JP6494478B2 - セグメント継手の補強構造 - Google Patents

セグメント継手の補強構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6494478B2
JP6494478B2 JP2015185892A JP2015185892A JP6494478B2 JP 6494478 B2 JP6494478 B2 JP 6494478B2 JP 2015185892 A JP2015185892 A JP 2015185892A JP 2015185892 A JP2015185892 A JP 2015185892A JP 6494478 B2 JP6494478 B2 JP 6494478B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
joint
plate
pair
plates
fastener
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015185892A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017057700A (ja
Inventor
克彦 高倉
克彦 高倉
泰彦 猪口
泰彦 猪口
竹中 計行
計行 竹中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
Priority to JP2015185892A priority Critical patent/JP6494478B2/ja
Publication of JP2017057700A publication Critical patent/JP2017057700A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6494478B2 publication Critical patent/JP6494478B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、セグメント継手の補強構造に関する。
シールドトンネルは、複数のセグメントを連結することにより形成する。
セグメント同士の連結構造(セグメント継手)には、セグメントの端面に配設された継手板同士を重ね合わせた状態で、両継手板を貫通する継手ボルトにナットを螺合する継手ボックスタイプがある(例えば、特許文献1参照)。
近年、地下空間の有効活用により、既設地下構造物に近接して新設地下構造物を施工する場合がある。既設トンネルに隣接して他の地下構造物を構築すると、既設トンネルへの外力作用状況が変化する場合がある。
また、トンネルの施工後の地下水位の低下や地殻変動等により、トンネルへの外力の作用状況が変化する場合もある。
外力の作用状況が変化すると、トンネル覆工の作用応力状態が変化し、トンネル覆工に変形が生じるおそれがある。
また、セグメントの老朽化に起因するトンネル覆工の変形も懸念されている。
トンネル覆工に変形が生じた場合、セグメントを押し広げることで、トンネル覆工の変形を補修する場合がある。
ところが、セグメントを押し広げることによりセグメント同士の継手ボルトに生じる引張力に対して継手ボルトが十分な耐力を有していないおそれがある。
また、地下水の低下等によって継手部における軸力が減少すると、曲げが卓越することで継手板に損傷が生じるおそれがある。
そのため、セグメント継手の破損を防止することを目的として、セグメント継手に対して補強しておく必要がある。
このようなセグメント継手の補強構造としては、継手部位において締付け金物(例えば、万力やクランプ等)や継手ボルトを増設することにより継手板に生じる曲げモーメントの低減や引張耐力の増加を図る方法や、継手ボルトの太径化等によって引張抵抗力を増加させる方法等が考えられる。
ところが、継手ボックスタイプのセグメント継手の場合、継手ボックス内に締付け金物を配設できない場合がある。また、継手ボルトを増やす場合や太径化する場合には、ボルト孔の増設や既設のボルト孔の拡径作業を行う必要があるが、この作業によって継手板の耐力低下やシール材の損傷が懸念される。
特開2011−202492号公報
このような観点から、本発明は、セグメント継手の耐力を向上させることが可能なセグメント継手の補強構造を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、セグメント同士の継手部において重ね合わされた一対の継手板を跨ぐように配設された第一締付け具と、一方の前記継手板と前記第一締付け具との間に介設された第二締付け具と、他方の前記継手板と前記第一締付け具との間に介設された第三締付け具と、前記第一締付け具に挿通された締付けボルトとを備えるセグメント継手の補強構造であって、前記第一締付け具は、前記一対の継手板を挟んで対向する一対の脚板と、前記一対の脚板の内空側端部に横架された天板とを備え、前記第二締付け具は、前記脚板および前記天板の板面と交差し、かつ、前記一方の継手板に当接する一対の第一縦板を備え、前記第三締付け具は、前記一対の継手板を挟んで前記一対の第一縦板と対向するように他方の前記継手板に当接する一対の第二縦板を備えており、前記一対の第一縦板および前記一対の第二縦板は、既存の継手ボルトを挟んで間隔をあけた位置において前記一対の継手板を挟持していることを特徴としている。
かかるセグメント継手の補強構造によれば、継手板に曲げ変形が発生する場合であっても、一対の第一縦板及び一対の第二縦板により、継手板の支持スパンが短くなるため、継手板に発生する曲げモーメントを低下させることができる。
また、第一締付け具の天板がセグメント間に生じる引張力に抵抗できるので、既存の継手ボルトに生じる引張力を低減させることができる。
なお、既存の継手ボルトよりも地山側において、少なくとも前記一対の第一縦板および前記一対の第二縦板のいずれか一方に横架された落下防止部材をさらに備えていれば、締付けボルトによる締付けトルクが万が一緩んだ場合であっても、落下防止部材が継手ボルトに引っ掛かるので、各締付け具が落下することを防止できる。
前記一対の第一縦板と一方の前記脚板との間において、前記一対の第一縦板の端部に横架された第一受板を備え、前記締付けボルトが、前記一方の脚板に螺合されており、前記締付けボルトの先端が前記第一受板に当接していれば、締付けボルトにより第一受板を押圧することで第一縦板および第二縦板により継手板を挟持することができる。
また、前記一方の脚板と前記第二締付け具との当接面が、前記継手板同士の当接面に対して傾斜している場合には、前記締付けボルトを前記天板に挿通させるとともに、前記締付けボルトの先端を前記一対の継手板に当接させればよい。締付けボルトを天板に対して進退させることにより第一締付け具を上下動させることで、くさび効果によって第一締付け具が第一受具を押圧するようになるので、第一縦板および第二縦板により継手板を挟持することができる。この構成では、締付けボルトを既存の継手ボックス内に配置する必要がないので、継手ボックスが小さい場合であっても、セグメント継手の補強が可能である。
なお、前記他方の脚板と前記第三締付け具との当接面が、前記一対の継手板同士の当接面に対して、前記一方の脚板と前記第二締付け具との当接面とは逆向きに傾斜した構成を採用してもよい。
本発明のセグメント継手の補強構造によれば、セグメント継手の構造に限定されることなく、セグメント継手の耐力を増強させることが可能となる。
本発明の実施形態に係るトンネルの斜視図である。 第一の実施形態のセグメント継手の補強構造を示す図であって、(a)は断面図、(b)は(a)のA−A矢視図、(c)は(a)のB−B断面図である。 第二の実施形態のセグメント継手の補強構造を示す図であって、(a)は断面図、(b)は(a)のC−C矢視図、(c)は(a)のD−D断面図である。 第三の実施形態のセグメント継手の補強構造を示す図であって、(a)は断面図、(b)は(a)のE−E矢視図、(c)は(a)のF−F断面図である。
<第一の実施形態>
第一の実施形態では、図1に示すように、セグメント11同士を連結することにより形成された円形断面の既設のトンネル1のセグメント継手12を補強する補強構造(セグメント継手の補強構造)について説明する。
トンネル周方向に連結されるセグメント11同士は、2箇所のセグメント継手12,12(セグメント間継手12a,12a)を介して連結されている。また、トンネル軸方向に連結されるセグメント11同士(セグメントリング同士)は、トンネル周方向に配設された複数のセグメント継手12,12,…(リング間継手12b,12b,…)を介して連結されている。なお、セグメント継手12(セグメント間継手12aおよびリング間継手12b)の数や配置は限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
補強構造2は、図2に示すように、ボックスタイプのセグメント継手12に適用される。本実施形態では補強構造2をセグメント11の端部に形成された凹部(継手ボックス13)に設ける。
セグメント11の端面には、継手板14が配設されている。セグメント11同士の接合は、継手板14同士を重ね合わせた状態で、両継手板14,14を貫通する継手ボルト15にナット16を締着することにより行う。
継手ボルト15およびナット16は、セグメント11の端部に形成された継手ボックス13内に配設されている。
本実施形態の補強構造2は、図2に示すように、第一締付け具3と、第二締付け具4と、第三締付け具5と、締付けボルト6と、落下防止部材7とを備えている。
第一締付け具3は、図2(a)に示すように、セグメント11同士の継手部において重ね合わされた一対の継手板14,14を跨ぐように配設されている。
第一締付け具3は、一対の脚板31,31と、一対の脚板31,31の内空側端部に横架された天板32とにより門型を呈している。
一対の脚板31,31は、図2(a)および(c)に示すように、一対の継手板14,14の板面と平行で、かつ、一対の継手板14,14を挟んで対向している。
天板32は、図2(a)および(b)に示すように、継手板14,14のトンネル内空側に配設されていて、継手ボルト15、ナット16、第二締付け具4および第三締付け具5を覆っている。
本実施形態の第一締付け具3(脚板31,31および天板32)は、鋼板同士を接合(溶接)することにより一体に形成されている。なお、第一締付け具3の形成方法は限定されるものではなく、例えば、鋼板を折り曲げることにより形成してもよいし、鋳造により形成してもよい。
第二締付け具4は、図2(a)およb(c)に示すように、一方(図2において左側)の継手板14と第一締付け具3との間に介設されている。
本実施形態の第二締付け具4は、一対の第一縦板41,41と、第一受板42を備えている。
第一縦板41は、第一締付け具3の脚板31および天板32と直交(交差)するように設けられた鋼板である。第一縦板41は、端面が継手板14に当接している。
一対の第一縦板41,41は、図2(c)に示すように、継手ボルト15を挟んで対向している。
第一受板42は、第一縦板41と一方の脚板31との間において、一対の第一縦板41,41に横架された鋼板である。
第二締付け具4は、一対の第一縦板41,41と第一受板42とが一体に接合(溶接)されることで、コ字状を呈している。第二締付け具4は、継手ボルト15を囲うように配設されている。なお、第二締付け具4の形成方法は限定されるものではなく、例えば、鋼板を折り曲げることにより形成してもよいし、鋳造により形成してもよい。
第三締付け具5は、他方(図2において右側)の継手板14と第一締付け具3との間に介設されている。
本実施形態の第三締付け具5は、図2(a)および(c)に示すように、第一締付け具3の脚板31および天板32と直行(交差)するように設けられた一対の第二縦板51,51からなる。
第二縦板51は、一方の端面が他方の継手板14に当接しているとともに、他方の端面が他方の脚板31に当接した状態で、他方の継手板14と他方(図2において右側)の脚板31との間に介設されている。
また、一対の第二縦板51,51は、一対の継手板14,14を挟んで一対の第一縦板41,41と対向するように配設されている。第二縦板51同士は、継手ボルト15を挟んで対向している。
なお、第二縦板51は、鋼板により形成されているが、第二縦板51を構成する材料は限定されない。また、第二縦板51は、他方の脚板31に一体に固定されていてもよい。
締付けボルト6は、第一締付け具3に螺合されている。
本実施形態の締付けボルト6のボルト軸は、図2(a)および(c)に示すように、一方の脚板31に形成されたボルト孔を貫通しているとともに、先端が第一受板42に当接している。
なお、脚板31のボルト孔の内面には雌ネジが形成されている。そのため、締付けボルト6が回転することで、脚板31に対して締付けボルト6が進退する。
落下防止部材7は、図2(a)に示すように、一対の第二縦板51,51の地山側端部に横架された鋼板である。
落下防止部材7は、継手ボルト15よりも地山側に配設されており、第二縦板51,51、他方の継手板14および他方の脚板31により囲まれた空間の底面を遮蔽している(図2(c)参照)。
本実施形態の落下防止部材7は、第二縦板51,51に一体に接合(溶接)されている。なお、落下防止部材7の接合方法は限定されない。また、落下防止部材7は、継手ボルト15に地山側に配設されていればよく、必ずしも第二縦板51,51、他方の継手板14および他方の脚板31により囲まれた空間の底面全体を遮蔽する必要はない。また、落下防止部材7は、第一縦板41,41の地山側端部に設けられていてもよい。
本実施形態の補強構造2では、締付けボルト6により第一受板31を押圧することで、継手板14,14を第一縦板41,41および第二縦板51,51により挟持することができる。このようにすれば、継手板14に曲げ変形が発生する場合であっても、一対の第一縦板41,41及び一対の第二縦板51,51で挟まれた点が支点になるので、継手板14の支持スパンが短くなる。その結果、継手板14に発生する曲げモーメントが低下し、セグメント継手12の耐力が向上する。
また、第一締付け具3の天板32がセグメント11間に生じる引張力に抵抗するため、既存の継手ボルト15に生じる引張力を低減させることができる。
また、落下防止部材7が配設されているため、締付けボルト6による締付けトルクが万が一緩んだ場合であっても、落下防止部材7が継手ボルト15またはナット16に引っ掛かるので、各締付け具が落下することを防止できる。
<第二の実施形態>
第二の実施形態の補強構造2は、図3に示すように、セグメント11の端部に形成された凹部(継手ボックス13)に設ける。
なお、第二の実施形態に係るトンネル1のセグメント11およびセグメント継手12の詳細は、第一の実施形態で示したトンネル1のセグメント11およびセグメント継手12と同様なため、詳細な説明は省略する。
補強構造2は、第一締付け具3と、第二締付け具4と、第三締付け具5と、締付けボルト6と、落下防止部材7とを備えている。
第一締付け具3は、図3(a)に示すように、セグメント11同士の継手部において重ね合わされた一対の継手板14,14を跨ぐように配設されている。
第一締付け具3は、一対の脚板31,31と、一対の脚板31,31のトンネル内空側端部に横架された天板32とにより門型を呈している。
一対の脚板31,31は、図3(a)および(c)に示すように、一対の継手板14,14を挟んで対向している。
各脚板31は、図3(a)に示すように、継手板14側の板面(第二締付け具4または第三締付け具5との当接面)が継手板14に対して傾斜しているとともに、継手板14と反対側の板面が継手板14の板面と平行を呈していて、内空側に向うに従って板厚が減少する鋼板により形成されている。すなわち、一対の脚板31,31の対向面(継手板14側の板面)は、逆向きに傾斜している。
天板32は、図3(a)および(b)に示すように、継手板14,14のトンネル内空側に配設されていて、継手ボルト15、ナット16、第二締付け具4および第三締付け具5を覆っている。
本実施形態の第一締付け具3(脚板31,31および天板32)は、鋼板同士を接合(溶接)することにより一体に形成されている。なお、第一締付け具3の形成方法は限定されるものではなく、例えば、鋳造により形成してもよい。
第二締付け具4は、図3(a)および(c)に示すように、一方(図3において左側)の継手板14と第一締付け具3との間に介設されている。
本実施形態の第二締付け具4は、一対の第一縦板41,41と、第一受板42を備えている。
第一縦板41は、第一締付け具3の脚板31および天板32と直行(交差)するように設けられた鋼板である。第一縦板41の端面は継手板14に当接している。
一対の第一縦板41,41は、図3(c)に示すように、継手ボルト15を挟んで対向している。
第一受板42は、第一縦板41と一方の脚板31との間において、一対の第一縦板41,41の継手板14に横架された鋼板である。
第一受板42の一方(継手板14との反対側)の板面は、図3(a)に示すように、一方の脚板31の板面と当接している。
第一受板42は、継手板14側の板面が継手板14の板面と平行であるとともに、一方の脚板31との当接面が継手板14の板面に対して傾斜していることで、内空側に向うに従って板厚が増加する断面形状を有している。
第二締付け具4は、一対の第一縦板41,41と第一受板42とが一体に接合(溶接)されることで、コ字状を呈している。第二締付け具4は、継手ボルト15を囲うように配設されている。なお、第二締付け具4の形成方法は限定されるものではなく、例えば、鋳造により形成してもよい。
第三締付け具5は、他方(図3において右側)の継手板14と第一締付け具3との間に介設されている。
本実施形態の第三締付け具5は、図3(a)および(c)に示すように、一対の第二縦板51,51と、第二受板52とを備えている。
第二縦板51は、第一締付け具3の脚板31および天板32と直行(交差)するように設けられている。
第二縦板51は、一方の端面が他方の継手板14に当接しているとともに、第二縦板52に接合されている。また、一対の第二縦板51,51は、一対の継手板14,14を挟んで一対の第一縦板41,41と対向している。さらに、第二縦板51同士は、継手ボルト15を挟んで対向している。
第二受板52は、一対の第二縦板51,51と他方の脚板31との間において、一対の第二縦板51,51の端部に横架されている。第二受板52の他方(継手板14との反対側)の板面は、図3(a)に示すように、他方の脚板31の板面と当接している。
第二受板52は、継手板14側の板面が継手板14の板面と平行であるとともに、他方の脚板31との当接面が継手板14の板面に対して傾斜していることで、トンネル内空側に向うに従って板厚が増加する断面形状を有している。
第三締付け具5は、一対の第二縦板51,51と第二受板52とが一体に接合(溶接)されることで、コ字状を呈している。第三締付け具5は、継手ボルト15を囲うように配設されている。なお、第三締付け具5の形成方法は限定されるものではなく、例えば、鋳造により形成してもよい。
締付けボルト6は、第一締付け具3に螺合されている。
本実施形態の締付けボルト6のボルト軸は、図3(a)および(b)に示すように、天板32に形成されたボルト孔を貫通している。締付けボルト6の先端は、共上り防止板61を介して継手板14に当接している。
共上り防止板61は、図3(a)および(c)に示すように、継手板14,14、第一縦板41,41および第二縦板51,51の上端に載置されている。
なお、天板32のボルト孔の内面には雌ネジが形成されている。そのため、締付けボルト6を回転させることで、天板32が締付けボルト6に対して進退し、したがって、第一締付け具3が内空−地山方向に進退する。
落下防止部材7は、図3(a)に示すように、一対の第二縦板51,51の地山側端部に横架された鋼板である。
落下防止部材7の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
本実施形態のセグメント継手12の補強構造2では、締付けボルト6の回転により第一締付け具3をトンネル内空側に移動させることで、くさび効果によって第一締付け具3が第一受具42および第二受具52を押圧するようになる。つまり、締付けボルト6を回転させると、第一縦板41,41および第二縦板51,51により継手板14,14を挟持することができる。このとき、第二締付け具4および第三締付け具5は、共上り防止板61により第一締付け具3とともに移動することが防止されている。第一縦板41,41および第二縦板51,51により継手板14,14を挟持すれば、継手板14に曲げ変形が発生する場合であっても、一対の第一縦板41,41及び一対の第二縦板51,51で挟まれた点が支点になることで、継手板14の支持スパンが短くなる。その結果、継手板14に発生する曲げモーメントが低下し、セグメント継手12の耐力が向上する。
また、第一締付け具3の天板32がセグメント11間に生じる引張力に抵抗するため、既存の継手ボルト15に生じる引張力を低減させることができる。
また、落下防止部材7が配設されているため、締付けボルト6による締付けトルクが万が一緩んだ場合であっても、落下防止部材7が継手ボルト15またはナット16に引っ掛かるので、各締付け具が落下することを防止できる。
さらに、締付けボルト6を既存の継手ボックス13内に配置する必要がないので、継手ボックス13が小さい場合であっても、セグメント継手12の補強が可能である。
なお、本実施形態では、第一受具42および第二受具52の両方が傾斜した当接面を有している場合について説明したが、いずれか一方の当接面のみが傾斜していてもよい。
<第三の実施形態>
第三の実施形態の補強構造2は、図4に示すように、セグメント11の端部に形成された凹部(継手ボックス13)に設ける。
なお、第三の実施形態にかかるトンネル1のセグメント11およびセグメント継手12の詳細は、第一の実施形態で示したトンネル1のセグメント11およびセグメント継手12と同様なため、詳細な説明は省略する。
補強構造2は、第一締付け具3と、第二締付け具4と、第三締付け具5と、締付けボルト6と、落下防止部材7とを備えている。
第一締付け具3は、図4(a)に示すように、セグメント11同士の継手部において重ね合わされた一対の継手板14,14を跨ぐように配設されている。
第一締付け具3は、一対の脚板31,31と、一対の脚板31,31の内空側端部に横架された天板32とにより門型を呈している。
一対の脚板31,31は、図4(a)および(c)に示すように、一対の継手板14,14を挟んで対向している。
一対の脚板31,31は、図4(a)に示すように、継手板14側の板面(第二締付け具4または第三締付け具5との当接面)が継手板14に対して傾斜しているとともに、継手板14と反対側の板面が継手板14の板面と平行であり、内空側に向うに従って板厚が増加する鋼板により形成されている。すなわち、一対の脚板31,31の対向面(継手板14側の板面)は、逆向きに傾斜している。
この他の第一締付け具3の詳細は、第二の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
第二締付け具4は、図4(a)および(c)に示すように、一方(図4において左側)の継手板14と第一締付け具3との間に介設されている。
本実施形態の第二締付け具4は、一対の第一縦板41,41と、第一受板42を備えている。
第一受板42は、一対の第一縦板41,41の継手板14と反対側の端部に横架された鋼板である。すなわち、第一受板42は、第一縦板41と一方の脚板31との間に配設されている。
第一受板42の一方(継手板14との反対側)の板面は、図4(a)に示すように、一方の脚板31の板面と当接している。
第一受板42は、継手板14側の板面が継手板14の板面と平行であるとともに、一方の脚板31との当接面が傾斜していることで、内空側に向うに従って板厚が減少する断面形状を有している。
この他の第二締付け具4の詳細は第二の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
第三締付け具5は、他方(図4において右側)の継手板14と第一締付け具3との間に介設されている。
本実施形態の第三締付け具5は、図4(a)および(c)に示すように、一対の第二縦板51,51と、第二受板52とを備えている。
第二受板52は、一対の第二縦板51,51と他方の脚板31との間において、一対の第二縦板51,51の端部に横架されている。第二受板52の他方(継手板14との反対側)の板面は、図4(a)に示すように、他方の脚板31の板面と当接している。
第二受板52は、継手板14側の板面が継手板14の板面と平行であるとともに、他方の脚板31との当接面が傾斜していることで、内空側に向うに従って板厚が減少する断面形状を有している。
この他の第三締付け具5の詳細は、第二の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
締付けボルト6は、第一締付け具3に挿通されている。
本実施形態の締付けボルト6は、棒材の外面に雄ネジ加工が施されたいわゆる寸切ボルトからなり、図4(a)および(b)に示すように、天板32に形成されたボルト孔を貫通している。締付けボルト6の先端は、継手板14,14の内空側端面に固定(溶接)されている。天板32の内空側において、締付けボルト6の端部にはナット62が螺合されている。
なお、締付けボルト6の継手板14,14の内空側端面への固定方法は限定されるものではなく、例えば、取付部材を介して固定してもよい。また、締付けボルト6は寸切ボルトに限定されるものではない。
落下防止部材7は、図3(a)に示すように、一対の第二縦板51,51の地山側端部に横架された鋼板である。
落下防止部材7の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
本実施形態のセグメント継手12の補強構造2では、ナット62の回転により第一締付け具3を地山側に移動させることで、くさび効果によって第一締付け具3が第一受具42および第二受具52を押圧するようになる。つまり、ナット62を締付けることで、第一縦板41,41および第二縦板51,51により継手板14,14を挟持することができる。このようにすれば、継手板14に曲げ変形が発生する場合であっても、一対の第一縦板41,41及び一対の第二縦板51,51で挟まれた点が支点になることで、継手板14の支持スパンが短くなる。その結果、継手板14に発生する曲げモーメントが低下し、セグメント継手12の耐力が向上する。
この他の第三の実施形態にかかる補強構造2の作用効果は、第二の実施形態の補強構造2と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、本発明の実施形態について説明したが本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば、トンネル1の断面形状は円形に限定されるものではない。
第一受板42および第二受板52は、必要に応じて設置すればよい。すなわち、第一縦板41および第二縦板51は、脚板31に直接当接していてもよい。
補強構造2が適用されるセグメント継手12は、セグメント11同士を周方向で接合するセグメント間継手12aに限定されるものではなく、セグメント11同士をトンネル軸方向で接合する(セグメントリング同士を接合する)リング間継手12bであってもよい。
1 トンネル
11 セグメント
12 セグメント継手
13 継手ボックス
14 継手板
15 継手ボルト
16 ナット
2 補強構造(セグメント継手の補強構造)
3 第一締付け具
31 脚板
32 天板
4 第二締付け具
41 第一縦板
42 第一受板
5 第三締付け具
51 第二縦板
52 第二受板
6 締付けボルト
61 共上り防止板
7 落下防止部材

Claims (5)

  1. セグメント同士の継手部において重ね合わされた一対の継手板を跨ぐように配設された第一締付け具と、
    一方の前記継手板と前記第一締付け具との間に介設された第二締付け具と、
    他方の前記継手板と前記第一締付け具との間に介設された第三締付け具と、
    前記第一締付け具に挿通された締付けボルトと、
    を備えるセグメント継手の補強構造であって、
    前記第一締付け具は、
    前記一対の継手板を挟んで対向する一対の脚板と、
    前記一対の脚板の内空側端部に横架された天板と、を備え、
    前記第二締付け具は、
    前記脚板および前記天板の板面と交差し、かつ、前記一方の継手板に当接する一対の第一縦板を備え、
    前記第三締付け具は、前記一対の継手板を挟んで前記一対の第一縦板と対向するように他方の前記継手板に当接する一対の第二縦板を備えており、
    前記一対の第一縦板および前記一対の第二縦板は、既存の継手ボルトを挟んで間隔をあけた位置において、前記一対の継手板を挟持していることを特徴とする、セグメント継手の補強構造。
  2. 前記第二締付け具が、前記一対の第一縦板と一方の前記脚板との間において、前記一対の第一縦板の端部に横架された第一受板を備えており、
    前記締付けボルトは、前記一方の脚板に螺合されており、前記締付けボルトの先端が前記第一受板に当接していることを特徴とする、請求項1に記載のセグメント継手の補強構造。
  3. 前記締付けボルトは、前記天板に挿通されているとともに、前記締付けボルトの先端が前記一対の継手板に当接しており、
    一方の前記脚板と前記第二締付け具との当接面が、前記継手板同士の当接面に対して傾斜していることを特徴とする、請求項1に記載のセグメント継手の補強構造。
  4. 他方の前記脚板と前記第三締付け具との当接面が、前記継手板同士の当接面に対して、前記一方の脚板と前記第二締付け具との当接面とは逆向きに傾斜していることを特徴とする、請求項3に記載のセグメント継手の補強構造。
  5. 既存の継手ボルトよりも地山側において、少なくとも前記一対の第一縦板および前記一対の第二縦板のいずれか一方に横架された落下防止部材をさらに備えていることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のセグメント継手の補強構造。
JP2015185892A 2015-09-18 2015-09-18 セグメント継手の補強構造 Active JP6494478B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015185892A JP6494478B2 (ja) 2015-09-18 2015-09-18 セグメント継手の補強構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015185892A JP6494478B2 (ja) 2015-09-18 2015-09-18 セグメント継手の補強構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017057700A JP2017057700A (ja) 2017-03-23
JP6494478B2 true JP6494478B2 (ja) 2019-04-03

Family

ID=58389453

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015185892A Active JP6494478B2 (ja) 2015-09-18 2015-09-18 セグメント継手の補強構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6494478B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020131884A1 (en) * 2018-12-18 2020-06-25 Advantic Llc Polymer liner system and method for lining a vertical shaft

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2846992B2 (ja) * 1992-03-30 1999-01-13 三菱重工業株式会社 セグメントの組立装置
JP2000303641A (ja) * 1999-04-20 2000-10-31 Meihou Sangyo Kk 建築物用オーニングのメインポール固定部材
JP3708759B2 (ja) * 1999-07-12 2005-10-19 西武ポリマ化成株式会社 シールド管路のセグメントリング間継手
JP2010017448A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Norihisa Iwata 連結具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017057700A (ja) 2017-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6543383B2 (ja) 杭頭接合構造
JP6498198B2 (ja) アンカーボルト
JP2011149230A (ja) 木造建築物の補強構造
JP6494478B2 (ja) セグメント継手の補強構造
KR101322020B1 (ko) 마찰접합형 강관 버팀보용 연결장치, 이를 이용한 흙막이 벽체 지지용 강관 버팀보 및 그 버팀보의 시공방법
JPWO2020100274A1 (ja) クサビ緊結式足場用クランプ
JP4943379B2 (ja) 鋼管の継手構造
JP7190383B2 (ja) 鋼管接続構造
KR101773434B1 (ko) 콘크리트 파일과 강관 파일 결합용 이음장치
JP6243814B2 (ja) 鋼管杭継手構造
JP6893799B2 (ja) 切梁火打接続構造および切梁火打接続ピース
JP6330746B2 (ja) 鋼管の継手構造、鋼管の接合方法
JP6460622B2 (ja) 鉄骨パイプ構造の耐震補強構造とその耐震補強工法
KR101793693B1 (ko) 하부 개방형 관입 콘크리트 말뚝용 선단슈 및 선단슈가 구비된 하부 개방형 관입 콘크리트 말뚝
JP6080361B2 (ja) 接合部構造
JP6792338B2 (ja) 木質構造材補強構造
JP6587111B2 (ja) ブレースおよびブレース取付構造
JP5999546B2 (ja) 継手部構造
JP6641907B2 (ja) 鋼管のカプラー構造
JP6481924B2 (ja) 山形鋼鉄塔の主柱材取替装置および主柱材取替方法
KR101559856B1 (ko) 콘크리트 파일 연결용 체결구
KR102654544B1 (ko) 관형지지물 및 이의 연결방법
JP5053065B2 (ja) 分岐用継手
JP6609518B2 (ja) セグメントおよびセグメントの継手構造
KR102321284B1 (ko) 기둥과 보부재의 접합구조

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190305

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6494478

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150