JP6493799B2 - インクジェット記録装置及びそれを用いた記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置及びそれを用いた記録方法に関する。
インクジェットプリンターは低騒音、低ランニングコスト、カラー印刷が容易であるなどの利点を有することからデジタル信号の出力機器として一般家庭に広く普及している。
近年では、家庭用のみならず、例えばディスプレイ、ポスター、掲示板など産業用途にインクジェット技術が利用されてきている。
産業用途におけるインクジェット記録用のインクとしては、これまで、有機溶剤をビヒクルとし有機溶剤に溶解させた樹脂を含有する溶剤系インクジェットインクや、重合性モノマーを主成分とする紫外線硬化型インクジェットインクが広く用いられてきた。
しかし、溶剤系インクジェットインクは、溶剤を大量に大気中に蒸発させるため、環境負荷の観点から好ましくなく、紫外線硬化型インクジェットインクは、使用するモノマーによっては皮膚感さ性を有することがあり、また、高価な紫外線照射装置をプリンタ本体に組み込む必要があるため適用分野が限られてしまう。
こうした背景もあり、最近では、環境負荷が少なく、これまで家庭用インクジェットインクとして広く用いられてきた水性インクを産業用途に用いるインクジェット技術開発が行われてきている。(例えば、特許文献1、2参照)
産業用途で使用される記録媒体の主流は、樹脂を主材料とする非浸透メディアが一般的であるが、水性インクは非浸透メディア上でインクが弾かれたり、定着性が悪いなどの問題を有している。そのため、水性インク中に界面活性剤を含有して、インクの表面張力を低下させ、非浸透メディア上で水性インクの濡れ性や定着性を向上させる方法が提案されている。(例えば、特許文献3、4参照)
しかしながら、非浸透メディアへ水性インクの濡れ性を高めることで、インクジェットヘッドのノズル面に対してもインクが濡れやすくなるため、繰り返し使用にともない、インクがノズル面に付着、固着を起こし、吐出が不安定になり、画像形成時にドットが散ってしまう(以下、ドットのチリと記載する)問題を有していた。
本発明は非浸透メディア上に長期に渡り、ドットのチリなどの異常画像の形成を抑制することが可能なインクジェット装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、インクの配合と、インクジェットヘッドに関し、検討した結果、インクを収容したインク収容容器と、インクを吐出させるインクジェットヘッドとを有するインクジェット記録装置において、該インクジェットヘッドが、ノズル形成部材のインクを吐出する側の面に無機酸化物層及びフッ素を含有する撥インク層をこの順に有してなるノズル板を有し、該インクは、少なくとも水、色材、シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子及びポリエーテル変性シリコーン化合物を含有し、更にインクをインクジェットヘッド内で加温することで、長期に渡って、ドットチリなどの異常画像が発生しないことを見出し、本発明に至った。
上記効果が得られる詳細な理由は不明であるが、シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子を用いたインクを加温した場合に、シクロヘキサン成分がインクの樹脂粒子間の凝集性を高め、その結果、インクジェットヘッドのノズル面と樹脂成分との付着力が低下したものと推察される。
即ち、上記課題は、次の(1)の発明によって解決される。
(1)インクを収容したインク収容容器と、インクを吐出させるインクジェットヘッドとを有するインクジェット記録装置において、
前記インクジェットヘッドは、ノズル形成部材のインクを吐出する側の面に無機酸化物層及びフッ素を含有する撥インク層をこの順に有してなるノズル板を有し、
前記インクは、少なくとも水、色材、シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子及びポリエーテル変性シリコーン化合物を含有し、
更に、インクをインクジェットヘッド内で加温する加熱手段を有しており、
前記加熱手段がインクを30℃以上50℃以下に加温する加熱手段である
ことを特徴とするインクジェット記録装置。
本発明によれば、非浸透メディア上に長期に渡り、ドットのチリなどの異常画像の形成を抑制することが可能なインクジェット装置を提供することができる。
本発明のインクジェット記録装置の一例を示す概略図である。 図1の装置本体101の内部構造を説明する図である。 インクジェットヘッドのノズルプレートを示す概略図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッドの要素拡大図である。 同ヘッドのチャンネル間方向の要部拡大断面図である。
以下、上記本発明(1)について詳しく説明する。
なお、本発明(1)の実施の形態には、次の(2)〜(4)も含まれるので、これらについても併せて説明する。
(2)前記インクが、シリコーン−アクリル樹脂粒子を更に含有し、前記ウレタン樹脂粒子と前記シリコーン−アクリル樹脂粒子との比率が質量比で2/1〜10/1であることを特徴とする(1)に記載のインクジェット記録装置。
(3)前記ポリエーテルシリコーン化合物が、下記一般式(I)〜(IV)で示される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも一種からなることを特徴とする(1)または(2)に記載のインクジェット記録装置。
Figure 0006493799
(前記一般式中、mは0〜23の整数を示し、nは1〜10の整数を示す。aは1〜23の整数を示し、bは0〜23の整数を示す。Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
Figure 0006493799
(前記一般式中、mは1〜8の整数を示し、c及びdは1〜10の整数を示す。R及びRは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
Figure 0006493799
(前記一般式中、eは1〜8の整数を示し、Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
Figure 0006493799
(前記一般式中、fは1〜8の整数を示す。Rは、下記一般式(A)で示されるポリエーテル基を表す。)
Figure 0006493799
(前記一般式中、gは0〜23の整数を示し、hは0〜23の整数を示す。Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。g及びhが同時に0の場合を除く。)
(4)前記加熱手段がインクを30℃以上50℃以下に加温する加熱手段であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
(5)インクをインクジェットヘッドのノズルから吐出、飛翔させ、記録媒体に付与して記録するインクジェット記録方法であって、(1)〜(4)のいずれかに記載のインクジェット記録装置を用い、インクとして水、色材、シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子、ポリエーテル変性シリコーン化合物を含有するインクを用い、記録媒体として非浸透記録媒体を用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
(6)インクジェットヘッド内で、インクを30℃以上50℃以下に加温することを特徴とする(5)に記載のインクジェット記録方法。
本発明におけるインクは、少なくとも水、色材、シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子、ポリエーテル変性シリコーン化合物を含有する。以下に詳細に説明する。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料、金属酸化物、金属粉体、樹脂粒子、樹脂中空粒子などを使用することが可能である。
顔料には有機顔料と無機顔料があり、用いる色によって適宜選択し用いることができる。
黒色顔料としては、中でもカーボンブラック(Pigment Black 7)が特に好ましく、Regal(登録商標)、Black Pearls(登録商標)、Elftex(登録商標)、Monarch(登録商標)、Mogul(登録商標)及びVulcan(登録商標)の商標でCabot Corporation社から入手できるカーボンブラック(例えば、Black Pearls 2000、同1400、同1300、同1100、同1000、同900、同880、同800、同700、同570、Black Pearls L、Elftex 8、Monarch 1400、同1300、同1100、同1000、同900、同880、同800、同700、Mogul L、Regal 330、同400、同660、Vulcan P)、SENSIJET BlackSDP100(SENSIENT)、SENSIJET BlackSDP1000(SENSIENT)、SENSIJET BlackSDP2000(SENSIENT)等が挙げられる。
カラー顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、128、139、150、151、155、153、180、183、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63;C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、などが挙げられる。白色顔料としては、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウムなどを用いることができる。
上記顔料をインク中に分散させるには、界面活性剤を用いて分散させる方法、分散性樹脂を用いて分散させる方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、顔料表面に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法などが挙げられる。
顔料は、約10〜約1500m/gの表面積を有するものが好ましく、より好ましくは約20〜約600m/g、更に好ましくは約50〜約300m/gである。
所望の表面積と合わない場合には、顔料を比較的小さい粒径にするために、サイズ減少又は粉砕処理(例えば、ボールミル粉砕、又はジェットミル粉砕、又は超音波処理)をすれば良い。
インクの顔料分散安定性、吐出安定性、画像濃度、インク生産性の点で、顔料のインク中での体積平均粒径(D50)は、10〜300nmが好ましく、より好ましくは20〜250nmである。
顔料のインク中の含有量は、画像濃度、定着性や吐出安定性の面で、0.1〜10質量%程度が好ましく、より好ましくは1〜10質量%程度である。
<樹脂粒子>
本発明のインクは樹脂粒子としてシクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子を含有することを特徴とする。
本発明におけるウレタン樹脂とは、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるものを指し、シクロヘキサン成分を含むポリオール、又はシクロヘキサン成分を含むポリイソシアネート成分をウレタン樹脂中に含む。
シクロヘキサン成分を含むポリオールとしては、1,4−シクロヘキサンジオールなどが挙げられ、ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水素添加TDI)等を使用することができる。
また、ウレタン樹脂中には、シクロヘキサン成分を含まないポリオールやポリイソシアネートを含むことも可能であり、ポリオールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールなどの低分子ジオール化合物や、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどを使用することができる。
ポリイソシアネートとしては、特に制限なく使用することができ、例えば1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニレンメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、m−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、p−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート化合物;エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等の脂肪族ポリイソシアネート化合物;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水素添加TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−ジクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネート、2,6−ノルボルナンジイソシアネーネート等の脂環式ポリシアネート化合物等が挙げられ、これらは単独で使用または2種以上を併用して使用することができる。
本発明において、インクを製造する際に、ウレタン樹脂粒子を水性媒体中に分散した樹脂エマルジョンの形態で添加することが好ましい。
樹脂エマルジョン中の樹脂固形分は20質量%以上であると、インクの製造が行いやすく好ましい。
このときのウレタン樹脂粒子はインク化した際の液保存安定性と吐出安定性の観点から、10〜350nmの範囲の平均粒子径を持つものであることが望ましい。
また、ウレタン樹脂粒子を水性媒体中に分散させるにあたり、分散剤を利用した強制乳化型のものを用いることもできるが、塗膜に分散剤が残り強度を下げることがあることから、分子構造中にアニオン性を有した、いわゆる自己乳化型のものが好適に用いることができる。
その場合の酸価は20〜100mgKOH/gとなる範囲でアニオン性基を含有することが、優れた耐擦過性や耐薬品性を付与する上で好ましい。
また、前記アニオン性基としては、カルボキシル基、カルボキシレート基、スルホン酸基、スルホネート基などを使用することができ、中でも一部または全部が塩基性化合物等によって中和されたカルボキシレート基やスルホネート基を使用することが良好な水分散安定性を維持する上で好ましい。
前記アニオン性基を中和する中和剤として使用可能な塩基性化合物としては、例えばアンモニア、トリエチルアミン、ピリジン、モルホリンなどの有機アミンや、モノエタノールアミンなどのアルカノールアミンや、Na、K、Li、Caなどを含む金属塩基化合物などが挙げられる。
強制乳化法を用いる場合、分散剤としてはノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤のいずれも使用できるが、ノニオン界面活性剤の方が耐水性が良好となるため望ましい。
前記ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレンポリオール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシアルキレン多環フェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
好ましいノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、メチルタウリル酸塩、スルホコハク酸塩、エーテルスルホン酸塩、エーテルカルボン酸塩、脂肪酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩、アルキルベタイン、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。好ましいアニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸塩等が挙げられる。
界面活性剤の添加量は、ウレタン樹脂粒子に対して0.1〜30質量%であり、より好ましくは5〜20質量%である。
次に、本発明におけるウレタン樹脂粒子の製造方法について説明する。
ウレタン樹脂粒子の製造方法としては従来一般的に用いられている方法をいずれも用いることができ、例えば以下の方法である。
まず、無溶剤下または有機溶剤の存在下で、前記ポリオールと前記ポリイソシアネートを、イソシアネート基が過剰になる当量比で反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造する。
次いで、前記イソシアネート末端ウレタンプレポリマー中のアニオン性基を必要に応じて前記中和剤により中和し、その後鎖延長剤と反応させて、最後に必要に応じて系内の有機溶剤を除去することによってウレタン樹脂粒子を得ることが出来る。
この際、使用可能な有機溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類、アセトニトリルなどの二トリル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、1−エチル−2−ピロリドンなどのアミド類などが挙げられ、これらは単独で使用しても良いし、2種以上を使用しても構わない。
また、前記鎖延長剤としては、ポリアミンやその他活性水素原子含有化合物を使用することができ、前記ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等のジアミン類、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミン類、ヒドラジン、N,N’−ジメチルヒドラジン、1,6−ヘキサメチレンビスヒドラジン等のヒドラジン類、コハク酸ジヒドラジッド、アジピン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のジヒドラジド類などを使用することができ、前記その他活性水素含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、サッカロース、メチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等のグリコール類、ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン等のフェノール類、及び水等を、本発明のコーティング剤の保存安定性が低下しない範囲内で単独で使用または2種以上を併用することができる。
また、本発明においては樹脂粒子として、シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂以外の樹脂を併用することが可能である。樹脂の種類には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、シリコーン−アクリル樹脂などの樹脂粒子が挙げられる。これらの中でも、シリコーン−アクリル樹脂粒子は、シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂と併用することで、長期使用時のノズル固着防止性に優れるので好ましい。
シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子と前記シリコーン−アクリル樹脂粒子とを併用する際のウレタン樹脂粒子とシリコーン−アクリル樹脂粒子との比率が質量比で2/1〜10/1であると、シリコーン−アクリル樹脂粒子成分のシリコーン成分がインクジェットヘッドへのノズル固着防止効果を高め、特に有効である。
樹脂粒子の粒径は、特にインクジェット記録装置に使用することを考慮すると、体積平均粒径10〜1,000nmが好ましく、20〜50nmがより好ましい。ここで、前記体積平均粒径は、例えば粒度分析装置(マイクロトラック MODEL UPA9340、日機装社製)を用いて測定することができる。
各色における樹脂粒子のインク中の含有量は、定着性やインク安定性の点から1〜10質量%の範囲が好ましく、インク層の平滑性が向上し、高い光沢度が得られ、及び記録媒体への定着性の向上の点から、5〜10質量%の範囲がより好ましい。
本発明においては、非浸透メディア上に水性インクへの濡れ、定着性を高めるために、ポリエーテル変性シリコーン化合物を含有する。
ポリエーテル変性シリコーン化合物の中でも水分散性着色剤の種類や有機溶剤の組合せによって分散安定性を損なわず、動的表面張力が低く、浸透性、レベリング性の高いものが好ましい。
本発明においてはポリエーテル変性シリコーン化合物として、下記一般式(I)で表されるポリエーテル変性シロキサン化合物を用いることができる。
Figure 0006493799
(前記一般式中、mは0〜23の整数を示し、nは1〜10の整数を示す。aは1〜23の整数を示し、bは0〜23の整数を示す。Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
上記一般式(I)で示されるポリエーテル変性シロキサン化合物としては下記式(a)〜式(h)で表される化合物を例示することができる。
Figure 0006493799
Figure 0006493799
Figure 0006493799
Figure 0006493799
Figure 0006493799
Figure 0006493799
Figure 0006493799
Figure 0006493799
本発明においてはポリエーテル変性シリコーン化合物として、下記一般式(II)で表されるポリエーテル変性シロキサン化合物を用いることができる。
Figure 0006493799
(前記一般式中、mは1〜8の整数を示し、c及びdは1〜10の整数を示す。R及びRは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
上記一般式(II)で表されるポリエーテル変性シリコーン化合物としては下記式(i)で表される化合物を例示することができる。
Figure 0006493799
本発明においてはポリエーテル変性シリコーン化合物として、下記一般式(III)で表されるポリエーテル変性シロキサン化合物を用いることができる。
Figure 0006493799
(前記一般式中、eは1〜8の整数を示し、Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
上記一般式(III)で表されるポリエーテル変性シリコーン化合物としては、下記式(j)で表される化合物を例示することができる。
Figure 0006493799
本発明においてはポリエーテル変性シリコーン化合物として、下記一般式(IV)で表されるポリエーテル変性シロキサン化合物を用いることができる。
Figure 0006493799
(前記一般式中、fは1〜8の整数を示す。Rは、(A)のポリエーテル基を表す。)
Figure 0006493799
(前記一般式中、gは0〜23の整数を示し、hは0〜23の整数を示す。Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。g及びhが同時に0の場合を除く。)
上記一般式(IV)で示されるポリエーテル変性シリコーン化合物としては、下記式(k)〜(m)で表される化合物を例示することができる。
Figure 0006493799
Figure 0006493799
Figure 0006493799
これらポリエーテル変性シリコーン化合物は、1種を単独、又は2種以上を混合して用いることができる。
さらに、上記化合物と同等の効果を示す市販されているポリエーテル変性シリコーン化合物としては、TORAY ダウ・コーニング社製 71ADDITIVE,74ADDITIVE,57ADDITIVE,8029ADDITIVE,8054ADDITIVE,8211ADDITIVE,8019ADDITIVE,8526ADDITIVE,FZ−2123,FZ−2191やモメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製 TSF4440,TSF4441,TSF4445,TSF4446,TSF4450,TSF4452,TSF4460や日信化学工業社製 シルフェイスSAG002,シルフェイスSAG003,シルフェイスSAG005,シルフェイスSAG503A,シルフェイスSAG008,シルフェイスSJM003やエボニック社製 TEGO_Wet_KL245,TEGO_Wet_250,TEGO_Wet_260,TEGO_Wet_265,TEGO_Wet_270,TEGO_Wet_280やビックケミー・ジャパン社製 BYK−345,BYK−347,BYK−348,BYK−375,BYK−377が挙げられる。
前記ポリエーテル変性シリコーン化合物を用いることで、特に問題になり易いノズル撥インク層面にインクが付着し難く吐出不良が生じ難いインクとなることが判った。
また、必要に応じて、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤及びアセチレングリコール又はアセチレンアルコール系界面活性剤と併用して使用しても良い。
前記ポリエーテル変性シリコーン化合物、及び界面活性剤のインクジェット記録用インク中における含有量は、0.001〜5質量%が好ましく、0.5〜3質量%がより好ましい。
また、前述のシリコーン系界面活性剤に加え、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも併用可能である。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。
前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。
パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。
パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。
これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
防腐防黴剤としては、1、2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、ぺンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム等が挙げられる。
防錆剤としては、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコ−ル酸アンモン、ジイソプロピルアンモニイウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリト−ル、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等が挙げられる。
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずにpHを所望の値に調整できるものであれば特に限定されない。その例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;第4級アンモニウム水酸化物やジエタノールアミン、トリエタノ−ルアミン等のアミン;水酸化アンモニウム、第4級ホスホニウム水酸化物等が挙げられる。
<有機溶剤>
本発明のインク中には、インクの安定性、非浸透メディアへの定着性を向上させることができるため、有機溶剤を含むことが望ましい。含有する有機溶剤としては特に限定されないが、水溶性有機溶剤が好適に使用される。
水溶性有機溶剤の例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール等の多価アルコール類;ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテルなどの多価アルコールアルキルエーテル類;乳酸エチルなどのエステル類;N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタムなどの含窒素複素環化合物類;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;モノエタノ−ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどのアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール、チオジグリコールなどの含硫黄化合物類などが挙げられる。
これらは1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
インク中の前記水溶性有機溶剤の総量は、20〜70質量%の範囲が好ましく、30〜60質量%の範囲がより好ましい。総量が20質量%以上であればインクが乾燥しにくくなり、特に十分な吐出安定性が得やすくなる。また、70質量%以下であれば、インクの粘度が高くなりすぎず、吐出に有利である。
本発明のインクは、前記各成分に水を加え、必要に応じて攪拌混合することにより作製できる。攪拌混合は通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行なうことができる。しかし、製造方法は特に限定されず、公知の方法を適宜採用すればよい。
<インクジェット記録装置>
本発明のインクジェット記録装置はインクを収容したインク収容容器と、インクを吐出させるインクジェットヘッドとを備えている。
本発明のインクジェット記録装置は、少なくとも、インクジェットヘッドが、撥インク性を有するノズル板を有している。該ノズル板は、ノズル形成部材のインクを吐出する側の面に無機酸化物層を介してフッ素を含有する撥インク層を具備するものであり、インクをインクジェットヘッド内で30℃以上50℃以下に加温する加熱手段を有する。
また本発明においては、吐出したインクが記録媒体上で塗れ広がりを増加させるために、記録媒体を加熱する加熱装置を設けることも可能である。
加熱手段としては、多くの既知の加熱装置の中から適宜選択して1つ又は複数を使用することができる。加熱装置としては、強制空気加熱、輻射加熱、伝導加熱、高周波乾燥、マイクロ波乾燥用の装置などが挙げられる。このような加熱装置は、既存のインクジェットプリンターに組込んだものであっても、また、既存のインクジェットプリンターに外付けされたものであってもよい。
図1は、インク収容容器としてインクカートリッジを備えた本発明のインクジェット記録装置の一例を示す概略図である。なお、以下の説明は、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に対応するものであるが、本発明の装置は、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも適用できる。
図1の装置は、装置本体101と、装置本体101に装着した記録媒体を装填するための給紙トレイ102と、装置本体101に装着され印字された記録媒体をストックするための排紙トレイ103と、インクカートリッジ装填部104とを有する。インクカートリッジ装填部104の上面には、操作キーや表示器などの操作部105が配置されている。インクカートリッジ装填部104は、インクカートリッジ200の脱着を行うための開閉可能な前カバー115を有している。111は上カバー、112は前カバーの前面である。
装置本体101内には、図2に示すように、左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド131とステー132とがあり、キャリッジ133を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ(不図示)によって移動走査する。
キャリッジ133には、図3に示すように、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4列のノズル列136を有するノズル板を有するインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド134が装着されている。
また、キャリッジ133には、記録ヘッド134に各色のインクを供給するための各色のサブタンク135が搭載されている。サブタンク135には、インク供給チューブ(不図示)を介して、インクカートリッジ装填部104に装填されたインクカートリッジ200からインクが供給されて補充される。
一方、給紙トレイ102の記録媒体積載部(圧板)141上に積載した記録媒体142を給紙するための給紙部として、記録媒体積載部141から記録媒体142を1枚ずつ分離給送する半月コロ〔給紙コロ143〕、及び給紙コロ143に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド144を備え、この分離パッド144は給紙コロ143側に付勢されている。
この給紙部から給紙された記録媒体142を記録ヘッド134の下方側で搬送するための搬送部として、記録媒体142を静電吸着して搬送するための搬送ベルト151と、給紙部からガイド145を介して送られる記録媒体142を搬送ベルト151との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ152と、略鉛直上方に送られる記録媒体142を略90°方向転換させて搬送ベルト151上に倣わせるための搬送ガイド153と、押さえ部材154で搬送ベルト151側に付勢された先端加圧コロ155とが備えられ、また、搬送ベルト151表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ156が備えられている。
搬送ベルト151は無端状ベルトであり、搬送ローラ157とテンションローラ158との間に張架されて、ベルト搬送方向に周回可能である。この搬送ベルト151は、例えば、抵抗制御を行っていない厚さ40μm程度の樹脂材〔例えば、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)〕で形成した記録媒体吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)とを有している。搬送ベルト151の裏側には、記録ヘッド134による印写領域に対応してガイド部材161が配置されている。なお、記録ヘッド134で記録された記録媒体142を排紙するための排紙部として、搬送ベルト151から記録媒体142を分離するための分離爪171と、排紙ローラ172及び排紙コロ173とを備えており、記録媒体142はファンヒータ174により熱風乾燥された後、排紙ローラ172の下方の排紙トレイ103に出力される。
装置本体101の背面部には、両面給紙ユニット181が着脱自在に装着されている。両面給紙ユニット181は、搬送ベルト151の逆方向回転で戻される記録媒体142を取り込んで反転させて再度、カウンタローラ152と搬送ベルト151との間に給紙する。なお、両面給紙ユニット181の上面には手差し給紙部182が設けられている。
このインクジェット記録装置においては、給紙部から記録媒体142が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された記録媒体142は、ガイド145で案内され、搬送ベルト151とカウンタローラ152との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド153で案内されて先端加圧コロ155で搬送ベルト151に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト151が帯電されており、記録媒体142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している記録媒体142にインク滴を吐出して1行分を記録し、記録媒体142を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は記録媒体142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、記録媒体142を排紙トレイ103に排紙する。
続いて、以下、本発明を適用したインクジェットヘッドについて示す。
図4は、本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッドの要素拡大図、図5は、同ヘッドのチャンネル間方向の要部拡大断面図である。
このインクジェットヘッドは、インク供給口と共通液室1bとなる彫り込みを形成したフレーム10と、流体抵抗部2a、加圧液室2bとなる彫り込みとノズル3aに連通する連通口2cを形成した流路板20と、ノズル3aを形成するノズル板30と、島状凸部6a、ダイヤフラム部6b及びインク流入口6cを有する振動板60と、該振動板60に接着層70を介して接合された積層圧電素子50と、該積層圧電素子50を固定しているベース40を備えている。
ベース40はチタン酸バリウム系セラミックからなり、積層圧電素子50を2列配置して接合している。
積層圧電素子50は、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層と、厚さ数μm/1層の銀・パラジウム(AgPd)からなる内部電極層とを交互に積層している。内部電極層は両端で外部電極に接続する。
積層圧電素子50はハーフカットのダイシング加工により櫛歯上に分割され、1つ毎に駆動部5fと支持部5g(非駆動部)として使用する。外部電極の外側はハーフカットのダイシング加工で分割されるように、切り欠き等の加工により長さを制限しており、これらは複数の個別電極となる。他方はダイシングでは分割されずに導通しており共通電極となる。
駆動部の個別電極にはFPC8が半田接合されている。また、共通電極は積層圧電素子50の端部に電極層を設けて回し込んでFPC8のGnd電極に接合している。FPC8には図示しないドライバICが実装されており、これにより駆動部5fへの駆動電圧印加を制御している。
振動板60は、薄膜のダイヤフラム部6bと、このダイヤフラム部6bの中央部に形成した駆動部5fとなる積層圧電素子50と接合する島状凸部(アイランド部)6aと、支持部に接合する梁を含む厚膜部と、インク流入口6cとなる開口を電鋳工法によるNiメッキ膜を2層重ねて形成している。ダイヤフラム部の厚さは3μm、幅は35μm(片側)である。
この振動板60の島状凸部6aと積層圧電素子50の駆動部5f、振動板50とフレーム10の結合は、ギャップ材を含んだ接着層70をパターニングして接着している。
流路板20はシリコン単結晶基板を用いて、流体抵抗部2a、加圧液室2bとなる彫り込み、及びノズル3aに対する位置に連通口2cとなる貫通口をエッチング工法でパターニングした。
エッチングで残された部分が加圧液室2bの隔壁2dとなる。また、このヘッドではエッチング幅を狭くする部分を設けて、これを流体抵抗部2aとした。
ノズル板30は、金属材料、例えば、電鋳工法によるNiメッキ膜等で形成したもので、インク滴を飛翔させるための微細な吐出口であるノズル3aを多数個形成している。このノズル3aの内部形状(内側形状)は、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成している。また、このノズル3aの径はインク滴出口側の直径で約20〜35μmである。また各列のノズルピッチは150dpiとした。このノズル板30のインク吐出面(ノズル表面側)は、撥インク性の表面処理層である撥インク層32(を有している。
本発明では低表面張力インクに対しても十分な撥インク性を保持するために、ノズル形成部材の表面に無機酸化物層31を介してフッ素を含有する撥インク層32が形成されている。
無機酸化物層の材料としてはSiO、TiOなどが挙げられる。無機酸化物層はノズル形成部材とフッ素樹脂との密着性を上げるために設けられており、その厚みは1〜300Åが好ましく、さらに好ましくは10〜100Åである。ノズル形成部材が樹脂の場合には介在層として無機酸化物層を設けることにより、撥インク層の密着性向上効果が特に大きくなる。
無機酸化物層は、例えば、ノズル形成部材上に、SiOをスパッタリング、あるいはディッピング等により薄膜を形成することで得られる。
フッ素を含有する撥インク層の形成方法としては、スピンコート、ロールコート、ディッピング等の塗布、印刷、真空蒸着等によって無機酸化物層上にフッ素系撥水付与剤の層を形成する方法が挙げられる。本発明では無機酸化物層をスパッタリングにより形成してから同じ真空チャンバー内でフッ素系撥水付与剤を真空蒸着する方法が好ましい。
また、フッ素系撥水付与剤とは、低分子物質、樹脂などで特に限定されるものではないが、特開2002−145645号公報、特開平9−286639号公報、特開2000−94567号公報等に開示されたものが挙げられる。
特に好ましい例としては、変性パーフルオロポリオキセタン(ダイキン工業製オプツールDSX)を例示できる。この場合、膜厚としては1〜100Åが好ましく、さらに好ましくは1〜30Åである。
このように構成したインクジェットヘッドにおいては、記録信号に応じて駆動部5fに駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによって、駆動部5fに積層方向の変位が生起し、振動板60を介して加圧液室2bが加圧されて圧力が上昇し、ノズル3aからインク滴が吐出される。
その後、インク滴吐出の終了に伴い、加圧液室2b内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と駆動パルスの放電過程によって加圧液室2b内に負圧が発生してインク充填行程へ移行する。このとき、インクタンクから供給されたインクは共通液室1bに流入し、共通液室1bからインク流入口6cを経て流体抵抗部2aを通り、加圧液室2b内に充填される。
また、インクは温度検出センサを具備したヒータ80を用いて、30℃以上50℃以下に加温される。
流体抵抗部2aは、吐出後の残留圧力振動の減衰に効果が有る反面、表面張力による最充填(リフィル)に対して抵抗になる。流体抵抗部を適宜に選択することで、残留圧力の減衰とリフィル時間のバランスが取れ、次のインク滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くできる。
本発明のインクジェット記録方法で印字する対象となる記録媒体は非多孔質基材である。ここで、非多孔質基材とは、透明又は有色のポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、アクリルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリスチレンフィルム等の非多孔質素材からなる表面を有する樹脂フィルム、ラミネート紙、コート紙等であり、木材パルプ紙、和紙、合成パルプ紙、合成繊維紙などの紙成分を表面に含まないものからなる。
本発明のインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、などに特に好適に適用することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、例中の「%」は「質量%」である。
<ノズル板Aの作製>
ノズル形成部材としてポリイミドフィルム(Du Pont製カプトン 粒子添加無し)を用い、スパッタリング法にて10ÅのSiO層を形成後、真空蒸着法にて30Åの変性パーフルオロポリオキセタン(ダイキン工業製オプツールDSX)の撥インク層を形成し、ポリイミドフィルム側からエキシマレーザーでノズル孔加工を行ないノズル板Aを作製した。
<ノズル板Bの作製>
ノズル板Aの作製で使用したノズル形成部材上に、スパッタリング法にて10ÅのSiO層を形成後、ポリイミドフィルム側からエキシマレーザーでノズル孔加工を行なった。次いでノズル孔内部を水溶性樹脂でマスキングし、浸漬法にてフッ素系コーティング剤フロロサーフFG−5010(フロロテクノロジー社製)塗布して0.01μmの撥インク層を形成した。撥インク層塗布形成後、マスキング材を剥離除去し、120℃1時間加熱して撥インク層を形成し、ノズル板Bを作製した。
<ノズル板Cの作製>
ノズル板Aの作製で使用したノズル形成部材上に、スパッタリング法にて10ÅのSiO層を形成後、ポリイミドフィルム側からエキシマレーザーでノズル孔加工を行なった。次いでノズル孔内部を水溶性樹脂でマスキングし、スプレー法にてシリコーン樹脂(東レダウコーニングシリコーン社製SR2316)を塗布して約1.0μmの撥インク層を形成した。撥インク層塗布形成後、剥離除去し、120℃1時間加熱してノズル板Cを作製した。
<インクジェットヘッドの作製>
ノズル板A〜Cを用いて、図4に示す構成のインクジェットヘッド(ヘッドA、ヘッドB、ヘッドC)を作製した。
ヘッドA〜Cの材料、無機酸化物層及び撥水層の構成を表1に示す。
Figure 0006493799
<シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子Aの調製>
攪拌機、還流冷却管及び温度計を挿入した反応容器に、ポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートの反応生成物)1500g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)220g及びジプロピレングリコールジメチルエーテル(bp171℃)1347gを窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
続いてシクロヘキサン成分を含む、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートを1445g、ジブチルスズジラウリレート(触媒)を2.6g加え90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。
反応混合物を80℃まで冷却しこれにトリエチルアミン149gを添加・混合したものの中から4340gを抜き出して、強攪拌下のもと水5400g及びトリエチルアミン15gの混合溶液の中に加えた。
ついで氷1500gを投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液626gを加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30%となるように溶媒を留去し、シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子A(ウレタン樹脂成分30%、水64%、ジプロピレングリコールジメチルエーテル6%)を得た。
<シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子Bの調製>
ウレタン樹脂粒子Aの調製において、シクロヘキサン成分を含む、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートの代わりに、イソホロンジイソシアネートに変更した以外は同様にして、シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子B(ウレタン樹脂成分30%、水64%、ジプロピレングリコールジメチルエーテル6%)を得た。
<シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子Cの調製>
攪拌機、還流冷却管及び温度計を挿入した反応容器に、シクロヘキサン成分を含む、1,4−シクロヘキサンジオール1500g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)220g及びジプロピレングリコールジメチルエーテル(bp171℃)1347gを窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
続いてヘキサメチレンジイソシアネートを1445g、ジブチルスズジラウリレート(触媒)を2.6g加え90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。
反応混合物を80℃まで冷却しこれにトリエチルアミン149gを添加・混合したものの中から4340gを抜き出して、強攪拌下のもと水5400g及びトリエチルアミン15gの混合溶液の中に加えた。
ついで氷1500gを投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液626gを加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30%となるように溶媒を留去し、シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子C(ウレタン樹脂成分30%、水64%、ジプロピレングリコールジメチルエーテル6%)を得た。
<シクロヘキサン成分を含まないウレタン樹脂粒子Dの調製>
攪拌機、還流冷却管及び温度計を挿入した反応容器に、ポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートの反応生成物)1500g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)220g及びジプロピレングリコールジメチルエーテル(bp171℃)1347gを窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
続いてヘキサメチレンジイソシアネートを1445g、ジブチルスズジラウリレート(触媒)を2.6g加え90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。
反応混合物を80℃まで冷却しこれにトリエチルアミン149gを添加・混合したものの中から4340gを抜き出して、強攪拌下のもと水5400g及びトリエチルアミン15gの混合溶液の中に加えた。
ついで氷1500gを投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液626gを加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30%となるように溶媒を留去し、シクロヘキサン成分を含まないウレタン樹脂粒子D(ウレタン樹脂成分30%、水64%、ジプロピレングリコールジメチルエーテル6%)を得た。
<ブラック顔料分散体の調製>
−ポリマー溶液Aの調製−
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを混合し65℃に昇温した。
次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシルエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を、2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。滴下後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。
65℃で1時間熟成した後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内にメチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50%のポリマー溶液Aを800g得た。
−ブラック顔料分散体の調製−
ポリマー溶液Aを28gと、カーボンブラック(デグサ社製、FW100)を42g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及び水13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを純水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータでメチルエチルケトン及び水を留去し、更に粗大粒子を除くためにこの分散液を平均孔径5.0μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターで加圧濾過し、顔料固形分15%、固形分濃度20%のブラック顔料分散体を得た。
<マゼンタ、シアン、イエロー顔料分散体の調製>
前記ブラック顔料分散体の調整で用いたカーボンブラックを以下に変更した以外は同様にして、マゼンタ、シアン、イエロー、オレンジ、グリーン顔料分散体をそれぞれ得た。
マゼンタ: Sun Chemical社製 Pigment Red 122
シアン:東洋インキ株式会社製 銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメント・ブルー15:4、商品名:LX4033)
イエロー:大日精化工業株式会社製 イエロー顔料(ピグメント・イエロー74、商品名:イエローNO.46)
[実施例1〜19、比較例1〜6]
表2〜4に示す処方に基づいて実施例1〜19、比較例1〜6のインクを作製した。
なお、表2〜5において「←」は「左の欄に同じ」を意味する。
また、実施例19のインクの界面活性剤については、以下の材料を用いてインクを作製した。
Figure 0006493799
Figure 0006493799
Figure 0006493799
Figure 0006493799
インクジェットプリンター(株式会社リコー製 IPSiO GXe5500改造機)に、表2〜4に示すインクジェットヘッド、及びインクを充填し、記録媒体の白PVCシート(光沢塩ビグレー糊S CF:桜井株式会社製)に、文字画像のテストパターンを印字した。その後、テストパターンを連続印字し、PVCシート300m分を出力した。初期及び300m終了時に得られたテストパターンのドットチリについて、以下の基準で評価を行った。
<ドットチリ評価>
ドットチリは、テストパターンを目視観察した際のドットチリの程度により下記の評価基準で評価した。
(評価基準)
A : ドットチリ 未発生
B : 一部の箇所に、非常に僅かにドットチリが確認される
C : 画像の半分以上に、ドットチリが確認される
D : 画像全体に、ドットチリが確認される
評価結果を表5に示す。
Figure 0006493799
上記表5に示された結果から分かるように、本発明のインクジェット装置は、長期に渡ってドットチリの発生のない画像を得られた。
1b 共通液室
2a 流体抵抗部
2b 加圧液室
2c 連通口
2d 隔壁
3a ノズル
5f 駆動部
5g 支持部(非駆動部)
6a 島状凸部
6b ダイヤフラム部
6c インク流入口
10 フレーム
20 流路板
30 ノズル板
31 無機酸化物層
32 撥インク層
40 ベース
50 積層圧電素子
60 振動板
70 接着層
80 温度検出センサを具備したヒータ
101 装置本体
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
105 操作部
111 上カバー
112 前カバーの前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
136 ノズル列
141 記録媒体載置部
142 記録媒体
143 給紙コロ
144 分離パッド
145 ガイド
151 搬送ベルト
152 カウンタローラ
153 搬送ガイド
154 押さえ部材
155 先端加圧コロ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 テンションローラ
161 ガイド部材
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
182 手差し給紙部
200 インクカートリッジ(インク収容容器)
特開2005−220352号公報 特開2011−094082号公報 特開2013−189597号公報 特開2011−201230号公報

Claims (5)

  1. インクを収容したインク収容容器と、インクを吐出させるインクジェットヘッドとを有するインクジェット記録装置において、
    前記インクジェットヘッドは、ノズル形成部材のインクを吐出する側の面に無機酸化物層及びフッ素を含有する撥インク層をこの順に有してなるノズル板を有し、
    前記インクは、少なくとも水、色材、シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子及びポリエーテル変性シリコーン化合物を含有し、
    更に、インクをインクジェットヘッド内で加温する加熱手段を有しており、
    前記加熱手段がインクを30℃以上50℃以下に加温する加熱手段である
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インクが、シリコーン−アクリル樹脂粒子を更に含有し、前記ウレタン樹脂粒子と前記シリコーン−アクリル樹脂粒子との比率が質量比で2/1〜10/1であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記ポリエーテル変性シリコーン化合物が、下記一般式(I)〜(IV)で示される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも一種からなることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
    Figure 0006493799
    (前記一般式中、mは0〜23の整数を示し、nは1〜10の整数を示す。aは1〜23の整数を示し、bは0〜23の整数を示す。Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
    Figure 0006493799
    (前記一般式中、mは1〜8の整数を示し、c及びdは1〜10の整数を示す。R及びRは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
    Figure 0006493799
    (前記一般式中、eは1〜8の整数を示し、Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
    Figure 0006493799
    (前記一般式中、fは1〜8の整数を示す。Rは、下記一般式(A)で示されるポリエーテル基を表す。)
    Figure 0006493799
    (前記一般式中、gは0〜23の整数を示し、hは0〜23の整数を示す。Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。g及びhが同時に0の場合を除く。)
  4. インクをインクジェットヘッドのノズルから吐出、飛翔させ、記録媒体に付与して記録するインクジェット記録方法であって、請求項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録装置を用い、インクとして水、色材、シクロヘキサン成分を含むウレタン樹脂粒子、ポリエーテル変性シリコーン化合物を含有するインクを用い、記録媒体として非浸透記録媒体を用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. インクジェットヘッド内で、インクを30℃以上50℃以下に加温することを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録方法。
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