JP6492425B2 - 配送伝票の製造方法 - Google Patents
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しかし、短期的であっても荷動きの地域的な繁忙閑散を予測することは、仕分けセンターや着店の設備や人的資源の配分を効果的に行う上で重要である。
従来、この予測は、バーコードで定められるユニーク番号と紐付けして入力されたデータを解析することにより把握されているが、バーコードの他に届け先郵便番号や電話番号が重要なデータとなることがあり、バーコードと共に一括して読み取りできることが望まれている。現状では、バーコードと届け先郵便番号や電話番号記載欄等が伝票面の離れた位置にあるので、複数回の読み取りが必要となる問題がある。
従って、配送伝票中の最初のデータ入力に用いられる票は、届け先郵便番号や電話番号の記載欄に近接して、バーコードを印字することが必要になる。本発明は、この目的に適合する配送伝票に関する。
図6は、従来の配送伝票を示す模式側面図である。配送伝票10は、封筒部20と当該封筒中の票、および封筒部20の上に積み重ねた複数枚の票からなっている。
耐水性に優れた複写用紙を封筒上紙21とし、封筒下紙22となるタック基材と上下周縁を接着し、左端縁側は、お届け先控15と接着して封筒部20を形成する。
この封筒部20内に、お届け先控15と配達票16を配置する。お届け先控15と配達票16の左端縁側は封筒下紙22であるタック基材に接着している。また、お届け先控15と配達票16は、左端縁側の接着部23近くに形成したミシン目線Mにより切り取り可能にされている。封筒下紙22の下面には粘着剤層25と剥離紙26が配置されている。
封筒部20の上には、最上層を請求書兼ご依頼主控11、その下に取扱店控12、売上票13とし、各票が順に積層されている。これらの票の左端縁側は接着剤Sにより接着され、同様にミシン目線Mにより切り取り可能にされている。封筒上紙21は貼付票14を兼ねるものであるが、封筒下紙22とともに配送荷物に残るようにされており、切り取り用ミシン目線は設けられていない。貼付票14は、封筒上紙21に表示されており、配送荷物と一緒に最後まで残る票である。お届け先控15は、届け先で後に確認するための控として保存する票である。配達票16は、荷物が配送された際に係員が配達の証明として、届け先から捺印またはサインを得る目的の票である。
図7において、売上票13jの右上段の12桁の数字は「問い合わせ番号」であり、請求書兼ご依頼主控11から封筒下紙22の7枚の用紙に共通に付される同一番号である。
同様に、売上票13jの下段のバーコード30も同様の性質を有するが、当該バーコード30は、最上層の請求書兼ご依頼主控11と売上票13、貼付票14、配達票16に付され、その他の票には付されないようにされている。封筒下紙22にも付されない。
本願は、少なくとも最初の入力に利用される売上票13については、バーコード30の縦幅を短縮して、配送伝票の届け先郵便番号、届け先電話番号の記載欄に近接して設け、読み取り装置による一括読み取りを可能にするものである。
その際、届け先や依頼人の氏名、住所等の記載欄を縮小や狭幅化することはできないので、現行の伝票仕様で縦幅を短縮したバーコード30を届け先郵便番号記載欄131の上部に設けることとする。他の票のバーコードは、読み取り易さの観点から縦幅を短縮化しない従来のものを従来の位置で使用するものとする。
また、バーコードは従来のバーコード字輪を使用して印字可能であることを前提とし、他の票については、従来サイズのバーコードとし、読み取り易さを確保することを課題とする。
また、前記要旨の第2の発明によれば、従来の縦幅のバーコード字輪を用いて、縦幅を短縮したバーコードを印字することができるので、装置の簡易化を図れる。
なお、本明細書では売上票13を配送荷物に関するデータ入力に最初に利用される票とするが、売上票の名称に限られず、他の票名が用いられ得ることもある。
バーコード30は、図7に図示するように、従来は売上票13jの右下部に印字さているが、その位置部分では、バーコード30と届け先郵便番号記載欄131と届け先電話番号記載欄132が離れているので一括して読み取りできない問題がある。
そこで、本発明では、従来の伝票の形態を維持しつつ、すなわち、届け先郵便番号記載欄131と届け先電話番号記載欄132を縮小や狭幅化しないで、その上段位置にバーコード30の縦幅を短縮して設け、届け先郵便番号と届け先電話番号を一括して読めるようにしたものである。なお、バーコード30は、従来と同横幅であって縦幅のみを短縮したものであって良い。
図1の売上票13において、依頼主の住所、氏名記載欄の下部に印刷されているベタ印刷19は、前記バーコード30の残りの略半幅部分を読み取り不可能にするために設けられた印刷である。このようなベタ印刷19は、バーコード30の印字後に印刷しても良いし、バーコード印字前に当該領域に予め印刷しておくものであっても良い。
そのため、ベタ印刷19は、バーコード30の縦の略半幅よりもやや広い幅で印刷する必要があり、票の境界線に対するベタ印刷の印刷位置合わせや裁断精度を考慮すると、多少境界線を超えて(0.5〜1.0mm程度)他方側の票の領域にかかるように、ベタ印刷19をするのが好ましいことになる。図1において、上段のバーコード30部分に僅かなベタ印刷19が見えるのは、その理由のためである。
運輸業界では、宅配貨物の追跡管理にCodabar(NW−7)が使用されている。
NW−7は、Narrow(狭い)とWide(広い)の2種類の、4本のバーと3本のスペース(合計7本)で一つのキャラクタ(文字)を表現している。文字種は、数字、アルファベット、特殊記号である。
バーコードの横幅は、特に規定されていないが、印字精度を考慮すると、Narrowエレメント幅を0.15mm以下にするのは困難である。従って、横幅の縮小には限界がある。12桁の数字を表示する配送伝票では、バーコード自体の横幅は、55mm程度にされるが、横幅の左右に何も無い空白領域(クワイエットゾーン)を設ける必要がある。縦幅は、通常は10mm程度であるが、縦幅の制限規定はない。
横幅を、この幅程度に維持する限り、縦幅を2〜3mm程度まで短縮しても読み取り精度は低下しない。近年の読み取り機では、バーコードの全幅が読み取りされるまで、スキャン角度を変えて繰り返し読み取りが迅速にされるからである。
7桁の数字の例で説明するが、実際のNW−7の表記方式とは図示の都合で一致していない。バーコード30は、スタートキャラクタ31とデータ32と、チェックデジット33と、ストップキャラクタ34と、目視データ35などを備えている。
チェックデジット33は、データの正当性を検証するための数字であり、種々なアルゴリズムで計算される数字である。例えば、7チェック方式の場合、データ32の部分を7で割ったときの余り(0〜6)の数字になる。ただし、チェックデジット33は省略される場合もある。
目視データ35は配送伝票の場合は、バーコード30と同じ情報であって、バーコード30の下段に記載されている文字である。この目視データ35は、バーコード30が機械読み取りできなかった場合に目視で読み取り、その番号を入手するために設けられている。
バーコードプリンタによる印字は、連続紙の状態で文字や枠形状を印刷した後、バーコード印字の際は、n番目の票と次の票であるn+1番目の票が連続している状態である境界線上において、n番目用の票のバーコードの縦幅の略上半幅部分がn+1番目の票の下端部に印字され、残りの縦幅の略下半幅部分がn番目の票の上端部に印字されるようにする。
黒色とするのは、通常、黒色に印字するバーコードとの色差を最小にして読み取り不可能にするためである。
この印刷は、通常はオフセット印刷等で行う。塗り潰す場合は黒色に限らず、隠蔽性が十分であれば白色であっても良い。
従来の最上層の票は、図7の従来の売上票13jと同様の様式であるが、本発明の配送伝票では、様式を変えている。
売上票13とは異なり、この票(請求書兼ご依頼主控11)には、図3(A)のように、届け先郵便番号記載欄131と届け先電話番号記載欄132には、数字毎に区画する小枠が印刷されている。読み取り易い数字を正しく記載することを促すためである。
また、届け先郵便番号記載欄131と届け先電話番号記載欄132を構成する各数字の小枠内には、読み取り易い数字を記入し易くするために、文字形成パターンmpが表示されている。すなわち、図3(B)に図示するように、小枠の縦中心線と横中心線、小枠の右上から左下に向かう対角線、「3」の数字の上側と右下側を形成する線が、薄色の印刷色で印刷されている特徴がある。読みやすい数字の記載を誘導でき、またこれらの表示印刷がされていても、当該票自体は読み取り対象ではないので支障を生じないからである。
問い合わせ番号29は、票の右上部に印字され、バーコード30は、従来サイズのものが、票の右下部に従来のように印字されている。
連続紙状の各票用紙に配送伝票の文字・デザインをオフセット印刷で印刷し、さらに各枚目ごとにバーコードを活版式のバーコード字輪で印字する。連続紙のサイドの送り穴で位置合わせしながら、各票用紙の丁合と接着剤による綴じ合わせ、ミシン目線の形成を行う。なお、問い合せ番号は丁合時にクラッシュナンバー機で、一番上の枚目から印字し、カーボンで複写させて下枚目に複写させる。これにより、配送伝票10を完成する。
図4は、バーコード印字前の製造工程中である売上票を示す平面図である。
売上票11は、製造工程中であるため、複数の票が連接した状態にある。図4では、連接したn番目(図4において下段)の票とn+1番目の票(同上段)が図示され、n+2番目の票の一部が図示されている。次の図5も同様である。伝票の両サイドには送り穴8が形成されていて、これにより連続紙が、矢印Yの方向に移送される。
バーコードは印字前であるためバーコードは表示されていない。丁合時に印字する問い合わせ番号も印字されていない。ご依頼主の住所、氏名記載欄の下に細長い矩形状の黒色のべタ印刷19がされているのは、この部分に印字されるバーコードが後に読み取りされないようにする目的である。前記のように、ベタ印刷19は、印刷の位置合わせや断裁精度を考慮して、票間の境界g1線,g2線を僅かに跨るように印刷されている。このベタ印刷19は、伝票の文字等と同様に、通常のオフセット印刷等で行う。
n番目の票と次の票であるn+1番目の票が連続している状態である境界g1線上において、n番目用の票のバーコード30が印字され、その縦幅の略上半幅部分がn+1番目の票の下端部に印字され、残りの縦幅の略下半幅部分がn番目の票の上端部に印字されている。また、n+1番目の票と次の票であるn+2番目の票が連続している状態である境界g2線上において、n+1番目用の票のバーコード30の縦幅の略上半幅部分がn+2番目の票の下端部に印字され、残りの縦幅の略下半幅部分がn+1番目の票の上端部に印字されている。
なお、その目的から明らかなように、黒色のベタ印刷19は、バーコード30の印字後に、当該バーコード30部分を覆うように印刷しても良いものである。バーコード自体が読めなければ良いので、この場合は、黒色に限られないで、隠蔽性が十分であれば白色でも良いことは明らかである。
(1)伝票用紙
各伝票用の用紙には、ノーカーボン用紙や複写用紙を使用できる。表面側から、1枚目、2枚目の用紙にはノーカーボン用紙を使用することが多く、下層では複写性の優れるカーボン用紙を使用することが好ましい。封筒上紙21には、雨や雪濡れの対策として、耐水複写用紙を使用するのが好ましい。
(2)粘着剤と剥離紙
粘着作用をする通常の粘着剤を粘着剤層25に広く使用できる。剥離紙26には紫外線硬化性樹脂やシリコン等により剥離処理した材料を使用できる。
なお、タック紙とは、タック基材(封筒下紙22)と剥離紙32の間を粘着剤で接着したものである。
連続紙状のその他の各枚目に文字・デザインをオフセット印刷で印刷し、バーコード30をバーコード字輪で印字した後、連続紙のサイドの送り穴8で位置合わせしながら、各用紙の丁合と接着剤による綴じ合わせ、および綴じ側のミシン目線の形成を行い、クラッシュナンバー機で問い合せ番号(12桁の数字)29の印字を行って、配送伝票10を完成した。
売上票13以外の他の票のバーコード30は、従来どおりのものであり、横幅50〜56mm、バーの縦幅10〜11mmのものである。
10 配送伝票
11 請求書兼ご依頼主控
12 取扱店控
13 売上票
13j 従来の売上票
14 貼付票
15 お届け先控
16 配達票
19 ベタ印刷
20 封筒部
21 封筒上紙
22 封筒下紙
23 接着部
24 開口
25 粘着剤層
26 剥離紙(セパ紙)
29 問い合わせ番号
30 バーコード
31 スタートキャラクタ
32 データ
33 チェックデジット
34 ストップキャラクタ
35 目視データ
131 届け先郵便番号記載欄
132 届け先電話番号記載欄
mp 文字形成パターン
Claims (3)
- 配送伝票に付されたユニーク番号に対応する情報を表示するバーコードを有する配送伝票の製造方法であって、連続紙の状態で文字や枠形状等の所定の印刷を行った後、当該票のバーコードをバーコード字輪で印字する際は、n番目の票と次の票であるn+1番目の票が連続している状態である境界線上において、縦幅の略半幅部分をn番目の票の配送荷物の届け先記載欄の一方側に印字し、残りのn番目用のバーコードの縦幅の略半幅部分をn+1番目の票の配送荷物の届け先記載欄の他方側に印字する工程を有することを特徴とする配送伝票の製造方法。
- 届け先記載欄の他方側に印字されたバーコードを印刷機で黒色または他の色で塗り潰す印刷工程を有することを特徴とする請求項1記載の配送伝票の製造方法。
- 届け先記載欄の他方側に印字されるバーコードの印字領域を印刷機で、予め黒色にする印刷工程を有することを特徴とする請求項1記載の配送伝票の製造方法。
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