JP6496261B2 - 防煙装置 - Google Patents

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本発明は、火災発生の際に避難者を煙から守る防煙装置に関する。
入院患者や高齢者等の要介助者は災害弱者であり、病院や高齢者施設において火災発生時の避難の際に、健常者に比べて移動に時間が掛かる。とくに、車椅子の利用者にとって、廊下等での移動は水平避難であるため、比較的移動しやすいが、階段等を降りる垂直避難は自力では困難であり、介助者が必要となる。車椅子利用者の階段降下は、介助者にとっても大変な作業となる。火災時の避難において、人員が豊富で介助者が多数いれば問題ないが、とくに小さな施設においては、人員確保が難しく、特に夜間にはごく少数の人員での対応になってしまう。近年、高齢者向け福祉施設では、火災事故が発生すると多くの死者が発生している。
これに対して、火災発生時の避難の際に、逃げ込むエリアである一時避難エリアを形成して、要介助者も一旦安全な一時避難エリアに全員誘導した後に、時間をかけて屋外へ完全に避難するという運用もできる。ただし、一時避難エリアとして、いわゆる防火区画を形成しようとすると、原則として耐火構造の場所で、開口部を防火戸で閉鎖することが必要になる。こういった堅牢な構造による一時避難エリアの確保は、重厚で、高額の費用が発生し、特に小さな施設においては強度面や費用面で設置することが難しい。
特公昭49−35779号公報
特許文献1には、垂れ幕により防煙する技術が記載されている。しかし、特許文献1の垂れ幕は、扉に設けたシャッターボックスの巻込み軸に巻かれて設置されているため軸の保持機構が必要となって構造的に複雑であり、火災時に確実に垂れ幕を下すことが困難であった。加えて、垂れ幕と天井面との間に隙間が発生してしまうため、その隙間を塞ぐ構造が必要になるとともに、設置してから年月を経ると、垂れ幕下部の重錘によって、火災が起きていない状態で垂れ幕が下がってしまう可能性があった。
本発明は、上述した課題を解決するためのものであり、以下の構成を有する。
(1)本発明は、屋内に設置されて、開口部を防煙状態にすることが可能な防煙装置であって、略方形状で耐熱性の防煙シートと、前記防煙シートの一辺に設けられたウェイトからなり、前記開口部の天井の部分に前記防煙シートの他辺が固定され、前記ウェイトを巻き込んで前記防煙シートを巻き回した状態で収容される防煙カーテンと、収容された前記防煙カーテンを保持する保持機構と、を備え、前記保持機構の保持を解放し、前記防煙シートが前記ウェイトの重みで自由落下して前記防煙カーテンが展開することにより、前記開口部を防煙状態とすることを特徴とする防煙装置である。
本発明によれば、比較的単純な構造で火災時に防煙カーテンを展開する防煙装置を実現することができる。また、防煙シートを天井面から展開することが可能であり、さらに、防煙カーテン落下時に生じる風圧によって、煙を防煙装置から遠い方向へ向かわせることができる。
(2)また、本発明は、前記保持機構は、一端が天井の部分に固定され、他端にラッチ部が形成される固定部材が設けられるベルト部材と、前記ラッチ部を係合する係止片を有して前記天井に設置される係合装置と、を備え、前記ベルト部材が、巻いた状態の前記防煙カーテンを保持し、動作信号を受けると、前記係合装置の係止片が前記ラッチ部との係合を解き、前記ベルト部材の他端を解放することで、保持された前記防煙シートを拡げることを特徴とする(1)に記載の防煙装置である。
本発明によれば、防煙カーテンのほかに固定部材を設けたベルト部材と係合装置だけで防煙装置を実現することができ、安価である。
(3)また、本発明は、前記防煙カーテンの中央下部分に、前記防煙カーテンの下端から車椅子が通過できる高さまでの複数のスリットを形成していることを特徴とする(1)または(2)に記載の防煙装置である。
本発明によれば、防煙カーテンが閉まっていても、車いすに乗った要介助者だけで防煙装置を比較的容易に通過することができる。
(4)また、本発明は、前記開口部の側壁部分から突出する連続片が配置されていることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の防煙装置である。
本発明によれば、防煙カーテンと開口部の隙間を連続片で覆うことにより、隙間からの煙の進入を抑えることができる。
(5)また、本発明は、前記防煙カーテンは第1防煙カーテンと第2防煙カーテンを有し、前記防煙シートは、第1防煙シートと第2防煙シートを有し、前記ウェイトは第1ウェイトと第2ウェイトを有し、前記第1防煙カーテンは、略方形状で耐熱性の前記第1防煙シートと、前記第1防煙シートの一辺に設けられた前記第1ウェイトからなり、前記開口部の天井の所定部分に前記第1防煙シートの他辺が固定され、前記第1ウェイトを巻き込んで前記第1防煙シートを所定方向に巻き回した状態で収容されて、第1保持機構により保持され、前記第2防煙カーテンは、略方形状で耐熱性の前記第2防煙シートと、前記第2防煙シートの一辺に設けられた前記第2ウェイトからなり、前記開口部の天井において前記所定部分と一部が重なるとともにずれた位置に前記第2防煙シートの他辺が固定され、前記第2ウェイトを巻き込んで前記第2防煙シートを前記所定方向とは逆の方向に巻き回した状態で収容されて、第2保持機構により保持され、前記第1保持機構と前記第2保持機構の保持を解放し、前記第1防煙シートと前記第2防煙シートが前記第1ウェイトと前記第2ウェイトの重みで自由落下して前記第1防煙カーテンと前記第2防煙カーテンが展開し、一部が重なる被り部を生じることにより、前記開口部を防煙状態とすることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の防煙装置である。
本発明によれば、防煙カーテンが分割されているので、広い開口部であっても幅が狭い防煙カーテンを用いることができる。さらに、展開状態になった防煙装置において、被り部を開いて人が通過することができ、車いすに乗った要介助者も容易に通過することができる。
(6)また、本発明は、前記第1保持機構は、巻き回した前記第1防煙シートの外側の方向で天井に固定するとともに、内側の方向で第1係合装置と第1固定部材を接続し、前記第2保持機構は、巻き回した前記第2防煙シートの外側の方向で天井に固定するとともに、内側の方向で第2係合装置と第2固定部材を接続し、前記第1防煙シートの他辺と前記第2防煙シートの他辺が固定された天井の位置からみて、前記第1係合装置と前記第2係合装置は異なる側に設けられている(5)に記載の防煙装置である。
本発明によれば、防煙装置が展開する際の防煙シートと保持機構の回転方向が同じであるため、防煙シートと保持機構の間に摩擦を生じることなく円滑に展開することができる。
本発明によれば、単純な装置により、火災発生時に開口部を防煙状態として一時避難エリア等を形成することにより、要介助者等を安全に避難させることができる。
実施例1における設置状態の断面図。 実施例1における展開状態の断面図。 実施例1における固定部材42を説明する図。 展開状態の実施例1の防煙装置を防煙カーテン1の面方向から見た図。 展開状態の実施例2の防煙装置を防煙カーテン7の面方向から見た図。 実施例3における設置状態を下方から見た断面図。 実施例3における設置状態の側方断面図。 展開状態の実施例3の防煙装置を第1防煙カーテン101の面方向から見た図。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形が行われてもよい。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
防煙装置は屋内に設置されて、開口部を防煙状態にすることが可能である。
図1は、実施例1における設置状態の断面図である。防煙カーテン1は防煙シート11とウェイト12を有している。略方形状の防煙シート11の一辺にはウェイト12が設けられ、他辺は開口部2の天井の部分である枠体上部31に固定されている。設置状態では、防煙カーテン1はウェイト12を中に巻き込んで防煙シート11を巻き回した状態で、保持機構4に保持されて収容されている。
防煙シート11は、例えば、(必要か?)ポリエステルのシートにポリ塩化ビニル樹脂をコーティングしたものであり、防煙性とともに透明性を備えている。また、摂氏80〜120度の高温でもほぼ変化せず、寸法安定性と視認性を損なわない耐熱性を有している。防煙シート11が透明性を有していることにより、一時避難エリアの側から煙等の様子をうかがうことができるとともに、避難してくる要介助者等を視認して受け入れることができる。また、一時避難エリアの反対側からは、何人程度の要介助者等が避難しているか等の一時避難エリア内の様子を視認することができる。
ウェイト12は一体物に限らず2分割、3分割等、複数本で構成してもよい。また、ウェイト12は棒状のものでもよく、鎖や砂袋等の柔軟性があるものでもよい。
保持機構4はベルト部材41、固定部材42及び係合装置44を有する。ベルト部材41は一端が天井の部分である枠体上部31に固定され、他端に固定部材42が設けられている。固定部材42にはラッチ部43が形成され、係合装置44は内部に係止片(図示せず)を有する。
設置状態では、固定部材42のラッチ部43が係合装置44の内部で係止片に係合して、ベルト部材41の他端を支える。そのことにより、ウェイト12を中に巻き込んで防煙シート11を巻き回した状態の防煙カーテン1を、ベルト部材41が下方から支える。
図2は、実施例1における展開状態の断面図である。図2の左側が一時避難エリアである。火災が発生し、火災受信機(図示せず)からの作動信号を受けると、係合装置44の係止片がラッチ部43との係合を解く。そして、ベルト部材41の他端を解放することで、保持された防煙シート11を拡げる。このとき、防煙シート11とウェイト12の重みで自由落下して防煙カーテン1が展開する。その結果、開口部2は防煙状態となる。ここで、ラッチ部43が外れる機構は、詳細に説明しないが、磁力によって係止片を摺動させる電磁式の機構であり、火災受信機からの動作信号でなくても、壁面に起動スイッチを設けて係員が操作して動作信号を発生させてもよい。また、固定部材42に磁石を設けて、天井に設置した鉄板(図示せず)に着脱可能に固定しておき、固定部材42に取り付けた紐を引くことにより鉄板から切り離して防煙装置を展開状態にしてもよい。
図2の右側から左側へ進行しようとする煙は、ベルト部材41や防煙カーテン1の展開時における風圧により押し戻される。ベルト部材41に防煙性を持たせて、ほぼ防煙シート11と同じ幅とすれば風圧は強くなり、さらに展開後においては、図2の右から左側へ進入しようとする煙は、ベルト部材41と防煙シート11の2段階で阻止される。この場合、ベルト部材41と防煙シート11について、天井の部分への固定部の間隔を広くすることによって、ベルト部材41から漏れて防煙シート11との間に溜まる煙の容量を増やすことができる。
図3は、実施例1における固定部材42を説明する図である。固定部材42は第1固定板42aと、第2固定板42bからなる。図3(a)の上部は第1固定板42aであり、ラッチ部43が形成されている。第1固定板42aと、第2固定板42bにはネジ穴が設けられている。図3(a)の下部は第2固定板42bである。図3(b)は、ベルト部材41の他端に設けられた固定部材42を示す。第1固定板42aと第2固定板42bによりベルト部材41の他端を挟み、ネジ(図示せず)により固定している。
図4は、展開状態の実施例1の防煙装置を防煙カーテン1の面方向から見た図である。例えば高齢者向け福祉施設における居室が並ぶ廊下から階段にかかる箇所であって、壁と天井に囲まれた開口部2には上部と側面に枠体3がはめ込まれている。枠体上部31は天井に接し、枠体側部32は壁に接している。天井の部分である枠体上部31には係合装置44が設置され、防煙シート11の他端が固定されている。また、開口部2の側壁部分である枠体側部32から突出する連続片5が配置されている。さらに、開口部2には手すり6が設けられている。なお、この施設にはスプリンクラ設備が設けられていて、火災時の熱はスプリンクラ設備からの放水によって抑え込まれる。
枠体3を用いて防煙カーテン1を設置することによって、既存の施設に追加設置する場合にも、壁面や天井面を加工せずに設置することが可能であり、設置位置を移動させたい場合に対応しやすい。
図4において、防煙カーテン1はウェイト12により展開して開口部2を防煙状態としている。また、開口部2の両側に設けられた連続片5は、枠体側部32と防煙カーテン1の間に生じる隙間を覆って煙の進入を防ぐ。この連続片5は常時突出しているが幅は狭く、開口部2において日常で問題にならない大きさである。また、連続片5は防煙シート11と同じ材質のものが用いられる。
また、病院や高齢者施設には、図4に示すように手すり6が全ての壁面に設けられている場合が多い。このような施設では、防煙カーテン1の展開時にウェイト12が手すり6に当たらないように、防煙カーテン1の下端を手すり6より高くする。防煙カーテン1の下部の開口は大きくなるが、火災の煙は天井の近傍を移動するため、一時避難した災害弱者が階段を下りるまでの所定の時間、防煙機能を果たすことができる。
図5は、展開状態の実施例2の防煙装置を防煙カーテン7の面方向から見た図である。設置状態の断面図等は実施例1と同様である。実施例2の防煙装置は、防煙カーテン7は、防煙シート71とその一端に設けられた2カ所のウェイト72a、72bからなる。防煙シート71中央下部分には、ウェイトが切り欠かれているとともに、防煙カーテン7の下端から車椅子が通過できる高さまでの複数のスリット73が形成されている。実施例1と同様に、壁と天井に囲まれた開口部2には上部と側面に枠体3がはめ込まれ、枠体上部31は天井に接し、枠体側部32は壁に接している。天井の部分である枠体上部31には係合装置44が設置され、防煙シート71の他端が固定されている。また、開口部2の側壁部分である枠体側部32から突出する連続片5が配置されている。
図5において、防煙カーテン7はウェイト72a、72bにより展開して開口部2を防煙状態としている。また、開口部2の両側に設けられた連続片5は、枠体側部32と防煙カーテン1の間に生じる隙間を覆って煙の進入を防ぐ。ところで、実施例1の防煙装置においては、防煙カーテン1が閉じられていても、車いすに乗った要介助者が防煙カーテン1を少しめくり上げるなどして防煙装置を通過することができる。しかしながら、防煙カーテン1の下端部の位置が高くなるため、煙の量が多くなると一時避難エリアに煙が進入してしまう。そこで、実施例2の防煙装置では、開口部2の低い位置まで防煙カーテン7で塞ぐようにする。要介助者は防煙カーテン7に設けたスリット73を通過して、一時避難エリアへ避難することができる。
実施例2では防煙装置の場所に手すり6がないことを前提として、防煙カーテン7の上下幅を広くして下端を下げたが、手すり6がある場合には、手すり6の高さに合わせた部分のみ防煙シート71の幅を狭くして、手すり6を避ける切り欠きを形成してもよい。このとき、防煙シート71が降下する際、手すり6に当接してもウェイト72a,72bが分割されているので手すり6を避けて落ち、手すり6の下方で防煙シート71が左右方向に広がることになる。また、実施例2では防煙シート71のスリット73がある部分の下端にはウェイトを設けていないが、この部分にもウェイトを設けてもよい。
実施例2では、スリット73を防煙シート71の中央付近に設けているが、スリット73を防煙シート71の左右に偏った位置に設けても良い。また、スリット73を覆うように他の防煙シートを防煙シート71に取り付ければ、スリット73での防煙性が高まる。その場合、他の防煙シートと防煙シート71の離れている部分を磁石で付着するようにすれば、要介助者等が通過する際には磁石が離れ、通過していないときには磁石で閉鎖されるので、さらに防煙性が高まる。スリット73は、実施例2のように複数設けてもよく、1つだけ設けてもよい。
実施例2では、実施例1と同様にベルト部材41に防煙性を持たせて、ほぼ防煙シート71と同じ幅とすることができる。この場合、ベルト部材41でも防煙しているため、ベルト部材41と防煙シート71の間の煙の高さがスリット73よりも高い位置となっている時間を長くすることができる。ベルト部材41と防煙シート71について、天井の部分への固定部の間隔を広くすることによって、ベルト部材41から漏れて防煙シート71との間に溜まる煙の容量を増やせば、この時間は長くなる。それにより、スリット73を要介助者等が通過する際に煙が一時避難エリアへ進入し難くなる。
なお、実施例1,2ではベルト部材41と防煙シート11,71は同じ方向に巻き回しているが、逆方向に巻き回してもよい。また、展開時に防煙カーテン1,7がベルト部材41より一時避難エリアの側になるように設置しているが、逆に設置してもよい。ベルト部材41と連続片5は、防煙シート11,71と同じ材質としても良いが、異なった材質としてもよい。また、防煙シート11,71は、実施例1,2のように透明性を有していてもよいが、透明性がなくてもよい。
実施例3において、防煙カーテンは、第1防煙カーテン101と第2防煙カーテン102から形成される。防煙シート等も同様である。図6は、実施例3における設置状態を下方から見た断面図である。点線は、他の構成により隠れた構成の一部を表記している。第1防煙カーテン101は、第1防煙シート111の一辺に第1ウェイト121(図6では図示せず)が固定され、第1防煙シート111に巻き込まれている。第1防煙シート111の他辺は、図6における上下方向の中央部の第1固定部131で天井の部分である枠体上部31に固定されている。第1防煙カーテン101の第1防煙シート111は、第1固定部131から見て矢印Bの方向の位置で所定方向に巻き回されて、第1保持機構401により下方から保持されている。第1保持機構401は、巻き回した第1防煙シート111の外側の方向(矢印Cの方向)で天井の部分である枠体上部31に固定するとともに、内側の方向(矢印Bの方向)で第1係合装置441に第1固定部材421を接続し、第1ベルト部材411により第1防煙シート111の略中央部を下方から支えている。また、開口部の側壁部分である枠体側部32から連続片5が突出しており、第1防煙シート111の側部と重なっている。
第2防煙カーテン102も同様に、第2防煙シート112の一辺に第2ウェイト122(図6では図示せず)が固定され、第2防煙シート112に巻き込まれている。第2防煙シート112の他辺は、図6の上下方向の中央部の第2固定部132で天井の部分である枠体上部31に固定されている。第2防煙カーテン102の第2防煙シート112は、第2固定部132から見て矢印Cの方向の位置で所定方向とは逆の方向に巻き回されて、第2保持機構402により下方から保持されている。第2保持機構402は、巻き回した第2防煙シート112の外側の方向(矢印Bの方向)で天井の部分である枠体上部31に固定するとともに、内側の方向(矢印Cの方向)で第2係合装置442と第2固定部材422を接続し、第2ベルト部材412により第2防煙シート112の略中央部を下方から支えている。また、開口部2の側壁部分である枠体側部32から連続片5が突出しており、第2防煙シート112の側部と重なっている。
実施例3における各構成の材質は、実施例1と同様である。
第2防煙カーテン102、第2保持機構402は、枠体上部31で第1防煙カーテン101、第1保持機構401と点対称に設けられている。そして、開口部の天井である枠体上部31において所定部分に第1防煙シート111の他辺が固定され、この所定部分と一部が重なるとともにずれた位置に第2防煙シート112の他辺が固定されている。
図7は、実施例3における設置状態の側方断面図であり、図6のA−Aの場所での断面を表す。第1防煙シート111は巻き回されて、その一辺に設けた第1ウェイト121を中心に巻き込んでいる。第1保持機構401は第1ベルト部材411、第1固定部材421及び第1係合装置441を有する。第1保持機構401は、巻き回した第1防煙シート111の外側の方向(矢印Cの方向)で天井である枠体上部31に固定され、内側の方向(矢印Bの方向)で第1係合装置441と第1固定部材421を接続している。第1固定部材421には第1ラッチ部431が形成され、第1係合装置441は内部に係止片(図示せず)を有する。
図7の設置状態では、第1ベルト部材411の一端は天井の部分である枠体上部31に固定され、また第1固定部材421の第1ラッチ部431が第1係合装置441の内部で係止片に係合して、第1ベルト部材411の他端を支えている。これにより、第1ウェイト121を中に巻き込んで第1防煙シート111を巻き回した状態の第1防煙カーテン101を、第1ベルト部材411が下方から支えている。
図7の左には第2防煙カーテン102と第2保持機構402が記載されているが、一部は第1防煙カーテン101と第1保持機構401の陰になっている。第2防煙カーテン102と第2保持機構402も第1防煙カーテン101と第1保持機構401と同様であるが、方向が逆になっており、第2係合装置442は第2防煙カーテン102の矢印C側に設けられている。
火災が発生し、火災受信機(図示せず)からの作動信号を受けると、第1係合装置441の係止片が第1ラッチ部431との係合を解く。そして、第1ベルト部材411の他端を解放することで、保持された第1防煙シート111を拡げる。このとき、第1防煙シート111と第1ウェイト121の重みで落下して第1防煙カーテン101が展開する。同様に、第2係合装置442の係止片が第2ラッチ部432との係合を解き、第2ベルト部材412の他端を開放して、第2防煙シート112を広げ、第2防煙カーテン102が展開する。第1防煙カーテン101と第2防煙カーテン102の展開は、ほぼ同時に行われて、開口部2は防煙状態となる。第1ラッチ部431、第2ラッチ部432が外れる機構は、実施例1と同様である。
図8は、展開状態の実施例3の防煙装置を第1防煙カーテン101の面方向から見た図である。点線は、他の構成により隠れた構成の一部を表記したものである。実施例1と同様に、壁と天井に囲まれた開口部2には上部と側面に枠体3がはめ込まれている。枠体3の枠体上部31は天井に接し、枠体側部32は壁に接している。天井の部分である枠体上部31には、第1係合装置441が設置され、第2ベルト部材412が固定され、第1防煙シート111、第2防煙シート112の他辺が固定されている。開口部2の側壁部分である枠体側部32には突出する連続片5が配置されている。そして、開口部2の中央で第1防煙カーテン101と第2防煙カーテン102が重なる被り部8が生じて、開口部2は防煙状態となる。実施例3の展開状態では、被り部8の部分を開くことにより、容易に人が通過できる。なお、この被り部8において、第1防煙カーテン101および第2防煙カーテン102双方の向き合う面に磁石等を設ければ、その磁力によって隙間を簡単に生じさせないようにできる。
図8において、第1防煙カーテン101は第1ウェイト121により、第2防煙カーテン102は第2ウェイト122により展開して開口部2を防煙状態としている。しかし、開口部2では、展開状態における第1ウェイト121と第2ウェイト122は手すり6の上部に位置するため、手すり6は防煙装置の展開時に干渉しない。また、開口部2の両側に設けられた連続片5は、枠体側部32と防煙カーテン1の間に生じる隙間を覆って煙の進入を防ぐ。この連続片5は常時突出しているが幅は狭く、開口部2において日常で問題にならない大きさである。また、連続片5は防煙シート11と同じ材質のものが用いられる。
また、第1防煙カーテン101および第2防煙カーテン102の下端を手すり6より高くしているが、第1防煙カーテン101および第2防煙カーテン102の高さは、床面またはその近傍まであってもよい。このとき、手すり6を避けるには、第1防煙カーテン101および第2防煙カーテン102の適切な位置に切り込みを入れ、手すり6が収まるようにすればよい。もし手すり6がなければ切込みは不要になる。
実施例1と同様に、実施例3では、第1防煙カーテン101、第1保持機構401、第2防煙カーテン102、第2保持機構402は全て枠体上部31に取り付けられており、連続片5は枠体側部32に設けられているから、枠体3を廊下等に取り付ければ防煙装置の設置が完了する。したがって、既存の施設に追加設置する場合にも、壁面や天井面を加工せずに設置することが可能であり、設置位置を移動させたい場合にも対応しやすい。しかし、構成の一部又は全部を廊下等に直接取り付けてもよい。
また、第1防煙カーテン101、第1保持機構401と、第2防煙カーテン102、第2保持機構402は、枠体上部31で点対称の位置に設けられている。しかし、第1保持機構401と第2保持機構402を同じ方向に設ければ、第1係合装置441と第2係合装置442を近くに配置することができる。また、開口部2において煙の上流側に第1ベルト部材411と第2ベルト部材412を固定し、下流側に第1係合装置441、第2係合装置442を設ければ、第1防煙カーテン101と第2防煙カーテン102の展開時に人が集まる煙の下流側に第1ベルト部材411と第2ベルト部材412が垂れ下がることがない。
上記各実施例では、保持機構におけるベルト部材は防煙カーテン毎に1つ設けられ、その幅は防煙カーテンより狭いバンド状であるが、防煙カーテン毎にベルト部材や保持機構を複数設けてもよく、ベルト部材の幅は広くても狭くてもよい。
また、防煙装置を開口部の天井や壁に直接取り付けてもよい。
さらに、上記実施例では受信機からの作動信号により防煙装置が展開するが、住宅用火災警報器からの作動信号(移報)により防煙設備を展開させてもよい。例えば、無線式連動型の住宅用火災警報器では、火災を感知した警報器から登録した警報器へ無線信号を送信して、複数の警報器を連動して警報鳴動させる。この無線信号を作動信号として用いて防煙装置を展開させることができる。また、住宅用火災警報器からの移報を信号線で受ける場合は無電圧が多く、無線信号を用いる場合も含めて、防煙設備を電池式として係止片のラッチ部からの解除や作動信号の受信を行えば、既存の施設に対しても機器の取付けのみで電源線の配線が不要であり防煙設備を設置しやすい。
本発明の実施の形態では、高齢者向けの福祉施設等を対象とし、要介助者を安全に避難させるための一時避難のエリア形成に用いることを中心に説明してきた。しかし、それ以外にも、一般住宅の階段付近の廊下や個々の部屋への入り口部分に対して本発明の防煙装置を適用して、火災の発生した部屋の煙を当該部屋内に閉じ込めるための防煙装置として用いてもよい。本発明の防炎装置により、火災の部屋から住宅全体に煙が拡散し充満することを防止できる。さらに、防煙シートを透明にしておくことで防煙シートの向こう側が見え、火災の部屋に煙が充満していることが分かり、危険な部屋にいきなり住人が進入してしまうことを防止することができる。
1 防煙カーテン、11 防煙シート、12 ウェイト、2 開口部、3 枠体、31 枠体上部、32 枠体側部、4 保持機構、41 ベルト部材、42 固定部材、42a 第1固定板、42b 第2固定板、43 ラッチ部、44 係合装置、5 連続片、6 手すり、7 防煙カーテン、71 防煙シート、72a,72b ウェイト、73 スリット、101 第1防煙カーテン、102 第2防煙カーテン、111 第1防煙シート、112 第2防煙シート、121 第1ウェイト、122 第2ウェイト、131 第1固定部、132 第2固定部、401 第1保持機構、402 第2保持機構、411 第1ベルト部材、412 第2ベルト部材、421 第1固定部材、422 第2固定部材、431 第1ラッチ部、432 第2ラッチ部、441 第1係合装置、442 第2係合装置、8 被り部

Claims (2)

  1. 屋内に設置されて、開口部を防煙状態にすることが可能な防煙装置であって、
    略方形状で耐熱性の防煙シートと、前記防煙シートの一辺に設けられたウェイトからなり、前記開口部の天井の部分に前記防煙シートの他辺が固定され、前記ウェイトを巻き込んで前記防煙シートを巻き回した状態で収容される防煙カーテンと、
    収容された前記防煙カーテンを保持する保持機構と、を備え、
    前記保持機構の保持を解放し、前記防煙シートが前記ウェイトの重みで自由落下して前記防煙カーテンが展開することにより、前記開口部を防煙状態とし、
    前記開口部に嵌め込まれる枠体を有し、
    前記防煙カーテン及び前記保持機構は前記枠体の上部に固定されることを特徴とする防煙装置。
  2. 前記開口部の側壁部分から突出し、前記防煙シートの側部と重なって前記防煙状態での隙間からの煙の侵入を抑える、前記防煙シートと同一の素材からなる連続片が配置され、
    前記連続片は前記枠体の側部から突出することを特徴とする請求項1に記載の防煙装置。
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