JP4642576B2 - 基線測定システムおよび基線測定方法 - Google Patents

基線測定システムおよび基線測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、掘進機の発進立坑を含む坑内における測定基点と第一の管路の間の基線を測定するための基線測定システムおよび基線測定方法に係り、特に、坑内が狭隘な状況下においても、管路の形成位置の原点となる基線を簡易に、かつ精度よく測定することのできる基線測定システムおよび基線測定方法に関するものである。
水道管や下水道管、ガス管、電話ケーブル管、地下鉄路線や地下道などのインフラ施設用管路を地盤内に構築する際には、地上からの開削工法に替わって、推進工法やシールド工法による施工方法によっておこなわれるのが昨今の主流となってきている。推進工法による場合には、掘削機および管路を押出すための発進立坑を所定深度まで構築し、掘削機にて地盤を切削しながら、その後方から立坑内に設置された元押し装置(油圧ジャッキなど)によって掘削機を押出すとともに、その後方に所定規模の管路を順次継ぎ足しながら地盤内に押出すことによって所定延長の管路の構築がおこなわれる。一方、シールド工法では、構築された発進立坑からシールド掘進機を掘進させ、該シールド掘進機内でエレクタ装置にてリング状に組み付けられたセグメントリングを造成孔内に設置し、設置されたセグメントリングに反力を取りながらシールド掘進機を掘進させ、所定延長の管路の構築がおこなわれる。これらの管路は、地盤内の計画線に沿って構築される必要があり、そのためには、掘削機やシールド掘進機などの掘進機の掘進に応じて、随時、掘進機位置の計測がおこなわれ、計画線と管路軸線との間にずれが生じないように施工管理がおこなわれている。
上記する施工管理方法は、これまでに多数の技術の開示があり、例えば、特許文献1〜3などを挙げることができる。特許文献1に開示の発明は、掘進機の姿勢を検出するジャイロ方位計測装置と、掘進機の推進距離をカウントするリニアエンコーダと、双方の出力に基づいて掘進機位置を算出する演算装置とからなる掘進機に関するものである。一方、特許文献2に開示の発明は、前方および後方の二次元ターゲットを撮像する一対のCCD撮像手段と、該撮像手段によって撮像される二次元ターゲットを有する中間計測機、最後方の中間計測機のターゲットを撮像するCCD撮像手段、該撮像手段によって撮像される二次元ターゲットを有する計測基点計測機、最前方の中間計測機のCCD撮像手段によって撮像される二次元先端ターゲットを有する先端計測機、各ターゲットとこれを撮像する各計測機間の距離を求める距離計測手段、各CCD撮像手段から得られる撮像変位情報と距離計測手段から得られる距離情報とに基づいてターゲット間の変位を求め、掘進機の推進軌跡を求める演算手段からなる掘進機の掘進軌跡計測装置に関するものである。さらに、特許文献3に開示の発明は、遠隔地において、推進機が掘進を停止した状態で所要の推進管内に配設された左右一対のレーザー投光器と、ターゲットと、監視カメラを備えた中間計測器のレーザー投光器で前方の中間計測器のターゲットに向けて投光し、ターゲットに投光した状態の各レーザー投光器の二軸の角度とレーザー投光器間の距離から、各ターゲットの座標を三角法にて求める推進路線の座標計測方法に関するものである。
特開2005−113524号公報 特開2004−184094号公報 特開2003−254750号公報
上記する特許文献1〜3に開示の発明では、推進機や配設管路の位置(座標)を精度よく計測することはできる。しかし、シールド掘進機や推進工法における掘削機などの掘進機が発進立坑から発進される際の基線の高精度な測定に関する記載はなく、専ら掘進機発進後の位置計測に関するものである。掘進機発進後の該掘進機の位置や敷設された管路位置の計測精度をいかに高めても、発進立坑内に設けられる最初の管路の位置や角度などを決定する基線の測定精度が高くなければ、その前方に構築される管路の位置精度に大きな影響が及ぼされることとなる。また、立坑内には、元押しジャッキや各種の基材が集積されていたり、そもそも敷設される管路規模が小規模の場合には、立坑自体の規模も小さくなることから、該立坑内にて計測の基準となる最初の基線を精度よく測定することは極めて困難である。尤も、立坑の規模が大きく、基線測定のためのスペースが比較的広い場合には、基線長を可及的に長く取ることによってその精度を高めることができる。
本発明の基線測定システムおよび基線測定方法は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、狭隘な坑内においても、計測基準となる最初の基線を高精度に測定することのできる基線測定システムおよび基線測定方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明による基線測定システムは、掘進機の発進立坑を含む坑内における測定基点と第一の管路の間の基線を測定するための基線測定システムであって、前記基線測定システムは、坑内に設けられた既知座標点と、該既知座標点との間の距離と角度を測定可能な測定装置と、少なくとも3つのターゲットを備えた平板と、該平板の表面に固設され、少なくとも第一の管路まで延びる線部材をその内部に備えるとともに線部材の角度および線部材の長さを検出可能な検出体と、からなり、平板および検出体を適宜の位置に設置して線部材の長さの基点を測定基点とし、前記ターゲットの測定装置からの距離および角度を測定することによって平板と検出体の双方が当接する面と該面に直交する軸からなる第一の座標系が求められ、測定基点から第一の管路まで延びる線部材の長さと角度を測定し、第一の座標系における線部材の長さと角度を坑内における現場座標系に変換することにより、測定基点と第一の管路の間の基線が測定されることを特徴とする。
本発明は、狭隘な坑内においても、高精度な基線計測をおこなうことのできる基線測定システムに関するものである。ここで、坑内とは、掘進機の発進する発進立坑や掘進機が到達する到達立坑(中間立坑を含む)のほか、地盤内に水平方向または傾斜態様で延設するトンネル、大断面トンネルを構築する際の水平導坑などを含む広範な意味である。さらに、掘進機とは、既述するように、推進工法にて使用される掘削機やシールド工法にて使用されるシールド掘進機などを意味する。坑内には、例えば複数の既知座標点が予め設けられており、坑内の適宜位置に適宜の測定装置を設置する。この既知座標点をターゲットとして測定装置の設置位置座標を測定する。次に、少なくとも3つのターゲットを備えた平板と、この平板表面に固設された検出体を坑内の任意の位置に設置する。ここで、平板の形状は任意であり、例えば、一つの実施例として、平面視T字型に成形された平板を使用し、T字形状の交点中央に検出体を固設する。この検出体の内部には、所定の張力を付与された線部材が貫通しており、検出体と平板の当接面を線部材の長さの基点とする。この検出体は、内部を貫通する線部材の基点からの角度が求められるようになっており、例えば、平板によって構成される2軸と、該平板に直交する1軸とからなる座標系(第一の座標系)において、基点から坑内に設置される第一の管路まで延びる線部材の長さおよびその伸張角度が算出できるようになっている。なお、線部材は特に限定するものではないが、ワイヤーやピアノ線など、適当な張力を付与することで弛みのない姿勢を確保できるものであればよい。
適宜の形状の平板には、少なくとも3つのターゲットが備えられており、例えば、上記するT字型の平板の場合には、T字の3つの端部にそれぞれターゲットが取り付けられた形態とすることができる。坑内における位置座標が確定した測定装置から、例えば、後方交会によって平板表面のターゲットまでの距離や角度を測定することにより、平板と該平板に直交する方向からなる上記第一の座標系が決定できる。
測定基点から第一の管路(の基線測定点)まで延びる線部材の第一の座標系における長さと角度を測定することにより、第一の座標系における線部材の長さと角度が決定される。つぎに、坑内において予め設定されている現場座標系(管路の計画線の基本となる座標系)に第一の座標系を変換することにより、現場座標系における線部材の長さと角度(基線の両端の座標)を算定することができ、任意に設定された基線の測定を現場座標系においておこなうことが可能となる。なお、第一の座標系から現場座標系への変換は、各座標系の中心点の距離のずれや座標系の捻れ角を適宜に補正することによっておこなうことができる。
本発明によれば、例えば、立坑などの坑内が極めて狭隘で、任意に設定された測定基点と第一の管路までの離隔が極めて短い状況下にあっても、最初の基線を高精度に測定することが可能となり、以降の管路の設置作業を安心して継続していくことができる。
また、本発明による基線測定システムの他の実施形態において、前記測定装置はトータルステーションからなり、前記ターゲットは反射プリズムからなることを特徴とする。
トータルステーションとは、電子的に測距と測角をおこなう測定機器のことであり、測定データは専用のデータコレクタに自動収録されてコンピュータ処理がなされるものであり、一連の測量作業の自動化と測量の高精度化を図ることができるものである。
平板には、トータルステーションから照射される光波を反射するための反射プリズムをターゲットとして設置することで、トータルステーションによる平板位置の高精度な測定をおこなうことが可能となる。なお、坑内に備えられた既知座標点においても、同様の反射プリズムを設置しておくことが望ましい。トータルステーションによって既知座標点から該トータルステーションの座標を測定し、後方交会によって平板表面のターゲットを測定すればよい。
また、本発明による基線測定システムの他の実施形態において、前記検出体は、平板と当接する閉塞端面を備えた函体と、測定基点となる閉塞端面内の一点に穿設された孔と、閉塞端面から所定距離離れた函体内部において該閉塞端面に平行な座標面内を2方向にレーザー発光するレーザー発光部と、2方向に発光されるレーザーによって座標面を通過する線部材の座標を読取る読取り手段と、から少なくとも構成されており、線部材は、前記孔を貫通して第一の管路まで延びていることを特徴とする。
本発明は、検出体の一実施形態に関するものである。検出体は、筒状の函体と、一方の開放端に閉塞端面が備えられ、例えば、閉塞端面の中央部に線部材が貫通するための孔が穿設されており、この孔を第一の座標系における線部材の長さの基点とする。この函体内において、閉塞端面から所定距離(例えば距離:L)離れた箇所には、閉塞端面と平行な面内に2方向にレーザーを発光するレーザー発光部が備えられている。閉塞端面と平板とは当接していることから、レーザー発光されてできる面と平板とは平行な関係にある。例えば平板を既述するT字型に成形し、その交点中央に閉塞端面中央の孔が位置決めされるように平板と函体を固設した実施例においては、T字を構成する直交軸をY軸およびZ軸とし、該T字型平板(および閉塞端面)に直交する軸をX軸とした第一の座標系を形成することができる。
ここで、閉塞端面から距離L離れた面の中央部を該面内のY軸およびZ軸の交点(中心点)とすることで、線部材がこの面の任意の点を通る際にレーザーを介して読取り手段にて読み取られた面内座標(dy、dz)と線部材の第一の管路までの長さ(ここでは、Lとする)から、第一の管路の基線測定点座標が決定される。例えば、第一の座標系の中心点(測定基点)を(x、y、z)=(0,0,0)とした場合に、第一の管路の基線測定点座標(x、y、z)=(√(L −y −z )、dyL/L、dzL/L)となる。本実施形態によれば、検出体や平板などからなる基線測定システムの構成が比較的簡易であることから、高い測定精度の基線測定システムを比較的安価に製作することが可能となる。
また、本発明による基線測定システムの他の実施形態において、前記線部材の長さが、エンコーダにて測定されることを特徴とする。
本発明は、線部材の測定基点から第一の管路までの長さを高精度に測定するための手段としてエンコーダを使用する実施形態に関するものであり、該エンコーダによって線部材が第一の管路まで送り出される際の送り出し長さを測定することにより、高精度の長さ計測が実現できる。
また、本発明による基線測定システムの他の実施形態において、前記検出体には、さらに、線部材に張力を付与するための緊張手段が備えられていることを特徴とする。
ワイヤーなどからなる線部材の長さを精度よく測定する前提として、該線部材に張力が付与された姿勢で弛みのない直線状を呈している必要がある。そこで、かかる張力付与のための緊張手段を備えるものであり、緊張手段の実施例としては、例えば、閉塞端面の孔を貫通し、平板の孔を貫通し、滑車を介した線部材の端部に所望重量の錘をつけた構成(この実施例では、滑車部分にエンコーダが備えられ、滑車の回転角をエンコーダにて読取る構成となる)や、トルクモータの回転軸に予め線部材を巻装させておき、モータトルクによって線部材を緊張させながら、モータの回転によって送り出された線部材の長さをエンコーダにて読取る構成などがある。
さらに、本発明による基線測定方法は、掘進機の発進立坑を含む坑内における測定基点と第一の管路の間の基線を計測する基線測定方法であって、前記基線測定方法は、坑内にトータルステーションを設置し、該坑内に設けられた既知座標点をトータルステーションで測定することによって該トータルステーションの座標を算出する第一の工程と、少なくとも3つの反射プリズムを備えた平板と、該平板の表面に固設され、少なくとも第一の管路まで延びる線部材をその内部に備えるとともに線部材の角度および線部材の長さを検出可能な検出体とを適宜の位置に設置して線部材の長さの基点を測定基点とする第二の工程と、平板と検出体の双方が当接する面と該面に直交する軸からなる第一の座標系を求め、測定基点から第一の管路まで線部材を延ばし、該線部材の長さと平板に対する該線部材の角度を計測し、第一の座標系における線部材の長さと角度を坑内における現場座標系に変換することにより、測定基点と第一の管路の間の基線を計測する第三の工程と、からなることを特徴とする。
本発明は、既述する基線測定システムを使用して立坑などの坑内における計測基準となる最初の基線を精度よく測定する方法に関するものである。ここで、トータルステーションの位置座標を測定する第一工程と、検出体および平板を適宜位置に設置する第二工程の工程順序に関しては、どちらの工程が先であってもよいし、また双方が同時におこなわれてもよい。
本発明の基線測定方法によれば、基線の測定基点や第一の管路の基線測定点の現場座標系における座標を狭隘な坑内にて既知座標点から直接測定する必要がなく、基線の測定基点は任意に設定することができるため、坑内空間の広狭などに左右されることのない効率的かつ高精度な基線測定を実現することができる。
以上の説明から理解できるように、本発明の基線測定システムおよび基線測定方法によれば、基線の測定基点を任意に設定でき、任意に設定された座標系における線部材の角度や長さを測定するだけで、あとは該座標系を現場座標系に変換することによって基線の測定をおこなうことができるため、坑内空間の広狭などに左右されずに、高精度な基線測定をおこなうことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、立坑から発進した掘進機によって管路が構築されている状況と、立坑内におけるトータルステーションと既知座標点、および基線の概要を示した断面図を、図2は、本発明の基線測定システムの概要を示した説明図をそれぞれ示したものである。図3は、平板および検出体を拡大した図であって、検出体内で線部材の座標が読取られることを説明した説明図を、図4は、現場座標系と第一の座標系との関係を示した模式図をそれぞれ示したものである。なお、図示する実施形態は、最初の基線測定がおこなわれる坑内として掘進機発進用の立坑を示しているが、坑内がかかる立坑内に限定されるものでないことは勿論のことである。
図1は、立坑7から掘進機9が地盤を切削しながら、地盤内に複数の管路8a、8b,8b,…が順次押出されることによって管路が構築されている状況を示した図である。ここで、立坑7の内壁面には、地上の測量ポイントから落とし込まれた既知座標点71,72が設けられており、該既知座標点にはそれぞれ反射プリズムが設置されている。なお、この立坑7内は、図示を省略する元押しジャッキや様々な施工器具が積載されており、その内部は極めて狭隘な状況下にあるものとする。
立坑7の内部には、第一の管路8aと該第一の管路8aに接続された管路8bがその一部を立坑内に埋設された構成となっている。立坑内の任意地点には、計測基準となる最初の基線となる線部材1が測定基点Pと第一の管路8aの測定基点側端面に設定された基線測定点Mまで延びている。既知座標点71,72と、測定基点Pの間には、トータルステーション5が設置されており、このトータルステーション5にて、まず既知座標点71,72の反射プリズムに光波を照射して該トータルステーション5の立坑内における座標を求め、トータルステーション5を後方交会することによって後述する第一の座標系を決定するものである。なお、線部材1は、ワイヤーやピアノ線など、適宜の張力を付与することによって弛みのない直線姿勢を確保できる部材であれば適宜の部材を使用できる。
図2は、本発明の基線測定システムの概要を説明した図である。基線測定システムは、平板2と該平板2に固設された検出体3、検出体3内を貫通して第一の管路8aの基線測定点Mまで延びる線部材1、さらにはトータルステーション5とから大略構成されている。ここで、平板2は、平面視T字型に成形されており、T字型の端部3箇所に反射プリズム21,21,21が取り付けられている。平板2は、プラスチック製や鋼製、木製など適宜の材料から成形できる。また、図示する実施例では、T字型の交点中央部に線部材1が貫通する孔22が穿設されている。この平板2には検出体3が固設されている。検出体3は、函体31とその一端を閉塞する閉塞端面32から構成されており、閉塞端面32の中央部には線部材1が貫通する孔32aが穿設されていて、平板の孔22と閉塞端面32の孔32aが同軸となるように平板に検出体2の閉塞端面32が接続される。また、双方の孔22,32aを貫通し、第一の管路8aまで延びる線部材1の端部には、該線部材1に所定の張力を付与するための錘4が図示しない滑車を介して取り付けられている。
平板2は任意の位置に設置された脚6上に設置固定される。既述するように、その座標が確定したトータルステーション5を後方交会して平板表面の反射プリズム21,21,21に光波を照射し、この3点から構成される平板2の面と、該面に直交する軸からなる第一の座標系bを設定する。図示する実施例では、T字を構成する軸線をy軸、z軸とし、y軸とz軸の交点(孔22、32aの位置)を測定基点Pに設定する。なお、この第一の座標系bは、任意方向に設置された平板2によって決定されるものであるため、実際の管路計画線の元となる基準座標系(現場座標系)とは相違することは勿論のことである。したがって、最終的には第一の座標系から現場座標系に変換し、該現場座標系にて基線座標を測定する必要がある(後述)。
図3は、平板2の裏面側(図2と反対側)から見た斜視図であり、函体内部を一部透視した図である。平板2の裏面には滑車23が取り付けられており、この滑車23を介して線部材1の端部に錘4が取り付けられている。また、滑車の回転を計測するエンコーダ24が備えてあり、滑車23から線部材1が第一の管路8aまで送り出される際に、該滑車23の回転をエンコーダ24にて測定することにより、測定基点P〜基線測定点Mまでの線部材1の長さLが測定される。函体31の内部には、閉塞端面32から距離L離れた位置に該閉塞端面32(および平板2)と平行なレーザー座標面33が形成される。このレーザー座標面33は、第一の座標系bにおけるy軸方向に照射されるy軸レーザー33aとz軸方向に照射されるz軸レーザー33bから構成されており、これらのレーザーは図示しないレーザー発光部から照射されるものである。このレーザー座標面33の座標中心((y、z)=(0,0))は、測定基点Pから平板2に垂直なx軸が通るように予め調整されている。図示する実施例では、線部材1がこのレーザー座標面33と交わる点Qの座標が(dy、dz)であり、この座標を図示しない読取り手段にて読取ることができる。
ここで、点Qの座標が読取られることで、第一の座標系bにおける線部材1が第一の管路8aと交わる基線測定点Mの座標が決定されることとなる。すなわち、第一の管路の基線測定点Mの座標(x、y、z)は、(√(L −y −z )、dyL/L、dzL/L)となる。
平板2は、任意の位置で任意の方向を向いた姿勢で設置されているため、平板2および該平板2に直交する軸によって形成された第一の座標系bと現場座標系aとは、図4に示すような捻れの関係となっていることが一般的である。線部材1からなる第一の座標系bにおける基線の両端点が(0,0,0)および√(L −y −z )、dyL/L、dzL/L)と決定されたことにより、第一の座標系bを現場座標系に変換することにより、現場座標系にて基線の両端座標を読み直すことが可能となり、現場座標系において、計測基準となる最初の基線測定をおこなうことができる。
ここで、第一の座標系bから現場座標系aへの座標変換は、第一の座標系bの座標中心を現場座標系aの座標中心に移動させるとともに、対応する双方の軸の回転角を双方が一致するように回転補正することによりおこなうことができる。
上記する本発明の基線測定システムや基線測定方法によれば、測定基点Pと基線測定点Mの現場座標系における座標を直接測定する必要がないため、立坑内が狭隘な状況下にあっても、本システムの構成器具を立坑内の適宜の場所に設置するだけで、高精度の基線測定を実現することが可能となる。また、平板を任意の位置に任意の方向に向けた姿勢で、各反射プリズムを一度計測するだけで基線測定がおこなえるため、極めて短時間で効率的な基線測定が可能となる。なお、詳細な説明は省略するが、計測基準となる最初の基線測定をおこなった後は、各管路内に設定された線部材変位量測定部に備えられたセンサーを介して、掘進機先端まで順次管路位置を測定していくことにより、管路の延長にわたる位置測定をおこなっていくことができる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
立坑から発進した掘進機によって管路が構築されている状況と、立坑内におけるトータルステーションと既知座標点、および基線の概要を示した断面図。 本発明の基線測定システムの概要を示した説明図。 平板および検出体を拡大した図であって、検出体内で線部材の座標が読取られることを説明した説明図。 現場座標系と第一の座標系との関係を示した模式図。
符号の説明
1…線部材、2…平板、21…反射プリズム、22…孔、23…滑車、24…エンコーダ、3…検出体、31…函体、32…閉塞端面、32a…孔、33…レーザー座標面、33a…y軸レーザー、33b…z軸レーザー、4…錘、5…トータルステーション、6…脚、7…立坑、71,72…既知座標点、8a…第一の管路、8b…第二〜第nの管路、9…掘進機、P…測定基点、M…基線測定点、a…現場座標系、b…第一の座標系、x,y,z…第一の座標系におけるx軸,y軸,z軸、x’,y’,z’…現場座標系におけるx軸,y軸,z軸

Claims (6)

  1. 掘進機の発進立坑を含む坑内における測定基点と第一の管路の間の基線を測定するための基線測定システムであって、
    前記基線測定システムは、坑内に設けられた既知座標点と、該既知座標点との間の距離と角度を測定可能な測定装置と、少なくとも3つのターゲットを備えた平板と、該平板の表面に固設され、少なくとも第一の管路まで延びる線部材をその内部に備えるとともに線部材の角度および線部材の長さを検出可能な検出体と、からなり、平板および検出体を適宜の位置に設置して線部材の長さの基点を測定基点とし、前記ターゲットの測定装置からの距離および角度を測定することによって平板と検出体の双方が当接する面と該面に直交する軸からなる第一の座標系が求められ、測定基点から第一の管路まで延びる線部材の長さと角度を測定し、第一の座標系における線部材の長さと角度を坑内における現場座標系に変換することにより、測定基点と第一の管路の間の基線が測定されることを特徴とする基線測定システム。
  2. 前記測定装置はトータルステーションからなり、前記ターゲットは反射プリズムからなることを特徴とする請求項1に記載の基線測定システム。
  3. 前記検出体は、平板と当接する閉塞端面を備えた函体と、測定基点となる閉塞端面内の一点に穿設された孔と、閉塞端面から所定距離離れた函体内部において該閉塞端面に平行な座標面内を2方向にレーザー発光するレーザー発光部と、2方向に発光されるレーザーによって座標面を通過する線部材の座標を読取る読取り手段と、から少なくとも構成されており、線部材は、前記孔を貫通して第一の管路まで延びていることを特徴とする請求項1または2に記載の基線測定システム。
  4. 前記線部材の長さが、エンコーダにて測定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基線測定システム。
  5. 前記検出体には、さらに、線部材に張力を付与するための緊張手段が備えられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基線測定システム。
  6. 掘進機の発進立坑を含む坑内における測定基点と第一の管路の間の基線を計測する基線測定方法であって、
    前記基線測定方法は、坑内にトータルステーションを設置し、該坑内に設けられた既知座標点をトータルステーションで測定することによって該トータルステーションの座標を算出する第一の工程と、少なくとも3つの反射プリズムを備えた平板と、該平板の表面に固設され、少なくとも第一の管路まで延びる線部材をその内部に備えるとともに線部材の角度および線部材の長さを検出可能な検出体とを適宜の位置に設置して線部材の長さの基点を測定基点とする第二の工程と、平板と検出体の双方が当接する面と該面に直交する軸からなる第一の座標系を求め、測定基点から第一の管路まで線部材を延ばし、該線部材の長さと平板に対する該線部材の角度を計測し、第一の座標系における線部材の長さと角度を坑内における現場座標系に変換することにより、測定基点と第一の管路の間の基線を計測する第三の工程と、からなることを特徴とする基線測定方法。
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