JP6487958B2 - 内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造 - Google Patents
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Description
本発明は、内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造におけるサイドプレートに関する。
従来の内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造として、クランクジャーナルを支承するボールベアリングの外側面とクランクケースとの間に形成される油路と、クランクジャーナル部の外周面に形成された油溝と、クランクジャーナル部に連なるクランクウエブとクランクウエブの外側面に取付けられるサイドプレートによって構成される油溜りとを備え、オイルポンプから吐出された潤滑油が、油路に案内されるとともに、油溝を介して油溜りへ給油され、油溜りからクランクピンの中空部を介してコンロッド大端部の潤滑を行うものが、例えば下記特許文献1に示されている。
しかし、下記特許文献1に示されるものにおいては、コンロッド大端部への給油のためにクランク軸に組付けられるサイドプレートが金属板であるため、組立て時の圧入機が必要であり、ロール力締め作業を追加するなど組立て工数の増加、強固な構造を構成することによるコスト高が生じやすかった。
しかし、下記特許文献1に示されるものにおいては、コンロッド大端部への給油のためにクランク軸に組付けられるサイドプレートが金属板であるため、組立て時の圧入機が必要であり、ロール力締め作業を追加するなど組立て工数の増加、強固な構造を構成することによるコスト高が生じやすかった。
本発明は、上記従来技術に鑑みなされたものであり、組付けが容易で組立て工数が減じ、組立て性が向上し、重量軽減、コスト軽減、シール性向上、オイル貯め性向上を図れるサイドプレートを備えた内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、クランクウエブのウエブ外側面に、クランクジャーナル部を挿通する円環状のサイドプレートを備えて潤滑オイル室が画成された内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造において、
前記サイドプレートは、外周縁の、クランク軸心に沿う断面上で断面O状の固定部と、同固定部からクランク軸心に向かって延びる板状のオイル貯め板状部とを有し、合成樹脂材料により一体成形されたことを特徴とする内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造である。
前記サイドプレートは、外周縁の、クランク軸心に沿う断面上で断面O状の固定部と、同固定部からクランク軸心に向かって延びる板状のオイル貯め板状部とを有し、合成樹脂材料により一体成形されたことを特徴とする内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造である。
上記構成によれば、従来の金属板製のサイドプレートに対して、サイドプレートが合成樹脂製のため弾性と可撓性を備え、組付けが容易となり工数が減じて組立て性が向上し、重量軽減、コスト軽減、シール性向上、オイル貯め性向上が図られ、また、内燃機関運転時のクランク軸の振動に伴うサイドプレートの共振騒音が防止される。
前記構成において、
前記サイドプレートは、外周縁の断面O状の前記固定部から前記オイル貯め板状部への接続部の内周面の、クランク軸心に沿う断面上の半径が、断面O状の前記固定部のクランク軸心に沿う断面上の半径より大きく構成してもよい。
その構成によれば、
外周縁の断面O状の固定部の組付け時の、オイル貯め板状部が受ける収縮力に対してオイル貯め板状部へ歪が伝わり難くなり、オイル貯め板状部の反りを防止でき、オイル貯め板状部をより薄く形成することができる。
前記サイドプレートは、外周縁の断面O状の前記固定部から前記オイル貯め板状部への接続部の内周面の、クランク軸心に沿う断面上の半径が、断面O状の前記固定部のクランク軸心に沿う断面上の半径より大きく構成してもよい。
その構成によれば、
外周縁の断面O状の固定部の組付け時の、オイル貯め板状部が受ける収縮力に対してオイル貯め板状部へ歪が伝わり難くなり、オイル貯め板状部の反りを防止でき、オイル貯め板状部をより薄く形成することができる。
前記構成において、
前記オイル貯め板状部は、前記固定部に対してクランク軸方向に変位し、前記接続部は前記固定部の、クランク軸半径方向の内周側に接続するとよい。
その構成によれば、
内燃機関運転時のオイル貯め板状部の振動に対して、クランクウエブに嵌め込まれる周囲の固定部への影響を低減できて、締め代を小さくでき、締め代の増加に伴う組立て性の低下を防止できる。
前記オイル貯め板状部は、前記固定部に対してクランク軸方向に変位し、前記接続部は前記固定部の、クランク軸半径方向の内周側に接続するとよい。
その構成によれば、
内燃機関運転時のオイル貯め板状部の振動に対して、クランクウエブに嵌め込まれる周囲の固定部への影響を低減できて、締め代を小さくでき、締め代の増加に伴う組立て性の低下を防止できる。
前記構成において、
前記クランクウエブの外側面周囲部には、クランク軸半径方向内周向きの環状組付け溝と、そのクランク軸方向外側の内周向きの環状凸部が設けられ、前記固定部は、前記環状組付け溝に対して弾性状態で保持され、前記環状凸部により係止されるように構成してもよい。
その構成によれば、
サイドプレートの組立て性と軽量化が両立する。
前記クランクウエブの外側面周囲部には、クランク軸半径方向内周向きの環状組付け溝と、そのクランク軸方向外側の内周向きの環状凸部が設けられ、前記固定部は、前記環状組付け溝に対して弾性状態で保持され、前記環状凸部により係止されるように構成してもよい。
その構成によれば、
サイドプレートの組立て性と軽量化が両立する。
前記構成において、
前記オイル貯め板状部の板状部外側面は、クランク軸方向で、前記環状凸部の範囲内に位置するように構成してもよい。
その構成によれば、
クランクウエブのクランク軸方向端面からの、サイドプレートの飛び出しを無くすることで、サイドプレートの保護が図られる。
前記オイル貯め板状部の板状部外側面は、クランク軸方向で、前記環状凸部の範囲内に位置するように構成してもよい。
その構成によれば、
クランクウエブのクランク軸方向端面からの、サイドプレートの飛び出しを無くすることで、サイドプレートの保護が図られる。
前記構成において、
前記オイル貯め板状部は、前記クランクウエブに向く面に、クランク軸心に対して放射状に形成された複数のオイル貯めリブを備えてもよい。
その構成によれば、
オイル貯めリブ間を利用して、クランクウエブのウエブ外側面とサイドプレートとの間に形成された潤滑オイル室内にオイル中の機械摩耗粉等を貯め置くことができるため、一旦捕集された機械摩耗粉等がコンロッド側へ侵入することを長期に低減できる。
前記オイル貯め板状部は、前記クランクウエブに向く面に、クランク軸心に対して放射状に形成された複数のオイル貯めリブを備えてもよい。
その構成によれば、
オイル貯めリブ間を利用して、クランクウエブのウエブ外側面とサイドプレートとの間に形成された潤滑オイル室内にオイル中の機械摩耗粉等を貯め置くことができるため、一旦捕集された機械摩耗粉等がコンロッド側へ侵入することを長期に低減できる。
前記構成において、
前記サイドプレートは、同サイドプレートの全体に対して、前記固定部が重量比で少なくとも30%を占めて構成されてもよい。
その構成によれば、
固定部の剛性と嵌め込み強さが得られて、抜け止め効果と組立て性の両立を図ることができる。
前記サイドプレートは、同サイドプレートの全体に対して、前記固定部が重量比で少なくとも30%を占めて構成されてもよい。
その構成によれば、
固定部の剛性と嵌め込み強さが得られて、抜け止め効果と組立て性の両立を図ることができる。
前記構成において、
前記合成樹脂材料は、ガラス繊維入りナイロン樹脂としてもよい。
その構成によれば、
サイドプレートのコストを抑制しつつ強度が得られる。
前記合成樹脂材料は、ガラス繊維入りナイロン樹脂としてもよい。
その構成によれば、
サイドプレートのコストを抑制しつつ強度が得られる。
本発明の内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造によれば、
従来の金属板製のサイドプレートに対して、サイドプレートが合成樹脂製のため弾性と可撓性を備え、組付けが容易となり工数が減じて組立て性が向上し、重量軽減、コスト軽減、シール性向上、オイル貯め性向上が図られ、また、内燃機関運転時のクランク軸の振動に伴うサイドプレートの共振騒音が防止される。
従来の金属板製のサイドプレートに対して、サイドプレートが合成樹脂製のため弾性と可撓性を備え、組付けが容易となり工数が減じて組立て性が向上し、重量軽減、コスト軽減、シール性向上、オイル貯め性向上が図られ、また、内燃機関運転時のクランク軸の振動に伴うサイドプレートの共振騒音が防止される。
図1から図8に基づき、本発明の一実施形態に係る内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造につき説明する。
なお、本明細書の説明および特許請求の範囲における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係る内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造を備えた内燃機関を、車両に搭載した状態での車両の向きに従うものとする。本実施形態において車両は鞍乗型車両であり、具体的にはスクータ型自動二輪車(以下、単に「自動二輪車」という)である。
また、図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
なお、本明細書の説明および特許請求の範囲における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係る内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造を備えた内燃機関を、車両に搭載した状態での車両の向きに従うものとする。本実施形態において車両は鞍乗型車両であり、具体的にはスクータ型自動二輪車(以下、単に「自動二輪車」という)である。
また、図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
図1から図8は、本発明の一実施形態に係るものであり、図1に、本実施形態の自動二輪車1の左側面概要を示す。
本実施形態の自動二輪車1においては、車体前部1Aと車体後部1Bとが、低いフロア部1Cを介して連結されており、車体の骨格をなす車体フレーム2は、概ねダウンチューブ21とメインパイプ22とからなる。
すなわち車体前部1Aのヘッドパイプ20からダウンチューブ21が下方へ延出し、ダウンチューブ21は下端で水平に屈曲してフロア部1Cの下方を後方へ延び、その後端において車幅方向に配向した連結フレーム23を介して左右一対のメインパイプ22が連結され、メインパイプ22は同連結部から後方斜め上に延びた傾斜部22aを形成し、傾斜部22aの上部がさらに屈曲して後方に略水平に延びた水平部22bを形成している。
本実施形態の自動二輪車1においては、車体前部1Aと車体後部1Bとが、低いフロア部1Cを介して連結されており、車体の骨格をなす車体フレーム2は、概ねダウンチューブ21とメインパイプ22とからなる。
すなわち車体前部1Aのヘッドパイプ20からダウンチューブ21が下方へ延出し、ダウンチューブ21は下端で水平に屈曲してフロア部1Cの下方を後方へ延び、その後端において車幅方向に配向した連結フレーム23を介して左右一対のメインパイプ22が連結され、メインパイプ22は同連結部から後方斜め上に延びた傾斜部22aを形成し、傾斜部22aの上部がさらに屈曲して後方に略水平に延びた水平部22bを形成している。
一対のメインパイプ22の間には前後に収納ボックス11と燃料タンク12が支持され、収納ボックス11と燃料タンク12の上方は乗員シート13が覆って配置されている。
一方車体前部1Aにおいては、ヘッドパイプ20に軸支されて上方にハンドル14が設けられ、下方にフロントフォーク15が延びてその下端に前輪16が軸支されている。
メインパイプ22の前端部に支持ブラケット24が後方に向けて突設され、支持ブラケット24にリンク部材25を介してパワーユニット3が上下揺動可能に連結支持される。
一方車体前部1Aにおいては、ヘッドパイプ20に軸支されて上方にハンドル14が設けられ、下方にフロントフォーク15が延びてその下端に前輪16が軸支されている。
メインパイプ22の前端部に支持ブラケット24が後方に向けて突設され、支持ブラケット24にリンク部材25を介してパワーユニット3が上下揺動可能に連結支持される。
車体前部1Aでは、ヘッドパイプ20およびダウンチューブ21の上下指向部がフロントカバー1aとレッグシールド1bにより前後から覆われ、フロア部1Cは、ダウンチューブ21の前後指向部がフロアカバー1cにより覆われ、車体後部1Bは、メインパイプ22がボデイカバー1dにより左右および後方が覆われる。
図2は、図1中のパワーユニット3を取出して示し、一部断面とする右側面図である。
図2に示すように、パワーユニット3は、その前部が単気筒4ストロークサイクルの水冷式SOHC型の内燃機関4であり、シリンダのシリンダ軸線Xを略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢にあって、そのユニットケース30の下端から前方に突出したハンガーアーム32の端部が前記リンク部材25にピボット軸26を介して連結されている。
図2に示すように、パワーユニット3は、その前部が単気筒4ストロークサイクルの水冷式SOHC型の内燃機関4であり、シリンダのシリンダ軸線Xを略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢にあって、そのユニットケース30の下端から前方に突出したハンガーアーム32の端部が前記リンク部材25にピボット軸26を介して連結されている。
パワーユニット3は、内燃機関4から後方にかけてベルト式無段変速機5が構成され、その後部に設けられた減速ギヤ機構51の出力軸である後車軸51aに後輪17が設けられている。
減速機構51のあるパワーユニット3の後部と、メインパイプ22後部の水平部22bとの間にリヤクッション18が介装されている。
減速機構51のあるパワーユニット3の後部と、メインパイプ22後部の水平部22bとの間にリヤクッション18が介装されている。
内燃機関4は、ユニットケース30にクランク軸71を車幅方向、すなわち左右方向に指向させて回転自在に支持し、ユニットケース30から前方に、シリンダブロック41、シリンダヘッド42、ヘッドカバー43が順次重ねられてシリンダ軸線Xを大きく略水平に近く前傾して締結されている。
なお、図2においては、ユニットケース30においてベルト式無段変速機5を収容する伝動ケースとなる左ユニットケース30Lが示されるが、ベルト式無段変速機5自体は左ユニットケース30L内部に収納され図示されていない(図3参照)。
なお、図2においては、ユニットケース30においてベルト式無段変速機5を収容する伝動ケースとなる左ユニットケース30Lが示されるが、ベルト式無段変速機5自体は左ユニットケース30L内部に収納され図示されていない(図3参照)。
パワーユニット3の上部では、内燃機関4の大きく前傾したシリンダヘッド42の上部の吸気ポート65入口から吸気管61が延出して後方に湾曲し、吸気管61に接続されたスロットルボディ62がシリンダブロック41の上方に位置し、スロットルボディ62に連結されるエアクリーナ63(図1参照)がベルト式無段変速機5の上方に配設されている。吸気管61には吸気ポート65に向けて燃料を噴射するインジェクタ64が装着されている。
また、シリンダヘッド42の下部の排気ポート66出口から下方に延出した図示されない排気管が、後方へ屈曲し右側に偏って後方に延びて後輪17の右側の図示されないマフラに接続される。
また、シリンダヘッド42の下部の排気ポート66出口から下方に延出した図示されない排気管が、後方へ屈曲し右側に偏って後方に延びて後輪17の右側の図示されないマフラに接続される。
図3は、図2中III−III矢視による、パワーユニット3の要部断面展開図であり、内燃機関4の部分を主に示す。
内燃機関4は、シリンダブロック41のシリンダライナ41a内を往復動するピストン44とクランク軸71のクランクピン74とをコネクティングロッド(以下、単に「コンロッド」という)45が連結している。
シリンダヘッド42には、ピストン44の頂面と相対して燃焼室40が形成されている。
内燃機関4は、シリンダブロック41のシリンダライナ41a内を往復動するピストン44とクランク軸71のクランクピン74とをコネクティングロッド(以下、単に「コンロッド」という)45が連結している。
シリンダヘッド42には、ピストン44の頂面と相対して燃焼室40が形成されている。
ユニットケース30は、左右割りの左ユニットケース30Lと右ユニットケース30Rとを締結合体して構成されるもので、右ユニットケース30Rは、クランクケース部35の右半体をなし、左ユニットケース30Lは、前部がクランクケース部35の左半体をなすとともに、後方に膨出して前後に長尺のベルト式無段変速機5を収容する伝動ケース52を兼ねる。
伝動ケース52(左ユニットケース30L)の前後長尺の左側開放面は、伝動ケースカバー52aにより覆われ、内部にベルト式無段変速機5が収納される変速室50が形成される。後部の右側開放面は減速ギヤカバー58(図2参照)により覆われ、内部に減速ギヤ機構51が収納される。
伝動ケース52(左ユニットケース30L)の前後長尺の左側開放面は、伝動ケースカバー52aにより覆われ、内部にベルト式無段変速機5が収納される変速室50が形成される。後部の右側開放面は減速ギヤカバー58(図2参照)により覆われ、内部に減速ギヤ機構51が収納される。
図3に示されるように、左ユニットケース30Lの前部と右ユニットケース30Rとの合体によるクランクケース部35内には、クランク軸71が左、右ユニットケース30L、30Rに形成されたクランクケース部35の左、右の側壁35aに左、右主軸受36L、36Rで回転自在に支持されるが、左、右主軸受36L、36Rは、ともにボールベアリングで構成されている。
車幅方向(左右方向)に指向して配置されたクランク軸71の、左右水平方向に延びた外側軸部のうち、右外側軸部71Rにはカムチェーン駆動スプロケット46とオイルポンプ駆動ギヤ47が嵌着されるとともに、右端にAC発電機48が設けられ、左外側軸部71Lにはベルト式無段変速機5の遠心ウエイト53と駆動プーリ54が設けられる。
車幅方向(左右方向)に指向して配置されたクランク軸71の、左右水平方向に延びた外側軸部のうち、右外側軸部71Rにはカムチェーン駆動スプロケット46とオイルポンプ駆動ギヤ47が嵌着されるとともに、右端にAC発電機48が設けられ、左外側軸部71Lにはベルト式無段変速機5の遠心ウエイト53と駆動プーリ54が設けられる。
本実施形態の内燃機関4は、SOHC型式の2バルブシステムを採用しており、シリンダヘッド42内にカムシャフト91等からなる動弁機構9が設けられている。
なお、動弁機構9を覆うように、シリンダヘッド42にはヘッドカバー43が重ねられて被せられる。
ヘッドカバー43内の動弁機構9に動力伝達を行うカムチェーン92がカムシャフト91とクランク軸71との間に架設されており、そのためのカムチェーン室49が、右ユニットケース30R、シリンダブロック41、シリンダヘッド42に連通して設けられている(図2参照)。
なお、動弁機構9を覆うように、シリンダヘッド42にはヘッドカバー43が重ねられて被せられる。
ヘッドカバー43内の動弁機構9に動力伝達を行うカムチェーン92がカムシャフト91とクランク軸71との間に架設されており、そのためのカムチェーン室49が、右ユニットケース30R、シリンダブロック41、シリンダヘッド42に連通して設けられている(図2参照)。
すなわち左右水平方向に指向したカムシャフト91の右端に嵌着されたカムチェーン被動スプロケット93と、クランク軸71に嵌着されたカムチェーン駆動スプロケット46との間にカムチェーン92が、カムチェーン室49内を通って架渡され、クランク軸71の1/2の回転速度でカムシャフト91が同期して回転駆動される。
一方、シリンダヘッド42においてカムチェーン室49と反対側(左側)から燃焼室40に向かって点火プラグ40aが嵌挿されている。
一方、シリンダヘッド42においてカムチェーン室49と反対側(左側)から燃焼室40に向かって点火プラグ40aが嵌挿されている。
パワーユニット3の左側のベルト式無段変速機5は、駆動プーリ54と図示しない被動プーリとにVベルト55が掛け渡されてクランク軸71からの動力が伝達されるもので、機関回転数に応じて遠心ウエイト53により駆動プーリ54におけるVベルト55の巻掛け径が変化し、これに伴い同時に被動プーリにおける巻掛け径が変化することにより変速比が自動的に変更されて無段変速されるものであって、さらに、減速ギヤ機構51によって減速されて後車軸51aに回転動力が伝達され、後輪17が駆動される(図2参照)。
本実施形態におけるベルト式無段変速機5と減速ギヤ機構51からなる変速伝動機構自体は、従来広く公知のものであり、以下、変速伝動機構の詳細な説明は省略する。
本実施形態におけるベルト式無段変速機5と減速ギヤ機構51からなる変速伝動機構自体は、従来広く公知のものであり、以下、変速伝動機構の詳細な説明は省略する。
図4は、図2中IV−IV矢視による、パワーユニット3のクランク軸71を含む立面断面図である。図4に示されるように、クランク軸71の下方には、オイルポンプ駆動ギヤ47と噛合し駆動されるオイルポンプ被動ギヤ82により回転するオイルポンプ8が設けられている(図2参照)。
ユニットケース30の底部にはオイル溜め83が設けられており、オイル溜め83からオイルフィルタ84を通ったオイルは、オイル吸入路85を経由して、オイルポンプ8の吸入ポート
86に吸入され、吐出ポート87から吐出したオイルは図示しない給油路を通り、所定の潤滑個所、冷却個所に供給される。
ユニットケース30の底部にはオイル溜め83が設けられており、オイル溜め83からオイルフィルタ84を通ったオイルは、オイル吸入路85を経由して、オイルポンプ8の吸入ポート
86に吸入され、吐出ポート87から吐出したオイルは図示しない給油路を通り、所定の潤滑個所、冷却個所に供給される。
以上のような本実施形態のパワーユニット3の内燃機関4において、クランク軸71は、図3に示されるように、クランク軸71方向で一対となる左クランク軸部72Lと右クランク軸部72Rがそれぞれ、一体成形された左、右クランクウエブ73L、73Rを備え、コンロッド45の大端部45aを挿通したクランクピン74が、両クランクウエブ73L、73Rに嵌合されて、左、右クランク軸部72L、72Rが結合し一体化された組立て式の構造を有している。
クランクピン74は、右端を開口させた中空部74aを有している。
クランクピン74は、右端を開口させた中空部74aを有している。
すなわち、両クランクウエブ73L、73Rにはそれぞれ、一体にバランスウエイト部75が設けられるほか、クランクピン74の先端を嵌入させるピン嵌入孔76が穿設されており、クランクピン74は、左クランク軸部72Lと右クランク軸部72Rのクランク軸心Cが一致した状態で両嵌入孔76、76に圧入嵌合されている。
図3、およびそのクランク軸71中心部周囲の拡大図である図5に示されるように、左クランク軸部72Lには、左クランクウエブ73Lの左に隣接して左クランクジャーナル部77Lが設けられ、クランクケース部35を構成する左ユニットケース30Lの軸受ボス部37に取付けられた左主軸受36Lに支持される。
右クランク軸部72Rには、右クランクウエブ73Rの右に隣接して右クランクジャーナル部77Rが設けられ、クランクケース部35を構成する右ユニットケース30Rの軸受ボス部37に取付けられた右主軸受36Rに支持される。
左クランクジャーナル部77Lの左方には、左外側軸部71Lが延在し、右クランクジャーナル部77Rの右方には、右外側軸部71Rが延在している。
右クランク軸部72Rには、右クランクウエブ73Rの右に隣接して右クランクジャーナル部77Rが設けられ、クランクケース部35を構成する右ユニットケース30Rの軸受ボス部37に取付けられた右主軸受36Rに支持される。
左クランクジャーナル部77Lの左方には、左外側軸部71Lが延在し、右クランクジャーナル部77Rの右方には、右外側軸部71Rが延在している。
右ユニットケース30Rの軸受ボス部37には、右主軸受36Rと接する面において右クランクウエブ73R側に開口するクランク軸71方向の通油溝37aが形成されており、図示しない給油路を経て、オイルポンプ8から吐出されたオイルが導かれる給油通路88が、通油溝37aに接続している。
一方、右クランクジャーナル部(本発明における「クランクジャーナル部」)77Rに連なる右クランクウエブ(本発明における「クランクウエブ」)73Rのウエブ外側面78には、右クランクジャーナル部77Rを挿通する円環状のサイドプレート100が備えられている。
また、左、右主軸受36L、36Rはボールベアリングであるが、右主軸受36Rは外側面にシール部材36Raを有するシールベアリングである。
また、左、右主軸受36L、36Rはボールベアリングであるが、右主軸受36Rは外側面にシール部材36Raを有するシールベアリングである。
したがって、ウエブ外側面78とウエブ外側面78に取付けられた円環状のサイドプレート100との間に潤滑オイル室110が形成され、潤滑オイル室110には、軸受ボス部37に軸方向に形成された通油溝37aを介して給油通路88からのオイルが供給される。
潤滑オイル室110に供給されたオイルは運転時には回転に伴う遠心力を受けるが、サイドプレート100が堰き止める効果を発揮して、オイルを潤滑オイル室110からクランクピン74の中空部74aに流入させる。
オイルは、中空部74aからピン外周面74bに連通するように設けられた給油孔74cを介して、コンロッド45の大端部45aに装填されたクランクピン軸受45bに供給され、潤滑に供される。
クランクピン軸受45bには、ニードルベアリングないしローラーベアリングが用いられるが、給油孔74cからの給油によって潤滑され、本実施形態の内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造が構成される。
潤滑オイル室110に供給されたオイルは運転時には回転に伴う遠心力を受けるが、サイドプレート100が堰き止める効果を発揮して、オイルを潤滑オイル室110からクランクピン74の中空部74aに流入させる。
オイルは、中空部74aからピン外周面74bに連通するように設けられた給油孔74cを介して、コンロッド45の大端部45aに装填されたクランクピン軸受45bに供給され、潤滑に供される。
クランクピン軸受45bには、ニードルベアリングないしローラーベアリングが用いられるが、給油孔74cからの給油によって潤滑され、本実施形態の内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造が構成される。
サイドプレート100は合成樹脂材料により一体成形されたもので、外周縁の、クランク軸心Cに沿う断面上(例えば図5、図6図示状態)で断面O状(いわば、O―リング状)の固定部101と、固定部101からクランク軸心Cに向かって延びる板状のオイル貯め板状部105とを有する(図6参照)。
本実施形態では、従来の金属板製のサイドプレートに代えて、上記のような合成樹脂材料により一体成形されたサイドプレート100によって、右クランクウエブ73Rのウエブ外側面78に潤滑オイル室110が画成されたので、組付けが容易となり工数が減じて組立て性が向上し、重量軽減、コスト軽減、シール性向上、オイル貯め性向上が図られている。
また、内燃機関4運転時に、ピストン44からの往復運動を受けて、左、右外側軸部71L、71Rに駆動プーリ54やAC発電機48を取付けたクランク軸71にクランクピン74を中心に振動を生じるが、それに伴うサイドプレート100の共振騒音が防止される。
特に、合成樹脂材料は、ガラス繊維入り(本実施形態では、30%入り)ナイロン樹脂であり、サイドプレート100のコストを抑制しつつ強度が得られている
また、内燃機関4運転時に、ピストン44からの往復運動を受けて、左、右外側軸部71L、71Rに駆動プーリ54やAC発電機48を取付けたクランク軸71にクランクピン74を中心に振動を生じるが、それに伴うサイドプレート100の共振騒音が防止される。
特に、合成樹脂材料は、ガラス繊維入り(本実施形態では、30%入り)ナイロン樹脂であり、サイドプレート100のコストを抑制しつつ強度が得られている
図6(a)部は、図3、図5に示されるサイドプレート100の同じ配向の断面図であり、(b)部は、(a)部のサイドプレート100の外縁部の固定部101周辺の拡大断面図であるが、固定部101が、右クランクウエブ73Rに嵌め込まれた状態を示す。
右クランクウエブ73Rの外側面周囲部78aには、クランク軸半径方向Cr内周向きの環状組付け溝120と、そのクランク軸71方向外側でクランク軸半径方向Cr内周向きの環状凸部121が設けられ、固定部101は、環状組付け溝120に対して弾性状態で保持され、環状凸部121により係止されている。
そのようなサイドプレート100の組付け構造により、サイドプレート100の組立て性と軽量化が両立している。
右クランクウエブ73Rの外側面周囲部78aには、クランク軸半径方向Cr内周向きの環状組付け溝120と、そのクランク軸71方向外側でクランク軸半径方向Cr内周向きの環状凸部121が設けられ、固定部101は、環状組付け溝120に対して弾性状態で保持され、環状凸部121により係止されている。
そのようなサイドプレート100の組付け構造により、サイドプレート100の組立て性と軽量化が両立している。
また、図6に示されるように、サイドプレート100は、外周縁の断面O状の固定部101からオイル貯め板状部105への接続部102の内周側の、クランク軸心Cに沿う断面上の半径R2が、断面O状の固定部101のクランク軸心Cに沿う断面上の半径R1より大きく設定されている(例えば、R2=1.5R1)。
そのため、外周縁の断面O状の固定部101の組付け時に、オイル貯め板状部105が受ける収縮力に対して、オイル貯め板状部105へ歪が伝わり難くすることができ、オイル貯め板状部105の反りを防止でき、オイル貯め板状部105をより薄く形成することができる。
そのため、外周縁の断面O状の固定部101の組付け時に、オイル貯め板状部105が受ける収縮力に対して、オイル貯め板状部105へ歪が伝わり難くすることができ、オイル貯め板状部105の反りを防止でき、オイル貯め板状部105をより薄く形成することができる。
また、オイル貯め板状部105は、固定部101に対してクランク軸方向に(実施形態では右方に)変位しており、固定部101との接続部102は、固定部101のクランク軸半径方向Cr内周側に接続している。
そのため、内燃機関4運転時のオイル貯め板状部105の振動に対して、右クランクウエブ73Rに嵌め込まれる周囲の固定部101への影響を低減できて、締め代を小さくでき、締め代の増加に伴う組立て性の低下を防止している。
そのため、内燃機関4運転時のオイル貯め板状部105の振動に対して、右クランクウエブ73Rに嵌め込まれる周囲の固定部101への影響を低減できて、締め代を小さくでき、締め代の増加に伴う組立て性の低下を防止している。
また、本実施形態では、サイドプレート100は、サイドプレート100全体の重量に対して、固定部101が重量比で少なくとも30%(例えば、本実施形態では37%)を占めて構成されており、そのため、固定部101の剛性と嵌め込み強さが得られて、抜け止め効果と組立て性の両立が図られている。
本実施形態では、図6(b)部に示されるように、オイル貯め板状部105の板状部外側面105aは、クランク軸71方向で、右クランクウエブ73Rの外側面周囲部78aに設けた環状凸部121の範囲内に位置している。
そのように、オイル貯め板状部105の板状部外側面105aが、右クランクウエブ73Rのクランク軸方向右端面73Raより図示dだけ引き込んでいるので、クランク軸方向右端面73Raからのサイドプレート100の飛び出しが無くなり、サイドプレート100の保護が図られる。
そのように、オイル貯め板状部105の板状部外側面105aが、右クランクウエブ73Rのクランク軸方向右端面73Raより図示dだけ引き込んでいるので、クランク軸方向右端面73Raからのサイドプレート100の飛び出しが無くなり、サイドプレート100の保護が図られる。
図7(a)部は、図6(a)部と同じ配向で示す、サイドプレート100の変形例の断面図であり、(b1)部、(b2)部は、(a)部中、b1−b1矢視、b2−b2矢視によるサイドプレート100の変形例の左面図である。
各変形例では、オイル貯め板状部105は、クランク軸心Cに対して放射状に形成された複数のオイル貯めリブ106、または107を備えている。
(b1)部に示すオイル貯めリブ106は、クランク軸半径方向Crに沿った直線的に放射状のリブ形状を備え、(b2)部に示すオイル貯めリブ107は、クランク軸半径方向Crに延びる螺旋状に放射状のリブ形状を備えている。
(b1)部、(b2)部図示において、クランク軸71は時計方向Tに回転する。
各変形例では、オイル貯め板状部105は、クランク軸心Cに対して放射状に形成された複数のオイル貯めリブ106、または107を備えている。
(b1)部に示すオイル貯めリブ106は、クランク軸半径方向Crに沿った直線的に放射状のリブ形状を備え、(b2)部に示すオイル貯めリブ107は、クランク軸半径方向Crに延びる螺旋状に放射状のリブ形状を備えている。
(b1)部、(b2)部図示において、クランク軸71は時計方向Tに回転する。
内燃機関4運転中、潤滑オイル室110内のオイルに混入していた機械摩耗粉等は、クランク軸71の回転による遠心力によってオイル貯めリブ106、107間のリブ間空間108の外周側に寄せられる。
そのことを利用して、右クランクウエブ73Rのウエブ外側面78とサイドプレート100との間に形成された潤滑オイル室110(図3、図5参照)内にオイル中の機械摩耗粉等を貯め置くことができるため、一旦捕集された機械摩耗粉等がコンロッド45側へ浸入することを長期に低減できるものとなっている。
そのことを利用して、右クランクウエブ73Rのウエブ外側面78とサイドプレート100との間に形成された潤滑オイル室110(図3、図5参照)内にオイル中の機械摩耗粉等を貯め置くことができるため、一旦捕集された機械摩耗粉等がコンロッド45側へ浸入することを長期に低減できるものとなっている。
図8は、図6(b)部と同様の配向で示す、サイドプレートの組付け構造の変形例、および本発明と異なる参考例の説明図である。
図8(a)部に示されるものは、本実施形態の範疇に属する変形例であり、右クランクウエブ73Rの外側面周囲部78aの環状組付け溝120と環状凸部121との間に段部122を設け、サイドプレート100の固定部101にも、段部122と係合する係合段部103を設けて、組付けるようにした構造を備えている。
(a)部に示される変形例によれば、サイドプレート100の組付けがより強固に成され得る。
図8(a)部に示されるものは、本実施形態の範疇に属する変形例であり、右クランクウエブ73Rの外側面周囲部78aの環状組付け溝120と環状凸部121との間に段部122を設け、サイドプレート100の固定部101にも、段部122と係合する係合段部103を設けて、組付けるようにした構造を備えている。
(a)部に示される変形例によれば、サイドプレート100の組付けがより強固に成され得る。
図8(b)部に示されるものは、本発明に係り検討された本発明と異なる参考例であり、サイドプレート100にクランク軸71方向を拘束する環状突起部131、クランク軸半径方向Crを拘束する環状突起部132を設け、右クランクウエブ73Rにそれらと係合する環状溝部133、134を設けたものである。
図8(c)部に示されるものも、本発明に係り検討された本発明と異なる参考例であり、サイドプレート100の外周端135を、それと係合する右クランクウエブ73Rの環状溝部136に嵌合し、クランク軸71方向とクランク軸半径方向Crとを拘束したものである。
(b)部、(c)部に示される参考例よっても、サイドプレート100の組付けが強固に成され得るが、組付け取り外しの容易さにおいて、本発明の上記の実施形態のものには及ばない。
図8(c)部に示されるものも、本発明に係り検討された本発明と異なる参考例であり、サイドプレート100の外周端135を、それと係合する右クランクウエブ73Rの環状溝部136に嵌合し、クランク軸71方向とクランク軸半径方向Crとを拘束したものである。
(b)部、(c)部に示される参考例よっても、サイドプレート100の組付けが強固に成され得るが、組付け取り外しの容易さにおいて、本発明の上記の実施形態のものには及ばない。
以上、本発明の一実施形態につき説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能であり、本発明の要旨の範囲で、車両、内燃機関等が、多様な態様で実施されるものを含むことは勿論である。
なお、説明の便宜上、図示の実施形態の左右配置のものについて説明したが、左右配置の異なるものであっても、発明の要旨の範囲であれば本発明に含まれる。
なお、説明の便宜上、図示の実施形態の左右配置のものについて説明したが、左右配置の異なるものであっても、発明の要旨の範囲であれば本発明に含まれる。
1…自動二輪車、2…車体フレーム、3…パワーユニット、4……内燃機関、5…ベルト式無段変速機、8…オイルポンプ、30…ユニットケース、30L…左ユニットケース、30R…右ユニットケース、35…クランクケース部、35a…側壁、36L…左主軸受、36R…右主軸受、36Ra…シール部材、37…軸受ボス部、37a…通油溝、41…シリンダブロック、42…シリンダヘッド、44…ピストン、45…コンロッド(コネクティングロッド)、45a…大端部、45b…クランクピン軸受、47…オイルポンプ駆動ギヤ、48…AC発電機、54…駆動プーリ、71…クランク軸、71L…左外側軸部、71R…右外側軸部、72L…左クランク軸部、72R…右クランク軸部、73L…左クランクウエブ、73R…右クランクウエブ(本発明における「クランクウエブ」)、73Ra…クランク軸方向右端面、74…クランクピン、74a…中空部、74b…ピン外周面、74c…給油孔、76…ピン嵌入孔、77L…左クランクジャーナル部、77R…右クランクジャーナル部(本発明における「クランクジャーナル部」)、78…ウエブ外側面、78a…外側面周囲部、82…オイルポンプ被動ギヤ、88…給油通路、100…サイドプレート、101…固定部、102…接続部、103…係合段部、105…オイル貯め板状部、105a…板状部外側面、106…オイル貯めリブ、107…オイル貯めリブ、108…リブ間空間、110…潤滑オイル室、120…環状組付け溝、121…環状凸部、122…段部、X…シリンダ軸線、C…クランク軸心、Cr…クランク軸半径方向
Claims (8)
- クランクウエブ(73R)のウエブ外側面(78)に、クランクジャーナル部(77R)を挿通する円環状のサイドプレート(100)を備えて潤滑オイル室(110)が画成された内燃機関(4)のコンロッド大端部潤滑構造において、
前記サイドプレート(100)は、外周縁の、クランク軸心(C)に沿う断面上で断面O状の固定部(101)と、同固定部(101)からクランク軸心(C)に向かって延びる板状のオイル貯め板状部(105)とを有し、合成樹脂材料により一体成形されたことを特徴とする内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造。 - 前記サイドプレート(100)は、外周縁の断面O状の前記固定部(101)から前記オイル貯め板状部(105)への接続部(102)の内周面の、クランク軸心(C)に沿う断面上の半径(R2)が、断面O状の前記固定部(101)のクランク軸心(C)に沿う断面上の半径(R1)より大きいことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造。
- 前記オイル貯め板状部(105)は、前記固定部(101)に対してクランク軸(71)方向に変位し、前記接続部(102)は前記固定部(101)の、クランク軸半径方向(Cr)の内周側に接続したことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造。
- 前記クランクウエブ(73R)の外側面周囲部(78a)には、クランク軸半径方向(Cr)内周向きの環状組付け溝(120)と、そのクランク軸(71)方向外側の内周向きの環状凸部(121)が設けられ、前記固定部(101)は、前記環状組付け溝(120)に対して弾性状態で保持され、前記環状凸部(121)により係止されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造。
- 前記オイル貯め板状部(105)の板状部外側面(105a)は、クランク軸(71)方向で、前記環状凸部(121)の範囲内に位置することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造。
- 前記オイル貯め板状部(105)は、前記クランクウエブ(73R)に向く面に、クランク軸心(C)に対して放射状に形成された複数のオイル貯めリブ(106,107)を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造。
- 前記サイドプレート(100)は、同サイドプレート(100)の全体に対して前記固定部(101)が重量比で少なくとも30%を占めて構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造。
- 前記合成樹脂材料は、ガラス繊維入りナイロン樹脂であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の内燃機関のコンロッド大端部潤滑構造。
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