以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示や回転等による更新表示など)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5では、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図3に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120は、第1特別図柄表示装置4Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、特図ゲームに対応した可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより実行される特図ゲームにて可変表示される特別図柄を、飾り図柄とは別個に特定可能として表示する特別図柄可変表示エリアが設けられていてもよい。一例として、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が開始されたことに対応して、特別図柄可変表示エリアにて特別図柄の可変表示に対応した「◎」や「×」などを示す演出画像の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が終了して確定特別図柄が停止表示されることに対応して、特別図柄可変表示エリアにて確定特別図柄に対応して予め定められた「◎」や「×」などの演出画像を停止表示すればよい。例えば、特図ゲームにおける確定特別図柄が大当り図柄である場合には特別図柄可変表示エリアに「◎」を停止表示し、ハズレ図柄である場合には「×」を停止表示すればよい。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図3に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図3に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持できるスティックコントローラ30が取り付けられている。図2は、スティックコントローラ30の構成例を示している。スティックコントローラ30は、遊技者が把持して傾倒操作することなどにより多方向(例えば前後左右の4方向や斜めを加えた8方向、さらには、これらの中間を含めた、より多くの方向など)に指示操作が可能な操作桿30Aを含み、操作桿30Aの所定位置(例えば遊技者が操作桿30Aを把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタン31Aが設けられている。トリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿30Aの内部には、トリガボタン31Aに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ35Aや、操作桿30Aを振動させるための振動モータ34などが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ30の下部における下皿の本体内部などには、操作桿30Aに対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット32が設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニット32は、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿30Aの中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿30Aの中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ30の取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ30の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35B(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ30の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
スティックコントローラ30に設けられたトリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを操作手で把持した状態において、操作指で押引操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。その一方で、プッシュボタン31Bは、スティックコントローラ30とは別個に上皿を形成する遊技機用枠3の所定位置に設けられており、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを把持しない状態などにおいて、操作手で押下操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。したがって、トリガボタン31Aは、プッシュボタン31Bに比べて、連続的な指示操作となる連打操作が困難である。
遊技機用枠3の内部において、下皿の上方にあたる所定位置には、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風するための送風ファン33が設けられている。送風ファン33は、例えばスティックコントローラ30を用いた演出動作が実行されるときに、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34により操作桿30Aを振動させる動作などに伴って、スティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風することができればよい。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図3に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図3に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図3に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。この実施の形態では、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「5」の数字を示す特別図柄は15R大当り図柄となり、「7」の数字を示す特別図柄は16R大当り図柄となる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として15R大当り図柄が停止表示された後に制御される大当り遊技状態(15R大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15R大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15R大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15R大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに所定個数(例えば「15」)の出玉(賞球)が得られる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として16R大当り図柄が停止表示された後に制御される大当り遊技状態(16R大当り状態)では、15R大当り状態におけるラウンドと同様のラウンドが実行される。その一方で、16R大当り状態の場合には、ラウンドの実行回数が15R大当り状態の場合とは異なる第2ラウンド数(例えば「16」)となる。こうした16R大当り状態における遊技は、16回開放遊技とも称される。16R大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに所定個数(例えば「15」)の出玉(賞球)が得られる。
15R大当り図柄となる「3」、「5」の数字を示す特別図柄のうち、「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15R大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば70回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される15R大当り図柄は、15R非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、15R大当り図柄のうち15R非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R非確変大当り」(「15R通常大当り」ともいう)と称される。
15R大当り図柄となる「3」、「5」の数字を示す特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15R大当り状態が終了した後や、16R大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき16R大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時間短縮制御とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。確変状態における時間短縮制御は、時短状態の場合と同様に、所定回数(例えば70回)の特図ゲームが実行されたときに、終了してもよい。あるいは、確変状態における時間短縮制御は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。
「5」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15R大当り図柄は、15R確変大当り図柄と称される。「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される16R大当り図柄は、16R確変大当り図柄と称される。15R大当り図柄のうち15R確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R確変大当り」と称される。16R確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「16R確変大当り」と称される。なお、15R大当り図柄「3」及び「5」、16R大当り図柄「7」は一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
このように、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示(導出表示)されたときには、大当り遊技状態に制御されて所定回数のラウンドが実行可能となり、遊技者が多数の賞球を容易に獲得することができるという、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。
確変状態や時短状態における時間短縮制御とともに、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態における時間短縮制御とともに、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、高開放制御が行われることにより、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかであるときに時間短縮制御が行われている期間と同一であればよい。
高開放制御期間であるときには、遊技状態が高ベース中であるともいう。これに対して、高開放制御期間でないときには、遊技状態が低ベース中であるともいう。この実施の形態における時短状態は、低確高ベース状態とも称される遊技状態であり、通常状態は、低確低ベース状態とも称される遊技状態である。また、確変状態において、高開放制御が行われる高開放制御期間であるときは、高確高ベース状態とも称される遊技状態であり、高開放制御期間でないときは、高確低ベース状態とも称される遊技状態である。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。また、スーパーリーチのリーチ態様が出現した場合において、可変表示結果が「大当り」となるときには、例えば複数種類の演出画像のうちの第1演出画像を、第2演出画像よりも高い割合で表示させればよい。ここで、第1演出画像と第2演出画像とでは、例えば色彩が互いに異なるものであればよい。その一方で、スーパーリーチのリーチ態様が出現した場合において、可変表示結果が「ハズレ」となるときには、第2演出画像を、第1演出画像よりも高い割合で表示させればよい。これにより、第1演出画像及び第2演出画像を含む複数種類の演出画像のうち、いずれの演出画像が表示されたかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)を異ならせることができる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図4に示すような特殊組合せの擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。ここで、図4などに示す「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに仮停止表示される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に表示されている飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、一旦表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の可変表示演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。さらに他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。これらの再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、スーパーリーチのリーチ演出が実行される可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性、「15R確変大当り」あるいは「16R確変大当り」となる可能性などが高まるようにしてもよい。
再変動演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作などのように、任意の演出対象物による演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rによる音声や効果音の出力の違い、演出用模型などの動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、画像表示装置5においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、飾り図柄の変動中に実行される再変動演出とは別に、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄の仮停止時などに、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出対象物における演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことを遊技者が認識できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。具体的な一例として、「キャラクタ予告」や「操作時予告」といった、複数種類の予告演出が実行可能に設定されていればよい。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)に変化が生じないものであればよい。
「キャラクタ予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。ここで、キャラクタ画像の表示としては、飾り図柄とは別個のキャラクタ画像を静止表示あるいは動作表示(アニメーション表示)させるものであってもよいし、飾り図柄と一体的に可変表示されるキャラクタ画像を、飾り図柄の可変表示とは異なる表示形態で動作表示(アニメーション表示)させるものであってもよい。
「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者によりスティックコントローラ30のトリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)や、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)がなされたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示を変更することや、スピーカ8L、8Rから出力させる音声などを変更することにより、演出動作を変化させる。一例として、「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、ボタン操作促進演出となる所定の演出動作が行われる。ボタン操作促進演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者によるトリガボタン31Aやプッシュボタン31Bへの操作行為を促す演出動作であればよい。遊技者による操作行為を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用役物が備える可動部材を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。こうしたボタン操作促進演出が行われるときには、遊技者による操作を有効に検出する操作有効期間となる。そして、操作有効期間内にトリガボタン31Aやプッシュボタン31Bへの操作がトリガセンサ35Aやプッシュセンサ35Bによって検出されると、その操作が検出されたタイミングにて、ボタン操作促進演出の実行を停止するとともに、例えば予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれかの演出画像を画像表示装置5に表示させることや、予め用意された複数種類の音声パターンのうちいずれかの音声パターンに対応する効果音をスピーカ8L、8Rから出力させることといった、各種の演出動作が実行される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの期間内における所定タイミングでは、可変表示結果が「大当り」となることが確定した旨を報知する大当り確定演出が実行されることがある。大当り確定演出としては、例えばスピーカ8L、8Rから所定の確定報知音(「ピキーン」の効果音など)を出力させることや、遊技効果ランプ9のうち所定位置(例えば遊技領域を囲む遊技機用枠3の内部、あるいは、所定の演出用役物の内部など)に配設された所定のランプ(例えばフラッシュランプなど)を所定の点灯態様で点灯(例えばフラッシュ点灯など)させること、画像表示装置5の表示領域に所定の演出画像(例えば大当り確定に対応したキャラクタ画像など)を表示させること、遊技領域の内部もしくは外部に設けられた所定の演出用役物を所定の動作態様で動作(例えば回転動作や振動動作など)させること、あるいは、これらの一部もしくは全部を含む所定の演出動作により、可変表示結果が「大当り」となることが確定した旨を報知できるものであればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15R大当り図柄となる特別図柄のうち15R非確変大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せ(「通常大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が15R非確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」の可変表示態様と称され、大当り種別が「15R非確変」であるともいう。こうして「非確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15R大当り遊技状態に制御され、その15R大当り状態が終了すると、時短状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15R大当り図柄となる特別図柄のうち15R確変大当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合や、16R大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「15R非確変」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、もしくは、大当り種別が「15R非確変」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が15R確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様に含まれる。この場合の大当り種別は「15R確変」であるという。また、特図ゲームにおける確定特別図柄が16R大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様も、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様に含まれる。この場合の大当り種別は「16R確変」であるという。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、確変昇格演出の一種として、再抽選演出が実行されてもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「15R非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「15R確変」や「16R確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が実行されることもあれば、変動中昇格失敗演出が実行されることもある。こうした変動中昇格失敗演出と変動中昇格成功演出とを含む再抽選演出は、変動中昇格演出とも称される。
非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。こうした大当り中昇格演出も、確変昇格演出の一種である。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が非確変大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて非確変図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
確変状態では、例えば「確変中」といった確変状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、画像表示装置5の表示領域における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態であることを遊技者が認識できる確変中の演出モードとなるようにしてもよい。あるいは、確変状態では、例えば通常状態や時短状態と同様の演出モードとなることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識困難になることがあってもよい(いわゆる潜伏確変)。こうした潜伏確変が行われる期間は、遊技状態が潜伏確変中であるともいう。
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図3に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図5(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図5(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図5(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図5(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」または「大当り」のいずれとなるかの事前決定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別が「15R非確変」となる15R非確変大当り、「15R確変」となる15R確変大当り、「16R確変」となる16R確変大当りのいずれであるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「15R非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「15R確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「16R確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」または「大当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを遊技状態が通常状態である場合に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを遊技状態が確変状態で時短制御や高開放制御が行われる高確高ベース状態に対応した第2遊技状態指定コマンドとし、コマンド9502Hを遊技状態が確変状態で時短制御や高開放制御が行われない高確低ベース状態(潜伏確変中)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを遊技状態が時短状態である場合に対応した第4遊技状態指定コマンドとすればよい。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンドとして、飾り図柄停止コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにしている。これに対して、飾り図柄停止コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応する特図変動時間を特定し、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、特図ゲームに対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。大当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、大当り開始指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15R大当り状態や16R大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態の開始時点から、あるいは、飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかや、大入賞口が開放状態となった回数(ラウンドの実行回数)に応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。大当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや大当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや大当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する特図保留記憶数通知コマンドである。特図保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。特図保留記憶数通知コマンドでは、例えば図13に示す特図保留記憶部151Aにおける保留データの総記憶数(例えば「0」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されるときなどに、主基板11から伝送された特図保留記憶数通知コマンドを受信して、特図保留記憶部151Aにおける保留データの総記憶数(可変表示の合計保留記憶数)を特定することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路104やI/O105は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU103がROM101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又はCPU103)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板11では、例えば図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図6は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図13に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「15R非確変」、「15R確変」、「16R確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が通過(進入)しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図7は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、可変表示態様が「非確変」又は「確変」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
図7に示すように、この実施の形態では、非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−4が、予め用意されている。また、リーチ変動パターンとして、変動パターンPA2−1、変動パターンPA2−2、変動パターンPB2−1、変動パターンPB2−2、変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2が、予め用意されている。
図8は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図7に示す各変動パターンは、図8に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」の可変表示演出の有無や擬似連変動(再変動)の実行回数で分類(グループ化)して、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を1回とする変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を2回以上とする変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。さらに他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出の有無、あるいは、飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図8に示す例では、可変表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で「リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3が、予め用意されている。
変動パターン種別CA1−1は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−2は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−3は、可変表示態様が「非リーチ」となる場合に「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行される「滑り、擬似連」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−3及び変動パターンPA1−4を含んでいる。
変動パターン種別CA2−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出となるノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA2−1及び変動パターンPA2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB2−1及び変動パターンPB2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かにかかわらず、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(ハズレ)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2を含んでいる。
変動パターン種別CA3−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA4−1及び変動パターンPA4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB4−1及び変動パターンPB4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かにかかわらず、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(大当り)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2を含んでいる。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図7に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図9は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の特図表示結果決定テーブル130を参照して特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。
図10は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定(事前決定)されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を「15R非確変」や「15R確変」、「16R確変」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「15R非確変」や「15R確変」、「16R確変」などの大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15R大当り状態に制御するか16R大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「15R非確変」又は「15R確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15R大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「16R確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、16R大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「15R非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「15R確変」又は「16R確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
この実施の形態では、図10に示す大当り種別決定テーブル131を参照して大当り種別を複数種別のいずれかに決定することにより、大当り遊技状態におけるラウンドの実行態様(実行回数や大入賞口の開放時間など)と、確変状態に制御するか否かとが、一括して決定される。なお、これらが一括して決定されるものに限定されず、それぞれが別個に決定されるようにしてもよい。例えば、ラウンド決定用の乱数値を示す数値データなどに基づいて、大当り遊技状態を15R大当り状態や16R大当り状態のいずれかに決定した後、その決定結果や確変制御決定用の乱数値を示す数値データなどに基づいて確変状態に制御するか否かが決定されるようにしてもよい。そして、大当り遊技状態を16R大当り状態に決定した場合には、確変状態に制御する旨の決定が常に行われるようにしてもよい。これに対して、大当り遊技状態を15R大当り状態に決定した場合には、確変状態に制御するか否かを、確変制御決定用の乱数値を示す数値データなどに応じて決定すればよい。このように、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに代えて、ラウンド決定用の乱数値を示す数値データと、確変制御決定用の乱数値を示す数値データとが用いられてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドの実行態様(実行回数や大入賞口の開放時間など)と、確変状態に制御するか否かのうち、いずれか一方又は両方が特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて決定されるようにしてもよい。例えば、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、大当り遊技状態を15R大当り状態や16R大当り状態のいずれとするかの決定結果に対して、決定値が割り当てられていてもよい。あるいは、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、「非確変大当り」とするか「確変大当り」とするかの決定結果に対して、決定値が割り当てられていてもよい。あるいは、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、複数種類の大当り種別に対して決定値が割り当てられており、乱数値MR1のみを用いて大当り種別を決定できるようにしてもよい。
図11は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図11(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図11(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Bと、図11(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短中)132Cとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき複数種別のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「15R非確変」や「15R確変」、「16R確変」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「15R非確変」であるか「15R確変」であるか「16R確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられる部分があるようにしてもよい。例えば、大当り種別が「16R確変」である場合には、大当り種別が「15R非確変」や「15R確変」である場合とは異なる変動パターン種別に対して、決定値が割り当てられていてもよい。この設定では、大当り種別が「16R確変」に応じて16R大当り状態となる場合に、15R大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定して、16R大当り状態となる場合に特有のリーチ演出などを実行することができる。
また、大当り種別が「15R非確変」や「15R確変」、「16R確変」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「15R非確変」や「15R確変」、「16R確変」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短中)132Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短中)132Cは、例えば時短状態や確変状態において時間短縮制御(時短制御)が行われているときに、使用テーブルとして選択される。なお、確変状態において時短制御が行われていないときには、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bが使用テーブルとして選択されればよい。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短中)132Cでは、合計保留記憶数としての特図保留記憶数に応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに割り当てられている。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短中)132Cでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか時短状態や確変状態であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。なお、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短中)132Cでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分があってもよい。これにより、遊技状態が通常状態であるか時短状態や確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
この実施の形態では、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短中)132Cのいずれかを参照することにより、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに決定することができる。ここで、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3は、図7に示すように、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。また、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。したがって、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bやハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短中)132Cを参照して変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定することができる。
図12は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル133の構成例を示している。変動パターン決定テーブル133は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル133では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、1つ又は複数の変動パターンに割り当てられている。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図13に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図13に示す遊技制御用データ保持エリア150は、特図保留記憶部151Aと、普図保留記憶部151Bと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生することにより第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データや、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生することにより第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口や第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件や第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「8」)に達するまで記憶する。なお、第1始動入賞口への入賞に基づく保留データの記憶数と、第2始動入賞口への入賞に基づく保留データの記憶数の各々について、所定の上限値(例えば「4」)が予め定められていればよい。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データも保留データに含まれ、保留番号と対応付けて特図保留記憶部151Aに記憶される。一例として、特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞を示す「第1」の始動口データ、あるいは第2始動入賞口への入賞を示す「第2」の始動口データを、各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶する。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留データと、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動条件の成立に基づく保留データとを、別個の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、始動口データを各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶する始動口データ記憶部を設けて、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
普図保留記憶部151Bは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Bは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図22のステップS15や図23に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図22のステップS16に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「大当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態や確変状態となり時間短縮制御などが開始されることに対応してオン状態にセットされる一方で、時短状態や確変状態における時間短縮制御が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1始動入賞判定カウンタ、第2始動入賞判定カウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、時短回数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、あるいは、乱数回路104から抽出された数値データを用いて、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
第1始動入賞判定カウンタは、第1始動口スイッチ22Aから伝送される遊技球の検出信号となる第1始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第1始動口スイッチ22Aからの第1始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第1始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第2始動入賞判定カウンタは、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第2始動口スイッチ22Bからの第2始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第2始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留データの数である第1特図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1特図保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1特図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図を用いた特図ゲームに対応する保留データの数である第2特図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2特図保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2特図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態であるときに、時間短縮制御を終了するまでに実行可能な特図ゲームの残存回数を特定可能にカウントするためのものである。一例として、時短回数カウンタには、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別バッファ値が「0」であるに対応したカウント初期値「70」を示すデータが、時短回数カウント値として設定される。その後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新される。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短状態を終了して通常状態へと移行する制御が行われる。なお、確変状態であるときにも特図ゲームの実行回数が所定回数に達したことにより、時間短縮制御を終了させるようにしてもよい。この場合には、大当り種別バッファ値にかかわらず、大当り遊技状態が終了するときに、時短回数カウンタにカウント初期値を設定した後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新されればよい。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時間短縮制御を終了させればよい。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンド遊技が終了して次回のラウンド遊技が開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、始動口バッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
始動口バッファには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに進入した遊技球が検出されたかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1始動口スイッチ22Aにより第1始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「1」が設定される。また、第2始動口スイッチ22Bにより第2始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「2」が設定される。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「1」が設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「2」が設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図10に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「15R非確変」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「15R確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「16R確変」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図3に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
さらに、演出制御基板12には、トリガボタン31Aに対する遊技者の指示操作(押引操作)を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の指示操作(押下操作)を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の指示操作(傾倒操作)を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット32から伝送するための配線も接続されている。加えて、演出制御基板12には、送風ファン33に対して駆動制御信号を伝送するための配線や、振動モータ34に対して駆動制御信号を伝送するための配線などが接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。図14は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図14に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、昇格演出パターン決定用の乱数値SR1や操作演出決定用の乱数値SR2、操作対象初期位置決定用の乱数値SR3、プッシュ操作有効化決定用の乱数値SR4、大当り確定決定用の乱数値SR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる最終停止図柄決定用の乱数値を示す数値データなどが、カウント可能に制御されてもよい。
昇格演出パターン決定用の乱数値SR1は、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合に、昇格演出パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、昇格演出パターン決定用の乱数値SR1は「1」〜「101」の範囲の値をとる。
操作演出決定用の乱数値SR2は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる場合に、操作演出を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、操作演出決定用の乱数値SR2は「1」〜「201」の範囲の値をとる。
操作対象初期位置決定用の乱数値SR3は、操作演出において、スティックコントローラ30の操作桿30Aを操作することにより操作対象の移動可能とする場合に、その報知対象の初期位置をランダムに決定するために用いられる乱数値である。一例として、報知対象初期位置決定用の乱数値SR3は「1」〜「297」の範囲の値をとる。
プッシュ操作有効化決定用の乱数値SR4は、操作演出において、プッシュボタン31Bを操作することにより操作対象の拡大可能となる場合に、そのプッシュボタン31Bの操作を有効化するか否かを決定するために用いられる乱数値である。一例として、プッシュ操作有効化決定用の乱数値SR4は「1」〜「501」の範囲の値をとる。
大当り確定演出決定用の乱数値SR5は、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合に、大当り確定演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合における大当り確定演出を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、大当り確定演出決定用の乱数値SR5は「1」〜「401」の範囲の値をとる。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出における演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
図15(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。図15(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。
演出制御プロセスタイマ判定値は、図16に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)とトリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)とを有効に検出する操作有効期間、あるいはプッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。また、操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ30を用いた演出動作が実行される場合に、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34を駆動して操作桿30Aを振動させる演出動作の制御内容等を指定するデータや、送風ファン33を駆動してスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風する演出動作の制御内容等を指定するデータなどが含まれていてもよい。ここで、振動モータ34の駆動により操作桿30Aを振動させる演出動作や、送風ファン33の駆動により操作桿30Aに向けて送風する演出動作は、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)が検出されたことといった、所定の操作行為が有効に検出されたことに対応して開始されるように、操作検出制御データが設定されていればよい。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用模型が備える可動部材における動作態様を示す演出用模型制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図15(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ30のトリガボタン31Aやプッシュボタン31Bあるいはスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する操作を受け付けて演出内容を決定したり送風ファン33の駆動や振動モータ34の駆動による演出内容を決定したりする制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の発光体、送風ファン33、振動モータ34など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図16に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図16に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図17は、ROM121に記憶される昇格演出パターン決定テーブル140の構成例などを示している。図17(A)に示す昇格演出パターン決定テーブル140は、大当り種別が「15R非確変」、「15R確変」、「16R確変」のいずれであるかに応じて、再抽選演出や確変昇格演出を実行するか否かを決定したり、実行する場合における再抽選演出や確変昇格演出の組合せのパターンとなる昇格演出パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。昇格演出パターン決定テーブル140では、大当り種別が「15R非確変」、「15R確変」、「16R確変」のいずれであるかに応じて、昇格演出を実行しない昇格演出なし、あるいは、昇格演出パターンUP1〜UP6のいずれかに対して、昇格演出パターン決定用の乱数値SR1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図17(B)は、図17(A)に示す昇格演出決定テーブル140を用いて決定される各昇格演出パターンに応じた昇格演出での演出内容を示している。この実施の形態において、昇格演出パターンUP1では、非確変大当り組合せを構成する飾り図柄を仮停止表示させてから、再変動などにより最終的に非確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄を導出表示させることにより確変昇格に失敗したことを報知する再抽選失敗演出が実行されて、確変昇格演出が実行されない。昇格演出パターンUP2では、再抽選演出が実行されずに、確変昇格に失敗したことを報知する確変昇格失敗演出が実行される。昇格演出パターンUP3では、再抽選失敗演出が実行された後、確変昇格失敗演出が実行される。昇格演出パターンUP4では、非確変大当り組合せを構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、再変動などにより最終的に確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄を導出表示させることにより確変昇格に成功したことを報知する再抽選成功演出が実行される。昇格演出パターンUP5では、再抽選演出が実行されずに、確変昇格に成功したことを報知する確変昇格成功演出が実行される。昇格演出パターンUP6では、再抽選失敗演出が実行された後、確変昇格成功演出が実行される。その他、大当り種別が「15R確変」または「16R確変」であることに応じて、大当り中昇格演出として、確変昇格に失敗したことを報知する確変昇格失敗演出が実行され、その後にエンディング昇格演出として、確変昇格に成功したことを報知する確変昇格成功演出が実行される昇格演出パターンが用意されてもよい。
図17(A)に示す昇格演出決定テーブル140の設定例では、大当り種別が「15R非確変」、「15R確変」または「16R確変」のいずれであるかに応じて、昇格演出パターンに対する決定値の割当てが異なっている。例えば、大当り種別が「15R確変」である場合には、大当り種別が「16R確変」である場合よりも多くの決定値が、昇格演出なし及び昇格演出パターンUP4に割り当てられている。これにより、15R確変大当りとなる場合には、16R確変大当りとなる場合よりも、大当り遊技状態が開始されるより前の再抽選演出などにおいて確変報知が行われる割合を高くすることができる。その一方で、大当り種別が「16R確変」である場合には、大当り種別が「15R確変」である場合よりも多くの決定値が、昇格演出パターンUP5及び昇格演出パターンUP6に割り当てられている。これにより、16R確変大当りとなる場合には、15R確変大当りとなる場合よりも、再抽選演出において確変報知が行われる割合よりも、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に実行される確変昇格演出などにおいて確変報知が行われる割合を高くすることができる。
こうした昇格演出パターン決定テーブル140の設定により、大当り遊技状態の終了後に時短状態となる場合に比べて確変状態となる場合のときに、確変報知のための報知演出(再抽選演出や確変昇格演出)を行うタイミングが遅くなりやすく、遅いタイミングで報知演出(確変昇格演出)が実行されることにより、大当り遊技状態の終了後に時短状態よりも遊技価値の高い確変状態となる期待感を高めることができる。また、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が少ない場合(15R確変大当り)よりも多い場合(16R確変大当り)のときに、確変報知のための報知演出(再抽選演出や確変昇格演出)を行うタイミングが遅くなりやすく、遅いタイミングで報知演出(確変昇格演出)が実行されることにより、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が多くなって遊技価値が高い大当り遊技状態となる期待感を高めることができる。
図18は、ROM121に記憶される操作演出決定テーブル141の構成例などを示している。図18(A)に示す操作演出決定テーブル141は、飾り図柄の可変表示態様がリーチハズレ、15R非確変大当り、15R確変大当り、16R確変大当りのいずれであるかに応じて、操作演出を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。操作演出決定テーブル141では、飾り図柄の可変表示態様がリーチハズレ、15R非確変大当り、15R確変大当り、16R確変大当りのいずれであるかに応じて、操作演出A、操作演出B、操作演出C1〜C3のいずれかに対して、操作演出決定用の乱数値SR2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図18(B)は、図18(A)に示す操作演出決定テーブル141を用いて決定される操作演出での演出内容を示している。この実施の形態において、操作演出Aでは、プッシュボタン31Bを用いて、その連続的な操作(連打操作)に応じて演出態様(演出内容)が変化する演出動作が実行される。操作演出Bでは、スティックコントローラ30(操作桿30Aのみを含む)を使用する演出動作が実行される。操作演出C−1では、スティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)を使用する演出動作が実行される。操作演出C−2では、スティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)とプッシュボタン31Bの両方を使用する演出動作が実行される。操作演出C−3では、スティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)を用いて、トリガボタン31Aの連続的な操作(連打操作)に応じて演出態様(演出内容)が変化する演出動作が実行される。
図18(A)に示す操作演出決定テーブル141の設定例では、飾り図柄の可変表示態様に応じて、各操作演出の決定割合が異なるように、決定値が割り当てられている部分がある。例えば、飾り図柄の可変表示態様が15R非確変大当り、15R確変大当り、16R確変大当りのいずれかである場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチハズレである場合よりも多くの決定値が、操作演出B、C−1〜C−3のいずれかに割り当てられている。その一方で、飾り図柄の可変表示態様がリーチハズレである場合には、飾り図柄の可変表示態様が15R非確変大当り、15R確変大当り、16R確変大当りのいずれかである場合よりも多くの決定値が、操作演出Aに割り当てられている。したがって、操作演出B、C−1〜C−3として、スティックコントローラ30を使用する第1操作演出となる演出動作が実行されたときには、操作演出Aとして、プッシュボタン31Bを使用する第2操作演出となる演出動作が実行されたときに比べて、飾り図柄の可変表示態様が15R非確変大当り、15R確変大当り、16R確変大当りのいずれかとなる可能性が高くなる。これにより、スティックコントローラ30を使用する操作演出B、C−1〜C−3のいずれかが実行されたときには、プッシュボタン31Bを使用する操作演出Aが実行されたときに比べて、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる可能性となる期待感が高められる。
また、飾り図柄の可変表示態様が16R確変大当りである場合には、飾り図柄の可変表示態様が15R確変大当り、15R非確変大当りのいずれかである場合よりも多くの決定値が、操作演出B、C−1〜C−3のいずれかに割り当てられている。その一方で、飾り図柄の可変表示態様が15R確変大当り、15R非確変大当りのいずれかである場合には、飾り図柄の可変表示態様が16R確変大当りである場合よりも多くの決定値が、操作演出Aに割り当てられている。したがって、操作演出B、C−1〜C−3として、スティックコントローラ30を使用する第1操作演出となる演出動作が実行されたときには、操作演出Aとして、プッシュボタン31Bを使用する第2操作演出となる演出動作が実行されたときに比べて、飾り図柄の可変表示態様が16R確変大当りのいずれかとなる可能性が高くなる。これにより、スティックコントローラ30を使用する操作演出B、C−1〜C−3のいずれかが実行されたときには、プッシュボタン31Bを使用する操作演出Aが実行されたときに比べて、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となった場合に、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が「16」となる期待感を高めることができる。
さらに、飾り図柄の可変表示態様が15R確変大当り、16R確変大当りのいずれかである場合には、飾り図柄の可変表示態様が15R非確変大当りである場合よりも多くの決定値が、操作演出B、C−1〜C−3のいずれかに割り当てられている。その一方で、飾り図柄の可変表示態様が15R非確変大当りである場合には、飾り図柄の可変表示態様が15R確変大当り、16R確変大当りのいずれかである場合よりも多くの決定値が、操作演出Aに割り当てられている。したがって、操作演出B、C−1〜C−3として、スティックコントローラ30を使用する第1操作演出となる演出動作が実行されたときには、操作演出Aとして、プッシュボタン31Bを使用する第2操作演出となる演出動作が実行されたときに比べて、飾り図柄の可変表示態様が15R確変大当り、16R確変大当りのいずれかとなる可能性が高くなる。これにより、スティックコントローラ30を使用する操作演出B、C−1〜C−3のいずれかが実行されたときには、プッシュボタン31Bを使用する操作演出Aが実行されたときに比べて、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となった場合に、大当り遊技状態の終了後に確変状態となる期待感を高めることができる。
図18(A)に示す操作演出決定テーブル141の設定例では、飾り図柄の可変表示態様に応じて、異なる操作演出に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、飾り図柄の可変表示態様がリーチハズレ、16R確変大当りのいずれかである場合にのみ、操作演出C−2に対して決定値が割り当てられている。したがって、操作演出C−2として、スティックコントローラ30とプッシュボタン31Bの両方を使用する複合操作演出となる演出動作が実行されたときには、飾り図柄の可変表示態様がリーチハズレ、16R確変大当りのいずれかとなることが確定する。これにより、スティックコントローラ30とプッシュボタン31Bの両方を使用する操作演出C−2が実行されたときには、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となれば、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が「16」となり、大当り遊技状態の終了後に確変状態となることが確定的に報知される。
図19は、ROM121に記憶される操作対象初期位置決定テーブル142の構成例を示している。図19に示す操作対象初期位置決定テーブル142は、操作演出C−1〜C−3のいずれかとなる演出動作が実行される場合に、操作桿30Aの操作に応じて移動可能な操作対象の初期位置をランダムに決定するために参照されるテーブルである。操作対象初期位置決定テーブル142では、左上位置PL1、左中位置PL2、左下位置PL3、中上位置PL4、中央位置PL5、中下位置PL6、右上位置PL7、右中位置PL8、右下位置PL9のいずれかに対して、初期位置決定用の乱数値SR3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。これにより、操作対象の初期位置を、左上位置PL1、左中位置PL2、左下位置PL3、中上位置PL4、中央位置PL5、中下位置PL6、右上位置PL7、右中位置PL8、右下位置PL9のいずれにするかを、ランダムに決定することができる。
図20は、ROM121に記憶されるプッシュ操作有効化決定テーブル143の構成例を示している。図20に示すプッシュ操作有効化決定テーブル143は、操作演出C2となる演出動作が実行される場合に、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかに応じて、プッシュボタン31Bの操作を有効として操作対象を拡大可能とするか否かを決定するために参照されるテーブルである。プッシュ操作有効化決定テーブル143では、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかに応じて、プッシュボタン31Bの操作を有効化する「プッシュ操作有効」、プッシュボタン31Bの操作を有効化しない「プッシュ操作無効」のいずれかに対して、プッシュ操作有効化決定用の乱数値SR4と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図20に示すプッシュ操作有効化決定テーブル143の設定例では、飾り図柄の可変表示結果に応じて、プッシュ操作の有効化の有無の決定割合が異なるように、決定値が割り当てられている。例えば、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」である場合には、「ハズレ」である場合よりも多くの決定値が、「プッシュ操作有効」の決定結果に割り当てられている。その一方で、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」である場合には、「大当り」である場合よりも多くの決定値が、「プッシュ操作無効」の決定結果に割り当てられている。したがって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」であるときには、「ハズレ」であるときに比べ、プッシュボタン31Bの操作が有効化されて操作対象が拡大されやすくなる。これにより、プッシュボタン31Bの操作により操作対象が拡大されたときには、プッシュボタン31Bの操作により操作対象が拡大されないときに比べて、飾り図柄の可変表示が「大当り」となる期待感が高められる。
図21は、ROM121に記憶される大当り確定演出決定テーブル144の構成例などを示している。図21(A)に示す大当り確定演出パターン決定テーブル144は、大当り確定演出を実行するか否かを決定したり、実行する場合における大当り確定演出の実行タイミングを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り確定演出決定テーブル144では、大当り確定演出を実行しない大当り確定演出なし、あるいは、大当り確定演出SP1〜SP4のいずれかに対して、大当り確定演出決定用の乱数値SR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図21(B)は、図21(A)に示す大当り確定演出決定テーブル144を用いて決定される各大当り確定演出の実行タイミングを示している。この実施の形態において、大当り確定演出SP1では、飾り図柄の可変表示が開始されたとき(図柄変動開始時)に、飾り図柄の可変表示が「大当り」となる旨が報知される。大当り確定演出SP2では、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったとき(リーチ成立時)に、飾り図柄の可変表示の開始時に飾り図柄の可変表示が「大当り」となる旨が報知される。大当り確定演出SP3では、飾り図柄の可変表示の開始後、操作演出において、遊技者によるスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bの操作が最初の検出されたとき(初回操作検出時)に、飾り図柄の可変表示の開始時に飾り図柄の可変表示が「大当り」となる旨が報知される。大当り確定演出SP4では、操作演出において、遊技者によりスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bが操作されて達成演出が実行されたとき(達成演出実行時)に、飾り図柄の可変表示の開始時に飾り図柄の可変表示が「大当り」となる旨が報知される。
このように、大当り確定演出SP3や大当り確定演出SP4では、初回操作検出時や達成演出実行時といった、操作演出における遊技者のスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bの操作に関連したタイミングで、飾り図柄の可変表示の開始時に飾り図柄の可変表示が「大当り」となる旨の報知が行われるので、意外性を高めて遊技興趣を向上させることができる。その一方で、大当り確定演出SP3や大当り確定演出SP4では、操作演出において、遊技者がスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bを操作しなかった場合、飾り図柄の可変表示の開始時に飾り図柄の可変表示が「大当り」となる旨が報知される。これにより、操作演出におけるスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bの操作に対する遊技者の参加意欲を高めることができる。
図3に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドやトリガセンサ35A、プッシュセンサ35B、傾倒方向センサユニット32などから伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)、送風ファン33へと伝送される駆動制御信号、振動モータ34へと伝送される駆動制御信号などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図22のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図22に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図23は、特別図柄プロセス処理として、図22に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図24及び図25は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、所定の入力ポートレジスタに格納された入力ポートデータを読み出す(図24のステップS201)。ここで、入力ポートレジスタは、例えばI/O105に含まれる入力ポートにおける外部信号の入力状態を示すビット値などが、格納されるレジスタである。この実施の形態では、入力ポートレジスタのビット番号[0]に格納される入力ポートデータが、第1始動口スイッチ22Aから伝送される検出信号となる第1始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示し、入力ポートレジスタのビット番号[1]に格納される入力ポートデータが、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示している。
ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[1]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS202)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS202;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2始動入賞判定カウンタの格納値である第2始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS203)。これに対して、ステップS202にて“0”であると判定された場合には(ステップS202;No)、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS204)。
ステップS203、S204の処理のいずれかを実行した後には、ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[0]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS205)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS205;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1始動入賞判定カウンタの格納値である第1始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS206)。これに対して、ステップS205にて“0”であると判定された場合には(ステップS205;No)、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS207)。
ステップS206、S207の処理のいずれかを実行した後には、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値として予め定められた所定の判定値(例えば「2」)に達したか否かを判定する(ステップS208)。このとき、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS208;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS209)。また、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS210)。
ステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS208;No)、第1始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第1始動口スイッチ22Aにより検出されていないことに対応して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したか否かを判定する(ステップS211)。このとき、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS211;No)、第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出されていないことに対応して、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS212)。また、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS213)。
ステップS210、S213の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS214)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み出す。そして、ステップS214における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(図25のステップS215)。このとき、ステップS214での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始するための始動条件が有効に成立することになる。例えば、図24に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立する。また、図24に示すステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立する。
このように、ステップS215にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS215;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS216)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU103は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算する(ステップS217)。
ステップS217の処理に続いて、CPU103は、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS218)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS219)。このときには、始動口バッファ値も始動口データとして、保留データに含めて特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされる。
ステップS219にて乱数値を記憶した後には、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS220)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1始動口入賞指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2始動口入賞指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図22に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS215;Yes)、ステップS221の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS222)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS222;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS223)、図24に示すステップS211の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS222;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS224)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、図24に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図24に示すステップS209、S210、S214の処理を実行してから、図25に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS223の処理を実行してから、図24に示すステップS211の処理に進む。そして、ステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図24に示すステップS212〜S214の処理を実行してから、図25に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS224の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図23に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS110〜S117の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、大入賞口を開放状態とする回数や、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「15R非確変」または「15R確変」であることに対応して15R大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数(大入賞口開放回数最大値)を「15」に設定する。これに対して、大当り種別が「16R確変」であることに対応して16R大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、大入賞口開放回数最大値を「16」に設定する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。
図26は、図23のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて合計保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と対応付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ、及び始動口データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3などを示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。このときには、ステップS232にて読み出した保留データに含まれる始動口データに示される始動口が、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかを判定する(ステップS234)。
ステップS234にて第1始動入賞口であると判定されたときには(ステップS234;「1」)、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新する(ステップS235)。このときには、変動特図指定バッファの値を「1」に更新する(ステップS236)。
ステップS234にて第2始動入賞口であると判定されたときには(ステップS234;「2」)、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新する(ステップS237)。このときには、変動特図指定バッファの値を「2」に更新する(ステップS238)。
ステップS236、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」とするか「ハズレ」とするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」又は「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特図表示結果を「大当り」及び「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、ステップS240にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。
ステップS241にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、「15R非確変」や「15R確変」、「16R確変」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を「15R非確変」、「15R確変」、「16R確変」のいずれとするかを決定する(ステップS244)。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「15R非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「15R確変」であれば「1」とし、「16R確変」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合や(ステップS241;No)、ステップS245の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS246)。一例として、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「15R非確変」とする決定結果に応じて、15R非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「15R確変」とする決定結果に応じて、15R確変大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「16R確変」とする決定結果に応じて、16R確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS246にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS231にて合計保留記憶数が「0」である場合には、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図27は、図23のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「15R非確変」や「15R確変」、「16R確変」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、時短状態や確変状態において時間短縮制御などが行われる時短中であるか否かを判定する(ステップS264)。このとき、時短中ではない場合には(ステップS264;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bを選択してセットする(ステップS265)。これに対して、時短中である場合には(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短中)132Cを選択してセットする(ステップS266)。
ステップS263、S265、S266の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS267)。ここで、ステップS267の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。
図11(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bや図11(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短中)132Cでは、特図保留記憶数が所定数以上である場合に、特図保留記憶数が所定数未満である場合と比較して、変動パターン種別CA1−2に対して多くの決定値が割り当てられている。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bでは、特図保留記憶数が「3」以上である場合に、特図保留記憶数が「3」未満である場合と比較して、変動パターン種別CA1−2に対して多くの決定値が割り当てられており、また、特図保留記憶数が「6」以上である場合に、特図保留記憶数が「6」未満である場合に比較して、変動パターン種別CA1−2に対して多くの決定値が割り当てられている。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短中)132Cでは、特図保留記憶数が「1」以上である場合に、特図保留記憶数が「1」未満の「0」である場合と比較して、変動パターン種別CA1−2に対して多くの決定値が割り当てられており、また、特図保留記憶数が「2」以上である場合に、特図保留記憶数が「2」未満である場合と比較して、変動パターン種別CA1−2に対して多くの決定値が割り当てられている。変動パターン種別CA1−2には、スーパーリーチを伴う変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2と比較して特図変動時間が短い非リーチ変動パターンとしての変動パターンPA1−2が含まれている。したがって、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、開始条件(第1開始条件または第2開始条件)が成立したときの特図保留記憶数が所定数以上であるときに、特図保留記憶数が所定数未満であるときと比較して、変動パターンPA1−2に対応した決定値の個数が多く設定された決定値を用いて、変動パターン種別が決定される。これにより、開始条件が成立したときの特図保留記憶数に応じて平均的な特図変動時間を異ならせることができ、特に特図保留記憶数が所定数以上であるときには平均的な特図変動時間が短くなるようにして、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
ステップS267にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル133を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS268)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS268にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS269の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、特図保留記憶部151Aにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS269の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS269の処理では、ステップS267における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS269にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS271)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS271の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS272)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS272での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図22に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。
図28は、図23のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;No)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。このときには、図柄確定指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。また、特図確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1秒)を設定する(ステップS294)。例えば、ステップS294の処理では、特図確定表示時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS292の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップS294にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行されるごとに、ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、ステップS294の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御用タイマ割込み処理が実行されるごとに、1減算されるように更新すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;Yes)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;Yes)、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS299)。また、大当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた大当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理として、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時間短縮制御が実行される特図ゲームの残り回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;No)、確変状態や時短状態における時間短縮制御や高開放制御などを終了させるか否かの判定を行う(ステップS304)。例えば、ステップS304の処理では、時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、確変状態や時短状態における時間短縮制御や高開放制御などを終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS304の処理を終了すればよい。なお、遊技状態が確変状態であるときには、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、時間短縮制御や高開放制御を継続させてもよい。あるいは、遊技状態が確変状態であるときには、ステップS304の処理により時間短縮制御を終了させることがある一方で、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。
また、ステップS304の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変制御終了判定テーブルを参照すること、あるいは、確変制御中における特図ゲームの実行回数が所定の確変終了判定値に達したことなどにより、確変制御を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。これに対して、ステップS304の処理では、確変制御を終了するための処理を実行せず、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御を継続させるようにしてもよい。あるいは、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データに基づき確変制御を終了するか否かを判定する処理は、例えば図26に示すステップS240にて特図表示結果を決定(事前決定)する以前に、実行されるようにしてもよい。
ステップS304の処理を実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS305)、特別図柄停止処理を終了する。
図29は、図23のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図23に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「15R非確変」、「15R確変」、「16R確変」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「15R非確変」である場合に対応した15R非確変大当りであったか否かを判定する(ステップS323)。
ステップS323にて15R非確変大当りであったと判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「70」)を、時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「15R確変」または「16R確変」と判定された場合には(ステップS323;No)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットする。また、確変状態とする場合にも、時間短縮制御が行われる特図ゲームの上限値に対応して、時短回数カウンタにカウント初期値が設定されてもよい。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図30のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図30に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ms)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型や送風ファン33や振動モータ34における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図31は、演出制御プロセス処理として、図30のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の表示領域における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の表示領域における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたことに対応して、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この可変表示停止処理は、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理を含んでいる。あるいは、特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。また、可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したことに基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図32は、図31のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされれば(ステップS521;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、特図表示結果が「大当り」となることに対応して、再抽選演出や確変昇格演出を実行するための設定を行う(ステップS525)。ステップS525の処理では、例えば予め用意された昇格演出パターン決定テーブル140を参照することなどにより、昇格演出を実行するか否かや、実行する場合における昇格演出パターンを決定する。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した昇格演出パターン決定用の乱数値SR1を示す数値データに基づき、昇格演出パターン決定テーブル140を参照することにより、昇格演出を実行するか否かの決定や、実行する場合における昇格演出パターンの決定を行う。
なお、再抽選演出や確変昇格演出の有無などは、一括して決定されるようにしてもよいそれぞれ別個に決定されてもよい。例えば予め用意された再抽選決定テーブルを参照することなどにより、再抽選演出を実行するか否かを決定すればよい。再抽選決定テーブルでは、再抽選演出を実行するか否かの決定結果に対して、再抽選演出実行決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した再抽選演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づき、再抽選決定テーブルを参照することにより、再抽選演出を実行するか否かの決定を行えばよい。また、例えば予め用意された確変昇格決定テーブルを参照することなどにより、確変昇格演出を実行するか否かを決定すればよい。確変昇格決定テーブルでは、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に実行する確変昇格演出の組合せに応じて複数用意された確変昇格演出パターンに対して、確変昇格演出決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した確変昇格演出決定用の乱数値を示す数値データに基づき、確変昇格決定テーブルを参照することにより、確変昇格演出を実行するか否かの決定や、実行する場合における確変昇格演出パターンの決定を行えばよい。
再抽選決定テーブルでは、大当り種別が「15R非確変」、「15R確変」、「16R確変」のいずれであるかに応じて、再抽選演出を実行する割合を異ならせるように、各決定結果に対して決定値が割り当てられていればよい。また、大当り種別が「15R非確変」である場合には、再抽選演出として、非確変大当り組合せを構成する飾り図柄を仮停止表示させてから、再変動などにより最終的に非確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄を導出表示させることにより確変昇格に失敗したことを報知する再抽選失敗演出が実行される。その一方で、大当り種別が「15R確変」または「16R確変」である場合には、再抽選演出として、非確変大当り組合せを構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、再変動などにより最終的に確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄を導出表示させることにより確変昇格に成功したことを報知する再抽選成功演出が実行されればよい。あるいは、大当り種別が「15R確変」または「16R確変」の場合でも、再抽選演出として確変昇格に失敗したことを報知する再抽選失敗演出が実行された後、確変昇格演出の実行などにより確変報知が行われるようにしてもよい。
再抽選決定テーブルでは、大当り種別が「15R確変」である場合に、再抽選演出を実行しない旨の決定結果に比べて多くの決定値が、再抽選演出を実行する旨の決定結果に割り当てられるように設定してもよい。これにより、15R確変大当りとなる場合には、大当り遊技状態が開始されるより前の再抽選演出において確変報知が行われる割合を高くすることができる。その一方で、再抽選決定テーブルでは、大当り種別が「16R確変」である場合に、再抽選演出を実行する旨の決定結果に比べて多くの決定値が、再抽選演出を実行しない旨の決定結果に割り当てられるように設定してもよい。これにより、16R確変大当りとなる場合、再抽選演出において確変報知が行われる割合よりも、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に実行される確変昇格演出などにおいて確変報知が行われる割合を高くすることができる。
再抽選決定テーブルでは、大当り種別が「15R確変」である場合に、再抽選失敗演出を実行する旨の決定結果や再抽選演出を実行しない旨の決定結果に比べて多くの決定値が、再抽選成功演出を実行する旨の決定結果に割り当てられるようにしてもよい。このようにしても、15R確変大当りとなる場合には、再抽選演出により確変報知が行われる割合を高くすることができる。その一方で、大当り種別が「16R確変」である場合には、再抽選成功演出を実行する旨の決定結果に比べて多くの決定値が、再抽選失敗演出を実行する旨の決定結果や再抽選演出を実行しない旨の決定結果に割り当てられるようにしてもよい。このようにしても、16R確変大当りとなる場合には、再抽選演出により確変報知が行われる割合よりも、確変昇格演出により確変報知が行われる割合を高くすることができる。
こうした再抽選決定テーブルの設定により、大当り遊技状態の終了後に時短状態となる場合に比べて確変状態となる場合のときに、確変報知のための報知演出(再抽選演出や確変昇格演出)を行うタイミングが遅くなりやすく、遅いタイミングで報知演出(確変昇格演出)が実行されることにより、大当り遊技状態の終了後に時短状態よりも遊技価値の高い確変状態となる期待感を高めることができればよい。また、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が少ない場合(15R確変大当り)よりも多い場合(16R確変大当り)のときに、確変報知のための報知演出(再抽選演出や確変昇格演出)を行うタイミングが遅くなりやすく、遅いタイミングで報知演出(確変昇格演出)が実行されることにより、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が多くなって遊技価値が高い大当り遊技状態となる期待感を高めることができればよい。
確変昇格決定テーブルでは、大当り種別が「15R非確変」、「15R確変」、「16R確変」のいずれであるかに応じて、確変昇格演出を実行する割合を異ならせるように、各決定結果に対して決定値が割り当てられていればよい。また、大当り種別が「15R非確変」である場合には、確変昇格演出として、確変昇格に失敗したことを報知する確変昇格失敗演出が実行される。その一方で、大当り種別が「15R確変」または「16R確変」である場合には、確変昇格演出として、確変昇格に成功したことを報知する確変昇格成功演出が実行されればよい。あるいは、大当り種別が「15R確変」または「16R確変」の場合でも、大当り中昇格演出として、確変昇格に失敗したことを報知する確変昇格失敗演出が実行され、その後にエンディング昇格演出として、確変昇格に成功したことを報知する確変昇格成功演出が実行されてもよい。
再抽選演出や確変昇格演出を実行するか否かの決定は、演出制御基板12の側で行われるものに限定されず、主基板11の側における決定結果が主基板11から伝送される演出制御コマンドにより通知され、この演出制御コマンドに基づいて再抽選演出や確変昇格演出の有無が特定されるようにしてもよい。
ステップS525の処理を実行した後には、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS526)。一例として、ステップS526の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS526の処理では、例えば大当り種別が「15R非確変」である場合に、非確変図柄(例えば「2」、「4」、「6」、「8」の数字を示す飾り図柄)から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定される。大当り種別が「15R確変」または「16R確変」である場合には、例えば確変昇格演出の有無などに応じて、非確変図柄と確変図柄のいずれかが選択されればよい。より具体的には、大当り遊技状態が開始された後に確変昇格演出(エンディング昇格演出を含む)が実行される場合には、大当り種別が「15R非確変」である場合と同様に、非確変図柄から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定される。これに対して、例えば大当り遊技状態が開始されるより前の再抽選演出が実行されるか否かにかかわらず、大当り遊技状態が開始された後に確変昇格演出(エンディング昇格演出を含む)が実行されない場合には、確変図柄から1つが選択されて、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定される。なお、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄が導出表示された後、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)の実行中などに再抽選演出が実行される場合には、非確変図柄から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定されればよい。
なお、大当り種別が「15R確変」または「16R確変」である場合には、非確変図柄と確変図柄のいずれが最終停止図柄として選択されたかに応じて、確変昇格演出の有無が決定されるようにしてもよい。すなわち、非確変図柄が選択されて非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定されたときには、確変昇格演出を実行することに決定される一方で、確変図柄が選択されて確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定されたときには、確変昇格演出を実行しないことに決定されてもよい。このように、最終停止図柄の決定と、確変昇格演出を実行するか否かの決定は、いずれの決定が先に行われるようにしてもよい。
ステップS523、S524、S526の処理のいずれかを実行した後には、可変表示中における他の演出制御を行うための設定を行う(ステップS527)。例えば、ステップS527の処理では、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに応じて、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行される場合に、これらの可変表示演出において仮停止表示される飾り図柄などを決定する。また、操作演出を複数種類のいずれかにするかの決定なども行われるようにすればよい。
ステップS527の処理に続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS528)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えばステップS527の処理による設定に基づいて、可変表示演出や操作演出を実行するために複数用意された演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。
ステップS528の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS529)。そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS530)。このときには、例えばステップS528にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS531)、可変表示開始設定処理を終了する。
図33は、図32のステップS527にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに応じて、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行される場合に、これらの可変表示演出において仮停止表示される飾り図柄などを決定する(ステップSA01)。次に、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに応じて、スーパーリーチαやスーパーリーチβなどといったスーパーリーチを伴うリーチ演出が実行されるか否かを判定する(ステップSA02)。
ステップSA02にてスーパーリーチを伴うリーチ演出が実行されると判定した場合には(ステップSA02;Yes)、操作演出を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、操作演出決定テーブル141を選択してセットする(ステップSA03)。また、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、操作演出決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する(ステップSA04)。そして、ステップSA04にて抽出した乱数値SR2に基づき、使用テーブルとして選択された操作演出決定テーブル141を参照することにより、操作演出を複数種類のいずれかに決定する(ステップSA05)。
続いて、ステップSA05にて決定された操作演出が操作演出Aであるか否かを判定する(ステップSA06)。このとき、決定された操作演出が操作演出Aでなければ(ステップSA06;No)、送風振動演出を予め用意された複数種類のいずれかに決定する(ステップSA07)。ステップSA07の処理では、例えば予め用意された送風振動演出決定テーブルを参照することなどにより、振動モータ34の駆動により操作桿30Aを振動させる演出動作や、送風ファン33の駆動により操作桿30Aに向けて送風する演出動作のパターンを示す送風振動演出パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定する。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した送風振動演出パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づき、送風振動演出パターン決定テーブルを参照することにより、送風振動演出パターンの決定を行う。
ステップSA07の処理に続いて、ステップSA05にて決定された操作演出が操作演出C−1〜C−3のいずれかであるか否かを判定する(ステップSA08)。このとき、決定された操作演出が操作演出C−1〜C−3のいずれかであれば(ステップSA08;Yes)、操作対象の初期位置を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、操作対象初期位置決定テーブル142を選択してセットする(ステップSA09)。また、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、操作対象初期位置決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する(ステップSA10)。そして、ステップSA10にて抽出した乱数値SR3に基づき、使用テーブルとして選択された操作対象初期位置決定テーブル142を参照することにより、操作対象の初期位置を複数種類のいずれかに決定する(ステップSA11)。
ステップSA11の処理に続いて、ステップSA05にて決定された操作演出が操作演出C−2であるか否かを判定する(ステップSA12)。このとき、決定された操作演出が操作演出C−2であれば(ステップSA12;Yes)、プッシュボタン31Bの操作を有効化するか否かを決定するための使用テーブルとして、プッシュ操作有効化決定テーブル143を選択してセットする(ステップSA13)。また、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、プッシュ操作有効化決定用の乱数値SR4を示す数値データを抽出する(ステップSA14)。そして、ステップSA14にて抽出した乱数値SR4に基づき、使用テーブルとして選択されたプッシュ操作有効化決定テーブル143を参照することにより、プッシュボタン31Bの操作を有効化するか否かを決定する(ステップSA15)。
ステップSA02にてスーパーリーチを伴うリーチ演出が実行されないと判定した場合や(ステップSA02;No)、ステップSA05にて操作演出Aであると判定された場合(ステップSA05;Yes)、ステップSA08にて操作演出C−1〜C−3のいずれでもないと判定された場合(ステップSA08;No)、ステップSA12にて操作演出C−2ではないと判定された場合(ステップSA12;No)、ステップSA15の処理を実行した後には、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「大当り」となるか否かを判定する(ステップSA16)。
ステップSA16にて特図表示結果が「大当り」となる旨の判定がなされたときには(ステップSA16;Yes)、大当り確定演出を実行するか否かを決定したり、実行する場合における大当り確定演出の実行タイミングを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り確定演出決定テーブル144を選択してセットする(ステップSA17)。また、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、大当り確定演出決定用の乱数値SR5を示す数値データを抽出する(ステップSA18)。そして、ステップSA18にて抽出した乱数値SR5に基づき、使用テーブルとして選択された大当り確定演出決定テーブル144を参照することにより、大当り確定演出を実行するか否かを決定したり、実行する場合における大当り確定演出の実行タイミングを複数種類のいずれかに決定する(ステップSA19)。
図34は、図31のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される可変表示終了判定値と比較して、可変表示終了判定値と合致したか否かに基づいて、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS551)。このとき、可変表示時間が経過していなければ(ステップS551;No)、演出制御パターンなどにおける設定に基づいて、飾り図柄の可変表示に関連した演出動作を実行するための制御を行う(ステップS552)。
例えば、ステップS552の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。
ステップS552に続いて、演出制御パターンなどにおける設定に基づいて、大当り確定演出となる演出動作を実行するための制御を行う(ステップS553)。ステップS553の処理では、演出制御プロセスタイマ値が演出制御パターンにて示される大当り確定演出開始判定値と比較して、大当り確定演出開始判定値と合致したか否かに基づいて、大当り確定演出の実行タイミングになったか否かを判定する。例えば、図33のステップSA19にて大当り確定演出SP1に決定された場合には、飾り図柄の可変表示が開始されたとき(図柄変動開始時)に、大当り確定演出の実行タイミングになったと判定される。大当り確定演出SP2に決定された場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったとき(リーチ成立時)に、大当り確定演出の実行タイミングになったと判定される。大当り確定演出SP3に決定された場合には、飾り図柄の可変表示の開始後、操作演出において、遊技者によるスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bの操作が最初の検出されたとき(初回操作検出時)に、大当り確定演出の実行タイミングになったと判定される。大当り確定演出SP4に決定された場合には、操作演出において、遊技者によりスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bが操作されて達成演出が実行されたとき(達成演出実行時)に、大当り確定演出の実行タイミングになったと判定される。そして、大当り確定演出の実行タイミングになったときには、大当り確定演出となる演出動作を開始するための制御が行われればよい。
ステップS553に続いて、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに応じて、スーパーリーチαやスーパーリーチβなどといったスーパーリーチを伴うリーチ演出が実行されるか否かを判定する(ステップS554)。このとき、スーパーリーチを伴うリーチ演出が実行されなければ(ステップS554;No)、そのまま可変表示中演出処理を終了する。
ステップS554にてスーパーリーチを伴うリーチ演出が実行される場合には(ステップS554;Yes)、例えば演出制御パターンにおける設定などに基づいて、操作演出が実行される操作演出期間であるか否かを判定する(ステップS555)。このとき、操作演出期間でなければ(ステップS555;No)、そのまま可変表示中演出処理を終了する。
ステップS555にて操作演出期間である場合には(ステップS555;Yes)、図33のステップSA05にて決定された操作演出が操作演出Aであるか否かを判定する(ステップS556)。このとき、操作演出Aであれば(ステップS556;Yes)、プッシュボタン使用リーチ演出処理を実行する(ステップS557)。
ステップS556にて操作演出Aではないと判定された場合には(ステップS556;No)、図33のステップSA05にて決定された操作演出が操作演出Bであるか否かを判定する(ステップS558)。このとき、操作演出Bであれば(ステップS558;Yes)、傾倒リーチ演出処理を実行する(ステップS559)。
ステップS558にて操作演出Bではないと判定された場合には(ステップS558;No)、図33のステップSA05にて決定された操作演出が操作演出C−1であるか否かを判定する(ステップS560)。このとき、操作演出C−1であれば(ステップS560;Yes)、スティック使用リーチ演出処理を実行する(ステップS561)。
ステップS560にて操作演出C−1ではないと判定された場合には(ステップS560;No)、図33のステップSA05にて決定された操作演出が操作演出C−2であるか否かを判定する(ステップS562)。このとき、操作演出C−2であれば(ステップS562;Yes)、スティックプッシュ併用リーチ演出処理を実行する(ステップS563)。
ステップS560にて操作演出C−2ではないと判定された場合には(ステップS560;No)、図33のステップSA05にて決定された操作演出が操作演出C−3であるか否かを判定する(ステップS564)。このとき、操作演出C−3であれば(ステップS564;Yes)、連打リーチ演出処理を実行する(ステップS565)。
ステップS551にて可変表示時間が経過したと判定された場合には(ステップS551;Yes)、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS566)、可変表示中演出処理を終了する。
図35及び図36は、操作演出Aが実行される場合に対応して、図34のステップS557にて実行されるプッシュボタン使用リーチ演出処理の一例を示すフローチャートである。図37は、プッシュボタン使用リーチ演出処理における演出表示例を示している。このプッシュボタン使用リーチ演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば操作演出Aに対応して選択された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、操作説明期間であるか否かを判定する(図35のステップSC01)。そして、操作説明期間であるときには(ステップSC01;Yes)、操作説明演出となる演出動作の制御を行った後に(ステップSC02)、プッシュボタン使用リーチ演出処理を終了する。この操作説明演出では、図37(B)に示すような操作演出Aの開始を遊技者に報知する演出画像が表示された後、図37(C)に示すようなプッシュボタン31Bに対する指示操作(押引操作)を遊技者に促す演出画像が表示される。
ステップSC01にて操作説明期間ではないときには(ステップSC01;No)、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、操作検出期間であるか否かを判定する(ステップSC03)。操作検出期間は、プッシュボタン31Bに対する遊技者の指示操作(押下操作)を有効に検出する期間であるが、トリガボタン31Aに対する遊技者の指示操作(押引操作)も有効に検出することができる。したがって、遊技者は、プッシュボタン31Bを操作してもよいし、トリガボタン31Aを操作してもよい。
ステップSC03にて操作検出期間であるときには(ステップSC03;Yes)、プッシュセンサ35Bから伝送される操作検出信号などに基づいて、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)の検出があったか否かを判定する(ステップSC04)。このとき、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)がなければ(ステップSC04;No)、トリガセンサ35Aから伝送される操作検出信号などに基づいて、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)の検出があったか否かを判定する(ステップSC05)。
ステップSC04にてプッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)が検出された場合には(ステップSC04;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部193などに設けられたプッシュ操作カウンタの格納値であるプッシュ操作カウント値を、1加算するように更新する(ステップSC06)。その一方で、ステップSC05にてトリガボタン31Aに対する指示操作(押下操作)が検出された場合には(ステップSC05;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部193などに設けられたトリガ操作カウンタの格納値であるトリガ操作カウント値を、1加算するように更新する(ステップSC07)。
ステップSC05にてトリガボタン31Aに対する指示操作(押下操作)が検出されなかった場合や(ステップSC05;No)、ステップSC06、SC07のいずれかの処理を実行した後には、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、操作演出期間中における操作演出Aを実行するための演出動作制御を行ってから(ステップSC08)、プッシュボタン使用リーチ演出処理を終了する。例えば、ステップSC08の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。この実施の形態では、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)や、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)が検出される毎に、図37(D)に示すように、キャラクタが矢を放つ演出画像が表示される。また、操作演出Aに対応して選択される操作検出制御データには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34を駆動して操作桿30Aを振動させる演出動作の制御内容等を指定するデータや、送風ファン33を駆動してスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風する演出動作の制御内容等を指定するデータなどが含まれていない。このため、例えばスティックコントローラ30のトリガボタン30Bに対する指示操作(押下操作)が検出されても、振動モータ34の駆動により操作桿30Aを振動させる演出動作や、送風ファン33の駆動により操作桿30Aに向けて送風する演出動作を実行させる制御は行われない。
ステップSC03にて操作検出期間ではないと判定された場合には(ステップSC03;No)、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「大当り」となるか否かを判定する(図36のステップSC09)。このとき、特図表示結果が「大当り」であれば(ステップSC09;Yes)、プッシュ操作カウント値が第1達成判定値に達したか否かを判定する(ステップSC10)。このとき、プッシュ操作カウント値が第1達成判定値に達していなければ(ステップSC10;No)、トリガ操作カウント値が第2達成判定値に達したか否かを判定する(ステップSC11)。
ステップSC10にてプッシュ操作カウント値が第1達成判定値に達したと判定された場合や(ステップSC10;Yes)、ステップSC11にてトリガ操作カウント値が第2達成判定値に達したと判定された場合には(ステップSC11;Yes)、図37(E)に示すような、所定の達成演出となる演出動作を制御するための設定を行う(ステップSC12)。これに対して、ステップSC11にてトリガ操作カウント値が第2達成判定値に達していないと判定された場合には(ステップSC11;No)、所定の不達演出となる演出動作を制御するための設定を行う(ステップSC13)。ここで、この実施の形態では、第1達成判定値が第2達成判定値よりも大きな値となっている。これにより、所定の達成演出を実行させるために必要な指示操作の回数を、トリガボタン31Aに対して指示操作(押引操作)を行ったときの方が、プッシュボタン31Bに対して指示操作(押下操作)を行ったときよりも少なくすることができる。
ステップSC12、SC13のいずれかの処理を実行した後には、プッシュ操作カウンタを初期化して、そのカウント値を“0”にするとともに(ステップSC14)、トリガ操作カウンタを初期化して、そのカウント値を“0”にしてから(ステップSC15)、プッシュボタン使用リーチ演出処理を終了する。
図38は、操作演出Bが実行される場合に対応して、図34のステップS559にて実行される傾倒リーチ演出処理の一例を示すフローチャートである。図39は、傾倒リーチ演出処理における演出表示例を示している。図38に示す傾倒リーチ演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば操作演出Bに対応して選択された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、操作説明期間であるか否かを判定する(ステップSC21)。そして、操作説明期間であるときには(ステップSC21;Yes)、操作説明演出となる演出動作の制御を行う(ステップSC22)。この操作説明演出では、図39(B)に示すような操作演出Bの開始を遊技者に報知する演出画像が表示された後、図39(C)に示すような操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)を遊技者に促す演出画像が表示される。
ステップSC22に続いて、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、操作説明期間が経過したか否かを判定する(ステップSC23)。このとき、操作説明期間が経過していれば(ステップSC23;Yes)、演出更新判定値の初期値である演出更新判定初期値を設定するとともに(ステップSC24)、例えば演出制御カウンタ設定部193などに設けられた傾向操作カウンタを初期化して、その格納値であるカウント値を“0”にしてから(ステップSC25)、傾倒リーチ演出処理を終了する。
ステップSC21にて操作説明期間ではないときには(ステップSC21;No)、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、傾倒検出期間であるか否かを判定する(ステップSC26)。傾倒検出期間は、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の指示操作(傾倒操作)を有効に検出する期間である。
ステップSC26にて傾倒検出期間であるときには(ステップSC26;Yes)、傾倒方向センサユニット32から伝送される操作検出信号などに基づいて、傾倒操作の検出があったか否かを判定する(ステップSC27)。このとき、傾倒操作の検出があれば(ステップSC27;Yes)、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた操作方向バッファに記憶されている、前回傾倒操作された方向(操作方向)を読み出す(ステップSC28)。続いて、ステップSC28にて読み出された操作方向と、ステップSC27にて検出された傾倒操作の方向(操作方向)と、が同一であるか否かを判定する(ステップSC29)。
ステップSC29にて操作方向が同一でないと判定された場合には(ステップSC29;No)、ステップSC27にて検出された傾倒操作の方向(操作方向)を、操作方向バッファに記憶した後(ステップSC30)、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられた傾倒操作カウンタの格納値である傾倒操作カウント値を1加算するように更新する(ステップSC31)。続いて、更新後の傾倒操作カウント値が演出更新判定値と合致するか否かを判定する(ステップSC32)。このとき、傾倒操作カウント値が演出更新判定値と合致していなければ(ステップSC32;No)、そのまま傾倒リーチ演出処理を終了する。
ステップSC32にて傾倒操作カウント値が演出更新判定値と合致している場合には(ステップSC32;Yes)、傾倒検出期間中における操作演出Bによる演出動作を更新するための制御を行う(ステップSC33)。例えば、ステップSC33の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。この実施の形態では、傾倒操作カウント値が演出更新判定値と合致する毎に、図39(D)に示すメータが1つ上がる演出画像に更新される。また、操作演出Bに対応して選択される操作検出制御データには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34を駆動して操作桿30Aを振動させる演出動作の制御内容等を指定するデータや、送風ファン33を駆動してスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風する演出動作の制御内容等を指定するデータなどが含まれている。このため、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)が有効に検出されたときには、振動モータ34の駆動により操作桿30Aを振動させる演出動作や、送風ファン33の駆動により操作桿30Aに向けて送風する演出動作を実行させる制御が行われる。
ステップSC33の処理を実行した後には、新たな演出更新判定値を設定してから(ステップSC34)、傾倒リーチ演出処理を終了する。ここで、(ステップSC34の処理にて設定される新たな演出更新判定値は、操作演出Bによる演出動作の更新回数に対応して、予め定められればよい。
ステップSC27にて傾倒操作が検出されなかった場合や(ステップSC27;No)、ステップSC29にて操作方向が同一であると判定された場合には(ステップSC29;Yes)、傾倒検出期間中における操作演出Bによる演出動作を実行するための制御を行う(ステップSC35)。例えば、ステップSC35の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。この実施の形態では、図39(D)に示すように、二人のキャラクタが綱引きをする演出画像が表示される。また、操作演出Bに対応して選択される操作検出制御データには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34を駆動して操作桿30Aを振動させる演出動作の制御内容等を指定するデータや、送風ファン33を駆動してスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風する演出動作の制御内容等を指定するデータなどが含まれている。このため、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)が有効に検出されたときには、振動モータ34の駆動により操作桿30Aを振動させる演出動作や、送風ファン33の駆動により操作桿30Aに向けて送風する演出動作を実行させる制御が行われる。
ステップSC26にて操作検出期間ではないと判定された場合には(ステップSC26;No)、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「大当り」となるか否かを判定する(ステップSC36)。このとき、特図表示結果が「大当り」であれば(ステップSC36;Yes)、傾倒操作カウント値が第3達成判定値に達したか否かを判定する(ステップSC37)。
ステップSC37にて傾倒操作カウント値が第3達成判定値に達していると判定された場合には(ステップSC37;Yes)、図39(E)に示すような、所定の達成演出となる演出動作を制御するための設定を行ってから(ステップSC38)、傾倒リーチ演出処理を終了する。これに対して、ステップSC37にて傾倒操作カウント値が第3達成判定値に達していないと判定された場合には(ステップSC38;No)、所定の不達演出となる演出動作を制御するための設定を行ってから(ステップSC39)、傾倒リーチ演出処理を終了する。
図40は、操作演出C−1が実行される場合に対応して、図34のステップS561にて実行されるスティック使用リーチ演出処理の一例を示すフローチャートである。図41は、スティック使用リーチ演出処理における演出表示例を示している。図40に示すスティック使用リーチ演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば操作演出C−1に対応して選択された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、操作説明期間であるか否かを判定する(ステップSC51)。そして、操作説明期間であるときには(ステップSC51;Yes)、操作説明演出となる演出動作の制御を行う(ステップSC52)。ステップSC52の処理では、例えば表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、操作説明演出における演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させるといった、操作説明演出における演出動作の制御が行われればよい。この操作説明演出では、図41(B)に示すようなスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の指示操作(傾倒操作)と、スティックコントローラ30のトリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)と、を遊技者に促す演出画像が表示された後、図41(C)に示すような操作演出C−1の開始を遊技者に報知する演出画像が表示される。
ステップSC52に続いて、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、操作説明期間が経過したか否かを判定する(ステップSC53)。このとき、操作説明期間が経過していれば(ステップSC53;Yes)、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の指示操作(傾倒操作)によって移動可能な操作対象(照準)の初期表示を行うための設定を行ってから(ステップSC54)、スティック使用リーチ演出処理を終了する。ステップSC54の処理では、操作対象(照準)を、図33のステップSA11にて決定された初期位置に表示するための設定が行われる。
ステップSC51にて操作説明期間ではないときには(ステップSC51;No)、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、傾倒検出期間であるか否かを判定する(ステップSC55)。傾倒検出期間は、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の指示操作(傾倒操作)を有効に検出する期間である。
ステップSC55にて傾倒検出期間であるときには(ステップSC55;Yes)、傾倒方向センサユニット32から伝送される操作検出信号などに基づいて、傾倒操作の検出があったか否かを判定する(ステップSC56)。このとき、傾倒操作の検出があれば(ステップSC56;Yes)、傾倒操作された方向(操作方向)に応じて、操作演出C−1による演出動作を更新するための制御を行う(ステップSC57)。例えば、ステップSC57の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。この実施の形態では、傾倒操作が検出される毎に、図41(D)に示すように、傾倒操作に応じて操作対象(照準)が移動した演出画像に更新される。また、操作演出C−1に対応して選択される操作検出制御データには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34を駆動して操作桿30Aを振動させる演出動作の制御内容等を指定するデータや、送風ファン33を駆動してスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風する演出動作の制御内容等を指定するデータなどが含まれている。このため、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)が有効に検出されたときには、振動モータ34の駆動により操作桿30Aを振動させる演出動作や、送風ファン33の駆動により操作桿30Aに向けて送風する演出動作を実行させる制御が行われる。
ステップSC56にて傾倒操作の検出がないときや(ステップSC56;No)、ステップSC57の処理を実行した後には、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、押引検出期間であるか否かを判定する(ステップSC58)。押引検出期間は、スティックコントローラ30のトリガボタン31Aに対する遊技者の指示操作(押引操作)を有効に検出する期間である。
押引検出期間は、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、傾倒操作期間が開始されてから、所定時間(例えば2秒)が経過した後に開始されるようにすればよい。図42は、操作説明期間、傾倒検出期間、押引検出期間の設定例を示している。この実施の形態では、操作演出C−1が開始されると、まずは操作説明期間となる。このときには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)と、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)とが、いずれも無効(検出禁止)である。そして、操作説明期間が終了するタイミングT1に達すると、続いて傾倒検出期間が開始され、図42(A)に示すように、操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)を有効に検出することができるようになる。すなわち、タイミングT1は、操作説明期間の終了タイミングであるとともに、傾倒操作期間の開始タイミングとなっている。このような傾倒操作期間の開始タイミングT1に達しても、未だ押引検出期間は開始されず、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)は無効(検出禁止)である。その後、演出制御パターンなどで設定された所定時間が経過してタイミングT2に達すると、押引検出期間が開始され、図42(B)に示すように、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)も有効に検出することができるようになる。すなわち、傾倒操作期間の開始タイミングT1よりも後に到来するタイミングT2が、押引検出期間の開始タイミングとなっている。
ステップSC58にて押引検出期間ではないときには(ステップSC58;No)、押印検出期間前における操作演出C−1による演出動作を実行するための制御を行ってから(ステップSC59)、スティック使用リーチ演出処理を終了する。例えば、ステップSC59の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。また、操作演出C−1に対応して選択される操作検出制御データには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34を駆動して操作桿30Aを振動させる演出動作の制御内容等を指定するデータや、送風ファン33を駆動してスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風する演出動作の制御内容等を指定するデータなどが含まれている。このため、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)が有効に検出されたときには、振動モータ34の駆動により操作桿30Aを振動させる演出動作や、送風ファン33の駆動により操作桿30Aに向けて送風する演出動作を実行させる制御が行われる。
これに対して、押引検出期間であるときには(ステップSC58;Yes)、トリガセンサ35Aから伝送される操作検出信号などに基づいて、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)の検出があったか否かを判定する(ステップSC60)。このとき、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)がなければ(ステップSC60;No)、押印検出期間中における操作演出C−1による演出動作を実行するための制御を行ってから(ステップSC61)、スティック使用リーチ演出処理を終了する。例えば、ステップSC61の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。この実施の形態では、例えば図41(E)に示すように目標対象(敵機)に操作対象(照準)が合った演出画像が表示される。また、操作演出C−2に対応して選択される操作検出制御データには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34を駆動して操作桿30Aを振動させる演出動作の制御内容等を指定するデータや、送風ファン33を駆動してスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風する演出動作の制御内容等を指定するデータなどが含まれている。このため、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)が有効に検出されたときには、振動モータ34の駆動により操作桿30Aを振動させる演出動作や、送風ファン33の駆動により操作桿30Aに向けて送風する演出動作を実行させる制御が行われる。
その一方で、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)が検出された場合には(ステップSC60;Yes)、目標対象(敵機)への命中の有無を判定する(ステップSC62)。例えば、ステップSC62の処理では、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「大当り」となるか否かを判定し、特図表示結果が「大当り」であれば、「命中あり」と判定すればよい。その一方で、特図表示結果が「ハズレ」である場合には、「命中なし」と判定すればよい。
ステップSC62にて「命中あり」と判定された場合には(ステップSC63;Yes)、所定の達成演出となる演出動作を制御するための設定を行ってから(ステップSC64)、スティック使用リーチ演出処理を終了する。ステップSC64の処理による達成演出では、図41(F)に示すような、ミサイルが発射される演出画像を表示させた後、図41(G)に示すような、ミサイルが目標対象(敵機)に命中する演出画像が表示される。これに対して、ステップSC62にて「命中なし」と判定された場合には(ステップSC63;No)、所定の不達演出となる演出動作を制御するための設定を行ってから(ステップSC65)、スティック使用リーチ演出処理を終了する。ステップSC64、SC65のいずれかの処理を実行した後には、傾倒検出期間と押引検出期間とを終了させてから(ステップSC66)、スティック使用リーチ演出処理を終了する。
ステップSC55にて傾倒操作期間ではないときには(ステップSC55;No)、検出期間外における操作演出C−1による演出動作を実行するための制御を行ってから(ステップSC66)、スティック使用リーチ演出処理を終了する。例えば、ステップSC66の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。この実施の形態では、例えば、特図表示結果が「大当り」であれば、目標対象(敵機)が勝手に墜落する演出画像が表示される一方で、「ハズレ」であれば、目標対象(敵機)がそのまま逃亡する演出画像が表示されればよい。
図43は、操作演出C−2が実行される場合に対応して、図34のステップS563にて実行されるスティックプッシュ併用リーチ演出処理の一例を示すフローチャートである。図44は、スティックプッシュ併用リーチ演出処理における演出表示例を示している。図43に示すスティックプッシュ併用リーチ演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、操作演出C−1が実行される場合と同様のスティック使用リーチ演出処理を行う(ステップSC81)。なお、図44(A)〜(D)に示すように、操作演出C−1が実行される場合と同様のスティック使用リーチ演出処理が行われても、演出制御パターンにおける設定などにより、操作演出C−2における演出態様(演出内容)を、操作演出C−1における演出態様(演出内容)とは異ならせることができればよい。
ステップSC81にてスティック使用リーチ演出処理を実行した後には、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、押下検出期間であるか否かを判定する(ステップSC82)。押下検出期間は、プッシュボタン31Bに対する遊技者の指示操作(押下操作)を有効に検出する期間である。
押下検出期間は、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、押引検出期間が開始されてから、所定時間(例えば2秒)が経過した後に開始されるようにしてもよい。図45は、操作説明期間、傾倒検出期間、押引検出期間、さらには押下検出期間の設定例を示している。図45に示す設定例において、押引検出期間の開始タイミングT2に達するまでは、図42に示した設定例と同様に、操作説明期間の終了に続いて傾倒操作期間が開始されてから、所定時間が経過した後に押引検出期間が開始される。その一方で、押引検出期間の開始タイミングT2に達しても、未だ押下検出期間は開始されず、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)は無効(検出禁止)である。その後、演出制御パターンなどで設定された所定時間が経過してタイミングT3に達すると、押下検出期間が開始され、図45(C)に示すように、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)も有効に検出することができるようになる。すなわち、押引検出期間の開始タイミングT2よりも後に到来するタイミングT3が、押下検出期間の開始タイミングとなっている。
なお、押引検出期間が開始されると同時に、押下検出期間も開始されるように、押引検出期間の開始タイミングT2と押下検出期間の開始タイミングT3とが同一タイミングに設定されてもよい。あるいは、傾倒検出期間にてスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)がない場合や、押引検出期間にてトリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)がない場合には、押下検出期間が開始されないようにしてもよい。すなわち、押下検出期間は、傾倒検出期間にてスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)があったことや、押引検出期間にてトリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)があったことのうち、いずれか一方または両方を条件に、開始されるようにしてもよい。これにより、操作演出C−2が実行される場合に、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)がないときや、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)がないときには、操作演出C−2に特有の演出動作が実行されず、操作演出C−1と共通の演出動作のみが実行されるようにしてもよい。
押下検出期間が開始された後には、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)が検出されたときに、図45にて破線で示すように、傾倒検出期間や押引検出期間、押下検出期間を終了して、以後は遊技者による指示操作を無効(検出禁止)としてもよい。
ステップSC82にて押下検出期間ではないときには(ステップSC82;No)、スティックプッシュ併用リーチ演出処理を終了する。
ステップSC82にて押下検出期間であるときには(ステップSC82;Yes)、プッシュ促進演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS83)。プッシュ促進演出は、図44(E)に示すように、プッシュボタン31Bへの操作行為を促す演出動作を含むものであればよい。その後、プッシュセンサ35Bから伝送される操作検出信号などに基づいて、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)の検出があったか否かを判定する(ステップSC84)。このとき、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)がなければ(ステップSC84;No)、スティックプッシュ併用リーチ演出処理を終了する。
ステップSC84にてプッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)が検出された場合には(ステップSC84;Yes)、例えば演出制御パターンにおける設定などに基づき、操作対象(照準)を拡大して更新させるための演出動作制御を行う(ステップSC86)。操作対象が照準である場合には、大きい照準の方が操作に適しているため、遊技者にとって有利な態様となるためである。尚、例えば、操作対象が糸であって、操作によって糸を針の穴に通す演出においては、小さい(細い)糸の方が操作に適しているため、遊技者にとって有利な態様となる。ステップSC86の演出動作制御では、図33のステップSA15にてプッシュボタン31Bの操作を有効化する旨の決定がなされていれば、図44(G)に示すように、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)の検出に応じて、操作対象(照準)を拡大させる演出動作が行われる。これに対して、図33のステップSA15にてプッシュボタン31Bの操作を有効化しない旨の決定がなされている場合には、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)が検出されても、操作対象(照準)を拡大させる演出動作を行わないようにする。
ステップSC85の処理を実行した後には、スティックプッシュ併用リーチ演出処理における押下検出期間を終了させてから(ステップSC86)、スティックプッシュ併用リーチ演出処理を終了させる。
図46及び図47は、操作演出C−3が実行される場合に対応して、図34のステップS565にて実行される連打リーチ演出処理の一例を示すフローチャートである。図48は、連打リーチ演出処理における演出表示例を示している。演この連打リーチ演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば操作演出C−3に対応して選択された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、操作説明期間であるか否かを判定する(図46のステップSC101)。そして、操作説明期間であるときには(ステップSC101;Yes)、操作説明演出となる演出動作の制御を行う(ステップSC102)。ステップSC102の処理では、例えば表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、操作説明演出における演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させるといった、操作説明演出における演出動作の制御が行われればよい。この操作説明演出では、図48(B)に示すようなスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の指示操作(傾倒操作)と、スティックコントローラ30のトリガボタン31Aに対する連続的な指示操作(連打操作)と、を遊技者に促す演出画像が表示された後、図48(C)に示すような操作演出C−1の開始を遊技者に報知する演出画像が表示される。
ステップSC102に続いて、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、操作説明期間が経過したか否かを判定する(ステップSC103)。このとき、操作説明期間が経過していれば(ステップSC103;Yes)、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の指示操作(傾倒操作)によって移動可能な操作対象(照準)の初期表示を行うための設定を行ってから(ステップSC104)、連打リーチ演出処理を終了する。ステップSC54の処理では、操作対象(照準)を、図33のステップSA11にて決定された初期位置に表示するための設定が行われる。
ステップSC101にて操作説明期間ではないときには(ステップSC101;No)、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、傾倒検出期間であるか否かを判定する(ステップSC105)。傾倒検出期間は、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の指示操作(傾倒操作)を有効に検出する期間である。
ステップSC105にて傾倒検出期間であるときには(ステップSC55;Yes)、傾倒方向センサユニット32から伝送される操作検出信号などに基づいて、傾倒操作の検出があったか否かを判定する(ステップSC106)。このとき、傾倒操作の検出があれば(ステップSC106;Yes)、傾倒操作された方向(操作方向)に応じて、操作演出C−3による演出動作を更新するための制御を行う(ステップSC107)。例えば、ステップSC107の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。この実施の形態では、傾倒操作が検出される毎に、図48(D)に示すように、傾倒操作に応じて操作対象(照準)が移動した演出画像に更新される。また、操作演出C−3に対応して選択される操作検出制御データには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34を駆動して操作桿30Aを振動させる演出動作の制御内容等を指定するデータや、送風ファン33を駆動してスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風する演出動作の制御内容等を指定するデータなどが含まれている。このため、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)が有効に検出されたときには、振動モータ34の駆動により操作桿30Aを振動させる演出動作や、送風ファン33の駆動により操作桿30Aに向けて送風する演出動作を実行させる制御が行われる。
ステップSC106にて傾倒操作の検出がないときや(ステップSC106;No)、ステップSC107の処理を実行した後には、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、押引検出期間であるか否かを判定する(ステップSC108)。押引検出期間は、スティックコントローラ30のトリガボタン31Aに対する遊技者の指示操作(押引操作)を有効に検出する期間であるが、プッシュボタン31Bに対する遊技者の指示操作(押下操作)も有効に検出することができる。したがって、遊技者は、トリガボタン31Aを操作してもよいし、プッシュボタン31Bを操作してもよい。
ステップSC108にて押引検出期間ではないときには(ステップSC108;No)、押印検出期間前における操作演出C−3による演出動作を実行するための制御を行ってから(ステップSC109)、連打リーチ演出処理を終了する。例えば、ステップSC109の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。また、操作演出C−3に対応して選択される操作検出制御データには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34を駆動して操作桿30Aを振動させる演出動作の制御内容等を指定するデータや、送風ファン33を駆動してスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風する演出動作の制御内容等を指定するデータなどが含まれている。このため、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)が有効に検出されたときには、振動モータ34の駆動により操作桿30Aを振動させる演出動作や、送風ファン33の駆動により操作桿30Aに向けて送風する演出動作を実行させる制御が行われる。
これに対して、押引検出期間であるときには(ステップSC108;Yes)、トリガセンサ35Aから伝送される操作検出信号などに基づいて、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)の検出があったか否かを判定する(ステップSC110)。このとき、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)があれば(ステップSC110;Yes)、目標対象(敵機)への命中の有無を判定する(ステップSC111)。例えば、ステップSC111の処理では、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「大当り」となるか否かを判定し、特図表示結果が「大当り」であれば、「命中あり」と判定すればよい。その一方で、特図表示結果が「ハズレ」である場合には、「命中なし」と判定すればよい。ステップSC111にて「命中あり」と判定された場合には(ステップSC112;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部195に設けられたトリガ操作カウンタにおける格納値であるトリガ操作カウント値を、1加算するように更新する(ステップSC113)。
これに対して、プッシュセンサ35Bから伝送される操作検出信号などに基づいて、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)の検出があったか否かを判定する(ステップSC114)このとき、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)があれば(ステップSC114;Yes)、目標対象(敵機)への命中の有無を判定する(ステップSC115)。例えば、ステップSC115の処理では、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「大当り」となるか否かを判定し、特図表示結果が「大当り」であれば、「命中あり」と判定すればよい。その一方で、特図表示結果が「ハズレ」である場合には、「命中なし」と判定すればよい。ステップSC115にて「命中あり」と判定された場合には(ステップSC116;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部195に設けられたプッシュ操作カウンタにおける格納値であるプッシュ操作カウント値を1加算することにより更新する(ステップSC117)。
ステップSC112にて「命中なし」と判定された場合や(ステップSC112;No)、ステップSC114にてプッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)がないと判定された場合(ステップSC114;No)、ステップSC115にて「命中なし」と判定された場合や(ステップSC116;No)、あるいは、ステップSC113、SC117のいずれかの処理を実行した後には、押印検出期間中における操作演出C−1による演出動作を実行するための制御を行ってから(ステップSC61)、連打リーチ演出処理を終了する。例えば、ステップSC61の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。この実施の形態では、例えば図48(E)に示すような目標対象(敵機)に操作対象(照準)が合った演出画像が表示された後、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)や、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)が検出される毎に、図48(F)に示すようなミサイルが発射される演出画像が表示される。また、操作演出Cに対応して選択される操作検出制御データには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに内蔵された振動モータ34を駆動して操作桿30Aを振動させる演出動作の制御内容等を指定するデータや、送風ファン33を駆動してスティックコントローラ30の操作桿30Aに向けて送風する演出動作の制御内容等を指定するデータなどが含まれている。このため、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)が有効に検出されたときには、振動モータ34の駆動により操作桿30Aを振動させる演出動作や、送風ファン33の駆動により操作桿30Aに向けて送風する演出動作を実行させる制御が行われる。
ステップSC105にて傾倒操作期間ではないときには(ステップSC105;No)、トリガ操作カウント値が第2達成判定値に達したか否かを判定する(ステップSC119)。トリガ操作カウント値が第2達成判定値に達していなければ(ステップSC119;No)、プッシュ操作カウント値が第1達成判定値に達したか否かを判定する(ステップSC120)。ステップSC119にてトリガ操作カウント値が第2達成判定値に達していると判定された場合や(ステップSC119)、ステップSC120にてプッシュ操作カウント値が第1達成判定値に達していると判定された場合(ステップSC120;Yes)、所定の達成演出となる演出動作を制御するための設定を行う(ステップSC121)。ステップSC121の処理による達成演出では、図48(G)に示すような、目標対象(敵機)が撃墜する演出画像が表示される。これに対して、所定の不達演出となる演出動作を制御するための設定を行う(ステップSC122)。ここで、この実施の形態では、第1達成判定値が第2達成判定値よりも大きな値となっている。これにより、所定の達成演出を実行させるために必要な指示操作の回数を、トリガボタン31Aに対して指示操作(押引操作)を行ったときの方が、プッシュボタン31Bに対して指示操作(押下操作)を行ったときよりも少なくすることができる。
ステップSC121、SC122のいずれかの処理を実行した後には、トリガ操作カウンタを初期化して、そのカウント値を“0”にするとともに(ステップSC123)、プッシュ操作カウンタを初期化して、そのカウント値を“0”にしてから(ステップSC124)、連打リーチ演出処理を終了する。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、多方向に指示操作(傾倒操作)が可能な操作桿30Aと、操作桿30Aの所定位置に設けられて遊技者が所定の指示操作(押引操作)を可能なトリガボタン31Aとからなるスティックコントローラ30を用いる操作演出C−1及び操作演出C−3や、操作桿30Aのみを用いる操作演出B、操作桿30Aとは別個の所定位置に設けられて遊技者が所定の指示操作(押下操作)を可能なプッシュボタン31Bを用いる操作演出A、スティックコントローラ30及びプッシュボタン31Bの両方を用いた操作演出C−1のうち、図38に示すステップSA05の処理を実行する演出制御用CPU120により決定されたいずれかの操作演出が、図34に示すステップS172の可変表示中演出処理を実行する演出制御用CPU120などにより実行される。これにより、操作桿30A及びトリガボタン31Aを含めたスティックコントローラ30やプッシュボタン31Bを用いた多様な演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
また、図18(A)に示す操作演出決定テーブル141の設定例では、飾り図柄の可変表示態様に応じて、各操作演出の決定割合が異なるように、決定値が割り当てられている部分がある。飾り図柄の可変表示態様が16R確変大当りである場合には、飾り図柄の可変表示態様が15R確変大当り、15R非確変大当りのいずれかである場合よりも多くの決定値が、操作演出B、C−1〜C−3のいずれかに割り当てられている。その一方で、飾り図柄の可変表示態様が15R確変大当り、15R非確変大当りのいずれかである場合には、飾り図柄の可変表示態様が16R確変大当りである場合よりも多くの決定値が、操作演出Aに割り当てられている。したがって、操作演出B、C−1〜C−3として、スティックコントローラ30を使用する第1操作演出となる演出動作が実行されたときには、操作演出Aとして、プッシュボタン31Bを使用する第2操作演出となる演出動作が実行されたときに比べて、飾り図柄の可変表示態様が16R確変大当りのいずれかとなる可能性が高くなる。これにより、スティックコントローラ30を使用する操作演出B、C−1〜C−3のいずれかが実行されたときには、プッシュボタン31Bを使用する操作演出Aが実行されたときに比べて、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となった場合に、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が「16」となる期待感を高めることができる。
さらに、飾り図柄の可変表示態様が15R確変大当り、16R確変大当りのいずれかである場合には、飾り図柄の可変表示態様が15R非確変大当りである場合よりも多くの決定値が、操作演出B、C−1〜C−3のいずれかに割り当てられている。その一方で、飾り図柄の可変表示態様が15R非確変大当りである場合には、飾り図柄の可変表示態様が15R確変大当り、16R確変大当りのいずれかである場合よりも多くの決定値が、操作演出Aに割り当てられている。したがって、操作演出B、C−1〜C−3として、スティックコントローラ30を使用する第1操作演出となる演出動作が実行されたときには、操作演出Aとして、プッシュボタン31Bを使用する第2操作演出となる演出動作が実行されたときに比べて、飾り図柄の可変表示態様が15R確変大当り、16R確変大当りのいずれかとなる可能性が高くなる。これにより、スティックコントローラ30を使用する操作演出B、C−1〜C−3のいずれかが実行されたときには、プッシュボタン31Bを使用する操作演出Aが実行されたときに比べて、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となった場合に、大当り遊技状態の終了後に確変状態となる期待感を高めることができる。
このように、操作桿30A及びトリガボタン31Aを含めたスティックコントローラ30やプッシュボタン31Bといった複数の操作手段を設け、これらを用いた操作演出A、操作演出B、操作演出C−1〜操作演出C−3それぞれの有利度合いを異ならせて、スティックコントローラ30及びプッシュボタン31Bのそれぞれに順位付けをすることにより、遊技者の参加意欲を向上させることができる。
また、飾り図柄の可変表示態様が15R非確変大当り、15R確変大当り、16R確変大当りのいずれかである場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチハズレである場合よりも多くの決定値が、操作演出B、C−1〜C−3のいずれかに割り当てられている。その一方で、飾り図柄の可変表示態様がリーチハズレである場合には、飾り図柄の可変表示態様が15R非確変大当り、15R確変大当り、16R確変大当りのいずれかである場合よりも多くの決定値が、操作演出Aに割り当てられている。したがって、操作演出B、C−1〜C−3として、スティックコントローラ30を使用する第1操作演出となる演出動作が実行されたときには、操作演出Aとして、プッシュボタン31Bを使用する第2操作演出となる演出動作が実行されたときに比べて、飾り図柄の可変表示態様が15R非確変大当り、15R確変大当り、16R確変大当りのいずれかとなる可能性が高くなる。これにより、スティックコントローラ30を使用する操作演出B、C−1〜C−3のいずれかが実行されたときには、プッシュボタン31Bを使用する操作演出Aが実行されたときに比べて、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる可能性となる期待感が高められる。
図18(A)に示す操作演出決定テーブル141の設定例では、飾り図柄の可変表示態様に応じて、異なる操作演出に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、飾り図柄の可変表示態様がリーチハズレ、16R確変大当りのいずれかである場合にのみ、操作演出C−2に対して決定値が割り当てられている。したがって、操作演出C−2として、スティックコントローラ30とプッシュボタン31Bの両方を使用する複合操作演出となる演出動作が実行されたときには、飾り図柄の可変表示態様がリーチハズレ、16R確変大当りのいずれかとなることが確定する。これにより、スティックコントローラ30とプッシュボタン31Bの両方を使用する操作演出C−2が実行されたときには、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となれば、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が「16」となり、大当り遊技状態の終了後に確変状態となることが確定的に報知される。これにより、遊技者は、操作演出C−2に対して、操作演出A、操作演出B、操作演出C−1、及び操作演出C−3よりも大きな期待を持つことができる。
操作演出C−1〜C−3では、演出制御用CPU120が図40に示すスティック使用リーチ演出処理にてステップSC57の処理を実行することや、図46に示す連打演出処理にてステップSC107の処理を実行することなどにより、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)に応じて操作対象(照準)を移動可能とし、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)があったときには、飾り図柄の可変表示結果に応じて所定の達成演出または所定の不達演出が実行される。この場合、操作対象の初期位置は、ステップSA10にて抽出した操作対象初期位置決定用の乱数値SR3を示す数値データに基づき、ステップSA09にて選択した操作対象初期位置決定テーブル142を参照して、ステップSA11の処理を実行する演出制御用CPU120により、操作対象の初期位置がランダムに決定される。これにより、操作演出C−1〜C−3が実行されるごとに、操作対象の初期位置を変化させ、遊技者が要求されるスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)の内容を異ならせて遊技者による操作を促進して、遊技興趣を向上させることができる。
操作演出C−1〜C−3が実行されるときには、演出制御パターンにおける設定などにより、例えば図42に示すように、先に傾倒検出期間となってスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)が有効化された後、所定期間が経過してから押引検出期間となってトリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)が有効化される。これにより、操作対象(照準)を敵機に合わせるよう動作させるために操作桿30Aが指示操作されるより前にトリガボタン31Aが誤って指示操作されてしまい、遊技者が意図しない所定の達成演出や所定の不達演出が実行されてしまうことを防止できる。
操作演出C−2では、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する指示操作(傾倒操作)に応じた操作対象(照準)の移動、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)に応じたミサイルの発射に加え、演出制御用CPU120が図43に示すスティックプッシュ併用リーチ演出処理にてステップSC85の処理を実行することなどにより、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)に応じて、操作対象(照準)を拡大可能となっている。このような操作桿30A及びトリガボタン31Aを含めたスティックコントローラ30と、プッシュボタン31Bとを併用する操作演出C−2の実行により、遊技興趣を向上させることができる。
この場合、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)を有効とし、操作対象(照準)の拡大可能とするか否かは、ステップSA14にて抽出したプッシュ操作有効化決定用の乱数値SR4を示す数値データに基づき、ステップSA13にて選択したプッシュ操作有効化決定テーブル143を参照して、ステップSA15の処理を実行する演出制御用CPU120により決定される。ここで、図20に示すプッシュ操作有効化決定テーブル143の設定例では、飾り図柄の可変表示結果に応じて、プッシュ操作の有効化の有無の決定割合が異なるように、決定値が割り当てられている。例えば、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」である場合には、「ハズレ」である場合よりも多くの決定値が、「プッシュ操作有効」の決定結果に割り当てられている。その一方で、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」である場合には、「大当り」である場合よりも多くの決定値が、「プッシュ操作無効」の決定結果に割り当てられている。したがって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」であるときには、「ハズレ」であるときに比べ、プッシュボタン31Bの操作が有効化されて操作対象が拡大されやすくなる。これにより、プッシュボタン31Bの操作により操作対象が拡大されたときには、プッシュボタン31Bの操作により操作対象が拡大されないときに比べて、飾り図柄の可変表示が「大当り」となる期待感が高められる。
そして、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」であるときには、「ハズレ」であるときに比べて高い割合で、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)に応じて、操作対象(照準)の大きさが変化されることで、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となることに対する遊技者の期待感を、視覚を通じて高めることができる。
操作演出C−3が実行されるときには、演出制御用CPU120が図46に示すステップSC110の処理にてトリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)があり、ステップSC112の処理にて「命中あり」と判定されるごとに、ステップSC113の処理によりトリガ操作カウント値を更新するとともに、ステップSC114の処理にてプッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)があり、ステップSC116の処理にて「命中あり」と判定されるごとに、ステップSC117の処理によりプッシュ操作カウント値を更新する。そして、トリガ操作カウント値、プッシュ操作カウント値のいずれかが達成判定値以上となった場合に、所定の達成演出が実行される。したがって、操作演出C−3においては、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)のいずれがなされたときにも、同様の演出態様(演出内容)で実行されるので、遊技者は、操作演出C−2への参加意欲に応じて、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)のいずれを行うかを選択することができる。
ここで、第1達成判定値と第2達成判定値とは、異なる値となっている。具滝的に、プッシュボタン31Bは、スティックコントローラ30の操作桿30Aとは別個の所定位置に設けられていることから、遊技者が連続的な指示操作(連打操作)がトリガボタン31Aよりも行いやすい。そこで、操作演出C−3では、第1達成判定値が第2達成判定値よりも大きな値としている。これにより、遊技者の連続操作(連打)のしやすさに見合って、操作演出C−3における操作態様を変化させることができる。すなわち、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)によれば、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)よりも、少ない回数で操作演出C−3における操作態様を変化させて、操作演出C−3における演出結果として所定の達成演出を導出表示することができる。これにより、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)をすれば、プッシュボタン31Bに対して指示操作(押下操作)を行うよりも、操作演出C−3における演出結果を早く導出表示することができるので、遊技興趣が向上する。
操作演出Aが実行されるときには、演出制御用CPU120が図35に示すステップSC04の処理にてプッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)があると判定されるごとに、ステップSC06の処理によりプッシュ操作カウント値を更新するとともに、ステップSC05の処理にてトリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)があると判定されるごとに、ステップSC07の処理によりトリガ操作カウント値を更新する。そして、トリガ操作カウント値、プッシュ操作カウント値のいずれかが達成判定値以上となった場合に、所定の達成演出が実行される。したがって、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)に応じて、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)と同様の演出態様(演出内容)で操作演出Aが実行される。これにより、操作演出Aでは、遊技者がプッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)に代えて、トリガボタン31Aに対する指示操作(押引操作)を行っても同様の演出態様(演出内容)となるので、遊技者の関心をスティックコントローラ30の操作に集約させて遊技者による操作を促進して、遊技興趣を向上させることができる。
また、プッシュボタン31Bは、スティックコントローラ30の操作桿30Aとは別個の所定位置に設けられていることから、遊技者が連続的な指示操作(連打操作)がトリガボタン31Aよりも行いやすい。そこで、プッシュボタン31Bを用いる操作演出Aにおける演出態様(演出内容)を、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)に応じて適切に変化させて遊技者の参加意欲を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
スティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)を使用する操作演出B、C−1〜C−3では、スティックコントローラ30に対する指示操作が行われた場合、操作桿30Aを振動させたり、操作桿30Aに向けて送風したりすることにより、スティックコントローラ30に対する指示操作が有効であることを遊技者に認識させる演出動作が行われる。これに対して、スティックコントローラ30を使用しない操作演出Aでは、スティックコントローラ30に対する指示操作が行われても、スティックコントローラ30に対する指示操作が有効であることを遊技者に認識させる演出動作が行われない。このように、スティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)を使用する操作演出B、C−1〜C−3が実行され、スティックコントローラ30に対する指示操作が行われたときにのみ、送風ファン33や振動モータ34に、スティックコントローラ30に対する指示操作が有効であることを遊技者に認識させる演出動作を行わせることができるので、送風ファン33や振動モータ34を無駄に動作させることを防止することができる。
また、図17(A)に示す昇格演出決定テーブル140の設定例では、大当り種別が「15R非確変」、「15R確変」または「16R確変」のいずれであるかに応じて、昇格演出パターンに対する決定値の割当てが異なっている。例えば、大当り種別が「15R確変」である場合には、大当り種別が「16R確変」である場合よりも多くの決定値が、昇格演出なし及び昇格演出パターンUP4に割り当てられている。これにより、15R確変大当りとなる場合には、16R確変大当りとなる場合よりも、大当り遊技状態が開始されるより前の再抽選演出などにおいて確変報知が行われる割合を高くすることができる。その一方で、大当り種別が「16R確変」である場合には、大当り種別が「15R確変」である場合よりも多くの決定値が、昇格演出パターンUP5及び昇格演出パターンUP6に割り当てられている。これにより、16R確変大当りとなる場合には、15R確変大当りとなる場合よりも、再抽選演出において確変報知が行われる割合よりも、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に実行される確変昇格演出などにおいて確変報知が行われる割合を高くすることができる。
こうした昇格演出パターン決定テーブル140の設定により、大当り遊技状態の終了後に時短状態となる場合に比べて確変状態となる場合のときに、確変報知のための報知演出(再抽選演出や確変昇格演出)を行うタイミングが遅くなりやすく、遅いタイミングで報知演出(確変昇格演出)が実行されることにより、大当り遊技状態の終了後に時短状態よりも遊技価値の高い確変状態となる期待感を高めることができる。また、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が少ない場合(15R確変大当り)よりも多い場合(16R確変大当り)のときに、確変報知のための報知演出(再抽選演出や確変昇格演出)を行うタイミングが遅くなりやすく、遅いタイミングで報知演出(確変昇格演出)が実行されることにより、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が多くなって遊技価値が高い大当り遊技状態となる期待感を高めることができる。
この結果、大当り種別を「16R確変」にする旨の決定がなされた場合には、「15R確変」にする旨の決定がなされた場合よりも高い割合で、操作演出B、操作演出C−1〜操作演出C−3のいずれにする旨の決定が行われるとともに、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に実行される確変昇格演出などにおいて確変報知が行われる。これにより、操作演出B、操作演出C−1〜操作演出C−3のいずれかが実行されて飾り図柄の可変表示結果が「15R非確変」となった場合、遊技者は、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変昇格演出などが実行されて確変報知が行われることに対し、期待感を持つことができる。
また、大当り確定演出SP3では、飾り図柄の可変表示の開始後、操作演出において、遊技者によるスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bの操作が最初の検出されたとき(初回操作検出時)に、飾り図柄の可変表示の開始時に飾り図柄の可変表示が「大当り」となる旨が報知される。大当り確定演出SP4では、操作演出において、遊技者によりスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bが操作されて達成演出が実行されたとき(達成演出実行時)に、飾り図柄の可変表示の開始時に飾り図柄の可変表示が「大当り」となる旨が報知される。
このように、大当り確定演出SP3や大当り確定演出SP4では、初回操作検出時や達成演出実行時といった、操作演出における遊技者のスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bの操作に関連したタイミングで、飾り図柄の可変表示の開始時に飾り図柄の可変表示が「大当り」となる旨の報知が行われるので、意外性を高めて遊技興趣を向上させることができる。その一方で、大当り確定演出SP3や大当り確定演出SP4では、操作演出において、遊技者がスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bを操作しなかった場合、飾り図柄の可変表示の開始時に飾り図柄の可変表示が「大当り」となる旨が報知される。これにより、操作演出におけるスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bの操作に対する遊技者の参加意欲を高めることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、可変表示中に実行されるリーチ演出として、操作演出A、B、C−1〜C−3のいずれかが実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれにお限定されるものではなく、例えばパチンコ遊技機1における遊技状態が大当り遊技状態であるときに実行される大当り中演出として、操作演出A、B、C−1〜C−3のうちいずれかの操作演出が選択されて実行されるものであってもよい。
この場合、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに、特図表示結果が「大当り」となる保留データや、特図表示結果が「ハズレ」であるが、可変表示態様がスーパーリーチとなる保留データが記憶されているときに、遊技者によるスティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bの操作回数が所定の達成判定値と合致したことなどに応じて、特図表示結果が「大当り」となる保留データが記憶されていることを示唆する先読演出が、大当り中演出として実行されればよい。
操作演出Aでは、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)の回数が所定回数に達するまで、所定の達成演出や所定の不達演出が実行されないものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)が1回でもされれば、所定の達成演出や所定の不達演出を実行して、操作可能期間を終了するようにしてもよい。
操作演出C−2では、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)に応じて、操作対象(照準)を拡大し、ミサイルが敵機に命中しやすくなることにより、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる可能性を見かけ上高めるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、プッシュボタン31Bに対する指示操作(押下操作)に応じて、発射されるミサイルの数や威力を増加させたり、敵機の数を減少させたりすることで、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる可能性を見かけ上高めてもよい。
上記実施の形態では、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかにかかわらず、各遊技球の入賞順に従って、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームとが実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行するようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機1にも本発明を適用することができる。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図32に示すステップS521〜S526の処理、ステップS527の可変表示中演出設定、図34に示すステップS552の飾り図柄表示関連演出動作処理、ステップS553の大当り確定演出制御処理、ステップS557のプッシュボタン使用リーチ演出処理、ステップS559の傾倒リーチ演出処理、ステップS561のスティック使用リーチ演出処理、ステップS563のスティックプッシュ併用リーチ演出処理、ステップS565の連打リーチ演出処理などを実行することにより、各種演出動作の決定や制御を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図32に示すステップS521〜S526の処理、ステップS527の可変表示中演出設定、図34に示すステップS552の飾り図柄表示関連演出動作処理、ステップS553の大当り確定演出制御処理、ステップS557のプッシュボタン使用リーチ演出処理、ステップS559の傾倒リーチ演出処理、ステップS561のスティック使用リーチ演出処理、ステップS563のスティックプッシュ併用リーチ演出処理、ステップS565の連打リーチ演出処理のいずれかを実行してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
あるいは、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により図32のステップS528にて決定あるいは選択した演出制御パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図3に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」または「ハズレ」に決定されるものとして説明した。これに対して、可変表示結果を「小当り」にも決定可能とし、このときには小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われないようにしてもよい。また、可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別を「突確」にも決定可能とし、このときには2R大当り状態に制御され、2R大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるようにしてもよい。
2R大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間)が、15R大当り状態や16R大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2R大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15R大当り状態や16R大当り状態におけるラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2R大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15R大当り状態や16R大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2R大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。2R大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
小当り遊技状態では、2R大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が、第2回数(第2ラウンド数に等しい実行回数)に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2R大当り状態と同様に、特別可変入賞球装置7を第1状態とする期間が第2期間となることと、第1状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。可変入賞動作により特別可変入賞球装置7を第1状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2R大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2R大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2R大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
さらに、大当り種別が「突確」となる場合や可変表示結果が「小当り」となる場合に代えて、あるいは、これらの場合に加えて、「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。一例として、「突然時短」と「突然通常」は、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別に含まれるものとする。この場合、大当り種別決定テーブル131は、変動特図指定バッファ値に応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)を、「突確」や「突然時短」、「突然通常」の大当り種別に割り当てるテーブルデータが含まれるように構成されればよい。そして、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2R大当り状態に制御され、2R大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態(低確高ベース状態)に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2R大当り状態に制御され、2R大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態(低確低ベース状態)に制御される。これにより、2R大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
このような「突然時短」や「突然通常」を設ける場合には、「突然時短」及び「突然通常」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2R大当り状態に制御されるにもかかわらず、15R大当り状態や16R大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。また、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、共通の変動パターン種別に決定可能としてもよい。これにより、変動パターンを決定する際には、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合であるか、可変表示結果が「小当り」となる場合あるいは大当り種別が「突確」となる場合であるかにかかわらず、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。