JP6494523B2 - 伸縮性電極、センサシート及び静電容量型センサ - Google Patents

伸縮性電極、センサシート及び静電容量型センサ Download PDF

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Description

本発明は、伸縮性電極、この伸縮性電極を用いたセンサシート及び静電容量型センサに関する。
近年、伸縮可能でフレキシブルな電極が、ソフトセンサや各種アクチュエータ、フレキシブル表示デバイスなどの電子デバイス分野をはじめ、伸縮性が必要な人工筋肉や人工皮膚などメディカル材料分野等において求められている。
このような伸縮可能でフレキシブルな電極として、例えば、特許文献1では、ポリウレタン分散液と銀粒子等の金属粒子とからなる導電性ペーストを乾燥させて形成された配線、及び、可撓性基板を備えた導電部材が提案されている。
また、特許文献2では、柔軟性及び導電性に優れた柔軟電極として、エラストマー中に、直径0.5〜80nmの炭素繊維から構成され中心部位から炭素繊維が三次元的に延びているカーボンナノチューブによる連続的な導電路が形成されてなる柔軟電極が提案されている。
特開2012−54192号公報 特開2008−198425号公報
しかしながら、特許文献1に記載された導電部材では、導電部材としての伸縮性は確保されているものの、導電性を担う配線部分が銀粒子を含む導電性ペーストを用いて形成されているため、伸長時に、導電パスが切断され電気抵抗が大きく上昇してしまったり、伸縮変化を繰り返した際に電気抵抗のバラツキが大きくなってしまったりするとの課題があった。
また、特許文献2に記載された柔軟電極では、柔軟性は確保されているものの、伸縮性に劣り、高伸長時に電気抵抗が増大したり、繰返し伸縮時に電気抵抗にバラツキが生じたりするとの課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、柔軟性、伸縮性及び導電性に優れ、伸長時の電気抵抗の増大や、繰返し伸縮時における電気抵抗のバラツキの発生を抑制することができる伸縮性電極を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、特定のカーボンナノチューブを用いて電極本体を形成することにより、上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成した。
本発明の伸縮性電極は、エラストマー組成物からなる基材と、上記基材と一体化された電極本体とを備え、
上記電極本体は、繊維長さが50μm以上の多層カーボンナノチューブを用いて形成されていることを特徴とする。
上記伸縮性電極において、上記多層カーボンナノチューブは、繊維径が5〜30nmであることが好ましい。
また、上記伸縮性電極は、センサシートに好適に用いることができる。
本発明のセンサシートは、本発明の伸縮性電極を用いたセンサシートであって、
上記基材はシート状であり、上記電極本体は上記基材の両面に設けられ、
上記基材の一方の面に設けられた電極本体と上記基材の他方の面に設けられた電極本体とは、上記基材を挟んで少なくとも一部が対向していることを特徴とする。
上記センサシートにおいて、上記電極本体は、帯状であって、上記基材の両面に複数列ずつ設けられている。
本発明の静電容量型センサは、本発明のセンサシートと、計測手段と、上記センサシートが備える電極本体及び上記計測手段を接続する外部配線とを備え、
上記基材の一方の面に設けられた電極本体と上記基材の他方の面に設けられた電極本体との上記基材を挟んで対向している部分を検出部とし、
上記計測手段は、上記検出部における静電容量の変化を計測することにより、変形歪み量を測定することを特徴とする。
本発明の伸縮性電極は、特定のカーボンナノチューブを用いて形成された電極本体を備えているため、導電性が高く、かつ、伸長時の電気抵抗の増大、及び、繰返し伸縮時の電気抵抗のバラツキが極めて小さいとの優れた特性を有する。
本発明のセンサシートは、上述した特性を有する本発明の伸縮性電極を用いているため、測定精度、長期信頼性に優れたセンサを提供することができる。
本発明の静電容量型センサは、本発明のセンサシートを備えているため、測定精度及び長期信頼性に優れる。
(a)は、本発明の伸縮性電極の一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A線断面図である。 (a)〜(c)は、それぞれ本発明の伸縮性電極の別の一例を模式的に示す断面図である。 シート状の基材の作製に使用する成形装置の一例を説明するための模式図である。 (a)は、本発明のセンサシートの一例を模式的に示す平面図であり、(b)は、(a)に示したセンサシートのA−A線断面図である。 本発明の静電容量型センサの一例を模式的に示す平面図である。 調製例1で使用した高配向カーボンナノチューブを撮影した電子顕微鏡写真(×500)である。 調製例1で使用した高配向カーボンナノチューブを撮影した電子顕微鏡写真(×200000)である。 実施例及び比較例における繰返し伸縮時の電気抵抗の測定方法を説明するための模式図である。 実施例1において繰返し伸縮に対する電気抵抗の変化の測定を行った測定結果を示すグラフである。 実施例2において繰返し伸縮に対する電気抵抗の変化の測定を行った測定結果を示すグラフである。 実施例3において繰返し伸縮に対する電気抵抗の変化の測定を行った測定結果を示すグラフである。 比較例1において繰返し伸縮に対する電気抵抗の変化の測定を行った測定結果を示すグラフである。 比較例2において繰返し伸縮に対する電気抵抗の変化の測定を行った測定結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の伸縮性電極は、エラストマー組成物からなる基材と、上記基材と一体化されたカーボンナノチューブからなる電極本体とを備え、
上記電極本体は、繊維長さが50μm以上の多層カーボンナノチューブを用いて形成されていることを特徴とする。
図1(a)は本発明の伸縮性電極の一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A線断面図である。
図1(a)、(b)に示す伸縮性電極100では、エラストマー組成物からなるシート状の基材101の上面全体にカーボンナノチューブを用いて形成された電極本体102が積層され、一体化されている。
上記基材は、エラストマー組成物からなるものである。そのため、伸縮性を確保することができる。
上記エラストマー組成物としては、エラストマーと、必要に応じて他の任意成分とを含有するものが挙げられる。
上記エラストマーとしては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、水素添加ニトリルゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上併用しても良い。
これらのなかでは、ウレタンゴム、シリコーンゴムが好ましい。永久歪み(または永久伸び)が小さいからである。
更に、シリコーンゴムに比べ、カーボンナノチューブとの密着性に優れる点から、ウレタンゴムが特に好ましい。
上記ウレタンゴムは、少なくともポリオール成分とイソシアネート成分とが反応してなるものである。具体例としては、例えば、オレフィン系ポリオールをポリオール成分とするオレフィン系ウレタンゴム、エステル系ポリオールをポリオール成分とするエステル系ウレタンゴム、エーテル系ポリオールをポリオール成分とするエーテル系ウレタンゴム、カーボネート系ポリオールをポリオール成分とするカーボネート系ウレタンゴム、ひまし油系ポリオールをポリオール成分とするひまし油系ウレタンゴム等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上併用してもよい。
また、上記ウレタンゴムは、2種以上の上記ポリオール成分を併用したものであってもよい。
上記オレフィン系ポリオールとしては、例えば、エポール(出光興産社製)等が挙げられる。
また、上記エステル系ポリオールとしては、例えば、ポリライト8651(DIC社製)等が挙げられる。
また、上記エーテル系ポリオールとしては、例えば、ポリオキシテトラメチレングリコール、PTG−2000SN(保土谷化学工業社製)、ポリプロピレングリコール、プレミノールS3003(旭硝子社製)等が挙げられる。
また、上記ウレタンゴムを合成する際には、その反応系中に必要に応じて、鎖延長剤、架橋剤、触媒、加硫促進剤等を加えても良い。
また、上記エラストマー組成物は、エラストマー以外に、可塑剤、酸化防止剤、老化防止剤、着色剤等の添加剤を含有してもよい。
また、上記エラストマー組成物は、伸縮性電極の用途に応じて、更に他の成分を含有してもよい。
具体的には、例えば、本発明の伸縮性電極を静電容量の変化を測定するセンサシート(以下、静電容量型センサシートともいう)として用いる場合には、チタン酸バリウムなどの誘電フィラーを含有してもよい。これにより、基材の静電容量Cを大きくすることができる。その結果、静電容量型センサシートの検出感度を高めることができる。
上記エラストマー組成物が誘電フィラーを含有する場合、上記エラストマー組成物中における誘電フィラーの含有量は、通常、0体積%より多く、25体積%以下程度である。
誘電フィラーの含有量が25体積%を超えると、基材の硬度が高くなったり、永久歪みが大きくなったりすることがある。また、ウレタンゴム製の基材を成形する際に、硬化前の液粘度が高くなるため薄膜を高精度で形成することが難しくなることがある。
上記電極本体は、上記基材と一体化されており、繊維長さ50μm以上の多層カーボンナノチューブを用いて形成されている。
本発明の伸縮性電極は、このような繊維長さが長い多層カーボンナノチューブを用いて形成された電極本体を備えているため、導電性に優れ、伸長時に電気抵抗がほとんど増大せず、繰り返し伸縮時に電気抵抗のバラツキが小さい、との優れた特性を有する。
これに対して、上記多層カーボンナノチューブの繊維長さが50μm未満では、伸縮性電極が伸長するに伴って電気抵抗が大きく増大し、更に、伸縮性電極を繰返し伸縮させた際の電気抵抗のバラツキが極めて大きくなる。上記繊維長さは100μm以上であることが好ましい。
一方、上記多層カーボンナノチューブの繊維長さの好ましい上限は1000μmである。繊維長さが1000μmを超える多層カーボンナノチューブは、現時点では、その製造、入手が困難である。また、多層カーボンナノチューブの繊維長さが1000μmを超えると、多層カーボンナノチューブの分散液を塗布して電極本体を形成する場合に、多層カーボンナノチューブの分散が不充分になりやすく、その結果、導電パスが形成されにくく、電極本体の導電性が不充分となることが懸念される。
上記多層カーボンナノチューブの平均長さの下限は100μmが好ましく、上限は600μmが好ましい。
上記多層カーボンナノチューブの平均長さが上記範囲内にあると、導電性に優れ、伸長時に電気抵抗がほとんど増大せず、繰り返し伸縮時に電気抵抗のバラツキが小さい、との優れた特性を高いレベルでより確実に確保することができる。
上記多層カーボンナノチューブの繊維長さは、多層カーボンナノチューブを電子顕微鏡で観察し、その観察画像から測定すればよい。
また、その平均長さは、例えば、多層カーボンナノチューブの観察画像から無作為に選んだ10箇所の多層カーボンナノチューブの繊維長さに基づき平均値を算出すればよい。
本発明では、カーボンナノチューブとして、多層カーボンナノチューブを用いることも重要である。
単層カーボンナノチューブを用いた場合には、繊維長さが長いカーボンナノチューブであっても、電気抵抗が高くなったり、伸長時に電気抵抗が大きく増大したり、繰り返し伸縮時に電気抵抗が大きくばらついたりするからである。これについては、単層カーボンナノチューブは、通常、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとの混合物として合成されるため、この半導体性カーボンナノチューブの存在が、電気抵抗が高くなったり、伸長時に電気抵抗が大きく増大したり、繰り返し伸縮時に電気抵抗が大きくばらついたりする原因となっていると推測している。
なお、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとを分離し、繊維長さの長い金属性の単層カーボンナノチューブのみを用いれば、本発明に係る電極本体と同様の電気特性を備えた電極本体を形成することができる可能性は否定されない。しかしながら、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとの分離は容易ではなく(特に、繊維長さの長いカーボンナノチューブにおいて)、両者の分離には煩雑な作業が必要となる。そのため、本発明では、電極本体を形成する際の作業容易性、及び、経済性の観点からも上記電極本体を多層カーボンナノチューブを用いて形成されたものとしている。
上記多層カーボンナノチューブにおいて、その層数は特に限定されず、2層カーボンナノチューブ(DWNT)であっても良いし、3層以上の多層カーボンナノチューブ(MWNT)であってもよい(本明細書では、両者を合わせて単に多層カーボンナノチューブと称する)。また、層数の異なる多層カーボンナノチューブを併用してもよい。
上記多層カーボンナノチューブの繊維径は特に限定されないが、5〜30nmが好ましい。
上記繊維径が5nm未満では、多層カーボンナノチューブの分散が悪くなり、その結果、導電パスが広がらず、電極本体の導電性が不充分になることがある。一方、30nmを超えると、同じ重量でもカーボンナノチューブの本数が少なくなり、導電性が不充分になることがある。
また、上記多層カーボンナノチューブの平均繊維径は特に限定されないが、5〜20nmが好ましい。
上記多層カーボンナノチューブは、炭素純度が99重量%以上であることが好ましい。
カーボンナノチューブは、その製造工程において、触媒金属や分散剤等が含まれることがあり、このようなカーボンナノチューブ以外の成分(不純物)を多量に含有するカーボンナノチューブを用いた場合、導電性の低下や、電気抵抗のバラツキを引き起こすことがある。
上記多層カーボンナノチューブは、従来公知の製造方法で製造されたものであればよいが、基板成長法により製造されたものが好ましい。
基板成長法は、CVD法の1種であり、基板上に塗布した金属触媒に炭素源を供給し、基板上でカーボンナノチューブを成長させてカーボンナノチューブを製造する方法である。この基板成長法は、比較的繊維長さが長く、かつ、繊維長さの揃ったカーボンナノチューブを製造するのに適した製造方法である。そのため、特定の繊維長さのカーボンナノチューブを用いて電極本体を形成することを技術的特徴の1つとする本発明で使用するカーボンナノチューブの製造方法として適している。
また、本発明においてカーボンナノチューブが基板成長法により製造されたものである場合、カーボンナノチューブの繊維長さは、CNTフォレストの成長長さと実質的に同一である。よって、電子顕微鏡を用いて繊維長さを測定する場合は、CNTフォレストの成長長さを測定すればよい。
本発明では、カーボンナノチューブとして繊維長さが50μm以上の多層カーボンナノチューブを使用することが重要であり、基板成長法により製造したカーボンナノチューブを使用する場合には、カーボンナノチューブの成長長さ(CNTフォレストの成長長さ)が50μm以上となった基板上の多層カーボンナノチューブを、繊維長さが50μm以上の多層カーボンナノチューブとして使用すればよい。
上記電極本体は、繊維長さが50μm以上の多層カーボンナノチューブを用いて形成されたものである。より具体的には、例えば、上記多層カーボンナノチューブ及び分散媒を含む組成物(以下、カーボンナノチューブ分散液ともいう)を塗布した後、乾燥処理により分散媒を除去して形成されたものである。
上記カーボンナノチューブ分散液は、分散媒以外に上記多層カーボンナノチューブのみを含有していてもよいが、上記多層カーボンナノチューブとともにカーボンナノチューブ以外の他の成分を含有していてもよい。
上記他の成分としては、例えば、バインダー成分が挙げられる。
上記バインダー成分は、多層カーボンナノチューブのつなぎ材料としての役割を果たすことができる。上記バインダー成分を含有させることにより、電極本体の基材との密着性、及び、電極本体自体の強度を向上させることができる。さらに、後述した方法で電極本体を形成する際に多層カーボンナノチューブの飛散を抑制することができるため、電極本体形成時の安全性も高めることができる。
上記バインダー成分としては、例えば、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ポリスチレン、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、アクリルゴム、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上併用しても良い。
また、上記バインダー成分としては、生ゴム(天然ゴム及び合成ゴムの加硫させていない状態のもの)も使用することができる。このように比較的弾性の弱い材料を用いることで、伸縮時の基材の変形に対する電極本体の追従性も高めることができる。
上記バインダー成分は、その溶解度パラメータ(SP値[cal/cm1/2])が基材を構成するエラストマーの溶解度パラメータと近いものが好ましく、両者の溶解度パラメータ(SP値)の差の絶対値が1以下のものがより好ましい。溶解度パラメータが近いほど、基材と電極本体との密着性が向上するからである。
なお、本発明において、上記SP値はFedorsの推算法により算出した値である。
上記バインダー成分は、特に基材を構成するエラストマーと同種のものが好ましい。基材と電極本体との密着性を顕著に向上させることができるからである。
上記カーボンナノチューブ分散液は、他の成分として、上記バインダー成分のほかに、例えば、架橋剤、加硫促進剤、加硫助剤等のバインダー成分のための添加剤や、老化防止剤、可塑剤、軟化剤、着色剤等を含有していてもよい。
ここで、上記電極本体が可塑剤を含有し、かつ、上記基材もまた可塑剤を含有する場合には、両者の可塑剤濃度は同一であることが好ましい。基材と電極本体と間での可塑剤の移行を防止し、これにより伸縮性電極における反りやシワの発生を抑制することができるからである。
また、上記カーボンナノチューブ分散液は、形成される電極本体の導電特性を損ねない範囲で、繊維長さが50μm以上の多層カーボンナノチューブ以外のカーボンナノチューブを含有していてもよい。
勿論、上記他の成分は必ずしも含有されていなくてもよく、上記電極本体は、実質的に多層カーボンナノチューブのみから構成されていてもよい。この場合も基材との間で充分な密着性を確保することができ、多層カーボンナノチューブと基材とはファンデルワールス力等により強固に密着することとなる。
上記電極本体における多層カーボンナノチューブの含有量は、導電性が発現する濃度であれば特に限定されず、バインダー成分を含有する場合にはバインダー成分の種類によっても異なるが、電極本体の全固形成分に対して0.1〜100重量%であることが好ましい。
また、多層カーボンナノチューブの含有量を高めれば、電極本体の導電性を向上させることができる。そのため、電極本体を薄くしても要求される導電性を確保することができる。その結果、伸縮性電極を薄くしたり、伸縮性電極の柔軟性を確保したりすることがより容易になる。
上記電極本体は、形状が図1に示したような層状である場合、平均厚さが0.1〜10μmであることが好ましい。電極本体の平均厚さが上記範囲であると、電極本体は、伸縮時に、基材の伸縮に対して優れた追従性を発揮することができる。
これに対して、上記電極本体の平均厚さが0.1μm未満では、導電性が不足するおそれがある。一方、上記電極本体の平均厚さが10μmを超えるとカーボンナノチューブの補強効果により伸縮性電極自体が硬くなり、伸縮性が不充分となるおそれがある。
なお、電極本体の形状が層状である場合、電極本体の平均厚さはレーザー顕微鏡(例えば、キーエンス社製、VK−9510)を用いて測定することができる。
具体的には、例えば、基材の表面の一部に電極本体を積層した場合には、基材の表面に積層された電極本体の厚さ方向を0.01μm刻みでスキャンし、その3D形状を測定した後、誘電層の表面に電極層が積層されている領域及び積層されていない領域において、それぞれ縦200×横200μmの矩形領域の平均高さを計測し、その平均高さの段差を電極本体の平均厚さとすればよい。
本発明の伸縮性電極の形状は、図1に示した形状に限定されるわけではなく、例えば、図2(a)〜(c)に示した形状であってもよい。
図2(a)〜(c)は、それぞれ本発明の伸縮性電極の別の一例を模式的に示す断面図である。
図2(a)に示す伸縮性電極110は、2枚のシート状の基材111a、111bで電極本体112が挟持された形状を有している。このような形状を有する伸縮性電極では、外部からの衝撃等による電極本体の破損がより発生しにくくなる。
図2(b)に示す伸縮性電極120は、2枚のシート状の基材121a、121bと2層の電極本体122a、122bとが交互に積層された形状を有しており、電極本体が多層構造を有している。
なお、電極本体が多層構造を有している場合、その層数は図2(b)に示したように2層に限定されず、3層以上であってもよい。また、層状の電極本体はその上下面が基材で保護されていてもよい。
図2(c)に示す伸縮性電極130は、シート状の基材131の上面に2列の電極本体132a、132bが積層された形状を有している。シート状の基材の一の面に電極本体を積層する場合、2列に限らず複数列の電極本体が積層されていても良いし、電極本体として、カーボンナノチューブからなる回路パターンが形成されていてもよい。
勿論、本発明の伸縮性電極の形状は、ここまで図示した形状に限定される訳ではなく、伸縮性電極の設計に応じた種々の形状を採用することができる。
本発明の伸縮性電極は、上述した構成を備えているため、柔軟性、伸縮性及び導電性に優れ、伸長時の電気抵抗の増大や、繰返し伸縮時における電気抵抗のバラツキが極めて小さい、との優れた特性を有する。
上記伸縮性電極は、無伸長状態から一軸方向に100%伸長させた後、無伸長状態に戻すサイクルを1サイクルとする伸縮を1000サイクル繰返した際、2サイクル目以降の各サイクルにおいて、100%伸長時の無伸長時に対する電気抵抗の増加率(〔[100%伸長時の電気抵抗値]−[無伸長時(0%伸長時)の電気抵抗値]〕/[無伸長時の電気抵抗値]×100)が小さいことが好ましい。具体的には、100%未満であることが好ましい。
また、上記伸縮性電極は、上述した伸縮サイクルを1000サイクル繰返した際に、2サイクル目の100%伸長時の上記電極本体の電気抵抗に対する、1000サイクル目の100%伸長時の上記電極本体の電気抵抗の変化率([1000サイクル目、100%伸長時の電気抵抗値]−[2サイクル目、100%伸長時の電気抵抗値]の絶対値〕/[2サイクル目、100%伸長時の電気抵抗値]×100)が小さいことが好ましい。具体的には、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。
ここで、1サイクル目ではなく、2サイクル目以降の電気抵抗を評価対象としている理由は、未伸長状態から伸長させた1回目(1サイクル目)の伸長時には、伸長時の電極本体の挙動(電気抵抗の変動の仕方)が2回目(2サイクル目)以降の伸縮時と大きく異なるからである。この理由については、伸縮性電極を作製した後、1回伸長させることによって初めて電極本体を構成する多層カーボンナノチューブの状態が安定化するからだと推測している。
従って、本発明の伸縮性電極を使用する際には、製造後、少なくとも1回は伸縮させ、その後使用することが好ましい。
上記伸縮性電極は、無伸長状態から一軸方向に伸長させた際に、一軸引張りに耐えられる伸長率が大きい程好ましい。具体的には、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、100%以上であることがさらに好ましく、200%以上であることが特に好ましい。
上記伸長率を大きくすることで、種々の用途に使用することが可能となるからである。
一軸引張りに耐えられる伸長率とは、JIS K 6251に準拠した引張り試験において、破断時伸び以下の伸長率であって、かつ、引張荷重を開放後元の状態に復元する伸長率をいう。例えば、一軸引張りに耐えられる伸長率が100%以上であるとは、一軸方向に100%伸長させた際には破断に至らず、かつ、引張荷重を開放した後に元の状態に復元する(即ち、弾性変形範囲にある)ことを意味する。
上記一軸引張りに耐えられる伸長率は、基材の設計(材質や形状等)により制御することができる。
次に、本発明の伸縮性電極の製造方法について説明する。
本発明の伸縮性電極は、例えば、
(1)エラストマー組成物からなる基材を作製する工程(以下、「工程(1)」ともいう)、及び、
(2)繊維長さが50μm以上の多層カーボンナノチューブ及び分散媒を含む組成物を塗布し、上記基材と一体化された電極本体を形成する工程(以下、「工程(2)」ともいう)、
を経ることより製造することができる。
以下、シート状の基材と層状の電極本体とを備えた伸縮性電極を例に、伸縮性電極の製造方法を工程順に説明する。
[工程(1)]
本工程では、エラストマー組成物からなる基材を作製する。
まず、原料組成物としてエラストマー(又はその原料)に、必要に応じて、鎖延長剤、架橋剤、加硫促進剤、触媒、誘電フィラー、可塑剤、酸化防止剤、老化防止剤、着色剤等の添加剤を配合した原料組成物を調製する。
次に、この原料組成物を成形することにより基材を作製する。ここで、成形方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
具体的には、基材としてウレタンゴムを含む基材を成形する場合には、例えば、まず、ポリオール成分、可塑剤及び酸化防止剤を計量し、加熱、減圧下において一定時間撹拌混合し、混合液を調製する。次に、混合液を計量し、温度を調整した後、触媒を添加しアジター等で撹拌する。その後、所定量のイソシアネート成分を添加し、アジター等で撹拌後、即座に混合液を図3に示す成形装置に注入し、保護フィルムでサンドイッチ状にして搬送しつつ架橋硬化させ、保護フィルム付きの所定厚みのロール巻シートを得る。その後、さらに炉で一定時間架橋反応させることで基材を製造することができる。
なお、図3は、シート状の基材の作製に使用する成形装置の一例を説明するための模式図である。図3に示した成形装置30では、原料組成物33を、離間して配置された一対のロール32、32から連続的に送り出されるポリエチレンテレフタレート(PET)製の保護フィルム31の間隙に流し込み、その間隙に原料組成物33を保持した状態で硬化反応(架橋反応)を進行させつつ、加熱装置34内に導入し、原料組成物33を一対の保護フィルム31間で保持した状態で熱硬化させ、シート状の基材35を成形する。
上記基材は、原料組成物を調製した後、各種コーティング装置、バーコート、ドクターブレードなどの汎用の成膜装置や成膜方法を用いて作製してもよい。
[工程(2)]
本工程では、まず、繊維長さが50μm以上の多層カーボンナノチューブ及び分散媒を含む組成物(カーボンナノチューブ分散液)を塗布する。その後、乾燥処理にて分散媒を除去することにより、上記基材と一体化された電極本体を形成する。
具体的には、まず、多層カーボンナノチューブを分散媒に添加する。このとき、必要に応じてバインダー成分(又は、バインダー成分の原料)等の上述した他の成分や分散剤を更に添加してもよい。
次に、多層カーボンナノチューブを含む各成分を湿式分散機を用いて分散媒中に分散(又は溶解)させることより塗布液(カーボンナノチューブ分散液)を調製する。ここでは、例えば、超音波分散機、ジェットミル、ビーズミルなど既存の分散機を用いて分散させればよい。
上記分散媒としては、例えば、トルエン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アルコール類、水等が挙げられる。これらの分散媒は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
上記塗布液において、上記多層カーボンナノチューブの濃度は、0.01〜10重量%が好ましい。
0.01重量%未満では、多層カーボンナノチューブの濃度が薄すぎて繰返し塗布する必要が生じる場合がある。一方、10重量%を超えると、塗布液の粘度が高くなりすぎ、また再凝集により多層カーボンナノチューブの分散性が低下し、均一な電極本体を形成することが困難となる場合がある。
続いて、スプレーコート等により上記基材の表面の所定の位置に塗布液を塗布して乾燥させる。このとき、必要に応じて、基材表面の電極本体を形成しない位置をマスキングしてから上記塗布液を塗布してもよい。
上記塗布液の乾燥条件は特に限定されず、分散媒の種類やエラストマー組成物の組成等に応じて適宜選択すればよい。
また、上記塗布液を塗布する方法は、スプレーコートに限定されるわけではなく、その他、例えば、スクリーン印刷法、インクジエット印刷法等も採用することができる。
なお、場合によっては、上記電極本体を形成する前に、上記基材と上記電極本体との密着性を高めるべく、基材の表面に前処理を施してもよい。しかしながら、上記多層カーボンナノチューブを用いて形成された電極本体と基材とは極めて優れた密着性を有しているため、何ら前処理を施すことなく、基材と電極本体との間で充分な密着性を確保することができる。
このような工程を経ることにより、図1や図2(c)に示したような形状の伸縮性電極を製造することができる。
また、図2(a)に示したような形状の伸縮性電極を製造する場合には、例えば、上述した方法で基材の一面に電極本体を形成した後、各種コーティング装置、バーコート、ドクターブレードなどの汎用の成膜装置や成膜方法等を用いて上記原料組成物を塗布し、その後、熱硬化させることにより製造することができる。また、上記基材を作製するための原料組成物を架橋または半架橋させて得たシート(基材)を別途作製し、一の面に電極本体が形成された基材にラミネートすることにより製造することも可能である。半架橋の場合にはラミネート後に完全架橋させてもよい。
また、図2(b)に示した伸縮性電極のような基材及び電極本体が多層構造を有する伸縮性電極を製造する場合には、最初に基材を作製した後、その上に電極本体と別の基材とを上述した方法で順次積層して、多層構造を有する伸縮性電極を製造すればよい。
このような本発明の伸縮性電極は、例えば、センサシートとして好適に使用することができる。勿論、本発明の伸縮性電極の用途はセンサシートに限定される訳ではなく、その他、導電配線材としては勿論のこと、誘電エラストマー型アクチュエータやジェネレータ、更には、伸縮柔軟性が求められる箇所での各種信号線や小電力の電力線等、種々の用途に使用することができる。
次に、本発明のセンサシートについて説明する。
本発明のセンサシートは、本発明の伸縮性電極を用いたセンサシートであって、
上記基材はシート状であり、上記電極本体は上記基材の両面に設けられ、
上記基材の一方の面に設けられた電極本体と上記基材の他方の面に設けられた電極本体とは、上記基材を挟んで少なくとも一部が対向していることを特徴とする。
本発明のセンサシートでは、上記基材の両面に電極本体が設けられ、かつ、上記基材の一方の面に設けられた電極本体と他方の面に設けられた電極本体とは上記基材を挟んで少なくとも一部が対向している。そのため、本発明の伸縮性電極により、上記基材を誘電層とするコンデンサが構成されることとなる。
そして、本発明のセンサシートは、誘電層(基材)及びこれに追従する電極本体の伸縮により電極本体の基材を挟んで対向している部分の静電容量が変化する。そのため、この静電容量の変化を計測することにより、例えば、変形歪み量等を検出する静電容量センサに好適に使用することができる。
また、上記センサシートにおいて、上記電極本体は、帯状であって、上記基材の両面に複数列ずつ設けられていてもよい。この場合、基材を挟んで対向している部分毎に変形歪み量を検出することで、変形歪み分布や面圧分布を測定することもできる。
上記伸縮性電極を用いた静電容量型センサシートであって、複数列の電極本体を備えた静電容量型センサシートについて、図面を参照しながらさらに詳しく説明する。
図4(a)は本発明のセンサシートの一例を模式的に示す平面図であり、(b)は(a)に示したセンサシートのA−A線断面図である。
図4(a)、(b)に示すセンサシート1は、静電容量型センサシートであり、シート状の誘電層2と、誘電層2の表面(おもて面)に積層された複数列の帯状の表側電極層01A〜16Aと、誘電層2の裏面に積層された複数列の帯状の裏側電極層01B〜16Bと、表側電極層01A〜16Aの一端に設けられた外部配線と接続するための表側接続部01A1〜16A1と、裏側電極層01B〜16Bの一端に設けられた外部配線と接続するための裏側接続部01B1〜16B1とを備える。
センサシート1では、表側電極層01A〜16Aと裏側電極層01B〜16Bとが誘電層2を挟んで対向する部分(誘電層の厚さ方向で交差する部分)が検出部C0101〜C1616となる。なお、検出部の符号「C○○△△」中、上2桁の「○○」は、表側電極層01A〜16Aに対応し、下2桁の「△△」は、裏側電極層01B〜16Bに対応する。
表側電極層01A〜16Aは、それぞれ帯状を呈しており、誘電層2の表面に合計16本積層されている。表側電極層01A〜16Aは、それぞれX方向(図4(a)中、左右方向)に延在している。表側電極層01A〜16Aは、それぞれY方向(図4(a)中、上下方向)に所定間隔ごとに離間して、互いに略平行となるようにそれぞれ配置されている。
裏側電極層01B〜16Bは、それぞれ帯状を呈しており、誘電層2の裏面に合計16本積層されている。裏側電極層01B〜16Bは、それぞれ表側電極層01A〜16Aと表裏方向(誘電層の厚さ方向)から見て略直交するように配置されている。すなわち、裏側電極層01B〜16Bは、それぞれY方向に延在している。また、裏側電極層01B〜16Bは、X方向に所定間隔ごとに離間して、互いに略平行となるようにそれぞれ配置されている。
表側電極層01A〜16A及び裏側電極層01B〜16Bをこのように配置することにより、測定対象物の変形の位置や大きさを測定するに際し、電極層の配置数及び電極配線数を少なくすることができる。即ち、上記態様の場合、検出部が効率良く配置されていることとなる。
さらに詳しく説明すると、図4(a)、(b)に示した例では、表側電極層と裏側電極層とが誘電層を挟んで対向する検出部が、16×16=256で256箇所存在するが、256箇所の検出部をそれぞれ独立して形成した場合には、各検出部につき表側電極と裏側電極とが存在するため、検出部の静電容量を検出するためには256×2で512本の配線が必要となる。これに対して、図4(a)、(b)に示した例のように、表側電極層及び裏側電極層がそれぞれ平行に配置された複数列の帯状体からなり、この表側電極層と裏側電極層とが表裏方向から見て略直交するように配置されている場合には、検出部の静電容量を検出するための配線が16+16の32本で済む。そのため、上記の通り検出部が効率良く配置されていることとなる。
そして、図4(a)、(b)に示したセンサシート1においては、誘電層2が本発明の伸縮性電極における基材に相当し、表側電極層01A〜16A及び裏側電極層01B〜16Bのそれぞれが本発明の伸縮性電極における電極本体に相当する。
このような構成を備えたセンサシート1は、後述するように計測手段と接続して静電容量型センサとし、各16本の配線をそれぞれ外部の切替回路で切り替えることで、256箇所の検出部を1箇所ずつ切り替えながら各検出部の静電容量を測定することができる。
そして、各検出部の静電容量に基づき、センサシート内の歪み分布や歪み位置、面圧分布等の情報を検知することができる。
上記センサシートが静電容量型センサシートである場合、上記誘電層の平均厚さは、静電容量Cを大きくして検出感度の向上を図る観点、及び、測定対象物への追従性の向上を図る観点から、10〜1000μmであることが好ましく、30〜200μmであることがより好ましい。
また、上記誘電層の常温における比誘電率は、2以上が好ましく、5以上がより好ましい。誘電層の比誘電率が2未満であると、静電容量Cが小さくなり、静電容量型センサとして使用した際に充分な感度が得られないことがある。
なお、上記センサシートにおいて、誘電層(基材)や表側電極層及び裏側電極層(電極本体)のそれぞれの平均厚さ、幅、長さ等の外観形状は、用いられるセンサシートの用途によって適宜設計変更が可能である。
そして、本発明のセンサシートは、表側電極層と裏側電極層とが基材を挟んで対向する検出部をシート内に1箇所のみ有するセンサシートであってもよい。
また、本発明の伸縮性電極を静電容量型センサシートとして使用する場合、上記基材のヤング率は、0.1〜1MPaであることが好ましい。ヤング率が0.1MPa未満であると、基材が軟らかすぎ、高品質な加工が難しく、充分な測定精度が得られないことがある。一方、ヤング率が1MPaを超えると、基材が硬すぎ、測定対象物の変形荷重が小さい場合に測定対象物の変形動作を阻害してしまい、計測目的に対して計測結果がそぐわないおそれがある。
また、上記伸縮性電極を静電容量型センサシートとして使用する場合、上記基材の硬さは、JIS K 6253に準拠したタイプAデュロメータを用いた硬さ(JIS A硬さ)で、0〜30°であるか、又は、JIS K 7321に準拠したタイプCデュロメータを用いた硬さ(JIS C硬さ)で10〜55°であることが好ましい。
上記C硬さが10°未満では、基材が軟らかすぎるため高品質な加工が難しく、充分な測定精度を確保することができない場合があり、一方、55°を超えると、基材が硬すぎるため、測定対象物の変形荷重が小さい場合に測定対象物の変形動作を阻害してしまい、計測目的に対して測定結果がそぐわないおそれがある。
また、本発明のセンサシートの構成は、図4(a)、(b)に示した構成に限定されるわけではなく、例えば、表側電極層及び/又は裏側電極層の表層側に絶縁層(誘電層)を介してクロストークノイズを除去するためのシールド電極層が検出部を覆うように形成されていても良い。また、最外層に電極層(表側電極層や裏側電極層、シールド電極層)を保護するためのオーバーコート層を備えていても良い。
このような構成からなるセンサシートは後述するように、表側電極層と裏側電極層とのそれぞれを外部配線を介して計測手段と接続することにより静電容量型センサとすることができる。
本発明の静電容量型センサは、本発明のセンサシートと、計測手段と、上記センサシートが備える電極本体(上記表側電極層及び上記裏側電極層)及び上記計測手段を接続する外部配線とを備え、
上記基材の一方の面に設けられた電極本体と上記基材の他方の面に設けられた電極本体との上記基材を挟んで対向している部分を検出部とし、
上記検出部における静電容量の変化を計測することにより、変形歪み量を測定することを特徴とする。
図4(a)、(b)に示したセンサシート(伸縮性電極)1を用いた静電容量型センサとしては、例えば、図5に示したような構成を備えたものが挙げられる。
図5は、本発明の静電容量型センサの一例を模式的に示す平面図である。
図5に示す静電容量型センサ201は、図4に示した本発明の伸縮性電極を用いたセンサシート1と、外部配線202及び203と、計測手段204とを備えている。
センサシート1の表側接続部01A1〜16A1のそれぞれは、複数(16本)の配線が結束された外部配線203を介して計測手段204と接続されており、また、裏側接続部01B1〜16B1のそれぞれは、複数(16本)の配線が結束された外部配線202を介して計測手段204と接続されている。
なお、外部配線は、図5に示すように表側電極層及び裏側電極層の片端にのみ接続されていればよいが、場合によっては両端に接続されていても良い。
計測手段204は、図示しないが、電源回路、演算回路、静電容量、測定回路、画素切替回路及び表示装置等を必要に応じて備えている。計測手段204の具体例としては、例えば、LCRメータ等が挙げられる。
このような静電容量型センサ201では、測定対象物載置前の静電容量Cと測定対象物載置後の静電容量Cから静電容量の変化量ΔCを検出し、その静電容量の変化量ΔCに基づき、変形歪み量を求めることができ、各検出部の変形歪み量に基づき、変形歪み分布や面圧分布を求めることができる。
また、上記センサシート(伸縮性電極)は、伸長率が高く、1軸方向に30%以上繰り返し伸長させることが可能であり、柔軟な測定対象物の変形や動作に追従することが可能で、かつ伸縮変形や繰り返し変形に対する耐久性に優れる。そのため、上記センサシートを備えた静電容量型センサでは、例えば、測定対象物の形をトレースしたり、測定対象物の動きを直接的に検知したりすること等ができる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<カーボンナノチューブ分散液の調製>
(調製例1:カーボンナノチューブ分散液(A−1)の調製)
基板成長法により製造した多層カーボンナノチューブである、大陽日酸社製の高配向カーボンナノチューブ(層数4〜12層、繊維径10〜20nm、繊維長さ50〜150μm、炭素純度99.5%)30mgをメチルイソブチルケトン(MIBK)30gに添加し、ジェットミル(ナノジェットパル JN10−SP003、常光社製)を用いて湿式分散処理を施し、濃度0.1重量%のカーボンナノチューブ分散液A−1を得た。
(多層カーボンナノチューブの平均長さの確認)
走査型電子顕微鏡(HITACHI社製 S−4800)を用いて、調製例1で使用した高配向カーボンナノチューブを倍率500倍にて観察し、上記高配向カーボンナノチューブの平均長さ(CNTフォレストの成長長さの平均値)を電子顕微鏡画像に基づき算出した。
具体的には、図6に示したような電子顕微鏡写真においてCNTフォレスト部分を選択し、その部分の成長長さ(図6の例では、114μm)を測定し、平均値を算出した。
このとき、電子顕微鏡写真は複数枚撮影し、無作為に抽出した10箇所の成長長さの平均値を算出した。
調製例1で使用した高配向カーボンナノチューブの平均長さは102μmであった。
なお、図6は、調製例1で使用した高配向カーボンナノチューブを撮影した電子顕微鏡写真のうちの1枚である。
(多層カーボンナノチューブの平均繊維径の確認)
走査型電子顕微鏡(HITACHI社製 S−4800)を用いて、調製例1で使用した高配向カーボンナノチューブを倍率200000倍にて観察し、上記高配向カーボンナノチューブの平均繊維径を電子顕微鏡画像に基づき算出した。
具体的には、図7に示したような電子顕微鏡写真において単独で観察されるカーボンナノチューブを無作為に抽出し、そのカーボンナノチューブの繊維径(図7に示した例では12.9nm)を測定し、平均値を算出した。
このとき、電子顕微鏡写真は複数枚撮影し、無作為に抽出した10箇所の繊維径の平均値を算出した。
調製例1で使用した高配向カーボンナノチューブの平均繊維径は12.8nmであった。
なお、図7は、調製例1で使用した高配向カーボンナノチューブを撮影した電子顕微鏡写真のうちの1枚である。
(調製例2:カーボンナノチューブ分散液(A−2)の調製)
多層カーボンナノチューブとして調製例1とは繊維長さが異なる、大陽日酸社製の高配向カーボンナノチューブ(層数4〜12層、繊維径10〜20nm、繊維長さ150〜300μm、炭素純度99.5%)を使用し、上記調製例1と同様にして、濃度0.1重量%のカーボンナノチューブ分散液A−2を得た。
本例で使用した高配向カーボンナノチューブについて、調製例1と同様にして、平均長さ及び平均繊維径を算出したところ、平均長さは298μm、平均繊維径は12.9nmであった。
(調製例3:カーボンナノチューブ分散液(A−3)の調製)
多層カーボンナノチューブとして調製例1とは繊維長さが異なる、大陽日酸社製の高配向カーボンナノチューブ(層数4〜12層、繊維径10〜20nm、長さ300〜600μm、炭素純度99.5%)を使用し、上記調製例1と同様にして、濃度0.1重量%のカーボンナノチューブ分散液A−3を得た。
本例で使用した高配向カーボンナノチューブについて、調製例1と同様にして、平均長さ及び平均繊維径を算出したところ、平均長さは591μm、平均繊維径は11.1nmであった。
(調製例4:カーボンナノチューブ分散液(B)の調製)
大陽日酸社製の高配向カーボンナノチューブに代えて、多層カーボンナノチューブであるナノシル社製、NC7000(繊維径9.5nm、平均長さ1.5μm、アスペクト比158、炭素純度90%)を用いた以外は、カーボンナノチューブ分散液(A−1)の調製方法と同様にして、濃度0.1重量%のカーボンナノチューブ分散液Bを調製した。
(調製例5:カーボンナノチューブ分散液(C)の調製)
大陽日酸社製の高配向カーボンナノチューブに代えて、単層カーボンナノチューブであるスーパーグロースCNT(繊維径の中央値が約3nm、成長長さ500〜700μm、アスペクト比約100,000、炭素純度99.9%、産業技術総合研究所提供)を用いた以外は、カーボンナノチューブ分散液(A−1)の調製方法と同様にして、濃度0.1重量%のカーボンナノチューブ分散液Cを調製した。
(実施例1)
(1)水添水酸基末端液状ポリオレフィンポリオール(エポール、出光興産社製)100質量部、アルキル置換ジフェニルエーテルを主成分とした高温用潤滑油(モレスコハイルーブLB−100、MORESCO社製)100質量部を計量し、自転公転ミキサー(THINKY社製)を用いて2000rpmで3分間撹拌混合した。次に、得られた混合物に触媒(Fomrez catalyst UL−28、Momentive社製)0.07質量部を添加し、自転公転ミキサーで1.5分撹拌した。その後、イソホロンジイソシアネート(デスモジュールI、住化バイエルウレタン社製)11質量部を添加し、自転公転ミキサーで3分間撹拌し、1.5分間脱泡し、基材用の原料組成物を調製した後、これを図3に示した成形装置30に注入し、保護フィルムでサンドイッチ状にして搬送しつつ、炉内温度110℃、炉内時間30分間の条件で架橋硬化させ、保護フィルム付きの所定厚みのロール巻シートを得た。その後、80℃に調節した炉で12時間後架橋させ、層厚50μmの基材シートを得た。
次に、得られた基材シートを裁断し、90mm×90mm×50μmの基材と、90mm×60mm×50μmの基材とを1枚ずつ作製した。
(2)次に、1枚(90mm×90mm×50μm)の基材の片面の中央部にカーボンナノチューブ分散液(A−1)8gをスプレーコートで帯状に塗布し、100℃で30分間乾燥させることにより、幅20mm、長さ80mm、厚さ1μmの電極本体を形成した。
さらに、基材用の原料組成物と同配合の組成物をトルエンに溶解した0.2重量%トルエン溶液を調製し、この0.2重量%トルエン溶液4gをプライマーとして電極本体上にスプレーコートで帯状に塗布し、100℃で30分間乾燥させた。このとき、電極本体の両端部(端部から8mmの部分)はスプレーコート前にマスクした。
また、スプレーコートは、エアブラシとして(エアテックス社製、KIDS−102)を使用し、ノズルは完全に閉じた状態から1回転分のみ解放し、ノズルの先端から塗布面までの距離を10cmとして行った。
その後、電極本体を挟み込むように、電極本体が形成された基材をもう1枚(90mm×60mm×50μm)の基材と貼り合わせて伸縮性電極を得た。
(実施例2)
カーボンナノチューブ分散液(A−1)に代えて、カーボンナノチューブ分散液(A−2)を用いた以外は、実施例1と同様にして伸縮性電極を得た。
(実施例3)
カーボンナノチューブ分散液(A−1)に代えて、カーボンナノチューブ分散液(A−3)を用いた以外は、実施例1と同様にして伸縮性電極を得た。
(比較例1)
カーボンナノチューブ分散液(A−1)に代えて、カーボンナノチューブ分散液(B)を用いた以外は、実施例1と同様にして伸縮性電極を得た。
(比較例2)
カーボンナノチューブ分散液(A−1)に代えて、カーボンナノチューブ分散液(C)を用いた以外は、実施例1と同様にして伸縮性電極を得た。
(評価:繰返し伸縮に対する電気抵抗の変化の測定)
実施例及び比較例で得たそれぞれの伸縮性電極につき、図8に示した評価装置を用いて、無伸長状態から一軸方向(電極本体の長手方向)に100%伸長させた後、無伸長状態に戻すサイクルを1サイクルとする伸縮を1000サイクル繰返し行った。2〜3サイクル目、10サイクル目、100サイクル目、500サイクル目及び1000サイクル目における電極本体の上記電気抵抗を測定した。
具体的には、図8に示すように、基材51と一体化された電極本体52の両端に導電グリス(図示せず)を介して銅箔53を取り付け、伸縮性電極50の電極本体52に垂直な2辺を樹脂フレーム54で拘束し、電極本体52の両端部に取り付けられた銅箔53をそれぞれリード55を介してマルチメーター(ADVANTEST社製、R6441C)56と接続し、フレーム間を1軸方向(図中、矢印の方向)に伸長させた後、無伸長状態に戻す伸縮を繰返し行い、電気抵抗の変化を測定した。このとき、フレーム間距離(図8中、L参照)は50mmとした。
測定結果については、縦軸に抵抗(対数)、横軸に伸長率をプロットしたグラフとして図9〜13に示した。更に、実施例1〜3及び比較例1、2の伸縮性電極に関し、2サイクル目及び1000サイクル目のそれぞれの無伸長時(0%伸長時)及び100%伸長時の電気抵抗を下記表1に示した。
表1、及び、図9〜13に示した結果から明らかなように、繊維長さが50μm以上の多層カーボンナノチューブを用いて形成された電極本体を備えた伸縮性電極では、導電性に優れ(電気抵抗そのものが低く)、かつ、100%伸長時の電気抵抗の増大が殆どなく、また、繰り返し伸縮時の電気抵抗のバラツキも殆ど認められなかった。
これに対し、平均長さが約10μmと短い多層カーボンナノチューブからなる電極本体を備えた例(比較例1)では、導電性が低く、また、伸長時の電気抵抗の増大や繰り返し伸縮時の電気抵抗のバラツキが著しかった。また、単層カーボンナノチューブからなる電極本体を備えた例(比較例2)では、導電性が低くかった。
本発明の伸縮性電極は、センサシート、導電配線材、誘電エラストマー型アクチュエータ、ジェネレータ、更には伸縮柔軟性が求められる箇所での各種信号線や小電力の電力線等、種々の用途に使用することができ、伸縮性及び柔軟性が要求される静電容量型センサ等のセンサシートとして好適に使用することができる。
1 センサシート
2 誘電層
01A1〜16A1 表側接続部
01A〜16A 表側電極層
01B1〜16B1 裏側接続部
01B〜16B 裏側電極層
C0101〜C1616 検出部
30 成形装置
31 保護フィルム
32 ロール
33 原料組成物
34 加熱装置
35 基材
50、100、110、120、130 伸縮性電極
51、101、111a、111b、121a、121b、131 基材
52、102、112、122a、122b、132a、132b 電極本体
53 銅箔
54 樹脂フレーム
55 リード
56 マルチメーター
201 静電容量型センサ
202、203 外部配線
204 計測手段

Claims (4)

  1. エラストマー組成物からなる基材と、前記基材と一体化された電極本体とを備える伸縮性電極を用いたセンサシートであって、
    前記電極本体は、平均長さが102〜600μmで、繊維径が5〜30nmの多層カーボンナノチューブを用いて形成されており、
    前記基材はシート状であり、前記電極本体は前記基材の両面に設けられ、
    前記基材の一方の面に設けられた電極本体と前記基材の他方の面に設けられた電極本体とは、前記基材を挟んで少なくとも一部が対向しており、
    前記伸縮性電極は面方向に伸縮する、ことを特徴とするセンサシート。
  2. 前記多層カーボンナノチューブは、繊維径が10〜20nmである請求項1に記載のセンサシート。
  3. 前記電極本体は、帯状であって、前記基材の両面に複数列ずつ設けられている請求項1又は2に記載のセンサシート。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のセンサシートと、計測手段と、前記センサシートが備える電極本体及び前記計測手段を接続する外部配線とを備え、
    前記基材の一方の面に設けられた電極本体と前記基材の他方の面に設けられた電極本体との前記基材を挟んで対向している部分を検出部とし、
    前記計測手段は、前記検出部における静電容量の変化を計測することにより、変形歪み量を測定することを特徴とする静電容量型センサ。
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