JP6492620B2 - 車両ドアのウェザーストリップ - Google Patents

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Description

本発明は、車両ドアのウェザーストリップに関する。
車両のドア開口部には、ヒンジ等の回動支持部材によりドアが開閉自在に設けられている。ドアとドア開口部との間には、ドア開口部の密閉を保持するため中空構造を有するウェザーストリップが設けられている。ウェザーストリップは、ドアを密閉させ、ドアとドア開口部の隙間から雨水や洗浄時の高圧水等が車室内に浸入することを防止する上で重要な部品となっている。
特開2012−162100号公報
ウェザーストリップの中空部分の剛性を高め、ドアとウェザーストリップとの密着性を高めると、ウェザーストリップの取り扱いが面倒になり、ウェザーストリップの取付作業に手間がかかったり、又、ドアが軽く閉まらず、ドアの開閉動作が重くなることがある。一方、ウェザーストリップの剛性を低くすると、ドア開口部の密閉性が低減したり、又、形状の復元力が低下してウェザーストリップのへたりが生じやすくなり、耐久性が低下するおそれが考えられる。
本発明は、ドアの開閉動作が軽く、取付作業が容易で、かつ耐久性が良好な車両ドアのウェザーストリップを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、車両ドアのウェザーストリップを次のように構成した。ウェザーストリップは、車両のドア開口部に取り付ける取付部材と、取付部材に連続して設けられ、ドアを閉じたときにドアが当接する筒体状の中空封止部材とを備えている。
中空封止部材は、中空封止部材の長手方向垂直な断面において、取付部材の一端に、一端が連結された第1片と、第1片の他端に、他端が連結され、第1片とV字状を形成する第2片と、取付部材に対向して設けられ、第2片の一端に一端が連結する当接部と、当接部の他端に一端が連結し、取付部材の他端に他端が連結された外周部と、第1片と第2片とが連結された先端部の近傍と当接部の他端とを連結する連結片と、を備えている。
更に、中空封止部材の長手方向垂直な断面において、第1片と第2片は、ほぼ同じ長さで、かつ、第1片と第2片のV字状の中心線は、取付部材とほぼ平行に設けられ、連結片は、先端部を通りドアの開閉方向に沿った移動方向線を挟んで、第2片とほぼ対称な位置に設けられ、第2片と連結片と当接部は、第2片と連結片を2つの等しい辺とし、当接部を底辺としたほぼ二等辺三角形を形成する位置に配置され、かつ、当接部は、ドアを閉じるとき、ドアに設けられた当接面とほぼ平行に当接し、平坦を保持した状態で当接面により押圧される。
本発明によれば、ドアの開閉動作が軽く、取付作業が容易で、かつ耐久性が良好な車両ドアのウェザーストリップを提供することができる。
本発明にかかる一実施形態のウェザーストリップを備えた車両の斜視図。 同ウェザーストリップを含むドア開口部を示す部分断面図。 同ウェザーストリップを含むドア開口部を示す部分断面図。 サッシュを示す断面図。 インナウェザーストリップを示す断面図。 アウタウェザーストリップを示す断面図。 ランチャンネルを示す断面図。
本発明にかかる一実施形態の車両ドアのウェザーストリップについて説明する。図1に、実施形態のインナウェザーストリップを備えた車両10を示す。以下、車両10の前進方向を前方とし、その逆を後方とし、それを基準に左右を定める。又、重力の方向を下方とし、その逆を上方とし、車両10の中心に向かう側を内側、あるいは内方とし、その逆を外側、あるいは外方とする。
車両10は、前方にフロントウィンドシールドガラス12を、上方にルーフ14を、左右にサイドドア16をそれぞれ備えている。サイドドア16は、フロントドアとリアドアとがあり、車両10のドア開口部18に開閉自在に取り付けられている。ドア開口部18は、車両10の左右に設けられている。
サイドドア16は、ドア本体部20とドアサッシュ22とサイドウィンドシールドガラス24とを備えている。ドア本体部20の内部に、サイドウィンドシールドガラス24を昇降させる駆動機構が設けられている。
ドアサッシュ22は、サイドドア16の窓枠であり、ドア本体部20の上部に設けられている。ドアサッシュ22は、サイドウィンドシールドガラス24がドア本体部20から上昇する際、サイドウィンドシールドガラス24を案内する。
図2、図3に、車両10の左のフロントのサイドドア16におけるドア開口部18の断面を示す。図2は、図1のF2−F2線を通る平面で破断した断面図で、断面を前方から見た状態である。図2は、サイドドア16が閉じられた状態を、図3は、サイドドア16が若干開いた状態を示す。
図2、図3中、30は、ルーフ14から続くサイドルーフレール15の外壁部である。サイドルーフレール15は、図1に示すように車両10のAピラー13とCピラー(リアピラー)17の間に連続して設けられている。
図2、図3には、フロントのサイドドア16のドアサッシュ22と、サイドドア16のサイドウィンドシールドガラス24の上端部と、外壁部30に取り付けられたウェザーストリップとしてのインナウェザーストリップ38が示されている。
ドアサッシュ22は、図3に示すようにサッシュ26と、アウタウェザーストリップ32と、ランチャンネル34と、サッシュモール36とを備えている。ドアサッシュ22は、基本的に、ドア本体部20の前端から車両10のBピラー19の位置までのルーフ14に対応した部分を指す。又インナウェザーストリップ38は、リアのサイドドア16においても、基本的に同じ構造を有している。
図4に、サッシュ26を示す。サッシュ26は、ドア本体部20の上部に、窓枠として設けられている。図4は、サッシュ26の長手方向に対して垂直な平面で破断したサッシュ26の横断面を示している。
サッシュ26は、基本的に金属製で、金属板をプレス加工して形成されている。図4に示すようにサッシュ26は、下方に設けられた第1部材40と、取付片部42と、外側片部44とを備えている。尚、サッシュ26の製造方法はプレス加工に限るものではない。
第1部材40は、図2に示すようにサイドウィンドシールドガラス24とほぼ平行に設けられている。第1部材40の上端に取付片部42が連続して設けられている。取付片部42は、第1部材40から車両10の外方側に、車外側を上にして傾斜して延びている。取付片部42には、取付ピン100(図2、図3参照)を通すピン孔46が長手方向に適度な間隔で形成されている。取付片部42の端部に外側片部44が設けられている。
外側片部44は、下部で金属板を折り返して、取付片部42とほぼT字状になるように、取付片部42に連続して設けられている。外側片部44は、車両10の外表面に沿って形成されている。サッシュ26の車内側には、インナパネル50が取り付けられている。
インナパネル50は、板状部材で、外側片部44の車内側面から取付片部42の上面を通り、第1部材40から車内側に突出している。そしてインナパネル50は、第1部材40より車両10の内方側で折り返され、当接面としての平坦な先頭部52を形成して第1部材40の下端部に至っている。取付片部42の上面には、図2、図3に示すようにアウタウェザーストリップ32が取り付けられている。
図6に、アウタウェザーストリップ32を示す。アウタウェザーストリップ32は、紙面に垂直な方向に連続して形成されており、図6は、アウタウェザーストリップ32の長手方向に対して垂直な平面でアウタウェザーストリップ32を破断した横断面である。
アウタウェザーストリップ32は、弾性を有するゴム材から形成され、基台部54と、リップ片56と、中空封止部材58と、第1縦壁60と、第2縦壁62と、横壁64とを備えている。
基台部54は、偏平な板状部材である。基台部54の上面には、車外側に第1縦壁60が、又、第1縦壁60の車内側に第2縦壁62が設けられている。第1縦壁60と第2縦壁62とは、ほぼ平行に設けられている。第1縦壁60は、上部が車内側に若干傾斜し、上端が第2縦壁62の上端に連結している。第1縦壁60と第2縦壁62の上端には、リップ片56が設けられている。
リップ片56は、断面先細形状で、自然状態で、第2縦壁62より車外側に若干傾斜している。リップ片56と第1縦壁60との境には、凹部70が設けられている。凹部70は、アウタウェザーストリップ32の車外側の側面に設けられ、車内側に窪んでいる。サイドドア16が閉じられて外壁部30にリップ片56が当接すると、リップ片56は、凹部70を屈曲線として図2に示すように第1縦壁60等から車外側に屈曲する。リップ片56の下方には、横壁64が設けられている。
横壁64は、基台部54の上面から適度な間隔をあけて、基台部54とほぼ平行に設けられている。横壁64は、車外側の端部が第1縦壁60に連結し、第2縦壁62と交差して車内側に延びている。横壁64の車内側の端部は、中空封止部材58に連結している。
中空封止部材58は、筒体状で、図6に示すような閉断面構造を有している。中空封止部材58は、適度な弾性を備え、サイドドア16が閉じられると外壁部30に当接し、図2に示すように、車両10の内外方向に沿って変形する。横壁64は、中空封止部材58の上下方向のほぼ中間位置に連結している。中空封止部材58の下部には、基台部54が連結されている。
基台部54の下面には、外突片61と第1突部66と第2突部68と内側突部63とが設けられている。外突片61は、基台部54の下面の最も車外側に設けられ、斜め外方に突出している。
第1突部66は、第1縦壁60の下端の延長線上に配置されている。第2突部68は、第2縦壁62の下端の延長線上に配置されている。内側突部63は、基台部54の車内側端部に設けられている。第1突部66と第2突部68と内側突部63は、アウタウェザーストリップ32をサッシュ26に取り付けたとき、それぞれが取付片部42の上面に接する高さを有している。
又、基台部54には、ピン孔72が、アウタウェザーストリップ32の長手方向に沿ってピン孔46に一致する間隔で形成されている。ピン孔72は、後述する取付ピン100が貫通する径を有している。
第1縦壁60には、横壁64の車外側延長線上に第3突部74が設けられている。第3突部74は、アウタウェザーストリップ32の長手方向に連続して設けられ、図3に示すように、アウタウェザーストリップ32をサッシュ26に組み付けると、先端がサッシュ26の外側片部44に当接する高さを有している。
アウタウェザーストリップ32は、取付ピン100によりサッシュ26に取り付けられている。サッシュ26の下面側には、ランチャンネル34が取り付けられている。
図7にランチャンネル34を示す。ランチャンネル34は、案内部76と取付部78とを備えている。案内部76には、内外及び上方に当接片80がそれぞれ設けられている。案内部76は、サイドウィンドシールドガラス24を内部に摺動自在に保持する。図7に示す各当接片80は、自由状態であり、サイドウィンドシールドガラス24が上昇して、案内部76にサイドウィンドシールドガラス24が挿し入れられると、図2や図3に示すように、各当接片80が変形し、サイドウィンドシールドガラス24の各面にそれぞれ密着する。
取付部78は、一方に開口部を有するU字状で、図2、図3に示すようにサッシュ26の第1部材40に組み付けられる。ランチャンネル34は、取付部78を第1部材40に組み付け、案内部76を取付片部42と外側片部44の下面側に組み付け、サッシュ26の下面側に取り付けられる。サッシュ26の車外側には、サッシュモール36が取り付けられている。
サッシュモール36は、図2、図3に示すように外板部84と、外板部84の上下にそれぞれ設けられた樹脂部86とを備えている。図2及び図3は、サッシュモール36の長手方向に対して垂直な平面でサッシュモール36を破断した断面を示している。
外板部84は、サッシュ26に沿った細長い板状部材で、上部と下部がそれぞれ鉤状に湾曲している。外板部84は、金属製で、外側面に、車外側に露出される美観が良好な金属面を有している。尚、外板部84は、金属面でなく、塗装面その他でもよい。
樹脂部86は、外板部84の上部と下部に設けられている。外板部84の上部及び下部と上下の樹脂部86は、サッシュ26の外側片部44の上端及び下端に係合する上把持部85及び下把持部87を形成する。サッシュモール36の上把持部85には、突片88が設けられている。又、下把持部87には、水切部89が設けられている。突片88及び水切部89は、基本的に、樹脂部86とともに外板部84に一体に形成される。
外壁部30には、ウェザーストリップとしてのインナウェザーストリップ38が設けられている。図5に、インナウェザーストリップ38を示す。図5は、インナウェザーストリップ38の長手方向に垂直な平面でインナウェザーストリップ38を破断した断面図である。
インナウェザーストリップ38は、中空封止部材90と、取付部材92とを備えている。インナウェザーストリップ38は、全体が所定の弾性を有するゴム材から形成されている。ゴム材は、適度な弾力性を有し、所定の厚みに形成されている。これにより、インナウェザーストリップ38は、全体として所望の剛性と、所定の耐久性を有している。
取付部材92は、一方に開口部を有する断面U字状の形状を有している。取付部材92は、内部にU字状の芯材を備え、周囲はゴム材で覆われている。取付部材92は、所定の間隔に開いたU字状の間に、外壁部30及びその他のパネル類等を挟んで、図2、図3に示すように外壁部30に固定される。
中空封止部材90は、中空で、図5に示すような環状の閉断面形状を有している。中空封止部材90は、長手方向に沿ってほぼ同一の形状に形成されている。中空封止部材90は、変形部94と当接部96と連結片98と外周部110とを備え、取付部材92を一部に含んで、取付部材92と一体に形成されている。取付部材92に、変形部94が連結している。
変形部94は、第1片102と第2片104の2つの片を備えている。第1片102と第2片104は、中間で所定の角度で連結され、全体でV字状を形成している。第1片と第2片は、ほぼ同じ長さを有し、V字状の中心線aは、取付部材92とほぼ平行に設けられている。
第1片102と第2片104が連結された変形部94の先端部106は、若干平行に形成された平行部分108を有している。変形部94の第1片102は、端部が取付部材92に接続している。変形部94の第2片104は、端部が当接部96に連結している。
当接部96は、ほぼ平板状で、取付部材92に対向した位置に、取付部材92とほぼ平行に設けられている。当接部96の、第2片104が連結された端部と逆側の端部には、連結片98の一端が連結されている。連結片98は、ほぼ平板状に形成されている。連結片98の他端は、変形部94の先端部106に連結されている。
連結片98は、先端部106を通る、サイドドア16の開閉移動方向に平行な開閉移動方向線bを挟んで、変形部94の第2片104とほぼ対称な位置に設けられている。当接部96と連結片98と変形部94の第2片104とにより、連結片98と第2片104を等辺としたほぼ二等辺三角形が形成されている。
当接部96と取付部材92との間には、円弧状の外周部110が設けられ、外周部110により当接部96と取付部材92とが連結されている。インナウェザーストリップ38は、このようにして、取付部材92と変形部94と当接部96と外周部110により、断面環状に形成されている。
インナウェザーストリップ38は、サイドドア16を閉じたとき、インナパネル50が中空封止部材90に当接する位置に設けられている。更に、インナパネル50は、連結片98と当接部96との連結部分にインナパネル50の先頭部52が当接するように設けられている。
サイドドア16が閉じられると、インナパネル50の先頭部52が当接部96を押圧し、中空封止部材90が変形する。当接部96は、連結片98と第21片104と三角形を形成しているので、インナパネル50から押圧力を受けても、当接部96は大きく変形はしない。
次に、車両10のインナウェザーストリップ38の作用、及びその効果について説明する。図3に示すようにインナウェザーストリップ38の取付部材92を外壁部30に取り付け、インナウェザーストリップ38をドア開口部18に組み付ける。
サッシュ26の取付片部42にアウタウェザーストリップ32を組み付け、ピン孔72に取付ピン100を通してアウタウェザーストリップ32をサッシュ26に固定する。サッシュ26の第1部材40にランチャンネル34の取付部78を取り付け、案内部76を取付片部42と外側片部44の間に組み入れ、第1部材40の突部41に係合片81を掛け、ランチャンネル34をサッシュ26に取り付ける。
アウタウェザーストリップ32とランチャンネル34がサッシュ26に取り付けられたら、サッシュ26の外側片部44にサッシュモール36を取り付ける。サッシュモール36は、上把持部85と下把持部87を外側片部44の上端と下端に係合させて取り付ける。図3に、アウタウェザーストリップ32とランチャンネル34とサッシュモール36が組み付けられた状態を示す。
ドアサッシュ22は、図3に示すようにサッシュモール36の突片88の先端がアウタウェザーストリップ32の外側面部に線接触により当接し、サッシュモール36とアウタウェザーストリップ32との間での防水がなされる。
更に、サイドドア16が閉じられると、サイドドア16のインナパネル50がインナウェザーストリップ38に近づき、図2に示すようにインナウェザーストリップ38がインナパネル50で押圧される。
インナウェザーストリップ38は、取付部材92が外壁部30に固定されているので、インナパネル50の接近により中空封止部材90が圧縮される。具体的には、インナパネル50の先頭部52が、中空封止部材90の当接部96に当接し、中空封止部材90が変形していく。インナパネル50の先頭部52は、先端が偏平に形成されているので、インナパネル50は当接部96をほぼ平坦な状態のまま押圧する。
当接部96の端部には、それぞれ連結片98と変形部94の第2片104とが連結され、それらで三角形を形成している。三角形は、形状的に強固であるため、当接部96がインナパネル50で押圧されると、当接部96は、連結片98と第2片104とで形成している三角形を保持した状態で変位する。
当接部96を含む三角形が、インナパネル50に押圧されて移動すると、変形部94の先端部106が取付部材92に近づく。先端部106が取付部材92に近づくと、変形部94のV字の角度が狭められると同時に、変形部94の第1片102が、取付部材92と先端部106との間で圧縮方向に力を受け変形する。
これにより、サイドドア16が閉じられる間、インナパネル50は当接部96に、当接部96が常にほぼ平坦を保持した状態で接することとなる。これにより、インナパネル50が中空封止部材90に強く密着する。又、変形部94のV字状の先端部106の角度が狭められることと第1片102が変形することとなるので、インナウェザーストリップ38は、大きな押圧力を必要とすることなく変形する。そのため、軽い力でサイドドア16を閉じることができる。そして、サイドドア16を開くと、インナパネル50が中空封止部材90から離れ、変形部94の角度が広がり、変形していた第1片102の形状が復元する。
インナウェザーストリップ38は、サイドドア16が開閉されると、変形部94の角度が変化し、又、第1片102が湾曲することで変形するので、変形する個所が特定される。変形部94の先端部106は、もともと屈曲した形状をしているので、屈曲線として屈曲しやすい。又、変形部94は、もともと屈曲している個所であるので、繰り返し変形しても劣化が発生しにくい。中空封止部材90が容易に変形するので、サイドドア16の開閉に支障が生じない。
インナウェザーストリップ38は、先端部106が容易に屈曲する。そのためインナウェザーストリップ38は、材質の厚みを増加させたり、あるいは、硬い材質を用いて全体の剛性を高めても、サイドドア16の開閉に大きな力を必要としない。これにより、インナウェザーストリップ38は、へたりが発生しにくくなり高い耐久性が得られる。中空封止部材90が柔軟に変形するので、インナパネル50との密着性が上昇し、気密性や防水性が向上する。
インナウェザーストリップ38は、従来と同様の工程で製造できるので、製品コストを上昇させない。インナウェザーストリップ38は、従来と同様の取付方法で取り付けられるので、取付の手間やコストを上昇させない。
当接部96は、平坦なままで、ほとんど変形が生じないので、サイドドア16が当接することによる劣化を防止できる。変形部94の先端部106が変形するので、変形する個所が特定され、安定した性能が得られる。
更に、突片88がアウタウェザーストリップ32に密着し、突片88とアウタウェザーストリップ32との間で防水性が得られる。突部74がサッシュ26の外側片部44に密着し、突部74とサッシュ26との間で防水性が得られる。
アウタウェザーストリップ32の第1突部66及び第2突部68がサッシュ26の取付片部42に密着し、アウタウェザーストリップ32とサッシュ26との間の防水性が向上する。
インナウェザーストリップ38は、従来と同様に形成され、そして外壁部30に取り付けられるので、製造コストが増加せず、かつ、取付コストが上昇することがない。尚、本発明の車両ドアのウェザーストリップは、上記例に限るものではなく、適宜変更できるものである。
本発明は、車両ドアのウェザーストリップに利用できる。
10…車両、12…フロントウィンドシールドガラス、13…Aピラー、14…ルーフ、15…サイドルーフレール、16…サイドドア、17…Cピラー、18…ドア開口部、19…Bピラー、20…ドア本体部、22…ドアサッシュ、24…サイドウィンドシールガラス、26…サッシュ、30…外壁部、32…ウェザーストリップ、34…ランチャンネル、36…サッシュモール、38…インナウェザーストリップ、40…第1部材、42…取付片部、44…外側片部、46…ピン孔、50…インナパネル、52…先頭部、54…基台部、56…リップ片、58…中空封止部材、60…第1縦壁、61…外突片、62…第2縦壁、63…内側突部、64…横壁、66…第1突部、68…第2突部、70…凹部、72…ピン孔、74…突部、76…案内部、78…取付部、80…当接片、81…係合片、84…外板部、86…樹脂部、88…突片、89…水切部、90…中空封止部材、92…取付部材、94…変形部、96…当接部、98…連結片、100…取付ピン、102…第1片、104…第2片、106…先端部、108…平行部分、110…外周部。

Claims (3)

  1. 車両のドア開口部に取り付ける取付部材と、
    前記取付部材に連続して設けられ、ドアを閉じたときに前記ドアが当接する筒体状の中空封止部材と、を備え、
    前記中空封止部材は、
    前記中空封止部材の長手方向垂直な断面において、
    前記取付部材の一端に、一端が連結された第1片と、
    前記第1片の他端に、他端が連結され、前記第1片とV字状を形成する第2片と、
    前記取付部材に対向して設けられ、前記第2片の一端に一端が連結する当接部と、
    前記当接部の他端に一端が連結し、前記取付部材の他端に他端が連結された外周部と、
    前記第1片と前記第2片とが連結された先端部の近傍と前記当接部の他端とを連結する連結片と、を備え、
    更に、前記中空封止部材の長手方向垂直な断面において、
    前記第1片と前記第2片は、ほぼ同じ長さで、かつ、前記第1片と前記第2片のV字状の中心線は、前記取付部材とほぼ平行に設けられ、
    前記連結片は、前記先端部を通り前記ドアの開閉方向に沿った移動方向線を挟んで、前記第2片とほぼ対称な位置に設けられ、
    前記第2片と前記連結片と前記当接部は、前記第2片と前記連結片を2つの等しい辺とし、前記当接部を底辺としたほぼ二等辺三角形を形成する位置に配置され、かつ、前記当接部は、前記ドアを閉じるとき、前記ドアに設けられた当接面とほぼ平行に当接し、平坦を保持した状態で前記当接面により押圧されることを特徴とするウェザーストリップ。
  2. 前記当接部と前記連結片との連結部分は、前記ドアを閉じる際、前記当接面に当接する位置に設けられていることを特徴とする請求項に記載のウェザーストリップ
  3. 前記変形部の前記第1片と前記連結片とが、ほぼ直線状に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のウェザーストリップ。
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