手段(例えば、外レール202と内レール204)と、庇部(例えば、庇部734)が設けられた演出手段(例えば、演出手段732、演出部材740)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段から発射された遊技球は、進入部(例えば、進入部730)から前記遊技領域に進入するように構成されており、前記演出手段は、前記レール手段によって囲まれた領域内に設けられたものであり、前記演出手段は、台板(例えば、台板736)が設けられたものであり、前記台板は、前記遊技盤の表面に固定されたものであり、前記台板は、第一の構造体(例えば、第一の構造体711)が一体的に設けられたものであり、前記第一の構造体は、前記進入部と前記庇部の間に位置するものであり、前記第一の構造体は、前記発射手段の発射強度が第一の発射強度である場合に、前記進入部から進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する位置に設けられており、前記第一の構造体の側壁部(例えば、側壁部711a〜711d)によって囲まれた内部空間には遊技球が進入できないように構成されており、前記側壁部は、前記台板から起立する壁であり、前記側壁部の内壁(例えば、内壁711IW)は、該内壁から前記内部空間に向かって突き出る突起部が設けられていない壁であり、前記演出手段は、第一の演出体(例えば、第一の演出体724)が設けられたものであり、前記第一の演出体の少なくとも一部は、前記第一の構造体の後方に位置するものであり、前記第一の演出体の表示態様によって、大当り予告が行われる場合があり、前記第一の構造体の少なくとも一部を透過して、前記第一の演出体の少なくとも一部が、遊技者から視認可能に構成されている、ことを特徴とする遊技台である。
このような構成によれば、進入部730から進入してきた遊技球を受ける樹脂構造体710(例えば、第一の構造体711)の後方において、演出体728(例えば、第一の演出体724)が実行する演出を遊技者に視認させやすくすることができる場合がある。天釘に代えて、進入部730から進入してきた遊技球を受ける樹脂構造体710を設ける構成にすることで、樹脂構造体710の後方に演出体(例えば、第一の演出端724)を配置でき、装飾性を向上させて多彩な演出を行うことができる場合がある。
一方、天釘に代えて樹脂構造体を設ける場合、遊技球の衝突に対する強度を確保する必要があり、その対策としては樹脂構造体の側壁部の内側(内部空間側)に突き出す複数の突起部(補強リブ)を設けることが考えられる。しかしながら、樹脂構造体は、遊技者の方向に突出する構造体であるため、樹脂構造体の側壁部の内側(内部空間側)に複数の突起部(補強リブ)を設けてしまうと、例えこれを透明の樹脂材料により構成した場合であっても、当該樹脂構造体の背後は、遊技者から視認し難くなる問題がある。
本実施形態では、樹脂構造体710の内部空間側に突き出す突起部(極端な凹凸による補強リブ等)を設けないため、樹脂構造体710の内部空間を可能な限り広く確保できる。これにより、樹脂構造体710の背後に配置した演出体728が実行する演出を、樹脂構造体710を透過して遊技者に視認させる場合、当該演出が見えにくくなることを回避できる。
また、樹脂構造体710は進入部730から進入してきた遊技球を受ける位置に設ける(すなわち天釘の代わりに設ける)ものであり、遊技者は発射強度調整の際に樹脂構造体710の付近を注視する。このような樹脂構造体710の背後で大当り予告を実行するため、当該大当り予告を遊技者が見落とす可能性が低減し、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記側壁部の外壁(例えば、外壁711OW)の一部は、表面が平らな平面側壁部(例えば、平面側壁部711FW)であり、前記側壁部の外壁の一部は、表面が曲がっている曲面側壁部(例えば、平面側壁部711FW)であり、前記側壁部は複数の前記平面側壁部(以下、「複数の平面側壁部」という。)を含んで構成されており、前記複数の平面側壁部のうちの2つの平面側壁部の間の前記側壁部は、前記曲面側壁部であり、前記複数の平面側壁部のうちの一の平面側壁部は、第一の平面側壁部(例えば、図17に示す側壁部711bの外壁の平面側壁部)であり、前記複数の平面側壁部のうちの一の平面側壁部は、第二の平面側壁部(例えば、図17に示す側壁部711dの外壁の平面側壁部)であり、前記第二の平面側壁部における第二の部位の厚み(例えば、図17に示す側壁部711dの厚みt1d2)は、前記第一の平面側壁部における第三の部位の厚み(例えば、図17に示す側壁部711bの厚みt1b1)とは異なる厚みである、ものであってもよい。
また、前記遊技領域を覆う透明板部材(例えば、透明板部材118)を有し、前記台板と前記透明板部材の間を遊技球が転動可能であり、前記第一の構造体は、前記台板と前記透明板部材の間に位置するものであり、前記複数の平面側壁部の全ては、横壁部(例えば、横壁部711e)につながっており、前記横壁部は、前記台板と平行であり、前記複数の平面側壁部の先端は、前記横壁部よりも遊技者側に突出している、ものであってもよい。
このような構成によれば、演出体(第一の演出体)の視認度の低下を防ぎつつ、樹脂構造体710(例えば、第一の構造体711)の強度を向上させることができる場合がある。すなわち、遊技球が樹脂構造体710の側壁部に衝突した場合、その力は、側壁部を介して横壁部に伝わる。横壁部は、遊技球の進行方向に沿うように(台板と平行に)設けられているため、遊技球の衝突の力を横壁部で受けることができ、樹脂構造体の強度を向上させることができる場合がある。また、複数の平面側壁部の遊技者側の先端を横壁部よりも遊技者側に突出させることにより、側壁部と横壁部の接合部分が側壁部に衝突する遊技球の中心に近い位置となり、側壁部を通じて伝わる遊技球の力を横壁部の端部(付近)で受けることができるので、より強度を高めることができる場合がある。
また、側壁部は透明板部材118側に突出しているため、当該側壁部によって遊技球の進行を確実に妨げることができ、遊技球の進行の障害となる釘の代用とすることができる場合がある。
また、前記台板は、第二の構造体(例えば、第二の構造体712)が一体的に設けられたものであり、前記第二の構造体は、前記進入部と前記庇部の間に位置するものであり、前記第二の構造体は、前記発射手段の発射強度が第二の発射強度である場合に、前記進入部から進入してきた遊技球が他の構造体に接触する前に接触する位置に設けられており、前記第二の構造体は側壁部(例えば、側壁部712a〜712d)を有し、前記第二の構造体の前記側壁部によって囲まれた内部空間には遊技球が進入できないように構成されており、前記側壁部は、前記台板から起立する壁であり、前記第一の演出体の少なくとも一部は、前記第二の構造体の後方に位置するものであり、前記第二の構造体の少なくとも一部が透き通っていることから、前記第一の演出体の少なくとも一部が、遊技者から視認可能に構成されている、ものであってもよい。
また、前記演出手段は、第二の演出体(例えば、第二の演出体726)が設けられたものであり、前記第二の演出体は、前記第一の演出体とは別の演出体であり、
前記第一の演出体および前記第二の演出体のうちの一方の演出体は画像表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)であり、他方の演出体は演出用可動体(例えば、演出可動体224)であってもよい。
このような構成によれば、多彩な演出が可能となり、遊技者の興趣を高めることができる場合がある。
また、前記第一の演出体(例えば、図27に示すレンズ体760)は、前後方向に移動可能なものであり、 前記第一の演出体は、第一の位置(例えば、図28(aー1)の位置)および第二の位置(例えば、図28(bー1)の位置)のうちの一方から他方に移動可能なものであり、前記第二の位置とは、前記第一の位置よりも前の位置であり、前記第二の位置にある第一の演出体の少なくとも一の部位(以下、「第二の部位(例えば、凸部762eの先端部)」という。)は、前記内部空間に位置している、ものであってもよい。
また、前記第一の構造体および前記第二の部位よりも後ろに発光手段(例えば、LED基板748、LED748L)を備え、前記発光手段の光の少なくとも一部が、前記第二の部位および前記第一の構造体の両方を透過して前記遊技盤(例えば、遊技盤200)の前側に放たれるように構成されており、請求項1に記載の「前記第一の演出体の表示態様によって、大当り予告が行われる」とは、該第一の演出体が前記第二の位置に位置していることであってもよい。
また、前記第一の演出体は、客待ちデモンストレーション演出を実行可能である、ものであってもよい。
また、部空間の体積は、前記遊技球の体積より小さい、ものであってもよい。また、前記遊技台は、ぱちんこ機であってもよい。
このように、本実施形態では、従来の天釘に代えて、ぶっ込み領域701(またはその近傍)に、側壁部の一部の厚みが異なる樹脂成型体である第一の構造体711および第二の構造体712(樹脂構造体710)を配置する。樹脂構造体710は、透明または半透明の部材により構成されるため、樹脂構造体710の背後に配置した演出体728を遊技者に視認可能にすることができる場合がある。また、樹脂構造体710の側壁部の一部の厚みを異ならせることによって、遊技球が樹脂構造体710に衝突した場合の反発度合いを異ならせることができ、遊技球の落下の方向に微妙な変化を与えることができる場合がある。
また、遊技球が衝突する可能性が低い側壁部(その一部)の厚みを遊技球が衝突する可能性が高い側壁部(その一部)の厚みよりも薄くすることで、樹脂構造体710の内側空間を広げることができ、その背後に配置する演出体728をより視認しやすくすることができる場合がある。
また、側壁部の厚みの薄い部分は厚い部分よりも撓みやすいため、万一その近傍で遊技球が集中した場合であっても、球詰まりを解消できる場合がある。
また、例えば、ぶっ込み領域701には天釘を設けず、第一の構造体711と第二の構造体712を離間して配置することで、遊技者が狙う位置(ぶっ込み領域701)を遊技者に認識しやすくすることができる場合がある。
また、遊技盤200に打ち込む釘の本数を低減することができる場合がある。
なお、以上の実施形態において、横壁部711e、712eは、その内壁(内側空間側の壁)および/または外壁(遊技者側の壁)に例えばシールを貼付してもよく、二次加工(造形)やレンズカットを施すなどしてもよい。また、横壁部711e,712eの一部に開口部(孔部)、スリットが設けられてもよい。
また、側壁部711a〜711dは、その内壁(内側空間側の壁)および/または外壁(遊技者側の壁)に例えばシールを貼付してもよく、二次加工(造形)やレンズカットを施すなどしてもよい。また、側壁部711a〜711dの一部に開口部(孔部)、スリットが設けられてもよい。
また、側壁部712a〜712dは、その内壁(内側空間側の壁)および/または外壁(遊技者側の壁)に例えばシールを貼付してもよく、二次加工(造形)やレンズカットを施すなどしてもよい。また、側壁部712a〜712dの一部に開口部(孔部)、スリットが設けられてもよい。
また、上記の実施形態ではぶっ込み領域701またはその近傍に樹脂構造体710を配置する場合を例に説明したが、電チューやアタッカーなどの近傍に樹脂構造体710を配置してもよい。
また、樹脂構造体710は、演出部材(センターケース)740と一体的に成型される構造体である場合を例に説明したが、樹脂構造体710は、演出部材740とは別体で成型された後、演出部材740に取り付けられるものであってもよい。また、樹脂構造体710に、風車などの部品が取り付けられてもよい。
また、樹脂構造体710の材質は、ポリカーボネイトに限らず、ABS樹脂や、ポリカーボネイトとABS樹脂の混合材料などであってもよい。
また、上述の実施形態では、樹脂構造体710の背後に(少なくとも一部が透明な)遊技盤200が配置され、遊技盤200を介して演出体728(イルミネーションユニット744や装飾図柄表示装置208)が配置される構成を例に説明したが、樹脂構造体710の背後には遊技盤200の開口部(ルーター)が位置し、ルータを介して演出体728が視認されるようにしてもよい。
また、第一の構造体711の外壁711OWは、頂部711Tを含む曲面側壁部711RW以外にも曲面側壁部711RWを有していてもよい。すなわち、上述の実施形態における平面側壁部711FWに代えて、またはその一部に曲面側壁部711RWを設けてもよい。また、第一の構造体711の内壁711IWの一部または全て平面側壁部FWとしてもよい。また、第一の構造体711の外壁を全て平面側壁部711FWとしてもよく、その場合の頂部711Tは、180度以下の角部(内角部)となる。
また、第二の構造体712の外壁712OWは、頂部712Tを含む曲面側壁部712RW以外にも曲面側壁部712RWを有していてもよい。すなわち、上述の実施形態における平面側壁部712FWに代えて、またはその一部に曲面側壁部712RWを設けてもよい。また、第二の構造体712の内壁712IWの一部または全てを曲面側壁部712RWとしてもよい。また、第一の構造体711の外壁を全て平面側壁部711FWとしてもよく、その場合の頂部712Tは、180度以下の角部(内角部)となる。
また、樹脂構造体710は、それぞれ、透明、半透明、色つき、模様付き等のいずれかであってもよいし、これらの複合であってもよい。また、樹脂構造体710の一部は不透明であってもよい。
また、庇部734、第一の構造体711および、第二の構造体712のいずれかといずれかの間に、釘が存在していてもよい。
また、樹脂構造体710は、3つ以上であってもよい。さらに、樹脂構造体710の側壁部や横壁部に孔やスリット、切欠きなど設けられていてもよい。
また、樹脂構造体710の背後に、第一の演出体724として、イルミネーションユニット744の発光部が配置されてもよい。
また、第一の演出体724が実行する大当り予告は、大当り確定予告(プレミア予告)だけでなく大当りを期待させる予告でもよいし、先読み予告でもよい。
また、樹脂構造体710の外壁711OW、712OWの一部に遊技球の跳ね返りを防止する跳ね返り防止手段(突起部など)を設けてもよい。
また、複数の樹脂構造体710(第一の構造体711および第二の構造体712)の横壁部(天井部分)や側壁部の遊技者側の先端部(すなわち、樹脂構造体710の前面枠扉106に設けられた透明板部材118に最も近い部位)に跨がる透過装飾板を設けてもよい。この透過装飾板は、遊技者が当該透過装飾板の背後が視認可能なように透明または半透明の樹脂による成型板である。
また、当該透過装飾板を、樹脂構造体710と庇部734に跨がるように設けてもよい。この場合の透過装飾板は、樹脂構造体710の横壁部(天井部分)や側壁部の遊技者側の先端部と、庇部734の遊技者側に起立した先端部との間に跨がるように設けると好適である。
また、樹脂構造体710には、ビス等の締結部材(固定部材)によって他の部品を取り付けないようにしてもよい。
また、樹脂構造体710には当該樹脂構造体710とは別体の部品を取り付けないようにしてもよい。
また、所定回数に亘って行われる電サポ状態(時短状態とも言う、普図高確率状態)中の最終の図柄変動遊技において、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDを点滅動作させるようにしてもよい。
また、所定回数に亘って行われる確変状態(特図高確率状態)中の最終の図柄変動遊技において、樹脂構造体710を後ろ側から照らすLEDを点滅動作させるようにしてもよい。
また、樹脂構造体710の側壁部の内壁は、該内壁から内部空間に向かって突き出る突起部が設けられていてもよい。
また、樹脂構造体710の側壁部の厚みは、一定でもよい。
また、図27〜図29等にレンズ体760が前後移動する場合やレンズ体760とLED748Lを含む発光手段748(発光ユニット)が前後移動する場合を例示したが、レンズ体760を含まない発光ユニット(LED748Lと樹脂構造体710の間に透過体がないように構成されたユニット)を、図28や図29等を用いて説明した方向に(説明した移動態様で)移動させるようにしてもよく、LED748Lが樹脂構造体710の内部や台板736の内部などに移動するようにしてもよい。
また、樹脂構造体710の内部空間の体積は、遊技球の体積より小さくてもよい。
また、樹脂構造体710の内部空間を台板736と平行な方向で切断した場合の面積は、遊技球の面積より小さくてもよいし、遊技球2個分あるいは、遊技球3個分、よりちいさくてもよい。
また、第一の演出体724の少なくとも一部は、台板736より前であり、内部空間内に位置するように構成されていてもよい。
また、第一の演出体724が実行する演出の表示態様における一の表示態様とは、上述の発光ユニットが前側に駆動される前の様のことであり、別の一の表示態様とは、上述の発光ユニットが前側に駆動された様のことであり、第一の演出体724や第二の演出体726は、演出手段とは別体でもよい。
また、第一の構造体711や第二の構造体712の位置は、進入部730から進入した遊技球が他の装置に接触せずに、第一の構造体711や第二の構造体712に接触する場合がある位置であればどのような位置でもよい。
また、演出手段732の少なくとも一部は、レール手段(例えば、外レール202と内レール204)によって囲まれた領域外に設けられていてもよい。
また、台板736は、遊技盤200の表面以外の位置に固定されていてもよいし、遊技盤200の表面の位置および遊技盤200の表面以外の位置のうちの両方の位置に固定されていてもよい。
また、演出手段732の少なくとも一部は、レール手段(例えば、外レール202と内レール204)によって囲まれた領域外に設けられていてもよい。
また、本発明の遊技台(例えば、ぱちんこ機100)は、遊技球を発射可能な発射手段(例えば、発射装置110)と、遊技球が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域124)と、前記遊技領域が設けられた遊技盤(例えば、遊技盤200)と、庇部が設けられた演出手段(例えば、演出手段732、演出部材740)と、装飾体(例えば、レンズ体620、凸部762、発光手段748)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段から発射された遊技球は、進入部(例えば、進入部730)から前記遊技領域に進入するように構成されており、前記演出手段は、前記遊技盤に設けられた手段であり、前記演出手段は、台板(例えば、台板736)が設けられた手段であり、前記台板は、前記遊技盤の表面に固定されたものであり、前記台板は、第一の構造体(例えば、第一の構造体711)が設けられたものであり、前記第一の構造体の側壁(例えば、側壁部711a、711b、711c、711d)で囲まれた内部空間には遊技球が進入できないように構成されており、前記発射手段の発射強度が第一の発射強度である場合に、前記進入部から進入してきた遊技球が前記庇部に接触する前に前記側壁に接触するように構成されており、前記装飾体は、前記第一の構造体とは別体であり、前記装飾体の少なくとも一部(以下、「第一の部位(例えば、図28〜図30に示す凸部762(の先端部)、図30(b)、(c)の発光手段748の発光体748Lが設けられた部位)」という。)は、前記内部空間に位置するように構成されており、前記装飾体の少なくとも一部の態様が、前記第一の構造体の少なくとも一部を透けて遊技者から視認されるように構成されている、ことを特徴とする遊技台である。
また、前記装飾体は、移動できないように固定されたものであり、前記第一の部位は、前記内部空間に常に位置する部位であってもよい。
また、前記装飾体は演出部であり、前記演出部の表示態様によって、大当り予告が行われる場合があってもよい。
また、前記演出部は、前記演出手段に設けられた第一の演出体であってもよい。
また、前記第一の演出体は、第一の位置および第二の位置のうちの一方から他方に移動可能な演出体であり、前記第二の位置とは、前記第一の位置とは別の位置であり、前記第一の演出体が前記第二の位置に位置する場合に、前記第一の部位が前記内部空間に位置するように構成されている、ものであってもよい。
また、前記第一の演出体が前記第一の位置に位置する場合に、前記第一の部位が前記内部空間に位置するように構成されている、ものであってもよい。
また、請求項1に記載の「前記装飾体の少なくとも一部(以下、「第一の部位」という。)は、前記内部空間に位置するように構成されており」とは、「前記装飾体の少なくとも一部(以下、「第一の部位」という。)は、前記内部空間に位置する場合があるように構成されており」のことであり、前記第一の演出体が前記第一の位置に位置する場合に、前記第一の部位は前記内部空間に位置しないように構成されている、ものであってもよい。
また、前記演出部は、発光体が設けられたものであってもよい。
また、前記第一の部位の前後方向の位置は、前記台板の表面の前後方向の位置より後方の位置であり、前記台板の裏面の前後方向の位置より前方の位置であってもよい。
また、前記第一の部位の前後方向の位置は、前記台板の表面の前後方向の位置より前方の位置であってもよい。
また、前記内部空間の体積は、遊技球の体積より小さい、ものであってもよい。
また、前記台板は、第二の構造体が一体的に設けられたものであり、前記第二の構造体の側壁で囲まれた内部空間には遊技球が進入できないように構成されており、前記第二の構造体の一部(以下、「第二の部位」という。)は、前記第一の構造体と前記庇部の間に位置するものであり、前記第二の構造体は、前記発射手段の発射強度が第二の発射強度である場合に、前記進入部から進入してきた遊技球が前記庇部に接触する前に接触する位置に設けられており、前記第二の構造体の前記内部空間に、第二の演出体の一部が位置するように構成されており、前記第二の部位に遊技球が接触可能に構成されている、ものであってもよい。
また、前記台板は、前記第一の構造体が一体的に設けられたものであってもよい。
また、前記装飾体は、前記台板とは別体であってもよい。
また、前記装飾体によって、前記遊技盤が装飾されている、ものであってもよい。
また、前記装飾体とは、前記第一の構造体の内面に貼付けられたシールのことであり、前記シールの裏面の少なくとも一部が、前記内部空間に位置するように構成されている、ものであってもよい。
また、前記発射手段の発射強度が前記第一の発射強度である場合に、前記進入部から進入してきた遊技球が前記第一の構造体の前記側壁に接触した後で、前記庇部に接触する場合があってもよい。
また、前記第一の構造体は、横壁を含んで構成されている、ものであってもよい。
また、前記第一の構造体は、横壁を含んで構成されており、前記第一の構造体の前記側壁の内面は、前記横壁を除いては、該内面から前記内部空間に向かって突き出る突起部が設けられていない面であってもよい。
また、本発明の遊技台(例えば、ぱちんこ機100)は、遊技球を発射可能な発射手段(例えば、発射装置110)と、遊技球が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域124)と、前記遊技領域が設けられた遊技盤(例えば、遊技盤200)と、庇部が設けられた演出手段(例えば、演出手段732、演出部材740)と、演出部(例えば、レンズ体620、凸部762、発光手段748)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段から発射された遊技球は、進入部(例えば、進入部730)から前記遊技領域に進入するように構成されており、前記演出手段は、前記遊技盤に設けられた手段であり、前記演出手段は、台板(例えば、台板736)が設けられた手段であり、前記台板は、前記遊技盤の表面に固定されたものであり、前記台板は、第一の構造体(例えば、第一の構造体711)が設けられたものであり、前記第一の構造体の側壁(例えば、側壁部711a、711b、711c、711d)で囲まれた内部空間には遊技球が進入できないように構成されており、前記発射手段の発射強度が第一の発射強度である場合に、前記進入部から進入してきた遊技球が前記庇部に接触する前に前記側壁に接触するように構成されており、前記第一の構造体の内部空間には遊技球が進入できないように構成されており、前記演出部の少なくとも一部(以下、「第一の部位(例えば、図28〜図30に示す凸部762(の先端部)、図30(b)、(c)の発光手段748の発光体748Lが設けられた部位)」という。)は、前記内部空間に位置するように構成されており、前記第一の構造体の少なくとも一部を透過して、前記演出部の少なくとも一部が遊技者から視認されるように構成されている、ことを特徴とする遊技台である。
また、前記演出部は、移動できないように固定されたものであり、前記第一の部位は、前記内部空間に常に位置する部位であってもよい。
また、前記演出部の表示態様によって、大当り予告が行われる場合があってもよい。
また、前記演出部は、前記演出手段に設けられた第一の演出体(例えば、第一の演出体724)であってもよい。
また、前記第一の演出体は、第一の位置(例えば、図28(a−1)や図29(d)の凹部762の位置、図30(a)の発光体748Lの位置)および第二の位置(例えば、図28(a−2)や図29(e)の凹部の位置、図30(b)、(c)の発光体748Lの位置)のうちの一方から他方に移動可能な演出体であり、前記第二の位置とは、前記第一の位置とは別の位置であり、前記第一の演出体が前記第二の位置に位置する場合に、前記第一の部位が前記内部空間に位置するように構成されている、ものであってもよい。
また、前記第一の演出体が前記第一の位置(例えば、図29(d)の凹部762の位置)に位置する場合に、前記第一の部位(図29(d)の凹部762)が前記内部空間に位置するように構成されている、ものであってもよい。
また、請求項1に記載の「前記演出部の少なくとも一部(以下、「第一の部位」という。)は、前記内部空間に位置するように構成されており」とは、「前記演出部の少なくとも一部(以下、「第一の部位」という。)は、前記内部空間に位置する場合があるように構成されており」のことであってもよい。
また、前記第一の演出体が前記第一の位置(例えば、図30(a)の発光体748Lの位置)に位置する場合に、前記第一の部位(例えば、図30(a)の発光体748L)は前記内部空間に位置しないように構成されている、ものであってもよい。
また、前記第一の部位(例えば、図30(b)に示す発光体748L表面)の前後方向の位置は、前記台板の表面の前後方向の位置より後方の位置であり、前記台板の裏面の前後方向の位置より前方の位置であってもよい。
また、前記第一の部位(例えば、図30(c)に示す発光体748L表面)の前後方向の位置は、前記台板の表面の前後方向の位置より前方の位置であってもよい。
また、前記内部空間の体積は、遊技球の体積より小さい、ものであってもよい。
また、前記台板は、第二の構造体(例えば、第二の構造体712)が一体的に設けられたものであり、前記第二の構造体の側壁で囲まれた内部空間には遊技球が進入できないように構成されており、前記第二の構造体の一部(以下、「第二の部位」という。)は、前記第一の構造体と前記庇部の間に位置するものであり、前記第二の構造体は、前記発射手段の発射強度が第二の発射強度である場合に、前記進入部から進入してきた遊技球が前記庇部に接触する前に接触する位置に設けられており、前記第二の構造体の前記内部空間に、第二の演出体(例えば、第二の演出体726)の一部が位置するように構成されており、前記第二の部位に遊技球が接触可能に構成されている、ものであってもよい。
前記台板は、前記第一の構造体が一体的に設けられたものであってもよい。
また、前記演出部は、前記台板とは別体であってもよい。
また、前記演出部は、発光体(例えば、LED748L)が設けられたものであってもよい。
また、前記演出部とは、前記遊技盤を装飾する装飾部のことであってもよい。
また、前記装飾部とは、前記第一の構造体の内面に貼付けられたシールのことであってもよい。
また、前記発射手段の発射強度が前記第一の発射強度である場合に、前記進入部から進入してきた遊技球が前記側壁に接触した後で、前記庇部に接触する場合があってもよい。
また、前記第一の構造体は、横壁(例えば、横壁部711e)を含んで構成されている、ものであってもよい。
また、前記第一の構造体は、横壁を含んで構成されており、前記側壁の内面は、前記横壁を除いては、該内面から前記内部空間に向かって突き出る突起部が設けられていない面であってもよい。
また、前記遊技台は、ぱちんこ機であってもよい。
なお、これまでに説明した実施の形態および各種実施例(変形例)は、それぞれの構成の全部または構成の一部を相互に組み合わせ、あるいは入れ替えて(例えば、第二の樹脂構造体712の背後に上述した全ての第一の演出体724のうちの一つを配置するなど)実施可能である。
また、例えば、本発明に係る遊技台は、ぱちんこ機に限定されるものではなく、例えば、複数種類の図柄が施された複数のリールと、リールの回転を指示するためのスタートレバーと、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタンと、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段と、を備えたスロットマシンなどにも好適である。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。すなわち、ぱちんこ機は、球を封入し、封入した球をぱちんこ機内で循環させて使用する封入式ぱちんこ機であってもよく、この封入式ぱちんこ機は、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。このような封入式遊技機の場合には、発射装置110の位置は遊技盤200の左上方(図3参照)となる。
また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。