JP6499409B2 - 電源分岐構造 - Google Patents
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Description
特許文献1の図1−図3に図示する電気接続箱10は、合成樹脂製の箱本体12に、一対の端子取付部14が形成されている。箱本体12には、特許文献1の図3に図示するように、バスバー16が収容されている。バスバー16の端部には、接触部18が形成されている。
また、箱本体12の端子取付部14には、ボルト頭部24が上方に向けて突設されている。端子取付部14は、特許文献1の図4に図示するように、バスバー16の接触部18に貫通形成されたボルト挿通孔26にボルト頭部24を挿通させ、接触部18が箱本体12の表面20と同じ高さ位置に露出するように形成されている。
ここで、電線88の端末に設けられた端子金具86を端子取付部14に取り付ける手順について説明する。
まず、端子金具86のボルト挿通孔90に端子取付部14のボルト頭部24を挿通し、バスバー16の接触部18に端子金具86を重ね合わせる。その後、ボルト頭部24にナット92を螺合させることにより、端子金具86が端子取付部14に取り付けられる。これにより、端子金具86を端末に設けた電線88と、端子取付部14とが電気的に接続される。
まず、端子金具と、端子取付部とは、1の端子金具と、端子取付部の1の接触部とが、ボルトとナットとの螺合により接続されている。そのため、端子金具と、端子取付部との接続は、電源入力回路1系統に対し、1系統の出力になっている。このため、電源回路から供給される電源を複数の回路に分岐することができないという問題点があった。
この問題点に対する解決策として、バスバー等の別部品を用いて電源回路から供給される電源を複数の回路に分岐することが考えられる。しかしながら、バスバー等の別部品を新たに設計、製造する必要があり、設計コスト、製造コストが嵩んでしまうという問題点があった。
この問題点に対する解決策として、端子金具の取り付けを各方向から行うことができるように、複数の種類の端子金具を製造することが考えられる。しかしながら、複数の種類の端子金具を製造すると部品点数が多くなり、端子金具の設計コスト、製造コスト、及び、管理コストが嵩んでしまうという問題点があった。
もう一つの課題は、端子の汎用性を向上させ部品点数の削減を図ることができるとともに、水が浸入した際に水と端子との間で漏洩電流が発生することを防止することができる電源分岐構造を提供することにある。
したがって、部品点数を削減し、設計コスト、製造コストを抑えつつ、電源を複数の回路に分岐することができるという効果を奏する。
したがって、より確実に、部品点数を削減し、設計コスト、製造コストを抑えつつ、電源を複数の回路に分岐することができるという効果を奏する。
また、端子載置部に載置される分岐端子と複数の端子との接続箇所の高さ位置をターミナルブロックの底面よりも高くなっているため、ターミナルブロック内に水が浸入しても、分岐端子と複数の端子との接続箇所が水に浸かることがなくなる。
したがって、端子の汎用性を向上させ部品点数の削減を図ることができるとともに、水が浸入した際に水と端子との間で漏洩電流が発生することを防止することができるという効果を奏する。
したがって、水が浸入した際に、より確実に水と端子との間で漏洩電流が発生することを防止することができるという効果を奏する。
図1は本発明の電線分岐構造が適用されるターミナルブロックの実施例1を示す平面図、図2は図1に示すターミナルブロックを手前側に起こした状態の斜視図、図3(a)は第1の電線の端末に設けられた分岐端子の斜視図、図3(b)は図3(a)の分岐端子の変形例を示す平面図、図4はターミナルブロック本体の斜視図、図5は図4におけるA−A間断面図、図6はターミナルブロック本体に分岐端子と端子を取り付けるときの、その他の方法を説明する図である。
なお、図中の矢印は、上下、左右、前後の各方向を示している(矢印の各方向は一例であるものとする)。ここで、「上下方向」は、図2、図4−図6に図示するターミナルブロック本体2の左壁9と右壁10のそれぞれの短手方向(図1では、紙面表から裏へ紙面に対して垂直にぬける方向)を示すものとする。また、「前後方向」は、図1、図2、図4、図6に図示するターミナルブロック本体2の底壁12の長手方向(図5では、ターミナルブロック本体2の右壁10の長手方向)を示すものとする。さらに、「左右方向」は、図1、図2、図4、図6に図示するターミナルブロック本体2の底壁12の短手方向を示すものとする。
ターミナルブロック1は、特に限定するものではないが、本実施例では、自動車等に配索されるワイヤハーネスハーネスに適用されるものとする。
本実施例では、まず、第1の電線4と、第2の電線5と、第3の電線6の各構成を説明し、つぎに、第1の電線4と、第2の電線5と、第3の電線6とが組み付けられるターミナルブロック1の構成について説明する。
分岐端子17は、本実施例では、上側の面を上面37と、下側の面を下面38と、それぞれ、定義するものとする(一例であるものとする)。分岐端子17は、導体接続部18と、端子接触部19とを備えて構成されている。導体接続部18は、第1の電線4と、分岐端子17とが電気的に接続されている部分であり、本実施例では、導体接続部18に設けられた一対の導体加締め片20によって導体15を加締めることにより設けられている。
端子接触部19は、図3(a)に図示するように、導体接続部18に連成されており、平面的に見ると略L字形に形成されている(分岐端子17は、全体を平面的に見ると略L字形に形成されている)。端子接触部19には、ボルト挿通孔21が複数、貫通形成されている。ボルト挿通孔21は、図1に図示するターミナルブロック1のボルト3が挿通可能な径となるように形成されている。ボルト挿通孔21は、本実施例では、2つ設けられているが、これに限らず、後述するボルト3が3本以上設けられているときは、ボルト3の本数に合わせて、3つ以上設けられていてもよいものとする。
本発明に係る電源分岐構造は、分岐端子17か、分岐端子17´の何れか1つを備えればよいものとする。本実施例では、分岐端子17を採用するものとして、以下、説明する。
端子22は、本実施例では、上側の面を上面39と、下側の面を下面40と、それぞれ、定義するものとする(一例であるものとする)。端子22は、導体接続部23と、端子接触部24とを備えて構成されている。
導体接続部23は、第2の電線5と、端子22とが電気的に接続されている部分であり、本実施例では、導体接続部23に設けられた一対の導体加締め片25によって導体15を加締めることにより設けられている。
端子接触部24は、導体接続部23に連成されており、図1及び図2に図示するような所定の形状に形成されている。端子接触部24には、ボルト挿通孔31が図1に図示するターミナルブロック1のボルト3が挿通可能な径となるように貫通形成されている。
端子27は、本実施例では、上側の面を上面41と、下側の面を下面42と、それぞれ、定義するものとする(一例であるものとする)。端子27は、導体接続部28と、端子接触部29とを備えて構成されている。
導体接続部28は、第3の電線6と、端子27とが電気的に接続されている部分であり、本実施例では、導体接続部28に設けられた一対の導体加締め片30によって導体を加締めることにより設けられている。
端子接触部29は、導体接続部28に連成されており、図2に図示するような所定の形状に形成されている。端子接触部29には、ボルト挿通孔32が図1に図示するターミナルブロック1のボルト3が挿通可能な径となるように貫通形成されている。
ターミナルブロック1は、合成樹脂製のターミナルブロック本体2と、同じく合成樹脂製のターミナルブロックカバー(図示せず)と、導電性を有する電気接続用のボルト3と、同じく導電性を有する電気接続用のナット(図示せず)とを備えて構成されている。
前壁7と後壁8とは、所定の間隔をあけて相対向するように配置されている。前壁7と後壁8とには、それぞれ、上端側から略U字形に切り欠き形成された電線挿通孔13,14が設けられている。電線挿通孔13は、第1の電線4又は第2の電線5が挿通可能な大きさに形成されている。また、電線挿通孔14は、第3の電線6が挿通可能な大きさに形成されている。
左壁9と右壁10とは、所定の間隔をあけて相対向するように配置されている。左壁9の外側には、後述するターミナルブロックカバーに設けられた係止部(図示せず)と係合する係合部33が設けられている。また、右壁10の外側には、ターミナルブロックカバーに設けられた係止部(図示せず)と係合する係合部34が設けられている。
底壁12は、図4に図示するように、前壁7と、後壁8と、左壁9と、右壁10のそれぞれの下端に連成されている。底壁12の内面は、特許請求の範囲における「底面」に相当するものである。底壁12の内面(すなわち、特許請求の範囲における「底面」)の中央部には、リブ状に形成された端子載置部35が設けられている。
端子載置部35の上面は、分岐端子17が載置される部分である端子載置面36として設けられている。端子載置面36は、図1に図示するように、分岐端子17の端子接触部19を載置することができる大きさに形成されている。端子載置面36の形成位置は、第1の電線4と第2の電線5のそれぞれの径よりも高くなるような高さ位置まで形成されている。また、端子載置面36の形成位置は、第1の電線4と分岐端子17との接続箇所である導体接続部18と、第2の電線5と端子22との接続箇所である導体接続部23のそれぞれの上下方向の高さよりも高くなるような高さ位置まで形成されている。さらに、端子載置面36の形成位置は、ターミナルブロック本体2の内部空間に水が浸入し、この内部空間に水が溜まった際に、端子載置面36が水に浸からないような高さ位置まで形成されている。
まず、図3(a)に図示する第1の電線4の端末に設けられた分岐端子17の下面38を下方に向けた状態にし、複数のボルト挿通孔21のそれぞれを、図4に図示するターミナルブロック本体2のボルト3に挿通する(本実施例では、図3(a)に図示する分岐端子17を採用するものとして説明するが、これに限らず、図3(b)に図示する分岐端子17´を採用してもよいものとする)。そして、分岐端子17の端子接触部19を端子載置部35の端子載置面36に載置する。また、このとき、第1の電線4を、前壁7の電線挿通孔13に挿通し、ターミナルブロック本体2から導出させる。
また、第3の電線6の端末に設けられた端子27の下面42を下方に向けた状態にし、ボルト挿通孔32を、図4に図示する2本のボルト3のうちの他方に挿通し、図1に図示するように、端子27の端子接触部29を分岐端子17の端子接触部19の上に載置する。このとき、第3の電線6を、前壁7の電線挿通孔14に挿通し、ターミナルブロック本体2から導出させる。
まず、図3(a)に図示する第1の電線4の端末に設けられた分岐端子17の上面37を、下方に向けた状態にし、ボルト挿通孔21のそれぞれを、図4に図示するターミナルブロック本体2のボルト3に挿通する(本実施例では、図3(a)に図示する分岐端子17を採用するものとして説明するが、これに限らず、図3(b)に図示する分岐端子17´を採用してもよいものとする)。そして、分岐端子17の端子接触部19を端子載置部35の端子載置面36に載置する。このとき、第1の電線4を、後壁8の電線挿通孔13に挿通し、ターミナルブロック本体2から導出させる。
ここで、端子載置面36の形成位置は、第1の電線4の径と、導体接続部18の高さよりも高くなるような高さ位置まで形成されているため、第1の電線4の絶縁被覆16の外面と、導体接続部18とがターミナルブロック本体2の底壁12に当接することはない。
ここで、端子載置面36の形成位置は、第2の電線5の径と、導体接続部23の高さよりも高くなるような高さ位置まで形成されているため、第2の電線5の絶縁被覆16の外面と、導体接続部23とがターミナルブロック本体2の底壁12に当接することはない。
また、第3の電線6の端末に設けられた端子27の下面42を下方に向けた状態にし、ボルト挿通孔32を、図4に図示する2本のボルト3のうちの他方に挿通し、図1に図示するように、端子27の端子接触部29を分岐端子17の端子接触部19の上に載置する。このとき、第3の電線6を、後壁7の電線挿通孔14に挿通し、ターミナルブロック本体2から導出させる。
分岐端子17と、端子22とを、図1及び図2に図示するように、ターミナルブロック本体2に取り付けた後、2本のボルト3のそれぞれに、ナット(図示せず)を螺合する。これにより、分岐端子17と、端子22,27とがボルト3とナットとで締結される。
しかる後、ターミナルブロック本体2の上面にターミナルブロックカバー(図示せず)を被せ、ターミナブロックカバーの周縁に設けられた係止部をターミナルブロック本体に設けられた係合部33,34に係合することにより、ターミナルブロック本体2とターミナブロックカバーとが嵌合する。以上により、ターミナルブロック1の組み立て作業が完了する。
したがって、部品点数を削減し、設計コスト、製造コストを抑えつつ、電源を複数の回路に分岐することができるという効果を奏する。
したがって、より確実に、部品点数を削減し、設計コスト、製造コストを抑えつつ、電源を複数の回路に分岐することができるという効果を奏する。
また、端子載置部35に載置される分岐端子17,17´と複数の端子22,27との接続箇所の高さ位置をターミナルブロック本体2の底壁12の内面よりも高くなっているため、ターミナルブロック1内に水が浸入しても、分岐端子17,17´と複数の端子22,27との接続箇所が水に浸かることがなくなる。
したがって、端子の汎用性を向上させ部品点数の削減を図ることができるとともに、水が浸入した際に水と端子との間で漏洩電流が発生することを防止することができるという効果を奏する。
図7には、本発明に係る電源分岐構造の実施例2が示されている。
図7は、本発明の電線分岐構造が適用される実施例2のターミナルブロックを構成するターミナルブロック本体であって、図4のA−A間に相当する部分の断面図である。
なお、図中の矢印は、上下、前後の各方向を示している(矢印の各方向は一例であるものとする)。ここで、「上下方向」は、ターミナルブロック本体50の右壁10の短手方向を示すものとする。また、「前後方向」は、ターミナルブロック本体2の右壁10の長手方向を示すものとする。
端子載置部51は、図7に図示するように、断面が複数段からなる段差形状に形成されている(端子載置部51をこのような形状に形成することにより、ターミナルブロック本体50は、底壁12にリブが形成されたような構造になる。したがって、ターミナルブロック本体50の強度が向上する)。本実施例では、段差が3段形成され、最上段となる端子載置部51の上面は、分岐端子17又は分岐端子17´(図1−図3参照)が載置される部分である端子載置面52として設けられている。本実施例では、端子載置部51の段差の段数は、3段に形成されているが、これに限らず、2段に形成してもよいものとする。また、4段以上に形成してもよいものとする。径端子載置面52は、分岐端子17の端子接触部19を載置することができる大きさに形成されている。
端子載置面52の形成位置は、第1の電線4(図1及び図2参照)と第2の電線5(図1及び図2参照)のそれぞれの径よりも高くなるような高さ位置まで形成されている。また、端子載置面52の形成位置は、第1の電線4と分岐端子17との接続箇所である導体接続部18(図1及び図2参照)と、第2の電線5と端子22との接続箇所である導体接続部23(図1及び図2参照)のそれぞれの上下方向の高さよりも高くなるような高さ位置まで形成されている。さらに、端子載置面52の形成位置は、ターミナルブロック本体50の内部空間に水が浸入し、この内部空間に水が溜まった際に、端子載置面52が水に浸からないような高さ位置まで形成されている。
したがって、水が浸入した際に、より確実に水と端子との間で漏洩電流が発生することを防止することができるという効果を奏する。
すなわち、例えば、第3の電線6と同じ構成及び構造を備える第4の電線(図示せず)の端末に端子を設け、図1及び図2に図示する端子27が接続されているボルト3に第4の電線の端子を接続させ、電源を第4の電線にも分岐させてもよいものとする。
Claims (4)
- 電源回路から供給される電源を、複数の端子を個別に接続できる分岐端子を用い、1つの端子から複数の端子に分岐できるようにしたものであり、
前記分岐端子は、一方の面と、該一方の面の反対側となる他方の面と、を有し、
前記分岐端子を載置する端子載置部に対し前記一方の面と前記他方の面いずれを向けても前記分岐端子を前記端子載置部に載置できるように構成した
ことを特徴とする電源分岐構造。 - 請求項1に記載の電源分岐構造において、
前記分岐端子を、略L字形に形成してなる
ことを特徴とする電源分岐構造。 - 請求項1又は請求項2に記載の電源分岐構造において、
前記分岐端子は、ターミナルブロックに取り付けるものであって、
前記ターミナルブロックの底面に前記分岐端子を載置する端子載置部を備え、
前記端子載置部を断面が略凸状となる段差形状に形成するターミナルブロックに取り付けるようにした
ことを特徴とする電源分岐構造。 - 請求項3に記載の電源分岐構造において、
前記分岐端子を、断面が複数段からなる段差形状に形成する端子載置部に載置するようにした
ことを特徴とする電源分岐構造。
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