JP2013118128A - 透明導電膜及びその利用 - Google Patents

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清茂 児島
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Abstract

【課題】 ITO薄膜でも、ZnO系や導電性ナノ粒子の透明導電膜でもない、新規な透明導電膜およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 G/D比が2以上20以下、長さが100μm以上のカーボンナノチューブを少なくとも含む透明導電膜。
【選択図】 なし

Description

本発明は、透明導電膜およびその製造方法に関し、詳しくは従来の主な透明導電膜に用いられるインジウム等の無機材料を使用しない透明導電膜およびその製造方法に関する。
透明導電膜は、可視光透過性と導電性とを兼ね備えた優れた膜である。
透明導電膜は、低抵抗率で可視光に対して高い透過率を示すことから、液晶ディスプレイを中心としたフラットパネルディスプレイや太陽電池などの透明電極として幅広く用いられている。また、この透明導電膜を樹脂フィルム基板の表面に成膜した、透明導電性フィルムは、たとえば透明タッチパネルやEL(エレクトロルミネセンス)フラットランプの電極に使用されている。
透明導電膜としては、多くの材料が研究されているが、現在実用化されている大部分の透明導電膜は、酸化インジウムおよび酸化スズを主成分とするITO(IndiumTinOxide)薄膜である。
しかしながら、近年、主要用途であるフラットパネルディスプレイなどの出荷量が増大するに伴い、ITO薄膜の需要も拡大しており、また原材料であるインジウムが希少金属(クラーク数0.00001)であることから価格が高騰し、資源枯渇問題が深刻化してきている。
そこで、インジウムを使用しない透明導電膜(ITO代替材料)への関心が極めて高まっている。代表的なITO代替材料としては、酸化亜鉛(ZnO)系の透明導電膜が知られており、従来のITO代替材料としての透明導電膜の研究としては、殆どがZnOを主成分とし、他の成分を副成分として適宜に用いるものである(たとえば、特許文献1参照)。
上記酸化亜鉛系の透明導電膜は、酸化インジウムを用いた場合と比較して原材料価格が安価である点で工業的に優れているが、酸化亜鉛系の透明導電膜は、導電性において上記ITO薄膜よりもやや劣っている。また、酸化亜鉛系の薄膜は、薄膜形成時に結晶の欠陥などによって抵抗率が不安定となる、または加湿、加熱、酸もしくはアルカリに対する耐久性がITO薄膜に比べて劣るという問題がある。さらに、亜鉛のクラーク数も0.004と小さく、希少金属である。
このように酸化亜鉛系の薄膜は、ITO薄膜と比べてコスト的には優位であるが、依然として希少金属が用いられることに変わりはなく、また、導電性や耐久性においていまだ改善の余地がある。
また、それ以外のITO代替材料としては、カーボンナノチューブや金属粒子、金属ナノワイヤーなどの導電性ナノ粒子をバインダー等で補強しながら透明導電膜としたものが挙げられる。しかしながら、これらも可視光透過性と導電性の両立が極めて困難である。
特開2006−200016号公報
上述のように、ITO代替材料への関心が高まっている。ITO代替材料としてZnO系や導電性ナノ粒子を用いた透明導電膜が多数報告されているが、ITO代替材料としては未だ改善の余地があつた。
そこで、本発明は、ITO薄膜でも、ZnO系や導電性ナノ粒子の透明導電膜でもない、新規な透明導電膜およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行い、スーパーグロース法によって製造されるような、G/D比が2以上20以下、長さが100μm以上のカーボンナノチューブを少なくとも含む、新たな透明導電膜により、資源枯渇の問題が大きいITOを用いずに、可視光透過性と導電性とに優れる透明導電膜を得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の透明導電膜は、スーパーグロース法によって製造されるカーボンナノチューブを用いているので、少ない量の添加で高い導電パスを有する。従って、ITO代替材料の候補として用いられている、通常の多層カーボンナノチューブを用いたときと比較して、高い可視光透過性を維持しながら高い導電性を達成することができる。
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
本発明の透明導電膜は、スーパーグロース法によって製造されるカーボンナノチューブとバインダーとを含む分散液を、透明フィルムに塗布、乾燥することにより得られる。
(カーボンナノチューブ)
本発明に用いられるカーボンナノチューブは、G/D比が2以上20以下、長さが100μm以上であることを特徴とするカーボンナノチューブである。
本発明で用いるカーボンナノチューブの比表面積は、通常500m/g以上であり、好ましくは600m/g以上1800m/g未満である。また、長さは通常、100μm以上、好ましくは、200μm以上を用いることができる。
このようなカーボンナノチューブは、国際公開WO2006/011655号や日本国特許4621896号公報などに開示されるスーパーグロース法によって製造される。スーパーグロース法によって製造されるカーボンナノチューブは、溶媒に分散した際の分散性に優れ、上記表面積及び長さのカーボンナノチューブであっても均一な分散が可能となり、さらにはその長さのために少量で所望の導電性を付与することができる。
アスペクト比が大きいことで知られる、スーパーグロース法で得られるカーボンナノチューブが特に好適に用いられる。
(その他)
バインダーは、バインダーとしての結着機能を有するものであれば何でもよいが、たとえば、水系溶剤であれば、ラテックス系のポリマーが用いられる。有機系溶媒であれば、ジメチルアセトアミドなどが用いられる。
また、有機溶剤でも水溶液でもよく、工業的・環境的なことを考えると、水溶液が好ましい。
分散剤は、必要に応じて使用されるが、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、その他公知の界面活性剤を用いることができる。また、スーパーグロース法によって製造されるカーボンナノチューブの表面処理により分散性が確保されれば、特に添加しなくてもよい。
(透明導電膜)
本発明の透明導電膜は、通常、バインダー、分散剤、溶媒からなる分散液を既存の塗布技術を用いて基板となる透明フィルム上に積層または塗布される。
用いられる基板は、通常ITO代替フィルムや基板で用いられているものであれば何でもよい。たとえば、ガラス基板やPETフィルムが挙げられる。
通常は、溶媒100wt%に対して、0.0001wt%から10wt%の範囲でスーパーグロース法によって製造されるカーボンナノチューブが分散されている。
透明フィルムは、脂環式構造を有する樹脂からなるものが好ましい。
(脂環式構造を有する樹脂フィルム)
脂環式構造を有する樹脂フィルムを用いると、PETフィルム等に対して、非常に低吸水であるため、耐久性に優れる。さらにTgが高いほうが好ましく、通常120℃以上、好ましくは140℃以上、より好ましくは160℃以上である。これ以下のTgでは、透明導電フィルムやそれ以降の工程での不良が生じる可能性がある。
また、本フィルムは所望の光学特性を加えてもよく、延伸倍率は、所望の光学特性がでる倍率を適宜選定するには、脂環式構造を有する樹脂フィルムを延伸されたものが好ましい。
延伸フィルムは、原反フィルムを延伸することによって得られ、その延伸方法によって特に制限されず、一軸延伸法、二軸延伸法のいずれで延伸したものであってもよい。
延伸処理する方法としては、ロール側の周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法;テンター延伸機を用いて横方向に一軸延伸する方法等の一軸延伸法;固定するクリップの間隔を開いての縦方向の延伸と同時に、ガイドレールの広がり角度により横方向に延伸する同時二軸延伸法や、ロール間の周速の差を利用して縦方向に延伸した後、その両端部をクリップ把持してテンター延伸機を用いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法などの二軸延伸法;横又は縦方向に左右異なる速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにしたテンター延伸機を用いてフィルムの幅方向に対して任意の角度θの方向に連続的に斜め延伸する方法;などが挙げられる。
延伸に用いる装置として、例えば、縦一軸延伸機、テンター延伸機、バブル延伸機、ローラー延伸機等が挙げられる。
伸時の温度は、透明基材を構成する材料のガラス転移温度をTgとしたときに、好ましくは(Tg−30℃)と(Tg+60℃)の間、より好ましくは(Tg−10℃)と(Tg+50℃)の間の温度から選択される。
延伸倍率は、所望の光学特性がでる倍率を適宜選定すれば良い。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、本実施例における部および%は、特記しない限り質量基準である。実施例および比較例において、各種物性は以下のように評価する。
(導電性)
ASTM D991に準拠して三菱化学社のロレスタGP(型式 MCP−T610)で測定した。
表面抵抗値が500Ω/□以上 ・・・ B
表面抵抗値が500Ω/□以下 ・・・ A

(可視光透過性)
光線透過率は島津製作所製島津自記分光光度計UV−3100PCにて測定した。透明導電性塩化ビニル樹脂シートと比較例の塩化ビニル樹脂シートとの間の550nmの波長を持つ光の光線透過率の差を求めた。
可視光透過性が80%以上 ・・・A
可視光透過性が80%以下 ・・・B
(実施例1)
バインダーとしてラテックスポリマーを水溶液に溶解した。日本国特許4621896号公報の実施例1に記載のスーパーグロース法で得られるカーボンナノチューブ(G/D比=3、比表面積=900m/g、長さ=500μm)を、0.1wt%で、前記溶液中に添加した。また、分散剤として、ドデシル硫酸ナトリウムを、前記カーボンナノチューブに対して10wt%を溶液に添加し、超音波分散器(アズワン社製「ASU−10」)を用いて、120分均一に分散させた。
厚さ0.1mmの脂環式ポリマーフィルムとして、コロナ処理済の無延伸フィルム(ゼオノアフィルム(登録商標))を基材として用いた。前記塗液を基材の表面に塗布した。そして、塗液が乾燥して固化させることで透明導電フィルムを作製した。得られたフィルムについて、導電性と透明性を評価した。結果を表1に示す。
(実施例2)
厚さ0.1mmの脂環式ポリマーフィルムとして、コロナ処理済の斜め延伸フィルム(ゼオノアフィルム(登録商標))を用いる以外は、同様の方法にて透明導電フィルムを作製した。得られたフィルムについて、導電性と透明性を評価した。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1と用いた樹脂フィルムをPETフィルムへ変更する以外は、同様の方法にて透明導電フィルムを作製した。得られたフィルムについて、導電性と透明性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例2と用いたカーボンナノチューブを、カーボンナノチューブ(Unidym社製のカーボンナノチューブ、グレード;HIPCO、平均長さ0.1〜1.0μm)を用いた以外は、実施例2と同様の透明導電フィルムを作製した。得られたフィルムについて、導電性と透明性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2013118128

Claims (3)

  1. G/D比が2以上20以下、長さが100μm以上のカーボンナノチューブを少なくとも含む透明導電膜。
  2. 請求項1記載の透明導電膜を含む透明導電フィルム。
  3. 前記フィルムが脂環式構造を有する樹脂フィルムであることを特徴とする、前記2記載の透明導電膜付フィルム。
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