JP6495138B2 - 掘削土砂の搬出方法 - Google Patents
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Description
すなわち、掘削及び揚重用のバケットとして、クラムシェルを用い、クラムシェルにより土砂を揚重したら、電動ホイストにより、クラムシェルを水平移動させて、底開式バケットの待機位置の上方まで導き、そこでクラムシェルを開いて土砂を底開式バケットに投入する。
尚、底開式バケットが満杯となったら、底開式バケットを上昇させた後、水平移動させて、搬出車両(ダンプトラック)の荷台上方に位置させ、そこで底部を開放することで、土砂を荷台に投入する。
例えば、直径1.2mの杭孔を形成するために使用する掘削機(アースドリル機)の場合、横幅(クローラ走行体の幅)は3.2m程度であるが、排土のために、バケットを60°程度旋回させるには、最低でも5.3m程度の敷地幅が必要となる。
前記バケットを前記掘削孔の上方へ吊上げた後、地上にて、前記掘削孔から離れた待避位置から、前記バケットの吊上げ位置より下方で前記掘削孔の上方の排土位置へ、ベッセルを移動させて、前記バケットから前記ベッセルに掘削土砂を排土し、
前記排土後に、前記ベッセルを前記待避位置へ移動させて、前記バケットの前記掘削孔への降下を可能にすると共に、前記ベッセルから搬出車両への掘削土砂の積み込みを可能にすることを特徴とする。
また、掘削及び揚重用のバケットは昇降させるだけでよいので、旋回等を行う場合と比べ、安全性の確保が容易となる。特に、狭隘な箇所での旋回は、荷振り、挟まれ等の接触事故の可能性が高いが、旋回が不要となったことで、接触事故のリスクを根本からなくすことができ、作業の安全性が飛躍的に高まる。
更に、作業の安全性が高まることで、安全性の確保のために、作業を停止する回数等が激減し、工期短縮を図ることができる。
本実施形態は、アースドリル工法による場所打ち杭の施工のために、杭孔を掘削する際の、掘削土砂の搬出方法について示す。
(1)ドリリングバケットにより地中に鉛直方向の掘削孔を形成する掘削工程
(2)掘削完了後、掘削孔内に鉄筋かごを建て込む工程
(3)前記建て込み後、掘削孔内にトレミーでコンクリートを打ち込むことにより杭を築造する工程
ここにおいて、前記(1)の掘削工程にて、ドリリングバケットにより掘削して揚重した掘削土砂を搬出する際に、本発明による搬出方法が用いられる。
場所打ち杭の築造予定位置に掘削孔1を形成するため、掘削孔1の近傍に掘削機(アースドリル機)2の本体が配置される。
ベッセル12は、地盤(又は適宜の覆工板)上に配置された2本(左右一対)の案内レール13上をスライドして、掘削孔1から離れた待避位置から、掘削孔1の上方で掘削孔1を塞ぐ排土位置まで、移動可能である。この移動経路の方向は、本実施形態では、掘削機2の本体に向かう方向である。従って、本実施形態では、掘削機2の本体と、掘削孔1(ドリリングバケット11)と、ベッセル12(及びその移動経路)とは、平面視で一直線上に配置される。
図4はベッセルスライド機構の平面図、図5はベッセルスライド機構の正面図(図4のA−A矢視図)である。また、図6は前後方向ストッパの正面図(図4のB−B矢視図)である。
ベッセル12の左右の側部には、下方に突出するガイドプレート16を溶接により取付ける。左右のガイドプレート16は、左右の案内レール13の外側に位置して、ベッセル12の左右方向の脱落を防止する。
尚、案内レール13上にはグリスを塗って、ベッセル12の円滑な摺動と摩擦音の低減とを図る。
バックホウ17は、クローラ走行体18上に旋回体19が搭載され、これらがバックホウ17の本体(ベースマシン)をなす。旋回体19はブーム20を備え、ブーム20にはアーム21を介してバケット22が装備されている。
このとき、ベッセル12は、案内レール13上の掘削孔1から離れた待避位置に移動している。
ドリリングバケット11内が土砂で満杯になると、掘削を中止し、掘削工程から排土工程に移る。
次に、バックホウ17のアーム操作により、バケット22の底部でベッセル12を押し込み、ベッセル12を案内レール13に沿って待避位置から、掘削孔1を塞ぐ排土位置まで移動させる。これにより、掘削孔1の上にベッセル12が位置し、ベッセル12の上方にドリリングバケット11が位置する。
次に、ドリリングバケット11からベッセル12に掘削土砂を排土する。すなわち、ドリリングバケット11の底蓋部11aを開放し、バケット11内の土砂をベッセル12内に落下させる。
先ず、バックホウ17のアーム操作により、バケット22をベッセル12内に進入させて、バケット22をベッセル12の後壁部に引っ掛けて、ベッセル12を引き寄せ、ベッセル12を案内レール13に沿って排土位置から待避位置まで移動させる。これにより、掘削機2のドリリングバケット11の掘削孔1への降下が可能となる。
また、旋回が不要となることで、接触事故のリスクをなくすことができ、作業の安全性の向上を図ることができ、更には工期短縮などを図ることができる。
尚、本実施形態では、ベッセル12を案内レール13に直接的に摺動させるようしたが、車輪等を用いて走行させるようにしてもよい。
但し、ベッセル12の移動は、ワイヤ(及びウインチ)を用いて、あるいは、人力により、行うようにしてもよい。
但し、多数の杭を築造する場合、各築造予定位置ごとに作業ヤードは異なり、作業ヤードによっては、上記のような一直線上の配置とすることがかえって困難な場合もある。このような場合、例えば、平面視で、ベッセル12の移動経路の方向が、掘削機2の本体と掘削孔1とを結ぶ方向に対し、角度をもって交差するような、配置としてもよい。この場合の交差角度は、一直線の場合を0°とすると、鋭角でも、直角でも、鈍角でもよい。
2 掘削機(アースドリル機)
3 クローラ走行体
4 旋回体
5 ブーム
6 フロントアーム
7 巻き上げウインチ
8 吊りロープ
9 ケリーバー
10 ケリーバー駆動装置
11 ドリリングバケット
11a 底蓋部
12 ベッセル
13 案内レール
14 ストッパ
15 ブルマン(C型クランプ)
16 ガイドプレート
17 バックホウ
18 クローラ走行体
19 旋回体
20 ブーム
21 アーム
22 バケット
23 搬出車両(ダンプトラック)
Claims (5)
- バケットにより掘削すると共に掘削土砂を揚重して、地中に鉛直方向の掘削孔を形成する際の、掘削土砂の搬出方法であって、
前記バケットを前記掘削孔の上方へ吊上げた後、地上にて、前記掘削孔から離れた待避位置から、前記バケットの吊上げ位置より下方で前記掘削孔の上方の排土位置へ、ベッセルを移動させて、前記バケットから前記ベッセル内に掘削土砂を排土し、
前記排土後に、前記ベッセルを前記待避位置へ移動させて、前記バケットの前記掘削孔への降下を可能にすると共に、前記ベッセルから搬出車両への掘削土砂の積み込みを可能にし、
前記ベッセルの移動は、前記ベッセルから前記搬出車両への掘削土砂の積み込みを行う重機のアーム操作により、前記ベッセルを前方に押し出し、又は手前に引き戻し、スライドさせて行うことを特徴とする、掘削土砂の搬出方法。 - 前記ベッセルの移動は、前記待避位置から前記排土位置までの移動経路に前記掘削孔の孔径より大きな間隔をあけて配置した2本の案内レール上で行うことを特徴とする、請求項1記載の掘削土砂の搬出方法。
- 前記バケットを昇降させる掘削機本体と、前記掘削孔と、前記ベッセルの移動経路とを、平面視で、一直線上に配置することを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の掘削土砂の搬出方法。
- 前記バケットを昇降させる掘削機本体と、前記掘削孔と、前記重機と、前記搬出車両とを、平面視で、一直線上に配置することを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の掘削土砂の搬出方法。
- バケットにより掘削すると共に掘削土砂を揚重して、地中に鉛直方向の掘削孔を形成する際の、掘削土砂の搬出方法であって、
前記バケットを前記掘削孔の上方へ吊上げた後、地上にて、前記掘削孔から離れた待避位置から、前記バケットの吊上げ位置より下方で前記掘削孔の上方の排土位置へ、ベッセルを移動させて、前記バケットから前記ベッセル内に掘削土砂を排土し、
前記排土後に、前記ベッセルを前記待避位置へ移動させて、前記バケットの前記掘削孔への降下を可能にすると共に、前記ベッセルから搬出車両への掘削土砂の積み込みを可能にし、
前記バケットを昇降させる掘削機本体と、前記掘削孔と、前記ベッセルの移動経路と、前記ベッセルから前記搬出車両への掘削土砂の積み込みを行う重機と、前記搬出車両とを、平面視で、一直線上に配置することを特徴とする、掘削土砂の搬出方法。
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