以下、図面を用いて、本発明の一実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機)について説明する。まず、図1を用いて、本実施の形態によるパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きでかつ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、前面枠扉106には、開口部116にガラス製または樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きでかつ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能でかつ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図3参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、カードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させるとともに、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローのいずれか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローのいずれか他方の信号を払出制御部600(図4参照)へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158と、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162と、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166と、遊技球の払出しに関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172と、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176と、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184と、払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186と、を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、普通図柄保留ランプ216と、高確中ランプ222とを配設している。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な画像(動画像または静止画像)を表示するための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各図柄表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置212および特図2表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、特図1始動口230と、特図2始動口232と、可変入賞口234とを配設している。
一般入賞口226は、本実施の形態では遊技盤200に複数配設しており、一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施の形態では、遊技球には、入賞の対価として遊技者に払い出す球(以下、「賞球」と呼ぶ場合がある)と、遊技者に貸し出す球(以下、「貸球」と呼ぶ場合がある)とが含まれる。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施の形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
特図1始動口230は、本実施の形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。特図1始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図1表示装置212による特図変動遊技(以下、「特図1変動遊技」という場合がある)を開始する。なお、特図1始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
特図2始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施の形態では特図1始動口230の真下に1つだけ配設している。特図2始動口232は、左右に開閉自在な一対の羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図2表示装置214による特図変動遊技(以下、「特図2変動遊技」という場合がある)を開始する。なお、特図2始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施の形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設しているとともに、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
パチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(特図1始動口230、特図2始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242および前面ステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉あるいはシャッタと称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、前面ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方の前面ステージ244にワープ出口242bから排出する。前面ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、前面ステージ244の中央部には、通過した球が特図1始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施の形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータを備え、肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」という)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えている。基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314と、を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路(カウンタ回路)318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、を接続している。本例では水晶発振器316aと乱数値生成回路318とが別に設けられているが、水晶発振器316aは乱数値生成回路318に含まれていてもよい。
なお、特図1始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、特図1始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、特図2始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースとをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。ただし、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信が双方向通信により行われるように構成してもよい。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412とを搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が設けられている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC(S−ROM)416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタンセンサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)434と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えている。基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512とを搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路502には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530および遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御するとともに、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払出しが完了したか否かを検出する。また払出制御部600は、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施の形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図5(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図1表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図2表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1または2の変動表示」を開始してから特図1または2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」〜「特図J」の10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態(以下、「特図確変」または単に「確変」という場合がある)と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも時短状態(電サポ状態)に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態のことを普図高確率状態(以下、「普図確変」という場合がある)と称し、時短状態でない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変または潜伏確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当り図柄であり、「特図H」は第2小当り図柄であり、いずれも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当りは、2R時短無し大当りと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当り図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当り図柄等の他の図柄についても同様である。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・→「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図A」の15R特別大当りまたは「特図B」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当りを明示的に報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当り、「特図F」の突然通常と称される2R大当り、あるいは「特図G」の第1小当り、「特図H」の第2小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当り、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図5(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図5(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
まずステップS101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施の形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS101の次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップS103の次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書込みを許可する設定等を行う。
ステップS107の次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。
ステップS111では、復電処理を行う。この復電処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、主制御部300のRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113の次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタの初期値を生成するための3つの初期値生成用乱数カウンタと、普図変動時間決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタとを更新する。例えば、普図変動時間決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図変動時間決定用乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述する基本乱数初期値更新処理(ステップS207)でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、所定の周期(本例では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
まずステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本例では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本例では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施の形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、特図1始動口230、および特図2始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
また、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS205の次のステップS207では基本乱数初期値更新処理を行い、その次のステップS209では基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合には、それぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットするとともに、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図1乱数値生成用の乱数カウンタおよび特図2乱数値生成用の乱数カウンタがそれぞれ1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施の形態では特図1乱数値を取得するためのカウンタと特図2乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS211の次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS213の次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
ステップS215の次のステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口230、特図2始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
特図1始動口230へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路(ハード乱数回路)318の特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図1当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図1乱数値生成用乱数カウンタから特図1乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが書き込まれる。
特図2始動口232へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図2当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図2乱数値生成用乱数カウンタから特図2乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが書き込まれる。
普図始動口228へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する普図保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する普図乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS219の次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、普図当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、普図当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄(普図A)およびはずれ図柄(普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500ms)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、普図当りフラグがオフにされる。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、かつ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行う。当選とする場合にはRAM308に設けた普図当りフラグをオンに設定し、不当選の場合には普図当りフラグをオフに設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図変動時間決定用乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図変動時間決定用乱数値として取得し、取得した普図変動時間決定用乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をする度に、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理では、特図2の状態に応じて、次の複数の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグ等のフラグが用意されている。これらのフラグは、後述する特図2関連抽選処理において、決定した停止図柄に基づいてオンまたはオフに設定される。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオフの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当りフラグがオンの場合には特図G、第2小当りフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Jそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A)、15R大当り図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当り図柄(特図G)、第2小当り図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第2はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。また、回数切り確変タイプ(STタイプ)の遊技台の場合には、RAM308に設けられた確変回数記憶部に記憶された確変回数が1以上であれば、その確変回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンにされる。大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するために、RAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、扉部材234aの開放・閉鎖制御を所定回数(本実施の形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態(普図確変)である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態を電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態という。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
また、特図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変回数記憶部に所定の確変回数(例えば、10000回)をセットする(STタイプの場合)。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。
さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。特図2関連抽選処理は、特図1および特図2の変動遊技を行っておらず、特図1および特図2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図2変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図2乱数値記憶領域内の最先の特図2当選乱数値および特図2乱数値を用いて実行される。特図1関連抽選処理は、特図1および特図2の変動遊技を行っておらず、特図1および特図2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図1変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図1乱数値記憶領域内の最先の特図1当選乱数値および特図1乱数値を用いて実行される。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が1以上の場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の当否判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS229の特図2関連抽選処理の場合には、主制御部300は、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を取得し、取得した特図2始動情報内の特図2当選乱数値およびRAM308内の特図確率変動フラグの値などに基づいて、ROM306に記憶された当否判定用テーブルを用いて大当りとするか、小当りとするか、あるいははずれとするかの決定(当否判定)を行う。次いで、主制御部300は、取得した特図2始動情報内の特図2乱数値および決定した当否判定結果などに基づいて、ROM306に記憶された特図決定用テーブルを用いて特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行う。次いで、主制御部300は、例えば、決定した当否判定結果、停止図柄、当該当否判定時の特図2保留数、取得した特図変動時間決定用乱数値等に基づいて、ROM306に記憶された各種テーブルを用いて特図2の変動表示時間(タイマ番号)の決定を行う。
主制御部300は、特図2乱数値記憶領域から最先の特図2始動情報を取り出した後、当該最先の特図2始動情報を特図2乱数値記憶領域から消去するとともに、特図2保留数記憶領域の特図2保留数を1減算する。このとき、特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2始動情報をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している特図2始動情報に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
以上のような特図2関連抽選処理(ステップS229)の後に、特図1関連抽選処理(ステップS231)が同様にして行われる。
以上の説明では、特図2変動遊技が特図1変動遊技よりも優先して開始され、特図2の保留が特図1の保留よりも優先して消化される特図2優先変動を例に挙げたが、特図1変動遊技が特図2変動遊技よりも優先して開始され、特図1の保留が特図2の保留よりも優先して消化される特図1優先変動であってもよい。また、特図2変動遊技および特図1変動遊技のいずれを優先することもなく、特図1および特図2それぞれの保留に係る特図変動遊技を始動口入賞順に開始する始動口入賞順変動であってもよい。始動口入賞順変動では、例えば、保留の上限数が特図1および特図2に関わらず8つになるため、特図1および特図2のそれぞれにおいて保留の上限数が4つとなる優先変動と比較して、実質的な保留数の上限を上げることができる場合がある。
また以上の説明では、一方の特図の状態に応じて他方の特図の保留に関する抽選処理や変動遊技を行わないものとしたが、これに限定されるものではなく、前述の特図状態更新処理および特図関連抽選処理を特図1および特図2でそれぞれ独立して行うことで、複数の特図を同時に変動させるように構成してもよい。また、このように複数の特図を同時に変動させる場合には、装飾図柄表示装置208にそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の領域を設けるか、またはそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の装飾図柄表示装置を設けて、それぞれの抽選結果を別箇に表示しても良いし、1の表示が複数の特図の抽選結果を表示するように構成していても良い。また、複数の特図に関する変動が同時に行われている場合に、先に変動を停止した特図の抽選結果が後に変動を停止する特図の抽選結果に影響を与えても良い。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行う。このコマンド設定送信処理では、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施の形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始(回転開始)コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止(回転停止)コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。
上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視する。前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合には、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して払出制御部600に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、図8を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。図8(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。まず、図8(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS401の次のステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS405の次のステップS407では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS407の次のステップS409では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS409の次のステップS411では、チャンスボタン制御処理を行う。チャンスボタン制御処理では、チャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS409で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS411の次のステップS413では、画像制御処理を行う。画像制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップS413の次のステップS415では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS415の次のステップS417では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS417の次のステップS419では、シャッタ制御処理を行う。シャッタ制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
ステップS419の次のステップS421では、情報送信処理を行う。情報送信処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。その後、ステップS403に戻る。
図8(b)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部コマンド受信割込処理(ストローブ割込処理)の流れを示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が主制御部300からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS501では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図8(c)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS601では、第1副制御部メイン処理のステップS403において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS601の次のステップS603では、第1副制御部メイン処理の情報送信処理(ステップS421)で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
図8(d)は、第1副制御部メイン処理のステップS413における画像制御処理の流れを示すフローチャートである。ステップS701では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP434は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS701の次のステップS703では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS705に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS705では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS701でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434は、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS705の次のステップS707では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS707の次のステップS709では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS711に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS711では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
次に、図9を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。図9(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図9(a)のステップS801では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS801で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS801の次のステップS803では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS805の処理に移行する。ステップS805では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS805の次のステップS807では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS807の次のステップS809では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS807で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS809の次のステップS811では、ランプ制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
ステップS811の次のステップS813では、可動体制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力する。その後、ステップS803に戻る。
図9(b)は、第2副制御部500のCPU504が実行するコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が第1副制御部400からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS901では、第1副制御部400から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図9(c)は、第2副制御部500のCPU504が実行するタイマ割込処理のフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。タイマ割込処理のステップS1001では、第2副制御部メイン処理のステップS803において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS803において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS1001の次のステップS1003では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
本実施の形態によるパチンコ機100は、遊技者に所定の操作を要求する操作要求報知(操作手段の操作を促す情報の報知の一例)を少なくとも実行可能な操作要求報知手段と、操作要求報知手段による操作要求報知の少なくとも一部または全体が遊技者に認識困難となるような動作を少なくとも実行可能な動作手段(報知制御手段の第二の制御により制御される手段の一例)とを備える。以下、遊技者に所定の操作を要求する操作要求報知、および当該操作要求報知の少なくとも一部または全体が遊技者に認識困難となるような動作のそれぞれの例について説明する。なお、操作要求報知は、所定の操作を要求していることを直接的に明示していてもよいし、直接的に明示していなくてもよい。例えば、所定の報知が行われている状態で所定の操作を行うことによって何か(例えば演出の一部または全部)が変化する場合には、当該所定の報知は操作要求報知に含まれる。
図10(a)は、装飾図柄表示装置208の表示の例を示している。図10(a)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面左上に位置する図柄表示領域208a〜208cでは、装飾図柄の変動表示が行われている。ここで、図10(a)および後述する各図では、図柄表示領域208a〜208cにおける装飾図柄の変動を下向きの太矢印で表している。装飾図柄表示装置208の画面右上には、第四図柄を表示可能な第四図柄表示領域208eと、特図変動遊技の保留数を数字で表示する特図保留数表示領域208fとが設けられている。本例では、第四図柄表示領域208eには、特図変動中であることを示す黒丸が表示されている。特図保留数表示領域208fには、特図1変動遊技の保留数が3つであることを示す数字「3」が表示されている。
図10(b)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図10(b)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面中央に位置する図柄表示領域208a〜208cでは、装飾図柄の変動表示が行われている。装飾図柄表示装置208の画面右上に位置する第四図柄表示領域208eには黒丸が表示されており、特図保留数表示領域208fには「3」が表示されている。装飾図柄表示装置208の画面下方には、当該特図変動遊技に対応する変動アイコンを表示可能な変動アイコン表示領域700と、変動アイコン表示領域700の左方に位置し、特図1変動遊技の保留数と同数の保留アイコン(例えば、円形の画像)を表示可能な特図1保留アイコン表示領域701と、変動アイコン表示領域700の右方に位置し、特図2変動遊技の保留数と同数の保留アイコンを表示可能な特図2保留アイコン表示領域702と、が設けられている。本例では、変動アイコン表示領域700には変動アイコンが表示されておらず、特図1保留アイコン表示領域701には3つの保留アイコンが表示されており、特図2保留アイコン表示領域702には保留アイコンが表示されていない。本例では、特図保留数表示領域208fで保留数を表示しつつ、特図1保留アイコン表示領域701でも保留数を表示している。
図10(c)は、保留アイコンの表示態様の例を示している。図10(c)の上段に示すように、保留アイコンの中には、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示される場合がある。チャンスボタン136の押下を示唆するマークは、例えば、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とを含んでいる。このようなマークを含む保留アイコンの表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。当該保留アイコンが表示されている状態でチャンスボタン136が押下されると、当該保留アイコンまたは他の保留アイコンの表示態様は、図10(c)の下段に示すように、「八」、「代」、「将」、「軍」の4文字が円の周方向に等間隔(90°間隔)で記された態様や、所定のキャラクタ(例えば、サボハニ、番長など)の絵柄に合致した態様などの種々の態様に変化するようにしてもよい。なお、チャンスボタン136の押下によって態様が変化するのは、当該保留アイコン(チャンスボタン136の押下を示唆するマークを含む保留アイコン)であってもよいし、当該保留アイコン以外の他の保留アイコンであってもよいし、当該保留アイコンのみであってもよい。
図10(d)は、装飾図柄の停止表示態様の例を示している。図10(d)に示すように、装飾図柄は、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示された態様で表示される場合がある。チャンスボタン136の押下を示唆するマークは、例えば、「PUSH」という文字と、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とを含んでいる。このようなマークを含む装飾図柄の停止表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。なお、図10(d)では「装飾2」の図柄を例示しているが、「装飾1」、「装飾3」〜「装飾10」のいずれの図柄であってもよい。例えば、変動表示される3つの装飾図柄のうち最初に停止する装飾図柄が図10(d)に示すような態様で停止表示された場合、遊技者によりチャンスボタン136が押下されると疑似連に移行する。また例えば、1つ目〜3つ目に停止する装飾図柄がそれぞれ図10(d)に示すような態様で停止表示され、停止表示される度に遊技者によりチャンスボタン136が押下され、チャンスボタン136が押下される度に抽選により成功または失敗が決定される場合に、全てが成功であったときには特別なSPリーチや特別なモードに移行する。また例えば、装飾図柄のいずれかが図10(d)に示すような態様で停止表示された場合、その状態でチャンスボタン136が押下されると、普通にチャンスボタン136が押下されたときに実行されるアクション(例えば、前述または後述の例に挙げたチャンスボタン押下時のアクション)が実行されるように構成してもよい。また例えば、図10(c)上段の保留アイコンと、図11の装飾図柄が同時に表示されている状態でチャンスボタン136の操作があった場合、そのボタン操作は、保留アイコンについて無効(例えば、反応しない、所定の演出を行わない)で装飾図柄について有効(例えば、反応する、所定の演出を行う)であってもよいし、保留アイコンについて有効で装飾図柄について無効であってもよいし、保留アイコンおよび装飾図柄の両方について無効であってもよいし、保留アイコンおよび装飾図柄の両方について有効であってもよい。なお、ボタン操作が一方について有効で他方について無効ある場合には、ボタン操作に基づき有効の方の演出を行った後は無効の方も有効になるようにしてもよい。
図10(e)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図10(e)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面上方には、右打ちを示唆する「→右打ち→」というメッセージが表示されている。このメッセージは、例えば確変中において遊技者に打ち方を示唆するために表示される。このようなメッセージの表示は、遊技者に右打ちを要求する操作要求報知に該当する。このメッセージは、例えば左側に設けられた普図始動口や、左打ち時にしか入賞しない特図1始動口に入賞した場合に、改めて警告表示として表示してもよい。
図10(f)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図10(f)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面上方には、左打ちを示唆する「←左打ち←」というメッセージが表示されている。このメッセージは、例えば確変(電サポ)が終了したときにおいて、遊技者に打ち方を示唆するために表示される。このようなメッセージの表示は、遊技者に左打ちを要求する操作要求報知に該当する。
図10(g)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図10(g)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面上方には、左打ちに戻すことを示唆する「左打ちに戻して下さい」というメッセージが表示されている。このメッセージは、例えば、左打ちすべき遊技状態で右打ちされた場合(例えば、左打ちすべき遊技状態に移行した後に、右打ちルートに設けられている普図始動口を遊技球が通過した場合)に警告として表示される。このようなメッセージの表示は、遊技者に左打ちを要求する操作要求報知に該当する。
図10(h)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図10(h)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面上方には、可変入賞口234を狙うことを示唆する「↑チャンスアタッカを狙え」というメッセージが表示されている。このメッセージは、例えば、大当り遊技における初期のラウンドや、小当り遊技において、可変入賞口234に入った球を使って演出を行う遊技台などで表示される。このようなメッセージの表示は、可変入賞口234を狙って遊技球を打ち出すことを遊技者に要求する操作要求報知に該当する。
図11(a)、(b)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図11(a)に示す状態では、装飾図柄表示装置208の画面下方に、「吉宗は・・・」というメッセージ(チュートリアル表示の一部)とともに、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。この表示は、チャンスボタン136を押下することによって、チュートリアル表示の続きが表示されることを遊技者に示唆している。この状態でチャンスボタン136が押下されると、図11(b)に示すように、「八大将軍です」というチュートリアル表示の続きが表示される。図11(a)に示す「吉宗は・・・」というメッセージ、およびチャンスボタン136の押下を示唆するマークの表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。
図11(c)は、大当り遊技中の装飾図柄表示装置208の表示の例を示している。図11(c)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面左上に位置する図柄表示領域208a〜208cには、当選した図柄組合せ「装飾7−装飾7−装飾7」が表示されている(この図柄組合せの表示自体が大当りの利益度を示す情報である場合がある)。装飾図柄表示装置208の画面上方には、大当り遊技中であることを報知する「〜大当り中〜」というメッセージが表示されている。また装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の現ラウンド数(本例では「10R」)、連荘中に倒した敵の数などの大当り遊技中の演出に係る数値(本例では「16体撃破」)、連荘中に獲得した賞球数(本例では「28314pt」)等が表示されている。これらの表示は、可変入賞口234を狙って遊技球を打ち出すことを遊技者に要求する操作要求報知に該当する。なお、例えば賞球15個の可変入賞口234に1つの遊技球が入球した場合、表示される賞球数は、得られた賞球数「15」と可変入賞口234への入球で失われた球数「1」との差(純利益)である「14」(=15−1)であってもよいし、賞球数の「15」であってもよい。
また、装飾図柄表示装置208の画面左方には、「球を抜いてください」というメッセージが表示されている。このメッセージは、下皿満タンエラーの情報を含むコマンドを主制御部300から受信したことに基づく第1副制御部400の制御によって表示される。このメッセージは、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。
図11(d)は、装飾図柄表示装置208のデモ表示の例を示している。図11(d)に示すように、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cには、はずれを報知する図柄組合せ「装飾2−装飾8−装飾0」が表示されている。第四図柄表示領域208eには、特図変動遊技が終了していることを示す白丸が表示され、特図保留数表示領域208fには、特図変動遊技の保留数が0であることを示す数字「0」が表示されている。すなわち、図柄表示領域208a〜208c、第四図柄表示領域208eおよび特図保留数表示領域208fは、この遊技台が空き台であることを表示している。これらの表示は、次の遊技者に遊技操作の開始を要求する操作要求報知に該当する場合がある。
また装飾図柄表示装置208の画面上方には、この遊技台が空き台(デモ中)であることを報知する「〜客待ち中〜」というメッセージが表示されている。なお、空き台であることを示す表示は、必ずしも本例のように文字メッセージで明示する必要はなく、画面の背景表示でデモ中であることが分かるようになっていてもよい。また、デモ中であることが分からなくても図柄が停止していることが分かればよい。これらの表示は、次の遊技者に遊技操作の開始を要求する操作要求報知に該当する場合がある。
また装飾図柄表示装置208の画面右方には、「ダイトモはこちら」というメッセージとともに、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。この表示は、チャンスボタン136を押下することによって、会員制サービスに係る画面が表示されることを遊技者に示唆している。この表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。
図11(e)、(f)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図11(e)に示す状態では、装飾図柄表示装置208には、「Aリーチは発展に期待だ」という姫キャラクタのセリフ(チュートリアル表示の一部)とともに、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。この表示は、チャンスボタン136を押下することによって、姫キャラクタのセリフに応答する他のキャラクタのセリフ(続きのチュートリアル表示)が表示されることを遊技者に示唆している。この状態でチャンスボタン136が押下されると、図11(f)に示すように、「爺出現でチャンスアップだ」という爺キャラクタのセリフが表示される。図11(e)に示す姫キャラクタのセリフ、およびチャンスボタン136の押下を示唆するマークの表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。
図11(g)、(h)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図11(g)に示す状態では、装飾図柄表示装置208の画面上方には、現時点の演出ステージがAステージであることを報知する「〜Aステージ〜」というメッセージが表示されている。また、装飾図柄表示装置208の画面右方には、「ステチェンするなら」というメッセージとともに、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。「ステチェンするなら」というメッセージ、およびチャンスボタン136の押下を示唆するマークは、ステージチェンジ可能な状態(例えば、変動開始直後など)で表示されるものであり、チャンスボタン136を押下することによって演出ステージがAステージから別のステージに切り替えられることを遊技者に示唆している。この状態でチャンスボタン136が押下されると、図11(h)に示すように、演出ステージがAステージからBステージに切り替わるとともに、装飾図柄表示装置208の画面上方に表示されるメッセージが「〜Aステージ〜」から「〜Bステージ〜」に切り替わる。また、演出ステージがBステージに切り替わった後にも、ステージチェンジ可能な状態であれば、装飾図柄表示装置208の画面右方に、「ステチェンするなら」というメッセージと、チャンスボタン136の押下を示唆するマークとが表示される。この表示は、チャンスボタン136を押下することによって、演出ステージがBステージから別のステージに切り替えられることを遊技者に示唆している。これらの「ステチェンするなら」というメッセージやチャンスボタン136の押下を示唆するマークは、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。
図12(a)は、チャンスボタン136に代えて、あるいはチャンスボタン136に加えて、遊技者による押下が可能な押ボタン式のスイッチとしてパチンコ機100に設けられ得る決定ボタン136aおよび選択ボタン136b、136cの構成の例を示している。図12(a)に示すように、決定ボタン136aは、円形状の平面形状を有している。左(または上)を選択する左選択ボタン136bは、「左」を示唆する平面形状(例えば、頂角が左側にする二等辺三角形状の形状、左向き矢印状の形状)を有しており、決定ボタン136aの左側に配置されている。右(または下)を選択する右選択ボタン136cは、「右」を示唆する平面形状(例えば、左選択ボタン136bと線対称の形状)を有しており、決定ボタン136aの右側に配置されている。
図12(b)、(c)は、図12(a)に示すボタン136a〜136cが設けられたパチンコ機100における装飾図柄表示装置208の表示の例を示している。図12(b)に示す状態では、図11(g)と同様に、装飾図柄表示装置208の画面上方には、現時点の演出ステージがAステージであることを報知する「〜Aステージ〜」というメッセージが表示されている。また、装飾図柄表示装置208の画面右方には、「Aステージ」というメッセージとともに、右選択ボタン136cの押下を示唆するマークが表示されている。「Aステージ」というメッセージ、および右選択ボタン136cの押下を示唆するマークは、ステージチェンジ可能な状態で表示されるものであり、右選択ボタン136cを押下することによって演出ステージがAステージから別のステージに切り替えられることを遊技者に示唆している。この状態で右選択ボタン136cが押下されると、図12(c)に示すように、演出ステージがAステージからBステージに切り替わるとともに、装飾図柄表示装置208の画面上方に表示されるメッセージが「〜Aステージ〜」から「〜Bステージ〜」に切り替わる。また、演出ステージがBステージに切り替わった後にも、ステージチェンジ可能な状態であれば、装飾図柄表示装置208の画面右方に、「Bステージ」というメッセージと、左選択ボタン136bの押下を示唆するマークとが表示される。この表示は、左選択ボタン136bを押下することによって、演出ステージがBステージから元のAステージに戻ることを遊技者に示唆している。これらの「Aステージ」、「Bステージ」というメッセージや、左選択ボタン136bまたは右選択ボタン136cの押下を示唆するマークは、遊技者に左選択ボタン136bまたは右選択ボタン136cの押下を要求する操作要求報知に該当する。図12(b)、(c)に示す操作要求報知は、図11(g)、(h)に示す操作要求報知と似ているが、図11(g)に示すボタン押下前の操作要求報知と、図11(h)に示すボタン押下後の操作要求報知とが同態様であるのに対し、図12(b)に示すボタン押下前の操作要求報知と、図12(c)に示すボタン押下後の操作要求報知とでは態様が異なっている。なお、A⇔B⇔C⇔Aのように3つのステージA、B、C(または4つ以上のステージ)が循環的に移行可能なタイプでもよい。この場合、図12(b)、(c)に示す操作要求報知では、左選択ボタン136bの押下を示唆するマーク、および右選択ボタン136cの押下を示唆するマークの両方が表示されるようにしてもよい。
また例えば、チャンスボタンが2つ設けられた遊技台において、第一のチャンスボタンの押下を要求する操作要求報知がなされている状態で第二のチャンスボタンを押下したときに所定の反応を示すようにしてもよい。
図12(d)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図12(d)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面中央には、チャンスボタン136を模したボタン画像と、メータを表すメータ動画像とが表示されている。メータ動画像は、例えば、横長長方形状の形状を有し、当該動画像の出現当初には全体が白色であり、時間の経過とともに左端から徐々に黒色部分が増加していく。これらのボタン画像およびメータ動画像は、チャンスボタン136を押下することを明示的に示唆するものではないが、当業者または遊技者であれば、これらの画像が、メータ動画像の全体が黒色となってしまう前にチャンスボタン136を押下すべきであることを暗示するものであることを認識できる。したがって、これらのボタン画像およびメータ動画像の表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。このように、操作要求報知には、所定の操作を明示的に要求する報知だけでなく、所定の操作が促されていることを当業者または遊技者が認識できるような報知も全て含まれる。なお、チャンスボタン136を押下すべきであることを暗示する報知は、3→2→1→0のようなカウントダウン表示を含んでいてもよい。
図12(e)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図12(e)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面上方には、現時点の演出モードが吉宗モードであることを報知する「吉宗モード」というメッセージが表示されている。特図保留数表示領域208fの上段には数字「3」が表示され、下段には数字「4」が表示されている。この表示は、特図1変動遊技の保留数が3つであり、特図2変動遊技の保留数が4つであることを報知している。特図保留数表示領域208fの下方には、遊技者にとって有利な状態に係る残り変動回数(例えば、時短の残り変動回数、ST機における確変の残り変動回数など)が表示されている(本例では「残70回」)。この表示は、遊技者に遊技球の打出し(始動口への入球)を要求する操作要求報知に該当する。
図12(f)、(g)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図12(f)に示すように、装飾図柄表示装置208の変動アイコン表示領域700の上方には、爺キャラクタ画像と、爺キャラクタのセリフとしての「家紋が止まれば吉宗チャンス」というメッセージと、が表示されている。これらは、普図変動に係る演出として表示され、後述するルーレットで「家紋」図柄が停止表示されれば所定のチャンスタイムが開始されることを示唆するものである。これらの爺キャラクタ画像およびメッセージは、遊技者に遊技球の打出し(始動口への入球)を要求する操作要求報知に該当する。
図12(g)に示すように、普図当りおよび電チューロング開放当り時に入賞した保留については、当該保留が消化される前後に、変動アイコン表示領域700またはその近傍で、特別なアニメーション演出が行われる。例えば、電チューロング開放当り時に入賞した特図2の保留に対応する保留アイコンが特図2保留アイコン表示領域702から変動アイコン表示領域700に移動すると(保留が消化されると)、装飾図柄の変動表示とは別に、変動アイコン表示領域700内でルーレットの回転(演出用図柄の変動表示)が開始される。所定時間経過後にルーレットが停止すると、変動アイコン表示領域700内には複数種類の演出用図柄のうちいずれかの図柄が表示される。その後、変動アイコン表示領域700に停止表示される演出用図柄に基づき、種々の演出が実行される。図12(g)に示す例では、特図2の保留に対応する保留アイコンが変動アイコン表示領域700に移動するとともにルーレットの回転が開始され、ルーレットの停止により「千両箱」図柄が表示され、その後、「千両箱」図柄が画面上方に向かって移動する。このような「千両箱」図柄の動作(本例では表示位置の移動)は、特図始動口への入球により増加した保留が消化されることにより実行される動作であるため、操作要求報知(例えば、遊技球の打出しを要求する報知)に関連する操作要求関連動作に該当する。「千両箱」図柄が画面上方に向かって移動する際、当該「千両箱」図柄は一時的に爺キャラクタ画像に重なる。したがって、操作要求関連動作(「千両箱」図柄の表示位置の移動)により、操作要求報知(爺キャラクタ画像の表示)の視認が困難になる。
図12(h)は、装飾図柄表示装置208のデモ表示の例を示している。図12(h)に示すように、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cには、はずれを報知する図柄組合せ「装飾2−装飾8−装飾0」が表示されている。第四図柄表示領域208eには、特図変動遊技が終了していることを示す白丸が表示され、特図保留数表示領域208fには、特図変動遊技の保留数が0であることを示す数字「0」が表示されている。すなわち、図柄表示領域208a〜208c、第四図柄表示領域208eおよび特図保留数表示領域208fは、この遊技台が空き台であることを表示している。これらの表示は、次の遊技者に遊技操作の開始を要求する操作要求報知に該当する場合がある。
また装飾図柄表示装置208の画面上方には、この遊技台が空き台(デモ中)であることを報知する「〜客待ち中〜」というメッセージが表示されている。この表示は、次の遊技者に遊技操作の開始を要求する操作要求報知に該当する場合がある。
また装飾図柄表示装置208の画面下方には、「ボタンPUSHでメニュー表示」というメッセージがテロップ表示されている。この表示は、チャンスボタン136を押下することによってメニュー画面(例えば、会員制サービスに係る画面)が表示されることを遊技者に示唆している。この表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。また、チャンスボタン136の押下に基づいて表示されるメニュー画面は、画面上に表示されている各種情報と重複して表示されるようにしてもよい。このようなメニュー画面の表示は、操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に認識困難となる動作に該当する場合がある。
図13(a)、(b)は、装飾図柄表示装置208、およびその周囲に設けられた演出可動体(可動役物)の例を示している。図13(a)、(b)に示す例では、装飾図柄表示装置208の周囲には、図3に示した演出可動体224に加えて、演出可動体800、802が設けられている。演出可動体224、800、802は、例えば、所定の演出抽選に当選した場合などに、所定の動作パターンで動作する。なお、以下の説明で「重なる」、「重ならない」とは、遊技者側から見たときのものである。
本例の演出可動体224の前腕部224bは、ステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208の前方を画面に略平行な面内で回動可能である。前腕部224bは、一方の可動端位置(例えば、初期位置、待機位置)にある状態では装飾図柄表示装置208の画面とは重ならないようになっている(図13(a)参照)。また前腕部224bは、他方の可動端位置(例えば、最大可動端位置、演出位置)にある状態では装飾図柄表示装置208の画面の一部に重なるようになっている(図13(b)参照)。
演出可動体800は、パチンコ機100の機種名等が表示される横長平板状のパネルを備えている。演出可動体800は、不図示のステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208の前方を画面に略平行な面内で上下方向に移動可能になっている。演出可動体800は、上方の可動端位置にある状態では装飾図柄表示装置208の画面上端よりも上方に位置し、画面とは重ならないようになっている(図13(a)参照)。また演出可動体800は、下方の可動端位置にある状態では装飾図柄表示装置208の画面の上方の一部に重なるようになっている(図13(b)参照)。本例では、演出可動体800が下方の可動端位置にある状態では、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cや第四図柄表示領域208e、特図保留数表示領域208f等が、演出可動体800により遮蔽されて視認できなくなる。ただし、第四図柄表示領域208eは、演出可動体800の位置に関わらず常に視認できるようになっていてもよい。
演出可動体802は、パンダを模した形状を有している。演出可動体802は、不図示のステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208の前方を画面に略平行な面内で上下方向に移動可能になっている。本例では、装飾図柄表示装置208の前方に、画面下端と同程度の高さの水平なステージ(不図示)が設けられている。このステージには、演出可動体802の上下方向の移動が可能な開口部が設けられている。演出可動体802は、下方の可動端位置にある状態では、一部(本例ではパンダの頭部)のみがステージ上に露出し、他の部分(本例ではパンダの胴体、手足等)はステージの下方に格納されている(図13(a)参照)。またこの状態では、ステージ上にある演出可動体802の一部は、装飾図柄表示装置208の画面の下方の一部と重なるようになっている。ステージ下方に格納されている演出可動体802の他の部分は、遊技者からは視認できない。
また演出可動体802は、上方の可動端位置にある状態では、ほぼ全体がステージ上に現れる(図13(b)参照)。またこの状態では、演出可動体802のほぼ全体が装飾図柄表示装置208の画面の下方の一部と重なるようになっている。本例では、演出可動体802は、いずれの位置においても装飾図柄表示装置208の画面と重なるようになっているが、例えば下方の可動端位置にある状態では装飾図柄表示装置208の画面とは重ならないようになっていてもよい。
ここで、図13(b)のA部に示すように、下方の可動端位置にある演出可動体800と、上方の可動端位置にある演出可動体802とは、互いに接触しないようになっている。したがって、演出可動体800および802は、それぞれがいずれの位置にあっても互いに接触することはない。一方、図13(b)のB部に示すように、下方の可動端位置にある演出可動体800と、他方の可動端位置にある演出可動体224の前腕部224bとは、互いに接触する。このため、これらの演出可動体の動作パターンを規定する演出データは、演出可動体800および前腕部224bがこれらの位置に同時に到達しないように設計されている。
演出可動体224、800、802が装飾図柄表示装置208の画面と重なる位置に移動または回動すると、当該画面の一部が視認できなくなる場合がある。したがって、装飾図柄表示装置208の画面と重なる位置への演出可動体224、800、802の移動または回動は、装飾図柄表示装置208での操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に認識困難となる動作に該当する場合がある。
図14(a)〜(c)は、装飾図柄表示装置208の表示および遮蔽装置246の動作の例を示している。図14(a)に示す状態では、遮蔽装置246は全開状態にあり、装飾図柄表示装置208の画面全体が視認可能である。装飾図柄表示装置208の画面左上に位置する図柄表示領域208a〜208cでは、装飾図柄の変動表示が行われている。装飾図柄表示装置208の画面右下に位置する第四図柄表示領域208eには黒丸が表示されており、特図保留数表示領域208fには「3」が表示されている。装飾図柄表示装置208の画面左方には、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。このメッセージは、下皿満タンエラーの情報を含むコマンドを主制御部300から受信したことに基づく第1副制御部400の制御によって表示される。このメッセージは、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。
図14(b)に示す状態では、遮蔽装置246は全閉状態にあり、装飾図柄表示装置208の画面は遮蔽装置246の格子の孔から部分的にのみ視認可能である。これにより、装飾図柄表示装置208の変動中の装飾図柄、および「球抜きしてください」というメッセージは視認困難になっている。本例の遮蔽装置246(右扉246b)には、全閉状態における第四図柄表示領域208eおよび特図保留数表示領域208f(または第四図柄表示領域208eのみ)に対応する位置に、開口部246cが設けられている。これにより、遮蔽装置246が全閉状態であっても、第四図柄表示領域208eおよび特図保留数表示領域208f(または第四図柄表示領域208eのみ)は視認可能となっている。
遮蔽装置246が全閉状態にあるときには、装飾図柄表示装置208での表示態様を通常とは異なる態様としてもよい。例えば、図14(c)に示す例では、図柄表示領域208a〜208cが必要に応じて縮小および/または移動することにより、装飾図柄が遮蔽装置246(左扉246a)の格子の孔から容易に視認可能になっている。なお、扉が移動し終わったときには図14(b)または(c)に示すような状態であるが、扉の移動中は装飾図柄やメッセージ等がこれより視認困難な状態であってもよい。
遮蔽装置246の閉動作は、装飾図柄表示装置208での操作要求報知(「球抜きしてください」というメッセージ)の少なくとも一部が遊技者に認識困難となる動作に該当する。
なお、本例の遮蔽装置246に設けられてる隙間(孔)は、その周囲が部材によって「ロ」の字状に囲まれているが、遮蔽装置246には、周囲が部材によって「コ」の字状に囲まれた切欠き状の隙間が設けられていてもよい。
図14(d)〜(f)は、装飾図柄表示装置208の表示、および演出可動体の動作の例を示している。図14(d)〜(f)に示す例では、装飾図柄表示装置208の周囲には、演出可動体800、804が設けられている。
演出可動体800は、パチンコ機100の機種名等が表示される横長平板状のパネルを備えている。演出可動体800は、不図示のステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208の前方を画面に略平行な面内で上下方向に移動可能になっている。演出可動体800は、少なくとも、装飾図柄表示装置208の画面とは重ならない位置と、装飾図柄表示装置208の画面の一部と重なる位置とをとり得るようになっている。演出可動体800は、例えば、移動の途中に一時的に第四図柄表示領域208eを遮蔽する場合があるが、第四図柄表示領域208eを遮蔽する位置では停止しないようになっていてもよい。
演出可動体804は、液晶表示装置等を用いたサブ表示装置を備えている。演出可動体804は、不図示のステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208の前方を画面に略平行な面内で上下方向に移動可能になっている。本例では、演出可動体804の備えるサブ表示装置には、少なくとも、特図1の保留数と同数の保留アイコンを表示可能な特図1保留アイコン表示領域701が設けられている。また、サブ表示装置は、遊技者に所定の操作を要求するメッセージ等を表示可能になっている。
図14(d)に示す状態では、装飾図柄表示装置208の画面の下端部のごく一部が演出可動体804と重なっているが、装飾図柄表示装置208の実質的な表示の全てが視認可能である。装飾図柄表示装置208の画面左上に位置する図柄表示領域208a〜208cでは、装飾図柄の変動表示が行われている。装飾図柄表示装置208の画面右上に位置する第四図柄表示領域208eには黒丸が表示されており、特図保留数表示領域208fには「3」が表示されている。装飾図柄表示装置208の画面左下には、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。このメッセージは、下皿満タンエラーの情報を含むコマンドを主制御部300から受信したことに基づく第1副制御部400の制御によって表示される。このメッセージは、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。一方、演出可動体804に設けられた特図1保留アイコン表示領域701には、3つの保留アイコンが表示されている。図示していないが、もう一つの演出可動体800は、装飾図柄表示装置208の画面上端よりも上方に位置している。
図14(e)に示す状態では、演出可動体804が上方に少し移動するとともに、移動した演出可動体804のサブ表示装置には「チャンスボタン押せ」というメッセージが表示されている。このメッセージは、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。また、装飾図柄表示装置208に表示されている「球抜きしてください」というメッセージは、演出可動体804の移動により視認困難になっている。すなわち本例では、操作要求報知を表示する演出可動体804自体が、別の操作要求報知を視認困難にしている。なお、装飾図柄表示装置208の「球抜きしてください」というメッセージが視認困難になる代わりに、演出可動体804のサブ表示装置に同内容の表示がされるようにしてもよい。
図14(f)は、チャンスボタン136が押下された後の状態を示している。本例では、装飾図柄表示装置208の表示等によりチャンスボタン136の押下が示唆されている期間内にチャンスボタン136が押下され、かつ、所定の演出抽選に当選した場合に、演出可動体800が下方に移動する。なお、演出可動体800は、チャンスボタン136の押下が示唆されている期間内にチャンスボタン136が押下された場合には必ず動作するようになっていてもよい。図14(f)に示す状態では、演出可動体800は、下方に移動して装飾図柄表示装置208の画面に重なっている。本例では、チャンスボタン136の押下により下方に移動した演出可動体800は、装飾図柄表示装置208の画面の一部を遮蔽するが、当該画面のうち図柄表示領域208a〜208c、第四図柄表示領域208e、特図保留数表示領域208f、および操作要求報知(「球抜きしてください」というメッセージ)には重ならないように停止する。なお、下方に移動した演出可動体800は、装飾図柄表示装置208の操作要求報知(「球抜きしてください」というメッセージ)を遮蔽し、当該操作要求報知を視認困難にしてもよい。なお、装飾図柄表示装置208の画面に「チャンスボタンを押せ」という表示があり、チャンスボタンが押下されると演出可動体804が移動し、当該演出可動体804によって「チャンスボタンを押せ」の表示が視認困難になるようにしてもよい。
また、演出可動体800は、演出可動体804(サブ表示装置)と重なる位置にまで移動し、サブ表示装置の操作要求報知(「チャンスボタン押せ」というメッセージ)を遮蔽して当該操作要求報知を視認困難にしてもよい。すなわち、操作要求報知(例えば、「チャンスボタン押せ」というメッセージ)の少なくとも一部は、当該操作要求報知に関連する動作(例えば、チャンスボタン136の押下を少なくとも含む所定の条件が成立したことに基づいて実行される演出可動体800の移動動作)によって認識困難となるようにしてもよい。
装飾図柄表示装置208の画面と重なる位置への演出可動体800、804の移動、またはサブ表示装置の画面と重なる位置への演出可動体800の移動は、装飾図柄表示装置208またはサブ表示装置での操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に認識困難となる動作に該当する場合がある。
図15は、前面枠扉106に設けられる透明板部材118の構成の例を示している。図15に示すように、透明板部材118の一端部(本例では左上の端部)には、透明板部材118内に光を入射させる複数(例えば3つ)の光源850が設けられている。光源850としては例えばLED等が用いられる。複数の光源850は、透明板部材118の面内方向において比較的狭い所定の配置間隔で配置されている。また、透明板部材118の別の端部(本例では右下の端部)には、透明板部材118内に光を入射させる複数(例えば、光源850の個数と同数)の光源852が設けられている。光源852としては例えば光源850と同一のLED等が用いられる。複数の光源は、透明板部材118の面内方向において、光源850の配置間隔よりも広い配置間隔で配置されている。光源850、852は、例えば、第1副制御部400または第2副制御部500により発光制御され、所定条件が成立したときに発光する。
透明板部材118の第1領域118aにおける表面または裏面には、光源850からの光を反射または散乱させるドットパターン(例えば、多数の凹部、凸部、凹凸など)が形成されている。光源850からの光は、透明板部材118内に入射して内部を導光し、ドットパターンの形成された第1領域118aで反射または散乱して外部に取り出される。これにより、光源850が発光すると、遊技者には透明板部材118の第1領域118aが発光しているように視認される。光源850の配置間隔は比較的狭いため、光源850からの光のうち第1領域118aのドットパターンに入射する光の割合を高くすることができる。このため、第1領域118aの発光強度は比較的高くなる。
透明板部材118の第2領域118bにおける表面または裏面には、光源852からの光を反射または散乱させるドットパターン(例えば、多数の凹部、凸部、凹凸など)が形成されている。光源852からの光は、透明板部材118内に入射して内部を導光し、ドットパターンの形成された第2領域118bで反射または散乱して外部に取り出される。これにより、光源852が発光すると、遊技者には透明板部材118の第2領域118bが発光しているように視認される。光源852の配置間隔は光源850の配置間隔よりも広いため、光源852からの光は透明板部材118内で分散し易く、光源852からの光のうち第2領域118bのドットパターンに入射する光の割合が低くなり易い。このため、第2領域118bの発光強度は第1領域118aよりも低くなる場合がある。
透明板部材118の第1領域118aや第2領域118bが発光すると、遊技者から見て第1領域118aや第2領域118bの奥側に重なって配置される装飾図柄表示装置208等の表示装置は視認困難になる。このため、光源850、852の発光による第1領域118aや第2領域118bの発光は、装飾図柄表示装置208等の表示装置での操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に認識困難となる動作に該当する場合がある。
図16(a)、(b)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図16(a)に示す状態では、装飾図柄表示装置208には、「Aリーチは発展に期待だ」という姫キャラクタのセリフ(チュートリアル表示の一部)とともに、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。この表示は、チャンスボタン136を押下することによって、姫キャラクタのセリフに応答する他のキャラクタのセリフ(続きのチュートリアル表示)が表示されることを遊技者に示唆している。この状態でチャンスボタン136が押下されると、図16(b)に示すように、「爺出現でチャンスアップだ」という爺キャラクタのセリフが表示される。爺キャラクタのセリフは、姫キャラクタのセリフと重なって手前のレイヤーに表示されるため、姫キャラクタのセリフは視認困難となっている。図16(a)に示す姫キャラクタのセリフ、およびチャンスボタン136の押下を示唆するマークの表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。また、図16(b)に示す爺キャラクタのセリフの表示は、操作要求報知の少なくとも一部(姫キャラクタのセリフ)が遊技者に認識困難となる動作に該当する。本例では、チャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知の少なくとも一部(姫キャラクタのセリフ)は、当該操作要求報知に関連する動作(チャンスボタン136が押下されたことに基づいて実行される爺キャラクタのセリフの表示)によって遊技者に認識困難となっている。
図16(c)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図16(c)に示す状態では、装飾図柄表示装置208の画面中央には、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。このマークは、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。また、装飾図柄表示装置208の画面左方には、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。このメッセージは、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。このメッセージの下方には、主人公キャラクタ画像が表示されている。主人公キャラクタ画像の背後には、主人公キャラクタのオーラを表すエフェクト画像が表示されている。このエフェクト画像は、主人公キャラクタ画像よりも奥で、「球抜きしてください」というメッセージよりも手前のレイヤーに配置されている。エフェクト画像は、遊技者によるチャンスボタン136の長押しによって徐々に大きくなっている。
図16(c)に示す状態のエフェクト画像は、「球抜きしてください」というメッセージに重なっており、当該メッセージを視認困難にしている。徐々に大きくなっているエフェクト画像の表示は、操作要求報知の少なくとも一部(「球抜きしてください」というメッセージ)が遊技者に認識困難となる動作に該当する。図16(c)に示す状態では、チャンスボタン136の押下を示唆するマークは、エフェクト画像によって視認困難にはなっていないが、エフェクト画像によって視認困難になるようにしてもよい。この場合、チャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知の少なくとも一部(チャンスボタン136の押下を示唆するマーク)は、当該操作要求報知に関連する動作(チャンスボタン136が長押しされたことに基づいて実行されるエフェクト画像の表示サイズの拡大)によって遊技者に認識困難となる。本例では、エフェクト画像の大きさと大当りの期待度とには関連性があり、例えば、大当りの期待度が高い場合にはエフェクト画像が大きくなり易い。また、エフェクト画像が大きい場合には操作要求報知が視認困難となる度合いが高くなり易い。結果として、大当りの期待度が高い場合には、操作要求報知が視認困難となる度合いが高くなり易い。
図16(d)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図16(d)に示す状態では、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが、「球抜きしてください」というメッセージの手前に重なって表示され、当該メッセージを視認困難にしている。この例では、「球抜きしてください」というメッセージ、およびチャンスボタン136の押下を示唆するマークは、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。また、チャンスボタン136の押下を示唆するマークの表示は、操作要求報知の少なくとも一部(「球抜きしてください」というメッセージ)が遊技者に認識困難となる動作に該当する。
図16(e)、(f)は、装飾図柄表示装置208の表示、およびスピーカ120からの音声出力の例を示している。図16(e)に示す状態では、装飾図柄表示装置208の画面中央には、「PUSH!!」というメッセージとともにチャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。これらのメッセージおよびマークは、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。また、装飾図柄表示装置208の画面左方には、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。このメッセージは、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。さらに、スピーカ120からは、「球を抜いてください」という音声メッセージが中音量で、所定の間隔で繰り返し出力されている。この音声メッセージの出力は、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。
この状態でチャンスボタン136が押下され、かつ、所定の演出抽選に当選すると、図16(f)に示すように、演出可動体800が装飾図柄表示装置208の画面と重なる位置に移動するとともに、スピーカ120からは「ジャキーン」という効果音が大音量で出力される。スピーカ120からは「球を抜いてください」という音声メッセージが中音量で繰り返し出力されているが、この音声メッセージは、上記の効果音が大音量で出力されることにより認識困難となっている。すなわち、「ジャキーン」という効果音の大音量での出力は、操作要求報知の少なくとも一部(「球を抜いてください」という音声メッセージの出力)が遊技者に認識困難となる動作に該当する。
図17は、装飾図柄表示装置208の画面に表示される第一の表示および第二の表示と、画面の手前を上下方向に移動可能であり第一の表示および第二の表示を遮蔽可能な遮蔽手段との関係の例を示している。図17および後述する図18〜図20において、第一の表示および第二の表示は、いずれも遊技者に所定の操作を要求する操作要求報知に該当するものとする。また図17〜図19において、遮蔽手段は、当該操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に視認困難となる動作を実行可能な動作手段に該当するものとする。第一の表示は画面下方に位置しており、第二の表示は第一の表示よりも上方に位置している。図17(a)〜(h)は、遮蔽手段が下方から上方に移動する様子を時系列で示している。
図17(a)に示す状態では、遮蔽手段(図17(a)では図示せず)は、装飾図柄表示装置208の画面下端よりも下方に位置している。この状態では、第一の表示および第二の表示は視認可能である。
図17(b)に示す状態では、遮蔽手段の上端部は、装飾図柄表示装置208の画面下端よりも上方に位置しているが、第一の表示よりも下方に位置している。この状態では、第一の表示および第二の表示は視認可能である。
図17(c)に示す状態では、遮蔽手段は、第一の表示の全体と重なっているが、第二の表示とは重なっていない。この状態では、第一の表示は視認困難(例えば、全体が視認不可能)であるが、第二の表示は視認可能である。
図17(d)に示す状態では、遮蔽手段は、第一の表示の全体と重なっているとともに、第二の表示の下部とも重なっている。この状態では、第一の表示は視認困難(例えば、全体が視認不可能)であり、第二の表示も視認困難(例えば、一部が視認不可能)である。
図17(e)に示す状態では、遮蔽手段は、第一の表示の上部と重なっているとともに、第二の表示の全体とも重なっている。この状態では、第一の表示は視認困難(例えば、一部が視認不可能)であり、第二の表示も視認困難(例えば、全体が視認不可能)である。
図17(f)に示す状態では、遮蔽手段は、第一の表示とは重なっていないが、第二の表示の全体と重なっている。この状態では、第一の表示は視認可能であるが、第二の表示は視認困難(例えば、全体が視認不可能)である。
図17(g)に示す状態では、遮蔽手段は、第一の表示とは重なっていないが、第二の表示の上部と重なっている。この状態では、第一の表示は視認可能であるが、第二の表示は視認困難(例えば、一部が視認不可能)である。
図17(h)に示す状態では、遮蔽手段は、第二の表示よりも上方に位置している。この状態では、第一の表示および第二の表示は視認可能である。
以上の説明では、隠すもの(遮蔽手段)が1つであり、隠されるもの(第一の表示、第2の表示)が2つである例を示したが、隠すものが2つ以上であってもよいし、隠されるものが1つまたは3つ以上であってもよい。
図18および図19は、装飾図柄表示装置208の画面に表示される第一の表示および第二の表示と、画面の手前を上下方向に移動可能な遮蔽手段との関係の例を示している。遮蔽手段の左右方向の幅は画面の幅よりも狭いものとする。また、遮蔽手段は、画面の左右方向中心部付近を上下方向に移動するものとする。図中の破線は、遮蔽手段の左端および右端の移動軌跡を表している。
図18(a)に示す例では、第一の表示および第二の表示はいずれも横長であり、それぞれの左右方向の幅は遮蔽手段の左右方向の幅よりも狭い。第一の表示の左端は遮蔽手段の左端の移動軌跡よりも右側に位置し、第一の表示の右端は遮蔽手段の右端の移動軌跡よりも左側に位置している。第二の表示の左端は遮蔽手段の左端の移動軌跡よりも左側に位置し、第二の表示の右端は遮蔽手段の右端の移動軌跡よりも左側に位置している。第一の表示および第二の表示の上下方向の高さは、いずれも遮蔽手段の上下方向の高さよりも低い。この場合、第一の表示は、遮蔽手段の位置によって、遮蔽手段とは重ならない非遮蔽状態(視認可能な状態)、一部が遮蔽手段と重なる一部遮蔽状態(一部が視認困難な状態)、全体が遮蔽手段と重なる全遮蔽状態(全体が視認困難な状態)、の3状態をとり得る。第二の表示は、遮蔽手段の位置によって、非遮蔽状態、一部遮蔽状態、の2状態をとり得る。第二の表示は全遮蔽状態をとることはない。例えば、遮蔽手段が下方の可動端から上方の可動端に向かって移動したとき、第一の表示は、非遮蔽状態→一部遮蔽状態→全遮蔽状態→一部遮蔽状態→非遮蔽状態の順に変化し、第二の表示は、非遮蔽状態→一部遮蔽状態→非遮蔽状態の順に変化する。
図18(b)に示す例では、第一の表示は図18(a)と同様であるが、第二の表示は縦長であり、画面の右端に配置されている。第二の表示は、遮蔽手段の右端の移動軌跡よりも右側に位置している。この場合、第一の表示は上記と同様の3状態をとり得る。第二の表示は、遮蔽手段がどの位置にあっても非遮蔽状態をとる。
図18(c)に示す例では、第一の表示は図18(a)と同様であるが、第二の表示は第一の表示の真上に配置されている。第一の表示および第二の表示はいずれも、遮蔽手段の左端の移動軌跡と右端の移動軌跡との間に位置している。また、第二の表示の上端部から第一の表示の下端部までの距離は、遮蔽手段の上下方向の高さよりも長いものとする。この場合、第一の表示および第二の表示はそれぞれ、遮蔽手段の位置によって、非遮蔽状態、一部遮蔽状態、全遮蔽状態、の3状態をとり得る。ただし、第一の表示および第二の表示の両方が同時に、全遮蔽状態をとることはない。
図18(d)に示す例では、図18(c)の配置と比較すると、第一の表示と第二の表示の配置が入れ替わっている。この場合、第一の表示および第二の表示はそれぞれ、遮蔽手段の位置によって、非遮蔽状態、一部遮蔽状態、全遮蔽状態、の3状態をとり得る。ただし、第一の表示および第二の表示の両方が同時に、全遮蔽状態をとることはない。
図19(a)に示す例では、図18(c)の配置と比較すると、第二の表示の左右方向の幅が遮蔽手段の左右方向の幅よりも広くなっている。第二の表示の左端は遮蔽手段の左端の移動軌跡よりも左側に位置し、第二の表示の右端は遮蔽手段の右端の移動軌跡よりも右側に位置している。この場合、第一の表示は非遮蔽状態、一部遮蔽状態、全遮蔽状態の3状態をとり得るのに対し、第二の表示は全遮蔽状態をとることはなく、非遮蔽状態、一部遮蔽状態の2状態をとり得る。
図19(b)に示す例では、第一の表示は画面の左寄りに配置され、第二の表示は第一の表示の右側に配置されている。第一の表示の左端から第二の表示の右端までの距離は、遮蔽手段の左右方向の幅よりも広くなっている。第一の表示の左端は、遮蔽手段の左端の移動軌跡よりも左側に位置している。第二の表示の右端は、遮蔽手段の右端の移動軌跡よりも右側に位置している。この場合、第一の表示および第二の表示はいずれも全遮蔽状態をとることはなく、非遮蔽状態、一部遮蔽状態の2状態をとり得る。
図19(c)に示す例では、図19(b)の配置と比較すると、遮蔽手段の幅が左側に広がっている。第一の表示の左端から第二の表示の右端までの距離は、遮蔽手段の左右方向の幅よりも広いが、第一の表示の左端は遮蔽手段の左端の移動軌跡よりも右側に位置している。この場合、第一の表示は非遮蔽状態、一部遮蔽状態、全遮蔽状態の3状態をとり得る。第二の表示は全遮蔽状態をとることはなく、非遮蔽状態、一部遮蔽状態の2状態をとり得る。
図19(d)に示す例では、第一の表示が第二の表示の左上に位置している。第一の表示の上端から第二の表示の下端までの距離は、遮蔽手段の上下方向の幅よりも長い。この場合、第一の表示は非遮蔽状態、一部遮蔽状態、全遮蔽状態の3状態をとり得る。第二の表示は全遮蔽状態をとることはなく、非遮蔽状態、一部遮蔽状態の2状態をとり得る。
図17〜図19では遮蔽手段が上下方向に移動する例について説明したが、遮蔽手段が別の方向(例えば、左右方向)に移動する例についても同様に考えることができる。
図20(a)〜(d)は、装飾図柄表示装置208の画面に表示される第一の表示および第二の表示の例を時系列で示している。第一の表示および第二の表示は、いずれも遊技者に所定の操作を要求する操作要求報知に該当するものとする。例えば、第一の表示は画面の左側に配置されており、第二の表示は画面の中央部下寄りに配置される。
図20(a)は、ある特図変動遊技が実行されている状態を示している。図柄表示領域208a〜208cでは装飾図柄の変動表示が行われており、第四図柄表示領域208eには、特図変動中であることを示す黒丸が表示されている。特図保留数表示領域208fには、特図保留数が3つであることを示す数字「3」が表示されている。この状態では、第一の表示および第二の表示の両方が画面に表示されている。
図20(b)は、特図変動遊技が終了した状態を示している。図柄表示領域208a〜208cにははずれを報知する図柄組合せが停止表示されており、第四図柄表示領域208eには特図変動停止中であることを示す白丸が表示されている。この状態では、依然として第一の表示および第二の表示の両方が画面に表示され続けている。
図20(c)は、次の特図変動遊技が開始された状態を示している。図柄表示領域208a〜208cでは装飾図柄の変動表示が開始され、第四図柄表示領域208eには特図変動中であることを示す黒丸が表示されている。特図保留数表示領域208fには、特図保留数が3から2に減少したことを示す数字「2」が表示されている。この状態では、第一の表示は表示され続けているが、第二の表示は消去されている。
図20(d)は、特図変動遊技が終了した状態を示している。図柄表示領域208a〜208cにははずれを報知する図柄組合せが停止表示されており、第四図柄表示領域208eには特図変動停止中であることを示す白丸が表示されている。この状態では、第一の表示が表示され続けている。
このように、操作要求報知に該当する表示には、複数変動期間に跨って表示され続けるもの(本例では第一の表示)と、次変動の開始とともに消去されるもの(本例では第二の表示)とがある。
図20(e)〜(h)は、装飾図柄表示装置208の画面に表示される第一の表示および第二の表示の別の例を時系列で示している。
図20(e)は、ある特図変動遊技が実行されている状態を示している。図柄表示領域208a〜208cでは装飾図柄の変動表示が行われており、第四図柄表示領域208eには、特図変動中であることを示す黒丸が表示されている。特図保留数表示領域208fには、特図保留数が3つであることを示す数字「3」が表示されている。この状態では、第一の表示が画面に表示されている。
図20(f)は、特図変動遊技が終了した状態を示している。図柄表示領域208a〜208cにははずれを報知する図柄組合せが停止表示されており、第四図柄表示領域208eには特図変動停止中であることを示す白丸が表示されている。この状態では、第一の表示に加えて第二の表示が新たに表示される。
図20(g)は、次の特図変動遊技が開始された状態を示している。図柄表示領域208a〜208cでは装飾図柄の変動表示が開始され、第四図柄表示領域208eには特図変動中であることを示す黒丸が表示されている。特図保留数表示領域208fには、特図保留数が3から2に減少したことを示す数字「2」が表示されている。この状態では、第一の表示は表示され続けているが、第二の表示は消去されている。
図20(h)は、特図変動遊技が終了した状態を示している。図柄表示領域208a〜208cにははずれを報知する図柄組合せが停止表示されており、第四図柄表示領域208eには特図変動停止中であることを示す白丸が表示されている。この状態では、第一の表示に加えて第二の表示が再び表示される。
このように、操作要求報知に該当する表示には、複数変動期間に跨って表示されるが、図柄停止表示期間中にのみ表示されて図柄変動表示期間中には消去されるもの(本例では第二の表示)がある。
図21は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例1を時系列で示している。図21(a)〜(d)に示す例では、所定の演出開始条件が成立したことに基づき、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決する対決演出が実行されるものとする。対決演出が開始されると、図21(a)に示すように、装飾図柄表示装置208には主人公キャラクタと敵キャラクタとの対決シーンの動画像が表示される。また、遊技者にチャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知として、「長押しで気合をためろ」という文字メッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とが、画面の中央部に表示される。なお、本例の操作要求報知ではチャンスボタン136の長押し操作を要求しているが、チャンスボタン136の1回または複数回の押下(短押しでも可)を要求するものであってもよい。また、画面左方には、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知として、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。本例では、「球抜きしてください」というメッセージは主人公キャラクタの一部と重なっているが、重なっていなくてもよい。また本例では、「球抜きしてください」というメッセージは、主人公キャラクタ画像や後述するオーラ画像よりも手前のレイヤーに表示されているが、主人公キャラクタ画像やオーラ画像よりも奥のレイヤーに表示されてもよいし、主人公キャラクタ画像およびオーラ画像のうちの一方よりも奥で他方よりも手前のレイヤーに表示されてもよい。
遊技者によりチャンスボタン136が押下(例えば長押し)されると、本例では、図21(b)に示すように、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知が終了する。なお、チャンスボタン136が押下された後も、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知が表示され続けてもよい。また、対決シーンの動画像は引き続き表示されており、チャンスボタン136の長押し操作が行われると、長押し操作の時間の長さによって演出態様が変化する場合がある。本例では、チャンスボタン136の長押し操作が所定時間以上になると、主人公キャラクタの背後にはオーラ画像が表示される。図21(b)に示す状態では、比較的小さいオーラ画像が表示されている。「球抜きしてください」というメッセージは、オーラ画像が表示されることによって視認困難になっている。オーラ画像の表示は、装飾図柄表示装置208での操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に視認困難となる動作に該当する。
表示されるオーラ画像の大きさは、チャンスボタン136の長押し操作の時間が長くなるに従って徐々に大きくなる場合がある。例えば、図21(b)に示す状態からチャンスボタン136の長押し操作がさらに継続されると、図21(c)に示すように、オーラ画像の表示サイズが拡大される場合がある。オーラ画像の表示サイズが拡大されることによって、「球抜きしてください」というメッセージがさらに視認困難になる。オーラ画像の表示サイズの拡大は、装飾図柄表示装置208での操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に視認困難となる動作に該当する。
また、図21(c)に示す状態からチャンスボタン136の長押し操作がさらに継続されると、図21(d)に示すようにオーラ画像がさらに拡大される場合がある。オーラ画像が大きくなるほど、「球抜きしてください」というメッセージが視認困難となる度合いが高まる。本例では、オーラ画像が大きければ大きいほど期待度の高い演出であることを表している。当該演出におけるオーラ画像の大きさの上限は、当該変動開始時の乱数抽選等により予め決定されている。なお、遊技者がチャンスボタン136の長押し操作を途中でやめた場合には、オーラ画像の大きさは長押し操作をやめた時点での大きさに維持されてもよいし、オーラ画像の大きさが徐々に小さくなってもよい。
本例の演出表示が終了する時点でのオーラ画像の大きさは、予め決定されたオーラ画像の大きさの上限と、チャンスボタン136の長押し操作時間とによって決まる。例えば、オーラ画像の大きさの上限が最大値(例えば図21(d)に示す大きさ)に設定される確率は、当該変動の当否判定結果が大当りである場合には相対的に高く、当否判定結果がはずれである場合には相対的に低くなっている。また、オーラ画像の大きさの上限が最小値(例えば図21(b)に示す大きさ)に設定される確率は、当該変動の当否判定結果が大当りである場合には相対的に低く、当否判定結果がはずれである場合には相対的に高くなっている。
一方、予め決定されたオーラ画像の大きさの上限が最大値であったとしても、チャンスボタン136の長押し操作時間が短い場合には、オーラ画像の大きさが小さいままで演出表示が終了する場合がある。本例では、チャンスボタン136の長押し操作時間の上限は、当該演出の開始から終了までの時間(例えば、1変動期間、複数変動に跨って実行される演出の場合には当該複数変動期間)である。したがって、演出の期間そのものが短い場合、長押し操作時間が短くなり易いため、期待度の高い演出が実行され難い場合がある。これに対し、演出の期間が長い場合、長押し操作時間が長くなり易いため、期待度の高い演出が実行され易い場合がある。
本例では、「球抜きしてください」というメッセージは、オーラ画像よりも手前のレイヤーに表示されているため、視認困難の度合いが高まっても視認不能にはならない場合があるが、一部が視認不能になるようにしてもよいし、全体が視認不能になるようにしてもよい。
また本例では、操作要求報知(例えば、「球抜きしてください」というメッセージ)の少なくとも一部は、所定の動作(例えば、オーラ画像の表示、オーラ画像の表示サイズの拡大)によって遊技者に視認困難となる。ここで、操作要求報知の少なくとも一部が視認困難になる、という状態には、操作要求報知の一部が視認困難、操作要求報知の一部のみが視認困難、操作要求報知の全体が視認困難、操作要求報知の一部が視認不能、操作要求報知の一部のみが視認不能、操作要求報知の全体が視認不能、操作要求報知の一部が視認困難で他の一部が視認可能(視認容易)、操作要求報知の一部が視認不能で他の一部が視認可能(視認容易)、操作要求報知の一部が視認困難で他の一部が視認不能、操作要求報知の一部が視認困難で他の一部が視認不能でさらに他の一部が視認可能(視認容易)、などが含まれる。
図22は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例2を時系列で示している。図22(a)〜(d)に示す例では、所定の演出開始条件が成立したことに基づき、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決する対決演出が実行されるものとする。対決演出が開始されると、図22(a)に示すように、装飾図柄表示装置208には主人公キャラクタと敵キャラクタとの対決シーンの動画像が表示される。また、遊技者にチャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知として、「長押しで気合をためろ」という文字メッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とが、画面の中央部に表示される。本例では、図21(a)とは異なり、「球抜きしてください」というメッセージは表示されていない。
遊技者によりチャンスボタン136が押下(例えば長押し)された場合、本例では、図22(b)に示すように、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知が依然として表示され続ける。図22(b)に示す状態では、主人公キャラクタ画像の背後に比較的小さいオーラ画像が表示されている。本例のオーラ画像は、主人公キャラクタ画像よりも奥で、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知よりも手前のレイヤーに表示されている。図22(b)に示す状態では、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知とオーラ画像とが重なっていないため、当該操作要求報知は視認困難ではない。
図22(c)に示す状態では、チャンスボタン136の長押し操作によってオーラ画像の表示サイズが拡大されている。拡大されたオーラ画像は、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知の一部と重なっている。これにより、当該操作要求報知の一部が視認不能となっている。
図22(d)に示す状態では、チャンスボタン136の長押し操作によってオーラ画像の表示サイズがさらに拡大されている。図22(c)と比較すると、オーラ画像の拡大によって、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知との重複部分(例えば、重複面積)が増加しており、当該操作要求報知の視認不能部分が増加している。
本例では、操作要求報知(例えば、チャンスボタン136の長押し操作を要求する表示)の少なくとも一部は、当該操作要求報知により要求された操作(例えば、チャンスボタン136の長押し操作)が行われたことを少なくとも含む所定条件が成立したことに基づいて実行される動作(例えば、オーラ画像の表示、オーラ画像の表示サイズの拡大)によって、遊技者に認識困難となる。
装飾図柄表示装置208において操作要求報知が表示されるレイヤーは、演出に関するもの(例えば、演出に関するボタン長押しの要求)については、図22に示す例のように相対的に奥側(例えば、オーラ画像よりも奥側)になる場合があり、システム的なもの(例えば、球抜きの要求、「店員を呼んでください」などの要求)については、図21に示す例のように相対的に手前側(例えば、オーラ画像よりも手前側)になる場合がある。
図23は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例3を時系列で示している。図23(a)〜(d)に示す例では、図21と同様に、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知として、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。また、図22と同様に、遊技者にチャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知として、「長押しで気合をためろ」という文字メッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とが表示されている。
遊技者によりチャンスボタン136が押下(例えば長押し)された場合、本例では、図23(b)に示すように、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知が依然として表示され続ける。図23(b)に示す状態では、主人公キャラクタ画像の背後に比較的小さいオーラ画像が表示されている。本例のオーラ画像は、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知および主人公キャラクタ画像よりも奥で、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知よりも手前のレイヤーに表示されている。図23(b)に示す状態では、オーラ画像は、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知の一部と重なっているが、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知とは重なっていない。したがって、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知は視認困難になっているが、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知は視認困難にはなっていない。
図23(c)に示す状態では、オーラ画像の表示サイズが拡大されている。これにより、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知とオーラ画像との重複部分が増加する。したがって、当該操作要求報知の視認困難の度合いが増加している。またオーラ画像は、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知とも重なる。これにより、当該操作要求報知も視認困難となる。
図23(d)に示す状態では、オーラ画像の表示サイズが更に拡大されている。これにより、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知とオーラ画像との重複部分がさらに増加しているため、当該操作要求報知の視認困難の度合いが増加している。また、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知とオーラ画像との重複部分がさらに増加しているため、当該操作要求報知の視認困難の度合いが増加している。
ここで、例えば図23(c)から図23(d)への変化において、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知、およびチャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知に関しては、いずれもオーラ画像との重複部分が増加している。ところが、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知はオーラ画像よりも手前のレイヤーに表示されているため、重複部分が増加したとしても視認困難の度合いはさほど増加しない場合がある(視認困難の度合いが全く変化しない場合や、視認困難の度合いが逆に減少する場合もある)。一方、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知はオーラ画像よりも奥のレイヤーに表示されているため、重複部分の増加が視認困難の度合いの増加に直結する場合がある。
図24は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例4を示している。図24(a)に示す状態では、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決する対決演出が開始されている。また、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知として、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。さらに、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知として、「PUSH!!」という文字メッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とが表示されている。
遊技者によりチャンスボタン136が押下されると、本例では、対決演出の動画像や各種操作要求報知よりも手前のレイヤーに配置された小画面において、主人公キャラクタの表情を拡大した動画像が表示されるカットイン演出が行われる。本例では、信頼度(期待度)の異なる複数のカットイン演出が用意されている。カットイン演出の信頼度は、小画面に表示される主人公キャラクタの表情(例えば、気合の入った表情ほど信頼度が高い)や、小画面の上下方向の高さ(例えば、高さが高いほど(または上下の枠が太いほど)信頼度が高い)によって表される。
図24(b)は、信頼度の高いカットイン演出の例を示している。この例では、小画面の高さが高いため、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知、およびチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知はいずれも、手前のレイヤーに表示された小画面によって視認不能になっている。
図24(c)は、信頼度の低いカットイン演出の例を示している。この例では、小画面の高さが低いため、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知は当該小画面とは全く重なっていない。したがって、当該操作要求報知は全体が視認可能になっている。また、チャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知は、一部のみが当該小画面と重なっている。したがって、当該操作要求報知は一部のみが視認不能になっている。
図24(b)、(c)に示すように、本例では、カットイン演出の種類によって各種操作要求報知の視認困難度合いが異なっている。信頼度の高いカットイン演出ほど、各種操作要求報知の視認困難度合いが高い場合がある。
なお、チャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知は、カットイン演出の小画面が表示された後に消去してもよいし(図24(c)参照)、カットイン演出の小画面が表示されるとともに消去してもよい(図24(d)参照)。
図25は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例5を示している。図25(a)に示す状態では、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決する対決演出が開始されている。また、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知として、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。さらに、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知として、「PUSH!!」という文字メッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とが表示されている。本例のボタン画像は、当該変動の信頼度が高いほど大きい表示サイズで表示される。図25(a)に示すボタン画像は標準サイズである。ボタン画像は、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知よりも手前のレイヤーに表示される。
図25(b)は、拡大サイズのボタン画像が表示されている状態を示している。拡大サイズのボタン画像は、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知の一部と重なっている。これにより、当該操作要求報知の一部は視認不能となっている。球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知の視認困難度合いは、ボタン画像の表示サイズが大きいほど高くなる。本例では、当該操作要求報知は、標準サイズのボタン画像が表示された場合には視認困難とはならず、拡大サイズのボタン画像が表示された場合にのみ視認困難となる。
図25(a)に示す状態(ボタン画像が標準サイズ)でチャンスボタン136が押下された場合と、図25(b)に示す状態(ボタン画像が拡大サイズ)でチャンスボタン136が押下された場合とでは、その後に実行される演出は同じであってもよいし同じでなくてもよいし必ず同じであってもよい。例えば、チャンスボタン136が押下されると、所定の演出可動体が動作する。この演出可動体の動作により、操作要求報知が視認困難になる場合がある。表示されているボタン画像の大きさによって異なる演出可動体が動作するようにしてもよいし、表示されているボタン画像の大きさによって演出可動体の動作パターン(例えば、可動範囲)が異なるようにしてもよい。
図25(c)に示す例では、拡大サイズのボタン画像よりも手前のレイヤーに、当該ボタン画像に重なって、「左右キーでモード変更」というメッセージが表示されている。このメッセージは、遊技者に選択ボタン136b、136c(図12(a)参照)の操作を要求する操作要求報知に該当する。このように、操作要求報知は、ボタン画像の手前のレイヤーに表示される場合もある。
図26は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例6を示している。図26(a)は、大当り演出が開始された状態を示している。装飾図柄表示装置208の画面には、「大当り!!」というメッセージが表示されている。本例では、当該大当りのラウンド数は16Rであるが、この時点で遊技者には大当りのラウンド数が報知されていないものとする。
その後の図26(b)に示す状態では、「大当り!!」というメッセージが消去されるとともに、図柄表示領域208a〜208cには当選した図柄組合せが表示される。
その後の図26(c)に示す状態では、「球を抜いて下さい」というメッセージが表示されている。このメッセージは、下皿満タンエラーの情報を含むコマンドを主制御部300から受信したことに基づく第1副制御部400の制御によって表示される。このメッセージは、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。
その後の図26(d)に示す状態では、「家紋落下で16R大当り確定!!」というメッセージが表示されている。
その後の図26(e)に示す状態では、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知として、「押せ!!」というメッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を示す下向き矢印画像とが表示される。
本例では大当りのラウンド数が16Rであるため、チャンスボタン136が押下されると、図26(f)に示すように、家紋画像が上方から移動(落下)してくるアニメーションが表示される。これにより、大当りのラウンド数が16Rであることが遊技者に報知される。また、家紋画像は、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知(「球を抜いて下さい」というメッセージ)よりも手前に重なって表示されるため、当該操作要求報知の一部は家紋画像によって視認困難になる。すなわち、家紋画像が上方から移動してくるアニメーションの表示は、当該操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に視認困難となる動作に該当する。
その後の図26(g)に示す状態では、家紋画像が消去され、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知の全体が視認可能となる。
図27は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例7を示している。図27(a)は、リーチ発展後にSPリーチを選択させる演出が開始された状態を示している。この状態では、装飾図柄表示装置208の画面が横に三分割されている。左側の分割領域は期待度中(二つ星)のAリーチを表し、中央の分割領域は期待度高(三つ星)のBリーチを表し、右側の分割領域は期待度最高(五つ星)のXリーチを表している。また、画面中央部には、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知として、「ボタンで行き先を決めろ」というメッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を示す下向き矢印画像とが表示される。さらに、画面左側には、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知として、「球抜きして下さい」というメッセージが表示されている。
その後、図27(b)に示すように、3つの分割領域のうちいずれか1つを囲む太枠カーソルが3つの分割領域間を高速で移動し始める。太枠カーソルは、チャンスボタン136が押下されたタイミングで停止する。そして、停止した太枠カーソルで囲まれた分割領域に対応するリーチ演出が選択される。なお、どのリーチ演出が選択されるか、すなわち、太枠カーソルがどの分割領域を囲んだ状態で停止するか、は予め決定されていてもよい。
例えば、太枠カーソルが中央の分割領域を囲んだ状態で停止してBリーチが選択されると、図27(c)、(d)に示すように、中央の分割領域およびそれを囲む太枠カーソルが画面全体に拡大されるアニメーションが表示される。これにより、Bリーチが選択されたことが遊技者に報知される。このとき、太枠カーソルは、画面左側に表示された操作要求報知(「球抜きして下さい」というメッセージ)を横切るため、当該操作要求報知が視認困難になる。したがって、中央の分割領域およびそれを囲む太枠カーソルが画面全体に拡大されるアニメーションの表示は、操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に視認困難となる動作に該当する。
以上説明したように、本実施の形態による遊技台は、第一および第二の制御を少なくとも実行可能な報知制御手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、遊技者により操作可能な複数の操作手段(例えば、チャンスボタン136、球排出レバー132など)と、情報を少なくとも報知可能な報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208、演出可動体804が備えるサブ表示装置、スピーカ120など)と、を備えた遊技台であって、前記報知制御手段は、第一の制御条件の成立があった場合に、前記第一の制御を少なくとも実行可能なものであり、前記報知制御手段は、第二の制御条件の成立があった場合に、前記第二の制御を少なくとも実行可能なものであり、前記第一の制御は、前記報知手段に、操作情報の報知を実行させる制御を少なくとも含むものであり、前記操作情報は、前記複数の操作手段のうちの一の操作手段の操作を促す情報を少なくとも含むものであり、前記操作情報の報知は、前記第二の制御(例えば、演出可動体を動作させる制御、遮蔽手段を移動させる制御、装飾図柄表示装置208において操作情報よりも手前のレイヤーにエフェクト画像を表示させる制御、光源850、852を発光させる制御など)が実行された場合に、少なくとも一部が遊技者に認識困難(例えば、視認困難)な状態となるものであり、前記第二の制御条件は、前記複数の操作手段のうちの一の操作手段が操作されたことを少なくとも含むものである、ことを特徴とする。
この構成によれば、操作手段の操作を促す操作情報を認識困難な状態にすることができるため、遊技者の注意を当該操作情報に引き付けることができる場合がある。また、演出を多様化することができるため、遊技者に飽きが生じるのを防止でき、遊技の興趣を向上できる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台において、当否判定条件の成立があった場合に、当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段(例えば、特図1関連抽選処理(ステップS231)、特図2関連抽選処理(ステップS229)など)をさらに有することを特徴とする。また、上記実施の形態による遊技台において、図柄変動条件の成立があった場合に、図柄変動を行った後、前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動停止表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208など)をさらに有することを特徴とする。また、上記実施の形態による遊技台において、制御状態移行条件の成立があった場合に、第一の制御状態および第二の制御状態(例えば、第一の制御状態よりも有利度の高い制御状態、大当り遊技状態)の一方から他方に制御状態を少なくとも移行させることが可能な制御状態移行手段(例えば、特図1状態更新処理(ステップS227)、特図2状態更新処理(ステップS225)など)をさらに有することを特徴とする。
また、上記実施の形態による遊技台において、主制御手段(例えば、主制御部300など)と副制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500など)を少なくとも含む遊技制御手段を備え、前記主制御手段は、遊技の進行に関する制御を少なくとも実行可能なものであり、前記副制御手段は、前記主制御手段から送信される制御コマンドに基づいて演出に関する制御を少なくとも実行可能なものであることを特徴とする。
また、上記実施の形態による遊技台において、前記操作情報(例えば、球排出レバー132の操作を促す情報など)は、前記主制御手段が取得した情報(例えば、下皿満タンエラー情報、主制御部300から第1副制御部400に送信されるコマンドに含まれる情報など)に基づくものであってもよい。また、前記報知制御手段は、前記主制御手段と前記副制御手段とを含むものであってもよい。
上記実施の形態において、遊技者に操作手段(例えば、チャンスボタン136)の操作を示唆する報知は、当該操作手段自体の演出(例えば、チャンスボタン136の点灯、点滅、振動など)を含んでいてもよい。
なお、以上説明した実施の形態および各種変形例は、相互に組み合わせて実施可能である。
本発明は、遊技台としてパチンコ機を例に挙げたが、これに限るものではなく、スロットマシン、アレンジボール遊技機、雀球遊技機、スマートボール、所定数の遊技球を循環して使用する封入式遊技機等に適用してもよい。
上記実施の形態による遊技台は、例えば以下のように表現される。
(付記1)
第一および第二の制御を少なくとも実行可能な報知制御手段と、
遊技者により操作可能な複数の操作手段と、
情報を少なくとも報知可能な報知手段と、
を備えた遊技台であって、
前記報知制御手段は、第一の制御条件の成立があった場合に、前記第一の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記報知制御手段は、第二の制御条件の成立があった場合に、前記第二の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の制御は、前記報知手段に、操作情報の報知を実行させる制御を少なくとも含むものであり、
前記操作情報は、前記複数の操作手段のうちの一の操作手段の操作を促す情報を少なくとも含むものであり、
前記操作情報の報知は、前記第二の制御が実行された場合に、少なくとも一部が遊技者に認識困難な状態となるものであり、
前記第二の制御条件は、前記複数の操作手段のうちの一の操作手段が操作されたことを少なくとも含むものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1記載の遊技台において、
当否判定条件の成立があった場合に、当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段をさらに有する、
ことを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記2記載の遊技台において、
図柄変動条件の成立があった場合に、図柄変動を行った後、前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動停止表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段をさらに有する、
ことを特徴とする遊技台。
(付記4)
付記1乃至3のいずれか一項に記載の遊技台において、
制御状態移行条件の成立があった場合に、第一の制御状態および第二の制御状態の一方から他方に制御状態を少なくとも移行させることが可能な制御状態移行手段をさらに有する、
ことを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記1乃至4のいずれか一項に記載の遊技台において、
主制御手段と副制御手段を少なくとも含む遊技制御手段を備え、
前記主制御手段は、遊技の進行に関する制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記副制御手段は、前記主制御手段から送信される制御コマンドに基づいて演出に関する制御を少なくとも実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記6)
複数の操作手段と、
複数種類の表示を少なくとも実行可能な表示手段と、
第一の制御を少なくとも実行可能な表示制御手段と、
当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段と、
図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段と、
複数の制御状態の移行制御を少なくとも実行可能な制御状態移行手段と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第一の操作手段であり、
前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第二の操作手段であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第一の表示であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第二の表示であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第三の表示であり、
前記第一の表示は、前記第一の操作手段に係る表示を少なくとも含むものであり、
前記第二の表示は、前記第二の操作手段に係る表示を少なくとも含むものであり、
前記表示制御手段は、第一の条件の成立があった場合に、前記第一の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の条件は、前記第一の表示の実行中に前記第一の操作手段が操作された場合に、成立する場合がある条件であり、
前記第一の制御は、前記表示手段に第三の表示を表示させる制御を少なくとも含むものであり、
前記第三の表示は、第一の期間において少なくとも表示可能なものであり、
前記第一の制御が実行された場合に、前記第二の表示の前面に前記第三の表示が表示されることで、該第二の表示の少なくとも一部(以下、「第一の領域」という。)は、前記第一の制御の実行前よりも実行後の方が、視認性が低くなるものであり、
前記第三の表示の少なくとも一部(以下、「第二の領域」という)は、前記第一の領域と重なる位置に表示されるものであり、
第一の制御手段と、
前記第一の制御手段からのコマンドに応じた制御を少なくとも実行可能な第二の制御手段と、
を備え、
前記第二の制御手段は、前記コマンドに応じて、前記表示手段の制御を少なくとも実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記7)
付記6に記載の遊技台であって、
前記第三の表示の実行中に前記第二の表示が行われている状態において、前記第一の期間が経過することによって該第三の表示が消去される場合であっても、該第二の表示は継続して表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記8)
付記6または7に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、前記第二の表示の実行中であっても表示可能なものであり、
前記第二の表示は、前記第一の表示の実行中であっても表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記9)
付記6乃至8のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第一の制御は、前記第二の表示の実行中であっても実行可能なものであり、
前記第一の制御は、前記第二の表示の非実行中であっても実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記10)
付記6乃至9のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記表示制御手段は、第二の条件の成立があった場合に、第二の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の条件は、前記第二の表示の実行中に前記第二の操作手段が操作され場合に、成立する場合がある条件であり、
前記第二の制御は、前記表示手段に表示されている前記第二の表示を消去させる制御を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記11)
付記6乃至10のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記表示制御手段は、第三の条件の成立があった場合に、第三の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示制御手段は、第四の条件の成立があった場合に、第四の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第三の制御は、前記表示手段に前記第一の表示を表示させる制御を少なくとも含むものであり、
前記第四の制御は、前記表示手段に前記第二の表示を表示させる制御を少なくとも含むものであり、
前記第一の表示は、第二の期間において少なくとも表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記12)
付記11に記載の遊技台であって、
前記第二の期間は、前記第一の期間の開始前に開始される期間である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記13)
付記6乃至12のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、前記第一の操作手段の操作を促す表示を少なくとも含むものであり、
前記第二の表示は、前記第二の操作手段の操作を促す表示を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記14)
付記6乃至13のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第二の領域の透過率は100%ではない、
ことを特徴とする遊技台。
(付記15)
付記6乃至14のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第一の制御が実行された場合に、前記第二の表示の前面に前記第三の表示が表示されることで、前記第一の制御の実行後における前記第一の領域は、視認不能となるものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記16)
付記6乃至15のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第二の制御手段は、前記表示制御手段を少なくとも含んで構成されるものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記17)
付記6乃至16のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
複数の制御基板を備え、
前記複数の制御基板のうちの少なくとも一つは、第一の制御基板であり、
前記複数の制御基板のうちの少なくとも一つは、第二の制御基板であり、
前記第一の制御手段は、前記第一の制御基板を少なくとも含んで構成されるものであり、
前記第二の制御手段は、前記第二の制御基板を少なくとも含んで構成されるものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記18)
複数の操作手段と、
複数種類の表示を少なくとも実行可能な表示手段と、
第一の制御を少なくとも実行可能な表示制御手段と、
当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段と、
図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段と、
複数の制御状態の移行制御を少なくとも実行可能な制御状態移行手段と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第一の操作手段であり、
前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第二の操作手段であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第一の表示であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第二の表示であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第三の表示であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第四の表示であり、
前記第一の表示は、前記第一の操作手段に係る表示を少なくとも含むものであり、
前記第二の表示は、前記第二の操作手段に係る表示を少なくとも含むものであり、
前記表示制御手段は、第一の条件の成立があった場合に、前記第一の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の条件は、前記第一の表示の実行中に前記第一の操作手段が操作された場合に、成立する場合がある条件であり、
前記第一の制御は、前記表示手段に第三の表示を表示させる制御を少なくとも含むものであり、
前記第三の表示は、第一の期間において少なくとも表示可能なものであり、
前記第一の制御が実行される前は、前記第二の表示の背面に前記第四の表示が表示されており、
前記第一の制御が実行された場合に、前記第二の表示の背面に前記第三の表示が表示されることで、該第二の表示の少なくとも一部(以下、「第一の領域」という。)は、前記第一の制御の実行前よりも実行後の方が、視認性が低くなるものであり、
前記第三の表示の少なくとも一部(以下、「第二の領域」という)は、前記第一の領域と重なる位置に表示されるものであり、
第一の制御手段と、
前記第一の制御手段からのコマンドに応じた制御を少なくとも実行可能な第二の制御手段と、
を備え、
前記第二の制御手段は、前記コマンドに応じて、前記表示手段の制御を少なくとも実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記19)
付記18に記載の遊技台であって、
前記第三の表示の実行中に前記第二の表示が行われている状態において、前記第一の期間が経過することによって該第三の表示が消去される場合であっても、該第二の表示は継続して表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記20)
付記18または19に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、前記第二の表示の実行中であっても表示可能なものであり、
前記第二の表示は、前記第一の表示の実行中であっても表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記21)
付記18乃至20のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第一の制御は、前記第二の表示の実行中であっても実行可能なものであり、
前記第一の制御は、前記第二の表示の非実行中であっても実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記22)
付記18乃至21のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記表示制御手段は、第二の条件の成立があった場合に、第二の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の条件は、前記第二の表示の実行中に前記第二の操作手段が操作され場合に、成立する場合がある条件であり、
前記第二の制御は、前記表示手段に表示されている前記第二の表示を消去させる制御を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記23)
付記18乃至22のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記表示制御手段は、第三の条件の成立があった場合に、第三の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示制御手段は、第四の条件の成立があった場合に、第四の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第三の制御は、前記表示手段に前記第一の表示を表示させる制御を少なくとも含むものであり、
前記第四の制御は、前記表示手段に前記第二の表示を表示させる制御を少なくとも含むものであり、
前記第一の表示は、第二の期間において少なくとも表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記24)
付記23に記載の遊技台であって、
前記第二の期間は、前記第一の期間の開始前に開始される期間である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記25)
付記18乃至24のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、前記第一の操作手段の操作を促す表示を少なくとも含むものであり、
前記第二の表示は、前記第二の操作手段の操作を促す表示を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記26)
付記18乃至25のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第二の領域の透過率は100%ではない、
ことを特徴とする遊技台。
(付記27)
付記18乃至26のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第二の制御手段は、前記表示制御手段を少なくとも含んで構成されるものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記28)
付記18乃至27のうちのいずれか1項に記載の遊技台であって、
複数の制御基板を備え、
前記複数の制御基板のうちの少なくとも一つは、第一の制御基板であり、
前記複数の制御基板のうちの少なくとも一つは、第二の制御基板であり、
前記第一の制御手段は、前記第一の制御基板を少なくとも含んで構成されるものであり、
前記第二の制御手段は、前記第二の制御基板を少なくとも含んで構成されるものである、
ことを特徴とする遊技台。