JP4066124B2 - 先導体位置計測方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中に通信用ケーブル、電線、上下水道管、ガス管等などを通すためのトンネルを掘る先導体の位置を先導体位置測定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通信用ケーブル、電線、上下水道管、ガス管等を地中に埋設する管路の敷設工事には、近年開削工法ではなく推進工法が通常採用される。この推進工法では、管路の一端となる位置に発進立坑が堀られ、管路の他端となる位置に到達立坑が掘られる。発進立坑内には先導体及び元押装置が設置される。この元押装置で先導体を地中内の水平方向に押し出すと、先導体が推進される。先導体が所定のストロークだけ前進したときに、先導体の後部に推進管が連結され、その後再び元押装置により推進管と共に先導体が前進させられる。このような工程の繰り返しで順次推進管が繋げられ、先導体を到達立坑まで前進させることによって管路が構築される。
【0003】
粘性地盤や砂質地盤の場合は、先導体として圧入ヘッドを備える圧入方式のものが用いられ、砂礫地盤や玉石地盤の場合は、回転式のカッタヘッドを備える掘削方式のものが用いられる。元押装置としては油圧ジャッキ等が用いられる。圧入方式では口径300〜400mmの推進管を最大500m程度の長さまで堀り進めることができ、掘削方式では最大口径600mmの推進管を最大250m程度まで掘り進めることができる。
【0004】
先導体には油圧ジャッキ等からなる方向修正機構が設けられる。この方向修正機構を制御することにより、直線掘進だけでなく曲線掘進にも対応できる。推進工法の施工に当たっては、先導体を計画線に沿って掘進させるために、あるいは土の影響により先導体が計画線からずれるのを防止するために、地中を掘進する先導体の水平及び垂直方向の位置を先導体位置計測装置によって逐次計測する。掘進する先導体が所定の計画線からずれたときに、先導体の掘進方向を修正するように方向修正機構を駆動し、先導体が計画線に沿って掘進するようにしている。
【0005】
先導体の位置を計測する方法として、従来から電磁法、レーザターゲット法等が知られている。電磁法では、先導体に磁場を発生する発振器が設置され、地上に発振器から発生する磁場を受信する受信器が設置され、磁場の強さから先導体の位置が計測される。
【0006】
レーザターゲット法では、図23及び図24に示すように、発進立坑1にレーザ光を射出するレーザ照準機が設けられ、先導体2にレーザ受光装置としてのターゲット3が設けられる。レーザ照準機は、基準線・計画線上に直線のレーザ光を射出する。ターゲット3上に照射されたレーザ光の位置4に基づいて計画線からの先導体のずれ量▲1▼が計測される。
【0007】
このレーザターゲット法の応用として、曲がった計画線に沿って掘進する先導体の位置を計測する計測装置(特開平5−340186号公報参照)も知られている。この計測装置では、図25に示すように、測角機能を有するレーザ照準機5がトンネル内に設置され、測距儀を有するウェッジプリズム6がレーザ照準機よりも前方に設けられ、反射プリズムを有するターゲット7が先導体8に設けられている。ウェッジプリズム6はレーザ照準機5から射出されるレーザ光を屈折する。あらかじめ測定されるレーザ照準機5とウェッジプリズム6との間の距離L1、ウェッジプリズムの屈折角θ1、測距儀が測定したウェッジプリズム6と先導体8との間の距離L2、及びターゲット7上のレーザスポットの照射位置(Δx,Δy)から先導体8の位置が計測される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記電磁法にあっては、地上部に建物等がある場合には建物等を避けて計測しなければならず、連続的な計測ができない。また計測するに当たり、計測の毎に受信器をセットし、受信器そのもの位置をトランシット等で測量する必要があるので、手間がかかるという問題もある。
【0009】
レーザ法にあっては、計画線が直線の場合にしか適用できず曲線の場合に適用できない。またレーザ光がターゲットの受光面から外れそうになったときは、レーザ照準機を水平垂直方向に振り、手動で再びターゲットにレーザ光が当たるようにする必要がある。これにより先導体の位置の計測が中断され、連続的に先導体の位置を計測できないという問題がある。
【0010】
特開平5−340186号公報記載の測定装置にあっても、曲線施工が進んでレーザ光がターゲットの受光面から外れそうになったときは、ウェッジプリズムを回転させたり、あるいは測距儀を有するウェッジプリズムを先導体側に進め、測角機能を有する他のウェッジプリズムを設置し、手動で再びターゲットにレーザ光が当たるようにする必要がある。これにより先導体の位置の計測が中断され、連続的に先導体の位置を計測できないという問題がある。また、測距儀で先導体側のウェッジプリズム6と先導体8との間の距離L2を測定する必要があるが、測距儀はウェッジプリズムに比べて大きいので小口径のトンネル内に設置するのには適さず、小口径の先導体の位置を計測することができない。
【0011】
そこで、本発明は、曲がりを有する比較的小口径のトンネルを掘る先導体の位置及び姿勢を、自動的に且つ連続的に計測することができる先導体位置計測方法及び装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について説明する。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明者は、受光器を先導体に搭載し、複数のウェジプリズムを組み合わせて光の屈折を制御する光路屈折装置を、先導体に連結される先導体後続治具に取り付け、発進立坑から射出される光を曲げて受光器まで届くようにし、曲がった光の経路を知ることで先導体の位置を計測した。すなわち、所定の計画線に沿って掘進する先導体の位置を、光を使用して計測する先導体位置計測方法であって、前記先導体に連結されると共に前記先導体と一緒に移動する先導体後続治具に、複数のウェッジプリズムを組み合わせて光の屈折を制御する少なくとも一つの光路屈折装置を固定し、前記先導体に光が照射される受光器を固定し、発進立坑から射出される光を光路屈折装置で屈折して前記受光器まで届くようにし、前記光路屈折装置による光の屈折角、前記光路屈折装置間の距離及び前記光路屈折装置から前記受光器までの距離に基づいて前記先導体の位置を計測し、前記先導体は、前記先導体に届いた光を透過させる透過部と、前記透過部と一定間隔を開け、透過された光が照射される位置センサとを備え、前記透過部と前記位置センサ間との距離及び前位置センサに照射された光の位置に基づいて前記先導体の姿勢を計測することを特徴とする先導体位置計測方法により、上述した課題を解決した。
【0014】
この発明によれば、先導体と共に移動する先導体後続治具に光路屈折装置を固定するので、光路屈折装置間の距離及び先導体と光路屈折装置間の距離が常に一定に保たれ、初めに先導体後続治具に光路屈折装置を固定した位置から、測距儀等で測定することなく、光路屈折装置間の距離及び先導体と光路屈折装置間の距離を知ることができる。また、光路屈折装置の複数のウェッジプリズムを回転すると、光を任意の方向に屈折することができ、複数のウェッジプリズムの回転角から光路屈折装置の屈折角を知ることができる。これらの光路屈折装置による光の屈折角、前記光路屈折装置間の距離及び前記光路屈折装置から前記受光器までの距離に基づいて前記先導体の位置を自動的に計測することができる。トンネル内には、大きさの小さい受光器、ウェッジプリズム(光路屈折装置)しか配置されないので、小口径のトンネルを掘進する先導体の位置を計測するのに最適な先導体位置計測方法が得られる。また、受光器に光が照射するように光の屈折角を制御しているので、光が受光器上の一定位置、例えば常に受光器の中心に光が照射するようにすることができる。この光が受光器の中心に届くことを利用し、受光器の中心に届いた光を透過部によって透過させ、透過部から一定間隔開けて配置した2次元の位置センサ上での光の照射位置を測定すると、先導体の姿勢を計測することができる。
【0015】
また、本発明は、前記複数のウェッジプリズムそれぞれの回転角度を操作して、光が前記受光器を照射するように前記受光器の出力値をフィードバック制御し、前記発進立坑から射出される光が自動的に前記受光器まで届くようにしたことを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、受光器の出力値をフィードバック制御し、発進立坑から射出される光が自動的に前記受光器で届くようにしているので、自動的に先導体の位置を計測することができる。また、発進立坑から照射される光が常に受光器を照射しているので、光が受光器から外れることがなく、この結果先導体の位置の計測を中断する必要がなくなり、先導体の位置を連続的に測定することができる。
【0017】
また、本発明は、前記光路屈折装置それぞれに光路屈折装置用受光器を設け、直前の光路屈折装置における複数のウェッジプリズムそれぞれの回転角度を操作して、光が直後の光路屈折装置を照射するように直後の光路屈折装置用受光器の出力値をフィードバック制御し、直前の光路屈折装置で屈折される光が自動的に直後の光路屈折装置まで届くようにしたことを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、計画線がどのように曲がっていても、発進立坑から射出される光を先導体の受光器まで確実に届かせることができる。
【0019】
また、本発明は、前記複数のウェッジプリズムそれぞれの回転角度に基づいて前記光路屈折装置の屈折角を算出することを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、光路屈折装置による光の屈折角を高精度に且つ容易に算出することができる。
【0023】
また、本発明は、前記透過部がレンズから構成されることを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、レンズによって位置センサ上にレーサ光の焦点を結ぶことができ、先導体の姿勢を正確に計測することができる。
【0025】
また、本発明は、前記先導体が、前記先導体(受光器の中心)に届いた光を複数のウェッジプリズムを組み合わせて屈折する先導体用光路屈折装置と、前記先導体用光路屈折装置と所定の間隔を開け、前記先導体用光路屈折装置で屈折された光が照射される姿勢計測用受光器を備え、光が前記姿勢計測用受光器を照射するように前記姿勢計測用受光器の出力値をフィードバック制御し、前記先導体に届いた光が自動的に前記姿勢計測用受光器に届くようにし、前記先導体用光路屈折装置における前記複数のウェッジプリズムそれぞれの回転角度に基づいて前記先導体の姿勢を計測することを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、光が受光器の中心に届くことを利用し、受光器の中心に届いた光を、自動的に姿勢計測用受光器に届くように先導体用光路屈折装置によって屈折することによって、先導体の姿勢を計測することができる。
【0027】
さらに、本発明は、先導体が計画線の終端に位置するときに発進立坑から射出される光が前記受光器に届くように、あらかじめ決定された前記光路屈折装置の設置個数及び設置間隔によって掘進を行い、発進立坑に前記光路屈折装置のうちの一つを残しておいて前記先導体後続治具に固定された残りの光路屈折装置を先導体と一緒に移動させ、あらかじめ決定された前記光路屈折装置の設置個数及び設置間隔では、先導体が計画線の途中に位置するときに発進立坑から照射される光が前記受光器を照射できなくなると予測されると、前記光路屈折装置をさらに配置し、先導体が計画線の途中に位置するときにも発進立坑から射出される光が前記受光器に届くようにすることを特徴とする。
【0028】
この発明によれば、先導体が計画線上のどこに位置しても、先導体の位置を連続的に計測することができる。
【0029】
また、本発明は、所定の計画線に沿って掘進する先導体の位置を、光を使用して計測する先導体位置計測装置であって、発進立坑から光を射出する発光装置と、前記先導体に連結されると共に前記先導体と一緒に移動する先導体後続治具に固定され、前記発光装置から射出される光を屈折する少なくとも一つの光路屈折装置と、前記光路屈折装置による光の屈折を制御する制御装置と、前記先導体に固定され、光が照射される受光器と、前記光路屈折装置による前記光の屈折角、前記光路屈折装置間の距離及び前記光路屈折装置から前記受光器までの距離に基づいて前記先導体の位置を計測する演算装置とを備え、前記光路屈折装置それぞれは、回転自在に設けられた一対のウェッジプリズムと、この一対のウェッジプリズムそれぞれを個別に回転する一対の駆動部と、前記一対のウェッジプリズムそれぞれの回転角を検出する一対の角度検出部と、を有し、前記制御装置は、前記ウェッジプリズムの回転角度を操作して、光が前記受光器を照射するように前記受光器の出力値をフィードバック制御し、前記発光装置から射出される光が自動的に前記受光器まで届くようにし、前記先導体は、前記受光器に届いた光を透過させる透過部と、前記透過部と一定間隔を開け、透過された光が照射される位置センサとを備え、前記演算装置は、前記透過部と前記位置センサ間との距離及び前記位置センサに照射された光の位置に基づいて前記先導体の姿勢を計測することを特徴とする先導体位置計測装置としても構成することができる。
【0030】
この発明によれば、先導体と一緒に移動する先導体後続治具に光路屈折装置を固定するので、光路屈折装置間の距離及び先導体と光路屈折装置間の距離が常に一定に保たれ、初めに先導体後続治具に光路屈折装置を固定した位置から光路屈折装置間の距離及び先導体と光路屈折装置間の距離を、、測距儀等で測定することなく知ることができる。また、光路屈折装置の複数のウェッジプリズムを回転すると、光を任意の方向に屈折することができ、複数のウェッジプリズムの回転角から光路屈折装置の屈折角を知ることができる。これらの光路屈折装置による光の屈折角、前記光路屈折装置間の距離及び前記光路屈折装置から前記受光器までの距離に基づいて前記先導体の位置を自動的に計測することができる。また、トンネル内には、大きさの小さい受光器、ウェッジプリズム(光路屈折装置)しか配置されないので、小口径のトンネルを掘進する先導体の位置を計測するのに最適な先導体位置計測方法が得られる。さらに、受光器の出力値をフィードバック制御し、発進立坑から射出される光が自動的に前記受光器で届くようにしているので、自動的に先導体の位置を計測することができる。また、発進立坑から照射される光が常に受光器を照射しているので、光が受光器から外れることがなく、この結果先導体の位置の計測を中断する必要がなくなり、先導体の位置を連続的に測定することができる。また、この発明によれば、上述のように先導体の姿勢を計測することができる。
【0031】
また、本発明は、前記光路屈折装置それぞれに光路屈折装置用受光器が設けられ、前記制御装置は、直前の光路屈折装置における複数のウェッジプリズムそれぞれの回転角度を操作して、光が直後の光路屈折装置を照射するように直後の光路屈折装置用受光器の出力値をフィードバック制御し、直前の光路屈折装置で屈折される光が自動的に直後の光路屈折装置まで届くようにすることを特徴とする。
【0032】
この発明によれば、上述のように、計画線がどのように曲がっていても、発進立坑から射出される光を先導体の受光器まで確実に届かせることができる。
【0033】
また、本発明は、前記演算装置が、前記一対の角度検出部それぞれの検出値に基づいて前記光路屈折装置の屈折角を算出することを特徴とする。
【0034】
この発明によれば、演算装置で光路屈折装置による光の屈折角を高精度に且つ容易に算出することができる。
【0037】
また、本発明は、前記先導体が、前記先導体(受光器の中心)に届いた光を複数のウェッジプリズムを組み合わせて屈折する先導体用光路屈折装置と、前記先導体用光路屈折装置と所定の間隔を開け、前記先導体用光路屈折装置で屈折された光が照射される姿勢計測用受光器を備え、前記先導体用光路屈折装置は、回転自在に設けられた一対のウェッジプリズムと、この一対のウェッジプリズムそれぞれを個別に回転する一対の駆動部と、前記一対のウェッジプリズムそれぞれの回転角を検出する一対の角度検出部と、を有し、前記制御装置は、前記ウェッジプリズムの回転角度を操作して、光が前記姿勢計測用受光器を照射するように前記姿勢計測用受光器の出力値をフィードバック制御し、前記先導体に届いた光が自動的に前記姿勢計測用受光器まで届くようにし、前記演算装置は、前記先導体用光路屈折装置における前記複数のウェッジプリズムそれぞれの回転角度に基づいて前記先導体の姿勢を計測することを特徴とする。
【0038】
この発明によれば、上述のように先導体の姿勢を計測することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態における先導体位置計測装置が適用される推進工法を示す。先導体21は発進立坑22から到達立坑23に向かって所定の計画線24に沿ってトンネルを掘進する。ジャッキ等の元押装置により発進立坑22から先導体21が一定のストロークずつ押される。先導体21が元押装置によって一定のストロークを前進する都度、先導体21の後部に順次推進管が継ぎ足される。本発明の先導体位置計測装置は、掘進中の先導体21の推進位置25、例えば初期設定基準線26に対する先導体の距離▲2▼を自動的に且つ連続的に計測する。図2に示すように、この距離▲2▼と初期設定基準線26から計画線24までの距離▲1▼とが比較され、▲2▼−▲1▼が先導体の計画線24からのずれ量▲3▼とされる。ずれ量▲3▼が0となるように先導体21の掘削が制御されている。
【0040】
図3は先導体21を示す。先導体は、前部ユニット21aと後部ユニット21bとに分割され、これら前部ユニット21aと後部ユニット21bとが中折れ機構21cを介して屈曲可能に連結されている周知の構成からなる。前部ユニット21aの先端部には方向修正機構21dを介して先端ヘッド21eが設けられ、また後部ユニット21bの後端部には受光器27が設けられる。
【0041】
図4は、先導体21に取り付けられる受光器27及び姿勢計測部を示す。図中(A)は斜視図を示し、図中(B)はレンズの中心線方向の断面図を示す。受光器27は姿勢計測部28のレンズ30の周囲にその中心から一定間隔を開けて配置された3個ないし4個の光電センサ29…から構成される。レーザ光の屈折の制御については後述するが、レーザ光は常に受光器27の中心(レンズ30の中心)に届くようにその屈折角が制御されている。
【0042】
姿勢計測部28は、受光器27の中心に届いた光を透過させる透過部としてのレンズ30と、レンズ30と一定間隔を開け、透過された光が照射される2次元の位置センサ31とを備える。先導体21の姿勢は、受光器27の中心にレーザ光が届いていることを利用し、2次元位置センサ31からの出力に基づいて算出される。この姿勢の算出方法についても後述する。なお、受光器27には4つの光電センサを組合せた2軸光電センサの他、CCDカメラ等の撮影素子が用いられても良い。透過部にはレンズ30以外にもレーザ光を単に通過させるのみの小径のピンホールが用いられても良い。
【0043】
図5は、先導体21に連結される先導体後続治具を示す。先端ヘッドで地山を掘削する際、掘削された土砂は泥土に変換され、先導体21内に設けた土砂圧送ポンプによって先導体後続治具32を介して発進立坑まで圧送される。こうしてできたトンネルに推進管33が敷設される。先導体を搬送する排土管34は、先導体後続治具32と一体化しており、周囲には、推進工法に必要とされる各種電線、油圧ホース等が設けられる。先導体21の後部に順次推進管33が継ぎ足されるのと同時に、これらの電線、油圧ケーブル、先導体後続治具32等が順次継ぎ足される。この先導体後続治具32は推進管33の内部に上下方向および左右方向に拘束され、ガイドローラ35,36で先導体と一緒に移動可能となっている。また、図6に示すように先導体後続治具32の単位管の両端には、ローリングしにくいようにローリング防止ピン37a及びローリング防止溝37bが設けられている。一対のウェッジプリズムを有する光路屈折装置としてのプリズムユニット11及びプリズムユニット11を制御する制御装置42は、この先導体後続治具32に取付け板39を介して固定されている。上述のように先導体後続治具32は推進管33の内部に上下方向および左右方向に拘束されているので、推進管33の管軸から一定位置にプリズムユニット11を配置することができる。
【0044】
図7は、本発明の先導体位置計測装置の全体システム構成図を示す。この先導体位置計測測装置は、発進立坑からレーザ光を射出する発光装置としてのレーザ照準機41と、先導体21に連結されると共に先導体21と一緒に移動する先導体後続治具32に固定され、レーザ照準機41から射出される光を屈折するプリズムユニット11…と、レーザ光の屈折を制御する制御装置42…と、先導体21に固定される受光器27と、プリズムユニット11…によるレーザ光の屈折角(θ1,θ2,θ3)、プリズムユニット11…間の距離(L1,L2)及びプリズムユニット11から受光器27までの距離(L3)に基づいて先導体21の位置を計測する演算装置43とを備える。レーザ照準機41及びレーザ光を最初に屈折するプリズムユニット11は、発進立坑22内に設けられる。
【0045】
図8はプリズムユニット11示す。図中(A)は正面図を示し、図中(B)は側面図を示す。各プリズムユニット11は内部に一対のウェッジプリズム13a,13bを有する。各プリズムユニット11には光路屈折装置用受光器44が設けられる。この光路屈折装置用受光器はウェッジプリズム13a,13bの周囲にその中心から一定間隔を開けて配置された3個ないし4個の光電センサ45…から構成される。なお、光路屈折装置用受光器44には4つの光電センサを組合せた2軸光電センサの他、CCDカメラ等の撮影素子が用いられても良い。
【0046】
図9は、プリズムユニット11の断面図を示す。プリズムユニット11は、円筒状のケース12と、このケース12内に回転自在に設けられる一対のウェッジプリズム13a,13bと、この一対のウェッジプリズム13a,13bそれぞれを個別に回転させる駆動部としてのモータ14a,14bと、ウェッジプリズム13a,13bの回転角をデジタル式に検出する角度検出部としてのエンコーダ15a,15bとを備える。モータ14a,14bとエンコーダ15a,15bとは一体になっている。また、塵等が付着するのを防止するために、ウェッジプリズムは保護ガラス16で覆われている。なお、角度検出部はデジタル的に検出するエンコーダ15a,15bに限られることなく、アナログ的に検出するポテンションメータであってもよい。
【0047】
図10に示すように、ウェッジプリズム13a,13bは、円筒状のレンズの第2面17にテーパをつけたプリズムである。このウェッジプリズム13a,13bの第1面18にビームが垂直に入射すると、入射した光線は屈折角δで屈折する。ここで、屈折角δとウェッジ頂角wの関係は、以下の式で表される。
【0048】
【式1】
Figure 0004066124
ここで、nは屈折率である。
【0049】
図11は、2つのウェッジプリズム13a,13bを組み合わせた場合を示す。2つのウェッジプリズム13a,13bは同じ材質で、しかも同じウェッジ頂角wを有する。この図に示すように、2つのウェッジプリズム13a,13bを傾斜面19が平行になるように近接配置すると、ウェッジプリズム13a,13bを通過したビームは、平行なガラスを通過するのと同様に直進する。一方、図12に示すように、ウェッジプリズム13a,13bを第1面18の法線と平行な軸の回りに別々に回転することによって、所定の尖った円錐体内部の任意の方向にレーザ光を屈折(偏向)することができる。このときの最大屈折角は、ウェッジ頂角wが小さい場合は2つのウェッジプリズムの屈折角δを合算した2δになる。したがってレーザ光は直径4δの円内を照射する。
【0050】
2個のウェッジプリズム13a,13bそれぞれの回転角から、組み合わせた場合の屈折角および屈折方向の算出方法について説明する。ウェッジプリズム13a,13bのそれぞれの回転角はエンコーダ15a,15bで検出され、組み合わせた場合の屈折角度は演算装置43(図7参照)で算出される。演算装置43はCPU等を有する計算機からなり、ウェッジプリズム13a,13bの回転角から各プリズムユニット11の屈折角を算出し、さらにプリズムユニット11…の屈折角θ1〜θ3の値、およびプリズムユニット11…間の距離L1〜L2、奥側のプリズムユニット11と受光器27間の距離L3の値に基づいて、光路を折れ線グラフを引くようにトレースして先導体の位置を算出する。また、この演算装置43は、姿勢計測部28のレンズ30と2次元位置センサ31間との距離及び2次元位置センサ31に照射された光の位置に基づいて先導体21の姿勢を算出する(図20参照)。先導体21の姿勢の算出方法については後述する。
【0051】
図13に示すように、ウェッジプリズム13a,13b(以下ウェッジプリズム13aをプリズム1といい、ウェッジプリズム13bをプリズム2という)の中心線上にレーザ光を入射すると、プリズム1がレーザ光を屈折角δ1で屈折し、プリズム2がさらにレーザ光を屈折角δ2で屈折する。この屈折角δ1,δ2が得られるプリズム1の回転角をψ1,プリズム2の回転角をψ2とする。プリズム1,2の一番厚いところと一番薄いところを結んだ線が水平となる位置を基準とし、回転角ψ1,ψ2はこの位置からの角度を表している。
【0052】
ここで、ウェッジ頂角wが微少であることから、計算を簡単にするためにδ1,δ2ともに微少とし、ウェッジプリズム2の第1面にもレーザ光が垂直に入射すると仮定する。図14は、レーザ光に対して直交する面にX軸,Y軸をとり、プリズム1の屈折角δ1(図中(a))およびプリズム2の屈折角δ2(図中(b))をベクトル表示したものである。この図からプリズム1に関して以下の計算式が成立する。
【0053】
【式2】
Figure 0004066124
また、プリズム2に関しても同様に以下の計算式が成立する。
【0054】
【式3】
Figure 0004066124
式2および式3からプリズム1とプリズム2を合算した場合のX方向の合成成分δTXは、以下の式4で表される。
【0055】
【式4】
Figure 0004066124
同様に、Y方向の合成成分は、以下の式5で表される。
【0056】
【式5】
Figure 0004066124
したがって、合成屈折角δT、合成屈折方向ψTは以下の式6で表される。
【0057】
【式6】
Figure 0004066124
ここで、プリズム2個の差角ΔψをΔψ=ψ1−ψ2とすると、δTは以下の式7で表される。
【0058】
【式7】
Figure 0004066124
【0059】
これらの計算式を用いることで、2個のプリズム1,2それぞれの回転角から、組み合わせた場合の合成屈折角δTおよび合成屈折方向ψTを簡単に算出することができる。なお、プリズム1,2の屈折角δ1,δ2はプリズムによって一定の値を保ち、この屈折角は計算機のメモリに記憶されている。異なる屈折角のプリズム1,2を使用する場合は、メモリに複数の屈折角が記憶される。
【0060】
図7に示すように制御装置42は、プリズムユニット11における一対のプリズム1,2それぞれの回転角度を操作して、光が直後のプリズムユニットを照射するように直後の光路屈折装置用受光器44の出力値をフィードバック制御し、プリズムユニット11で屈折される光が自動的に直後のプリズムユニット11まで届くようにし、最終的にはレーザ照準機41から射出されるレーザ光が自動的に受光器27まで届くようにしている。各制御装置42は、レーザ光が光路屈折装置用受光器44あるいは受光器27の中心にないときは、あらかじめ定めたアルゴリズムでプリズム1,2それぞれを回転し、光路屈折装置用受光器44あるいは受光器27の中心にくるようにプリズム1,2を操作する。このときのプリズム1,2の回転角ψ1,ψ2から上述の計算式を用いて合成屈折角δT(図1のθ1〜θ3)、合成屈折方向ψTが算出される。
【0061】
レーザ光を光路屈折装置用受光器44あるいは受光器27の中心にもっていくように制御装置42で実行されるソフトウェアサーボのアルゴリズムについて説明する。このソフトウェアサーボは、プリズム1,2の回転角度を操作して、レーザ光が受光器27の中心を照射するように光路屈折装置用受光器44あるいは受光器27の出力値をフィードバック制御している。以下受光器27についてのみ説明するが、光路屈折装置用受光器44についても全く同様である。
【0062】
図15は、アルゴリズムのフローチャートを示す。まず、受光器27からの入力レベルがe1以上であるか否かを判断する(ステップS1)。受光器27が中心から+X,−X,+Y,−Yの4方向に延びる4つの光電センサを組み合わせた2軸光電センサの場合、レーザ光が中心にあれば出力値が0になる。受光器27からの入力レベル<e1の場合は、レーザ光が受光器27の中心にあるとして、プリズム1,2の回転角を操作しない。受光器27からの入力レベル≧e1の場合は、レーザ光が受光器27の中心にないので、レーザ光が受光器27の中心にくるように以下の処理を行う。
【0063】
まずプリズム座標系で、X0,Y0,ψTを算出する(ステップS2)。次に、受光器座標系でX1,Y1を検出する(ステップS3)。プリズム座標系は、図16および図17に示すように、プリズムユニット11からプリズム中心線を延長して受光器上の平面と交差する点Pを原点とした座標系をいい、受光器座標系は受光器27の中心を原点とした座標系をいう。この図16および図17で、レーザ光の受光器27上の照射位置をプリズム座標系で示したものがv0ベクトルで、受光器座標系で示したものがv1ベクトルである。レーザ光が受光器27の中心を照射するためには、v1ベクトルが0となればよい。プリズム座標系のv0ベクトルのX方向成分、Y方向成分それぞれをX0,Y0とすると、上述のプリズムの合成屈折角δTから、X0=δTX×L1,Y0=δTY×L1と算出される。ここで、L1はプリズムから受光器までの距離である。そして、ψTは上述の合成屈折方向から算出される(ステップS2)。また、受光器座標系において、受光器27の検出値からX1,Y1が検出され、計算式θ1=tan-1(Y1/X1)からθ1が算出される(ステップS3)。受光器27の精度が高く、座標X1,Y1が高精度に得られると、このX1,Y1に基づいてプリズムを操作して受光器27の中心を照射するように合成屈折角δTを変化させればよいが、一般に受光器27の精度はそれほど高くないので以下のような処理が必要になる。
【0064】
ψTとθ1を比較し、一致する方向に差角Δψを一定に保ったままプリズム2枚を同時に回し、ψTを変える(ステップS4)。図18に示すように、2つのプリズムの差角Δψを一定に保ったままプリズム2枚を同時に回すと、プリズム座標系でのv0ベクトルは、絶対値を保ったまま、原点Pを中心として回転する。ψTとθ1とが等しくなるまで(図中2点鎖線の位置から実線の位置まで)回転すると、v1ベクトルとv0ベクトルとは重なる。このステップS4では、v0ベクトルとv1ベクトルとの方向を合わせている。なお、プリズムの1回の回転量は振動しないように差の1/2とされる。
【0065】
次に、|v1|と|v0|を比較し、ψTを一定に保ったまま、|v1|が0となるように差角Δψを変化する。図19に示すように、2枚のプリズムを相反する方向へ同じ量回転すると、プリズム座標系でのv0ベクトルは、ψTを一定に保ったまま、絶対値|v0|を変化する。この図に示すように、2枚のプリズムの差角Δψを|v1|が0となるように変化すると、v0ベクトルの絶対値が図中2点鎖線の位置から実線の位置まで変化する。すなわち、ステップS5では、v1ベクトルの絶対値を0となるようにしている。ここで、|v1|=√(X12+Y12),|v0|=L1√(δTX2+δTY2)で表される。なお、差角Δψの1回の変化量は、振動しないように差の1/2とされる。
【0066】
次に、ステップS5での差角Δψの変化量が例えば10″以下であるか否かを判断する(ステップS6)。10″以下であれば、レーザ光が受光器27の中心を照射しているとして、スタートに戻る。10″以下でなければ、ステップ2〜ステップ5を繰り返し、再びv1ベクトルが0になるようにプリズムの回転角を操作する。
【0067】
このようにして、制御装置42は直前のプリズムユニット11における一対のウェッジプリズム13a,13bそれぞれの回転角度を操作して、レーザ光が直後の光路屈折装置用受光器44あるいは受光器27を自動的に照射するようにしている。十文字状に配置された光路屈折装置用受光器44あるいは受光器27の中心は、プリズムユニット11の中心(ウェッジプリズム13a,13bの回転中心)と一致しているので、レーザ光はプリズムユニット11の中心を照射する。そして、順次直後のプリズムユニット11を照射するようにプリズムユニット11が制御され、最終的にはレーザ照準機41から射出されるレーザ光が自動的に先導体21の受光器27まで届く。レーザ光が受光器27の中心を照射しているときのプリズムユニット11の合成屈折角δTを算出すれば、図7に示すようなプリズムユニット11の屈折角θ1〜θ3を求めることができる。
【0068】
本発明によれば、先導体21と共に移動する先導体後続治具32にプリズムユニット11…が固定されるので、プリズムユニット11…間の距離(L1,L2)及び先導体21とプリズムユニット11間の距離(L3)が常に一定に保たれ、初めに先導体後続治具32にプリズムユニット11を固定した位置から、プリズムユニット11…間の距離(L1,L2)及び先導体21とプリズムユニット11間の距離(L3)を、測距儀等で測定しなくても知ることができる。また、上述のようにプリズムユニット11の一対のウェッジプリズム13a,13bを回転すると、レーザ光を任意の方向に屈折することができ、一対のウェッジプリズム13a,13bの回転角からプリズムユニット11の屈折角を知ることができる。これらのプリズムユニットに11…よる光の屈折角、プリズムユニット11…間の距離及びプリズムユニット11から前記受光器27までの距離に基づいて先導体21の位置を自動的に計測することができる。また、トンネル内には、大きさの小さい受光器27、プリズムユニット11…しか配置されないので、小口径のトンネルを掘進する先導体21の位置を計測するのに最適な先導体位置計測装置が得られる。
【0069】
プリズムユニット11…の配置方法について説明する。まず、図1に示すように、先導体21が計画線24の終端(到達立坑23)に位置するときに発進立坑22から射出される光が先導体21の受光器27に届くように、プリズムユニット11…の設置個数及び設置間隔をあらかじめ決定する。あらかじめ決定されたプリズムユニット11…の設置個数及び設置間隔によって掘進を行い、図7に示すように発進立坑22にプリズムユニット11…のうちの一つを残しておいて先導体後続治具32に固定された残りのプリズムユニット11,11を先導体21と一緒に移動させ、先導体21の位置を計測する。次に、あらかじめ決定されたプリズムユニット11…の設置個数及び設置間隔では、先導体21が計画線の途中に位置するときに発進立坑22から照射されるレーザ光が受光器27を照射できなくなると予測されると、プリズムユニット11が新たに配置される。そして、先導体21が計画線の24途中に位置するときにも発進立坑22から射出されるレーザ光が受光器27に届くようにする。例えば、計画線24の途中に曲率半径の小さく曲がりの急な円弧がある場合は、その円弧から到達立坑23までは円弧でもレーザ光が届くように新たにプリズムユニット11が設置され、プリズムユニット11…間の距離が短くなる。このようにプリズムユニット11…を配置すると、先導体21が計画線24上のどこに位置しても、先導体21の位置を連続的に計測することができる
次に先導体21の姿勢の計測方法について説明する。
【0070】
図20は、先導体21の姿勢計測部28を示す。図中(A)は姿勢計測部の断面を示し、図中(B)は位置センサ31の正面図を示す。上述のように、姿勢計測部28は受光器27の中心に届いたレーザ光を透過させるレンズ30と、レンズ30から一定間隔L開けて配置され、透過されたレーザ光が照射される2次元の位置センサ31とを備える。先導体21の姿勢が変化すると、位置センサ31上でのレーザ光の照射位置が変化する。姿勢計測部28は、受光器27の中心に届いたレーザ光を先導体21の内部に取り込み、ヨーイング角を計測する。演算装置43(図7参照)は2次元の位置センサ31上でのレーザ光の照射位置から先導体21の姿勢を算出する。2次元の位置センサ31には、2軸の光電センサあるいはCCDカメラ等が用いられるが、ここでは2軸の光電センサを用いた場合について説明する。
【0071】
まず、2次元の位置センサ31によってレーザ光の照射位置48のX座標及びY座標が計測される。位置センサ31は、例えば(X軸方向+0.5V、Y軸方向+1V)のように電圧値(ex,ey)を出力する。演算装置43は、この電圧値にスケールファクターK(電圧を変位に変換する係数)を乗じてレーザ光の照射位置(K・ex,K・ey)を算出する。次に、演算装置43は、レンズ30の中心にレーザ光が透過していることから下記の計算式に基づいて近似的にヨーイング角ψ(水平面内での先導体21の回転角)を算出する。なお、先導体21の計画線に対する水平面内でのすれを測定するのが目的なので、先導体21のヨーイング角ψを知ることが最も重要である。
【0072】
【式8】
ψ=tan-1(K・ex/L)
【0073】
ここでは、計算を簡単にするためにピッチング角θ(垂直面内での先導体の回転角)及びローリング角φを0としている。先導体のヨーイング角ψを厳密に算出する場合には、ローリング角φ及びピッチング角θの影響を考慮した3×3のマトリクスのオイラー変換式が使用される。先導体のローリング角φは、先導体に取り付けられるローリング計から測定される。
【0074】
上述のヨーイング角ψを求めるのと同様にピッチング角θも求めることができる。位置センサ31によって先導体のピッチング角θを求めると、先導体21に別途傾斜計を設ける必要がなくなる。
【0075】
図21及び図22は、姿勢計測部の他の例を示す。この例において、先導体21には、先導体21(受光器27の中心)に届いた光を一対のウェッジプリズムを組み合わせて屈折する先導体用プリズムユニット51と、先導体用プリズムユニット51と所定の間隔Lを開け、先導体用プリズムユニット51で屈折されたレーザ光が照射される姿勢計測用受光器52が設けられる。先導体用プリズムユニット51は、上述のプリズムユニット11と同様な構成を有し、姿勢計測用受光器52は上述の受光器27と同様に2軸光電センサ等から構成される。
【0076】
制御装置(図示せず)は、ウェッジプリズム52a,52bの回転角度を操作して、レーザ光が姿勢計測用受光器52を照射するように姿勢計測用受光器52の出力値をフィードバック制御し、受光器27の中心に届いたレーザ光が自動的に姿勢計測用受光器に届くようにする。演算装置43は、先導体用プリズムユニット51における一対のウェッジプリズム52a,52bそれぞれの回転角度に基づいて先導体用プリズムユニット51の屈折角θを算出する。このようにしても先導体用プリズムユニット51の屈折角θから先導体21の姿勢を計測する。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、先導体と共に移動する先導体後続治具に光路屈折装置を固定するので、光路屈折装置間の距離及び先導体と光路屈折装置間の距離が常に一定に保たれ、初めに先導体後続治具に光路屈折装置を固定した位置から、測距儀等で測定することなく、光路屈折装置間の距離及び先導体と光路屈折装置間の距離を知ることができる。また、光路屈折装置の複数のウェッジプリズムを回転すると、光を任意の方向に屈折することができ、複数のウェッジプリズムの回転角から光路屈折装置の屈折角を知ることができる。これらの光路屈折装置による光の屈折角、前記光路屈折装置間の距離及び前記光路屈折装置から前記受光器までの距離に基づいて前記先導体の位置を自動的に計測することができる。トンネル内には、大きさの小さい受光器、ウェッジプリズム(光路屈折装置)しか配置されないので、小口径のトンネルを掘進する先導体の位置を計測するのに最適な先導体位置計測方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における先導体位置計測装置が適用される推進工法を示す平面図。
【図2】先導体の計画線からのずれを示す概略図。
【図3】先導体を示す平面図。
【図4】先導体に取り付けられる受光器及び姿勢計測部を示す図(図中(A)は斜視図を示し、図中(B)はレンズの中心線方向の断面図を示す)。
【図5】先導体後続治具を示す管軸と直交する方向の断面図。
【図6】先導体後続治具を示す側面図。
【図7】先導体位置計測装置の全体システム構成図。
【図8】プリズムユニットを示す図(図中(A)は正面図を示し、図中(B)は側面図を示す)。
【図9】プリズムユニットを示す断面図。
【図10】ウェッジプリズムを示す断面図。
【図11】組み合わせたウェッジプリズムを示す断面図。
【図12】入射光線を屈折するウェッジプリズムを示す斜視図。
【図13】入射光線の屈折を座標系で示す図。
【図14】屈折角をベクトルで示す図(図中(a)はプリズム1を示し、図中(b)はプリズム2を示す。)
【図15】ソフトウェアサーボのアルゴリズムを示すフローチャート。
【図16】受光器上でのレーザ光の照射位置を示す図。
【図17】プリズム座標系と受光器座標系を示すグラフ。
【図18】プリズム座標系と受光器座標系を示すグラフ。
【図19】プリズム座標系と受光器座標系を示すグラフ。
【図20】姿勢計測部を示す図(図中(A)は姿勢計測部の断面を示し、図中(B)は位置センサ31の正面図を示す)。
【図21】他の例の姿勢計測部が組み込まれた先導体を示す平面図。
【図22】他の例の姿勢計測部の水平方向の断面図。
【図23】従来のレーザ法による計測を示す平面図。
【図24】従来のレーザ法によるずれ量を示す概略図。
【図25】従来の曲がった管路を計測する計測装置を示す平面図。
【符号の説明】
11 プリズムユニット(光路屈折装置)
13a,13b ウェッジプリズム
14a,14b モータ(駆動部)
15a,15b エンコーダ(角度検出部)
21 先導体
22 発進立坑
24 計画線
27 受光器
30 レンズ(透過部)
31 位置センサ
32 先導体後続治具
42 制御装置
43 演算装置
44 光路屈折装置用受光器
51 先導体用プリズムユニット(先導体用光路屈折装置)
52 姿勢計測用受光器
θ1〜θ3 屈折角
L1〜L3 距離

Claims (11)

  1. 所定の計画線に沿って掘進する先導体の位置を、光を使用して計測する先導体位置計測方法であって、
    前記先導体に連結されると共に前記先導体と一緒に移動する先導体後続治具に、複数のウェッジプリズムを組み合わせて光の屈折を制御する少なくとも一つの光路屈折装置を固定し、前記先導体に光が照射される受光器を固定し、発進立坑から射出される光を光路屈折装置で屈折して前記受光器まで届くようにし、前記光路屈折装置による光の屈折角、前記光路屈折装置間の距離及び前記光路屈折装置から前記受光器までの距離に基づいて前記先導体の位置を計測し、前記先導体は、前記先導体に届いた光を透過させる透過部と、前記透過部と一定間隔を開け、透過された光が照射される位置センサとを備え、前記透過部と前記位置センサ間との距離及び前記位置センサに照射された光の位置に基づいて前記先導体の姿勢を計測することを特徴とする先導体位置計測方法。
  2. 前記複数のウェッジプリズムそれぞれの回転角度を操作して、光が前記受光器を照射するように前記受光器の出力値をフィードバック制御し、前記発進立坑から射出される光が自動的に前記受光器まで届くようにしたことを特徴とする、請求項1に記載の先導体位置計測方法
  3. 前記光路屈折装置それぞれに光路屈折装置用受光器を設け、直前の光路屈折装置における複数のウェッジプリズムそれぞれの回転角度を操作して、光が直後の光路屈折装置を照射するように直後の光路屈折装置用受光器の出力値をフィードバック制御し、直前の光路屈折装置で屈折される光が自動的に直後の光路屈折装置まで届くようにしたことを特徴とする、請求項1または2に記載の先導体位置計測方法
  4. 前記複数のウェッジプリズムそれぞれの回転角度に基づいて前記光路屈折装置の屈折角を算出することを特徴とする、請求項1から3の何れか1つに記載の先導体位置計測方法。
  5. 前記透過部はレンズから構成されることを特徴とする、請求項1から4の何れか1つに記載の先導体位置計測方法。
  6. 前記先導体は、前記先導体に届いた光を複数のウェッジプリズムを組み合わせて屈折する先導体用光路屈折装置と、前記先導体用光路屈折装置と所定の間隔を開け、前記先導体用光路屈折装置で屈折された光が照射される姿勢計測用受光器を備え、光が前記姿勢計測用受光器を照射するように前記姿勢計測用受光器の出力値をフィードバック制御し、前記先導体に届いた光が自動的に前記姿勢計測用受光器に届くようにし、前記先導体用光路屈折装置における前記複数のウェッジプリズムそれぞれの回転角度に基づいて前記先導体の姿勢を計測することを特徴とする、請求項1から5の何れか1つに記載の先導体位置計測方法。
  7. 先導体が計画線の終端に位置するときに発進立坑から射出される光が前記受光器に届くように、あらかじめ決定された前記光路屈折装置の設置個数及び設置間隔によって掘進を行い、発進立坑に前記光路屈折装置のうちの一つを残しておいて前記先導体後続治具に固定された残りの光路屈折装置を先導体と一緒に移動させ、あらかじめ決定された前記光路屈折装置の設置個数及び設置間隔では、先導体が計画線の途中に位置するときに発進立坑から照射される光が前記受光器を照射できなくなると予測されると、前記光路屈折装置をさらに配置し、前記先導体が前記計画線の途中に位置するときにも前記発進立坑から射出される光が前記受光器に届くようにすることを特徴とする、請求項1から6の何れか1つに記載の先導体位置計測方法。
  8. 所定の計画線に沿って掘進する先導体の位置を、光を使用して計測する先導体位置計測装置であって、
    発進立坑から光を射出する発光装置と、前記先導体に連結されると共に前記先導体と一緒に移動する先導体後続治具に固定され、前記発光装置から射出される光を屈折する少なくとも一つの光路屈折装置と、前記光路屈折装置による光の屈折を制御する制御装置と、前記先導体に固定され、光が照射される受光器と、前記光路屈折装置による前記光の屈折角、前記光路屈折装置間の距離及び前記光路屈折装置から前記受光器までの距離に基づいて前記先導体の位置を計測する演算装置とを備え、前記光路屈折装置それぞれは、回転自在に設けられた一対のウェッジプリズムと、この一対のウェッジプリズムそれぞれを個別に回転する一対の駆動部と、前記一対のウェッジプリズムそれぞれの回転角を検出する一対の角度検出部と、を有し、前記制御装置は、前記ウェッジプリズムの回転角度を操作して、光が前記受光器を照射するように前記受光器の出力値をフィードバック制御し、前記発光装置から射出される光が自動的に前記受光器まで届くようにし、前記先導体は、前記受光器に届いた光を透過させる透過部と、前記透過部と一定間隔を開け、透過された光が照射される位置センサとを備え、前記演算装置は、前記透過部と前記位置センサ間との距離及び前記位置センサに照射された光の位置に基づいて前記先導体の姿勢を計測することを特徴とする先導体位置計測装置。
  9. 前記光路屈折装置それぞれに光路屈折装置用受光器が設けられ、前記制御装置は、直前の光路屈折装置における複数のウェッジプリズムそれぞれの回転角度を操作して、光が直後の光路屈折装置を照射するように直後の光路屈折装置用受光器の出力値をフィードバック制御し、直前の光路屈折装置で屈折される光が自動的に直後の光路屈折装置まで届くようにすることを特徴とする、請求項8に記載の先導体位置計測装置
  10. 前記演算装置は、前記一対の角度検出部それぞれの検出値に基づいて前記光路屈折装置の屈折角を算出することを特徴とする、請求項8または9に記載の先導体位置計測装置
  11. 前記先導体は、前記先導体に届いた光を複数のウェッジプリズムを組み合わせて屈折する先導体用光路屈折装置と、前記先導体用光路屈折装置と所定の間隔を開け、前記先導体用光路屈折装置で屈折された光が照射される姿勢計測用受光器を備え、前記先導体用光路屈折装置は、回転自在に設けられた一対のウェッジプリズムと、この一対のウェッジプリズムそれぞれを個別に回転する一対の駆動部と、前記一対のウェッジプリズムそれぞれの回転角を検出する一対の角度検出部と、を有し、前記制御装置は、前記ウェッジプリズムの回転角度を操作して、光が前記姿勢計測用受光器を照射するように前記姿勢計測用受光器の出力値をフィードバック制御し、前記先導体に届いた光が自動的に前記姿勢計測用受光器まで届くようにし、前記演算装置は、前記先導体用光路屈折装置における前記複数のウェッジプリズムそれぞれの回転角度に基づいて前記先導体の姿勢を計測することを特徴とする、請求項8から10の何れか1つに記載の先導体位置計測装置。
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