JP6485622B2 - シールドトンネルのセグメント測量システム - Google Patents

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Description

本発明は、主として円周シールドに適用されるシールドトンネルのセグメント測量システムに関する。
シールド工法でトンネル掘削を行うにあたっては、シールドトンネルの分岐合流部、典型的には本線トンネルとランプトンネルとの接合箇所における分岐合流部でトンネル断面を拡幅する必要がある。
トンネルの分岐合流部は、道路トンネルであれば、幅が20mを上回る大断面となることも多く、直径が15mを超えるシールドマシンも製作されるようになってきたとはいえ、分岐合流部という限られた区間をシールドマシンで全断面掘削することは現実的ではない。
このような状況下、シールドトンネルの断面を拡幅する工法として、パイプルーフと呼ばれる直線状又は曲線状のパイプを支保工として既設のシールドトンネルを拡張し、あるいは2つのシールドトンネルを一体化するパイプルーフ工法(特許文献1)や、ルーフシールドと呼ばれる小径のシールドトンネルを、本体のシールドトンネルにおける分岐合流部を取り囲むようにそのトンネル軸線方向に沿って複数本配置し、それらを周方向に相互連結した後、その内側領域を掘削する小断面シールド工法(特許文献2)が開発されている。
これらの工法はいずれも、シールドトンネルの断面拡幅工法として実績があるが、パイプルーフ工法では、パイプルーフで囲まれた内側領域を掘削しながら外殻と呼ばれる拡幅部の躯体を構築する関係上、出水が生じたり応力開放に伴って地盤に変状が生じたりする傾向があり、これを防止しようとすると、パイプループの設置スパンを短くせねばならず、施工能率の低下が懸念される。
また、小断面シールド工法は、複数本のルーフシールドを周方向に相互連結する形で外殻を構築した後、該外殻の内側領域を掘削するため、掘削時の作業安定性は高いものの、ルーフシールドを周方向に連結するには、各ルーフシールドを切り開く必要があるため、拡幅部の径が大きい場合、ルーフシールドの本数も多くなってそれらの切り開き作業が増大し、その結果、薬液注入や凍結といった止水作業が膨大になる。
特開2010−43440号公報 特開2009−144463号公報
かかる状況下、いわゆる円周シールドで複数の円筒状シールドトンネルを列状に複数配置して大断面トンネルを構築する工法が本出願人によって提案されており、かかる工法によれば、外殻を構築するためのシールドトンネルの切り開き作業が大幅に低減される。
しかしながら、円周シールドの場合には実績が少なく、組み立てられたセグメントの測量を行うにあたっては、人為的な測量を行うことになるところ、トンネル軸線が直線ではなく見通しが悪いため、測量機器を何度も盛り替えねばならず、上記測量に多大な時間を要するという問題を生じていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、円周シールドで構築されるトンネル躯体を短時間で測量することが可能なシールドトンネルのセグメント測量システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るシールドトンネルのセグメント測量システムは請求項1に記載したように、シールドセグメントを組み立ててなるトンネル躯体の内面に該トンネル躯体のトンネル軸線方向に沿って取り付けられた案内手段と、前記案内手段に沿って移動自在となるように該案内手段に配置された移動体と、該移動体の運動状態を計測する計測手段と、該計測手段で得られた計測データを用いて前記トンネル躯体の三次元位置を算出する演算手段とを備えてなり、前記移動体は、該移動体を用いて前記シールドセグメントを搬送できるようになっているものである。
また、本発明に係るシールドトンネルのセグメント測量システムは、前記移動体を、前記シールドセグメントを載置するための載置面がトンネル空間側に設けられてなる移動体としたものである。
また、本発明に係るシールドトンネルのセグメント測量システムは、前記案内手段をガイドレールで構成するとともに、該ガイドレールに設けられた案内面を転動するガイドローラが前記移動体に設けられたものである。
また、本発明に係るシールドトンネルのセグメント測量システムは、前記計測手段を、前記案内手段に対する前記移動体の速度を計測する速度センサーと、前記移動体の加速度を計測する加速度センサーと、前記移動体の角速度を計測する角速度センサーとを用いて構成するとともに、前記演算手段を、前記速度、前記加速度及び前記角速度を用いて前記三次元位置を演算するように構成したものである。
また、本発明に係るシールドトンネルのセグメント測量システムは、前記トンネル躯体を、円筒中心軸線が大断面トンネルのトンネル軸線とほぼ平行になるようにかつ該トンネル軸線に沿って列状となるように複数配置された円筒状シールドトンネルの少なくとも一つとしたものである。
また、本発明に係るシールドトンネルのセグメント測量システムは、前記トンネル躯体を、シールドトンネルの急曲部としたものである。
本発明に係るシールドトンネルのセグメント測量システムにおいては、シールドセグメントを組み立ててなるトンネル躯体の内面に該トンネル躯体のトンネル軸線方向に沿って案内手段を取り付け、その案内手段に沿って移動自在となるように該案内手段に移動体を配置するとともに、該移動体の運動状態を計測手段で計測し、該計測データを用いてトンネル躯体の三次元位置を演算手段で算出する。
このようにすると、案内手段に沿って移動体を移動させるだけで、トンネル躯体の三次元位置を計測することができるので、見通しが悪い部位、例えばトンネル軸線が直線でない部位であっても、トンネル躯体の測量を短時間に行うことが可能となる。
案内手段は、トンネル躯体のトンネル軸線方向に沿って移動体を移動させることができる限り、どのように構成するかは任意であって、例えば、地盤内に配置された各種配管の孔曲がりを計測するための公知の構成を転用する、例えば、チューブ、パイプといった円筒状部材を案内手段とし、該円筒状部材をトンネル躯体の内面に取り付けるとともに、該円筒状部材内に円柱状の形態をなす移動体を挿入配置し、該移動体を円筒状部材内で移動させつつ、加速度や角速度といった移動体の運動状態を各種センサーで適宜計測する構成を採用することも可能であるが、上述の案内手段をガイドレールで構成するとともに、該ガイドレールに設けられた案内面を転動するガイドローラが移動体に設けられた構成とするならば、案内手段に対する移動体の遊びを十分に小さくすることが可能となり、上述した孔曲がりを計測するための公知の構成を転用した場合における円筒状部材の内周面と移動体の外周面との隙間に起因する計測誤差を懸念する必要がなくなる。
計測手段は、移動体の運動状態を計測することで、トンネル躯体の三次元位置を算出することができる限り、その構成は任意であって、加速度センサー、角速度センサー、磁気センサー、速度センサーその他のセンサーデバイスを適宜組み合わせて構成することが可能であり、例えば、案内手段に対する移動体の速度を計測する速度センサーと、移動体の加速度を計測する加速度センサーと、移動体の角速度を計測する角速度センサーとを用いて構成することができる。
この場合、演算手段は、上述の速度、加速度及び角速度を用いて三次元位置を演算できるように構成すればよい。
なお、計測手段は必ずしも移動体に搭載する必要はなく、例えば上述した孔曲がりを計測するための公知の構成を転用した場合においては、移動体に一端が取り付けられたケーブルをその他端で巻き取りあるいは巻き出すことで移動体を移動自在に構成するとともに、ケーブルの巻取り速度あるいは巻出し速度を計測する速度センサーをケーブルの他端近傍に設置する構成を採用することが可能である。
移動体は、案内手段に沿って移動自在となるように構成されるが、これに加えて、本発明においては、該移動体をシールドセグメントの搬送にも用いるものとする。
計測対象となるトンネル躯体は、シールドマシンのエレクターによって組み立てられたもののほか、推進機を用いて組み立てられた場合も包摂される。また、計測対象となるトンネル躯体は、シールドセグメントからなるすべてのトンネル、すべての部位が包摂されるが、特に以下の構成、すなわち、
(a) 円筒中心軸線が大断面トンネルのトンネル軸線とほぼ平行になるようにかつ該トンネル軸線に沿って列状となるように複数配置された円筒状シールドトンネルの少なくとも一つ、又は
(b) シールドトンネルの急曲部
が典型例となる。
本実施形態に係るシールドトンネルのセグメント測量システム1の配置図であり、(a)はトンネル躯体3とガイドレール4及びそれに配置された移動体5との位置関係を示した斜視図、(b)はそれらの位置関係をガイドレール4の材軸方向から示した横断面図。 本実施形態に係るシールドトンネルのセグメント測量システム1の図であり、(a)は移動体5の詳細図、(b)は全体ブロック図。 計測対象であるトンネル躯体3を大断面トンネル構造41の一部として構築した例を示した図であり、(a)は全体斜視図、(b)は縦断面図。 トンネル躯体3の構築手順を示した図であり、発進到達エリア52を設ける様子を示した斜視図及び横断面図。 引き続きトンネル躯体3の構築手順を示した図であり、矩形シールドマシン53を周回させることでトンネル躯体3を構築している様子を示した斜視図及び横断面図。 引き続きトンネル躯体3の構築手順を示した図であり、トンネル躯体3の構築が完了した様子を示した斜視図及び横断面図。 本発明に係るシールドトンネルのセグメント測量システムを、標準的なシールドトンネルの急曲部に適用した例を示した変形例に係る縦断面図。 シールドセグメント2が搬送自在となるように構成された移動体5aをガイドレール4の材軸方向から示した横断面図。
以下、本発明に係るシールドトンネルのセグメント測量システムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るシールドトンネルのセグメント測量システムを示した配置図である。同図に示すように、本実施形態に係るシールドトンネルのセグメント測量システム1は、シールドセグメント2を組み立ててなるトンネル躯体3の内面に該トンネル躯体のトンネル軸線方向に沿って取り付けられた案内手段としてのガイドレール4と、該ガイドレールに沿って移動自在となるようにガイドレール4に配置された移動体5とを備える。
トンネル躯体3は、円周シールドで構築された円筒状シールドトンネルであり、詳しくは後述する。
ガイドレール4はH形鋼で構成してあり、その一方のフランジ6aがシールドセグメント2の内面に当接される形でボルト等でトンネル躯体3に取り付けてある。
移動体5には図2(a)でよくわかるように、ガイドレール4の他方のフランジ6bを両面から挟み込むようにウェブ22の両側にそれぞれ配置された支持ローラ21,21と、フランジ6bの各縁部に配置された側方ローラ23,23とを設けてあり、これらの支持ローラ21,21及び側方ローラ23,23は、ガイドレール4を構成するフランジ6bの表面及び裏面と縁部側面とをそれぞれ案内面として転動することにより、移動体5の荷重をガイドレール4を介してトンネル躯体3に伝達しつつ、移動体5をガイドレール4に沿って移動自在に案内するガイドローラとして機能する。
移動体5には、フランジ6bの表面中央にその材軸に沿って設けられたピンラック24に噛合するピニオン25が設けてあるとともに、該ピニオンにモータ26を連結してあり、該モータを駆動してその回転力をピニオン25を介してピンラック24に伝達することにより、移動体5をガイドレール4に沿って走行させることができるようになっている。
モータ26には、該モータの回転速度を検出する速度センサー31を内蔵してあり、ガイドレール4に対する移動体5の速度を計測できるようになっているとともに、移動体5には、該移動体の加速度を計測する加速度センサー32と、同じく移動体5の角速度を計測する角速度センサーとしてのジャイロ33とを搭載してあり、これらの速度センサー31、加速度センサー32及びジャイロ33は、本発明の計測手段を構成する。
ここで、本実施形態に係るシールドトンネルのセグメント測量システム1は、図2(b)に示すように演算手段としての演算処理部34を備えており、速度センサー31で計測された速度データ、加速度センサー32で得られた加速度データ及びジャイロ33で得られた角速度データを用いてトンネル躯体3の三次元位置を算出できるようになっている。
演算処理部34は、例えば図示しない矩形シールドマシン内に載置されたパソコン37のハードウェア及び該ハードウェア上で動作するソフトウェアとで構成することができる。
演算処理部34は、上述した各計測データを、例えば無線を介してパソコン37で受信した上、演算結果とともに記憶部36に保存可能に構成するとともに、液晶モニター等で構成された表示部35に表示できるように構成しておくのがよい。
本実施形態に係るシールドトンネルのセグメント測量システム1が計測対象とするトンネル躯体3は図3(a)に示すように、円筒中心軸線が、大断面トンネル構造41のトンネル軸線42とほぼ平行になるようにかつ該トンネル軸線に沿って列状となるように複数配置された複数の円筒状シールドトンネルとして構築されるものであり、トンネル躯体3は、測量完了後は、同図(b)に示すようにそれらの各内部空間に円筒状RC躯体44aが構築されるとともに、該円筒状RC躯体と連続させる形で、互いに隣り合う2つのトンネル躯体3,3の間に環状RC躯体44bが構築されて外殻45となり、該外殻で囲まれたトンネル内空間46には、本線トンネル47と、大径側(同図右側)に配置されるランプトンネル48との分岐合流部が形成される。
トンネル躯体3の構築手順としては、まず図4に示すように、先行形成された導坑としての本線トンネル47の側方に拡がる地盤に対し、薬液注入や凍結工法を施すことによって地盤改良ゾーン51を形成する。なお、以下の説明では、トンネル躯体3のうち、大断面トンネルの大径側、図3では右側に比較的近い位置に配置されるトンネル躯体3から構築を進めるものとする。
地盤改良ゾーン51が形成されたならば、該地盤改良ゾーンのうち、本線トンネル47の側方に設けられた中央改良ゾーン51aによって止水を確保しつつ、本線トンネル47を構成するセグメントをその側方位置でトンネル軸線42(図3参照)に沿って切除するとともに、その背後に拡がる地山を掘削除去して作業空間を形成し、該作業空間を後述する矩形シールドマシンの発進到達エリア52とする。
次に、発進到達エリア52に矩形シールドマシン53を据え付け、発進の準備をする。
次に、矩形シールドマシン53を発進到達エリア52から発進させ、次いで図5に示すように、地盤改良ゾーン51のうち、中央改良ゾーン51aの上方に延設された上方改良ゾーン51bによって止水を確保しつつ、大断面トンネルの構築予定領域62を取り囲むように大断面トンネルのトンネル軸線42回りに周回させることで、トンネル躯体3を構築していく。
矩形シールドマシン53は、例えば幅が10〜15m程度のものを用いることができる。
周回にあたっては、矩形シールドマシン53の横断面における長手方向と短手方向がそれぞれ大断面トンネルのトンネル軸線42の方向とそれに直交する方向にほぼ一致するようにその姿勢を保持しつつ、該矩形シールドマシンのテール部でシールドセグメント2を組み立てるとともに、該セグメントから反力をとって前進させるようにすればよい。
図6は、矩形シールドマシン53を発進到達エリア52まで周回させることによって、トンネル躯体3の構築が終了した様子を示したものである。なお、発進到達エリア52のうち、トンネル躯体3の背後に残ったスペースには埋め戻し材61を充填しておく。
以上述べた周回工程をトンネル軸線42の方向に沿って繰り返すことで、該トンネル軸線に沿ってトンネル躯体3を列状に複数配置する。ここで、複数のトンネル躯体3は、それらの間に環状RC躯体44bを構築する関係上、50cm程度の間隔をおきながら列状に構築する。
なお、複数のトンネル躯体3を大断面トンネルの大径側から小径側に向けて順次構築する上述の例では、矩形シールドマシン53は、トンネル躯体3の構築が一つ終了するごとに、大断面トンネルの小径側へと順次移設するようにすればよい。
このように構築されるトンネル躯体3に本実施形態に係るシールドトンネルのセグメント測量システム1を適用して該トンネル躯体を測量するには、まず、トンネル躯体3が構築された箇所から順次、その内面に該トンネル躯体のトンネル軸線方向に沿ってガイドレール4を取り付ける。
ガイドレール4は、トンネル躯体3の周方向に沿った組立の進捗に合わせてガイドレール4を延設するようにすればよい。
次に、ガイドレール4に移動体5を取り付けるとともに、該移動体に搭載されたモータ26を駆動することで、移動体5を所望のスタート地点に移動し、速度センサー31、加速度センサー32及びジャイロ33の初期設定を適宜行う。
次に、モータ26を駆動することで移動体5をガイドレール4に沿って走行させつつ、速度センサー31でガイドレール4に対する移動体5の速度を、加速度センサー32で移動体5の3軸方向加速度を、ジャイロ33で移動体5のヨー角、ピッチ角及びロール角をそれぞれ計測する。
ここで、ヨー角は、ガイドレール4に沿った移動体5の進行方向に直交しかつトンネルセグメント2の内面に直交する軸線回りの角度、ピッチ角は、ガイドレール4に沿った移動体5の進行方向に直交しかつトンネルセグメント2の内面に平行な軸線回りの角度、ロール角は、ガイドレール4に沿った移動体5の進行方向回りの角度をそれぞれ指すものとする。
次に、速度センサー31で計測された速度データ、加速度センサー32で得られた加速度データ及びジャイロ33で得られた角速度データを用いてトンネル躯体3の三次元位置を演算処理部34で算出する。
演算処理部34での算出にあたっては、加速度データ及び角速度データからヨー角、ピッチ角及びロール角に沿った単位時間あたりの角度変化を算出し、これらに単位時間あたりの移動距離、すなわち速度センサー31で得られた速度データを乗じて総和ないしは積分することにより、トンネル躯体3の三次元位置を算出することができる。
なお、加速度データ、角速度データ及び速度データを用いて移動体の三次元位置を算出する演算手順自体は公知の手順に従うことができるため、ここでは詳細な説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態に係るシールドトンネルのセグメント測量システム1によれば、ガイドレール4に沿って移動体5を移動させるだけで、トンネル躯体3の三次元位置を計測することが可能となる。
そのため、トンネル軸線が直線でないために見通しが悪く、従来であれば、人為測量であるがゆえに測量機器を何度も盛り替えねばならないような状況であっても、トンネル躯体3の測量を短時間に完了することが可能となる。
また、本実施形態に係るシールドトンネルのセグメント測量システム1によれば、本発明の案内手段をガイドレール4で構成するとともに、該ガイドレールに設けられた案内面を転動するガイドローラとして支持ローラ21,21及び側方ローラ23,23を移動体5に設けるようにしたので、案内手段に対する移動体の遊びを十分に小さくすることができる。
そのため、孔曲がりを計測するための公知の構成を転用した場合のように、案内手段と移動体との間で無視できないガタツキや遊びが生じる余地はなく、かくしてトンネル躯体3を精度よく測量することが可能となる。
本実施形態では、案内手段をガイドレール4で構成したが、これに代えて、チューブ、パイプといった円筒状部材を案内手段とし、該円筒状部材をガイドレール4と同様にトンネル躯体の内面に取り付けて該円筒状部材内に円柱状の形態をなす移動体を挿入配置するとともに、該移動体に一端が取り付けられたケーブルをその他端で巻き取りあるいは巻き出すことで移動体を移動自在に構成し、かかる移動体を円筒状部材内で移動させつつ、それに搭載された加速度センサー及び角速度センサーで加速度や角速度を計測するとともに、ケーブルの他端近傍に設置された速度センサーでケーブルの巻取り速度あるいは巻出し速度を計測する構成であっても、円筒状部材の内周面と移動体の外周面との隙間を十分に小さくすることができるのであれば、かかる構成を採用してもかまわない。
また、本実施形態では、測量対象であるトンネル躯体を、円周シールドを用いて構築される円筒状シールドトンネルとしたが、本発明に係るシールドトンネルのセグメント測量システムは、かかる円筒状シールドトンネルに計測対象が限定されるものではなく、見通しが悪いすべてのシールドトンネルあるいは部位に適用することが可能であり、例えば図7に示したように、標準的なシールドトンネルの急曲部をトンネル躯体3aとすることが可能である。
かかる構成においても、トンネル躯体3aの内面にガイドレール4を取り付けた上、該ガイドレールに移動体5を配置すれば、上述の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
さらには、急曲部から直線部に変化する部位はもちろんのこと、トンネル軸線が直線であっても距離が長いために見通しが悪い場合にも、本発明に係るシールドトンネルのセグメント測量システムを適用することが可能である。
また、本実施形態では、移動体5をトンネル躯体3の測量専用としたが、これに代えて図8に示すように、トンネル空間側にシールドセグメント2を載置するための載置面81が設けられた移動体5aで本発明の移動体を構成すれば、該移動体をシールドセグメント2の搬送台車として利用することが可能となる。
なお、移動体5aは、載置面81が設けられた点を除き、移動体5と同一構成であるので、ここではその説明を省略する。
1 シールドトンネルのセグメント測量システム
2 シールドセグメント
3 円筒状シールドトンネル、トンネル躯体
3a 急曲部(トンネル躯体)
4 ガイドレール(案内手段)
5,5a 移動体
21 支持ローラ(ガイドローラ)
23 側方ローラ(ガイドローラ)
31 速度センサー(計測手段)
32 加速度センサー(計測手段)
33 ジャイロ(角速度センサー、計測手段)
34 演算処理部(演算手段)
41 大断面トンネル構造
42 大断面トンネルのトンネル軸線

Claims (6)

  1. シールドセグメントを組み立ててなるトンネル躯体の内面に該トンネル躯体のトンネル軸線方向に沿って取り付けられた案内手段と、前記案内手段に沿って移動自在となるように該案内手段に配置された移動体と、該移動体の運動状態を計測する計測手段と、該計測手段で得られた計測データを用いて前記トンネル躯体の三次元位置を算出する演算手段とを備えてなり、前記移動体は、該移動体を用いて前記シールドセグメントを搬送できるようになっていることを特徴とするシールドトンネルのセグメント測量システム。
  2. 前記移動体を、前記シールドセグメントを載置するための載置面がトンネル空間側に設けられてなる移動体とした請求項1記載のシールドトンネルのセグメント測量システム。
  3. 前記案内手段をガイドレールで構成するとともに、該ガイドレールに設けられた案内面を転動するガイドローラが前記移動体に設けられた請求項1又は請求項2記載のシールドトンネルのセグメント測量システム。
  4. 前記計測手段を、前記案内手段に対する前記移動体の速度を計測する速度センサーと、前記移動体の加速度を計測する加速度センサーと、前記移動体の角速度を計測する角速度センサーとを用いて構成するとともに、前記演算手段を、前記速度、前記加速度及び前記角速度を用いて前記三次元位置を演算するように構成した請求項1乃至請求項3のいずれか一記載のシールドトンネルのセグメント測量システム。
  5. 前記トンネル躯体を、円筒中心軸線が大断面トンネルのトンネル軸線とほぼ平行になるようにかつ該トンネル軸線に沿って列状となるように複数配置された円筒状シールドトンネルの少なくとも一つとした請求項1乃至請求項4のいずれか一記載のシールドトンネルのセグメント測量システム。
  6. 前記トンネル躯体を、シールドトンネルの急曲部とした請求項1乃至請求項4のいずれか一記載のシールドトンネルのセグメント測量システム。
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