JP6498522B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置に関する。
インクジェットヘッドを用いた印刷装置では、記録紙等のメディアに対してインクジェットヘッドからインクを噴射することにより印刷を行うが、インクの乾きが悪い場合には、乾いていないインク同士が混じって、彩度の低下や画像ぼけが発生することがある。特に、ラインプリンタのような、メディアを搬送しながら、主走査方向の1ラインずつインクを吐出する印刷装置では、メディアの搬送速度に対するインクの吐出量が多くなるため、インクが乾き難くなっている。このため、従来の印刷装置の中には、このようにメディアに吐出されたインクを積極的に乾燥させているものがある。
例えば、特許文献1に記載されたインクジェットプリンタでは、印刷後のメディアに温風を吹き付けることにより、メディアに吐出されたインクを乾燥させている。また、このインクジェットプリンタでは、温風がインクジェットヘッドとメディアとの間に流れ込んで、メディア上におけるインクの吐出位置が所定の位置からずれることに起因する印刷品質の低下を抑制するために、温風の吹き出し方向を、メディアの送り方向にしている。
特開2001−334647号公報
しかしながら、ファンによってメディアに直接温風を当てた場合、メディア上に温度のムラが発生し、この温度ムラにより乾燥時差が生じて、メディアに波打ち状に皺が入る現象である、いわゆるコックリングが発生する虞がある。また、メディアに直接温風を当てた場合、温度管理が不十分になり易くなるため、熱量の不足による乾燥不良や、反対に過剰な加熱によって、コックリングが生じる虞がある。また、インクの乾燥時間は、極力早める方が好ましいが、温風の風量を多くしたり温風の温度を高くしたりすることによる急激な乾燥や、ムラのある乾燥はコックリングの発生に繋がり易くなっている。このように、メディア上に吐出されたインクを、コックリングを発生させることなく乾燥させるのは、大変困難なものとなっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コックリングの発生を抑えつつ、メディア上のインクを乾燥させることのできる印刷装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る印刷装置は、インクを被記録媒体に吐出するヘッドと、前記ヘッドと前記被記録媒体との位置を相対的に移動させる駆動部と、前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向における前記ヘッドの下流側の位置で、少なくとも前記被記録媒体の一部を覆うカバー部と、前記被記録媒体に吐出された前記インクを乾燥させるための乾燥空流を前記被記録媒体と前記カバー部との間に流動させる乾燥空流供給手段と、前記乾燥空流及び前記乾燥空流となる前の予備空気の少なくともいずれか一方を加熱する加熱手段と、を備え、前記乾燥空流が、前記予備空気の段階において、流動方向が少なくとも1回変更される流路変更手段が設けられていることを特徴とする。
この発明では、乾燥空流となる前の予備空気は、流路変更手段によって流動方向が変更された後、乾燥空流として被記録媒体とカバー部との間に向けて送風されるため、予備空気の空流が直線的なものとなることを抑制することができる。これにより、被記録媒体上における空流ムラの発生を抑制することができ、コックリングの発生を抑制することができる。この結果、コックリングの発生を抑えつつ、被記録媒体上のインクを乾燥させることができる。また、送風手段からの送風及びカバー部の少なくともいずれか一方を加熱手段によって加熱すると共に、ムラの少ない空流を用いてインクを乾燥させる乾燥空流の温度を上昇させるので、インクを乾燥させる際における温度管理を容易に行うことができる。
また、上記印刷装置において、前記乾燥空流供給手段は、前記予備空気の送風を行う送風手段であり、前記流路変更手段は、前記送風手段から送風された前記予備空気を衝突させて流動方向を変更する送風経路変更壁部であることが好ましい。
この発明では、送風手段によって予備空気を送風し、この予備空気を、送風経路変更壁部に衝突させて流動方向を変更することによって乾燥空流として用いているので、被記録媒体とカバー部との間に向けて送風する乾燥空流を容易に発生させることができる。この結果、被記録媒体上のインクを容易に乾燥させることができる。
また、上記印刷装置において、前記送風手段によって送風された前記予備空気を前記被記録媒体の移動方向に直交する方向に拡幅する扇状の拡幅ダクトが設けられ、前記拡幅ダクトには、送風方向の先端部付近に、前記送風手段から送風された前記予備空気の流れ方向に延びる複数の整流板が、拡幅方向に並べて設けられていることが好ましい。
この発明では、拡幅ダクト内に複数の整流板を設けるため、拡幅ダクトの開口部から均一に風が出るようにすることができ、送風経路に対して均一に送風を行うことができる。この結果、空流の量が均一化され、加熱手段による加熱ムラの発生を抑制でき、インクの乾燥ムラを軽減することができる。
また、上記印刷装置において、前記流路変更手段は、前記カバー部の、前記被記録媒体側の反対側にある前記予備空気を前記被記録媒体と前記カバー部との間に送風する送風手段であることが好ましい。
この発明では、カバー部の、被記録媒体側の反対側にある予備空気を、被記録媒体とカバー部との間に送風手段によって送風することにより、予備空気の流動方向を変更して乾燥空流として用いることができる。このため、被記録媒体とカバー部との間に向けて容易に乾燥空流を送風することができ、被記録媒体上のインクを、この乾燥空流によって容易に乾燥させることができる。
また、上記印刷装置において、前記流路変更手段は、前記乾燥空流を吸引する吸気手段であることが好ましい。
この発明では、被記録媒体とカバー部との間の乾燥空流を吸気手段で吸引するため、被記録媒体とカバー部との間の部分に負圧を発生させることができ、この負圧により、カバー部の、被記録媒体側の反対側にある予備空気の流動方向を変更して被記録媒体とカバー部との間に送風することができる。これにより、被記録媒体とカバー部との間に向けて容易に乾燥空流を送風することができ、被記録媒体上のインクを、この乾燥空流によって容易に乾燥させることができる。
また、上記印刷装置において、前記流路変更手段は、前記予備空気を前記被記録媒体と前記カバー部との間の下方に向けて流動方向を変更することが好ましい。
この発明では、送風手段から送風された予備空気を下方に向かわせることにより、乾燥空流として被記録媒体とカバー部との間に向けて送風するため、加熱手段により加熱されて上方に向かう空流を、下方に向かわせることができる。この結果、カバー部と被記録媒体との間に温風を滞留させることができ、乾燥効率を高めることができる。また、送風手段から送風された空気を下方に向かわせるため、加熱手段によって発生した熱が、ヘッドに伝わり難いようにすることができる。これにより、ノズルの乾燥に起因して発生するインクの吐出不良などの悪影響を軽減することができる。
また、上記印刷装置において、前記加熱手段は、コード状ヒーターからなると共に、前記カバー部に貼設されており、前記加熱手段は、前記カバー部を加熱することを介して、前記乾燥空流を加熱するものであることが好ましい。
この発明では、加熱手段は、カバー部を加熱することを介して送風経路の乾燥空流を加熱するため、カバー部の温度を検出することによって温度管理を行うことができ、温度管理の信頼性を高めることができる。また、送風経路の乾燥空流を加熱する際には、カバー部も加熱されるため、乾燥空流の加熱時における加熱効率を向上させることができる。また、加熱手段に、安価なコード状ヒーターを用いるため、製造コストを抑えることができる。さらに、コード状ヒーターは、カバー部に貼り付けることによって配設するため、加熱手段を覆うカバーを薄くすることができ、装置全体をコンパクトにすることができる。
また、上記印刷装置において、前記コード状ヒーターは、前記被記録媒体の移動方向に直交する方向における前記被記録媒体の幅方向の全体に亘って設けられていることが好ましい。
この発明では、コード状ヒーターは、主走査方向における被記録媒体の幅方向の全体に亘って設けるため、ヒーターの繋ぎ目での温度低下が発生することを抑制することができる。つまり、例えば加熱手段として、ガラス管ヒーターやシーズヒーターを使用した場合のような、繋ぎ部分での温度低下の発生を防止できる。この結果、より確実に、ムラなく送風経路の空気を加熱することができる。
また、上記印刷装置において、前記乾燥空流は、前記予備空気が全て前記流路変更手段によって流動方向が変更された後の空気を用いることが好ましい。
この発明では、被記録媒体とカバー部との間には、全て送風経路変更壁部によって送風方向が変更された後の空流ムラの軽減された乾燥空流を送風するため、加熱ムラのある乾燥空流が被記録媒体に接触することを抑制することができる。この結果、乾燥ムラの発生や、温度のバラツキに起因するコックリングを、より確実に抑制することができる。
また、上記印刷装置において、前記流路変更手段で流動方向が変更された空気が送出される送風口と、前記ヘッドとの間には、前記送風口と前記ヘッドとを隔てる仕切り板が設けられていることが好ましい。
この発明では、送風口とヘッドとの間に仕切り板を設けることにより、加熱された空流がヘッドに到達し、ヘッドの吐出口のインクを乾燥させることを抑制することができる。この結果、ヘッドの吐出口のインクが乾燥することに起因する印刷不良を発生させることなく、被記録媒体上のインクを乾燥させることができる。
また、上記印刷装置において、前記カバー部は、第1カバー部と、前記第1カバー部の前記被記録媒体の移動方向における下流側に位置する第2カバー部と、を有し、前記カバー部には、前記被記録媒体の移動方向に直交する方向に延びる回動軸を中心として回動する回動手段が連結され、前記第1カバー部と前記第2カバー部とは、前記回動手段によって互いに回動自在に連結されていることが好ましい。
この発明では、第1カバー部と第2カバー部とを相対的に回動自在に連結することにより、被記録媒体をセットする時は第1カバー部と第2カバー部とを折り畳んだ状態にし、印刷を開始する際には第1カバー部と第2カバー部とを展張した状態にすることができる。この結果、被記録媒体のセットのし易さを損なうことを少なくして、被記録媒体に対向した位置にカバー部を設けることができる。また、被記録媒体のジャムや加熱手段等のトラブル発生時にも、必要に応じて第1カバー部と第2カバー部とを開閉することにより、これらのトラブルに対して容易に対応することができる。この結果、メンテナンス性の向上を図ることができる。
また、上記印刷装置において、前記被記録媒体のうち、前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向における前記ヘッドの下流側に位置する前記被記録媒体を支持するアフタープラテンと、前記アフタープラテンに設けられ、前記被記録媒体を加熱する被記録媒体加熱手段と、を備え、前記被記録媒体加熱手段は、前記被記録媒体の移動方向における上流側の領域よりも下流側の領域の方が高温で前記被記録媒体を加熱することが好ましい。
この発明では、被記録媒体に吐出されたインクを被記録媒体加熱手段によって乾燥させる際に、被記録媒体の移動方向における上流側の領域が緩衝帯となることにより、急激な乾燥を抑制することができる。この結果、コックリングの発生を抑制することができる。
また、上記印刷装置において、前記被記録媒体の幅方向と前記被記録媒体の厚さ方向への移動を規制する被記録媒体部材を備え、前記被記録媒体部材は、前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向において、前記ヘッドによって前記被記録媒体に前記インクを吐出する領域に配設されることが好ましい。
この発明では、被記録媒体に対してヘッドからインクを吐出する際における被記録媒体の幅方向と厚さ方向への被記録媒体の移動を、被記録媒体部材によって規制することができるため、コックリングの発生を抑制することができる。
また、上記印刷装置において、前記被記録媒体のうち、前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向における前記ヘッドの下流側に位置する前記被記録媒体を支持するアフタープラテンと、前記アフタープラテンに設けられ、前記被記録媒体を加熱する被記録媒体加熱手段と、前記被記録媒体の幅方向と前記被記録媒体の厚さ方向への移動を規制する被記録媒体部材と、を備え、前記被記録媒体部材は、前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向において、前記ヘッドによって前記被記録媒体にインクを吐出する領域と、前記被記録媒体加熱手段が配設される領域における上流端の位置に亘って配設されることが好ましい。
この発明では、被記録媒体に吐出されたインクが未乾燥の状態では、被記録媒体を被記録媒体部材によって抑え込むことができる。これにより、移動する被記録媒体は、被記録媒体部材に抑え込まれながら、被記録媒体加熱手段が配設される領域まで移動するため、インクが吐出されてから所定時間が経過した後、被記録媒体加熱手段が配設される領域で乾燥させることができる。この結果、被記録媒体の急激な変形が生じ難くなり、コックリング発生を効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る印刷装置は、インクを被記録媒体に吐出するヘッドと、前記ヘッドと前記被記録媒体との位置を相対的に移動させる駆動部と、前記被記録媒体を載置するプラテンと、前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向における前記ヘッドの下流側の位置で、少なくとも前記被記録媒体の一部を覆うカバー部と、前記被記録媒体に吐出された前記インクを乾燥させるための乾燥空流を前記被記録媒体と前記カバー部との間に流動させる乾燥空流供給手段と、前記乾燥空流及び前記乾燥空流となる前の予備空気の少なくともいずれか一方を加熱する加熱手段と、を備え、前記カバー部は、内部に空気が充填された空間が形成された箱状に形成された箱状部材であって、当該箱状部材は、内部に前記加熱手段及び前記乾燥空流供給手段が収納されていることを特徴とする。
この発明では、カバー部により形成する箱状部材の内部に加熱手段と乾燥空流供給手段とを収納するため、断熱効果による加熱効率向上と省スペース化とを両立することができる。これにより、カバー部と被記録媒体との間の空間を一様に加熱することができ、温度ムラを抑制できる。この結果、コックリングの発生を抑えつつ、被記録媒体上のインクを乾燥させることができる。
また、上記印刷装置において、前記乾燥空流供給手段は、前記加熱手段に対して前記プラテンと反対側に配設されていることが好ましい。
この発明では、乾燥空流供給手段は、加熱手段におけるプラテンと反対側の位置に、加熱手段に重ねて配置するので、乾燥空流供給手段が、加熱手段が配設された加熱手段配設領域よりも外側に突出して大きなスペースを専有すること抑制できる。この結果、省スペース化を図ることができる。
また、上記印刷装置において、前記カバー部は、前記プラテンに沿って重力方向に長尺状に形成されており、前記乾燥空流または前記予備空気を送風する開口部を前記箱状部材の重力方向の頂部に形成し、前記乾燥空流供給手段によって前記開口部から前記乾燥空流または前記予備空気を送風することにより、前記プラテンと前記カバー部との間に前記乾燥空流を導入することが好ましい。
この発明では、箱状部材の頂部に形成される開口部から、乾燥空流または予備空気を送風するため、プラテンとカバー部との間に位置する、加熱された乾燥空流が重力方向の上側から抜けるのを抑制できる。この結果、さらに加熱効率を向上させることができる。
本発明に係る印刷装置は、コックリングの発生を抑えつつ、メディア上のインクを乾燥させることができる、という効果を奏する。
実施形態に係る印刷装置の斜視図である。 図1に示す印刷装置の構成を示す模式図である。 図1に示す乾燥装置の斜視図である。 図3に示す乾燥装置を主走査方向に見た断面図である。 図3に示す乾燥装置から加熱体カバーを取り外した状態を示す斜視図である。 図5に示す拡幅ダクトの斜視図である。 図4に示すカバー部の平面図である。 印刷装置での印刷時における乾燥装置の状態を示す乾燥装置の斜視図である。 図8に示す乾燥装置を折り畳む場合における乾燥装置の斜視図である。 図9に示す乾燥装置を折り畳んだ状態を示す乾燥装置の斜視図である。 乾燥装置を折り畳んだ状態の印刷装置の斜視図である。 実施形態に係る印刷装置の変形例であり、流路変更手段として送風ファンを用いる場合の説明図である。 実施形態に係る印刷装置の変形例であり、流路変更手段として吸気ファンを用いる場合の説明図である。 実施形態に係る印刷装置の変形例であり、アフタープラテンに設けるコード状ヒーターの説明図である。 図14に示すアフタープラテン付近の詳細図である。 図15のC−C矢視図である。 図14のA−A矢視図である。 図17のB−B断面図である。
以下に、本発明に係る印刷装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る印刷装置の斜視図である。図2は、図1に示す印刷装置の構成を示す模式図である。本実施形態に係る印刷装置1は、印刷装置本体2に、乾燥装置20が取り付けられることにより構成されており、印刷装置本体2は、ヘッド4と、プラテン7と、駆動部10と、を備えている。印刷装置本体2は、印刷装置本体2を支持する脚部3を所望の位置に接地させることにより、任意の配設位置に配設される。印刷装置本体2が有するヘッド4は、被記録媒体であるメディア100に印刷を行う際に、メディア100に対してインクを吐出することが可能になっている。このヘッド4は、一方向に延びるYバー5に沿って移動しながらインクを吐出することが可能になっており、このヘッド4の移動方向が、印刷装置1で印刷を行う際における主走査方向(図中のY方向)になっている。
また、プラテン7は、メディア100にインクを吐出する際にメディア100を載せる載置台になっている。ヘッド4は、このプラテン7の上方に配設されており、プラテン7に載置されたメディア100の上方からメディア100に対してインクを吐出することが可能になっている。
また、駆動部10は、ヘッド4とメディア100との位置を相対的に移動させることが可能になっている。メディア100は、印刷前のメディア100を巻き取るメディア供給ローラ13によってロール状に巻き取られているため、駆動部10は、印刷装置1での印刷時には、このメディア供給ローラ13に巻き取られているメディア100を引き出しながら、ヘッド4に対して相対移動させる。駆動部10によるヘッド4に対するメディア100の移動方向は、印刷装置1の通常の使用態様における上下方向(図中のZ方向)と、主走査方向との双方に対して直交する方向である、副走査方向(図中のX方向)になっている。
メディア100を副走査方向に移動させる駆動部10は、メディア供給ローラ13からメディア100を引き出してメディア100をヘッド4側に送る駆動ローラ11と、ヘッド4からインクが吐出された後のメディア100を巻き取る巻き取りローラ12と、を備えている。これらの駆動ローラ11と巻き取りローラ12、及びメディア供給ローラ13は、全て回転軸が主走査方向に向かう向きとなるローラになっている。また、メディア供給ローラ13と巻き取りローラ12とは、共にプラテン7の下方に配設されている。このため、メディア100は、メディア供給ローラ13からプラテン7にかけては、下方から上方に向かって配設され、プラテン7から巻き取りローラ12にかけては、上方から下方に向かって配設されている。
駆動部10が有する駆動ローラ11と巻き取りローラ12とには、動力源である電動モータ(図示省略)から伝達される動力が共に伝達可能になっており、駆動ローラ11と巻き取りローラ12とは、この電動モータから伝達される動力によって回転可能になっている。その回転方向は、メディア100を駆動ローラ11側から、ヘッド4とプラテン7との間を通して巻き取りローラ12側に送ることのできる方向になっており、駆動ローラ11の回転速度よりも巻き取りローラ12の回転速度の方が速くなる速度で回転している。
また、駆動ローラ11は、外周面がメディア100に接触しており、回転軸を中心として回転をすることにより、外周面に接触するメディア100をヘッド4側に送ることが可能になっている。このように、外周面がメディア100に接触する駆動ローラ11の位置における、メディア100から見て駆動ローラ11が接触する側の面の反対側の面側には、駆動ローラ11と同様に外周面がメディア100に接触する従動ローラ14が配設されている。即ち、メディア100は、メディア供給ローラ13から、駆動ローラ11と従動ローラ14との間を通されて、ヘッド4とプラテン7との間の方向に向かって通されている。従動ローラ14は、駆動ローラ11の回転に伴って移動するメディア100の移動に伴って回転をしながら、メディア100を駆動ローラ11に対して押し付ける方向の付勢力を付与してメディア100に接触している。
巻き取りローラ12は、駆動部10で移動させるメディア100の移動方向、即ち、メディア100の搬送方向におけるプラテン7の下流側の位置に配設されており、駆動ローラ11によって送り出されるメディア100を巻き取ることが可能になっている。
この巻き取りローラ12とプラテン7との間には、メディア100に対して付勢力を付与することにより、プラテン7との間に位置するメディア100に対して張力を付与する位置決めローラ15が設けられている。位置決めローラ15は、メディア100の搬送方向におけるプラテン7の下流側の位置で、例えば、メディア100におけるプラテン7に接触する側の面と同じ面に接触し、メディア100に対して付勢力を付与している。巻き取りローラ12は、メディア100の搬送方向における位置決めローラ15の下流側に配設されているため、メディア100の搬送方向においてプラテン7の下流側に位置する部分は、位置決めローラ15の上流側と下流側とで、搬送の向きが異なっている。これらのメディア供給ローラ13から、駆動ローラ11と従動ローラ14との間を通り、プラテン7上を通り、位置決めローラ15を経由して巻き取りローラ12に向かう経路は、メディア100を搬送する経路である搬送経路8になっている。
本実施形態に係る印刷装置1が有する乾燥装置20は、メディア100の搬送方向における、ヘッド4が配設されている部分の下流側に配設されており、メディア100における、ヘッド4から吐出されたインクが付着する面に対向して配設されている。詳しくは、乾燥装置20は、メディア100の搬送方向における、ヘッド4と位置決めローラ15との間に位置するメディア100に対向して配設されている。即ち、乾燥装置20は、メディア100における、プラテン7から位置決めローラ15や巻き取りローラ12に向かって、上方から下方に向かって配設されている部分に対向して配設されている。また、主走査方向における乾燥装置20の幅は、同方向におけるメディア100の幅よりも広い幅で形成されている。
この乾燥装置20は、第1加熱体21と、第1加熱体21の下方に配設される第2加熱体22と、を有している。即ち、第2加熱体22は、メディア100の搬送方向における第1加熱体21の下流側に配設されている。これらの第1加熱体21と第2加熱体22とは、共に内部に空気が充填された空間が形成された箱状に形成された箱状部材になっている。第1加熱体21と第2加熱体22とは、共に主走査方向に延びて形成されており、ヘッド4の主走査方向に延びる回動軸を中心として回動する回動手段である蝶番23によって、互いに連結されている。この蝶番23は、第1加熱体21の下端部と第2加熱体22の上端部とに連結されており、これにより、第1加熱体21と第2加熱体22とは、蝶番23の回動軸を中心として、相対的に回動可能になっている。第1加熱体21と第2加熱体22とが、このように蝶番23によって相対的に回動可能になっていることにより、乾燥装置20は、搬送経路8に沿った方向において拡縮することが可能になっている。
これらの第1加熱体21と第2加熱体22とには、メディア100に対向する側の面にカバー部25が設けられている。このカバー部25は、第1カバー部26と、メディア100の移動方向における第1カバー部26の下流側に位置する第2カバー部27と、を有しており、ヘッド4に対するメディア100の移動方向におけるヘッド4の下流側の位置で、少なくともメディア100の一部を覆って形成されている。このうち、第1カバー部26は第1加熱体21を構成し、第2カバー部27は第2加熱体22を構成しており、第1カバー部26と第2カバー部27、つまり第1加熱体21と第2加熱体22は、共にプラテン7に沿って重力方向に長尺状に形成されている。これらのカバー部25は、メディア100を搬送するための搬送経路8の少なくとも一部を覆って形成されており、第1加熱体21と第2加熱体22とが相対的に回動することにより、カバー部25は、搬送経路8を覆う部分の少なくとも一部が、拡縮自在に構成されている。
具体的には、第1カバー部26は、第1加熱体21におけるメディア100に対向する側の面に設けられており、第2カバー部27は、第2加熱体22におけるメディア100に対向する側の面に設けられている。これらの第1カバー部26と第2カバー部27とは、共に板金部材により形成されており、板厚方向がメディア100の厚さ方向に近い方向になる向きでメディア100に対向して配設されている。これらのように設けられているカバー部25は、蝶番23が連結される第1加熱体21と第2加熱体22とに設けられているため、換言すると、カバー部25には蝶番23が連結されている。これにより、第1カバー部26と第2カバー部27とは、双方の間に配設される蝶番23によって、他方に対して相対的に回動自在に連結されており、蝶番23によって相対的に回動することにより、少なくとも一方が搬送経路8を覆う位置から退避可能に構成されている。
また、第1加熱体21には、乾燥装置20とメディア100との間の空間に対して送風を行う送風装置40が設けられており、送風装置40は、第1加熱体21に収納されている。この送風装置40は、メディア100に対向する側の面、即ち、プラテン7に対向する側の面に送風口61が形成されており、乾燥装置20とメディア100との間の空間に対して、この送風口61から送風を行うことが可能になっている。送風装置40が有する送風口61は、乾燥装置20におけるメディア100に対向する側の面の上端付近に形成されている。詳しくは、送風口61は、第1加熱体21の重力方向の頂部に形成されており、送風ファン45によって乾燥空流Fd(図4参照)または予備空気Ap(図4参照)を送風することにより、プラテン7とカバー部25との間に乾燥空流Fdを導入するための開口部になっている。
このように形成される送風装置40は、送風手段である送風ファン45と、送風ファン45での送風経路に設けられ、送風ファン45から送風された空気の送風方向を変更する送風経路変更壁部60と、を有している。このうち、送風ファン45は、メディア100に吐出されたインクを乾燥させるための乾燥空流Fd(図4参照)を、メディア100とカバー部25との間に流動させる乾燥空流供給手段として設けられている。この送風ファン45は、電力が供給されることにより作動し、送風装置40の内側で風を発生させることにより、乾燥空流Fdとなる前の予備空気Ap(図4参照)の送風を行うことが可能になっている。
また、送風経路変更壁部60は、乾燥空流Fdが予備空気Apの段階において、流動方向を変更する流路変更手段として設けられている。詳しくは、送風経路変更壁部60は、送風ファン45の上方側に配設されており、送風ファン45から送風された予備空気Apを当該送風経路変更壁部60に衝突させて流動方向を変更することが可能になっている。これにより、送風経路変更壁部60は、送風ファン45から上方に送風された予備空気Apの送風方向を変更し、送風口61の方向に風の向きを変更することが可能になっている。即ち、送風経路変更壁部60は、送風ファン45から送風された空気を下方に向かわせることにより、送風装置40の内側に発生した風の送風方向を送風口61の方向に変更し、この風を送風口61から送出させることにより、乾燥空流Fdとしてメディア100とカバー部25との間に向けて送風する。
また、乾燥装置20には、送風ファン45から送風された空気及びカバー部25の少なくともいずれか一方を加熱する加熱手段であるコード状ヒーター28が設けられている。このコード状ヒーター28は、カバー部25における、メディア100に対向する側の面の反対側の面に貼設されており、第1カバー部26と第2カバー部27との双方に貼設されている。このように、カバー部25に貼設されているコード状ヒーター28は、送風装置40によってメディア100とカバー部25との間に向けて送風された乾燥空流Fdを、カバー部25を加熱することを介して加熱することが可能になっている。
印刷装置1には、乾燥装置20に形成される送風口61と、印刷装置本体2に設けられるヘッド4との間に、送風口61とヘッド4とを隔てる仕切り板18が設けられている。この仕切り板18は、印刷装置本体2に設けられており、プラテン7の上方で、メディア100の搬送方向におけるヘッド4の下流側に設けられている。プラテン7に載せられてヘッド4側から位置決めローラ15や巻き取りローラ12が位置する側に搬送されるメディア100は、この仕切り板18とプラテン7との間を通って搬送される。
図3は、図1に示す乾燥装置の斜視図である。図4は、図3に示す乾燥装置を主走査方向に見た断面図である。乾燥装置20は、主走査方向における乾燥装置20の両端に配設される取付け部材75によって、印刷装置本体2に取り付けられている。取付け部材75は、主走査方向における乾燥装置20の両側の2箇所に設けられており、乾燥装置20の両端部分から、乾燥装置20から見て印刷装置本体2が位置する方向に延在している。
乾燥装置20は、主走査方向における第2加熱体22の両端部分で、第2加熱体22の下端付近に設けられる回動連結部24が、取付け部材75に対して回動自在に連結されている。回動連結部24は、主走査方向に突出して形成されているため、回動連結部24によって取付け部材75に対して連結されている第2加熱体22は、主走査方向に延びる回動連結部24の軸心を中心として回動可能に連結されている。
また、取付け部材75には、回動連結部24が連結されている部分の上方に側板70が取り付けられている。この側板70は、取付け部材75と同様に、主走査方向における乾燥装置20の両側の2箇所に設けられている。第1加熱体21には、主走査方向における当該第1加熱体21の両端部分における上端付近に、主走査方向に突出した係合部材73が設けられており、側板70には、この係合部材73が入り込む開閉ガイド71が形成されている。開閉ガイド71は、スリット状の形状で形成されており、第1加熱体21が蝶番23によって第2加熱体22に対して相対的に回動する際に、係合部材73をガイドすることにより、第1加熱体21の回動時におけるガイドを行うガイド部として設けられている。
また、第1加熱体21や第2加熱体22には、これらのカバーである加熱体カバー30が設けられている。この加熱体カバー30は、第1加熱体21や第2加熱体22におけるカバー部25が設けられている側の面の反対側の面に設けられている。詳しくは、第1加熱体21には、加熱体カバー30として第1加熱体カバー31が設けられ、第2加熱体22には、加熱体カバー30として第2加熱体カバー32が設けられている。
これらの第1加熱体カバー31と第2加熱体カバー32とは、それぞれ第1加熱体21や第2加熱体22における、カバー部25が設けられている側の面の反対側に位置する面の全体に亘って形成されている。第1加熱体カバー31と第2加熱体カバー32とのうち、第1加熱体カバー31には、第1加熱体21と第2加熱体22とを回動させる際に、印刷装置1の使用者が掴む取っ手35が設けられている。取っ手35は、第1加熱体カバー31の上半側の位置の2箇所に設けられており、2箇所の取っ手35は、主走査方向における第1加熱体カバー31の中央を中心として対称となる位置にハの字状に設けられている。つまり、2箇所の取っ手35は、使用者が両手で握り易い位置に設けられている。
また、送風装置40は、第1加熱体カバー31内に配設されており、第1加熱体カバー31と第1カバー部26によって画成される空間内の上端付近に配設されている。送風経路変更壁部60は、第1加熱体カバー31における上端部分が送風経路変更壁部60として設けられている。送風ファン45と、送風経路変更壁部60との間には、後述する拡幅ダクト50と整流板55とが設けられている。
また、第1加熱体カバー31における上端部分は、第1カバー部26が位置する面側まで回り込んでおり、第1カバー部26よりもプラテン7に近付くように形成されている。これにより、第1加熱体21における第1カバー部26側の面には、第1加熱体カバー31における第1カバー部26よりもプラテン7に近付いている部分と、第1カバー部26との間に空隙が形成されており、この空隙が送風口61として形成されている。送風口61は、このように第1加熱体カバー31における上端付近の部分と第1カバー部26とにより形成されているため、略下方に向かって開口しており、送風口61は、第1加熱体21の内側と外側とを連通している。
このようにプラテン7が位置する側の面に送風口61が設けられる乾燥装置20におけるカバー部25が位置する側の面とプラテン7により画成される空間は、送風口61から送出された風の送風経路90として形成されている。
図5は、図3に示す乾燥装置から加熱体カバーを取り外した状態を示す斜視図である。第1加熱体21内と第2加熱体22内には、共にカバー部25よりも加熱体カバー30が位置する側の部分に、断熱材38が配設されている。この断熱材38は、熱伝導率が低くなるように形成されており、第1加熱体21内や第2加熱体22内において、カバー部25全体を覆って配設されている。
また、第1加熱体21に設けられる送風装置40は、複数が主走査方向に並んで設けられており、各送風装置40は、送風ファン45と拡幅ダクト50とを有している。拡幅ダクト50は、送風ファン45から送風された予備空気Apを、メディア100の移動方向に直交する方向、即ち、主走査方向に拡幅する扇状に形成されている。詳しくは、送風ファン45は拡幅ダクト50に取り付けられており、拡幅ダクト50は、送風ファン45が配設されている位置から第1加熱体21における上端側に向かうに従って、主走査方向における幅が広がる方向に拡幅する扇状に形成されている。各拡幅ダクト50は、このように扇状に形成されているため、複数の拡幅ダクト50は、第1加熱体21の内部において主走査方向に連なって配設されている。
図6は、図5に示す拡幅ダクトの斜視図である。拡幅ダクト50は、第1加熱体カバー31側に位置するファン側部材51と、第1カバー部26側に位置する送風口側部材52とが組み合わされることにより形成されている。ファン側部材51と送風口側部材52とは、共に扇状、或いは台形の形状で形成されており、略副走査方向に見た場合における形状が、互いに近似する形状で形成されている。拡幅ダクト50は、このファン側部材51と送風口側部材52とが組み合わされることにより、内部に空間を有して形成されている。また、拡幅ダクト50は、主走査方向に拡幅している部分における主走査方向の両端に、第1加熱体21の厚さ方向に立設される傾斜面53が設けられており、これにより、拡幅ダクト50の内部の空間は、主走査方向に対して閉塞されている。
一方、ファン側部材51と送風口側部材52とは、双方の形状である台形の高さが、ファン側部材51の高さよりも送風口側部材52の高さの方が低くなっている。また、ファン側部材51には、拡幅ダクト50における拡幅側の端部において、第1加熱体21の厚さ方向に立設される壁面が形成されている。この送風口側部材52における拡幅側の端部と、ファン側部材51における拡幅側の端部において第1加熱体21の厚さ方向に立設される壁面とにより画成される部分は、拡幅ダクト50の開口部である拡幅ダクト開口部54になっている。拡幅ダクト50の内部の空間は、この拡幅ダクト開口部54で、拡幅ダクト50の外に連通している。第1加熱体21に取り付けられる拡幅ダクト50は、拡幅ダクト開口部54が送風口61の近傍に位置し、拡幅ダクト開口部54と送風口61とが連通するように取り付けられる。送風ファン45は、ファン側部材51に取り付けられており、拡幅ダクト50の内部の空間に送風をすることが可能になっている。
なお、ファン側部材51において、拡幅ダクト50の拡幅側の端部に位置して第1加熱体21の厚さ方向に立設される壁面は、第1加熱体カバー31における上端部分と共に、送風経路変更壁部60を構成している。このため、拡幅ダクト開口部54は、送風経路変更壁部60に隣接して形成されている。
このように形成される拡幅ダクト50の内部には、拡幅した端部付近、即ち、拡幅ダクト開口部54の付近に、送風ファン45から送風された予備空気Apの流れ方向に延びる複数の整流板55が、拡幅方向に並んで設けられている。この整流板55は、厚さ方向が拡幅ダクト50の拡幅方向になり、幅方向がファン側部材51や送風口側部材52の形状である台形の高さ方向になる向きで、ファン側部材51と送風口側部材52との間に亘って設けられている。
図7は、図4に示すカバー部の平面図である。カバー部25に貼設されるコード状ヒーター28は、メディア100の移動方向に直交する方向におけるメディア100の幅方向の全体に亘って設けられている。詳しくは、コード状ヒーター28は、カバー部25に対して主走査方向に沿って配設され、且つ、主走査方向におけるカバー部25の端部付近で折り返されることにより、主走査方向に沿って配設される部分が上下方向に並んで配設されている。これにより、コード状ヒーター28は、カバー部25の全領域に亘って配設されており、即ち、コード状ヒーター28は、第1カバー部26と第2カバー部27との双方の全領域に亘って配設されている。このため、コード状ヒーター28は、第1加熱体21と第2加熱体22との収納されている。また、第1加熱体21に収納される送風装置40は、コード状ヒーター28に対して、プラテン7と反対側に配設されており、コード状ヒーター28に重ねて配設されている。
これらのように構成される乾燥装置20と印刷装置本体2とは、共に印刷装置本体2に設けられる制御部(図示省略)によって制御される。制御部は、印刷装置1の各部を制御する装置になっており、各種処理を実行するコントローラとして機能するCPU(Central Processing Unit)や、各種情報を記憶するメモリとして機能するRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等を有している。制御部は、メディア100に対する印刷装置本体2での印刷や、印刷されたメディア100を乾燥装置20で乾燥させるための動作の制御を行う。
本実施形態に係る印刷装置1は、以上のような構成からなり、以下、その作用について説明する。印刷装置1でメディア100に印刷をする際には、メディア供給ローラ13にロール状に巻かれているメディア100をメディア供給ローラ13から引き出してヘッド4とプラテン7との間を通し、メディア100がメディア供給ローラ13から巻き取りローラ12にかけて配設されている状態で印刷を行う。
図8は、印刷装置での印刷時における乾燥装置の状態を示す乾燥装置の斜視図である。また、印刷装置1を用いて印刷を行う際には、第1加熱体21と第2加熱体22とが相対的に回動する乾燥装置20は、第1加熱体21と第2加熱体22とを開き、双方のカバー部25がメディア100に対向する状態にする。具体的には、第1加熱体21に設けられる係合部材73を、側板70に形成される開閉ガイド71において、第1加熱体21と第2加熱体22とを開く状態にする際に係合部材73を入り込ませる位置である係合部72に位置させる。これにより、乾燥装置20は、第1加熱体21と第2加熱体22とが開いて、第1カバー部26と第2カバー部27とが、共にメディア100に対向する状態になる。
印刷装置1によるメディア100に対する印刷は、メディア100に対してヘッド4からインクを吐出することにより行う。その際に、制御部は、ヘッド4をYバー5に沿って移動させることにより、ヘッド4を主走査方向に往復移動させる。これによりヘッド4は、主走査方向に往復移動しながら、プラテン7上のメディア100に対してインクを吐出し、インクをメディア100に着弾させ、メディア100に印刷を行う。
ヘッド4によって主走査方向における所定の範囲の印刷を行ったら、制御部は駆動部10を制御することによって駆動ローラ11と巻き取りローラ12とを作動させ、メディア100をメディア供給ローラ13側から巻き取りローラ12側に所定の移動量で移動させる。即ち、メディア100をヘッド4に対して副走査方向に所定の移動量で移動させる。メディア100を移動させたら、再びヘッド4を主走査方向に移動させながらヘッド4からインクを吐出することにより、主走査方向における所定の範囲の印刷を行う。印刷装置1は、これらを繰り返すことにより、メディア100に対して印刷を行う。
印刷装置1では、これらのようにメディア100を副走査方向に搬送しながら印刷を行うため、インクの着弾後のメディア100は、乾燥装置20に対向する位置に送られる。この乾燥装置20は、印刷装置1での印刷時には、コード状ヒーター28が発熱すると共に、送風ファン45が予備空気Apによって風を発生させる。コード状ヒーター28が発熱した場合、コード状ヒーター28で発した熱はカバー部25に伝達され、この熱は、金属材料からなるカバー部25全体に伝達される。これにより、カバー部25は、全体的に温度が上昇する。
また、送風ファン45で発生して送風ファン45から送風された予備空気Apは、送風経路変更壁部60によって送風方向が変更された後、メディア100とカバー部25との間に向けて送風される。詳しくは、送風ファン45から送風された予備空気Apは、まず、拡幅ダクト50の中に送り込まれる。拡幅ダクト50は、拡幅されている端部側に拡幅ダクト開口部54が形成されているため、拡幅ダクト50の中に送り込まれた予備空気Apは、拡幅ダクト開口部54が位置する方向、即ち、拡幅されている側の端部側に流れる。
この拡幅ダクト50の内部には、整流板55が複数配設されているため、拡幅ダクト50内における拡幅されている開口部54側に流れる予備空気Apは、整流板55同士の間を通過することにより、整流される。即ち、拡幅ダクト50内を流れる予備空気Apは、整流板55によって整流されることにより、流れの乱れが低減した状態で、拡幅ダクト50内の端部に向けてスムーズに流れる。
このように拡幅ダクト50内を流れることにより、拡幅ダクト50内における拡幅されている拡幅ダクト開口部54側に到達した予備空気Apは、送風経路変更壁部60の近傍に位置する拡幅ダクト開口部54を通って、拡幅ダクト50の外に送出される。
拡幅ダクト50内から拡幅ダクト開口部54を通って拡幅ダクト50の外に出た予備空気Apは、第1加熱体カバー31における送風経路変更壁部60にガイドされながら、送風口61の方向に向かう。送風口61の方向に向かった空気は、送風口61を通ることにより、第1加熱体21内から第1加熱体21の外に送出される。この送風口61は、略下方に向けて開口しているため、送風口61から送出される空気は、下方に向かって送出される。これにより、送風口61から送出される予備空気Apは、メディア100に吐出されたインクを乾燥させるための乾燥空流Fdとして、メディア100とカバー部25との間に向けて送風される。
送風ファン45は、拡幅ダクト50内のみに送風し、拡幅ダクト50内の予備空気Apは、拡幅ダクト開口部54のみから送出するため、送風ファン45から、メディア100とカバー部25との間に向けて送風される空気は、全て送風経路変更壁部60によって送風方向が変更された後の空気になっている。即ち、送風ファン45からの送風は、予備空気Apの段階において、送風経路変更壁部60によって送風方向が変更されて、乾燥空流Fdとしてメディア100とカバー部25との間の送風経路90に送風される。
このように、メディア100と共に送風経路90を構成するカバー部25は、コード状ヒーター28の発熱により温度が高くなっているため、送風経路90を流れる乾燥空流Fdも、カバー部25からの放射熱によって温度が上昇する。送風経路90には、送風ファン45から送風された空気が送風口61から下方に向けて次々に送り出される一方、カバー部25からの放射熱によって温度が上昇した空気が上方に移動しようとする。このため、送風経路90の乾燥空流Fdは、温度が上昇しながら撹拌される。
印刷装置1での印刷時に、ヘッド4から吐出されたインクが着弾したメディア100は、駆動部10によって、プラテン7上から巻き取りローラ12側に搬送されることにより、送風経路90に移動する。ヘッド4から吐出されたインクの着弾後に、送風経路90に移動したメディア100上のインクは、送風経路90の位置では乾いていないことがあるが、送風経路90の乾燥空流Fdは、温度が高くなった状態で撹拌されている。このため、送風経路90に位置するメディア100は、全体の温度が高くなった状態で撹拌されている乾燥空流Fdにより、インクが蒸発した際の蒸気が除去されながら全体的に加熱される。これにより、送風経路90に位置するメディア100は、ヘッド4から吐出されてメディア100に着弾したメディア100上のインクが適切に乾燥する。
なお、乾燥装置20の送風口61から送風経路90に送風される空気は、大部分は下方に向かうが、風量が多い場合等には、空気の流れが乱れたりすることにより、上方に向かうこともある。この場合、この空気の一部は、印刷装置本体2のヘッド4の方向に向かうことが考えられるが、印刷装置本体2には、送風口61とヘッド4とを隔てる仕切り板18が設けられているため、ヘッド4の方向に向かう空気は、仕切り板18によって遮られる。
乾燥装置20から送風経路90に送風された空気である乾燥空流Fdによってインクが乾燥したメディア100は、駆動部10によって搬送されることにより、順次巻き取りローラ12の方向へ移動し、巻き取りローラ12に巻き取られる。印刷装置1でメディア100に印刷を行う際には、このように印刷装置本体2によって印刷を行うと共にメディア100を搬送し、乾燥装置20でメディア100上のインクを乾燥させることにより、ロール状のメディア100に対して連続的に印刷を行う。
なお、上記実施形態でおいては、送風経路90に送風される空気はカバー部25に設けられたヒーターにより加熱されているが、加熱手段としては、カバー部25に設けられたヒーターに限定されるものではなく、送風経路変更壁部60によって方向が変えられる前、若しくは方向が変えられた後の空流をヒーターで加熱する等、空流を直接加熱する方法を適用しても良い。
印刷装置1での印刷が完了した場合には、必要に応じて乾燥装置20を閉じる。図9は、図8に示す乾燥装置を折り畳む場合における乾燥装置の斜視図である。乾燥装置20を折り畳む際には、第1加熱体21に設けられる取っ手35を掴んで引き上げることにより、側板70の開閉ガイド71に形成される係合部72に係合している第1加熱体21の係合部材73を、開閉ガイド71に沿って移動するように、第2加熱体22に対して第1加熱体21を相対的に回動させる。
具体的には、係合部材73が下方に移動する方向に開閉ガイド71に沿って移動させることにより、第1カバー部26及び第2カバー部27は水平に近付く方向に回動する。この場合、第2カバー部27は、回動連結部24を中心として取付け部材75に対して相対的に回動し、第1カバー部26は、蝶番23によって第2カバー部27に対して相対的に回動する。これにより、第1カバー部26と第2カバー部27とは対向して互いに近付く方向に回動する。
図10は、図9に示す乾燥装置を折り畳んだ状態を示す乾燥装置の斜視図である。第1加熱体21と第2加熱体22とを相対的に回動させることにより、第1加熱体21に設けられる係合部材73が、側板70に形成される開閉ガイド71の下端に到達したら、係合部材73はそれ以上、下方には移動させることができなくなる。乾燥装置20は、この状態が、第1加熱体21と第2加熱体22とを折り畳んだ状態になっている。このように折り畳むことができる第1加熱体21と第2加熱体22とは、カバー部25の拡縮時にカバー部25が搬送経路8側に突出しないように蝶番23で連結されて構成されている。このため、第1加熱体21と第2加熱体22とを折り畳むことによってメディア100の搬送方向において縮めた状態では、それぞれ蝶番23に連結されている側の端部側が、プラテン7から離れる方向になる向きに、第1加熱体21と第2加熱体22とは相対的に回動する。従って、第1加熱体21と第2加熱体22とを折り畳んだ状態では、第1カバー部26は略下方を向き、第2カバー部27は略上方を向くため、第1カバー部26と第2カバー部27とは、略対向する状態になる。換言すると、乾燥装置20は、第1加熱体21と第2加熱体22とを折り畳む際には、第1カバー部26と第2カバー部27とを内側に位置させて折り畳む。
図11は、乾燥装置を折り畳んだ状態の印刷装置の斜視図である。乾燥装置20を折り畳んだ場合には、印刷装置1は、印刷装置本体2のプラテン7における乾燥装置20側の部分が露出する。このため、乾燥装置20を折り畳んだ場合には、メディア100を印刷装置本体2にセットする等のメンテナンスが行い易くなる。
以上の実施形態に係る印刷装置1では、送風ファン45から送風された予備空気Apは、乾燥装置20に設けられる送風経路変更壁部60によって送風方向が変更された後、乾燥空流Fdとしてメディア100とカバー部25との間に向けて送風されるため、送風ファン45からの送風が、直線的なものとなることを抑制することができる。これにより、メディア100上における空流ムラの発生を抑制することができ、コックリングの発生を抑制することができる。この結果、コックリングの発生を抑えつつ、メディア100上のインクを乾燥させることができる。また、乾燥空流Fd及び予備空気Apの少なくともいずれか一方をコード状ヒーター28によって加熱することと、ムラの少ない空流とを用いて送風経路90の温度を上昇させるので、インクを乾燥させる際における温度管理を、容易に行うことができる。
また、送風ファン45によって予備空気Apを送風し、この予備空気Apを、送風経路変更壁部60に衝突させて流動方向を変更することによって乾燥空流Fdとして用いているので、メディア100とカバー部25との間に向けて送風する乾燥空流Fdを、容易に発生させることができる。この結果、メディア100上のインクを容易に乾燥させることができる。
また、拡幅ダクト50内には複数の整流板55が設けられているため、拡幅ダクト開口部54から均一に風が出るようにすることができ、送風経路90に対して均一に送風を行うことができる。この結果、空流の量が均一化され、コード状ヒーター28による加熱ムラの発生を抑制でき、インクの乾燥ムラを軽減することができる。
また、送風経路変更壁部60は、送風ファン45から送風された予備空気Apを下方に向かわせることにより、乾燥空流Fdとしてメディア100とカバー部25との間に向けて送風するため、コード状ヒーター28により加熱されて上方に向かう空流を、下方に向かわせることができる。この結果、カバー部25とメディア100との間に温風を滞留させることができ、乾燥効率を高めることが出来る。また、送風ファン45から送風された空気を下方に向かわせるため、コード状ヒーター28によって発生した熱が、ヘッド4に伝わり難いようにすることができる。これにより、ノズルの乾燥に起因して発生するインクの吐出不良などの悪影響を軽減することができる。
また、コード状ヒーター28は、カバー部25を加熱することを介して送風経路90の乾燥空流Fdを加熱するため、カバー部25の温度を検出することによって、温度管理を行うことが可能になる。これにより、温度管理の信頼性を高めることができる。また、送風経路90の乾燥空流Fdを加熱する際には、カバー部25も加熱されるため、乾燥空流Fdの加熱時における加熱効率を向上させることができる。また、加熱手段に、安価なコード状ヒーター28を用いるため、製造コストを抑えることができる。さらに、コード状ヒーター28は、カバー部25に貼り付けることによって配設するため、コード状ヒーター28を覆う加熱体カバー30を薄くすることができ、乾燥装置20全体をコンパクトにすることができる。
また、コード状ヒーター28は、主走査方向におけるメディア100の幅方向の全体に亘って設けられているため、ヒーターの繋ぎ目での温度低下が発生することを抑制することができる。つまり、例えば加熱手段として、ガラス管ヒーターやシーズヒーターを使用した場合のような、繋ぎ部分での温度低下の発生を防止できる。この結果、より確実に、ムラなく送風経路90の空気を加熱することができる。
また、送風ファン45から、メディア100とカバー部25との間に向けて送風される乾燥空流Fdは、全て送風経路変更壁部60によって送風方向が変更された後の空流ムラが軽減された空気であるため、加熱ムラのある乾燥空流Fdがメディア100に接触することを抑制することができる。この結果、乾燥ムラの発生や、温度のバラツキに起因するコックリングを、より確実に抑止することができる。
また、送風口61とヘッド4との間には仕切り板18が設けられているため、加熱された空流がヘッド4に到達し、ヘッド4の吐出口のインクを乾燥させることを抑制することができる。この結果、ヘッド4の吐出口のインクが乾燥することに起因する印刷不良を発生させることなく、メディア100上のインクを乾燥させることができる。
また、乾燥装置20の第1加熱体21と第2加熱体22とは、相対的に回動自在に連結されているため、メディア100をセットする時は第1加熱体21と第2加熱体22とを折り畳んだ状態にし、印刷を開始する際には第1加熱体21と第2加熱体22とを展張した状態にすることができる。この結果、メディア100のセットのし易さを損なうことを少なくして、メディア100に対向した位置にカバー部25を設けることができる。また、メディア100のジャムや乾燥装置20のトラブル発生時にも、必要に応じて第1加熱体21と第2加熱体22とを開閉することにより、これらのトラブルに対して容易に対応することができる。この結果、メンテナンス性の向上を図ることができる。
また、第1カバー部26を用いて構成する第1加熱体21の内部にコード状ヒーター28と送風ファン45とを収納するため、断熱効果による加熱効率向上と省スペース化とを両立することができる。これにより、カバー部25とメディア100との間の空間を一様に加熱することができ、温度ムラを抑制できる。この結果、コックリングの発生を抑えつつ、メディア100上のインクを乾燥させることができる。
また、送風ファン45は、コード状ヒーター28におけるプラテン7と反対側の位置に、コード状ヒーター28に重ねて配置するので、送風ファン45が、コード状ヒーター28が配設された領域よりも外側に突出して大きなスペースを専有すること抑制できる。この結果、省スペース化を図ることができる。
また、第1加熱体21の頂部に形成される送風口61から、乾燥空流Fdまたは予備空気Apを送風するため、プラテン7とカバー部25との間に位置する、加熱された乾燥空流Fdが重力方向の上側から抜けるのを抑制できる。つまり、加熱された乾燥空流Fdは、上方に移動しようとするが、第1加熱体21の頂部に形成される送風口61から、下方に向けて送風を行うため、この乾燥空流Fdが、プラテン7とカバー部25との間から上方に抜けるのを抑制することができる。この結果、加熱された乾燥空流Fdをプラテン7とカバー部25との間に保持し易くなり、加熱効率をさらに向上させることができる。
〔変形例〕
なお、上述した実施形態に係る印刷装置1では、送風ファン45からカバー部25とメディア100との間に送風される空気は、これらの間に送風された後に、カバー部25を介してコード状ヒーター28によって加熱されるが、加熱された後の空気をカバー部25とメディア100との間に送風するようにしてもよい。例えば、拡幅ダクト50内にコード状ヒーター28を配設し、拡幅ダクト50内で加熱された空気を、送風口61から送り出すことにより、カバー部25とメディア100との間に送風してもよい。カバー部25とメディア100との間に送風する空気は、送風経路変更壁部60によって送風方向が変更されることにより、送風方向が略下方になっている空気であれば、加熱するタイミングは、これらの間に送風する前後のどちらでもよい。
また、上述した実施形態に係る印刷装置1では、予備空気Apの流動方向を変更する流路変更手段として送風経路変更壁部60を用いているが、流路変更手段としては、送風経路変更壁部60以外を用いてもよい。図12は、実施形態に係る印刷装置の変形例であり、流路変更手段として送風ファンを用いる場合の説明図である。流路変更手段としては、例えば、図12に示すように、第1カバー部26の上方に送風手段である送風ファン110を配設し、この送風ファン110を流路変更手段として用いてもよい。この場合における送風ファン110は、乾燥空流Fdをメディア100とカバー部25との間に流動させる乾燥空流供給手段と、流路変更手段とを兼ねて設けられる。具体的には、送風ファン110は、メディア100とカバー部25との間の送風経路90の上方から、この送風経路90に対して送風を行うことができるように配設する。その際に、送風ファン110は、カバー部25の、メディア100側の反対側にある予備空気Apが加熱された際に、その上昇気流が当該送風ファン110における送風面側に向かうように配設する。
これにより、カバー部25の、メディア100側の反対側にある予備空気Apが、カバー部25に配設されるコード状ヒーター28により加熱された際には、温度が高くなった予備空気Apは、送風ファン110により、メディア100とカバー部25との間に送風される。つまり、送風ファン110は、加熱された予備空気Apの流動方向を変更することにより、この予備空気Apを、乾燥空流Fdとしてメディア100とカバー部25との間に送り込む。メディア100とカバー部25との間に送り込まれた乾燥空流Fdは、この部分でもコード状ヒーター28により加熱されて温度が高くなる。これらにより、メディア100とカバー部25との間に向けて容易に乾燥空流Fdを送風することができ、メディア100上のインクを、この乾燥空流Fdによって容易に乾燥させることができる。
また、流路変更手段は、空気を吸引することにより、予備空気Apの流動方向を変更するようにしてもよい。図13は、実施形態に係る印刷装置の変形例であり、流路変更手段として吸気ファンを用いる場合の説明図である。流路変更手段としては、例えば、図13に示すように、第2カバー部27の下方に吸気手段である吸気ファン120を配設し、この吸気ファン120を流路変更手段として用いてもよい。この場合における吸気ファン120は、乾燥空流Fdをメディア100とカバー部25との間に流動させる乾燥空流供給手段と、流路変更手段とを兼ねて設けられる。具体的には、吸気ファン120は、メディア100とカバー部25との間の送風経路90の下方から、送風経路90内の乾燥空流Fdを吸引することができるように配設する。この場合、第1加熱体カバー31の上端部分は、第1カバー部26の上方まで覆い、第1カバー部26の、メディア100側の反対側にある予備空気Apが上方に流れずに、メディア100とカバー部25との間の部分に流れるように形成するのが好ましい。
このように吸気ファン120を設けることにより、吸気ファン120は、メディア100とカバー部25との間の送風経路90内の乾燥空流Fdを、送風経路90の下方から吸引して下方に流すことができる。送風経路90内の乾燥空流Fdを下方に流した場合、送風経路90内には負圧が発生するため、第1カバー部26の、メディア100側の反対側にある予備空気Apが、第1カバー部26の上端側から、メディア100とカバー部25との間の送風経路90内に流入する。即ち、吸気ファン120は、メディア100とカバー部25との間の乾燥空流Fdを吸引することにより、カバー部25の、メディア100側の反対側にある予備空気Apの流動方向を変更して乾燥空流Fdとしてメディア100とカバー部25との間に送り込む。この予備空気Apは、カバー部25に配設されるコード状ヒーター28により加熱されて温度が高くなっているため、メディア100とカバー部25との間に流れ込む乾燥空流Fdも温度が高くなっている。また、この乾燥空流Fdは、メディア100とカバー部25との間の部分でもコード状ヒーター28により加熱されて温度が高くなる。これらにより、メディア100とカバー部25との間に向けて容易に乾燥空流Fdを送風することができ、メディア100上のインクを、この乾燥空流Fdによって容易に乾燥させることができる。また乾燥装置20の外部から流入する予備空気Apも、吸気ファン120により下方に吸引されるので、高い割合で流動方向が変更されてメディア100とカバー部25との間に導入されるように出来る。
また、プラテン7に加熱手段を設け、この加熱手段の設定温度を、搬送経路8の位置によって異ならせてもよい。図14は、実施形態に係る印刷装置の変形例であり、アフタープラテンに設けるコード状ヒーターの説明図である。図15は、図14に示すアフタープラテン付近の詳細図である。図16は、図15のC−C矢視図である。プラテン7に加熱手段を設ける際には、例えば、図14〜図16に示すように、プラテン7のうち、メディア100の移動方向におけるヘッド7の走査領域の下流側に位置するアフタープラテン130に、加熱手段としてコード状ヒーター135を埋設させる。即ち、アフタープラテン130は、メディア100のうち、ヘッド4に対するメディア100の移動方向におけるヘッド4の下流側に位置するメディア100を支持する部材になっており、このアフタープラテン130に、メディア100を加熱する被記録媒体加熱手段としてコード状ヒーター135を設ける。このコード状ヒーター135は、カバー部25に貼設されるコード状ヒーター28(図7参照)と同様に、アフタープラテン130に対して主走査方向に沿って配設され、且つ、主走査方向におけるアフタープラテン130の端部付近で折り返されている。これにより、コード状ヒーター135は、主走査方向に沿って配設される部分が、メディア100の移動方向に並んで配設されている。
このように、アフタープラテン130に設けられるコード状ヒーター135は、メディア100の移動方向における上流側の領域よりも下流側の領域の方が、高温でメディア100を加熱するように構成されている。詳しくは、アフタープラテン130には、コード状ヒーター135として、相対的に上流側に配設される上流側コード状ヒーター136と、上流側コード状ヒーター136の下流側に配設される下流側コード状ヒーター137と、が設けられている。アフタープラテン130には、これらのコード状ヒーター135によってメディア100を加熱する領域である加熱領域156が設定されている。即ち、コード状ヒーター135として、上流側コード状ヒーター136と下流側コード状ヒーター137とが設けられているため、加熱領域156としては、上流側コード状ヒーター136によって加熱を行う領域である上流領域A1と、下流側コード状ヒーター137によって加熱を行う領域である下流領域A2とが設定されている。
具体的には、加熱領域156が設定されるアフタープラテン130は、メディア100の移動方向における上流端寄りの部分が、メディア100の移動方向における下流側に向かうに従って、水平方向に延在する状態から、上下方向に延存在する状態になる方向に向きが徐々に変位するように、曲面になって形成されている。加熱領域156は、アフタープラテン130におけるコード状ヒーター135が配設される領域になっており、メディア100の移動方向において、アフタープラテン130の曲面が形成される付近から、メディア100の移動方向の下流側にかけて設けられている。この加熱領域156を構成する上流領域A1と下流領域A2とのうち、上流領域A1は、メディア100の移動方向における長さが1/3程度の長さになる領域になっており、下流領域A2は、メディア100の移動方向における長さが2/3程度の長さになる領域になっている。つまり、上流側コード状ヒーター136は、加熱領域156において、メディア100の移動方向における上流側の1/3の範囲に配設されており、下流側コード状ヒーター137は、メディア100の移動方向における下流側の2/3の範囲に配設されている。
また、コード状ヒーター135は、加熱をする際の設定温度が、上流側コード状ヒーター136と下流側コード状ヒーター137とで異なっており、上流側コード状ヒーター136の設定温度T1よりも、下流側コード状ヒーター137の設定温度T2の方が高くなっている。換言すると、メディア100の加熱を行う加熱領域156の設定温度は、上流領域A1の設定温度T1よりも、下流領域A2の設定温度T2の方が高くなっている。例えば、下流領域A2の設定温度T2は、上流領域A1の設定温度T1よりも10℃程度高く設定され、上流領域A1の設定温度T1と下流領域A2の設定温度T2とは、この程度の温度差で適宜設定される。
これらのように、アフタープラテン130にコード状ヒーター135を設けることにより、印刷装置1での印刷時には、メディア100においてヘッド4から吐出されたインクが着弾した部分が加熱領域156の位置まで移動した際には、メディア100をコード状ヒーター135で加熱することができる。これにより、コード状ヒーター135は、メディア100上のインクを乾燥させることができる。その際に、加熱領域156は、下流領域A2の設定温度T2よりも上流領域A1の設定温度T1の方が高く設定されており、上流領域A1は低温乾燥を行う領域として設けられ、下流領域A2は高温乾燥を行う領域として設けられている。
このため、加熱領域156を通過する際にインクが乾燥するメディア100は、上流領域A1で上流側コード状ヒーター136によって比較的低い温度で緩やかに乾燥した後、下流領域A2で下流側コード状ヒーター137によって比較的高い温度で適切に乾燥する。これにより、加熱領域156を通過するメディア100は、上流領域A1が緩衝帯となることにより、急激な乾燥が抑制されるため、コックリングの発生を抑制することができる。
また、プラテン7には、印刷時に移動するメディア100を支持する部材を設けてもよい。図17は、図14のA−A矢視図である。図18は、図17のB−B断面図である。メディア100を支持する部材としては、例えば、図14〜図18に示すように、メディア100の幅方向とメディア100の厚さ方向への移動を規制する被記録媒体部材であるメディア押さえ材140を、プラテン7に取り付けることにより配設してもよい。このメディア押さえ材140は、ヘッド4に対するメディア100の移動方向において、ヘッド4によってメディア100にインクを吐出する領域であるヘッド走査領域155に配設されており、主走査方向におけるメディア100の両端の位置に対応する2箇所に設けられている。なお、ヘッド走査領域155は、印刷装置1での印刷時に主走査方向に往復移動をするヘッド4の移動領域になっており、換言すると、ヘッド4からインクを吐出する際における吐出可能領域になっている。
このように、主走査方向におけるメディア100の両端の位置に対応する2箇所に設けられるメディア押さえ材140は、共にヘッド4に対するメディア100の移動方向において、ヘッド走査領域155と、加熱領域156における上流端の位置に亘って配設されている。即ち、メディア押さえ材140は、メディア100の移動方向におけるヘッド走査領域155の上流端付近の位置から、加熱領域156の上流領域A1における上流端の位置に亘って配設されている。このため、副走査方向におけるメディア押さえ材140の長さLhは、同方向におけるヘッド走査領域155の長さLsよりも長くなっている。
これらのように設けられるメディア押さえ材140は、メディア100の上方への移動を規制する上下方向規制部141と、左右方向への移動を規制する左右方向規制部142と、メディア押さえ材140をプラテン7に取り付ける部分であるベース部145と、を有している。このうち、左右方向規制部142は、副走査方向におけるベース部145の端部に連結されており、ベース部145の端部から上方に向かって突出する壁部として設けられている。また、上下方向規制部141は、左右方向規制部142の上端部分から、左右方向規制部142から見てベース部145が位置する側の反対側に向かって主走査方向に突出する壁部として設けられている。即ち、上下方向規制部141と左右方向規制部142とは、メディア押さえ材140を副走査方向に見た場合に、上下方向が反対になった略L字状の形状で形成されている。
これらの上下方向規制部141と左右方向規制部142とは、1つのメディア押さえ材140の2箇所に設けられており、上下方向規制部141と左右方向規制部142とは、主走査方向におけるメディア押さえ材140の両側に設けられている。つまり、メディア押さえ材140は、当該メディア押さえ材140を副走査方向に見た場合に、主走査方向における中央付近を中心として、線対称になるように形成されている。
これらのように形成されるメディア押さえ材140は、ベース部145に設けられる係合部146が、プラテン7に形成される溝部150に係合することにより、プラテン7に取り付けられる。プラテン7に形成される溝部150は、プラテン7におけるメディア100を載置する面に、主走査方向に延びて複数形成されている。メディア押さえ材140の係合部146は、ベース部145の下面側における、プラテン7の溝部150に対応する複数の位置に、下方に突出して形成されている。メディア押さえ材140は、この係合部146をプラテン7の溝部150に差し込んで係合させることにより、プラテン7に取り付けられる。
その際に、メディア押さえ材140は、2つがプラテン7に取り付けられるが、2つのメディア押さえ材140において、それぞれ他方と対向する側の左右方向規制部142同士の間隔が、主走査方向におけるメディア100の幅よりも若干大きい程度の幅で取り付けられる。これにより、メディア押さえ材140は、メディア100の移動方向において少なくともヘッド走査領域155全体に亘って配設され、且つ、2つのメディア押さえ材140の左右方向規制部142同士の間隔が、主走査方向におけるメディア100の幅よりも若干大きい程度の幅で、プラテン7に取り付けられる。
メディア押さえ材140をプラテン7に取り付けた状態では、メディア押さえ材140の上下方向規制部141とプラテン7との間には空隙が形成される。印刷装置1での印刷時にプラテン7上を移動するメディア100は、この上下方向規制部141とプラテン7との間の空隙を通って移動する。このため、メディア100は、上方への移動が上下方向規制部141によって規制される。また、プラテン7上を移動するメディア100は、主走査方向におけるメディア100の両端付近に配設されるメディア押さえ材140の左右方向規制部142同士の間を通って移動するため、メディア100は、主走査方向への移動が左右方向規制部142によって規制される。これらにより、印刷装置1での印刷時における、上下方向と主走査方向へのメディア100の移動、つまり、メディア100の厚さ方向と幅方向へのメディア100の移動を規制することができるため、コックリングの発生を抑制することができる。
また、メディア押さえ材140は、ヘッド4に対するメディア100の移動方向において、ヘッド走査領域155と、加熱領域156が有する上流領域A1における上流端の位置に亘って配設されるため、メディア100に吐出されたインクが未乾燥の状態では、メディア100をメディア押さえ材140によって抑え込むことができる。移動するメディア100は、メディア押さえ材140に抑え込まれながら加熱領域156まで移動することにより、インクが吐出されてから所定時間が経過した後、加熱領域156によって乾燥が図られる。これにより、メディア100の急激な変形が生じ難くなり、コックリング発生を効果的に抑制することができる。
また、メディア押さえ材140は、主走査方向における形状が、主走査方向における中央付近を中心として対称となる形状になっているため、メディア押さえ材140は、主走査方向におけるメディア100の両端部の、いずれの端部側にも用いることができる。なお、メディア押さえ材140は、必ずしも主走査方向における形状が対称となる形状である必要はなく、上下方向規制部141と左右方向規制部142とを有していれば、上下方向と主走査方向へのメディア100の移動を規制することができる。
また、上述した実施形態に係る印刷装置1では、印刷装置本体2は、ヘッド4はYバー5に沿って移動するように設けられ、印刷時にはヘッド4が主走査方向に往復移動しながら印刷を行うが、ヘッド4は、主走査方向に延在して設けられていてもよい。つまり、ヘッド4は、主走査方向における印刷範囲全体に対してインクを吐出することが可能に設けられ、印刷時には、ヘッド4が主走査方向に移動することなく、主走査方向における印刷範囲全体に対して、一度に印刷することができるように構成されていてもよい。印刷装置本体2は、メディア100に対してインクを吐出することができ、インクが着弾した後のメディア100を乾燥装置20の位置に搬送することができるように構成されていれば、ヘッド4の構成は問わない。
また、上述した本発明の実施形態、変形例に係る印刷装置1は、上述した実施形態や変形例に限定されず、これらの実施形態や変形例の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
1 印刷装置
2 印刷装置本体
4 ヘッド
7 プラテン
8 搬送経路
10 駆動部
11 駆動ローラ
12 巻き取りローラ
13 メディア供給ローラ
14 従動ローラ
15 位置決めローラ
18 仕切り板
20 乾燥装置
21 第1加熱体
22 第2加熱体
23 蝶番(回動手段)
25 カバー部
26 第1カバー部
27 第2カバー部
28 コード状ヒーター(加熱手段)
30 加熱体カバー
31 第1加熱体カバー
32 第2加熱体カバー
40 送風装置
45、110 送風ファン(送風手段、乾燥空流供給手段、流路変更手段)
50 拡幅ダクト
54 拡幅ダクト開口部
55 整流板
60 送風経路変更壁部(流路変更手段)
61 送風口
70 側板
75 取付け部材
90 送風経路
100 メディア(被記録媒体)
120 吸気ファン(吸気手段、乾燥空流供給手段、流路変更手段)
130 アフタープラテン
135 コード状ヒーター(被記録媒体加熱手段)
136 上流側コード状ヒーター
137 下流側コード状ヒーター
140 メディア押さえ材(被記録媒体部材)
155 ヘッド走査領域
156 加熱領域

Claims (17)

  1. インクを被記録媒体に吐出するヘッドと、
    前記ヘッドと前記被記録媒体との位置を相対的に移動させる駆動部と、
    前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向における前記ヘッドの下流側の位置で、少なくとも前記被記録媒体の一部を覆うカバー部と、
    前記被記録媒体に吐出された前記インクを乾燥させるための乾燥空流を前記被記録媒体と前記カバー部との間の送風経路に流動させる乾燥空流供給手段と、
    前記乾燥空流及び前記乾燥空流となる前の予備空気の少なくともいずれか一方を加熱する加熱手段と、
    を備え、
    前記乾燥空流が、前記予備空気の段階において、流動方向が少なくとも1回変更される流路変更手段が設けられ
    前記送風経路は、前記被記録媒体の移動方向の下流に向かって下向きに形成されており、
    前記乾燥空流は、前記ヘッドの下流側の位置で、前記移動方向の下流側に向けて前記送風経路に送り込まれていることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記乾燥空流供給手段は、前記予備空気の送風を行う送風手段であり、
    前記流路変更手段は、前記送風手段から送風された前記予備空気を衝突させて流動方向を変更する送風経路変更壁部である、請求項1に記載の印刷装置。
  3. インクを被記録媒体に吐出するヘッドと、
    前記ヘッドと前記被記録媒体との位置を相対的に移動させる駆動部と、
    前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向における前記ヘッドの下流側の位置で、少なくとも前記被記録媒体の一部を覆うカバー部と、
    前記被記録媒体に吐出された前記インクを乾燥させるための乾燥空流を前記被記録媒体と前記カバー部との間に流動させる乾燥空流供給手段と、
    前記乾燥空流及び前記乾燥空流となる前の予備空気の少なくともいずれか一方を加熱する加熱手段と、
    を備え、
    前記乾燥空流が、前記予備空気の段階において、流動方向が少なくとも1回変更される流路変更手段が設けられ、
    前記乾燥空流供給手段は、前記予備空気の送風を行う送風手段であり、
    前記送風手段によって送風された前記予備空気を前記被記録媒体の移動方向に直交する方向に拡幅する扇状の拡幅ダクトが設けられ、
    前記拡幅ダクトには、送風方向の先端部付近に、前記送風手段から送風された前記予備空気の流れ方向に延びる複数の整流板が、拡幅方向に並べて設けられている印刷装置。
  4. 前記流路変更手段は、前記カバー部の、前記被記録媒体側の反対側にある前記予備空気を前記被記録媒体と前記カバー部との間に送風する送風手段である、請求項1に記載の印刷装置。
  5. 前記流路変更手段は、前記乾燥空流を吸引する吸気手段である、請求項1に記載の印刷装置。
  6. 前記流路変更手段は、前記予備空気を前記被記録媒体と前記カバー部との間の下方に向けて流動方向を変更する請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷装置。
  7. インクを被記録媒体に吐出するヘッドと、
    前記ヘッドと前記被記録媒体との位置を相対的に移動させる駆動部と、
    前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向における前記ヘッドの下流側の位置で、少なくとも前記被記録媒体の一部を覆うカバー部と、
    前記被記録媒体に吐出された前記インクを乾燥させるための乾燥空流を前記被記録媒体と前記カバー部との間に流動させる乾燥空流供給手段と、
    前記乾燥空流及び前記乾燥空流となる前の予備空気の少なくともいずれか一方を加熱する加熱手段と、
    を備え、
    前記乾燥空流が、前記予備空気の段階において、流動方向が少なくとも1回変更される流路変更手段が設けられ、
    前記加熱手段は、コード状ヒーターからなると共に、前記カバー部に貼設されており、
    前記加熱手段は、前記カバー部を加熱することを介して、前記乾燥空流を加熱するものである印刷装置。
  8. 前記コード状ヒーターは、前記被記録媒体の移動方向に直交する方向における前記被記録媒体の幅方向の全体に亘って設けられている請求項7に記載の印刷装置。
  9. 前記乾燥空流は、前記予備空気が全て前記流路変更手段によって流動方向が変更された後の空気を用いる請求項1〜8のいずれか1項に記載の印刷装置。
  10. 前記流路変更手段で流動方向が変更された空気が送出される送風口と、前記ヘッドとの間には、前記送風口と前記ヘッドとを隔てる仕切り板が設けられている請求項1〜9のいずれか1項に記載の印刷装置。
  11. インクを被記録媒体に吐出するヘッドと、
    前記ヘッドと前記被記録媒体との位置を相対的に移動させる駆動部と、
    前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向における前記ヘッドの下流側の位置で、少なくとも前記被記録媒体の一部を覆うカバー部と、
    前記被記録媒体に吐出された前記インクを乾燥させるための乾燥空流を前記被記録媒体と前記カバー部との間に流動させる乾燥空流供給手段と、
    前記乾燥空流及び前記乾燥空流となる前の予備空気の少なくともいずれか一方を加熱する加熱手段と、
    を備え、
    前記乾燥空流が、前記予備空気の段階において、流動方向が少なくとも1回変更される流路変更手段が設けられ、
    前記カバー部は、第1カバー部と、前記第1カバー部の前記被記録媒体の移動方向における下流側に位置する第2カバー部と、を有し、
    前記カバー部には、前記被記録媒体の移動方向に直交する方向に延びる回動軸を中心として回動する回動手段が連結され、
    前記第1カバー部と前記第2カバー部とは、前記回動手段によって互いに回動自在に連結されている印刷装置。
  12. 前記被記録媒体のうち、前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向における前記ヘッドの下流側に位置する前記被記録媒体を支持するアフタープラテンと、
    前記アフタープラテンに設けられ、前記被記録媒体を加熱する被記録媒体加熱手段と、
    を備え、
    前記被記録媒体加熱手段は、前記被記録媒体の移動方向における上流側の領域よりも下流側の領域の方が高温で前記被記録媒体を加熱する請求項1〜11のいずれか1項に記載の印刷装置。
  13. 前記被記録媒体の幅方向と前記被記録媒体の厚さ方向への移動を規制する被記録媒体部材を備え、
    前記被記録媒体部材は、前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向において、前記ヘッドによって前記被記録媒体に前記インクを吐出する領域に配設される請求項1〜12のいずれか1項に記載の印刷装置。
  14. 前記被記録媒体のうち、前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向における前記ヘッドの下流側に位置する前記被記録媒体を支持するアフタープラテンと、
    前記アフタープラテンに設けられ、前記被記録媒体を加熱する被記録媒体加熱手段と、
    前記被記録媒体の幅方向と前記被記録媒体の厚さ方向への移動を規制する被記録媒体部材と、
    を備え、
    前記被記録媒体部材は、前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向において、前記ヘッドによって前記被記録媒体にインクを吐出する領域と、前記被記録媒体加熱手段が配設される領域における上流端の位置に亘って配設される請求項1〜11のいずれか1項に記載の印刷装置。
  15. インクを被記録媒体に吐出するヘッドと、
    前記ヘッドと前記被記録媒体との位置を相対的に移動させる駆動部と、
    前記被記録媒体を載置するプラテンと、
    前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向における前記ヘッドの下流側の位置で、少なくとも前記被記録媒体の一部を覆うカバー部と、
    前記被記録媒体に吐出された前記インクを乾燥させるための乾燥空流を前記被記録媒体と前記カバー部との間の送風経路に流動させる乾燥空流供給手段と、
    前記乾燥空流及び前記乾燥空流となる前の予備空気の少なくともいずれか一方を加熱する加熱手段と、
    を備え、
    前記カバー部は、内部に空気が充填された空間が形成された箱状に形成された箱状部材であって、当該箱状部材は、内部に前記加熱手段及び前記乾燥空流供給手段が収納されており、
    前記乾燥空流は、前記ヘッドの下流側の位置で、前記被記録媒体の移動方向の下流側に向けて前記送風経路に送り込まれていることを特徴とする印刷装置。
  16. 前記乾燥空流供給手段は、前記加熱手段に対して前記プラテンと反対側に配設されている請求項15に記載の印刷装置。
  17. インクを被記録媒体に吐出するヘッドと、
    前記ヘッドと前記被記録媒体との位置を相対的に移動させる駆動部と、
    前記被記録媒体を載置するプラテンと、
    前記ヘッドに対する前記被記録媒体の移動方向における前記ヘッドの下流側の位置で、少なくとも前記被記録媒体の一部を覆うカバー部と、
    前記被記録媒体に吐出された前記インクを乾燥させるための乾燥空流を前記被記録媒体と前記カバー部との間に流動させる乾燥空流供給手段と、
    前記乾燥空流及び前記乾燥空流となる前の予備空気の少なくともいずれか一方を加熱する加熱手段と、
    を備え、
    前記カバー部は、内部に空気が充填された空間が形成された箱状に形成された箱状部材であって、当該箱状部材は、内部に前記加熱手段及び前記乾燥空流供給手段が収納されており、
    前記カバー部は、前記プラテンに沿って重力方向に長尺状に形成されており、前記乾燥空流または前記予備空気を送風する開口部を前記箱状部材の重力方向の頂部に形成し、前記乾燥空流供給手段によって前記開口部から前記乾燥空流または前記予備空気を送風することにより、前記プラテンと前記カバー部との間に前記乾燥空流を導入する印刷装置。
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