JP6494353B2 - マグネトロン - Google Patents

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本発明は、マグネトロンに関するものであり、電子レンジ等のマイクロ波加熱機器に用いられる連続波マグネトロンに適用して好適なものである。
2450MHz帯の電波を発振する一般的な電子レンジ用マグネトロンは、発振部と入力部と出力部とを有している。発振部、入力部及び出力部は、マグネトロンの中心軸である管軸に沿って設けられている。具体的には、発振部の管軸方向の一端側に入力部が設けられ、他端側に出力部が設けられている。
発振部は、筒状の陽極円筒と、この陽極円筒の内周面から中心の管軸に向かって突出する複数のベインと、管軸上に設けられた螺旋状陰極(カソード)などを有している。
陽極円筒の入力側の端部と出力側の端部には、磁石が配置されている。さらに、陽極円筒と磁石の外側には、これらを囲うヨークが配置され、磁石とヨークによって磁気回路が形成されている。ヨークは、入力側のインプットヨークと出力側のアウトプットヨークとで構成されている。また、陽極円筒には、ラジエータを構成する複数の冷却フィンが圧入され、複数の冷却フィンは、陽極円筒とインプットヨークとの間に管軸を横切る方向に広がり、先端部がインプットヨークの内面に接触するようになっている(例えば特許文献1参照)。
カソードから陽極円筒に伝わった熱は、ラジエータを構成する複数の冷却フィンによって放熱され、さらに複数の冷却フィンを介してインプットヨークにも伝わることで、インプットヨークによっても放熱される。
特開2013−206731号公報
ところで、マグネトロンは、動作時に高温となる為、各部品が少なからず熱膨張を起こす。その後、動作が停止してマグネトロンの温度が低下すると、熱膨張していた各部品は収縮する。また、インプットヨークの材料は例えば鉄であり、線膨張率は12×10E−6/K、冷却フィンの材料は例えばアルミであり、線膨張率は23×10E−6/Kとなっている。つまり、冷却フィンよりもインプットヨークの方が熱膨張率が小さい。
インプットヨークは、アウトプットヨークにカシメ(又はネジ留め)されている為、熱膨張と収縮を繰り返しても大きく変形することはない。これに対して、図7(A)に示すように、冷却フィン100は、先端部101がインプットヨーク102の内面に接触しているだけであり、且つインプットヨーク102よりも線膨張率が高い為、熱膨張と収縮を繰り返すと、図7(B)に示すように、先端部101がインプットヨーク102から離れてしまうことがあった。
このように、冷却フィンの先端部が、インプットヨークから離れてしまうと、陽極円筒からの熱が、冷却フィンからインプットヨークへと伝わりにくくなり、全体的な冷却性能が低下する。この結果、マグネトロンの発振部の温度も高くなる。
そこで、本発明は、上記課題を解決する為になされたものであり、冷却性能の低下を防ぐことのできるマグネトロンを提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、本発明に係るマグネトロンは、入力側から出力側に向かう中心軸に沿って延びる円筒状の陽極円筒と、前記陽極円筒の入力側の端部と出力側の端部にそれぞれ設けられた磁石と、前記陽極円筒と前記磁石とを囲い、前記磁石とともに磁気回路を形成するヨークと、前記陽極円筒と前記ヨークとの間に、前記中心軸を横切る方向に広がる冷却フィンとを有し、前記冷却フィンは、前記ヨーク側に位置する先端部の一部が前記ヨークの外側に位置するとともに、前記ヨークの外面に沿うように折り曲げられ、前記先端部の他部が前記ヨークの内側に位置するとともに、前記ヨークの内面に沿うように折り曲げられ、前記先端部の一部と他部が、前記ヨークを挟み込むようにして前記ヨークと接触することを特徴とする。
本発明によれば、冷却フィンの先端部が、ヨークを厚さ方向に挟み込むようにしてヨークと接触することにより、熱膨張と収縮を繰り返しても、冷却フィンの先端部がインプットヨークから離れてしまうことを防ぐことができ、かくして冷却性能の低下を防ぐことができる。
本発明に係るマグネトロンの全体の縦断面図である。 本発明に係るマグネトロンの冷却フィンの平面図及び側面図である。 本発明に係るマグネトロンの冷却フィンの先端部の拡大図である。 本発明に係るマグネトロンの全体の斜視図である。 本発明に係るマグネトロンの全体の斜視図である。 本発明に係るマグネトロンの他の実施の形態における冷却フィン及びインプットヨークの構成を示す斜視図である。 従来のマグネトロンの冷却フィンとインプットヨークとの接触部分を示す側面図である。
本発明に係るマグネトロンの一実施の形態を、図面を参照して説明する。尚、以下の実施の形態は、単なる例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
[1.マグネトロンの構成]
まず、第1の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態のマグネトロン1の概略を示す縦断面図である。このマグネトロン1は、2450MHz帯のマイクロ波を発生する電子レンジ用のマグネトロンである。マグネトロン1は、2450MHz帯のマイクロ波を発生する発振部2、発振部2の中心に位置するカソード3に電力を供給する入力部4、発振部2から発振されたマイクロ波を管外(マグネトロン1外)に取り出す出力部5を有している。発振部2、入力部4及び出力部5は、マグネトロン1の中心軸である管軸mに沿って設けられている。つまり、発振部2の管軸方向の一端側(図中下側)に入力部4が設けられ、他端側(図中上側)に出力部5が設けられている。
これら入力部4及び出力部5は、それぞれ発振部2に対し、入力側の金属封着体6及び出力側の金属封着体7によって真空気密に接合されている。
発振部2は、陽極部8と陰極部9とを有している。陽極部8は、陽極円筒10と、複数枚(例えば10枚)のベイン11を有している。陽極円筒10は、円筒状に形成され、その中心軸が、マグネトロン1の中心軸である管軸mを通るように配置されている。
各ベイン11は、板状に形成され、陽極円筒10の内側に管軸mを中心に放射状に配置されている。各ベイン11の外側の端部は陽極円筒10の内周面に接合され、内側の端部は遊端になっている。そして、複数枚のベイン11の遊端に囲まれた円筒状の空間が電子作用空間となっている。
陰極部9は、カソード3、2つのエンドハット12、13、2本のサポートロッド14、15を有している。カソード3は、螺旋状の陰極であり、電子作用空間の管軸m上に設けられている。このカソード3の入力側の端部(下端部)と出力側の端部(上端部)とに、それぞれ電子の飛び出しを防ぐ為のエンドハット12、13が固定されている。
さらにカソード3は、エンドハット12、13を介して、サポートロッド14、15と接続されている。2本のサポートロッド14、15は、中継板16を介して管外へ導出されている。
さらに、発振部2には、陽極円筒10の入力側の端部(下端部)の内側と出力側の端部(上端部)の内側に、一対のポールピース17、18が、エンドハット12、13の間の空間を挟むように対向して設けられている。
入力側のポールピース17には、その中央部に、貫通孔が設けられ、この貫通孔を中心として、入力側(下方)に向かって広がる漏斗状に形成されている。一方、出力側のポールピース18も、その中央部に、貫通孔が設けられ、この貫通孔を中心として、出力側(上方)に向かって広がる漏斗状に形成されている。これらポールピース17、18は、それぞれ貫通孔の中心を管軸mが通るように配置される。
さらに、入力側のポールピース17には、外周部に、管軸m方向に延びる略筒状の金属封着体6の上端部が固着されている。この金属封着体6は、陽極円筒10の下端部に気密状態で固定されている。一方、出力側のポールピース18には、外周部に、管軸m方向に延びる略筒状の金属封着体7の下端部が固着されている。この金属封着体7は、陽極円筒10の上端部に気密状態で固定されている。
入力側の金属封着体6は、その下端部に、入力部4を構成するセラミックステム19が気密状態で接合されている。つまり、セラミックステム19に植立されたサポートロッド14、15は、金属封着体6の内側を通ってカソード3に接続されている。
一方、出力側の金属封着体7は、その上端部に、出力部5を構成するセラミックでなる絶縁筒20が気密接合されていて、さらに絶縁筒20の上端には排気管21が気密接合されている。さらに、複数のベイン11のうちの1つから導出されたアンテナ22が、出力側のポールピース18を貫通し、金属封着体7の内側を通ってその上端側へと延び、先端が排気管21に挟持され気密状態で固定されている。
金属封着体6、7の外側には、陽極円筒10を管軸m方向に挟むように、一対のリング状の磁石23、24が対向して設けられている。さらに、陽極円筒10と磁石23、24は、ヨーク25によって囲われていて、一対の磁石23、24とヨーク25によって強固な磁気回路が形成されている。
尚、ヨーク25は、入力側の磁石23と陽極円筒10とを囲うコの字型のインプットヨーク25Aと、インプットヨーク25Aのコの字の開口部分を塞ぎ、出力側の磁石24を囲うコの字型のアウトプットヨーク25Bとで構成されていて、インプットヨーク25Aがアウトプットヨーク25Bにカシメ(又はネジ留め)されている。また、ヨーク25は、陽極円筒10と磁石23、24の全面を完全に覆うのではなく、例えば、管軸mを挟んで対向する一側面側(図中手前側)と他側面側(図中奥側)については覆わないように開口となっている。
さらに、陽極円筒10とインプットヨーク25Aの間には、管軸m方向に並べて配置された複数の冷却フィン26によって構成されるラジエータ27が設けられていて、カソード3からの輻射熱及び発振部2の熱損失は陽極円筒10を介してラジエータ27に伝わり、さらにラジエータ27からインプットヨーク25A、アウトプットヨーク25Bへと伝わることでマグネトロン1の外部に放出されるようになっている。尚、インプットヨーク25Aとアウトプットヨーク25Bの材料は、それぞれ例えば鉄であり、冷却フィン26の材料は、例えばアルミとなっている。
また、カソード3は、サポートロッド14、15を介して、コイル及び貫通コンデンサを有するフィルター回路28に接続されている。フィルター回路28は、フィルターボックス29に収められている。マグネトロン1の構成の概略は、以上のようになっている。
[2.冷却フィンとインプットヨークの構成]
次に、冷却フィン26とインプットヨーク25Aの構成についてさらに詳しく説明する。まず、図2を用いて、冷却フィン26の構成から説明する。尚、図2(A)は、ラジエータ27を構成する複数の冷却フィン26のうちの1枚を出力側から見た平面図であり、図2(B)は側面図である。尚、図2(A)、(B)に示す冷却フィン26は、プレス成形直後のものである。また、図2(B)は、図1とは上下逆であり、上側が入力側、下側が出力側となっている。
冷却フィン26は、全体として板状でなり、長方形の平板部40と、その長辺から突出する突出板部41、42を有している。平板部40には、その中央に、陽極円筒10の外径と同径でなる円形の貫通孔40Aが設けられている。つまり、冷却フィン26は、この貫通孔40Aに陽極円筒10を通すようにして、陽極円筒10に圧入されるようになっている。尚、冷却フィン26の中心軸nは、陽極円筒10に圧入されると、管軸mと同軸となる。
突出板部41は、平板部40から出力側に折れ曲がり、さらにその先で入力側に折れ曲がるとともに、平板部40の長辺方向に二手に別れ、それぞれの先の先端部41Aが出力側に折れ曲がっている。一方、突出板部42は、平板部40から入力側に折れ曲がって、平板部40の長辺方向に三手に分かれ、それぞれの先の先端部42Aが出力側に折れ曲がっている。
平板部40の一方の長辺側には、長辺方向の両端にそれぞれ突出板部41が設けられ、両端の突出板部41の間に突出板部42が設けられている。平板部40の他方の長辺側にも、同様に、長辺方向の両端にそれぞれ突出板部41が設けられ、両端の突出板部41の間に突出板部42が設けられている。
プレス成形された冷却フィン26は、このような構成となっている。ここで、図3を用いて、冷却フィン26の突出板部41についてさらに詳しく説明する。尚、図3(A)〜(C)は、それぞれ突出板部41の拡大図であり、上側が出力側から見た平面図、下側が側面図である。
冷却フィン26は、突出板部41の2個の先端部41Aのうち、突出板部42に近い側の先端部41Aの一部50を、冷却フィン26の中心軸n(図2参照)と直交するように(すなわち厚さ方向が中心軸nと平行になるように)折り曲げ、その後、冷却フィン26の中心軸nと平行になるように(すなわち厚さ方向が中心軸nと直交するように)90度ねじる。この結果、先端部41Aの一部50は、冷却フィン26の中心軸nに対して平行な向きで、先端部41Aの他部51よりも外側に突出する板部となる。冷却フィン26は、この状態で、陽極円筒10に圧入されることになる。
尚、詳しくは後述するが、冷却フィン26の先端部41Aの一部50は、インプットヨーク25Aの外面に接触する部分であり、外面接触部50と呼ぶ。一方、先端部41Aの他部51は、インプットヨーク25Aの内面に接触する部分であり、内面接触部51と呼ぶ。
ところで、外面接触部50と内面接触部51は、そもそも先端部41Aとして一体に成形されている部分である為、外面接触部50のみを折り曲げるには、これらの間に切り込みを入れる作業が必要となるが、例えば、冷却フィン26のプレス成形時に、これらの間に切り込みを入れるようにすれば、この作業は省略できる。
次に、図4を用いて、インプットヨーク25Aの構成について説明する。尚、図4は、マグネトロン1の斜視図である。尚、この図4も、図1とは上下逆であり、上側が入力側、下側が出力側となっている。
インプットヨーク25Aは、管軸mと平行で冷却フィン26と接触する板状の両側壁部60A、60Bにそれぞれ、2本のスリット61が形成されている。
各スリット61は、それぞれ両側壁部60A、60Bの、出力側の端から管軸m方向に延び、入力側の端の近くまで達している。各スリット61は、上述した冷却フィン26の先端部41Aの外面接触部50が挿入される部分であり、先端部41Aの外面接触部50と対向する位置に形成され、その幅は、外面接触部50の厚さよりわずかに大きい。インプットヨーク25Aは、このような構成となっている。
次に、マグネトロン1の組立工程について簡単に説明する。マグネトロン1は、まず、発振部2に入力部4と出力部5が気密接合される。その後、発振部2の陽極円筒10に、複数の冷却フィン26が圧入される。次に、陽極円筒10の出力側の端部に磁石24が取り付けられ、さらにこの磁石24の外側にアウトプットヨーク25Bが取り付けられる。
次に、陽極円筒10の入力側の端部に磁石23が取り付けられ、その後、インプットヨーク25Aが、入力部4側から管軸m方向に嵌入されて、磁石23と陽極円筒10の外側に取り付けられる。このとき、インプットヨーク25Aの両側壁部60A、60Bの入力側の端面に位置する、各スリット61の端の入口となる部分から、各スリット61内へと各冷却フィン26の外面接触部50が挿入される。
その後、インプットヨーク25Aは、アウトプットヨーク25Bにカシメ(又はネジ留め)される。このとき、図5に示すように、インプットヨーク25Aの各スリット61からは、各冷却フィン26の外面接触部50が突出した状態となっている。尚、図5は、フィルターボックス29が取り付けられた状態の図となっているが、実際、この時点では、まだ取り付けられていない。
ここで、各スリット61から突出している各冷却フィン26の外面接触部50を、インプットヨーク25Aの両側壁部60A、60Bと接触するように、スリット61と直交する方向(管軸m方向と直交する方向)に折り曲げる。このとき、図5に矢印で示すように、スリット61から両側壁部60A、60Bの内側に向かう方向に折り曲げてもよいし、スリット61から両側壁部60A、60Bの外側に向かう方向に折り曲げてもよい。
これにより、インプットヨーク25Aは、その内面に、各冷却フィン26の内面接触部51が接触するとともに、その外面に、各冷却フィン26の外面接触部50が接触する。つまり、各冷却フィン26は、内面接触部51と外面接触部50との間にインプットヨーク25Aを挟み込むようにして、先端部41Aがインプットヨーク25Aに固定される。
そして最後に、入力部4にフィルター回路28とフィルターボックス29が取り付けられることで、マグネトロン1の組立工程が完了する。尚、スリット61から突出している外面接触部50の折り曲げは、フィルターボックス29の取り付け後に行うようにしてもよい。
[3.まとめと効果]
ここまで説明したように、本実施の形態のマグネトロン1は、冷却フィン26のインプットヨーク25A側の先端部41Aに、インプットヨーク25Aのスリット61からインプットヨーク25Aの外側に突出し、インプットヨーク25Aの外面に沿って例えば外面と平行になるよう折り曲げられて外面と接触する外面接触部50と、インプットヨーク25Aの内側に位置し、インプットヨーク25Aの内面に沿って例えば内面と平行になるよう折れ曲がっていて内面と接触する内面接触部51とを設け、外面接触部50と内面接触部51とでインプットヨーク25Aを厚さ方向に挟み込むようにして、冷却フィン26の先端部41Aがインプットヨーク25Aと接触するようにした。
このように、冷却フィン26の先端部41Aは、インプットヨーク25Aを厚さ方向に挟み込むようにしてインプットヨーク25Aと接触している為、材質の異なる冷却フィン26とインプットヨーク25Aとが熱膨張と収縮を繰り返しても、冷却フィン26の先端部41Aがインプットヨーク25Aから離れてしまうことを防ぐことができ、かくしてマグネトロン1全体の冷却性能の低下を防ぐことができる。
また、冷却フィン26の先端部41Aの外面接触部50は、先端部41Aの一部を折り曲げ及びねじり加工しただけの簡易な構造の為、従来と同等の材料コストで実現できるという利点も有する。
ところで、冷却フィン26の先端部41Aに外面接触部50を形成せずに、先端部41Aをインプットヨーク25Aにネジなどの固定具を用いて固定する方法も考えられるが、電子レンジに用いられるような小型のマグネトロン1の場合、冷却フィン26同士の間隔が狭すぎるなどの理由から、このような固定方法を採用することは難しい。これに対して、本実施の形態では、冷却フィン26の先端部41Aの一部を折り曲げ及びねじり加工するだけなので、極小部分での加工が容易であり、電子レンジに用いられるような小型のマグネトロン1にも容易に採用できる。
さらに、マグネトロン1では、インプットヨーク25Aを陽極円筒10と磁石23の外側に取り付ける際に、インプットヨーク25Aのスリット61の出力側の端に、冷却フィン26の先端部41Aの外面接触部50の位置を合わせて、インプットヨーク25Aを入力部4側から管軸m方向に嵌入するだけでよい為、別途特殊な治具を用いたりする必要がなく、従来と同様、簡単にインプットヨーク25Aを取り付けることができる。
[4.他の実施の形態]
[4−1.他の実施の形態1]
尚、上述した実施の形態では、インプットヨーク25Aの両側壁部60A、60Bにスリット61を設け、このスリット61に、冷却フィン26の先端部41Aの外面接触部50を挿入することで、外面接触部50をインプットヨーク25Aの外側に突出させるようにした。これに限らず、例えば、図6に示すように、インプットヨーク25Aにはスリット61を設けず、インプットヨーク25Aの両側壁部60A、60Bの両脇から、外面接触部50をインプットヨーク25Aの外面側に突出させるようにしてもよい。
この場合、例えば、冷却フィン26の平板部40の長辺の長さを、インプットヨーク25Aの管軸m方向と直交する方向の長さ(両側壁部60A、60Bの両脇の間隔)よりも長くして、さらに、冷却フィン26の4隅に位置する計4個の先端部41Aのそれぞれの外側の一部50を外面接触部50とする。
そして、インプットヨーク25Aを取り付ける際には、インプットヨーク25Aの側壁部60A側に位置する2個の外面接触部50の間に、インプットヨーク25Aの側壁部60Aを挟み込み、側壁部60B側に位置する2個の外面接触部50の間に、側壁部60Bを挟み込んだ状態で、インプットヨーク25Aを入力部4側から管軸m方向に嵌入する。
その後、冷却フィン26の4個の外面接触部50を、それぞれインプットヨーク25A側に折り曲げて、インプットヨーク25Aの外面に接触させる。このようにしても、上述した実施の形態と同様、冷却フィン26の先端部41Aがインプットヨーク25Aから離れてしまうことを防ぐことができ、マグネトロン1全体の冷却性能の低下を防ぐことができる。
[4−2.他の実施の形態2]
さらに、上述した実施の形態では、先端部41Aの他部51はそのまま内面接触部51とする一方で、先端部41Aの一部50は、冷却フィン26の中心軸nと直交するように折り曲げ、その後、90度ねじることで外面接触部50とした。これに限らず、例えば、先端部41Aの一部50については、プレス成形時に、あらかじめ冷却フィン26の中心軸nと直交するように成形するようにしてもよい。このようにすれば、先端部41Aの一部50を90度ねじるだけで外面接触部50とすることができるので、外面接触部50の加工工程を簡略化することができる。
また、外面接触部50を、内面接触部51よりも長く形成するようにしてもよい。実際、冷却フィン26は、管軸m方向に複数並べて配置される為、管軸m方向に延びる内面接触部51の長さは冷却フィン26同士の間隔以下に制限される。これに対して、外面接触部50は、インプットヨーク25Aのスリット61からインプットヨーク25Aの外側に出た後、管軸m方向と直交する方向に折り曲げられる為、冷却フィン26同士の間隔以下に制限しなくてもよく、内面接触部51よりも長くできる。このように、外面接触部50を、内面接触部51よりも長くすれば、その分、冷却フィン26からインプットヨーク25Aへの熱の伝導性が良くなるという利点が得られる。
[4−3.他の実施の形態3]
さらに、上述した実施の形態では、冷却フィン26の突出板部41の先端側に位置する2個の先端部41Aのうちの内側の先端部41Aの一部を外面接触部50とした。これに限らず、たとえば、突出板部41の2個の先端部41Aのうちの一方の全部分を、外面接触部50としてもよい。また、これに限らず、たとえば、突出板部42の先端側に位置する3個の先端部42Aのうちの1個の一部もしくは全部分を外面接触部50とするなどしてもよい。要は、冷却フィン26全体として、先端部41A及び先端部42Aの一部が外面接触部50となっていればよい。
1……マグネトロン、2……発振部、3……カソード、4…入力部、5……出力部、25……ヨーク、25A……インプットヨーク、25B……アウトプットヨーク、26……冷却フィン、27……ラジエータ、40……平板部、41、42……突出板部、41A、42A……先端部、50……外面接触部、51……内面接触部、60A、60B……側壁部、61……スリット。

Claims (6)

  1. 入力側から出力側に向かう中心軸に沿って延びる円筒状の陽極円筒と、
    前記陽極円筒の入力側の端部と出力側の端部にそれぞれ設けられた磁石と、
    前記陽極円筒と前記磁石とを囲い、前記磁石とともに磁気回路を形成するヨークと、
    前記陽極円筒と前記ヨークとの間に、前記中心軸を横切る方向に広がる冷却フィンと、
    を有し、
    前記冷却フィンは、
    前記ヨーク側に位置する先端部の一部が前記ヨークの外側に位置するとともに、前記ヨークの外面に沿うように折り曲げられ、前記先端部の他部が前記ヨークの内側に位置するとともに、前記ヨークの内面に沿うように折り曲げられ、前記先端部の一部と他部が、前記ヨークを挟み込むようにして前記ヨークと接触する
    ことを特徴とするマグネトロン。
  2. 前記ヨークは、
    前記中心軸と平行な板状の側壁部を有し、
    前記冷却フィンは、前記先端部の一部が、前記側壁部の外側に位置するとともに、前記側壁部の外面に沿うように折り曲げられ、前記先端部の他部が前記側壁部の内面に位置するとともに、前記側壁部の内面に沿うように折り曲げられ、前記先端部の一部と他部が、前記側壁部を厚さ方向に挟み込むようにして前記側壁部と接触する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマグネトロン。
  3. 前記ヨークの前記側壁部には、前記中心軸と同一方向に延びるスリットが形成され、
    前記冷却フィンは、前記先端部の一部が前記スリットから前記側壁部の外側に突出して前記側壁部の外面に沿うように折り曲げられている
    ことを特徴とする請求項2に記載のマグネトロン。
  4. 前記冷却フィンは、板状でなり、前記ヨークの側壁部に沿うように折り曲げられている前記先端部の一部が、厚さ方向が前記中心軸と同一方向となり前記側壁部と直交するように折り曲げられ、さらに厚さ方向が前記中心軸と直交するようにねじられた後、前記スリットに挿入される
    ことを特徴とする請求項3に記載のマグネトロン。
  5. 前記ヨークは、入力側のインプットヨークと出力側のアウトプットヨークとでなり、前記インプットヨークの側壁部に、出力側の端から延びる前記スリットが形成され、
    前記冷却フィンの先端部の一部は、厚さ方向が前記中心軸と直交するようにねじられた状態で、前記インプットヨークが前記磁石及び前記冷却フィンが取り付けられた前記陽極円筒に対して入力側から出力側へと向かう方向に取り付けられる際に、前記スリットの出力側の端から挿入される
    ことを特徴とする請求項4に記載のマグネトロン。
  6. 前記冷却フィンは、前記先端部の一部が、前記ヨークの側壁部の脇から前記側壁部の外側に突出して前記側壁部の外面に沿うように折り曲げられている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマグネトロン。
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