JP6500314B2

JP6500314B2 - 粉体搬送装置

Info

Publication number: JP6500314B2
Application number: JP2017128267A
Authority: JP
Inventors: 蒲田　喜彦; 喜彦蒲田
Original assignee: HU-BRAIN, INC.
Current assignee: HU-BRAIN, INC.
Priority date: 2017-06-30
Filing date: 2017-06-30
Publication date: 2019-04-17
Anticipated expiration: 2037-06-30
Also published as: TWI669261B; KR102271147B1; TW201904845A; CN109205317A; KR20190003282A; CN109205317B; JP2019011167A

Description

粉体状の搬送物同士の付着を防止し、単層化した姿勢を安定させ、かつ安定した軌道で搬送させることができる粉体搬送装置に関するものである。

例えば、特許文献１には、球状の樹脂微粒子の表面に金属メッキが施された導電性微粒子（以下、搬送物と言う）の全表面を検査する外観検査装置が示されている。特許文献１の外観検査装置は、搬送物を１個ずつ間隔を空けて落下させ、この落下途中にある搬送物を複数のカメラを用いて撮像し、画像処理して判定する構成とされている。

外観検査に供する搬送物は、特許文献１のように非常に微細でかつ外的な損傷を受けやすい場合、カメラで撮像できるように搬送物を何らかの手段を接触させて撮像姿勢を変えるとか、搬送物が諸々の装置における部材に擦れつつ搬送されるとか、といった接触や衝撃を受けないようにする必要があり、よって、落下中にある搬送物をカメラで撮像するという手法は理想的であると言える。

ところで、特許文献１で扱う搬送物は粒子径の具体的な記載はないが、例えば一般的に１００μｍより粒径の大きい搬送物であれば、粒径に比例した自重によって搬送物同士が離散しやすく、例え大量の搬送物であっても搬送物同士が付着して落下することはほとんどない。

しかし、搬送物が約１００μｍ以下の粒径の搬送物を扱う場合は、（例外もあるが一般的には）粒径が小さくなるのに伴って極めて軽いので搬送物の個々が付着しやすく、搬送物を１個ずつ間隔を空けて落下させることが非常に困難で、搬送物同士が重なって個別に外観検査が行えない可能性がある。

また、粒径がおよそ１００μｍ以下で極端に小さい粒径の搬送物はもはや粉体状（パウダー状）となっているので、上記の傾向からすれば、搬送物同士が付着していて個別の外観を検査することが極めて困難であると共に、付着した搬送物を個別分離するもまた困難であり、また、例え個別分離して落下させることができたとしても、全量の検査が終了するまでには長時間を要するといった問題があった。

特に、特許文献１のような外観検査装置では、上記のとおり搬送物同士が付着していると、例えば重なり方によっては異質の外形として撮像されることがあるほか、異物が搬送物同士のカメラの影（カメラに対して搬送物の後ろ側）に重なっていると、この異物の存在が把握できないといった問題がある。

また、自由開放空間に粉体状の搬送物を（個別に）落下させる搬送手法であると、搬送物が極めて軽いので軌道が著しく不安定で、外気の影響を受けてカメラの撮像領域から外れてしまったり、目的とした部位に落下着地しなかったりする可能性、さらには舞い上がってしまう可能性もある。

特開２００３−２７９４９４号公報

解決しようとする問題は、粉体状の搬送物が自由開放空間を落下する搬送手法であると、粉体状の搬送物は個々が付着しやすく、付着した搬送物を個別に分離することが非常に困難である点、さらに、落下軌道が著しく不安定である点、また、全量の搬送完了するまでに時間を要する点、である。

上記課題を解決するため、本発明は、粉体状の搬送物を単層化して搬送する粉体搬送装置であって、内部中空で搬送物が搬送される側の面の内外を貫通した孔を介して外部に向けて空気を吹き出すことが可能とされると共に、搬送物の搬送方向の上流端に対して下流端を下方に傾斜させて配置した搬送部と、この搬送部の上面に設けられ、搬送物の粒径より小さい径の無数の噴出孔が形成されると共に搬送物の粒径に応じて搬送部に対して取替可能とされたポーラスプレートと、搬送物の重さと搬送物の粒径とに基づいて空気噴出量と前記搬送部の傾斜の角度を決定する制御部と、を備えることとした。

上記構成の本発明は、搬送物を「個別」に「落下」させることに代えて、上流端から下流端に向けて下方に傾斜させた搬送部（の孔）からポーラスプレートの噴出孔を介して空気を噴出させて、該搬送部の搬送物の上下流搬送方向に対して幅方向全域に並列的に搬送される搬送物を少しだけ浮上させるようにしているので、次の効果を得ることができる。

本発明の粉体搬送装置は、上記構成とすることで、付着した搬送物同士の間に空気が侵入して分離させることができ、個別に分離させた状態で搬送することができる。また、本発明の粉体搬送装置は、個別に分離させた状態で搬送部（ポーラスプレート）の搬送方向と直交する幅方向全面で並列的に搬送物を搬送するので、全量を搬送するのに要する時間をかなり短縮できる。

さらに、本発明の粉体搬送装置は、制御部において、搬送物の重さと搬送物の粒径とに基づいて、空気噴出量を制御することで、搬送物が搬送経路上で浮上して空中に舞い上がったり、微動したりといったように姿勢が不安定になることや搬送方向の軌道が不安定になることを抑制できる、また、傾斜角度を制御することで、前記空気噴出量の制御と相俟って搬送速度を適切に制御することが可能となる。

本発明の粉体搬送装置を採用した外観検査装置の概略構成を示す図である。図１のＡ−Ａ線断面図を示す図である。

本発明は、個々が付着したおよそ１００μｍ以下の搬送物を個別に分離して落下させることが非常に困難である点、搬送（落下）軌道が著しく不安定である点、全量の搬送を完了するまでに時間を要する点を、内部中空で搬送物が搬送される側の面の内外を貫通した孔を介して外部に向けて空気を吹き出すことが可能とされると共に、搬送物の搬送方向の上流端に対して下流端を下方に傾斜させて配置した搬送部と、この搬送部の上面に設けられ、搬送物の粒径より小さい径の無数の噴出孔が形成されると共に搬送物の粒径に応じて搬送部に対して取替可能とされたポーラスプレートと、搬送物の重さと搬送物の粒径とに基づいて空気噴出量と前記搬送部の傾斜の角度を決定する制御部と、を備えることで解決した。

また、本発明は、搬送部における搬送経路途中に設けた少なくとも搬送中の搬送物の上面を撮像するためのカメラと、カメラの撮像画像に基づいて異物や異質な搬送物の有無を判別する画像処理部と、を上記構成において備えることで、粉体状の多量の搬送物中における異物の判別や異形や異常な搬送物の混入を容易に判別することができるようになる。

さらに、本発明は、上記の構成において、搬送部における搬送経路途中に、搬送物を個別に取り出すために微細径とされて吸排気が可能なノズルと、このノズルを少なくとも搬送方向と直交する搬送部の幅方向に移動可能に支持したノズル移動部とを有したピックアップ機構を設け、このピックアップ機構を設けた位置に対応する搬送部の幅方向における空気の噴出と停止を可能とするシャッタ機構を設けてもよく、こうすることで、搬送物を一旦停止させて個別に別の場所に移載することができる。

以下、具体的に、本発明の粉体搬送装置について図面を参照して説明する。１は、粒径がおよそ１００μｍ以下である粉体状の搬送物を単層化して搬送する本発明の粉体搬送装置であり、以下の構成とされている。なお、本例では、粉体状の搬送物中の異物の混入と異形の搬送物を検出し、異物や異形の搬送物が存在した場合はこれら搬送物を排出する、外観検査装置に適用した状態を示している。

２は、搬送物を搬送する基台となる搬送部である。この搬送部２は、内部中空で搬送物が搬送される側の面の内外を貫通した空気孔２ａが複数形成されている。すなわち搬送部２は、ポンプ２Ａを介して調整供給された空気を内部に充満させて空気孔２Ａを介して該外部に向けて空気を吹き出す構成とされている。

また、搬送部２は、搬送部傾斜機構２Ｂにより搬送物搬送方向の上流端から下流端に向けて下方に調整傾斜させて配置されている。さらに、搬送部２における搬送面の搬送方向と直交する幅方向の両端に、搬送物が搬送面からこぼれ落ちないようにするためのガイドプレート２ｂが設けられている。

３は、この搬送部２の上面に設けられ、搬送物の粒径より小さい径の無数の噴出孔３ａが形成されたポーラスプレートである。このポーラスプレート３は、搬送物の粒径や搬送物の色に応じて搬送部２に対して噴出孔３ａの径が異なるもの、あるいは色が異なるものに取り替えることができるように構成されている。

４は、本例では、異物や異形の搬送物が混入していないか検出するために、例えば搬送経路途中の搬送部２の上方に設けて、搬送部２の幅方向を撮像する検査用カメラである。５は、本例では、搬送経路において異物や異形の搬送物が混入していた場合に、搬送部２の幅方向における異物や異形の搬送物の位置を得るための位置確認用カメラである。

６は、本例では、搬送経路において異物や異形の搬送物が混入していた場合に、これら搬送物を除去するために、搬送部２の上方で、カメラ４、カメラ５の下流部位に設けたピックアップ機構である。

ピックアップ機構６は、例えば、本例では、搬送部２の幅方向に亘って架け渡されたスクリュー軸６ａと、このスクリュー軸６ａを回転させる（ステッピング）モータ６ｂと、該スクリュー軸６ａが螺入され、微細径とされたノズル６ｃを有し、このノズル６ｃを本例では例えば上下方向に伸張・短縮可能とすると共にノズル６ｃから吸排気を可能とするノズル移動部６Ａを備えている。

７は、ピックアップ機構６の除去すべき搬送物のピックアップを補助するために、搬送を一時停止するシャッタ機構である。このシャッタ機構７は、ピックアップ機構６の搬送物のピックアップ位置に対応する空気孔２ａに開閉するための可動板が、搬送部２の空気孔２ａが形成された内面に接触することで空気孔２ａを閉じ、離間することで空気孔２ａを開ける、といった構成とされている。

８は、搬送部２の上流端部の上方に設けられた搬送物を該搬送部２上へ移動させるためのホッパである。このホッパ８は、排出開口に分散板８ａが設けられており、これによりホッパ８から排出される搬送物を搬送部２の幅方向全域に均等に分散させることができる。なお、９は、搬送部２の下流端を超えた位置に設けられた移載トレイであるが、これは次の搬送経路（例えば次の粉体搬送装置１に接続する構成）であってもよい。

１０は、制御部であり、本例では、制御部１０は、搬送物の重さと搬送物の粒径とに基づいて空気噴出量を決定してポンプ２Ａを制御する空気噴出量調整部１０Ａと、搬送部２の傾斜の角度を決定して搬送部傾斜機構２Ｂを制御する傾斜角度調整部１０Ｂとを有している。

ここで、空気噴出量調整部１０Ａは、例えば体積を粒径で除算して得た個数（単位数量）に基づいて、その体積分の重さを個数で除算することで得た重さと粒径に応じて、搬送物がポーラスプレート３上に舞い上がったり微動したりせず、かつポーラスプレート３上に若干だけ浮上する（搬送部２の傾斜により重力で移動する程度）ように空気噴射量（圧）を調整するためのものである。

傾斜角度調整部１０Ｂは、９０°に近づけて浮上状態にある搬送物の移動速度を増速したり、０°に近づけて浮上状態にある搬送物の移動速度を減速するといったように、搬送部２の傾斜の勾配により搬送物の移動速度を調整するためのものである。

また、本例では、制御部１０は、検査用カメラ４の撮像データを画像処理し、搬送物中に異物や異形の搬送物が混入しているか否かを判別する異物・異形判定部１０Ｃと、この異物・異形判定部１０Ｃにより異物や異形の搬送物が存在した場合にはその位置を位置確認用カメラ５の撮像データから得てピップアップ機構６に位置情報を送るピップアップ位置指示部１０Ｄを備えている。

さらに、制御部１０は、本例の場合、異物や異形の搬送物が混入していた場合において、ピックアップ機構６を作動させる際に、シャッタ機構７を制御して空気孔２ａを閉じて一旦、搬送物の移動を停止させる（ピックアップ機構６の動作後に空気孔２ａを開ける）ためのシャッタ開閉部１０Ｅと、異物や異形の搬送物を除去するためにピックアップ機構６におけるノズル部６Ａの移動とノズルの伸張・短縮及び吸排気を制御するピックアップ指示部１０Ｆと、を備えている。

上記構成の本発明の粉体搬送装置１は、決定した空気噴出量と搬送部２の傾斜させた状態で、ホッパ８から粉体状の搬送物がポーラスプレート３上に移動すると、搬送物は空気の噴出により若干浮上した状態となり、また、空気の噴出により搬送物同士が付着することなく単層化した状態で、搬送部２（ポーラスプレート３）の幅方向全域に移動する。搬送物は、この状態で、搬送部２の傾斜により決定した速度で上流から下流に移動する。

例えば搬送物同士が付着すると検査用カメラ４で撮像した際に、その付着具合によって異形の搬送物と判定される可能性があり、また、付着具合が上下方向であって適正搬送物の下側に異物が付着すると、該異物が（上側の搬送物に隠れて）検査用カメラ４で撮像できない可能性があるが、本発明の粉体搬送装置１であれば、粉体状の搬送物同士の付着を防止することができるので、前記可能性は低減する。

また、本発明の粉体搬送装置１は、空気の噴出量を調整することで、粉体状の搬送物が舞い上がったり微動したりすることがなく、また、搬送部２の傾斜角度を調整することで、前記安定した姿勢を維持すると共に安定した搬送軌道を維持して、適当な速度で、幅方向において複数の列を成して個々の単層化された搬送物を搬送することができる。

上記効果を有する本発明の粉体搬送装置１は、本例のように異物や異形の搬送物の混入を検出する外観検査装置に用いて好適であり、ホッパ８から分散されてポーラスプレート３上に移動して、ここで単層化されて個々に分離した搬送物は、搬送部２の傾斜と空気の噴出により、その自重で下流へ移動する。

本例では、検査用カメラ４により、搬送中の搬送物の搬送方向の所定列分を順次撮像し、異物・異形判定部１０Ｃにおいて画像処理により撮像データ中に所定の形状や色の搬送物以外の、例えば異物や異形の搬送物が存在するか否かを判定する。すなわち、本発明の粉体搬送装置１は、搬送物が単層化されかつ個々に分離されて、しかも安定した姿勢で搬送されるから、こうした異物や異形の搬送物の存否を精度良く判定することができる。

異物・異形判定部１０Ｃにおいて、異物や異形の搬送物が存在すると判定した場合は、その旨をピックアップ位置指示部１０Ｄに信号を送り、ピックアップ位置指示部１０Ｄは位置確認用カメラ５を作動させて搬送状況を撮像して、該ピックアップ位置指示部１０Ｄで異物や異形の搬送物が存在する位置を正確に算出して、ピックアップ指示部１０Ｆ及びシャッタ開閉部１０Ｅに信号を送る。

制御部１０では、異物や異形の搬送物が位置確認用カメラ５の撮像ポイントを通過して所定時間経過後に異物や異形の搬送物がピックアップ機構の位置に到達することが予めプログラムされているから、所定時間経過後に、シャッタ開閉部１０Ｅがシャッタを閉じて空気の噴出を一旦停止すると同時に、ピックアップ指示部１０Ｆがピックアップ機構６を作動させてピックアップ位置指示部１０Ｄで割り出された位置にある異物や異形の搬送物を除去する。

ピックアップ機構６は、モータ６ｂの回転によりスクリュー軸６ａを回転させ、このスクリュー軸６ａの回転によりノズル移動部６Ａが搬送部２の幅方向に移動し、搬送部２の幅方向における所定位置でノズル６ｃを吸気作動して異物や異形の搬送物を吸引し、この状態で再度スクリュー軸６ａをモータ６ｂにより回転させてノズル移動部６Ａを排出部６ｄ位置まで移動させ、排出部６ｄの位置でノズル６ｃを排気作動して異物や異形の搬送物を該排出部６ｄに排出する。

上記、一連の動作で、ピックアップ位置指示部１０Ｄから指示された位置における搬送物のピックアップ（除去）が完了した後に、シャッタ開閉部１０Ｅはシャッタを開状態として、搬送を再開する。そして、異物や異形の除去された適正な搬送物は本例の場合、次の作業に搬送されるべく、移載トレイ９へ移動する。

このように、本発明の粉体搬送装置１を採用すれば、搬送速度の調整が可能であると共に、搬送物を単層化し、かつ個々に分離し、安定した姿勢で、さらに安定した搬送軌道で搬送することができるので、ピックアップ位置が変動する可能性が低減し、よって無駄なく異物や異形の搬送物だけを除去することができる。

１粉体搬送装置
２搬送部
２Ａポンプ
２Ｂ搬送部傾斜機構
２ａ空気孔
３ポーラスプレート
３ａ噴出孔
４検査用カメラ
６ピックアップ機構
７シャッタ機構
１０制御部
１０Ａ空気量調整部
１０Ｂ傾斜角度調整部

Claims

粉体状の搬送物を単層化して搬送する粉体搬送装置であって、内部中空で搬送物が搬送される側の面の内外を貫通した孔を介して外部に向けて空気を吹き出すことが可能とされると共に、搬送物の搬送方向の上流端に対して下流端を下方に傾斜させて配置した搬送部と、この搬送部の上面に設けられ、搬送物の粒径より小さい径の無数の噴出孔が形成されると共に搬送物の粒径に応じて搬送部に対して取替可能とされたポーラスプレートと、搬送物の重さと粒径とに基づいて空気噴出量と前記搬送部の傾斜の角度を決定する制御部と、を備えたことを特徴とする粉体搬送装置。
搬送部における搬送経路途中に設けた少なくとも搬送中の搬送物の上面を撮像するためのカメラと、カメラの撮像画像に基づいて異物や異形な搬送物の有無を判別する画像処理部と、を備えたことを特徴とする請求項１記載の粉体搬送装置。
搬送部における搬送経路途中に、搬送物を個別に取り出すために微細径とされて吸排気が可能なノズルと、このノズルを少なくとも搬送方向と直交する搬送部の幅方向に移動可能に支持したノズル移動部とを有したピックアップ機構を設け、このピックアップ機構を設けた位置に対応する搬送部の幅方向における空気の噴出と停止を可能とするシャッタ機構を設けたことを特徴とする請求項１又は２記載の粉体搬送装置。