JP6499486B2 - 杭鉄筋籠 - Google Patents

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Description

本発明は、杭の鉄筋組立体となるべき杭鉄筋籠に関し、特に主筋としてネジ鉄筋を適用した杭鉄筋籠に関する。
この種の杭鉄筋籠は、複数の鉛直な主筋を、水平な円環状の補強枠(力骨)の周方向に互いに間隔を置いて環状に配置することによって構成されている。補強枠によって、主筋が保持され、ひいては杭鉄筋籠の全体形状が円筒形状に保持されている(特許文献1参照)。一般に、補強枠は、L字断面のアングル材を長手方向に沿って湾曲させて、円環状に成形したものである。この補強枠の外周面に主筋を宛がうとともに、U字ボルトで主筋を補強枠に緊締している。さらに、複数の主筋を囲むようにフープ筋を巻き付ける。フープ筋と主筋とは、例えば溶接にて連結されている。したがって、主筋と補強枠とフープ筋とは、互いに相対移動不能に剛結合されている。
2つの杭鉄筋籠どうしを鉛直方向に継ぎ足す際は、例えば、これら杭鉄筋籠の主筋の端部どうしを所要長さ(例えば2m程度)だけオーバーラップさせて、番線結束や溶接等にて接合している。
特開2013−122121号公報
上記従来の構造では、2つの杭鉄筋籠の主筋の端部どうしをオーバーラップさせる分だけ、各杭鉄筋籠の実質長さが短くなり、主筋の長さが無駄になる。主筋をネジ鉄筋にて構成することで、2つの杭鉄筋籠の主筋どうしを筒形状のネジ継手で連結することも考えられる。この場合、連結されるべき2つの主筋のネジ山どうしが互いに共通の螺旋線上に配置されている必要がある。しかし、上述したように、従来構造においては、各杭鉄筋籠の主筋と補強枠とフープ筋とが互いに相対移動不能であるために、2つの杭鉄筋籠における任意の2つの主筋どうしについては共通の螺旋線上に配置して連結できたとしても、それ以外の主筋どうしについては共通の螺旋線上に配置するのは困難である。したがって、ネジ継手による連結は困難であった。
本発明は、上記事情に鑑み、杭鉄筋籠の主筋としてネジ鉄筋を採用して、2つの杭鉄筋籠の主筋どうしをネジ継手にて確実に連結可能とすることを目的とする。
上記問題点を解決するために、本発明は、杭鉄筋籠において、
ネジ鉄筋からなり、かつ軸線を互いに平行に向け、かつ互いに間隔を置いて環状に並べられた複数の主筋と、
前記主筋の並び方向に沿う環状に形成された補強枠と、
前記並び方向すなわち前記補強枠の周方向に互いに間隔を置いて複数配置され、対応する主筋を、前記補強枠に対して、軸線方向に変位可能かつ軸線周りに回転可能に保持する保持部材と、
前記主筋における前記補強枠よりも前記軸線方向の第1側へ突出された端部に設けられ、前記保持部材に引っ掛かることで前記主筋の前記軸線方向の第2側への変位を規制する規制部材と
を備えたことを特徴とする。
この杭鉄筋籠によれば、主筋を相対的に軸方向に変位させたり軸線周りに回転させたりすることによって、当該主筋のネジ山と、連結されるべき他の杭鉄筋籠の主筋のネジ山とが、互いに共通の螺旋線上に配置されるようにすることができる。これによって、これら主筋どうしをネジ継手によって確実に連結することができる。また、主筋が補強枠に対して変位可能であっても、規制部材によってその変位を規制できる。これによって、前記軸線方向の第1側を上に向け、第2側を下に向けて、杭鉄筋篭を吊り下げたとき、主筋が落下するのを防止できる。更に、保持部材を、規制部材を引っ掛けて主筋の荷重を受ける受部材として兼用できる。別途専用の受部材を設ける必要が無く、部品点数を削減できる。
前記規制部材が、前記ネジ鉄筋に螺合可能な筒形状のネジ継手であることが好ましい。
隣接する杭鉄筋籠の一直線に並んだ主筋どうしを前記ネジ継手によって連結できる。このネジ継手を規制部材として兼用できる。したがって、部品点数を一層削減でき、施工コストを低減できる。
前記保持部材が、前記補強枠に前記第1側から着脱可能に係止される係止部と、前記係止部と一体に連なる保持部とを含み、前記保持部と前記補強枠との間に前記主筋が遊びを持って挟まれることが好ましい。
係止部を第1側から補強枠に係止することで、保持部材を補強枠に簡単に設置できる。また、規制部材が第1側から保持部材に引っ掛けられることで、主筋の荷重を規制部材及び保持部材を介して補強枠に確実に受け渡すことができる。主筋を確実に吊支持できる。更に、保持部材の保持部と補強枠との間に主筋を遊嵌することによって、主筋を確実に軸線方向に変位可能かつ軸線周りに回転可能に保持することができる。したがって、隣接する杭鉄筋籠の主筋どうしをネジ継手によって確実に連結できる。また、保持部材を使い回すことができ、これによって、施工コストを一層低減できる。
前記補強枠が、鉄筋を環状に形成してなり、かつ前記補強枠の周方向の一箇所には前記鉄筋の両端部どうしの連結部が設けられていることが好ましい。
これによって、補強枠の材料コストを低減できる。
前記補強枠の中央部のコンクリート打設管挿入スペースと、前記補強枠との間には、前記補強枠の周方向の複数箇所を橋絡する枠補強部材が設けられていることが好ましい。
これによって、補強枠を補強できる。また、補強枠の細径化を図ることができる。さらには、コンクリート打設管と枠補強部材とが干渉するのを避けることができ、杭用コンクリートと円滑に打設することができる。
本発明によれば、杭鉄筋籠の主筋としてネジ鉄筋を採用して、2つの杭鉄筋籠の主筋どうしをネジ継手にて連結することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る杭鉄筋籠の正面図である。 図2は、図1のII−II線に沿う、上記杭鉄筋籠の平面断面図である。 図3は、図2のIII−III線に沿う、上記杭鉄筋籠の一部分の正面断面図である。 図4は、図3のIV−IV線に沿う、上記杭鉄筋籠の一部分の平面断面図である。 図5(a)は、上記杭鉄筋籠の補強枠の平面図である。図5(b)は、上記補強枠の変形例を示す平面図である。 図6は、上記杭鉄筋籠の保持部材の斜視図である。 図7は、図8(a)の円部VIIの一部を断面にして示す拡大正面図である。 図8は、杭の施工手順を示し、同図(a)は、杭鉄筋組立体を地盤の杭穴に建て込む様子を、杭鉄筋籠を組立仕掛体に継ぎ足す状態で示す正面断面図である。同図(b)は、継ぎ足し後の組立仕掛体を1つの杭鉄筋籠の高さ分だけ下降させて杭穴内に挿し入れた状態で示す正面断面図である。 図9は、上記杭の正面断面図である 図10は、補強枠の変形例を示す平面図である。 図11は、補強枠の他の変形例を示す平面図である。 図12は、補強枠の他の変形例を示す平面図である。 図13は、補強枠の他の変形例を示す平面図である。 図14は、保持部材の変形例を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図9に示すように、地盤2に杭1が構築されている。地盤2には、杭穴2aが形成されている。この杭穴2aに杭1が埋設されている。杭1は、杭鉄筋組立体3と、コンクリート4を含む。杭鉄筋組立体3は、複数の杭鉄筋籠10,10…によって構成されている。これら杭鉄筋籠10,10…が鉛直に一列に連なっている。
図1及び図2は、杭鉄筋組立体3に組み込む前の各杭鉄筋籠10を示したものである。 各杭鉄筋籠10は、複数の主筋11と、フープ筋12と、補強枠13を備えている。杭鉄筋籠10の全体形状は、概略円筒形状になっている。
図3及び図4に示すように、主筋11は、ネジ鉄筋にて構成されている。主筋11の外周には、雄ネジ部11bが形成されている。主筋11の外周における180°対向する一対の側部には、平らな平面部11c,11cが形成されている。これら平面部11c,11cを除く主筋11の外周部が、雄ネジ部11bとなっている。各主筋11の軸長、ひいては杭鉄筋籠10の高さ(長さ)は、例えば12m程度である。図1に示すように、主筋11,11…の軸線は、互いに平行をなして鉛直(図1において上下)に向けられている。図2に示すように、これら複数の主筋11,11…が、杭鉄筋籠10の周方向に互いに間隔を置いて環状に並べられている。これら主筋11,11…の周りにフープ筋12が巻かれている。主筋11とフープ筋12とは番線結束されている。主筋11は、フープ筋12に対して、軸方向(鉛直)に変位可能、かつ自らの軸線周りに回転可能である。
図1及び図2に示すように、杭鉄筋籠10には、複数(好ましくは3つ以上)の補強枠13,13…が設けられている。各補強枠13は、杭鉄筋籠10の周方向(主筋11,11…の並び方向)に沿う円環状(環状)になっている。複数の補強枠13,13…が、互いに上下(杭鉄筋籠10の軸方向)に離れて配置されている。これら補強枠13によって複数の主筋11,11…が保持されている。ひいては、杭鉄筋籠10の全体形状が、円筒形状に保持されている。
図5(a)に示すように、補強枠13は、鉄筋13Xによって構成されている。この鉄筋13Xが、長手方向に沿って閉じた円環状になるように湾曲されている。鉄筋13Xの両端部どうしが突き合わされて連結されている。補強枠13の周方向の一箇所には、鉄筋13Xの両端部どうしの連結部13cが設けられている。連結部13cにおいて、鉄筋13Xの両端部どうしが接合されて一体に連なっている。鉄筋13Xの両端部どうしの接合手段としては、例えばアップセットバット溶接が適用されている。
なお、図5(b)に示すように、鉄筋13Xの両端部どうしを所要長さだけ重ね合わせてフレア溶接等にて接合してもよい。
図2に示すように、杭鉄筋籠10における複数の主筋11,11…が、それぞれ補強枠13の径方向の外側から補強枠13に宛がわれている。詳細な図示は省略するが、杭鉄筋籠10における上下複数段の補強枠13,13…のうち最上段以外の補強枠13と主筋11とは、番線結束されている。最上段の補強枠13と主筋11とは、保持部材30によって連結されている。
以下、特に断らない限り、補強枠13は、杭鉄筋籠10における最上段のものを指す。
図2に示すように、補強枠13には、複数の保持部材30,30…が配置されている。これら保持部材30,30…は、補強枠13の周方向に互いに間隔を置いて配置されている。保持部材30,30…と主筋11,11…とが、一対一に対応している。各保持部材30が、対応する主筋11を補強枠13に連結して保持している。
保持部材30の材質は、鉄、鋼鉄、鋳鉄等の金属である。保持部材30は、金属板を折曲加工等することによって構成されているが、これに限られず、例えば鋳造品であってもよい。図6に示すように、保持部材30は、一対の係止部31,31と、保持部32と、連絡部33とを一体に有している。図4に示すように、一対の係止部31,31は、補強枠13の周方向に離れて互いに対峙している。各係止部31は、概略C字形の平板状になっている。詳しくは、図6に示すように、係止部31には、係止穴31aが形成されている。係止穴31aは、係止部31の下端縁に達して開口され、そこに係止開口部31cが形成されている。係止開口部31cの開口幅及び係止穴31aの直径は、補強枠13の直径と略同径かつ若干大きい。
図4及び図6に示すように、一対の係止部31,31の外端部(図4において右端部)どうしが、保持部32及び連絡部33によって連ねられている。保持部32は、補強枠13の径方向外側(図4において右側)に配置されている。保持部32は、平面視でU字形状(半環状)になっている。保持部32の内側に挿通穴32aが形成されている。挿通穴32aは、補強枠13の側へ開口され、そこに挿通開口部32cが形成されている。
図6に示すように、保持部32の一端部(図6において紙面手前側の端部)は、連絡部33を介して一方の係止部31と連なっている。連絡部33は、補強枠13の外面に沿う平板状になっている。連絡部33には、ネジ穴33cが形成されている。ネジ穴33cの内周面には雌ネジが刻設されている。
保持部32の他端部(図6において紙面奥側の端部)は、他方の係止部31と直接連なっている。
図3及び図4に示すように、主筋11が、挿通開口部32cを通して挿通穴32aに挿し入れられている。また、補強枠13が、一対の係止部31,31の係止開口部31c,31cから係止穴31a,31a内に挿し入れられている。言い換えると、各係止部31が、補強枠13に上方(第1側)から係止されている。係止部31ひいては保持部材30は、補強枠13に対して着脱可能になっている。
図4に示すように、補強枠13の一部13aが、一対の係止部31,31どうし間に架け渡されている。この架け渡し部13aが、挿通開口部32cに被さり、挿通開口部32cをほぼ塞いでいる。これによって、主筋11が、補強枠13と保持部32との間に挟まれ、挿通開口部32cから抜け出るのが阻止されている。しかも、主筋11は、挿通穴32aに遊びを持って挿通されている。すなわち、保持部材30によって、主筋11が軸線方向に変位可能かつ自らの軸線周りに回転可能に保持されている。
図4に示すように、保持部材30のネジ穴33cには、止めネジ34がねじ込まれている。この止めネジ34が補強枠13に突き当てられている。これによって、保持部材30が補強枠13に着脱可能に止着されている。
図3に示すように、各杭鉄筋籠10において、主筋11の上端部(第1側の端部)は、保持部材30よりも上方(第1側)へ突出されている。この主筋11の上端部にネジ継手20が装着されている。
ネジ継手20は、筒形状になっており、その軸線は鉛直に向けられている。ネジ継手20の内周には、雌ネジ部22が形成されている。図4の二点鎖線にて示すように、ネジ継手20の外径は、挿通穴32aよりも大径であり、更には保持部32の外径よりも大径である。図7に示すように、ネジ継手20には、グラウト孔24が形成されている。グラウト孔24は、ネジ継手20の外周面から内周面に貫通している。
各杭鉄筋籠10において、主筋11が補強枠13に対して下方(第2側)へ変位したときは、ネジ継手20が保持部材30に引っ掛かる。これによって、主筋11の下方への変位が規制される。つまり、ネジ継手20は、主筋11の下方(第2側)への変位を規制する規制手段として兼用されている。
図8及び図9に示すように、杭鉄筋組立体3においては、上下に隣接する2つの杭鉄筋籠10,10における対応する主筋11,11どうしが、ネジ継手20(規制部材)を介して連結されている。ここで、上記2つの杭鉄筋籠10,10を互いに区別する際は、上側(第1側)の杭鉄筋籠10には符号に「A」を付し、下側(第2側)の杭鉄筋籠10には符号に「B」を付す。また、杭鉄筋籠10A,10Bにおける連結すべき2つの主筋11,11を互いに区別する際は、杭鉄筋籠10Aの主筋11の符号を「11A」と表記し、杭鉄筋籠10Bの主筋11の符号を「11B」と表記する。また、図8に示すように、施工途中の杭鉄筋組立体3における一列に連なった杭鉄筋籠10,10…(継足作業未完了の杭鉄筋籠10Aを除く)を「組立仕掛体3x」と称す。
図7に示すように、ネジ継手20は、上側の杭鉄筋籠10Aの主筋11Aと、下側の杭鉄筋籠10Bの主筋11Bとの間に跨っている。ネジ継手20の上側部に主筋11Aの下端部が螺合されている。ネジ継手20の下側部に主筋11Bの上端部が螺合されている。ネジ継手20の内周と各主筋11A,11Bとの間には、グラウト剤5が充填されている。
杭1の施工方法を、杭鉄筋組立体3の構築方法を中心に説明する。
図8及び図9に示すように、地盤2に杭穴2aを鉛直に掘る。なお、杭穴2a内には、ベントナイト(図示せず)を充填することで、地盤2の崩落を防止しておく。
この杭穴2aの内部に杭鉄筋組立体3を以下の手順で構築する。
杭穴2aの上方で杭鉄筋籠10を組立仕掛体3xに1つずつ継ぎ足す。継ぎ足す度に、組立仕掛体3xを杭穴2aの内部に一定深さだけ挿し入れていく。
杭穴2aの上端開口には、かんざし筋6(吊支持部材)を架け渡す。このかんざし筋6によって、組立仕掛体3xを吊った状態で支持する。かんざし筋6は、例えば太い鉄筋にて構成されている。好ましくは、かんざし筋6は、組立仕掛体3xの最上段の杭鉄筋籠10(10B)における補強枠13の直下に差し渡す。これによって、組立仕掛体3xの荷重を補強枠13で受けて、かんざし筋6に伝えることができる。
なお、図8(a)においては、かんざし筋6は、組立仕掛体3xの最上段の杭鉄筋籠10Bにおける最上段の補強枠13の直下に挿し入れられているが、作業性を考慮して、杭鉄筋籠10Bにおける上から2段目や3段目の補強枠13の直下にかんざし筋6を挿し入れることにしてもよい。そうすることで、杭鉄筋籠10Bの主筋11Bの上端部の高さを作業者の腰の辺りに位置させることができる。したがって、後述する主筋11A,11Bどうしの連結作業がし易くなる。
続いて、図8(a)に示すように、新たに継ぎ足されるべき杭鉄筋籠10Aをクレーン7にて吊り揚げる。クレーン7の吊りワイヤ7bは、好ましくは杭鉄筋籠10Aの補強枠13に引っ掛ける。
杭鉄筋籠10Aを吊り揚げると、杭鉄筋籠10Aの各主筋11Aが自重によって下降しようとする。すると、この主筋11Aの上端部のネジ継手20が、保持部材30に引っ掛かる。これによって、主筋11Aの下方(第2側)への変位を規制でき、ひいては主筋11Aが落下するのを阻止できる。主筋11Aの荷重は、ネジ継手20及び保持部材30を順次介して補強枠13で受け、更に補強枠13を介してクレーン7に伝えることができる。これによって、杭鉄筋籠10Aを安定的に吊り揚げることができる。
図8(a)に示すように、この杭鉄筋籠10Aを組立仕掛体3xの直上に配置し、かつ杭鉄筋籠10A,10Bの連結すべき2つの主筋11,11どうしを互いに鉛直な一直線上に配置する。
続いて、図7に示すように、主筋11Bの上端部のネジ継手20を回して上昇させて、主筋11A,11Bどうし間に跨らせる。このとき、主筋11Aを上方へ浮かせたり(軸方向に変位させたり)、軸線周りに回転させたりすることで、2つの主筋11A,11Bの雄ネジ部11bが互いに共通の螺旋線上に配置されるように調節する。これによって、ネジ継手20の上端部を主筋11Aの下端部に確実に螺合させることができる。この結果、図7に示すように、主筋11A,11Bどうしを、ネジ継手20を介して確実に連結することができる。
次いで、グラウト剤5をグラウト孔24からネジ継手20の内周と主筋11A,11Bとの間に充填する。これによって、ネジ継手20と主筋11A,11Bとの間のガタツキを無くすことができる。したがって、主筋11A,11Bどうしが、軸力を伝達可能に連結される。
2つの杭鉄筋籠10A,10Bにおける一直線をなす全ての主筋11A,11Bどうしを、上記のようにして連結する。各主筋11Aが上方変位可能かつ回転可能であるから、1組の主筋11A,11Bどうしを連結したら、他の主筋11A,11Bどうしが連結不能になることはない。
このようにして、杭鉄筋籠10Aを組立仕掛体3xの上方に継ぎ足すことができる。
図8(a)に示すように、主筋11A,11Bどうしを継ぎ足した後は、主筋11Bの保持部材30を撤去できる。撤去の際は、止めネジ34を外すことで、保持部材30を補強枠13から簡単に取り外すことができる。撤去した保持部材30は、別の杭鉄筋籠10に取り付けることができる。要するに、保持部材30を使い回すことができる。したがって、保持部材30の所要個数を少なくできる。ひいては、施工コストを低減できる。
主筋11Bから保持部材30を撤去する際は、杭鉄筋籠10Bの補強枠13と、主筋11Bとを番線結束することが好ましい。主筋11Bから保持部材30を撤去しても、主筋11Aの上端のネジ継手20が杭鉄筋籠10Aの保持部材30に引っ掛かることで、組立仕掛体3xの一列に連なる主筋11A,11B…を吊支持できる。
続いて、図8(b)に示すように、かんざし筋6を一旦、引き抜き、クレーン7にて、組立仕掛体3xを1つの杭鉄筋籠10の高さ分だけ吊り降ろす。そして、かんざし筋6を、組立仕掛体3xのうち最上段の杭鉄筋籠10(上記新たに継ぎ足した杭鉄筋籠10A)に挿し通すことで、組立仕掛体3xをかんざし筋6で吊支持する。
以上の操作を反復することで、図9に示すように、やがて最下段の杭鉄筋籠10が杭穴2aの底部に達する。これによって、杭穴2aの内部に杭鉄筋組立体3を構築できる。
その後、図2に示すように、杭鉄筋組立体3の内部にトレミー管等のコンクリート打設管8を挿し入れ、コンクリート4を打設する。
このようにして、杭1を構築できる。
杭鉄筋組立体3によれば、杭鉄筋籠10A,10Bの主筋11,11どうしをオーバーラップさせる必要がない。したがって、主筋11の長さを有効に利用することができる。
補強枠13を鉄筋13Xで構成することによって、L字断面のアングル材で構成するよりも施工コストを低減できる。また、アングル材製の補強枠においては、コンクリート打設時に当該アングル材の水平材の下側に空気溜まりが形成されるおそれがあったが、鉄筋13X製の補強枠13においては、そのような空気溜まりの形成を防止又は抑制できる。
ネジ継手20で主筋11の下方変位を規制することによって、ネジ継手20を規制部材として兼用できる。また、保持部材30を、規制部材(ネジ継手20)の受部材として兼用できる。したがって、部品点数を削減して、施工コストを低減できる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては図面に同一符号を付して説明を省略する。
図10は、補強枠13の変形例を示したものである。
この補強枠13には、枠補強部材14が設けられている。枠補強部材14は、鉄筋を折り曲げることによって構成され、正四角形の環状の枠形状になっている。この枠補強部材14の4つの角部が、補強枠13の4つの箇所(複数箇所)に溶接にて接合されている。したがって、枠補強部材14は、4つ(複数)の梁部14a,14a…を含む。これら梁部14a,14a…が環状に連なっている。各梁部14aは、補強枠13の周方向の2箇所を橋絡している。
杭鉄筋籠10の中央部には、コンクリート打設管挿入スペース2cが設定されている。このコンクリート打設管挿入スペース2cにコンクリート打設管8が挿入される。枠補強部材14の各梁部14aは、コンクリート打設管挿入スペース2cを通らないように、補強枠13とコンクリート打設管挿入スペース2cとの間に配置されている。これによって、コンクリート4の打設時に、コンクリート打設管8が枠補強部材14と干渉しないようにすることができる。
図10の態様によれば、補強枠13を枠補強部材14にて補強することができる。したがって、補強枠13の強度を確保できる。その分だけ、補強枠13を細径化できる。
図11は、補強枠13の更なる変形例を示したものである。図11の補強枠13には、2つの枠補強部材14,14が設けられている。これら枠補強部材14,14は、互いに45度だけ角度がずれている。一方の枠補強部材14は、補強枠13の上側に配置され、4つの角部が補強枠13の上面部と溶接されている。他方の枠補強部材14は、補強枠13の下側に配置され、4つの角部が補強枠13の下面部と溶接されている。
図11の態様によれば、補強枠13を2つの枠補強部材14,14にて補強することができる。したがって、補強枠13の強度を一層確保でき、補強枠13を一層細径化できる。
図12の変形例では、枠補強部材14Bが正三角形の環状の枠形状に形成されている。したがって、枠補強部材14Bは、3つの梁部14a,14a,14aを有している。枠補強部材14Bの3つの角部が、補強枠13の3つの箇所(複数箇所)に溶接にて接合されている。
図13の変形例では、補強枠13が2つの三角形状の枠補強部材14B,14Bによって補強されている。2つの枠補強部材14B,14Bは、互いに60度だけ角度がずれている。一方の枠補強部材14Bは、補強枠13の上側に配置され、3つの角部が補強枠13の上面部と溶接されている。他方の枠補強部材14Bは、補強枠13の下側に配置され、3つの角部が補強枠13の下面部と溶接されている。
図14は、保持部材30Bの変形例を示したものである。この保持部材30Bの連絡部33には、ネジ穴33c(図6)に代えて、挿通穴33bが形成されている。挿通穴33bの内周面には雌ねじが設けられていない。この連絡部33の裏面(図14において左側面)にナット35が固定されている。止めネジ34が、挿通穴33bを通してナット35にねじ込まれている。
ナット35は、連絡部33の表側面(図14において右側面)に設けてもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その精神に反しない限りにおいて種々の改変をなすことができる。
例えば、規制部材をネジ継手20とは別途に設けてもよい。主筋11の上端部のネジ継手20と保持部材30との間に、規制部材としてナットを設け、このナットが保持部材30に引っ掛かることで、主筋11の下方変位を規制してもよい。
ネジ継手20の両端部にナットを設け、主筋11A,11Bどうしの連結の際に上記ナットをネジ継手20に締め付けてもよい。このナットの1つが上記規制部材となっていてもよい。
規制部材が、主筋11の外周部から突出された凸部であってよく、該凸部が、主筋11と一体になっていてもよい。この凸部は、好ましくは環状であり、より好ましくは外径が保持部32の内径より大きい。
本発明は、建築・土木構造物における杭の鉄筋組立体を構成する杭鉄筋籠に適用可能である。
1 杭
3 杭鉄筋組立体
10 杭鉄筋籠
11 主筋
13 補強枠
13c 連結部
13X 鉄筋
20 ネジ継手(規制部材)
30,30B 保持部材
31 係止部
32 保持部
14,14B 枠補強部材

Claims (4)

  1. ネジ鉄筋からなり、かつ軸線を互いに平行に向け、かつ互いに間隔を置いて環状に並べられた複数の主筋と、
    前記主筋の並び方向に沿う環状に形成された補強枠と、
    前記並び方向すなわち前記補強枠の周方向に互いに間隔を置いて複数配置され、対応する主筋を、前記補強枠に対して、軸線方向に変位可能かつ軸線周りに回転可能に保持する保持部材と、
    前記主筋における前記補強枠よりも前記軸線方向の第1側へ突出された端部に設けられ、前記保持部材に引っ掛かることで前記主筋の前記軸線方向の第2側への変位を規制する規制部材と
    を備え、前記保持部材が、前記補強枠に前記第1側から着脱可能に係止される一対の係止部と、前記補強枠に沿う連絡部と、一端部が前記連絡部を介して一方の係止部と連なり他端部が他方の係止部と直接連なる保持部とを含み、前記連絡部には止めネジがねじ込まれるネジ穴が形成され、前記止めネジが前記補強枠に突き当てられることによって、前記保持部材が前記補強枠に着脱可能に止着され、該止着された状態において前記保持部と前記補強枠との間に、前記主筋が遊びを持って軸線方向に変位可能かつ軸線周りに回転可能に挟まれていることを特徴とする杭鉄筋籠。
  2. 前記規制部材が、前記ネジ鉄筋に螺合可能な筒形状のネジ継手であることを特徴とする請求項1に記載の杭鉄筋籠。
  3. 前記補強枠が、鉄筋を環状に形成してなり、かつ前記補強枠の周方向の一箇所には前記鉄筋の両端部どうしの連結部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の杭鉄筋籠。
  4. 前記補強枠の中央部のコンクリート打設管挿入スペースと、前記補強枠との間には、前記補強枠の周方向の複数箇所を橋絡する枠補強部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の杭鉄筋籠。
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