JP6494452B2 - レーザ溶接方法、高圧燃料供給ポンプ及び燃料噴射弁 - Google Patents

レーザ溶接方法、高圧燃料供給ポンプ及び燃料噴射弁 Download PDF

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Description

本発明はレーザ溶接に関し、特に自動車部品のレーザ溶接に好適なレーザ溶接方法に関するものである。
レーザ溶接は、溶け込みが深い溶接が可能であり、従来のアーク溶接と比較して、精密にかつ高速に溶接が可能であるため、近年、利用が拡大している。溶け込みが深い溶接ができる理由として、レーザがアーク溶接などと比べて、高いパワー密度を有しているため、レーザが照射された金属は瞬時に、溶融、蒸発する。その蒸発による高い反力によって、溶融部は押し下げられ、キーホールと呼ばれる空間が形成される。レーザはキーホールを通じて、材料内部まで到達できるため、溶け込みが深い溶接が達成される。自動車部品は複雑な構造をしており、また製造ライン構造の制約から、溶接部に対し、垂直にレーザを照射できない場合が多々ある。そういった場合には、斜めからのレーザ照射となるため、実際の溶け込み深さと有効な溶接長が異なることになる。このような場合に、十分な有効溶接長を得るためには、過大な入熱量が必要になるという課題がある。また、セッティングのずれなどにより、狙い位置がずれた場合には、有効溶接長が大きく変化してしまうという課題があった。狙い位置のずれに対する対策として、特開平2−142690号公報(特許文献1)に記載されているようにレーザを左右にウィービングすることで溶接幅を大きくすることが提案されている。
その他のレーザ溶接の例として、特開平10−71480号公報(特許文献2)に記載されたレーザ溶接方法が知られている。このレーザ溶接方法は、レーザビームを重ね合わせためっき鋼板上に集光させ、レーザビームの光軸を2次元の軌跡の走査を行いつつ溶接個所を順次移動して溶接を行い、且つ前記走査の幅は前記レーザビームの光軸の基準軸を中心とする全ての方向に対して、前記レーザビームの集光スポット直径の0.2倍以上、10倍以下としている。また、走査パターンが円又は楕円の場合、鋼板上でのレーザビーム光軸の軌跡の重なりを一定範囲にとどめている(要約参照)。
特開平2−142690号公報 特開平10−71480号公報
特許文献1及び特許文献2の溶接方法はビームスキャニング装置によりレーザビームを溶接方向に対して直角方向へ往復振動させ、この往復振動されたレーザビームを用いることで接合部のビード幅を広げて引張り強度を向上させている。この溶接方法をつき合わせ継ぎ手に用いることで、狙い位置裕度は向上することが可能と推定される。しかしながらこの溶接方法は、狙い位置ずれの裕度を向上することができても、斜め照射時の有効溶接長の確保に寄与することはできない。
本発明の目的は、レーザビームを斜めに照射した時の有効溶接長を確保することができるレーザ溶接方法を提供することにある。
本発明は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、「溶接対象物を移動させながら、レーザを周期的に揺動走査させて溶接対象物の表面に照射して溶接を行うレーザ溶接方法において、レーザの出力と走査速度と走査軌道とのうち少なくともいずれか一つを制御して、溶接進行方向の左右両側における入熱量を実質的に異ならせて溶接を行い、最も深い溶け込み位置は、溶接ビード表面の中心から、溶接進行方向に対して左右いずれかの方向にずれていることを特徴とするレーザ溶接方法。」を特徴とする。
本発明のレーザ溶接方法を用いることにより、溶接幅を広げることができ、狙い位置裕度を向上することができる。また、レーザを斜めに照射する場合の有効溶接長を長くすることができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1におけるレーザ溶接装置の模式図である。 実施例1におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。 実施例1における溶接部断面形状を示す模式図である。 本発明との比較例におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。 本発明との比較例における溶接部断面形状を示す模式図である。 実施例2におけるレーザ溶接装置の模式図である。 実施例2におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。 実施例2における溶接部断面形状を示す模式図である。 本発明との比較例におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。 本発明との比較例における溶接部断面形状を示す模式図である。 実施例3におけるレーザ溶接装置の模式図である。 実施例3におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。 実施例3における溶接部断面形状を示す模式図である。 本発明との比較例におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。 本発明との比較例における溶接部断面形状を示す模式図である。 実施例4におけるレーザ溶接装置の模式図である。 実施例4におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。 実施例4における溶接部断面形を示す模式図である。 本発明との比較例におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。 本発明との比較例における溶接部断面形状を示す模式図である。 溶接条件と溶接部形状の関係調査結果を示す図である。 レーザの走査軌道と溶接対象物の回転方向との関係を示す模式図である。 対称溶接形状と非対称溶接形状とをレーザ回転走査の回転径と入熱量の比によって分類した図である。 本発明に係る燃料ポンプの一実施例を示す断面図である。 本発明に係る燃料噴射弁の一実施例を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施例を図面を用いて説明する。
図1は、実施例1におけるレーザ溶接装置の模式図である。
図1において、1はレーザ発振器、2はレーザ用の光ファイバ、3はガルバノスキャナ、4はレーザ、5はレーザの回転方向、6は溶接対象物の回転方向(溶接部の移動方向)、7はシールドガスノズル、8はシールドガス、9は溶接対象物、10はロータリースピンドル、11は加工ステージ、24は制御装置を示している。
本実施例では、溶接対象物9は燃料ポンプ部品とし、素材は304ステンレス鋼とした。またレーザ4は波長が約1030nmのディスクレーザとした。レーザ4の走査軌道は円とした。レーザ4は25°傾斜させて施工を行った。シールドガス8は窒素ガスとした。
レーザ発振器1で生成されたレーザ4はレーザ用の光ファイバ2を通じて、ガルバノスキャナ3に送られる。レーザ4はガルバノスキャナ3で集光され、溶接対象物9に照射される。溶接対象物9はロータリースピンドル10に固定され、所定の速度で回転させた。ガルバノスキャナ3は内部にガルバノミラーを有しており、ミラーの角度を変化させることで、レーザ4の照射位置を制御することができる。溶接継ぎ手構造は突合せとなっている。
図2Aは、実施例1におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。図2Bは、実施例1における溶接部断面形状を示す模式図である。なお、図2Bの溶接部断面は溶接線12に垂直な断面である。
12は溶接線、13は低入熱側レーザ照射位置、14は高入熱側レーザ照射位置、15はレーザ走査軌道、16はレーザ走査方向、17は溶融池、18は溶接部断面形状、19は有効溶接長(点線部分)、20は接合面、30はレーザ4の円形走査軌道の中心Oが通る軌跡を示している。なお、本実施例では、溶接継ぎ手構造は突合せであるため、図2Aにおいて、溶接線12は接合面20と一致している。
図2Aに示すように、レーザ4は、Oを中心として半径rの円を描くように、走査する。溶接対象物9は回転方向6に沿って移動させるため、レーザ4が走査軌道を一周したときに、一周前の走査軌道に重なることはない。走査軌道を一周したときのレーザ4の照射位置は、一周前の照射位置に対して、溶接対象物9の移動速度と走査軌道を一周するのに要する時間との積に相当する距離だけ、ずれが生じる。
レーザ4をレーザ走査軌道に沿って回転させながら溶接を行うことで、溶接対象物9の回転方向の関係から、溶融池17に低入熱側レーザ照射位置13と高入熱側レーザ照射位置14ができる。
高入熱側レーザ照射位置14は、レーザ照射による溶接対象物9への入熱量が多くなる位置である。円形の走査軌道上において、その接線方向が溶接対象物9の移動方向と平行で且つ同じ向きになる側では、レーザ4と溶接対象物9との相対速度が小さくなり、高入熱側レーザ照射位置14ができる。また、低入熱側レーザ照射位置13は、レーザ照射による溶接対象物9への入熱量が少なくなる位置である。走査軌道の接線方向が溶接対象物9の移動方向と平行で且つ逆向きになる側では、レーザ4と溶接対象物9との相対速度が大きくなり、低入熱側レーザ照射位置14ができる。
本実施例ではレーザ4を直径2mmの円で連続的に回転させながら溶接を行った。低入熱側と高入熱側の入熱量の比は1.1倍であった。シールドガス流量は50L/minとした。溶融池17内の入熱量の差は溶接部断面形状18に影響し、高入熱側レーザ照射位置14では深い溶け込みD14が得られ、低入熱側レーザ照射位置13ではやや浅い溶け込みD13が得られており、非対称な溶接部断面形状となる。
本実施例では、接合面20の部分で溶け込み深さが最大となるように、レーザ照射位置を調整する。これにより、接合する2つの部材の突合せ位置において、最大の溶け込み深さとなり、効果的に有効溶接長19を確保できる。本実施例では、有効溶接長19は、溶け込み深さ寸法D14に等しい。
本実施例では、有効溶接長19を長くするために、円形の走査軌道の中心Oは、軌跡30を通る。軌跡30は接合面20から外れた位置に存在する。中心Oは、接合面20に対してレーザ照射側(ガルバノスキャナ3側)とは反対側(溶接対象物9b側)に、ずれた位置に設定される。このため、溶接対象物9a側におけるレーザ4の振れ幅δaは溶接対象物9b側におけるレーザ4の振れ幅δbよりも小さくなる。
中心Oが接合面20からずれる方向とそのずれ量とは、円形の走査軌道の半径rと、レーザ出力(溶け込み深さ)と、レーザの照射角度とによって変わる。従って、中心Oが接合面20上に位置する場合もあり得る。
また溶接部断面形状18から溶接部の幅が広く、レーザ照射位置が左右に変化しても、有効溶接長19は変化しにくく、ロバスト性に優れた溶接を行うことができる。
図3Aは、本発明との比較例におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。図3Bは、本発明との比較例における溶接部断面形状を示す模式図である。なお、図3Bの溶接部断面は溶接線12に垂直な断面である。
図3Aにおいて、21はレーザ照射位置を示している。この比較例では、レーザ4を回転させていないため、レーザ4の回転半径rは0の場合である。この場合、図3Aに示すように、レーザ4が通る軌跡30は溶接線12及び接合面20と一致している。
レーザの回転がない場合には、溶融池17’の幅は、回転がある場合に比べて狭く、溶接部断面形状18’も狭く、深くなっている。本実施例の場合、斜めから溶接を実施しているため、有効溶接長(点線部分)19’は回転がある場合よりも短くなる。またレーザ照射位置21が左右にずれた場合には、容易に有効溶接長19’が変化する。従って、図3A及び図3Bのような溶接プロセスは、生産上好ましくない。溶接溶け込み不足は製品の致命的な欠陥となる恐れがある。また、図3Aの比較例では、レーザ4が通る軌跡30は溶接線12及び接合面20と一致していたが、有効溶接長19’を長くするために、レーザ照射側にずれた位置に設定しても良い。しかし、ビード幅が狭いため、ずれ量が大きいと溶接対象物表面の接合面を溶接できなくなる恐れがある。従って、本実施例のように、効率的に有効溶接長19を確保でき、且つロバスト性に優れた溶接プロセスは非常に有用であると考えられる。
本実施例は本発明を突合せ溶接に適用した例であるが、溶接部継ぎ手構造はこれに限らない。また本実施例は、レーザ回転走査による溶接線12に対して左右の相対速度の違いを利用した例である。その他に、レーザ出力を変化させることで、左右の入熱量の差を増大することができる。レーザ回転走査或いはレーザ出力変化は、制御装置24でガルバノスキャナ3或いはレーザ発振器1を制御することにより、実行される。
制御装置24はレーザ出力、レーザ走査速度、レーザ走査軌道を制御する装置である。本発明を実施するために、レーザ出力、レーザ走査速度、レーザ走査軌道を同期させて制御することが必要である。レーザ回転走査は制御装置24でガルバノスキャナ3を制御することにより実行される。レーザ出力変化は制御装置24でレーザ発振器1を制御することにより実行される。
制御装置24は内部にレーザの照射位置を演算する機能を有し、レーザの照射位置に合わせてレーザ出力やレーザ走査速度を変化させることが可能である。またレーザ出力、レーザ走査速度、レーザ走査軌道を事前にプログラムし、同時に開始することで、同期を取ることも可能である。すなわち、制御装置24でガルバノスキャナ3を制御することによりレーザ回転走査を行いながら、制御装置24でレーザ発振器1を制御することによりレーザ出力を変化させてもよい。レーザ回転走査と溶接対象物9の移動方向との関係から溶接対象物9への入熱量が多くなる側で、さらにレーザ出力を大きくして入熱量を増やすことができる。或いは、レーザ回転走査と溶接対象物9の移動方向との関係から溶接対象物9への入熱量が少なくなる側で、さらにレーザ出力を小さくして入熱量を減らすことができる。或いは、レーザ回転走査と溶接対象物9の移動方向との関係から溶接対象物9への入熱量が多くなる側で、レーザ出力を小さくして入熱量を減らし、左右の入熱量の差を小さくすることができる。或いは、レーザ回転走査と溶接対象物9の移動方向との関係から溶接対象物9への入熱量が少なくなる側で、レーザ出力を大きくして入熱量を増やし、左右の入熱量の差を小さくすることができる。
また本実施例で使用されたレーザの種類、溶接対象物の素材、シールドガス種類及びレーザ溶接条件も上述したものに限らず、その他のものを使用することができる。
図4〜図6Bを参照して、本発明に係る実施例2を説明する。各図において、実施例1と同じ構成要素には実施例1と同じ符号を付している。実施例1と同じ構成要素については、説明を省略する。
図4は、実施例2におけるレーザ溶接装置の模式図である。
本実施例では、溶接対象物9Aが実施例1と異なる。溶接対象物9Aは燃料噴射部品とし、素材は304ステンレス鋼とした。またレーザ4は波長が約1030nmのディスクレーザとした。レーザ4の走査軌道は円とした。レーザ4は溶接対象物9の垂直方向から照射して施工を行った。シールドガス8は実施例1と同様に窒素ガスとした。
溶接対象物9Aはロータリースピンドル10に固定され、所定の速度で回転させた。レーザ4の照射位置は、実施例1で記載したように、制御装置24によりガルバノスキャナ3を操作することにより、制御することができる。溶接対象物9A(9Aa,9Ab)の溶接継ぎ手は重ね溶接構造となっている。
図5Aは、実施例2におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。図5Bは、実施例2における溶接部断面形状を示す模式図である。なお、図5Bの溶接部断面は回転方向(移動方向)6に垂直な断面である。
図5A及び図5Bにおいて、13Aは低入熱側レーザ照射位置、14Aは高入熱側レーザ照射位置、15Aはレーザ走査軌道、16Aはレーザ走査方向、17Aは溶融池、18Aは溶接部断面形状、19Aは有効溶接長(点線部分)、20Aは接合面を示している。
本実施例の溶接継ぎ手は重ね溶接構造である。このため、レーザ4の円形走査軌道の中心Oが通る軌跡30に垂直で、且つ接合面20に平行な方向に有効溶接長19Aが得られる。
本実施例では、レーザ走査軌道15A、レーザ走査方向16A及び溶接対象物9Aの回転方向6は実施例1と同様である。レーザ4をレーザ走査軌道に沿って回転させながら溶接を行うことで、溶接対象物9の回転方向の関係から、実施例1と同様に、溶融池17に低入熱側レーザ照射位置13と高入熱側レーザ照射位置14とができる。
本実施例ではレーザ4を直径0.8mmの円で連続的に回転させながら溶接を行った。低入熱側と高入熱側の入熱量の比は1.2倍であった。またシールドガス流量は50L/minとした。溶融池17A内の入熱量の差は溶接部断面形状18Aに影響し、高入熱側レーザ照射位置14Aでは深い溶け込みが得られ、低入熱側レーザ照射位置13Aではやや浅い溶け込みが得られており、非対称な溶接部断面形状となる。
本実施例においては、低入熱側レーザ照射位置13Aにおける溶け込み深さD13Aを接合面20Aよりも深くする。これにより、溶接部断面形状18Aの全幅W18Aに亘って有効溶接長19Aが得られる。従って、有効溶接長19Aの幅が広く、接合強度に優れた溶接継ぎ手を得ることができる。
図6Aは、本発明との比較例におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。図6Bは、本発明との比較例における溶接部断面形状を示す模式図である。なお、図6Bの溶接部断面は回転方向(移動方向)6に垂直な断面である。
図6Aにおいて、21A’はレーザ照射位置を示している。この比較例では、レーザ4を回転させていないため、レーザ4の回転半径rは0の場合である。
レーザの回転がない場合には、溶融池17A’の幅は、回転がある場合に比べて狭く、溶接部断面形状18A’も狭く、深くなっている。本実施例の場合、有効溶接長(点線部分)19A’は回転がある場合よりも短い。有効溶接長19A’が十分でない場合には、溶接速度を遅くするなどの対策が必要となり、非効率な溶接プロセスになりうる。従って、本実施例のように、効率的に有効溶接長19Aを確保できる溶接プロセスは非常に有用であると考えられる。
本実施例は重ね溶接に適用した例であるが、溶接部継ぎ手構造はこれに限らない。また本実施例は、レーザ回転走査による軌跡30に対して左右の相対速度の違いを利用した例である。その他に、実施例1で記載したように、レーザ出力を変化させることで、左右の入熱量の差を増大或いは減少させることができる。このような溶接プロセスは実施例1で説明したのと同様に実施することができる。また本実施例で、使用されたレーザの種類、溶接対象物の素材、シールドガス種類及びレーザ溶接条件も上述したものに限らず、その他のものを使用することができる。
図7〜図9Bを参照して、本発明に係る実施例3を説明する。各図において、実施例1及び実施例2と同じ構成要素には実施例1及び実施例2と同じ符号を付している。実施例1及び実施例2と同じ構成要素については、説明を省略する。
図7は、実施例3におけるレーザ溶接装置の模式図である。
本実施例では、溶接対象物9Bが実施例1及び実施例2と異なる。溶接対象物9Bが実施例1及び実施例2と異なることにより、ロータリースピンドル10Bの配置が実施例1及び実施例2と異なる。実施例1及び実施例2では、ロータリースピンドル10Bの回転軸が水平方向に設けられていたのに対し、本実施例ではロータリースピンドル10Bの回転軸は鉛直方向に設けられている。ただし、ロータリースピンドル10Bの回転軸の方向はレーザ4の照射方向によって変わるので、レーザ4の照射方向を変えることにより、ロータリースピンドル10Bの回転軸の方向を鉛直方向とは異なる方向に設けることも可能である。
本実施例では、溶接対象物9Bは燃料ポンプ部品とし、素材は304ステンレス鋼とした。またレーザ4は波長が約1030nmのディスクレーザとした。レーザ4の走査軌道は円とした。レーザ4は10°傾斜させて施工を行った。シールドガス8は実施例1と同様に窒素ガスとした。
本実施例では、溶接対象物9B(9Ba,9Bb)は鉛直方向に配置された回転軸を有するロータリースピンドル10Bに固定され、所定の速度で回転させた。レーザ4の照射位置は、実施例1で記載したように、制御装置24によりガルバノスキャナ3を操作することにより、制御することができる。溶接継ぎ手構造はすみ肉となっている。
図8Aは、実施例3におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。図8Bは、実施例3における溶接部断面形状を示す模式図である。なお、図8Bの溶接部断面は溶接線12Bに垂直な断面である。
図8A及び図8Bにおいて、12Bは溶接線、13Bは低入熱側レーザ照射位置、14Bは高入熱側レーザ照射位置、15Bはレーザ走査軌道、16Bはレーザ走査方向、17Bは溶融池、18Bは溶接部断面形状、19Bは有効溶接長(点線部分)、20Bは接合面を示している。
すみ肉溶接では、一方の溶接対象物9Baの平面に他方の溶接対象物9Bbをほぼ垂直に突き当て、ほぼ直交する二つの面を溶接する。この場合、レーザ4は溶接対象物9Baの平面にほぼ垂直に突き当てられる溶接対象物9Bb側に照射される。本実施例においても、レーザ4をレーザ走査軌道に沿って回転させながら溶接を行う。具体的には、レーザ4を、長軸の長さ(長径)d1、短軸の長さ(短径)d2の楕円(d1>d2)を描くように回転させた。このとき、溶接対象物9Bの回転方向(移動方向)6の関係から、溶融池17Bに低入熱側レーザ照射位置13Bと高入熱側レーザ照射位置14Bとができる。
本実施例では、溶接継ぎ手構造はすみ肉であるため、図8Aにおいて、溶接線12Bは接合面20Bと一致している。また、図2Aに示すように、軌跡30は溶接線12B及び接合面20Bに平行である。なお、本実施例では、レーザ4の走査軌道が楕円である。この場合、軌跡30は、楕円の長軸と短軸の交点OBが通る軌跡とする。
本実施例のすみ肉溶接では、接合面20Bの部分に深い溶け込みが形成されるようにする。このために、高入熱側レーザ照射位置14Bは、低入熱側レーザ照射位置13Bに対して、溶接対象物9Bbの溶接対象物9Baと接合される端部側に位置するようにする。この配置は、レーザ走査方向16Bと溶接対象物9Bの回転方向6とによって設定される。すなわち、レーザ4は、溶接対象物9Bbの溶接対象物9Baと接合される端部側で、レーザ走査方向16Bが溶接対象物9Bの回転方向6と同じ方向となるように、楕円軌道15Bを描いて溶接対象物9Bに照射される。また、レーザ走査軌道15Bを楕円軌道とすることにより、接合面20Bの近傍において、入熱量を増やすことができる。
本実施例では、レーザ4を長径3mm、短径2mmの楕円で連続的に回転させながら溶接を行った。具体的には、レーザ4を、溶接進行方向に長径を有し溶接進行方向に垂直な方向に短径を有する楕円軌道で走査する。シールドガス流量は50L/minとした。溶融池17B内の入熱量の差は溶接部断面形状18Bに影響する。高入熱側レーザ照射位置14Bでは深い溶け込みが得られ、低入熱側レーザ照射位置13Bではやや浅い溶け込みが得られる。接部断面形状18Bは、非対称な溶接部断面形状となる。
本実施例では、低入熱側13Bと高入熱側14Bとの入熱量の比は1.1倍であった。本実施例では高入熱側レーザ照射位置14Bがすみ肉側になるようにレーザ照射位置を調整することで、すみ肉突合せ位置において、最大の溶け込み深さとなり、効果的に有効溶接長19Bを確保できる。また溶接部断面形状18Bから溶接部の幅が広く、レーザ照射位置が左右に変化しても、有効溶接長19Bは変化しにくい。このため、本実施例の溶接プロセスはロバスト性に優れた溶接を実現できる。
レーザ4を楕円軌道で操作する場合、溶接進行方向に短径を有し溶接進行方向に垂直な方向に長径を有する楕円軌道で走査してもよい。また、レーザ4の走査軌道は円であってもよい。
図9Aは、本発明との比較例におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。図9Bは、本発明との比較例における溶接部断面形状を示す模式図である。なお、図9Bの溶接部断面は溶接線12Bに垂直な断面である。
図9Aにおいて、21B’はレーザ照射位置を示している。この比較例では、レーザ4を回転させていないため、レーザ4の回転半径rは0の場合である。この場合、図9Aに示すように、レーザ4が通る軌跡30は溶接線12B及び接合面20Bと一致している。
レーザの回転がない場合には、溶融池17B’の幅は、回転がある場合に比べて狭く、溶接部断面形状18B’も狭く、深くなっている。本実施例の場合、斜めから溶接を実施しているため、有効溶接長(点線部分)19B’は回転がある場合よりも短い。またレーザ照射位置21B’が左右にずれた場合には、容易に有効溶接長19B’が変化する。従って、図9A及び図9Bのような溶接プロセスは、生産上好ましくない。溶接溶け込み不足は製品の致命的な欠陥となる恐れがある。従って、本実施例のように、効率的に有効溶接長19Bを確保でき、且つロバスト性に優れた溶接プロセスは非常に有用であると考えられる。
本実施例は本発明をすみ肉溶接に適用した例であるが、溶接部継ぎ手構造はこれに限らない。また本実施例は、レーザ回転走査による溶接線12Bに対して左右の相対速度の違いを利用した例である。その他に、実施例1で記載したように、レーザ出力を変化させることで、左右の入熱量の差を増大或いは減少させることができる。また本実施例で、使用されたレーザの種類、溶接対象物の素材、シールドガス種類及びレーザ溶接条件も上述したものに限らず、その他のものを使用することができる。
図10〜図12Bを参照して、本発明に係る実施例4を説明する。各図において、実施例1〜実施例3と同じ構成要素には実施例1〜実施例3と同じ符号を付している。実施例1〜実施例3と同じ構成要素については、説明を省略する。
図10は、実施例4におけるレーザ溶接装置の模式図である。
本実施例では、溶接対象物9C(9Ca,9Cb)が実施例1〜実施例3と異なる。また本実施例では、ロータリースピンドル10,10Bの代わりに、固定冶具22を用いている。なお、23は加工ステージ11の移動方向を示している。
本実施例では、溶接対象物9Cは自動車部品とし、素材は炭素鋼とした。またレーザ4は波長が約1070nmのファイバレーザとした。レーザ4の走査軌道は円とした。レーザ4は15°傾斜させて施工を行った。シールドガス8はアルゴンガスとした。
溶接対象物9は固定冶具22に固定され、加工ステージ11を所定の速度で移動させながら溶接を実施した。レーザ4の照射位置は、実施例1で記載したように、制御装置24によりガルバノスキャナ3を操作することにより、制御することができる。溶接継ぎ手構造は嵌め合いの突合せとなっている。
図11Aは、実施例4におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。図11Bは、実施例4における溶接部断面形状を示す模式図である。なお、図11Bの溶接部断面は溶接線12Cに垂直な断面である。
図11A及び図11Bにおいて、12Cは溶接線、13Cは低入熱側レーザ照射位置、14Cは高入熱側レーザ照射位置、15Cはレーザ走査軌道、16Cはレーザ走査方向、17Cは溶融池、18Cは溶接部断面形状、19Cは有効溶接長(点線部分)、20Cは接合面、20Caはレーザ照射面側に現れる接合面を示している。
本実施例では、溶接継ぎ手構造は嵌め合いの突合せであるため、図11Aにおいて、溶接線12Cは接合面20Caと一致している。軌跡30は、実施例1と同様に、レーザ4の円形走査軌道の中心Oが通る軌跡である。
レーザ4をレーザ走査軌道15Cに沿って回転させながら溶接を行う。このとき、溶接対象物9Cの進行方向の関係から、溶融池17Cに低入熱側レーザ照射位置13Cと高入熱側レーザ照射位置14Cとができる。
本実施例ではレーザ4を直径1.6mmの円で連続的に回転させながら溶接を行った。また高入熱側レーザ照射位置14Cと軌跡30との間に接合面20Caが位置するようにレーザ4の照射位置を調整した。すなわち、本実施例では、高入熱側14Cを溶接対象物9Cb側に配置する。そして、軌跡30は、溶接線12Cに対して高入熱側14Cの反対側を通るように、溶接対象物9Ca側に配置する。本実施例では、低入熱側13Cと高入熱側14Cとの入熱量の比は1.1倍であった。
シールドガス流量は50L/minとした。溶融池17C内の入熱量の差は溶接部断面形状18Cに影響する。高入熱側レーザ照射位置14Cでは深い溶け込みが得られ、低入熱側レーザ照射位置13Cではやや浅い溶け込みが得られる。溶接部断面形状18Cは、非対称な溶接部断面形状となる。
本実施例では高入熱側レーザ照射位置14Cと軌跡30との間に接合面20Caが位置するようにレーザ照射位置を調整することで、突合せ位置20Caにおいて、最大の溶け込み深さとなった。レーザ照射位置は軌跡30の位置で調整される。軌跡30と突合せ位置20Caとの位置関係は、レーザ出力及びレーザ走査軌道15Cの直径(または半径)により変わる。
またレーザ4を回転させることで、溶接幅が広がるため、効率的に有効溶接長19Cを確保できる。また溶接部の幅が広いことから、レーザ照射位置が左右に変化しても、有効溶接長19は変化しにくい。このため、本実施例の溶接プロセスはロバスト性に優れた溶接を実現できる。
図12Aは、本発明との比較例におけるレーザの走査軌道および溶融池を示す模式図である。図12Bは、本発明との比較例における溶接部断面形状を示す模式図である。なお、図12Bの溶接部断面は溶接線12Cに垂直な断面である。
図12Aにおいて、21C’はレーザ照射位置を示している。この比較例では、レーザ4を回転させていないため、レーザ4の回転半径rは0の場合である。この場合、図12Aに示すように、レーザ4が通る軌跡30は溶接線12C及び接合面20Caと一致している。
レーザ4の回転がない場合には、溶融池17C’の幅は、回転がある場合に比べて狭く、溶接部断面形状18C’も狭く、深くなっている。本実施例の場合、溶接部の幅が狭いため、有効溶接長(点線部分)19C’は回転がある場合よりも短い。またレーザ照射位置21C’が左右にずれた場合には、容易に有効溶接長19C’が変化する。従って、図12A及び図12Bのような溶接プロセスは、生産上好ましくない。溶接溶け込み不足は製品の致命的な欠陥となる恐れがある。従って、本実施例のように、効率的に有効溶接長19Cを確保でき、且つロバスト性に優れた溶接プロセスは非常に有用であると考えられる。
本実施例は本発明を嵌め合いの突合せ溶接に適用した例であるが、溶接部継ぎ手構造はこれに限らない。また本実施例は、レーザ回転走査による溶接線に対して左右の相対速度の違いを利用した例である。その他に、実施例1で記載したように、レーザ出力を変化させることで、左右の入熱量の差を増大或いは減少させることができる。また本実施例で、使用されたレーザの種類、溶接対象物の素材、シールドガス種類及びレーザ溶接条件も上述したものに限らず、その他のものを使用することができる。
実施例1の突合せ溶接部に対し溶接条件を変化させて、溶接部断面形状における非対称性の有無を検証した。図13は、溶接条件と溶接部形状の関係調査結果を示す図である。
図13では、溶接条件と溶接部断面形状における非対称性の有無との関係を示している。試験番号1〜25では、レーザ回転径と入熱量の比(QRS/QAS)との各組合せについて、非対称性の有無を検証した。QRSは相対速度が小さいほうの入熱量、QASは相対速度が大きいほうの入熱量を示している。非対称性が有る場合は非対称性の欄に「○」を付し、本発明の実施例の対象とした。非対称性が無い場合は非対称性の欄に「×」を付し、本発明の対象外(比較例)とした。
溶接進行方向の左右両側における入熱量を実質的に異ならせていることにより、溶接部断面形状に非対称性が生じる。そして、最も深い溶け込み位置が溶接ビード表面の中心と一致しなくなる。ここで、左右方向は、溶接進行方向(軌跡30方向)に垂直で、且つ溶接対象物の表面に平行な方向である。
図14は、レーザの走査軌道と溶接対象物の回転方向との関係を示す模式図である。
この場合、溶接対象物の回転方向とレーザ回転走査方向との関係から、低入熱側レーザ照射位置13と高入熱側レーザ照射位置14とが形成される。
具体的には、円軌道上において、レーザ4の移動方向と溶接対象物の移動方向とが同じ向きになる側でレーザ4による入熱量が高くなる。また、レーザ4の移動方向と溶接対象物の移動方向とが逆向きになる側でレーザ4による入熱量が低くなる。入熱量の高低は、低入熱側レーザ照射位置13と高入熱側レーザ照射位置14との相対的な関係である。また、高入熱側レーザ照射位置14における入熱量は、低入熱側レーザ照射位置13と高入熱側レーザ照射位置14との中間位置における入熱量よりも高い。一方、低入熱側レーザ照射位置13における入熱量は、低入熱側レーザ照射位置13と高入熱側レーザ照射位置14との中間位置における入熱量よりも低い。
この入熱量の差に基づいて、溶け込み深さの偏りが形成されるが、レーザ回転走査の回転径にも影響を受ける。例えば、回転径が小さい場合には、熱伝導によって入熱量の差がほとんど失われるため、溶け込み深さの偏りは形成されなくなる。
そこで、回転径と入熱量の比(QRS/QAS)とで溶接部の対称/非対称性の分類を行った。その結果を図15に示す。図15は、対称溶接形状と非対称溶接形状とをレーザ回転走査の回転径と入熱量の比によって分類した図である。
回転径が大きく、入熱量の比が大きくなるほど、非対称溶接部になりやすいことが分かる。本図から対称な溶接部になる場合の上限について近似曲線を求めると、(1)式となる。
y = -0.107 ln(x) + 1.11 (1)
従って、回転径2.5mm以下の範囲では、入熱量の比(QRS/QAS)に対して(2)式の関係が得られる。
QRS/QAS > -0.107 ln(回転径) + 1.11 (2)
(2)式の関係を満たすように溶接条件を選定することで、非対称な溶接部を得ることが可能である。
本実施例ではレーザ走査軌道が円の場合を例にしたが、楕円の場合でも同様の考え方が適用できる。楕円の長径方向が溶接対象物の回転方向(溶接進行方向)と一致する場合には、(3)式の関係を満たすように溶接条件を選定する。
QRS/QAS > -0.107 ln(短径) + 1.11 (3)
また、楕円の短径方向が溶接対象物の回転方向と一致する場合には、(4)式の関係を満たすように溶接条件を選定する。
QRS/QAS > -0.107 ln(長径) + 1.11 (4)
本実施例では突合せ溶接部に対する結果を示したが、本関係は溶接部位によらず、適用可能である。なお、回転径、短径及び長径の単位は[mm]である。
図16を参照して、本発明を高圧燃料供給ポンプ100に適用した例を説明する。図16は、本発明に係る燃料ポンプの一実施例を示す断面図である。
高圧燃料供給ポンプ100は、燃料タンクからフィードポンプ(図示せず)によって汲み上げられた燃料を高圧にして燃料噴射弁に供給するポンプである。高圧燃料供給ポンプ100は、車両に搭載される内燃機関(エンジン)に用いられる。以下、高圧燃料供給ポンプ100をポンプ100と呼んで説明する。
ポンプ本体101には、加圧室107が形成され、加圧室107の内部にプランジャ104の上端部(先端部)が挿入される。プランジャ104は、加圧室107内で往復運動し、燃料を加圧する。
ポンプ本体(ポンプハウジング)101はエンジンに固定するための取付けフランジ102を有する。取付けフランジ102はポンプ本体101にレーザ溶接により全周を溶接結合されている。取付けフランジ102とポンプ本体101との溶接個所301を第一溶接部という。
ポンプ本体101には、吸入弁機構114と吐出弁機構115とが設けられる。吸入弁機構114のボディ114cは、ポンプ本体101にレーザ溶接により固定される。この溶接個所302を第二溶接部という。第二溶接部302では、吸入弁機構114のボディ114cの外周が全周に亘って溶接されている。吐出弁機構115の下流側には吐出ジョイント116が設けられる。吐出ジョイント116はポンプ本体101にレーザ溶接により固定される。この溶接個所303を第三溶接部という。第三溶接部303では、吐出ジョイント116の外周が全周に亘って溶接されている。
ポンプ本体101の上部には、ダンパカバー111が取り付けられる。ダンパカバー111はポンプ本体101にレーザ溶接により固定されている。この溶接個所304を第四溶接部という。第四溶接部304は全周に亘って溶接されている。
ダンパカバー111には、吸入ジョイント112がレーザ溶接により固定されている。この溶接個所305を第五溶接部という。第五溶接部305は、吸入ジョイント112の外周が全周に亘って溶接されている。
第一溶接部301、第二溶接部302及び第三溶接部303の溶接継ぎ手は突合せ溶接構造であり、第一溶接部301、第二溶接部302及び第三溶接部303は実施例1の溶接プロセスで溶接される。第一溶接部301では、レーザ4を溶接対象物表面に垂直に照射する。第二溶接部302及び第三溶接部303では、溶接対象物表面に垂直な方向からθ°傾斜させて、レーザ4を照射する。
第四溶接部304及び第五溶接部305の溶接継ぎ手は重ね溶接構造であり、第四溶接部304及び第五溶接部305は実施例2の溶接プロセスで溶接される。第四溶接部304及び第五溶接部305では、レーザ4を溶接対象物表面に垂直に照射する。
ポンプ100では燃料漏れは許されない。ポンプ本体101、吸入弁機構114のボディ114c、吐出ジョイント116、ダンパカバー111及び吸入ジョイント112は、燃料が流れる燃料通路を構成する部品である。そして第二溶接部302〜第五溶接部305は燃料のシールを兼ねる。このため、燃料流路が形成される部品の溶接には、有効溶接長を十分に確保することが望ましい。また、ポンプ100は厳しい環境下で使用されることが想定される。ロバスト性に優れた溶接プロセスを用いることにより、ポンプ100の信頼性を高めることができる。
図17を参照して、本発明を燃料噴射弁200に適用した例を説明する。図17は、本発明に係る燃料噴射弁の一実施例を示す断面図である。
燃料噴射弁200には、上端部から下端部まで延設された金属材製の筒状体201が設けられている。筒状体201の先端部には、弁座部材204が設けられている。弁座部材204には、円錐面が形成されており、この円錐面上に弁座204bが構成される。
弁座部材204は、筒状体201の先端側内側に挿入され、レーザ溶接により筒状体201に固定されている。この溶接個所306を第六溶接部という。第六溶接部306は、筒状体201の外周側から全周に亘って実施されている。
弁座部材204の下端面(先端面)には、ノズルプレート206が取り付けられている。ノズルプレート206には、複数の燃料噴射孔207が設けられている。ノズルプレート206は、弁座部材204に対してレーザ溶接により、固定されている。この溶接個所307を第七溶接部という。第七溶接部307は、燃料噴射孔207が形成された噴射孔形成領域を取り囲むようにして、この噴射孔形成領域の周囲を一周している。
筒状体201には可動子208が収容されている。可動子208の先端には弁体205が固定されている。弁体205は、球状を成すボール弁で構成される。弁体205は、可動子208にレーザ溶接により固定されている。この溶接個所308を第八溶接部という。第八溶接部308では、可動子208の先端部外周の全周に亘って溶接されている。
弁体205と弁座204bとは協働して、燃料通路の開閉を行う。弁体205が弁座204bに当接することにより、燃料通路は閉じられる。また、弁体205が弁座204bから離間することにより、燃料通路は開かれる。弁体205と弁座204bとの間の燃料通路を通過した燃料は燃料噴射孔207から噴射される。
第六溶接部306及び第七溶接部307の溶接継ぎ手は重ね溶接構造であり、第六溶接部306及び第七溶接部307は実施例2の溶接プロセスで溶接される。第六溶接部306及び第七溶接部307では、レーザ4を溶接対象物表面に垂直に照射する。第七溶接部307では、レーザ4を溶接対象物表面に垂直な方向から傾斜させて照射してもよい。
第八溶接部308の溶接継ぎ手は突合せ溶接構造又はすみ肉溶接構造であり、第八溶接部308は実施例1又は実施例3の溶接プロセスで溶接される。第八溶接部308では、レーザ4を溶接対象物表面に垂直に照射する。或いは、レーザ4を溶接対象物表面に垂直な方向から傾斜させて溶接対象物に照射してもよい。
燃料噴射弁200では燃料漏れは許されない。筒状体201、弁座部材204及びノズルプレート206は、燃料が流れる燃料通路を構成する部材である。そして第六溶接部306及び第七溶接部307は燃料のシールを兼ねる。このため、有効溶接長を十分に確保することが望ましい。また、燃料噴射弁200は厳しい環境下で使用されることが想定される。ロバスト性に優れた溶接プロセスを用いることにより、燃料噴射弁200の信頼性を高めることができる。
また、弁体205は弁座204bに長期間にわたって繰り返し衝突する。このため、第八溶接部308における弁体205と可動子208との溶接は、長期間にわたって溶接部が安定した状態を維持することができる信頼性が必要とされる。本発明に係る溶接プロセスを適用することにより、溶接部の信頼性が確保される。
なお、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
上述した各実施例において、レーザ4の走査軌道として、円軌道と楕円軌道とのいずれを用いてもよい。
1…レーザ発振器、2…レーザ用の光ファイバ、3…ガルバノスキャナ、4…レーザ、5…レーザの回転方向、6,6B…溶接対象物の回転方向、7…シールドガスノズル、8…シールドガス、9,9a,9b,9Aa,9Ab,9Ba,9Bb,9Ca,9Cb…溶接対象物、10,10B…ロータリースピンドル、11…加工ステージ、12,12C…溶接線、13,13A,13B,13C…低入熱側レーザ照射位置、14,14A,14B,14C…高入熱側レーザ照射位置、15,15A,15B,15C…レーザ走査軌道、16,16A,16B,16C…レーザ走査方向、17,17A,17B,17C…溶融池、18,18A,18B,18C…溶接部断面形状、19,19A,19B,19C…有効溶接長、20,20A,20B,20C,20Ca…接合面、21…レーザ照射位置、22…固定冶具、23…加工ステージ移動方向、30…軌跡、100…高圧燃料供給ポンプ、101…ポンプ本体、102…取付けフランジ、111…ダンパカバー、112…吸入ジョイント、114…吸入弁機構、114c…吸入弁機構114のボディ、116…吐出ジョイント、200…燃料噴射弁、201…筒状体、204…弁座部材、206…ノズルプレート、301…第一溶接部、302…第二溶接部、303…第三溶接部、304…第四溶接部、305…第五溶接部、306…第六溶接部、307…第七溶接部、308…第八溶接部。

Claims (8)

  1. 溶接対象物を移動させながら、レーザを周期的に揺動走査させて溶接対象物の表面に照射して溶接を行うレーザ溶接方法において、
    レーザの出力と走査速度と走査軌道とのうち少なくともいずれか一つを制御して、溶接進行方向の左右両側における入熱量を実質的に異ならせて溶接を行い、
    最も深い溶け込み位置は、溶接ビード表面の中心から、溶接進行方向に対して左右いずれかの方向にずれていることを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 溶接対象物を移動させながら、レーザを周期的に揺動走査させて溶接対象物の表面に照射して溶接を行うレーザ溶接方法において、
    レーザの出力と走査速度と走査軌道とのうち少なくともいずれか一つを制御して、溶接進行方向の左右両側における入熱量を実質的に異ならせて溶接を行うと共に、
    レーザを円軌道で走査し、前記円軌道上において前記レーザの移動方向と溶接対象物の移動方向とが同じ向きになる側で前記レーザによる入熱量を高くし、前記レーザの移動方向と溶接対象物の移動方向とが逆向きになる側で前記レーザによる入熱量を低くし、
    溶接進行方向の左右両側における高入熱側と低入熱側の入熱量の比を、- 0.107 ln(円の直径) + 1.11よりも大きくすることを特徴とするレーザ溶接方法。
  3. 溶接対象物を移動させながら、レーザを周期的に揺動走査させて溶接対象物の表面に照射して溶接を行うレーザ溶接方法において、
    レーザの出力と走査速度と走査軌道とのうち少なくともいずれか一つを制御して、溶接進行方向の左右両側における入熱量を実質的に異ならせて溶接を行うと共に、
    レーザを、溶接進行方向に長径を有し溶接進行方向に垂直な方向に短径を有する楕円軌道で走査し、
    溶接進行方向の左右両側における高入熱側と低入熱側の入熱量の比を、- 0.107 ln(楕円の短径) + 1.11よりも大きくすることを特徴とするレーザ溶接方法。
  4. 溶接対象物を移動させながら、レーザを周期的に揺動走査させて溶接対象物の表面に照射して溶接を行うレーザ溶接方法において、
    レーザの出力と走査速度と走査軌道とのうち少なくともいずれか一つを制御して、溶接進行方向の左右両側における入熱量を実質的に異ならせて溶接を行うと共に、
    レーザを、溶接進行方向に短径を有し溶接進行方向に垂直な方向に長径を有する楕円軌道で走査し、
    溶接進行方向の左右両側における高入熱側と低入熱側の入熱量の比を、- 0.107 ln(楕円の長径) + 1.11よりも大きくすることを特徴とするレーザ溶接方法。
  5. 溶接対象物を移動させながら、レーザを周期的に揺動走査させて溶接対象物の表面に照射して溶接を行うレーザ溶接方法において、
    レーザの出力と走査速度と走査軌道とのうち少なくともいずれか一つを制御して、溶接進行方向の左右両側における入熱量を実質的に異ならせて溶接を行うと共に、
    レーザを円軌道で走査し、前記円軌道上において前記レーザの移動方向と溶接対象物の移動方向とが同じ向きになる側で前記レーザによる入熱量を高くし、前記レーザの移動方向と溶接対象物の移動方向とが逆向きになる側で前記レーザによる入熱量を低くし、
    溶接継ぎ手を突合せ溶接構造又は嵌め合いの突合せ溶接構造とし、
    円軌道の中心は、相互に溶接する二つの溶接対象物の接合面に対して一方の溶接対象物の表面上にあり、
    高入熱側は、相互に溶接する前記二つの溶接対象物の接合面に対して一方の溶接対象物の表面上にあることを特徴とするレーザ溶接方法。
  6. 溶接対象物を移動させながら、レーザを周期的に揺動走査させて溶接対象物の表面に照射して溶接を行うレーザ溶接方法において、
    溶接継ぎ手は、一方の溶接対象物の平面に他方の溶接対象物をほぼ垂直に突き当てて溶接を行うすみ肉溶接構造とし、
    レーザの出力と走査速度と走査軌道とのうち少なくともいずれか一つを制御して、溶接進行方向の左右両側における入熱量を実質的に異ならせて溶接を行い、
    レーザを前記他方の溶接対象物の表面上で円軌道又は楕円軌道描くように照射するとともに、高入熱側が低入熱側に対して前記一方の溶接対象物側に位置するようにレーザを照射することを特徴とするレーザ溶接方法。
  7. ポンプ本体と、前記ポンプ本体の内側に形成された加圧室と、前記加圧室内で往復運動するプランジャと、前記ポンプ本体に設けられ前記加圧室に燃料を供給する吸入弁機構と、前記ポンプ本体に設けられ前記加圧室で加圧された燃料を吐出する吐出弁機構とを備えた高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記ポンプ本体と前記ポンプ本体に取り付けられ燃料通路を構成する部品との溶接部に対して、レーザの出力と走査速度と走査軌道とのうち少なくともいずれか一つを制御して、溶接進行方向の左右両側における入熱量を実質的に異ならせて溶接を行うことにより、最も深い溶け込み位置が溶接ビード表面の中心から溶接進行方向に対して左右いずれかの方向にずれていることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
  8. 燃料通路の開閉を行う弁座及び弁体と、前記弁体を有する可動子とを備えた燃料噴射弁において、
    前記弁体と前記可動子との固定部に対して、レーザの出力と走査速度と走査軌道とのうち少なくともいずれか一つを制御して、溶接進行方向の左右両側における入熱量を実質的に異ならせて溶接を行うことにより、最も深い溶け込み位置が溶接ビード表面の中心から溶接進行方向に対して左右いずれかの方向にずれていることを特徴とする燃料噴射弁。
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